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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168830
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】筆記具
(51)【国際特許分類】
   B43K 24/06 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
B43K24/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085811
(22)【出願日】2023-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井澤 弘壮
【テーマコード(参考)】
2C353
【Fターム(参考)】
2C353HA01
2C353HA09
2C353HC02
2C353HG10
(57)【要約】
【課題】磁石の吸引力を利用してペン先を出し入れする筆記具の実用性を向上させる。
【解決手段】筆記具10は、軸筒12と、軸筒12に対して回動可能とされた操作部14と、軸方向に前進及び後退可能とされた動作部材16と、動作部材16に取り付けられたペン先18と、軸筒12内に設けられ、それぞれ軸筒12の周方向にS極とN極が交互に設けられ、軸方向に移動しない固定磁石42,46、及び動作部材16と共に前進及び後退可能とされた可動磁石44を有し、固定磁石42,46又は可動磁石44が操作部14の回動に伴い回動可能とされ、操作部14の回動方向に応じて固定磁石42,46による可動磁石44の吸引方向が切り換えられる磁石22と、ペン先18が軸筒12の先端から出たときに動作部材16に係合して動作部材16の後退を抑制し、操作部14の操作により動作部材16との係合を解除可能なラッチ機構24と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸筒と、
前記軸筒に設けられ、前記軸筒に対して回動可能とされた操作部と、
前記軸筒内に設けられ、軸方向に前進及び後退可能とされた動作部材と、
前記動作部材に取り付けられ、前記動作部材の前進及び後退に伴って前記軸筒の先端から出し入れ可能なペン先と、
前記軸筒内に3つ以上設けられ、それぞれ前記軸筒の周方向にS極とN極が交互に設けられ、前記軸筒に設けられ軸方向に移動しない固定磁石、及び前記動作部材に設けられ前記動作部材と共に前進及び後退可能とされた可動磁石を有し、前記固定磁石又は前記可動磁石が前記操作部の回動に伴い回動可能とされ、前記操作部の回動方向に応じて前記固定磁石による前記可動磁石の吸引方向が切り換えられる磁石と、
前記動作部材が前進して前記ペン先が前記軸筒の前記先端から出たときに前記動作部材に係合して前記動作部材の後退を抑制し、前記操作部の操作により前記動作部材が回動したときに前記動作部材との係合が解除されるラッチ機構と、
を有する筆記具。
【請求項2】
前記動作部材は、前記操作部の操作により軸方向回りに回動可能とされ、
前記固定磁石は、前記軸筒に固定されると共に互いに軸方向に離間して少なくとも2つ配置され、
前記可動磁石は、前記動作部材に固定されて前記固定磁石の間に配置され、前記動作部材と共に軸方向回りに回動可能とされ、
動作モードとして、前記可動磁石が前記軸筒の先端側の前記固定磁石に吸引される繰り出しモードと、前記可動磁石が後端側の前記固定磁石に吸引される収納モードを有し、
前記繰り出しモードと前記収納モードは、前記操作部の回動方向に応じて切り換えられる、請求項1に記載の筆記具。
【請求項3】
前記操作部は、前記軸筒の後端に設けられている、請求項1又は請求項2に記載の筆記具。
【請求項4】
前記操作部は、前記軸筒の先端と後端の間に設けられている、請求項1又は請求項2に記載の筆記具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記具に関する。
【背景技術】
【0002】
軸体からボールペン等のペン先を出し入れ可能な構造を有する筆記具において、永久磁石を用いて、レバーの操作によりワンタッチで芯を出し入れすることを可能にする技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭62-173983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来例では筆圧が考慮されていないと考えられる。永久磁石の吸着力が弱いと筆圧に耐えられず、また永久磁石の吸着力を高めるとペン先を収納する際のレバーの操作力が過大となるため、実用性が低いと考えられる。
【0005】
本発明は、磁石の吸引力を利用してペン先を出し入れする筆記具の実用性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様に係る筆記具は、軸筒と、前記軸筒に設けられ、前記軸筒に対して回動可能とされた操作部と、前記軸筒内に設けられ、軸方向に前進及び後退可能とされた動作部材と、前記動作部材に取り付けられ、前記動作部材の前進及び後退に伴って前記軸筒の先端から出し入れ可能なペン先と、前記軸筒内に3つ以上設けられ、それぞれ前記軸筒の周方向にS極とN極が交互に設けられ、前記軸筒に設けられ軸方向に移動しない固定磁石、及び前記動作部材に設けられ前記動作部材と共に前進及び後退可能とされた可動磁石を有し、前記固定磁石又は前記可動磁石が前記操作部の回動に伴い回動可能とされ、前記操作部の回動方向に応じて前記固定磁石による前記可動磁石の吸引方向が切り換えられる磁石と、前記動作部材が前進して前記ペン先が前記軸筒の前記先端から出たときに前記動作部材に係合して前記動作部材の後退を抑制し、前記操作部の操作により前記動作部材が回動したときに前記動作部材との係合が解除されるラッチ機構と、を有する。
【0007】
この筆記具では、操作部を回動させる方向に応じて固定磁石による可動磁石の吸引方向が切り換えられる。操作部を一の方向に回動させ、可動磁石が軸筒の先端側に吸引されると、動作部材が前進し、ペン先が該先端から突出する。このとき、ラッチ機構が動作部材に係合する。これにより、動作部材の後退が抑制されるので、筆圧に耐えることができる。また、操作部を他の方向に回動させると、動作部材も回動し、ラッチ機構との係合が解除される。可動磁石が軸筒の後端側に吸引され、動作部材が後退し、ペン先が軸筒内に収納される。このように、操作部の回転操作により、軸筒からペン先を出し入れすることが可能であり、また筆記時の筆圧にも耐えることが可能となる。
【0008】
第2の態様は、第1の態様に係る筆記具において、前記動作部材が、前記操作部の操作により軸方向回りに回動可能とされ、前記固定磁石は、前記軸筒に固定されると共に互いに軸方向に離間して少なくとも2つ配置され、前記可動磁石は、前記動作部材に固定されて前記固定磁石の間に配置され、前記動作部材と共に軸方向回りに回動可能とされ、動作モードとして、前記可動磁石が前記軸筒の先端側の前記固定磁石に吸引される繰り出しモードと、前記可動磁石が後端側の前記固定磁石に吸引される収納モードを有し、前記繰り出しモードと前記収納モードは、前記操作部の回動方向に応じて切り換えられる。
【0009】
この筆記具では、可動磁石は少なくとも2つの固定磁石の間に配置されており、動作部材及びペン先は、可動磁石が固定磁石に吸引されることで、その吸引方向に移動する。動作モードとして、可動磁石が軸筒の先端側の固定磁石に吸引される繰り出しモードと、可動磁石が後端側の固定磁石に吸引される収納モードを有しており、操作部の回動方向に応じて切り換えられる。操作部を回動させると動作部材及び可動磁石が回動して、動作モードが切り換えられる。
【0010】
第3の態様は、第1の態様又は第2の態様に係る筆記具において、前記操作部が、前記軸筒の後端に設けられている。
【0011】
この筆記具では、軸筒の後端の操作部を回動させることで、軸筒の先端からペン先を出し入れすることができる。
【0012】
第4の態様は、第1の態様又は第2の態様に係る筆記具において、前記操作部が、前記軸筒の先端と後端の間に設けられている。
【0013】
この筆記具では、軸筒の先端と後端の間に設けられた操作部を回動させることで、軸筒の先端からペン先を出し入れすることができる。操作部の位置によっては、筆記態勢のまま指先で操作部を操作して、ペン先を出し入れすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、磁石の吸引力を利用してペン先を出し入れする筆記具の実用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態に係る筆記具を示す斜視図である。
図2】第1実施形態に係る筆記具において、軸筒の先端からペン先が出た状態を示す斜視図である。
図3図1に対応する筆記具の断面図である。
図4図2に対応する筆記具の断面図である。
図5図4の要部を示す拡大断面図である。
図6】第1実施形態に係る筆記具を示す分解斜視図である。
図7】磁石を示す拡大斜視図である。
図8図3に対応する磁石と動作部材の位置を示す斜視図である。
図9図4図5に対応する磁石と動作部材の位置、及びラッチ機構と動作部材との係合状態を示す斜視図である。
図10】操作部の回動によりラッチ機構と動作部材の係合が解除された状態を示す斜視図である。
図11】第2実施形態に係る筆記具を示す斜視図である。
図12】第2実施形態に係る筆記具において、軸筒の先端からペン先が出た状態を示す斜視図である。
図13図11に対応する筆記具の断面図である。
図14図12に対応する筆記具の断面図である。
図15】第2実施形態に係る筆記具を示す分解斜視図である。
図16】操作部と動作部材を示す分解斜視図である。
図17図13に対応する磁石と動作部材の位置を示す斜視図である。
図18図14に対応する磁石と動作部材の位置、及びラッチ機構と動作部材との係合状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。各図面において同一の符号を用いて示される構成要素は、同一又は同様の構成要素であることを意味する。なお、以下に説明する実施形態において重複する説明及び符号については、省略する場合がある。また、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。
【0017】
図面において、矢印F方向は軸筒12の前方並びに動作部材16及びペン先18の前進方向を示し、矢印R方向は軸筒12の後方並びに動作部材16及びペン先18の後退方向を示す。軸筒12の軸方向は、矢印F方向及び矢印R方向を含む軸筒12の長手方向である。
【0018】
[第1実施形態]
図1から図10において、本実施形態に係る筆記具10は、軸筒12と、操作部14と、動作部材16と、ペン先18と、磁石22と、ラッチ機構24とを有している。
【0019】
軸筒12は、例えば先軸26と、中軸28と、後軸30とを有しており、これらを軸方向に直列に連結して構成されている。先軸26と中軸28は、例えばラッチ座32を介して結合されている。換言すれば、ラッチ座32は、先軸26の内側と中軸28の内側にそれぞれ嵌入されている。中軸28と後軸30は、例えば内筒34を介して結合されている。換言すれば、内筒34は、中軸28の内側と後軸30の内側にそれぞれ嵌入されている。軸筒12を構成する部材は、ねじにより結合される構成であってもよい。軸筒12の先端12Aは、先軸26の先端に相当する。先軸26の先端には、ペン先18が出入りする穴26Aが形成されている。軸筒12の後端12Bは、後軸30の後端に相当する。
【0020】
図1から図4図6に示されるように、操作部14は、軸筒12に設けられ、軸筒12に対して回動可能とされている。操作部14は、例えば軸筒12の後端12Bに設けられている。具体的には、操作部14は、軸筒12の先端側に向かって、大径部14Aと、中径部14Bと、小径部14Cとを有している。大径部14Aの外径は、例えば後軸30(軸筒12)の外径と同等とされている。また大径部14Aの外周面には、手指のすべりを抑制するための凹凸部14Dが形成されている。凹凸部14Dの形状は任意であるが、図示される凹凸部14Dは、大径部14Aの外周面に軸方向に延びる突堤を周方向に所定間隔で複数並べて構成されている。中径部14Bは、後軸30(軸筒12)内に挿入され、後軸30により枢支されている。つまり、操作部14は、後軸30により、軸筒12に対して回動可能に支持されている。
【0021】
後軸30の内側には、スリット筒36が挿入されている。スリット筒36は、操作部14の回動を動作部材16に伝達する部材である。スリット筒36は、後軸30に対して回動自在とされている。操作部14の小径部14Cは、スリット筒36に嵌入されている。これにより、操作部14の操作(回動)に伴い、スリット筒36も回動するようになっている。スリット筒36には、2本のスリット36Aが形成されている。このスリット36Aは、スリット筒36の直径方向に対称に配置され、軸方向に延びている。図示の例では、スリット筒36の前方端はスリット筒36の前端に開口している。スリット36Aの後方端は、スリット筒36の途中で終端している。中軸28と後軸30を結合する内筒34は、スリット筒36の前方側に隣接して配置されている。
【0022】
操作部14の前方側の端面の一部には、突起14Eが形成されている。後軸30の後方側の端面には、切欠き30Eが形成されている。操作部14の突起14Eは切欠き30Eに入り込んでいる。これにより、操作部14は、突起14Eが軸筒12の周方向における切欠き30Eの一端と他端に当接する範囲(図1の角度θ範囲)内において、軸筒12に対して矢印A方向及び矢印B方向に往復回動可能とされている。角度θは、例えば約45°である。本実施形態では、筆記具10の後端側から見て、操作部14を左回転させるとペン先18が軸筒12の先端12Aから出て、操作部14を左回転させるとペン先18が軸筒12内に収納されるようになっている。
【0023】
図3から図6において、動作部材16は、軸筒12内に設けられ、軸方向に前進及び後退可能とされている。図3に示されるペン先18の収納状態において、動作部材16は、スリット筒36、内筒34、及び中軸28の内側に配置されている。図4に示されるペン先18の突出状態では、動作部材16は図3の位置から前進している。動作部材16は、図3に示される位置と、図4に示される位置との間を前進及び後退可能とされている。動作部材16の前端には、ペン先18を有する例えばリフィル40の後端部が嵌入されるようになっている。これにより、動作部材16の前進及び後退に伴って、リフィル40も移動するようになっている。
【0024】
動作部材16の先端における周方向の一部には、前方側に突出した延長部16Eが設けられている。動作部材16の例えば後端部には、パイプ38が径方向に貫通して嵌入される小孔16Aが形成されている。また、小孔16Aより前方側、例えば動作部材16の軸方向中央部には、後述する磁石22の可動磁石44が固定される取付け部16Bが形成されている。取付け部16Bより前方側における動作部材16の外周面には、ラッチ機構24と係合可能な被係合部16Cが形成されている。被係合部16Cは、動作部材16の外周面における周方向の一部に形成されている。これにより、被係合部16Cは、動作部材16が軸方向回りに回転したとき、ラッチ機構24とある角度位置で係合するが、その角度位置を外れるとラッチ機構24と係合しないようになっている。
【0025】
動作部材16は、操作部14の操作により軸方向回りに回動可能とされている。具体的には、小孔16Aに嵌入されたパイプ38の両端が、動作部材16の径方向両側に突出している。パイプ38の両端は、スリット筒36のスリット36A内に位置している。スリット筒36が回動し、スリット36Aの壁にパイプ38が当接すると、動作部材16に回転トルクが入力される。つまり、操作部14の操作(回動)によりスリット筒36が回動し、その回動がパイプ38を介して動作部材16に伝達されるようになっている。また、パイプ38の直径は、スリット筒36のスリット36Aの幅よりも小さく設定されている。これにより、パイプ38はスリット36A内を軸方向に移動可能である。これにより、動作部材16は、スリット筒36に対して前進及び後退可能となっている。
【0026】
ペン先18は、動作部材16に取り付けられ、動作部材16の前進及び後退に伴って軸筒12の先端から出し入れ可能とされている。ペン先18は、軸筒12の先端12Aの穴26Aよりも小径とされている。ペン先18は、例えばリフィル40の先端部である。リフィル40の後端部は、動作部材16の前端に嵌入されている。
【0027】
図3から図10において、磁石22は、軸筒12内に3つ以上設けられ、それぞれ軸筒12の周方向にS極とN極が交互に設けられている。図示される磁石22において、色の薄い部分がS極を示し、色の濃い部分がN極を示している。図7に示されるように、一例として、S極とN極は、磁石22を周方向及び径方向にそれぞれ二分するように配置され、周方向に隣り合う極同士、及び径方向に隣り合う極同士がそれぞれ互いに反対の極性となるように設定されている。なお、この極性の配置は任意である。極性は、磁石22を周方向に二分して、単にS極とN極が180°の範囲ずつ設定されていてもよい。
【0028】
本実施形態では、磁石22として、固定磁石42,46と可動磁石44が設けられている。固定磁石42,46は、軸筒12に設けられ軸方向に移動しない例えば円環かつ板状の磁石である。固定磁石42,46は、軸筒12に固定されると共に互いに軸方向に離間して少なくとも2つ、本実施形態では2つ配置されている。可動磁石44は、動作部材16に設けられ、動作部材16と共に前進及び後退可能とされた、例えば円環かつ板状の磁石である。本実施形態では、動作部材16に固定されて固定磁石42,46の間に例えば1つ配置されている。また、可動磁石44は、動作部材16と共に前進及び後退可能であるだけでなく、軸方向回りに回動可能ともされている。
【0029】
図5に示されるように、固定磁石42は、内筒34の後端部の内側に固定されている。固定磁石46は、固定磁石42の前方側で、中軸28の内側に固定されている。動作部材16の前進及び後退の範囲、換言すればペン先18の出入りのストロークは、固定磁石42,46の間での可動磁石44の移動範囲に対応している。
【0030】
内筒34における固定磁石42と可動磁石44の間には、仕切り壁34Aが設けられている。換言すれば、固定磁石42は、内筒34における仕切り壁34Aの後側に配置されている。中軸28における固定磁石46とラッチ機構24の間には、仕切り壁28Aが設けられている。換言すれば、固定磁石46は、中軸28における仕切り壁28Aの後方に配置されている。仕切り壁34Aは、固定磁石46の取付位置を定めている。
【0031】
図8から図10に示されるように、固定磁石42,46の極性の位相は、周方向に例えば約45°ずれて設定されている。これにより、操作部14の操作により可動磁石44を約45°右回りや左回りに回動させることで、該可動磁石44を後端側の固定磁石42に吸引させたり、先端側の固定磁石46に吸引させたりすることが可能となっている。
【0032】
ラッチ機構24は、動作部材16が前進してペン先18が軸筒12の先端から出たときに動作部材16に係合して動作部材16の後退を抑制し、操作部14の操作により動作部材16が回動したときに動作部材16との係合が解除されるように構成されている。
【0033】
ラッチ機構24は、ラッチ座32と、シーソー部材48とを有して構成されている。シーソー部材48は、ラッチ座32に対して軸方向と直交する方向に嵌入されるピン50により、該ラッチ座32に揺動可能に支持されている。シーソー部材48の後端には、動作部材16の被係合部16Cに係合可能な爪状の係合部48Cが設けられている。シーソー部材48の前端には、係合部48Cと同じ側に張り出した張出し部48Aが設けられている。張出し部48Aに動作部材16の先端の延長部16Eが当接することで、係合部48Cが被係合部16Cに係合する方向へのシーソー部材48の揺動を促すようになっている。また、動作部材16とラッチ機構24が係合した状態から動作部材16が回動し、シーソー部材48の係合部48Cが動作部材16の被係合部16Cの位置から外れるときに、シーソー部材48の張出し部48Aが動作部材16の延長部16Eの位置から外れる。これにより、係合部48Cと被係合部16Cとの係合が解除される方向へのシーソー部材48の揺動が許容されるようになっている。
【0034】
ラッチ座32におけるピン50の位置より前方側には、制限部32Aが設けられている。制限部32Aは、シーソー部材48のピン50より張出し部48A側の部分がラッチ座32の外側に突出することを抑制する。これにより、ラッチ座32と先軸26との組付け時における先軸26とシーソー部材48との干渉を防止できるようになっている。
【0035】
筆記具10では、操作部14の回動方向に応じて固定磁石42,46による可動磁石44の吸引方向が切り換えられるようになっている。筆記具10の動作モードとして、可動磁石44が軸筒12の先端側の固定磁石46に吸引される繰り出しモード(図8)と、可動磁石44が後端側の固定磁石42に吸引される収納モード(図9)を有している。繰り出しモードと収納モードは、操作部14の回動方向に応じて切り換えられる。
【0036】
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1から図4において、本実施形態に係る筆記具10では、操作部14を回動させる方向に応じて固定磁石42,46による可動磁石44の吸引方向が切り換えられる。可動磁石44は、例えば2つの固定磁石42,46の間に配置されており、動作部材16及びペン先18は、可動磁石44が固定磁石42,46に吸引されることで、その吸引方向に移動する。本実施形態では、動作モードとして、可動磁石44が軸筒12の先端側の固定磁石42,46に吸引される繰り出しモードと、可動磁石44が後端側の固定磁石42,46に吸引される収納モードを有している。これらの動作モードは、操作部14の回動方向に応じて切り換えられる。操作部14を回動させると動作部材16及び可動磁石44が回動して、動作モードが切り換えられる。本実施形態では、筆記具10の後端側から見て、操作部14を左回転(矢印A方向に回転)させるとペン先18が軸筒12の先端12Aから出て、操作部14を左回転(矢印B方向に回転)させるとペン先18が軸筒12内に収納されるようになっている。
【0037】
操作部14は、突起14Eが軸筒12の周方向における切欠き30Eの一端と他端に当接する範囲(図1の角度θ範囲)内において、軸筒12に対して矢印A方向及び矢印B方向に往復回動可能とされている。
【0038】
軸筒12内には磁石22として可動磁石44と固定磁石42,46が設けられている。固定磁石42,46の極性の位相は、周方向に例えば約45°ずれて設定されているので、操作部14の操作により可動磁石44を約45°右回りや左回りに回動させることで、該可動磁石44を後端側の固定磁石42に吸引させたり、先端側の固定磁石46に吸引させたりすることが可能となっている。
【0039】
図1図3図8に示される状態では、可動磁石44は軸筒12の後端側の固定磁石42に吸引され、ペン先18が軸筒12内に収納されている。図8図9に示されるように、この状態で操作部14を一の方向(矢印A方向)に回動させると、可動磁石44が回動してそのS極とN極の周方向位置が変化し、可動磁石44は後端側の固定磁石42と反発し、先端側の固定磁石46に吸引される。可動磁石44が軸筒12の先端側に吸引されると、動作部材16が矢印F方向に前進し、ペン先18が該先端(先軸26の穴26A)から突出する。
【0040】
このとき、図9に示されるように、ラッチ機構24が動作部材16に係合する。具体的には、動作部材16の延長部16Eがシーソー部材48の張出し部48Aに当接し、該張出し部48Aを押すことで、シーソー部材48の係合部48Cが動作部材16の被係合部16Cに係合する方向に、該シーソー部材48を揺動させる。シーソー部材48の係合部48Cと動作部材16の被係合部16Cとが係合すると、動作部材16の後退が抑制される。可動磁石44と固定磁石46の吸着に、ラッチ機構24と動作部材16との係合を付加することにより、ペン先18での筆記時の筆圧に耐えることができる。
【0041】
また、図9の状態から図10に示されるように、操作部14を他の方向(矢印B方向)に回動させると、動作部材16も回動し、ラッチ機構24との係合が解除される。具体的には、動作部材16が回動すると、被係合部16Cの角度位置が変化し、シーソー部材48の係合部48Cが被係合部16Cから外れ、シーソー部材48に乗り上げる。このとき、動作部材16の延長部16Eの角度位置も変化し、延長部16Eとシーソー部材48の張出し部48Aとの当接が解除される。このようにして、動作部材16とラッチ機構24の係合が解除される。
【0042】
更に、動作部材16が回動することで可動磁石44のS極とN極の周方向位置が変化し、可動磁石44は先端側の固定磁石46と反発し、後端側の固定磁石42に吸引される。可動磁石44が軸筒12の後端12B側に吸引されると、動作部材16が矢印R方向に後退し、ペン先18が該先端(先軸26の穴26A)から軸筒12内に収納される。
【0043】
このように、本実施形態では、軸筒12の後端12Bに位置する操作部14の回転操作により、軸筒12からペン先18を出し入れすることが可能であり、また筆記時の筆圧にも耐えることが可能となる。これにより、磁石22の吸引力を利用してペン先18を出し入れする筆記具の実用性を向上させることができる。
【0044】
[第2実施形態]
図10から図18において、本実施形態に係る筆記具20では、操作部54が、軸筒12の先端12Aと後端12Bの間に設けられている。軸筒12は、例えば口金56と、中軸58と、後軸60と、エンドキャップ62とを有しており、これらを軸方向に直列に連結して構成されている。口金56は、中軸58の先端に例えば嵌入や螺合により取り付けられている。中軸58と後軸60は、ラッチ機構24における例えばラッチ座72を介して結合されている。換言すれば、ラッチ座72は、中軸58の内側と後軸60の内側にそれぞれ嵌入されている。軸筒12を構成する部材は、ねじにより結合される構成であってもよい。軸筒12の先端12Aは、口金56の先端に相当する。口金56の先端には、ペン先18が出入りする穴56Aが形成されている。軸筒12の後端12Bは、エンドキャップ62のリッド64に相当する。
【0045】
操作部54は、軸筒12に設けられ、軸筒12に対して回動可能とされている。具体的には、操作部54は、例えば指先で操作可能な小突起である。この操作部54は、本体部52に取り付けられている。本体部52は、軸筒12における例えば中軸58の内側に配置された筒状部材であり、中軸58に対して回動可能とされている。図16に示されるように、本体部52の中心の穴52Aの内面には軸方向に延びる溝52Bが形成されている。溝52Bは、穴52Aの周方向に複数形成されている。つまり、穴52Aは、スプライン穴として構成されている。
【0046】
中軸58には、軸方向及び周方向に対して傾斜するガイド穴58Aが形成されている。操作部54は、ガイド穴58Aを通じて軸筒12の外部に若干突出しており、ガイド穴58Aの範囲で移動可能となっている。操作部54をガイド穴58Aに沿って移動させると、本体部52が回動しながら軸方向に移動する。本体部52が回動する角度θは、例えば約45°である。図11において、操作部14を矢印A方向に移動させると本体部52が回動しながら前方(矢印F方向)に移動する。また、操作部14を矢印B方向に移動させると本体部52が回動しながら前方(矢印R方向)に移動する。ガイド穴58Aの範囲で本体部52が回動する角度θは、例えば約45°である。このように、操作部14は、本体部52と一体的に回動及び軸方向に移動可能となっている。
【0047】
本実施形態における動作部材16は、例えば、軸66と、筒状部材68とを有している。軸66は、本体部52の穴52Aに挿通可能な丸棒状部材である。軸66における先端側の外周面には、本体部52の溝52B内に対応する突条66Bが形成されている。軸66の先端側の一部は、スプライン軸として構成されている。これにより、操作部54の操作による本体部52の回動を軸66に伝達できると共に、本体部52と軸66とが軸方向において互いに相対移動可能となっている。
【0048】
軸66の後端部には、可動磁石44が取り付けられている。軸66には、可動磁石44の取付位置を定めるフランジ66Aが設けられている。また、軸66におけるフランジ66Aの前方側には、溝66Cが形成されている。
【0049】
筒状部材68は、軸66に取り付けられている。具体的には、筒状部材68は、軸方向に動かないように溝66Cに係止されて取り付けられている。筒状部材68は、軸66に対してフランジ66A側から取り付けられる。この際に筒状部材68がフランジ66Aを乗り越えることを可能とするため、筒状部材68の後端部には、該後端部を弾性変形させるためのスリット68Aが複数形成されている(図18)。このスリット68Aは、筒状部材68の後端に開口しており、筒状部材68がフランジ66Aを乗り越えるときに筒状部材68の後端部が弾性的に開くことを可能にしている。
【0050】
筒状部材68は、ラッチ機構24と係合可能な被係合部68Cが形成されている。被係合部68Cは、筒状部材68の外周面における周方向の一部に形成されている。これにより、被係合部68Cは、筒状部材68が軸方向回りに回転したとき、ラッチ機構24とある角度位置で係合するが、その角度位置を外れるとラッチ機構24と係合しないようになっている。筒状部材68の先端における周方向の一部には、前方側に突出した延長部68Eが設けられている。
【0051】
ラッチ機構24は、ラッチ座72と、シーソー部材48とを有して構成されている。シーソー部材48は、ラッチ座72に対して軸方向と直交する方向に嵌入されるピン50により、該ラッチ座72に揺動可能に支持されている。シーソー部材48の張出し部48Aに筒状部材68の先端の延長部68Eが当接することで、係合部48Cが筒状部材68の被係合部68Cに係合する方向へのシーソー部材48の揺動を促すようになっている。また、筒状部材68とラッチ機構24が係合した状態から筒状部材68が回動し、シーソー部材48の係合部48Cが筒状部材68の被係合部68Cの位置から外れるときに、シーソー部材48の張出し部48Aが筒状部材68の延長部68Eの位置から外れる。これにより、係合部48Cと被係合部68Cとの係合が解除される方向へのシーソー部材48の揺動が許容されるようになっている。
【0052】
ペン先18は、軸筒12の先端12Aの穴56Aよりも小径とされている。ペン先18は、例えばリフィル40の先端部である。リフィル40の後端部は、軸66の前端に嵌入されている。
【0053】
磁石22における固定磁石42は、例えばエンドキャップ62に設けられ、リッド64にエンドキャップ62の後方側が封止されている。磁石22における固定磁石46は、例えば後軸60の後端部に設けられている。後軸60における固定磁石46とラッチ機構24の間には、仕切り壁60Aが設けられている。換言すれば、固定磁石46は、後軸60における仕切り壁60Aの後方に配置されている。仕切り壁60Aは、固定磁石46の取付位置を定めている。
【0054】
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。磁石22の極性も、第1実施形態と同様であるので、色の濃淡による図示は省略している。
【0055】
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図11から図14において、本実施形態に係る筆記具10では、軸筒12の先端と後端12Bの間に設けられた操作部54を回動させることで、軸筒12の先端からペン先18を出し入れすることができる。操作部54を中軸58の位置に設けることにより、筆記態勢のままペン先18を出し入れすることができる。
【0056】
本実施形態では、第1実施形態と同様に、操作部54を回動させる方向に応じて固定磁石42,46による可動磁石44の吸引方向が切り換えられる。動作部材16及びペン先18は、可動磁石44が固定磁石42,46に吸引されることで、その吸引方向に移動する。また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、動作モードとして、繰り出しモードと収納モードを有しており、これらの動作モードは操作部54の回動方向に応じて切り換えられる。操作部54を回動させると動作部材16及び可動磁石44が回動して、動作モードが切り換えられる。本実施形態では、操作部54を矢印A方向に移動させると、ペン先18が軸筒12の先端12Aから出て、操作部54を矢印B方向に移動させるとペン先18が軸筒12内に収納されるようになっている。
【0057】
操作部54は、中軸58のガイド穴58Aの範囲内において、矢印A方向及び矢印B方向に往復移動可能とされている。中軸58のガイド穴58Aは、軸筒12の軸方向及び周方向に対して傾斜しているので、操作部54を移動させると、該操作部54及び本体部52は、軸方向に移動すると共に周方向に角度θの範囲内で回動する。角度θは、例えば45°である。本体部52と動作部材16の軸66とはスプライン嵌合しているので、本体部52の回動は動作部材16の軸66及び筒状部材68に伝達される。
【0058】
第1実施形態と同様に、固定磁石42,46の極性の位相は、周方向に例えば約45°ずれて設定されているので、操作部54の操作により可動磁石44を約45°右回りや左回りに回動させることで、該可動磁石44を後端側の固定磁石42に吸引させたり、先端側の固定磁石46に吸引させたりすることが可能となっている。
【0059】
図11図13図17に示される状態では、可動磁石44は軸筒12の後端側の固定磁石42に吸引され、ペン先18が軸筒12内に収納されている。図18において、操作部54を一の方向(矢印A方向)に移動させると、可動磁石44が回動してそのS極とN極の周方向位置が変化し、可動磁石44は後端側の固定磁石42と反発し、先端側の固定磁石46に吸引される。可動磁石44が軸筒12の先端側に吸引されると、動作部材16が矢印F方向に前進し、ペン先18が該先端(口金56の穴56A)から突出する(図12図14)。
【0060】
このとき、図18に示されるように、ラッチ機構24が動作部材16に係合する。具体的には、動作部材16における筒状部材68の延長部68Eがシーソー部材48の張出し部48Aに当接し、該張出し部48Aを押すことで、シーソー部材48の係合部48Cが動作部材16における筒状部材68の被係合部68Cに係合する方向に、該シーソー部材48を揺動させる。シーソー部材48の係合部48Cと筒状部材68の被係合部68Cとが係合すると、動作部材16の後退が抑制される。可動磁石44と固定磁石46の吸着に、ラッチ機構24と動作部材16との係合を付加することにより、ペン先18での筆記時の筆圧に耐えることができる。
【0061】
また、図17に示されるように、操作部54を他の方向(矢印B方向)に移動させると、動作部材16も回動し、ラッチ機構24との係合が解除される。具体的には、動作部材16が回動すると、被係合部68Cの角度位置が変化し、シーソー部材48の係合部48Cが被係合部68Cから外れ、シーソー部材48に乗り上げる。このとき、動作部材16における筒状部材68の延長部68Eの角度位置も変化し、延長部68Eとシーソー部材48の張出し部48Aとの当接が解除される。このようにして、動作部材16とラッチ機構24の係合が解除される。
【0062】
更に、動作部材16が回動することで可動磁石44のS極とN極の周方向位置が変化し、可動磁石44は先端側の固定磁石46と反発し、後端側の固定磁石42に吸引される。可動磁石44が軸筒12の後端12B側に吸引されると、動作部材16が矢印R方向に後退し、ペン先18が該先端(口金56の穴56A)から軸筒12内に収納される。
【0063】
このように、本実施形態においても、軸筒12の後端12Bに位置する操作部54の移動操作により、軸筒12からペン先18を出し入れすることが可能であり、また筆記時の筆圧にも耐えることが可能となる。これにより、磁石22の吸引力を利用してペン先18を出し入れする筆記具の実用性を向上させることができる。
【0064】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【0065】
上記実施形態では、磁石22として、2つの固定磁石42,46の間に1つの可動磁石44が配置されるものとしたが、2つの可動磁石の間に1つの固定磁石が配置されていてもよい。また、4つ以上の磁石を用いてもよい。また、可動磁石44が回動し、固定磁石42,46が回動しないものとしたが、固定磁石42,46が回動し、可動磁石44が回動しない構成であってもよい。
【0066】
第2実施形態に係る筆記具20において、中軸58のガイド穴58Aが軸筒12の軸方向及び周方向に対して傾斜するものとしたが、ガイド穴58Aの構成はこれに限られない。例えば、ガイド穴58Aが周方向のみに延びる構成であってもよい。
【0067】
なお、筆記具10,20の構造は、入力ペンにおいて導電芯を出し入れする構造に適用することもできる。つまり、リフィル40を導電芯に置き換えて、入力ペンとして構成することもできる。
【符号の説明】
【0068】
10 筆記具、12 軸筒、12A 先端、12B 後端、14 操作部、16 動作部材、16C 被係合部、18 ペン先、20 筆記具、22 磁石、24 ラッチ機構、42 固定磁石、44 可動磁石、46 固定磁石、54 操作部、68C 被係合部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
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図18