IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特開2024-168616サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム
<>
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図1
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図2
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図3
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図4
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図5
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図6
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図7
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図8
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図9
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図10
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図11
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図12
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図13
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図14
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図15
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図16
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図17
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図18
  • 特開-サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム 図19
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168616
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241128BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085451
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168310
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 幹夫
(72)【発明者】
【氏名】星 有里枝
(72)【発明者】
【氏名】沖中 耕平
(72)【発明者】
【氏名】三宅 聡
(72)【発明者】
【氏名】草野 泰宏
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC60
5L050CC60
(57)【要約】
【課題】利用者との間で物品の受け渡しを行う作業者の業務効率を改善する、サーバ装置を提供する。
【解決手段】サーバ装置は、決定手段と、生成手段と、を備える。決定手段は、第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、物品の集荷又は配送を行う作業者が第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する。第1の利用者は、物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する利用者である。生成手段は、決定された時間帯を用いて、作業者のスケジュールであって第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、前記物品の集荷又は配送を行う作業者が前記第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する決定手段と、
前記決定された時間帯を用いて、前記作業者のスケジュールであって前記第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する、生成手段と、
を備える、サーバ装置。
【請求項2】
前記第1の利用者の住宅に関する入退室履歴に基づいて、時間帯ごとの前記第1の利用者が在宅している確率を計算する、計算手段をさらに備える、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
生体情報を用いて前記第1の利用者の認証を行い、前記入退室履歴を生成する、認証手段をさらに備える、請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記生成された訪問スケジュールを前記作業者に通知する、通知手段をさらに備える、請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記生成手段は、物品の集荷又は配送時の受け渡しについて対面以外の方法を希望する第2の利用者について、前記第2の利用者が物品の集荷又は配送を希望する希望日のいずれかの時間帯で前記作業者が前記第2の利用者の住宅を訪問するような前記訪問スケジュールを生成する、請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記生成手段は、
前記第2の利用者の物品の集荷希望日又は配送希望日と、前記第1の利用者の前記物品の集荷希望日又は配送希望日が同日の場合、前記作業者が前記第1の利用者の住宅と前記第2の利用者の住宅を同じ時間帯で訪問するような前記訪問スケジュールを生成する、請求項5に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記生成手段は、前記作業者が訪問先を訪れる際の経路を含む前記訪問スケジュールを生成する、請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
サーバ装置において、
物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、前記物品の集荷又は配送を行う作業者が前記第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定し、
前記決定された時間帯を用いて、前記作業者のスケジュールであって前記第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する、サーバ装置の制御方法。
【請求項9】
サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、前記物品の集荷又は配送を行う作業者が前記第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する処理と、
前記決定された時間帯を用いて、前記作業者のスケジュールであって前記第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する処理と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯サービスを提供する事業者の車両に関する走行計画を立案する技術が存在する。
【0003】
例えば、特許文献1には、ユーザのニーズを先読みしたサービスを提供することができる洗濯サービス提供システムを提供する、と記載されている。特許文献1の洗濯サービス提供システムは、車両により登録家庭を訪問し、その登録家庭から洗濯物を受け取って洗濯物の洗濯を代行して行うシステムである。洗濯サービス提供システムは、管理サーバを備える。管理サーバの制御部は、登録家庭ごとに、洗濯が必要な洗濯物の量に関する洗濯物量情報を取得し、その取得した各登録家庭の洗濯物量情報に基づき、車両によりいずれの登録家庭を訪問するか決定する。また、制御部は、訪問が決定された各登録家庭を車両により訪問する際の車両の走行計画を作成し、作成した走行計画をサービス提供者に対して通知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-081993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたように、洗濯サービス(宅配クリーニングサービス)では事業者と利用者の間で洗濯物の受け渡しが必要である。ここで、プライバシーやセキュリティの観点から対面による洗濯物の受け渡しを希望する利用者が存在する。洗濯物の集荷等を担当する作業者は、洗濯物の受け渡しを対面で希望する利用者が在宅している際に当該利用者の住宅を訪問しなければ効率に業務を遂行できない。
【0006】
本発明は、利用者との間で物品の受け渡しを行う作業者の業務効率を改善することに寄与する、サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラムを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の視点によれば、物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、前記物品の集荷又は配送を行う作業者が前記第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する決定手段と、前記決定された時間帯を用いて、前記作業者のスケジュールであって前記第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する、生成手段と、を備える、サーバ装置が提供される。
【0008】
本発明の第2の視点によれば、サーバ装置において、物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、前記物品の集荷又は配送を行う作業者が前記第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定し、前記決定された時間帯を用いて、前記作業者のスケジュールであって前記第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する、サーバ装置の制御方法が提供される。
【0009】
本発明の第3の視点によれば、サーバ装置に搭載されたコンピュータに、物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、前記物品の集荷又は配送を行う作業者が前記第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する処理と、前記決定された時間帯を用いて、前記作業者のスケジュールであって前記第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する処理と、を実行させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の各視点によれば、利用者との間で物品の受け渡しを行う作業者の業務効率を改善することに寄与する、サーバ装置、サーバ装置の制御方法及びプログラムが提供される。なお、本発明の効果は上記に限定されない。本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果と共に、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一実施形態の概要を説明するための図である。
図2図2は、一実施形態の動作概要を説明するためのフローチャートである。
図3図3は、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作を説明するための図である。
図5図5は、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作を説明するための図である。
図6図6は、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作を説明するための図である。
図7図7は、第1の実施形態に係る認証サーバの処理構成の一例を示す図である。
図8図8は、第1の実施形態に係る住民管理データベースの一例を示す図である。
図9図9は、第1の実施形態に係る在宅傾向情報の一例を示す図である。
図10図10は、第1の実施形態に係る制御サーバの処理構成の一例を示す図である。
図11図11は、第1の実施形態に係る業務管理データベースの一例を示す図である。
図12図12は、第1の実施形態に係る業務制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図13図13A及び図13Bは、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。
図14図14は、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図15図15は、本願開示に係る制御サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図16図16は、本願開示の変形例に係る端末の表示の一例を示す図である。
図17図17は、本願開示の変形例に係る端末の表示の一例を示す図である。
図18図18は、本願開示の変形例に係る端末の表示の一例を示す図である。
図19図19は、本願開示の変形例に係る端末の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
はじめに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、特段の釈明がない場合には、各図面に記載されたブロックはハードウェア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0013】
一実施形態に係るサーバ装置100は、決定手段101と、生成手段102と、を備える(図1参照)。決定手段101は、第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、物品の集荷又は配送を行う作業者が第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する(図2のステップS1)。第1の利用者は、物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する利用者である。生成手段102は、決定された時間帯を用いて、作業者のスケジュールであって第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する(ステップS2)。
【0014】
サーバ装置100は、例えば、生体認証を用いた自宅への入退室履歴を用いて算出された利用者の在宅傾向(在宅確率)に基づいて当該利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する。サーバ装置100は、決定された時間帯に当該利用者の住宅を作業者が訪問するようなスケジュールを生成する。サーバ装置100は、利用者が在宅している可能性が最も高い時間帯を選択し、当該洗濯された時間帯に利用者の住宅を訪問するようなスケジュールを生成し、作業者に提示する。作業者は、物品を対面で受け渡しすることを希望する利用者が在宅している可能性が高い時間帯に訪問できる。換言すれば、作業者が利用者の住宅を訪れた際、当該利用者が不在である確率が下がる。そのため、当該作業者の業務効率が改善する。
【0015】
以下に具体的な実施形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
【0016】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【0017】
[システムの構成]
図3は、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
【0018】
第1の実施形態では、利用者との間で物品を受け渡す事業者として宅配クリーニングサービスを提供する事業者を想定する。図3に示すように、第1の実施形態に係る情報処理システムには、クリーニング事業者が含まれる。
【0019】
また、第1の実施形態では、利用者(顧客)から事業者(クリーニング事業)に物品(洗濯物)が引き渡される「集荷」を例にとり説明を行う。
【0020】
第1の実施形態では、マンションの住民(住人)にクリーニングサービスが提供される場合を例にとり、情報処理システムの構成、動作等を説明する。なお、宅配クリーニングサービスは、マンションの住民以外に提供されてもよいことは勿論である。
【0021】
図3に示すマンション30は、生体認証に対応するマンションである。例えば、マンション30の各住宅にて生体認証が行われる。生体認証に成功したマンション住民は、自宅に入ることができる。
【0022】
各住宅のドアには認証モジュールが取り付けられている。認証モジュールは、被認証者を撮影するためのカメラ装置、ドアの解錠、施錠を行う電子錠、ネットワークに接続するための通信装置、メッセージを表示したり利用者の操作を受け付けたりするタッチパネル等を備える。
【0023】
図3に示すように、第1の実施形態に係る情報処理システムは、認証サーバ10と、制御サーバ20と、を含む。
【0024】
認証サーバ10は、マンション30において行われる生体認証を制御するサーバである。認証サーバ10は、マンションやマンションの管理会社の建物に設置されていてもよいし、ネットワーク上(クラウド上)に設置されていてもよい。
【0025】
制御サーバ20は、住民に提供されるクリーニングサービスに関する制御を行うサーバである。制御サーバ20は、クリーニングサービスを提供するクリーニング事業者の建物に設置されていてもよいし、ネットワーク上(クラウド上)に設置されていてもよい。
【0026】
利用者(マンション住民)は、端末40を所持する。利用者は、端末40を操作して、種々の情報を認証サーバ10に入力する。あるいは、利用者は、端末40を操作して、制御サーバ20にクリーニングサービスの申し込みを行う。
【0027】
図3に示す各装置は、ネットワークに接続されている。具体的には、認証サーバ10、制御サーバ20、マンション30(各住宅の認証モジュール)及び端末40は、有線又は無線の通信手段によりネットワークに接続されている。
【0028】
図3に示す情報処理システムの構成は例示であって、その構成を限定する趣旨ではない。例えば、複数の認証サーバ10や制御サーバ20がシステムに含まれていてもよい。
【0029】
[概略動作]
続いて、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略動作について説明する。
【0030】
<住民登録>
上述のように、マンション30は生体認証に対応したマンションである。マンション住民による自宅への入室を可能にするため、当該住民には事前登録が求められる。具体的には、マンション住民は、氏名、住所(部屋番号)、性別、生体情報等の情報を認証サーバ10に登録する。
【0031】
認証サーバ10は、住民のID(住民ID)を生成し、当該生成した住民ID、氏名、住所(部屋番号)、性別、生体情報等を対応付けて記憶する。認証サーバ10は、住民ID等を住民管理データベースに記憶する。住民管理データベースの詳細は後述する。
【0032】
上記生体情報には、例えば、顔、指紋、声紋、静脈、網膜、瞳の虹彩の模様(パターン)といった個人に固有の身体的特徴から計算されるデータ(特徴量)が例示される。あるいは、生体情報は、顔画像、指紋画像等の画像データであってもよい。生体情報は、個人の身体的特徴を情報として含むものであればよい。本願開示では、生体情報は、人の顔画像又は顔画像から生成された特徴量とする。
【0033】
<生体認証による入退室>
マンションの住民が、自宅に到着しドアの前に立つと、ドアに取り付けられた認証モジュールは、当該住民が入室を希望するのか退室を希望するのか取得する。例えば、認証モジュールは、タッチパネルに「入室」ボタンと「退室」ボタンを表示し、上記住民の希望を取得する。
【0034】
例えば、住民が「入室」ボタンを押下すると、認証モジュールは、当該住民(ドアの面前に立つ被認証者)を撮影する。認証モジュールは、撮影により得られた画像データと住宅IDを含む「認証要求」を認証サーバ10に送信する(図4参照)。
【0035】
住宅IDは、各住宅を識別するためのIDである。住宅IDには、住宅の部屋番号等を用いることができる。例えば、マンション管理会社の担当者が、住宅IDを各認証モジュールに設定する。
【0036】
あるいは、マンション住民は、マンションの管理会社等から配布される2次元バーコード等を用いて住宅ID等を認証サーバ10に登録してもよい。当該2次元バーコードには、各住民の住宅ID(部屋番号)が登録されている。住民は、スマートフォン等の端末40を操作して、当該2次元バーコードを読み取り、認証サーバ10にアクセスする。その際、端末40から認証サーバ10に住宅ID(部屋番号)が通知される。また、認証サーバ10は、住民の個人情報(氏名、顔画像等)を登録するためのウェブサイト(ポータルサイト)を端末40に表示する。住民は、当該ウェブサイト上で氏名等を入力する。
【0037】
認証サーバ10は、認証モジュールから取得した生体情報と、住民管理データベースに登録された生体情報と、を用いて生体認証を実行する。認証サーバ10は、被認証者(住民)が住宅に入室する権限を備えていれば、認証成功と判定する。
【0038】
認証サーバ10は、被認証者の認証に成功すると、その旨を示す肯定応答を認証モジュールに送信する。認証サーバ10は、被認証者の認証に失敗すると、その旨を示す否定応答を認証モジュールに送信する。
【0039】
認証に成功した場合、認証サーバ10は、住民の入室を利用者管理データベースに記憶する。具体的には、認証サーバ10は、入室時刻等を住民管理データベースに記憶する。
【0040】
肯定応答(認証成功)を受信すると、認証モジュールは、ドアを解錠する。否定応答(認証失敗)を受信すると、認証モジュールは、ドアを解錠しない。
【0041】
認証に成功すると(ドアが解錠されると)、マンション住民は、自宅に入室できる。
【0042】
自宅から退室する際、マンション住民は、自宅のドアを施錠する。具体的には、住民は、ドアのタッチパネルに表示された「退室」ボタンを押下する。当該退室ボタンの押下に応じて、ドアに取り付けられた認証モジュールは、ドアを施錠すると共にマンション住民を撮影する。なお、マンション住民が退室する際に生体認証が実行されドアの施錠が行われてもよい。
【0043】
認証モジュールは、撮影により得られた画像データを含む「退室者通知」を認証サーバ10に送信する(図5参照)。
【0044】
退室者通知を受信すると、認証サーバ10は、当該退室者通知に含まれる生体情報と住民管理データベースに記憶された生体情報を用いた照合処理を実行する。認証サーバ10は、照合処理により特定されたエントリ(住民管理データベースのエントリ)に住民の退室時刻を記憶する。
【0045】
<クリーニングサービス>
クリーニング事業者とマンション30の管理会社等は、宅配クリーニングサービスに関する所定の契約を締結している。当該契約に基づき、クリーニング事業者の従業員(作業者)は、マンション内に入場できる。クリーニング事業者の従業員は、生体認証によりマンション30に入場できる(従業員はマンションの玄関等を通過できる)。
【0046】
なお、従業員の生体認証に関する詳細な説明は省略する。従業員が生体認証によってマンションに入場するために必要な手続き等は本願開示の趣旨とは異なるためである。
【0047】
利用者(マンション住民)は、必要に応じて、クリーニング事業者に洗濯物の集荷を依頼する。利用者は、端末40を操作して、制御サーバ20にアクセスする。利用者は、当該制御サーバ20が提供するウェブサイト等において、洗濯物の集荷依頼を行う。
【0048】
例えば、利用者は、氏名、住所(部屋番号)、集荷希望日及び集荷の形態(対面での洗濯物を受け渡し、自宅の玄関前に洗濯物を置く)等をウェブサイトに入力する。
【0049】
対面で洗濯物を受け渡すことを選択した住民は、自宅を訪れた従業員に洗濯物を手渡す。玄関前に洗濯物を置くことを選択した住民は、集荷希望日の朝に洗濯物を玄関前に置く。
【0050】
制御サーバ20は、各依頼者の依頼内容(依頼事項)を管理する。制御サーバ20は、業務管理データベースを用いて各依頼者からの依頼内容を管理する。業務管理データベースの詳細は後述する。
【0051】
クリーニング事業者の従業員は、1日に何回かマンション内を廻り洗濯物の集荷を行う。例えば、従業員は、午前中(9時~12時)、最初の午後(午後1;12時~15時)、次の午後(午後2:15時~18時)の各時間帯にマンション内を廻り洗濯物の集荷を行う。制御サーバ20は、集荷希望日の前日に、従業員が各住宅を廻る際のスケジュールを生成する。制御サーバ20は、集荷希望日における各時間帯の訪問スケジュールを前日に生成する。
【0052】
その際、制御サーバ20は、洗濯物を対面で受け渡しすることを希望する住民に関し、当該住民の在宅傾向情報(在宅確率情報)を取得する。
【0053】
在宅傾向情報とは、時間帯ごとの住民が在宅している可能性(確率)を示す情報である。例えば、在宅傾向情報は、「9時~12時の在宅確率は90%」、「12時~15時の在宅確率は20%」といった情報である。
【0054】
制御サーバ20は、洗濯物を対面で受け渡しすることを希望する住民に関する在宅傾向情報の提供を認証サーバ10に要求する。具体的には、制御サーバ20は、当該住民を特定する情報(例えば、氏名や住民ID)を含む「在宅傾向情報要求」を認証サーバ10に送信する(図6参照)。
【0055】
認証サーバ10は、氏名や住民IDを用いて住民を特定し、特定した住民の在宅傾向情報を生成する。認証サーバ10は、各住民の自宅に関する入退室履歴を用いて在宅傾向情報を生成する。認証サーバ10は、生成した在宅傾向情報を制御サーバ20に送信する。
【0056】
制御サーバ20は、取得した在宅傾向情報に基づいて、従業員が対面での集荷を希望した住民の住宅を訪れる時間帯を決定する。具体的には、制御サーバ20は、住民が在宅する可能性が最も高い時間帯を、従業員が当該住民の住宅を訪れる時間帯として決定する。
【0057】
例えば、住民A、B、Cのうち、住民Aが「自宅前に洗濯物を置く」を選択し、住民B及び住民Cは「洗濯物の対面での受け渡し」を選択した場合を考える。この場合、制御サーバ20は、住民B及び住民Cについて、在宅傾向情報を取得する。
【0058】
制御サーバ20は、在宅傾向情報に基づいて、午前中に住民Bが在宅している可能性が最も高ければ、従業員が当該住民Bの住宅を訪れる時間帯を午前中に設定する。同様に、制御サーバ20は、午後1(12時~15時)に住民Cが在宅している可能性が最も高ければ、従業員が当該住民Cの住宅を訪れる時間帯を午後1に設定する。
【0059】
なお、制御サーバ20は、「洗濯物を玄関前に置く」を選択した住民に関しては、任意の時間帯を、当該住民を訪れる時間帯に設定する。上記の例では、住民Aの住宅を訪れる時間帯は、午前中、午後1、午後2のいずれでもよい。
【0060】
制御サーバ20は、各住民の住宅を訪れる時間帯を決定すると、各時間帯における従業員のスケジュール(各住宅を訪問する際のスケジュール)を決定する。
【0061】
クリーニング事業者は、制御サーバ20が生成した訪問スケジュールを従業員に通知する。あるいは、制御サーバ20は、従業員が所持する端末に上記生成された訪問スケジュールを送信してもよい。あるいは、従業員は、所持する端末を操作し、制御サーバ20から自身の訪問スケジュールを取得してもよい。
【0062】
従業員は、クリーニング事業者から通知された訪問スケジュールに従いマンション内の各住宅を訪問する。
【0063】
このように、制御サーバ20は、従業員が集荷を行う時間帯で「不在」の可能性が高い住民に関しては、当該住民を訪問先から外す。即ち、制御サーバ20は、各時間帯において、洗濯物を自宅前に置く選択をした住民と「在宅」の可能性が高い住民を対象として訪問スケジュールを生成する。
【0064】
続いて、第1の実施形態に係る情報処理システムに含まれる各装置の詳細について説明する。
【0065】
[認証サーバ]
図7は、第1の実施形態に係る認証サーバ10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図7を参照すると、認証サーバ10は、通信制御部201と、住民管理部202と、認証部203と、在宅傾向情報制御部204と、記憶部205と、を備える。
【0066】
通信制御部201は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部201は、制御サーバ20からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部201は、制御サーバ20に向けてデータを送信する。通信制御部201は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部201は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部201を介して他の装置とデータの送受信を行う。通信制御部201は、他の装置からデータを受信する受信部としての機能と、他の装置に向けてデータを送信する送信部としての機能と、を備える。
【0067】
住民管理部202は、マンション住民に関する管理を行う手段である。例えば、住民管理部202は、GUI(Graphical User Interface)等を用いてマンション住民から当該住民の氏名、住所(住宅ID;部屋番号)、性別、連絡先、生体情報(例えば、顔画像)等を取得する。
【0068】
住民管理部202は、住民の顔画像から特徴量を生成する。
【0069】
住民管理部202による特徴量の生成処理に関しては既存の技術を用いることができるので、その詳細な説明を省略する。例えば、住民管理部202は、顔画像から目、鼻、口等を特徴点として抽出する。その後、住民管理部202は、特徴点それぞれの位置や各特徴点間の距離を特徴量として計算する(複数の特徴量からなる特徴ベクトルを生成する)。
【0070】
さらに、住民管理部202は、住民を識別するための住民IDを生成する。住民IDは、マンション住民を一意に識別できる情報であればどのような情報であってもよい。例えば、住民管理部202は、住民の情報を登録するたびに一意な値を採番し住民IDとしてもよい。
【0071】
住民管理部202は、住民ID、氏名、住所(住宅ID;部屋番号)、性別、生体情報(特徴量)等を対応付けて住民管理データベースに記憶する(図8参照)。なお、図8に示す住民管理データベースは例示であって、記憶する項目等を限定する趣旨ではない。例えば、生体情報として「顔画像」が住民管理データベースに登録されていてもよい。
【0072】
認証部203は、被認証者の認証を行う手段である。認証部203は、生体情報を用いて利用者(マンション住民)の認証を行い、当該住民の自宅に関する入退室履歴を生成する。
【0073】
認証部203は、認証モジュールから受信する認証要求や退室者通知を処理する。認証部203は、マンション住民が自宅に入室する際及び自宅から退室する際に、マンション住民を認証する。
【0074】
認証部203は、認証モジュールから認証要求を受信すると、当該認証要求に含まれる住宅IDをキーとして住民管理データベースを検索する。認証部203は、認証モジュールから取得した住宅IDが住宅フィールドに設定されているエントリを抽出する。
【0075】
また、認証部203は、認証要求に含まれる画像データから顔画像を抽出する。
【0076】
認証部203による顔画像の抽出処理には既存の技術を用いることができるので詳細な説明を省略する。例えば、認証部203は、CNN(Convolutional Neural Network)により学習された学習モデルを用いて、画像データの中から顔画像(顔領域)を抽出してもよい。あるいは、認証部203は、テンプレートマッチング等の手法を用いて顔画像を抽出してもよい。
【0077】
画像データから顔画像を抽出すると、認証部203は、画像データから抽出した顔画像(生体情報)と住民管理データベースから抽出されたエントリ(少なくとも1以上のエントリ)に記憶された生体情報を用いた照合処理を行う。
【0078】
具体的には、認証部203は、抽出した顔画像から特徴量を生成する。認証部203は、当該生成された特徴量を照合対象に設定し、住民管理データベースから抽出されたエントリに記憶された特徴量との間で照合処理(1対N照合;Nは正の整数、以下同じ)を実行する。
【0079】
認証部203は、照合対象の特徴量と登録側の複数の特徴量それぞれとの間の類似度を計算する。当該類似度には、カイ二乗距離やユークリッド距離等を用いることができる。なお、距離が離れているほど類似度は低く、距離が近いほど類似度が高い。
【0080】
認証部203は、住民管理データベースから抽出された少なくとも1以上のエントリに記憶された特徴量のうち、照合対象の特徴量との間の類似度が所定の値以上の特徴量が存在しなければ、被認証者の認証に失敗したと判定する。
【0081】
認証部203は、住民管理データベースから抽出された少なくとも1以上のエントリに記憶された特徴量のうち、照合対象の特徴量との間の類似度が所定の値以上の特徴量が存在すれば、被認証者の認証に成功したと判定する。
【0082】
認証部203は、認証結果(認証成功、認証失敗)を認証モジュールに通知する。認証部203は、認証要求に対する応答(肯定応答、否定応答)を認証モジュールに送信する。
【0083】
また、マンション住民の認証に成功すると、認証部203は、類似度が最も高い特徴量に対応するエントリの住民を被認証者(自宅に入室しようとする住民)として特定する。認証部203は、当該特定された住民(住民管理データベースのエントリ)の入退室履歴フィールドに入室履歴(入室の事実とその時刻)を設定する。
【0084】
認証部203は、住宅に取り付けられた認証モジュールから退室者通知を受信する。認証部203は、当該退室者通知を処理する。
【0085】
認証部203は、退室者通知に含まれる生体情報と住民管理データベースに記憶された生体情報を用いた照合処理(1対N照合)を実行する。
【0086】
認証部203は、照合処理により特定された住民(住民管理データベースのエントリ)の入退室履歴フィールドに退室履歴(退室の事実とその時刻)を設定する。
【0087】
在宅傾向情報制御部204は、在宅傾向情報に関する制御を実行する手段である。在宅傾向情報制御部204は、利用者(マンション住民)の自宅に関する入退室履歴に基づいて、時間帯ごとの当該利用者が在宅している確率を計算する計算手段としての機能を備える。
【0088】
在宅傾向情報制御部204は、制御サーバ20から指定された住民の在宅傾向情報を生成する。在宅傾向情報制御部204は、各時間帯における住民が在宅している可能性(在宅確率)を在宅傾向情報として生成する。
【0089】
なお、在宅傾向情報制御部204が在宅確率を計算する時間帯は、マンション管理会社とクリーニング事業者の間で事前に協議し定められている。上記の例では、在宅傾向情報制御部204は、午前中(9時~12時)、午後1(12時~15時)、午後2(15時~18時)の3つの時間帯における在宅確率を計算する。
【0090】
在宅傾向情報制御部204は、在宅傾向情報要求を受信すると、当該要求に含まれる住民を特定する情報(例えば、住民の氏名や住民ID)をキーとして住民管理データベースを検索する。
【0091】
在宅傾向情報制御部204は、検索によって特定された住民の在宅傾向情報を生成する。具体的には、在宅傾向情報制御部204は、所定期間(例えば、1週間、1ヶ月間、1年間)の各日における予め定められた時間帯(例えば、午前中、午後1、午後2)に上記特定された住民が在宅している割合を「在宅時間割合」として計算する
【0092】
例えば、在宅傾向情報制御部204は、3時間の長さを持つ時間帯の全ての期間に住民が在宅していれば在宅時間割合を「1」と計算する。在宅傾向情報制御部204は、3時間のうち住民が全て不在であれば在宅時間割合を「0」と計算する。在宅傾向情報制御部204は、3時間のうち1.5時間、住民が在宅していれば、在宅時間割合を「0.5」と計算する。
【0093】
このように、在宅傾向情報制御部204は、在宅確率の計算対象となっている時間帯の期間(長さ)における在宅時間の割合を「在宅時間割合」として計算する。
【0094】
次に、在宅傾向情報制御部204は、上記所定の期間(例えば、1週間、1ヶ月間、1年間)の各日の各時間帯の在宅時間割合の平均値を計算する。在宅傾向情報制御部204は、当該在宅時間割合の平均値を各時間帯における在宅確率として計算する。
【0095】
例えば、上記所定期間が1週間(7日間)であって、当該期間の全日において住民が午前中「9時~12時」に在宅していれば、当該時間帯の在宅時間割合の合計値は「7」と計算される。従って、当該住民の午前中の在宅確率は100%と計算される(平均値は1)。対して、1週間の全日において住民が午後1「12時~15時」に不在であれば、当該時間帯の在宅時間割合の合計値は「0」と計算される。従って、当該住民の午後1の在宅確率は0%と計算される(平均値は0)。
【0096】
在宅傾向情報制御部204は、計算した時間帯ごとの在宅確率を在宅傾向情報として制御サーバ20に送信する。例えば、在宅傾向情報制御部204は、図9に示すような在宅傾向情報を制御サーバ20に送信する。在宅傾向情報制御部204は、在宅傾向情報の生成対象者の情報(例えば、氏名や住民ID)と時間帯ごとの在宅確率を制御サーバ20に送信する。
【0097】
記憶部205は、認証サーバ10の動作に必要な情報を記憶する手段である。
【0098】
[制御サーバ]
図10は、第1の実施形態に係る制御サーバ20の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図10を参照すると、制御サーバ20は、通信制御部301と、業務制御部302と、記憶部303と、を備える。
【0099】
通信制御部301は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部301は、認証サーバ10からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部301は、認証サーバ10に向けてデータを送信する。通信制御部301は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部301は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部301を介して他の装置とデータの送受信を行う。通信制御部301は、他の装置からデータを受信する受信部としての機能と、他の装置に向けてデータを送信する送信部としての機能と、を備える。
【0100】
業務制御部302は、クリーニングサービス業務に関する制御を行う手段である。
【0101】
業務制御部302は、洗濯物の集荷の受け渡しを対面で希望する利用者が、物品の集荷希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、洗濯物の集荷を行う作業者が当該利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する決定手段としての機能を備える。さらに、業務制御部302は、当該決定された時間帯を用いて、作業者のスケジュールであって上記利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する、生成手段としての機能を備える。
【0102】
業務制御部302は、クリーニングサービスを希望する住民(マンション住民)から洗濯物の集荷依頼を取得する。例えば、業務制御部302は、GUI等を用いてクリーニングサービスを希望する住民の氏名、住所(部屋番号)、集荷希望日及び希望集荷形態(対面、玄関前)を取得する。
【0103】
業務制御部302は、取得した情報を業務管理データベースに記憶する(図11参照)。なお、図11に示す業務管理データベースは例示であって、記憶する項目等を限定する趣旨ではない。例えば、クリーニングサービスの依頼を受けた日時等が業務管理データベースに登録されていてもよい。
【0104】
また、業務制御部302は、洗濯物の集荷業務を担当する従業員の訪問スケジュールを生成する。例えば、業務制御部302は、集荷希望日の前日に従業員の訪問スケジュールを生成する。例えば、従業員が1日の3つの時間帯(午前中、午後1、午後2)で集荷をする場合、業務制御部302は、当該3つの時間帯それぞれの訪問スケジュール(住宅の訪問順序、集荷経路)を生成する。
【0105】
図12は、第1の実施形態に係る業務制御部302の動作の一例を示すフローチャートである。図12を参照し、業務制御部302による従業員の集荷経路生成について説明する。
【0106】
業務制御部302は、集荷希望日の前日に業務管理データベースにアクセスし、訪問スケジュール生成の対象となる住民(集荷を希望するマンション住民)を特定する(訪問スケジュール生成対象の特定;ステップS101)。
【0107】
例えば、図11の例では、集荷希望日「2023年4月20日」の前日に「佐藤一郎」、「鈴木二郎」、「高橋三郎」の3人が訪問スケジュール生成の対象住民(訪問先)として特定される。
【0108】
業務制御部302は、特定された住民が希望する集荷形態に基づいて、当該住民の在宅傾向情報の取得要否を判定する(ステップS102)。業務制御部302は、洗濯物を玄関前に置く集荷を希望する住民に関し、在宅傾向情報の取得は不要と判定する。業務制御部302は、対面での集荷を希望する住民に関し、在宅傾向情報の取得が必要と判定する。
【0109】
図11の例では、「佐藤一郎」は在宅傾向情報の取得は不要と判定される。「鈴木二郎」及び「高橋三郎」は、在宅傾向情報の取得が必要と判定される。
【0110】
業務制御部302は、在宅傾向情報の取得が必要と判定された住民についての在宅傾向情報要求を認証サーバ10に送信する(ステップS103)。業務制御部302は、在宅傾向情報の取得が必要な住民を特定する情報(例えば、氏名又は住民ID)を含む在宅傾向情報要求を認証サーバ10に送信する。
【0111】
上記の例では、業務制御部302は、「鈴木二郎」及び「高橋三郎」それぞれの住民について2つの在宅傾向情報要求を認証サーバ10に送信する。
【0112】
業務制御部302は、在宅傾向情報要求に対する応答を受信する(ステップS104)。
【0113】
業務制御部302は、各住民に関して取得した在宅傾向情報に基づいて、対面での洗濯物の受け渡しを希望する住民の住宅を訪問する時間帯を決定する(訪問時間帯の決定;ステップS105)。具体的には、業務制御部302は、住民が在宅している可能性が最も高い時間帯を、従業員が当該住民を訪問する時間帯として選択する。
【0114】
上記の例では、「鈴木二郎」が在宅している可能性が最も高い時間帯が午前中(9時~12時)であれば、業務制御部302は、当該住民の住宅を訪問する時間帯を午前中に設定する。あるいは、「高橋三郎」が在宅している可能性が最も高い時間帯が午後1(12時~15時)であれば、業務制御部302は、当該住民を訪問する時間帯を午後1に設定する。
【0115】
その後、業務制御部302は、従業員の訪問スケジュールを生成する(ステップS106)。具体的には、業務制御部302は、午前中、午後1、午後2の3つの時間帯それぞれについて訪問スケジュールを生成する。上記の例では、午前中に「佐藤一郎」及び「鈴木二郎」の住宅を訪問先とする訪問スケジュールが生成される。
【0116】
その際、業務制御部302は、時間帯のなかで従業員が訪問する必要がある住宅(集荷のために訪れる住宅)が示された大雑把な訪問スケジュールを生成してもよい。例えば、業務制御部302は、「佐藤一郎及び鈴木二郎の住宅を2023年4月20の午前中に訪問する」といった内容の訪問スケジュールを生成してもよい。
【0117】
あるいは、業務制御部302は、各住宅を訪問する際の順序(経路)を含む細かな訪問スケジュールを生成してもよい。
【0118】
この場合、業務制御部302は、従業員が集荷対象の住宅を効率よく訪問できるような集荷経路を計算する。具体的には、業務制御部302は、マンションの内部構造(各住宅の位置、エレベータの台数や場所)に関する情報を用いて、従業員が最短時間で洗濯物の集荷を完了できるような集荷経路を計算する。
【0119】
例えば、業務制御部302は、従業員の総移動距離が最短となるように集荷経路を決定する。例えば、業務制御部302は、複数の訪問先のうち最も高い階の訪問先を抽出する。その後、業務制御部302は、当該抽出された訪問先のうちエントランスドアに近いエレベータの出入口に最も近い訪問先を最初の訪問先に決定する。
【0120】
また、業務制御部302は、複数の訪問先のうち最も低い階の訪問先を抽出する。その後、業務制御部302は、当該抽出された訪問先のうちエントランスドアに近いエレベータの出入口に最も近い訪問先を最後の訪問先に決定する。
【0121】
例えば、業務制御部302は、最初の訪問先を始点、最後の訪問先を終点に設定してダイクストラ法により集荷経路を決定する。
【0122】
業務制御部302は、生成した訪問スケジュールを従業員に通知する(ステップS107)。このように、業務制御部302は、訪問スケジュールを従業員に通知する通知手段としての機能を備える。
【0123】
例えば、業務制御部302は、従業員が所持するスマートフォン等の端末に上記生成した訪問スケジュールを送信する。例えば、業務制御部302は、依頼者の氏名、部屋番号、集荷の希望形態(対面、玄関前に置く)、訪問順序(集荷経路)を従業員の端末に送信する。
【0124】
集荷経路を含む訪問スケジュール(従業員が訪問先を訪れる際の経路(順番、順序)を含む訪問スケジュール)を取得した従業員の端末は、図13A図13Bに示すような表示を行う。図13Aは、午前中(9時~12時)の訪問スケジュールの一例を示す図である。図13Bは、午後1(12時~15時)の訪問スケジュールの一例を示す図である。
【0125】
なお、上述のように、洗濯物を玄関前に置くことで当該洗濯物の受け渡しを希望する住民に関しては、従業員は当該住民の集荷希望日の任意の時間帯で当該住民の住宅を訪問すればよい。即ち、業務制御部302は、洗濯物の集荷の受け渡しについて対面以外の方法を希望する住民に関し、当該住民が洗濯物の集荷を希望する希望日の任意の時間帯で従業員が当該住民の住宅を訪問するようなスケジュールを生成すればよい。
【0126】
このように、業務制御部302は、物品の集荷を対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、物品の集荷を行う作業者が第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する。さらに、業務制御部302は、決定された時間帯を用いて、作業者のスケジュールであって第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する。あるいは、業務制御部302は、物品の集荷の受け渡しについて対面以外の方法を希望する第2の利用者について、当該第2の利用者が物品の集荷を希望する希望日の任意の時間帯で従業員が当該第2の利用者の住宅を訪問するようなスケジュールを生成する。
【0127】
記憶部303は、制御サーバ20の動作に必要な情報を記憶する手段である。
【0128】
<認証モジュール>
認証モジュールの構成や動作等は当業者にとって明らかであり、且つ、本願開示の趣旨とは異なるので、詳細な説明を省略する。
【0129】
<端末>
端末40には、スマートフォン、携帯電話機、ゲーム機、タブレット等の携帯端末装置やコンピュータ(パーソナルコンピュータ、ノートパソコン)等が例示される。端末40は、住民の操作を受け付け、制御サーバ20等と通信可能であれば任意の機器、デバイスとすることができる。また、端末40の構成等は当業者にとって明らかであるので、詳細な説明を省略する。
【0130】
図14は、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図14を参照し、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作を説明する。
【0131】
制御サーバ20は、集荷希望日の前日に、従業員がマンション内の住宅を訪問する際の訪問スケジュールを計算する。その際、制御サーバ20は、対面での洗濯物の集荷を希望する住民に関し、在宅傾向情報の取得を行う。制御サーバ20は、認証サーバ10に対して「在宅傾向情報要求」を送信する(ステップS01)。
【0132】
認証サーバ10は、制御サーバ20により指定された住民の入退室履歴を用いて当該住民の在宅傾向情報を生成する(ステップS02)。
【0133】
認証サーバ10は、生成した在宅傾向情報(時間帯ごとの在宅確率)を制御サーバ20に送信する(ステップS03)。
【0134】
制御サーバ20は、取得した在宅傾向情報を用いて従業員がマンション内を廻る際の訪問スケジュールを生成する(ステップS04)。
【0135】
制御サーバ20は、訪問スケジュールを従業員に通知する(ステップS05)。
【0136】
続いて、第1の実施形態に係る変形例について説明する。
【0137】
<変形例1>
上記実施形態では、制御サーバ20は、玄関前に洗濯物を置くことを希望した住民に関し、任意の時間帯(サービス事業者の業務時間帯)で作業者が当該住民の住宅を訪問するスケジュールを生成することについて説明した。
【0138】
制御サーバ20は、作業者の業務効率を考慮し、当該住民の住宅を訪問する際のスケジュール(時間帯)を決定してもよい。
【0139】
具体的には、対面での受け渡しを希望する住民と玄関前に洗濯物を置くことを希望する住民の集荷希望日が同じ場合、業務制御部302は、対面を希望する住民と同じ時間帯で玄関前に洗濯物を置くことを希望する住民の住宅を訪れるスケジュールを生成する。
【0140】
即ち、業務制御部302は、物品の集荷の受け渡しについて対面以外の方法を希望する第2の利用者の物品の集荷希望日と、第1の利用者の物品の集荷希望日が同日の場合、作業者が両者の住宅を同じ時間帯で訪問するような訪問スケジュールを生成してもよい。
【0141】
このように、玄関前に洗濯物を置くタイプの集荷を希望する住民に関しては、制御サーバ20は、対面での洗濯物の受け渡しを希望する住民が在宅している可能性が最も高い時間帯に従業員が訪問するようなスケジュールを生成してもよい。その結果、作業者がマンション内を廻る回数が減りクリーニング事業者の業務効率が改善する。
【0142】
<変形例2>
上記実施形態では、洗濯物の「集荷」を例にとり第1の実施形態に係る情報処理システムの動作等を説明した。第1の実施形態に係る情報処理システムは、クリーニングが終わった洗濯物の「配送」についても同様に処理することができる。即ち、制御サーバ20は、住民から洗濯物の配送希望日と配送形態(対面で洗濯物を受け渡し、又は、玄関前に洗濯物を置く)を取得する。制御サーバ20は、対面での受け渡しを希望する住民に関し、在宅傾向情報を取得する。制御サーバ20は、取得した在宅傾向情報(在宅確率)を用いて作業者(クリーニング事業者の従業員)が各住宅を訪問する際のスケジュールを決定すればよい。
【0143】
あるいは、制御サーバ20は、クリーニングが終わった洗濯物の配送と洗濯物の集荷を同時(同じ時間帯)で行ってもよい。この場合にも、住民は、配送に関する希望形態(対面、又は、玄関前に置き配)を選択する。対面を希望した住民に関し、制御サーバ20は、在宅傾向情報を用いて訪問スケジュールを生成すればよい。
【0144】
<変形例3>
制御サーバ20は、従業員が各住宅を訪問する直前に、訪問先の住民が在宅しているか否か認証サーバ10に問合せしてもよい。認証サーバ10は、住民管理データベースを参照し、問合せ受信時の状態(住民は在宅、不在)を制御サーバ20に通知する。制御サーバ20は、不在と通知された住民の訪問中止を従業員に通知してもよい。
【0145】
以上のように、第1の実施形態に係る制御サーバ20は、マンション内の集荷(又は、配送)において、マンション住民の在宅傾向情報に基づいて洗濯物を対面で受け渡しすることを希望した住民を訪問スケジュールの生成対象とするか否か判定する。そのため、作業者は、不在の可能性が高い時間帯にクリーニング前後の洗濯物を対面で受け渡しすることを希望した住民を訪問する必要がないので、当該作業者(クリーニング事業者)の負担(例えば、移動負担)が軽減する。また、マンション住民も集荷希望日をクリーニング事業者に通知すれば、集荷の希望時間帯をクリーニング事業者に通知する必要がなく、利便性が向上する。また、制御サーバ20が用いる在宅傾向情報は、住民が在宅している確率であって住民がリアルタイムに在宅しているという事実ではない。そのため、住民のプライバシー及びセキュリティが確保される。
【0146】
続いて、情報処理システムを構成する各装置のハードウェアについて説明する。図15は、制御サーバ20のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0147】
制御サーバ20は、情報処理装置(所謂、コンピュータ)により構成可能であり、図15に例示する構成を備える。例えば、制御サーバ20は、プロセッサ311、メモリ312、入出力インターフェイス313及び通信インターフェイス314等を備える。上記プロセッサ311等の構成要素は内部バス等により接続され、相互に通信可能に構成されている。
【0148】
但し、図15に示す構成は、制御サーバ20のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。制御サーバ20は、図示しないハードウェアを含んでもよいし、必要に応じて入出力インターフェイス313を備えていなくともよい。また、制御サーバ20に含まれるプロセッサ311等の数も図15の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ311が制御サーバ20に含まれていてもよい。
【0149】
プロセッサ311は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルなデバイスである。あるいは、プロセッサ311は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデバイスであってもよい。プロセッサ311は、オペレーティングシステム(OS;Operating System)を含む各種プログラムを実行する。
【0150】
メモリ312は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。メモリ312は、OSプログラム、アプリケーションプログラム、各種データを格納する。
【0151】
入出力インターフェイス313は、図示しない表示装置や入力装置のインターフェイスである。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等である。入力装置は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等のユーザ操作を受け付ける装置である。
【0152】
通信インターフェイス314は、他の装置と通信を行う回路、モジュール等である。例えば、通信インターフェイス314は、NIC(Network Interface Card)等を備える。
【0153】
制御サーバ20の機能は、各種処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ312に格納されたプログラムをプロセッサ311が実行することで実現される。また、当該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transitory)なものとすることができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。また、上記プログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。
【0154】
なお、認証サーバ10も制御サーバ20と同様に情報処理装置により構成可能であり、その基本的なハードウェア構成は制御サーバ20と相違する点はないので説明を省略する。
【0155】
制御サーバ20は、コンピュータを搭載し、当該コンピュータにプログラムを実行させることで制御サーバ20の機能が実現できる。また、制御サーバ20は、当該プログラムにより制御サーバ20の制御方法を実行する。
【0156】
[変形例]
なお、上記実施形態にて説明した情報処理システムの構成、動作等は例示であって、システムの構成等を限定する趣旨ではない。
【0157】
上記実施形態では、宅配クリーニングサービスを例にとり情報処理システムの動作を説明した。本願開示の情報処理システムは、宅配クリーニングサービスとは異なる他のサービス(例えば、宅配便サービス等)に適用されてもよい。
【0158】
洗濯物を玄関前に置くことを希望する住民は、集荷の希望時間(集荷希望時間)を制御サーバ20に入力してもよい。この場合、制御サーバ20は、住民が入力した集荷希望時間以降に当該住民の住宅を訪問するようなスケジュールを生成すればよい。また、住民は、集荷希望時間の前に洗濯物を玄関前に置けばよい。
【0159】
上記実施形態では、認証サーバ10は、生体情報を用いた照合処理により被認証者を特定する場合について説明した。しかし、認証サーバ10は、他の方法により被認証者を特定してもよい。例えば、認証サーバ10は、住民IDを被認証者から取得することで被認証者を特定してもよい。その際、被認証者(マンション住民)は、自身の住民IDが変換された2次元バーコードを端末40に表示させて認証モジュールに提示してもよい。あるいは、住民は、住民IDを認証モジュールに入力したり、住民IDが格納されたカードを認証モジュールに読み込ませたりしてもよい。
【0160】
利用者が集荷形態として「対面」を選択すると、クリーニング事業者(制御サーバ20)は、当該利用者は在宅傾向情報の提供に同意したと取り扱ってもよい(図16参照)。あるいは、制御サーバ20は、対面を選択した利用者から在宅傾向情報の提供に対する明確な同意を取得してもよい。
【0161】
あるいは、制御サーバ20は、利用者の希望する集荷形態を取得する際、「在宅傾向情報に関する情報提供に同意できる場合に限り「対面」を選択して下さい」といったメッセージを表示してもよい。例えば、制御サーバ20は、図17に示すようなGUIを端末40に表示してもよい。
【0162】
認証サーバ10は、在宅確率を算出するための情報の収集期間(所定の期間;例えば、1週間、1ヶ月間、1年間)を利用者が選択可能とするインターフェイスを提供してもよい(図18参照)。
【0163】
認証サーバ10は、在宅確率を算出する際の時間帯(例えば、9時~12時、12時~15時、15時~18時)それぞれについて情報収集の可否(在宅確率の算出可否)を利用者が選択可能とするインターフェイスを提供してもよい(図19参照)。即ち、利用者は、上記時間帯の全部又は一部について在宅確率の算出を拒否してもよい。例えば、防犯、個人情報、プライバシー保護等の種々の事項を考慮し、利用者は、特定の時間帯における情報収集(在宅確率の計算)を拒否してもよい。
【0164】
上記実施形態では、認証サーバ10と制御サーバ20が情報処理システムに含まれる場合について説明した。しかし、これらのサーバの機能は一台のサーバにより実現されてもよい。具体的には、制御サーバ20は、認証サーバ10の機能(例えば、認証部203、在宅傾向情報制御部204)を備えていてもよい。
【0165】
上記実施形態では、認証サーバ10の内部に住民管理データベースが構成される場合について説明したが、当該データベースは外部のデータベースサーバ等に構築されてもよい。即ち、認証サーバ10の一部の機能は別の装置に実装されていてもよい。より具体的には、上記説明した「認証部(認証手段)」等がシステムに含まれるいずれかの装置に実装されていればよい。
【0166】
各装置(認証サーバ10、制御サーバ20)間のデータ送受信の形態は特に限定されないが、これら装置間で送受信されるデータは暗号化されていてもよい。これらの装置間では、住民の氏名等が送受信され、これらの情報を適切に保護するためには、暗号化されたデータが送受信されることが望ましい。
【0167】
上記説明で用いた流れ図(フローチャート、シーケンス図)では、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。実施形態では、例えば各処理を並行して実行する等、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0168】
上記の実施形態は本願開示の理解を容易にするために詳細に説明したものであり、上記説明したすべての構成が必要であることを意図したものではない。また、複数の実施形態について説明した場合には、各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。例えば、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることや、実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、実施形態の構成の一部について他の構成の追加、削除、置換が可能である。
【0169】
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、宅配クリーニングサービスをマンション等の住民に提供する情報処理システムなどに好適に適用可能である。
【0170】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、前記物品の集荷又は配送を行う作業者が前記第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する決定手段と、
前記決定された時間帯を用いて、前記作業者のスケジュールであって前記第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する、生成手段と、
を備える、サーバ装置。
[付記2]
前記第1の利用者の住宅に関する入退室履歴に基づいて、時間帯ごとの前記第1の利用者が在宅している確率を計算する、計算手段をさらに備える、付記1に記載のサーバ装置。
[付記3]
生体情報を用いて前記第1の利用者の認証を行い、前記入退室履歴を生成する、認証手段をさらに備える、付記2に記載のサーバ装置。
[付記4]
前記生成された訪問スケジュールを前記作業者に通知する、通知手段をさらに備える、付記3に記載のサーバ装置。
[付記5]
前記生成手段は、物品の集荷又は配送時の受け渡しについて対面以外の方法を希望する第2の利用者について、前記第2の利用者が物品の集荷又は配送を希望する希望日のいずれかの時間帯で前記作業者が前記第2の利用者の住宅を訪問するような前記訪問スケジュールを生成する、付記4に記載のサーバ装置。
[付記6]
前記生成手段は、
前記第2の利用者の物品の集荷希望日又は配送希望日と、前記第1の利用者の前記物品の集荷希望日又は配送希望日が同日の場合、前記作業者が前記第1の利用者の住宅と前記第2の利用者の住宅を同じ時間帯で訪問するような前記訪問スケジュールを生成する、付記5に記載のサーバ装置。
[付記7]
前記生成手段は、前記作業者が訪問先を訪れる際の経路を含む前記訪問スケジュールを生成する、付記6に記載のサーバ装置。
[付記8]
サーバ装置において、
物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、前記物品の集荷又は配送を行う作業者が前記第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定し、
前記決定された時間帯を用いて、前記作業者のスケジュールであって前記第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する、サーバ装置の制御方法。
[付記9]
サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
物品の集荷又は配送時の受け渡しを対面で希望する第1の利用者が、物品の集荷希望日又は配送希望日における時間帯ごとの在宅している確率に基づいて、前記物品の集荷又は配送を行う作業者が前記第1の利用者の住宅を訪問する時間帯を決定する処理と、
前記決定された時間帯を用いて、前記作業者のスケジュールであって前記第1の利用者の住宅を訪問先として含む訪問スケジュールを生成する処理と、
を実行させるためのプログラム。
【0171】
なお、引用した上記の先行技術文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。即ち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得る各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0172】
10 認証サーバ
20 制御サーバ
30 マンション
40 端末
100 サーバ装置
101 決定手段
102 生成手段
201 通信制御部
202 住民管理部
203 認証部
204 在宅傾向情報制御部
205 記憶部
301 通信制御部
302 業務制御部
303 記憶部
311 プロセッサ
312 メモリ
313 入出力インターフェイス
314 通信インターフェイス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19