(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168546
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/62 20130101AFI20241128BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20241128BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
G06F21/62 309
G06F3/12 303
G06F3/12 339
H04N1/00 838
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085308
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松澤 岬
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB22
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC22
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF00
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】文書に対するユーザの利用権限を参照しない場合に比して、ユーザが意図するように文書の読取データを取り扱えるようにする。
【解決手段】複合機20は、アドレス情報及びユーザ関連情報が付加されている文書データをクラウド10から取得して印刷し、更にその印刷物をスキャンして得た読取データをクラウド10へ送信する。クラウド10は、読取データに付加されているアドレス情報から特定される文書データのユーザ関連情報を取得する文書情報取得部132と、スキャンした複合機20のログインユーザのユーザIDが文書データのユーザ関連情報に含まれているユーザIDと一致し、また当該ユーザが書込権限を有する場合には、読取データで文書データを上書き保存可と判定し、当該ユーザが書込権限を有しない場合には、読取データを文書データと別文書にて保存可と判定し、それ以外は保存不可と判定する保存判定部133と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
文書の文書データを印刷することによって得られた印刷文書の読取データから当該印刷文書に付加されている、当該文書を特定する文書特定情報及び当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報を抽出し、
抽出した前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されている、当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報及び当該ユーザに付与されている当該文書の利用権限情報を抽出し、
抽出した前記利用権限情報に応じて前記読取データの取り扱いを決定する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記印刷文書を読取手段に読み取らせて前記読取データを生成させた操作者のユーザ識別情報が、前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されているユーザ識別情報と一致する場合、前記利用権限情報に設定されている当該操作者の書込権限に応じて前記読取データの保存の形態を判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記操作者が書込権限を有していない場合、前記読取データを前記文書の別文書として保存することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記操作者が書込権限を有する場合、前記読取データによって前記文書データを更新することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記読取データを生成する操作者のユーザ識別情報が、前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されているユーザ識別情報と一致しない場合、前記読取データの保存を許可しないことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記操作者のユーザ識別情報が、前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されているユーザ識別情報と一致しない場合であっても、前記利用権限情報を参照すると当該文書を利用可能なユーザに代理操作権限が設定されている場合、前記操作者による代理操作の承認依頼を当該文書の管理者に行い、
前記管理者から承認が得られた場合、前記読取データの保存を許容する、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
コンピュータに、
文書の文書データを印刷することによって得られた印刷文書の読取データから当該印刷文書に付加されている、当該文書を特定する文書特定情報及び当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報を抽出する機能、
抽出した前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されている、当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報及び当該ユーザに付与されている当該文書の利用権限情報を抽出する機能、
抽出した前記利用権限情報に応じて前記読取データの取り扱いを決定する機能、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書データを記憶手段に保存しておき、必要なときに記憶手段から文書データを読み出して印刷して使用することは、一般的に行われている。印刷物がスキャンされて生成される読取データは、本来、元の文書データと一致するはずであるが、印刷物の段階で改ざん等がされる場合も考えられる。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1では、文書データの格納場所を示すアドレス情報を文書データに付加してからサーバに保存する。承認者は、アドレス情報が視認不可能な状態で付加されている印刷物を受け取るとスキャナで読み取る。このようにして得られる印刷物の読取データからアドレス情報を抽出し、その抽出したアドレス情報により特定される文書データをサーバから取得し、取得した文書データと読取データの内容が一致するか否かを判定する。
【0004】
また、特許文献1では、読取データが文書データと一致しない場合でも、承認者が承認すれば、読取データを保存することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術においては、読取データが文書データと一致しない場合、常に別文書として保存している。すなわち、従来技術においては、文書データに設定されているユーザの利用権限を参照しないため、例えば、ユーザが更新可能な文書データを読取データによって更新したい場合でも、読取データは、ユーザの意図に反して常に別文書として保存されてしまう。
【0007】
本発明は、文書データに対するユーザの利用権限を参照しない場合に比して、ユーザが意図するように文書の読取データを取り扱えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報処理システムは、プロセッサを備え、前記プロセッサは、文書の文書データを印刷することによって得られた印刷文書の読取データから当該印刷文書に付加されている、当該文書を特定する文書特定情報及び当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報を抽出し、抽出した前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されている、当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報及び当該ユーザに付与されている当該文書の利用権限情報を抽出し、抽出した前記利用権限情報に応じて前記読取データの取り扱いを決定することを特徴とする。
【0009】
また、前記プロセッサは、前記印刷文書を読取手段に読み取らせて前記読取データを生成させた操作者のユーザ識別情報が、前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されているユーザ識別情報と一致する場合、前記利用権限情報に設定されている当該操作者の書込権限に応じて前記読取データの保存の形態を判定することを特徴とする。
【0010】
また、前記プロセッサは、前記操作者が書込権限を有していない場合、前記読取データを前記文書の別文書として保存することを特徴とする。
【0011】
また、前記プロセッサは、前記操作者が書込権限を有する場合、前記読取データによって前記文書データを更新することを特徴とする。
【0012】
また、前記プロセッサは、前記読取データを生成する操作者のユーザ識別情報が、前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されているユーザ識別情報と一致しない場合、前記読取データの保存を許可しないことを特徴とする。
【0013】
また、前記プロセッサは、前記操作者のユーザ識別情報が、前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されているユーザ識別情報と一致しない場合であっても、前記利用権限情報を参照すると当該文書を利用可能なユーザに代理操作権限が設定されている場合、前記操作者による代理操作の承認依頼を当該文書の管理者に行い、前記管理者から承認が得られた場合、前記読取データの保存を許容することを特徴とする。
【0014】
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、文書の文書データを印刷することによって得られた印刷文書の読取データから当該印刷文書に付加されている、当該文書を特定する文書特定情報及び当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報を抽出する機能、抽出した前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されている、当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報及び当該ユーザに付与されている当該文書の利用権限情報を抽出する機能、抽出した前記利用権限情報に応じて前記読取データの取り扱いを決定する機能、を実現させる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、文書に対するユーザの利用権限を参照しない場合に比して、ユーザが意図するように文書の読取データを取り扱うことができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、操作者の書込権限に応じた形態にて読取データを保存することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、読取データを元の文書と異なる文書として取り扱うことができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、読取データを元の文書として取り扱うことができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、不正者の可能性のある、利用可能者でない者による操作により生成された読取データを保存しないようにすることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、利用可能者でない者に読取データの保存を代理させることができる。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、文書に対するユーザの利用権限を参照しない場合に比して、ユーザが意図するように文書の読取データを取り扱うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施の形態1における情報処理システムの概略的な全体構成図である。
【
図2】実施の形態1における情報処理システムを示すブロック構成図である。
【
図3】実施の形態1において取り扱う文書データに付加される文書情報のデータ構成の一例を示す図である。
【
図4】実施の形態1において読取データを取り扱うクラウドにおける処理を示すフローチャートである。
【
図5】実施の形態1における保存判定処理を示すフローチャートである。
【
図6】実施の形態2における情報処理システムを示すブロック構成図である。
【
図7】実施の形態2において取り扱う文書データに付加される文書情報のデータ構成の一例を示す図である。
【
図8】実施の形態2において読取データを取り扱うクラウドにおける処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0024】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る情報処理システムの一実施の形態を示す概略的なシステム全体構成図である。
図1には、クラウド10と、クラウド10とインターネットなどのネットワーク4を介して接続される複合機20、管理者端末30及びユーザ端末40が示されている。本実施の形態におけるクラウド10は、ネットワーク4を介して文書データを保持管理するサービスを提供する。
【0025】
複合機20は、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能等各種機能を搭載した画像形成装置の一形態であり、コンピュータを内蔵した装置である。すなわち、複合機20は、CPU、ROM、RAM、記憶手段としてのハードディスクドライブ(HDD)、通信手段として設けられたネットワークインタフェース(IF)、操作パネル等のユーザインタフェースを有する。また、複合機20は、各種機能をユーザに提供するためにスキャナやプリンタ等の機器を備える。本実施の形態における複合機20は、従前からあるハードウェア構成にて実現してよい。
【0026】
管理者端末30は、管理者が使用する端末装置であり、ユーザ端末40は、文書を利用するユーザが使用する端末装置であり、双方ともパーソナルコンピュータ(PC)等の従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、各端末30,40は、CPU、ROM、RAM、記憶手段としてのハードディスクドライブ(HDD)、通信手段として設けられたネットワークインタフェース(IF)、マウスやキーボード等の入力手段とディスプレイ等の表示手段、あるいはタッチパネル等のユーザインタフェースを有する。
【0027】
管理者端末30を使用する管理者は、クラウド10にて管理させる各種文書の管理者である。各種文書は、通常、ユーザ端末40を使用するユーザにて作成される。複合機20、管理者端末30及びユーザ端末40は、それぞれ同等の機能を有していればよいので、
図1にはそれぞれ1台ずつ図示しているが、複数台をネットワーク4に接続してもよい。複合機20は、基本的には、あるオンプレミス環境に設置される。管理者及びユーザは、そのオンプレミス環境内で従事するため、管理者端末30及びユーザ端末40は、複合機20と同じオンプレミス環境に設置されることを想定しているが、ネットワーク4を介して相互にやりとりできれば、必ずしもオンプレミス環境内に設置されていなくてよい。
【0028】
図2は、本実施の形態における情報処理システム2を示すブロック構成図である。
図2において、本実施の形態の説明に用いない構成要素については、図から省略する。
【0029】
クラウド10は、文書管理部11、読取データ受信部12、読取データ処理部13及び文書データベース(DB)14を有する。
【0030】
文書管理部11は、文書データベース14への文書データの登録、編集、削除等の管理を行う。読取データ受信部12は、複合機20から送信されてくる読取データを受信する。読取データ処理部13は、読取データ受信部12により受信された読取データに関する処理を実行する。具体的には、詳細は後述するように、読取データ処理部13は、例えば読取データをどのような保存形態にて保存するか、あるいは保存しないかなどの取り扱いを決定する。
【0031】
読取データ処理部13は、暗号処理部131、文書情報取得部132、保存判定部133、読取データ保存部134及び処理制御部135を有する。暗号処理部131は、読取データの暗号化及び復号を行う。文書情報取得部132は、読取データから抽出したアドレス情報から特定される文書の文書データに設定されている文書情報を取得する。保存判定部133は、読取データの保存の可否を判定すると共に、保存する場合には、保存形態を決定する。読取データ保存部134は、読取データを保存する場合、決定された保存形態にて保存する。処理制御部135は、上記構成要素131~134と連携動作して、読取データに対する処理を制御する。
【0032】
文書データベース14には、クラウド10が保持管理する文書データが蓄積される。
図3は、本実施の形態において取り扱う文書データに付加される文書情報のデータ構成の一例を示す図である。
図3に示すように、文書情報は、アドレス情報、ユーザ関連情報及び利用権限情報を含む。
図3には、更に各データ項目に対する設定例、具体的には文書Xに対して設定されている文書情報の設定例が合わせて示されている。文書には、作成日や文書種別等種々の属性情報が付加されているが、
図3では、本実施の形態の説明に用いてデータ項目のみを示している。なお、文書は、印刷物という形態と電子化されてデータ(以下、「文書データ」と称する)という形態を取り得るが、文書情報は、文書の文書データに付加されて文書データベース14にて保持管理される。本実施の形態では、説明の便宜上、「文書」と「文書データ」とを区別なく用いる場合がある。
【0033】
アドレス情報は、文書を特定する文書特定情報の一例であり、文書データベース14において文書データが格納されている場所を特定する。なお、文書特定情報として、文書IDなど文書を識別可能な情報を用いてもよい。
【0034】
ユーザ関連情報は、文書に関連するユーザに関する情報を含む。本実施の形態におけるユーザ関連情報は、関係者、管理者及びユーザを含む。関係者には、文書に関連するユーザが指定される。例えば、文書があるプロジェクトに関連する文書であれば、プロジェクトメンバーが関係者に該当する。関係者は、いわゆるグループ情報に相当する。管理者には、当該文書の管理者の識別情報(以下、「管理者ID」)が設定される。ユーザには、例えば当該文書の作成者、所有者等の位置付けにあることから当該文書を利用可能であるユーザの識別情報(以下、「ユーザID」)が設定される。本実施の形態では、関係者の中からただ1人の者がユーザとして設定される場合を例にして説明する。
図3には、関係者、管理者及びユーザそれぞれに項目データとして“GrpG”、“Mng1”及び“UserA”という識別コードにて設定されている例が示されている。
【0035】
利用者権限情報には、ユーザ(上記“UserA”)に対して設定されている文書の利用権限が設定される。本実施の形態では、読取権限(Scan)、読出権限(Read)及び書込権限(Write)の利用権限を設定する場合を例にするが、これに限定する必要はない。
図3には、それぞれの利用権限に対し、権限を有している項目(Scan,Read)には“有”が、権限を有していない項目(Write)には“無”が、それぞれ設定されている例が示されている。
【0036】
クラウド10における各構成要素11~13は、クラウド10を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、文書データベース14は、クラウド10に搭載されるHDDあるいはRAM等で実現される。
【0037】
複合機20は、印刷処理部21、読取処理部22及び読取データ送信部23を有する。印刷処理部21は、ユーザからの要求に応じて文書データの印刷を実行することで印刷物を作成する。読取処理部22は、ユーザによる操作指示に応じてスキャナを用いて印刷文書(上記「印刷物」)を読み取ることで読取データを生成する。読取データ送信部23は、読取データをクラウド10へ送信する。
【0038】
複合機20における各構成要素21~23は、複合機20に内蔵されるコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。なお、複合機20が有する機能は、従前と同じでよい。
【0039】
また、管理者端末30及びユーザ端末40も複合機20と同様に、従前と同じ機能にて実現できるので、
図2では、具体的な構成要素の図示を省略している。
【0040】
本実施形態における情報処理システム2は、以上説明したように構成するが、上記構成に限定されるものではない。クラウド10は、単一の情報処理装置で構成されても複数の情報処理装置で構成されてもよい。また、印刷物を出力する複合機20と印刷物をスキャンする複合機20とが異なる装置でもよい。また、管理者端末30及びユーザ端末40も必要により複数の情報処理装置に機能を分散して実現してもよい。
【0041】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、USBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0042】
次に、本実施の形態における動作について説明する。
【0043】
前述したように、文書データは、文書データベース14に登録されて管理されるが、文書管理部11は、文書データを格納すると、文書データの格納場所を示すアドレス情報を含む文書情報を作成して文書データに紐付ける。続いて、文書管理部11は、例えば管理者による設定指示に応じてユーザ関連情報及び利用権限情報を文書情報に設定する。文書情報は、ヘッダ情報に組み込むなどして紐付く文書と一体に保存してもよいし、対応関係がわかるようにして、文書と別個に文書データベース14にて保持管理してもよい。
【0044】
ユーザは、ユーザ端末40から、あるいは複合機20にログインし、クラウド10が管理し文書データの印刷を要求すると、複合機20における印刷処理部21は、この要求に応じて文書データをクラウド10から取得し、印刷を実行する。なお、要求したユーザが当該文書データの印刷を可能な権限を有しているかどうかを事前に確認する処理を行ってもよい。
【0045】
また、ユーザは、印刷により得られた印刷物を複合機20にスキャンさせて、これにより得られた読取データをクラウド10に保存させたい場合がある。以下、複合機20から送信されてくる保存対象となる読取データを取り扱うクラウド10における処理について、
図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0046】
前述した処理を繰り返し説明することになるが、クラウド10は、複合機20からの送信要求に応じて、印刷対象となる文書データを文書データベース14から読み出して送信する(ステップS110)。この際、印刷対象となる文書データの文書情報に含まれるアドレス情報及びユーザ関連情報も合わせて送信する。
【0047】
複合機20における印刷処理部21は、送信されてきた文書データの印刷を実行して印刷物を出力することになるが、その際、アドレス情報及びユーザ関連情報が視認不可能な状態で印刷物に付加する。視認不可能な状態で付加する方法は、従前からある技術を利用してよく、例えば電子透かし技術を利用して印刷物に埋め込んでもよいし、二次元コードデータとして印刷してもよい。
【0048】
続いて、ユーザが複合機20を操作して印刷物をスキャンさせると、読取処理部22は、読取データを生成する。そして、読取データ送信部23は、複合機20にログインしたユーザのユーザIDと共に読取データを保存目的でクラウド10へ送信する。
【0049】
クラウド10において、読取データ受信部12は、複合機20から送信されてくる読取データを受信することによって取得する(ステップS120)。続いて、暗号処理部131は、取得された読取データを暗号化する(ステップS130)。ただ、アドレス情報及びユーザ関連情報は、後述する処理において利用されるので、暗号処理部131は、読取データからアドレス情報及びユーザ関連情報を抽出して利用可能な状態に変換する必要がある。
【0050】
続いて、文書情報取得部132は、読取データから抽出されたアドレス情報により特定される文書データに付加されている文書情報を取得する(ステップS140)。ここで、文書情報が取得できない場合(ステップS150でN)、処理制御部135は、印刷物に付加されているアドレス情報が改ざんされるなどの不正が印刷物に行われたものと推定して、処理を終了する。
【0051】
文書情報が取得できた場合(ステップS150でY)、続いて、保存判定部133は、読取データが保存可能かどうかを判定する保存判定処理を実施する(ステップS160)。以下、本実施の形態における保存判定処理について、
図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0052】
保存判定部133は、読取データから抽出されたユーザ関連情報と、読取データから抽出されたアドレス情報から特定される文書データに付加されているユーザ関連情報と、を照合する。特に、後段の利用権限情報の照合を行うためには、ユーザが一致している必要がある。ここで、ユーザ関連情報が一致していない場合(ステップS161でN)、読取データを生成するためにスキャンした印刷文書が、当該文書データを印刷して得られた印刷物でないことが理由の1つであると想定できる。この場合、保存判定部133は、読取データの保存不可と判定する(ステップS168)。すなわち、保存判定部133は、読取データの保存を許可しない。
【0053】
ユーザ関連情報が一致する場合(ステップS161でY)、続いて、保存判定部133は、複合機20にログインしたユーザ、すなわち印刷文書をスキャンしたユーザがユーザ関連情報に設定されている正当なユーザであるかを確認する。具体的には、複合機20へのログインユーザのユーザIDが、文書データに設定されているユーザのユーザIDと一致すれば、ログインユーザは、正当なユーザであると判断できる。ログインユーザが正当なユーザでない場合(ステップS162でN)、保存判定部133は、正当なユーザ以外のユーザにより印刷物のスキャンが行われたものと判定し、読取データの保存不可と判定する(ステップS168)。
【0054】
なお、以降の説明において、単に「文書データ」という場合、上記のように読取データから抽出したアドレス情報から特定される文書の文書データのことを指すものとする。
【0055】
ログインユーザが正当なユーザである場合(ステップS162でY)、続いて、保存判定部133は、ユーザが当該文書の読取権限(
図3に示す「Scan」)を有しているかどうかを確認する。スキャンしたユーザが読取権限を有していない場合(ステップS163でN)、保存判定部133は、読取データは実際にはスキャンにより生成されたものの、印刷文書のスキャンは本来できないことと判定し、読取データの保存不可と判定する(ステップS168)。なお、読取データは、暗号化されて利用できない状態なので、ここでは、スキャンされていないのと同等であるとみなす。
【0056】
ユーザが読取権限を有している場合(ステップS163でY)、続いて、保存判定部133は、ユーザが読出権限(
図3に示す「Read」)を有しているかどうかを確認する。スキャンしたユーザが読出権限を有していない場合(ステップS164でN)、保存判定部133は、受信された読取データを暗号化したものの、本来暗号化できる権限を有していないことと判定し、読取データの保存不可と判定する(ステップS168)。なお、読取データは、結果として保存できないので、暗号化されていないのと同等であるとみなす。
【0057】
ユーザが読出権限を有している場合(ステップS163でY)、保存判定部133は、書込権限(
図3に示す「Write」)の設定に応じて読取データの保存の形態を判定する。すなわち、保存判定部133は、ユーザが書込権限を有しているかどうかを確認するが、ユーザが文書データに対して書込権限を有していない場合(ステップS165でN)、保存判定部133は、読取データで文書データを更新できないものと判定する。この場合、保存判定部133は、読取データで文書データを更新できないものの、読取データの保存形態として、読取データを文書データと別文書であれば保存可能と判定する(ステップS166)。
【0058】
一方、ユーザが文書データに対して書込権限を有している場合(ステップS165でY)、保存判定部133は、読取データで文書データを更新できるものと判定する。すなわち、保存判定部133は、読取データの保存形態として、読取データを文書データと同じ文書として保存可能と判定する(ステップS167)。同じ文書で保存するというのは、文書データを上書き保存したり、新しいバージョンとして保存したりすることを含む。以降の説明では、上書き保存する場合を例にして説明する。
【0059】
ところで、原本は、基本的に更新ができないように書込権限無しと設定される。仮に原本の印刷物が、書き込みされて、例えば不正に改ざんされてからスキャンされたとする。原本の印刷物の読取データから抽出されるアドレス情報から特定される文書データは、確かに原本の文書データであるが、原本の書込権限を確認しなければ、書き込みがされた原本の読取データによって、原本の文書データが更新されてしまう可能性が生じてくる。そこで、本実施の形態では、前述したように、読取データを保存する前に書込権限の有無を確認するようにしたので、書込権限無しと設定されている原本の文書データが上書き更新されることを未然に防止することができる。
【0060】
図4に戻り、保存判定部133が読取データの保存不可と判定している場合(ステップS170でN)、処理制御部135は、読取データを保存することなく処理を終了する。
【0061】
一方、読取データを保存可能と判定している場合(ステップS170でY)、暗号処理部131は、読取データを復号する(ステップS180)。続いて、読取データが文書データと別文書であれば保存可能と判定されている場合(ステップS190で“別文書”)、読取データ保存部134は、文書データとは別文書として読取データを保存する(ステップS200)。そのために、読取データ保存部134は、読取データの格納場所を示すアドレス情報を取得し、そのアドレス情報を含む文書情報を作成して読取データに紐付ける。このようにして、読取データは、文書データは別の文書データとして取り扱うことが可能となる。
【0062】
一方、読取データが文書データと同じ文書として保存可能と判定されている場合(ステップS190で“同じ文書”)、読取データ保存部134は、読取データで文書データを上書き保存する(ステップS210)。あるいは、読取データ保存部134は、読取データを文書データの最新バージョンとして保存してもよい。最新バージョンとして保存する場合は、実質的には同じ文書でも、別ファイルが作成されるので、アドレス情報を取得して紐付けることになる。また、読取データ保存部134又は文書管理部11は、アドレス情報以外の文書情報を文書データから引き継いで設定する。あるいは、管理者に別途設定させるようにしてもよい。
【0063】
以上説明したように、書込権限を有するユーザは、意図するように文書を上書き更新することが可能となる。一方、書込権限を有しないにもかかわらず、読取データを保存したいユーザは、文書データとは別文書となるものの破棄されることなく読取データを保存することが可能となる。
【0064】
なお、本実施の形態では、読取データを自動的に保存するようにしたが、保存する前に保存の形態や保存の可否をユーザに確認するようにしてもよい。また、本実施の形態の特徴ではないため処理に含めなかったが、読取データと文書データの同一性の判定処理を含めるようにしてもよい。
【0065】
実施の形態2.
図6は、本実施の形態における情報処理システム2を示すブロック構成図である。本実施の形態における情報処理システム2は、実施の形態1における構成に、承認依頼部136と承認処理部31を追加した構成を有している。また、
図7は、本実施の形態において取り扱う文書データに付加される文書情報のデータ構成の一例を示す図である。
図7に示すように、文書情報は、実施の形態1と同様にアドレス情報、ユーザ関連情報及び利用権限情報を含むが、本実施の形態においては、利用権限情報に代理操作権限が更に含まれている点が実施の形態1と異なる。
【0066】
「代理操作権限」というのは、文書情報のユーザ関連情報に含まれているユーザとは異なる者が印刷物をスキャンした場合、すなわち当該ユーザと複合機20へのログインユーザが一致しない場合、当該ユーザが読取データを保存させる操作をログインユーザに代理させることが可能か否かを示す権限である。
【0067】
上記実施の形態1では、
図5に示すステップS162において、ログインユーザがユーザ関連情報に設定されている正当なユーザでない場合には、読取データの保存を不可と判定していた。ただ、正当なユーザが何らかの理由により印刷文書を自らスキャンできない状況の場合において、印刷文書の読取データを無条件に保存できないようにすると、正当なユーザにとって不便な場合も想定しうる。
【0068】
そこで、本実施の形態においては、利用権限情報の1つに代理操作権限を設け、
図7に例示するように、代理操作権限に権限を有していることを示す“有”が設定されていれば、ログインユーザに対して読取データを保存させるための操作を代理させることができるようにした。
【0069】
詳細は後述するが、クラウド10の読取データ処理部13に含まれる承認依頼部136は、ログインユーザに代理させることの承認を得るための承認依頼を管理者に対して行う。また、管理者端末30に含まれる承認処理部31は、クラウド10からの承認依頼に応じて、管理者に代理操作の可否を判定させ、その判定結果を返す承認処理を実施する。承認依頼部136は、クラウド10を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、承認処理部31は、管理者端末30を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。
【0070】
次に、本実施の形態において、複合機20から送信されてくる保存対象となる読取データを取り扱うクラウド10における処理について説明する。本実施の形態における処理は、
図4に示すフローチャートを用いて説明した実施の形態1と同じでよい。本実施の形態では、ステップS160における保存判定処理が実施の形態1と異なる。以下、本実施の形態における保存判定処理について、
図8に示すフローチャートを用いて説明する。なお、
図5に示す実施の形態1と同じ処理ステップには、同じ符号を付け、説明を適宜省略する。
【0071】
図8に示すように、本実施の形態における保存判定処理は、実施の形態1における保存判定処理にステップS251~253が追加されている。すなわち、ログインユーザが正当なユーザでない場合(ステップS162でN)、実施の形態1では、読取データの保存不可と即座に判定していたところを、本実施の形態においては、保存不可と判定する前に代理操作権限の有無を確認する。正当なユーザが代理操作権限を有していない場合(ステップS251でN)、保存判定部133は、結果として実施の形態1と同様に読取データの保存不可と判定する(ステップS168)。
【0072】
一方、正当なユーザが代理操作権限を有している場合(ステップS251でY)、承認依頼部136は、管理者に承認依頼を行う(ステップS252)。このように、本実施の形態における承認依頼部136は、読取データを生成した複合機20を操作した操作者、すなわち複合機20へのログインユーザのユーザIDが、文書データに設定されているユーザのユーザIDと一致しない場合であっても、文書データに設定されているユーザの利用権限情報を参照すると代理操作権限が有りと設定されている場合には、ログインユーザによる代理操作の承認依頼を文書の管理者に行う。管理者は、管理者端末30を使用するので、承認依頼部136は、例えば電子メールを利用して承認依頼を行う場合、図示しない管理者情報を参照して、管理者の連絡先となるメールアドレスを取得してメール送信する。承認依頼部136は、このようにして代理操作の承認を依頼する。なお、管理者から承認を得るためには、代理操作の承認を得たい旨と共に、代理操作を依頼する正当なユーザ及び代理操作を行うログインユーザを特定しうる情報を少なくとも含めて承認依頼を行う。
【0073】
承認処理部31は、クラウド10から承認依頼が送られてくると、管理者による操作に応じて電子メールの内容をディスプレイ等に表示する。そして、承認処理部31は、管理者による承認の可否の判定結果を返信する。
【0074】
このようにして、クラウド10には、管理者端末30から承認依頼の回答を得ることになるが、管理者から代理操作の承認が得られた場合(ステップS253でY)、保存判定部133は、処理をステップS253に移行する。ステップS253以降の処理は、実施の形態1と同じでよいので説明を省略する。一方、管理者から代理操作の承認が得られない場合(ステップS253でN)、保存判定部133は、結果として実施の形態1と同様に読取データの保存不可と判定する(ステップS168)。
【0075】
本実施の形態によれば、代理操作権限を利用者権限情報に含め、そして読取データの保存の可否を判定する際に、代理操作権限を参照することによって読取データの保存を他のユーザ、すなわち上記説明においては複合機20へのログインユーザに代理させることを許容できるようにした。これにより、ユーザが自ら読取データの保存操作ができない状況であっても、ユーザが意図するように読取データを保存することができる。なお、ユーザが自ら読取データの保存操作ができない状況であるかどうかという判別を保存判定処理に含めていないことから明らかなように、ユーザが読取データの保存操作をできる状況であっても、他のユーザに読取データの保存を代理させることは可能である。
【0076】
上記実施の形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0077】
また上記実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施の形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0078】
(付記)
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
文書の文書データを印刷することによって得られた印刷文書の読取データから当該印刷文書に付加されている、当該文書を特定する文書特定情報及び当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報を抽出し、
抽出した前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されている、当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報及び当該ユーザに付与されている当該文書の利用権限情報を抽出し、
抽出した前記利用権限情報に応じて前記読取データの取り扱いを決定する、
ことを特徴とする情報処理システム。
(((2)))
前記プロセッサは、前記印刷文書を読取手段に読み取らせて前記読取データを生成させた操作者のユーザ識別情報が、前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されているユーザ識別情報と一致する場合、前記利用権限情報に設定されている当該操作者の書込権限に応じて前記読取データの保存の形態を判定することを特徴とする(((1)))に記載の情報処理システム。
(((3)))
前記プロセッサは、前記操作者が書込権限を有していない場合、前記読取データを前記文書の別文書として保存することを特徴とする(((2)))に記載の情報処理システム。
(((4)))
前記プロセッサは、前記操作者が書込権限を有する場合、前記読取データによって前記文書データを更新することを特徴とする(((2)))又は(((3)))に記載の情報処理システム。
(((5)))
前記プロセッサは、前記読取データを生成する操作者のユーザ識別情報が、前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されているユーザ識別情報と一致しない場合、前記読取データの保存を許可しないことを特徴とする(((1)))に記載の情報処理システム。
(((6)))
前記プロセッサは、
前記操作者のユーザ識別情報が、前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されているユーザ識別情報と一致しない場合であっても、前記利用権限情報を参照すると当該文書を利用可能なユーザに代理操作権限が設定されている場合、前記操作者による代理操作の承認依頼を当該文書の管理者に行い、
前記管理者から承認が得られた場合、前記読取データの保存を許容する、
ことを特徴とする(((5)))に記載の情報処理システム。
(((7)))
コンピュータに、
文書の文書データを印刷することによって得られた印刷文書の読取データから当該印刷文書に付加されている、当該文書を特定する文書特定情報及び当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報を抽出する機能、
抽出した前記文書特定情報により特定される文書の文書データに設定されている、当該文書を利用可能なユーザを識別するユーザ識別情報及び当該ユーザに付与されている当該文書の利用権限情報を抽出する機能、
抽出した前記利用権限情報に応じて前記読取データの取り扱いを決定する機能、
を実現させるためのプログラム。
【0079】
(((1)))に記載の発明によれば、文書に対するユーザの利用権限を参照しない場合に比して、ユーザが意図するように文書の読取データを取り扱うことができる。
(((2)))に記載の発明によれば、操作者の書込権限に応じた形態にて読取データを保存することができる。
(((3)))に記載の発明によれば、読取データを元の文書と異なる文書として取り扱うことができる。
(((4)))に記載の発明によれば、読取データを元の文書として取り扱うことができる。
(((5)))に記載の発明によれば、不正者の可能性のある、利用可能者でない者による操作により生成された読取データを保存しないようにすることができる。
(((6)))に記載の発明によれば、利用可能者でない者に読取データの保存を代理させることができる。
(((7)))に記載の発明によれば、文書に対するユーザの利用権限を参照しない場合に比して、ユーザが意図するように文書の読取データを取り扱うことができる。
【符号の説明】
【0080】
2 情報処理システム、4 ネットワーク、10 クラウド、11 文書管理部、12 読取データ受信部、13 読取データ処理部、14 文書データベース(DB)、20 複合機、21 印刷処理部、22 読取処理部、23 読取データ送信部、30 管理者端末、31 承認処理部、40 ユーザ端末、131 暗号処理部、132 文書情報取得部、133 保存判定部、134 読取データ保存部、135 処理制御部、136 承認依頼部。