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特開2024-168971ファイル登録支援装置、ファイル登録支援方法およびファイル登録支援プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168971
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】ファイル登録支援装置、ファイル登録支援方法およびファイル登録支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20241128BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086071
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 穂崚
(72)【発明者】
【氏名】東 拳丈
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB21
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援するファイル登録支援装置等の提供を課題とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)ファイルを添付するためのボタンが、伝票の内容を入力するための画面である伝票入力画面において選択されると、添付ファイル一覧画面を表示し、(2)前記添付ファイル一覧画面においてファイルが添付されると、添付されたファイルの画像および添付されたファイルについての詳細情報を入力するための領域を含む添付ファイル詳細画面を表示し、この際、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を前記添付ファイル詳細画面に表示し、当該表示する項目の一部については、前記添付ファイル一覧画面を表示する前に前記伝票入力画面に伝票の内容が入力されていた場合は、前記伝票入力画面に入力された伝票の内容を項目値としてセットした状態で表示する。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援することができる、制御部を備えるファイル登録支援装置であって、
前記制御部は、
ファイルを添付するためのボタンが、伝票の内容を入力するための画面である伝票入力画面において選択されると、ファイルを添付するための画面である添付ファイル一覧画面を表示する添付ファイル一覧画面表示手段と、
前記添付ファイル一覧画面においてファイルが添付されると、添付されたファイルの画像および添付されたファイルについての詳細情報を入力するための領域を含む、伝票に添付するファイルについての詳細情報を入力するための画面である添付ファイル詳細画面を表示する添付ファイル詳細画面表示手段と、
を備え、
前記添付ファイル詳細画面表示手段は、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を前記添付ファイル詳細画面に表示し、当該表示する項目の一部については、前記添付ファイル一覧画面を表示する前に前記伝票入力画面に伝票の内容が入力されていた場合は、前記伝票入力画面に入力された伝票の内容を項目値としてセットした状態で表示すること、
を特徴とするファイル登録支援装置。
【請求項2】
前記添付ファイル詳細画面表示手段は、
前記添付ファイル詳細画面に表示する項目の一覧をファイルの種類毎に含む表示項目設定テーブルから、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を取得すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル登録支援装置。
【請求項3】
記憶部を更に備え、
前記記憶部には、
前記伝票入力画面が属するシステムを識別するためのシステム識別データと、書類の種類を識別するための書類種類識別データと、を含む画面制御テーブルと、
前記書類種類識別データと、書類名と、日付に関する項目名と、を含む証憑種類テーブルと、
が格納されており、
前記添付ファイル詳細画面表示手段は、
前記画面制御テーブルから、伝票の内容が入力された前記伝票入力画面が属するシステムについてのシステム識別データと紐づく書類種類識別データを取得し、続けて、前記証憑種類テーブルから、当該取得した書類種類識別データと紐づく書類名および日付に関する項目名を取得し、最後に、当該取得した書類名および日付に関する項目名を表示すること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル登録支援装置。
【請求項4】
前記添付ファイル一覧画面表示手段は、前記添付ファイル詳細画面で情報が入力された上で、添付されたファイルを登録するためのボタンが前記添付ファイル詳細画面において選択されると、添付されたファイルの一覧およびこれに対応するファイルの種類を含む前記添付ファイル一覧画面を再度表示し、
前記制御部は、
再度表示された前記添付ファイル一覧画面において、添付されたファイルを登録するためのボタンが選択されると、添付されたファイルについてのファイル識別データと、添付されたファイルの種類についてのファイル種類識別区分と、前記添付ファイル詳細画面で入力された添付されたファイルについての詳細情報と、添付されたファイルについてのバイナリ情報と、を含むワークテーブルを生成するワークテーブル生成手段
を更に備えること、
を特徴とする請求項1に記載のファイル登録支援装置。
【請求項5】
前記制御部は、
再度表示された前記添付ファイル一覧画面において、添付されたファイルを登録するためのボタンが選択されると、前記伝票入力画面を再度表示し、再度表示された前記伝票入力画面において、伝票の登録を行うためのボタンが選択されると、
(i)登録された伝票を識別するための伝票番号と、前記ワークテーブル中の前記ファイル識別データと、を紐づけて含む紐づけテーブルと、
(ii)前記ワークテーブル中の前記ファイル種類識別区分が、前記証憑ファイルを示す区分である場合、前記ワークテーブル中の前記ファイル識別データと前記ファイル種類識別区分と前記添付されたファイルについての詳細情報とを含む証憑情報テーブルと、前記ワークテーブル中の前記ファイル識別データと前記添付されたファイルについてのバイナリ情報とを含む証憑イメージテーブルと、
(iii)前記ワークテーブル中の前記ファイル種類識別区分が、前記非証憑ファイルを示す区分である場合、前記伝票番号とワークフロー上の各案件を識別するための案件識別データとを含むワークフロー案件テーブルと、前記案件識別データと前記ワークテーブル中の前記添付されたファイルについての詳細情報とを含むファイル情報テーブルと、前記案件識別データと前記ワークテーブル中の前記添付されたファイルについてのバイナリ情報とを含むファイルイメージテーブルと、
(iV)前記伝票番号と前記伝票入力画面に入力された伝票の内容とを含む伝票明細テーブルと、
を生成する紐づけテーブル等生成手段
を更に備えること、
を特徴とする請求項4に記載のファイル登録支援装置。
【請求項6】
前記制御部は、
担当者が前記伝票を承認するための画面である伝票承認画面が起動されると、
前記伝票明細テーブルから、前記ワークフロー案件テーブル中の前記伝票番号と紐づく伝票の内容を取得し、
前記紐づけテーブルに、案件と紐づく証憑が登録されている場合、前記紐づけテーブルから、前記ワークフロー案件テーブル中の前記伝票番号と紐づく前記ファイル識別データを取得し、更に、前記証憑情報テーブルおよび前記証憑イメージテーブルから、それぞれ、当該取得したファイル識別データと紐づく詳細情報およびバイナリ情報を取得し、
前記ファイル情報テーブルに、案件と紐づくその他ファイルが登録されている場合、前記ファイルイメージテーブルから、前記ワークフロー案件テーブル中の前記案件識別データと紐づくバイナリ情報を取得し、
前記伝票承認画面において選択されたファイルが前記証憑ファイルである場合、前記取得した伝票の内容と、前記証憑情報テーブルから取得した詳細情報と、前記証憑イメージテーブルから取得したバイナリ情報と、を前記伝票承認画面に表示し、
前記伝票承認画面において選択されたファイルが前記非証憑ファイルである場合、前記取得した伝票の内容と、前記ファイルイメージテーブルから取得したバイナリ情報と、を前記伝票承認画面に表示する承認用情報表示手段
を更に備えること、
を特徴とする請求項5に記載のファイル登録支援装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記証憑ファイルを検索するための画面である証憑検索画面において検索条件が入力されると、前記証憑情報テーブルから、当該入力された検索条件に合致する前記証憑ファイルについての情報を検索して検索結果を前記証憑検索画面に表示する証憑検索結果表示手段
を更に備えること、
を特徴とする請求項5に記載のファイル登録支援装置。
【請求項8】
証憑が、納品書、領収書、請求書または見積書であり、
非証憑が、稟議書であること、
を特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載のファイル登録支援装置。
【請求項9】
証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援することができる、制御部を備える情報処理装置で実行されるファイル登録支援方法であって、
前記制御部で実行される、
ファイルを添付するためのボタンが、伝票の内容を入力するための画面である伝票入力画面において選択されると、ファイルを添付するための画面である添付ファイル一覧画面を表示する添付ファイル一覧画面表示ステップと、
前記添付ファイル一覧画面においてファイルが添付されると、添付されたファイルの画像および添付されたファイルについての詳細情報を入力するための領域を含む、伝票に添付するファイルについての詳細情報を入力するための画面である添付ファイル詳細画面を表示する添付ファイル詳細画面表示ステップと、
を含み、
前記添付ファイル詳細画面表示ステップにおいては、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を前記添付ファイル詳細画面に表示し、当該表示する項目の一部については、前記添付ファイル一覧画面を表示する前に前記伝票入力画面に伝票の内容が入力されていた場合は、前記伝票入力画面に入力された伝票の内容を項目値としてセットした状態で表示すること、
を特徴とするファイル登録支援方法。
【請求項10】
証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援することができる、制御部を備える情報処理装置に実行させるためのファイル登録支援プログラムであって、
前記制御部に実行させるための、
ファイルを添付するためのボタンが、伝票の内容を入力するための画面である伝票入力画面において選択されると、ファイルを添付するための画面である添付ファイル一覧画面を表示する添付ファイル一覧画面表示ステップと、
前記添付ファイル一覧画面においてファイルが添付されると、添付されたファイルの画像および添付されたファイルについての詳細情報を入力するための領域を含む、伝票に添付するファイルについての詳細情報を入力するための画面である添付ファイル詳細画面を表示する添付ファイル詳細画面表示ステップと、
を含み、
前記添付ファイル詳細画面表示ステップにおいては、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を前記添付ファイル詳細画面に表示し、当該表示する項目の一部については、前記添付ファイル一覧画面を表示する前に前記伝票入力画面に伝票の内容が入力されていた場合は、前記伝票入力画面に入力された伝票の内容を項目値としてセットした状態で表示すること、
を特徴とするファイル登録支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイル登録支援装置、ファイル登録支援方法およびファイル登録支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の0006段落には、「しかしながら、多数の証憑をスキャナで電子化して保存するとともに、これらの証憑に基づいて仕訳を起票したり、経費精算申請書類を作成したりするためには、仕訳や経費精算申請書類と証憑とを対応づける作業が必要となり、煩雑である。」と記載されている。また、特許文献1の0007段落には、「そこで、本発明は、証憑に基づく会計処理の効率化を可能とする証憑処理システム及び証憑処理方法を提供することを目的とする。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-116602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、伝票を作成するときには、領収書等の証憑のみならず、稟議書等の非証憑を伝票に添付することもある。これは、例えば、伝票を承認する際に、当該伝票に対応する領収書のみならず、当該伝票に対応する稟議書も確認したいという要望があるためである。
【0005】
しかしながら、従来においては、証憑ファイルと非証憑ファイルとを異なる画面から登録していたため、ユーザは、登録したいファイルの種類に応じてどの画面を起動するかを逐一判断しなければならず、起動する画面を間違えて、ファイルを誤った登録先に登録してしまう(例えば、証憑ファイルを非証憑ファイルの登録先に登録してしまう)リスクがあった。
【0006】
また、証憑ファイルと非証憑ファイルの両方を登録したい場合に、別々の画面から登録する必要があるため、ユーザの作業負担が大きかった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援することができるファイル登録支援装置、ファイル登録支援方法およびファイル登録支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るファイル登録支援装置は、証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援することができる、制御部を備えるファイル登録支援装置であって、前記制御部が、ファイルを添付するためのボタンが、伝票の内容を入力するための画面である伝票入力画面において選択されると、ファイルを添付するための画面である添付ファイル一覧画面を表示する添付ファイル一覧画面表示手段と、前記添付ファイル一覧画面においてファイルが添付されると、添付されたファイルの画像および添付されたファイルについての詳細情報を入力するための領域を含む、伝票に添付するファイルについての詳細情報を入力するための画面である添付ファイル詳細画面を表示する添付ファイル詳細画面表示手段と、を備え、前記添付ファイル詳細画面表示手段は、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を前記添付ファイル詳細画面に表示し、当該表示する項目の一部については、前記添付ファイル一覧画面を表示する前に前記伝票入力画面に伝票の内容が入力されていた場合は、前記伝票入力画面に入力された伝票の内容を項目値としてセットした状態で表示すること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るファイル登録支援装置は、前記添付ファイル詳細画面表示手段が、前記添付ファイル詳細画面に表示する項目の一覧をファイルの種類毎に含む表示項目設定テーブルから、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を取得すること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るファイル登録支援装置は、記憶部を更に備え、前記記憶部には、前記伝票入力画面が属するシステムを識別するためのシステム識別データと、書類の種類を識別するための書類種類識別データと、を含む画面制御テーブルと、前記書類種類識別データと、書類名と、日付に関する項目名と、を含む証憑種類テーブルと、が格納されており、前記添付ファイル詳細画面表示手段が、前記画面制御テーブルから、伝票の内容が入力された前記伝票入力画面が属するシステムについてのシステム識別データと紐づく書類種類識別データを取得し、続けて、前記証憑種類テーブルから、当該取得した書類種類識別データと紐づく書類名および日付に関する項目名を取得し、最後に、当該取得した書類名および日付に関する項目名を表示すること、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るファイル登録支援装置は、前記添付ファイル一覧画面表示手段が、前記添付ファイル詳細画面で情報が入力された上で、添付されたファイルを登録するためのボタンが前記添付ファイル詳細画面において選択されると、添付されたファイルの一覧およびこれに対応するファイルの種類を含む前記添付ファイル一覧画面を再度表示し、前記制御部が、再度表示された前記添付ファイル一覧画面において、添付されたファイルを登録するためのボタンが選択されると、添付されたファイルについてのファイル識別データと、添付されたファイルの種類についてのファイル種類識別区分と、前記添付ファイル詳細画面で入力された添付されたファイルについての詳細情報と、添付されたファイルについてのバイナリ情報と、を含むワークテーブルを生成するワークテーブル生成手段を更に備えること、を特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るファイル登録支援装置は、前記制御部が、再度表示された前記添付ファイル一覧画面において、添付されたファイルを登録するためのボタンが選択されると、前記伝票入力画面を再度表示し、再度表示された前記伝票入力画面において、伝票の登録を行うためのボタンが選択されると、(i)登録された伝票を識別するための伝票番号と、前記ワークテーブル中の前記ファイル識別データと、を紐づけて含む紐づけテーブルと、(ii)前記ワークテーブル中の前記ファイル種類識別区分が、前記証憑ファイルを示す区分である場合、前記ワークテーブル中の前記ファイル識別データと前記ファイル種類識別区分と前記添付されたファイルについての詳細情報とを含む証憑情報テーブルと、前記ワークテーブル中の前記ファイル識別データと前記添付されたファイルについてのバイナリ情報とを含む証憑イメージテーブルと、(iii)前記ワークテーブル中の前記ファイル種類識別区分が、前記非証憑ファイルを示す区分である場合、前記伝票番号とワークフロー上の各案件を識別するための案件識別データとを含むワークフロー案件テーブルと、前記案件識別データと前記ワークテーブル中の前記添付されたファイルについての詳細情報とを含むファイル情報テーブルと、前記案件識別データと前記ワークテーブル中の前記添付されたファイルについてのバイナリ情報とを含むファイルイメージテーブルと、(iV)前記伝票番号と前記伝票入力画面に入力された伝票の内容とを含む伝票明細テーブルと、を生成する紐づけテーブル等生成手段を更に備えること、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るファイル登録支援装置は、前記制御部が、担当者が前記伝票を承認するための画面である伝票承認画面が起動されると、前記伝票明細テーブルから、前記ワークフロー案件テーブル中の前記伝票番号と紐づく伝票の内容を取得し、前記紐づけテーブルに、案件と紐づく証憑が登録されている場合、前記紐づけテーブルから、前記ワークフロー案件テーブル中の前記伝票番号と紐づく前記ファイル識別データを取得し、更に、前記証憑情報テーブルおよび前記証憑イメージテーブルから、それぞれ、当該取得したファイル識別データと紐づく詳細情報およびバイナリ情報を取得し、前記ファイル情報テーブルに、案件と紐づくその他ファイルが登録されている場合、前記ファイルイメージテーブルから、前記ワークフロー案件テーブル中の前記案件識別データと紐づくバイナリ情報を取得し、前記伝票承認画面において選択されたファイルが前記証憑ファイルである場合、前記取得した伝票の内容と、前記証憑情報テーブルから取得した詳細情報と、前記証憑イメージテーブルから取得したバイナリ情報と、を前記伝票承認画面に表示し、前記伝票承認画面において選択されたファイルが前記非証憑ファイルである場合、前記取得した伝票の内容と、前記ファイルイメージテーブルから取得したバイナリ情報と、を前記伝票承認画面に表示する承認用情報表示手段を更に備えること、を特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るファイル登録支援装置は、前記制御部が、前記証憑ファイルを検索するための画面である証憑検索画面において検索条件が入力されると、前記証憑情報テーブルから、当該入力された検索条件に合致する前記証憑ファイルについての情報を検索して検索結果を前記証憑検索画面に表示する証憑検索結果表示手段を更に備えること、を特徴とする。
【0015】
また、本発明に係るファイル登録支援装置は、証憑が、納品書、領収書、請求書または見積書であり、非証憑が、稟議書であること、を特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るファイル登録支援方法は、証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援することができる、制御部を備える情報処理装置で実行されるファイル登録支援方法であって、前記制御部で実行される、ファイルを添付するためのボタンが、伝票の内容を入力するための画面である伝票入力画面において選択されると、ファイルを添付するための画面である添付ファイル一覧画面を表示する添付ファイル一覧画面表示ステップと、前記添付ファイル一覧画面においてファイルが添付されると、添付されたファイルの画像および添付されたファイルについての詳細情報を入力するための領域を含む、伝票に添付するファイルについての詳細情報を入力するための画面である添付ファイル詳細画面を表示する添付ファイル詳細画面表示ステップと、を含み、前記添付ファイル詳細画面表示ステップにおいては、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を前記添付ファイル詳細画面に表示し、当該表示する項目の一部については、前記添付ファイル一覧画面を表示する前に前記伝票入力画面に伝票の内容が入力されていた場合は、前記伝票入力画面に入力された伝票の内容を項目値としてセットした状態で表示すること、を特徴とする。
【0017】
また、本発明に係るファイル登録支援プログラムは、証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援することができる、制御部を備える情報処理装置に実行させるためのファイル登録支援プログラムであって、前記制御部に実行させるための、ファイルを添付するためのボタンが、伝票の内容を入力するための画面である伝票入力画面において選択されると、ファイルを添付するための画面である添付ファイル一覧画面を表示する添付ファイル一覧画面表示ステップと、前記添付ファイル一覧画面においてファイルが添付されると、添付されたファイルの画像および添付されたファイルについての詳細情報を入力するための領域を含む、伝票に添付するファイルについての詳細情報を入力するための画面である添付ファイル詳細画面を表示する添付ファイル詳細画面表示ステップと、を含み、前記添付ファイル詳細画面表示ステップにおいては、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を前記添付ファイル詳細画面に表示し、当該表示する項目の一部については、前記添付ファイル一覧画面を表示する前に前記伝票入力画面に伝票の内容が入力されていた場合は、前記伝票入力画面に入力された伝票の内容を項目値としてセットした状態で表示すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、ファイル登録支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態に係る処理の流れの概要の一例を示す図である。
図3図3は、制度区分が「電子取引」または「スキャナ保存」である場合における処理の流れの概要の一例を示す図である。
図4図4は、制度区分が「その他添付」であり、かつ、ワークフローを使用する場合における処理の流れの概要の一例を示す図である。
図5図5は、画面制御テーブルおよび証憑種類テーブルの一例を示す図である。
図6図6は、証憑伝票ワークの一例を示す図である。
図7図7は、証憑情報テーブルおよび証憑イメージテーブルの一例を示す図である。
図8図8は、証憑情報テーブルが含む各項目についての説明を記した表の一例を示す図である。
図9図9は、仕訳明細テーブルおよび証憑紐づけテーブルの一例を示す図である。
図10図10は、ワークフロー案件テーブル、ファイル情報テーブルおよびファイルイメージテーブルの一例を示す図である。
図11図11は、伝票の内容が入力された段階での伝票入力画面の一例を示す図である。
図12図12は、ダイアログ呼出の引数の一例を示す図である。
図13図13は、添付ファイル一覧画面の一例を示す図である。
図14図14は、納品書のファイル(電子取引ファイル)についての詳細情報を入力するための添付ファイル詳細画面の一例を示す図である。
図15図15は、領収書のファイル(スキャナ保存ファイル)についての詳細情報を入力するための添付ファイル詳細画面の一例を示す図である。
図16図16は、稟議書のファイル(その他添付ファイル)についての詳細情報を入力するための添付ファイル詳細画面の一例を示す図である。
図17図17は、表示項目設定テーブルの一例を示す図である。
図18図18は、再度表示された添付ファイル一覧画面の一例を示す図である。
図19図19は、生成された証憑伝票ワークの一例を示す図である。
図20図20は、再度表示された伝票入力画面の一例を示す図である。
図21図21は、再度表示された伝票入力画面の「登録」ボタン押下後に、業務システム内部で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図22図22は、生成された証憑伝票ワークおよび証憑伝票の一覧の取得の一例を示す図である。
図23図23は、生成された証憑紐づけテーブルの一例を示す図である。
図24図24は、制度区分が「電子取引orスキャナ保存」の場合に生成される証憑情報テーブルおよび証憑イメージテーブルの一例を示す図である。
図25図25は、生成された証憑伝票ワークの一例を示す図である。
図26図26は、制度区分が「その他添付」かつワークフローシステムを使用する場合に生成されるワークフロー案件テーブル、ファイル情報テーブルおよびファイルイメージテーブルの一例を示す図である。
図27図27は、制度区分が「その他添付」かつワークフローシステムを使用しない場合に生成されるファイル情報テーブルおよびファイルイメージテーブルの一例を示す図である。
図28図28は、生成された仕訳明細テーブルの一例を示す図である。
図29図29は、伝票承認画面の表示に必要な情報の事前取得の一例を示す図である。
図30図30は、制度要件ファイルであるファイルAが選択された場合における伝票承認画面の一例を示す図である。
図31図31は、その他添付ファイルであるファイルCが選択された場合における伝票承認画面の一例を示す図である。
図32図32は、伝票承認画面に、証憑の詳細情報として表示することが可能な項目の一例を示す図である。
図33図33は、検索の対象となる証憑情報テーブルの一例を示す図である。
図34図34は、検索条件として用いることができる項目の一例を示す図である。
図35図35は、検索結果として表示される項目の一例を示す図である。
図36図36は、証憑検索画面の一例を示す図である。
図37図37は、証憑検索画面のフッター部に配置されたボタン等を示す図である。
図38図38は、TS有無およびTS付与日時が更新された証憑情報テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明に係るファイル登録支援装置、ファイル登録支援方法およびファイル登録支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0021】
[1.概要]
伝票を作成するときには、領収書等の証憑や稟議書等の社内管理用ファイルを伝票に添付することがある。この際、証憑については、電子帳簿保存法の要件に従い保管しなければならない。
【0022】
ここで、証憑ファイルとは、取引の内容を証明するための書類のデータである。証憑としては、例えば、納品書、領収書、請求書および見積書等が挙げられる。電子取引により生成された証憑ファイル(電子取引ファイル)およびスキャナ保存により生成された証憑ファイル(スキャナ保存ファイル)は、電子帳簿保存法上の制度要件を満たさなければならないため、「制度要件ファイル」という括りに属する。
【0023】
これに対して、非証憑ファイルとは、社内管理用の書類のデータである。非証憑としては、例えば、稟議書等が挙げられる。非証憑ファイルは、電子帳簿保存法上の制度要件を満たす必要はなく、「その他添付ファイル」という括りに属する。
【0024】
制度要件ファイルの保管にはルールがあるため、その他添付ファイルの保管方法とは異なる保管方法による保管が必要となる。従来においては、当該ルールを満たすために、制度要件ファイルとその他添付ファイルとで、異なる画面からそれぞれの保管場所に対してアップロードする口を作っていた。
【0025】
しかしながら、異なる画面からファイルを登録すると、以下の(1)~(2)のような課題があった。
(1)ユーザが、アップロードするファイルの種類に応じて添付する入口を判断する必要があり、誤りが発生する可能性がある。
(2)制度要件ファイルおよびその他添付ファイルの両方をアップロードするときに、手数が増える。
【0026】
また、請求書であればその請求の根拠となる稟議書のファイルを、出張精算であれば旅費日程のファイルを併せて確認した上で承認できるようにしたいという要望があった。また、関連書類一式を仕訳に紐づけて保管しておきたいという要望もあった。
【0027】
そこで、本実施形態においては、例えば、以下の(1)~(4)を可能とした。
(1)制度要件を満たして保管する必要がある制度要件ファイル(証憑のファイル)と、制度要件を満たして保管する必要がないその他添付ファイル(非証憑のファイル)と、を同一画面から登録できるようにした。これにより、ユーザの手数を減らすことができる。
(2)アップロードするファイルの種類に応じて、制度要件ごとに入力する必要がある項目をシステムが判断して画面に自動で表示できるようにした。これにより、申請者の誤りを減らすことができる。
(3)電子取引ファイルとスキャナ保存ファイルを検索できるようにした。これにより、税務調査等に対する対応のコストを削減することができる。
(4)伝票の承認時に、当該伝票に紐づくすべての証憑およびその他添付ファイルを同じ画面から参照できるようにした。これにより、ユーザの手数を減らし、また、判断ミスも減らすことができる。
【0028】
なお、アップロードしたファイルの閲覧方法およびファイルの削除については、以下のとおりである。
【0029】
本段落では、アップロードしたファイルの閲覧方法について説明する。アップロードしたファイルは、電子取引ファイル、スキャナ保存ファイルおよびその他添付ファイルのすべてについて、電子証憑一覧、各業務の伝票画面およびワークフローの照会/承認画面で検索および閲覧等することができる。なお、その他添付ファイルについては、各業務の呼び出し方法によって異なり、各業務によって制御することもできる。
【0030】
本段落では、ファイルの削除について説明する。電子取引ファイルおよびスキャナ保存ファイルについては、物理削除は、法律上認められていないためすることができない。その他添付ファイルについては、物理削除することが可能であり、また、データベースを初期化することも可能である。その他添付ファイルについては、ファイルの削除をそれぞれの業務システムによって制御することもできる。
【0031】
以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0032】
[2.構成]
本実施形態に係るファイル登録支援装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、ファイル登録支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0033】
ファイル登録支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、ファイル登録支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0034】
ファイル登録支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。ファイル登録支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0035】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、ファイル登録支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、ファイル登録支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0036】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0037】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0038】
記憶部106は、例えば、画面制御テーブル106aと、証憑種類テーブル106bと、ワークテーブルとしての証憑伝票ワーク106cと、証憑情報テーブル106dと、証憑イメージテーブル106eと、紐づけテーブルとしての証憑紐づけテーブル106fと、ワークフロー案件テーブル106gと、ファイル情報テーブル106hと、ファイルイメージテーブル106iと、伝票明細テーブルとしての仕訳明細テーブル106jと、表示項目設定テーブル106kと、を備えている。
【0039】
画面制御テーブル106a、証憑種類テーブル106b、証憑伝票ワーク106c、証憑情報テーブル106dおよび証憑イメージテーブル106eは、電子帳簿保存システムに保存されるテーブルである。これに対して、証憑紐づけテーブル106f、ワークフロー案件テーブル106g、ファイル情報テーブル106h、ファイルイメージテーブル106iおよび仕訳明細テーブル106jは、各業務システムに保存されるテーブルである。
【0040】
画面制御テーブル106aは、図5に示すように、例えば、後述する伝票入力画面が属するシステムを識別するためのシステム識別データ(システム名)と、書類の種類を識別するための書類種類識別データ(初期表示書類コード)と、等を含む。言い換えると、画面制御テーブル106aは、添付ファイルダイアログの呼出元の画面名と、その画面から添付ファイルダイアログが呼び出された際に初期セットする書類コードと、等を含む。
【0041】
証憑種類テーブル106bは、図5に示すように、例えば、前記書類種類識別データ(書類コード)と、書類名と、日付に関する項目名(取引年月日ラベル名称)と、等を含む。
【0042】
証憑伝票ワーク106cは、ファイルに関する情報を一時的に格納しておくためのワークテーブルである。証憑伝票ワーク106cは、図6に示すように、例えば、証憑伝票ワーク106c中のレコードを一意に特定するためのWKキー(ワークキー)と、添付されたファイルについてのファイル識別データ(証憑Guid)と、添付されたファイルの種類についてのファイル種類識別区分(制度区分)と、後述する添付ファイル詳細画面で入力された添付されたファイルについての詳細情報(ファイル名、拡張子、書類コード、受領日、取引日、金額、取引先名、品名、解像度、階調、TS有無、TS付与日時および発生元システム)と、添付されたファイルについてのバイナリ情報(ファイルイメージ)と、等を含む。書類コードの列には、実際は、コードのみが格納される。TSは、「タイムスタンプ」の略語である。
【0043】
前記ファイル種類識別区分(制度区分)は、前記証憑ファイルを示す区分(「電子取引」または「スキャナ保存」の制度区分)と、前記非証憑ファイルを示す区分(「その他添付」の制度区分)と、に大別される。前記証憑ファイルを示す区分は、更に、前記電子取引ファイルを示す区分(「電子取引」の制度区分)と、前記スキャナ保存ファイルを示す区分(「スキャナ保存」の制度区分)と、に分かれる。
【0044】
前記バイナリ情報は、添付されたファイルそのものを表す情報であり、画像情報であってもよいし、画像以外の情報であってもよい。前記バイナリ情報としては、例えば、画像を埋め込んだPDFファイル、電子メールのデータ、エクセル形式のデータおよびワード形式のデータ等が挙げられる。
【0045】
証憑情報テーブル106dは、前記証憑ファイルについての詳細情報を管理するテーブルであり、証憑伝票ワーク106cから生成される。証憑情報テーブル106dは、図7に示すように、例えば、前記ファイル識別データ(証憑Guid)と、前記ファイル種類識別区分(制度区分)と、前記添付されたファイルについての詳細情報(ファイル名、拡張子、書類コード、受領日、取引日、金額、取引先名、品名、解像度、階調、TS有無、TS付与日時、発生元システムおよび削除済フラグ)と、等を含む。証憑情報テーブル106dが含む各項目についての説明を記した表を、図8に示す。
【0046】
証憑イメージテーブル106eは、前記証憑ファイルについてのバイナリ情報を管理するテーブルであり、証憑伝票ワーク106cから生成される。証憑イメージテーブル106eは、図7に示すように、例えば、前記ファイル識別データ(証憑Guid)と、前記添付されたファイルについてのバイナリ情報(ファイルイメージ)と、等を含む。
【0047】
証憑紐づけテーブル106fは、伝票と、添付されたファイルと、を紐づけるためのテーブルである。なお、会計システムの場合、「添付されたファイル」は、前記制度要件ファイルおよび前記その他添付ファイルの両方を含む。証憑紐づけテーブル106fは、図9に示すように、例えば、登録された伝票を識別するための伝票番号と、証憑伝票ワーク106c中の前記ファイル識別データ(電子証憑Guid)と、証憑伝票ワーク106c中の前記ファイル種類識別区分(制度区分)と、等を紐づけて含む。
【0048】
ワークフロー案件テーブル106gは、図10に示すように、例えば、ワークフロー上の各案件を識別するための案件識別データ(案件Guid)と、承認状態と、申請社員名と、前記伝票番号(業務伝票番号)と、等を含む。
【0049】
ファイル情報テーブル106hは、前記非証憑ファイルについての詳細情報を管理するテーブルであり、証憑伝票ワーク106cから生成される。ファイル情報テーブル106hは、図10に示すように、例えば、前記案件識別データ(案件Guid)と、前記添付されたファイルについての詳細情報(添付ファイル名およびメモ)と、等を含む。
【0050】
ファイルイメージテーブル106iは、前記非証憑ファイルについてのバイナリ情報を管理するテーブルであり、証憑伝票ワーク106cから生成される。ファイルイメージテーブル106iは、図10に示すように、例えば、前記案件識別データ(案件Guid)と、前記添付されたファイルについてのバイナリ情報(ファイルイメージ)と、等を含む。
【0051】
仕訳明細テーブル106jは、図9に示すように、例えば、前記伝票番号と、前記案件識別データ(案件Guid)と、後述する伝票入力画面に入力された伝票の内容(借方勘定科目および借方金額)と、等を含む。
【0052】
表示項目設定テーブル106kは、図17に示すように、後述する添付ファイル詳細画面に表示する項目の一覧をファイルの種類毎に含む。図17の例では、「〇」を付した項目が添付ファイル詳細画面に表示される項目であり、「×」を付した項目が添付ファイル詳細画面に表示されない項目である。
【0053】
制御部102は、ファイル登録支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0054】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)ファイルを添付するためのボタンが、伝票の内容を入力するための画面である伝票入力画面において選択されると、ファイルを添付するための画面である添付ファイル一覧画面を表示する添付ファイル一覧画面表示手段としての添付ファイル一覧画面表示部102aと、(2)前記添付ファイル一覧画面においてファイルが添付されると、添付されたファイルの画像および添付されたファイルについての詳細情報を入力するための領域を含む、伝票に添付するファイルについての詳細情報を入力するための画面である添付ファイル詳細画面を表示する添付ファイル詳細画面表示手段としての添付ファイル詳細画面表示部102bと、(3)再度表示された前記添付ファイル一覧画面において、添付されたファイルを登録するためのボタンが選択されると、添付されたファイルについてのファイル識別データと、添付されたファイルの種類についてのファイル種類識別区分と、前記添付ファイル詳細画面で入力された添付されたファイルについての詳細情報と、添付されたファイルについてのバイナリ情報と、を含むワークテーブルを生成するワークテーブル生成手段としてのワークテーブル生成部102cと、(4)再度表示された前記添付ファイル一覧画面において、添付されたファイルを登録するためのボタンが選択されると、前記伝票入力画面を再度表示し、再度表示された前記伝票入力画面において、伝票の登録を行うためのボタンが選択されると、(i)登録された伝票を識別するための伝票番号と、前記ワークテーブル中の前記ファイル識別データと、を紐づけて含む紐づけテーブルと、(ii)前記ワークテーブル中の前記ファイル種類識別区分が、前記証憑ファイルを示す区分である場合、前記ワークテーブル中の前記ファイル識別データと前記ファイル種類識別区分と前記添付されたファイルについての詳細情報とを含む証憑情報テーブルと、前記ワークテーブル中の前記ファイル識別データと前記添付されたファイルについてのバイナリ情報とを含む証憑イメージテーブルと、(iii)前記ワークテーブル中の前記ファイル種類識別区分が、前記非証憑ファイルを示す区分である場合、前記伝票番号とワークフロー上の各案件を識別するための案件識別データとを含むワークフロー案件テーブルと、前記案件識別データと前記ワークテーブル中の前記添付されたファイルについての詳細情報とを含むファイル情報テーブルと、前記案件識別データと前記ワークテーブル中の前記添付されたファイルについてのバイナリ情報とを含むファイルイメージテーブルと、(iV)前記伝票番号と前記伝票入力画面に入力された伝票の内容とを含む伝票明細テーブルと、を生成する紐づけテーブル等生成手段としての紐づけテーブル等生成部102dと、(5)担当者が前記伝票を承認するための画面である伝票承認画面が起動されると、前記伝票明細テーブルから、前記ワークフロー案件テーブル中の前記伝票番号と紐づく伝票の内容を取得し、前記紐づけテーブルに、案件と紐づく証憑が登録されている場合、前記紐づけテーブルから、前記ワークフロー案件テーブル中の前記伝票番号と紐づく前記ファイル識別データを取得し、更に、前記証憑情報テーブルおよび前記証憑イメージテーブルから、それぞれ、当該取得したファイル識別データと紐づく詳細情報およびバイナリ情報を取得し、前記ファイル情報テーブルに、案件と紐づくその他ファイルが登録されている場合、前記ファイルイメージテーブルから、前記ワークフロー案件テーブル中の前記案件識別データと紐づくバイナリ情報を取得し、前記伝票承認画面において選択されたファイルが前記証憑ファイルである場合、前記取得した伝票の内容と、前記証憑情報テーブルから取得した詳細情報と、前記証憑イメージテーブルから取得したバイナリ情報と、を前記伝票承認画面に表示し、前記伝票承認画面において選択されたファイルが前記非証憑ファイルである場合、前記取得した伝票の内容と、前記ファイルイメージテーブルから取得したバイナリ情報と、を前記伝票承認画面に表示する承認用情報表示手段としての承認用情報表示部102eと、(6)前記証憑ファイルを検索するための画面である証憑検索画面において検索条件が入力されると、前記証憑情報テーブルから、当該入力された検索条件に合致する前記証憑ファイルについての情報を検索して検索結果を前記証憑検索画面に表示する証憑検索結果表示手段としての証憑検索結果表示部102fと、を備えている。なお、各部が実行する処理の内容は、以下の[4.処理の具体例]で詳細に説明する。
【0055】
[3.処理の概要]
本項目では、本実施形態に係る処理の概要について説明する。
【0056】
[3-1.全体概要]
本実施形態に係る処理の流れの概要を図2に示す。本実施形態においては、図2に示すように、ファイルの種類が異なっても、共通のアップロード画面(添付ファイル一覧画面および添付ファイル詳細画面)からファイルを登録できることがポイントである。
【0057】
[3-2.制度区分毎の概要]
制度区分が「電子取引」または「スキャナ保存」である場合における処理の流れの概要を図3に示す。制度区分が「電子取引」または「スキャナ保存」である場合、図3に示すように、証憑ファイルの情報を保存するためのテーブルとして、証憑情報テーブル106dおよび証憑イメージテーブル106eが生成される。
【0058】
制度区分が「その他添付」であり、かつ、ワークフローを使用する場合における処理の流れの概要を図4に示す。制度区分が「その他添付」であり、かつ、ワークフローを使用する場合、非証憑ファイルの情報を保存するためのテーブルとして、ファイル情報テーブル106hおよびファイルイメージテーブル106iが生成される。
【0059】
ここで、本実施形態においては、図3および図4に示すように、ファイルの制度区分が異なっても、仕訳入力画面→添付ファイル一覧画面および添付ファイル詳細画面→仕訳入力画面という同じ流れでファイルを登録できることがポイントである。
【0060】
なお、図3および図4において、※を付した文字は、以下の[4-1.動作イメージ]との対応関係を示している。例えば、図3において「※動作イメージ(3)-D」を付した箇所の処理の具体例は、[4-1.動作イメージ]の(3)-Dに記載されている。
【0061】
[3-3.電子帳簿保存システムと業務システムについて]
本実施形態においては、証憑ファイルについては、電子帳簿保存法の要件を満たせるように、通常の業務DBとは別の専用のDBである電子帳簿保存システムに保存することができる。これにより、証憑ファイルを保存する電子帳簿保存システムと、非証憑ファイルを保存する通常の業務システムと、で処理を完全に切り分けることができる。同じDBに一括処理できること、および、同じDB内での論理削除の扱い統一のために一つのDBにしているのが特徴である。以下に、各システムで行われる処理または管理の特徴を示す。
【0062】
(電子帳簿保存システム)
・タイムスタンプを付与することが可能である。これにより、正当な権限がない人物による証憑データの改ざんを予防し、また、改ざんの有無を検知することができる。
・証憑の物理削除は一切できない。また、タイムスタンプの添付を一つのDBに集約することができる(業務DBに分散しない)。
・別のDBのため、DBの設定で暗号化することが可能である。また、個別でDBのバックアップができる(DBのアクセス権限としてのセキュアまでを含む要件ではない)。
・以下の[4-3]で説明するように、電子帳簿保存法の検索要件を満たした上での証憑の検索が可能である。
【0063】
(通常の業務システム)
・タイムスタンプは付与されない。
・添付ファイルの物理削除が可能である。また、DBを初期化することができる。
・検索の仕方は、業務システムごとに異なる。なお、ファイルの検索ができない業務システムも存在する。ワークフローシステムの場合、「ファイル添付指定.照会」から参照することはできるが、ファイル単体での検索はできない。
【0064】
[4.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例について説明する。
【0065】
[4-1.動作イメージ]
本項目では、画面起動の動作イメージについて説明する。なお、本項目では、会計システムの「仕訳入力」を例にとってファイルの登録方法を説明するが、他業務システムでも、同様の方法でファイルを登録することが可能である。
【0066】
(1)業務システムからの添付ファイルダイアログの呼出
まず、ファイルを添付するためのボタン(「添付」のボタン)が、伝票の内容を入力するための画面である伝票入力画面(図11参照)において選択されると、添付ファイル一覧画面表示部102aは、ファイルを添付するための画面である添付ファイル一覧画面(図13参照)を表示する。前記添付ファイル一覧画面の表示は、言い換えると、添付ファイルダイアログの起動である。
【0067】
ここで、添付ファイル一覧画面表示部102aは、図12に示すダイアログ呼出の引数に従って、前記添付ファイル一覧画面を表示する。ダイアログ呼出の引数については、以下の点に留意されたい。
・遷移元でダイアログを呼出した時、引数としてダイアログに初期セットしたい項目を渡すことができる。また、その項目を読み取り専用にすることが可能である。
・読み取り専用フラグは、最終承認後やジョブから参照モードで閲覧する際に、金額などを変更できないようにするためのフラグである。
・発生元システムは、アップロードできるファイルの上限の設定、および、[4-3]における証憑の一意な特定等のために使用される。発生元システムは、ダイアログの呼出時に引数として予めセットされる。
【0068】
(2)添付ファイルダイアログの起動と登録
(2-1)手順1:添付ファイル一覧画面での添付したいファイルの選択
次に、前記添付ファイル一覧画面(図13参照)から、添付したいファイルが選択される。ファイルの添付方法としては、以下の4種類が存在する。
【0069】
一つ目は、図13の「エクスプローラから選択」ボタンを押して、添付したいファイルを選択するという方法である。二つ目は、図13の「ここにファイルをドラッグ&ドロップできます」の箇所に、添付したいファイルをドラッグ&ドロップするという方法である。
【0070】
三つ目は、図13の「証憑撮影したファイルから選択」ボタンを押して、モバイルで撮影したファイルをアップロードするという方法である。この方法によれば、モバイルで撮影した画像をモバイルから直接申請するだけではなく、社内PCから取り込むことも可能である。
【0071】
四つ目は、図13の「以前アップロードしたファイルから選択」ボタンを押して、電子帳簿保存システムに登録した後で削除したファイルを再度添付するという方法である。この方法によれば、証憑情報テーブル106dで論理削除されている証憑を再度伝票に紐づけてアップロードすることが可能である。
【0072】
ファイルの添付が完了すると、添付ファイル詳細画面に遷移する。
【0073】
(2-2)手順2:添付ファイル詳細画面での添付ファイルに関する詳細情報の入力
前記添付ファイル一覧画面(図13参照)においてファイルが添付されると、添付ファイル詳細画面表示部102bは、添付されたファイルの画像および添付されたファイルについての詳細情報を入力するための領域を含む、伝票に添付するファイルについての詳細情報を入力するための画面である添付ファイル詳細画面(図14図16参照)を表示する。
【0074】
図14には、納品書のファイル(電子取引ファイル)についての詳細情報を入力するための前記添付ファイル詳細画面を示している。図15には、領収書のファイル(スキャナ保存ファイル)についての詳細情報を入力するための前記添付ファイル詳細画面を示している。図16には、稟議書のファイル(その他添付ファイル)についての詳細情報を入力するための前記添付ファイル詳細画面を示している。
【0075】
ここで、添付ファイル詳細画面表示部102bは、前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)に表示し、当該表示する項目の一部については、前記添付ファイル一覧画面を表示する前に前記伝票入力画面に伝票の内容が入力されていた場合は、前記伝票入力画面(図11参照)に入力された伝票の内容を項目値としてセットした状態で表示する。
【0076】
前段落で述べたように、添付ファイル詳細画面表示部102bは、前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を、固定のルールに従って取得してもよいが、以下で説明するように、表示項目設定テーブル106k(図17参照)を参照して取得してもよい。すなわち、添付ファイル詳細画面表示部102bは、前記添付ファイル詳細画面に表示する項目の一覧をファイルの種類毎に含む表示項目設定テーブル106k(図17参照)から、前記添付ファイル詳細画面で選択された添付されたファイルの種類に応じた項目の一覧を取得してもよい。
【0077】
具体的には、添付ファイル詳細画面(図14図16参照)の右上の「ファイルの種類を選んでください。」の箇所からファイルの種類(=制度区分)が選択されると、添付ファイル詳細画面表示部102bは、選択された制度区分に応じた項目を表示項目設定テーブル106k(図17参照)から取得することで、入力項目の表示・非表示を切り替える。添付ファイル詳細画面表示部102bは、業務システムで、(1)で記載した「ダイアログ呼出の引数」に値がセットされている場合、項目がセットされた状態で前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)を起動する。
【0078】
なお、添付ファイル詳細画面表示部102bが行う、前記添付ファイル詳細画面の表示については、以下の点に留意されたい。
・前記伝票入力画面(図11参照)から渡された項目が初期セットされた状態で、前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)が起動する。何をセットするかは、業務システム側が設定することができる。例えば、旅費経費システムの交通費精算申請の場合、明細単位で証憑を添付したいという要件があった場合に、それぞれの明細毎にパラメータをセットできる。
・同一画面で、制度要件ファイルかその他添付ファイルかを選択し、ファイルをアップロードすることが可能である。
・選択した制度区分に応じて、入力項目が自動的に切り替わる。つまり、制度用件を満たしたものを入力できるように、システムが誘導してくれる。各制度区分による項目の表示・非表示については、表示項目設定テーブル106k(図17参照)を参照されたい。
【0079】
ここで、添付ファイル詳細画面表示部102bは、画面制御テーブル106a(図14参照)から、伝票の内容が入力された前記伝票入力画面(図11参照)が属するシステムについてのシステム識別データ(システム名)と紐づく書類種類識別データ(初期表示書類コード)を取得する。続けて、添付ファイル詳細画面表示部102bは、証憑種類テーブル106b(図14参照)から、当該取得した書類種類識別データ(書類コード)と紐づく書類名および日付に関する項目名(取引年月日ラベル名称)を取得する。最後に、添付ファイル詳細画面表示部102bは、当該取得した書類名および日付に関する項目名(取引年月日ラベル名称)を表示する。
【0080】
添付ファイル詳細画面表示部102bが行う、書類名および日付に関する項目名(取引年月日ラベル名称)の表示については、具体的には以下のとおりである。
・書類名は、画面制御テーブル106a(図14参照)により管理されている。また、初期表示される書類名は、呼出元の画面毎に設定することが可能である。例えば、画面制御テーブル106a(図14参照)に示すように、仕訳入力から起動された場合には、納品書の書類コードを取得し、これに対して、交通費精算から起動された場合には、領収書の書類コードを取得することが可能である。
・「日付」のラベル名称は、証憑種類テーブル106b(図14参照)において、初期表示する書類コード毎に設定することが可能である。書類毎に、「取引年月日」の考え方が異なるため、このような機能を設けている。例えば、証憑種類テーブル106b(図14参照)に示すように、書類が「納品書」である場合の取引年月日ラベル名称は「日付」となり、書類が「領収書」である場合の取引年月日ラベル名称は「領収書日付」となる。
・前記添付ファイル詳細画面において特定の書類コードがユーザにより選択されると、証憑種類テーブル106b(図14参照)から、当該選択された書類コードを検索し、検索してヒットした書類コードに対応する書類名を前記添付ファイル詳細画面に表示することができる。
【0081】
項目の入力が完了したら、「登録」ボタンが押下される。複数のファイルが選択されている場合は、次のファイルの入力画面に切り替わる。
【0082】
以上、(2-1)および(2-2)で説明してきたように、本実施形態に係るファイル登録支援装置100によれば、証憑ファイルおよび非証憑ファイルを同一の画面から登録できるよう支援することができる。証憑ファイルは、本例でいうと、納品書のファイル(電子取引ファイル)および領収書のファイル(スキャナ保存ファイル)である。非証憑ファイルは、本例でいうと、稟議書のファイル(その他添付ファイル)である。同一の画面は、本例でいうと、前記添付ファイル一覧画面(図13参照)および前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)である。
【0083】
(2-3)手順3:添付ファイル一覧画面に戻り、添付したファイルおよびそのファイルについての制度区分が正しいかの確認
前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)で情報が入力された上で、添付されたファイルを登録するためのボタン(「登録」のボタン)が前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)において選択されると、添付ファイル一覧画面表示部102aは、添付されたファイルの一覧およびこれに対応するファイルの種類を含む前記添付ファイル一覧画面(図18参照)を再度表示する。
【0084】
具体的には、前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)で、選択したすべての添付ファイルの登録が終了すると、前記添付ファイル一覧画面に戻る。戻った前記添付ファイル一覧画面で、添付したファイルとこれに対応するファイルの種類(=制度区分)を確認することができる。前記添付ファイル一覧画面を閉じると、遷移元の業務システムの画面に戻る。
【0085】
なお、本明細書において、「再度表示」は、広く捉えることができ、以下のいずれの場合も含む。
・元画面を一旦非表示として次の画面に遷移し、次の画面から元画面に戻る場合に、元画面を再表示する場合。
・元画面の上にポップアップとして次画面を表示し、次画面を閉じると元画面がアクティブになる場合。なお、この場合、次画面に追加された情報を元画面に表示してもよいし、あるいは、次画面に追加された情報を元画面に表示せずに元画面を単純にアクティブにするだけであってもよい。
【0086】
再度表示された前記添付ファイル一覧画面(図18参照)において、添付されたファイルを登録するためのボタン(「登録」のボタン)が選択されると、ワークテーブル生成部102cは、添付されたファイルについてのファイル識別データ(証憑Guid)と、添付されたファイルについてのファイル種類識別区分(制度区分)と、前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)で入力された添付されたファイルについての詳細情報(ファイル名、拡張子、書類コード、受領日、取引日、取引先名、金額、品名、解像度、階調、TS有無、TS付与日時および発生元システム)と、添付されたファイルについてのバイナリ情報(ファイルイメージ)と、を含む証憑伝票ワーク106c(図19参照)を生成する。ワークテーブル生成部102cは、同一のWKキー(ワークキー)も証憑伝票ワーク106cに格納する。
【0087】
具体的には、添付ファイルダイアログで登録すると、添付した証憑の詳細情報とファイルイメージが証憑伝票ワーク106cに保管される。保管が完了すると、遷移元の業務システムの画面に戻る。なお、前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)で選択したラジオボタンに応じて、保管される項目は異なる。言い換えると、前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)で選択された制度区分によって更新される証憑伝票ワーク106c中の列が異なり、例えば、スキャナ保存ファイルが選択された場合、解像度および階調の列に情報が格納される。
【0088】
(3)呼出元(業務システム)での伝票登録
再度表示された前記添付ファイル一覧画面(図18参照)において、添付されたファイルを登録するためのボタン(「登録」のボタン)が選択されると、紐づけテーブル等生成部102dは、前記伝票入力画面(図20参照)を再度表示する。そして、再度表示された前記伝票入力画面(図20参照)において、伝票の登録を行うためのボタン(「登録」のボタン)が選択されると、紐づけテーブル等生成部102dは、各データの生成を開始する(図21のフローチャート中の「スタート」に相当)。
【0089】
前記添付ファイル詳細画面(図14図16参照)で選択された制度区分に応じて、生成されるデータの種類が異なる(=証憑伝票ワーク106c中の情報の保管場所が異なる)。以下、図21のフローチャートに沿って、紐づけテーブル等生成部102dが生成する各データについて説明する。図21は、再度表示された前記伝票入力画面(図20参照)の「登録」ボタン押下後に、業務システム内部で実行される処理を示すフローチャートである。
【0090】
(3)-A.添付ファイルダイアログで登録した証憑伝票の一覧の取得
まず、紐づけテーブル等生成部102dは、図22に示すように、電子帳簿保存システムの共通処理を使用し、添付ファイルダイアログで登録した一時テーブルである証憑伝票ワーク106cから、証憑紐づけテーブル106fの生成に必要な情報として、前記ファイル識別データ(証憑Guid)および前記ファイル種類識別区分(制度区分)を取得する(図21のフローチャート中の「A」の処理に相当)。
【0091】
(3)-B.証憑紐づけテーブル106fの生成
次に、紐づけテーブル等生成部102dは、登録された伝票を識別するための伝票番号と、証憑伝票ワーク106c中の前記ファイル識別データ(証憑Guid)と、等を紐づけて含む証憑紐づけテーブル106f(図23参照)を生成する(図21のフローチャート中の「B」の処理に相当)。なお、紐づけテーブル等生成部102dは、更に、証憑伝票ワーク106c中の前記ファイル種類識別区分(制度区分)を証憑紐づけテーブル106f(図23参照)に含ませてもよい。
【0092】
図23に示す証憑紐づけテーブル106fにおいては、伝票番号「Zaimu100」で特定される1つの伝票に対して、納品書のファイル(証憑Guid:Guid_Evi01)、領収書のファイル(証憑Guid:Guid_Evi02)および稟議書のファイル(証憑Guid:Guid_Evi03)という3つのファイルが紐づいている。
【0093】
なお、紐づけテーブル等生成部102dが行う証憑紐づけテーブル106fの生成については、以下の点に留意されたい。
・業務システム側で、業務システムDBの証憑紐づけテーブル106fに紐づけ情報を更新する(この更新は業務側に委任する)。ここで、業務システムの伝票と電子証憑を紐づける。
・電子証憑Guidをキーに、業務システムの伝票番号と、添付ファイルダイアログで登録した電子証憑と、を紐づける。
・証憑紐づけテーブル106fの更新は、各業務システムに委任している。このため、証憑紐づけテーブル106fが持っている情報は、各業務システムによって異なる場合がある。例えば、会計システムは「その他添付ファイル」も更新する、旅費経費システムは「その他添付ファイル」を更新しない等である。これは、「その他添付ファイル」をそれぞれの業務システムが、どこのDBにどのように保管するかが異なるので、柔軟に対応できるようにするためである。
【0094】
(3)-C.制度区分のチェック
次に、紐づけテーブル等生成部102dは、証憑伝票ワーク106c中の前記ファイル種類識別区分(制度区分)の種類をチェックする(図21のフローチャート中の「C」の処理に相当)。
【0095】
生成された図19に示す証憑伝票ワーク106cを参照すると、1行目のレコード(制度区分:電子取引)および2行目のレコード(制度区分:スキャナ保存)は、前記制度要件ファイルのレコードに該当する。この場合、紐づけテーブル等生成部102dは、証憑伝票ワーク106c中の1行目および2行目のレコードに基づいて、以下の(3)-Dで説明するように、証憑情報テーブル106dおよび証憑イメージテーブル106eを生成する。
【0096】
これに対して、生成された図19に示す証憑伝票ワーク106cを参照すると、3行目のレコード(制度区分:その他添付)は、前記その他添付ファイルのレコードに該当する。この場合、紐づけテーブル等生成部102dは、証憑伝票ワーク106c中の3行目のレコードに基づいて、以下の(3)-Fで説明するように、ワークフロー案件テーブル106g、ファイル情報テーブル106hおよびファイルイメージテーブル106iを生成するか、または、以下の(3)-Gで説明するように、ファイル情報テーブル106hおよびファイルイメージテーブル106iを生成する。
【0097】
(3)-D.制度区分=電子取引orスキャナ保存である場合
紐づけテーブル等生成部102dは、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記ファイル種類識別区分(制度区分)が、前記証憑ファイルを示す区分(電子取引orスキャナ保存)である場合(図21のフローチャート中のCにおいて、制度要件ファイル(電子取引orスキャナ保存)に進む場合)、
●証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記ファイル識別データ(証憑Guid)と、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記ファイル種類識別区分(制度区分)と、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記添付されたファイルについての詳細情報(ファイル名、拡張子、書類コード、受領日、取引日、金額、品名、取引先名、解像度、階調、TS有無、TS付与日時、発生元システムおよび削除済フラグ)と、を含む証憑情報テーブル106d(図24参照)と、
●証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記ファイル識別データ(証憑Guid)と、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記添付されたファイルについてのバイナリ情報(ファイルイメージ)と、を含む証憑イメージテーブル106e(図24参照)と、
を生成する(図21のフローチャート中の「D」の処理に相当)。
【0098】
なお、紐づけテーブル等生成部102dが行う、証憑情報テーブル106dおよび証憑イメージテーブル106eの生成については、以下の点に留意されたい。
・電子帳簿保存システムの共通処理(電子証憑確定処理)を実行する。
・証憑情報テーブル106dおよび証憑イメージテーブル106eを更新する。また、証憑伝票ワーク106cのデータは削除する。
・一時テーブルである証憑伝票ワーク106cに登録されている、「WKキー」をキーに、該当データを取得し、それぞれのテーブル(証憑情報テーブル106dおよび証憑イメージテーブル106e)に情報を更新する。
・制度区分によって更新される証憑情報テーブル106d中の列が異なり、例えば、スキャナ保存ファイルが選択された場合、解像度および階調の列に情報が格納される。
【0099】
(3)-E.ワークフローシステムを使用するか否かのチェック
紐づけテーブル等生成部102dは、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記ファイル種類識別区分(制度区分)が、前記非証憑ファイルを示す区分(その他添付)である場合には、更に、ワークフローシステムを使用するか否かをチェックする(図21のフローチャート中の「E」の処理に相当)。これは、それぞれの業務システムが、ワークフローシステムを使用しているか使用していないかによって、その他ファイルの保管場所や保管方法が異なるためである。その他ファイルの更新は全て業務システムに委任している。電子帳簿保存システムの共通処理によって得られたファイルイメージなどを、各業務システムが保存する。図25には、更新元テーブルである証憑伝票ワーク106cを示している。
【0100】
(3)-F.制度区分=その他添付、かつ、ワークフローシステムを使用している場合
紐づけテーブル等生成部102dは、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記ファイル種類識別区分(制度区分)が、前記非証憑ファイルを示す区分(その他添付)であり(図21のフローチャート中のCにおいて、その他添付に進む場合)、かつ、ワークフローシステムを使用している場合(図21のフローチャート中のEにおいて、「使用する」に進む場合)、
●前記伝票番号(業務伝票番号)と、前記案件識別データ(案件Guid)と、等を含むワークフロー案件テーブル106g(図26参照)と、
●前記案件識別データ(案件Guid)と、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記添付されたファイルについての詳細情報(添付ファイル名およびメモ)と、を含むファイル情報テーブル106h(図26参照)と、
●前記案件識別データ(案件Guid)と、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記添付されたファイルについてのバイナリ情報(ファイルイメージ)と、を含むファイルイメージテーブル106i(図26参照)と、
を生成する(図21のフローチャート中の「F」の処理に相当)。
【0101】
なお、紐づけテーブル等生成部102dが行う、ワークフロー案件テーブル106g、ファイル情報テーブル106hおよびファイルイメージテーブル106iの生成については、以下の点に留意されたい。
・ワークフローシステムの共通処理を実行することで、その他添付ファイルと伝票の紐づけ情報を保存する。
・ワークフローシステムを使用することで、承認時に伝票とその他添付ファイルを同時に閲覧することが可能である。
【0102】
(3)-G.制度区分=その他添付、かつ、ワークフローシステムを使用していない場合(業務独自で添付ファイルを保存する場合)
紐づけテーブル等生成部102dは、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記ファイル種類識別区分(制度区分)が、前記非証憑ファイルを示す区分(その他添付)であり(図21のフローチャート中のCにおいて、その他添付に進む場合)、かつ、ワークフローシステムを使用していない場合(図21のフローチャート中のEにおいて、「使用しない」に進む場合)、
●前記伝票番号と、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記添付されたファイルについての詳細情報(添付ファイル名およびメモ)と、を含むファイル情報テーブル106h(図27参照)と、
●前記伝票番号と、証憑伝票ワーク106c(図19参照)中の前記添付されたファイルについてのバイナリ情報(ファイルイメージ)と、を含むファイルイメージテーブル106i(図27参照)と、
を生成する(図21のフローチャート中の「G」の処理に相当)。
【0103】
なお、紐づけテーブル等生成部102dが行う、ファイル情報テーブル106hおよびファイルイメージテーブル106iの生成については、以下の点に留意されたい。
・各業務システムが、電子帳簿保存システムの共通処理によって得られた、ファイルイメージなどを保存する。
・本例では、これまで説明に使用していた会計システムの値を記載している。
【0104】
(3)-H.仕訳明細テーブルの生成
最後に、紐づけテーブル等生成部102dは、前記伝票番号と、前記伝票入力画面(図20参照)に入力された伝票の内容と、を含む仕訳明細テーブル106j(図28参照)を生成する(図21のフローチャート中の「H」の処理に相当)。言い換えると、各業務システムの伝票登録処理によって、伝票が確定される。
【0105】
以上、本項目(3)で説明してきた処理を行うことで、紐づけテーブル等生成部102dは各データの生成を完了する(図21のフローチャート中の「エンド」に相当)。
【0106】
本項目(3)で説明してきたように、本実施形態に係るファイル登録支援装置100によれば、証憑ファイルおよび非証憑ファイルを別の場所に保存することができる。つまり、証憑ファイルの情報は、証憑情報テーブル106dおよび証憑イメージテーブル106eに保存し、これに対して、非証憑ファイルの情報は、ワークフロー案件テーブル106g、ファイル情報テーブル106hおよびファイルイメージテーブル106iに保存することができる。このように、証憑ファイルと非証憑ファイルを別の場所に分けて保存することで、以下の[4-2]で説明する伝票の承認および以下の[4-3]で説明する証憑の検索等が容易になるという効果がある。
【0107】
[4-2.伝票の承認]
本項目では、伝票の承認について説明する。ワークフローを使用する場合には、伝票の承認時に、当該伝票に紐づくすべての証憑およびその他ファイルを同じ画面から参照することができる。参照できる情報は、以下のとおりである。
・伝票の内容
・伝票に紐づく証憑のファイルイメージ
・証憑に紐づく詳細情報(証憑のアップロード時に前記添付ファイル詳細画面で入力した内容)
・伝票に紐づくその他添付ファイルのファイルイメージ
【0108】
ここで、伝票の承認時に情報を表示するためには、表示する情報を事前に取得しておく必要があるため、まずは、表示する情報の取得の仕方について説明する。承認用情報表示部102eは、担当者が前記伝票を承認するための画面である伝票承認画面が起動されると、以下のようにして、情報の事前取得を行う。
【0109】
承認用情報表示部102eは、図29に示すように、仕訳明細テーブル106jから、ワークフロー案件テーブル106g中の前記伝票番号と紐づく伝票の内容(借方勘定科目および借方金額等)を取得する。
【0110】
また、承認用情報表示部102eは、証憑紐づけテーブル106fに、案件と紐づく証憑が登録されている場合、図29に示すように、証憑紐づけテーブル106fから、ワークフロー案件テーブル106g中の前記伝票番号と紐づく前記ファイル識別データ(証憑Guid)を取得し、更に、証憑情報テーブル106dおよび証憑イメージテーブル106eから、それぞれ、当該取得したファイル識別データ(証憑Guid)と紐づく詳細情報(ファイル名、拡張子、書類コードおよび受領日等)ならびにバイナリ情報(ファイルイメージ)を取得する。
【0111】
そして、承認用情報表示部102eは、ファイル情報テーブル106hに、案件と紐づくその他ファイルが登録されている場合、図29に示すように、ファイルイメージテーブル106iから、ワークフロー案件テーブル106g中の前記案件識別データ(証憑Guid)と紐づくバイナリ情報(ファイルイメージ)を取得する。
【0112】
なお、承認用情報表示部102eが行う、情報の事前取得については、以下の点に留意されたい。
・ワークフロー案件テーブル106gから、仕訳明細テーブル106jや証憑紐づけテーブル106fを参照する。
・証憑の情報は、証憑紐づけテーブル106fからワークフローの共通処理内で参照している、電子帳簿保存システムの証憑取得処理により、取得する。
・その他添付ファイルの情報は、ワークフローの案件Guidを基に、データを取得する。
【0113】
そして、承認用情報表示部102eは、取得した情報を、以下のようにして、前記伝票承認画面に表示する。
【0114】
前記伝票承認画面において選択されたファイルが前記証憑ファイル(制度要件ファイル)である場合、承認用情報表示部102eは、前記取得した伝票の内容と、証憑情報テーブル106dから取得した詳細情報と、証憑イメージテーブル106eから取得したバイナリ情報と、を前記伝票承認画面に表示する。
【0115】
当該表示について図30を用いて具体的に説明する。図30は、「ファイルA.pdf」のボタンにカーソルが当てられている場合の前記伝票承認画面を示す図である。図30に示すように、制度要件ファイルであるファイルAが画面上部において選択されると、承認用情報表示部102eは、図30に示すように、前記伝票の内容として画面左部の「仕訳伝票確認」の領域を表示し、前記詳細情報として画面右部の書類名等を含む領域を表示し、前記バイナリ情報として画面中央部の納品書の画像を表示する。なお、前記詳細情報として表示することが可能な項目を、図32にまとめて示す。
【0116】
これに対して、前記伝票承認画面において選択されたファイルが前記非証憑ファイル(その他添付ファイル)である場合、承認用情報表示部102eは、前記取得した伝票の内容と、ファイルイメージテーブル106iから取得したバイナリ情報と、を前記伝票承認画面に表示する。
【0117】
当該表示について図31を用いて具体的に説明する。図31は、「ファイルC.pdf」のボタンにカーソルが当てられている場合の前記伝票承認画面を示す図である。図31に示すように、その他添付ファイルであるファイルCが画面上部において選択されると、承認用情報表示部102eは、図31に示すように、前記伝票の内容として画面左部の「仕訳伝票確認」の領域を表示し、前記バイナリ情報として画面右部の稟議書の画像を表示する。
【0118】
なお、承認用情報表示部102eが行う、前記伝票承認画面の表示については、以下の点に留意されたい。
・前記伝票承認画面の上部には、伝票に紐づく全ての添付ファイル(制度要件ファイルとその他添付ファイル)が、ファイルボタンとして一覧で表示される。表示されたファイルボタンをクリックすることで、添付ファイルをダウンロードすることができる。
・前記伝票承認画面の上部に表示されたファイルボタンのいずれかにカーソルを合わせることで、プレビューする添付ファイルを自動で切り替えることができる。なお、制度要件ファイルについてのファイルボタンにカーソルを合わせた場合には、詳細情報の内容も切り替わる。
【0119】
以上、本項目[4-2]で説明してきたように、本実施形態に係るファイル登録支援装置100によれば、伝票の承認時に、伝票の内容(本例では、「仕訳伝票確認」の内容)、当該伝票に紐づく証憑の画像(本例では、納品書の画像)、当該伝票に紐づく証憑の詳細情報(本例では、納品書の詳細情報)および当該伝票に紐づく非証憑の画像(本例では、稟議書の画像)を一つの画面内(本例では、伝票承認画面)に表示することができる。これにより、承認担当者は、伝票に関する一連の情報を正確にかつ即座に確認した上で伝票の承認を行うことができるため、承認担当者の負荷が小さく、また、承認作業におけるミスもなくすことができる。
【0120】
[4-3.証憑の検索(電子証憑一覧の表示)]
本項目では、証憑の検索(電子証憑一覧の表示)について説明する。証憑の検索により、電子帳簿保存システムに保管されているすべての証憑を見ることができる。電子証憑一覧には、本人用と経理担当者用の2つのジョブがある。
【0121】
本人用では、自身がアップロードした証憑を、検索、参照および論理削除することができる。また、本人用では、伝票に紐づかない電子取引ファイルを新規登録することも可能である。
【0122】
経理担当者用は、税務調査への対応、定期検査および日々の確認を目的として用いられる。また、経理担当者用では、全ユーザがアップロードした証憑を、検索、参照および論理削除することができる。
【0123】
電子証憑一覧で取得する証憑データは、電子帳簿保存DBから取得される。伝票データは各業務システムに分散されているが、証憑データは電子帳簿保存DBに集約されている。このため、証憑の検索(電子証憑一覧の表示)により、すべての業務システムからアップロードされた証憑を対象として、検索および閲覧することが可能である。
【0124】
ここで、電子帳簿保存法の検索要件としては、以下の(1)~(3)が存在する。
(1)「取引年月日(その他の日付)」、「取引金額」および「取引先」で検索できること。
(2)日付または金額の範囲を指定して検索できること。
(3)2つ以上の項目を組み合わせて検索できること。
ただし、ダウンロードの求めに応じる場合は、(2)および(3)の条件は不要である。
【0125】
以下、前記証憑ファイルを検索するための画面である証憑検索画面(図36参照)から行う証憑の検索について具体的に説明するが、以下の前提が存在するものとする。
図33に示す証憑情報テーブル106dが、検索の対象として存在するものとする。図33に示す証憑情報テーブル106dは、基幹会計システムのみならず、旅費経費システムおよび販売システムからファイルがアップロードされたテーブルとなっている。図33に示すように、旅費経費システムからはスキャナ保存ファイルがアップロードされており(証憑Guid:Guid_Evi03のレコード)、また、販売システムからは電子取引ファイルがアップロードされている(証憑Guid:Guid_Evi04のレコード)。
・検索条件として用いることができる項目は、例えば、図34に示すとおりである。検索条件は、前記証憑検索画面(図36参照)において、左側の領域に入力可能である。
・検索結果として表示される項目は、例えば、図35に示すとおりである。検索結果は、前記証憑検索画面(図36参照)において、右側の領域に表示される。
【0126】
証憑検索結果表示部102fは、前記証憑検索画面(図36参照)において検索条件が入力されると、証憑情報テーブル106dから、当該入力された検索条件に合致する前記証憑ファイルについての情報を検索して検索結果を前記証憑検索画面(図36参照)に表示する。
【0127】
なお、証憑検索結果表示部102fが行う、証憑の検索については、以下の点に留意されたい。
・前記証憑検索画面(図36参照)の左側の領域において検索条件を入力することで、申請時に登録した内容で証憑を検索(抽出)することが可能である。このように証憑を検索できるようにすることで、電子帳簿保存法の検索要件を満たすことができる。
・前記証憑検索画面(図36参照)の右側の領域においては、選択された制度区分に応じて、検索結果として表示される明細項目が制御される。表示される明細項目の制御については、図35を参照されたい。
・[4-1]では、基幹会計システムから証憑を登録する例について説明したが、本項目[4-3]で説明したように他のシステム(本例では、旅費経費システムおよび販売システム)から証憑を登録している場合は、当該他のシステムから登録した証憑を検索および閲覧することができる。
【0128】
ここで、前記証憑検索画面(図36参照)のフッター部(下の部分)に配置されたボタンについて説明する。図37に、フッター部(下の部分)に配置されたボタンの拡大図を示す。
【0129】
「証憑追加」のボタンは、伝票に紐づけないで、電子帳簿保存システムに電子取引ファイルを直接アップロードするためのボタンである。「証憑追加」のボタンが押下されると、前記添付ファイル一覧画面および前記添付ファイル詳細画面に遷移する。
【0130】
「削除」のボタンは、証憑を論理削除するためのボタンである。論理削除とは、データを、物理的に削除するのではなく、削除された扱いとすることである。論理削除すると、図37に示すように、証憑情報テーブル106d中の「削除済フラグ」が、「False」から「True」に更新される。「削除済フラグ」が「True」に更新されたレコードは、削除扱いとなるが、レコード自体が消えるわけではない。
【0131】
「詳細」のボタンは、選択した証憑の詳細情報(前記添付ファイル詳細画面で入力した値)を閲覧するためのボタンである。「詳細」のボタンが押下されると、前記添付ファイル詳細画面が読み取り専用で起動する。
【0132】
以上、本項目[4-3]で説明してきたように、本実施形態に係るファイル登録支援装置100によれば、証憑を検索して検索結果を表示することができる。これにより、証憑を登録した本人は、自身が登録した証憑の参照を効率よく行うことができる。管理者は、定期検査および日々の確認を効率よく行うことができ、また、税務調査に対して迅速に対応することができる。
【0133】
また、本項目[4-3]で説明してきたように、本実施形態に係るファイル登録支援装置100によれば、複数のシステム(本例でいえば、基幹会計システムのみならず、旅費経費システムおよび販売システムも含む)から登録された証憑を集約した証憑情報テーブル106dから、目的の証憑を検索することができるため、登録されたすべての証憑を対象として、包括的かつ漏れのない検索をすることができる。
【0134】
[4-4.タイムスタンプの付与]
本項目では、タイムスタンプの付与について説明する。タイムスタンプの付与ができた場合、図38に示すように、証憑情報テーブル106d中のタイムスタンプ有無(TS有無)およびタイムスタンプ付与日時(TS付与日時)が更新される。電子帳簿保存システムに証憑が集約されていることで、認証を受けた所定のタイムスタンプサービスを利用することができる。
【0135】
[5.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0136】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0137】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0138】
[6.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0139】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0140】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0141】
また、ファイル登録支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0142】
例えば、ファイル登録支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じてファイル登録支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0143】
また、このコンピュータプログラムは、ファイル登録支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0144】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0145】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0146】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0147】
また、ファイル登録支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、ファイル登録支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0148】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0149】
本発明は、例えば、会計に関する分野および補助簿を用いる分野等において有用である。
【符号の説明】
【0150】
100 ファイル登録支援装置
102 制御部
102a 添付ファイル一覧画面表示部
102b 添付ファイル詳細画面表示部
102c ワークテーブル生成部
102d 紐づけテーブル等生成部
102e 承認用情報表示部
102f 証憑検索結果表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 画面制御テーブル
106b 証憑種類テーブル
106c 証憑伝票ワーク
106d 証憑情報テーブル
106e 証憑イメージテーブル
106f 証憑紐づけテーブル
106g ワークフロー案件テーブル
106h ファイル情報テーブル
106i ファイルイメージテーブル
106j 仕訳明細テーブル
106k 表示項目設定テーブル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38