IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社豊田自動織機の特許一覧

特開2024-168696精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機
<>
  • 特開-精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機 図1
  • 特開-精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機 図2
  • 特開-精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機 図3
  • 特開-精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機 図4
  • 特開-精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機 図5
  • 特開-精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168696
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機
(51)【国際特許分類】
   D01H 5/44 20060101AFI20241128BHJP
   D01H 5/32 20060101ALI20241128BHJP
   D01H 5/72 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
D01H5/44
D01H5/32
D01H5/72
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085578
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】河合 基宏
(72)【発明者】
【氏名】古賀 宏之
(72)【発明者】
【氏名】林 久秋
【テーマコード(参考)】
4L056
【Fターム(参考)】
4L056AA02
4L056BA05
4L056BC01
4L056BC25
4L056BC26
4L056BC27
4L056BF03
4L056BF04
4L056CA16
4L056CA18
4L056DA24
4L056DA25
4L056DA28
4L056EA10
4L056EA28
4L056EA41
4L056EB10
4L056EB26
4L056EB27
4L056EB29
4L056EC53
4L056FC06
(57)【要約】
【課題】テンションドラフト比を可変とするコンパクト部の取り付け及び取り外しに関わらずトータルドラフト比及び糸の撚り数が変化することを抑制できる精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機を提供すること。
【解決手段】制御装置31において、検出部51によって、コンパクト部16の取り付けが検出されると、速度制御部52は、デリベリボトムローラ15aの回転速度を、コンパクト部16の取り付け前のフロントボトムローラ12aの回転速度に制御するとともに、テンションドラフト比の変更に応じてフロントボトムローラ12aの回転速度を変更する制御を行う。検出部51によって、コンパクト部16の取り外しが検出されると、速度制御部52は、フロントボトムローラ12aの回転速度を、コンパクト部16の取り付け時のデリベリボトムローラ15aの回転速度に制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントローラがミドルローラ及びバックローラに対して独立して駆動可能なドラフト部と、
前記フロントローラよりも下流側に取り付けられ、前記フロントローラとは独立して駆動可能なデリベリローラを含み、前記フロントローラと前記デリベリローラとの間のテンションドラフト比を変更可能なコンパクト部と、
前記フロントローラ、前記ミドルローラ、前記バックローラ、及び前記デリベリローラの回転速度を制御する速度制御部と、を備える精紡機におけるドラフト比設定装置であって、
前記コンパクト部の取り付け、及び前記コンパクト部の取り外しを検出する検出部を備え、
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記デリベリローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け前の前記フロントローラの回転速度に制御するとともに、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行い、
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り外しが検出されると、前記速度制御部は、前記フロントローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け時の前記デリベリローラの回転速度に変更する制御を行うことを特徴とする精紡機におけるドラフト比設定装置。
【請求項2】
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記ドラフト部のブレーキドラフト比を、前記コンパクト部の取り付け前と同じにしつつ、前記ドラフト部のメインドラフト比を変更する請求項1に記載の精紡機におけるドラフト比設定装置。
【請求項3】
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記ドラフト部のメインドラフト比を、前記コンパクト部の取り付け前と同じにしつつ、前記ドラフト部のブレーキドラフト比を変更する請求項1に記載の精紡機におけるドラフト比設定装置。
【請求項4】
前記テンションドラフト比が変更されると、前記速度制御部は、トータルドラフト比を、前記テンションドラフト比の変更前と同じにしつつ、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行う請求項1~請求項3のうちいずれか一項に記載の精紡機におけるドラフト比設定装置。
【請求項5】
フロントローラがミドルローラ及びバックローラに対して独立して駆動可能なドラフト部と、
前記フロントローラよりも下流側に取り付けられ、前記フロントローラとは独立して駆動可能なデリベリローラを含み、前記フロントローラと前記デリベリローラとの間のテンションドラフト比を変更可能なコンパクト部と、
前記フロントローラ、前記ミドルローラ、前記バックローラ、及び前記デリベリローラの回転速度を制御する速度制御部と、を備えるとともにドラフト比設定装置を有する精紡機であって、
前記ドラフト比設定装置は、
前記コンパクト部の取り付け、及び前記コンパクト部の取り外しを検出する検出部を備え、
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記デリベリローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け前の前記フロントローラの回転速度に制御するとともに、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行い、
前記検出部によって、前記コンパクト部の取り外しが検出されると、前記速度制御部は、前記フロントローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け時の前記デリベリローラの回転速度に変更する制御を行うことを特徴とする精紡機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精紡機におけるドラフト比設定装置及び精紡機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、コンパクト装置としてのけん切ユニットを取り外し可能にした精紡機用ドラフト機構が開示されている。特許文献1のドラフト機構は、四つのボトムローラを備えている。四つのボトムローラのうちの三つのボトムローラは、同じ支承部に支承されている。四つのボトムローラのうちの残りの一つのボトムローラは、けん切ユニットを構成している。これにより、けん切ユニットは、三つのボトムローラに対して取り外し又は取り付け可能に構成されている。
【0003】
けん切ユニットが取り付けられている場合、供給されたスライバは、三つのローラ対を通過してドラフトされる。さらに、けん切ユニットのローラ対によってドラフトされる。けん切ユニットが取り外されている場合、糸品質の低下を抑制するため、三つのローラ対をそれぞれスライバの走行方向へ移動させる。これにより、けん切ユニットの取り付けられた状態と同じスライバの走行長さとされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11-241234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
けん切ユニットのボトムローラの回転速度が、その直前のボトムローラとの回転速度と異なっている場合、ドラフト機構のトータルドラフト比や糸の撚り数が、けん切ユニットの取り付け前と後で変化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するための精紡機におけるドラフト比設定装置は、フロントローラがミドルローラ及びバックローラに対して独立して駆動可能なドラフト部と、前記フロントローラよりも下流側に取り付けられ、前記フロントローラとは独立して駆動可能なデリベリローラを含み、前記フロントローラと前記デリベリローラとの間のテンションドラフト比を変更可能なコンパクト部と、前記フロントローラ、前記ミドルローラ、前記バックローラ、及び前記デリベリローラの回転速度を制御する速度制御部と、を備える精紡機におけるドラフト比設定装置であって、前記コンパクト部の取り付け、及び前記コンパクト部の取り外しを検出する検出部を備え、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記デリベリローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け前の前記フロントローラの回転速度に制御するとともに、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行い、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り外しが検出されると、前記速度制御部は、前記フロントローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け時の前記デリベリローラの回転速度に変更する制御を行うことを要旨とする。
【0007】
上記問題点を解決するための精紡機は、フロントローラがミドルローラ及びバックローラに対して独立して駆動可能なドラフト部と、前記フロントローラよりも下流側に取り付けられ、前記フロントローラとは独立して駆動可能なデリベリローラを含み、前記フロントローラと前記デリベリローラとの間のテンションドラフト比を変更可能なコンパクト部と、前記フロントローラ、前記ミドルローラ、前記バックローラ、及び前記デリベリローラの回転速度を制御する速度制御部と、を備えるとともにドラフト比設定装置を有する精紡機であって、前記ドラフト比設定装置は、前記コンパクト部の取り付け、及び前記コンパクト部の取り外しを検出する検出部を備え、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記デリベリローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け前の前記フロントローラの回転速度に制御するとともに、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行い、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り外しが検出されると、前記速度制御部は、前記フロントローラの回転速度を、前記コンパクト部の取り付け時の前記デリベリローラの回転速度に変更する制御を行うことを要旨とする。
【0008】
これらによれば、コンパクト部が取り付けられた場合、速度制御部は、デリベリローラの回転速度を、コンパクト部が取り付けられる前のフロントローラの回転速度に設定する。これにより、デリベリローラは、コンパクト部が取り付けられる前と同じ回転速度の最終送出ローラとなる。また、コンパクト部の取り付けによってテンションドラフト比が変更されても、速度制御部は、フロントローラの回転速度を変更する。このため、スピンドルの回転速度を変更しなければ、コンパクト部が取り付けられてテンションドラフト比が変更されても、トータルドラフト比及びドラフトされた糸の撚り数が、コンパクト部の取り付け前から変わってしまうことを抑制できる。
【0009】
また、コンパクト部が取り外された場合、速度制御部は、フロントローラの回転速度を、コンパクト部の取り付け時のデリベリローラの回転速度に設定する。これにより、フロントローラは、コンパクト部の取り付け時と同じ回転速度の最終送出ローラとなる。そして、コンパクト部が取り外されるため、トータルドラフト比は、コンパクト部の取り付け前に戻る。よって、スピンドルの回転速度を変更しなければ、コンパクト部が取り外されても、トータルドラフト比及びドラフトされた糸の撚り数が、コンパクト部の取り外した後に変化することを抑制できる。
【0010】
精紡機におけるドラフト比設定装置について、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記ドラフト部のブレーキドラフト比を、前記コンパクト部の取り付け前と同じにしつつ、前記ドラフト部のメインドラフト比を変更してもよい。
【0011】
これによれば、ブレーキドラフト比は、ドラフトされる糸の品質に大きく関与する。このブレーキドラフト比を変更しないため、コンパクト部の取り付け又は取り外しが、ドラフトされる糸の品質に影響を及ぼすことを抑制できる。
【0012】
精紡機におけるドラフト比設定装置について、前記検出部によって、前記コンパクト部の取り付けが検出されると、前記速度制御部は、前記ドラフト部のメインドラフト比を、前記コンパクト部の取り付け前と同じにしつつ、前記ドラフト部のブレーキドラフト比を変更してもよい。
【0013】
これによれば、フロントローラとミドルローラとの間で、糸を最適にドラフトできる。
精紡機におけるドラフト比設定装置について、前記テンションドラフト比が変更されると、前記速度制御部は、トータルドラフト比を、前記テンションドラフト比の変更前と同じにしつつ、前記テンションドラフト比の変更に応じて前記フロントローラの回転速度を変更する制御を行ってもよい。
【0014】
これによれば、コンパクト部が取り付けられた後の糸のドラフトにおいて、テンションドラフト比を変更する場合、速度制御部は、デリベリローラの回転速度を変更することなく、フロントローラの回転速度を変更する。このため、糸の撚り数を変化させることなくドラフトできる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、テンションドラフト比を可変とするコンパクト部の取り付け及び取り外しに関わらずトータルドラフト比及び糸の撚り数が変化することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、コンパクト部の取り付け前のドラフト部を示す模式図である。
図2図2は、コンパクト部の取り付け時のドラフト部を示す模式図である。
図3図3は、コンパクト部の取り付け前のドラフト部を示す断面図である。
図4図4は、コンパクト部の取り付け時のドラフト部を示す断面図である。
図5図5は、ドラフト比及び回転数の関係を示す表である。
図6図6は、別例のドラフト比及び回転数の関係を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、精紡機のドラフト比設定装置及び精紡機を具体化した一実施形態を図1図5にしたがって説明する。
<精紡機>
図1及び図2に示すように、精紡機10は、ドラフト装置11と、ドラフト比設定装置としての制御装置31と、を備える。また、図3及び図4に示すように、精紡機10は、スピンドル駆動部40を備えるとともに、図示しないリフティング駆動部と、を備える。
【0018】
<スピンドル駆動部>
スピンドル駆動部40は、ドラフト装置11によってドラフトされた糸を巻き取る。スピンドル駆動部40は、糸を巻き取るボビン42を回転させるスピンドル41と、スピンドル41を回転させるスピンドルモータ43と、を備える。
【0019】
<ドラフト装置>
図1及び図2に示すように、ドラフト装置11は、フロントローラ対12、ミドルローラ対13、及びバックローラ対14からなるドラフト部17を備える3線式の構成と、デリベリローラ対15を加えた4線式の構成と、を取り得る。
【0020】
図1及び図3に示すように、ドラフト部17において、フロントローラ対12は、フロントボトムローラ12aとフロントトップローラ12bと、を備える。ドラフト部17において、ミドルローラ対13は、ミドルボトムローラ13a及びミドルトップローラ13bを備えるとともに、ミドルエプロン13cを備える。ドラフト部17において、バックローラ対14は、バックボトムローラ14a及びバックトップローラ14bを備える。
【0021】
図2及び図4に示すように、デリベリローラ対15は、デリベリボトムローラ15a、デリベリトップローラ15b、及びデリベリエプロン15cを備える。コンパクト部16は、デリベリボトムローラ15a、デリベリトップローラ15b、デリベリエプロン15c、吸引パイプ18及びガイド部材19によって構成されている。そして、コンパクト部16は、フロントボトムローラ12a及びフロントトップローラ12bよりも下流側に取り付けられる。
【0022】
図1及び図2に示すように、フロントボトムローラ12aは、フロントローラ駆動モータ21により駆動される。ミドルボトムローラ13aは、ミドルローラ駆動モータ22により駆動される。バックボトムローラ14aは、バックローラ駆動モータ23により駆動される。デリベリボトムローラ15aは、デリベリローラ駆動モータ24により駆動される。したがって、各ボトムローラ12a,13a,14a,15aは、それぞれ独立して駆動可能である。また、フロントボトムローラ12aは、ミドルボトムローラ13a及びバックボトムローラ14aに対して独立して駆動可能である。このため、ドラフト部17では、フロントボトムローラ12aがミドルボトムローラ13a及びバックボトムローラ14aに対して独立して駆動可能である。また、コンパクト部16は、フロントボトムローラ12aよりも下流側に取り付けられるとともに、フロントボトムローラ12aとは独立して駆動可能なデリベリボトムローラ15aを含む。
【0023】
各駆動モータ21,22,23,24には、サーボモータが使用されている。各駆動モータ21,22,23,24は、ドライバ21a,22a,23a,24aに接続されている。各駆動モータ21,22,23,24は、制御装置31によりドライバ21a,22a,23a,24aを介して制御される。
【0024】
ドラフト装置11において、バックボトムローラ14aとミドルボトムローラ13aとの回転速度比は、ブレーキドラフト比である。ミドルボトムローラ13aとフロントボトムローラ12aとの回転速度比は、メインドラフト比である。フロントボトムローラ12aとデリベリボトムローラ15aとの回転速度比は、テンションドラフト比である。そして、コンパクト部16を含むドラフト装置11においては、デリベリローラ駆動モータ24とフロントローラ駆動モータ21との回転速度比を変更することによって、テンションドラフト比を変更可能とする。
【0025】
コンパクト部16の取り外されたドラフト装置11では、ブレーキドラフト比とメインドラフト比とから、ドラフト装置11全体のトータルドラフト比が決定される。そして、所望する紡出糸番手及び撚り数の普通糸を得るために、トータルドラフト比及びフロントボトムローラ12aの回転速度が設定されるとともに、ブレーキドラフト比及びメインドラフト比が設定される。したがって、コンパクト部16の取り外されたドラフト装置11では、粗糸を普通糸にドラフト可能である。トータルドラフト比が変更されなければ、ブレーキドラフト比及びメインドラフト比は、適宜調整可能である。また、スピンドル駆動部40におけるスピンドル41の回転速度が設定される。スピンドル41の回転速度は、図示しないドライバによってスピンドルモータ43の駆動が制御されることによって、制御される。
【0026】
一方、コンパクト部16の取り付けられたドラフト装置11において、ブレーキドラフト比と、メインドラフト比と、テンションドラフト比とから、ドラフト装置11全体のトータルドラフト比が決定される。所望する紡出糸番手及び撚り数のコンパクト糸を得るために、トータルドラフト比及びデリベリボトムローラ15aの回転速度が設定されるとともに、ブレーキドラフト比、メインドラフト比、及びテンションドラフト比が設定される。したがって、コンパクト部16の取り付けられたドラフト装置11では、粗糸をコンパクト糸にドラフト可能である。トータルドラフト比が変更されなければ、ブレーキドラフト比、メインドラフト比及びテンションドラフト比は、適宜調整可能である。また、スピンドル駆動部40におけるスピンドル41の回転速度が設定される。
【0027】
上記のドラフト装置11は、コンパクト部16が取り外されているとき、粗糸を普通糸にドラフトする。この普通糸のドラフトにおいては、その普通糸のドラフトに適したトータルドラフト比が設定されるとともに、そのトータルドラフト比を実現するためのブレーキドラフト比及びメインドラフト比の各々が設定される。
【0028】
また、ドラフト装置11は、コンパクト部16が取り付けられると、粗糸をコンパクト糸にドラフトする。コンパクト糸は、普通糸に比べて、紡出糸番手の大きい糸である。つまり、コンパクト糸は、普通糸に比べて糸品質を高めた糸である。
【0029】
コンパクト糸のドラフトにおいては、コンパクト糸のドラフトに適したトータルドラフト比が設定されているとともに、そのトータルドラフト比を実現するためのブレーキドラフト比、メインドラフト比及びテンションドラフト比の各々が設定される。
【0030】
<制御装置>
制御装置31は、記憶部32と、検出部51と、速度制御部52と、表示制御部53と、を備える。
【0031】
制御装置31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、及びDSP(Digital Signal Processor)を挙げることができる。記憶部32は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部32は、処理を制御装置31に実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部32、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。制御装置31は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である制御装置31は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
【0032】
制御装置31は、入力インタフェース34を介して入力装置25と電気的に接続されている。入力装置25は、作業者による各種設定操作が行われる部分である。入力装置25としては、物理アイコン、ダイヤル、キーボード、タッチペン等が挙げられる。
【0033】
制御装置31は、入力インタフェース34を介してコンパクト部16と電気的に接続されている。
制御装置31は、出力インタフェース35及び図示しないモータ駆動回路を介してドライバ21a,22a,23aに接続されている。また、制御装置31は、出力インタフェース35、及び図示しないモータ駆動回路を介してドライバ24aと接続される。制御装置31は、出力インタフェース35を介して表示装置26と接続されている。表示装置26は、液晶ディスプレイ等である。表示装置26には、コンパクト部16の有無、紡出糸番手、撚り数、各種ドラフト比等、ドラフト装置11の各種設定情報が表示される。
【0034】
速度制御部52は、フロントボトムローラ12a、ミドルボトムローラ13a、バックボトムローラ14a、及びデリベリボトムローラ15aの回転速度を制御する。
なお、制御装置31は、リフティング駆動部を駆動する図示しないモータの制御を行うとともに、スピンドル駆動部40のスピンドルモータ43の制御も行う。
【0035】
検出部51は、入力装置25からの手入力情報に基づいて、入力インタフェース34へのコンパクト部16の電気的な接続、及びコンパクト部16の電気的な接続解除を検出する。検出部51は、入力装置25からの手入力情報に基づいてコンパクト部16の電気的な接続を検出すると、接続検出信号を速度制御部52に出力する。また、検出部51は、入力装置25からの手入力情報に基づいてコンパクト部16の電気的な接続解除を検出すると、接続解除検出信号を速度制御部52に出力する。
【0036】
コンパクト部16が入力インタフェース34に接続されるとともに、接続検出信号が速度制御部52に入力されると、速度制御部52は、デリベリローラ駆動モータ24の回転速度を、コンパクト部16の取り付け前のフロントローラ駆動モータ21の回転速度と同じに設定する。つまり、コンパクト部16の取り付けが検出されると、速度制御部52は、デリベリボトムローラ15aの回転速度を、コンパクト部16の取り付け前のフロントボトムローラ12aの回転速度に制御する。これにより、デリベリローラ対15は、コンパクト部16の取り付け前と同じ、ドラフト装置11における最終送出ローラ対として機能することが可能となる。
【0037】
その一方で、ドラフト装置11においては、デリベリローラ対15の追加によってテンションドラフト比が発生する。ここで、テンションドラフト比が「1」又は「ほぼ1」であれば、デリベリローラ対15が追加されても、トータルドラフト比は、コンパクト部16の取り付け前後で変化しない。
【0038】
しかし、テンションドラフト比を「1」以外に設定する場合には、コンパクト部16を取り付ける前のフロントボトムローラ12aの回転速度とデリベリボトムローラ15aの回転速度が異なる。このため、そのままでは、ドラフト装置11のトータルドラフト比は、コンパクト部16の取り付け前から変化する。
【0039】
テンションドラフト比を「1」以外とする場合、トータルドラフト比を、コンパクト部16の取り付け前と同じにするため、速度制御部52は、メインドラフト比を変更する制御を行う。つまり、ドラフト装置11のトータルドラフト比を、コンパクト部16の取り付け前と同じにすべく、速度制御部52は、「1」以外へのテンションドラフト比の変更に応じて、フロントボトムローラ12aの回転速度を変更する制御を行う。速度制御部52は、テンションドラフト比の発生に伴って生じたトータルドラフト比の変化分を、メインドラフト比の変更によって補う。つまり、速度制御部52は、トータルドラフト比の変化分が相殺されるように、フロントボトムローラ12aの回転速度を制御する。速度制御部52は、フロントローラ駆動モータ21のドライバ21aを制御して、フロントボトムローラ12aの回転速度を制御する。そして、速度制御部52によって設定されたデリベリローラ駆動モータ24の回転速度、及びフロントボトムローラ12aの回転速度は、記憶部32に一時的に記憶される。したがって、この場合、ドラフト装置11のブレーキドラフト比を、コンパクト部16の取り付け前と同じにしつつ、ドラフト装置11のメインドラフト比を変更する。
【0040】
また、コンパクト部16を含むドラフト装置11においては、テンションドラフト比を変化させることができる。この場合であっても、トータルドラフト比を一定のままとして変更されないようにするため、速度制御部52は、フロントボトムローラ12aの回転速度を制御する。なお、デリベリボトムローラ15aの回転数、ミドルボトムローラ13aの回転数、及びバックボトムローラ14aの回転数は変更しないため、一定である。
【0041】
図5の表において、テンションドラフト比を変更する前のテンションドラフト比、フロントボトムローラ12aの回転数、及びメインドラフト比を「基準」とする。なお、図5において、フロントボトムローラ12aについては、フロントローラと記載している。また、ミドルボトムローラ13aについては、ミドルローラと記載し、バックボトムローラ14aについては、バックローラと記載し、デリベリボトムローラ15aについては、デリベリローラと記載している。
【0042】
テンションドラフト比を増加させる場合、トータルドラフト比を変更させないためにメインドラフト比を減少させるべく、フロントボトムローラ12aの回転数、つまり回転速度を、テンションドラフト比の変更前より減少させるように設定する。
【0043】
逆に、テンションドラフト比を減少させる場合、トータルドラフト比を変更させないためにメインドラフト比を増加させるべく、フロントボトムローラ12aの回転数、つまり回転速度を、テンションドラフト比の変更前より増加させるように設定する。つまり、テンションドラフト比が変更されると、速度制御部52は、トータルドラフト比を変更前と同じにしつつ、テンションドラフト比の変更に応じてフロントボトムローラ12aの回転速度を変更する制御を行う。
【0044】
このように設定されたフロントボトムローラ12aの回転速度は、記憶部32に一時的に記憶される。
そして、精紡機10が運転されると、速度制御部52は、記憶部32に記憶した各回転速度を取得するとともに、ドライバ21aに出力する。すると、フロントローラ駆動モータ21は、設定された回転速度で駆動するようにドライバ21aによって制御される。なお、ミドルボトムローラ13a及びバックボトムローラ14aの回転速度は変更されない。
【0045】
検出部51は、入力装置25からの手入力情報に基づいてコンパクト部16の電気的な接続解除を検出すると、接続解除検出信号を速度制御部52に出力する。速度制御部52は、接続解除検出信号が入力されると、フロントローラ駆動モータ21の回転速度を、コンパクト部16を取り付ける前のデリベリローラ駆動モータ24の回転速度と同じに設定する。つまり、検出部51によって、コンパクト部16の取り外しが検出されると、速度制御部52は、フロントボトムローラ12aの回転速度を、コンパクト部16の取り付け前のデリベリボトムローラ15aの回転速度に変更する制御を行う。これにより、フロントローラ対12は、コンパクト部16の取り付け前と同じ、ドラフト装置11における最終送出ローラ対となる。そして、速度制御部52によって設定されたフロントボトムローラ12aの回転速度は、記憶部32に一時的に記憶される。同時に、トータルドラフト比は、コンパクト部16の取り付け前に変更される。
【0046】
コンパクト部16が取り付けられた状態、又は取り外された状態において、精紡機10が運転されると、速度制御部52は、記憶部32に記憶した回転速度を取得するとともに、ドライバ21aに出力する。すると、フロントローラ駆動モータ21は、設定された回転速度で駆動するようにドライバ21aによって制御される。
【0047】
また、コンパクト部16が取り付けられた状態において、テンションドラフト比が変更される場合がある。この場合、入力装置25から、変更されたテンションドラフト比が入力されると、速度制御部52は、フロントローラ駆動モータ21の回転速度を変更する。フロントローラ駆動モータ21の回転速度は、テンションドラフト比が変更されてもトータルドラフト比が変更されないように、メインドラフト比を変更する。例えば、テンションドラフト比を増加させる場合、トータルドラフト比が変更されないように、メインドラフト比を減少させる。メインドラフト比を減少させるために、フロントボトムローラ12aの回転速度を、変更前より減少させる。
【0048】
逆に、テンションドラフト比を減少させる場合、トータルドラフト比が変更されないように、メインドラフト比を増加させる。メインドラフト比を増加させるために、フロントボトムローラ12aの回転速度を、変更前より増加させる。
【0049】
表示制御部53は、コンパクト部16が電気的に接続されると、コンパクト部16の取り付けに係る情報を表示装置26に表示させる。また、表示制御部53は、コンパクト部16の電気的な接続が解除されると、コンパクト部16の取り外された情報を表示装置26に表示させる。
【0050】
<普通糸のドラフト>
精紡機10の運転に先立って繊維原料、普通糸における紡出糸番手、撚り数等の紡出条件が入力装置25により入力される。すると、紡出条件が制御装置31に入力される。精紡機10の運転が開始されると、制御装置31からの指令に基づき、ドライバ21a,22a,23aを介して各駆動モータ21,22,23が、紡出条件に対応して予め設定されたトータルドラフト比、メインドラフト比及びブレーキドラフト比となる回転速度で回転するように制御される。また、スピンドル駆動部40のスピンドルモータ43及びリフティング系の駆動モータも所定の回転速度となるように制御される。
【0051】
そして、粗糸はドラフト装置11のバックローラ対14、ミドルローラ対13、及びフロントローラ対12を通過してドラフトされる。普通糸は、フロントローラ対12を最終送出ローラ対として送出された後、スピンドル駆動部40において、スピンドル41と一体回転されるボビン42に巻き取られる。これにより、設定された紡出糸番手、撚り数等の普通糸が製造される。
【0052】
<コンパクト糸のドラフト>
コンパクト糸をドラフトする場合、繊維原料、紡出糸番手、撚り数等の紡出条件は、普通糸のときと同じである。
【0053】
精紡機10の運転に先立って、コンパクト部16が機台に機械的に取り付けられて、コンパクト部16を含むドラフト装置11となる。検出部51は、入力装置25からの手入力情報に基づいて、入力インタフェース34へのコンパクト部16の電気的な接続を検出すると、接続検出信号を出力する。接続検出信号が速度制御部52に入力されると、速度制御部52は、デリベリローラ駆動モータ24の回転速度を、コンパクト部16の取り付け前のフロントローラ駆動モータ21の回転速度と同じに設定する。
【0054】
精紡機10の運転が開始されると、制御装置31からの指令に基づき、ドライバ21a,22a,23a,24aを介して各駆動モータ21,22,23,24が、紡出条件に対応して予め設定されたテンションドラフト比、トータルドラフト比、メインドラフト比及びブレーキドラフト比となる回転速度で回転するように制御される。また、スピンドル駆動部40及びリフティング系の駆動モータも所定の回転速度となるように制御される。
【0055】
そして、粗糸はドラフト装置11のバックローラ対14、ミドルローラ対13、フロントローラ対12及びデリベリローラ対15を通過してドラフトされる。そして、粗糸は、デリベリローラ対15を最終送出ローラ対として送出された後、スピンドル駆動部40において、スピンドル41と一体回転されるボビン42に巻き取られる。これにより、設定された紡出糸番手、撚り数等のコンパクト糸が製造される。
【0056】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ドラフト装置11によってドラフトする粗糸を、普通糸からコンパクト糸に変更するとき、速度制御部52は、デリベリボトムローラ15aの回転速度を、コンパクト部16が取り付けられる前のフロントボトムローラ12aの回転速度に設定する。これにより、デリベリボトムローラ15aは、コンパクト部16が取り付けられる前と同じ回転速度の最終送出ローラとなる。また、コンパクト部16によってテンションドラフト比が変更されても、速度制御部52は、フロントボトムローラ12aの回転速度を変更する。これにより、コンパクト部16が取り付けられてテンションドラフト比が変更されても、トータルドラフト比及びドラフトされたコンパクト糸の撚り数が、コンパクト部16の取り付け前から変わってしまうことを抑制できる。
【0057】
(2)ドラフト装置11によってドラフトする粗糸を、コンパクト糸から普通糸に変更するとき、速度制御部52は、フロントボトムローラ12aの回転速度を、デリベリボトムローラ15aの回転速度に設定する。これにより、フロントボトムローラ12aは、コンパクト部16の取り付け時と同じ回転速度の最終送出ローラとなる。そして、コンパクト部16が取り外されるため、トータルドラフト比は、コンパクト部16の取り付け前に戻る。よって、コンパクト部16が取り外されても、トータルドラフト比及びドラフトされた普通糸の撚り数が、コンパクト部16の取り外した後に変化することを抑制できる。
【0058】
(3)コンパクト部16が接続されて、接続検出信号が制御装置31に入力されると、速度制御部52は、ブレーキドラフト比は変更させずに、メインドラフト比を変更する。ブレーキドラフト比は、糸品質に大きな影響を及ぼす要因であるため、糸品質を変えることなく、普通糸からコンパクト糸に変更できる。
【0059】
(4)コンパクト糸のドラフトにおいて、テンションドラフト比を変更する場合、速度制御部52は、デリベリボトムローラ15aの回転速度を変更することなく、フロントボトムローラ12aの回転速度を変更する。このため、トータルドラフト比及び撚り数を変化させることなく、コンパクト糸をドラフトできる。
【0060】
(5)速度制御部52は、検出部51によってコンパクト部16の取り付け又は取り外しを検出すると、フロントボトムローラ12a及びデリベリボトムローラ15aの回転速度を制御する。このため、コンパクト部16の脱着によって、ドラフトする糸の種類を普通糸とコンパクト糸に容易に切り替えることができる。
【0061】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○コンパクト部16が取り付けられた状態において、フロントボトムローラ12aの回転速度の変更によってテンションドラフト比が変更される場合、速度制御部52は、ミドルローラ駆動モータ22の回転数、つまり回転速度を変更してもよい。この場合、図6に示すように、テンションドラフト比が変更されてもトータルドラフト比が変更されないように、ブレーキドラフト比を変更する。なお、図6において、フロントボトムローラ12aについては、フロントローラと記載している。また、ミドルボトムローラ13aについては、ミドルローラと記載し、バックボトムローラ14aについては、バックローラと記載し、デリベリボトムローラ15aについては、デリベリローラと記載している。
【0062】
例えば、テンションドラフト比を増加させる場合、トータルドラフト比が変更されないように、ブレーキドラフト比を減少させる。ブレーキドラフト比を減少させるために、ミドルボトムローラ13aの回転数、つまり回転速度を、変更前より減少させる。
【0063】
逆に、テンションドラフト比を減少させる場合、トータルドラフト比が変更されないように、ブレーキドラフト比を増加させる。ブレーキドラフト比を増加させるために、ミドルボトムローラ13aの回転数、つまり回転速度を、変更前より増加させる。
【0064】
これによれば、テンションドラフトの変更のためにフロントボトムローラ12aの回転速度を変更した場合、フロントローラ対12とミドルローラ対13との間で、糸を最適にドラフトできる。
【0065】
○検出部51によって、コンパクト部16の取り付けが検出されると、速度制御部52は、ドラフト装置11のメインドラフト比を、コンパクト部16の取り付け前と同じにしつつ、ドラフト装置11のブレーキドラフト比を変更する制御を行ってもよい。これによれば、フロントボトムローラ12aとミドルボトムローラ13aとの間で、糸を最適にドラフトできる。
【0066】
○ドラフトする粗糸を、普通糸からコンパクト糸に変更するとき、トータルドラフト比が変化しないようにするため、速度制御部52は、メインドラフト比及びブレーキドラフト比の両方を変更してもよい。この場合、速度制御部52は、フロントボトムローラ12a及びミドルボトムローラ13aの回転速度を調節する。
【0067】
○ドラフト装置11に対するコンパクト部16の取り付け又は取り外しの検出は、コンパクト部16の有無を検出するセンサといった検出部や、デリベリローラ駆動モータ24や吸引装置用モータの電気的な接続を検出する検出部によって行ってもよい。
【0068】
○コンパクト部16の取り付け又は取り外しは、表示装置26に表示させなくてもよい。
○各駆動モータ21,22,23,24によって駆動されるローラは、各トップローラ12b,13b,14b,15bであってもよい。
【0069】
○ミドルローラ対13及びバックローラ対14は互いに独立して駆動可能でなくてもよい。
【符号の説明】
【0070】
10…精紡機、12a…フロントボトムローラ、12b…フロントトップローラ、13a…ミドルボトムローラ、13b…ミドルトップローラ、14a…バックボトムローラ、14b…バックトップローラ、15a…デリベリボトムローラ、15b…デリベリトップローラ、16…コンパクト部、17…ドラフト部、31…ドラフト比設定装置としての制御装置、51…検出部、52…速度制御部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6