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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168979
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】光学系およびそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20241128BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086120
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】奥岡 真也
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087LA01
2H087MA04
2H087MA07
2H087MA08
2H087MA09
2H087PA06
2H087PA07
2H087PA17
2H087PB06
2H087PB07
2H087QA02
2H087QA06
2H087QA12
2H087QA14
2H087QA21
2H087QA26
2H087QA32
2H087QA37
2H087QA41
2H087QA46
2H087RA04
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA32
2H087RA44
(57)【要約】
【課題】 小型かつ大口径でありながら高い光学性能を有する光学系を提供する。
【解決手段】 光学系L0は、物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞りSP、後群からなる光学系であって、前群は、物体側から像側へ順に配置された、第1正レンズL1、第2正レンズL2、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズL3からなり、後群は、3つまたは4つのレンズからなり、後群の中で最も物体側に配置されたレンズは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2負レンズであり、前群の焦点距離をfF、全系の焦点距離をfとするとき、
0.40<fF/f<1.10
なる条件式を満たす。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞り、後群からなる光学系であって、
前記前群は、物体側から像側へ順に配置された、第1正レンズ、第2正レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズからなり、
前記後群は、3つまたは4つのレンズからなり、
前記後群の中で最も物体側に配置されたレンズは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2負レンズであり、
前記前群の焦点距離をfF、全系の焦点距離をfとするとき、
0.40<fF/f<1.10
なる条件式を満たすことを特徴とする光学系。
【請求項2】
前記第2負レンズの物体側のレンズ面の曲率半径をL4R1、前記第2負レンズの像側のレンズ面の曲率半径をL4R2とするとき、
-20.0<(L4R2+L4R1)/(L4R2-L4R1)<-1.0
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光学系。
【請求項3】
前記第1正レンズの焦点距離をf1とするとき、
0.60<f1/f<0.90
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項4】
前記第2正レンズの焦点距離をf2とするとき、
0.70<f2/f<1.10
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項5】
前記第1負レンズの焦点距離をf3とするとき、
-1.50<f3/f<-0.40
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項6】
前記第2負レンズの焦点距離をf4とするとき、
-1.50<f4/f<-0.40
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項7】
前記光学系のバックフォーカスをBF、前記光学系における最も物体側のレンズ面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えた光学全長をTTLとするとき、
0.10<BF/TTL<0.40
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項8】
前記光学系における最も物体側のレンズ面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えた光学全長をTTLとするとき、
0.80<TTL/f<1.10
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項9】
前記第2正レンズの材料のd線におけるアッベ数をνdL2とするとき、
60<νdL2<90
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項10】
前記後群は、最も像側に配置された第Nレンズ、該第Nレンズの物体側に隣り合って配置された第N-1レンズを有し、
前記第N-1レンズの物体側のレンズ面及び像側のレンズ面はそれぞれ、非球面形状であり、
前記第N-1レンズの物体側のレンズ面は、光軸近傍に凹面である領域を含み、
前記第N-1レンズの像側のレンズ面は、光軸近傍に凸面である領域を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項11】
前記後群は、最も像側に配置された第Nレンズ、該第Nレンズの物体側に隣り合って配置された第N-1レンズを有し、
前記第Nレンズの物体側のレンズ面及び像側のレンズ面はそれぞれ、非球面形状であり、
前記第Nレンズの物体側のレンズ面は、光軸近傍に凸面である領域を含み、
前記第Nレンズの像側のレンズ面は、光軸近傍に凹面である領域を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項12】
前記第Nレンズの非球面の少なくとも一方は、光軸を含む断面において変曲点を有することを特徴とする請求項11に記載の光学系。
【請求項13】
前記後群は、物体側から像側へ順に配置された、物体側の面が凸面であるメニスカス形状の第2負レンズ、第3負レンズ、正の屈折力の第N-1レンズ、負の屈折力の第Nレンズからなることを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項14】
請求項1または2に記載の光学系と、
前記光学系により形成される光学像を光電変換する撮像素子を有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学系に関し、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、銀塩フィルム用カメラ、監視用カメラ等に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、CCDやCMOSセンサ等の固体撮像素子の多画素化により、デジタルスチルカメラやビデオカメラに用いられる光学系には高い光学性能を有することが望まれている。また、ボケ味を活かした撮影を行うために大口径な光学系が求められている。さらに、撮像装置の小型化のために光学全長を短縮した光学系が求められている。
【0003】
特許文献1には、物体側より像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群からなる比較的大口径な光学系が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-60003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の光学系をさらに大口径化する場合、球面収差などの諸収差の発生量が増大することで、諸収差を良好に補正することが困難になる。
【0006】
そこで本発明は、高い光学性能を有する光学系であって、小型で大口径な光学系を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としての光学系は、物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞り、後群からなる光学系であって、前記前群は、物体側から像側へ順に配置された、第1正レンズ、第2正レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズからなり、前記後群は、3つまたは4つのレンズからなり、前記後群の中で最も物体側に配置されたレンズは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2負レンズであり、前記前群の焦点距離をfF、全系の焦点距離をfとするとき、
0.40<fF/f<1.10
なる条件式を満たすことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、小型かつ大口径でありながら高い光学性能を有する光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1の光学系の断面図である。
図2】実施例1の光学系の収差図である。
図3】実施例2の光学系の断面図である。
図4】実施例2の光学系の収差図である。
図5】実施例3の光学系の断面図である。
図6】実施例3の光学系の収差図である。
図7】実施例4の光学系の断面図である。
図8】実施例4の光学系の収差図である。
図9】撮像装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面は、便宜的に実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
図1、3、5、及び7はそれぞれ、実施例1乃至4の光学系L0の無限遠合焦時における断面図である。各図において、左側が物体側(前側)であり、右側が像側(後側)である。各実施例の光学系L0は、複数のレンズを有して構成されている。
【0012】
各図において、Liは、光学系L0に含まれるレンズのうち物体側から数えてi番目(iは自然数)のレンズである。
【0013】
また、各図において、SPは開口絞りを表し、IPは像面を表す。各実施例の光学系L0をデジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ用の撮像光学系として用いる際には像面IPに固体撮像素子(光電変換素子)の像面が配置される。固体撮像素子としてCCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等を用いることができる。各実施例の光学系L0を銀塩フィルム用カメラ用の撮像光学系として用いる際には像面IPにはフィルムの感光面が配置される。
【0014】
各図における破線矢印は、無限遠から近距離(至近端)へのフォーカシングに際しての各レンズの移動の軌跡を示している。
【0015】
なお、各実施例の光学系L0においては、一または複数のレンズを像ぶれ補正に際して光軸に対して垂直な成分を含むように偏心させることにより、防振光学系としての機能を有するようにしても良い。また、最も像側に配置されたレンズと像面との間に、ローパスフィルターや赤外カットフィルター等の実質的に屈折力のない平行平板を配置してもよい。
【0016】
図2(A)、図4(A)、図6(A)、図8(A)はそれぞれ、実施例1乃至4の光学系L0の無限遠合焦時の収差図である。図2(B)、図4(B)、図6(B)、図8(B)はそれぞれ、実施例1乃至4の光学系L0の物体距離2000mm合焦時の収差図である。
【0017】
各図においてFnoはFナンバーであり、ωは近軸計算により求められる撮像半画角(°)を示す。球面収差図において、実線はd線(波長587.6nm)における球面収差、二点鎖線はg線(波長435.8nm)における球面収差を示す。非点収差図において、実線はサジタル像面でのd線における非点収差、破線はメリディオナル像面でのd線における非点収差を示す。歪曲図はd線における歪曲を示す。色収差図はg線における倍率色収差を示す。
【0018】
各実施例の光学系L0は、物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞り、後群からなる。各実施例の前群は、物体側から像側へ順に配置された、第1正レンズ、第2正レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズからなる。第1正レンズ及び第2正レンズを配置することで、光学全長を短縮することができる。また、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズを配置することによって、球面収差やコマ収差を良好に補正することができる。
【0019】
各実施例の後群は、3つまたは4つのレンズからなる。また、後群の最も物体側には、物体側の面が凸面であるメニスカス形状の負の屈折力の第4レンズが配置される。このような構成とすることで、少ないレンズ枚数で像面湾曲などの軸外収差を良好に補正することができる。
【0020】
次に、各実施例の光学系L0が、満足する条件について述べる。
【0021】
前群の焦点距離をfF、光学系L0の全系の焦点距離をfとするとき、
0.40<fF/f<1.10 (1)
【0022】
条件式(1)は、前群の焦点距離と光学系L0の焦点距離との比に関するものである。条件式(1)の下限値を下回ると、前群の屈折力が強くなり、球面収差などの諸収差を良好に補正することが困難となる。一方、条件式(1)の上限値を上回ると、前群の屈折力が弱くなり、光学全長を十分に短縮することが難しい。
【0023】
各実施例の光学系L0は、以上のような構成をとることで、小型かつ大口径でありながら高い光学性能を有する光学系を提供することができる。
【0024】
さらに、下記の条件式(1a)を満足することが好ましく、条件式(1b)を満足することがより好ましい。
0.45<fF/f<1.00 (1a)
0.50<fF/f<0.97 (1b)
【0025】
次に、各実施例の光学系L0が満足することが好ましい条件について説明する。
【0026】
各実施例の光学系L0は、以下の条件式(2)乃至(9)のうち1つ以上を満足することが好ましい。
0.60<f1/f<0.90 (2)
0.70<f2/f<1.10 (3)
-1.50<f3/f<-0.40 (4)
-1.50<f4/f<-0.40 (5)
-20.0<(L4R2+L4R1)/(L4R2-L4R1)<-1.00
(6)
0.10<BF/TTL<0.40 (7)
0.80<TTL/f<1.10 (8)
60<νdL2<90 (9)
【0027】
ここで、f1は、第1正レンズの焦点距離である。f2は、第2正レンズの焦点距離である。f3は、第1負レンズの焦点距離である。f4は、第2負レンズの焦点距離である。L4R2は、第2負レンズの像側のレンズ面の曲率半径である。L4R1は、第2負レンズの物体側のレンズ面の曲率半径である。光学系L0のバックフォーカスBFは、レンズ最終面(最も像側のレンズ面)から像面までの光軸上での距離の空気換算長である。光学系L0の光学全長TTLは、第1レンズ面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えた値である。νdL2は、第2正レンズの材料のd線におけるアッベ数である。
【0028】
条件式(2)は、第1正レンズの焦点距離と光学系L0の焦点距離との比に関するものである。条件式(2)の下限値を下回ると、第1正レンズの屈折力が強くなり過ぎて、球面収差をはじめ諸収差を良好に補正することが困難となるため、好ましくない。一方、条件式(2)の上限値を上回ると、第1正レンズの屈折力が弱くなり過ぎて、光学全長の十分な短縮することが困難となるため、好ましくない。
【0029】
条件式(3)は、第2正レンズの焦点距離と光学系L0の焦点距離との比に関するものである。条件式(3)の下限値を下回ると、第2正レンズの屈折力が強くなり過ぎて、球面収差をはじめ諸収差を良好に補正することが困難となるため、好ましくない。一方、条件式(3)の上限値を上回ると、第2正レンズの屈折力が弱くなり過ぎて、光学全長の十分な短縮化が困難となるため、好ましくない。
【0030】
条件式(4)は、第1負レンズの焦点距離と光学系L0の焦点距離との比に関するものである。条件式(4)の下限値を下回ると、第1負レンズの屈折力が弱くなり過ぎて、光学全長の十分な短縮化が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(4)の上限値を上回ると、第1負レンズの屈折力が強くなり過ぎて、球面収差やコマ収差を良好に補正することが困難となるため、好ましくない。
【0031】
条件式(5)は、第2負レンズの焦点距離と光学系L0の焦点距離との比に関するものである。条件式(5)の下限値を下回ると、第2負レンズの屈折力が弱くなり過ぎて、光学全長の十分な短縮化が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(5)の上限値を上回ると、第2負レンズの屈折力が強くなり過ぎて像面湾曲等の軸外収差を良好に補正することが困難となるため、好ましくない。
【0032】
条件式(6)は、第2負レンズの形状に関するものである。条件式(6)の下限値を下回る、もしくは条件式(6)の上限値を上回ると、球面収差などの諸収差を良好に補正することが困難となるため、好ましくない。
【0033】
条件式(7)は、光学系L0のバックフォーカスと光学全長との比に関するものである。条件式(7)の下限値を下回ると、バックフォーカスが短くなり過ぎて、像面IPへの軸外光線の入射角が大きくなる。結果として、シェーディングが発生するため、好ましくない。一方、条件式(7)の上限値を上回ると、バックフォーカスが長くなり過ぎて、光学全長が増大するため好ましくない。
【0034】
条件式(8)は、光学全長と光学系L0の焦点距離の比に関するものである。条件式(8)の下限値を下回ると、光学全長が短くなり過ぎて球面収差などの諸収差を良好に補正することが困難となるため、好ましくない。一方、条件式(8)の上限値を上回ると、光学全長が増大するため、好ましくない。
【0035】
条件式(9)は、第2正レンズの材料のd線におけるアッベ数に関するものである。条件式(9)の下限値を下回る、もしくは条件式(6)の上限値を上回ると、軸上色収差や倍率色収差を良好に補正することが困難となるため、好ましくない。
【0036】
さらに、下記の条件式(2a)乃至(9a)を満足することが好ましく、条件式(2b)乃至(9b)を満足することがより好ましい。
0.70<f1/f<0.90 (2a)
0.80<f2/f<1.10 (3a)
-1.30<f3/f<-0.50 (4a)
-1.40<f4/f<-0.40 (5a)
-10.0<(L4R2+L4R1)/(L4R2-L4R1)<-2.00
(6a)
0.15<BF/TTL<0.35 (7a)
0.85<TTL/f<1.10 (8a)
60<νdL2<82 (9a)
0.70<f1/f<0.85 (2b)
0.85<f2/f<1.05 (3b)
-1.20<f3/f<-0.55 (4b)
-1.30<f4/f<-0.45 (5b)
-8.00<(L4R2+L4R1)/(L4R2-L4R1)<-2.50
(6b)
0.17<BF/TTL<0.28 (7b)
0.89<TTL/f<1.05 (8b)
65<νdL2<82 (9b)
【0037】
次に、各実施例の光学系L0が満足することが好ましい構成について述べる。
【0038】
光学系L0において最も像側に配置される最終レンズ(第Nレンズ)の物体側のレンズ面及び像側のレンズ面はそれぞれ、非球面形状であることが好ましい。また、最終レンズの物体側のレンズ面は光軸近傍に凸面である領域を含み、最終レンズの像側のレンズ面は光軸近傍に凹面である領域を含むことが好ましい。このような構成とすることで、像面湾曲を良好に補正することができる。なお、実施例1乃至3における最終レンズは第6レンズL6であり、実施例4における最終レンズは、第7レンズL7である。さらに、光学系L0における最終レンズの非球面の少なくとも一方は、光軸を含む断面において変曲点を有することがより好ましい。
【0039】
光学系L0における最終レンズの物体側に隣り合って配置されたレンズ(第N-1レンズ)の物体側のレンズ面及び像側のレンズ面はそれぞれ、非球面形状であることが好ましい。さらに、最終レンズの物体側に隣り合って配置されたレンズにおいて、物体側のレンズ面は光軸近傍に凹面である領域を含み、像側のレンズ面は光軸近傍に凸面である領域を含むことが好ましい。このような構成とすることで、像面湾曲を良好に補正することができる。なお、実施例1乃至3における最終レンズの物体側に隣り合って配置されたレンズは第5レンズL5であり、実施例4における最終レンズの物体側に隣り合って配置されたレンズは、第6レンズL6である。
【0040】
ここで、光軸近傍とは近軸領域のことであり、非球面レンズの場合、光軸近傍での凹面と凸面は近軸曲率半径の符号で定義する。また、屈折力の正負についても同様に、近軸曲率半径より算出されるものとする。
【0041】
次に、各実施例の光学系L0について詳細に述べる。
【0042】
[実施例1]
本実施例の光学系L0は、物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞りSP、後群から構成される。前群は、正の屈折力の第1レンズL1(第1正レンズ)、正の屈折力の第2レンズL2(第2正レンズ)、負の屈折力の第3レンズL3(第1負レンズ)からなる。後群は、負の屈折力の第4レンズL4(第2負レンズ)、光軸近傍で正の屈折力の第5レンズL5(第N-1レンズ)、光軸近傍で負の屈折力の第6レンズL6(第Nレンズ)からなる。また、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、全系が物体側へ移動する。
【0043】
[実施例2]
本実施例の光学系L0は、物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞りSP、後群から構成される。前群は実施例1と同様の構成である。後群は、負の屈折力の第4レンズL4(第2負レンズ)、光軸近傍で正の屈折力の第5レンズL5(第N-1レンズ)、光軸近傍で正の屈折力の第6レンズL6(第Nレンズ)からなる。また、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、全系が物体側へ移動する。
【0044】
[実施例3]
本実施例の光学系L0は、物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞りSP、後群から構成される。前群及び後群は実施例1と同様の構成である。また、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第4レンズL4(第2負レンズ)は像側へ移動し、第5レンズL5(第N-1レンズ)と第6レンズL6(第Nレンズ)は物体側へ移動する。
【0045】
[実施例4]
本実施例の光学系L0は、物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞りSP、後群から構成される。前群は実施例1と同様の構成である。後群は、負の屈折力の第4レンズL4(第2負レンズ)、負の屈折力の第5レンズL5(第3負レンズ)、光軸近傍で正の屈折力の第6レンズL6(第N-1レンズ)、光軸近傍で負の屈折力の第7レンズL7(第Nレンズ)からなる。本実施例の後群は、4つのレンズからなり、第4レンズの像側に隣り合って配置された負の屈折力の第5レンズL5を有する点で実施例1乃至3と異なる。また、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、全系が物体側へ移動する。
【0046】
以下に、実施例1乃至4にそれぞれ対応する数値実施例1乃至4を示す。
【0047】
各数値実施例の面データにおいて、rは各光学面の曲率半径、d(mm)は第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上での距離)を表わしている。ただし、mは光入射側から数えた面の番号である。また、ndは各光学部材のd線に対する屈折率、νdは光学部材のアッベ数を表わしている。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)、g線(波長435.8nm)における屈折率をNd、NF、NC、Ngとするとき、以下の式で定義される値である。
νd=(Nd-1)/(NF-NC)
【0048】
なお、各数値実施例において、d、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(°)は全て各実施例の光学系L0が無限遠物体に焦点を合わせた時の値である。バックフォーカスBFは最終レンズ面から像面までの距離である。光学全長は第1レンズ面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えた値である。入射瞳位置は最も物体側のレンズ面(第1面)から入射瞳までの距離である。射出瞳位置は最も像側のレンズ面(最終レンズ面)から射出瞳までの距離である。前側主点位置は第1レンズ面から前側主点までの距離である。後側主点位置は最終レンズ面から後側主点までの距離である。これら各数値は近軸量であり、符号は物体側から像側の向きを正とする。
【0049】
なお、数値実施例の可変間隔は、無限遠物体に合焦した状態の間隔と、像面から2000mmの物体に合焦した状態の間隔を示す。
【0050】
また、光学面が非球面の場合は、面番号の右側に、*の符号を付している。非球面形状は、Xを光軸方向の面頂点からの変位量、hを光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、Rを近軸曲率半径、Kを円錐定数、A4、A6、A8、A10を各次数の非球面係数とするとき、以下の式で表すことができる。なお、各非球面係数における「e±XX」は「×10±XX」を意味している。
x=(h/R)/[1+{1-(1+K)(h/R)1/2]+A4×h+A6×h
+A8×h+A10×h10
【0051】
[数値実施例1]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 42.349 8.30 1.69680 55.5 45.95
2 547.596 0.15 44.94
3 30.956 7.45 1.53775 74.7 39.30
4 96.010 2.25 36.89
5 287.420 1.60 1.85478 24.8 35.28
6 43.306 8.35 32.01
7(絞り) ∞ 1.90 27.82
8 19.834 1.60 1.95375 32.3 23.31
9 15.298 14.60 21.09
10* -37.232 3.95 1.68040 18.1 22.75
11* -28.483 8.30 25.25
12* 39.739 3.40 1.53110 56.0 32.98
13* 32.391 (可変) 35.01
像面 ∞

非球面データ
第10面
K = 0.00000e+00 A 4=-3.66391e-05 A 6= 2.53821e-07 A 8=-2.34714e-09 A10= 1.50950e-11 A12=-4.19528e-14

第11面
K = 0.00000e+00 A 4=-4.34715e-05 A 6= 3.90656e-07 A 8=-2.91211e-09 A10= 1.38327e-11 A12=-3.00454e-14

第12面
K = 0.00000e+00 A 4=-1.80045e-04 A 6= 1.22270e-06 A 8=-6.88559e-09 A10= 2.68089e-11 A12=-6.04575e-14 A14= 5.59991e-17

第13面
K = 0.00000e+00 A 4=-1.87583e-04 A 6= 1.14301e-06 A 8=-6.23417e-09 A10= 2.23086e-11 A12=-4.48786e-14 A14= 3.67336e-17

焦点距離 85.00
Fナンバー 1.85
半画角(°) 14.28
像高 21.64
光学全長 78.50
BF 16.65

可変間隔
物体距離 無限遠 2000
d 13 16.65 20.66

入射瞳位置 40.66
射出瞳位置 -30.21
前側主点位置 -28.52
後側主点位置 -68.35

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 65.43
2 3 81.69
3 5 -59.83
4 8 -84.72
5 10 150.61
6 12 -392.93
【0052】
[数値実施例2]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 41.263 8.50 1.72916 54.7 45.95
2 582.058 0.15 44.90
3 28.027 6.80 1.55200 70.7 38.21
4 61.390 2.25 35.83
5 239.753 1.60 1.85478 24.8 35.44
6 63.587 4.15 32.87
7(絞り) ∞ 1.00 30.67
8 35.293 1.60 1.78472 25.7 26.67
9 16.610 15.45 23.10
10* -35.555 4.00 1.68040 18.1 22.66
11* -27.747 8.85 25.18
12* 97.411 4.80 1.53110 56.0 32.68
13* 303.071 (可変) 35.05
像面 ∞

非球面データ
第10面
K = 0.00000e+00 A 4=-2.76431e-05 A 6= 1.03872e-07 A 8=-8.38544e-10 A10= 4.69632e-12 A12=-1.65213e-14

第11面
K = 0.00000e+00 A 4=-2.62340e-05 A 6= 1.13994e-07 A 8=-5.99879e-10 A10= 1.97320e-12 A12=-6.31596e-15

第12面
K = 0.00000e+00 A 4=-3.96794e-05 A 6= 1.10499e-08 A 8= 1.09559e-09 A10=-8.90801e-12 A12= 2.96126e-14 A14=-4.12970e-17

第13面
K = 0.00000e+00 A 4=-3.68613e-05 A 6=-5.11591e-08 A 8= 1.10986e-09 A10=-6.85545e-12 A12= 1.90115e-14 A14=-2.23468e-17

焦点距離 85.00
Fナンバー 1.85
半画角(°) 14.28
像高 21.64
光学全長 82.00
BF 22.85

可変間隔
物体距離 無限遠 2000
d 13 22.85 26.80

入射瞳位置 28.57
射出瞳位置 -40.83
前側主点位置 0.12
後側主点位置 -62.15

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 60.51
2 3 87.11
3 5 -101.67
4 8 -41.55
5 10 153.79
6 12 268.12
【0053】
[数値実施例3]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 55.081 7.25 1.76385 48.5 45.94
2 -900.001 0.15 45.19
3 33.263 8.00 1.59522 67.7 39.82
4 112.404 1.90 36.88
5 900.000 1.60 1.85478 24.8 36.01
6 38.269 6.90 32.36
7(絞り) ∞ (可変) 30.50
8 52.255 1.60 1.72916 54.7 28.81
9 31.272 (可変) 27.27
10* -800.000 4.40 1.56650 37.6 25.00
11* -38.299 16.00 26.59
12* 44.028 3.00 1.53110 56.0 32.92
13* 24.845 (可変) 35.01
像面 ∞

非球面データ
第10面
K = 0.00000e+00 A 4=-2.80286e-05 A 6= 1.75161e-07 A 8=-3.29195e-09 A10= 2.00864e-11 A12=-5.84272e-14

第11面
K = 0.00000e+00 A 4=-2.79948e-05 A 6= 1.86810e-07 A 8=-2.89930e-09 A10= 1.60438e-11 A12=-4.15358e-14

第12面
K = 0.00000e+00 A 4=-1.13405e-04 A 6= 2.02016e-07 A 8=-1.53739e-10 A10= 2.92119e-13

第13面
K = 0.00000e+00 A 4=-1.28473e-04 A 6= 2.79017e-07 A 8=-4.90100e-10 A10= 5.31738e-13

焦点距離 85.00
Fナンバー 1.85
半画角(°) 14.28
像高 21.64
光学全長 87.00
BF 17.10

可変間隔
物体距離 無限遠 2000
d 7 1.00 4.76
d 9 18.10 12.51
d13 17.10 18.94

入射瞳位置 32.03
射出瞳位置 -34.12
前側主点位置 -24.02
後側主点位置 -67.89

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 68.18
2 3 76.49
3 5 -46.80
4 8 -110.35
5 10 70.86
6 12 -113.52
【0054】
[数値実施例4]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 41.184 8.35 1.69680 55.5 45.94
2 529.016 0.15 44.99
3 28.808 7.95 1.49700 81.5 38.74
4 112.767 0.90 36.49
5 239.196 1.60 1.85478 24.8 36.31
6 41.679 10.45 32.68
7(絞り) ∞ 1.00 26.57
8 19.077 1.60 1.77250 49.6 22.55
9 14.544 9.00 20.29
10 -92.135 1.30 1.91082 35.2 18.12
11 -410.893 3.80 19.07
12* -85.846 3.25 1.65010 21.5 21.98
13* -33.656 9.95 23.85
14* 170.559 3.20 1.53110 56.0 34.08
15* 57.380 (可変) 35.04
像面 ∞

非球面データ
第12面
K = 0.00000e+00 A 4=-5.53423e-05 A 6= 1.69753e-07 A 8=-1.74427e-09 A10= 2.27125e-11 A12=-1.33773e-13

第13面
K = 0.00000e+00 A 4=-5.04820e-05 A 6= 2.77461e-07 A 8=-2.48684e-09 A10= 2.26228e-11 A12=-9.79112e-14

第14面
K = 0.00000e+00 A 4=-1.64181e-04 A 6= 1.16507e-06 A 8=-4.60509e-09 A10= 1.37356e-11 A12=-2.70300e-14 A14= 2.42037e-17

第15面
K = 0.00000e+00 A 4=-1.79423e-04 A 6= 1.14538e-06 A 8=-5.33096e-09 A10= 1.78096e-11 A12=-3.42652e-14 A14= 2.79771e-17

焦点距離 85.00
Fナンバー 1.85
半画角(°) 14.28
像高 21.64
光学全長 76.00
BF 13.50

可変間隔
物体距離 無限遠 2000
d15 13.50 17.54

入射瞳位置 45.47
射出瞳位置 -27.27
前側主点位置 -46.72
後側主点位置 -71.49

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 63.65
2 3 75.48
3 5 -59.27
4 8 -93.63
5 10 -130.65
6 12 83.12
7 14 -164.43
【0055】
各数値実施例における種々の値を、以下の表1にまとめて示す。
【0056】
[表1]
【0057】
[撮像装置]
次に、各実施例の光学系L0を撮像光学系として用いたデジタルスチルカメラ(撮像装置)10の実施例について、図9を用いて説明する。図9において、10はカメラ本体、11は実施例1乃至4で説明したいずれかの光学系L0によって構成された撮影光学系である。12はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系11によって形成された光学像を受光して光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。カメラ本体10はクイックターンミラーを有する所謂一眼レフカメラでも良いし、クイックターンミラーを有さない所謂ミラーレスカメラでも良い。
【0058】
このように本発明の光学系をデジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、小型かつ大口径でありながら高い光学性能を有する光学系を提供することができる。
【0059】
なお、上述した各実施例の光学系は、デジタルスチルカメラなどの撮像装置に限らず、望遠鏡などの種々の光学機器に適用することができる。
【0060】
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
【0061】
本発明の実施形態は以下の構成を含む。
【0062】
[構成1]
物体側から像側へ順に配置された、前群、開口絞り、後群からなる光学系であって、
前記前群は、物体側から像側へ順に配置された、第1正レンズ、第2正レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1負レンズからなり、
前記後群は、3つまたは4つのレンズからなり、
前記後群の中で最も物体側に配置されたレンズは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2負レンズであり、
前記前群の焦点距離をfF、全系の焦点距離をfとするとき、
0.40<fF/f<1.10
なる条件式を満たすことを特徴とする光学系。
【0063】
[構成2]
前記第2負レンズの物体側のレンズ面の曲率半径をL4R1、前記第2負レンズの像側のレンズ面の曲率半径をL4R2とするとき、
-20.0<(L4R2+L4R1)/(L4R2-L4R1)<-1.0
なる条件式を満たすことを特徴とする構成1に記載の光学系。
【0064】
[構成3]
前記第1正レンズの焦点距離をf1とするとき、
0.60<f1/f<0.90
なる条件式を満たすことを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0065】
[構成4]
前記第2正レンズの焦点距離をf2とするとき、
0.70<f2/f<1.10
なる条件式を満たすことを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0066】
[構成5]
前記第1負レンズの焦点距離をf3とするとき、
-1.50<f3/f<-0.40
なる条件式を満たすことを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0067】
[構成6]
前記第2負レンズの焦点距離をf4とするとき、
-1.50<f4/f<-0.40
なる条件式を満たすことを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0068】
[構成7]
前記光学系のバックフォーカスをBF、前記光学系における最も物体側のレンズ面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えた光学全長をTTLとするとき、
0.10<BF/TTL<0.40
なる条件式を満たすことを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0069】
[構成8]
前記光学系における最も物体側のレンズ面から最終レンズ面までの距離にバックフォーカスを加えた光学全長をTTLとするとき、
0.80<TTL/f<1.10
なる条件式を満たすことを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0070】
[構成9]
前記第2正レンズの材料のd線におけるアッベ数をνdL2とするとき、
60<νdL2<90
なる条件式を満たすことを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0071】
[構成10]
前記後群は、最も像側に配置された第Nレンズ、該第Nレンズの物体側に隣り合って配置された第N-1レンズを有し、
前記第N-1レンズの物体側のレンズ面及び像側のレンズ面はそれぞれ、非球面形状であり、
前記第N-1レンズの物体側のレンズ面は、光軸近傍に凹面である領域を含み、
前記第N-1レンズの像側のレンズ面は、光軸近傍に凸面である領域を含むことを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0072】
[構成11]
前記後群は、最も像側に配置された第Nレンズ、該第Nレンズの物体側に隣り合って配置された第N-1レンズを有し、
前記第Nレンズの物体側のレンズ面及び像側のレンズ面はそれぞれ、非球面形状であり、
前記第Nレンズの物体側のレンズ面は、光軸近傍に凸面である領域を含み、
前記第Nレンズの像側のレンズ面は、光軸近傍に凹面である領域を含むことを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0073】
[構成12]
前記第Nレンズの非球面の少なくとも一方は、光軸を含む断面において変曲点を有することを特徴とする構成11に記載の光学系。
【0074】
[構成13]
前記後群は、物体側から像側へ順に配置された、物体側の面が凸面であるメニスカス形状の第2負レンズ、第3負レンズ、正の屈折力の第N-1レンズ、負の屈折力の第Nレンズからなることを特徴とする構成1または2に記載の光学系。
【0075】
[構成14]
構成1または2に記載の光学系と、
前記光学系により形成される光学像を光電変換する撮像素子を有することを特徴とする撮像装置。
【符号の説明】
【0076】
SP 開口絞り
L1 第1正レンズ
L2 第2正レンズ
L3 第1負レンズ
L4 第2負レンズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9