(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168965
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】電気機器、およびゲート装置
(51)【国際特許分類】
H05K 5/03 20060101AFI20241128BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20241128BHJP
G07D 11/10 20190101ALI20241128BHJP
G07B 5/00 20060101ALI20241128BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H05K5/03 D
G07B15/00 A
G07D11/10
G07B5/00 Z
G07G1/00 301G
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086062
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古川 智也
(72)【発明者】
【氏名】仲江 啓太
(72)【発明者】
【氏名】戸川 信介
(72)【発明者】
【氏名】竹岡 昌彦
【テーマコード(参考)】
3E127
3E141
3E142
4E360
【Fターム(参考)】
3E127AA03
3E127BA38
3E127CA02
3E127FA01
3E141CA07
3E141FL01
3E142BA18
4E360AA02
4E360AB12
4E360BA04
4E360BB02
4E360BB14
4E360BC04
4E360BC06
4E360BC08
4E360BD03
4E360BD05
4E360EA12
4E360EA18
4E360EB03
4E360GA41
4E360GA46
4E360GB99
(57)【要約】
【課題】開閉カバーを開して行われる保守点検等の作業における作業者の安全性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】開閉カバーは、電気機器本体に対して回動させて開閉する。ロック機構部は、開閉カバーの開閉を制限するロック姿勢と、開閉カバーの開閉を制限しない非ロック姿勢との間で動作させられる被ロック部材を有する。ストッパ機構部は、被ロック部材がロック姿勢である場合、開状態である開閉カバーが閉状態に移行させられるのを制限し、被ロック部材が非ロック姿勢である場合、開状態である開閉カバーが閉状態に移行させられるのを制限しない。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器本体に対して回動させて開閉する開閉カバーと、
前記開閉カバーが、閉状態から開状態に移行させられるのを制限するロック機構部と、
前記開閉カバーが、開状態から閉状態に移行させられるのを制限するストッパ機構部と、を備え、
前記ロック機構部は、前記開閉カバーの開閉を制限するロック姿勢と、前記開閉カバーの開閉を制限しない非ロック姿勢との間で動作させられる被ロック部材を有し、
前記ストッパ機構部は、前記被ロック部材が前記ロック姿勢である場合、開状態である前記開閉カバーが閉状態に移行させられるのを制限し、前記被ロック部材が前記非ロック姿勢である場合、開状態である前記開閉カバーが閉状態に移行させられるのを制限しない、電気機器。
【請求項2】
前記被ロック部材は、前記開閉カバーが閉状態で、且つ前記ロック姿勢である場合、電気機器本体側に設けたロック部材に係合する形状である、請求項1に記載の電気機器。
【請求項3】
前記ストッパ機構部は、電気機器本体側に設けられ、前記開閉カバーの開閉において、前記被ロック部材が前記ロック姿勢であれば衝突し、前記非ロック姿勢であれば衝突しないストッパ部材を有する、請求項1、または2に記載の電気機器。
【請求項4】
前記ロック機構部は、シャフトの回動に連動して前記被ロック部材が前記ロック姿勢と前記非ロック姿勢との間で動作する、請求項1、または2に記載の電気機器。
【請求項5】
前記シャフトは、鍵穴に差し込まれた鍵の回動に連動して回動する、請求項4に記載の電気機器。
【請求項6】
前記シャフトは、前記開閉カバーが回動する回動軸と平行である、請求項4に記載の電気機器。
【請求項7】
前記ロック機構部は、前記被ロック部材が前記非ロック姿勢であれば、この被ロック部材を前記ロック姿勢に戻す方向に付勢する付勢部材を有する、請求項1、または2に記載の電気機器。
【請求項8】
請求項1、または2に記載の電気機器は、通路における利用者の通行を制限するゲート装置である。
【請求項9】
前記開閉カバーは、装置本体の天面の一部を覆うカバーである、請求項8に記載のゲート装置。
【請求項10】
前記開閉カバーは、前記通路の幅方向に延びる回動軸で回動する、請求項9に記載のゲート装置。
【請求項11】
前記開閉カバーは、前記通路の端部に取り付けられ、装置本体の天面の一部を覆うカバーであり、
前記開閉カバーの回動軸は、前記通路の端部に設けられている、請求項8に記載のゲート装置。
【請求項12】
前記開閉カバーは、開状態であるとき、その一部が前記通路の外側に突出する、請求項8に記載のゲート装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、機器本体に対して回動させて開閉する開閉カバーを設けた機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、保守点検等にかかる作業のために、機器本体(筐体)に対して回動させて開閉する開閉カバーを設けた電気機器があった。この種の電気機器としては、例えば、特許文献1、2等に記載された自動改札機(ゲート装置)がある。特許文献1、2等に記載された自動改札機は、回動させて開閉する開閉カバーを筐体の天面に設けている。
【0003】
自動改札機は、周知のように、例えば、通路に進入した利用者が提示した乗車券媒体に記録されている乗車券情報を読み取り、読み取った乗車券情報を基に、利用者が通路を通行するのを許可するかどうかを判定する。乗車券媒体は、例えばキップ、ICカード、携帯端末である。また、最近では、乗車券媒体を用いず、生体認証で改札処理を行う自動改札機も提案されている。
【0004】
なお、筐体の一部のカバーが開閉できる構成の電気機器としては、上記した自動改札機の他にも、券売機、ATM、決済端末、電源装置等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-150333号公報
【特許文献2】特開平9-62873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、作業者が、電気機器の開閉カバーを開して保守点検等にかかる作業を行っているとき、作業者が開閉カバーを意図して動かしていないのに、開閉カバーが開状態から閉状態へ移行することがある。例えば、開閉カバーを開して保守点検等にかかる作業が行われている電気機器の周辺にいる人(作業者を含む)が、開状態である開閉カバーに当たり、その衝撃で開閉カバーを開状態から閉状態へ移行させられることがある。また、保守点検等にかかる作業にともなう電気機器の振動が、開閉カバーを開状態から閉状態へ移行させられることがある。
【0007】
作業者が開閉カバーを意図して動かしていない場合、開状態から閉状態に移行してきた開閉カバーが作業者の手指に当たる危険性が高く、開閉カバーを開して行われる保守点検等の作業における作業者の安全の向上が求められている。
【0008】
この発明の目的は、開閉カバーを開して行われる保守点検等の作業における作業者の安全を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の電気機器は、上記目的を達成するため以下に示すように構成している。
【0010】
電気機器は、この電気機器本体に対して回動させて開閉する開閉カバーを設けている。ここで言う、電気機器は、例えば、自動改札機、券売機、ATM、決済端末、電源装置等であり、特定の種類の機器ではない。
【0011】
ロック機構部は、開閉カバーが閉状態から開状態に移行させられるのを制限する。また、ストッパ機構部は、開閉カバーが開状態から閉状態に移行させられるのを制限する。
【0012】
ロック機構部は、開閉カバーの開閉を制限するロック姿勢と、開閉カバーの開閉を制限しない非ロック姿勢との間で動作させられる被ロック部材を有する。例えば、ロック機構部は、開閉カバーが閉状態で、且つロック姿勢である場合、電気機器本体側に設けたロック部材に係合し、非ロック姿勢である場合、電気機器本体側に設けたロック部材に係合しない。開閉カバーは、被ロック部材がロック姿勢である場合、開閉が制限され、被ロック部材が非ロック姿勢である場合、開閉が制限されない。被ロック部材の姿勢は、例えばシャフトの回動に連動して、ロック姿勢と、非ロック姿勢との間で変化する。すなわち、シャフトを回動させることによって、被ロック部材の姿勢(ロック姿勢、または非ロック姿勢)を変化させられる。また、このシャフトは、例えば、鍵穴に差し込まれた鍵の回動に連動して回動する構成にしてもよい。シャフトは、開閉カバーが回動する回動軸と平行であってもよいし、平行でなくてもよい。
【0013】
ストッパ機構部は、被ロック部材がロック姿勢である場合、開状態である開閉カバーが閉状態に移行させられるのを制限し、被ロック部材が非ロック姿勢である場合、開状態である開閉カバーが閉状態に移行させられるのを制限しない。例えば、ストッパ機構部は、電気機器本体側に設けられ、開閉カバーの開閉において、被ロック部材がロック姿勢であれば衝突し、非ロック姿勢であれば衝突しないストッパ部材を有する構成である。
【0014】
作業者は、保守点検等のために開閉カバーを開したときに、被ロック部材をロック姿勢にしておくことで、ストッパ機構部によって、開閉カバーが開状態から閉状態へ移行させられるのを制限(阻止)できる。これにより、保守点検等の作業を行っている作業者の手指に、この作業者が意図して動かしていない開閉カバー(開状態から閉状態に移行してきた開閉カバー)が当たるのを防止できる。したがって、開閉カバーを開して行われる保守点検等の作業における作業者の安全の向上を図ることができる。
【0015】
また、例えば、ロック機構部は、被ロック部材が非ロック姿勢であれば、この被ロック部材をロック姿勢に戻す方向に付勢する付勢部材を有する構成にしてもよい。このように構成すれば、作業者が、開閉カバーを開した後に、被ロック部材をロック姿勢に戻す操作をしなくても、付勢部材の付勢力によって、被ロック部材をロック姿勢に戻すことができる。したがって、作業者が、開閉カバーを開した後に、被ロック部材をロック姿勢に戻す操作を忘れたことにより安全性が低下することもない。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、開閉カバーを開して行われる保守点検等の作業における作業者の安全を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】構成例Aの自動改札機の運用時の状態を示す概略の外観図である。
【
図2】
図2(A)は、
図1に示すA方向から視た平面図であり、
図2(B)は、
図1に示すB方向から視た平面図であり、
図2(C)は、
図1に示すC方向から視た平面図である。
【
図3】自動改札機が利用者の通行を制限する通路を説明する図である。
【
図4】保守点検等のために、構成例Aの自動改札機のカバーを開した状態を示す概略の外観図である。
【
図5】
図5(A)は、
図4に示すA方向から視た平面図であり、
図5(B)は、
図4に示すB方向から視た平面図であり、
図5(C)は、
図4に示すC方向から視た平面図である。
【
図6】
図6(A)は、カバーが閉状態であるときの通路の幅方向に視たカバー部分の平面図であり、
図6(B)は、カバーが閉状態であるときの通路の幅方向に視たカバー部分の断面図である。
【
図7】カバーが閉状態から開状態への移行時における通路の幅方向に視たカバー部分の断面図である。
【
図8】カバーの閉状態への移行が制限されているときにおける通路の幅方向に視たカバー部分の断面図である。
【
図9】被ロック部材がストッパに衝突しているときのカバーの状態を示す図である。
【
図10】構成例Bのカバーが閉状態であるときのカバー部分を示す図である。
【
図11】
図11(A)、(B)は、カバーが閉しているときの状態を説明する図であり、
図11(A)は、カバーの鍵がかかっているときに上面から視た断面図であり、
図11(B)は、カバーの鍵がかかっているときに通路の幅方向に視た断面図である。
【
図12】
図12(A)、(B)は、カバーを開するときの状態を説明する図であり、
図12(A)は、上面から視た断面図であり、
図12(B)は、通路の幅方向に視た断面図である。
【
図13】
図13(A)、(B)は、ストッパによってカバーの閉が制限されたときの状態を説明する図であり、
図13(A)は、上面から視た断面図であり、
図13(B)は、通路の幅方向に視た断面図である。
【
図14】被ロック部材がストッパに衝突しているときのカバーの状態を示す図である。
【
図15】保守点検等のために、変形例1の自動改札機のカバーを開した状態を示す概略の外観図である。
【
図17】保守点検等のために、変形例2の自動改札機のカバーを開した状態を示す概略の外観図である。
【
図19】保守点検等のために、変形例3の自動改札機のカバーを開した状態を示す概略の外観図である。
【
図21】保守点検等のために、変形例4の自動改札機のカバーを開した状態を示す概略の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施形態について説明する。ここでは、自動改札機を例にして、この発明にかかる電気機器を説明する。
【0019】
<1.構成例A>
図1は、この例の自動改札機の運用時の状態を示す概略の外観図である。
図2(A)は、
図1に示すA方向から視た平面図であり、
図2(B)は、
図1に示すB方向から視た平面図であり、
図2(C)は、
図1に示すC方向から視た平面図である。
図3は、自動改札機が利用者の通行を制限する通路を説明する図である。
【0020】
この例にかかる自動改札機1は、駅の改札口に設置され、駅構内に入場する利用者や、駅構内から出場する利用者に対して改札処理を行う。
【0021】
例えば、2つの自動改札機1が、
図3に示すように対向させて設置される。通路2は、対向する2つの自動改札機1の間に形成される。通路2における利用者の通行方向は、双方向(駅構内に入場する入場方向、および駅構内から出場する出場方向)であってもよいし、いずれか一方の方向(入場方向、または出場方向)であってもよい。
【0022】
自動改札機1は、カバー11を閉した状態(
図1、
図2に示した状態)で運用される(利用者に対して改札処理を行う。)。作業員が、必要に応じて自動改札機1のカバー11を開する。カバー11が、この発明で言う開閉カバーに相当する。
【0023】
自動改札機1は、通路2に進入した利用者について、その利用者が通路2を通行するのを許可するかどうかを判定する判定情報を取得する。判定情報は、キップ、ICカード、携帯端末等の乗車券媒体から読み取った乗車券情報であってもよいし、撮像した利用者の顔画像、利用者の指紋画像等の生体情報であってもよい。
【0024】
なお、
図1~
図3では、判定情報を取得する構成については、図示を省略している。自動改札機1が判定情報を取得する構成は、公知の構成を用いればよい。
【0025】
また、自動改札機1は、通路2に設けた扉(不図示)を開閉することにより、通路2における利用者の通行を制限(許可/禁止)する。具体的には、自動改札機1は、通路2に進入した利用者について、通路2の通行を許可すると判定した場合、通路2に設けた扉を開する。自動改札機1は、通路2に進入した利用者について、通路2の通行を許可しないと判定した場合、通路2に設けた扉を閉する。
【0026】
また、
図4は、保守点検等で、この例の自動改札機のカバーを開した状態(開状態)を示す概略の外観図である。
図5(A)は、
図4に示すA方向から視た平面図であり、
図5(B)は、
図4に示すB方向から視た平面図であり、
図5(C)は、
図4に示すC方向から視た平面図である。
【0027】
カバー11は、
図4、
図5に示すように、自動改札機1本体に対して回動させて開閉する構成である。カバー11の回動軸12は、通路2の幅方向である。この例では、カバー11は、通路2の一方の端部側に設けられている。カバー11の通路2の端部側(
図5(A)、(B)における左側)が、カバー11の回動軸12である。
【0028】
この例では、カバー11が開状態である位置は、閉状態から90度を超える角度(例えば100度前後)回動させた位置である。カバー11は、閉状態である位置と、開状態である位置との間で回動する。開状態であるカバー11には、この開状態を保持する向きに重力が作用する。したがって、自動改札機1は、作業員が開状態にしたカバー11から手を離しても、カバー11を閉する方向の外力が加えられなければ、カバー11の開状態が維持される。
【0029】
自動改札機1は、カバー11が開状態であるときに露出する部分(閉状態であるカバー11によって覆われる部分)に、保守点検等において作業員が操作する操作部や、外部機器が接続されるコネクタ等を配置している。自動改札機1は、コネクタに接続された外部機器との間でデータの入出力を行う。例えば、自動改札機1は、接続された外部機器からの要求に応じて、運用時に収集した処理データを出力する。また、自動改札機1は、動作時に用いるパラメータを、接続された外部機器から入力された値に更新する。
【0030】
また、この例の自動改札機1においては、カバー11が、利用者等によるいたずらで開されないように、閉状態でロックされ、キー(鍵)を用いてロックを解除する(開する)構成である。カバー11の通路2側の側面には、このカバー11の開閉に用いるキー(鍵)を挿入する鍵穴11aが設けられている。
【0031】
この例の自動改札機1のカバー11の開閉構造について、具体的に説明する。
図6(A)は、カバーが閉状態であるときの通路の幅方向に視たカバー部分の平面図であり、
図6(B)は、カバーが閉状態であるときの通路の幅方向に視たカバー部分の断面図である。
【0032】
図6(B)に示すように、自動改札機1には、鍵穴11aに挿入された鍵の回動に連動して回動するシャフト21が設けられている。鍵穴11aに挿入された鍵は、カバー11の開閉を制限する施錠位置と、カバー11の開閉を制限しない解錠位置との間で回動させられる。この例では、解錠位置は、施錠位置から時計回りに所定角度回動させた位置である。この例では、鍵穴11aに挿入された鍵が施錠位置よりも反時計回りに回動させられるのを制限する構成であり、また、鍵穴11aに挿入された鍵が解錠位置よりも時計回りに回動させられるのを制限する構成である。シャフト21は、通路2の幅方向に延びる軸であり、この例では、カバー11の回動軸12と略平行である。
【0033】
シャフト21には、このシャフト21とともに回動する被ロック部材22が取り付けられている。すなわち、被ロック部材22は、鍵穴11aに挿入された鍵の回動に連動して回動する。被ロック部材22は、カバー11の開閉を制限するロック姿勢と、カバー11の開閉を制限しない非ロック姿勢との間で動作させられる。被ロック部材22は、鍵穴11aに挿入された鍵が施錠位置であるときロック姿勢となり、鍵穴11aに挿入された鍵が解錠位置であるとき非ロック姿勢となる。
【0034】
図6(B)は、被ロック部材22がロック姿勢である状態を示している。被ロック部材22は、ロック姿勢であるとき、自動改札機1本体側に取り付けられ、カバー11の開閉(回動)にともなって移動しないロック部材23に係合するフック形状である。ロック部材23は、例えば、通路2の幅方向に延びる棒形状であってもよいし、被ロック部材22と係合する凸部等を有する形状であってもよい。すなわち、ロック部材23は、カバー11が閉状態である場合、ロック姿勢である被ロック部材22が係合し、また非ロック姿勢である被ロック部材22が係合しない、形状であればどのような形状であってもよい。言い換えれば、被ロック部材22は、カバー11が閉状態である場合、ロック姿勢であるとロック部材23に係合し、非ロック姿勢であるとロック部材23に係合しない。
【0035】
なお、カバー11が閉状態でない場合、被ロック部材22は、姿勢に関係なく(ロック姿勢であっても、非ロック姿勢であっても、)、ロック部材23に係合しない。
【0036】
また、コイルバネ24は、被ロック部材22が非ロック姿勢である場合、この被ロック部材22をロック姿勢に戻す方向に付勢する。すなわち、コイルバネ24は、鍵穴11aに挿入された鍵が解錠位置であるとき、シャフト21を回動させて、鍵を解錠位置から施錠位置に戻す方向に付勢する。したがって、この例の自動改札機1においては、作業者が鍵穴11aに挿入した鍵を解錠位置に回した状態で保持している間、被ロック部材22は非ロック姿勢を保つ。言い換えれば、この例の自動改札機1は、作業者が鍵穴11aに挿入した鍵を解錠位置に回した後、この鍵から手を離すと(作業者が鍵穴11aに挿入した鍵を解錠位置に回した状態で保持していない状態になると、)、被ロック部材22が非ロック姿勢からロック姿勢に遷移する。
【0037】
図7は、カバーが閉状態から開状態への移行時における通路の幅方向に視たカバー部分の断面図である。また、
図8は、カバーの閉状態への移行が制限されているときにおける通路の幅方向に視たカバー部分の断面図である。
図7においては、作業者が鍵穴11aに挿入した鍵を解錠位置で保持している状態を示している。また、
図8においては、鍵穴11aに挿入した鍵が施錠位置である状態を示している。
【0038】
ストッパ25は、カバー11が開状態から閉状態に移行するのを制限する部材である。ストッパ25は、ロック部材23と同様に、自動改札機1本体側に取り付けられ、カバー11の開閉(回動)にともなって移動しない。シャフト21、被ロック部材22、およびコイルバネ24は、カバー11に取り付けられ、カバー11とともに移動する。
【0039】
図7に示すように、被ロック部材22は、非ロック姿勢である場合、カバー11の開閉時にストッパ25に衝突しない(当たらない)。一方で、
図8に示すように、被ロック部材22は、ロック姿勢である場合、カバー11の開閉時にストッパ25に衝突する。したがって、カバー11は、開状態から開状態に移行させられるとき、被ロック部材22がロック姿勢であると、被ロック部材22がストッパ25に衝突した位置で停止し、閉状態にならない。すなわち、カバー11は、被ロック部材22がロック姿勢であると、開状態から閉状態への移行が制限される。
【0040】
図9は、被ロック部材がストッパに衝突しているときのカバーの状態を示す図である。
図9に示す状態は、
図8に示した、ロック姿勢である被ロック部材22がストッパ25に衝突している状態である。
図9に示すように、被ロック部材22がストッパ25に衝突しているとき、カバー11は、閉まりきらず(閉状態にならず、)、自動改札機1本体に対してある程度の隙間ができた状態で停止する。この例の自動改札機1は、被ロック部材22、およびストッパ25が衝突しているとき、一般的な作業者の手指を挟まない程度の隙間ができるように構成している。
【0041】
この例の自動改札機1は、保守点検等の作業時にカバー11が開される。作業者は、鍵穴11aに挿入した鍵を解錠位置に回し、被ロック部材22をロック姿勢から非ロック姿勢に姿勢変更し、カバー11を開する方向に回動させる。作業者は、カバー11を開する方向に回動させているとき、鍵穴11aに挿入した鍵を解錠位置で保持している。したがって、カバー11が作業者によって開されているとき、被ロック部材22がストッパ25に衝突することはない。
【0042】
自動改札機1は、カバー11が開されたことにより、保守点検等において作業員が操作する操作部や、外部機器が接続されるコネクタ等が露出する。作業者が鍵穴11aに挿入し、解錠位置で保持していた鍵を離すと、コイルバネ24の付勢力により、被ロック部材22が非ロック姿勢からロック姿勢に戻される。このとき、シャフト21が回動し、鍵穴11aに挿入した鍵が解錠位置から施錠位置に戻る。
【0043】
作業者は、カバー11を開したことにより露出した操作部における操作、コネクタに接続した外部機器における操作等を行い、自動改札機1の保守点検を行う。
【0044】
また、作業者が自動改札機1の保守点検を行っているときに、開されているカバー11に外力が加えられ、このカバー11が閉状態に移行する方向に回動したとしても、
図8に示すように、ロック姿勢の被ロック部材22がストッパ25に衝突する。すなわち、カバー11は、閉まりきらず(閉状態にならず、)、
図9に示すように、自動改札機1本体に対してある程度の隙間ができた状態で停止する。これにより、保守点検等の作業を行っている作業者の手指に、この作業者が意図して動かしていないカバー11(開状態から閉状態に移行してきたカバー11)が当たるのを防止できる。したがって、カバー11を開して行われる保守点検等の作業における作業者の安全の向上を図ることができる。
【0045】
また、自動改札機1は、コイルバネ24を設けていない構成であってもよい。この場合、作業者が、カバー11を開した後、鍵穴11aに挿入した鍵を解錠位置から施錠位置に回せばよい。
【0046】
また、自動改札機1では、被ロック部材22がシャフト21に取り付けられている構成であるとしたが、被ロック部材22は、シャフト21の回動に連動して、ロック姿勢と非ロック姿勢との間で姿勢が変更される構成であれば、どのような構成であってもよい。例えば、被ロック部材22は、シャフト21に取り付けたギアによって回動される構成であってもよい。
【0047】
また、この例では、鍵穴11aに挿入した鍵を回すことによってシャフト21を回動させる構成であるとしたが、鍵穴11aに替えて、シャフト21を回動させるツマミを設けた構成であってもよい。
【0048】
さらに、この例では、部品点数を抑えるために、ロック姿勢の被ロック部材22がストッパ25に衝突する構成であるとしたが、ストッパ25に衝突する被ストッパ部材を被ロック部材22とは別に設けてもよい。この場合、被ストッパ部材は、被ロック部材22の姿勢に連動して、すなわちシャフト21の回動に連動して、その姿勢が変化する構成にすればよい。
【0049】
<2.構成例B>
図10は、この例(構成例B)の自動改札機のカバーが閉状態であるときのカバー部分を示す図である。この例(構成例B)の自動改札機1も、上記の例(構成例A)と同様に、カバー11Aが
図1~
図5に示したように開閉される構成である。
【0050】
この例(構成例B)の自動改札機1は、カバー11の側面ではなく、上面に鍵穴11Aaを設けている点で、上記の例と相違する。
【0051】
図11(A)、(B)は、カバーが閉しているときの状態を説明する図であり、
図11(A)は、カバーの鍵がかかっているときに上面から視た断面図であり、
図11(B)は、カバーの鍵がかかっているときに通路の幅方向に視た断面図である。
図12(A)、(B)は、カバーを開するときの状態を説明する図であり、
図12(A)は、上面から視た断面図であり、
図12(B)は、通路の幅方向に視た断面図である。
図13(A)、(B)は、ストッパによってカバーの閉が制限されたときの状態を説明する図であり、
図13(A)は、上面から視た断面図であり、
図13(B)は、通路の幅方向に視た断面図である。
【0052】
この例の自動改札機1も、上記の例と同様に、シャフト21A、被ロック部材22A、ロック部材23A、コイルバネ24A、およびストッパ25Aを有している。
【0053】
シャフト21Aは、鍵穴11Aaに挿入された鍵の回動に連動して回動する。この例では、シャフト21Aが回動する軸は、鍵穴11Aaに直交する軸である。
【0054】
被ロック部材22Aは、シャフト21Aの回動に連動して回動する。被ロック部材22Aは、シャフト21Aが回動する軸と同じ軸で回動する。
【0055】
被ロック部材22Aは、カバー11Aが閉状態であり、且つロック姿勢であるとき、
図11(A)、(B)に示すように、ロック部材23Aに係合し、カバー11Aが開されるのを制限する。被ロック部材22Aは、カバー11Aが閉状態であっても、非ロック姿勢であるとき、ロック部材23Aに係合しない。非ロック姿勢は、
図12(A)、(B)に示す状態である。被ロック部材22Aは、鍵穴11Aaに挿入された鍵が解錠位置に回されたとき、非ロック姿勢に移行する。被ロック部材22Aは、鍵穴11Aaに挿入された鍵が施錠位置に回されたとき、ロック姿勢に移行する。
【0056】
コイルバネ24Aは、被ロック部材22Aが非ロック姿勢である場合、この被ロック部材22Aをロック姿勢に戻す方向に付勢する。
【0057】
ストッパ25Aは、カバー11が開状態から閉状態に移行するのを制限する部材である。
【0058】
ロック部材23A、およびストッパ25Aは、自動改札機1本体側に取り付けられ、カバー11Aの開閉(回動)にともなって移動しない。シャフト21A、被ロック部材22A、およびコイルバネ24Aは、カバー11Aに取り付けられ、カバー11Aとともに移動する。
【0059】
この例(構成例B)の自動改札機1も、保守点検等の作業時にカバー11Aが開される。作業者は、鍵穴11Aaに挿入した鍵を解錠位置に回し、被ロック部材22Aをロック姿勢から非ロック姿勢に姿勢変更し、カバー11Aを開する方向に回動させる。作業者は、カバー11Aを開する方向に回動させているとき、鍵穴11Aaに挿入した鍵を解錠位置で保持している。したがって、カバー11Aが作業者によって開されているとき、被ロック部材22Aがストッパ25Aに衝突しない(
図12(A)、(B)参照)。
【0060】
自動改札機1は、カバー11Aが開されたことにより、保守点検等において作業員が操作する操作部や、外部機器が接続されるコネクタ等が露出する。作業者が鍵穴11Aaに挿入し、解錠位置で保持していた鍵を離すと、コイルバネ24Aの付勢力により、被ロック部材22Aが非ロック姿勢からロック姿勢に戻される。このとき、シャフト21Aが回動し、鍵穴11Aaに挿入した鍵が解錠位置から施錠位置に戻る。
【0061】
作業者は、カバー11Aを開したことにより露出した操作部における操作、コネクタに接続した外部機器における操作等を行い、自動改札機1の保守点検を行う。
【0062】
また、作業者が自動改札機1の保守点検を行っているときに、開されているカバー11Aに外力が加えられ、このカバー11Aが閉状態に移行する方向に回動したとしても、
図13(A)、(B)に示すように、ロック姿勢の被ロック部材22Aがストッパ25Aに衝突する。すなわち、カバー11Aは、閉まりきらず(閉状態にならず、)、
図14に示すように、自動改札機1本体に対してある程度の隙間ができた状態で停止する。これにより、保守点検等の作業を行っている作業者の手指に、この作業者が意図して動かしていないカバー11A(開状態から閉状態に移行してきたカバー11A)が当たるのを防止できる。したがって、カバー11Aを開して行われる保守点検等の作業における作業者の安全の向上を図ることができる。
【0063】
<3.変形例>
カバーの開閉は、上記した例に限らず、例えば、以下に示す変形例1~4に示すものであってもよいし、これら以外であってもよい。
【0064】
・変形例1
図15は、保守点検等のために、変形例1の自動改札機のカバーを開した状態を示す概略の外観図である。
図16(A)は、
図15に示すA方向から視た平面図であり、
図16(B)は、
図15に示すB方向から視た平面図であり、
図16(C)は、
図15に示すC方向から視た平面図である。
【0065】
変形例1の自動改札機1Bは、自動改札機1B本体に対して回動させて開閉するカバー11Bの回動軸12Bは、通路2の幅方向であるが、通路2の端部側ではなく、通路2の端部の反対側である点で上記の例と相違する。
【0066】
この変形例1では、例えば、通路2における利用者の通行方向に配置されるシャフト21、被ロック部材22、ロック部材23、コイルバネ24、およびストッパ25の並び順は、
図6、
図7、
図8で示した順番と逆順にすればよい。シャフト21、被ロック部材22、ロック部材23、コイルバネ24、およびストッパ25のそれぞれは、
図6、
図7、
図8で示した向きを、通路2における利用者の通行方向において反転させた向きで配置すればよい。但し、被ロック部材22は、非ロック姿勢であるときストッパ25に衝突せず、ロック姿勢であるときストッパ25に衝突するように配置される。また、カバー11Bが閉状態であるとき、被ロック部材22がロック部材23に係合するように配置される。
【0067】
・変形例2
図17は、保守点検等のために、変形例2の自動改札機のカバーを開した状態を示す概略の外観図である。
図18(A)は、
図17に示すA方向から視た平面図であり、
図18(B)は、
図17に示すB方向から視た平面図であり、
図18(C)は、
図17に示すC方向から視た平面図である。
【0068】
変形例2の自動改札機1Cは、自動改札機1C本体に対して回動させて開閉するカバー11Cの回動軸12Cは、通路2の幅方向ではなく、自動改札機1Cの高さ方向である点で上記の例と相違する。カバー11Cの回動軸12Cは、利用者の通行方向においては通路2の端部側である。また、カバー11Cの回動軸12Cは、通路2の幅方向においては通路2側と反対の端部側である。
【0069】
また、この変形例2では、シャフト21、被ロック部材22、ロック部材23、コイルバネ24、およびストッパ25は、上記した例で説明した作用が生じるように配置されればよい。
【0070】
すなわち、シャフト21は、鍵穴11aに挿入された鍵の回動に連動して回動されればよい。また、被ロック部材22は、シャフト21の回動に連動して非ロック姿勢とロック姿勢との間で姿勢を変更するように配置されればよい。ロック部材23は、カバー11Cが閉状態であるとき、ロック姿勢の被ロック部材22が係合し、非ロック姿勢の被ロック部材22が係合しない位置に配置されればよい。被ロック部材22、およびロック部材23は、カバー11Cが閉状態であるとき、ロック姿勢の被ロック部材22が係合してカバー11Cの開閉を制限し、非ロック姿勢の被ロック部材22が係合せずカバー11Cの開閉を制限しない形状であればどのような形状であってもよい。
【0071】
コイルバネ24は、非ロック姿勢である被ロック部材22に対して、ロック姿勢に戻す付勢力を作用させる配置であればどのような配置であってもよい。ストッパ25は、非ロック姿勢である被ロック部材22が衝突せず、ロック姿勢である被ロック部材22が衝突するように配置されていれば、どのような形状であってもよい。
【0072】
・変形例3
図19は、保守点検等のために、変形例3の自動改札機のカバーを開した状態を示す概略の外観図である。
図20(A)は、
図19に示すA方向から視た平面図であり、
図20(B)は、
図19に示すB方向から視た平面図であり、
図20(C)は、
図19に示すC方向から視た平面図である。
【0073】
変形例3の自動改札機1Dは、自動改札機1D本体に対して回動させて開閉するカバー11Dの回動軸12Dは、通路2の幅方向ではなく、自動改札機1Dの高さ方向である。カバー11Dの回動軸12Dは、利用者の通行方向においては通路2の端部と反対側である。また、カバー11Dの回動軸12Dは、通路2の幅方向においては通路2側の端部である。
【0074】
また、この変形例3では、シャフト21、被ロック部材22、ロック部材23、コイルバネ24、およびストッパ25は、上記した例で説明した作用が生じるように配置されればよい。すなわち、シャフト21、被ロック部材22、ロック部材23、コイルバネ24、およびストッパ25は、変形例2で説明したように、配置されていればよい。
【0075】
・変形例4
図21は、保守点検等のために、変形例4の自動改札機のカバーを開した状態を示す概略の外観図である。
図22(A)は、
図21に示すA方向から視た平面図であり、
図22(B)は、
図21に示すB方向から視た平面図であり、
図22(C)は、
図21に示すC方向から視た平面図である。
【0076】
変形例4の自動改札機1Eは、自動改札機1E本体に対して回動させて開閉するカバー11Eの回動軸12Eは、通路2の幅方向ではなく、通路2における利用者の通行方向である。カバー11Eの回動軸12Eは、通路2の幅方向においては通路2側の端部である。また、カバー11Eの回動軸12Eは、自動改札機1本体の高さ方向においてはカバー11Eの下端側である。
【0077】
また、この変形例4においても、シャフト21、被ロック部材22、ロック部材23、コイルバネ24、およびストッパ25は、上記した例で説明した作用が生じるように配置されればよい。すなわち、シャフト21、被ロック部材22、ロック部材23、コイルバネ24、およびストッパ25は、変形例2で説明したように、配置されていればよい。
【0078】
また、上記した例では、回動させることによって開閉されるカバー11は、通路2の一方の端部側に設けられているとしたが、通路2の中央部に設けられていてもよい。
【0079】
また、自動改札機1は、回動させることによって開閉されるカバー11を複数有していてもよい。
【0080】
また、この発明は、自動改札機1に限らず、券売機、ATM、決済端末、電源装置等の様々な種類の電気機器に適用できる。
【0081】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0082】
さらに、この発明に係る構成と上述した実施形態に係る構成との対応関係は、以下の付記のように記載できる。
<付記>
[請求項1]
電気機器(1)本体に対して回動させて開閉する開閉カバー(11)と、
前記開閉カバー(11)が、閉状態から開状態に移行させられるのを制限するロック機構部(22、23)と、
前記開閉カバー(11)が、開状態から閉状態に移行させられるのを制限するストッパ機構部(25)と、を備え、
前記ロック機構部(22、23)は、前記開閉カバー(11)の開閉を制限するロック姿勢と、前記開閉カバー(11)の開閉を制限しない非ロック姿勢との間で動作させられる被ロック部材(22)を有し、
前記ストッパ機構部(23)は、前記被ロック部材(22)が前記ロック姿勢である場合、開状態である前記開閉カバー(11)が閉状態に移行させられるのを制限し、前記被ロック部材(22)が前記非ロック姿勢である場合、開状態である前記開閉カバー(11)が閉状態に移行させられるのを制限しない、電気機器(1)。
【0083】
[請求項2]
前記被ロック部材(22)は、前記開閉カバー(11)が閉状態で、且つ前記ロック姿勢である場合、電気機器(1)本体側に設けたロック部材(23)に係合する形状である、請求項1に記載の電気機器(1)。
【0084】
[請求項3]
前記ストッパ機構部(23)は、電気機器(1)本体側に設けられ、前記開閉カバー(11)の開閉において、前記被ロック部材(22)が前記ロック姿勢であれば衝突し、前記非ロック姿勢であれば衝突しないストッパ部材(23)を有する、請求項1、または2に記載の電気機器(1)。
【0085】
[請求項4]
前記ロック機構部(22、23)は、シャフト(21)の回動に連動して前記被ロック部材(22)が前記ロック姿勢と前記非ロック姿勢との間で動作する、請求項1~3のいずれかに記載の電気機器(1)。
【0086】
[請求項5]
前記シャフト(21)は、鍵穴(11a)に差し込まれた鍵の回動に連動して回動する、請求項4に記載の電気機器(1)。
【0087】
[請求項6]
前記シャフト(21)は、前記開閉カバー(11)が回動する回動軸(12)と平行である、請求項4、または5に記載の電気機器(1)。
【0088】
[請求項7]
前記ロック機構部(22、23)は、前記被ロック部材(22)が前記非ロック姿勢であれば、この被ロック部材(22)を前記ロック姿勢に戻す方向に付勢する付勢部材(24)を有する、請求項1~7のいずれかに記載の電気機器。
【0089】
[請求項8]
請求項1~7のいずれかに記載の電気機器(1)は、通路(2)における利用者の通行を制限するゲート装置(1)である。
【0090】
[請求項9]
前記開閉カバー(11)は、装置(1)本体の天面の一部を覆うカバーである、請求項8に記載のゲート装置。
【0091】
[請求項10]
前記開閉カバー(11)は、前記通路(2)の幅方向に延びる回動軸(12)で回動する、請求項8、または9に記載のゲート装置。
【0092】
[請求項11]
前記開閉カバー(11)は、前記通路(2)の端部に取り付けられ、装置(1)本体の天面の一部を覆うカバーであり、
前記開閉カバー(11)の回動軸(12)は、前記通路(2)の端部に設けられている、請求項8~10のいずれかに記載のゲート装置(1)。
【0093】
[請求項12]
前記開閉カバー(11)は、開状態であるとき、その一部が前記通路(2)の外側に突出する、請求項8~11のいずれかに記載のゲート装置(1)。
【符号の説明】
【0094】
1、1B、1C、1D、1E…自動改札機
2…通路
11、11A、11B、11C、11D、11E…カバー
11a、11Aa…鍵穴
12、12B、12C、12D、12E…回動軸
21、21A…シャフト
22、22A…被ロック部材
23、23A…ロック部材
24、24A…コイルバネ
25、25A…ストッパ