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特開2024-168582プログラムおよびキャラクタ作成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168582
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】プログラムおよびキャラクタ作成装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/20 20110101AFI20241128BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20241128BHJP
   A63F 13/63 20140101ALI20241128BHJP
【FI】
G06T19/20
G06F3/04845
A63F13/63
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085393
(22)【出願日】2023-05-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年10月7日から令和4年10月10日に「第1回STREET FIGHTER 6 クローズドベータテスト」にて公開 令和4年12月16日から令和4年12月19日に「第2回STREET FIGHTER 6 クローズドベータテスト」にて公開 令和4年10月10日にhttps://www.famitsu.com/news/202210/10278779.htmlにて公開 令和4年10月21日にhttps://weekly.ascii.jp/elem/000/004/109/4109658/にて公開 令和4年10月31日にhttps://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/221031aにて公開令和4年10月18日にhttps://news.mynavi.jp/article/20221018-2483344/にて公開 令和4年10月13日にhttps://www.gamer.ne.jp/news/202210130094/にて公開 令和4年10月11日にhttps://note.com/gamerzhack/n/n8dc40697df84にて公開 令和4年10月11日にhttps://game.watch.impress.co.jp/docs/kikaku/1446225.htmlにて公開 令和4年10月13日にhttps://www.4gamer.net/games/635/G063504/20221012113/にて公開 令和5年4月21日に「Street Fighter 6 体験版」にて公開 令和5年5月19日から令和5年5月22日に「STREET FIGHTER 6 オープンベータテスト」にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松浦 賢司
(72)【発明者】
【氏名】イ ハンソル
(72)【発明者】
【氏名】馬耒 浩一
(72)【発明者】
【氏名】濱田 澄生
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA06
5B050BA09
5B050CA07
5B050CA08
5B050EA26
5B050FA02
5B050FA05
5B050FA16
5E555AA79
5E555BA20
5E555BB20
5E555BC04
5E555BE17
5E555CA17
5E555CC13
5E555DB53
5E555DC30
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】キャラクタ作成の作業性を向上させる。
【解決手段】表示制御部101は、仮想空間内において動作するキャラクタの外観を作成するための画面であり、作成中のキャラクタの外観を表示する作業領域R1と、比較用のキャラクタの外観を表示する比較領域R2とを含む作成画面の画像P10を表示装置に表示させる。作成処理部102は、ユーザによる作成操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を変化させる。複製処理部103は、ユーザによる複製操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を複製し、その複製されたキャラクタの外観を比較領域R2に表示させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
仮想空間内において動作するキャラクタの外観を作成するための画面であり、作成中の前記キャラクタの外観を表示する作業領域と、比較用の前記キャラクタの外観を表示する比較領域とを含む作成画面の画像を表示装置に表示させる表示制御部と、
ユーザによる作成操作に応じて、前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観を変化させる作成処理部と、
前記ユーザによる複製操作に応じて、前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観を複製し、その複製された前記キャラクタの外観を前記比較領域に表示させる複製処理部として機能させる
プログラム。
【請求項2】
請求項1のプログラムにおいて、
前記複製処理部は、前記作成処理部が前記作成操作に応じて前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観を変化させる場合に、前記比較領域に表示された前記キャラクタの外観を変化させない
プログラム。
【請求項3】
請求項1のプログラムにおいて、
前記作成操作は、前記キャラクタの外観の見え方を変化させる見え方操作を含み、
前記作成処理部は、前記ユーザによる前記見え方操作に応じて、前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観の見え方を変化させ、
前記複製処理部は、前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観の見え方が変化すると、その変化に応じて前記比較領域に表示された前記キャラクタの外観の見え方を変化させる
プログラム。
【請求項4】
請求項1のプログラムにおいて、
前記作成操作は、予め準備された複数のキャラクタの外観の候補の中から任意のキャラクタの外観の候補を選択する選択操作を含み、
前記作成処理部は、前記ユーザによる前記選択操作に応じて、予め準備された複数のキャラクタの外観の候補の中から前記ユーザにより選択された前記キャラクタの外観の候補を選択し、その選択された前記キャラクタの外観の候補と、前記作業領域に表示されていた前記キャラクタの外観とを混合し、その混合により得られた前記キャラクタの外観を前記作業領域に表示させる
プログラム。
【請求項5】
請求項1のプログラムにおいて、
前記作成画面は、正多角形の操作領域を含み、
前記操作領域の複数の頂点は、前記キャラクタの外観に関する複数のパラメータにそれぞれ関連付けられ、
前記作成操作は、前記操作領域内における操作点の位置を指定する指定操作を含み、
前記作成処理部は、前記ユーザによる前記指定操作に応じて、前記操作領域内において前記ユーザにより指定された位置に前記操作点を配置し、その操作点と前記操作領域の複数の頂点の各々との距離に応じて前記複数のパラメータの値を決定し、その決定された複数のパラメータの値に基づいて前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観を変化させる
プログラム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1つのプログラムを記憶する記憶部と、
前記プログラムを実行する制御部とを備える
キャラクタ作成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラムおよびキャラクタ作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、キャラクタ作成処理部を有する情報処理装置が開示されている。キャラクタ作成処理部は、プレイヤの入力に基づいてゲームキャラクタを作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-184656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、キャラクタ作成処理部により作成されたキャラクタの外見(外観)がキャラクタ作成画面に表示されるだけである。そのため、キャラクタ作成の作業性を向上させることが困難である。
【0005】
本開示の目的は、キャラクタ作成の作業性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様は、コンピュータを、
仮想空間内において動作するキャラクタの外観を作成するための画面であり、作成中の前記キャラクタの外観を表示する作業領域と、比較用の前記キャラクタの外観を表示する比較領域とを含む作成画面の画像を表示装置に表示させる表示制御部と、
ユーザによる作成操作に応じて、前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観を変化させる作成処理部と、
前記ユーザによる複製操作に応じて、前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観を複製し、その複製された前記キャラクタの外観を前記比較領域に表示させる複製処理部として機能させる
プログラムである。
【0007】
第1の態様において、
前記複製処理部は、前記作成処理部が前記作成操作に応じて前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観を変化させる場合に、前記比較領域に表示された前記キャラクタの外観を変化させなくてもよい。
【0008】
第1の態様において、
前記作成操作は、前記キャラクタの外観の見え方を変化させる見え方操作を含んでもよく、
前記作成処理部は、前記ユーザによる前記見え方操作に応じて、前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観の見え方を変化させてもよく、
前記複製処理部は、前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観の見え方が変化すると、その変化に応じて前記比較領域に表示された前記キャラクタの外観の見え方を変化させてもよい。
【0009】
第1の態様において、
前記作成操作は、予め準備された複数のキャラクタの外観の候補の中から任意のキャラクタの外観の候補を選択する選択操作を含んでもよく、
前記作成処理部は、前記ユーザによる前記選択操作に応じて、予め準備された複数のキャラクタの外観の候補の中からユーザにより選択された前記キャラクタの外観の候補を選択し、その選択された前記キャラクタの外観の候補と、前記作業領域に表示されていた前記キャラクタの外観とを混合し、その混合により得られた前記キャラクタの外観を前記作業領域に表示させてもよい。
【0010】
第1の態様において、
前記作成画面は、正多角形の操作領域を含んでもよく、
前記操作領域の複数の頂点は、前記キャラクタの外観に関する複数のパラメータにそれぞれ関連付けられてもよく、
前記作成操作は、前記操作領域内における操作点の位置を指定する指定操作を含んでもよく、
前記作成処理部は、前記ユーザによる前記指定操作に応じて、前記操作領域内において前記ユーザにより指定された位置に前記操作点を配置し、その操作点と前記操作領域の複数の頂点の各々との距離に応じて前記複数のパラメータの値を決定し、その決定された複数のパラメータの値に基づいて、前記作業領域に表示された前記キャラクタの外観を変化させてもよい。
【0011】
第2の態様は、
第1の態様のプログラムを記憶する記憶部と、
前記プログラムを実行する制御部とを備える
キャラクタ作成装置である。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、キャラクタ作成の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態のゲーム装置の構成を例示するブロック図である。
図2】顔作成処理に用いられる顔作成画面の画像を例示する図である。
図3】履歴確認領域を含む顔作成画面の画像を例示する図である。
図4】顔ブレンド処理に用いられる顔ブレンド画面の画像を例示する図である。
図5】割合調整処理に用いられる割合調整画面の画像を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して実施の形態を詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。また、以下では、プログラムをゲームプログラムとして実装し、キャラクタ作成装置をゲーム装置として実現した例を説明する。
【0015】
(用語の説明)
まず、以下の説明において用いられる用語について説明する。以下では、ゲーム、キャラクタ、プレイヤ、プレイヤキャラクタなどの用語が用いられる。
【0016】
ゲームは、仮想空間において進行するゲーム(ビデオゲーム)のことである。仮想空間は、三次元空間であってもよいし、二次元空間であってもよい。仮想空間は、画像として表示装置に表示される。キャラクタは、仮想空間内に配置されるオブジェクトの一例である。プレイヤは、ゲームをプレイするユーザのことである。プレイヤキャラクタは、ユーザの操作に応じて仮想空間内において動作するキャラクタのことである。
【0017】
以下では、キャラクタが「人間」であり、ゲームが「プレイヤの操作に応じてプレイヤキャラクタが仮想空間に設けられた仮想の広場(または部屋)において移動するゲーム」である場合を例に挙げて説明する。
【0018】
(ゲーム装置)
図1は、実施形態のゲーム装置10の構成を例示する。ゲーム装置10は、ユーザによる操作に応じてゲームを実行する。ゲーム装置10には、ディスプレイ21と、スピーカ22と、コントローラ23とが外部接続または内蔵される。ゲーム装置10は、キャラクタ作成装置の一例である。
【0019】
ゲーム装置10には、例えば、パーソナルコンピュータ、プレイステーション(登録商標)、XBox(登録商標)、PlayStation Vita(登録商標)、Nintendo Switch(登録商標)などの、市販の装置を利用できる。
【0020】
ゲーム装置10では、インストールされたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいてゲームが進行する。ゲーム装置10同士は、通信ネットワーク(図示を省略)または近距離無線通信装置(図示を省略)を用いて、互いにデータ通信を行うことができる。
【0021】
〔ゲーム装置のハードウェア構成〕
ゲーム装置10は、ネットワークインターフェース11、グラフィック処理部12、オーディオ処理部13、操作処理部14、記憶部15、制御部16を備える。ネットワークインターフェース11、グラフィック処理部12、オーディオ処理部13、操作処理部14、記憶部15は、バス17を介して制御部16と電気的に接続される。
【0022】
ネットワークインターフェース11は、他のゲーム装置10や外部のサーバ装置(図示省略)などの他の情報処理装置との間で各種の情報およびデータを送受信するために、通信ネットワーク(図示省略)を介して他の情報処理装置と通信可能に接続される。
【0023】
グラフィック処理部12には、ディスプレイ21が接続される。グラフィック処理部12は、制御部16から出力されるゲーム画像情報に従って、仮想空間に関する各種のオブジェクションを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ21に表示される。ディスプレイ21は、ユーザへ向けて画像を表示する表示装置の一例である。
【0024】
オーディオ処理部13には、スピーカ22が接続される。オーディオ処理部13は、制御部16の指示に従って、ゲーム音声を再生および合成する。オーディオ処理部13により再生および合成されたゲーム音声は、スピーカ22から出力される。
【0025】
操作処理部14には、コントローラ23が接続される。操作処理部14は、操作入力に関するデータをコントローラ23との間で送受信する。そして、操作処理部14は、コントローラ23に入力された操作を示す操作情報を制御部16に送信する。コントローラ23には、ボタンなどの各種の操作子が設けられる。コントローラ23は、ユーザにより操作される操作部の一例である。
【0026】
例えば、ユーザは、コントローラ23を操作することで、ゲーム装置10に操作信号を入力する。すなわち、コントローラ23は、ユーザにより操作が与えられると、ユーザによる操作に応じた操作信号を操作処理部14に送信する。操作処理部14は、操作信号に基づいて操作情報を生成し、その操作情報を制御部16に送信する。
【0027】
記憶部15は、各種の情報およびデータを記憶する。記憶部15は、HDD、SSD、RAM、ROMなどで構成される。例えば、記憶部15は、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびゲームデータ、ゲーム装置10を利用するユーザ(プレイヤ)のアカウント情報(IDおよびパスワード)、ディスプレイ21に表示される各種の画像を示す画像データなどを記憶する。
【0028】
制御部16は、ゲーム装置10の動作を制御する。制御部16は、各種の情報およびデータを送受信し、各種の情報およびデータを処理する。制御部16は、CPU(マイクロコンピュータ)とメモリとを有する。メモリには、CPUを動作させるためのプログラムなどが格納される。
【0029】
〔ゲーム装置における制御部の機能的構成〕
制御部16は、ゲーム進行部100と、表示制御部101と、作成処理部102と、複製処理部103とを有する。具体的には、制御部16は、そのCPUが各種のプログラムを実行することで、ゲーム進行部100、表示制御部101、作成処理部102、複製処理部103として機能する。このプログラムは、ゲームプログラムの一例である。
【0030】
〈ゲーム進行部〉
ゲーム進行部100は、仮想空間内において行われるゲームを進行する。ゲーム進行部100は、複数のキャラクタが配置された仮想空間を制御する仮想空間制御部の一例である。
【0031】
この例では、ゲーム進行部100は、ゲーム装置10を使用するユーザ(プレイヤ)の操作に応じて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタを動作させることで、ゲームを進行する。また、ゲーム進行部100は、ノンプレイヤキャラクタや所定のオブジェクト(例えば乗り物など)も仮想空間内において動作させる。例えば、ゲーム進行部100は、AI(artificial intelligence)によってノンプレイヤキャラクタや所定のオブジェクトの動作を制御する。そして、ゲーム進行部100は、プレイヤキャラクタやノンプレイヤキャラクタの動作に応じて、ゲームを進行させる。
【0032】
〈表示制御部〉
表示制御部101は、ディスプレイ21に各種の画像を表示させる。この例では、表示制御部101は、グラフィック処理部12を制御することで、ディスプレイ21に各種の画像を表示させる。
【0033】
〈作成処理部および複製処理部〉
作成処理部102は、ユーザの操作(この例ではコントローラ23に入力される操作)に応じて、キャラクタの外観の作成に関する処理を行う。複製処理部103は、ユーザの操作に応じて、キャラクタの外観の複製に関する処理を行う。
【0034】
〔ゲーム装置において行われる処理〕
この例では、ゲーム装置10において、顔作成処理、プリセット利用処理、ボディ作成処理が行われる。プリセット利用処理には、顔ブレンド処理が含まれる。ボディ作成処理には、割合調整処理が含まれる。これらの処理は、キャラクタの外観を作成するための処理(キャラクタ作成処理)の一例である。
【0035】
キャラクタ作成処理では、キャラクタの外観に関する各種のパラメータの値が調整されることで、ディスプレイ21に表示されるキャラクタの外観が調整される。キャラクタ作成処理により作成されたキャラクタの外観(具体的にはキャラクタの外観に関する各種のパラメータの値のセット)は、記憶部15に記憶される。そして、必要に応じて「キャラクタの外観に関する各種のパラメータの値のセット」が記憶部15から読み出され、その読み出された各種のパラメータの値のセットに基づいて、ディスプレイ21に表示されるキャラクタの外観が構築される。
【0036】
〔顔作成処理〕
次に、図2を参照して、顔作成処理について説明する。顔作成処理は、キャラクタの顔を作成する処理である。この例では、顔作成処理は、図2に示した顔作成画面の画像P10を用いて行われる。例えば、表示制御部101は、ユーザの操作(コントローラ23に入力された操作)に応じて、顔作成画面の画像P10をディスプレイ21に表示させる。
【0037】
顔作成画面の画像P10は、処理選択領域RSと、操作説明領域REと、終了ボタンBBと、作業領域R1と、比較領域R2と、調整項目選択領域R10と、候補表示領域R11と、詳細調整領域R12とを含む。顔作成画面の画像P10は、作業領域R1と比較領域R2とを含む作成画面の画像の一例である。
【0038】
処理選択領域RSは、ゲーム装置10において行われる各種の処理の中からいずれか1つの処理を選択するための領域である。この例では、処理選択領域RSは、顔作成ボタンB10と、プリセット利用ボタンB20と、ボディ作成ボタンB30とを含む。顔作成ボタンB10は、顔作成処理を開始するためのボタンである。プリセット利用ボタンB20は、プリセット利用処理を開始するためのボタンである。ボディ作成ボタンB30は、ボディ作成処理を開始するためのボタンである。
【0039】
操作説明領域REは、コントローラ23に設けられた操作子と操作との関係(どの操作子がどの操作に対応しているのか)の説明が表示される領域である。
【0040】
この例では、操作説明領域REに、コントローラ23の「Aボタン」の押下が「決定」という操作に対応し、コントローラ23の「Yボタン」の押下が「アンドゥ」または「リドゥ」という操作に対応し、コントローラ23の「Xボタン」の押下が「複製表示」という操作(比較領域R2を表示させるための操作)に対応する、という説明が表示されている。なお、アンドゥは、直前の操作を取り消して1つ前の状態に戻す操作のことである。リドゥは、アンドゥにより取り消された操作をやり直す操作のことである。
【0041】
終了ボタンBBは、キャラクタ作成処理を終了するためのボタンである。ユーザがコントローラ23を操作することで終了ボタンBBが選択される(例えば終了ボタンBBにカーソルを合わせた状態で「決定」という操作が入力される)と、キャラクタ作成処理が終了する。
【0042】
作業領域R1は、作成中のキャラクタの外観(図2の例では顔)を表示するための領域である。比較領域R2は、比較用のキャラクタの外観(図2の例では顔)を表示するための領域である。この例では、作業領域R1と比較領域R2とが左右方向(顔作成画面の画像P10における上下方向と直交する左右方向)に並んで配置される。また、比較領域R2は、表示と非表示とを切り換え可能である。
【0043】
調整項目選択領域R10は、キャラクタの外観(図2の例では顔)に関する複数の調整項目の中からいずれか1つの調整項目を選択するための領域である。調整項目の例としては、部位に関する調整項目、質感に関する調整項目などが挙げられる。図2の例では、調整項目選択領域R10には、キャラクタの顔に関する調整項目として、顔、髪、虹彩・結膜、まつ毛、眉毛、鼻、口、耳、髭、年齢・しわ・肌質などが含まれている。
【0044】
候補表示領域R11は、予め準備されたキャラクタの外観の候補(プリセット)のうち調整項目選択領域R10において選択された調整項目に対応する1つまたは複数の候補を表示するための領域である。図2の例では、キャラクタの目の候補(6つの候補)が表示されている。
【0045】
例えば、記憶部15は、調整項目選択領域R10に含まれる調整項目毎に、その調整項目に対応するキャラクタの外観の候補を示す候補データを予め記憶する。表示制御部101は、調整項目選択領域R10の中から選択された調整項目に対応する候補データを記憶部15から読み出し、その候補データに示された候補(キャラクタの外観の候補)を候補表示領域R11に表示させる。
【0046】
詳細調整領域R12は、調整項目選択領域R10において選択された調整項目に対応する各種のパラメータ(キャラクタの外観に関するパラメータ)の値を調節するための領域である。図2の例では、調整項目選択領域R10において選択された「目」に関するパラメータとして、目の間隔、目の高さ、目の奥行き、目の角度、目の大きさなどが含まれている。
【0047】
また、詳細調整領域R12には、パラメータ毎に「スライダーバー」が設けられ、そのスライダーバーの可動部(つまみ)をスライドさせることで、そのパラメータの値が調整される。スライダーバーの隣りに配置された数字は、パラメータの値を示す。
【0048】
例えば、記憶部15は、調整項目選択領域R10に含まれる調整項目毎に、その調整項目に対応する「キャラクタの外観に関するパラメータ」を予め記憶する。表示制御部101は、調整項目選択領域R10の中から選択された調整項目に対応するパラメータを記憶部15から読み出し、そのパラメータをスライダーバーと関連付けて詳細調整領域R12に表示させる。
【0049】
〈顔作成画面の表示〉
例えば、図2に示した顔作成画面の画像P10は、以下の手順で表示される。
【0050】
まず、表示制御部101は、処理選択領域RSを含む操作画面の画像(図示省略)をディスプレイ21に表示させる。例えば、表示制御部101は、ユーザの操作(操作画面の画像を表示するための操作)に応答して、操作画面の画像をディスプレイ21に表示させる。
【0051】
次に、ユーザは、ディスプレイ21に表示された操作画面の画像に含まれる処理選択領域RSの中から「顔作成ボタンB10」を選択するための操作をコントローラ23に入力する。表示制御部101は、ユーザの操作に応答して、調整項目選択領域R10を含む顔作成画面の画像(図示省略)をディスプレイ21に表示させる。
【0052】
次に、ユーザは、ディスプレイ21に表示された顔作成画面の画像に含まれる調整項目選択領域R10の中から「目」を選択するための操作をコントローラ23に入力する。表示制御部101は、ユーザの操作に応答して、顔作成画面の画像(図2に示した顔作成画面の画像P10から比較領域R2が除かれた画像)をディスプレイ21に表示させる。
【0053】
次に、ユーザは、顔作成画面の画像P10において比較領域R2を表示させるための操作(この例ではXボタンを押下するという操作)をコントローラ23に入力する。表示制御部101は、ユーザの操作に応答して、図2に示した顔作成画面の画像P10をディスプレイ21に表示させる。
【0054】
〈作成操作に応じた処理〉
ユーザにより作成操作が入力されると、作成処理部102は、その作成操作に応じた処理を行う。作成操作は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を作成するための操作(具体的にはコントローラ23に入力される操作、以下同様)である。図2の例では、作成操作は、候補表示領域R11に含まれる候補(キャラクタの外観の候補)の中から1つの候補を選択するための操作、詳細調整領域R12において各種のパラメータの値を調整するための操作などである。
【0055】
作成処理部102は、ユーザによる作成操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を変化させる。具体的には、作成処理部102は、ユーザによる作成操作に応じて、作業領域R1に表示されるキャラクタの外観に関する各種のパラメータの値を設定(または調整)する。次に、作成処理部102は、そのパラメータの値に基づいて、キャラクタの外観を示す画像データを生成(または修正)する。そして、作成処理部102は、その画像データに示された画像(キャラクタの外観)を作業領域R1に表示させる。
【0056】
例えば、ユーザにより「候補表示領域R11に含まれる候補の中から1つの候補を選択するための操作」が入力されると、作成処理部102は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の一部または全体が「候補表示領域R11において選択された候補(キャラクタの外観の一部または全体)」に置き換わるように、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観に関するパラメータの値を調整(変更)する。
【0057】
また、ユーザにより「詳細調整領域R12に含まれるパラメータの値を調整するための操作」が入力されると、作成処理部102は、その調整されたパラメータの値に応じたキャラクタの外観を作業領域R1に表示させる。
【0058】
〈複製操作に応じた処理〉
ユーザにより複製操作が入力されると、複製処理部103は、その複製操作に応じた処理を行う。複製操作は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の複製を比較領域R2に表示させるための操作である。図2の例では、複製操作は、比較領域R2が表示されていない状態においてコントローラ23のXボタンを押下するという操作である。
【0059】
複製処理部103は、ユーザによる複製操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を複製し、その複製されたキャラクタの外観を比較領域R2に表示させる。具体的には、複製処理部103は、ユーザによる複製操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観に関する各種のパラメータの値を複製し、その複製されたパラメータの値に基づいて、キャラクタの外観を示す画像データを生成する。そして、複製処理部103は、その画像データに示された画像(キャラクタの外観)を比較領域R2に表示させる。
【0060】
〈見え方操作に応じた処理〉
ユーザにより見え方操作が入力されると、作成処理部102は、その見え方操作に応じた処理を行う。見え方操作は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の見え方を変化させるための操作である。見え方の例としては、向き、位置、大きさ(拡大率)などが挙げられる。
【0061】
作成処理部102は、ユーザによる見え方操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の見え方を変化させる。例えば、作成処理部102は、作業領域R1に表示されるキャラクタの外観が「仮想カメラにより撮影されたキャラクタの外観(仮想の視点から見たキャラクタの外観)」となるように、キャラクタの外観を作業領域R1に表示させる。この場合、見え方操作は、仮想カメラ(仮想の視点)とキャラクタとの仮想の位置関係を変化させるための操作であるといえる。作成処理部102は、見え方操作による「仮想カメラとキャラクタとの仮想の位置関係を変化」に応じて、作業領域R1に表示されるキャラクタの外観の見え方を変化させる。
【0062】
また、複製処理部103は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の見え方が変化すると、その変化に応じて比較領域R2に表示されたキャラクタの外観の見え方を変化させる。なお、この例では、比較領域R2に表示されたキャラクタの外観の見え方の変化は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の見え方の変化と同一となる。例えば、作業領域R1に表示されたキャラクタの顔の向きが「正面向き」から「右向き」に変化すると、比較領域R2に表示されるキャラクタの顔の向きも「正面向き」から「右向き」に変化する。
【0063】
例えば、複製処理部103は、「比較領域R2に表示されたキャラクタと仮想カメラとの位置関係の変化(仮想カメラの位置および向きの変化)」が「作業領域R1に表示されたキャラクタと仮想カメラとの位置関係の変化(仮想カメラの位置および向きの変化)」と同一となるように、比較領域R2に表示されたキャラクタの外観を変化させる。
【0064】
〈アンドゥ操作に応じた処理〉
ユーザによりアンドゥ操作が入力されると、作成処理部102は、そのアンドゥ操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を1つ前の状態(外観)に戻す。アンドゥ操作は、直前の操作を取り消してキャラクタの外観を1つ前の状態に戻すための操作である。この例では、アンドゥ操作は、「コントローラ23のYボタンを押下する」という操作である。
【0065】
例えば、記憶部15は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観に関する各種のパラメータの値が調整(変更)される毎に、そのキャラクタの外観に関するパラメータの値を記憶する。これにより、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観に関する各種のパラメータの値の調整回数(変更回数)と同数の「パラメータの値のセット」が記憶部15に記憶される。
【0066】
なお、記憶部15に記憶された複数の「パラメータの値のセット」は、時系列順に管理される。例えば、記憶部15に記憶された「パラメータの値のセット」には、そのセットが得られるまでに行われた調整(パラメータの値の調整)の回数が関連付けられる。具体的には、第k回目(kは自然数)の調整により得られた「パラメータの値のセット」には「k」が関連付けられる。このような管理により、所望の調整段階の「パラメータの値のセット」を記憶部15から読み出すことができる。
【0067】
作成処理部102は、ユーザによるアンドゥ操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の1つ前のキャラクタの外観に関するパラメータの値のセットを記憶部15から読み出す。そして、作成処理部102は、そのパラメータの値のセットに基づいて「1つ前のキャラクタの外観」を示す画像データを生成し、その画像データに基づいて「1つ前のキャラクタの外観」を作業領域R1に表示させる。
【0068】
〈リドゥ操作に応じた処理〉
ユーザによりリドゥ操作が入力されると、作成処理部102は、そのリドゥ操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を「アンドゥ操作が入力される前の状態(外観)」に戻す。リドゥ操作は、アンドゥ操作により取り消された操作をやり直すための操作である。この例では、リドゥ操作は、「アンドゥ操作の後にコントローラ23のYボタンを押下する」という操作である。
【0069】
例えば、作成処理部102は、ユーザによるリドゥ操作に応じて、アンドゥ操作が入力される前に作業領域R1に表示されたキャラクタの外観に関するパラメータの値のセットを記憶部15から読み出す。そして、作成処理部102は、そのパラメータの値のセットに基づいて「アンドゥ操作前のキャラクタの外観」を示す画像データを生成し、その画像データに基づいて「アンドゥ操作前のキャラクタの外観」を作業領域R1に表示させる。
【0070】
〈履歴確認操作に応じた処理〉
ユーザにより履歴確認操作が入力されると、作成処理部102は、その履歴確認操作に応じた処理を行う。履歴確認操作は、キャラクタの外観の作成履歴を確認するための操作である。この例では、履歴確認操作は、「コントローラ23のYボタンを長押しする」という操作である。
【0071】
作成処理部102は、ユーザによる履歴確認操作に応じて、履歴確認領域RHを含む顔作成画面の画像P10(図3参照)をディスプレイ21に表示させる。履歴確認領域RHは、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観をn回前の状態(nは自然数)に戻すための操作が行われる領域である。
【0072】
図3の例では、履歴確認領域RHに「スライダーバー」が設けられ、そのスライダーバーの可動部(つまみ)をスライドさせることで、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観のアンドゥ回数(上記のn)が調整される。スライダーバーの隣りに配置された数字は、アンドゥ回数を示す。図3の例では、履歴確認領域RHに示された数字が「1」であり、作業領域R1には「1つ前のキャラクタの外観」が表示される。
【0073】
例えば、作成処理部102は、履歴確認領域RHにおける操作(作業領域R1に表示されたキャラクタの外観をn回前の状態に戻すための操作)に応じて、n回前のキャラクタの外観に関するパラメータの値のセットを記憶部15から読み出す。そして、作成処理部102は、そのパラメータの値のセットに基づいて「n回前のキャラクタの外観」を示す画像データを生成し、その画像データに基づいて「n回前のキャラクタの外観」を作業領域R1に表示させる。
【0074】
〔顔ブレンド処理〕
次に、図4を参照して、プリセット利用処理に含まれる顔ブレンド処理について説明する。プリセット利用処理は、予め準備されたキャラクタの外観の候補(プリセット)を利用してキャラクタの外観を作成する処理である。顔ブレンド処理は、複数のキャラクタの顔の候補を混合することで新たなキャラクタの顔を作成する処理である。この例では、顔ブレンド処理は、図4に示した顔ブレンド画面の画像P20を用いて行われる。例えば、表示制御部101は、ユーザの操作に応じて、顔ブレンド画面の画像P20をディスプレイ21に表示させる。
【0075】
顔ブレンド画面の画像P20は、処理選択領域RSと、操作説明領域REと、終了ボタンBBと、作業領域R1と、プリセット処理選択領域R20と、第1候補表示領域R21と、第2候補表示領域R22と、ブレンド調整領域R23と、ブレンド決定ボタンB25とを含む。なお、顔ブレンド画面の画像P20に比較領域R2が含まれてもよい。
【0076】
プリセット処理選択領域R20は、プリセット利用処理に含まれる各種の処理の中からいずれか1つの処理を選択するための領域である。この例では、プリセット処理選択領域R20には、顔ブレンド処理を示す「顔のブレンド整形」が含まれている。
【0077】
第1候補表示領域R21は、キャラクタの外観(この例では顔)の第1候補を表示するための領域である。この例では、第1候補表示領域R21には、第1候補として「作業領域R1に表示されていたキャラクタの外観」が表示される。
【0078】
第2候補表示領域R22は、キャラクタの外観(この例では顔)の第2候補を表示するための領域である。この例では、第2候補表示領域R22には、第2候補として「予め準備された複数の候補(キャラクタの外観の候補)の中からユーザにより選択された候補」が表示される。
【0079】
ブレンド調整領域R23は、第1候補表示領域R21に表示された「キャラクタの外観の第1候補」と第2候補表示領域R22に表示された「キャラクタの外観の第2候補」との混合割合を調整するための領域である。図4の例では、ブレンド調整領域R23に「スライダーバー」が設けられ、そのスライダーバーの可動部(つまみ)をスライドさせることで、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観における第1候補と第2候補との混合割合が調整される。スライダーバーの隣りに配置された数字は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観(第1候補と第2候補との混合により得られる外観)における第2候補の占める割合を示す。
【0080】
ブレンド決定ボタンB25は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観における第1候補と第2候補との混合割合を決定するためのボタンである。
【0081】
〈顔ブレンド画面の表示〉
例えば、図4に示した顔ブレンド画面の画像P20は、以下の手順で表示される。
【0082】
まず、表示制御部101は、処理選択領域RSを含む操作画面の画像(図示省略)をディスプレイ21に表示させる。
【0083】
次に、ユーザは、ディスプレイ21に表示された操作画面の画像に含まれる処理選択領域RSの中から「プリセット利用ボタンB20」を選択するための操作をコントローラ23に入力する。表示制御部101は、ユーザの操作に応答して、プリセット処理選択領域R20を含む作成画面の画像(図示省略)をディスプレイ21に表示させる。
【0084】
次に、ユーザは、ディスプレイ21に表示された作成画面の画像に含まれるプリセット処理選択領域R20の中から「顔のブレンド整形」を選択するための操作をコントローラ23に入力する。表示制御部101は、ユーザの操作に応答して、図4に示した顔ブレンド画面の画像P20をディスプレイ21に表示させる。
【0085】
〈顔ブレンドに関する各種の操作に応じた処理〉
ユーザによりセット操作が入力されると、作成処理部102は、そのセット操作に応じて、作業領域R1に表示されているキャラクタの外観を複製し、その複製されたキャラクタの外観を第1候補表示領域R21に表示させる。セット操作は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の複製を第1候補表示領域R21に表示させるための操作である。例えば、セット操作は、コントローラ23に設けられた所定のボタン(図示省略)を押下する操作である。
【0086】
また、ユーザにより選択操作が入力されると、作成処理部102は、その選択操作に応じて、予め準備された複数の候補(キャラクタの外観の候補)の中から1つの候補(ユーザにより選択された候補)を選択し、その選択された候補を第2候補表示領域R22に表示させる。
【0087】
選択操作は、予め準備された複数の候補(キャラクタの外観の候補)の中から任意の候補を選択するための操作である。例えば、ディスプレイ21に、複数の候補(キャラクタの外観の候補)を含む候補表示領域が設けられた画面の画像(図示省略)が表示される場合、選択操作は、その候補表示領域に含まれる候補の中から1つの候補を選択するための操作である。
【0088】
次に、ユーザにより調整操作が入力されると、作成処理部102は、その調整操作に応じて、第1候補表示領域R21に表示された第1候補と、第2候補表示領域R22に表示された第2候補とを混合し、その混合により得られたキャラクタの外観を作業領域R1に表示させる。この例では、作成処理部102は、調整操作に応じて、第1候補と第2候補との混合割合を調整し、その混合割合に応じたキャラクタの外観を作業領域R1に表示させる。
【0089】
調整操作は、第1候補表示領域R21に表示された第1候補と第2候補表示領域R22に表示された第2候補との混合を指示するための操作であり、この例では、第1候補と第2候補との混合割合を調整するための操作である。図4の例では、調整操作は、ブレンド調整領域R23において第1候補と第2候補との混合割合を調整するための操作である。
【0090】
次に、ユーザにより決定操作が入力されると、作成処理部102は、その決定操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観における第1候補と第2候補との混合割合を決定する。決定操作は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観における第1候補と第2候補との混合割合を決定するための操作である。図4の例では、決定操作は、ブレンド決定ボタンB25を選択するための操作である。
【0091】
〔割合調整処理〕
次に、図5を参照して、ボディ作成処理に含まれる割合調整処理について説明する。ボディ作成処理は、キャラクタのボディを作成する処理である。割合調整処理は、キャラクタの外観に関する複数のパラメータの割合を調整することで新たなキャラクタの外観を作成する処理である。この例では、割合調整処理は、図5に示した割合調整画面の画像P30を用いて行われる。例えば、表示制御部101は、ユーザの操作に応じて、割合調整画面の画像P30をディスプレイ21に表示させる。
【0092】
割合調整画面の画像P30は、処理選択領域RSと、操作説明領域REと、終了ボタンBBと、作業領域R1と、調整項目選択領域R30と、割合調整領域R31とを含む。なお、割合調整画面の画像P30に比較領域R2が含まれてもよい。
【0093】
調整項目選択領域R30は、キャラクタの外観(図5の例ではボディ)に関する複数の調整項目の中からいずれか1つの調整項目を選択するための領域である。図5の例では、調整項目選択領域R30に、キャラクタのボディに関する調整項目として、身長・座高、上半身、下半身、筋肉量(脂肪量)、肌の色、体毛などが含まれている。
【0094】
割合調整領域R31は、キャラクタの外観(この例ではボディ)に関する複数のパラメータの割合を調整するための領域である。割合調整領域R31には、操作領域R3が設けられる。操作領域R3は、複数の頂点を有する正多角形(この例では三角形)に形成される。操作領域R3の複数の頂点は、キャラクタの外観に関する複数のパラメータにそれぞれ関連付けられる。
【0095】
割合調整領域R31では、操作領域R3内に配置された操作点Q3と操作領域R3の複数の頂点の各々との距離に応じて複数のパラメータの値が決定される。そして、その決定された複数のパラメータの値に基づいて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観が決定される。操作領域R3内において操作点Q3を移動させると、その移動に応じて作業領域R1に表示されたキャラクタの外観が変化する。
【0096】
〈割合調整画面の表示〉
例えば、図5に示した割合調整画面の画像P30は、以下の手順で表示される。
【0097】
まず、表示制御部101は、処理選択領域RSを含む操作画面の画像(図示省略)をディスプレイ21に表示させる。
【0098】
次に、ユーザは、ディスプレイ21に表示された操作画面の画像に含まれる処理選択領域RSの中から「ボディ作成ボタンB30」を選択するための操作をコントローラ23に入力する。表示制御部101は、ユーザの操作に応答して、調整項目選択領域R30を含むボディ作成画面の画像(図示省略)をディスプレイ21に表示させる。
【0099】
次に、ユーザは、ディスプレイ21に表示されたボディ作成画面の画像に含まれる調整項目選択領域R30の中から「筋肉量(脂肪量)」を選択するための操作をコントローラ23に入力する。表示制御部101は、ユーザの操作に応答して、図5に示した割合調整画面の画像P30をディスプレイ21に表示させる。
【0100】
〈指定操作に応じた処理〉
ユーザにより指定操作が入力されると、作成処理部102は、その指定操作に応じた処理を行う。指定操作は、操作領域R3内における操作点Q3の位置を指定するための操作である。
【0101】
作成処理部102は、ユーザによる指定操作に応じて、操作領域R3内においてユーザにより指定された位置に操作点Q3を配置し、その操作点Q3と操作領域R3の複数の頂点の各々との距離に応じて複数のパラメータの値を決定する。この例では、操作点Q3と操作領域R3との頂点との距離が短くなるほど、その操作領域R3の頂点に関連付けられたパラメータの値が大きくなる。そして、作成処理部102は、その決定された複数のパラメータの値に基づいて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を変化させる。
【0102】
図5の例では、三角形の操作領域R3の3つの頂点に「筋肉」と「脂肪」と「筋肉・脂肪」が関連付けられている。ユーザによる指定操作に応じて操作領域R3における操作点Q3の位置が変化すると、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観(この例ではボディ)が変化する。
【0103】
具体的には、「筋肉」が関連付けられた操作領域R3の頂点と操作点Q3との距離が短くなるほど、「筋肉」の値が大きくなり、その結果、作業領域R1に表示されたキャラクタのボディが「筋肉質(筋肉量が多い体型)」となる。
【0104】
また、「脂肪」が関連付けられた操作領域R3の頂点と操作点Q3との距離が短くなるほど、「脂肪」の値が大きくなり、その結果、作業領域R1に表示されたキャラクタのボディが「脂肪質(脂肪量が多い体型)」となる。
【0105】
また、「筋肉・脂肪」が関連付けられた操作領域R3の頂点と操作点Q3との距離が短くなるほど、「筋肉」の値と「脂肪」の値とが大きくなり、その結果、作業領域R1に表示されたキャラクタのボディが「筋肉と脂肪とのバランスがとれた体型」となる。
【0106】
〔実施形態の総括〕
以上を纏めると、実施形態のプログラムは、コンピュータ(制御部16)を、表示制御部101と、作成処理部102と、複製処理部103として機能させる。
【0107】
表示制御部101は、仮想空間内において動作するキャラクタの外観を作成するための画面であり、作成中のキャラクタの外観を表示する作業領域R1と、比較用のキャラクタの外観を表示する比較領域R2とを含む作成画面の画像(画像P10)を表示装置(ディスプレイ21)に表示させる。作成処理部102は、ユーザによる作成操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を変化させる。複製処理部103は、ユーザによる複製操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を複製し、その複製されたキャラクタの外観を比較領域R2に表示させる。
【0108】
実施形態のキャラクタ作成装置(ゲーム装置10)は、上記プログラムを記憶する記憶部15と、上記プログラムを実行する制御部16とを備える。
【0109】
〔実施形態の効果〕
以上のように、実施形態では、ユーザは、作業領域R1に表示された「作成中のキャラクタの外観」と比較領域R2に表示された「比較用のキャラクタの外観(例えば暫定版)」とを見比べながら、キャラクタの外観を作成することができる。これにより、キャラクタ作成の作業性を向上させることができる。
【0110】
また、作業領域R1と比較領域R2とを並んで配置することで、作業領域R1に表示された「作成中のキャラクタの外観」と比較領域R2に表示された「比較用のキャラクタの外観」との見比べを容易にすることができる。これにより、キャラクタの外観に関する印象の変わり方(髪形の違いやメイクの違いなど)を容易に比較することができる。また、キャラクタの外観の些細な変化を容易に気付かせることができる。
【0111】
また、実施形態では、複製処理部103は、作成処理部102が作成操作に応じて作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を変化させる場合に、比較領域R2に表示されたキャラクタの外観を変化させない。
【0112】
上記の構成では、比較領域R2に表示されたキャラクタの外観を変化させずに複製時のまま維持することができる。これにより、比較領域R2に表示されたキャラクタの外観を暫定版として維持することができる。
【0113】
また、実施形態では、作成操作は、キャラクタの外観の見え方を変化させる見え方操作を含む。作成処理部102は、ユーザによる見え方操作に応じて、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の見え方を変化させる。複製処理部103は、作業領域R1に表示されたキャラクタの外観の見え方が変化すると、その変化に応じて比較領域R2に表示されたキャラクタの外観の見え方を変化させる。
【0114】
上記の構成では、「作業領域R1に表示された作成中のキャラクタの外観の見え方」と「比較領域R2に表示された比較用のキャラクタの外観の見え方」とを揃えることができるので、作成中のキャラクタの外観と比較用のキャラクタの外観との見比べを容易にすることができる。これにより、キャラクタ作成の作業性を向上させることができる。
【0115】
また、実施形態では、作成操作は、予め準備された複数のキャラクタの外観の候補の中から任意のキャラクタの外観の候補を選択する選択操作を含む。作成処理部102は、ユーザによる選択操作に応じて、予め準備された複数のキャラクタの外観の候補の中からユーザにより選択されたキャラクタの外観の候補を選択し、その選択されたキャラクタの外観の候補と、作業領域R1に表示されていたキャラクタの外観とを混合し、その混合により得られたキャラクタの外観を作業領域R1に表示させる。
【0116】
上記の構成では、2つのキャラクタの外観(ユーザにより選択されたキャラクタの外観の候補と作業領域R1に表示されていたキャラクタの外観)に応じた新たなキャラクタの外観を直感的に作成することができる。これにより、キャラクタ作成の作業性を向上させることができる。
【0117】
また、実施形態では、顔作成画面の画像P10は、正多角形の操作領域R3を含む。操作領域R3の複数の頂点は、キャラクタの外観に関する複数のパラメータにそれぞれ関連付けられる。作成操作は、操作領域R3内における操作点Q3の位置を指定する指定操作を含む。作成処理部102は、ユーザによる指定操作に応じて、操作領域R3内においてユーザにより指定された位置に操作点Q3を配置し、その操作点Q3と操作領域R3の複数の頂点の各々との距離に応じて複数のパラメータの値を決定し、その決定された複数のパラメータの値に基づいて作業領域R1に表示されたキャラクタの外観を変化させる。
【0118】
上記の構成では、キャラクタの外観に関する複数のパラメータの割合を直感的に決定することができる。これにより、キャラクタ作成の作業性を向上させることができる。
【0119】
(その他の実施形態)
以上の説明では、キャラクタが「人間」である場合を例に挙げたが、これに限定されない。キャラクタの他の例としては、動物、現実世界に存在する生物、現実世界には存在しない仮想の生物、ロボットなどが挙げられる。
【0120】
また、以上の説明では、複数の候補(キャラクタの外観の候補)を混合することで新たなキャラクタの外観を作成する処理の例として、顔ブレンド処理を挙げたが、これに限定されない。例えば、複数のキャラクタのボディの候補を混合することで新たなキャラクタのボディを作成する処理が行われてもよい。
【0121】
また、以上の説明では、操作領域R3が三角形である場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、操作領域R3は、k個(kは4以上の自然数)の頂点を有するk角形であってもよい。
【0122】
また、以上の説明では、割合調整処理の例として、ボディ作成処理に含まれる割合調整処理(キャラクタのボディに関する複数のパラメータの割合を調整することで新たなキャラクタのボディを作成する処理)を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、割合調整処理は、顔作成処理に含まれる割合調整処理(キャラクタの顔に関する複数のパラメータの割合を調整することで新たなキャラクタの顔を作成する処理)であってもよい。
【0123】
また、以上の説明において、ゲームプログラムは、いわゆるオンラインゲーム用のゲームプログラムとして実装されてもよい。この場合、ゲーム装置10の制御部16において行われる処理は、サーバ装置の制御部(図示省略)において行われてもよいし、ゲーム装置10とサーバ装置の制御部とで分担されてもよい。ゲーム装置10は、スマートフォンやタブレットなどの携帯情報端末であってもよい。
【0124】
また、以上の説明では、ユーザにより操作される操作部の一例として「コントローラ」を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、操作部は、タッチパッド、キーボード、マウスなどであってもよい。
【0125】
また、以上の説明において、キャラクタ作成処理により作成されたキャラクタの外観に関する各種のパラメータの値のセット(以下では「パラメータ値セット」と記載)がディスプレイ21に一覧表示されてもよい。例えば、パラメータ値セットを含む一覧表示画面の画像がディスプレイ21に表示されてもよい。
【0126】
また、パラメータ値セットは、「キャラクタの外観を作成したユーザではない他のユーザ(以下では単に「他ユーザ」と記載)」と共有可能(提供可能)であってもよい。
【0127】
例えば、他ユーザのディスプレイ21に「一覧表示画面の画像」が表示されてもよい。このような構成により、他ユーザは、一覧表示画面の画像を参照しながら、他ユーザのゲーム装置10のコントローラ23を操作して、キャラクタの外観を作成するための処理(キャラクタ作成処理)を行うことができる。これにより、他ユーザは、一覧表示画面に含まれるパラメータ値セットに対応するキャラクタの外観と同じキャラクタの外観を容易に作成することができる。
【0128】
または、パラメータ値セットを示す「二次元コード」が作成され、その二次元コードが他ユーザに提供されてもよい。他ユーザは、その二次元コードを専用機器(または専用アプリ)で読み取ることで、その二次元コードに示された「パラメータ値セット」を他ユーザのゲーム装置10に入力することができる。これにより、他ユーザは、二次元コードに示されたパラメータ値セットに対応するキャラクタの外観と同じキャラクタの外観を容易に作成することができる。
【0129】
また、キャラクタ作成処理により作成されたキャラクタが他ユーザのディスプレイ21に表示される場合(例えばオンラインプレイなど)において、そのキャラクタに関するパラメータ値セットが他ユーザのディスプレイ21に表示可能であってもよい。この場合、上記のパラメータ値セットの表示の可否を設定可能であってもよい。例えば、パラメータ値セットに対応するキャラクタの外観と同じキャラクタの外観を容易に作成されたくない場合(真似されたくない場合)に、パラメータ値セットが他ユーザのディスプレイ21に表示されないように設定されてもよい。
【0130】
また、一覧表示画面の画像において、パラメータ値セットの全部(キャラクタの外観に関する各種のパラメータの値の全部)が表示されてもよい。これにより、1つの画像(例えばゲーム中にスクリーンショットなどにより得られた一覧表示画面の画像)を共有するだけで、パラメータ値セットの全部を共有することができるので、パラメータ値セットが複数の画面(画像)に分けて表示される場合(タブ操作などにより複数の画面が切り換えられる場合)よりも、パラメータ値セットの全部の共有を容易にすることができる。
【0131】
また、以上の説明では、仮想空間の例として、ゲームが進行する仮想空間(ゲーム空間)を挙げたが、これに限定されない。例えば、仮想空間は、アバター同士がコミュニケーションをとる仮想空間(メタバース空間)であってもよい。
【0132】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【符号の説明】
【0133】
10 ゲーム装置(キャラクタ作成装置)
11 ネットワークインターフェース
12 グラフィック処理部
13 オーディオ処理部
14 操作処理部
15 記憶部
16 制御部
17 バス
21 ディスプレイ
22 スピーカ
23 コントローラ
100 ゲーム進行部
101 表示制御部
102 作成処理部
103 複製処理部
R1 作業領域
R2 比較領域
R3 操作領域
図1
図2
図3
図4
図5