(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168901
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】回路基板形成装置、および回路基板形成方法
(51)【国際特許分類】
H05K 3/10 20060101AFI20241128BHJP
H05K 3/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H05K3/10 D
H05K3/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085941
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100162237
【弁理士】
【氏名又は名称】深津 泰隆
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼▲柳▼ 雅和
【テーマコード(参考)】
5E343
【Fターム(参考)】
5E343AA12
5E343BB25
5E343BB72
5E343DD12
5E343ER35
5E343GG20
(57)【要約】
【課題】硬化性樹脂によりベースが形成され、そのベースの上に金属含有液により配線が形成された回路基板において、当該回路基板を好適に識別することを課題とする。
【解決手段】本開示の回路基板形成装置は、硬化性樹脂によりベースを形成するベース形成装置と、金属微粒子を含有する金属含有液を任意の位置に吐出する吐出装置と、制御装置と、を備え、制御装置は、ベース形成装置により形成されたベースの上に、回路パターンに応じて金属含有液を吐出装置により吐出することで配線を形成する配線形成処理と、ベース形成装置により形成されたベースの上に、金属含有液を吐出装置により吐出することで回路基板の識別情報を形成する識別情報形成処理と、を実行する。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬化性樹脂によりベースを形成するベース形成装置と、
金属微粒子を含有する金属含有液を任意の位置に吐出する吐出装置と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記ベース形成装置により形成されたベースの上に、回路パターンに応じて金属含有液を前記吐出装置により吐出することで配線を形成する配線形成処理と、
前記ベース形成装置により形成されたベースの上に、金属含有液を前記吐出装置により吐出することで回路基板の識別情報を形成する識別情報形成処理と、
を実行する回路基板形成装置。
【請求項2】
前記識別情報形成処理は、
回路基板の識別情報を示す識別情報データを自動で作成する識別情報作成プログラムにより作成された識別情報データに基づいて、前記ベースの上に金属含有液を前記吐出装置により吐出することで前記識別情報を形成する請求項1に記載の回路基板形成装置。
【請求項3】
前記識別情報作成プログラムは、
前記回路基板形成装置が同じ種類の回路基板を複数、同時に形成する場合に、当該回路基板の種類を示す基板種情報と、それら複数の同じ種類の回路基板の各々を区別するための区別情報とを含む回路基板の識別情報を示す識別情報データを自動で作成する請求項2に記載の回路基板形成装置。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記識別情報形成処理により形成される回路基板の識別情報と、当該回路基板の生産情報とを関連付けて管理装置に出力する出力処理を実行する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の回路基板形成装置。
【請求項5】
硬化性樹脂によりベースを形成するベース形成工程と、
前記ベース形成工程において形成されたベースの上に、金属微粒子を含有する金属含有液を回路パターンに応じて吐出することで配線を形成する配線形成工程と、
前記ベース形成工程において形成されたベースの上に、金属微粒子を含有する金属含有液を吐出することで回路基板の識別情報を形成する識別情報形成工程と、
を含む回路基板形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性樹脂によりベースを形成し、そのベースの上に金属微粒子を含有する金属含有液を回路パターンに応じて吐出することで配線を形成する回路基板形成装置及び回路基板形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、セラミック基板の上に金属含有液を回路パターンに応じて吐出することで配線を形成する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
硬化性樹脂によりベースが形成され、そのベースの上に金属含有液により配線が形成された回路基板において、当該回路基板を好適に識別することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本明細書は、硬化性樹脂によりベースを形成するベース形成装置と、金属微粒子を含有する金属含有液を任意の位置に吐出する吐出装置と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記ベース形成装置により形成されたベースの上に、回路パターンに応じて金属含有液を前記吐出装置により吐出することで配線を形成する配線形成処理と、前記ベース形成装置により形成されたベースの上に、金属含有液を前記吐出装置により吐出することで回路基板の識別情報を形成する識別情報形成処理と、を実行する回路基板形成装置を開示する。
【0006】
また、本明細書は、硬化性樹脂によりベースを形成するベース形成工程と、前記ベース形成工程において形成されたベースの上に、金属微粒子を含有する金属含有液を回路パターンに応じて吐出することで配線を形成する配線形成工程と、前記ベース形成工程において形成されたベースの上に、金属微粒子を含有する金属含有液を吐出することで回路基板の識別情報を形成する識別情報形成工程と、を含む回路基板形成方法を開示する。
【発明の効果】
【0007】
本開示では、硬化性樹脂によりベースが形成され、そのベースの上に金属含有液により配線が形成される。さらに、硬化性樹脂により形成されたベースの上に金属含有液により回路基板の識別情報が形成される。これにより、回路基板を好適に識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】感熱剥離フィルムが敷かれた状態の基台の一例を示す断面図である。
【
図4】樹脂積層体が形成された状態の回路基板の一例を示す断面図である。
【
図5】樹脂積層体の上に配線が形成された状態の回路基板の一例を示す断面図である。
【
図6】樹脂積層体の上に更に樹脂積層体が形成された状態の回路基板の一例を示す断面図である。
【
図7】配線の上に導電性ペーストが塗布された状態の回路基板の一例を示す断面図である。
【
図8】樹脂積層体の上に熱硬化性樹脂が塗布された状態の回路基板の一例を示す断面図である。
【
図9】電子部品が装着された状態の回路基板の一例を示す断面図である。
【
図10】電子部品が樹脂積層体に向って押し付けられた状態の回路基板の一例を示す断面図である。
【
図11】電子部品の周囲に熱硬化性樹脂が塗布された状態の回路基板の一例を示す断面図である。
【
図12】樹脂積層体の上に配線及びマトリックス型二次元コードが形成された状態の回路基板の一例を示す平面図である。
【
図13】樹脂積層体の上に更に樹脂積層体が形成された状態の回路基板の一例を示す平面図である。
【
図14】配線の上に導電性ペーストが塗布されるとともに、樹脂積層体の上に熱硬化性樹脂が塗布された状態の回路基板の一例を示す平面図である。
【
図15】電子部品が装着された状態の回路基板の一例を示す平面図である。
【
図16】電子部品の周囲に熱硬化性樹脂が塗布された状態の回路基板の一例を示す平面図である。
【
図17】基台の上で同時に形成された同じ種類の2個の回路基板の一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1に回路形成装置10の一例を示す。回路形成装置10は、搬送装置20と、第1造形ユニット22と、第2造形ユニット23と、第3造形ユニット24と、第4造形ユニット25と、押圧ユニット26と、装着ユニット27と、制御装置(
図2参照)28とを備える。それら搬送装置20と第1造形ユニット22と第2造形ユニット23と第3造形ユニット24と第4造形ユニット25と押圧ユニット26と装着ユニット27とは、回路形成装置10のベース29の上に配置されている。ベース29は、概して長方形状をなしており、以下の説明では、ベース29の長手方向をX軸方向、ベース29の短手方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向の両方に直交する方向をZ軸方向と称して説明する。
【0010】
搬送装置20は、X軸スライド機構30と、Y軸スライド機構32とを備えている。そのX軸スライド機構30は、X軸スライドレール34とX軸スライダ36とを有している。X軸スライドレール34は、X軸方向に延びるように、ベース29の上に配設されている。X軸スライダ36は、X軸スライドレール34によって、X軸方向にスライド可能に保持されている。さらに、X軸スライド機構30は、電磁モータ(
図2参照)38を有しており、電磁モータ38の駆動により、X軸スライダ36がX軸方向の任意の位置に移動する。また、Y軸スライド機構32は、Y軸スライドレール50とステージ52とを有している。Y軸スライドレール50は、Y軸方向に延びるように、ベース29の上に配設されており、X軸方向に移動可能とされている。そして、Y軸スライドレール50の一端部が、X軸スライダ36に連結されている。そのY軸スライドレール50には、ステージ52が、Y軸方向にスライド可能に保持されている。さらに、Y軸スライド機構32は、電磁モータ(
図2参照)56を有しており、電磁モータ56の駆動により、ステージ52がY軸方向の任意の位置に移動する。これにより、ステージ52は、X軸スライド機構30及びY軸スライド機構32の駆動により、ベース29上の任意の位置に移動する。
【0011】
ステージ52は、基台60と、保持装置62と、昇降装置(
図2参照)64と、ヒータ(
図2参照)66とを有している。基台60は、平板状に形成され、上面に基板が載置される。保持装置62は、基台60のX軸方向の両側部に設けられている。そして、基台6
0に載置された基板のX軸方向の両縁部が、保持装置62によって挟まれることで、基板が固定的に保持される。また、昇降装置64は、基台60の下方に配設されており、基台60を昇降させる。また、ヒータ66は、基台60に内蔵されており、基台60に載置された基板を任意の温度に加熱する。
【0012】
第1造形ユニット22は、回路基板の配線を造形するユニットであり、第1印刷部72と、焼成部74とを有している。第1印刷部72は、インクジェットヘッド(
図2参照)76を有しており、インクジェットヘッド76が金属インクを線状に吐出する。金属インクは、ナノメートルサイズの金属、例えば銀の微粒子が溶剤中に分散されたものである。なお、金属微粒子の表面は分散剤によりコーティングされており、溶剤中での凝集が防止されている。また、インクジェットヘッド76は、例えば、圧電素子を用いたピエゾ方式によって複数のノズルから金属インクを吐出する。
【0013】
焼成部74は、赤外線照射装置(
図2参照)78を有している。赤外線照射装置78は、吐出された金属インクに赤外線を照射する装置である。赤外線が照射された金属インクは焼成し、配線が形成される。なお、金属インクの焼成とは、エネルギーを付与することによって、溶媒の気化や金属微粒子の保護膜、つまり、分散剤の分解等が行われ、金属微粒子が接触または融着をすることで、導電率が高くなる現象である。そして、金属インクが焼成することで、金属製の配線が形成される。
【0014】
また、第2造形ユニット23は、回路基板の樹脂層を造形するユニットであり、第2印刷部84と、硬化部86とを有している。第2印刷部84は、インクジェットヘッド(
図2参照)88を有しており、インクジェットヘッド88は紫外線硬化樹脂を吐出する。紫外線硬化樹脂は、紫外線の照射により硬化する樹脂である。なお、インクジェットヘッド88は、例えば、圧電素子を用いたピエゾ方式でもよく、樹脂を加熱して気泡を発生させ複数のノズルから吐出するサーマル方式でもよい。
【0015】
硬化部86は、平坦化装置(
図2参照)90と照射装置(
図2参照)92とを有している。平坦化装置90は、インクジェットヘッド88によって吐出された紫外線硬化樹脂の上面を平坦化するものであり、例えば、紫外線硬化樹脂の表面を均しながら余剰分の樹脂を、ローラもしくはブレードによって掻き取ることで、紫外線硬化樹脂の厚みを均一させる。また、照射装置92は、光源として水銀ランプもしくはLEDを備えており、吐出された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する。これにより、吐出された紫外線硬化樹脂が硬化し、樹脂層が形成される。
【0016】
第3造形ユニット24は、回路基板の上に電子部品の電極と配線との接続部を造形するユニットであり、第3印刷部100を有している。第3印刷部100は、ディスペンサ(
図2参照)106を有しており、ディスペンサ106は導電性ペーストを吐出する。導電性ペーストは、比較的低温の加熱により硬化する樹脂に、マイクロメートルサイズの金属粒子が分散されたものである。ちなみに、金属粒子は、フレーク状とされており、導電性ペーストの粘度は、金属インクと比較して比較的高い。
【0017】
そして、ディスペンサ106により吐出された導電性ペーストは、基台60に内蔵されているヒータ66により加熱される。加熱された導電性ペーストでは、樹脂が硬化する。この際、導電性ペーストでは、樹脂が硬化して収縮し、その樹脂に分散されたフレーク状の金属粒子が接触する。これにより、導電性ペーストが導電性を発揮する。また、導電性ペーストの樹脂は、有機系の接着剤であり、加熱により硬化することで接着力を発揮する。
【0018】
第4造形ユニット25は、電子部品を回路基板に固定するための樹脂を造形するユニッ
トであり、第4印刷部110を有している。第4印刷部110は、ディスペンサ(
図2参照)116を有しており、ディスペンサ116は熱硬化性樹脂を吐出する。熱硬化性樹脂は、加熱により硬化する樹脂である。なお、ディスペンサ116は、例えば、圧縮エアを用いたエアパルス方式である。そして、ディスペンサ116により吐出された熱硬化性樹脂は、基台60に内蔵されているヒータ66により加熱され、硬化する。
【0019】
また、押圧ユニット26は、回路基板を押圧するためのユニットであり、押圧部120を有している。押圧部120は、押圧プレート(
図9参照)122と、ゴムプレート(
図9参照)124と、シリンダ(
図2参照)126とを有している。ゴムプレート124は、例えば、シリコン製のゴムにより成形されており、板形状とされている。また、押圧プレート122は、例えば、鋼材により成形されており、板形状とされている。そして、押圧プレート122の下面にゴムプレート124が貼着されており、シリンダ126の作動により、押圧プレート122が、回路基板に向って押し付けられる。これにより、回路基板が、ゴムプレート124を介して押圧プレート122により押圧される。なお、シリンダ126の作動が制御されることで、基板を押圧する力を制御可能に変更することができる。
【0020】
また、装着ユニット27は、回路基板に電子部品等の部品を装着するユニットであり、供給部130と、装着部132とを有している。供給部130は、テーピング化された電子部品を1つずつ送り出すテープフィーダ(
図2参照)134を複数有しており、供給位置において、電子部品を供給する。なお、供給部130は、テープフィーダ134に限らず、トレイから電子部品をピックアップして供給するトレイ型の供給装置でもよい。また、供給部130は、テープ型とトレイ型との両方、あるいはそれ以外の供給装置を備えた構成でもよい。
【0021】
装着部132は、装着ヘッド(
図2参照)136と、移動装置(
図2参照)138とを有している。装着ヘッド136は、電子部品を吸着保持するための吸着ノズル(図示省略)を有する。吸着ノズルは、正負圧供給装置(図示省略)から負圧が供給されることで、エアの吸引により電子部品を吸着保持する。そして、正負圧供給装置から僅かな正圧が供給されることで、電子部品を離脱する。また、移動装置138は、テープフィーダ134による電子部品の供給位置と、基台60に載置された基板との間で、装着ヘッド136を移動させる。これにより、装着部132では、テープフィーダ134から供給された電子部品が、吸着ノズルにより保持され、その吸着ノズルによって保持された電子部品が、基板に装着される。
【0022】
また、制御装置28は、
図2に示すように、コントローラ140と、複数の駆動回路142とを備えている。複数の駆動回路142は、上記電磁モータ38,56、保持装置62、昇降装置64、ヒータ66、インクジェットヘッド76、赤外線照射装置78、インクジェットヘッド88、平坦化装置90、照射装置92、ディスペンサ106、ディスペンサ116、シリンダ126、テープフィーダ134、装着ヘッド136、移動装置138に接続されている。コントローラ140は、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路142に接続されている。これにより、搬送装置20、第1造形ユニット22、第2造形ユニット23、第3造形ユニット24、第4造形ユニット25、押圧ユニット26、装着ユニット27の作動が、コントローラ140によって制御される。
【0023】
回路形成装置10では、上述した構成によって、基台60の上に樹脂積層体が形成され、その樹脂積層体の上面に配線が形成される。そして、導電性ペーストを介して、電子部品の電極が配線に電気的に接続され、その電子部品が樹脂により固定されることで、回路基板が形成される。
【0024】
回路基板を形成する処理の例を説明する。具体的には、ステージ52の基台60の上面に、まず、
図3に示すように、感熱剥離フィルム150が敷かれる。感熱剥離フィルム150は、粘着性を有するため、基台60の上面に適切に密着する。そして、感熱剥離フィルム150の上に回路基板が形成されるが、感熱剥離フィルム150の基台60への密着により、回路形成時における回路基板のズレ等が防止される。なお、感熱剥離フィルム150は、加熱により粘着性が低下するため、感熱剥離フィルム150の上に回路基板が形成された後に、感熱剥離フィルム150が加熱されることで、感熱剥離フィルム150の上に形成された回路基板とともに感熱剥離フィルム150を、基台60から容易に剥離することができる。
【0025】
基台60の上に、感熱剥離フィルム150が敷かれると、ステージ52が、第2造形ユニット23の下方に移動される。そして、第2造形ユニット23において、
図4に示すように、感熱剥離フィルム150の上に樹脂積層体152が形成される。樹脂積層体152は、インクジェットヘッド88からの紫外線硬化樹脂の吐出と、吐出された紫外線硬化樹脂への照射装置92による紫外線の照射とが繰り返されることにより形成される。
【0026】
詳しくは、第2造形ユニット23の第2印刷部84において、インクジェットヘッド88が、感熱剥離フィルム150の上面に紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。続いて、紫外線硬化樹脂が薄膜状に吐出されると、硬化部86において、紫外線硬化樹脂の膜厚が均一となるように、紫外線硬化樹脂が平坦化装置90によって平坦化される。そして、照射装置92が、その薄膜状の紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する。これにより、感熱剥離フィルム150の上に薄膜状の樹脂層153が形成される。
【0027】
続いて、インクジェットヘッド88が、その薄膜状の樹脂層153の上に紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。そして、平坦化装置90によって薄膜状の紫外線硬化樹脂が平坦化され、照射装置92が、その薄膜状に吐出された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射することで、薄膜状の樹脂層153の上に薄膜状の樹脂層153が積層される。このように、薄膜状の樹脂層153の上への紫外線硬化樹脂の吐出と、紫外線の照射とが繰り返され、複数の樹脂層153が積層されることで、樹脂積層体152が形成される。
【0028】
次に、樹脂積層体152が形成されると、ステージ52が第1造形ユニット22の下方に移動される。そして、第1造形ユニット22の第1印刷部72において、インクジェットヘッド76が、
図5に示すように、樹脂積層体152の上面に金属インク160を、回路パターンに応じて線状に吐出する。続いて、回路パターンに応じて吐出された金属インク160に、第1造形ユニット22の焼成部74において、赤外線照射装置78が赤外線を照射する。これにより、金属インク160が焼成し、樹脂積層体152の上面に配線162が形成される。
【0029】
続いて、樹脂積層体152の上に配線162が形成されると、ステージ52が第2造形ユニット23の下方に移動される。そして、第2造形ユニット23において、インクジェットヘッド88は、配線162の端部が露出するように、紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。続いて、紫外線硬化樹脂が薄膜状に吐出されると、硬化部86において、紫外線硬化樹脂の膜厚が均一となるように、紫外線硬化樹脂が平坦化される。そして、照射装置92が、その薄膜状の紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する。これにより、
図6に示すように、樹脂積層体152の上に樹脂層156が形成される。
【0030】
続いて、インクジェットヘッド88が、その樹脂層156の上の部分にのみ紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。つまり、インクジェットヘッド88は、配線162の端部が露出するように、樹脂層156の上に紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。そして、平坦化
装置90によって薄膜状の紫外線硬化樹脂が平坦化され、照射装置92が、その薄膜状に吐出された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射することで、樹脂層156の上に樹脂層156が積層される。このように、樹脂層156の上への紫外線硬化樹脂の吐出と、紫外線の照射とが繰り返され、複数の樹脂層156が積層されることで、樹脂積層体157が形成される。これにより、樹脂積層体152の上に樹脂積層体157が形成され、樹脂積層体152と樹脂積層体157との段差部がキャビティ154として機能する。
【0031】
このように、樹脂積層体152の上に樹脂積層体157が形成されると、ステージ52が第3造形ユニット24の下方に移動される。そして、第3造形ユニット24の第3印刷部100において、ディスペンサ106が、
図7に示すように、配線162の端部の上に導電性ペースト166を吐出する。このように、導電性ペースト166が配線162の端部に吐出されると、基台60に内蔵されているヒータ66により樹脂積層体152が加熱される。この際、樹脂積層体152を介して導電性ペースト166が加熱されて、硬化する。これにより、導電性ペースト166が導電性を発揮する。なお、硬化した導電性ペースト166は、バンプとして機能するため、硬化した導電性ペースト166をバンプ168と記載する。
【0032】
続いて、ステージ52が第4造形ユニット25の下方に移動される。そして、第4造形ユニット25の第4印刷部110において、ディスペンサ116が、
図8に示すように、配線162の間において樹脂積層体152の上面に熱硬化性樹脂170を吐出する。
【0033】
そして、配線162の端部の間において樹脂積層体152の上面に熱硬化性樹脂170が吐出されると、ステージ52が装着ユニット27の下方に移動される。装着ユニット27では、テープフィーダ134により電子部品(
図8参照)172が供給され、その電子部品172が装着ヘッド136の吸着ノズルによって、保持される。なお、電子部品172は、部品本体176と、部品本体176の下面に配設された2個の電極178とにより構成されている。そして、装着ヘッド136が、移動装置138によって移動され、吸着ノズルにより保持された電子部品172が、
図9に示すように、キャビティ154の内部において配線162と電気的に接続されるように装着される。具体的には、電子部品172の電極178が、配線162の上に形成されたバンプ168に接触するように、電子部品172は装着される。この際、電子部品172の部品本体176は、配線162の間に吐出された熱硬化性樹脂170に接触する。つまり、導電性ペースト166は配線162への電極178の装着予定位置に吐出されており、熱硬化性樹脂170は部品本体176の装着予定位置に吐出されている。このため、電子部品172の装着により、電極178が配線162の上に形成されたバンプ168に接触し、部品本体176が熱硬化性樹脂170に接触する。そして、部品本体176に接触する熱硬化性樹脂170は、その部品本体176と樹脂積層体152との間に封じ込められる。つまり、樹脂積層体152の上面と部品本体176の下面との間に、熱硬化性樹脂170が封入される。
【0034】
このように、電子部品172が装着されると、ステージ52は押圧ユニット26の下方に移動される。そして、押圧ユニット26の押圧部120において、
図10に示すように、電子部品172が上方から下方に向って押圧プレート122によりゴムプレート124を介して押し付けられる。また、押圧ユニット26において電子部品172が押圧されている際に、基台60に内蔵されているヒータ66により樹脂積層体152が加熱される。これにより、樹脂積層体152を介して熱硬化性樹脂170が加熱されて、硬化する。このように、電子部品172が押圧プレート122により押圧されることで、部品本体176と熱硬化性樹脂170とが密着するとともに、電極178とバンプ168とが密着する。これにより、熱硬化性樹脂170の密着力により、電子部品172は部品本体176において樹脂積層体152の上面に固定され、電極178とバンプ168との密着により、電子部品172と配線162との電気的な接続が担保される。
【0035】
そして、押圧ユニット26での押圧が完了すると、ステージ52は第4造形ユニット25の下方に移動される。そして、第4造形ユニット25の第4印刷部110において、ディスペンサ116が、
図11に示すように、電子部品172の部品本体176の側面とキャビティ154との間に熱硬化性樹脂180を吐出する。そして、基台60に内蔵されているヒータ66により樹脂積層体152が加熱される。これにより、樹脂積層体152を介して熱硬化性樹脂180が加熱されて、硬化する。この際、熱硬化性樹脂180は部品本体176の側面を覆った状態で硬化する。つまり、キャビティ154の内部に装着された電子部品172において、熱硬化性樹脂170,180が、樹脂積層体152の上面と部品本体176の下面との間に封入されるとともに、部品本体176の側面を覆った状態で硬化する。これにより、キャビティ154の内部に装着された電子部品172が硬化した樹脂により固定される。
【0036】
このように、キャビティ154の内部に装着された電子部品172が硬化した樹脂により固定されることで、回路基板190が基台60の上面において感熱剥離フィルム150の上に形成される。そして、基台60に内蔵されているヒータ66により、感熱剥離フィルム150が加熱される。これにより、感熱剥離フィルム150の粘着性が低下し、回路基板190を感熱剥離フィルム150とともに、基台60から容易に剥がすことができる。そして、回路基板190から感熱剥離フィルム150を剥離することで、回路基板190の形成が完了する。
【0037】
このように形成された回路基板190には、形成された回路基板190を管理するために、回路基板190の固有の識別情報、例えば、QRコード(登録商標)等のマトリックス型二次元コードが付される。このため、例えば、回路基板190の形成前に、感熱剥離フィルム150に回路基板190の識別情報を付すことが考えられる。しかしながら、上述したように、回路基板190が形成されると、回路基板190から感熱剥離フィルム150が剥離されるため、回路基板190を管理するための識別情報を感熱剥離フィルム150に付すことは好ましくない。このため、作業者が、形成された回路基板190に識別情報を手作業で貼付することが考えられるが、作業者の負担が大きくなる。また、作業機等により回路基板190に識別情報を刻印,貼付することも考えられるが、作業機の導入コスト,作業機の配設スペース等の増大を考慮すると、好ましくない。このようなことに鑑みて、回路形成装置10では、回路基板形成時に第1造形ユニット22において回路基板の識別情報が金属インクにより形成される。
【0038】
具体的には、
図4に示すように、樹脂積層体152が形成されると、第1造形ユニット22において、インクジェットヘッド76が、
図12に示すように、樹脂積層体152の上面に金属インク160を、回路パターンに応じて線状に吐出する。また、インクジェットヘッド76は、樹脂積層体152の金属インク160が吐出されていない箇所に、マトリックス型二次元コードの形状に金属インク200を吐出する。そして、回路パターンに応じて吐出された金属インク160に、赤外線照射装置78が赤外線を照射することで、樹脂積層体152の上に配線162が形成される。また、マトリックス型二次元コードの形状の金属インク200に、赤外線照射装置78が赤外線を照射することで、樹脂積層体152の上にマトリックス型二次元コード202が形成される。なお、マトリックス型二次元コード202のコード番号は、制御装置28において自動で発番される。詳しくは、
図2に示すように、制御装置28のコントローラ140には、コード作成プログラム210が記憶されている。コード作成プログラム210は、マトリックス型二次元コード202のコード番号を自動で発番するプログラムであり、回路形成装置10において回路基板が形成される際に、形成予定の回路基板固有のコード番号を発番する。このため、インクジェットヘッド76は、回路パターンに応じて金属インク160を吐出するとともに、コード作成プログラム210により発番されたコード番号のマトリックス型二次元コードの
形状に応じて金属インク200を吐出する。
【0039】
上述したように、樹脂積層体152の上に配線162及びマトリックス型二次元コード202が形成されると、第2造形ユニット23において、樹脂積層体152の上に樹脂積層体157が形成される。樹脂積層体157には、
図13に示すように、配線162の端部が露出するキャビティ154が形成されている。さらに、樹脂積層体157には、マトリックス型二次元コード202が露出するキャビティ220も形成されている。
【0040】
そして、キャビティ154,220を有する樹脂積層体157が形成されると、第3造形ユニット24において、ディスペンサ106が、
図14に示すように、キャビティ154の内部において配線162の端部の上に導電性ペースト166を吐出する。そして、ヒータ66により導電性ペースト166が加熱されることで、バンプ168が形成される。そして、第4造形ユニット25において、ディスペンサ116が、キャビティ154の内部において配線162の間に熱硬化性樹脂170を吐出する。
【0041】
続いて、装着ユニット27において、
図15に示すように、電子部品172がキャビティ154の内部に装着される。この際、電子部品172の電極178がバンプ168に接触し、電子部品172の部品本体176が熱硬化性樹脂170と接触するように、電子部品172は装着される。そして、押圧ユニット26において、電子部品172が上方から下方に向って押圧プレート122によりゴムプレート124を介して押し付けられる。この際、基台60に内蔵されているヒータ66により熱硬化性樹脂170が加熱されることで、熱硬化性樹脂170が硬化する。
【0042】
続いて、第4造形ユニット25において、ディスペンサ116が、
図16に示すように、電子部品172の側面とキャビティ154との間に熱硬化性樹脂180を吐出する。そして、基台60に内蔵されているヒータ66により熱硬化性樹脂180が加熱されることで、熱硬化性樹脂180が硬化する。これにより、回路基板230の形成が完了し、感熱剥離フィルム150が回路基板230から剥がされる。このようにして形成された回路基板230では、回路基板形成時に第1造形ユニット22において回路基板230の識別情報であるマトリックス型二次元コード202が金属インクにより形成され、そのマトリックス型二次元コード202が樹脂積層体157のキャビティ220から露出している。このため、作業者が回路基板230の識別情報を付す必要がなくなり、作業者の負担を軽減することが可能となる。また、新たに作業機等を増設することなく、回路形成装置10において回路基板形成時に回路基板230に識別情報を付することが可能となる。さらに言えば、マトリックス型二次元コード202のコード番号がコード作成プログラム210により自動で発番されるため、マトリックス型二次元コード202の作成に関して作業者による作業を完全に無くすことができる。
【0043】
また、回路形成装置10において回路基板230が形成される際に回路基板230の生産情報が制御装置28においてメモリ(
図2参照)250に記憶されている。回路基板230の生産情報は、生産日時,照射装置92等の照射時間,ヒータ66の加熱温度及び加熱時間,基板製造時に用いられた紫外線硬化樹脂等の種類,装着されている電子部品172の部品ID等である。そこで、制御装置28のコントローラ140は、コード作成プログラム210により発番された回路基板230のマトリックス型二次元コード202のコード番号と、メモリ250に記憶されている回路基板230の生産情報とを関連付けて管理装置(
図2参照)260に出力する。そして、管理装置260は、回路基板230のマトリックス型二次元コード202のコード番号と、回路基板230の生産情報とを関連付けて記憶する。これにより、回路基板230の識別情報と生産情報とが管理装置260において管理される。このように、回路形成装置10では、コントローラ140により回路基板230の識別情報と生産情報とが関連付けて管理装置260に出力されることで、回
路基板230の識別情報と生産情報とを管理装置260において自動で管理することが可能となる。これにより、作業者は、生産情報,識別情報等の管理装置260への入力等を行う必要がなくなり、作業者の負担を軽減することが可能となる。また、入力ミス等による生産情報と識別情報との相違の発生をも無くすことが可能となる。
【0044】
また、回路形成装置10では、同じ種類の回路基板が複数、同時に形成される場合に、コード作成プログラム210が、回路基板の種類を示す情報(以下、「基板種情報」と記載する)と、それら複数の回路基板の各々を区別するための情報(以下、「区別情報」と記載する)とを含む識別情報のコード番号を、それら複数の回路基板の各々に発番する。具体的に、例えば、
図17に示すように、基台60の上面に敷かれた感熱剥離フィルム150の上に、2個の同じ種類の回路基板230a、bが同時に作成される場合について説明する。このような場合に、コード作成プログラム210は、回路基板230aに対して、回路基板230の種類を示す基板種情報「001」と、2枚の回路基板230a、bのうちの回路基板230aを区別するための区別情報「A」とを含む識別情報のコード番号「001-A」を発番する。また、コード作成プログラム210は、回路基板230bに対して、回路基板230の種類を示す基板種情報「001」と、2枚の回路基板230a、bのうちの回路基板230bを区別するための区別情報「B」とを含む識別情報のコード番号「001-B」を発番する。このため、回路基板230aが作成される際に、コード番号「001-A」を示すマトリックス型二次元コード202aが金属インク200の吐出及び焼成により形成される。また、回路基板230bが作成される際に、コード番号「001-B」を示すマトリックス型二次元コード202bが金属インク200の吐出及び焼成により形成される。このように、基板種情報と区別情報とを含むマトリックス型二次元コード202が2個の回路基板230の各々に形成されることで、それら2個の回路基板230は同じ種類であり、同一生産により形成されたものであることを認識できる。
【0045】
また、同じ種類の回路基板が複数、同一生産で形成されることで、それら複数の回路基板のうちの一部の回路基板を製品として出荷し、残りの回路基板を調査用の基板として保管することもできる。つまり、2枚の回路基板230a、bのうちの回路基板230aを製品として出荷し、回路基板230bを調査用の基板として保管することもできる。このため、回路基板230aを出荷しても、保管している回路基板230bを用いて不良箇所の確認,調査などを行うことが可能となり、品質管理を向上させることができる。
【0046】
なお、制御装置28のコントローラ140は、
図2に示すように、ベース形成部270と配線形成部272と識別情報形成部274と出力部276とを有している。ベース形成部270は、樹脂積層体152を紫外線硬化樹脂により形成するための機能部である。配線形成部272は、金属インクにより配線162を樹脂積層体152の上に形成するための機能部である。識別情報形成部274は、金属インクによりマトリックス型二次元コード202を樹脂積層体152の上に形成するための機能部である。出力部276は、回路基板230のマトリックス型二次元コード202のコード番号と、回路基板230の生産情報とを関連付けて管理装置260に出力するための機能部である。
【0047】
なお、上記実施例において、回路形成装置10は、回路基板形成装置の一例である。第2造形ユニット23は、ベース形成装置の一例である。制御装置28は、制御装置の一例である。インクジェットヘッド76は、吐出装置の一例である。樹脂積層体152は、ベースの一例である。配線162は、配線の一例である。コード作成プログラム210は、識別情報作成プログラムの一例である。回路基板230は、回路基板の一例である。管理装置260は、管理装置の一例である。また、ベース形成部270により実行される工程は、ベース形成工程の一例である。配線形成部272により実行される工程及び処理は、配線形成工程及び配線形成処理の一例である。識別情報形成部274により実行される工程及び処理は、識別情報形成工程及び識別情報形成処理の一例である。出力部276によ
り実行される処理は、出力処理の一例である。
【0048】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記実施例では、回路形成装置10の制御装置28において識別情報のコード番号が作成されているが、回路形成装置10と異なる装置において識別情報のコード番号が作成され、そのコード番号が回路形成装置10に入力されてもよい。つまり、回路形成装置10のコントローラ140にコード作成プログラム210が記憶されているが、回路形成装置10と異なる装置にコード作成プログラム210が記憶されていてもよい。
【0049】
また、上記実施例では、樹脂積層体152の上に形成される樹脂積層体157には、マトリックス型二次元コード202を露出させるためのキャビティ220が形成されている。一方で、樹脂積層体157の透明度が高い場合には、キャビティ220を形成することなく、マトリックス型二次元コード202が樹脂積層体157により覆われてもよい。このようにマトリックス型二次元コード202が樹脂積層体157により覆われる場合には、透明度の高い樹脂積層体157を透過して、マトリックス型二次元コード202がコードリーダ等により読み取られる。つまり、回路基板230の外部から読み取り可能な部位であれば、マトリックス型二次元コード202を回路基板230の種々の位置に形成してもよい。このため、例えば、樹脂積層体152の上でなく、樹脂積層体157の上にマトリックス型二次元コード202を作成してもよい。
【0050】
また、上記実施例では、回路形成装置10において樹脂積層体152,157及び配線162の形成と、電子部品172の装着とが実行されているが、樹脂積層体152,157及び配線162等の形成と、電子部品172の装着とが異なる装置で実行されてもよい。つまり、例えば、第1造形ユニット22と第2造形ユニット23とを備える3次元造形機において、樹脂積層体152,157及び配線162の形成が行われ、装着ユニット27を備える実装機において電子部品172の装着が実行されてもよい。このように、樹脂積層体152,157及び配線162の形成と、電子部品172の装着とが異なる装置で実行される場合に、樹脂積層体152,157及び配線162等の形成を実行する3次元造形機において本発明が適用される。
【0051】
また、上記実施例では、回路基板230の識別情報と生産情報とが管理装置260において管理されているが、回路基板230の識別情報と生産情報とが回路形成装置10において管理されてもよい。つまり、コントローラ140は、回路基板230の識別情報と生産情報とを管理装置260に出力せずに、回路基板230の識別情報と生産情報とをメモリ250に出力し、メモリ250において回路基板230の識別情報と生産情報とが管理されてもよい。このように、メモリ250において回路基板230の識別情報と生産情報とが管理される場合に、メモリ250が管理装置として機能する。
【0052】
また、上記実施例では、回路基板230の識別情報として、マトリックス型二次元コード202が採用されているが、二次元バーコード等が採用されてもよい。また、二次元コードに限定されず、数字,記号により構成されるコード番号が識別情報として採用されてもよい。
【符号の説明】
【0053】
10:回路形成装置(回路基板形成装置) 23:第2造形ユニット(ベース形成装置) 28:制御装置 76:インクジェットヘッド(吐出装置) 152:樹脂積層体(ベース) 162:配線 210:コード作成プログラム(識別情報作成プログラム) 230:回路基板 260:管理装置 270:ベース形成部(ベース形成工程) 272:配線形成部(配線形成工程)(配線形成処理) 274:識
別情報形成部(識別情報形成工程)(識別情報形成処理) 276:出力部(出力処理)