(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168782
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】コネクタ構造体
(51)【国際特許分類】
F16L 33/00 20060101AFI20241128BHJP
F16J 15/10 20060101ALI20241128BHJP
F16L 37/098 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
F16L33/00 B
F16J15/10 C
F16J15/10 L
F16L37/098
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085719
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】弁理士法人 共立特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安田 憲生
(72)【発明者】
【氏名】田中 睦輝
【テーマコード(参考)】
3H017
3J040
3J106
【Fターム(参考)】
3H017CA05
3J040BA02
3J040FA05
3J040HA23
3J106AB01
3J106BA01
3J106BC04
3J106BD01
3J106EA03
3J106ED05
(57)【要約】
【課題】大型化が抑制され部品点数の低減されたコネクタ構造体を提供すること。
【解決手段】
第1筒先端部21を有する第1筒部材2と、
前記第1筒先端部21の外径よりも内径の大きな第2筒先端部31を有する第2筒部材3と、
径方向に圧縮された状態で前記第1筒先端部21の外周面と前記第2筒先端部31の内周面との間に介在し、前記第1筒部材2と前記第2筒部材3との間をシールするシール部材4と、を具備する、コネクタ構造体1。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1筒先端部を有する第1筒部材と、
前記第1筒先端部の外径よりも内径の大きな第2筒先端部を有する第2筒部材と、
径方向に圧縮された状態で前記第1筒先端部の外周面と前記第2筒先端部の内周面との間に介在し、前記第1筒部材と前記第2筒部材との間をシールするシール部材と、を具備する、コネクタ構造体。
【請求項2】
第1筒部材における第1筒先端部の外径よりも内径の大きな第2筒先端部を有する第2筒部材と、
径方向に圧縮された状態で前記第1筒先端部の外周面と前記第2筒先端部の内周面との間に介在し、前記第1筒部材と前記第2筒部材との間をシールするシール部材と、を具備する、コネクタ構造体。
【請求項3】
さらに、前記第1筒部材および前記第2筒部材に取り付けられ、前記コネクタ構造体の軸線方向における前記第1筒部材および前記第2筒部材の位置変化を規制するコネクタ部材を具備する、請求項1または請求項2に記載のコネクタ構造体。
【請求項4】
前記第1筒部材は、前記第1筒先端部に対して前記軸線方向の逆側に位置する第1筒後端部と、外周面から径方向外側に突起する第1筒係合部と、を有し、
前記第1筒係合部が突起する箇所は、前記第1筒部材における前記シール部材との接触箇所よりも前記第1筒後端部側であり、
前記コネクタ部材は、前記第1筒係合部と係合して前記軸線方向における前記第1筒部材の位置変化を規制する第1コネクタ係合部を有する、請求項3に記載のコネクタ構造体。
【請求項5】
前記第2筒部材は、前記第2筒先端部に対して前記軸線方向の逆側に位置する第2筒後端部と、外周面から径方向外側に突起する第2筒係合部と、を有し、
前記第2筒係合部が突起する箇所は、前記第2筒部材における前記シール部材との接触箇所よりも前記第2筒後端部側であり、
前記コネクタ部材は、前記第2筒係合部と係合して前記軸線方向における前記第2筒部材の位置変化を規制する第2コネクタ係合部を有する、請求項3に記載のコネクタ構造体。
【請求項6】
前記第1筒部材は、前記第1筒先端部に対して前記コネクタ構造体の軸線方向の逆側に位置する第1筒後端部を有し、
前記第2筒部材は、前記第2筒先端部に対して前記軸線方向の逆側に位置する第2筒後端部を有し、
前記第2筒部材は、前記シール部材よりも前記第2筒後端部側に、波状をなす部分を有する、請求項1または請求項2に記載のコネクタ構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの筒部材が接続されたコネクタ構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
2つの筒部材を接続するためのコネクタとして、従来から種々のものが知られている。この種のコネクタには、筒の内部から外部への、または筒の外部から内部への流体の漏出を抑制するために、2つの筒部材の間を直接的または間接的にシールするシール部材が設けられる。
【0003】
一般的には、2つの筒部材を同軸的に突き合わせ、当該2つの筒部材の間にOリングやガスケット等のシール部材を介在させる方法が採用されている。
【0004】
しかし当該方法によると、2つの筒部材の継ぎ目において2つの筒部材の軸線方向において充分なシール性を確保する必要がある。このため、当該方法によると、各々の筒部材における軸線方向の端部に上記したシール部材を固定保持するためのフランジを設ける必要がある。
【0005】
シール部材によるシール性を十分に発揮させるためにはフランジの形状を比較的大径にする必要がある。このため、当該方法によると2つの筒部材を含むコネクタ構造体全体が大型化し、コネクタ構造体が汎用性に乏しくなる問題がある。
【0006】
特許文献1には、2つの筒部材を接続するコネクタとしてフレキシブルチューブ用継手が紹介されている。具体的には、当該特許文献1のフレキシブルチューブ用継手は、2つの筒部材の一方であるフレキシブルチューブとコネクタとが一体化されたものであり、コネクタを介して2つの筒部材の他方に接続される。
【0007】
特許文献1のフレキシブルチューブ用継手では、コネクタの一部である筒状本体11によってフレキシブルチューブ1の一部であるコルゲート管2の軸線方向の一端部が径方向外側から覆われている。そして、筒状本体11とコルゲート管2との径方向の隙間には、環状のゴム製シール材21が装着されている。換言すると、特許文献1のフレキシブルチューブ用継手では、筒状本体11とコルゲート管2とがフレキシブルチューブ用継手の径方向に重ねられ、かつ、筒状本体11とコルゲート管2とはゴム製シール材21によって径方向にシールされている。
これにより、特許文献1の技術によると、フレキシブルチューブ用継手の大型化を抑制できる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記したように、特許文献1の技術によると、フレキシブルチューブ用継手の大型化を抑制できる可能性がある。しかしその反面、特許文献1にはフレキシブルチューブ用継手は他の筒部材に接続されるものであり、当該フレキシブルチューブ用継手と他の筒部材との間に別途シール機構が必要になる。つまり、特許文献1の技術によると、フレキシブルチューブ1とコネクタとの間にゴム製シール材を用いたシール機構を要する上に、コネクタと他の筒部材との間にも何らかのシール機構を必要とする。
【0010】
したがって、このような特許文献1の技術によると、2つの筒部材を接続するためのコネクタの部品点数が過大であり、当該コネクタに要するコストが高騰する問題がある。また、特許文献1の技術によると少なくとも2箇所でのシールを必要とすることにより、シール部分を経た流体の漏出リスクも増大してしまう。
このため、コネクタの大型化を抑制しつつ当該コネクタの部品点数を低減し得る技術が望まれている。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、大型化が抑制され部品点数の低減されたコネクタ構造体を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する本発明の第1のコネクタ構造体は、
第1筒先端部を有する第1筒部材と、
前記第1筒先端部の外径よりも内径の大きな第2筒先端部を有する第2筒部材と、
径方向に圧縮された状態で前記第1筒先端部の外周面と前記第2筒先端部の内周面との間に介在し、前記第1筒部材と前記第2筒部材との間をシールするシール部材と、を具備する、コネクタ構造体である。
【0013】
また、上記課題を解決する本発明の第2のコネクタ構造体は、
第1筒部材における第1筒先端部の外径よりも内径の大きな第2筒先端部を有する第2筒部材と、
径方向に圧縮された状態で前記第1筒先端部の外周面と前記第2筒先端部の内周面との間に介在し、前記第1筒部材と前記第2筒部材との間をシールするシール部材と、を具備する、コネクタ構造体である。
【0014】
本発明のコネクタ構造体によると、大型化が抑制され部品点数の低減されたコネクタ構造体を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施例1のコネクタ構造体を模式的に説明する説明図である。
【
図2】実施例1のコネクタ構造体を分解した様子を模式的に説明する説明図である。
【
図3】実施例1のコネクタ構造体における第2筒部材、コネクタ部材およびシール部材を組付けた様子を模式的に説明する説明図である。
【
図4】
図1に示すコネクタ構造体をその軸線方向に切断した様子を模式的に説明する説明図である。
【
図5】実施例2のコネクタ構造体を模式的に説明する説明図である。
【
図6】実施例2のコネクタ構造体を分解した様子を模式的に説明する説明図である。
【
図7】実施例2のコネクタ構造体におけるコネクタ部材を模式的に表す説明図である。
【
図8】実施例2のコネクタ構造体における第2筒部材、コネクタ部材およびシール部材を組付けた様子を模式的に説明する説明図である。
【
図9】
図5に示すコネクタ構造体をその軸線方向に切断した様子を模式的に説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の第1のコネクタ構造体は、2つの筒部材すなわち第1筒部材および第2筒部材と、シール部材とを具備する。2つの筒部材の一方である第2筒部材の内径は2つの筒部材の他方である第1筒部材の外径よりも大きい。そして、シール部材は、径方向に圧縮された状態で第1筒先端部の外周面と第2筒先端部の内周面との間に介在し、第1筒部材と第2筒部材との間をシールする。
【0017】
したがって、本発明の第1のコネクタ構造体においては、第1筒部材と第2筒部材とはコネクタ構造体の径方向に重ねられ、かつ、第1筒部材と第2筒部材とはシール部材によって径方向にシールされている。
【0018】
したがって、本発明の第1のコネクタ構造体によると、シール部材を用いて2つの筒部材を径方向にシールすることで、シールのための大径のフランジを必要とせず、コネクタ構造体の大型化を抑制することが可能である。
【0019】
また、本発明の第1のコネクタ構造体によると、1つのシール部材によって2つの筒部材すなわち第1筒部材と第2筒部材とをシールするために、部品点数の増大を抑制することも可能である。さらには、2つの筒部材を1箇所でシールするために、シール部分を経た流体漏出リスクの増大を抑制することも可能である。
【0020】
以上により、本発明の第1のコネクタ構造体は、大型化が抑制されかつ部品点数も低減されたものとなり得る。
【0021】
本発明の第2のコネクタ構造体は、本発明の第1のコネクタ構造体のうち第2筒部材およびシール部材を具備するものの、第1筒部材を欠くものである。本発明の第2のコネクタ構造体は、その構成要素に第1筒部材を含まないものの、本発明の第1のコネクタ構造体と同様に、シール部材によって第1筒部材と第2筒部材との間を径方向にシールし、かつ、1つのシール部材によって第1筒部材と第2筒部材とをシールする。
【0022】
これにより、本発明の第2のコネクタ構造体によっても、上記した本発明の第1のコネクタ構造体と同様に、大型化が抑制されかつ部品点数も低減されたものとなり得る。
【0023】
以下、本発明の第1のコネクタ構造体および第2のコネクタ構造体を、その構成要素毎に説明する。
以下、必要に応じて、本発明の第1のコネクタ構造体および第2のコネクタ構造体を総称して、単に、本発明のコネクタ構造体等と称する。また、特に断らない限り、第1筒部材以外の各構成要素は、本発明の第1のコネクタ構造体および第2のコネクタ構造体で共通のものとする。
【0024】
さらに、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x~y」は、下限x及び上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、並びに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで新たな数値範囲を構成し得る。更に、上記の何らかの数値範囲内から任意に選択した数値を新たな数値範囲の上限、下限の数値とすることができる。
【0025】
本発明のコネクタ構造体の用途は特に限定されず、例えば、車両に搭載することもできるし、住宅をはじめとする各種の施設等に配置される設備の一部として用いることもできる。
【0026】
本発明のコネクタ構造体は、その内外を気密または液密に区画することで、コネクタ構造体の内部から外部への流体の漏出や、コネクタ構造体の外部から内部への流体の漏出を抑制するものであれば良い。
【0027】
一例を挙げると、本発明のコネクタ構造体がラジエータに接続され第1筒部材および第2筒部材の内部にクーラントが流通する場合には、当該コネクタ構造体はその内部から外部へのクーラントの漏出を抑制するものとして用い得る。
【0028】
他の一例を挙げると、本発明のコネクタ構造体が屋外に配設されその内部に各種のケーブルやワイヤハーネス等を収容する場合には、当該コネクタ構造体はその外部から内部への雨水等の進入を抑制するものとして用い得る。
【0029】
本発明の第1のコネクタ構造体は第1筒部材、第2筒部材およびシール部材を具備する。また本発明の第2のコネクタ構造体は第2筒部材およびシール部材を具備する。
【0030】
第1筒部材は、その用途に応じた材料や形状を選択すればよく、その材料や形状等は特に限定されない。
【0031】
例えば、第1筒部材の材料としては、アルミニウムやステンレス鋼に代表される各種の金属や、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等に代表される各種の樹脂材料を選択しても良い。
【0032】
第1筒部材および第2筒部材は、同形状であっても良いし、異形状であっても良い。さらには、第1筒部材および/または第2筒部材は、分岐していても良い。
【0033】
第1筒部材は直管であっても良いし、湾曲または屈曲した筒状であっても良い。第1筒部材は変形不能であっても良いし、可撓性を有しても良い。例えば第1筒部は、蛇腹状をなす所謂コルゲート管であっても良い。
【0034】
第2筒部材もまた、直管であっても良いし、湾曲または屈曲した筒状であっても良い。そして第2筒部材もまた、変形不能であっても良いし、可撓性を有しても良い。第2筒部もまたコルゲート管であっても良い。
【0035】
本発明のコネクタ構造体の内部に流体が流通する場合、第1筒部材と第2筒部材との何れが流体流れ方向の上流側であっても良いが、シール性を考慮すると、小径である第1筒部材が流体流れ方向の上流側に位置し、大径である第2筒部材が下流側に位置するのがより好適である。
【0036】
シール部材は、第1筒部材と第2筒部材との間を径方向にシールできるものであれば良く、例えば、ゴム等の弾性を有する材料からなる、有端または無端のリング状をなすものであるのが好適である。
【0037】
シール部材は、第1筒部材における第1筒先端部の外周面と、第2筒部材における第2筒先端部の内周面と、の間に介在する。そして、当該シール部材は第1筒部材と第2筒部材との間をシールする。
【0038】
換言すると、第1筒部材における第1筒先端部の外周面と、第2筒部材における第2筒先端部の内周面とは、各々、シール部材に当接する部分を有する。以下、必要に応じて、第1筒先端部の外周面のうちシール部材に当接する部分を第1シール当接部と称し、第2筒先端部の内周面のうちシール部材に当接する部分を第2シール当接部と称する場合がある。
【0039】
シール部材は、第1シール当接部や第2シール当接部に対して、コネクタ構造体の軸線方向に向けて脱着可能または脱着不能に固定されても良いし、コネクタ構造体の軸線方向に向けて位置変化可能であっても良い。以下、特に説明のない場合、コネクタ構造体の軸線方向を単に軸線方向と称する。
【0040】
例えば第1シール当接部の外周面にシール部材と係合可能な隆起形状または陥没形状を設けることで、当該シール部材を第1シール当接部に対して軸線方向に向けて脱着可能または脱着不能に固定することが可能である。
同様に、第2シール当接部の内周面にシール部材と係合可能な隆起形状または陥没形状を設けることで、当該シール部材を第2シール当接部に対して軸線方向に向けて脱着可能または脱着不能に固定することが可能である。
なお、当然乍ら、第1シール当接部の外周面や第2シール当接部の内周面は、直管周壁状、すなわち、軸線方向において平坦断面である形状をなしても良い。
【0041】
本発明のコネクタ構造体は、既述した第1筒部材、第2筒部材、シール部材に加えて、コネクタ部材を具備しても良い。
コネクタ部材は、第1筒部材および第2筒部材に取り付けられ、当該第1筒部材および第2筒部材の軸線方向における位置変化を規制するための部材である。
【0042】
コネクタ部材は、上記したように第1筒部材および第2筒部材に取り付けられることができ、かつ、当該第1筒部材および第2筒部材の軸線方向における位置変化を規制し得るものであれば良く、その材料や形状は特に限定されない。例えばコネクタ部材の材料としては、各種の樹脂、金属、ゴム等を好適に用い得る。
【0043】
コネクタ部材は、第1筒部材および第2筒部材の軸線方向における位置変化を規制する都合上、第1筒部材に取り付けられ当該第1筒部材を軸線方向に向けて脱着可能または脱着不能に固定する部分と、第2筒部材に取り付けられ当該第2筒部材を軸線方向に向けて脱着可能または脱着不能に固定する部分と、を具備するのが好適である。
【0044】
具体的には、コネクタ部材は、第1コネクタ係合部すなわち第1筒部材と係合する部分と、第2コネクタ係合部すなわち第2筒部材と係合する部分とを有するのが好適である。
【0045】
当該第1コネクタ係合部および第2コネクタ係合部については、コネクタ構造体の径方向に変形可能であるのがより好適である。
こうすることで、コネクタ部材が第1筒部材および第2筒部材に対して脱着可能になり、かつ、第1筒部材および第2筒部材の軸線方向における位置変化をコネクタ部材によって信頼性高く規制することが可能である。
【0046】
これにより、コネクタ部材を繰り返し使用でき、例えば、本発明のコネクタ構造体や当該コネクタ構造体を含む設備等のメンテナンス作業に要するコスト低減に寄与することが可能である。
以下、特に説明のない場合、コネクタ構造体の径方向を単に径方向と称する。
【0047】
第1コネクタ係合部および第2コネクタ係合部は、径方向に変形不能であっても良い。この場合には、第1筒部材のうち第1コネクタ係合部に係合する部分と、第2筒部材のうち第2コネクタ係合部に係合する部分とが、径方向に変形可能であるのが好適である。
第1筒部材のうち第1コネクタ係合部に係合する部分を第1筒係合部と称し、第2筒部材のうち第2コネクタ係合部に係合する部分を第2筒係合部と称する場合がある。
【0048】
第1コネクタ係合部および第2コネクタ係合部が径方向に変形不能であり、第1筒係合部および第2筒係合部が径方向に変形可能である場合にも、コネクタ部材が第1筒部材および第2筒部材に対して相対的に脱着可能になり、かつ、第1筒部材および第2筒部材の軸線方向における位置変化をコネクタ部材によって信頼性高く規制することが可能である。
【0049】
したがってこの場合にも、コネクタ部材を繰り返し使用でき、例えば、本発明のコネクタ構造体や当該コネクタ構造体を含む設備等のメンテナンス作業に要するコスト低減に寄与することが可能である。
【0050】
第2筒部材の内径が第1筒部材の外径よりも大径であることから、本発明のコネクタ構造体において、第1筒係合部は第1筒部材の外周面から径方向外側に突起するのが好適である。
【0051】
第2筒係合部については、コネクタ部材と第2筒部材との位置関係に応じて適宜適切な形状にすれば良い。
【0052】
例えばコネクタ部材の少なくとも第2コネクタ係合部が第2筒部材の径方向外側にある場合、換言すると、コネクタ部材の少なくとも第2コネクタ係合部が第2筒部材に外装される場合には、第2筒係合部は第2筒部材の外周面から径方向外側に突起するのが好適である。
または、コネクタ部材の少なくとも第2コネクタ係合部が第2筒部材の径方向内側かつ第1筒部材の径方向外側にある場合、換言すると、コネクタ部材の少なくとも第2コネクタ係合部が径方向において第1筒部材と第2筒部材との間に介装される場合には、第2筒係合部は第2筒部材の内周面から径方向内側に突起するのが好適である。
【0053】
ところで、上記の第1筒係合部とシール部材との間、および、上記の第2筒係合部とシール部材との間には、各々好適な位置関係がある。
以下、必要に応じて、第1筒部材の軸線方向における一端部を第1筒先端部と称し、当該第1筒部材の軸線方向における他端部を第1筒後端部と称する。同様に、第2筒部材の軸線方向における一端部を第2筒先端部と称し、当該第2筒部材の軸線方向における他端部を第2筒後端部と称する。第1筒部材は第1筒先端部を第2筒部材側に向け、第2筒部材は第2筒先端部を第1筒部材側に向ける。
【0054】
本発明のコネクタ構造体において、第1筒係合部はシール部材よりも第1筒後端部側にあるのが好適であり、第2筒係合部はシール部材よりも第2筒後端部側にあるのが好適である。
換言すると、第1筒係合部が突起する箇所は、第1筒部材におけるシール部材との接触箇所よりも第1筒後端部側であるのが好適である。そして、第2筒係合部が突起する箇所は、第2筒部材におけるシール部材との接触箇所よりも第2筒後端部側であるのが好適である。
【0055】
こうすることで、シール部材によって、第1筒部材と第2筒部材との径方向の隙間をシール性高くシールすることが可能であり、かつ、当該シール性を十分に維持することが可能である。
【0056】
以下、具体例を挙げて本発明のコネクタ構造体を説明する。
【0057】
(実施例1)
実施例1のコネクタ構造体は、本発明の第1のコネクタ構造体であり、車両に搭載される。実施例1のコネクタ構造体を模式的に説明する説明図を
図1に示す。実施例1のコネクタ構造体を分解した様子を模式的に説明する説明図を
図2に示す。実施例1のコネクタ構造体における第2筒部材、コネクタ部材およびシール部材を組付けた様子を模式的に説明する説明図を
図3に示す。
図1に示すコネクタ構造体をその軸線方向に切断した様子を模式的に説明する説明図を
図4に示す。
以下、実施例において軸線方向とは各図に示す軸線方向を意味する。
【0058】
実施例1のコネクタ構造体1は、車両のラジエータ(図略)に接続されるものであり、実施例1のコネクタ構造体1の内部にはクーラントが流通する。
【0059】
図1および
図2に示すように、実施例1のコネクタ構造体1は、第1筒部材2、第2筒部材3、シール部材4およびコネクタ部材5を具備する。第1筒部材2、第2筒部材3、シール部材4およびコネクタ部材5は同軸的に配置されている。
【0060】
図1および
図2および
図4に示すように、実施例1のコネクタ構造体1において、第2筒部材3は第1筒部材2に外装され、コネクタ部材5は第1筒部材2および第2筒部材3に外装される。
実施例1のコネクタ構造体1のうち第1筒部材2はクーラント流れの上流側に、第2筒部材3はクーラント流れの下流側に位置する。
【0061】
第1筒部材2は樹脂製であり、
図2に示すように略直管状をなす。第1筒部材2における軸線方向の一端部が第1筒先端部21であり、軸線方向の他端部が第1筒後端部22である。
【0062】
第1筒部材2のうち軸線方向において第1筒先端部21と第1筒後端部22との間の位置には、第1筒部材2の外周面から径方向外側に立壁状に突起する第1筒係合部23が設けられている。第1筒係合部23は、第1筒部材2の径方向に突起し第1筒部材2の周方向に延びる略リング状をなすともいい得る。
【0063】
第2筒部材3は樹脂製であり、
図2に示すように、分岐しない直状をなす。第2筒部材3における軸線方向の一端部が第2筒先端部31であり、軸線方向の他端部が第2筒後端部32である。
【0064】
第2筒部材3のうち第2筒先端部31は直管状をなし、当該第2筒先端部31よりも軸線方向において第2筒後端部32側に延びる部分は断面波板状のコルゲート管状をなす。
【0065】
当該コルゲート管状をなす部分と第2筒先端部31との間には、第2筒部材3の外周面から径方向外側に立壁状に突起する第2筒係合部33が設けられている。
第2筒係合部33は、第2筒部材3の径方向に突起し第2筒部材3の周方向に延びる略リング状をなすともいい得る。
【0066】
シール部材4は、ゴム製であり、無端のリング状をなす所謂Oリングである。
【0067】
コネクタ部材5は、樹脂製であり、
図2、
図3および
図4に示すように概略直管状をなす。
【0068】
より詳しくは、コネクタ部材5は、略直管状をなす第1コネクタ本体部51、略直管状をなす第2コネクタ本体部52、一対の第1コネクタ係合部61、および、一対の第2コネクタ係合部71を有する。
第2コネクタ本体部52は、第1コネクタ本体部51よりもやや大径であり、第1コネクタ本体部51と同軸的に配置され、当該第1コネクタ本体部51の軸線方向の一端部に段差状に連続する。
【0069】
第1コネクタ本体部51には、一対の第1コネクタ係合部61が設けられている。各第1コネクタ係合部61は、径方向に離隔し互いに対向している。
【0070】
より具体的には、各第1コネクタ係合部61は、第1窓部62、係合立壁部63、第1係合脚部64および第1係合爪部65を有する。
【0071】
第1窓部62は、第1コネクタ本体部51の周壁を厚さ方向に貫通する。
【0072】
係合立壁部63は第1窓部62に対して第2コネクタ本体部52側に隣接し、第2コネクタ本体部52に一体化されて第2コネクタ本体部52の周方向に延びるとともに径方向内側に突起する立壁状をなす。係合立壁部63は第1コネクタ本体部51と第2コネクタ本体部52との境界にあるともいい得る。
【0073】
第1係合脚部64は、第1コネクタ本体部51の周壁に一体化され、第1窓部62の略中央部において、第1コネクタ本体部51側から第2コネクタ本体部52側に向けて軸線方向に延びる略板状をなす。
【0074】
第1係合爪部65は、第1係合脚部64の突出端部に一体化され、第1係合脚部64の内周面から径方向内側に向けて突起している。
【0075】
後述するように、第1コネクタ係合部61と第1筒係合部23とは係合する。
【0076】
第2コネクタ本体部52には、一対の第2コネクタ係合部71が設けられている。各第2コネクタ係合部71は、径方向に離隔し互いに対向している。
より具体的には、各第2コネクタ係合部71は、第2窓部72、第2係合脚部73および第2係合爪部74を有する。
【0077】
第2窓部72は、第2コネクタ本体部52の周壁を厚さ方向に貫通する。
【0078】
第2係合脚部73は、第2コネクタ本体部52の周壁に一体化され、第2窓部72の略中央部において、第2コネクタ本体部52側から第1コネクタ本体部51側に向けて軸線方向に延びる略板状をなす。
【0079】
第2係合爪部74は、第2係合脚部73の突出端部に一体化され、第2係合脚部73の内周面から径方向内側に向けて突起している。
【0080】
後述するように、第2コネクタ係合部71と第2筒係合部33とは係合する。
【0081】
以下、実施例1のコネクタ構造体1における各部材の組付方法について説明する。
【0082】
実施例1のコネクタ構造体1における各部材を組付ける際には、先ず、
図3に示すように第2筒部材3とコネクタ部材5とを組付ける。
このとき第2筒部材3には、予め、第2筒先端部31の径方向内側にシール部材4を装着しておく。
図4に示すように、シール部材4の外径は第2筒先端部31の内径よりもやや大きいため、シール部材4はやや圧縮された状態で第2筒部材3に装着される。
【0083】
シール部材4を装着した第2筒部材3の第2筒先端部31に対して、コネクタ部材5の第2コネクタ本体部52をあてがい、第2筒先端部31に第2コネクタ本体部52を被せつつ、第2コネクタ本体部52に第2筒先端部31を挿し込む。
【0084】
このとき、コネクタ部材5における第2コネクタ係合部71の第2係合爪部74が、第2筒部材3の第2筒係合部33と干渉するものの、第2係合脚部73が径方向外側に向けて変形することで、第2係合爪部74が第2筒係合部33を乗り越えて、第2係合爪部74における第1コネクタ本体部51側の端面と第2筒係合部33における第2筒後端部32側の端面とが対面する。
これにより、
図3および
図4に示すように、第2コネクタ係合部71と第2筒係合部33とが係合する。
【0085】
次いで、
図3に示す第2筒部材3とコネクタ部材5との半組付体8と、第1筒部材2とを組付ける。
【0086】
第1筒部材2の第1筒先端部21に対して、
図3に示す半組付体8の第1コネクタ本体部51をあてがい、第1筒先端部21に第1コネクタ本体部51を被せつつ、第1コネクタ本体部51に第1筒先端部21を挿し込む。
【0087】
このとき、コネクタ部材5における第1コネクタ係合部61の第1係合爪部65が、第1筒部材2の第1筒係合部23と干渉するものの、第1係合脚部64が径方向外側に向けて変形することで、第1係合爪部65が第1筒係合部23を乗り越えて、第1係合爪部65と係合立壁部63とで第1筒係合部23を軸線方向に挟み込む。
【0088】
そして、第1係合爪部65における第2コネクタ本体部52側の端面と第1筒係合部23における第1筒後端部22側の端面とが対面する。これにより、
図4に示すように、第1コネクタ係合部61と第1筒係合部23とが係合する。
【0089】
さらにこのとき、第1筒部材2の第1筒先端部21は、第2筒部材3における第2筒先端部31の径方向内側に挿入される。
【0090】
シール部材4の内径は、第1筒先端部21の外径よりもやや小さいために、このときシール部材4は、径方向に圧縮された状態で第1筒先端部21の外周面と第2筒先端部31の内周面との間に介在する。そして当該シール部材4は、第1筒部材2と第2筒部材3との間を、径方向において、液密にシールする。
【0091】
これにより、実施例1のコネクタ構造体1によると、コネクタ構造体1の内部から外部へのクーラントの漏出を抑制することが可能である。
【0092】
また、実施例1のコネクタ構造体1においては、シール部材4によって第1筒部材2と第2筒部材3との間を径方向にシールする。
このことにより、実施例1のコネクタ構造体1によると、シールのための大径のフランジを必要とせず、コネクタ構造体1の大型化を抑制することが可能である。
【0093】
また、実施例1のコネクタ構造体1によると、1つのシール部材4によって第1筒部材2と第2筒部材3とをシールするために、部品点数の増大を抑制することも可能であり、かつ、2つの筒部材を1箇所でシールすることによりシール部分を経たクーラント漏出リスクの増大を抑制することも可能である。
【0094】
以上により、実施例1のコネクタ構造体1は、大型化が抑制されかつ部品点数も低減されたものといい得る。
【0095】
(実施例2)
実施例2のコネクタ構造体1は、本発明の第1のコネクタ構造体1であり、コネクタ部材5が3つの分体を含むこと以外は実施例1のコネクタ構造体1と概略同じものである。
【0096】
実施例2のコネクタ構造体1を模式的に説明する説明図を
図5に示す。実施例2のコネクタ構造体1を分解した様子を模式的に説明する説明図を
図6に示す。実施例2のコネクタ構造体1におけるコネクタ部材5を模式的に表す説明図を
図7に示す。実施例2のコネクタ構造体1における第2筒部材3、コネクタ部材5およびシール部材4を組付けた様子を模式的に説明する説明図を
図8に示す。
図5に示すコネクタ構造体1をその軸線方向に切断した様子を模式的に説明する説明図を
図9に示す。以下、実施例1との相違点を中心に、実施例2のコネクタ構造体1を説明する。
【0097】
図5および
図6に示すように、実施例2のコネクタ構造体1は、第1筒部材2、第2筒部材3、シール部材4およびコネクタ部材5を具備する。
このうち第1筒部材2、第2筒部材3およびシール部材4は、実施例1のコネクタ構造体1における各部材と概略同じものである。
【0098】
実施例2のコネクタ構造体1においても、実施例1のコネクタ構造体1と同様に、第2筒部材3は第1筒部材2に外装され、コネクタ部材5は第1筒部材2および第2筒部材3に外装される。
【0099】
シール部材4は、第1筒部材2における第1筒先端部21の外周面と、第2筒部材3における第2筒先端部31の内周面と、の間に介在し、当該シール部材4は第1筒部材2と第2筒部材3との間をシールする。
【0100】
図5~
図9に示すように、実施例2のコネクタ構造体1におけるコネクタ部材5は、コネクタ本体部53と、当該コネクタ本体部53とは別体の第1コネクタ係合部61および第2コネクタ係合部71を有する。第1コネクタ係合部61および第2コネクタ係合部71はリテーナともいえ、各々コネクタ本体部53に外装される。
【0101】
コネクタ本体部53は概略直管状をなす。コネクタ本体部53には、その周壁を厚さ方向に貫通する第1窓部62および第2窓部72が設けられている。
【0102】
第1窓部62は3つの小窓部62sで構成され、第2窓部72もまた3つの小窓部72sで構成されている。各小窓部62s、72sは、コネクタ本体部53の周方向に向けて略C字状に延び、コネクタ本体部53の周方向に互いに離隔している。各小窓部62s、72sは有端の環状溝ともいい得る。
【0103】
第1コネクタ係合部61および第2コネクタ係合部71は、樹脂製であり、略同形状をなし、軸線に直交する平面に対して対称となるように配置されている。
【0104】
第1コネクタ係合部61および第2コネクタ係合部71は、周方向の一部が開口する略C字状をなす。第1コネクタ係合部における開口の両端側には、径方向に突起するつまみ部61kが設けられている。
第1コネクタ係合部61は、拡縮径方向、換言すると2つのつまみ部61kが互いに近づく方向および離れる方向に弾性的に変形可能である。
【0105】
同様に、第2コネクタ係合部71における開口の両端側にも径方向に突起するつまみ部71kが設けられている。
第2コネクタ係合部71もまた、拡縮径方向すなわち2つのつまみ部71kが互いに近づく方向および離れる方向に弾性的に変形可能である。
【0106】
第1コネクタ係合部61には、その内周面から径方向内側に向けて突起する3つの第1係合爪部65が設けられている。
各第1係合爪部65は、コネクタ本体部53の周方向に向けて略C字に延び、コネクタ本体部53の周方向に互いに離隔している。
【0107】
第1コネクタ係合部61とコネクタ本体部53とを組付けると、各第1係合爪部65は、第1窓部62の各々対応する小窓部62sを経て、コネクタ本体部53の径方向内側に突出する。
【0108】
第2コネクタ係合部71には、その内周面から径方向内側に向けて突起する3つの第2係合爪部74が設けられている。
各第2係合爪部74は、コネクタ本体部53の周方向に向けて略C字に延び、コネクタ本体部53の周方向に互いに離隔している。
【0109】
第2コネクタ係合部71とコネクタ本体部53とを組付けると、各第2係合爪部74は、第2窓部72の各々対応する小窓部72sを経て、コネクタ本体部53の径方向内側に突出する。
【0110】
以下、実施例2のコネクタ構造体1における各部材の組付方法について説明する。
【0111】
実施例2のコネクタ構造体1における各部材を組付ける際には、先ず、
図7に示すようにコネクタ本体部53、第1コネクタ係合部61および第2コネクタ係合部71を組付けてコネクタ部材5を得る。既述したように、このとき、第1コネクタ係合部61の各第1係合爪部65は、第1窓部62の各々対応する小窓部を経て、コネクタ本体部53の径方向内側に突出する。また、第2コネクタ係合部71の各第2係合爪部74は、第2窓部72の各々対応する小窓部を経て、コネクタ本体部53の径方向内側に突出する。
【0112】
次いで、実施例1で説明した方法と同様にして、上記のコネクタ部材5と第2筒部材3とを組付ける。これにより、
図9に示すように第2コネクタ係合部71と第2筒係合部33とが係合し、
図8に示す第2筒部材3とコネクタ部材5との半組付体8が得られる。
【0113】
そして、実施例1で説明した方法と同様にして、第2筒部材3とコネクタ部材5との半組付体8と、第1筒部材2とを組付ける。
【0114】
これにより、
図9に示すように、コネクタ部材5における第1コネクタ係合部61の第1係合爪部65と、コネクタ本体部53の係合立壁部63とで、第1筒係合部23を軸線方向に挟み込み、第1コネクタ係合部61と第1筒係合部23とを係合させる。
【0115】
また、このときシール部材4は、径方向に圧縮された状態で第1筒先端部21の外周面と第2筒先端部31の内周面との間に介在する。そして当該シール部材4は、第1筒部材2と第2筒部材3との間を、径方向において液密にシールする。
【0116】
したがって、実施例2のコネクタ構造体1によっても、コネクタ構造体1の内部から外部へのクーラントの漏出を抑制することが可能である。
【0117】
また、実施例2のコネクタ構造体1によっても、シール部材4によって第1筒部材2と第2筒部材3との間を径方向にシールするために、シールのための大径のフランジを必要とせず、コネクタ構造体1の大型化を抑制することが可能である。
【0118】
さらに、実施例2のコネクタ構造体1によっても、1つのシール部材4によって第1筒部材2と第2筒部材3とをシールするために、部品点数の増大を抑制することが可能であり、かつ、2つの筒部材を1箇所でシールすることによりシール部分を経たクーラント漏出リスクの増大を抑制することも可能である。
【0119】
以上により、実施例2のコネクタ構造体1もまた、大型化が抑制されかつ部品点数も低減されたものといい得る。
【0120】
以上本発明を説明してきたが、本発明は、上述した実施形態等に限定されるものではなく、当該実施形態等に記載した要素を適宜抽出し組み合わせて実施することや、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
また、本発明の明細書は、出願当初における各請求項の引用関係に止まらず各請求項に記載された事項を適宜組み合わせた技術思想を開示するものである。
【符号の説明】
【0121】
1:コネクタ構造体
2:第1筒部材
21:第1筒先端部
22:第1筒後端部
23:第1筒係合部
3:第2筒部材
31:第2筒先端部
32:第2筒後端部
33:第2筒係合部
4:シール部材
5:コネクタ部材
61:第1コネクタ係合部
71:第2コネクタ係合部