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  • 特開-移動体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168669
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】移動体
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20241128BHJP
   B60L 8/00 20060101ALI20241128BHJP
   B60L 50/75 20190101ALI20241128BHJP
   B60L 58/12 20190101ALI20241128BHJP
   H01M 8/0656 20160101ALI20241128BHJP
   H01M 8/04291 20160101ALI20241128BHJP
   H01M 8/0432 20160101ALI20241128BHJP
   H01M 8/04694 20160101ALI20241128BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
B60L8/00
B60L50/75
B60L58/12
H01M8/0656
H01M8/04291
H01M8/0432
H01M8/04694
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085543
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000116574
【氏名又は名称】愛三工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阪口 寛
(72)【発明者】
【氏名】永田 定嗣
(72)【発明者】
【氏名】間瀬 裕也
(72)【発明者】
【氏名】清水 雅基
(72)【発明者】
【氏名】宮部 善和
(72)【発明者】
【氏名】大見 正宣
【テーマコード(参考)】
5H125
5H127
【Fターム(参考)】
5H125AA01
5H125AC07
5H125AC09
5H125AC12
5H125BD01
5H125EE27
5H127AA01
5H127AB04
5H127AB27
5H127AB29
5H127AC15
5H127BA02
5H127BA14
5H127BA22
5H127BA33
5H127BB02
5H127BB12
5H127BB18
5H127BB37
5H127DB93
5H127DB99
5H127DC82
5H127DC96
5H127FF16
(57)【要約】
【課題】 移動体において、生成したエネルギーを効率良く利用することができる技術を提供する。
【解決手段】 本明細書は、燃料電池とバッテリの少なくとも一方から供給される電力により動作するモータを備える移動体を開示する。移動体は、燃料電池に供給するための水素を貯蔵するメイン水素タンクと、太陽光により発電する太陽光パネルと、水タンクを有しており、太陽光パネルにより発電した電力を電気分解する水電解部と、サブ水素タンクと、制御部と、を備えている。制御部は、バッテリの充電量が所定の値よりも大きい場合には、太陽光パネルにより発電した電力を用いて水タンク内の水を電気分解して、生成した水素をサブ水素タンクに蓄え、バッテリの充電量が所定の値よりも小さい場合には、太陽光パネルにより発電した電力をバッテリに蓄える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池とバッテリの少なくとも一方から供給される電力により動作するモータを備える移動体であって、
前記燃料電池に供給するための水素を貯蔵するメイン水素タンクと、
太陽光により発電する太陽光パネルと、
水が貯蔵された水タンクを有しており、前記太陽光パネルにより発電した電力を用いて前記水タンクの水を電気分解する水電解部と、
サブ水素タンクと、
制御部と、
を備えており、
前記制御部は、
前記バッテリの充電量が所定の値よりも大きい場合には、前記太陽光パネルにより発電した電力を用いて前記水タンク内の前記水を電気分解して、生成した水素を前記サブ水素タンクに蓄え、
前記バッテリの充電量が前記所定の値よりも小さい場合には、前記太陽光パネルにより発電した電力を前記バッテリに蓄える、
移動体。
【請求項2】
請求項1に記載の移動体であって、
前記制御部は、
前記バッテリの充電量が前記所定の値よりも大きい場合には、前記モータが発電した回生電力を用いて前記水タンク内の前記水を電気分解して、生成した水素を前記サブ水素タンクに蓄え、
前記バッテリの充電量が前記所定の値よりも小さい場合には、前記回生電力を前記バッテリに蓄える、
移動体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の移動体であって、
前記制御部は、
外気温が所定の温度よりも高い場合には、前記所定の値を第1の値に設定し、
外気温が前記所定の温度よりも低い場合には、前記所定の値を前記第1の値よりも低い第2の値に設定する、
移動体。
【請求項4】
請求項1に記載の移動体であって、
前記制御部は、前記燃料電池の発電により発生した水を、前記水タンクに貯蔵する、
移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、燃料電池から供給される電力により動作するモータを備える燃料電池車が開示されている。この燃料電池車は、ソーラーパネルと、ソーラーパネルにより発電した電力を用いて水を電気分解する水電解部をさらに備えている。特許文献1では、ソーラーパネルにより発電した電力を用いて水を電気分解して水素を生成し、生成した水素を燃料電池の発電に利用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-147126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の通り、特許文献1では、ソーラーパネルにより発電した電力を用いて水を電気分解することにより燃料電池に水素を供給している。しかしながら、燃料電池車等の移動体は、停止している時間が長く、ソーラーパネルにより発電した電力を使用しきれず、当該電力が無駄になってしまう場合がある。すなわち、エネルギー保存の観点において十分ではない。本明細書では、移動体において、生成したエネルギーを効率良く利用することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、第1の態様として、燃料電池とバッテリの少なくとも一方から供給される電力により動作するモータを備える移動体を開示する。前記移動体は、前記燃料電池に供給するための水素を貯蔵するメイン水素タンクと、太陽光により発電する太陽光パネルと、水タンクを有しており、前記太陽光パネルにより発電した電力を電気分解する水電解部と、サブ水素タンクと、制御部と、を備えている。前記制御部は、前記バッテリの充電量が所定の値よりも大きい場合には、前記太陽光パネルにより発電した電力を用いて前記水タンク内の前記水を電気分解して、生成した水素を前記サブ水素タンクに蓄え、前記バッテリの充電量が前記所定の値よりも小さい場合には、前記太陽光パネルにより発電した電力を前記バッテリに蓄える。
【0006】
上記の移動体が備えるモータは、燃料電池とバッテリの少なくとも一方から供給される電力により動作する。そして、制御部は、バッテリの充電量が所定の値よりも大きい場合には、太陽光パネルにより発電した電力を電気分解に用いて、生成した水素を貯蔵し、バッテリの充電量が所定の値よりも小さい場合には、当該電力をバッテリに蓄える。すなわち、この移動体では、バッテリの充電量に応じて、太陽光パネルにより発電した電力の用途を切り換える。したがって、上記の移動体では、太陽光パネルにより発電した電力を無駄にすることなく、当該電力を効率良く利用することができる。
【0007】
第2の態様では、上記第1の態様において、前記制御部は、前記バッテリの充電量が前記所定の値よりも大きい場合には、前記モータが発電した回生電力を用いて前記水タンク内の前記水を電気分解して、生成した水素を前記サブ水素タンクに蓄えてもよく、前記バッテリの充電量が前記所定の値よりも小さい場合には、前記回生電力を前記バッテリに蓄えてもよい。
【0008】
このような構成では、バッテリの充電量に応じて、モータにより発電した回生電力の用途を切り換える。したがって、回生電力を無駄にすることなく、回生電力を効率良く利用することができる。
【0009】
第3の態様では、上記第1又は第2の態様において、前記制御部は、外気温が所定の温度よりも高い場合には、前記所定の値を第1の値に設定してもよく、外気温が前記所定の温度よりも低い場合には、前記所定の値を前記第1の値よりも低い第2の値に設定してもよい。
【0010】
外気温が低いと、バッテリの発電効率及び充電効率が低下する。上記の構成では、外気温が比較的低い場合には、バッテリの充電を実行する充電量の閾値(すなわち、所定の値)をより低い値(すなわち、第2の値)に設定する。すなわち、生成した電力を、性能が低下しているバッテリの充電よりも、水の電気分解(すなわち、水素の生成)に利用する。このように、外気温(すなわち、バッテリの性能)に応じて、生成した電力の用途を切り換える閾値を変更することで、生成したエネルギーをより効率良く利用することができる。
【0011】
第4の態様では、上記第1から第3のいずれかの態様において、前記制御部は、前記燃料電池の発電により発生した水を、前記水タンクに貯蔵してもよい。
【0012】
このような構成では、燃料電池の発電により発生した水を、水素の生成に再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例の燃料電池車の概略を示す図。
図2】太陽光パネルにより発電した電力の用途を決定する処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施例)
以下、図面を参照して、実施例の移動体2について説明する。本実施例では、図1に示す移動体2は、燃料電池車である。以下、説明の便宜上、「燃料電池」を「FC」と表記する。図1に示すように、FC車2は、FCユニット10、バッテリユニット3、太陽光パネル20、水電解部30、インバータ5、走行用のモータ6、制御部40を備える。
【0015】
FC車2は、モータ6により走行する。FCユニット10の出力端10aとバッテリユニット3の出力端3aが、インバータ5の直流端5aに並列に接続されている。モータ6は、インバータ5の交流端5bに接続されている。インバータ5は、FCユニット10とバッテリユニット3が出力する直流電力をモータ6の駆動電力(交流電力)に変換する。インバータ5は、制御部40により制御される。モータ6には、その回転を禁止するブレーキ7が設けられている。
【0016】
バッテリユニット3は、バッテリ3bとコンバータ3cを備えている。バッテリ3bは、再充電が可能な二次電池であり、例えば、リチウムイオン電池である。コンバータ3cは、バッテリ3bの出力電圧を昇圧して出力端3aへ出力する昇圧機能と、出力端3aに印加された電圧(モータ6が発電した回生電力の電圧)を降圧してバッテリ3bへ出力する降圧機能を有する。コンバータ3cは制御部40により制御される。コンバータ3cの出力電圧がバッテリユニット3の出力電圧に相当する。
【0017】
FCユニット10は、FCスタック11、FCスタック11に空気を送るエアコンプレッサ15、メイン水素タンク13、メイン水素タンク13の水素ガスをFCスタック11に送るインジェクタ14、サブ水素タンク16、サブ水素タンク16の水素ガスをFCスタック11に送るインジェクタ17、昇圧コンバータ12を備える。
【0018】
メイン水素タンク13には、高圧の水素が貯蔵されている。サブ水素タンク16には、後述するように、メイン水素タンク13内の水素よりも低圧の水素が貯蔵される。FCユニット10は、制御部40により制御される。制御部40は、主にエアコンプレッサ15及びメイン水素タンク13に接続されたインジェクタ14を制御することで、FCスタック11に供給する酸素及び水素の量を調節し、FCスタック11の出力を調整することができる。昇圧コンバータ12は、FCスタック11の出力端とFCユニット10の出力端10aの間に接続されている。昇圧コンバータ12は、FCスタック11の出力電圧を昇圧する。昇圧コンバータ12の出力電圧は、FCユニット10の出力電圧に相当する。制御部40は、サブ水素タンク16のインジェクタ17を制御することで、FCスタック11に水素を供給してもよい。なお、FCスタック11による発電の際には、水が発生する。制御部40は、FCスタック11の発電により発生した水を、水電解部30の水タンク32に貯蔵する。
【0019】
太陽光パネル20は、FC車2の車外、例えば、車両の上面に装着されている。太陽光パネル20は、太陽の光エネルギーを直流電力に変換して出力する。太陽光パネル20により発電された電力は、バッテリユニット3又は水電解部30に供給されるように構成されている。バッテリユニット3に供給された電力は、バッテリ3bの充電に利用される。
【0020】
水電解部30は、制御部40により制御される。制御部40は、太陽光パネル20により発電された電力が水電解部30に供給されると、当該電力を利用して、水タンク32内の水を電気分解し、水素と酸素を生成させる。水電解部30により生成された水素は、FCユニット10のサブ水素タンク16に蓄えられる。また、後述するが、水電解部30には、モータ6の発電による回生電力が供給される場合がある。制御部40は、水電解部30に回生電力が供給されると、当該回生電力を利用して、水タンク32内の水の電気分解を実行する。
【0021】
FC車2が走行するときには、制御部40は、アクセル開度や車速に基づいてモータ6の目標電力を決定し、出力電力が目標電力に一致するように、FCユニット10、バッテリユニット3、インバータ5の動作を制御する。
【0022】
次に、図2を参照して、太陽光パネル20により発電した電力の用途を決定する処理について説明する。図2の処理は、太陽光パネル20により発電されている状況において繰り返し実行される。以下に詳述するが、本実施例のFC車2では、バッテリ3bの充電量が、所定の値Vthよりも大きいか否かに応じて、太陽光パネル20により発電された電力の用途を切り換える。
【0023】
図2に示すように、制御部40は、まず、S12において、外気温が所定の温度Tthよりも高いか否かを判断する。制御部40は、外気温が所定の温度Tthよりも高い場合(S12でYES)、上記した所定の値Vthを第1の値Vに設定する(S14)。一方、制御部40は、外気温が所定の温度Tthよりも低い場合(S12でNO)、所定の値Vthを第1の値Vよりも低い第2の値Vに設定する(S16)。なお、第1の値及び第2の値は、例えば充電率(State of Charge)に基づいて設定することができ、その値は特に限定されないが、例えばそれぞれ50%及び30%とすることができる。また、所定の温度Tthは特に限定されないが、例えば0℃である。
【0024】
制御部40は、S14において所定の値を第1の値Vに設定すると、S18において、バッテリ3bの充電量が、第1の値Vよりも大きいか否かを判断する。制御部40は、当該充電量が第1の値Vよりも大きい場合(S18でYES)、太陽光パネル20により発電した電力を用いて、水タンク32内の水を電気分解し、生成した水素をサブ水素タンク16に貯蔵する(S20)。一方、制御部40は、当該充電量が第1の値Vよりも小さい場合(S18でNO)、太陽光パネル20により発電した電力をバッテリ3bに蓄える(S22)。制御部40は、S20又はS22の処理を実行すると、一連の処理を終了する。
【0025】
制御部40は、S16において所定の値を第2の値Vに設定すると、S24において、バッテリ3bの充電量が、第2の値Vよりも大きいか否かを判断する。制御部40は、当該充電量が第2の値Vよりも大きい場合(S24でYES)、太陽光パネル20により発電した電力を用いて、水タンク32内の水を電気分解し、生成した水素をサブ水素タンク16に貯蔵する(S26)。一方、制御部40は、当該充電量が第2の値Vよりも小さい場合(S24でNO)、太陽光パネル20により発電した電力をバッテリ3bに蓄える(S28)。制御部40は、S26又はS28の処理を実行すると、一連の処理を終了する。
【0026】
なお、FC車2では、制動力が必要な場合に、車両の慣性エネルギーによりモータ6を逆駆動して発電し、電力(回生電力)を得ることがある。本実施例のFC車2では、モータ6が回生電力を発電した場合にも、バッテリ3bの充電量に応じて、当該回生電力の用途を切り換える。すなわち、本実施例では、モータ6が回生電力を発電した場合にも図2の処理が実行される。
【0027】
以上に説明したように、本実施例のFC車2では、FCユニット10とバッテリユニット3の少なくとも一方から供給される電力により動作するモータ6を備えている。そして、制御部40は、バッテリ3bの充電量が所定の値Vthよりも大きい場合には(S18でYES、S24でYES)、太陽光パネル20により発電した電力を電気分解に用いて、生成した水素をサブ水素タンク16に貯蔵し(S20、S26)、バッテリ3bの充電量が所定の値Vthよりも小さい場合には(S18でNO、S24でNO)、当該電力をバッテリ3bに蓄える。すなわち、本実施例のFC車2では、バッテリ3bの充電量に応じて、太陽光パネル20により発電した電力の用途を切り換える。したがって、FC車2では、太陽光パネル20により発電した電力を無駄にすることなく、当該電力を効率良く利用することができる。
【0028】
また、本実施例では、バッテリ3bの充電量に応じて、モータ6により発電した回生電力の用途を切り換える。したがって、回生電力を無駄にすることなく、回生電力を効率良く利用することができる。
【0029】
また、本実施例では、外気温に応じて、バッテリ3bの充電を実行する充電量の閾値(すなわち、所定の値Vth)を変更する。外気温が低いと、バッテリ3bの発電効率及び充電効率が低下する。本実施例では、外気温が比較的低い場合には(S12でNO)、バッテリ3bの充電を実行する充電量の閾値をより低い値(すなわち、第2の値V)に設定する。すなわち、太陽光パネル20による電力及び回生電力を、性能が低下しているバッテリ3bの充電に優先して、水の電気分解(すなわち、水素の生成)に利用する。このように、外気温(すなわち、バッテリ3bの性能)に応じて、生成した電力の用途を切り換える閾値を変更することで、生成したエネルギーをより効率良く利用することができる。
【0030】
また、本実施例では、FCスタック11の発電により発生した水を、水タンク32に貯蔵する。すなわち、当該水を水電解部30による電気分解に利用する。このように、発生した水を水素の生成に再利用することができる。
【0031】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下、上述した実施例の変形例を以下に列挙する。
【0032】
上述した実施例では、移動体が燃料電池車である例について説明した。しかしながら、移動体は、燃料電池及びバッテリにより動作するモータを備えていればよく、例えば、船舶や飛行体であってもよい。
【0033】
また、上述した実施例において、制御部40は、外気温が所定の温度Tthよりも高いか否かについては判断しなくてもよい。すなわち、図2におけるS12、S14、S16の処理は省略可能である。
【0034】
また、上述した実施例において、FCスタック11による発電により余剰な電力が生じた場合には、当該電力をバッテリ3bに蓄えてもよい。
【0035】
なお、上述した実施例では、バッテリ3bの充電量に応じて、太陽光パネル20により発電した電力や回生電力の用途を切り換えたが、参考例として、これらの電力の用途は、サブ水素タンク16内の水素圧に応じて切り換えてもよい。例えば、サブ水素タンク16内の水素圧が所定の圧力よりも大きい場合には、これらの電力をバッテリ3bに蓄え、サブ水素タンク16内の水素圧が所定の圧力よりも小さい場合には、これらの電力を用いて水タンク32内の水の電気分解を行ってもよい。
【0036】
本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0037】
2:FC車、3:バッテリユニット、3b:バッテリ、6:モータ、10:FCユニット、11:FCスタック、13:メイン水素タンク、16:サブ水素タンク、20:太陽光パネル、30:水電解部、32:水タンク、40:制御部
図1
図2