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特開2024-168746情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168746
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20241128BHJP
【FI】
G06Q30/0241
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085667
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林田 憲昌
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】商品の販売者等の商品の直接的関係者でない者が、当該商品を紹介するライブ動画を配信することを支援できる情報処理装置等を提供する。
【解決手段】サーバ100は、配信者端末200aの位置が、商品に関連する予め設定された商品関連エリア内か否かを判定するエリア判定部131と、エリア判定部131により位置が商品関連エリア内であると判定された配信者端末200aから送信された動画を受け付ける動画受付部132と、動画受付部132が受け付けた動画を視聴者端末200bに送信するサーバ送信部111と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
第1端末の位置が、商品に関連する予め設定されたエリア内か否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記位置が前記エリア内であると判定された前記第1端末から送信された動画を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記動画を第2端末に送信する送信部と、を含む。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記商品に関する情報である商品情報を記憶する記憶部をさらに含み、
前記送信部は、前記第2端末に前記商品情報を送信する。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記商品情報は、前記第2端末の表示部において前記動画に重ね合わせて表示される。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の情報処理装置であって、
第3端末から送信された前記商品情報を前記記憶部に記憶させる登録部をさらに含み、
前記第3端末のユーザアカウントは、前記第1端末のユーザアカウントと異なる。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記送信部は、前記第3端末から送信された商品指定情報に応じて、前記商品指定情報が指定する前記商品の前記商品情報を前記第2端末に送信する。
【請求項6】
請求項2又は請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記送信部は、前記第1端末から送信された商品指定情報に応じて、前記商品指定情報が指定する前記商品の前記商品情報を前記第2端末に送信する。
【請求項7】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記送信部は、前記動画を前記第3端末のユーザアカウントに紐付けて第2端末に送信する。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記送信部は、前記動画を前記第1端末のユーザアカウントに紐付けて第2端末に送信する。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記第1端末のユーザアカウントに報酬を付与する処理を行う報酬付与部をさらに含む。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理装置であって、
前記第2端末から送信された購入申込情報に応じて、前記商品を前記第2端末のユーザアカウントに販売する処理を行う販売処理部をさらに含み、
前記報酬付与部は、前記商品の販売実績に応じた報酬を前記第1端末のユーザアカウントに付与する処理を行う。
【請求項11】
請求項9に記載の情報処理装置であって、
前記報酬付与部は、前記動画の再生実績に応じた報酬を前記第1端末のユーザアカウントに付与する処理を行う。
【請求項12】
情報処理装置のコンピュータが実行する情報処理方法であって、
第1端末の位置が、商品に関連する予め設定されたエリア内か否かを判定することと、
前記位置が前記エリア内であると判定された前記第1端末から送信された動画を受け付けることと、
受け付けた前記動画を第2端末に送信することと、を含む。
【請求項13】
情報処理装置のコンピュータに実行されるためのプログラムであって、
第1端末の位置が、商品に関連する予め設定されたエリア内か否かを判定することと、
前記位置が前記エリア内であると判定された前記第1端末から送信された動画を受け付けることと、
受け付けた前記動画を第2端末に送信することと、が前記情報処理装置に実行される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ライブ映像を用いた商品販売(ライブコマース)においては、配信サーバと当該配信サーバと通信可能に接続されたユーザ端末とを備え、配信者によるライブ映像を視聴者に配信するライブ映像配信サービスを提供し、商品に対する所定の行動の実行状況に基づいて、商品の購入に至る前の状態を含む個別の視聴者の現在の状態を配信者画面に表示するライブ映像配信システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-199352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示されるような技術においては、ユーザ端末のユーザは、配信者としてライブ映像の配信及び商品の販売を行う、すなわち、ライブ動画の配信と商品の販売とを同一ユーザが行う。このため、商品の販売を行う店舗のスタッフがライブ動画の配信も行わねばならないが、店舗のスタッフはライブ動画の配信に長けているとは限らない。一方、動画配信を日常的に行い動画配信に長けている、いわゆるインフルエンサー等の動画配信者が、特許文献1に示されるような技術を用いてライブコマースを行う場合、動画配信者自らが商品の販売に係る諸業務も併せて行わねばならない。
【0005】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、商品の販売者等の商品の直接的関係者でない者が、当該商品を紹介するライブ動画を配信することを支援できる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る情報処理装置は、第1端末の位置が、商品に関連する予め設定されたエリア内か否かを判定する判定部と、前記判定部により前記位置が前記エリア内であると判定された前記第1端末から送信された動画を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記動画を第2端末に送信する送信部と、を含む。
【0007】
本開示に係る情報処理方法は、情報処理装置のコンピュータが実行する情報処理方法であって、第1端末の位置が、商品に関連する予め設定されたエリア内か否かを判定することと、前記位置が前記エリア内であると判定された前記第1端末から送信された動画を受け付けることと、受け付けた前記動画を第2端末に送信することと、を含む。
【0008】
本開示に係るプログラムは、情報処理装置のコンピュータに実行されるためのプログラムであって、第1端末の位置が、商品に関連する予め設定されたエリア内か否かを判定することと、前記位置が前記エリア内であると判定された前記第1端末から送信された動画を受け付けることと、受け付けた前記動画を第2端末に送信することと、が前記情報処理装置に実行される。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムによれば、商品の直接的関係者でない者が、当該商品を紹介するライブ動画を配信することを支援できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係るライブコマースシステムの全体構成を示す図である。
図2】実施の形態1に係るライブコマースシステムの全体構成及び処理の概要を示す図である。
図3】実施の形態1に係るライブコマースシステムが備えるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図4】実施の形態1に係るライブコマースシステムが備えるサーバの構成を示すブロック図である。
図5】実施の形態1に係るライブコマースシステムの配信者端末における表示画面例を示す図である。
図6】実施の形態1に係るライブコマースシステムの視聴者端末における表示画面例を示す図である。
図7】実施の形態1に係るライブコマースシステムの視聴者端末における表示画面例を示す図である。
図8】実施の形態1に係るライブコマースシステムの配信者端末における表示画面例を示す図である。
図9】実施の形態1に係るライブコマースシステムにおける処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【0012】
実施の形態1.
図1から図9を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。図1はライブコマースシステムの全体構成を示す図である。図2はライブコマースシステムの全体構成及び処理の概要を示す図である。図3はライブコマースシステムが備えるユーザ端末の構成を示すブロック図である。図4はライブコマースシステムが備えるサーバの構成を示すブロック図である。図5及び図8のそれぞれはライブコマースシステムの配信者端末における表示画面例を示す図である。図6及び図7のそれぞれはライブコマースシステムの視聴者端末における表示画面例を示す図である。図9はライブコマースシステムにおける処理の一例を示す図である。
【0013】
本開示に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【0014】
図1及び図2に示すように、この実施の形態に係るライブコマースシステム400は、サーバ100と、ユーザ端末200とを備えている。ライブコマースシステム400では、サーバ100とユーザ端末200とが、ネットワーク300を介して通信可能に接続されている。
【0015】
ここで説明する構成例では、サーバ100は、ネットワーク300を介してユーザが所有するユーザ端末200に、ライブコマースサービスを提供する。ライブコマースサービスとは、ライブ動画配信サービスと、電子商取引サービスすなわちオンライン販売サービスとを組み合わせたサービスである。商品を紹介する動画をライブ配信し、視聴者は、配信者とリアルタイムでやり取り等して商品を確認しつつ、オンラインで商品を購入できる。
【0016】
ユーザ端末200には、配信者端末200aと、視聴者端末200bと、店舗端末200cとがある。本開示においては、配信者端末200a、視聴者端末200b及び店舗端末200cを区別せず総称してユーザ端末200という。なお、ネットワーク300に接続される配信者端末200a、視聴者端末200b、店舗端末200cのそれぞれの数は1台に限られず、2台以上であってもよい。
【0017】
ネットワーク300は、配信者端末200a、視聴者端末200b及び店舗端末200cを含むユーザ端末200と、1以上のサーバ100とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク300は、ユーザ端末200がサーバ100に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。ネットワーク300のうちの1つ又は複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよいし、そうでなくてもよい。
【0018】
ネットワーク300は、例えば、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network:LAN)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDN(Integrated Service Digital Networks)、無線LAN、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、又は、衛星通信等、もしくは、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク300は、1つ又は複数のネットワーク300を含むことができる。
【0019】
ユーザ端末200は、本開示に係る実施形態の機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。ユーザ端末200は、例えば、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(例えば、デスクトップPC、ラップトップPC、タブレットPC等)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA(Personal Digital Assistant)、電子メールクライアント等)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイス等)、又は他種のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームを含む。また、ユーザ端末200は情報処理端末と表現されてもよい。
【0020】
サーバ100は、ユーザ端末200に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。サーバ100は、本開示に係る実施形態の機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。サーバ100は、例えば、サーバ装置、コンピュータ(例えば、デスクトップPC、ラップトップPC、タブレットPC等)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA、電子メールクライアント等)、あるいは他種のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームを含む。また、サーバ100は情報処理装置と表現されてもよい。サーバ100とユーザ端末200とを区別する必要がない場合は、サーバ100とユーザ端末200とは、それぞれ情報処理装置と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0021】
次に、図3を参照しながら、ユーザ端末200の構成について説明する。ユーザ端末200は、端末制御部230、端末記憶部220、端末通信部210、入出力部240、表示部250、マイク260、スピーカ270及びカメラ280を備える。ユーザ端末200のハードウェアの各構成要素は、例えば、バスを介して相互に接続されている。なお、ユーザ端末200のハードウェア構成として、ここで説明する全ての構成要素を含むことは必須ではない。例えば、ユーザ端末200は、カメラ280等の個々の構成要素、又は複数の構成要素を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0022】
端末通信部210は、ネットワーク300を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。端末通信部210は、ネットワーク300を介して、サーバ100との通信を実行する機能を有する。
【0023】
端末通信部210は、端末送信部211及び端末受信部212を含んでいる。端末送信部211は、各種データを端末制御部230からの指示に従って、サーバ100に送信する。端末受信部212は、サーバ100から送信された各種データを受信し、端末制御部230に伝達する。なお、端末通信部210を端末通信I/F(インタフェース)と表現する場合もある。また、端末通信部210が物理的に構造化された回路で構成される場合には、端末通信回路と表現する場合もある。
【0024】
入出力部240は、入力部及び出力部を含む。入力部は、ユーザ端末200に対する各種操作を入力する装置である。出力部は、ユーザ端末200で処理された処理結果を出力する装置である。入出力部240は、入力部と出力部が一体化していてもよいし、入力部と出力部に分離していてもよいし、そうでなくてもよい。
【0025】
入力部は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を端末制御部230に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。入力部は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス等を含み得る。
【0026】
出力部は、端末制御部230で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。出力部は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ(音声出力)、レンズ(例えば3D(Three Dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンター等を含み得る。
【0027】
表示部250は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。表示部250は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(Organic Electroluminescence Display)等)、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中等(真空であってもよいし、そうでなくてもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含み得る。なお、これらの表示部250は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0028】
なお、入出力部240がタッチパネルを有する場合、入出力部240と表示部250とは、略同一の大きさ及び形状で対向して配置されていてもよい。
【0029】
端末制御部230は、プログラム内に含まれたコード又は命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、端末制御部230は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0030】
端末制御部230は、例えば、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プロセッサコア(Processor Core)、マルチプロセッサ(Multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含む。
【0031】
端末記憶部220は、ユーザ端末200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。端末記憶部220は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等各種の記憶媒体を含む。また、端末記憶部220は、メモリ(Memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0032】
ユーザ端末200は、プログラムを端末記憶部220に記憶し、このプログラムを実行することで、端末制御部230が、端末制御部230に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、端末記憶部220に記憶されるプログラムは、ユーザ端末200に、端末制御部230が実行する各機能を実現させる。換言すれば、ユーザ端末200においてメモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行し、ユーザ端末200のハードウェアとソフトウェアとが協働することによって、ユーザ端末200が備える各部の機能が実現される。なお、このプログラムは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0033】
マイク260は、音声データの入力に利用される。スピーカ270は、音声データの出力に利用される。カメラ280は、動画像データ及び/又は静止画像データの取得に利用される。
【0034】
次に、図4を参照しながら、サーバ100の構成について説明する。サーバ100は、サーバ制御部130、サーバ記憶部120及びサーバ通信部110を備えている。サーバ100のハードウェアの各構成要素は、例えば、バスを介して相互に接続されている。
【0035】
サーバ制御部130は、プログラム内に含まれたコード又は命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。サーバ制御部130は、代表的には中央処理装置(CPU)であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGA等であってもよいし、そうでなくてもよい。本開示において、サーバ制御部130は、これらに限定されない。
【0036】
サーバ記憶部120は、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。サーバ記憶部120は、HDD、SSD、フラッシュメモリ等各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、サーバ記憶部120は、これらに限定されない。また、サーバ記憶部120は、メモリ(Memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0037】
サーバ通信部110は、ネットワーク300を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。サーバ通信部110は、ネットワーク300を介して、ユーザ端末200との通信を実行する機能を有する。
【0038】
サーバ通信部110は、サーバ送信部111及びサーバ受信部112を含んでいる。サーバ送信部111は、各種データをサーバ制御部130からの指示に従って、ユーザ端末200に送信する。また、サーバ受信部112は、ユーザ端末200から送信された各種データを受信し、サーバ制御部130に伝達する。
【0039】
サーバ通信部110は、ネットワーク300を介して、店舗端末200cとの通信を実行する機能を有する。サーバ送信部111は、各種データをサーバ制御部130からの指示に従って、店舗端末200cに送信する。また、サーバ受信部112は、店舗端末200cから送信された各種データを受信し、サーバ制御部130に伝達する。
【0040】
サーバ通信部110をサーバ通信I/F(インタフェース)と表現する場合もある。また、サーバ通信部110が物理的に構造化された回路で構成される場合には、サーバ通信回路と表現する場合もある。
【0041】
なお、サーバ100は、ハードウェア構成として、入出力部及びディスプレイを備えてもよい。入出力部は、サーバ100に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力部は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報をサーバ制御部130に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。ディスプレイは、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD等)で実現される。この場合、例えば、サーバ100のハードウェアは、ディスプレイを取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0042】
サーバ100は、プログラムをサーバ記憶部120に記憶し、このプログラムを実行することで、サーバ制御部130が、サーバ制御部130に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、サーバ記憶部120に記憶されるプログラムは、サーバ100に、サーバ制御部130が実行する各機能を実現させる。換言すれば、サーバ100においてメモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行し、サーバ100のハードウェアとソフトウェアとが協働することによって、サーバ100が備える各部の機能が実現される。なお、このプログラムは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0043】
なお、ユーザ端末200の端末制御部230、及び/又は、サーバ100のサーバ制御部130は、制御回路を有するCPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよいし、そうでなくてもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、本開示に係る実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよいし、そうでなくてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSI等と呼称されることもある。
【0044】
また、本開示に係る実施形態のプログラム(例えば、ソフトウェアプログラム、コンピュータプログラム、又はプログラムモジュール)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、されなくてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。また、プログラムは、本開示に係る実施形態の機能の一部を実現するためのものであってもよいし、そうでなくてもよい。さらに、本開示に係る実施形態の機能を記憶媒体に既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0045】
記憶媒体は、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又は特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カード、又はドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、もしくは、これらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムを記憶可能であれば、どのようなデバイス又は媒体であってもよい。また、記憶媒体はメモリ(Memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0046】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ100及び/又はユーザ端末200に提供されてもよいし、されなくてもよい。プログラムが伝送媒体を介して提供される場合、サーバ100及び/又はユーザ端末200は、例えば、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することが可能である。
【0047】
また、本開示に係る実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。また、サーバ100及び/又はユーザ端末200における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよいし、そうでなくてもよい。また、ユーザ端末200における処理の少なくとも一部を、サーバ100により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、ユーザ端末200の端末制御部230の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、サーバ100で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。また、サーバ100における処理の少なくとも一部を、ユーザ端末200により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、サーバ100のサーバ制御部130の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、ユーザ端末200で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
【0048】
なお、本開示のプログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)等のオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5等のマークアップ言語等を用いて実装され得る。
【0049】
この実施の形態に係るライブコマースシステム400においては、配信者端末200aは、第1端末である。第1端末は、第1アカウントのユーザが操作しているユーザ端末200である。第1アカウントのユーザは配信者ユーザである。視聴者端末200bは、第2端末である。第2端末は、第2アカウントのユーザが操作しているユーザ端末200である。第2アカウントのユーザは視聴者ユーザである。店舗端末200cは、第3端末である。第3端末は、第3アカウントのユーザが操作しているユーザ端末200である。第3アカウントのユーザは店舗ユーザである。第1アカウント、第2アカウント及び第3アカウントは、互いに異なるアカウントである。
【0050】
第3端末は、商品の供給・販売に関連するユーザが操作するユーザ端末200であり、店舗端末200cは、その一例である。店舗端末200cは、商品を販売する店舗に設置されている。第3端末は、他に例えば、商品を販売する小売業者、商品を製造するメーカー企業等が有する端末であってもよい。
【0051】
この実施の形態に係るライブコマースシステム400においては、図3に示すように、ユーザ端末200の端末記憶部220は、ユーザID記憶部221を含んでいる。ユーザID記憶部221には、ユーザIDが記憶されている。ユーザIDは、当該ユーザ端末200を使用しているユーザを一意に特定可能なユーザ識別子である。ユーザIDは、例えば、アカウントIDであってもよい。
【0052】
前述したように、ライブコマースシステム400は、電子商取引システムすなわちオンライン販売サービスと、ライブ動画配信サービスとを組み合わせたライブコマースサービスを提供する。まず、オンライン販売サービスに関連する構成について説明する。なお、ライブコマースシステム400は、ライブ動画配信中のみオンラインによる商品販売を可能としてもよいし、ライブ動画配信中か否かによらず、常時オンラインによる商品販売を可能としてもよい。また、ライブコマースシステム400は、ライブ動画配信中か否かによってオンラインで販売する対象商品を変更するようにしてもよい。
【0053】
この実施の形態に係るライブコマースシステム400においては、図4に示すように、サーバ100のサーバ記憶部120は、ユーザ情報記憶部121及び商品情報記憶部122を含んでいる。ユーザ情報記憶部121は、ユーザIDのそれぞれに対応付けて、当該ユーザIDのユーザに関する情報を記憶している。ユーザに関する情報には、当該ユーザの年齢層、性別、職業、居住地等の情報が含まれ得る。
【0054】
商品情報記憶部122は、ライブコマースシステム400が取り扱う商品に関する情報である商品情報を記憶している。商品情報記憶部122が記憶する商品情報には、例えば、商品名、商品の価格、商品の写真、商品のサイズ等が含まれ得る。
【0055】
店舗ユーザは、店舗端末200cを操作して、販売する商品をサーバ100に登録できる。店舗ユーザは、店舗端末200cを操作して商品情報を入力する。商品情報とは、販売しようとする商品に関する情報である。入力された商品情報は、店舗端末200cの端末送信部211からサーバ100に送信される。
【0056】
図4に示すように、サーバ100は、サーバ制御部130により実現される機能として、商品情報登録部133を備えている。サーバ受信部112が商品情報を受信するとサーバ100の商品情報登録部133は、受信された商品情報の登録処理を行う。登録処理により、サーバ受信部112が受信した商品情報がサーバ記憶部120の商品情報記憶部122に記憶される。
【0057】
視聴者ユーザは、例えば、視聴者端末200bにインストールされた専用アプリケーション等を介してサーバ100にアクセスすることで、視聴者端末200bから所望する商品を注文できる。視聴者端末200bがサーバ100にアクセスすると、サーバ送信部111は、商品情報記憶部122に記憶されている商品情報を当該視聴者端末200bに送信する。視聴者端末200bの端末受信部212は、サーバ100から送信された商品情報を受信する。図3に示すように、視聴者端末200bは、端末制御部230により実現される機能として、表示処理部231を備えている。表示処理部231は、端末受信部212により受信された情報に基づく表示を、当該視聴者端末200bの表示部250に表示させる。このようにして、視聴者端末200bの表示部250には、商品の選択画面が表示される。
【0058】
視聴者ユーザが視聴者端末200bを操作して注文商品を選択し、支払い方法、配送先情報等を入力した後、注文の最終確認操作がなされると、端末送信部211は、選択された商品すなわち注文商品の情報をサーバ100に送信する。この際、端末送信部211は、注文商品の情報とともに、ユーザIDをサーバ100に送信してもよい。サーバ100のサーバ受信部112は、視聴者端末200bから送信された注文商品の情報及びユーザIDを含む購入申込情報を受信する。
【0059】
図4に示すように、サーバ100は、サーバ制御部130により実現される機能として、販売処理部134をさらに備えている。サーバ受信部112が購入申込情報を受信するとサーバ100の販売処理部134は、受信された購入申込情報に基づいて販売処理を行う。販売処理においては、販売処理部134は、注文の決済処理を行う。決済処理が正常に完了したら、販売処理部134は、商品情報記憶部122及びユーザ情報記憶部121に記憶されている情報等を参照し、商品の発送処理を行う。商品の発送処理においては、例えば、サーバ送信部111は、商品の在庫がある店舗の店舗端末200cに購入申込情報を送信する。店舗の店員は、店舗端末200cで購入申込情報の内容を確認し、購入された商品を視聴者端末200bの視聴者ユーザに発送する。このようにして、販売処理部134は、視聴者端末200bから送信された購入申込情報に応じて、商品を視聴者端末200bのユーザアカウントに販売する処理を行う。
【0060】
次に、ライブコマースシステム400におけるライブ動画配信サービスに関連する構成について説明する。配信者ユーザは、動画の撮影に先立ち配信者端末200aを操作してライブ動画配信サービスへのログインを行う。配信者ユーザが配信者端末200aでログイン操作すると、端末送信部211は、ユーザID(アカウントID)及び当該配信者端末200aの位置に関する情報をサーバ100に送信する。配信者端末200aの位置情報は、例えば、配信者端末200aに搭載されているGPS(Global Positioning System)機能を用いて取得できる。サーバ100のサーバ受信部112は、配信者端末200aから送信されたユーザID及び位置情報を受信する。
【0061】
図4に示すように、サーバ100のサーバ記憶部120は、エリア情報記憶部123をさらに含んでいる。エリア情報記憶部123は、エリア情報を予め記憶している。エリア情報とは、商品に関連するエリア(以下、「商品関連エリア」ともいう)に関する情報である。本開示において商品関連エリアとは、具体的に例えば、当該商品を販売している店舗、当該商品を展示している展示会場、当該商品を製造している工場、当該商品を企画等している企業のショールーム等である。
【0062】
また、サーバ100は、サーバ制御部130により実現される機能として、エリア判定部131及び動画受付部132をさらに備えている。エリア判定部131は、配信者端末200aの位置がエリア情報記憶部123に記憶されている商品関連エリア(例えば店舗)内であるか否かを判定する。この判定には、例えば、配信者端末200aから送信された位置情報を使用する。エリア判定部131は、このようにして、第1端末すなわち配信者端末200aの位置が、商品関連エリア内か否かを判定する。
【0063】
なお、エリア判定部131による配信者端末200aが商品関連エリア内であるか否かの判定は、GPSを利用したものに限られない。他に例えば、以下のようにして配信者端末200aが商品関連エリア内であるか否かの判定を行ってもよい。まず、商品関連エリアである店舗等毎に店舗等を一意に特定可能なIDを割り振る。商品関連エリアIDは、サーバ100のエリア情報記憶部123に記憶される。そして、商品関連エリアIDを示す例えば二次元コード等を当該商品関連エリア内に予め掲示しておく。配信者ユーザは、自身が動画配信を行おうとする商品関連エリア内に入ったら、配信者端末200aのカメラ280等で当該商品関連エリア内に予め掲示されている、商品関連エリアIDを示す二次元コード等を読みとる。配信者端末200aの端末送信部211は、読み取った二次元コード等が示す商品関連エリアIDをサーバ100に送信する。そして、エリア判定部131は、配信者端末200aから送信された商品関連エリアIDをエリア情報記憶部123に記憶されている商品関連エリアIDと照合することで、配信者端末200aの位置が商品関連エリア内であるか否かを判定する。
【0064】
また、商品関連エリアにビーコン発信機を設置し、配信者端末200aがビーコン発信機の通信可能範囲内に入っているか否かによって、配信者端末200aの位置が商品関連エリア内であるか否かを判定してもよい。他に例えば、商品関連エリアに無線通信のアクセスポイントを設置し、配信者端末200aがアクセスポイントに接続しているか否かによって、配信者端末200aの位置が商品関連エリア内であるか否かを判定してもよい。
【0065】
サーバ100の動画受付部132は、エリア判定部131により位置が商品関連エリア内であると判定された配信者端末200aから送信された動画を受け付ける。配信者ユーザは、配信者端末200aのカメラ280及びマイク260等を用いて、動画を撮影する。端末送信部211は、撮影された動画をサーバ100に送信する。サーバ受信部112は、配信者端末200aから送信された動画を受信する。動画受付部132は、受信した動画の送信元の配信者端末200aが、エリア判定部131により商品関連エリア内にあると判定されたものであれば、当該動画を受け付ける。一方、受信した動画の送信元の配信者端末200aが、商品関連エリア内にあると判定されたものでなければ、動画受付部132は当該動画を受け付けない。
【0066】
そして、サーバ送信部111は、動画受付部132が受け付けた動画を第2端末すなわち視聴者端末200bに送信する。このようにして、サーバ100は、商品関連エリア内の店舗等にある配信者端末200aで撮影された動画を視聴者端末200bに配信する。したがって、配信者ユーザは、商品関連エリア内に入ることで、商品関連エリア内の店舗等で撮影した商品を紹介する動画を配信できる。
【0067】
この際、商品の紹介動画を撮影した撮影者ユーザの第1アカウントと、当該商品を登録した店舗ユーザの第3アカウントとは異なるアカウントである。すなわち、紹介しようとする商品とは直接的な関係はないが、当該商品の購買層の視聴者ユーザには大きな影響力を有するいわゆるインフルエンサー等が、当該商品を紹介するライブ動画を容易に配信できる。
【0068】
また、店舗ユーザがライブ動画配信に長けていなくとも、配信者ユーザがライブ動画配信に長けていれば、視聴者への訴求効果が高いライブ動画配信を行うことが可能である。さらに、通常の店舗運営業務を担当する店舗ユーザは、ライブ動画配信作業を行う必要がないため、店舗ユーザの業務負荷低減を図ることができる。一方、在庫確認や商品発送等の販売処理に係る諸業務は、店舗ユーザが行う。このため、配信者ユーザ販売処理に係る諸業務を行う必要がない。このようにして、本開示に係るライブコマースシステム400によれば、商品の販売者等の商品の直接的関係者でない者が、当該商品を紹介するライブ動画を配信することを支援し、商品の販売促進を図ることができる。
【0069】
サーバ送信部111は、動画受付部132が受け付けた動画を、当該動画を撮影した配信者端末200aを操作している配信者ユーザのアカウントに紐付けて視聴者端末200bに送信する。この場合、視聴者端末200bにおいては、動画が配信者ユーザのアカウントの配信画面で表示される。このようにすることで、配信者ユーザの登録者に対して動画配信をアピールできる。
【0070】
一方、サーバ送信部111は、動画受付部132が受け付けた動画を、当該動画を撮影した配信者端末200aがある商品関連エリアの店舗の店舗端末200cを操作している店舗ユーザのアカウントに紐付けて視聴者端末200bに送信してもよい。この場合、視聴者端末200bにおいては、動画が店舗ユーザのアカウントの配信画面で表示される。このようにすることで、店舗ユーザの登録者に対して動画配信をアピールできる。
【0071】
サーバ送信部111は、動画受付部132が受け付けた動画とともに、商品情報記憶部122に記憶されている商品情報を視聴者端末200bに送信してもよい。この際に送信する商品情報は、配信動画で紹介されている商品の商品情報とする。動画配信とともに送信する商品情報の指定は、配信者端末200a及び店舗端末200cの一方又は両方で行うことができるようにしてもよい。
【0072】
配信者端末200aで指定を行う場合、サーバ送信部111は、配信者端末200aがある商品関連エリア(店舗等)で取り扱っている全ての商品の商品情報を配信者端末200aに送信する。配信者端末200aの端末受信部212は、サーバ100から送信された商品情報を受信する。配信者端末200aの表示処理部231は、端末受信部212により受信された商品情報に基づいて、配信者端末200aがある商品関連エリア(店舗等)で取り扱っている商品の一覧を当該配信者端末200aの表示部250に表示させる。このようにして、配信者端末200aの表示部250には、商品の選択画面が表示される。
【0073】
図5に示すのは、配信者端末200aの表示部250に表示される商品選択画面510の一例である。同図に示すように、商品選択画面510には、配信者端末200aがある商品関連エリア(店舗等)で取り扱っている商品の商品名、商品画像、価格等が一覧で表示されている。配信者ユーザは、各商品をタップ等する度に、当該商品の選択/非選択の状態を切り替えることができる。そして、所望する商品が選択された状態で選択完了ボタン511をタップ等することで、視聴者端末200bに表示させる商品の選択が完了する。
【0074】
配信者ユーザが配信者端末200aを操作して視聴者端末200bに表示させる商品を選択すると、端末送信部211は、選択された商品を指定する商品指定情報をサーバ100に送信する。サーバ受信部112は、配信者端末200aから送信された商品指定情報を受信する。そして、サーバ送信部111は、受信した商品指定情報が指定する商品情報を商品情報記憶部122から取得して視聴者端末200bに送信する。また、配信者ユーザが配信者端末200aを操作して、カメラ280で紹介したい商品のバーコードや二次元コード等を読み取ることで、視聴者端末200bに表示させる商品を選択できるようにしてもよい。
【0075】
店舗端末200cで指定を行う場合も同様に、店舗ユーザは店舗端末200cを操作して視聴者端末200bに表示させる商品を選択できるようにする。そして、店舗端末200cの端末送信部211は、選択された商品を指定する商品指定情報をサーバ100に送信する。サーバ受信部112は、配信者端末200aから送信された商品指定情報を受信する。サーバ送信部111は、受信した商品指定情報が指定する商品情報を商品情報記憶部122から取得して視聴者端末200bに送信する。
【0076】
視聴者端末200bの端末受信部212は、サーバ100から送信された商品情報を受信する。表示処理部231は、表示部250に商品情報を表示させる。図6に示すのは、視聴者端末200bの表示部250に表示される商品情報表示画面520の一例である。同図に示す例では、商品情報表示画面520の下部に、商品情報表示521が配置されている。商品情報表示521には、商品情報として商品名、商品画像、価格等の表示が含まれている。表示処理部231は、商品情報表示画面520において配信動画を同時に表示してもよい。この場合、表示処理部231は、配信動画に商品情報表示521を重ね合わせて表示してもよい。すなわち、表示処理部231は、配信動画に商品情報を重ね合わせて表示部250に表示させてもよい。また、配信動画に重ね合わせた商品情報表示521に、購入ボタン522を表示してもよい。視聴者ユーザは、視聴者端末200bを操作して購入ボタン522をタップ等することで当該商品を購入できる。なお、購入ボタン522を操作した場合に注文確認画面を表示し、この注文確認画面で注文確定操作を行うことで、商品の購入手続きが完了するようにしてもよい。このようにすることで、視聴者ユーザは配信動画を視聴しながら商品情報を確認でき、その後の購入操作にまでスムーズに誘導できる。
【0077】
また、図6に示すように、商品情報表示画面520に在庫量表示523が含まれていてもよい。在庫量表示523は、配信時点における当該配信に係る商品の在庫量を示す表示である。図示の例では在庫量表示523は、配信開始時の初期在庫量に対する現在の在庫量の割合を縦棒の長さで表すストックゲージである。在庫量表示523は図示の例に限られず、他に例えば、現在の在庫数を数字で表示してもよい。さらに、配信動画に重ねて、当該配信動画を視聴している各視聴者ユーザが視聴者端末200bを操作して投稿したコメントを表示してもよい。
【0078】
図7に示すのは、視聴者端末200bの表示部250に表示される商品情報表示画面520の別例である。視聴者端末200bに表示する商品情報が複数ある場合、同図に示すように、商品情報表示画面520に商品一覧表示524が含まれていてもよい。商品一覧表示524には、複数の商品の商品名、商品画像等の商品情報が一覧で表示されている。すなわち、表示処理部231は、商品情報を一覧にして表示部250に表示させてもよい。このようにすることで、視聴者ユーザは、配信動画で紹介される商品を一覧で確認でき、利便性を向上できる。
【0079】
この実施の形態に係るライブコマースシステム400においては、図4に示すように、サーバ100は、サーバ制御部130により実現される機能として、報酬付与部135をさらに備えていてもよい。報酬付与部135は、配信動画を撮影した配信者端末200aの配信者ユーザのアカウントに報酬を付与する処理を行う。
【0080】
報酬付与部135が付与する報酬は、例えば、配信動画で紹介した商品そのもの、いわゆる電子マネーの残高と引換可能なポイントや、商品との交換が可能な商品券等であってもよい。この場合、商品券は、特定の商品について割引を受けることができる割引クーポン等であってもよい。また、商品券は、オンライン上で発行、使用等が可能なオンラインクーポンであってもよいし、紙又はプラスチックカード等にバーコード等の識別情報が印刷され、あるいは、磁気を利用して記録されたもの等であってもよい。
【0081】
報酬付与部135は、配信動画で紹介した商品の販売実績に応じた報酬を配信者端末200aの配信者ユーザのアカウントに付与してもよい。この場合、報酬付与部135は、例えば、当該商品について予め設定された販売数量、あるいは、販売金額を達成した配信者ユーザのアカウントに報酬を付与する。また、配信動画で紹介した商品の販売実績に基づいて、配信者ユーザについてランク付けを行うことができるようしてもよい。また、報酬付与部135は、配信動画の再生実績に応じた報酬を配信者端末200aの配信者ユーザのアカウントに付与してもよい。このようにすることで、配信者ユーザに対し、商品を紹介する動画配信を行うインセンティブを与えることができる。
【0082】
図8に示すのは、動画配信中の配信者端末200aの表示部250に表示される配信者画面530の一例である。同図に示すように、配信者画面530に、販売実績表示534が含まれるようにしてもよい。販売実績表示523は、配信時点における当該配信に係る商品の販売実績を示す表示である。図示の例では販売実績表示523は、前述した報酬が付与されるため必要な達成条件に対する現在の販売実績の割合を縦棒の長さで表している。販売実績表示523は図示の例に限られず、他に例えば、現在の販売数量又は販売金額を数字で表示してもよい。
【0083】
図8に示す例では、配信者画面530には、配信動画とともに配信残り時間表示531、視聴数表示532、操作ボタン533等も表示されている。例えば、配信残り時間表示531及び視聴数表示532は画面右上に配置され、操作ボタン533は画面下部に表示されている。配信残り時間表示531は配信終了までの残り時間を示す表示である。視聴数表示532は現在の同時接続数を示す表示である。操作ボタン533は、配信動画に対して各種操作を行うためのボタンである。操作ボタン533を操作することで、例えば、配信動画中の人物の顔を認識してスティッカーを付加したり、任意の画像を配信動画に重ね合わせて表示したりできる。また、操作ボタン533を操作することで、他に例えば、配信に係る商品情報を確認したり、BGM・効果音を鳴らしたりすることもできる。なお、同図に示すように、配信者画面530に在庫量表示523が含まれていてもよい。在庫量表示523は、視聴者端末200bの商品情報表示画面520に含まれているものと同様である。
【0084】
次に、以上のように構成されたライブコマースシステム400の動作例について、図9を参照しながら説明する。配信者端末200aを所持した配信者ユーザは、配信者端末200aを操作してライブ動画配信サービスへのログインを行うと、端末送信部211は、ユーザID(アカウントID)及び位置情報をサーバ100に送信する(ステップS21)。
【0085】
すると、ステップS11において、ログインを受け付けたサーバ100のサーバ制御部130は、配信条件が満足されているか否かを判定する。ここで、配信条件には、配信者端末200aの位置が商品関連エリア内であることが含まれている。配信条件には、ライブ動画配信サービスへのログインに成功することが含まれていてもよい。さらに、配信条件には、ライブ動画配信サービスにおける配信者ユーザの登録者数が基準値以上であることや、特定のSNS(Social Networking Service)におけるフォロワー数が基準値以上であることが含まれていてもよい。
【0086】
ステップS11において、エリア判定部131により配信者端末200aの位置が商品関連エリア内であると判定され、配信条件が満足されている場合、サーバ制御部130は、当該配信者端末200aによる動画配信を可能にする(ステップS12)。すなわち、動画受付部132は、当該配信者端末200aから送信された動画の受付を可能にする。このタイミングで、サーバ制御部130は、当該配信者端末200aが商品情報記憶部122に記憶されている商品情報へアクセスできるようにしてもよい。
【0087】
ステップS12において、サーバ送信部111は、配信者端末200aに動画配信が可能であることの通知を送信する。この通知を受けて、配信者ユーザは、配信者端末200aで配信操作を行う(ステップS22)。すなわち、ステップS22で、配信者ユーザは、配信者端末200aのカメラ280及びマイク260等を用いて、動画を撮影する。端末送信部211は、撮影された動画をサーバ100に送信する。
【0088】
ステップS12の後、サーバ制御部130はステップS13の配信処理を行う。ステップS13の配信処理においては、動画受付部132は、ステップS22で配信者端末200aから送信された動画を受け付ける。そして、サーバ送信部111は、動画受付部132が受け付けた動画を視聴者端末200bに送信する。送信された動画は、ステップS31で視聴者端末200bにより受信され表示される。また、この際、サーバ送信部111は、商品情報を視聴者端末200bに送信する。
【0089】
ステップS32で、動画を視聴した視聴者ユーザが視聴者端末200bで商品の購入操作を行うと、視聴者端末200bは、購入申込情報をサーバ100に送信する。サーバ100のサーバ受信部112が、視聴者端末200bから送信された購入申込情報を受信すると、サーバ制御部130は、ステップS14の販売処理を行う。ステップS14の販売処理は、ステップS13の配信処理と並行して行われ得る。ステップS14の販売処理においては、販売処理部134は、購入申込情報に基づいて販売処理を行う。
【0090】
なお、ステップS13の配信処理においては、店舗端末200cでの操作に応じた処理が行われてもよい。具体的に例えば、店舗端末200cで配信の開始操作や停止操作等を行うことができるようにしてもよい。また、ステップS14の販売処理においても、店舗端末200cでの操作に応じた処理が行われてもよい。具体的に例えば、店舗端末200cで在庫確認操作等を行うことができるようにしてもよい。
【0091】
配信者ユーザは、配信者端末200aで配信操作(ステップS22)、すなわち、配信動画の撮影を終了すると、サーバ制御部130は、ステップS13の配信処理を終了し、ステップS15の報酬処理を行う。ステップS15の報酬処理においては、報酬付与部135は、配信動画で紹介した商品の販売実績や配信動画の再生実績等に応じた報酬を配信者端末200aの配信者ユーザのアカウントに付与する。ステップS23において、配信者ユーザは、付与された報酬を配信者端末200aで受け取る。
【0092】
本開示に係る発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本開示に係る発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各部、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。また、以上で説明した実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
【0093】
本開示に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムは、ライブ動画配信サービスと電子商取引サービスとを組み合わせたライブコマースサービスを提供するライブコマースシステムで使用する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムとして活用することができる。
【符号の説明】
【0094】
100 サーバ
110 サーバ通信部
111 サーバ送信部
112 サーバ受信部
120 サーバ記憶部
121 ユーザ情報記憶部
122 商品情報記憶部
123 エリア情報記憶部
130 サーバ制御部
131 エリア判定部
132 動画受付部
133 商品情報登録部
134 販売処理部
135 報酬付与部
200 ユーザ端末
200a 配信者端末
200b 視聴者端末
200c 店舗端末
210 端末通信部
211 端末送信部
212 端末受信部
220 端末記憶部
221 ユーザID記憶部
230 端末制御部
231 表示処理部
240 入出力部
250 表示部
260 マイク
270 スピーカ
280 カメラ
300 ネットワーク
400 ライブコマースシステム
510 商品選択画面
511 選択完了ボタン
520 商品情報表示画面
521 商品情報表示
522 購入ボタン
523 在庫量表示
524 商品一覧表示
530 配信者画面
531 配信残り時間表示
532 視聴数表示
533 操作ボタン
534 販売実績表示
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9