(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168731
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】車両の制御装置
(51)【国際特許分類】
B60W 30/06 20060101AFI20241128BHJP
B60W 40/08 20120101ALI20241128BHJP
B60W 30/182 20200101ALI20241128BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20241128BHJP
B60R 99/00 20090101ALI20241128BHJP
【FI】
B60W30/06
B60W40/08
B60W30/182
G08G1/16 C
B60R99/00 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085635
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保田 健
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA22
3D241BA60
3D241BB03
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CE01
3D241CE04
3D241CE05
3D241DA13Z
3D241DA52Z
3D241DB32Z
3D241DD01B
3D241DD12Z
5H181AA01
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL09
5H181LL17
(57)【要約】
【課題】自動駐車における降車時の利便性を向上させる。
【解決手段】
駐車スペースPにおける車両Vの目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定手段と、目標駐車位置に向けた車両Vの走行経路を設定する走行経路設定手段と、運転者のステアリング操作によらず、走行経路に沿って車両Vを自動的に移動させる自動駐車実施手段と、運転者の降車意思の有無を判定する降車意思判定手段と、を備え、目標駐車位置設定手段は、降車意思判定手段により運転者に降車意思がないと判定した場合は(S102)、駐車スペースPに対し、常に運転席側に片寄らせて目標駐車位置を設定する(S105)。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車スペースにおける車両の目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定手段と、
前記目標駐車位置設定手段により設定した目標駐車位置に向けた前記車両の走行経路を設定する走行経路設定手段と、
運転者のステアリング操作によらず、前記走行経路設定手段により設定した走行経路に沿って前記車両を自動的に移動させる自動駐車実施手段と、
前記運転者の降車意思の有無を判定する降車意思判定手段と、を備え、
前記目標駐車位置設定手段は、前記降車意思判定手段により前記運転者に降車意思がないと判定した場合は、前記駐車スペースに対し、常に運転席側に片寄らせて前記目標駐車位置を設定する、車両の制御装置。
【請求項2】
駐車スペースにおける車両の目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定手段と、
前記目標駐車位置設定手段により設定した目標駐車位置に向けた前記車両の走行経路を設定する走行経路設定手段と、
運転者のステアリング操作によらず、前記走行経路設定手段により設定した走行経路に沿って前記車両を自動的に移動させる自動駐車実施手段と、
搭乗者の着座位置を検出する着座位置検出手段と、
前記運転者の降車意思の有無を判定する降車意思判定手段と、を備え、
前記目標駐車位置設定手段は、前記駐車スペースに対し、前記着座位置検出手段により検出した搭乗者の着座位置に応じて運転席側または助手席側に片寄らせて前記目標駐車位置を設定し、
前記着座位置検出手段は、
前記降車意思判定手段により前記運転者に降車意思があると判定した場合は、前記着座位置の検出対象とする座席に前記運転席を含める一方、
前記運転者に降車意思がないと判定した場合は、前記着座位置の検出対象とする座席から前記運転席を除外する、車両の制御装置。
【請求項3】
前記運転者以外の同乗者を送迎する送迎モードを前記運転者の選択に応じて設定する送迎モード設定手段をさらに備え、
前記降車意思判定手段は、前記送迎モード設定手段により前記送迎モードを設定したことをもって前記運転者に降車意思がないと判定する、請求項1または2に記載の車両の制御装置。
【請求項4】
前記送迎モードによる駐車の前後で前記同乗者の数が減少した場合に、前記運転者に対し、前記送迎モードの継続可否の確認を促す送迎モード継続確認手段をさらに備える、請求項3に記載の車両の制御装置。
【請求項5】
前記送迎モード継続確認手段は、駐車後における前記同乗者が所定の人数以下に減少した場合に、前記運転者に対して前記確認を促す、請求項4に記載の車両の制御装置。
【請求項6】
駐車後における搭乗者が前記運転者のみである場合に、前記送迎モードを自動的に解除する送迎モード解除手段をさらに備える、請求項4に記載の車両の制御装置。
【請求項7】
前記運転席以外の座席に着座している高齢者または子どもの有無を判定する同乗者属性判定手段をさらに備え、
前記目標駐車位置設定手段は、前記同乗者属性判定手段により前記運転席以外の座席に着座している高齢者または子どもがいると判定した場合は、前記運転者の降車意思の有無に拘らず、前記駐車スペースに対して運転席側に片寄らせて前記目標駐車位置を設定する、請求項1または2に記載の車両の制御装置。
【請求項8】
駐車スペースにおける車両の目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定手段と、
前記目標駐車位置設定手段により設定した目標駐車位置に向けた前記車両の走行経路を設定する走行経路設定手段と、
運転者のステアリング操作によらず、前記走行経路設定手段により設定した走行経路に沿って前記車両を自動的に移動させる自動駐車実施手段と、
運転席以外の座席に着座している高齢者または子どもの有無を判定する同乗者属性判定手段と、を備え、
前記目標駐車位置設定手段は、前記同乗者属性判定手段により前記運転席以外の座席に着座している高齢者または子どもがいると判定した場合は、前記駐車スペースに対し、常に運転席側に片寄らせて前記目標駐車位置を設定する、車両の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動駐車を行う際の目標駐車位置を搭乗者の着座位置に応じて調整する技術が存在する。
【0003】
具体的には、車内で着座している搭乗者の数に、車両の前進方向に対して左側に並ぶ座席と右側に並ぶ座席とで違いがある場合に、搭乗者の数が多い側とは反対側に片寄らせて目標駐車位置を設定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記技術は、着座している搭乗者の全員が駐車後に降車することを前提としており、一部の搭乗者が降車せず、駐車後も車内に留まるような場合は、目標駐車位置の調整により他の搭乗者の降車が妨げられる事態が想定される。
【0006】
例えば、前列右側の運転席と前列左側の助手席とに搭乗者が着座している場合に、運転者が降車しないにも拘わらず、着座している搭乗者の数が左右で等しいとして駐車スペースの左右中央に目標駐車位置が設定されることで、本来必要な車両の左側(つまり、助手席側)に充分な降車スペースが確保されないという懸念がある。
【0007】
他方で、運転席および助手席に加えて運転席後方の右側後部席にも搭乗者が着座している場合に、着座している搭乗者の数が多い右側とは反対側である左側に寄せて目標駐車位置が設定されることで、助手席に着座している搭乗者にとっては寧ろ降車の妨げとなり得るという懸念もある。
【0008】
このような実情に鑑み、本発明は、目標駐車位置の設定に運転者の降車意思を反映させることで、自動駐車における降車時の利便性を向上させることのできる車両の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するため、本発明の一形態に係る車両の制御装置は、駐車スペースにおける車両の目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定手段と、前記目標駐車位置設定手段により設定した目標駐車位置に向けた前記車両の走行経路を設定する走行経路設定手段と、運転者のステアリング操作によらず、前記走行経路設定手段により設定した走行経路に沿って前記車両を自動的に移動させる自動駐車実施手段と、前記運転者の降車意思の有無を判定する降車意思判定手段と、を備え、前記目標駐車位置設定手段は、前記降車意思判定手段により前記運転者に降車意思がないと判定した場合は、前記駐車スペースに対し、常に運転席側に片寄らせて前記目標駐車位置を設定する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一形態によれば、運転者に降車意思がない場合に、車両を常に運転席側に寄せて駐車させ、同乗者の降車スペースを助手席側に確保する。これにより、降車時における利便性の向上を図るとともに、同乗者に対して助手席側(つまり、運転席とは反対側)からの降車を促し、安全性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る車両の制御システムの構成を示す概略図である。
【
図2】同上制御システムを構成する自動駐車コントローラの内部構成を示す概略図である。
【
図3】同上自動駐車コントローラにより実施される自動駐車制御の内容を示すフローチャートである。
【
図4】同上自動駐車コントローラにより実施される送迎モード自動解除制御の内容を示すフローチャートである。
【
図5】駐車後の車両を目標駐車位置ごとに示す説明図である。
【
図6】自動駐車時における車両の挙動(走行経路)を示す説明図である。
【
図7】本発明の他の実施形態に係る自動駐車コントローラにより実施される自動駐車制御の内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
(自動駐車システムの構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る車両の制御システムSの構成を示す概略図である。
【0014】
制御システムSは、自動駐車コントローラ101を備えるとともに、駆動装置1、制動装置2、操舵装置3および前後進切替装置4を備える。自動駐車コントローラ101は、本実施形態に係る「車両の制御装置」を構成する。
【0015】
本実施形態では、通常駐車モードと自動駐車モードとを運転者の選択により切り替えて実施可能であり、運転者が自動駐車モードを選択した場合に、駐車場の個別スペース(つまり、駐車スペース)における目標駐車位置を設定し、駐車スペース手前の現在位置から目標駐車位置に至るまでの車両の駆動、制動、操舵および前後進の切り替えを自動的に制御する車両を対象とする。通常駐車モードでは、車両の駆動、制動、操舵および前後進の切り替えを運転者が手動により操作する。これに限定されず、車両の駆動、制動および前後進の切り替えを運転者が手動により操作し、操舵のみを自動制御により行うことで、駐車を支援する車両を対象とすることも可能である。本実施形態では、後向きに駐車する場合、つまり、車両を後退させて目標駐車位置に接近する場合について説明するが、前向きに駐車する場合に適用することも可能である。さらに、駐車スペースは、屋外の駐車場に区画された個別スペースであってもよいし、屋内または屋外の車庫に設けられた個別スペースであってもよい。
【0016】
制御システムSは、車外監視用に車外カメラ201およびミリ波レーダ202を備えるとともに、車内監視用に車内カメラ203を備える。
【0017】
車外カメラ201は、車両の前方に視野が設定された前方カメラ、後方に視野が設定された後方カメラおよび左右のそれぞれに視野が設定された側方カメラを含み、これらの各部カメラにより撮影された画像をもとに、車両を中心とする全方位の周囲画像(いわゆるトップビュー)を形成可能である。前方カメラは、車内に取り付けられたバックミラーまたはルームミラーに、後方カメラは、リアゲートガーニッシュまたはバックドアガーニッシュに、側方カメラは、左右のサイドミラーに、夫々設置可能である。車外カメラ201は、さらに、前方カメラまたは後方カメラにより撮影された画像をもとに、車両の前方または後方に存在する障害物を検知可能である。検知対象とする障害物には、自車両以外の他車両のほか、車両以外の歩行者、建築物の壁および路上設置物等が含まれる。
【0018】
ミリ波レーダ202は、車両の前方および後方に夫々ミリメートル波長の電波を発射する前方ミリ波レーダ、後方ミリ波レーダを含み、障害物により反射された電波を受信することで、自車両からその前方または後方に存在する障害物までの距離、障害物に対する自車両の相対速度等を検出する。前方ミリ波レーダは、車両のフロントバンパに、後方ミリ波レーダは、リアバンパに、夫々設置可能である。
【0019】
車内カメラ203は、車内全体を撮影可能に配置され、車内に設けられた各座席に着座している搭乗者を撮影する。車内カメラ203により撮影された画像をもとに、搭乗者の数および属性(具体的には、搭乗者が高齢者であるか、子どもであるか、それらのいずれにも該当しないか)を判定可能である。車内カメラ203は、車内に取り付けられたバックミラーまたはルームミラーに設置可能である。
【0020】
車外カメラ201、ミリ波レーダ202および車内カメラ203は、制御システムSの検出部を構成する。
【0021】
制御システムSは、さらに、アクセルセンサ204、車輪速センサ205、舵角センサ206および他の状態センサを備える。アクセルセンサ204は、運転者によるアクセルペダルの操作量(以下「アクセル操作量」という)APOを検出する。車輪速センサ205は、車輪の回転速度WSPを検出する。本実施形態では、駆動輪である前輪および従動輪である後輪夫々の回転速度を検出する。各車輪の回転速度WSPを平均し、この平均回転速度(以下「車輪速」というときは、平均回転速度をいうものとする)WSPaをもとに、車両の走行速度(以下「車速」という)VSPを算出可能である。アクセル操作量APOおよび車速VSPは、車両の走行状態を示し、アクセル操作量APOは、運転者により求められる車両の加速度に相関する。アクセル操作量APOおよび車速VSPをもとに、車両の駆動源に求められる負荷を算出可能である。舵角センサ206は、車両の直進方向に対する前輪の向き、つまり、直進位置を基準とした操舵輪の角度である舵角θstrを検出する。
【0022】
以上に加え、制御システムSは、駐車モード選択スイッチ301、送迎モード設定スイッチ302、自動駐車開始スイッチ303およびシートベルトリマインダスイッチ401を備える。
【0023】
駐車モード選択スイッチ301は、運転者により操作可能な位置に設置され、運転者は、駐車モード選択スイッチ301の操作により、通常駐車モードと自動駐車モードとを切り替えて設定することが可能である。駐車モード選択スイッチ301は、車内に設置されたHMI(ヒューマンマシンインターフェース)装置、例えば、カーナビゲーションシステム併用のタッチパネルディスプレイに組込可能である。
【0024】
送迎モード設定スイッチ302は、運転者により操作可能な位置に設置され、運転者は、送迎モード設定スイッチ302の操作により、送迎モードを作動させまたは解除することが可能である。送迎モード設定スイッチ302は、駐車モード選択スイッチ301とともに、車内設置のHMI装置に組込可能である。
【0025】
駐車モードの選択および送迎モードの設定は、スイッチ等により運転者の物理的な接触を介して行うほか、音声を介して行うことも可能である。
【0026】
シートベルトリマインダスイッチ401は、シートベルトの装着または非装着に応じた信号を出力可能に構成され、シートベルトが設置された座席ごとに設けられている。本実施形態では、前列右側の運転席、前列左側の助手席、後列右側の座席(以下「右側後部席」という)、後列中央の座席(以下「中央後部席」という)および後列左側の座席(以下「左側後部席」という)にシートベルトが設置され、各座席にシートベルトリマインダスイッチ401が設けられている。シートベルトリマインダスイッチ401の出力信号をもとに、各座席における搭乗者の有無およびシートベルトの装着状態を検出可能である。
【0027】
これらの各種センサ201~206およびスイッチ301~303、401の検出信号は、自動駐車コントローラ101に入力される。自動駐車コントローラ101は、制御システムSの演算部を構成し、各種センサ201~206およびスイッチ301~303、401の検出信号から算出される制御情報をもとに、自動駐車制御に関わる所定の演算を実行し、演算の結果に応じた指令信号を駆動装置1、制動装置2、操舵装置3および前後進切替装置4のそれぞれに出力する。
【0028】
駆動装置1は、車両の駆動力を発生するものであり、例えば、内燃エンジン(以下、単に「エンジン」という)により構成される。自動駐車コントローラ101は、駆動装置1に対し、エンジンの出力トルクに関する指令信号を出力する。駆動装置1は、エンジンに限らず、電動モータにより構成することも可能であり、エンジンおよび電動モータの組み合わせにより構成することも可能である。
【0029】
制動装置2は、車両の制動力を発生するものであり、例えば、ディスクブレーキにより構成される。自動駐車コントローラ101は、制動装置2に対し、ディスクまたはブレーキロータを挟み込むブレーキパッドの作動圧に関する指令信号を出力する。制動装置2は、ディスクブレーキによるほか、ドラムブレーキにより構成することも可能である。
【0030】
操舵装置3は、操舵輪(具体的には、前輪)の向き、つまり、舵角を制御するものであり、電動パワーステアリング装置により構成される。自動駐車コントローラ101は、操舵装置3に対し、電動パワーステアリング装置に備わるアクチュエータ、例えば、電動モータの回転角度に関する指令信号を出力する。運転者が操作する走行舵、つまり、運転席に備わるステアリングホイールと車両の操舵輪とは、機械的に接続され、互いに連携動作可能であってもよいし、両者に機械的な接続関係がなく、互いに独立に動作可能であってもよい。
【0031】
前後進切替装置4は、車両の進行方向を前進方向と後退方向とで切り替える。前後進切替装置4は、車両の駆動源と駆動輪(例えば、前輪)とを繋ぐ動力伝達経路に介装され、駆動源が発生する駆動力を、変速機構に対して車両の前進駆動力または後退駆動力として伝達する。自動変速機を備えるエンジン車では、前後進切替装置4は、変速機構とともに自動変速機に搭載可能である。
【0032】
(自動駐車コントローラの内部構成)
図2は、自動駐車コントローラ101の内部構成を示す概略図である。
【0033】
自動駐車コントローラ101は、大別すると、送迎モード設定部111、送迎モード継続確認部112、送迎モード自動解除部113、降車意思判定部114、同乗者属性判定部115、目標駐車位置設定部116、走行経路設定部117および自動駐車実施部118を備える。本実施形態において、自動駐車コントローラ101は、電子制御ユニットとして構成され、中央演算ユニット(CPU)、ROMおよびRAM等の各種メモリユニット、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータにより構成される。
【0034】
送迎モード設定部111は、送迎モード設定スイッチ302の出力信号をもとに、送迎モードを作動させまたは解除する。送迎モードは、運転者以外の搭乗者(以下「同乗者」といい、「搭乗者」というときは、運転者および同乗者を含むものとする)を送迎する動作モードである。通常は、運転者を含む任意の搭乗者の乗降を想定した通常モードに設定され、運転者により送迎モード設定スイッチ302がオンされた場合に、同乗者のみの乗降を想定した送迎モードが設定される。
【0035】
送迎モード継続確認部112は、送迎モードが設定された後、駐車の前後における搭乗者の数を検出し、駐車前よりも駐車後の数が減少した場合に、運転者に対し、送迎モードを継続するか否かの確認を促す。これは、HMI装置のディスプレイにメッセージ等を表示することにより行うことが可能であり、ダッシュボードに組み込まれたインストルメントパネルの表示灯を点灯することによっても可能である。このような視覚による方法に加えるかまたは代えて、音声によっても可能であることは、勿論である。これに対し、運転者は、送迎モード設定スイッチ302の操作により、送迎モードを解除することが可能である。
【0036】
送迎モード自動解除部113は、駐車後における搭乗者が1人、つまり、運転者のみとなり、同乗者が0人である場合に、送迎モードを自動的に解除する。運転者は、HMI装置のディスプレイの表示またはインストルメントパネルの表示灯の点灯等により、送迎モードの解除を認識することが可能である。
【0037】
降車意思判定部114は、運転者の降車意思の有無、具体的には、運転者に駐車後に降車する意思があるか否かを判定する。本実施形態では、送迎モードが設定された場合に、これをもって運転者に降車意思がないと判定する。
【0038】
同乗者属性判定部115は、車内カメラ203の出力信号をもとに、同乗者の属性を判定する。具体的には、車内カメラ203により撮影された画像を分析して、同乗者に高齢者または子どもが存在するか否か、換言すれば、運転席以外の座席に着座している高齢者または子どもが存在するか否かを判定する。
【0039】
目標駐車位置設定部116は、駐車スペースにおける自車両の目標駐車位置を設定する。本実施形態では、駐車スペースにおける車幅方向、つまり、左右方向の目標駐車位置を設定し、通常モードでは、車幅方向の中央に目標駐車位置を設定する一方、送迎モードが設定されているか(つまり、運転者に降車意思がないか)、同乗者に高齢者または子どもが存在する場合は、中央よりも運転席側(運転席が車両の前進方向に対して右側にある場合は、右側)に片寄らせて目標駐車位置を設定する。このように、本実施形態では、送迎モードが設定されている場合だけでなく、送迎モードに設定されていなくとも同乗者に高齢者または子どもが存在する場合は、送迎モードに準ずる扱いとして、運転者に降車意思がないものとし、目標駐車位置を運転席側に片寄らせて設定する。
【0040】
走行経路設定部117は、現在位置から目標駐車位置に至る自車両の走行経路を設定する。具体的には、車外カメラ201(本実施形態では、側方カメラ)により撮影された画像をもとに、自車両の駐車スペースを認識するとともに、その位置を検出する。自車両の現在位置と駐車スペースにおける目標駐車位置をもとに、現在位置を始点とし、目標駐車位置を終点とする最適な走行経路を算出する。
【0041】
自動駐車実施部118は、走行経路に沿って車両を自動的に走行させ、自動駐車を実施する。本実施形態では、自動駐車モードにおいて、車両の駆動、制動、操舵および前後進の切り替えを運転者の操作によらず、自動的に制御する。各車輪の回転速度WSPおよび舵角θstrから走行経路における車両の位置を逐次計算し、車両の加速、減速、操舵および前後進の切り替えを行うタイミングを判断する。
【0042】
自動駐車の実施中、車外カメラ201およびミリ波レーダ202により自車両の周囲を監視し、隣接する駐車スペースに駐車している他車両等、障害物が自車両の進行方向に存在する場合は、これを検知して、車両を一旦停車させるとともに、他の走行経路を算出し、自動駐車をやり直す。運転者は、車外カメラ201により撮影された画像を加工することにより得られる自車両の周囲画像から、周囲の状況および自動駐車の進捗を把握することが可能である。運転者がブレーキペダルを踏むなどして、車両を減速または停車させた場合は、自動駐車を停止し、通常駐車モードによる駐車に切り替える。
【0043】
(自動駐車コントローラの動作)
以下に、自動駐車コントローラ101の動作について、フローチャートを参照して説明する。
【0044】
図3は、自動駐車制御の内容を示すフローチャートである。自動駐車制御は、運転者が駐車に際して駐車モード選択スイッチ301を操作して、自動駐車モードを設定した場合に、自動駐車コントローラ101により実行される。
【0045】
S101では、車外カメラ201および送迎モード設定スイッチ302等の出力信号をもとに得られる各種制御情報を読み込む。
【0046】
S102では、送迎モードが設定されているか否かを判定する。送迎モードが設定されている場合は、S105へ進み、設定されていない場合は、S103へ進む。
【0047】
S103では、同乗者の属性を判定する。つまり、同乗者に高齢者または子どもが存在するか否かを判定する。
【0048】
S104では、S103の判定の結果、同乗者に高齢者または子どもが存在する場合は、S105へ進み、高齢者も子どもも存在しない場合は、S106へ進む。
【0049】
S105では、目標駐車位置を駐車スペースの中央に対して右寄りの位置に設定する。
【0050】
S106では、目標駐車位置を駐車スペースの中央に設定する。
【0051】
図5は、駐車後の車両を目標駐車位置ごとに示す説明図である。
【0052】
本実施形態において、駐車スペースPは、奥行方向Ddに延びる区画線L1、L2により左右の境界が定められる。区画線L1、L2は、隣接する他の駐車スペースの左右一方の区画線、例えば、左側の区画線L1は、左側に隣接する他の駐車スペースの右側の区画線を兼ねる。奥行方向Ddは、駐車後における車両Vの前後方向に合致する。
【0053】
目標駐車位置が駐車スペースPの中央に設定された場合は、
図5(a)に示すように、自動駐車モードによる駐車後、前後方向に延びる車両Vの中心線Cvが駐車スペースPの左右方向Dwの中央に位置する。つまり、車両Vの中心線Cvから駐車スペースPの左側の区画線L1までの距離d1と、車両の中心線Cvから駐車スペースPの右側の区画線L2までの距離d2と、が互いに等しい(d1=d2)。この場合に、車両Vの側方に形成される降車スペースは、車両Vの右側と左側とで同じ広さである。つまり、車両Vの左側面から左側の区画線L1までの距離s1と、車両Vの右側面から右側の区画線L2までの距離s2と、が互いに等しい(s1=s2)。
【0054】
これに対し、目標駐車位置が駐車スペースPの右寄りの位置に設定された場合は、
図5(b)に示すように、自動駐車モードによる駐車後、車両Vの中心線Cvが駐車スペースPの右寄りに位置する。つまり、車両Vの中心線Cvから駐車スペースPの左側の区画線L1までの距離d1と、車両の中心線Cvから駐車スペースPの右側の区画線L2までの距離d2と、を比較した場合に、距離d1が距離d2よりも長くなる(d1>d2)。そして、この場合は、車両Vの左側に形成される降車スペースが右側に形成される降車スペースよりも広くなる。つまり、車両Vの左側面から左側の区画線L1までの距離s1が、車両Vの右側面から右側の区画線L2までの距離s2よりも長くなる(s1>s2)。
【0055】
フローチャートの説明に戻り、
図3のS107では、自動駐車を実施し、車両を目標駐車位置に移動させる。
【0056】
図6は、自動駐車時における車両の挙動(走行経路)を示す説明図である。
【0057】
送迎先の地点において、駐車場に侵入した車両Vは、空き状態にある駐車スペースPの手前で横向きに一旦停車し(現在位置にある車両を符号V1により示す)、車外カメラ201の視野にこの駐車スペースPを収めることにより、駐車スペースPを認識する。
【0058】
運転者が駐車モード選択スイッチ301を操作し、自動駐車モードを設定すると、自動駐車コントローラ101は、駐車スペースPにおける目標駐車位置を設定する。ここで、通常は、駐車スペースPの左右中央に目標駐車位置を設定する一方、送迎モードが設定されているか、同乗者に高齢者または子どもが存在する場合は、駐車スペースPの右寄りの位置に目標駐車位置を設定する。
【0059】
自動駐車コントローラ101は、さらに、車両Vの現在位置から目標駐車位置に至る走行経路T1、T2を算出する。
【0060】
その後、運転者が自動駐車開始スイッチ303を操作して、自動駐車の開始を指示すると、車両Vが移動を開始し、走行経路T1、T2に沿って走行する。
【0061】
本実施形態では、現在位置からの発進後、駐車スペースPに背を向ける方向にステアリングを切った状態で走行経路の前半部分T1を走行し、後方の視野に駐車スペースPが収まる位置に到達すると、前後進を切り替え、走行経路の後半部分T2を後退方向に走行する(前後進の切替位置にある車両を符号V2により示す)。
【0062】
駐車スペースPへ進入すると、車両Vは、駐車スペースPの内部を向きを整えながら後退方向にさらに進み、車両Vの全体が駐車スペースPに収まる位置に到達すると、停車し、自動駐車モードによる駐車を完了する(駐車完了後の位置にある車両を符号V3により示す)。
【0063】
図4は、送迎モード自動解除制御の内容を示すフローチャートである。送迎モード自動解除制御は、運転者が送迎モードを設定した後、送迎モードが解除されるまでの間、自動駐車コントローラ101により繰り返し実行される。
【0064】
S201では、車外カメラ201および車内カメラ203等の出力信号をもとに得られる各種制御情報を読み込む。
【0065】
S202では、搭乗者の数Nを検出し、これを駐車前の乗車人数N0に設定する(N0=N)。駐車前の乗車人数N0は、始めに、出発地点からの発進時に検出される。出発地点は、例えば、運転者の自宅駐車場である。
【0066】
S203では、送迎先の地点において自動駐車モードによる駐車を開始した後、駐車が完了したか否かを判定する。駐車が完了したか否かは、車両が自動駐車における走行経路の終点、つまり、目標駐車位置に到達したか否かにより判定可能である。駐車が完了した場合は、S204へ進み、完了していない場合は、今回のルーチンによる制御を終了する。
【0067】
S204では、駐車が完了した後の搭乗者の数Nを検出し、これを駐車後の乗車人数N1に設定する(N1=N)。
【0068】
S205では、駐車後の乗車人数N1が駐車前の乗車人数N0よりも少ないか否か、つまり、駐車の前後で搭乗者の数Nが減少したか否かを判定する。駐車後の乗車人数N1が駐車前の乗車人数N0よりも少ない場合は、S206へ進み、駐車前の乗車人数N0以上である場合は、S209へ進む。
【0069】
S206では、駐車後の乗車人数N1が1人であるか否かを判定する。駐車後の乗車人数N1が1人、つまり、駐車後の車内に残る搭乗者が運転者のみであるか否かを判定する。駐車後の乗車人数N1が1人である場合は、S208へ進み、駐車後の乗車人数が1人以外、つまり、2人以上である場合は、S207へ進む。
【0070】
S207では、運転者に対し、送迎モードを継続するか否かの確認を促す。これに対し、運転者が送迎モード設定スイッチ302の操作を保留した場合は、送迎モードを継続することとして、S209へ進み、運転者が送迎モード設定スイッチ302を操作し、送迎モードを解除した場合は、S208へ進む。
【0071】
S208では、送迎モードを自動的に解除する。
【0072】
S209では、今回の自動駐車における駐車後の乗車人数N1を駐車前の乗車人数N0に代入し、駐車前の乗車人数N0を駐車後の乗車人数N1に更新する。
【0073】
このように、本実施形態では、自動駐車モードにおける駐車の前後において搭乗者の数Nを検出し、駐車後の乗車人数N1が駐車前の乗車人数N0よりも少ない場合、つまり、駐車の前後で搭乗者が減少した場合は、駐車後の乗車人数N1が2人以上であることを条件に、運転者に対して送迎モードを継続するか否かの確認を促す。そして、駐車後の乗車人数N1が1人のみである、つまり、駐車後の車内に残るのが運転者のみである場合は、送迎を完了したと判断して、送迎モードを自動的に解除する。これに対し、駐車の前後で搭乗者の数に変化がないか、搭乗者が増加した場合は、次回の自動駐車、換言すれば、次の送迎先の地点での自動駐車に備え、今回の自動駐車における駐車後の乗車人数N1をもって駐車前の乗車人数N0を更新する。
【0074】
(作用および効果の説明)
本実施形態によれば、運転者に降車意思がない場合に、駐車スペースPに対して常に運転席側に片寄らせて目標駐車位置を設定することで、同乗者の降車のためのスペースを助手席側に確保し、降車時における利便性の向上を図るとともに、同乗者に対して助手席側からの降車を促し、安全性を確保することが可能となる。
【0075】
ここで、送迎モードが設定されている場合に、運転者に降車意思がないと判定することで、運転者における降車意思の有無を適切かつ容易に判断し、目標駐車位置の設定に反映させることが可能となる。
【0076】
駐車前後で同乗者の数Nが減少した場合に、運転者に対して送迎モードの継続可否の確認を促すことで、送迎モードが不要に継続され、送迎が完了しているにも拘わらず目標駐車位置に片寄りが生じる事態を回避することが可能となる。
【0077】
駐車後における搭乗者が運転者のみである場合、換言すれば、同乗者全員の送迎を完了し、同乗者の数が0となった場合に、送迎モードを自動的に解除することで、運転者の操作によらずに送迎モードを適切に解除し、その不要な継続が弊害を及ぼす事態を回避すること可能となる。
【0078】
同乗者の属性を判定し、運転席以外の座席に着座いている高齢者または子どもがいる場合に、運転者の降車意思に拘らず、駐車スペースに対して運転席側に片寄らせて目標駐車位置を設定することで、同乗者の降車のためのスペースを助手席側に確保し、降車時における利便性の向上を図るとともに、同乗者である高齢者または子どもに対して助手席側からの降車を促すことが可能となる。
【0079】
本実施形態では、駐車の前後における搭乗者の数N(N0、N1)を検出し、駐車前よりも駐車後の数が減少した場合に(N1<N0)、運転者に対して送迎モードを継続するか否かの確認を促すこととした。これに限らず、駐車後における同乗者が所定の人数以下に減少した場合に、送迎モードを継続するか否かの確認を促すようにしてもよい。例えば、駐車後における同乗者が座席(運転席を除く)を問わず1人である場合や、駐車後に同乗者が着席しているのが助手席のみである場合に、継続可否の確認を促す。
【0080】
これにより、送迎先が複数に亘る場合に、運転者に対して同乗者が減少するたびに継続可否の確認を促すことにより、運転者に過剰な煩わしさを感じさせる事態を回避することが可能となる。
【0081】
(他の実施形態の説明)
図7は、本発明の他の実施形態に係る自動駐車制御の内容を示すフローチャートである。
【0082】
本実施形態では、搭乗者が着座している座席の位置(以下「着座位置」という)に応じて目標駐車位置を設定し、具体的には、車内で着座している搭乗者の数に、車両の前進方向に対して左側に並ぶ座席と右側に並ぶ座席とで違いがある場合に、搭乗者の数が多い側とは反対側に片寄らせて目標駐車位置を設定する。その際、運転者に降車意思があるか否かを判定し、運転者に降車位置がある場合は、搭乗者が着座しているか否かの判定対象とする座席、つまり、着座位置の検出対象とする座席に運転席を含める一方、降車意思がない場合は、判定対象ないし検出対象とする座席から運転席を除外する。
【0083】
S301では、車外カメラ201および車内カメラ203等の出力信号をもとに得られる各種制御情報を読み込む。
【0084】
S302では、右側に並ぶ座席、具体的には、運転席または右側後部席に着座している搭乗者の数(以下「右座席乗車人数」という)Naを検出する。
【0085】
S303では、左側に並ぶ座席、具体的には、助手席または左側後部席に着座している搭乗者の数(以下「左座席乗車人数」という)Nbを検出する。
【0086】
S304では、送迎モードが設定されているか否かを判定する。送迎モードが設定されている場合は、S305へ進み、設定されていない場合は、S306へ進む。
【0087】
S305では、右座席乗車人数Naを1だけ減少させる(Na=Na-1)。つまり、送迎モードが設定されている場合は、運転者に降車意思がないものとみなして、目標駐車位置の設定に関わる乗車人数のうち、右座席乗車人数Naから運転者の分の1を減じるのである。これにより、搭乗者が着座しているか否かの判定対象とする座席から、運転席を除外する。
【0088】
S306では、右座席乗車人数Naと左座席乗車人数Nbとが一致するか否かを判定する。右座席乗車人数Naと左座席乗車人数Naとが一致する場合は、S308へ進み、相違する場合は、S307へ進む。
【0089】
S307では、右座席乗車人数Naが左座席乗車人数Nbよも多いか否かを判定する。右座席乗車人数Naが左座席乗車人数Nbよりも多い場合は、S309へ進み、それ以外の場合、つまり、右座席乗車人数Naが左座席乗車人数Nbよりも少ない場合は、S310へ進む。
【0090】
S308では、目標駐車位置を駐車スペースの中央に設定する。
【0091】
S309では、目標駐車位置を駐車スペースに対して左寄りの位置に設定する。
【0092】
S310では、目標駐車位置を駐車スペースに対して右寄りの位置に設定する。
【0093】
S311では、自動駐車を実施し、車両を目標駐車位置に移動させる。
【0094】
このように、運転者に降車意思がある場合は、着座位置の検出対象とする座席に運転席を含め、運転者に降車意思がない場合は、着座位置の検出対象とする座席から運転席を除外することで、特に運転者に降車意思がない場合に、運転者以外の同乗者の利便性を優先して目標駐車位置を設定することが可能となる。
【0095】
以上の説明では、送迎モードが設定されている場合に、これをもって運転者に降車意思がないと判定することとした。これに限らず、運転者に降車意思があるか否かの判定は、運転者が行う操作により運転者の降車意思を検出可能な降車確認スイッチを設置するなど、より直接的な方法により行うことも可能である。
【0096】
さらに、区画線L1、L2により駐車スペースPの左右の境界が定められる場合について説明したが、これに限らず、区画線L1、L2の表示のない場合に適用することも可能である。例えば、駐車スペースPをその左右中央の位置情報とともに他の駐車スペースに対して識別可能に予め登録しておき、駐車スペースPにおける実際の駐車に際し、通常は、目標駐車位置を登録されている位置情報から駐車スペースPの中央に設定する一方、運転者に降車意思がないか、同乗者に高齢者または子どもがいる場合は、目標駐車位置を調整し、中央よりも右寄りの位置に設定する。
【符号の説明】
【0097】
S…車両の制御システム、1…駆動装置、2…制動装置、3…操舵装置、4…前後進切替装置、101…自動駐車コントローラ、201…車外カメラ、202…ミリ波レーダ、203…車内カメラ、204…アクセルセンサ、205…車輪速センサ、206…操舵センサ、301…駐車モード選択スイッチ、302…送迎モード設定スイッチ、303…自動駐車開始スイッチ、401…シートベルトリマインダスイッチ。