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特開2024-168660情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168660
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/20 20170101AFI20241128BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20241128BHJP
【FI】
G06T7/20 300Z
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085529
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚
(74)【代理人】
【識別番号】100118278
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 聡
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 祐季
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
5L096
【Fターム(参考)】
5L049CC04
5L050CC04
5L096AA06
5L096BA02
5L096CA04
5L096DA02
5L096GA51
5L096HA02
5L096HA09
5L096JA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】例えば作業が追加されたり、削除されたりする等の作業手順に変更が生じた場合でも、作業の基準となる新たな作業手順情報を迅速に生成することができる情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】情報処理システム1において、情報処理装置2は、複数の作業の手順に関する作業手順情報と、各作業を撮影した基準画像と、新規の作業を撮影した新規画像とを取得する取得手段(撮影手段3、操作手段5)と、新規画像と基準画像との類似度に基づいて、新規画像に含まれる新規の作業を特定可能な特定手段(制御手段21)と、特定手段で特定された新規の作業と、作業手順情報とに基づいて、新たな作業手順情報を生成する制御手段21と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業の手順に関する作業手順情報と、前記各作業を撮影した基準画像と、新規の作業を撮影した新規画像と、を取得する取得手段と、
前記新規画像と前記基準画像との類似度に基づいて、前記新規画像に含まれる前記新規の作業を特定可能な特定手段と、
前記特定手段で特定された前記新規の作業と、前記作業手順情報とに基づいて、新たな作業手順情報を生成する情報処理手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理手段は、前記新たな作業手順情報を生成する際、前記作業手順情報に基づいて、前記特定手段で特定された前記新規の作業に関する情報を設定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作業手順情報には、前記各作業の名称が含まれており、
前記情報処理手段は、前記新規の作業に関する情報として、前記各作業の名称のうちのいずれかの名称を付与することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定手段での前記新規の作業の特定がなされなかった場合に、該新規の作業に関する情報を入力する操作を行う操作手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理手段は、前記新規の作業に関する情報を前記新たな作業手順情報に反映させることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記作業手順情報と、前記新たな作業手順情報とを表示手段に表示させる制御を行う表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記作業手順情報と、前記新たな作業手順情報とのを対比可能に前記表示手段に表示させる制御を行うことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記基準画像と、前記新規画像とを表示手段に表示させる制御を行う表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記特定手段で前記新規の作業が特定された時間帯と、前記特定手段での前記新規の作業の特定がなされなかった時間帯とを前記表示手段に表示させる制御を行うことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記新規画像は、複数の画像で構成される画像群であり、
前記画像群を分割する操作と、前記画像群を統合する操作とのうちの少なくとも一方の操作を行う操作手段を備えることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記基準画像および前記新規画像には、それぞれ、作業者が含まれており、
前記特定手段は、前記基準画像中の作業者の姿勢と、前記新規画像中の作業者の姿勢との一致度を前記類似度とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記新たな作業手順情報の正確性を検証する検証手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記新たな作業手順情報に基づいて、前記新規の作業を含む新たな作業の正誤を判断する判断手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記判断手段での判断の結果を報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記基準画像および前記新規画像は、それぞれ、動画であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項16】
情報処理が可能な情報処理装置を制御する方法であって、
複数の作業の手順に関する作業手順情報と、前記各作業を撮影した基準画像と、新規の作業を撮影した新規画像と、を取得する取得工程と、
前記新規画像と前記基準画像との類似度に基づいて、前記新規画像に含まれる前記新規の作業を特定可能な特定工程と、
前記特定工程で特定された前記新規の作業と、前記作業手順情報とに基づいて、新たな作業手順情報を生成する情報処理工程と、を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項17】
請求項1に記載の情報処理装置の各手段をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
製造業における製造工程では、例えば部品同士を組み立てる組立作業等の種々の作業を経るが、ときとして、一部の作業の抜けや漏れが生じて、製造品が不良品となるおそれがある。このような作業の抜けや漏れを低減させるために、各作業を撮影した撮影画像を、機械学習を用いて解析することにより、作業の抜けや漏れを検出することが従来から行われている。例えば、特許文献1には、作業場を撮影した撮影画像を機械学習によって解析して作業工程を把握し、作業者の支援を行う作業支援システムが開示されている。この特許文献1に記載の作業支援システムでは、機械学習における教師データを生成する際、撮影画像に作業場所や作業者等の変更があった場合でも、少ない手間で精度の高い教師データを生成することができる。
【0003】
ところで、このような作業支援システムでは、作業者が正しい手順で各作業を行った否かを判定するための基準となる作業手順情報が用いられる。作業手順情報は、基準となる作業工程を撮影した撮影画像に基づいて作業工程を幾つかの作業に区分けし、各作業の名称(作業名)を作業工程に沿って並べた情報である。実際の作業支援では、作業者の実際の作業を撮影した撮影画像を解析して得られた各作業の作業名と、作業手順情報の作業名を比較し、作業の抜けや漏れを検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-12586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、製造工程において、新たに作業が追加されたり、今までの作業が削除されたりする場合、新たな作業手順情報を作成する必要がある。その際に、新たな作業工程を撮影した撮影画像(新規画像)に基づいて新たな作業手順情報を作成することになるが、新規画像を一から作業工程を幾つかの作業に区分けし、各作業に名称を付与するのは手間がかかる。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明は、例えば作業が追加されたり、削除されたりする等の作業手順に変更が生じた場合でも、新たな作業手順情報を迅速に生成することができる情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、複数の作業の手順に関する作業手順情報と、前記各作業を撮影した基準画像と、新規の作業を撮影した新規画像と、を取得する取得手段と、前記新規画像と前記基準画像との類似度に基づいて、前記新規画像に含まれる前記新規の作業を特定可能な特定手段と、前記特定手段で特定された前記新規の作業と、前記作業手順情報とに基づいて、新たな作業手順情報を生成する情報処理手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、例えば作業が追加されたり、削除されたりする等の作業手順に変更が生じた場合でも、新たな作業手順情報を迅速に生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】情報処理システムの外観例を示す外観図である。
図2図1に示す情報処理システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】情報処理装置で実行される処理を示すフローチャートである。
図4図3に示すフローチャートのステップS0103(サブルーチン)での処理を示すフローチャートである。
図5図4に示すフローチャートのステップS0216(サブルーチン)での処理を示すフローチャートである。
図6図3に示すフローチャートのステップS0104(サブルーチン)での処理を示すフローチャートである。
図7】作業手順更新処理を実行するモードの第1画面の一例を示す図である。
図8】作業手順更新処理を実行するモードの第1画面の一例(変形例)を示す図である。
図9】作業手順更新処理を実行するモードの第2画面の一例を示す図である。
図10】作業手順更新処理を実行するモードの第2画面の一例(変形例)を示す図である。
図11】作業ミス検知処理を実行するモードの画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、以下の実施形態に記載されている構成はあくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は実施形態に記載されている構成によって限定されることはない。例えば、本発明を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0011】
図1は、情報処理システムの外観例を示す外観図である。図2は、図1に示す情報処理システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。図1図2に示すように、情報処理システム1は、情報処理が可能な情報処理装置2と、各種の作業を行う作業者WKを撮影する撮影手段3としてのカメラ31と、画像等を表示する表示手段4としてのディスプレイ(モニタ)41と、入力操作等を行うための操作手段5としてのキーボード51およびマウス52と、を有し、これらが互いに通信可能に接続されている。カメラ31は、動画を撮影可能なデジタルカメラである。また、情報処理装置2は、制御手段21、記憶手段22を有するコンピュータ(サーバ)である。制御手段21は、例えばCPUを有し、撮影手段3と、表示手段4、操作手段5の作動を制御することができる。なお、制御手段21は、さらにGPU等を有していてよい。記憶手段22は、例えばHDD、ROM、RAM等を有する。また、記憶手段22には、各種プログラムや、カメラ31で撮影された画像等が記憶される。各種プログラムには、例えば、情報処理装置2の各手段(情報処理装置の制御方法)をコンピュータに実行させるためのプログラム等が含まれる。
【0012】
図3は、情報処理装置で実行される処理を示すフローチャートである。図3に示すように、ステップS0101では、情報処理装置2に対して、各種の処理を実行するモードが、操作手段5を介して入力される。このモードには、作業手順更新処理を実行するモードと、作業ミス検知処理を実行するモードが含まれている。「作業手順更新処理」とは、今まで(現在まで)作業手順を新たな作業手順に更新する(変更する)処理である。「作業ミス検知処理」とは、作業者WKが今まで作業手順または新たな作業手順に沿って作業を行っているか否かを検知する、すなわち、確認する処理である。
【0013】
ステップS0102では、制御手段21は、ステップS0101で入力されたモードが作業手順更新処理を実行するモードであるか否かを判断する。ステップS0102での判断の結果、作業手順更新処理を実行するモードであると判断された場合には、処理はステップS0103に進む。ステップS0102での判断の結果、作業手順更新処理を実行するモードではないと判断された場合には、処理はステップS0104に進む。
【0014】
ステップS0103では、制御手段21は、作業手順更新処理を実行する。作業手順更新処理には、変更前の複数の作業の手順(旧手順)に関する作業手順情報と、各作業を撮影した基準画像と、新規の作業を含む、変更後の複数の作業を撮影した新規画像とが用いられる。これらは、作業手順更新処理の実行に先立って、予め取得されて(取得工程)、記憶手段22に記憶される。作業手順情報としては、例えば、各作業と紐づけられた作業名(名称)等が含まれている。この作業手順情報は、例えば操作手段5(取得手段)での入力操作によって取得される。各画像は、撮影手段3(取得手段)での撮影によって取得される。なお、本実施形態では、基準画像および新規画像は、それぞれ、静止画であってもよいが、動画であるのが好ましい。動画の場合には、当該動画に含まれる作業を特定する際に、その特定を正確に行うことができる。
【0015】
ステップS0104では、制御手段21は、作業ミス検知処理を実行する。後述するように作業ミス検知処理で、作業手順に沿った作業が行われていないことが検知された場合には、その旨が報知される。作業ミス検知処理では、作業手順に沿った作業を作業者WKが実際に行う。
【0016】
図4は、図3に示すフローチャートのステップS0103(サブルーチン)での処理を示すフローチャートである。図4に示すように、ステップS0201では、情報処理装置2の制御手段21は、記憶手段22に記憶されている、新規の作業を撮影した新規画像(新手順の動画)を読み出す。前述したように本実施形態では、新規画像は、動画である、すなわち、複数の静止画像で構成される画像群である。
【0017】
ステップS0202では、制御手段21は、新規画像の全フレームに対して、ステップS0203~ステップS0214の処理を繰り返す。
【0018】
ステップS0203では、制御手段21は、新規画像から1フレームの画像を取得する。
【0019】
ステップS0204では、制御手段21は、ステップS0203で取得したフレームについての類似度の値を初期化する。ここで「類似度」とは、新規画像の基準画像との類似度のことである。基準画像および新規画像には、それぞれ、作業者WKが含まれている。本実施形態では、基準画像中の作業者WKの姿勢と、新規画像中の作業者WKの姿勢とを検出して、双方の姿勢の一致度を類似度とする。そして後の処理で、制御手段21(特定手段)は、この類似度に基づいて、新規画像に含まれる新規の作業を特定することができる(特定工程)。
【0020】
ステップS0205では、制御手段21は、記憶手段22に記憶されている、変更前の作業を撮影した基準画像(旧手順の動画)を読み出す。基準画像についても、新規画像と同様に動画である。
【0021】
ステップS0206では、制御手段21は、基準画像の全フレームに対して、ステップS0207~ステップS0211の処理を繰り返す。
【0022】
ステップS0207では、制御手段21は、基準画像から1フレームの画像を取得する。
【0023】
ステップS0208では、制御手段21は、ステップS0203で取得した新規画像と、ステップS0207で取得した基準画像との類似度の計算を行う。前述したように本実施形態では、類似度は、基準画像中の作業者WKの姿勢と、新規画像中の作業者WKの姿勢と一致度であるが、これに限定されない。
【0024】
ステップS0209では、制御手段21は、ステップS0208で計算した類似度が、ステップS0203で取得した新規画像に対しての最善の類似度よりも高い(良い)か否かを判断する。例えば、まず、新規画像の1つ目の作業手順と、基準画像の1つ目の作業手順とを比較する。この1回目の比較で、新規画像と基準画像との類似度を取得することができる。次いで、新規画像の1つ目の作業手順と、基準画像の2つ目の作業手順とを比較する。この2回目の比較でも、新規画像と基準画像との類似度を取得することができ、当該類似度が先の類似度よりも高くなったとする。この場合、2回目の比較で取得された類似度を最善の類似度とする。このような比較を繰り返して、最善の類似度を検索していく。なお、制御手段21がGPUを有する場合には、ステップS0209での比較に、例えば機械学習を用いることもできる。そして、ステップS0209での判断の結果、最善の類似度よりも高いと判断された場合には、処理はステップS0210に進む。一方、ステップS0209での判断の結果、最善の類似度よりも高くはないと判断された場合には、処理はステップS0212に進む。
【0025】
ステップS0210では、制御手段21は、新規画像についての最善の類似度をステップS0208で計算した類似度に更新する。
【0026】
ステップS0211では、制御手段21は、基準画像に付されている動作情報(作業名)を記憶手段22に保存する。
【0027】
ステップS0212では、制御手段21は、ステップS0203で取得した新規画像に対しての最善の類似度が閾値の条件を満たすか否か、すなわち、類似度が閾値以上か否か判断を行う。なお、閾値は、記憶手段22に予め記憶されている。また、閾値は、操作手段5を操作することによって適宜変更可能である。そして、ステップS0212での判断の結果、閾値の条件を満たすと判断された場合には、処理はステップS0213に進む。一方、ステップS0212での判断の結果、閾値の条件を満たさないと判断された場合には、処理はステップS0214に進む。
【0028】
ステップS0213では、制御手段21は、ステップS0211で保存した動作情報を現在の新規画像に割り当る。具体的には、例えば、基準画像の1つのシーンに「ネジ締め」があり、新規画像の1つのシーンにも「ネジ締め」があったとする。このときの、新規画像の1つのシーン「ネジ締め」には、未だ作業名が付与されていない。そして、双方の「ネジ締め」が最善の類似度があったとする。この場合、基準画像における作業名「ネジ締め」を、新規画像の「ネジ締め」(新規の作業に関する情報)に付与して、割り当てる。このようにステップS0213では、まず、制御手段21は、最善の類似度が閾値の条件を満たした新規画像に含まれる新規の作業を特定する。この新規の作業の特定は、前記具体例では、新規画像の1つのシーン「ネジ締め」に相当する。次いで、制御手段21は、この特定された新規の作業と、旧手順における作業手順情報とに基づいて、新たな作業手順情報を生成する(情報処理工程)。この旧手順における作業手順情報は、前記具体例では、基準画像における作業名「ネジ締め」に相当する。また、新たな作業手順情報を生成は、前記具体例では、基準画像における作業名「ネジ締め」を、新規画像の「ネジ締め」に割り当てることに相当する。
【0029】
ステップS0214では、制御手段21は、現在の新規画像に対して、動作を未割り当てとする。具体的には、制御手段21は、現在の新規画像に対して、特定の動作は割り当てず、後の処理で動作を手動で割り当てることとする。
【0030】
ステップS0215では、制御手段21は、割り当て動作の確認ボタン0505(図7参照)に対する押下(操作)が行われたか否かを判断する。ステップS0215での判断の結果、押下が行われたと判断された場合には、処理はステップS0216に進む。一方、ステップS0215での判断の結果、押下が行われていないと判断された場合には、処理はステップS0215のまま待機する。
【0031】
ステップS0216では、制御手段21(検証手段)は、ステップS0213、ステップS0214で割り当てた動作の確認や修正を行う、すなわち、新たな作業手順情報の正確性を検証する。この割り当て動作確認処理では、例えば、既に割り当てられた動作を別の動作に変更したり、未割り当て部分に動作を割り当てたりする。また、動作の区切り位置の変更や、動作の新規追加も行われる。
【0032】
図5は、図4に示すフローチャートのステップS0216(サブルーチン)での処理を示すフローチャートである。図5に示すように、ステップS0301では、制御手段21は、新規動画と、当該新規動画に現在割り当てられている動作情報とを読み出す。
【0033】
ステップS0302では、制御手段21は、記憶手段22に記憶されている動作情報の一覧を読み出す。
【0034】
ステップS0303では、制御手段21は、登録作業終了ボタン0703(図9参照)が押下されるまで、ステップS0304~ステップS0321の処理を繰り返す。登録作業終了ボタン0703は、例えば作業者WK等のユーザが、動作確認を完了して、さらに動作割り当て作業が完了したときに押下されるボタンである。
【0035】
ステップS0304では、制御手段21は、動作名ボタン0701、動作追加ボタン0702、登録作業終了ボタン0703、分割ボタン0707、統合ボタン0708、シークバー0706(図9参照)に対する操作を、入力操作として受け付ける。なお、動作名ボタン0701、動作追加ボタン0702、登録作業終了ボタン0703、分割ボタン0707、統合ボタン0708、シークバー0706は、制御手段21(表示制御手段)での制御によってディスプレイ41(表示手段4)に表示される。
【0036】
ステップS0305では、制御手段21は、ステップS0304での入力が動作名ボタン0701のクリック(押下)であるか否かを判断する。ステップS0305での判断の結果、動作名ボタン0701のクリックであると判断された場合には、処理はステップS0306に進む。一方、ステップS0305での判断の結果、動作名ボタン0701のクリックではないと判断された場合には、処理はステップS0307に進む。
【0037】
ステップS0306では、制御手段21は、シークバー0706の矢印0709で指定されている現在の区画に対して、ステップS0305で判断された動作名ボタン0701に対応する動作を割り当てる。以下、1フレーム以上連続して同じ動作を割り当てられている画像群を「区画」と言う。なお、動作未割り当てについても動作の1種類として扱う。
【0038】
ステップS0307では、制御手段21は、ステップS0304での入力が動作追加ボタン0702のクリックであるか否かを判断する。ステップS0307での判断の結果、動作追加ボタン0702のクリックであると判断された場合には、処理はステップS0308に進む。一方、ステップS0307での判断の結果、動作追加ボタン0702のクリックではないと判断された場合には、処理はステップS0313に進む。
【0039】
ステップS0308では、制御手段21は、ポップアップ0801(図10参照)をディスプレイ41(表示手段4)に表示する。ポップアップ0801には、動作名入力部0802、OKボタン0803、キャンセルボタン0804が含まれている。動作名入力部0802は、例えば新規の作業の特定がなされなかった場合に、新規の作業に関する情報として、新規の作業名(動作名)の入力操作を行う操作手段である。これにより、動作名入力部0802に所望の新規の作業名することができる。OKボタン0803は、動作名入力部0802に入力された新規の作業名を決定するときに押下される。キャンセルボタン0804は、動作名入力部0802に対する新規の作業名の入力を取り消すときに押下される。
【0040】
ステップS0309では、制御手段21は、ステップS0308で表示されたポップアップ0801上で入力された新規の作業名を受け付ける。
【0041】
ステップS0310では、制御手段21は、ポップアップ0801内のOKボタン0803またはキャンセルボタン0804に対する操作を、入力操作として受け付ける。
【0042】
ステップS0311では、制御手段21は、ステップS0310での入力がOKボタン0803のクリックであるか否かを判断する。ステップS0311での判断の結果、OKボタン0803のクリックであると判断された場合には、処理はステップS0312に進む。一方、ステップS0311での判断の結果、OKボタン0803のクリックではないと判断された場合には、処理はステップS0312の次のステップに進む。
【0043】
ステップS0312では、制御手段21は、ステップS0309で入力された動作名で、新しい動作を登録する。この登録結果は、記憶手段22に記憶される。また、制御手段21は、動作情報の一覧がディスプレイ41に表示されている場合には、動作情報の一覧に登録結果を反映させて(追加して)、ディスプレイ41上での動作情報の一覧の更新を行う。
【0044】
ステップS0313では、制御手段21は、ステップS0304での入力が分割ボタン0707のクリックであるか否かを判断する。ステップS0313での判断の結果、分割ボタン0707のクリックであると判断された場合には、処理はステップS0314に進む。一方、ステップS0313での判断の結果、分割ボタン0707のクリックではないと判断された場合には、処理はステップS0315に進む。
【0045】
ステップS0314では、制御手段21は、シークバー0706で指定された区画を、現在のシークバー0706の矢印0709の位置を基準として左右に分割を行う。分割後の左右の区画同士は、互いに別の区画となるが、動作としては、元の区画と同じ動作を割り当てる。
【0046】
ステップS0315では、制御手段21は、ステップS0304での入力が統合ボタン0708のクリックであるか否かを判断する。ステップS0315での判断の結果、統合ボタン0708のクリックであると判断された場合には、処理はステップS0316に進む。一方、ステップS0315での判断の結果、統合ボタン0708のクリックではないと判断された場合には、処理はステップS0318に進む。
【0047】
ステップS0316では、制御手段21は、シークバー0706の矢印0709を介して左側の区画と右側の区画とが互いに別区画であるか否かを判断する。前述したように、「区画」とは、1フレーム以上連続して同じ動作を割り当てられている画像群のことである。そして、ステップS0316での判断の結果、互いに別区画であると判断された場合には、処理はステップS0317に進む。
【0048】
ステップS0317では、制御手段21は、左側の区画と右側の区画とを1つの区画に統合する統合処理を行う。また、制御手段21は、左側の区画と右側の区画とのうちの時間の早い区画に割り当てられていた動作を、統合処理された区画に割り当てる。
【0049】
なお、ステップS0316での判断の結果、互いに別区画ではないと判断された場合には、処理はステップS0317の次のステップに進む。当該次のステップでは、左側の区画と右側の区画とが同じ区画となっているため、左側の区画と右側の区画とを1つの区画に統合する統合処理ができない。従って、例えば左側の区画が「区画A」、右側の区画が「区画B」となっていることを確認する。なお、区画A、区画Bにそれぞれ割り当てられている動作の種類については問わない。このようにステップS0316では、シークバー0706の矢印0709が、互いに別の区画である左側の区画と右側の区画との境界に位置しているか否かが判断される。
【0050】
ステップS0318では、制御手段21は、ステップS0304での入力が、シークバー0706の操作であるか否かを判断する。ステップS0318での判断の結果、シークバー0706の操作であると判断された場合には、処理はステップS0319に進む。一方、ステップS0318での判断の結果、シークバー0706の操作ではないと判断された場合には、処理はステップS0321の次のステップに進む。
【0051】
ステップS0319では、制御手段21は、シークバー0706の矢印0709の位置を、ステップS0318で操作された位置に移動する。
【0052】
ステップS0320では、制御手段21は、ディスプレイ41に表示されている画像0704を、現在のシークバー0706の矢印0709の位置に対応する画像に変更する。
【0053】
ステップS0321では、制御手段21は、ステップS0320で表示された画像に割り当てられている動作を、現在の画像の動作表示位置0705に表示する。
【0054】
以上のような処理により、ステップS0213、ステップS0214での割り当てが正しいことを確認することができる。そして、構成の情報処理装置2では、例えば作業が追加されたり、削除されたりする等の作業手順に変更が生じた場合でも、作業の基準となる正確な新たな作業手順情報、すなわち、割り当てが正しい新たな作業手順情報を迅速に生成して、記憶手段22に保存することができる。特に、情報処理システム1(情報処理装置2)では、新しい工程の作業動画の各作業のうち、旧い手順情報(基準動画)の作業と似ているものがあれば、新しい工程の作業動画の似ている作業へ、旧い手順情報(基準動画)の作業の作業名称を付与することができる。これにより、新しい工程の作業動画の似ている作業の作業名称を迅速に設定される(決定される)。また、新しい工程の作業動画の各作業のうち、旧い手順情報(基準動画)の作業と似ていないものに対しては、作業者WKや監督者等が手作業で作業名称を付与することができる。このように新しい工程の作業動画の各作業のうち、旧い手順情報(基準動画)の作業と似ているかいないかに関わらず、新しい工程の作業の作業名称を設定することができる。そして、作業名称は、作業ミス検知処理で用いることができる。
【0055】
図6は、図3に示すフローチャートのステップS0104(サブルーチン)での処理を示すフローチャートである。ステップS0401では、制御手段21は、作業手順情報(新たな作業手順情報)を記憶手段22から読み出す。作業手順情報としては、例えば部品を組み立てる組立作業の場合、手順1「ドライバを取る」、手順2「ネジを取る」、手順3「ネジを締める」等である。また、作業手順情報には、各作業の開始時間も含まれる。例えば、手順1「ドライバを取る」の開始時間は、部品の組立作業開始から0秒後とすることができる。また、手順2「ネジを取る」の開始時間は、部品の組立作業開始から25秒後とすることができる。
【0056】
ステップS0402では、制御手段21は、作業ミス検知を行う対象となる動画を読み出す。この対象動画は、例えば、記憶手段22に既に記憶されている動画であってもよいし、撮影手段3で撮影中の動画であってもよい。
【0057】
ステップS0403では、制御手段21は、検査終了ボタン0906(図11参照)が未押下の間、ステップS0404~ステップS0414の処理を繰り返す。
【0058】
ステップS0404では、制御手段21は、作業開始ボタン0904(図11参照)に対する操作を、入力操作として受け付ける。
【0059】
ステップS0405では、制御手段21は、作業の開始時間として、現在時刻を設定する。
【0060】
ステップS0406では、制御手段21は、対象動画の次フレームを読み出し、作業終了ボタン0905が未押下の間、ステップS0407~ステップS0413の処理を繰り返す。
【0061】
ステップS0407では、制御手段21は、対象動画の現在のフレームを取得する。
【0062】
ステップS0408では、制御手段21は、現在のフレームの画像特徴と、過去のフレームの画像特徴とに基づいて、現在のフレーム中の動作、すなわち、作業を認識する。この認識方法としては、例えば、前述した類似度に基づいた新しい作業の特定方法等を用いることができる。
【0063】
ステップS0409では、制御手段21は、過去の動作認識結果(作業情報)を取得する。これにより、現在の動作認識結果と合わせて、作業の実施漏れ等のミスの有無を正確に判断することができる。
【0064】
ステップS0410では、制御手段21(判断手段)は、新しい作業順序情報(時刻情報を含む)、現在の動作認識結果、過去の実施作業情報に基づいて、作業ミスの有無、すなわち、作業の正誤を判断する。
【0065】
ステップS0411では、制御手段21は、ステップS0410の判断結果に基づいて、アラート、すなわち、作業ミス有りの旨の通知が必要か否かを判断する。ステップS0411での判断の結果、アラートの通知が必要であると判断された場合には、処理はステップS0412に進む。一方、ステップS0411での判断の結果、アラートの通知が必要ではないと判断された場合には、処理はステップS0413に進む。
【0066】
ステップS0412では、制御手段21は、アラートの通知を行う。この通知方法としては、特に限定されず、例えば、ディスプレイ41にポップアップ等を表示する方法、スピーカ等で音声を発する方法、シグナルランプ等で赤色の光を発する方法等が挙げられる。このようにディスプレイ41、スピーカ、シグナルランプ等は、ステップS0410の判断結果を報知する報知手段として機能する。また、これらの報知手段は、作業ミス有りの旨を報知するのに限定されず、例えば、作業ミス無しの旨を報知してもよい。
【0067】
ステップS0413では、制御手段21は、現在のフレームに対しての動作認識結果および作業ミス判断に基づいて、過去の作業情報の更新を行う。これにより、次以降のフレームで作業ミス判断を行う際に、更新された作業情報を用いることができる。
【0068】
ステップS0414では、制御手段21は、作業終了時間として、現在時刻を設定する。
【0069】
以上のように作業ミスが生じた場合には、情報処理装置2は、当該作業ミスを正確に検知して、その検知結果を作業者WKに報知することができる。これにより、作業者WKは、作業ミスを改めることができる。前述したように、作業手順更新処理では、実際の作業動画の各作業が、手順情報(基準動画)のどの作業と似ているかを判断して、実際の作業動画の各作業へ手順情報の各作業の作業名称を与えていく。そして、作業ミス検知処理では、実際の作業動画の各作業名称の並びが、手順情報(基準動画)の各作業名称の並びと一致するか否かや、手順情報(基準動画)の各作業名称と比較して、実際の作業動画へ付与された各作業名称に抜けが無いか否かを確認する。この確認結果に基づいて、作業ミスを検知することができる。例えば、抜けがあった作業名称が判明すれば、当該作業名称の作業が抜けていると検知することができる。
【0070】
図7は、作業手順更新処理を実行するモードの第1画面の一例を示す図である。図7に示す作業手順更新処理モード画面0500には、画像0501、画像0502、旧手順動作一覧0503、新手順動作一覧0504、確認ボタン0505が含まれている。画像0501は、旧手順の動画における1フレームの画像であり、画像0502は、新手順の動画における1フレームの画像である。また、画像0501は、画像0502に最も類似していると判断された画像であり、左上側に動作名(作業名)0506が表示されている。また、画像0502を表示することにより、当該画像0502に対して割り当てられるべき動作の解析を行っていることを把握することができる。このように情報処理システム1では、ディスプレイ41に、基準画像である画像0501と、画像0501の下側に、新規画像である画像0502とを表示させることができる。これにより、画像0502に類似する画像が存在し、当該画像が画像0502であることを把握することができる。
【0071】
旧手順動作一覧0503は、旧手順の動作名の一覧を示し、例えば、「土台を移動する」の旨の動作名0511、「ドライバーを取る」の旨の動作名0512、「ネジを取る」の旨の動作名0513、「ネジを締める」の旨の動作名0514、「指差し確認」の旨の動作名0515が挙げられている。新手順動作一覧0504は、現在までの解析で新手順の動画に1フレーム以上に割り当てられた動作名の一覧を示し、例えば、「土台を移動する」の旨の動作名0521、「ドライバーを取る」の旨の動作名0522、「ネジを取る」の旨の動作名0523、「ネジを締める」の旨の動作名0524が挙げられている。このように情報処理システム1では、ディスプレイ41に、旧手順の動作名と、旧手順の動作名の右側に新手順の動作名とを表示させることができる。これにより、旧手順の動作名と、新手順の動作名とを対比することができる。例えば図7の場合、旧手順動作一覧0503に動作名0515が有るが、新手順動作一覧0504には動作名0515が無いことを把握することができる。
【0072】
確認ボタン0505は、新手順の動画の解析が終了した後に押下されるボタンである。確認ボタン0505を押下することより、割り当てられた動作の確認や変更、新しい動作の追加等を行うページに遷移することができる。
【0073】
図8は、作業手順更新処理を実行するモードの第1画面の一例(変形例)を示す図である。ここでは、前述した図7との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。作業手順更新処理モード画面0500では、画像0501に代えて、画像0601が含まれている。画像0601は、画像0502に対して、類似する旧手順動画(画像0501)がなかった場合に表示される。画像0601では、動作名0506が空欄となる。また、画像0601が表示された場合の画像0502は、動作が未割り当て状態になる。
【0074】
図9は、作業手順更新処理を実行するモードの第2画面の一例を示す図である。図9に示す作業手順更新処理モード画面0700には、動作名ボタン0701、動作追加ボタン0702、登録作業終了ボタン0703、画像0704、シークバー0706、分割ボタン0707、統合ボタン0708が含まれている。動作名ボタン0701は、シークバー0706で選択された区画に動作を割り当てるときに操作される。動作名ボタン0701としては、例えば、「土台を移動する」の旨の動作名0711、「ドライバーを取る」の旨の動作名0712、「ネジを取る」の旨の動作名0713、「ネジを締める」の旨の動作名0714、「指差し確認」の旨の動作名0715、「新動作」の旨の動作名0716が挙げられている。動作追加ボタン0702は、新しい動作を追加するときに操作される。動作追加ボタン0702を操作することにより、ポップアップ0801(図10参照)が表示される。登録作業終了ボタン0703は、動作登録が完了し、確認を終了するときに操作される。
【0075】
画像0704は、新手順動画の1フレームの画像である。この画像0704は、シークバー0706の矢印0709で指定された位置の画像である。画像0704の下側の動作表示位置0705には、画像0704に割り当てられている動作の名称(作業名)が表示される。なお、動作表示位置0705には、未割り当ての旨も表示されることもある。シークバー0706は、新手順動画のうち、どのフレームの画像・動作を表示するかを決定するときに操作される。シークバー0706は、1フレーム以上連続した同一動作が割り当てられた画像群(区画)ごとに分割される。このシークバー0706は、予め、初期状態で割り当てた連続した動作ごとに区画が設定されており、当該区画の変更が可能である。また、シークバー0706は、例えば、赤色(左上から右下に傾斜したハッチング部分)、緑色(右上から左下に傾斜したハッチング部分)、橙色(クロスハッチング部分)に着色されている。赤色は、動作が未割り当てであり、動作名ボタン0701を操作して、動作の割り当てを行う必要があることを示す。緑色は、手動で動作の割り当てが行われたことを示す。橙色は、作業手順更新モードの自動動作割り当てによって、動作が割り当てられたことを示す。なお、自動割り当ての動作を変更する場合は、シークバー0706の矢印0709を自動割り当て動作変更対象区間に移動させて、動作名ボタン0701を操作する。これにより、矢印0709の移動先の区間の色が緑色に変化する。このように情報処理システム1では、動作が自動または手動で割り当てられた(新規の作業が特定された)時間帯と、動作が未割り当て(新規の作業の特定がなされなかった)時間帯とを色分けしてディスプレイ41に表示させることができる。これにより、シークバー0706を視認すれば、動作の割り当て状態を迅速に把握することができる。
【0076】
分割ボタン0707は、シークバー0706で指定された区画を、現在のシークバー0706の位置を基準として左右に分割する操作手段である。分割後の左右の区画同士は、別の区画となるが、動作については、元の区画と同じ動作を割り当てる。統合ボタンで0708は、シークバー0706で指定された左右の区画を1つの区画に統合する操作手段である。前述したように、統合後の区画の動作については、時間の早い区画に割り当てられていた動作を割り当てる。これにより、区画を分割したり、統合したりして、区画を整理することができ、よって、作業手順情報の生成に寄与する。
なお、情報処理システム1では、本実施形態では、区画を分割する分割ボタン0707と、区画を統合する統合ボタンで0708との双方の表示が可能であるが、これに限定されない。例えば作業の種類によっては、分割ボタン0707および統合ボタンで0708のうちの一方のボタンが表示可能であってもよい。
【0077】
図10は、作業手順更新処理を実行するモードの第2画面の一例(変形例)を示す図である。ここでは、前述した図9との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。図10に示す作業手順更新処理モード画面0700には、ポップアップ0801が含まれている。ポップアップ0801は、動作追加ボタン0702を操作することによって表示される。前述したように、ポップアップ0801には、動作名入力部0802、OKボタン0803、キャンセルボタン0804が含まれている。動作名入力部0802に新規の作業名を入力して、OKボタン0803を操作することにより、当該新規の作業名が動作名0716に追加される。これにより、新規の作業名(新規の作業に関する情報)を新たな作業手順情報に反映させることができ、当該作業手順情報を作業ミス検知処理に用いることができる。なお、キャンセルボタン0804を操作した場合には、動作名ボタン0701の総ボタン数は変化しない。
【0078】
図11は、作業ミス検知処理を実行するモードの画面の一例を示す図である。図11に示す画面0900には、画像0901、作業一覧0902、アラート0903、作業開始ボタン0904、作業終了ボタン0905、検査終了ボタン0906が含まれている。画像0901は、解析中の動画の現在のフレームに、動作認識結果(一例として「指差し確認」)を重畳表示した画像である。作業一覧0902は、作業名の一覧であり、例えば、「土台を移動する」の旨の動作名0911、「ドライバーを取る」の旨の動作名0912、「ネジを取る」の旨の動作名0913、「ネジを締める」の旨の動作名0914、「指差し確認」の旨の動作名0915が作業順に挙げられている。
【0079】
アラート0903は、各動作のアラートの状態を色分けして示す。例えば、緑色(左上から右下に傾斜したハッチング部分)は、正常に動作(作業)が完了した状態を示す。図9では、動作名0911、動作名0912が緑色のアラートとなっている。赤色(右上から左下に傾斜したハッチング部分)は、動作の実施漏れがある状態を示す。図9では、動作名0913が赤色のアラートとなっている。黄色(クロスハッチング部分)は、動作が予定時間外に実施された状態を示す。図9では、動作名0914が赤色のアラートとなっている。白色は、動作実施前の状態を示す。図9では、動作名0915が白色のアラートとなっている。作業開始ボタン0904を操作することにより、一連の作業の開始時刻を認識し、作業の解析が始まる。作業終了ボタンで0905を操作することにより、一連の作業の終了時刻を認識し、作業の解析を終了する。検査終了ボタン0906は、作業ミス検知処理の実行を終了するときに操作される。
【0080】
以上のような画面0900により、各作業がどのような状態にあるのかを把握することができる。
【0081】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークや記憶媒体を介してシステムや装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0082】
1 情報処理システム
2 情報処理装置
3 撮影手段
4 表示手段
5 操作手段
21 制御手段
22 記憶手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11