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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168868
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】プッシャー
(51)【国際特許分類】
   A45D 29/16 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
A45D29/16
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085889
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000209027
【氏名又は名称】瀧川株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】北島 友美子
(57)【要約】
【課題】爪表面のルースキューティクルやジェルネイルの上に乗り上げにくく、ルースキューティクルやジェルネイルを好適に除去することができるプッシャーを提供する。
【解決手段】プッシャーは、持ち手となる軸部2と、軸部2の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部3と、を備えている。プレパレーション部3は、爪とは離間する方向に凸となるように湾曲するとともに、先端12側に向けて凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部11,11と、爪に対向する爪対向面14と、爪対向面14の反対側の面となる反対面16と、爪対向面14から立ち上がる立上り面13と、を備えている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
持ち手となる軸部と、
前記軸部の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、を備え、
前記プレパレーション部は、
爪とは離間する方向に凸となるように湾曲するとともに、先端側に向けて凸となる略円弧状を呈し、
両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備えていることを特徴とするプッシャー。
【請求項2】
一対の前記辺部は、前記プレパレーション部の基端側に向かうにつれて互いに近接するように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のプッシャー。
【請求項3】
持ち手となる軸部と、
前記軸部の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、
前記ジェルオフ部は、
爪とは離間する方向に凸となるように湾曲するとともに、先端側に向けて凸となる略円弧状を呈し、
両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備えていることを特徴とするプッシャー。
【請求項4】
持ち手となる軸部と、
前記軸部の一方の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、
前記軸部の他方の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、
前記プレパレーション部及び前記ジェルオフ部の少なくとも一方は、
爪とは離間する方向に凸となるように湾曲するとともに、先端側に向けて凸となる略円弧状を呈し、
両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備えていることを特徴とするプッシャー。
【請求項5】
前記立上り面は、JIS R6252 900番~1100番の研磨材で研摩されていることを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか一項に記載のプッシャー。
【請求項6】
前記立上り面は、前記爪対向面に対して概ね直角に立ち上がることを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか一項に記載のプッシャー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プッシャーに関する。
【背景技術】
【0002】
指先の爪の上にジェルネイルを形成する際は、爪の上に合成樹脂製の液体を塗布した後、専用のLEDライトの光を照射し、塗布した液体を硬化させている。
爪の表面の爪生え際に近い部分には、ルースキューティクル(角質、うす皮とも言う)が形成されている。仮に、このルースキューティクルを除去せず、ルースキューティクルの上に前記合成樹脂を塗布してジェルネイルを形成すると、ルースキューティクルの成長とともに完成後のジェルネイルが浮き上がってしまうという問題がある。
【0003】
そのため、ジェルネイルの形成前の下処理として、プッシャーと呼ばれる器具(特許文献1参照)を用いて、爪の表面からルースキューティクルを除去する作業が行われている。つまり、プッシャーの先端を爪の表面とルースキューティクルとの間に入れて、ルースキューティクルを押し上げるようにして除去作業を行っている。また、プッシャーは、爪からジェルネイルを除去する(ジェルオフ)際にも用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-77330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来プッシャーの先端は鋭利に尖っているため、ルースキューティクルを押し上げるようにしても、当該先端が爪の表面とルースキューティクルとの間に入り込まず、ルースキューティクルの上に乗り上げてしまい、ルースキューティクルを除去するのが困難になるという問題がある。また、プッシャーの尖った先端がルースキューティクルの上に乗り上げた際には、そのまま当該尖った先端が指の皮膚に当たってしまうことも起こりやすい。
【0006】
前記した課題はプッシャーを用いてジェルネイルを除去する際にも当てはまる。つまり、従来プッシャーの先端は鋭利に尖っているため、ジェルネイルを除去する際に押し上げるようにしても、当該先端が爪の表面とジェルネイルとの間に入り込まず、ジェルネイルの上に乗り上げてしまいジェルネイルを除去するのが困難になるという問題がある。また、プッシャーの尖った先端がジェルネイルの上に乗り上げた際には、そのまま当該尖った先端が指の皮膚に当たってしまうことも起こりやすい。
【0007】
このような観点から、本発明は、爪表面のルースキューティクルやジェルネイルの上に乗り上げにくく、ルースキューティクルやジェルネイルを好適に除去することができるプッシャーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために本発明は、持ち手となる軸部と、前記軸部の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、を備え、前記プレパレーション部は、爪とは離間する方向に凸となるように湾曲するとともに、先端側に向けて凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、持ち手となる軸部と、前記軸部の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、前記ジェルオフ部は、爪とは離間する方向に凸となるように湾曲するとともに、先端側に向けて凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、持ち手となる軸部と、前記軸部の一方の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、前記軸部の他方の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、前記プレパレーション部及び前記ジェルオフ部の少なくとも一方は、爪とは離間する方向に凸となるように湾曲するとともに、先端側に向けて凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備えていることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、プレパレーション部の爪対向面に対して立上り面が立ち上がっているため、プレパレーション部の先端を爪のルースキューティクルの先端に当てれば、プレパレーション部の先端はルースキューティクルの上に乗り上げにくく、かつ、ルースキューティクルをめくり上げやすい。また、めくり上げられたルースキューティクルが、立上り面に面で当たるため、プッシャーの移動の抵抗になり、プレパレーション部と皮膚との接触を回避することができる。
【0012】
同様に、ジェルオフ部の爪対向面に対して立上り面が立ち上がっているため、ジェルオフ部の先端をジェルネイルの先端に当てれば、ジェルオフ部の先端はジェルネイルの上に乗り上げにくく、かつ、ジェルネイルをめくり上げやすい。また、めくり上げられたジェルネイルが、立上り面に面で当たるため、プッシャーの移動の抵抗になり、ジェルオフ部と皮膚との接触を回避することができる。
【0013】
また、前記立上り面は、JIS R6252 900番~1100番の研磨材で研摩されていることが好ましい。
本発明によれば、立上り面が適度な粗さになっているため、ルースキューティクル又はジェルネイルに程よく当たり、容易にめくり上げることができる。
【0014】
また、前記立上り面は、前記爪対向面に対して概ね直角に立ち上がることが好ましい。
本発明によれば、立上り面が適度な角度で立ち上がっているため、ルースキューティクル又はジェルネイルに程よく当たり、容易にめくり上げることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、爪表面のルースキューティクル又はジェルネイルの上に乗り上げにくく、ルースキューティクル又はジェルネイルを好適に除去することができるプッシャーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態に係るプッシャーの全体の平面図である。
図2】本実施形態に係るプッシャーの全体の底面図である。
図3】本実施形態に係るプッシャーの全体の正面図である。
図4】本実施形態に係るプッシャーにおけるプレパレーション部の拡大平面図である。
図5】本実施形態に係るプッシャーにおけるプレパレーション部の拡大底面図である。
図6】本実施形態に係るプッシャーにおけるプレパレーション部の拡大正面図である。
図7図1のA-A拡大断面図である。
図8】本実施形態に係るプッシャーにおけるプレパレーション部の右側面図である。
図9図7の部分拡大図である。
図10】本実施形態に係るプッシャーにおけるジェルオフ部の拡大平面図である。
図11】本実施形態に係るプッシャーにおけるジェルオフ部の拡大底面図である。
図12】本実施形態に係るプッシャーにおけるジェルオフ部の拡大正面図である。
図13図1のB-B断面図である。
図14】本実施形態に係るプッシャーにおけるジェルオフ部の拡大左側面図である。
図15図13の部分拡大図である。
図16】本実施形態に係るプッシャーにおけるプレパレーション部の使用方法を説明する正面図である。
図17】本実施形態に係るプッシャーにおけるプレパレーション部の使用方法を説明する平面図である。
図18】本実施形態に係るプッシャーにおけるプレパレーション部の使用方法を説明するルースキューティクルとプレパレーション部の先端との拡大縦断面図である。
図19】本実施形態に係るプッシャーにおけるジェルオフ部の使用方法を説明する爪に形成されたジェルネイルの積層構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係るプッシャーの全体の平面図、図2は、同全体の底面図、図3は、同全体の正面図である。このプッシャー1は、片手で持てるサイズの金属製又は樹脂製の軸状の器具である。軸部2は、本実施形態では円柱状になっているが、角柱、楕円等他の断面形状であってもよい。プッシャー1は、例えば筆記具のようにして片手に持って使用するので、軸部2のサイズ、形状は手に持つのに持ちやすいものとするのが望ましい。軸部2の外周面には、滑り止めのための微小な凸凹が施されている。
【0018】
軸部2の一方の端部には、プレパレーション部3が形成されている。プレパレーション部3は、爪の上にジェルネイルを形成する前の下処理として、爪のルースキューティクルを押し上げて除去する部位である。軸部2の他方の端部には、ジェルオフ部4が形成されている。ジェルオフ部4は、爪に付着しているジェルネイルを除去する部位である。プレパレーション部3及びジェルオフ部4の前記した用途はあくまで主な用途であって、これらに限定されるものではない。
【0019】
まず、プレパレーション部3の構成について説明する。図4は、プレパレーション部の拡大平面図、図5は、同拡大底面図、図6は、同拡大正面図、図7は、図1のA-A拡大断面図、図8は、プレパレーション部の右側面図、図9は、図7の部分拡大図である。
【0020】
図4及び図5に示すように、プレパレーション部3は、辺部11,11と、爪対向面14と、反対面16と、立上り面13とを備えている。また、プレパレーション部3は、軸部2の軸方向にヘラ状に延びており、基端側から先端側に向けて徐々に薄くなっている(図7参照)。また、平面視した場合に先端12が凸となるように略円弧状になっている。
【0021】
プレパレーション部3の両側部には、それぞれプレパレーション部3の基端側から先端12にかけて延びている直線状の辺部11,11が延在している。この2つの辺部11,11は、プレパレーション部3の先端12に近くなるほど互いに外側に拡がっている(図4図5)。このため、プレパレーション部3は先端12に近いほど幅広になっている。換言すると、辺部11,11は、平面視した場合に、プレパレーション部3の基端側に向かうにつれて互いに近接するように傾斜している。
【0022】
辺部11と先端12(立上り面13)とで構成される角部18の角度θ1は、例えば90~110°、より好ましくは95~105°に設定されている。
図5に示すように、爪対向面14は、ルースキューティクルを除去する際に、爪と対向する側の面であって、平面視略三角形状を呈する。また、図8に示すように、爪対向面14は、爪の形状に沿うように、爪とは離間する方向に凸となるように湾曲している。
【0023】
図4及び図5に示すように、反対面16は、爪対向面14とは反対側の面である。反対面16は平面視略台形状を呈する。図8に示すように、反対面16は、爪とは離間する方向に凸となるように湾曲している。
【0024】
図9に示すように、立上り面13は、爪対向面14から反対面16に向けて立ち上がる面である。側面視すると、立上り面13は爪対向面14に対して略直角になっている。また、側面視すると、立上り面13は反対面16に対して略直角になっている。立上り面13の高さは、適宜設定すればよいが、例えば0.5~3.0mm程度、より好ましくは1.0~2.0mmである。
【0025】
なお、爪対向面14に対する立上り面13の角度は、必ずしも直角である必要はなく、ルースキューティクル又はジェルネイルが好適に除去できる範囲で適宜設定可能である。爪対向面14に対する立上り面13の角度は80~100°が好ましく、85~95°がより好ましい。また、反対面16に対する立上り面13の角度も、必ずしも直角である必要はなく、適宜設定すればよい。
【0026】
立上り面13には、JIS R6252 900番~1100番の研摩材による研摩加工により、表面仕上げが施されている。特に、JIS R6252 1000番程度が最も好ましい。当該表面仕上げは、立上り面13の幅方向及び高さ方向の全体に亘って施されている。
【0027】
次に、ジェルオフ部4の構成について説明する。図10は、ジェルオフ部の拡大平面図、図11は、同拡大底面図、図12は、同拡大正面図、図13は、図1のB-B断面図、図14は、ジェルオフ部の拡大左側面図、図15は、図13の部分拡大図である。
図10図15に示すように、ジェルオフ部4は、辺部22,22と、爪対向面26と、反対面24と、立上り面23とを備えている。また、ジェルオフ部4は、軸部2の軸方向にヘラ状に延びており、基端から先端21に向けて徐々に薄くなっている(図13参照)。また、図10及び図11に示すように、平面視した場合に先端21が凸となるように略円弧状になっている。
【0028】
ジェルオフ部4の両側部には、それぞれジェルオフ部4の基端側から先端21側に向かって延設され互いに平行な辺部22,22を備えている。なお、辺部22,22は、先端21側が広くなるように形成されていてもよいし、基端側が広くなるように形成されていてもよい。
【0029】
辺部22と先端21(立上り面23)とで構成される角部28の角度θ2は、例えば120~130°に設定されている。プレパレーション部3とジェルオフ部4とを対比すると、角度θ1<角度θ2に設定されている。
【0030】
図13に示すように、爪対向面26は、ジェルネイルを除去する際に、ジェルネイルと対向する側の面である。また、図14に示すように、爪対向面26は、爪の形状に沿うように、爪とは離間する方向に凸となるように湾曲している。
【0031】
図11に示すように、反対面24は、爪対向面26とは反対側の面である。図14に示すように、反対面24は、爪とは離間する方向に凸となるように湾曲している。
図15に示すように、立上り面23は、爪対向面26から反対面24に向けて立ち上がる面である。側面視すると、立上り面23は爪対向面26に対して略直角になっている。立上り面23の高さは、適宜設定すればよいが、例えば0.5~3.0mm程度、より好ましくは1.0~2.0mmである。
【0032】
なお、爪対向面26に対する立上り面23の角度は、必ずしも直角である必要はなく、ルースキューティクル又はジェルネイルが好適に除去できる範囲で適宜設定可能である。爪対向面26に対する立上り面23の角度は80~100°が好ましく、85~95°がより好ましい。また、反対面24に対する立上り面23の角度も、必ずしも直角である必要はなく、適宜設定すればよい。
【0033】
立上り面23には、JIS R6252 900番~1100番の研摩材による研摩加工により、表面仕上げが施されている。特に、JIS R6252 1000番程度が最も好ましい。当該表面仕上げは、立上り面13の幅方向及び高さ方向の全体に亘って施されている。
【0034】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。図16は、プレパレーション部3の使用方法を説明する正面図である。図17は、同平面図である。図18は、この場合のルースキューティクルとプレパレーション部の先端との拡大縦断面図である。プレパレーション部3は、ジェルネイル形成前の下処理として、指101の爪102の生え際の甘皮103近くにおいて、爪102の表面のルースキューティクル104を除去するのに用いる。ルースキューティクル104は、爪102の輪郭に沿って略円弧状に形成されている。ルースキューティクルは、角質とも呼称され、その面積が徐々に広がるように成長するものである。
【0035】
まず、プッシャー1の軸部2を手に持って、爪対向面14側を爪102に対向させ、プレパレーション部3の先端12をルースキューティクル104の先端にあてがうようにする。このとき、プレパレーション部3の軸方向と爪102の表面とのなす角度θを約30°以下にするのが望ましい。換言すると、従来は角度θを45°前後に設定していたが、それよりもプッシャー1を寝かし、立上り面13が爪102に対して立つようにして作業をすることが望ましい。
【0036】
また、先端12が凸となるように円弧状になっているため、先端12はルースキューティクル104に沿うように対向する。立上り面13と爪対向面14とで構成された角部15(図8,18参照)が、幅方向に亘って線状にルースキューティクル104の先端に当接する。
ここで、従来のプッシャーでは、先端が鋭利に尖っていた(立上り面が無い)ため、ルースキューティクルを押し上げるようにしても、当該先端が爪の表面とルースキューティクルとの間に入り込まず、ルースキューティクルの上に乗り上げてしまいルースキューティクルを除去するのが困難になるという問題がある。また、プッシャーの尖った先端がルースキューティクルの上に乗り上げた際には、そのまま当該尖った先端が指の皮膚に当たってしまうことも起こりやすい。また、仮に、当該先端が爪の表面とルースキューティクルとの間に入り込んだとしても、先端が鋭利に尖っているため、勢いが余って指の皮膚にあたってしまう(若しくは、入り込みすぎて指を損傷してしまう)ということも起こりやすい。
【0037】
この点、本実施形態によれば、爪対向面14に対して立上り面13が立ち上がっているため、プレパレーション部3の先端12を爪102のルースキューティクル104の先端に当てれば、プレパレーション部3の先端12はルースキューティクル104の上に乗り上げにくく、かつ、ルースキューティクル104をめくり上げやすい。また、めくり上げられたルースキューティクルが、立上り面13に面で当たるため、プッシャー1の移動の抵抗になり、プレパレーション部3と皮膚とが勢い余って接触するのを回避することができる。
【0038】
また、プレパレーション部3は、爪102から離間する方向に凸となるように湾曲しており、かつ、先端12が軸部2から離間する方向に凸となる略円弧形状であるので、ルースキューティクル104の形状に合致して、ルースキューティクル104をめくり上げやすい。よって、プレパレーション部3により、ルースキューティクル104を好適に除去することができる。
【0039】
また、図17に示すように、一対の辺部11は、プレパレーション部3の基端側に向かうにつれて互いに近接するように傾斜している。換言すると、角度θ1<角度θ2に設定されている。これにより、比較的角度の鋭い角部18を用いて細かい処理を行うことができる。例えば、ルースキューティクル104の端部と指101との境界部X付近は処理するのが難しい部分であるが、プレパレーション部3の角部18を用いることで容易に作業を行うことができる。
【0040】
また、図18に示すように、プレパレーション部3は、立上り面13がJIS R6252 900番~1100番の研磨材で研摩され、表面仕上げがなされている。900番を下回る研磨材では、立上り面13が荒すぎてしまい、指101や爪102を損傷するおそれがある。一方、1100番を上回る研磨材では、当該先端がルースキューティクル104に対して滑りやすいため、ルースキューティクルをめくり上げるのが困難になるとともに、勢いが余って指101(皮膚)を損傷するおそれがある。
【0041】
これに対し、立上り面13がJIS R6252 900番~1100番の研磨材で研摩されていれば、立上り面13がルースキューティクル104に対して滑りにくく、かつ、程よくルースキューティクルに当たってめくり上げることができ、ルースキューティクル104を効果的に除去することができる。また、程よくルースキューティクルに当たる分、プッシャー1の移動が抑制されるため、プレパレーション部3と指101(皮膚)との接触を回避することができる。
【0042】
次に、ジェルオフ部4の作用効果について説明する。図19は、爪に形成されたジェルネイルの積層構造を概念的に示す断面図である。ジェルネイル114は、例えば、爪102の表面側から順に、下地材111、カラー層112、トップ層113の3層構造になっている。なお、ジェルネイル114は、複数層構造になっており、2層又は4層以上になっているものもある。
【0043】
ジェルネイル114を爪102から除去するには、まず、専用の溶剤を用いてジェルネイル114を軟らかくする。そして、プッシャー1の軸部2を手に持って、ジェルオフ部4の爪対向面26を爪102に対向させ、ジェルオフ部4の先端21で爪102上から下地材111、カラー層112、トップ層113を掻き取るにようにして、ジェルネイル114を爪102から除去する。この時、具体的な図示は省略するが、立上り面23と爪対向面26とで構成された角部27(図15参照)が、幅方向に亘って線状にジェルネイル114の先端に当接する。
【0044】
爪対向面26に対して立上り面23が立ち上がっているため、ジェルオフ部4の先端21をジェルネイル114に当てれば、ジェルオフ部4の先端21はジェルネイル114の上に乗り上げにくく、かつ、ジェルネイル114をめくり上げやすい。また、めくり上げられたジェルネイル114が、立上り面23に面で当たるため、プッシャー1の移動の抵抗になり、ジェルオフ部4と皮膚との接触を回避することができる。
【0045】
また、立上り面23がJIS R6252 900番~1100番の研磨材で研摩されていれば、立上り面23がジェルネイル114に対して滑りにくく、かつ、程よくジェルネイル114に当たってめくり上げることができ、ジェルネイル114を好適に除去することができる。また、程よくジェルネイル114に当たる分、プッシャー1の移動が抑制されるため、ジェルオフ部4と指101(皮膚)との接触を回避することができる。
【0046】
なお、言うまでもなく以上説明した実施形態は本発明を限定するものではない。例えば、プッシャー1は、プレパレーション部3のみ、あるいはジェルオフ部4のみを備える構成としてもよい。また、プッシャー1は、プレパレーション部3及びジェルオフ部4の少なくとも一方を備える構成であってもよい。また、本実施形態では、爪対向面14と爪対向面26とがそれぞれ上下方向を向いていたが、同じ方向を向いていてもよいし、他の角度を向いていてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 プッシャー
2 軸部
3 プレパレーション部
4 ジェルオフ部
11 辺部
12 先端
13 立上り面
14 爪対向面
16 反対面
21 先端
22 辺部
23 立上り面
24 反対面
26 爪対向面
104 ルースキューティクル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
持ち手となる軸部と、
前記軸部の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、を備え、
前記プレパレーション部は、
平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、
両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を、備え
前記立上り面は、研磨材で研摩されていることを特徴とするプッシャー。
【請求項2】
一対の前記辺部は、前記プレパレーション部の基端側に向かうにつれて互いに近接するように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のプッシャー。
【請求項3】
持ち手となる軸部と、
前記軸部の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、
前記ジェルオフ部は、
平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、
両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え
前記立上り面は、研磨材で研摩されていることを特徴とするプッシャー。
【請求項4】
持ち手となる軸部と、
前記軸部の一方の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、
前記軸部の他方の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、
前記プレパレーション部及び前記ジェルオフ部の少なくとも一方は、
平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、
両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え
前記立上り面は、研磨材で研摩されていることを特徴とするプッシャー。
【請求項5】
前記立上り面は、JIS R6252 900番~1100番の研磨材で研摩されていることを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか一項に記載のプッシャー。
【請求項6】
前記立上り面は、前記爪対向面に対して概ね直角に立ち上がり、
前記立上り面に対する研摩加工は、前記立上り面の幅方向及び高さ方向に全体に亘って施されていることを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか一項に記載のプッシャー。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
前記課題を解決するために本発明は、持ち手となる軸部と、前記軸部の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、を備え、前記プレパレーション部は、平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を、備え、前記立上り面は、研磨材で研摩されていることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本発明は、持ち手となる軸部と、前記軸部の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、前記ジェルオフ部は、平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え、前記立上り面は、研磨材で研摩されていることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、本発明は、持ち手となる軸部と、前記軸部の一方の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、前記軸部の他方の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、前記プレパレーション部及び前記ジェルオフ部の少なくとも一方は、平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え、前記立上り面は、研磨材で研摩されていることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また、前記立上り面は、前記爪対向面に対して概ね直角に立ち上がり、前記立上り面に対する研摩加工は、前記立上り面の幅方向及び高さ方向に全体に亘って施されていることが好ましい。
本発明によれば、立上り面が適度な角度で立ち上がっているため、ルースキューティクル又はジェルネイルに程よく当たり、容易にめくり上げることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
持ち手となる軸部と、
前記軸部の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、を備え、
前記プレパレーション部は、
平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、
両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え、
前記立上り面の粗さは、研磨材で研磨されることで設定されていることを特徴とするプッシャー。
【請求項2】
一対の前記辺部は、前記プレパレーション部の基端側に向かうにつれて互いに近接するように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のプッシャー。
【請求項3】
持ち手となる軸部と、
前記軸部の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、
前記ジェルオフ部は、
平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、
両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え、
前記立上り面の粗さは、研磨材で研磨されることで設定されていることを特徴とするプッシャー。
【請求項4】
持ち手となる軸部と、
前記軸部の一方の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、
前記軸部の他方の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオ
フ部と、を備え、
前記プレパレーション部及び前記ジェルオフ部の少なくとも一方は、
平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、
両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え、
前記立上り面の粗さは、研磨材で研磨されることで設定されていることを特徴とするプッシャー。
【請求項5】
前記立上り面の粗さは、JIS R6252 900番~1100番の研磨材で研磨されることで設定されていることを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか一項に記載のプッシャー。
【請求項6】
前記立上り面は、前記爪対向面に対して概ね直角に立ち上がり、
前記立上り面に対する研加工は、前記立上り面の幅方向及び高さ方向に全体に亘って施されていることを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか一項に記載のプッシャー。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
前記課題を解決するために本発明は、持ち手となる軸部と、前記軸部の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、を備え、前記プレパレーション部は、平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え、前記立上り面の粗さは、研磨材で研磨されることで設定されていることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本発明は、持ち手となる軸部と、前記軸部の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、前記ジェルオフ部は、平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え、前記立上り面の粗さは、研磨材で研磨されることで設定されていることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、本発明は、持ち手となる軸部と、前記軸部の一方の端部に設けられ、爪のルースキューティクルを押し上げて除去するプレパレーション部と、前記軸部の他方の端部に設けられ、爪に付着しているジェルネイルを除去するジェルオフ部と、を備え、前記プレパレーション部及び前記ジェルオフ部の少なくとも一方は、平面視した場合に先端が前記軸部から離間する方向に凸となる略円弧状を呈し、両側に設けられた一対の辺部と、爪に対向するとともに爪とは離間する方向に凸となるように湾曲する爪対向面と、前記爪対向面の反対側の面となる反対面と、前記爪対向面から立ち上がる立上り面と、を備え、前記立上り面の粗さは、研磨材で研磨されることで設定されていることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
また、前記立上り面の粗さは、JIS R6252 900番~1100番の研磨材で研磨されることで設定されていることが好ましい。
本発明によれば、立上り面が適度な粗さになっているため、ルースキューティクル又はジェルネイルに程よく当たり、容易にめくり上げることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また、前記立上り面は、前記爪対向面に対して概ね直角に立ち上がり、前記立上り面に対する研加工は、前記立上り面の幅方向及び高さ方向に全体に亘って施されていることが好ましい。
本発明によれば、立上り面が適度な角度で立ち上がっているため、ルースキューティクル又はジェルネイルに程よく当たり、容易にめくり上げることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
立上り面13には、JIS R6252 900番~1100番の研材による研加工により、表面仕上げが施されている。特に、JIS R6252 1000番程度が最も好ましい。当該表面仕上げは、立上り面13の幅方向及び高さ方向の全体に亘って施されている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
立上り面23には、JIS R6252 900番~1100番の研材による研加工により、表面仕上げが施されている。特に、JIS R6252 1000番程度が最も好ましい。当該表面仕上げは、立上り面13の幅方向及び高さ方向の全体に亘って施されている。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
また、図18に示すように、プレパレーション部3は、立上り面13がJIS R6252 900番~1100番の研磨材で研され、表面仕上げがなされている。900番を下回る研磨材では、立上り面13が荒すぎてしまい、指101や爪102を損傷するおそれがある。一方、1100番を上回る研磨材では、当該先端がルースキューティクル104に対して滑りやすいため、ルースキューティクルをめくり上げるのが困難になるとともに、勢いが余って指101(皮膚)を損傷するおそれがある。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
これに対し、立上り面13がJIS R6252 900番~1100番の研磨材で研されていれば、立上り面13がルースキューティクル104に対して滑りにくく、かつ、程よくルースキューティクルに当たってめくり上げることができ、ルースキューティクル104を効果的に除去することができる。また、程よくルースキューティクルに当たる分、プッシャー1の移動が抑制されるため、プレパレーション部3と指101(皮膚)との接触を回避することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
また、立上り面23がJIS R6252 900番~1100番の研磨材で研されていれば、立上り面23がジェルネイル114に対して滑りにくく、かつ、程よくジェルネイル114に当たってめくり上げることができ、ジェルネイル114を好適に除去することができる。また、程よくジェルネイル114に当たる分、プッシャー1の移動が抑制されるため、ジェルオフ部4と指101(皮膚)との接触を回避することができる。