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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168548
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】冷却装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/427 20060101AFI20241128BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20241128BHJP
   F28D 15/02 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H01L23/46 B
H05K7/20 N
F28D15/02 L
F28D15/02 102C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085312
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 淳
【テーマコード(参考)】
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AA07
5E322AA10
5E322DA04
5E322EA10
5E322FA01
5F136CC17
5F136CC18
5F136FA02
5F136FA03
(57)【要約】
【課題】冷却装置の冷却性能のさらなる向上を図る。
【解決手段】冷却装置は、発熱体からの熱を受ける受熱部と、受熱部から延びる長尺状の熱輸送部と、熱輸送部の延びる方向に互いに間隔をあけて配置される複数のフィンと、を備え、複数のフィンのそれぞれは、第1方向の端である第1端と第1方向とは反対の第2方向の端である第2端とを有し、第1端と第2端との間で熱輸送部に固定される板状のベース部と、第1端に接続されており、第1方向に向かうに従って受熱部に近づくようにベース部に対して傾斜する第1傾斜部と、第2端に接続されており、第2方向に向かうに従って受熱部から遠ざかるようにベース部に対して傾斜する第2傾斜部と、を有し、第2傾斜部の第1方向での端が第2端よりも第1方向に位置し、第2傾斜部の第1方向での端と第2端との間の距離は、第1傾斜部の第2方向での端と第1端との間の距離よりも長い。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却対象となる発熱体からの熱を受ける受熱部と、
前記受熱部から延びる長尺状の熱輸送部と、
前記熱輸送部に接続されており、前記熱輸送部の延びる方向に互いに間隔をあけて配置される複数のフィンと、を備え、
前記複数のフィンのそれぞれは、
第1方向の端である第1端と前記第1方向とは反対の第2方向の端である第2端とを有し、前記第1端と前記第2端との間で前記熱輸送部に固定される板状のベース部と、
前記第1端に接続されており、前記第1方向に向かうに従って前記受熱部に近づくように前記ベース部に対して傾斜する第1傾斜部と、
前記第2端に接続されており、前記第2方向に向かうに従って前記受熱部から遠ざかるように前記ベース部に対して傾斜する第2傾斜部と、を有し、
前記第2傾斜部の前記第1方向での端が前記第2端よりも前記第1方向に位置し、
前記第2傾斜部の前記第1方向での端と前記第2端との間の距離は、前記第1傾斜部の前記第2方向での端と前記第1端との間の距離よりも長い、
冷却装置。
【請求項2】
前記第2傾斜部の前記第1方向での端と前記第2端との間の距離は、前記第1端と前記第2端との間の距離に等しい、
請求項1に記載の冷却装置。
【請求項3】
前記第1端の長さは、前記第2端の長さよりも長い、
請求項1または請求項2に記載の冷却装置。
【請求項4】
前記ベース部は、前記第1端の両端と前記第2端の両端とを直線的に結ぶ1対の側面をさらに有する、
請求項3に記載の冷却装置。
【請求項5】
前記第2傾斜部の前記第2方向での端と前記第2端との間の距離は、前記第1傾斜部の前記第1方向での端と前記第1端との間の距離よりも短い、
請求項1に記載の冷却装置。
【請求項6】
前記ベース部に対する前記第2傾斜部の傾斜角度は、前記ベース部に対する前記第1傾斜部の傾斜角度よりも大きい、
請求項1に記載の冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、空気の対流を利用した放熱により半導体素子等の発熱体を冷却する自冷式の冷却装置が記載される。特許文献1に記載の冷却装置は、冷却対象となる発熱体からの熱を受ける受熱部と、受熱部から上方に延びる長尺状の熱輸送部と、互いに間隔をあけて熱輸送部に沿って設けられる複数のフィンと、を備える。ここで、複数のフィンのそれぞれは、熱輸送部に固定される板状の第1部分と、第1部分の一端に連なる板状の第2部分と、第1部分の他端に連なる板状の第3部分と、を備える。第2部分は、前記第1部分に連なる一端が反対側の他端よりも上方に位置するように傾斜する。第3部分は、前記第1部分に連なる一端が反対側の他端よりも下方に位置するように傾斜する。複数のフィンのそれぞれにおいて、第3部分の長さが第2部分の長さよりも短い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2023―14671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の装置では、第3部分の冷却に対する寄与が第2部分の冷却に対する寄与よりも小さいことから、前述のように第3部分の長さを第2部分の長さよりも短くすることにより、冷却性能の向上と低コスト化との両立が図られる。
【0005】
しかし、特許文献1では、第3部分の形状と冷却に対する寄与との関係について何ら言及されていない。このため、特許文献1に記載の装置では、第3部分の形状が最適化されておらず、さらなる冷却性能の向上を図るうえで改善の余地がある。
【0006】
以上の事情を考慮して、本開示のひとつの態様は、冷却装置のさらなる冷却性能の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る冷却装置は、冷却対象となる発熱体からの熱を受ける受熱部と、前記受熱部から延びる長尺状の熱輸送部と、前記熱輸送部に接続されており、前記熱輸送部の延びる方向に互いに間隔をあけて配置される複数のフィンと、を備え、前記複数のフィンのそれぞれは、第1方向の端である第1端と前記第1方向とは反対の第2方向の端である第2端とを有し、前記第1端と前記第2端との間で前記熱輸送部に固定される板状のベース部と、前記第1端に接続されており、前記第1方向に向かうに従って前記受熱部に近づくように前記ベース部に対して傾斜する第1傾斜部と、前記第2端に接続されており、前記第2方向に向かうに従って前記受熱部から遠ざかるように前記ベース部に対して傾斜する第2傾斜部と、を有し、前記第2傾斜部の前記第1方向での端が前記第2端よりも前記第1方向に位置し、前記第2傾斜部の前記第1方向での端と前記第2端との間の距離は、前記第1傾斜部の前記第2方向での端と前記第1端との間の距離よりも長い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る冷却装置の構成例を示す側面図である。
図2】第1実施形態のフィンの斜視図である。
図3】第1実施形態のフィンの側面図である。
図4】第1実施形態のフィンを平面に展開した状態を示す図である。
図5】フィンのベース部の幅比とフィンの後縁部の温度の相対値との関係を示す図である。
図6】フィンのベース部の幅比とフィンの熱伝達率の相対値との関係を示す図である。
図7】フィンのベース部の幅比とフィンの放熱量の相対値との関係を示す図である。
図8】第2実施形態のフィンの斜視図である。
図9】第2実施形態のフィンの側面図である。
図10】第2実施形態のフィンを平面に展開した状態を示す図である。
図11】変形例1のフィンの斜視図である。
図12】変形例1のフィンの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本開示に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本開示の範囲は、以下の説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0010】
1.第1実施形態
1-1.冷却装置の概要
図1は、第1実施形態に係る冷却装置1の構成例を示す側面図である。冷却装置1は、発熱体100を冷却する自冷式の冷却装置である。「自冷式」とは、送風機等を用いた強制冷却ではなく、空気の自然対流を利用して冷却対象を冷却する方式のことをいう。図1には、冷却装置1の冷却対象である発熱体100が二点鎖線で示される。
【0011】
発熱体100は、例えば、鉄道車両、自動車または家庭用電気機械等に搭載されるインバーターまたは整流器等のパワーエレクトロニクス製品に搭載されるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のパワー半導体素子である。なお、発熱体100は、冷却を必要とする物体であればよく、パワー半導体素子に限定されず、例えば、駆動または通電等により発熱する他の電気部品または電子部品でもよい。
【0012】
冷却装置1は、受熱部10と熱輸送部20と複数のフィン30とを備える。以下、図1に基づいて、冷却装置1の各部の概略を説明する。
【0013】
なお、以下の説明は、便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を適宜に用いて行う。また、以下では、X軸に沿う一方向がX1方向であり、X1方向とは反対の方向がX2方向である。Y軸に沿う一方向がY1方向であり、Y1方向とは反対の方向がY2方向である。Y2方向は、「第1方向」の一例であり、Y1方向は、「第2方向」の一例である。Z軸に沿う一方向がZ1方向であり、Z1方向とは反対の方向がZ2方向である。
【0014】
ただし、実空間でのZ軸の向きは、冷却装置1の設置姿勢に応じて決められる。例えば、冷却装置1の使用時において、典型的には、Z軸が鉛直線であり、Z1方向が鉛直上方に相当し、Z2方向が鉛直下方に相当する。以下では、単に「上方」とは、鉛直線に沿う方向での位置を示しており、鉛直上方および鉛直斜め上方の双方を概念として含む。同様に、単に「下方」とは、鉛直線に沿う方向での位置を示しており、鉛直下方および鉛直斜め下方の双方を概念として含む。
【0015】
受熱部10は、冷却対象である発熱体100からの熱を受ける構造体である。受熱部10は、発熱体100に熱的に接続される。受熱部10は、例えば、発熱体100に接するように配置される。受熱部10は、熱伝導性に優れる材料で構成される。受熱部10の具体的な構成材料としては、例えば、銅、アルミニウムまたはこれらのいずれかの合金等の金属材料が挙げられる。
【0016】
図1に示す例では、受熱部10が直方体であり、X軸に直交する1対の面とY軸に直交する1対の面とZ軸に直交する1対の面とを有する。なお、受熱部10の形状は、図1に示す例に限定されず、任意である。
【0017】
受熱部10は、中実であってもよいし、中空であってもよい。受熱部10が中空である場合、受熱部10内には、冷媒が貯留されてもよい。当該冷媒としては、例えば、水等の水系冷媒、メタノール等のアルコール系冷媒、アセトン等のケトン系冷媒、エチレングリコール等のグリコール系冷媒、フロリナート等のフッ化炭素系冷媒、HFC134a等のフロン系冷媒、およびブタン等の炭化水素系冷媒等が挙げられる。なお、当該冷媒には、必要に応じて、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤または炭化水素系界面活性剤等の界面活性剤等が添加されてもよい。
【0018】
熱輸送部20は、受熱部10から延びる長尺状の部材であり、受熱部10からの熱を輸送する。熱輸送部20は、熱伝導性に優れる材料で構成される。熱輸送部20の具体的な構成材料としては、例えば、銅、アルミニウムまたはこれらのいずれかの合金等の金属材料が挙げられる。熱輸送部20は、例えば、受熱部10に対してロウ付け等により固定される。
【0019】
図1に示す例では、熱輸送部20が受熱部10のZ1方向を向く面に接続され、Z1方向に延びる棒状部材である。熱輸送部20は、中実であってもよいし、中空であってもよい。なお、熱輸送部20の形状は、図1に示す例に限定されず、任意である。
【0020】
熱輸送部20が中空である場合、熱輸送部20をヒートパイプとして用いることができる。ここで、前述のように受熱部10が冷媒を貯留する場合、熱輸送部20内の空間は、受熱部10内の空間に連通させることにより、当該冷媒の液相および気相の移動経路として機能させてもよい。また、熱輸送部20は、中空である場合、当該移動経路として機能する空間のほか、当該空間を介して受熱部10内の空間に連通する幅広の空間を有してもよい。当該幅広の空間は、当該冷媒を凝縮させるための空間として用いてもよい。
【0021】
複数のフィン30のそれぞれは、熱輸送部20に接続され、熱輸送部20の延びる方向に対して交差する方向に広がる形状の部材であり、熱輸送部20からの熱を外部へ放熱する。複数のフィン30は、熱輸送部20の延びる方向に互いに間隔をあけて配置される。各フィン30は、熱伝導性に優れる材料で構成される。フィン30の具体的な材料としては、例えば、銅、アルミニウムまたはこれらのいずれかの合金等の金属材料が挙げられる。各フィン30は、例えば、熱輸送部20に対して拡管、圧入、接着剤、ネジ止め、ロウ付けまたは溶接等により固定される。
【0022】
図1に示す例では、複数のフィン30がZ軸に沿う方向に等間隔で配置される。また、各フィン30は、概略的にY1方向に向かうに従ってZ1方向に向かうように傾斜する形状をなす。具体的には、複数のフィン30のそれぞれがベース部31と第1傾斜部32と第2傾斜部33とを有する。各フィン30の形状の詳細については、後に図2から図8に基づいて説明する。なお、複数のフィン30の形状は、互いに同一であってもよいし、互いに異なってもよい。また、熱輸送部20に接続されるフィン30の数は、図1に示す例に限定されず、任意である。また、複数のフィン30の間隔は、等間隔でなくともよい。
【0023】
以上の概略構成の冷却装置1では、発熱体100からの熱を受けた受熱部10の熱が熱輸送部20を介して各フィン30に移動する。そして、各フィン30とその周囲の空気との間で熱交換が行われる。ここで、前述のように各フィン30が概略的にY1方向に向かうに従ってZ1方向に向かうように傾斜するので、Z軸が鉛直軸となるように冷却装置1を配置した場合、隣り合う2つのフィン30の間の空気は、フィン30に沿って円滑に流れる。このため、前述の熱交換の効率化が図られる。
【0024】
また、冷却装置1では、後述するようにフィン30の形状が最適化されることにより、この点でも、前述の熱交換の効率化が図られる。これにより、冷却装置1の冷却性能の向上が図られる。
【0025】
1-2.フィン30の形状
図2は、第1実施形態のフィン30の斜視図である。図3は、第1実施形態のフィン30の側面図である。図4は、第1実施形態のフィン30を平面に展開した状態を示す図である。なお、図3では、X2方向にみたフィン30が示される。図4では、Z軸に直交する平面にフィン30を展開した状態が示される。
【0026】
図2から図4に示すように、フィン30は、ベース部31と第1傾斜部32と第2傾斜部33とを有する。
【0027】
ベース部31は、フィン30の一部であってフィン30を熱輸送部20に固定するための板状部分である。ベース部31は、第1端31aと第2端31bと1対の側面31cとを有する。第1端31aは、ベース部31のY2方向の端である。第2端31bは、ベース部31のY1方向の端である。1対の側面31cは、第1端31aの両端と第2端31bの両端とを結ぶ。ベース部31は、第1端31aと第2端31bとの間で熱輸送部20に固定される。
【0028】
図2に示す例では、ベース部31がZ軸に沿う方向を厚さ方向とする平板状をなしており、ベース部31には、孔31dが設けられる。孔31dは、ベース部31を厚さ方向に貫通する貫通孔である。孔31dには、熱輸送部20が挿入される。ベース部31は、孔31dに熱輸送部20が挿入された状態で、拡管、圧入、接着剤、ネジ止め、ロウ付けまたは溶接等により熱輸送部20に固定される。ベース部31は、冷却装置1の使用時において、水平面に沿うように配置される。
【0029】
図2に示す例では、ベース部31の厚さ方向にみて、ベース部31が第1端31aおよび第2端31bによる1対の辺と1対の側面31cによる1対の辺とを有する四角形をなす。ここで、第1端31aおよび第2端31bのそれぞれがX軸に沿って延びており、第1端31aの長さW1aと第2端31bの長さW1bとが互いに等しい。また、1対の側面31cのそれぞれがY軸に沿って延びており、1対の側面31cのY軸に沿う長さが互いに等しい。このように、本実施形態では、ベース部31のX軸に沿う方向での幅W1が一定である。
【0030】
なお、ベース部31の形状は、図2に示す例に限定されない。例えば、Z軸に沿う方向にみて1対の側面31cのそれぞれが屈曲または湾曲した形状であってもよい。
【0031】
第1傾斜部32は、フィン30の一部であってベース部31の第1端31aに接続される板状部分である。第1傾斜部32は、第1端31aからY2方向成分およびZ2方向成分を有する方向に延びており、Y2方向に向かうに従って受熱部10に近づくようにベース部31に対して傾斜する。すなわち、冷却装置1の使用時において、第1傾斜部32は、ベース部31から近づくに従って上方に向かうように水平面に対して傾斜する。このため、空気が第1傾斜部32に沿ってベース部31に向かうように流れやすい。
【0032】
ベース部31に対する第1傾斜部32の傾斜角度θ1は、0°よりも大きく、かつ、90°よりも小さければよいが、10°以上70°以下であることが好ましく、20°以上50°以下であることがより好ましい。傾斜角度θ1がこのような範囲内にあることにより、互いに同一形状の複数のフィン30を用いても、互いに隣り合う2つのフィン30のベース部31間の間の距離を過度に大きくせずに、互いに隣り合う2つのフィン30の第1傾斜部32間の距離を好適に設定することができる。
【0033】
第1傾斜部32は、端32a、32bと1対の側面32cとを有する。端32aは、第1傾斜部32のY2方向での端である。端32bは、第1傾斜部32のY1方向の端であり、端32aよりもZ2方向に位置する。1対の側面32cは、端32aの両端と端32bの両端とを結ぶ。
【0034】
図2に示す例では、第1傾斜部32の厚さ方向にみて、第1傾斜部32が端32aおよび端32bによる1対の辺と1対の側面32cによる1対の辺とを有する四角形をなす。ここで、端32aおよび端32bのそれぞれがX軸に沿って延びる。本実施形態では、端32bがベース部31の第1端31aと同一直線上に位置する。また、1対の側面32cのそれぞれがY軸に沿って延びる。本実施形態では、第1傾斜部32のX軸に沿う方向での幅W2が一定である。
【0035】
なお、第1傾斜部32の形状は、図2に示す例に限定されない。例えば、第1傾斜部32は、端32bから端32aに向かうに従って幅W2の狭くなる形状であってもよい。
【0036】
第2傾斜部33は、フィン30の一部であってベース部31の第2端31bに接続される板状部分である。第2傾斜部33は、第2端31bからY1方向成分およびZ1方向成分を有する方向に延びており、Y1方向に向かうに従って受熱部10から遠ざかるようにベース部31に対して傾斜する。すなわち、冷却装置1の使用時において、第2傾斜部33は、ベース部31から遠ざかるに従って上方に向かうように水平面に対して傾斜する。このため、空気が第2傾斜部33に沿ってベース部31から遠ざかるように流れやすい。
【0037】
ベース部31に対する第2傾斜部33の傾斜角度θ2は、0°よりも大きく、かつ、90°よりも小さければよいが、10°以上70°以下であることが好ましく、20°以上50°以下であることがより好ましい。傾斜角度θ2がこのような範囲内にあることにより、互いに同一形状の複数のフィン30を用いても、互いに隣り合う2つのフィン30のベース部31間の間の距離を過度に大きくせずに、互いに隣り合う2つのフィン30の第2傾斜部33間の距離を好適に設定することができる。
【0038】
ここで、傾斜角度θ2は、傾斜角度θ1と等しくてもよいし、傾斜角度θ1と異なってもよい。傾斜角度θ2は、傾斜角度θ1と異なる場合、傾斜角度θ1よりも大きいことが好ましい。この場合、傾斜角度θ2が傾斜角度θ1以下である態様に比べて、互いに隣り合う2つのフィン30の第2傾斜部33間の昇温した空気がベース部31から離れる方向に円滑に流れる。一方、ベース部31に対する第1傾斜部32の傾斜角度θ1をベース部31に対する第2傾斜部33の傾斜角度θ2よりも小さくすることにより、互いに隣り合う2つのフィン30の第1傾斜部32間へ空気が流れ込みやすい。以上から、フィン30全体の放熱性能を向上させることができる。
【0039】
第2傾斜部33は、端33a、33bと1対の側面33cとを有する。端33aは、第2傾斜部33のY2方向での端である。端33bは、第2傾斜部33のY1方向の端であり、端33aよりもZ2方向に位置する。そして、第2傾斜部33は、端33aと端33bとの間でベース部31の第2端31bに接続される。1対の側面33cは、端33aの両端と端33bの両端とを結ぶ。
【0040】
図2に示す例では、端33aおよび端33bのそれぞれがX軸に沿って延びる。また、1対の側面33cのそれぞれがY軸に沿って延びる。本実施形態では、第2傾斜部33のX軸に沿う方向での幅W3は、前述の第1傾斜部32のX軸に沿う方向での幅W2と等しい。
【0041】
なお、第2傾斜部33の形状は、図2に示す例に限定されない。例えば、第2傾斜部33は、端33bから端33aに向かうに従って幅W3の狭くなる形状であってもよい。
【0042】
図2および図3に示すように、第2傾斜部33のY2方向での端33aが第2端31bよりもY2方向に位置する。このため、図3に示すように、第2傾斜部33は、第2端31bを境界として区分される2つの部分331、332を有する。部分331は、第2傾斜部33の一部であって第2端31bよりもY1方向に位置する部分である。部分332は、第2傾斜部33の一部であって第2端31bよりもY2方向に位置する部分である。部分332は、昇温した空気が流れるY1方向に相対するように先端を突出していることから、前縁効果により高い熱伝達が得られ、第2傾斜部33での放熱性能の向上に寄与する。
【0043】
そこで、第2傾斜部33のY2方向での端33aと第2端31bとの間の距離D32は、第1傾斜部32のY1方向での端32bと第1端31aとの間の距離D22よりも長い。これにより、部分332による放熱量を多くすることができる。なお、距離D32は、端33aと第2端31bとの間の第2傾斜部33すなわち部分332に沿う長さに相当する。
【0044】
本実施形態では、前述のように第1傾斜部32の端32bが第1端31aと同一直線上に位置するため、距離D22は、ゼロである。したがって、第1傾斜部32は、第1端31aよりもY2方向に位置する部分321のみで構成されており、第1端31aよりもY1方向に位置する部分を有しない。
【0045】
ここで、第2傾斜部33のY1方向での端33bと第2端31bとの間の距離D31は、第1傾斜部32のY2方向での端32aと第1端31aとの間の距離D21よりも短いことが好ましい。この場合、第2傾斜部33に比べて冷却に対する寄与の大きい第1傾斜部32による冷却が促進されるので、フィン30全体の放熱性能を向上させることができる。なお、距離D31は、端33bと第2端31bとの間の第2傾斜部33すなわち部分331に沿う長さに相当する。また、距離D21は、端32aと第1端31aとの間の第1傾斜部32すなわち部分321に沿う長さに相当する。
【0046】
本実施形態では、第2傾斜部33のY2方向での端33aと第2端31bとの間の距離D32は、第1端31aと第2端31bとの間の距離D1に等しい。このため、金属板の打抜き加工により好適な形状のフィン30を容易に製造することができる。ここで、「等しい」とは、厳密に等しい場合のほか、製造誤差等の誤差程度の相違を有する場合を含む。当該相違には、後述の切込みSL1の幅程度の差が含まれる。
【0047】
以上のようなフィン30のベース部31、第1傾斜部32および第2傾斜部33は、図4に示すように、平面に展開したとき、切込みSL1を有する一枚の板のように配置される。このため、金属板の打抜き加工等によりフィン30を容易に製造することができる。
【0048】
ここで、図4中の一点鎖線で示す部分を山折りすることにより、第1端31aが形成される。また、図4中の破線で示す部分を谷折りすることにより、第2端31bが形成される。また、切込みSL1は、切込みSLa、SLbで構成される。切込みSLaは、第1傾斜部32の端32bと第2傾斜部33の端33aとを形成するための隙間である。図4に示す例では、切込みSLaが第1端31aの延長線に沿って延びており、切込みSLaの幅が一定である。切込みSLbは、ベース部31の側面31cと第2傾斜部33の部分332の内側の側面とを形成するための隙間である。図4に示す例では、切込みSLbは、切込みSLaの内側の端からY1方向に延びており、切込みSLbの幅が一定である。なお、切込みSLa、SLbが幅の異なる部分を有してもよい。
【0049】
図5は、フィン30のベース部31の幅比W1/W3とフィン30の後縁部である端33bの温度の相対値との関係を示す図である。図5では、幅W2および幅W3のそれぞれを230mmとし、かつ、冷却装置1を発熱体100の冷却に使用した場合の幅W3に対する幅W1の比である幅比W1/W3と端33bの温度の相対値との関係が示される。当該相対値は、幅W1が60mmである場合(幅比W1/W3が0.261である場合)の端33bの温度を基準(1.000)とした相対値である。
【0050】
図5に示すように、幅比W1/W3が大きくなるほど、すなわち、幅W1が大きくなるほど、ベース部31から第2傾斜部33への熱移動が多くなるので、端33bの温度が高くなる。したがって、第2傾斜部33と空気との温度差を大きくすることにより、第2傾斜部33による放熱性能を高める観点からすると、幅W1を大きくすることが好ましい。
【0051】
図6は、フィン30のベース部31の幅比W1/W3とフィン30の熱伝達率の相対値との関係を示す図である。図6では、幅W2および幅W3のそれぞれを230mmとし、かつ、冷却装置1を発熱体100の冷却に使用した場合の幅比W1/W3とフィン30の熱伝達率の相対値との関係が示される。当該相対値は、幅W1が60mmである場合(幅比W1/W3が0.261である場合)のフィン30の熱伝達率を基準(1.000)とした相対値である。
【0052】
図6に示すように、幅比W1/W3が小さくなるほど、すなわち、幅W1が小さくなるほど、第2傾斜部33の面積が部分332の拡大に伴って大きくなるので、フィン30の熱伝達率が高くなる。言い換えると、幅W1が大きくなるほど、第2傾斜部33において放熱への寄与の高い部分332の領域が狭くなるので、熱伝達率が小さくなる。したがって、部分332による放熱性能を高める観点からすると、幅W1を小さくすることが好ましい。
【0053】
ここで、フィンの熱伝達率をhとし、フィン30からの放熱量をQとし、フィン30の伝熱面積をAとし、フィン30と空気との温度差をΔTとしたとき、Q=h×A×ΔTの関係を満たす。
【0054】
この関係からもわかるように、放熱量Qを高めるうえで、幅W1には、トレードオフの関係がある。
【0055】
図7は、フィン30のベース部31の幅比W1/W3とフィン30の放熱量の相対値との関係を示す図である。図7では、幅W2および幅W3のそれぞれを230mmとし、かつ、冷却装置1を発熱体100の冷却に使用した場合の幅比W1/W3とフィン30の放熱量の相対値との関係が示される。当該相対値は、幅W1が60mmである場合(幅比W1/W3が0.261である場合)のフィン30の放熱量を基準(1.000)とした相対値である。
【0056】
図7に示すように、放熱量Qを高める観点から、幅W3に対する幅W1の幅比(W1/W3)は、0.35以上0.80以下であることが好ましく、0.42以上0.70以下であることがより好ましい。
【0057】
以上の冷却装置1では、第1傾斜部32がY2方向に向かうに従って受熱部10に近づくようにベース部31に対して傾斜するので、空気が第1傾斜部32に沿ってベース部31に向かうように流れやすい。また、第2傾斜部33がY1方向に向かうに従って受熱部10から遠ざかるようにベース部31に対して傾斜するので、空気が第2傾斜部33に沿ってベース部31から遠ざかるように流れやすい。このように、第1傾斜部32および第2傾斜部33の傾斜による、空気がフィン30に沿って円滑に流れる。このため、フィン30と空気との間での熱交換の効率化が図られる。
【0058】
そのうえ、第2傾斜部33のY2方向での端33aが第2端31bよりもY2方向に位置するので、第2傾斜部33が第2端31bよりもY2方向に位置する部分332を有する。部分332は、第2傾斜部33での放熱性能の向上に寄与する。しかも、第2傾斜部33のY2方向での端33aと第2端31bとの間の距離D32が第1傾斜部32のY1方向での端32bと第1端31aとの間の距離D22よりも長いので、部分332による放熱量を多くすることができる。この結果、部分332による放熱性能の向上が好適に図られる。以上から、冷却装置1のさらなる放熱性能の向上を図ることができる。
【0059】
2.第2実施形態
以下、本開示の第2実施形態について説明する。以下に例示する形態において作用および機能が前述の実施形態と同様である要素については、前述の実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0060】
図8は、第2実施形態のフィン30Aの斜視図である。図9は、第2実施形態のフィン30Aの側面図である。図10は、第2実施形態のフィン30Aを平面に展開した状態を示す図である。本実施形態は、第1実施形態のフィン30に代えてフィン30Aを用いること以外は、第1実施形態と同様である。
【0061】
フィン30Aは、第1実施形態のベース部31および第2傾斜部33に代えてベース部31Aおよび第2傾斜部33Aを有すること以外は、第1実施形態のフィン30と同様に構成される。
【0062】
ベース部31Aは、第1端31aの長さW1aが第2端31bの長さW1bよりも長いこと以外は、第1実施形態のベース部31と同様に構成される。ここで、ベース部31Aの厚さ方向にみて、ベース部31Aが第1端31aおよび第2端31bによる1対の底辺と1対の側面31cによる1対の脚とを有する台形をなす。
【0063】
このように、第1端31aの長さW1aが第2端31bの長さW1bよりも長いことにより、ベース部31から第1傾斜部32への熱移動をベース部31から第2傾斜部33への熱移動に比べて多くすることができる。この結果、第1端31aの長さW1aが第2端31bの長さW1b以下である態様に比べて、第2傾斜部33に比べて冷却に対する寄与の大きい第1傾斜部32による冷却が促進されるので、フィン30全体の放熱性能を向上させることができる。また、第2端31bの長さW1bを第1端31aの長さW1aよりも短くすることにより、第2傾斜部33が第2端31bよりもY2方向に位置する部分332の面積を大きくすることができる。この結果、第2傾斜部33による放熱性能の向上を図ることもできる。
【0064】
また、このように長さW1aが長さW1bよりも長い態様において、1対の側面31cが第1端31aの両端と第2端31bの両端とを直線的に結ぶことにより、第1端31aの両端と第2端31bの両端とを結ぶ1対の側面が屈曲または湾曲した形状である態様に比べて、ベース部31Aから第1傾斜部32への熱移動を円滑に行うことができる。
【0065】
本実施形態において、第1傾斜部32による冷却を促進させる観点から、第1端31aの長さW1aは、第1傾斜部32の幅W2に対して、1/2以上であることが好ましい。一方、第2傾斜部33Aによる冷却を促進させる観点から、第2端31bの長さW1bは、第2傾斜部33Aの幅W3に対して、1/2未満であることが好ましい。なお、ベース部31Aの幅W1は、ベース部31Aの平均幅として捉えればよく、例えば、長さW1aと長さW1bとの合計の1/2である。
【0066】
以上のようなフィン30Aのベース部31、第1傾斜部32Aおよび第2傾斜部33Aは、図10に示すように、平面に展開したとき、切込みSL2を有する一枚の板のように配置される。このため、金属板の打抜き加工等によりフィン30Aを容易に製造することができる。
【0067】
ここで、図10中の一点鎖線で示す部分を山折りすることにより、第1端31aが形成される。また、図10中の破線で示す部分を谷折りすることにより、第2端31bが形成される。また、切込みSL2は、切込みSLc、SLdで構成される。切込みSLcは、第1傾斜部32の端32bと第2傾斜部33の端33aとを形成するための隙間である。図10に示す例では、第1実施形態の切込みSLaと同様、切込みSLcが第1端31aの延長線に沿って延びており、切込みSLcの幅が一定である。ただし、切込みSLcの長さは、第1実施形態の切込みSLaの長さよりも短い。切込みSLdは、ベース部31Aの側面31cと第2傾斜部33Aの部分332の内側の側面とを形成するための隙間である。図10に示す例では、切込みSLdは、切込みSLcの内側の端からY1方向に対して傾斜した方向に延びており、切込みSLdの幅が一定である。なお、切込みSLc、SLdが幅の異なる部分を有してもよい。
【0068】
以上の第2実施形態によっても、部分332による放熱性能の向上を好適に図ることにより、冷却装置のさらなる放熱性能の向上を図ることができる。
【0069】
3.変形例
本開示は前述の実施形態に限定されるものではなく、以下に述べる各種の変形が可能である。また、実施形態および各変形例を適宜組み合わせてもよい。
【0070】
3-1.変形例1
前述の実施形態では、第1傾斜部32が第1端31aよりもY1方向に位置する部分を有しない態様が例示されるが、この態様に限定されず、第1傾斜部32が第1端31aよりもY1方向に位置する部分を有してもよい。以下、その構成例を説明する。
【0071】
図11は、変形例1のフィン30Bの斜視図である。図12は、変形例1のフィン30Bの側面図である。変形例1は、第1実施形態のフィン30に代えてフィン30Bを用いること以外は、第1実施形態と同様である。
【0072】
フィン30Bは、第1実施形態の第1傾斜部32および第2傾斜部33に代えて第1傾斜部32Bおよび第2傾斜部33Bを有すること以外は、第1実施形態のフィン30と同様に構成される。
【0073】
第1傾斜部32Bは、端32bがベース部31の第1端31aよりもY1方向に位置すること以外は、第1実施形態の第1傾斜部32と同様に構成される。このため、図12に示すように、第1傾斜部32Bは、部分321だけでなく部分322を有する。すなわち、第1傾斜部32Bは、第1端31aを境界として区分される2つの部分321、322を有する。部分321は、第1傾斜部32の一部であって第1端31aよりもY2方向に位置する部分である。部分322は、第1傾斜部32の一部であって第1端31aよりもY1方向に位置する部分である。部分322は、部分321よりも空気の流れる方向での下流に位置するため、部分332のように放熱性能の向上には寄与しない。
【0074】
第2傾斜部33Bは、端33aとベース部31の第2端31bとの間の距離D32が第1実施形態に比べて小さいこと以外は、第1実施形態の第2傾斜部33Bと同様に構成される。
【0075】
ここで、距離D32は、距離D22よりも長い。これにより、距離D32が距離D22以下である態様に比べて、部分332による放熱量を多くすることができる。この結果、部分332による放熱性能の向上が好適に図られる。
【0076】
また、距離D32と距離D22との合計は、第1端31aと第2端31bとの間の距離D1に等しい。このため、金属板の打抜き加工により好適な形状のフィン30Bを容易に製造することができる。ここで、「等しい」とは、厳密に等しい場合のほか、製造誤差等の誤差程度の相違を有する場合を含む。当該相違には、前述の切込みSL1の幅程度の差が含まれる。
【0077】
以上のようなフィン30Bは、例えば、前述の第1実施形態の切込みSLaの位置をY2方向にずらすことにより、金属板の打抜き加工により製造される。
【0078】
以上の変形例1によっても、部分332による放熱性能の向上を好適に図ることにより、冷却装置のさらなる放熱性能の向上を図ることができる。
【0079】
3-2.変形例2
前述の実施形態では、フィン30、30Aを金属板の打抜き加工により製造する態様が例示されるが、この態様に限定されず、フィン30、30Aが溶接等により製造されてもよい。
【0080】
3-3.変形例3
前述の実施形態では、第1傾斜部32の幅W2と第2傾斜部33、33Aの幅W3とが互いに等しい態様が例示されるが、この態様に限定されず、幅W2と幅W3とが互いに異なってもよい。この場合、第2傾斜部33、33Aに対する冷却に対する寄与の大きい第1傾斜部32による放熱量を大きくする観点から、幅W2が幅W3よりも大きいことが好ましい。
【0081】
3-4.変形例4
前述の実施形態では、フィン30、30Aの厚さが一定である態様が例示されるが、この態様に限定されず、フィン30、30Aが厚さの異なる部分を有してもよい。
【符号の説明】
【0082】
1…冷却装置、10…受熱部、20…熱輸送部、30…フィン、30A…フィン、30B…フィン、31…ベース部、31A…ベース部、31a…第1端、31b…第2端、31c…側面、31d…孔、32…第1傾斜部、32A…第1傾斜部、32B…第1傾斜部、32a…端、32b…端、32c…側面、33…第2傾斜部、33A…第2傾斜部、33B…第2傾斜部、33a…端、33b…端、33c…側面、100…発熱体、321…部分、322…部分、331…部分、332…部分、D1…距離、D21…距離、D22…距離、D31…距離、D32…距離、SL1…切込み、SL2…切込み、SLa…切込み、SLb…切込み、SLc…切込み、SLd…切込み、W1…幅、W2…幅、W3…幅、θ1…傾斜角度、θ2…傾斜角度。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12