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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168856
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
H01L25/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085872
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】山下 哲生
(57)【要約】
【課題】本開示は、半導体装置においてノイズ耐量低下および寄生発振を抑制することを目的とする。
【解決手段】半導体装置101は、互いに並列接続された複数の半導体チップ41,42と、ソース電極3と、ソース電3に接続された第1ソースパターン12と、ソースセンス端子4と、ソースセンス端子4に接続された第2ソースパターン13と、を備え、各半導体チップ41,42の表面は、第1ソースパターン12と接続され、複数の半導体チップ41,42のうち1つの半導体チップ41である基準チップの表面は、第2ソースパターン13と接続され、基準チップ以外の半導体チップ42である少なくとも1つの非基準チップの表面は、第2ソースパターン13と接続されず、基準チップのゲート抵抗の抵抗値は、非基準チップのゲート抵抗の抵抗値より大きい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに並列接続された複数の半導体チップと、
ソース電極と、
前記ソース電極に接続された第1ソースパターンと、
ソースセンス端子と、
前記ソースセンス端子に接続された第2ソースパターンと、を備え、
各前記半導体チップの表面は、前記第1ソースパターンと接続され、
前記複数の半導体チップのうち1つの半導体チップである基準チップの表面は、前記第2ソースパターンと接続され、
前記基準チップ以外の前記半導体チップである少なくとも1つの非基準チップの表面は、前記第2ソースパターンと接続されず、
前記基準チップのゲート抵抗の抵抗値は、前記非基準チップのゲート抵抗の抵抗値より大きい、
半導体装置。
【請求項2】
各前記半導体チップの前記ゲート抵抗は、各前記半導体チップに外付けされた外付けゲート抵抗と、各前記半導体チップのチップ内部に存在する内部ゲート抵抗との合成抵抗である、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記基準チップの前記外付けゲート抵抗の抵抗値は、前記基準チップの前記内部ゲート抵抗の抵抗値よりも大きく、
前記非基準チップの前記外付けゲート抵抗の抵抗値は、前記非基準チップの前記内部ゲート抵抗の抵抗値の半分以下である、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記基準チップの前記外付けゲート抵抗の抵抗値は、前記非基準チップの前記外付けゲート抵抗の抵抗値の3倍以上である、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
各前記半導体チップの前記ゲート抵抗は負の温度特性を有する、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
少なくとも1つの非基準チップは2個以上5個以下の非基準チップであり、
前記半導体チップの配列ピッチは5mm以上である、
請求項3に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体チップはワイドバンドギャップ半導体により構成される、
請求項1に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数のパワー半導体モジュールを互いに並列接続して構成した電力変換装置が記載されている。この電力変換装置によれば、スイッチング動作時に発生する寄生発振を抑制しつつ、スイッチング損失を低減可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-44996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の電力変換装置は、並列接続された複数の半導体モジュール(半導体チップ)を備えており、各半導体チップのソース電極は、ソースセンス駆動端子と接続されている。このような構造では、ソースのループ電流により磁束が発生し、ノイズ耐量が低下するという問題があった。また、ループ電流に端を発して電流バランスの悪化が引き起こされ、寄生発振が生じるという問題があった。
【0005】
本開示は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、半導体装置においてノイズ耐量低下および寄生発振を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の半導体装置は、互いに並列接続された複数の半導体チップと、ソース電極と、ソース電極に接続された第1ソースパターンと、ソースセンス端子と、ソースセンス端子に接続された第2ソースパターンと、を備え、各半導体チップの表面は、第1ソースパターンと接続され、複数の半導体チップのうち1つの半導体チップである基準チップの表面は、第2ソースパターンと接続され、基準チップ以外の半導体チップである少なくとも1つの非基準チップの表面は、第2ソースパターンと接続されず、基準チップのゲート抵抗の抵抗値は、非基準チップのゲート抵抗の抵抗値より大きい。
【発明の効果】
【0007】
本開示の半導体装置によれば、非基準チップの表面は第2ソースパターンを介してソースセンス端子と接続されないため、ソースのループ電流によるノイズ耐量低下が抑制される。また、基準チップのゲート抵抗の抵抗値が、非基準チップのゲート抵抗の抵抗値より大きいため、ターンオン時のdi/dtが半導体チップ間で揃えられ、正帰還ループの利得低下を実現しつつ、寄生発振を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る半導体装置の構成図である。
図2】実施の形態1に係る半導体装置の回路図である。
図3】実施の形態2に係る半導体装置の回路図である。
図4】実施の形態3に係る半導体装置の構成図である。
図5】実施の形態3に係る半導体装置における半導体チップの配列ピッチを示す図である。
図6】実施の形態3に係る半導体装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<A.実施の形態1>
<A-1.構成>
図1は、実施の形態1に係る半導体装置101の構成図である。半導体装置101は、絶縁基板1と、絶縁基板1上に形成されたゲート端子2、ソース電極3、ソースセンス端子4、ドレイン電極5、ゲートパターン11、第1ソースパターン12、第2ソースパターン13、ドレインパターン14、第1ゲート抵抗21、および第2ゲート抵抗22を備えて構成される。
【0010】
ソース電極3と第1ソースパターン12とは、アルミワイヤなどで電気的に接続されている。ドレイン電極5とドレインパターン14とは、アルミワイヤなどで電気的に接続されている。ソースセンス端子4と第2ソースパターン13とは、アルミワイヤなどで電気的に接続されている。ゲート端子2とゲートパターン11とは、アルミワイヤなどで電気的に接続されている。
【0011】
ドレインパターン14上には、2つの半導体チップ、すなわち第1半導体チップ41と第2半導体チップ42とが搭載される。第1半導体チップ41の表面は、第1ソースワイヤ51により第1ソースパターン12と接続され、第2ソースワイヤ52により第2ソースパターン13と接続される。第1半導体チップ41のゲートパッド31は、アルミワイヤなどで第1ゲート抵抗21と電気的に接続されている。すなわち、第1ゲート抵抗21は第1半導体チップ41の外付け抵抗である。
【0012】
第2半導体チップ42の表面は、第1ソースワイヤ51により第1ソースパターン12と接続される。第2半導体チップ42の表面は、第1半導体チップ42とは異なり、第2ソースパターン13とは接続されない。第2半導体チップ42のゲートパッド32は、アルミワイヤなどで第2ゲート抵抗22と電気的に接続されている。すなわち、第2ゲート抵抗22は第2半導体チップ42の外付け抵抗である。
【0013】
図2は、半導体装置101の回路図である。図2に示されるように、第1半導体チップ41はMOSFET71を構成し、第2半導体チップ42はMOSFET72を構成する。MOSFET71,72のドレインは共にドレイン電極5に接続され、MOSFET71,72のソースは共にソース電極3に接続されている。このように、第1半導体チップ41と第2半導体チップ42とは、ドレイン電極5とソース電極3との間で並列接続されている。第1半導体チップ41のゲートは第1ゲート抵抗21を介してゲート端子2に接続されている。第2半導体チップ42のゲートは第2ゲート抵抗22を介してゲート端子2に接続されている。
【0014】
第1半導体チップ41の表面は、第2ソースパターン13を介してソースセンス端子4と接続されている。従って、第1半導体チップ41の表面の電位がソースセンス端子4の基準電位となる。本願明細書では、ソースセンス端子4の基準電位を供給する半導体チップを基準チップと称し、ソースセンス端子4の基準電位を供給しない半導体チップを非基準チップと称する。基準チップである第1半導体チップ41には、駆動時に正帰還(高di/dt)がかかる。一方、非基準チップである第2半導体チップ42は、駆動時に負帰還(低di/dt)がかかる。そのため、半導体チップ間でターンオン電流の立ち上がり(di/dt)にアンバランスが発生する。
【0015】
そこで、半導体装置101では、基準チップである第1半導体チップ41に接続された第1ゲート抵抗21の抵抗値を、基準チップではない第2半導体チップ42に接続された第2ゲート抵抗22の抵抗値よりも大きくする。より具体的には、第1ゲート抵抗21の抵抗値を第2ゲート抵抗22の抵抗値の3倍以上とする。これにより、ターンオン時のdi/dtを半導体チップ間で揃え、正帰還ループの利得低下を実現しつつ、損失悪化を最小限に抑制することができる。
【0016】
なお、全ての半導体チップの表面からソースセンス端子4の基準電位をとることは、製造上の都合で実現困難である。また、全ての半導体チップの表面からソースセンス端子4の基準電位をとると、ソースのループ電流により磁束が発生し、ノイズ耐量低下に繋がる。そのため、半導体装置101では、第1半導体チップ41のみを基準チップとしている。
【0017】
第1ゲート抵抗21および第2ゲート抵抗22は、負の温度特性を有することが望ましい。ゲート抵抗が正の温度特性を有する場合、高温で抵抗値が増大して不必要に損失を悪化させてしまう。負の温度特性を有する抵抗が第1ゲート抵抗21および第2ゲート抵抗22に用いられることにより、半導体チップ間のターンオン電流の立ち上がりのバランスが改善すると共に、実動作における損失低減が図られる。
【0018】
図2では、第1半導体チップ41および第2半導体チップ42をMOSFETのチップとしたが、これらは他のスイッチング素子またはダイオード素子のチップであってもよい。
【0019】
第1半導体チップ41および第2半導体チップ42は、ワイドバンドギャップ半導体によって構成されてもよい。ワイドバンドギャップ半導体は耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、スイッチング素子またはダイオード素子の小型化が可能であり、これら小型化されたスイッチング素子またはダイオード素子の高効率化が可能となる。
【0020】
<A-2.効果>
実施の形態1に係る半導体装置101は、互いに並列接続された複数の半導体チップ41,42と、ソース電極3と、ソース電極3に接続された第1ソースパターン12と、ソースセンス端子4と、ソースセンス端子4に接続された第2ソースパターン13と、を備える。各半導体チップ41,42の表面は、第1ソースパターン12と接続される。複数の半導体チップ41,42のうち1つの半導体チップである基準チップ41の表面は、第2ソースパターン13と接続される。基準チップ41以外の半導体チップである少なくとも1つの非基準チップ42の表面は、第2ソースパターン13と接続されない。半導体チップ41のみが基準チップとなることで、ソースのループ電流によるノイズ耐量低下が抑制される。
【0021】
また、基準チップである第1半導体チップ41のゲート抵抗の抵抗値が、非基準チップである第2半導体チップ42のゲート抵抗の抵抗値より大きいことで、ターンオン時のdi/dtが半導体チップ間で揃えられ、正帰還ループの利得低下を実現しつつ、損失悪化を最小限に抑制することができる。
【0022】
<B.実施の形態2>
<B-1.構成>
実施の形態2に係る半導体装置102の構成は、図1に示した通りであり、実施の形態1に係る半導体装置101の構成と同様である。
【0023】
図3は、半導体装置102の回路図である。半導体装置102は、第1半導体チップ41と第2半導体チップ42が、それぞれチップ内部にゲート抵抗を有している点で、半導体装置101と異なる。これらのチップ内部のゲート抵抗を、第1半導体チップ41において第1内部ゲート抵抗61、第2半導体チップ42において第2内部ゲート抵抗62と称する。すなわち、第1半導体チップ41は、MOSFET71と第1内部ゲート抵抗61とを含み、第2半導体チップ42は、MOSFET72と第2内部ゲート抵抗62とを含んでいる。
【0024】
このような構成により、MOSFET71のゲート抵抗は第1内部ゲート抵抗61と第1ゲート抵抗21の合成抵抗となり、MOSFET72のゲート抵抗は第2内部ゲート抵抗62と第2ゲート抵抗22の合成抵抗となる。ゲート抵抗の抵抗値が同じ場合、ゲート抵抗が半導体チップの内部またはより半導体チップに近いところにある方が、発振抑制の効果が得られる。従って、第1半導体チップ41および第2半導体チップ42がそれらの内部にゲート抵抗を有する構成であることで、実施の形態1の構成に比べて発振抑制の効果が得られる。
【0025】
外付け抵抗と同様、第1内部ゲート抵抗61および第2内部ゲート抵抗62も負の温度特性を有することが望ましい。負の温度特性を有する抵抗が第1内部ゲート抵抗61および第2内部ゲート抵抗62に用いることにより、半導体チップ間のターンオン電流の立ち上がりのバランスが改善すると共に、実動作における損失低減が図られる。
【0026】
半導体装置102は、実施の形態1に係る半導体装置101と同様、並列に接続された2つの半導体チップを備えている。そして、基準チップである第1半導体チップ41に接続された第1ゲート抵抗21は、第1内部ゲート抵抗61以上の抵抗値を有することが望ましい。また、非基準チップである第2半導体チップ42に接続された第2ゲート抵抗22は、第2内部ゲート抵抗62以上の抵抗値を有することが望ましい。このように、各半導体チップに適切な外付け抵抗を直列接続することにより、ターンオン時のdi/dtを第1半導体チップ41と第2半導体チップ42とで揃えつつ、損失悪化を最小限に抑制する効果が得られる。
【0027】
<B-2.効果>
実施の形態2に係る半導体装置102において、第1半導体チップ41のゲート抵抗は、第1半導体チップ41の外付けゲート抵抗である第1ゲート抵抗21と、第1半導体チップ41の内部に存在する第1内部ゲート抵抗61との合成抵抗である。また、第2半導体チップ42のゲート抵抗は、第2半導体チップ42の外付けゲート抵抗である第2ゲート抵抗22と、第2半導体チップ42の内部に存在する第2内部ゲート抵抗62との合成抵抗である。このような構成により、実施の形態1の構成よりも発振抑制の効果が得られる。
【0028】
<C.実施の形態3>
<C-1.構成>
実施の形態2の半導体装置102が並列接続された2つの半導体チップを備えるのに対して、実施の形態3の半導体装置103は並列接続された3つ以上6つ以下の半導体チップを備える。以下の説明では、半導体装置103が3つの半導体チップを備えるものとして説明する。
【0029】
図4は、実施の形態3に係る半導体装置103の構成図である。半導体装置103は、実施の形態2に係る半導体装置102の構成に加えて、第3半導体チップ43と第3ゲート抵抗23とを備えている。第3ゲート抵抗23は第3半導体チップ43の外付け抵抗である。
【0030】
第3半導体チップ43は、ドレインパターン14上に搭載される。第3半導体チップ43の表面は第1ソースワイヤ51によって第1ソースパターン12と電気的に接続される。第3半導体チップ43の表面は、第2半導体チップ42と同様、第2ソースパターン13には接続されない。すなわち、第3半導体チップ43は非基準チップである。第3半導体チップ43のゲートパッド33は、アルミワイヤ等によって第3ゲート抵抗23と電気的に接続される。
【0031】
図5は、半導体装置103における半導体チップの配列ピッチを示している。図5に示されるように、半導体装置103における半導体チップの配列ピッチは5mm以上である。この5mmは、製造上確保しなければならない距離である。
【0032】
図6は、半導体装置103の回路図である。第1半導体チップ41、第2半導体チップ42、および第3半導体チップ43は、ドレイン電極5とソース電極3との間に並列接続されている。第3半導体チップ43は、MOSFET73と第3内部ゲート抵抗63とを含んでいる。第3内部ゲート抵抗63は第3ゲート抵抗23に接続される。
【0033】
半導体装置103において、基準チップおよび非基準チップにおける外付け抵抗と内部抵抗との抵抗値の関係は、実施の形態2に係る半導体装置102と同様である。非基準チップである第3半導体チップ43の外付け抵抗である第3ゲート抵抗23は、第3内部ゲート抵抗63の半分以下の抵抗値を有する。以上の構成により、現行プロセスで対応可能な領域で、ターンオン時の各半導体チップのdi/dtを揃えつつ、損失悪化を最小限に抑制することができる。
【0034】
半導体装置103における全ての半導体チップは、ワイドバンドギャップ半導体によって構成されてもよい。ワイドバンドギャップ半導体は耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、スイッチング素子またはダイオード素子の小型化が可能であり、これら小型化されたスイッチング素子またはダイオード素子の高効率化が可能となる。
【0035】
<C-2.効果>
実施の形態3に係る半導体装置103において、少なくとも1つの非基準チップは2個以上5個以下の非基準チップであり、半導体チップの配列ピッチは5mm以上である。以上の構成により、現行プロセスで対応可能な領域で、ターンオン時の各半導体チップのdi/dtを揃えつつ、損失悪化を最小限に抑制することができる。
【0036】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上記の実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上記の実施の形態等に種々の変形および置換を加えることができる。
【0037】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0038】
(付記1)
互いに並列接続された複数の半導体チップと、
ソース電極と、
前記ソース電極に接続された第1ソースパターンと、
ソースセンス端子と、
前記ソースセンス端子に接続された第2ソースパターンと、を備え、
各前記半導体チップの表面は、前記第1ソースパターンと接続され、
前記複数の半導体チップのうち1つの半導体チップである基準チップの表面は、前記第2ソースパターンと接続され、
前記基準チップ以外の前記半導体チップである少なくとも1つの非基準チップの表面は、前記第2ソースパターンと接続されず、
前記基準チップのゲート抵抗の抵抗値は、前記非基準チップのゲート抵抗の抵抗値より大きい、
半導体装置。
【0039】
(付記2)
各前記半導体チップの前記ゲート抵抗は、各前記半導体チップに外付けされた外付けゲート抵抗と、各前記半導体チップのチップ内部に存在する内部ゲート抵抗との合成抵抗である、
付記1に記載の半導体装置。
【0040】
(付記3)
前記基準チップの前記外付けゲート抵抗の抵抗値は、前記基準チップの前記内部ゲート抵抗の抵抗値よりも大きく、
前記非基準チップの前記外付けゲート抵抗の抵抗値は、前記非基準チップの前記内部ゲート抵抗の抵抗値の半分以下である、
付記2に記載の半導体装置。
【0041】
(付記4)
前記基準チップの前記外付けゲート抵抗の抵抗値は、前記非基準チップの前記外付けゲート抵抗の抵抗値の3倍以上である、
付記1から付記3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【0042】
(付記5)
各前記半導体チップの前記ゲート抵抗は負の温度特性を有する、
付記1から付記4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【0043】
(付記6)
少なくとも1つの非基準チップは2個以上5個以下の非基準チップであり、
前記半導体チップの配列ピッチは5mm以上である、
付記3に記載の半導体装置。
【0044】
(付記7)
前記半導体チップはワイドバンドギャップ半導体により構成される、
付記1から付記6のいずれか1項に記載の半導体装置。
【符号の説明】
【0045】
1 絶縁基板、2 ゲート端子、3 ソース電極、4 ソースセンス端子、5 ドレイン電極、11 ゲートパターン、12 第1ソースパターン、13 第2ソースパターン、14 ドレインパターン、21 第1ゲート抵抗、22 第2ゲート抵抗、23 第3ゲート抵抗、31,32,33 ゲートパッド、41 第1半導体チップ、42 第2半導体チップ、43 第3半導体チップ、51 第1ソースワイヤ、52 第2ソースワイヤ、61 第1内部ゲート抵抗、62 第2内部ゲート抵抗、63 第3内部ゲート抵抗。
図1
図2
図3
図4
図5
図6