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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168558
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241128BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20241128BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241128BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
G06F3/12 331
G06F3/12 303
G06F3/12 332
G06F3/0482
B41J29/38 201
H04N1/00 127B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085343
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】笹栗 裕孝
(72)【発明者】
【氏名】高井 健次
(72)【発明者】
【氏名】田代 道子
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HJ08
2C061HN05
2C061HQ01
2C061HV13
2C061HV14
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC34
5E555AA03
5E555BA09
5E555BA10
5E555BB09
5E555BB10
5E555BC02
5E555BD07
5E555CA12
5E555CA42
5E555CB05
5E555CB08
5E555CB12
5E555DB05
5E555DB52
5E555DB53
5E555DC09
5E555DC14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザーが操作端末において画像形成装置を容易に識別することが可能な情報処理システム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理システム10において、画像取得処理部111は、画像形成装置3が配置された所定の空間を撮像した撮像画像P1を取得する。特定処理部112は、取得処理部111により取得される撮像画像P1から画像形成装置3を特定する。アドレス取得処理部113は、特定処理部112により特定される画像形成装置3のIPアドレスを取得する。登録処理部114は、アドレス取得処理部113により取得されるIPアドレスと撮像画像P1における画像形成装置3とを関連付けて登録する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置が配置された所定の空間を撮像した撮像画像を取得する画像取得処理部と、
前記画像取得処理部により取得される前記撮像画像から前記画像形成装置を特定する特定処理部と、
前記特定処理部により特定される前記画像形成装置のアドレス情報を取得するアドレス取得処理部と、
前記アドレス取得処理部により取得される前記アドレス情報と前記撮像画像における前記画像形成装置とを関連付けて登録する登録処理部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記画像形成装置に画像形成指示を出力する操作端末に前記撮像画像を表示させ、かつ、前記撮像画像において、前記特定処理部により特定される前記画像形成装置を識別可能な識別情報を前記画像形成装置に対応付けて表示させる表示処理部をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記画像形成装置に画像形成指示を出力する操作端末に前記撮像画像を表示させ、かつ、前記撮像画像において、前記特定処理部により特定される前記画像形成装置の機能に関する機能情報を前記画像形成装置に対応付けて表示させる表示処理部をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記画像形成装置に画像形成指示を出力する操作端末に前記撮像画像を表示させ、かつ、前記撮像画像において、前記特定処理部により特定される前記画像形成装置の状態に関する状態情報を前記画像形成装置に対応付けて表示させる表示処理部をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記画像形成装置が画像形成処理を実行できない状態の場合に、前記表示処理部は、前記画像形成処理を実行できない原因を示す前記状態情報を表示させ、前記画像形成装置の機能に関する機能情報を表示させない、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
第1画像形成装置に対応する第1機能情報が表示されている前記撮像画像において、ユーザーから第2画像形成装置を選択する操作を受け付けた場合に、前記表示処理部は、前記第1機能情報を削除し、前記第2画像形成装置に対応する第2機能情報を表示させる、
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記画像形成装置において印刷処理を実行する印刷対象のサムネイル画像を表示させる、
請求項1~6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記撮像画像において、前記サムネイル画像を前記画像形成装置上に移動する操作を受け付けた場合に、前記画像形成装置に前記サムネイル画像の印刷処理を実行させる、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記撮像画像が静止画像の場合に、前記操作の受け付けを許可する、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記操作を受け付けた場合に、印刷設定に関する設定画面を表示させてユーザーから設定操作を受け付ける、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記操作を受け付けた場合であって、前記画像形成装置が印刷処理を実行できない状態の場合に、前記設定画面を表示させない、
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
画像形成装置が配置された所定の空間を撮像した撮像画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得ステップにおいて取得される前記撮像画像から前記画像形成装置を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにおいて特定される前記画像形成装置のアドレス情報を取得するアドレス取得ステップと、
前記アドレス取得ステップにおいて取得される前記アドレス情報と前記撮像画像における前記画像形成装置とを関連付けて登録する登録ステップと、
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ネットワークプリンタ、複合機などの画像形成装置は、操作端末(ユーザー端末)との間でデータ通信を行い、印刷処理などの画像処理を実行する。この場合、前記画像形成装置の機種に対応するドライバプログラムが予め前記操作端末の記憶部にインストールされる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-112773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザーは画像形成装置にジョブを実行させる場合、操作端末の操作画面において画像形成装置のドライバを選択して実行指示(例えば印刷指示)を行う。ここで、同一空間に複数の画像形成装置が存在する場合、ユーザーは画像形成装置とドライバとの対応関係や画像形成装置と機能情報との対応関係を把握することが困難になる。このように、従来の技術では、ユーザーが操作端末において画像形成装置を識別することが困難である。
【0005】
本発明の目的は、ユーザーが操作端末において画像形成装置を容易に識別することが可能な情報処理システム及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面に係る情報処理システムは、画像取得処理部と特定処理部とアドレス取得処理部と登録処理部とを備える。前記画像取得処理部は、画像形成装置が配置された所定の空間を撮像した撮像画像を取得する。前記特定処理部は、前記画像取得処理部により取得される前記撮像画像から前記画像形成装置を特定する。前記アドレス取得処理部は、前記特定処理部により特定される前記画像形成装置のアドレス情報を取得する。前記登録処理部は、前記アドレス取得処理部により取得される前記アドレス情報と前記撮像画像における前記画像形成装置とを関連付けて登録する。
【0007】
本発明の他の局面に係る情報処理方法は、画像取得ステップと特定ステップとアドレス取得ステップと登録ステップとを含む。前記画像取得ステップでは、画像形成装置が配置された所定の空間を撮像した撮像画像を取得する。前記特定ステップでは、前記画像取得ステップにおいて取得される前記撮像画像から前記画像形成装置を特定する。前記アドレス取得ステップでは、前記特定ステップにおいて特定される前記画像形成装置のアドレス情報を取得する。前記登録ステップでは、前記アドレス取得ステップにおいて取得される前記アドレス情報と前記撮像画像における前記画像形成装置とを関連付けて登録する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザーが操作端末において画像形成装置を容易に識別することが可能な情報処理システム及び情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す模式図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係るサーバー装置で用いられる機器情報の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る登録画面の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。
図12図12は、本発明の実施形態に係るサーバー装置で実行される登録処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、本発明の実施形態に係るサーバー装置で実行されるジョブ実行処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0011】
[情報処理システム10]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る情報処理システム10は、サーバー装置1と操作端末2と画像形成装置3とを備えている。情報処理システム10は、本発明の情報処理システムの一例である。サーバー装置1と操作端末2と画像形成装置3とは、電話回線、インターネット、LANなどのネットワークN1を介して通信可能である。画像形成装置3は、1台であってもよいし、複数台であってもよい。本実施形態では、画像形成装置3が複数台の場合を例に挙げて説明する。操作端末2は、例えばスマートフォン、モバイル端末などの携帯情報処理装置である。操作端末2はユーザー端末の一例である。
【0012】
情報処理システム10では、例えば、ユーザーが操作端末2のカメラ25(図2参照)により画像形成装置3が配置された空間(部屋)を撮影すると、サーバー装置1は、撮像画像に基づいて画像形成装置3を認識して登録する処理(登録処理)と、撮像画像に対するユーザー操作に基づいてジョブ(例えば印刷ジョブ)を実行する処理(ジョブ実行処理)とを実行する。
【0013】
ところで、同一空間に複数の画像形成装置が存在する場合、ユーザーは画像形成装置とドライバ(プリンタドライバ)との対応関係や画像形成装置と機能情報との対応関係を把握することが困難になる。このように、従来の技術では、ユーザーが操作端末において画像形成装置を識別することが困難である。これに対して、本実施形態に係る情報処理システム10では、以下に示すように、ユーザーが操作端末2において画像形成装置3を容易に識別することが可能である。
【0014】
[画像形成装置3]
画像形成装置3は、操作表示部、画像形成部、通信I/F、記憶部、及び制御部などを備えている。なお、画像形成装置3の各構成要素の図示は省略する。画像形成装置3は、プリンター機能、スキャナー機能、コピー機能、及びファクシミリ機能などを有する複合機であってもよいし、プリンター機能のみを有するプリンターであってもよい。本発明の画像形成装置は、周知の技術を適用することができる。
【0015】
前記操作表示部は、情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部と、ユーザーの操作を受け付けるタッチパネル及び操作ボタンなどの操作部とを備える。
【0016】
前記画像形成部は、電子写真方式又はインクジェット方式で画像データに基づく印刷処理を実行することが可能であり、前記画像データに基づいてシート上に画像を形成する。例えば、前記画像形成部が電子写真方式の画像形成部である場合、前記画像形成部は感光体ドラム、帯電器、露光装置、現像装置、転写装置、及び定着装置などを備える。
【0017】
前記通信I/Fは、外部の通信装置との間で有線又は無線によるデータ通信を実行可能な通信インターフェイスである。
【0018】
前記記憶部は、ハードディスク又はEEPROM(登録商標)などの不揮発性の記憶部である。
【0019】
前記制御部は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を備える。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される揮発性又は不揮発性の記憶部である。
【0020】
[サーバー装置1]
図2に示されるように、サーバー装置1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、通信I/F14などを備える。サーバー装置1は、例えばクラウドサーバーで構成されてもよい。また、サーバー装置1は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、サーバー装置1で実行される各種の処理を、一又は複数のプロセッサーが分散して実行してもよい。
【0021】
操作表示部13は、情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部と、ユーザー操作を受け付けるタッチパネル及び操作ボタンなどの操作部とを備える。
【0022】
通信I/F14は、外部装置との間で有線又は無線によるデータ通信を実行可能な通信インターフェイスである。例えば、通信I/F14は、ネットワークN1を経由して、操作端末2、画像形成装置3との間でデータ通信を行う。
【0023】
記憶部12は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。記憶部12には、制御部11によって実行される各種の制御プログラム、及び各種のデータなどが記憶される。制御部11によって実行される制御プログラムには、後述の登録処理(図12参照)を制御部11に実行させるための登録プログラム、ジョブ実行処理(図13参照)を制御部11に実行させるためのジョブ実行プログラムなどが含まれる。前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、サーバー装置1が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。
【0024】
また、記憶部12には、機器情報D1などのデータが記憶される。図3は機器情報D1の一例を示す図である。
【0025】
図3に示されるように、機器情報D1には、画像形成装置3ごとに、位置情報、機種名、IPアドレス、機能情報、状態情報などが含まれる。前記位置情報は、所定の空間(部屋)に配置された画像形成装置3であって、当該空間をカメラで撮像した撮像画像内の画像形成装置3の位置(座標)を示す情報である。すなわち、前記位置情報は、撮影画像を平面座標とした場合の画像形成装置3の位置座標である。前記機種名は、画像形成装置3の機種名である。前記IPアドレスは、画像形成装置3のIPアドレス(本発明のアドレス情報の一例)である。前記機能情報は、画像形成装置3が有する機能に関する情報である。前記機能には、例えば色(カラー、モノクロなど)を選択する色選択機能、用紙サイズ(A4、A5など)を選択する用紙選択機能などが含まれる。前記状態情報は、画像形成装置3の現在の状態を示す情報である。前記状態情報は、例えば、画像形成装置3が印刷処理を実行可能な状態であるか否か(正常状態又は異常状態)を示す情報である。異常状態の場合、前記状態情報には、異常の原因となる情報(用紙不足、トナー不足、紙詰まりなど)が登録される。
【0026】
前記位置情報、前記機能情報、及び前記状態情報は、制御部11によって自動的に登録される。前記機種名及び前記IPアドレスは、ユーザーの登録操作によって登録される。
【0027】
なお、他の実施形態として、機器情報D1の一部又は全部が、サーバー装置1からネットワークN1を介してアクセス可能な他のサーバーに記憶されてもよい。この場合、サーバー装置1の制御部11は、前記他のサーバーから前記情報を取得して、後述の登録処理及びジョブ実行処理などの各処理を実行してもよい。
【0028】
また、記憶部12には、操作端末2に表示される画像形成サイト(画像形成アプリケーション)に含まれる各種のウェブページを生成するためのレイアウトデータ及び画像データなども記憶されている。なお、本実施形態において、サーバー装置1の制御部11は、前記各種のウェブページを生成してそのウェブページの情報を操作端末2に送信することにより、操作端末2に前記各種のウェブページを表示させることが可能である。また、他の実施形態として、制御部11は、操作端末2に前記各種のウェブページを表示するために必要なデータを送信することにより、操作端末2の制御部21に前記各種のウェブページの表示を実行させてもよい。
【0029】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を備える。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される揮発性又は不揮発性の記憶部である。
【0030】
具体的に、制御部11は、画像取得処理部111、特定処理部112、アドレス取得処理部113、登録処理部114、表示処理部115、実行処理部116などを含む。なお、制御部11は、前記制御プログラムに従って各種の処理を実行することによりこれらの各処理部として機能する。また、制御部11は、これらの各処理部の一部又は複数の処理機能を実現する電子回路を備えるものであってもよい。
【0031】
画像取得処理部111は、画像形成装置3が配置された所定の空間を撮像した撮像画像を取得する。例えば、ユーザーが操作端末2のカメラ25(図2参照)で、3台の画像形成装置3が配置された部屋を撮影した場合に、画像取得処理部111は、操作端末2から前記部屋の撮像画像P1(画像データ)を取得する。画像取得処理部111は、操作端末2から前記部屋の複数枚の撮像画像P1を取得してもよい。他の実施形態として、画像取得処理部111は、前記部屋に設置されたカメラ(例えばネットワークカメラ)から撮像画像P1を取得してもよい。
【0032】
特定処理部112は、画像取得処理部111により取得される撮像画像P1から画像形成装置3を特定する。具体的には、特定処理部112は、撮像画像P1を画像解析して、画像形成装置3を認識する。特定処理部112は、認識した各画像形成装置3について、撮像画像P1における位置(座標)を特定して位置情報を機器情報D1(図3参照)に登録する。
【0033】
アドレス取得処理部113は、特定処理部112により特定される画像形成装置3のアドレス情報を取得する。具体的には、表示処理部115は、撮像画像P1と、予め登録されているアドレス情報(IPアドレス)のIPアドレスリストL1とを、操作端末2の操作表示部13の登録画面P10に表示させる(図4参照)。なお、IPアドレスリストL1には、複数の画像形成装置3の機種名とIPアドレスとが含まれる。制御部11は、予め各画像形成装置3からIPアドレス及び機種名を取得してIPアドレスリストL1に登録してもよい。ユーザーは、登録画面P10において、撮像画像P1に含まれる画像形成装置3を選択し、選択した画像形成装置3に対応するIPアドレス及び機種名をIPアドレスリストL1から選択する。アドレス取得処理部113は、ユーザーによってIPアドレスリストL1から選択されたIPアドレス及び機種名を取得する。
【0034】
他の実施形態として、アドレス取得処理部113は、登録画面P10においてユーザーが入力したIPアドレスを取得してもよい。すなわち、ユーザーは、登録画面P10において、IPアドレスリストL1からIPアドレスを選択してもよいし、手動でIPアドレスを入力してもよい。また、ユーザーは、登録画面P10において、IPアドレスリストL1から機種名を選択してもよいし、手動で機種名を入力してもよい。
【0035】
登録処理部114は、アドレス取得処理部113により取得されるアドレス情報(IPアドレス)と撮像画像P1における画像形成装置3とを関連付けて登録する。具体的には、登録処理部114は、操作端末2においてユーザーにより選択された画像形成装置3及びIPアドレス(図4参照)を、機器情報D1(図3参照)において当該画像形成装置3の位置情報に関連付けて登録する。図4には、ユーザーが撮像画像P1の中央に位置する画像形成装置3を選択し、当該画像形成装置3に対応するIPアドレスとして「192.168.001.XXX」を選択した例を示している。登録処理部114は、ユーザーが撮像画像P1において選択した画像形成装置3の位置情報(「A1」)に、機種名(「MFP0001」)及びIPアドレス(「192.168.001.XXX」)を関連付けて機器情報D1に登録する。
【0036】
同様に、登録処理部114は、ユーザーが撮像画像P1において選択した画像形成装置3の位置情報(「A2」)に、機種名(「MFP0002」)及びIPアドレス(「192.168.002.YYY」)を関連付けて機器情報D1に登録する。また、登録処理部114は、ユーザーが撮像画像P1において選択した画像形成装置3の位置情報(「A3」)に、機種名(「MFP0003」)及びIPアドレス(「192.168.003.ZZZ」)を関連付けて機器情報D1に登録する。
【0037】
また、登録処理部114は、画像形成装置3が有する機能に関する機能情報を機器情報D1に登録する。各画像形成装置3の機能情報は、予め記憶部12に記憶されてもよいし、ネットワークN1を介して外部サーバーから取得されてもよい。
【0038】
以上のように、制御部11は、撮像画像P1を解析して画像形成装置3を特定し、特定した画像形成装置3のアドレス情報(IPアドレス)を画像形成装置3に関連付けて登録する登録処理を実行する。制御部11は、撮像画像P1を取得するごとに前記登録処理を実行する。
【0039】
制御部11は、事前に前記登録処理を実行すると、その後にユーザーが撮影した撮像画像(以下、撮像画像P2と称す)に対するユーザー操作に基づいて、ジョブを実行する処理(ジョブ実行処理)を実行する。なお、撮像画像P2は、動画像であってもよいし、静止画像であってもよい。
【0040】
具体的には、表示処理部115は、画像形成装置3に画像形成指示を出力する操作端末2に撮像画像P2を表示させ、かつ、撮像画像P2において、特定処理部112により特定される画像形成装置3を識別可能な識別情報を画像形成装置3に対応付けて表示させる。具体的には、ユーザーが操作端末2のカメラ25で部屋を撮影した場合に、表示処理部115は、撮像画像P2に、画像形成装置3を囲む矩形画像F1を重畳して表示させる。例えば、特定処理部112は、登録処理において利用した撮像画像P1と、撮像画像P2との風景などに基づいて、各画像形成装置3を特定し、表示処理部115は、特定された各画像形成装置3に矩形画像F1を対応付けて表示させる。矩形画像F1は、前記識別情報の一例である。図5の設定画面P20に示すように、特定処理部112が撮像画像P2において3台の画像形成装置3を特定すると、表示処理部115は、各画像形成装置3を囲む3つの矩形画像F1を、撮像画像P2において各画像形成装置3に重畳して表示させる。
【0041】
他の実施形態として、表示処理部115は、撮像画像P2において画像形成装置3に所定の色、模様、コントラストの画像を重畳して表示させてもよい。また、表示処理部115は、撮像画像P2において画像形成装置3の部分(領域)のコントラストを変更してもよい。また、他の実施形態として、表示処理部115は、撮像画像P2において画像形成装置3に対応付けてテキスト情報(例えば機種名)を表示させてもよい。
【0042】
上記構成によれば、ユーザーは、撮像画像P2に含まれる画像形成装置3を容易に把握することができる。
【0043】
また、表示処理部115は、画像形成装置3に画像形成指示を出力する操作端末2に撮像画像P2を表示させ、かつ、撮像画像P2において、特定処理部112により特定される画像形成装置3の機能に関する機能情報F2を画像形成装置3に対応付けて表示させる。例えば図6に示すように、表示処理部115は、画像形成装置3が有する機能、ここでは「カラー機」、「画面オプションあり」の情報(機能情報F2)を、撮像画像P2内の画像形成装置3に対応付けて表示させる。表示処理部115は、機器情報D1(図3参照)に予め登録された機能情報F2を、画像形成装置3に対応付けて表示させる。
【0044】
なお、表示処理部115は、撮像画像P2においてユーザーが所望の画像形成装置3を選択した場合に、選択された画像形成装置3の機能情報F2を表示させてもよいし、撮像画像P2に含まれる全ての画像形成装置3の機能情報F2を表示させてもよい。
【0045】
また、例えば、撮像画像P2に第1の画像形成装置3に対応する第1の機能情報F2が表示されている場合において、ユーザーから第2の画像形成装置3を選択する操作を受け付けた場合に、表示処理部115は、第1の機能情報F2を削除し、第2の画像形成装置3に対応する第2の機能情報F2を表示させてもよい。このように、表示処理部115は、撮像画像P2においてユーザーから画像形成装置3を選択する操作を受け付けるごとに、撮像画像P2に表示させる機能情報F2を更新してもよい。
【0046】
また、表示処理部115は、画像形成装置3に画像形成指示を出力する操作端末2に撮像画像P2を表示させ、かつ、撮像画像P2において、特定処理部112により特定される画像形成装置3の状態に関する状態情報F3を画像形成装置3に対応付けて表示させる。例えば図6に示すように、画像形成装置3が「用紙不足」の状態(異常状態)である場合に、表示処理部115は、「用紙不足」の情報(状態情報F3)を、撮像画像P2内の画像形成装置3に対応付けて表示させる。表示処理部115は、画像形成装置3から現在の状態(正常状態又は異常状態(用紙不足、トナー不足、紙詰まりなど))を取得して、機器情報D1(図3参照)に登録するとともに、撮像画像P2において画像形成装置3に対応付けて表示させる。なお、画像形成装置3が画像形成処理(例えば印刷ジョブ)を実行できない状態(異常状態)の場合に、表示処理部115は、画像形成処理を実行できない原因を示す状態情報F3を表示させ、画像形成装置3の機能に関する機能情報F2を表示させない構成としてもよい(図6参照)。
【0047】
また、表示処理部115は、撮像画像P2においてユーザーが所望の画像形成装置3を選択した場合に、選択された画像形成装置3の状態情報F3を表示させてもよいし、撮像画像P2に含まれる全ての画像形成装置3の状態情報F3を表示させてもよい。また、表示処理部115は、画像形成装置3に異常が生じた場合に、異常が生じた時点で状態情報F3(異常情報)を表示させてもよい。
【0048】
ここで、表示処理部115は、画像形成装置3において印刷処理を実行する印刷対象のサムネイル画像を表示させることが可能である。例えば図5及び図6において、表示処理部115は、操作端末2の設定画面P20において、撮像画像P2に並べてサムネイル画像リストL2を表示させる。サムネイル画像リストL2には、操作端末2の記憶部12又はサーバー装置1の記憶部12に記憶されている印刷候補の複数の画像のサムネイルが含まれている。ユーザーは、サムネイル画像リストL2から所望のサムネイル画像を選択することが可能である。
【0049】
実行処理部116は、画像形成装置3にジョブを実行させる。具体的には、実行処理部116は、設定画面P20の撮像画像P2において、ユーザーからサムネイル画像を画像形成装置3上に移動する操作を受け付けた場合に、画像形成装置3にサムネイル画像の印刷処理を実行させる。例えば図7に示すように、ユーザーが操作端末2の設定画面P20において、「画像1」のサムネイル画像を選択して、撮像画像P2内の所望の画像形成装置3に重なる位置に移動(ドラッグアンドドロップ)させると、実行処理部116は、前記画像形成装置3に「画像1」の印刷処理を実行させる印刷指示を取得する。なお、操作端末2においてユーザーの手振れによる誤操作を防ぐために、実行処理部116は、撮像画像P2を静止画像に設定した場合に、前記ドラッグアンドドロップ操作の受け付けを許可してもよい。
【0050】
実行処理部116は、画像形成装置3に対する前記印刷指示を取得すると、当該画像形成装置3に機能情報F2が登録されている場合に、ユーザーから機能情報F2に対応する設定操作を受け付ける。例えば画像形成装置3が色選択機能を有する場合、実行処理部116は、図8に示すように、撮像画像P2に色設定画面M1を表示させて、ユーザーから「カラー」又は「モノクロ」を選択する操作を受け付ける。実行処理部116は、ユーザーが選択した色(「カラー」又は「モノクロ」)を設定する。
【0051】
また例えば画像形成装置3が用紙選択機能を有する場合、実行処理部116は、図9に示すように、撮像画像P2に用紙設定画面M2を表示させて、ユーザーから「A4」又は「A5」を選択する操作を受け付ける。実行処理部116は、ユーザーが選択した用紙(「A4」又は「A5」)を設定する。
【0052】
実行処理部116は、画像形成装置3に機能情報F2が登録されていない場合、又は、機能情報F2に対応する設定操作(図8及び図9参照)の受け付けが完了した場合に、図10に示す実行画面M3を表示させる。実行画面M3においてユーザーが「はい」を選択すると、実行処理部116は、画像形成装置3に「画像1」の印刷指示を出力する。画像形成装置3は、サーバー装置1から取得する印刷指示に基づいて「画像1」の印刷処理を実行する。例えば機種名「MFP0001」の画像形成装置3は、「画像1」をA4用紙にカラー印刷する。実行処理部116は、印刷完了通知を操作端末2に出力する。
【0053】
実行処理部116は、前記画像形成装置3において印刷処理が完了すると、設定画面P20に、印刷処理を続行するか否かを問い合わせる問い合わせ画面M4を表示させる(図11参照)。問い合わせ画面M4においてユーザーが「はい」を選択すると、制御部11は、設定画面P20にサムネイル画像リストL2を再度表示させて(図5及び図6参照)、ユーザーから画像の選択操作を受け付ける。問い合わせ画面M4においてユーザーが「中止」を選択すると、制御部11は、画像形成アプリケーションを終了する。
【0054】
ここで、ユーザーが設定画面P20の撮像画像P2において、異常状態(例えば「用紙不足」)の画像形成装置3(図6参照)にサムネイル画像を移動させる操作を行った場合に、制御部11は、設定画面(例えば色設定画面M1(図8参照)、用紙設定画面M2(図9参照))及び実行画面M3(図10参照)を表示させない構成としてもよい。すなわち、制御部11は、画像形成装置3が印刷処理を実行できない状態の場合に、設定画面及び実行画面M3を表示させない構成としてもよい。また、この場合に、制御部11は、印刷処理を実行できない旨のメッセージを操作端末2に通知してもよい。
【0055】
[操作端末2]
図2に示すように、操作端末2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、通信I/F24、カメラ25などを備える。操作端末2は、例えば、スマートフォン、モバイル端末、ノートパソコンなどの通信機能を有する情報処理装置である。
【0056】
カメラ25は、被写体である空間(部屋)の画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。例えば、ユーザーは、カメラ25を起動して、画像形成装置3が配置された部屋全体が撮影範囲に含まれるように位置調整して撮影する。ユーザーは、撮影範囲を変えて当該部屋を複数枚撮影してもよい。カメラ25により撮像された撮像画像の画像データは、制御部21によりサーバー装置1へ送信される。
【0057】
操作表示部23は、情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部と、ユーザー操作を受け付けるタッチパネル及び操作ボタンなどの操作部とを備える。
【0058】
通信I/F24は、外部装置との間で有線又は無線によるデータ通信を実行可能な通信インターフェイスである。例えば、通信I/F24は、ネットワークN1を経由して、サーバー装置1、画像形成装置3との間でデータ通信を行う。
【0059】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部22には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルに従ってサーバー装置1等の外部装置との間で通信処理を制御部21に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、サーバー装置1との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであってもよい。
【0060】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより操作端末2を制御する。
【0061】
具体的に、制御部21は、記憶部22に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部211として機能する。ブラウザ処理部211は、サーバー装置1からネットワークN1を介して提供されるウェブページを操作表示部23に表示させ、操作表示部23に対する操作をサーバー装置1に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、操作端末2は、制御部21によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、サーバー装置1の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0062】
例えば、操作端末2に表示される登録画面P10(図4参照)において、ユーザーは、撮像画像P1に含まれる画像形成装置3と、IPアドレスリストL1に含まれるIPアドレス及び機種名とを選択して登録する登録操作を行う。サーバー装置1の制御部11は、操作端末2におけるユーザーの登録操作に応じて前記登録処理(図3参照)を実行する。
【0063】
また、例えば、操作端末2に表示される設定画面P20(図6参照)において、ユーザーは、撮像画像P1に含まれる画像形成装置3を選択して機能情報F2を確認する操作を行う。
【0064】
また、例えば、操作端末2に表示される設定画面P20(図7参照)において、ユーザーは、印刷対象の画像を撮像画像P1に含まれる画像形成装置3に移動させる操作(ドラッグアンドドロップ操作)を行う。また、例えば、操作端末2に表示される色設定画面M1(図8参照)及び用紙設定画面M2(図9参照)において、ユーザーは、印刷色及び印刷用紙を選択する操作を行う。
【0065】
また、例えば、操作端末2に表示される実行画面M3(図10参照)において、ユーザーは、印刷指示の操作を行う。サーバー装置1の制御部11は、操作端末2におけるユーザーの印刷指示に応じて前記ジョブ実行処理(図7図10参照)を実行する。
【0066】
[登録処理]
次に、図12を参照しつつ、サーバー装置1の制御部11によって実行される登録処理の手順の一例について説明する。制御部11は、ユーザーの操作、例えば操作端末2に表示される操作画面における登録操作に応じて前記登録プログラムの実行を開始することによって、前記登録処理の実行を開始する。ここで、ステップS11,S12,・・・は、制御部11により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。
【0067】
尚、本発明は、前記登録処理に含まれる一又は複数のステップを実行する情報処理方法の発明として捉えることができる。
【0068】
まず、ステップS11において、制御部11は、操作端末2から撮像画像P1を取得したか否かを判定する。例えばユーザーが操作端末2のカメラ25(図2参照)で、3台の画像形成装置3が配置された部屋を撮影した場合に、制御部11は、操作端末2から前記部屋の1又は複数枚の撮像画像P1(例えば静止画像データ)を取得する。制御部11は、撮像画像P1を取得すると(S11:Yes)、処理をステップS12に移行させる。制御部11は、撮像画像P1を取得するまで待機する(S11:No)。ステップS11は、本発明の画像取得ステップの一例である。
【0069】
ステップS12において、制御部11は、取得した撮像画像P1から画像形成装置3を特定する。具体的には、制御部11は、撮像画像P1を画像解析して、画像形成装置3を認識する。制御部11は、認識した各画像形成装置3について、撮像画像P1における位置(座標)を特定して位置情報を機器情報D1(図3参照)に登録する。ステップS12は、本発明の特定ステップの一例である。
【0070】
次にステップS13において、制御部11は、画像形成装置及びIPアドレスの選択操作を受け付けたか否かを判定する。例えばユーザーは、登録画面P10(図4参照)において、撮像画像P1に含まれる画像形成装置3を選択し、選択した画像形成装置3に対応するIPアドレス及び機種名をIPアドレスリストL1から選択する。制御部11は、ユーザーの前記選択操作を受け付けると(S13:Yes)、処理をステップS14に移行させる。制御部11は、ユーザーから前記選択操作を受け付けるまで待機する(S13:No)。ステップS13は、本発明のアドレス取得ステップの一例である。
【0071】
ステップS14において、制御部11は、取得した画像形成装置3とIPアドレスと機種名とを関連付けて登録する。具体的には、制御部11は、操作端末2においてユーザーにより選択された画像形成装置3とIPアドレスと機種名とを、機器情報D1(図3参照)において当該画像形成装置3の位置情報に関連付けて登録する。ステップS14は、本発明の登録ステップの一例である。
【0072】
以上のように、制御部11は、撮像画像P1に対するユーザー操作に応じて、撮像画像P1に含まれる各画像形成装置3について、IPアドレスを登録する処理を実行する。
【0073】
[ジョブ実行処理]
次に、図13を参照しつつ、サーバー装置1の制御部11によって実行されるジョブ実行処理の手順の一例について説明する。制御部11は、ユーザーの操作、例えば操作端末2に表示される操作画面におけるジョブの実行指示(例えば印刷指示)に応じて前記ジョブ実行プログラムの実行を開始することによって、前記ジョブ実行処理の実行を開始する。ここで、ステップS21,S22,・・・は、制御部11により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。
【0074】
尚、本発明は、前記ジョブ実行処理に含まれる一又は複数のステップを実行する情報処理方法の発明として捉えることができる。
【0075】
まず、ステップS21において、制御部11は、操作端末2から撮像画像P2を取得したか否かを判定する。例えばユーザーが操作端末2のカメラ25(図2参照)で、3台の画像形成装置3が配置された部屋を撮影した場合に、制御部11は、操作端末2から前記部屋の撮像画像P2(例えば動画像データ)を取得する。制御部11は、撮像画像P2を取得すると(S21:Yes)、処理をステップS22に移行させる。制御部11は、撮像画像P2を取得するまで待機する(S21:No)。
【0076】
ステップS22において、制御部11は、取得した撮像画像P2から画像形成装置3を特定する。具体的には、制御部11は、登録処理において利用した撮像画像P1と、ステップS21で取得した撮像画像P2との部屋の風景などを比較し、機器情報D1(図3参照)を参照して、撮像画像P2に含まれる画像形成装置3の位置、機種名、IPアドレスなどを特定する。
【0077】
次にステップS23において、制御部11は、撮像画像P2において画像形成装置3を識別する識別情報を表示させる。例えば図5に示すように、制御部11は、各画像形成装置3を囲む矩形画像F1を各画像形成装置3に重畳して表示させる。制御部11は、撮像画像P2においてAR(Augmented Reality)技術による表示処理を実行してもよい。制御部11は、矩形画像F1に代えて画像形成装置3に対応する動画像(アニメーション画像)を表示させてもよい。
【0078】
次にステップS24において、制御部11は、印刷対象の画像を取得したか否かを判定する。例えばユーザーが操作端末2の設定画面P20(図7参照)において、「画像1」のサムネイル画像を選択して、撮像画像P2内の画像形成装置3に重なる位置に移動(ドラッグアンドドロップ)させると、制御部11は、印刷対象の画像(「画像1」)を取得する。制御部11は、印刷対象の画像を取得すると(S24:Yes)、処理をステップS25に移行させる。一方、制御部11は、印刷対象の画像を取得しない場合(S24:No)、前記ジョブ実行処理を終了する。
【0079】
ステップS25において、制御部11は、操作端末2にジョブ(ここでは印刷ジョブ)の設定に関する操作を受け付ける設定画面を表示させる。例えば図8に示すように、制御部11は、操作端末2に色設定画面M1を表示させて、ユーザーから「カラー」又は「モノクロ」を選択する操作を受け付ける。また、例えば図9に示すように、制御部11は、操作端末2に用紙設定画面M2を表示させて、ユーザーから「A4」又は「A5」を選択する操作を受け付ける。
【0080】
次にステップS26において、制御部11は、操作端末2から印刷指示を取得したか否かを判定する。具体的には、制御部11は、設定操作(図8及び図9参照)の受け付けが完了した場合、図10に示す実行画面M3を表示させて、ユーザーから印刷指示を受け付ける。ユーザーが実行画面M3の「はい」を選択すると、制御部11は、印刷指示を取得する。ユーザーが実行画面M3の「中止」を選択すると、制御部11は、処理をステップS23に移行させて、図5に示す設定画面P20を表示させる。
【0081】
次にステップS27において、制御部11は、印刷処理を実行する。具体的には、制御部11は、画像形成装置3に「画像1」の印刷指示を出力する。画像形成装置3は、サーバー装置1から取得する印刷指示に基づいて「画像1」の印刷処理を実行する。例えば機種名「MFP0001」の画像形成装置3は、「画像1」をA4用紙にカラー印刷する。制御部11は、印刷完了通知を操作端末2に出力する。
【0082】
以上のように、制御部11は、撮像画像P2に画像形成装置3を識別可能な識別情報を重畳して表示させ、撮像画像P2に対するユーザー操作に基づいて画像形成装置3にジョブを実行させる。
【0083】
本実施形態に係る情報処理システム10は、画像形成装置3が配置された所定の空間を撮像した撮像画像P1を取得し、取得した撮像画像P1から画像形成装置3を特定する。また、情報処理システム10は、特定した画像形成装置3のアドレス情報(IPアドレス)を取得し、取得した前記アドレス情報と撮像画像P1における画像形成装置3とを関連付けて登録する。
【0084】
また、情報処理システム10は、画像形成装置3に画像形成指示を出力する操作端末2に撮像画像P2を表示させ、かつ、撮像画像P2において、画像形成装置3を識別可能な識別情報(矩形画像F1)を画像形成装置3に対応付けて表示させる。
【0085】
上記構成によれば、ユーザーは操作端末2に表示される撮像画像P2において画像形成装置3を容易に識別することができる。
【0086】
また、ユーザーはカメラ25で撮影した空間内に存在する画像形成装置3を手動で選択し、選択した画像形成装置3のIPアドレスを設定することができる。また、ユーザーが例えばオフィス内のどの位置にいても、カメラ25で空間を撮影するだけで、空間内に存在する画像形成装置3(MFP、プリンタなど)を認識することで、画像形成装置3の傍に移動しなくても、撮像画像P2においてAR技術による表示処理により機能情報、状態情報などを確認することが可能になる。また、ユーザーは撮影している画像(撮像画像P2)内で画像形成装置3を選択して印刷指示を行うことができるため、意図した画像形成装置3を直観的に把握することができ、誤って別の画像形成装置3に印刷処理を実行させることを防ぐことができる。
【0087】
本発明の情報処理システムは、サーバー装置1、操作端末2、及び画像形成装置3で構成されてもよいし、サーバー装置1単体で構成されてもよいし、操作端末2単体で構成されてもよい。例えば、操作端末2が、サーバー装置1の機能を備えてもよい。
【0088】
[開示の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される開示の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0089】
<付記1>
画像形成装置が配置された所定の空間を撮像した撮像画像を取得する画像取得処理部と、
前記画像取得処理部により取得される前記撮像画像から前記画像形成装置を特定する特定処理部と、
前記特定処理部により特定される前記画像形成装置のアドレス情報を取得するアドレス取得処理部と、
前記アドレス取得処理部により取得される前記アドレス情報と前記撮像画像における前記画像形成装置とを関連付けて登録する登録処理部と、
を備える情報処理システム。
【0090】
<付記2>
前記画像形成装置に画像形成指示を出力する操作端末に前記撮像画像を表示させ、かつ、前記撮像画像において、前記特定処理部により特定される前記画像形成装置を識別可能な識別情報を前記画像形成装置に対応付けて表示させる表示処理部をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理システム。
【0091】
<付記3>
前記画像形成装置に画像形成指示を出力する操作端末に前記撮像画像を表示させ、かつ、前記撮像画像において、前記特定処理部により特定される前記画像形成装置の機能に関する機能情報を前記画像形成装置に対応付けて表示させる表示処理部をさらに備える、
請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【0092】
<付記4>
前記画像形成装置に画像形成指示を出力する操作端末に前記撮像画像を表示させ、かつ、前記撮像画像において、前記特定処理部により特定される前記画像形成装置の状態に関する状態情報を前記画像形成装置に対応付けて表示させる表示処理部をさらに備える、
請求項1~3のいずれかに記載の情報処理システム。
【0093】
<付記5>
前記画像形成装置が画像形成処理を実行できない状態の場合に、前記表示処理部は、前記画像形成処理を実行できない原因を示す前記状態情報を表示させ、前記画像形成装置の機能に関する機能情報を表示させない、
請求項4に記載の情報処理システム。
【0094】
<付記6>
第1画像形成装置に対応する第1機能情報が表示されている前記撮像画像において、ユーザーから第2画像形成装置を選択する操作を受け付けた場合に、前記表示処理部は、前記第1機能情報を削除し、前記第2画像形成装置に対応する第2機能情報を表示させる、
請求項3~5のいずれかに記載の情報処理システム。
【0095】
<付記7>
前記画像形成装置において印刷処理を実行する印刷対象のサムネイル画像を表示させる、
請求項1~6のいずれかに記載の情報処理システム。
【0096】
<付記8>
前記撮像画像において、前記サムネイル画像を前記画像形成装置上に移動する操作を受け付けた場合に、前記画像形成装置に前記サムネイル画像の印刷処理を実行させる、
請求項7に記載の情報処理システム。
【0097】
<付記9>
前記撮像画像が静止画像の場合に、前記操作の受け付けを許可する、
請求項8に記載の情報処理システム。
【0098】
<付記10>
前記操作を受け付けた場合に、印刷設定に関する設定画面を表示させてユーザーから設定操作を受け付ける、
請求項8又は9に記載の情報処理システム。
【0099】
<付記11>
前記操作を受け付けた場合であって、前記画像形成装置が印刷処理を実行できない状態の場合に、前記設定画面を表示させない、
請求項10に記載の情報処理システム。
【符号の説明】
【0100】
1 :サーバー装置
2 :操作端末
3 :画像形成装置
10 :情報処理システム
11 :制御部
12 :記憶部
13 :操作表示部
14 :通信I/F
21 :制御部
22 :記憶部
23 :操作表示部
24 :通信I/F
25 :カメラ
111 :画像取得処理部
112 :特定処理部
113 :アドレス取得処理部
114 :登録処理部
115 :表示処理部
116 :実行処理部
211 :ブラウザ処理部
D1 :機器情報
F1 :矩形画像
F2 :機能情報
F3 :状態情報
L1 :IPアドレスリスト
L2 :サムネイル画像リスト
M1 :色設定画面
M2 :用紙設定画面
M3 :実行画面
M4 :問い合わせ画面
N1 :ネットワーク
P1 :撮像画像
P10 :登録画面
P2 :撮像画像
P20 :設定画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13