(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168876
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】光伝送装置および光伝送システム
(51)【国際特許分類】
H04J 3/00 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
H04J3/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085899
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】栃尾 祐治
【テーマコード(参考)】
5K028
【Fターム(参考)】
5K028AA11
5K028BB08
5K028KK03
5K028KK05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】通信システムの保守信号を効率的に伝送して通信機器の消費電力を削減する光伝送装置及びシステムを提供する。
【解決手段】FlexOを利用してODUCnフレームを、n個のFlexOフレームを利用して伝送する光伝送システムであって、光伝送装置2X、2Yは、ODUCn/OTUCn処理部23、27、FlexO処理部24、26及びn個のトランシーバ25を備える。FlexO処理部は、n個のOTUC/FlexO処理部24aを備え、FlexO処理部26は、n個のOTUC/FlexO処理部26aを備える。光伝送装置2Xにおいて、ODUCn/OTUCn処理部は、ODUCnフレームをOTUCnフレームに収容し、OTUCnフレームからn個のOTUCフレームを生成する。各OTUC/FlexO処理部は、OTUCフレームからFlexOフレームを生成する。各トランシーバは、FlexOフレームを伝送する光信号を出力する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームを伝送する光伝送システムにおいて使用される光伝送装置であって、
第1のフレームを生成する第1のフレーム生成部と、
前記第1のフレームから、前記第1のフレームの帯域に対応する個数の第2のフレームを生成する第2のフレーム生成部と、
前記第2のフレーム生成部により生成される第2のフレームを送信する複数の送信回路と、を備え、
所定のビットパターンを第2の光伝送装置に送信するときに
前記第1のフレーム生成部は、前記第2のフレームに収容され得る帯域であり、かつ前記所定のビットパターンを含む第3のフレームを生成し、
前記第2のフレーム生成部は、前記第2のフレームと同じフォーマットであり、かつ前記第3のフレームが収容された第4のフレームを生成し、
前記第4のフレームは、前記複数の送信回路の中から選択される第1の送信回路により前記第2の光伝送装置に送信される
ことを特徴とする光伝送装置。
【請求項2】
前記第1の送信回路が前記第4のフレームを送信するときは、前記複数の送信回路の中の他の送信回路は、非動作状態に設定される
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
【請求項3】
前記第4のフレームのオーバヘッドには、前記複数の送信回路の中の1つにより前記所定のビットパターンが送信されることを表す情報が設定される
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
【請求項4】
前記第4のフレームのオーバヘッドには、前記第1の送信回路を識別する情報が設定される
ことを特徴とする請求項3に記載の光伝送装置。
【請求項5】
第3の光伝送装置からの受信光信号において前記所定のビットパターンが検出されたときに、前記第1のフレーム生成部は前記第3のフレームを生成し、前記第2のフレーム生成部は前記第4のフレームを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
【請求項6】
前記第4のフレームは、OTN(Optical Transport Network)において使用されるFlexO(Flexible OTN)フレームである
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
【請求項7】
第1の光伝送装置と第2の光伝送装置との間でフレームが伝送される光伝送システムであって、
前記第1の光伝送装置は、
第1のフレームを生成する第1のフレーム生成部と、
前記第1のフレームから、前記第1のフレームの帯域に対応する個数の第2のフレームを生成する第2のフレーム生成部と、
前記第2のフレーム生成部により生成される第2のフレームを送信する複数の送信回路と、を備え、
前記第1の光伝送装置から前記第2の光伝送装置に前記所定のビットパターンを送信するときに
前記第1のフレーム生成部は、前記第2のフレームに収容され得る帯域であり、かつ前記所定のビットパターンを含む第3のフレームを生成し、
前記第2のフレーム生成部は、前記第2のフレームと同じフォーマットであり、かつ前記第3のフレームが収容された第4のフレームを生成し、
前記第4のフレームは、前記複数の送信回路の中から選択される第1の送信回路により前記第2の光伝送装置に送信され、
前記第2の光伝送装置は、
複数の受信回路と、
前記複数の受信回路の中の1つにより受信される前記第4のフレームから、前記第1のフレームを再構成する第3のフレーム生成部と、を備え、
前記第3のフレーム生成部は、再構成した第1のフレームのペイロードに前記所定のビットパターンを書き込む
ことを特徴とする光伝送システム。
【請求項8】
前記第4のフレームを伝送するパスの障害が検出されたときに、前記第2の光伝送装置は、前記障害が発生したことをネットワークコントローラに通知し、
前記第1の光伝送装置は、前記ネットワークコントローラからの指示に応じて、前記複数の送信回路の中の第2の送信回路を使用して前記第4のフレームを前記第2の光伝送装置に送信する
ことを特徴とする請求項7に記載の光伝送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレームを伝送する光伝送装置および光伝送システムに係わる。
【背景技術】
【0002】
大容量光通信を実現する技術の1つとしてOTN(Optical Transport Network)が広く実用化されている。OTNは、ITU-T勧告G.709において規定されている。また、OTNにおいて、100Gを越えるトラフィックを伝送する技術の1つとして、FlexO(または、OTUCn)が提案されている。FlexOは、ITU-T勧告G.709.1およびG709.3において規定されている。なお、FlexOにおいては、100Gトラフィックを伝送するための光コンポーネントを使用して100Gを超えるトラフィックが伝送される。さらに、200G/400G/800Gトラフィックを伝送するFlexOも提案されている。
【0003】
OTN通信システムの設定またはメンテナンスを行うために、G.709においてLCK(Lock)機能が定義されている。LCKは、OTN通信システムのオペレータからの指示に応じて、所定のレイヤ(例えば、ODU(Optical channel Data Unit))のパスが使用できないように設定される。このとき、所定のビットパターンを有するLCK信号が受信ノードまで伝送される。そして、LCK信号を受信した受信ノードは、無駄なアラームを抑止しながら、メンテナンス可能な状態に移行する。
【0004】
なお、関連技術として、フレームを伝送する光伝送装置の更新時に通信サービスの停止に係わる影響を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1~2)。LCKについては、例えば、特許文献3に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-133227号公報
【特許文献2】米国公開第2022/0278767号
【特許文献3】米国公開第2020/0059712号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、OTN通信システムの設定またはメンテナンスを行うために、LCK信号を伝送する手順が知られている。ただし、従来の手順では、LCK信号が過剰に伝送されることがある。この場合、通信機器の消費電力が増加する。なお、この問題は、LCK信号を伝送するケースに限定されるものではなく、通信システムの設定またはメンテナンスに係わる信号を伝送するケースにも発生し得る。
【0007】
本発明の1つの側面に係わる目的は、通信システムの設定またはメンテナンスに係わる信号を効率的に伝送して通信機器の消費電力を削減することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つの態様に係わる光伝送装置は、フレームを伝送する光伝送システムにおいて使用される。この光伝送装置は、第1のフレームを生成する第1のフレーム生成部と、前記第1のフレームから、前記第1のフレームの帯域に対応する個数の第2のフレームを生成する第2のフレーム生成部と、前記第2のフレーム生成部により生成される第2のフレームを送信する複数の送信回路と、を備える。所定のビットパターンを第2の光伝送装置に送信するときには、前記第1のフレーム生成部は、前記第2のフレームに収容され得る帯域であり、かつ前記所定のビットパターンを含む第3のフレームを生成し、前記第2のフレーム生成部は、前記第2のフレームと同じフォーマットであり、かつ前記第3のフレームが収容された第4のフレームを生成する。前記第4のフレームは、前記複数の送信回路の中から選択される第1の送信回路により前記第2の光伝送装置に送信される。
【発明の効果】
【0009】
上述の態様によれば、通信システムの設定またはメンテナンスに係わる信号が効率的に伝送され、通信機器の消費電力が削減される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】光伝送装置内の信号の流れの一例を示す図である。
【
図3】光伝送装置内の信号の流れの他の例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係わる光伝送装置の構成の一例を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態におけるLCK信号の伝送の一例を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係わる光伝送装置の構成の他の例を示す図である。
【
図12】
図11に示す光伝送装置にLOCKコマンドが与えられときの動作を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態に係わる光伝送装置の構成のさらに他の例を示す図である。
【
図14】
図13に示す光伝送装置にLOCKコマンドが与えられときの動作を示す図である。
【
図15】FlexOグループを変更するシーケンスの一例を示す図である。
【
図16】
図3に示す構成においてLCK信号を伝送する実施例を示す図である。
【
図17】FlexOのオーバヘッドを示す図である。
【
図18】変更通知を受信した光伝送装置の動作の一例を示す図である。
【
図19】バリエーション1に係わる光伝送装置の一例を示す図である。
【
図20】バリエーション2に係わる光伝送装置の一例を示す図である。
【
図21】バリエーション3に係わる光伝送システムの一例を示す図である。
【
図22】障害を復旧させる手順の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ITU-T勧告G.709に規定されているOTN(Optical Transport Network)インタフェースは、長距離および/または大容量の光通信を実現する光伝送装置に適用される。OTNは、任意のクライアント信号を所定のフォーマットのフレームに収容する。また、OTNは、複数のフレームをより高速なフレームに収容する機能(すなわち、多重収容機能)を提供する。
【0012】
図1は、OTNのフレーム構造を示す。OTNにおいては、クライアント信号は、OPUk(Optical Channel Payload Unit-k)フレームのペイロードに収容される。kは、伝送レートを識別する。OPUkフレームは、OPUオーバヘッドを有する。OPUkフレームは、ODUk(Optical Channel Data Unit-k)フレームのペイロードに収容される。ODUkフレームは、ODUオーバヘッドを有する。ODUkフレームは、OTUk(Optical Channel Transport Unit-k)フレームのペイロードに収容される。OTUkフレームは、OTUオーバヘッドを有する。また、OTUkフレームには、誤り訂正符号FECが付与される。なお、OTUkフレームは、固定長フレームである。
【0013】
近年では、クライアント信号の高速化に伴い、100Gbpsを越えるOTN(B100G:Beyond 100G)が検討されている。B100Gにおいては、大容量伝送だけでなく、柔軟性も考慮されている。このため、n個のOTUCフレームが多重化されたOTUCnフレームが規定されている。また、ITU-T勧告G.709.1において、複数の物理インタフェースを多重化するFlexO(Flexible OTN)が規定されている。FlexOに収容される信号は、例えば、OTUCnである。
【0014】
図2は、光伝送装置内の信号の流れの一例を示す。なお、
図2は、クライアント信号が収容されたフレームをネットワークに送信する送信回路内の信号の流れを示す。即ち、
図2では、ネットワークからフレームを受信する受信回路は省略されている。
【0015】
光伝送装置1には、クライアント信号が入力される。クライアント信号は、OPUCnフレームに収容される。OPUCnフレームはODUCnフレームに収容され、さらに、ODUCnフレームはOTUCnフレームに収容される。この後、FlexO処理が行われる。すなわち、OTUCnフレームを構成するn個のOTUCフレームがそれぞれFlexOフレームに収容される。そして、トランシーバは、FlexOフレームを伝送する光信号をネットワークに出力する。
【0016】
この例では、クライアント信号の合計帯域が400Gであるものとする。この場合、n=4であり、4個のOTUCフレームがそれぞれFlexOフレームのペイロードに収容される。すなわち、4個のFlexOフレームが生成される。そして、各トランシーバ11は、FlexOフレームを送信する。なお、各トランシーバ11は、100Gの光信号を送信できる。
【0017】
ところで、光伝送装置を構成するコンポーネントの性能が向上している。例えば、トランシーバに実装される光部品の高速化が進んでいる。このため、より少ない個数のコンポーネントで光伝送装置が構成され得る。
【0018】
図3は、光伝送装置内の信号の流れの他の例を示す。なお、クライアント信号を収容するn個のFlexOフレームを生成する方法は、
図2および
図3において実質的に同じである。
【0019】
図3に示す光伝送装置1Bにおいては、複数のFlexOフレームを結合することでFlexO-xフレームが生成される。この実施例では、2個のFlexOフレームを結合することでFlexO-2フレームが生成される。すなわち、x=2である。このとき、必要に応じてインターリーブが行われる。また、FlexO-2フレームには誤り訂正符号FECが付与される。そして、トランシーバ11bは、FlexO-2フレームをネットワークに送信する。この例では、各トランシーバ11bは、200Gの光信号を送信できる。
【0020】
このように、
図3に示す構成においては、
図2に示す構成と比較すると、光伝送装置が備えるポートの数が削減される。また、光伝送装置1、1BがWDM伝送装置であり、各トランシーバに異なる波長が割り当てられる場合、
図3に示す構成においては、
図2に示す構成と比較すると、波長リソースの利用効率が向上する。
【0021】
図4は、LCK信号の伝送の一例を示す。LCK信号は、ODUレイヤの保守信号の1つであり、所定のビットパターンを有する。この実施例では、光伝送システムは、光伝送装置1Xおよび光伝送装置1Yを含む。また、光伝送システムは、FlexOを利用してODUCnフレームを伝送する。具体的には、ODUCnフレームは、n個のFlexOフレームを利用して伝送される。よって、各光伝送装置(1X、1Y)は、ODUCn/OTUCn処理部12、n個のOTUC/FlexO処理部13、およびn個のトランシーバ(TxRX)14を備える。なお、
図4に示す実施例では、nは4である。
【0022】
光伝送装置1Xにおいて、ODUCn/OTUCn処理部12は、ODUCnフレームをOTUCnフレームに収容し、OTUCnフレームからn個のOTUCフレームを生成する。各OTUC/FlexO処理部13は、OTUCフレームからFlexOフレームを生成する。そして、各トランシーバ14は、FlexOフレームを伝送する光信号を出力する。
【0023】
光伝送装置1Yにおいて、各トランシーバ14は、受信光信号からFlexOフレームを再生する。各OTUC/FlexO処理部13は、FlexOフレームからOTUCフレームを抽出する。ODUCn/OTUCn処理部12は、n個のOTUCフレームからOTUCnフレームを再生し、OTUCnフレームからODUCnフレームを抽出する。
【0024】
上記構成の光伝送システムにおいて、オペレータ(または、ネットワーク管理者)により、光伝送装置1XにLOCKコマンドが与えられる。そうすると、光伝送装置1Xは、終端ノードに向けてLCK信号を送信する。ここで、LCK信号は、ODUレイヤで伝送される。したがって、光伝送装置1Xにおいて、LOCKコマンドに起因する指示は、ODUCn/OTUCn処理部12に与えられる。
【0025】
ODUCn/OTUCn処理部12は、
図5に示すように、ODUCnフレームのペイロードに所定の繰り返しパターンを書き込む。すなわち、ペイロードに所定の繰り返しパターンが書き込まれたODUCnフレームが生成される。所定の繰り返しパターンは、例えば「01010101」である。なお、LOCKコマンドに起因して伝送される繰り返しパターンを「LCK信号」と呼ぶことがある。
【0026】
光伝送装置1Xは、このODUCnフレームを光伝送装置1Yに送信する。このとき、
図5に示すように、ODUCnフレームはOTUCnフレームに収容され、OTUCnフレームはn個のOTUCフレームに変換され、n個のOTUCフレームはn個のFlexOフレームに変換される。そして、n個のFlexOフレームは、並列に、光伝送装置1Xから光伝送装置1Yに送信される。
【0027】
光伝送装置1Yは、
図5に示すように、受信したn個のFlexOフレームからn個のOTUCフレームを抽出し、n個のOTUCフレームからOTUCnフレームを再生し、OTUCnフレームからODUCnフレームを抽出する。そして、光伝送装置1Yは、ODUCnフレームのペイロードにおいてLCK信号を検出すると、ODUパスのメンテナンスが行われることを認識し、ODUパスに係わる処理をLOCKする。
【0028】
このように、1つのODUフレーム(すなわち、ODUCnフレーム)が複数のFlexOフレームを利用して伝送される場合、n個のパスを介してそれぞれLCK信号が伝送される。
図4に示す例では、4個のパスを介してそれぞれLCK信号が伝送される。この場合、光伝送装置1Xにおいては、LCK信号を送信するために4個のOTUC/FlexO処理部13および4個のトランシーバ14が動作し、光伝送装置1Yにおいては、LCK信号を受信するために4個のOTUC/FlexO処理部13および4個のトランシーバ14が動作する。このため、各光伝送装置の消費電力が大きくなってしまう。
【0029】
<実施形態>
図6は、本発明の実施形態に係わる光伝送装置の構成の一例を示す。本発明の実施形態に係わる光伝送装置2は、
図7(a)に示すように、ODUパスの端部に設けられるものとする。また、光伝送装置2は、FlexOをサポートする。
【0030】
光伝送装置2は、クライアント処理部21、OPUCn処理部22、ODUCn/OTUCn処理部23、FlexO処理部24、トランシーバ25、FlexO処理部26、ODUCn/OTUCn処理部27、OPUCn処理部28、クライアント処理部29、および制御部30を備える。なお、光伝送装置2は、
図6に示していない他の回路または機能を備えてもよい。
【0031】
クライアント処理部21は、クライアントにより生成されるクライアント信号を終端する。なお、クライアント処理部21は、複数の入力ポートを備える。各入力ポートには、不図示のトランシーバが設けられる。OPUCn処理部22は、クライアント信号をOPUCnフレームに収容する。ODUCn/OTUCn処理部23は、OPUCnフレームをODUCnフレームに収容し、さらに、ODUCnフレームをOTUCnフレームに収容する。そして、ODUCn/OTUCn処理部23は、OTUCnフレームからn個のOTUCフレームを生成する。FlexO処理部24は、n個のOTUC/FlexO処理部24aを備える。各OTUC/FlexO処理部24aは、それぞれOTUCフレームをFlexOフレームに収容する。すなわち、FlexO処理部24においてn個のFlexOフレームが生成される。
【0032】
例えば、ODUCnフレームの帯域が400Gであり、FlexOフレームの帯域が100Gである場合、ODUCnフレームは、4個のFlexOフレームを利用して伝送される。すなわち、ODUCnフレームの帯域(又は、伝送レート)に対応する個数のFlexOフレームが生成される。
【0033】
トランシーバ25は、FlexO処理部24により生成されるFlexOフレームをネットワークに送信する。また、トランシーバ25は、ネットワークを介して受信する光信号を終端する。なお、光伝送装置は、n/x個のトランシーバ25を備える。例えば、
図2に示す例ではn=4、x=1であり、
図3に示す例ではn=4、x=2である。但し、以下の記載では、x=1として実施例を説明する。
【0034】
FlexO処理部26は、n個のOTUC/FlexO処理部26aを備える。各OTUC/FlexO処理部26aは、それぞれ受信信号からのFlexOフレームを再生する。また、各OTUC/FlexO処理部26aは、FlexOフレームからOTUCフレームを抽出する。すなわち、FlexO処理部26において、n個のOTUCフレームが再生される。ODUCn/OTUCn処理部27は、n個のOTUCフレームからOTUCnフレームを再構成し、OTUCnフレームからODUCnフレームを抽出する。さらに、ODUCn/OTUCn処理部27は、ODUCnフレームからOPUCnフレームを抽出する。OPUCn処理部28は、OPUCnフレームからクライアント信号を抽出する。クライアント処理部29は、クライアント信号を対応するクライアントに送信する。なお、クライアント処理部29は、複数の出力ポートを備える。各出力ポートには、不図示のトランシーバが設けられる。
【0035】
制御部30は、クライアント処理部21、OPUCn処理部22、ODUCn/OTUCn処理部23、FlexO処理部24、トランシーバ25、FlexO処理部26、ODUCn/OTUCn処理部27、OPUCn処理部28、クライアント処理部29を制御する。制御部30の構成および処理について、
図8を参照して説明する。
【0036】
図8は、制御部30の実施例を示す。制御部30は、プロセッサ(CPU)31、メモリ32、およびコマンド送受信部33を備える。なお、制御部30は、
図8に示していない回路または機能を備えてもよい。
【0037】
プロセッサ31は、メモリ32に保存されている制御プログラムを実行することにより光伝送装置2の動作を制御する。メモリ32には、様々な制御情報が保存されている。クライアント情報は、各クライアント信号の帯域を表す情報、各クライアント信号の優先度を表す情報などを含む。マッピングテーブルには、各クライアント信号をトリビュタリスロットにマッピングするための情報が保存されている。なお、トリビュタリスロットは、クライアント信号を収容するタイムスロットの一例である。FlexO帯域情報は、FlexO-xフレームの帯域を表す。この実施例では、xは1である。さらに、図示しないが、オーバヘッドを生成するための情報などがメモリ32に保存されている。
【0038】
コマンド送受信部33は、管理インタフェースを介して制御コマンドを受信する。制御コマンドは、ネットワーク管理者により作成される。また、制御コマンドは、光伝送装置2に実装される各コンポーネントを停止または起動するコマンドを含む。さらに、制御コマンドは、LCK信号を送信するためのLOCKコマンド(MI_administrate)を含む。そして、コマンド送受信部33が制御コマンドを受信すると、プロセッサ31は、その制御コマンドに従って光伝送装置2の動作を制御する。
【0039】
なお、OPUCn処理部22、ODUCn/OTUCn処理部23、FlexO処理部24、FlexO処理部26、ODUCn/OTUCn処理部27、OPUCn処理部28は、それぞれ、例えば、メモリに信号を書き込む書込み回路およびメモリから信号を読み出す読出し回路を含む。この場合、書込み回路は、ハードウェア回路であり、制御部30から与えられる指示に対応するアドレスに入力信号を書き込む。また、読出し回路は、ハードウェア回路であり、制御部30から与えられる指示に対応するアドレスから信号を読み出す。ただし、OPUCn処理部22、ODUCn/OTUCn処理部23、FlexO処理部24、FlexO処理部26、ODUCn/OTUCn処理部27、OPUCn処理部28の機能の一部は、ソフトウェアで実現してもよい。
【0040】
図9は、本発明の実施形態におけるLCK信号の伝送の一例を示す。この実施例では、光伝送システムは、光伝送装置2Xおよび光伝送装置2Yを含む。光伝送装置2X、2Yは、
図6に示す光伝送装置2に相当する。また、光伝送システムは、FlexOを利用してODUCnフレームを伝送する。具体的には、ODUCnフレームは、n個のFlexOフレームを利用して伝送される。したがって、各光伝送装置(2X、2Y)は、ODUCn/OTUCn処理部23、27、FlexO処理部24、26、およびn個のトランシーバ(TxRx)25を備える。FlexO処理部24は、n個のOTUC/FlexO処理部24aを備え、FlexO処理部26は、n個のOTUC/FlexO処理部26aを備える。なお、
図9に示す実施例では、nは4である。また、
図9においては、クライアント処理部(21、29)およびOPUCn処理部(22、28)は省略されている。
【0041】
光伝送装置2Xにおいて、ODUCn/OTUCn処理部23は、ODUCnフレームをOTUCnフレームに収容し、OTUCnフレームからn個のOTUCフレームを生成する。各OTUC/FlexO処理部24aは、OTUCフレームからFlexOフレームを生成する。そして、各トランシーバ25は、FlexOフレームを伝送する光信号を出力する。
【0042】
光伝送装置2Yにおいて、各トランシーバ25は、受信信号からFlexOフレームを再生する。各OTUC/FlexO処理部26aは、FlexOフレームからOTUCフレームを抽出する。ODUCn/OTUCn処理部27は、n個のOTUCフレームからOTUCnフレームを再生し、OTUCnフレームからODUCnフレームを抽出する。
【0043】
上記構成の光伝送システムにおいて、オペレータ(または、ネットワーク管理者)により、光伝送装置2XにLOCKコマンドが与えられる。そうすると、光伝送装置2Xは、終端ノードに向けてLCK信号を送信する。ここで、LCK信号は、ODUレイヤで伝送される。したがって、光伝送装置2Xにおいて、LOCKコマンドに起因する指示は、ODUCn/OTUCn処理部23に与えられる。
【0044】
ODUCn/OTUCn処理部23は、LOCKコマンドを受信すると、自分の動作モードを「n=4」から「n=1」に切り替える。すなわち、ODUCn/OTUCn処理部23は、ODUC1/OTUC1回路として動作する。このとき、ODUCn/OTUCn処理部23は、例えば、動作クロックの速度を実質的に4分の1に変更してもよい。そして、ODUCn/OTUCn処理部23は、
図10に示すように、ODUC1フレームを生成する。このODUC1フレームのペイロードにはLCK信号が書き込まれる。LCK信号は、上述したように、所定の繰り返しパターン(例えば、01010101)を表す。なお、ODUC1フレームの帯域(又は、伝送レート)は、FlexOフレームと実質的に同じであり、約100Gである。すなわち、ODUC1フレームは、FlexOフレームに収容され得る帯域であり、かつ、所定のビットパターンを含むフレームの一例である。
【0045】
光伝送装置2Xは、このODUC1フレームを光伝送装置2Yに送信する。この実施例では、
図10に示すように、ODUC1フレームはOTUC1フレームに収容され、OTUC1フレームはFlexOフレームに収容される。そして、FlexOフレームは、光伝送装置2Xから光伝送装置2Yに送信される。このとき、4個のOTUC/FlexO処理部24aのうちの1つが使用され、また、4個のトランシーバ25のうちの1つが使用される。すなわち、光伝送装置2Xにおいて、3個のOTUC/FlexO処理部24aおよび3個のトランシーバ25は、それぞれ非動作状態に設定される。非動作状態は、特に限定されるものではないが、例えば、信号を処理しない状態、信号が入力されない状態、スリープ状態、または電力が与えられない状態を意味する。
【0046】
光伝送装置2Yは、光伝送装置2Xから送信される光信号を受信する。そして、光伝送装置2Yは、
図10に示すように、受信信号からFlexOフレームを再生し、FlexOフレームからOTUC1フレームを抽出し、OTUC1フレームからODUC1フレームを再生する。ただし、光伝送装置2Xは、上述したように、複数のトランシーバ25のうちの1つを使用してFlexOフレームを送信する。したがって、光伝送装置2Yにおいて、複数のトランシーバ25のうちの対応する1つが光信号を受信する。また、複数のOTUC/FlexO処理部26aのうちの1つが、FlexOフレームからOTUC1フレームを抽出する。すなわち、光伝送装置2Yにおいて、3個のOTUC/FlexO処理部26aおよび3個のトランシーバ25は、それぞれ非動作状態に設定される。
【0047】
この後、ODUCn/OTUCn処理部27は、ODUC1フレームからODUCnフレームを再構成する。ここで、LCK信号のビットパターンは既知である。したがって、ODUCn/OTUCn処理部27は、ODUCnフレームのペイロード全体にLCK信号を書き込むことにより、光伝送装置2Xから送信されるODUCnフレームを再生できる。このとき、ODUCnフレームのオーバヘッドは、ODUC1フレームのオーバヘッドと同じでよい。そして、光伝送装置2Yは、ODUCnフレームのペイロードからLCK信号を検出すると、ODUパスのメンテナンスが行われることを認識し、ODUパスに係わる処理をLOCKする。
【0048】
このように、本発明の実施形態においては、1つのODUフレーム(すなわち、ODUCnフレーム)が複数のFlexOフレームを利用して伝送される構成であっても、
図9に示すように、1個のパスのみを介してLCK信号が伝送される。このとき、光伝送装置2Xにおいて、3個のOTUC/FlexO処理部24aおよび3個のトランシーバ25は非動作状態に設定される。また、光伝送装置2Yにおいて、3個のOTUC/FlexO処理部26aおよび3個のトランシーバ25は非動作状態に設定される。したがって、
図4~
図5に示す構成と比較すると、各光伝送装置の消費電力が削減される。
【0049】
図11は、本発明の実施形態に係わる光伝送装置の構成の他の例を示す。
図11に示す光伝送装置2Bは、
図7(b)に示すように、中継ノードに設けられる。ただし、この中継ノードが備える2つの通信インタフェースのうち、一方の通信インタフェースはFlexOをサポートするが、他方の通信インタフェースはFlexOをサポートしない。
【0050】
光伝送装置2Bは、
図11に示すように、ODUCn/OTUCn処理部23、FlexO処理部24、トランシーバ25、FlexO処理部26、ODUCn/OTUCn処理部27、制御部30、およびトランシーバ41を備える。なお、ODUCn/OTUCn処理部23、FlexO処理部24、トランシーバ25、FlexO処理部26、ODUCn/OTUCn処理部27、および制御部30は、
図6および
図11において実質的に同じである。また、光伝送装置2Bは、
図11に示していない他の回路または機能を備えてもよい。
【0051】
トランシーバ41は、FlexOをサポートしていない通信インタフェースを介して光信号を受信する。また、トランシーバ41は、FlexOをサポートしていない通信インタフェースを介して光信号を送信する。この通信インタフェースは、例えば、OTUCnをサポートする。この場合、ODUCn/OTUCn処理部23は、トランシーバ41が受信する信号からOTUCnフレームを抽出する。また、ODUCn/OTUCn処理部23は、トランシーバ41を介してOTUCnフレームを送信する。
【0052】
図12は、
図11に示す光伝送装置2BにLOCKコマンドが与えられときの動作を示す。この例では、光伝送装置2Bは、OTUCnフレームを受信する。具体的には、光伝送装置2Bは、受信光信号からOTUCnフレームを抽出する。そうすると、ODUCn/OTUCn処理部23は、まず、OTUCnフレームからODUCnフレームを抽出する。続いて、ODUCn/OTUCn処理部23は、ODUCnフレームに基づいてODUC1フレームを生成する。このとき、ODUCnフレームのODUオーバヘッドをそのままODUC1フレームに設定してもよい。そして、ODUCn/OTUCn処理部23は、ODUC1フレームのペイロードにLCK信号を書き込む。以降の動作は、
図9に示す光伝送装置2Xおよび
図12に示す光伝送装置2Bにおいて実質的に同じである。すなわち、光伝送装置2Bは、1個のOTUC/FlexO処理部24aおよび1個のトランシーバ25を使用して、LCK信号を格納するFlexOフレームを送信する。このFlexOフレームは、
図7(b)に示す光伝送装置3に向けて送信される。
【0053】
図13は、本発明の実施形態に係わる光伝送装置の構成のさらに他の例を示す。
図13に示す光伝送装置2Cは、
図7(c)に示すように、中継ノードに設けられる。ただし、この中継ノードが備える2つの通信インタフェースの双方がFlexOをサポートする。
【0054】
光伝送装置2Cは、
図13に示すように、ODUCn/OTUCn処理部23、FlexO処理部24、トランシーバ25、FlexO処理部26、ODUCn/OTUCn処理部27、制御部30、FlexO処理部51、FlexO処理部52、トランシーバ53を備える。なお、ODUCn/OTUCn処理部23、FlexO処理部24、トランシーバ25、FlexO処理部26、ODUCn/OTUCn処理部27、および制御部30は、
図6および
図13において実質的に同じである。また、光伝送装置2Cは、
図13に示していない他の回路または機能を備えてもよい。
【0055】
FlexO処理部51、52は、FlexO処理部24、26と実質的に同じである。すなわち、FlexO処理部51は、複数のトランシーバ53を介して受信する信号からそれぞれFlexOフレームを再生する。また、FlexO処理部51は、複数のFlexOフレームからOTUCnフレームを抽出する。このOTUCnフレームは、ODUCn/OTUCn処理部23に渡される。また、FlexO処理部52は、ODUCn/OTUCn処理部27から出力されるOTUCnフレームを複数のFlexOフレームに収容する。各FlexOフレームは、対応するトランシーバ53を介して送信される。
【0056】
図14は、
図13に示す光伝送装置2CにLOCKコマンドが与えられときの動作を示す。この実施例では、光伝送装置2Cは、n個のFlexOフレームを受信する。具体的には、光伝送装置2Cは、n個の受信信号からそれぞれFlexOフレームを抽出する。また、n個のFlexOフレームは、OTUCnフレームに再構成される。そうすると、ODUCn/OTUCn処理部23(23a)は、OTUCnフレームからODUCnフレームを抽出する。このODUCnフレームは、ODUCn/OTUCn処理部23(23b)に渡される。なお、ODUCn/OTUCn処理部23aおよびODUCn/OTUCn処理部23bは、
図13に示すODUCn/OTUCn処理部23を構成する。
【0057】
ODUCn/OTUCn処理部23(23b)は、ODUCnフレームに基づいてODUC1フレームを生成する。このとき、ODUCnフレームのODUオーバヘッドをそのままODUC1フレームに設定してもよい。そして、ODUCn/OTUCn処理部23は、ODUC1フレームのペイロードにLCK信号を書き込む。以降の動作は、
図9に示す光伝送装置2Xおよび
図14に示す光伝送装置2Cにおいて実質的に同じである。すなわち、光伝送装置2Cは、1個のOTUC/FlexO処理部24aおよび1個のトランシーバ25を使用して、LCK信号を格納するFlexOフレームを送信する。このFlexOフレームは、
図7(c)に示す光伝送装置3に向けて送信される。
【0058】
なお、光伝送装置2Cは、双方のODU終端に向けてLCK信号を送信することができる。例えば、
図13に示す光伝送装置2Cにおいて、ODUCn/OTUCn処理部23にLOCKコマンドを与えることで、トランシーバ25を介して一方のODU終端にLCK信号が送信され、ODUCn/OTUCn処理部27にLOCKコマンドを与えることで、トランシーバ53を介して他方のODU終端にLCK信号が送信される。
【0059】
図15は、FlexOグループを変更するシーケンスの一例を示す。この例では、4個のFlexOインタフェースが1つのグループとして定義されている。一例としては、光伝送システムは、FlexOインタフェース#1~#4を使用してODUC4フレームを伝送する。この場合、ODUC4フレームは、4個のFlexOフレームに収容される。そして、4個のFlexOフレームは、FlexOインタフェース#1~#4を介して並列に伝送される。
【0060】
ODUパスのメンテナンスを開始するときは、オペレータは、光伝送装置4にLOCKコマンドを与える。光伝送装置4は、
図6に示す光伝送装置2、
図11に示す光伝送装置2B、または
図13に示す光伝送装置2Cに相当する。また、光伝送装置5は、ODUパスに端部に設けられ、
図7に示す光伝送装置3に相当する。
【0061】
光伝送装置4は、使用すべきFlexOインタフェースの数が「4」から「1」に変わることを表す変更通知を光伝送装置5に送信する。この変更通知は、複数の送信回路の中の1つの送信回路により所定のビットパターン(すなわち、LCK信号)が送信されることを表す情報の一例である。また、この変更通知は、FlexOフレームのオーバヘッドを利用して実現される。
【0062】
図16は、
図3に示す構成においてLCK信号を伝送する実施例を示す。送信回路は、
図9に示す構成に加えてFlexO-x処理部201を備える。受信回路は、
図9に示す構成に加えてFlexO-x処理部202を備える。FlexO-x処理部201は、OTUC/FlexO処理部24により生成されるFlexOフレームをインターリーブおよび多重化してFlexO-xフレームを生成する。FlexO-x処理部202は、FlexO-xフレームからx個のFlexOフレームを復元する。なお、
図16に示す実施例では、x=2、n=4である。
【0063】
ODUCn/OTUCn処理部23は、LOCKコマンドを受信すると、自分の動作モードを「n」から「n/x」に切り替える。すなわち、ODUCn/OTUCn処理部23は、ODUC2/OTUC2回路として動作する。また、ODUC2フレームのペイロードにはLCK信号が書き込まれる。
【0064】
光伝送装置2Xは、このODUC2フレームを光伝送装置2Yに送信する。この実施例では、ODUC2フレームは、OTUC2フレームに収容された後、2個のOTUC/FlexO処理部24aにより2個のFlexOフレームに収容される。これらのFlexOフレームは、FlexO-2処理部201により多重化された後、光伝送装置2Xから光伝送装置2Yに送信される。このとき、4個のOTUC/FlexO処理部24aのうちの2つが使用され、また、2個のトランシーバ25のうちの1つが使用される。すなわち、光伝送装置2Xにおいて、2個のOTUC/FlexO処理部24aおよび1個のトランシーバ25は、それぞれ非動作状態に設定される。非動作状態は、例えば、信号を処理しない状態、信号が入力されない状態、スリープ状態、または電力が与えられない状態を意味する。
【0065】
光伝送装置2Yにおいて、受信信号からFlexO-2フレームが再生され、FlexO-2処理部202によりFlexO-2フレームから2個のFlexOフレームが抽出される。2個のOTUC/FlexO処理部26aは、それぞれ、FlexOフレームからOTUC1フレームを再生する。さらに、各OTUC1フレームからODUC1フレームが再生される。ここで、光伝送装置2Xは、上述したように、複数のトランシーバ25のうちの1つを使用してFlexO-2フレームを送信する。よって、光伝送装置2Yにおいて、複数のトランシーバ25のうちの対応する1つが光信号を受信する。また、複数のOTUC/FlexO処理部26aのうちの2つが、FlexOフレームからOTUC1フレームを抽出する。すなわち、光伝送装置2Yにおいて、2個のOTUC/FlexO処理部26aおよび1個のトランシーバ25は、それぞれ非動作状態に設定される。
【0066】
この後、ODUCn/OTUCn処理部27は、ODUC2フレームからODUCnフレームを再構成する。ここで、LCK信号のビットパターンは既知である。したがって、ODUCn/OTUCn処理部27は、ODUCnフレームのペイロード全体にLCK信号を書き込むことにより、光伝送装置2Xから送信されるODUCnフレームを再生できる。このとき、ODUCnフレームのオーバヘッドは、ODUC2フレームのオーバヘッドと同じでよい。そして、光伝送装置2Yは、ODUCnフレームのペイロードからLCK信号を検出すると、ODUパスのメンテナンスが行われることを認識し、ODUパスに係わる処理をLOCKする。
【0067】
図17は、FlexOのオーバヘッドを示す。
図17(a)は、FlexOインタフェース#1のためのBOH(Basic overhead)を表し、
図17(b)は、FlexOインタフェース#2~#nのためのBOHを表す。BOHの構造は、8×40バイトである。また、BOHは、マルチフレームにより伝送される。なお、BOHは、G709.1/Y.1331.1(18)-Amd.3(22)_Fig9-7に記載されている。また、本発明の実施形態では、x=1を前提とするため、Fig9-7aで記載するが、Fig9-7b(すなわち、x>1)を採用する場合も同様である。
【0068】
変更通知は、BOH内のリザーブビットを利用して実現される。例えば、第1ビットの第5~第6バイトに設けられているリザーブビットRES内の所定のビットを利用して変更通知が実現される。この場合、例えば、通常通信時は「0」が設定され、LCK信号を送信するときには「1」が設定される。
【0069】
変更通知は、付加情報を含んでもよい。付加情報は、LCK信号を伝送するFlexOインタフェースを指定する。すなわち、付加情報は、LCK信号を送信する送信回路を識別する。ここで、LCK信号は、例えば、デフォルト設定として、最も小さい値で識別されるFlexOインタフェースを使用して伝送される。すなわち、FlexOグループがFlexOインタフェース#1~#nから構成される場合には、FlexOインタフェース#1のみを使用してLCK信号が伝送される。ただし、オペレータが所望のインタフェースを選択してもよい。
【0070】
FlexOインタフェース#1のための付加情報は、下記の情報を含む。
(1)インタフェース#1を識別するIID(FlexO Interface Identification)
(2)LCK信号を送信するために使用するインタフェースを識別するIID
(3)LCK信号を送信するために使用されないインタフェースを識別するIID
【0071】
例えば、LOCKコマンドに応じてFlexOインタフェース#1のみを介してLCK信号を送信する場合、付加情報(2)はインタフェース#1を表し、付加情報(3)はインタフェース#2~#4を表す。ただし、他のインタフェースを介してLCK信号を伝送してもよい。例えば、FlexOインタフェース#2のみを介してLCK信号を送信する場合、付加情報(2)はインタフェース#2を表し、付加情報(3)はインタフェース#1および#3~#4を表す。なお、付加情報も、BOH内のリザーブビットを利用して送信される。例えば、第29~第40バイトに設けられているリザーブビットRESを利用して付加情報が送信される。
【0072】
FlexOインタフェース#2~#n(実施例では、#2~#4)に対しては、必ずしも付加情報を設定する必要はない。FlexOインタフェース#2~#nに対して付加情報を設定する場合には、FlexOインタフェース#1に対する付加情報を同じであってもよい。
【0073】
上述の変更通知は、所定回数(例えば、3回)繰り返し送信されることが好ましい。そして、光伝送装置5は、変更通知を受信すると、付加情報に基づいて、FlexOフレームを受信しない回路を非動作状態に設定する。例えば、
図9に示す光伝送システムにおいて、FlexOインタフェース#1のみを介してLCK信号が伝送されるものとする。この場合、変更通知を受信する光伝送装置2Yは、FlexOインタフェース#2~#4に対応する各トランシーバ25の受信回路、及び、FlexOインタフェース#2~#4に対応する各OTUC/FlexO処理部26aを非動作状態に設定する。また、ODUCn/OTUCn処理部27は、1個のFlexOフレームからOUDCnフレームを再構成するように設定される。
【0074】
この後、光伝送装置4は、FlexOインタフェース#1のみを介してLCK信号を送信する。このとき、光伝送装置4は、LCK信号(すなわち、FlexOフレーム)を送信しない回路を非動作状態に設定する。例えば、
図9に示す光伝送システムにおいて、FlexOインタフェース#1のみを介してLCK信号を送信するものとする。この場合、光伝送装置2Xは、FlexOインタフェース#2~#4に対応する各トランシーバ25の送信回路、及び、FlexOインタフェース#2~#4に対応する各OTUC/FlexO処理部24aを非動作状態に設定する。
【0075】
図18は、変更通知を受信した光伝送装置5の動作の一例を示す。この実施例では、光伝送装置5は、トランシーバ25#1~25#4を備える。また、FlexO処理部26は、OTUC/FlexO処理部26a#1~26a#4を備える。そして、光伝送装置5は、変更通知およびFlexOインタフェース#1を使用することを表す付加情報を受信する。
【0076】
この場合、各トランシーバ25#2~25#4の受信回路および各OTUC/FlexO処理部26a#2~26a#4は非動作状態に設定される。OTUC/FlexO処理部26a#1は、受信信号からFlexOフレームを再生し、そのFlexOフレームからOTUCフレームを抽出する。ここで、通常通信時においては、各OTUC/FlexO処理部26a#1~26a#4により抽出されるOTUCフレームを多重化することでOTUC4フレームが構成される。ところが、OTUC/FlexO処理部26a#2~26a#4は非動作状態である。よって、OTUC1フレームが構成される。
【0077】
ODUCn/OTUCn処理部27は、OTUC1フレームからODUC1フレームを抽出する。さらに、ODUCn/OTUCn処理部27は、ODUC1フレームからODUC4フレームを再構成する。このとき、検出部61は、OTUC1フレームのペイロードにLCK信号を表す所定のビットパターンが格納されているかを確認する。そして、所定のビットパターンが検出されると、LCK信号生成部62は、LCK信号を表すビットパターンを生成する。ODUCn/OTUCn処理部27は、LCK信号生成部62により生成されるビットパターンをODUC4フレームのペイロードに書き込む。なお、ODUC4フレームのオーバヘッドは、ODUC1フレームのオーバヘッドをそのまま使用することができる。
【0078】
このように、本発明の実施形態によれば、複数のインタフェースを介して複数のFlexOフレームを並列に伝送する光伝送システムにおいて、ODUパスをLOCKするためのLCK信号は、1個のインタフェースのみを介して伝送される。このとき、他のインタフェースに対応する回路は非動作状態に設定される。したがって、
図4~
図5に示す構成と比較すると、各光伝送装置の消費電力が削減される。
【0079】
<バリエーション1>
図6~
図18に示す実施例では、光伝送システムのオペレータが光伝送装置にLOCKコマンドを入力することにより、1個のパス(すなわち、1個のFlexOインタフェース)のみを使用するLCK信号の送信が開始される。これに対して、バリエーション1に係わる光伝送装置は、オペレータからの指示を受けることなく、1個のパスのみを使用するLCK信号の送信を開始することができる。
【0080】
図19は、バリエーション1に係わる光伝送装置の一例を示す。バリエーション1に係わる光伝送装置2Dは、
図7(b)または
図11に示す光伝送装置2Bと同様に、中継ノードに設けられる。即ち、光伝送装置2Dが備える2つの通信インタフェースのうち、一方の通信インタフェースはFlexOをサポートするが、他方の通信インタフェースはFlexOをサポートしない。
【0081】
光伝送装置2Dの構成は、
図11に示す光伝送装置2Bとほぼ同じである。ただし、光伝送装置2Dは、フレームモニタ71を備える。フレームモニタ71は、受信信号においてOTUCnフレームのオーバヘッドをモニタする。そして、OTUCnフレームのオーバヘッドを検出することでフレーム同期を確立すると、フレームモニタ71は、OTUCnフレームを制御部30に渡す。
【0082】
制御部30は、LCK処理部81を備える。LCK処理部81は、OTUCnフレームからODUCnフレームを抽出し、そのペイロードにLCK信号を表すビットパターンが格納されているか確認する。そして、ODUCnフレームのペイロードにおいてLCK信号が検出されると、LCK処理部81は、LCK処理を実行する。このLCK処理は、
図6~
図18に示す実施例においてLOCKコマンドが与えられた光伝送装置の動作と実質的に同じである。すなわち、LCK処理部81は、ODUC1/OTUC1回路として動作するように、ODUCn/OTUCn処理部23の設定を変更する。また、LCK処理部81は、FlexOのオーバヘッドに書き込まれる情報をFlexO処理部24に与える。この情報は、
図17を参照して説明した変更通知および付加情報を含む。さらに、LCK処理部81は、LCK信号を送信しないOTUC/FlexO処理部26aおよびトランシーバ25を非動作状態に設定する。
【0083】
<バリエーション2>
図6~
図18に示す実施例では、光伝送装置はLCK信号を伝送する。ただし、本発明の実施形態は、LCK信号を伝送する構成に限定されるものではない。すなわち、本発明の実施形態は、FlexOフレームを利用して既知のビットパターンを伝送する構成に適用可能である。
【0084】
図20は、バリエーション2に係わる光伝送装置の一例を示す。バリエーション2に係わる光伝送装置2Eは、
図19に示す光伝送装置2Dと同様に中継ノードに設けられる。また、光伝送装置2Eが備える2つの通信インタフェースのうち、一方の通信インタフェースはFlexOをサポートするが、他方の通信インタフェースはFlexOをサポートしない。そして、フレームモニタ71は、フレーム同期が確立すると、OTUCnフレームを制御部30に渡す。
【0085】
制御部30は、既知パターン検出部82およびパターン信号挿入部83を備える。既知パターン検出部82は、受信フレームのペイロードに予め指定されたビットパターンが格納されているかを確認する。一例としては、既知パターン検出部82は、OTUk保守信号の1つであるAIS(Alarm Indication Signal)を検出する。AISは、例えば、PN-11シーケンスにより実現される。あるいは、既知パターン検出部82は、PRBS(Pseudo Random Binary Sequence)テスト信号を検出してもよい。そして、指定されたビットパターンが既知パターン検出部82により検出されると、制御部30は、
図6~
図18に示す実施例においてLOCKコマンドが与えられた光伝送装置と同様に、1個のパス(すなわち、1個のFlexOインタフェース)のみを使用して所定の信号を送信する手順を開始する。このとき、パターン信号挿入部83は、ODUCn/OTUCn処理部23に対して、送信フレーム内に既知パターンを挿入する旨を指示する。
【0086】
例えば、既知パターン検出部82がAISを検出したときは、パターン信号挿入部83は、OTUCnフレームのペイロードにPN-11シーケンスを書き込むことをODUCn/OTUCn処理部23に指示する。ただし、この実施例では、ODUCn/OTUCn処理部23は、ODUC1/OTUC1回路として動作するように設定される。したがって、ODUCn/OTUCn処理部23は、ペイロードにPN-11が書き込まれたOTUC1フレームを生成する。そして、このOTUC1フレームは、FlexOフレームを利用して送信される。このとき、光伝送装置2Eは、1個のFlexOインタフェースのみを使用してFlexOフレームを送信する。
【0087】
<バリエーション3>
図21は、バリエーション3に係わる光伝送システムの一例を示す。この実施例では、光伝送システムは、光伝送装置2F、光伝送装置2G、およびネットワークコントローラ100を備える。光伝送装置2F、2Gは、
図6に示す光伝送装置2、
図11に示す光伝送装置2B、または
図13に示す光伝送装置2Cに相当する。なお、光伝送装置2F、2Gが
図6に示す光伝送装置2に相当する場合、信号処理回路90は、クライアント処理部21、29、OPUCn処理部22、28、ODUCn/OTUCn処理部23、27、およびFlexO処理部24、26に相当する。ネットワークコントローラ100は、各光伝送装置(2F、2G)を管理する。
【0088】
光伝送装置2F、2G間において、データは、複数のパス(FlexO#1~#n)を利用して伝送される。すなわち、OUDCnフレームは、n個のFlexOフレームを用いて並列に伝送される。
【0089】
上記構成の光伝送システムのメンテナンスを行うときには、LCK信号が伝送される。この実施例では、光伝送装置2Fから光伝送装置2GにLCK信号が伝送される。LCK信号は、
図6~
図18を参照して説明したように、1つのパスを介して伝送される。
図21では、FlexO#1を介してLCK信号が伝送される。このとき、他のパス(すなわち、FlexO#2~#n)に対応する回路は非動作状態に設定される。
【0090】
LOCK動作中に、LCK信号を伝送するパスに障害が発生したときには、他のパスを介してLCK信号が伝送される。例えば、
図22(a)に示す実施例では、LCK信号を伝送するFlexO#1において障害が発生する。この場合、光伝送装置2Gは、FlexO#1においてLOL(Loss of Light)、LOS(Loss of Signal)またはLOF(Loss of Frame)を検出すると、FlexO#1において障害が発生したことをネットワークコントローラ100に通知する。そうすると、ネットワークコントローラ100は、LCK信号の送信元(即ち、光伝送装置2F)に対して、LCK信号を送信するパスの切替えを指示する。これにより、光伝送装置2Fは、LCK信号を送信するパスを切り替える。
図22(b)に示す例では、LCK信号は、FlexO#2を介して送信される。このとき、光伝送装置2Fは、
図17を参照して説明した付加情報を利用して、FlexO#2を介してLCK信号が送信されることを光伝送装置2Gに通知する。
【0091】
このように、バリエーション3によれば、LCK信号を伝送するパスに障害が発生した場合であっても、ODUパスの端部のノードにLCK信号を送ることができる。なお、バリエーション3は、LCK信号に限定されるものではなく、他の信号(例えば、AIS)にも適用可能である。
【符号の説明】
【0092】
2、2B、2C、2D、2E、2F、2G、2X、2Y 光伝送装置
22、28 OPUCn処理部
23、27 ODUCn/OTUCn処理部
24、26 FlexO処理部
24a、26a OTUC/FlexO処理部
25 トランシーバ(TxRx)
30 制御部
31 プロセッサ(CPU)
32 メモリ
41 トランシーバ
51、52 FlexO処理部
53 トランシーバ
71 フレームモニタ
81 LCK処理部
82 既知パターン検出部
83 パターン信号挿入部
100 ネットワークコントローラ
【手続補正書】
【提出日】2024-05-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームを伝送する光伝送システムにおいて使用される光伝送装置であって、
第1のフレームを生成する第1のフレーム生成部と、
前記第1のフレームから、前記第1のフレームの帯域に対応する個数の第2のフレームを生成する第2のフレーム生成部と、
前記第2のフレーム生成部により生成される第2のフレームを送信する複数の送信回路と、を備え、
所定のビットパターンを第2の光伝送装置に送信するときに
前記第1のフレーム生成部は、前記第2のフレームに収容され得る帯域であり、かつ前記所定のビットパターンを含む第3のフレームを生成し、
前記第2のフレーム生成部は、前記第2のフレームと同じフォーマットであり、かつ前記第3のフレームが収容された第4のフレームを生成し、
前記第4のフレームは、前記複数の送信回路の中から選択される第1の送信回路により前記第2の光伝送装置に送信される
ことを特徴とする光伝送装置。
【請求項2】
前記第1の送信回路が前記第4のフレームを送信するときは、前記複数の送信回路の中の他の送信回路は、非動作状態に設定される
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
【請求項3】
前記第4のフレームのオーバヘッドには、前記複数の送信回路の中の1つにより前記所定のビットパターンが送信されることを表す情報が設定される
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
【請求項4】
前記第4のフレームのオーバヘッドには、前記第1の送信回路を識別する情報が設定される
ことを特徴とする請求項3に記載の光伝送装置。
【請求項5】
第3の光伝送装置からの受信光信号において前記所定のビットパターンが検出されたときに、前記第1のフレーム生成部は前記第3のフレームを生成し、前記第2のフレーム生成部は前記第4のフレームを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
【請求項6】
前記第4のフレームは、OTN(Optical Transport Network)において使用されるFlexO(Flexible OTN)フレームである
ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
【請求項7】
第1の光伝送装置と第2の光伝送装置との間でフレームが伝送される光伝送システムであって、
前記第1の光伝送装置は、
第1のフレームを生成する第1のフレーム生成部と、
前記第1のフレームから、前記第1のフレームの帯域に対応する個数の第2のフレームを生成する第2のフレーム生成部と、
前記第2のフレーム生成部により生成される第2のフレームを送信する複数の送信回路と、を備え、
前記第1の光伝送装置から前記第2の光伝送装置に所定のビットパターンを送信するときに
前記第1のフレーム生成部は、前記第2のフレームに収容され得る帯域であり、かつ前記所定のビットパターンを含む第3のフレームを生成し、
前記第2のフレーム生成部は、前記第2のフレームと同じフォーマットであり、かつ前記第3のフレームが収容された第4のフレームを生成し、
前記第4のフレームは、前記複数の送信回路の中から選択される第1の送信回路により前記第2の光伝送装置に送信され、
前記第2の光伝送装置は、
複数の受信回路と、
前記複数の受信回路の中の1つにより受信される前記第4のフレームから、前記第1のフレームを再構成する第3のフレーム生成部と、を備え、
前記第3のフレーム生成部は、再構成した第1のフレームのペイロードに前記所定のビットパターンを書き込む
ことを特徴とする光伝送システム。
【請求項8】
前記第4のフレームを伝送するパスの障害が検出されたときに、前記第2の光伝送装置は、前記障害が発生したことをネットワークコントローラに通知し、
前記第1の光伝送装置は、前記ネットワークコントローラからの指示に応じて、前記複数の送信回路の中の第2の送信回路を使用して前記第4のフレームを前記第2の光伝送装置に送信する
ことを特徴とする請求項7に記載の光伝送システム。