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  • 特開-端子の接続構造及びばね端子 図1
  • 特開-端子の接続構造及びばね端子 図2
  • 特開-端子の接続構造及びばね端子 図3
  • 特開-端子の接続構造及びばね端子 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168682
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】端子の接続構造及びばね端子
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/11 20060101AFI20241128BHJP
   H01R 13/04 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H01R13/11 302P
H01R13/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085558
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】大石 恵
(72)【発明者】
【氏名】野村 章一
(57)【要約】
【課題】ばね端子が平板端子に対して動くことを抑制できる端子の接続構造及びばね端子を提供する。
【解決手段】ばね端子3は、平板端子2の前後方向に並べられた一対の基板部31,31と、一対の基板部31,31からそれぞれ突出し、平板端子2の前後方向両側を挟む一対のばね部32,32と、一対の基板部31,31同士を連結する連結板部331と、を有する。連結板部331は、一対の基板部31,31よりもばね部32の先端側に突出して設けられ、先端に平板端子2が挿入される溝331Aが設けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状の平板端子と、前記平板端子に接続されるばね端子と、を備える端子の接続構造であって、
前記ばね端子は、
前記平板端子の厚さ方向に並べられた一対の基板部と、
一対の前記基板部からそれぞれ突出し、前記平板端子の前記厚さ方向両側を挟む一対のばね部と、
一対の前記基板部同士を連結する連結板部と、を有し、
前記連結板部は、一対の前記基板部よりも前記ばね部の先端側に突出して設けられ、先端に前記平板端子が挿入される溝が設けられた、
端子の接続構造。
【請求項2】
請求項1に記載の端子の接続構造であって、
一対の前記ばね部は、
前記基板部に連なって設けられ、前記ばね部の突出方向の一端から他端に亘って互いに同じ距離となるように設けられた第1部分と、
前記第1部分に連なって設けられ、前記先端に向かうに従って互いに近づく第2部分と、
前記第2部分に連なって設けられ、前記先端に向かうに従って互いに離れる第3部分と、を有し、
先端に前記溝が設けられている前記連結板部は、前記先端が前記第2部分よりも前記基板部側に設けられている、
端子の接続構造。
【請求項3】
板状の平板端子に接続されるばね端子であって、
前記平板端子の厚さ方向に並べられた一対の基板部と、
一対の前記基板部からそれぞれ突出し、前記平板端子の前記厚さ方向両側を挟む一対のばね部と、
一対の前記基板部同士を連結する連結板部と、を備え、
前記連結板部は、一対の前記基板部よりも前記ばね部の先端側に設けられ、先端に前記平板端子が挿入される溝が設けられた、
ばね端子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子の接続構造及びばね端子、に関する。
【背景技術】
【0002】
平板状の平板端子と電気的に接続される端子として、平板端子の厚さ方向を挟むばね端子が用いられる(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-15811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、平板端子の厚さ方向をばね端子が挟んでいるだけなので、ばね端子が動いてしまい、接続後、ばね端子を正しい位置に維持することが困難である。詳しく説明すると、ばね端子がばね接点を中心に回転すると、ばね端子を平板端子に対して正しい角度で接続することが困難である。また、ばね端子が平板端子の挿入方向に動いてしまうと、ばね端子を平板端子に対して正しい挿入量で接続することが困難である。
【0005】
そこで、ばね端子や平板端子とは別部品を用いて、ばね端子と平板端子との位置を固定することが考えられるが、別部品を設ける必要があり、部品点数が増加する、という問題があった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を増加することなく、ばね端子が平板端子に対して動くことを抑制できる端子の接続構造及びばね端子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係る端子の接続構造は、下記を特徴としている。
平板状の平板端子と、前記平板端子に接続されるばね端子と、を備える端子の接続構造であって、
前記ばね端子は、
前記平板端子の厚さ方向に並べられた一対の基板部と、
一対の前記基板部からそれぞれ突出し、前記平板端子の前記厚さ方向両側を挟む一対のばね部と、
一対の前記基板部同士を連結する連結板部と、を有し、
前記連結板部は、一対の前記基板部よりも前記ばね部の先端側に突出して設けられ、先端に前記平板端子が挿入される溝が設けられた、
端子の接続構造であること。
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明に係るばね端子は、下記を特徴としている。
板状の平板端子に接続されるばね端子であって、
前記平板端子の厚さ方向に並べられた一対の基板部と、
一対の前記基板部からそれぞれ突出し、前記平板端子の前記厚さ方向両側を挟む一対のばね部と、
一対の前記基板部同士を連結する連結板部と、を備え、
前記連結板部は、一対の前記基板部よりも前記ばね部の先端側に設けられ、先端に前記平板端子が挿入される溝が設けられた、
ばね端子であること。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部品点数を増加することなく、ばね端子が平板端子に対して動くことを抑制できる端子の接続構造及びばね端子を提供することができる。
【0010】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の端子の接続構造の一実施形態を示す斜視図である。
図2図2は、図1に示す平板端子とばね端子とが接続する前の状態を示す斜視図である。
図3図3は、図1の上面図である。
図4図4は、図1の後面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0013】
以下、説明の便宜上、図1図4に示すように、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」及び「下」を定義する。「前後方向」、「左右方向」及び「上下方向」は、互いに直交している。なお、前後方向は、本発明の「厚さ方向」に対応し、左右方向は、本発明の「突出方向」に対応する。
【0014】
図1図4に示すように、本実施形態の端子の接続構造1は、平板状の平板端子2と、平板端子2に接続されるばね端子3と、を備えている。平板端子2は、金属などの導電板を打ち抜き加工して形成される。本実施形態では、平板端子2は、幅方向を左右方向、長さ方向を上下方向、厚さ方向を前後方向に向けて配置されている。
【0015】
ばね端子3は、金属などの導電板を打ち抜き、折り曲げ加工して形成されている。ばね端子3は、一対の基板部31,31と、一対のばね部32,32と、一対の連結板部331,332と、を有している。
【0016】
一対の基板部31,31は、前後方向に間隔を空けて並べられる。一対の基板部31,31は、同じ大きさ、同じ形に設けられ、互いに平行に設けられている。一対のばね部32,32は、一対の基板部31,31の左端からそれぞれ突出し、平板端子2の前後方向両側を挟む。
【0017】
図3に示すように、一対のばね部32,32は各々、第1部分321と、第2部分322と、第3部分323と、を有している。第1部分321は、基板部31に連なって設けられ、左右方向の一端から他端に亘って互いに同じ距離となるように設けられる。即ち、第1部分321は、基板部31と同一平面となるように設けられる。
【0018】
第2部分322は、第1部分321の左側に連なって設けられ、左側(先端側)に向かうに従って互いの距離が近づくように設けられる。第3部分323は、第2部分322の左側に連なって設けられ、左側に向かうに従って互いの距離が離れるように設けられる。そして、第2部分322と第3部分323との境界が平板端子2とのばね接点324となる。また、本実施形態では、図1に示すように、一対のばね部32,32は、上下方向に並べて四対設けられている。
【0019】
一対の連結板部331,332は、一対の基板部31,31同士を連結する。連結板部331は、一対の基板部31,31の上端同士を連結する。連結板部332は、一対の基板部31,31の下端同士を連結する。連結板部331は、一対の基板部31,31よりも左側に突出して設けられ、左端(先端)に平板端子2が挿入される溝331Aが設けられている。連結板部332は、その左端が一対の基板部31,31の左端と同じ位置に設けられている。連結板部332には溝331Aが設けられていない。
【0020】
また、連結板部331は、図3に示すように、左端がばね部32の第2部分322よりも基板部31側に設けられている。
【0021】
上述した実施形態によれば、連結板部331は、一対の基板部31,31よりもばね部32の先端側に突出して設けられ、先端に平板端子2が挿入される溝331Aが設けられた。一対の基板部31,31を連結する連結板部331に設けた溝331Aに平板端子2を挿入することにより、部品点数を増加することなく、ばね端子3が平板端子2に対して動くことを抑制できる。詳しく説明すると、ばね端子3がばね接点324を中心として回転することを抑制でき、さらにばね端子3が平板端子2の挿入方向である左右方向に動いてしまうのも抑制できる。
【0022】
上述した実施形態によれば、平板端子2をばね部32の第2部分322よりも基板部31側まで挿入することができる。
【0023】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0024】
上述した実施形態によれば、一対の連結板部331,332のうち連結板部331のみに溝331Aを設けていたが、これに限ったものではない。一対の連結板部331,332の両方に平板端子2を挿入する溝を設けるようにしてもよい。
【0025】
ここで、上述した本発明に係る端子の接続構造及びばね端子の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
平板状の平板端子(2)と、前記平板端子(2)に接続されるばね端子(3)と、を備える端子の接続構造(1)であって、
前記ばね端子(3)は、
前記平板端子(2)の厚さ方向(前後方向)に並べられた一対の基板部(31,31)と、
一対の前記基板部(31,31)からそれぞれ突出し、前記平板端子(2)の前記厚さ方向(前後方向)両側を挟む一対のばね部(32,32)と、
一対の前記基板部(31,31)同士を連結する連結板部(331)と、を有し、
前記連結板部(331)は、一対の前記基板部(31,31)よりも前記ばね部(32,32)の先端側に突出して設けられ、先端に前記平板端子(2)が挿入される溝(331A)が設けられた、
端子の接続構造(1)。
【0026】
上記[1]の構成によれば、一対の基板部(31,31)を連結する連結板部(331)に設けた溝(331A)に平板端子(2)を挿入することにより、部品点数を増加することなく、ばね端子(3)が平板端子(2)に対して動くことを抑制できる。
【0027】
[2]
[1]に記載の端子の接続構造(1)であって、
一対の前記ばね部(32,32)は、
前記基板部(31,31)に連なって設けられ、前記ばね部(32,32)の突出方向(左右方向)の一端から他端に亘って互いに同じ距離となるように設けられた第1部分(321)と、
前記第1部分(321)に連なって設けられ、前記先端に向かうに従って互いに近づく第2部分(322)と、
前記第2部分(322)に連なって設けられ、前記先端に向かうに従って互いに離れる第3部分(323)と、を有し、
先端に前記溝(331A)が設けられている前記連結板部(331)は、前記先端が前記第2部分(322)よりも前記基板部(31)側に設けられている、
端子の接続構造(1)。
【0028】
上記[2]の構成によれば、平板端子(2)をばね部(32)の第2部分(322)よりも基板部(31)側まで挿入することができる。
【0029】
[3]
板状の平板端子(2)に接続されるばね端子(3)であって、
前記平板端子(2)の厚さ方向に並べられた一対の基板部(31,31)と、
一対の前記基板部(31,31)からそれぞれ突出し、前記平板端子(2)の前記厚さ方向(前後方向)両側を挟む一対のばね部(32,32)と、
一対の前記基板部(31,31)同士を連結する連結板部(331)と、を備え、
前記連結板部(331)は、一対の前記基板部(31,31)よりも前記ばね部(32)の先端側に設けられ、先端に前記平板端子(2)が挿入される溝(331A)が設けられた、
ばね端子(3)。
【0030】
上記[3]の構成によれば、一対の基板部(31,31)を連結する連結板部(331)に設けた溝(331A)に平板端子(2)を挿入することにより、部品点数を増加することなく、ばね端子(3)が平板端子(2)に対して動くことを抑制できる。
【符号の説明】
【0031】
1 端子の接続構造
2 平板端子
3 ばね端子
31 基板部
32 ばね部,32,
321 第1部分
322 第2部分
323 第3部分
331 連結板部
331A 溝
図1
図2
図3
図4