(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168950
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】脱水機及びそれに用いられる部材
(51)【国際特許分類】
B01D 33/00 20060101AFI20241128BHJP
C02F 11/121 20190101ALI20241128BHJP
【FI】
B01D33/00 B
C02F11/121 ZAB
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086038
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000150844
【氏名又は名称】株式会社鶴見製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(74)【代理人】
【識別番号】100192692
【弁理士】
【氏名又は名称】谷 昌樹
(72)【発明者】
【氏名】中野 剛
【テーマコード(参考)】
4D059
4D116
【Fターム(参考)】
4D059AA00
4D059BE07
4D059BE27
4D059CB13
4D059CB18
4D116AA30
4D116BA13
4D116BC53
4D116DD01
4D116DD07
4D116EE02
4D116KK05
4D116QB44
4D116VV12
(57)【要約】
【課題】汚泥などの対象物を適切に排出することができる脱水機及びそれに用いられる部材を提供することである。
【解決手段】脱水機100は、対象物を脱水処理して排出する脱水機であって、対象物が供給される供給口110と、対象物が排出される排出口120と、供給口110から供給された対象物を脱水しながら排出口120まで搬送するように配置された複数の回転体130と、複数の回転体130の回転軸131の両端側から挟むように配置され、少なくとも一部に孔141が設けられている一対の側板140と、脱水機100の外側から着脱可能及び調整可能であって、一対の側板140に設けられている孔141を閉塞するように配置されるフッ素樹脂で構成された部材142と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を脱水処理して排出する脱水機であって、
前記対象物が供給される供給口と、
前記対象物が排出される排出口と、
前記供給口から供給された対象物を脱水しながら前記排出口まで搬送するように配置された複数の回転体と、
前記複数の回転体の回転軸の両端側から挟むように配置され、少なくとも一部に孔が設けられている一対の側板と、
前記脱水機の外側から着脱可能及び調整可能であって、前記一対の側板に設けられている孔を閉塞するように配置されるフッ素樹脂で構成された部材と、を備える、
脱水機。
【請求項2】
前記部材は、少なくとも前記一対の側板のうち内壁面位置に到達している、
請求項1に記載の脱水機。
【請求項3】
前記部材は、前記一対の側板のうち内壁面と面一である、
請求項1に記載の脱水機。
【請求項4】
前記部材は、ネジを構成することにより着脱可能及び調整可能である、
請求項1に記載の脱水機。
【請求項5】
前記孔は、前記一対の側板のうち、前記複数の回転体が配置されることにより形成された前記対象物が搬送される搬送路に対応する位置に設けられる、
請求項1に記載の脱水機。
【請求項6】
前記孔は、前記一対の側板のうち、前記排出口近傍に対応する位置に設けられる、
請求項5に記載の脱水機。
【請求項7】
前記孔は、前記一対の側板のうち、前記複数の回転体との干渉を回避する領域に対応する位置に設けられる、
請求項5に記載の脱水機。
【請求項8】
前記複数の回転体のそれぞれは、複数枚の円板を回転軸に沿って積層することにより構成され、
前記複数の回転体のうち少なくともいずれかの回転体は、他の円板よりも大きい円板を当該回転体の両端に配置している、
請求項1に記載の脱水機。
【請求項9】
対象物が供給される供給口と、前記対象物が排出される排出口と、前記供給口から供給された対象物を脱水しながら前記排出口まで搬送するように配置された複数の回転体と、前記複数の回転体の回転軸の両端側から挟むように配置され、少なくとも一部に孔が設けられている一対の側板と、を備える脱水機に用いられる部材であって、
前記脱水機の外側から着脱可能及び調整可能であって、前記一対の側板に設けられている孔を閉塞するように配置されるフッ素樹脂で構成されている、
部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱水機及びそれに用いられる部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の回転濾過素子を備え、汚泥を脱水処理する濾体回転式脱水装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
具体的には、特許文献1に記載の濾体回転式脱水装置は、多数枚の円板を回転軸に固定した複数の回転濾過素子を備え、供給口から処理室内に供給される汚泥を、各回転濾過素子の回転により排出口に向かって移動させ、その間、前後の回転濾過素子の円板間の間隙に流入した汚泥の水分を処理室の底に流れ落としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の濾体回転式脱水装置では、供給口から供給された汚泥などの対象物を排出口に向かって移動させながら脱水処理する場合、対象物は、回転濾過素子の回転により排出口に搬送されるが、その一部は、当該濾体回転式脱水装置を構成する側板と接触する。この側板と接触した対象物は、排出口まで搬送されずに側板に残留してしまうという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、汚泥などの対象物を適切に排出することができる脱水機及びそれに用いられる部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る脱水機は、対象物を脱水処理して排出する脱水機であって、対象物が供給される供給口と、対象物が排出される排出口と、供給口から供給された対象物を脱水しながら排出口まで搬送するように配置された複数の回転体と、複数の回転体の回転軸の両端側から挟むように配置され、少なくとも一部に孔が設けられている一対の側板と、脱水機の外側から着脱可能及び調整可能であって、一対の側板に設けられている孔を閉塞するように配置されるフッ素樹脂で構成された部材と、を備える。
【0008】
上記態様において、部材は、少なくとも一対の側板のうち内壁面位置に到達していてもよい。
【0009】
上記態様において、部材は、一対の側板のうち内壁面と面一であってもよい。
【0010】
上記態様において、部材は、ネジを構成することにより着脱可能及び調整可能であってもよい。
【0011】
上記態様において、孔は、一対の側板のうち、複数の回転体が配置されることにより形成された対象物が搬送される搬送路に対応する位置に設けられてもよい。
【0012】
上記態様において、孔は、一対の側板のうち、排出口近傍に対応する位置に設けられてもよい。
【0013】
上記態様において、孔は、一対の側板のうち、複数の回転体との干渉を回避する領域に対応する位置に設けられてもよい。
【0014】
上記態様において、複数の回転体のそれぞれは、複数枚の円板を回転軸に沿って積層することにより構成され、複数の回転体のうち少なくともいずれかの回転体は、他の円板よりも大きい円板を当該回転体の両端に配置していてもよい。
【0015】
本発明の一態様に係る部材は、対象物が供給される供給口と、対象物が排出される排出口と、供給口から供給された対象物を脱水しながら排出口まで搬送するように配置された複数の回転体と、複数の回転体の回転軸の両端側から挟むように配置され、少なくとも一部に孔が設けられている一対の側板と、を備える脱水機に用いられる部材であって、脱水機の外側から着脱可能及び調整可能であって、一対の側板に設けられている孔を閉塞するように配置されるフッ素樹脂で構成されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、汚泥などの対象物を適切に排出することができる脱水機及びそれに用いられる部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る脱水機100の概要を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る脱水機100の脱水処理室内に配置される回転体130の構成を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る脱水機100について、側板140側から見た側面図である。
【
図4】
図3に示された側板140側から見た側面図のA部分の拡大図である。
【
図5】側板140に設けられた孔141を部材142によって閉塞されている様子を、当該側板140の厚み方向から見た拡大図である。
【
図6】部材142(143)の外観の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、あくまで、本発明を実施するための具体的な一例を挙げるものであって、本発明を限定的に解釈させるものではない。また、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する場合がある。
【0019】
<一実施形態>
[脱水機の概要]
図1は、本発明の一実施形態に係る脱水機100の概要を示す斜視図である。
図1に示されるように、脱水機100は、複数の板により脱水処理室を構成しており、供給口110と、排出口120と、複数の回転体130とを備える。
【0020】
脱水機100は、供給口110から供給された汚泥などの対象物を、脱水処理室に配置された複数の回転体130の回転により移動させながら脱水処理して、脱水ケーキとして排出口120から排出する。また、脱水機100の脱水処理室を構成する複数の板のうち、一対の側板140には、複数の孔141が設けられており、当該複数の孔141を閉塞するように対応する複数の部材142が配置されている。なお、一対の側板140を含む複数の板は、腐食し難く、錆び難い材料で形成されることが好ましく、例えば、ステンレスなどで形成されるとよい。
【0021】
供給口110は、汚泥などの対象物を脱水処理室内に供給するための開口部である。ここでは、供給口110は、長方形であるが、この形状に限定されるものではなく、汚泥などの対象物を脱水処理室内に供給し易い形状であれば、例えば、汚泥などの対象物の量や質に応じて、多角形、円形、楕円形、及び長円形などであってもよい。
【0022】
排出口120は、汚泥などの対象物を脱水処理室内から排出するための開口部である。ここでは、排出口120は、長方形であるが、この形状に限定されるものではなく、脱水処理された対象物(脱水ケーキ)を排出し易い形状であれば、例えば、脱水ケーキの量や質に応じて、多角形、円形、楕円形、及び長円形などであってもよい。
【0023】
さらに、排出口120には、脱水ケーキを掻き出すように構成されたスクレーパー、及び脱水ケーキを排出経路に導くように構成された排出シュートが備えられていてもよい。
【0024】
複数の回転体130は、脱水処理室内において、供給口110から供給された汚泥などの対象物を脱水しながら排出口120まで搬送するように配置されている。例えば、回転体130は、供給口110側から排出口120側に向けて、上段と下段とにそれぞれ複数配置されており、ここでは、上段に6個及び下段に8個の合計14個が配置されている。
【0025】
複数の回転体130は、上段及び下段においてそれぞれ互いに重なり合うように隣接して配置されており、上段の回転体130と下段の回転体130との間は、対象物が搬送される搬送路として形成されている。具体的には、上段の回転体130は時計回りに回転し、下段の回転体130は反時計回りに回転することにより、搬送路において対象物を脱水しながら排出口120まで搬送する。
【0026】
[回転体の構成]
図2は、本発明の一実施形態に係る脱水機100の脱水処理室内に配置される回転体130の構成を示す図である。
図2に示されるように、回転体130は、回転軸131に複数の円板132が積層されるように構成されている。
【0027】
複数の円板132は、例えば、大きさの異なる、小径円板、中径円板、及び大径円板であってもよく、中径円板が配置された間に小径円板又は大径円板を交互に配置されるとよい。
【0028】
このように積層された複数の円板132は、例えば、モータなどにより回転軸131を回転させることによって回転する。回転体130を異なる大きさの円板132を積層することにより構成すれば、例えば、大径円板は、上段の回転体130と下段の回転体130との間である搬送路における対象物に大きく食い込んで、当該対象物を搬送し易くすることができる。
【0029】
図1の説明に戻り、一対の側板140は、脱水処理室を構成する複数の板のうち、複数の回転体130の回転軸131の両端側から挟むように配置されている。一対の側板140には、複数の孔141が設けられており、当該複数の孔141を閉塞するように対応する複数の部材142が配置されている。以下、複数の孔141及び複数の部材142について、詳細に説明する。
【0030】
[複数の孔及び複数の部材についての詳細]
図3は、本発明の一実施形態に係る脱水機100について、側板140側から見た側面図である。ここでは、脱水機100の脱水処理室内の様子が把握できるように示されている。
【0031】
上段の回転体130と下段の回転体130との間の上下方向の間隔は、供給口110側から排出口120側に向かうにしたがって狭くなるように構成されている。上段の回転体130と下段の回転体130は、それぞれ、供給口110側から排出口120側に向かうにつれて斜め上方に傾斜するように配置されている。
【0032】
供給口110から供給された汚泥などの対象物は、上段の回転体130及び下段の回転体130が回転することにより、上段の回転体130と下段の回転体130との間で形成された搬送路に沿って排出口120まで搬送され、脱水ケーキとして脱水機100から排出される。対象物は、搬送路に沿って搬送しながら脱水処理されて、排出口120に近づくにつれて脱水される。換言すれば、排出口120の近傍まで搬送された対象物は、脱水処理されて含水率が小さい脱水ケーキとなっている。
【0033】
ここで、一対の側板140には、当該一対の側板140のうち、排出口120近傍に対応する位置に複数の孔141が設けられており、当該複数の孔141は、複数の部材142によって閉塞されている。
【0034】
図4は、
図3に示された側板140側から見た側面図のA部分の拡大図である。
図4に示されるように、複数の孔141は、一対の側板140のうち、排出口120近傍に対応する位置であって、複数の回転体130などの脱水処理室内に配置されている部材との干渉を回避する領域に対応する位置に設けられている。すなわち、複数の孔141は、一対の側板140のうち、脱水処理室内において対象物が搬送される搬送路に対応する領域に対応する位置に設けられている。そして、当該複数の孔141は、複数の部材142によって閉塞されている。
【0035】
図5は、側板140に設けられた孔141を部材142によって閉塞されている様子を、当該側板140の厚み方向から見た拡大図である。
図5に示されるように、孔141の直径と略同一の直径である部材142は、当該孔141を閉塞し、少なくとも一対の側板140のうち内壁面位置に到達するように配置されている。ここで、内壁面位置とは、側板140における脱水処理室内側の表面であって、部材142の面が当該内壁面と面一となるように配置されることが好ましい。
【0036】
図6は、部材142(143)の外観の一例を示す斜視図である。
図6(A)に示されるように、部材142には、円柱形状の周囲にネジが構成されている。
【0037】
上述した一対の側板140の孔141の内側に、部材142に構成されたネジに対応するネジを構成することにより、部材142は、一対の側板140に対して着脱可能及び調整可能となっている。
【0038】
例えば、脱水処理室内において、対象物が部材142に接触することによって、当該部材142が摩耗した場合には、脱水機100の外側から部材142を、側板140のうち内壁面位置に到達するように、脱水処理室内に向かって調整すればよい。
【0039】
なお、部材142は、
図6(A)に示されるような六角ボルトで回転可能な構成に限定されるものではなく、側板140に設けられた孔141を閉塞し、側板140に対して着脱可能及び調整可能であれば、例えば、
図6(B)に示されるような六角レンチで回転可能な構成であってもよい。
【0040】
部材142は、低摩擦、非粘着、耐薬品及び低吸水性を有する材料で構成され、例えば、フッ素樹脂で構成された部材である。一対の側板140に接触した対象物は、フッ素樹脂で構成された部材142により、一対の側板140(部材142が配置された領域)に残留し難くなっている。
【0041】
以上のように、本発明の一実施形態に係る脱水機100によれば、複数の回転体130は、供給口110から供給された汚泥などの対象物を脱水しながら排出口120まで搬送する。一対の側板140には、当該一対の側板140のうち、排出口120近傍に対応する位置に複数の孔141が設けられており、当該複数の孔141を閉塞するように対応する、フッ素樹脂で構成された複数の部材142が配置されている。これにより、排出口120の近傍まで搬送された対象物は、脱水処理されて含水率が小さい脱水ケーキとなっているため、一対の側板140に接触して残留し易い状態であるものの、フッ素樹脂で構成された部材142が配置されていることにより、一対の側板140(部材142が配置された領域)に残留し難く、適切に、排出口120まで搬送されて排出することができる。
【0042】
なお、対象物を一対の側板140に残留し難くするために、一対の側板140そのものに、フッ素樹脂で構成されたシートを貼ったり、フッ素樹脂塗料などで塗装したりすることが考えられるが、これらに比べて、フッ素樹脂で構成された部材142を用いた本発明の一実施形態に係る脱水機100は、シートや塗装が剥がれる懸念がなく、仮に、劣化した場合であっても、容易に取り替え可能である。
【0043】
また、部材142は、ネジを構成しているため、側板140のうち内壁面位置に到達するように、脱水処理室内に向かって調整可能である。これにより、当該部材142の面を側板140の内壁面と面一となるように容易に調整可能であり、脱水処理室内(側板140の内壁面)に段差が生じにくく、対象物をスムーズに搬送することができる。
【0044】
なお、本実施形態では、一対の側板140に設けられる複数の孔141及びそれらに対応する複数の部材142は、一対の側板140のうち、排出口120近傍に対応する位置に配置されていたが、これに限定されるものではない。例えば、一対の側板140のうち、脱水処理室内において対象物が搬送される搬送路に対応する領域に対応する位置、及び複数の回転体130などの脱水処理室内に配置されている部材との干渉を回避する領域に対応する位置に複数の孔141及びそれらに対応する複数の部材142を設けてもよい。これにより、排出口120近傍に限らず、一対の側板140に接触する対象物が、当該一対の側板140に残留する可能性を低減し、より適切に、排出口120まで搬送されて排出することができる。
【0045】
また、複数の孔141及びそれらに対応する複数の部材142の大きさは、搬送路に対応する領域に対して小さい(かなり小さい)。搬送路に対応する領域に孔141及び部材142を複数配置することにより、高い自由度で配置領域(配置形状)を形成することができる。その結果、脱水処理室内における回転体130などの部材との干渉を回避しつつ、側板140と当該側板140に接触する対象物との摩擦を低減するために必要な面積を容易に確保することができる。
【0046】
さらに、部材142は、その全部がフッ素樹脂で構成されている場合に限定されるものではなく、部材142のうち、少なくとも対象物と接触する部分にフッ素樹脂が用いられて構成されていればよい(フッ素樹脂加工が施されている場合を含む)。
【0047】
なお、本実施形態では、複数の孔141は、円形であったがこれに限定されるものではなく、例えば、複数の部材142を嵌め込み式にして、楕円形、長円形、及び多角形などその他の形状であってもよい。
【0048】
また、本実施形態では、複数の回転体130は、大きさの異なる、小径円板、中径円板、及び大径円板により構成されていたが、さらに、直径の大きい特大径円板を回転軸131方向の両端に配置するように構成してもよい。これにより、特大径円板が、一対の側板140に近接するように配置され、対象物が側板140に接触して、当該側板140に残留することが低減される。
【0049】
さらに、当該特大径円板を備える回転体130は、隣接する回転体130との干渉を回避するため、例えば、特大径円板を備える回転体130と、特大径円板を備えない回転体130とを交互に配置するようにするとよい。
【0050】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0051】
100…脱水機、110…供給口、120…排出口、130…回転体、131…回転軸、132…円板、140…側板、141…孔、142,143…部材