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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169006
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】福利厚生サービスシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241128BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086172
(22)【出願日】2023-05-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ▲1▼ 展示会(第2回健康経営EXPO 春)での開示日 令和5年5月10日~5月12日 公開者 ICheck株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】521032368
【氏名又は名称】ICheck株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】金子 賢一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】雇用者が福利厚生商品を社員等に提供するための福利厚生サービスシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
雇用者を識別する雇用者識別情報保持部と社員等を識別する社員等識別情報を雇用者識別情報と関連付けて保持する社員等識別情報保持部と雇用者識別情報とセットを識別するセット識別情報を保持する購入セット識別情報保持部と福利厚生商品を識別する福利厚生商品識別情報を保持する福利厚生商品識別情報保持部と社員が福利厚生サービスとして雇用者から提供を受けた福利厚生商品の福利厚生商品識別情報を関連付けた情報である社員等提供福利厚生商品情報を保持する社員等提供福利厚生商品情報保持部と社員等提供福利厚生商品情報保持部にて保持される社員等福利厚生商品情報のうち社員が提供を受けた福利厚生商品識別情報を社員等識別情報を含まない情報として情報提供する雇用者向情報提供部を有する福利厚生サービスシステム。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
社員等に対する福利厚生のために福利厚生商品(サービスを含んでよい。以下同じ。)の購入に費用の支出をする雇用者を識別する雇用者識別情報保持部と、
その雇用者が雇用する社員等を識別する社員等識別情報を雇用者識別情報と関連付けて保持する社員等識別情報保持部と、
雇用者識別情報と関連付けてその雇用者が購入した福利厚生商品のセットを識別するセット識別情報を保持する購入セット識別情報保持部と、
前記社員等に対して提供する前記セットに含まれる複数種類の福利厚生商品を識別する福利厚生商品識別情報を保持する福利厚生商品識別情報保持部と、
前記社員等識別情報に関連付けてその社員が福利厚生サービスとして雇用者から提供を受けた福利厚生商品の福利厚生商品識別情報を関連付けた情報である社員等提供福利厚生商品情報を保持する社員等提供福利厚生商品情報保持部と、
社員等提供福利厚生商品情報保持部にて保持されている社員等福利厚生商品情報のうち同一の雇用者識別情報と関連付けられている社員等識別情報で識別される社員が提供を受けた福利厚生商品識別情報を社員等識別情報を含まない情報として、その雇用者識別情報で識別される雇用者に対して情報提供する雇用者向情報提供部と、
を有する福利厚生サービスシステム。
【請求項2】
福利厚生商品の価格又はポイント(以下「価格等」という。)を福利厚生商品識別情報と関連付けて保持する価格等保持部と、
前記社員等が提供を受けることができる福利厚生商品を、その商品の価格又はその商品に付されたポイントの提供累積値が所定の範囲内で前記社員等が提供を受けることができるように制限する提供範囲制限部と、
前記社員等識別情報で識別される社員等が提供を受けた福利厚生商品に与えられた前記価格又はポイントの累積値を雇用者識別情報と関連付けて取得する累積値取得部と、
累積値取得部が取得した累積値が、所定の範囲に達した場合に、その雇用者識別情報と関連付けて上限に到達した旨の情報を保持する上限到達情報保持部と、
上限到達情報保持部での情報を出力する上限到達情報出力部と、
をさらに有する請求項1に記載の福利厚生サービスシステム。
【請求項3】
前記セットは、そのセットに含まれる複数種類の商品の商品属性に共通性を有する福利厚生商品である請求項1又は請求項2に記載の福利厚生サービスシステム。
【請求項4】
前記セットは、疾病罹患の有無をチェックする検査キットのセットである請求項3に記載の福利厚生サービスシステム。
【請求項5】
同一の福利厚生商品のセットを社員等のために購入した複数の雇用者の前記上限到達情報を統計分析するための統計分析部と、
統計分析の結果を保持する統計分析結果保持部と、
統計分析の結果を出力する統計分析結果出力部と、
をさらに有する請求項2、請求項2に従属する請求項3、又は請求項2に従属する請求項3に従属する請求項4に記載の福利厚生サービスシステム。
【請求項6】
社員等に対する福利厚生のために福利厚生商品(サービスを含んでよい。以下同じ。)の購入に費用の支出をする雇用者を識別する雇用者識別情報保持ステップと、
その雇用者が雇用する社員等を識別する社員等識別情報を雇用者識別情報と関連付けて保持する社員等識別情報保持ステップと、
雇用者識別情報と関連付けてその雇用者が購入した福利厚生商品のセットを識別するセット識別情報を保持する購入セット識別情報保持ステップと、
前記社員等に対して提供する前記セットに含まれる複数種類の福利厚生商品を識別する福利厚生商品識別情報を保持する福利厚生商品識別情報保持ステップと、
前記社員等識別情報に関連付けてその社員が福利厚生サービスとして雇用者から提供を受けた福利厚生商品識別情報を関連付けた情報である社員等提供福利厚生商品情報を保持する社員等提供福利厚生商品情報保持ステップと、
社員等提供福利厚生商品情報保持ステップにて保持されている社員等福利厚生商品情報のうち同一の雇用者識別情報と関連付けられている社員等識別情報で識別される社員が提供を受けた福利厚生商品識別情報を社員等識別情報を含まない情報として、その雇用者識別情報で識別される雇用者に対して情報提供する雇用者向情報提供ステップと、
を有する計算機である福利厚生サービスシステムの動作方法。
【請求項7】
福利厚生商品の価格又はポイント(以下「価格等」という。)を福利厚生商品識別情報と関連付けて保持する価格等保持ステップと、
前記社員等が提供を受けることができる福利厚生商品は、その商品の価格又はその商品に付されたポイントの提供累積値が所定の範囲内で前記社員等が提供を受けることができるように提供範囲制限ステップと、
前記社員等識別情報で識別される社員等が提供を受けた福利厚生商品に与えられた前記価格又はポイントの累積値を雇用者識別情報と関連付けて取得する累積値取得ステップと、
累積値取得ステップが取得した累積値が所定の範囲に達した場合に、その雇用者識別情報と関連付けて上限に到達した旨の情報を保持する上限到達情報保持ステップと、
上限到達情報保持ステップでの情報を出力する上限到達情報出力ステップと、
をさらに有する請求項6に記載の計算機である福利厚生サービスシステムの動作方法。
【請求項8】
前記セットは、そのセットに含まれる複数種類の商品の商品属性に共通性を有する福利厚生商品である請求項6又は請求項7に記載の計算機である福利厚生サービスシステムの動作方法。
【請求項9】
前記セットは、疾病罹患の有無をチェックする検査キットのセットである請求項8に記載の計算機である福利厚生サービスシステムの動作方法。
【請求項10】
同一の福利厚生商品のセットを社員等のために購入した複数の雇用者の前記上限到達情報を統計分析するための統計分析ステップと、
統計分析の結果を保持する統計分析結果保持ステップと、
統計分析の結果を出力する統計分析結果出力ステップと、
をさらに有する請求項7、請求項7に従属する請求項8、又は請求項7に従属する請求項8に従属する請求項9に記載の計算機である福利厚生サービスシステムの動作方法。
【請求項11】
社員等に対する福利厚生のために福利厚生商品(サービスを含んでよい。以下同じ。)の購入に費用の支出をする雇用者を識別する雇用者識別情報保持ステップと、
その雇用者が雇用する社員等を識別する社員等識別情報を雇用者識別情報と関連付けて保持する社員等識別情報保持ステップと、
雇用者識別情報と関連付けてその雇用者が購入した福利厚生商品のセットを識別するセット識別情報を保持する購入セット識別情報保持ステップと、
前記社員等に対して提供する前記セットに含まれる複数種類の福利厚生商品を識別する福利厚生商品識別情報を保持する福利厚生商品識別情報保持ステップと、
前記社員等識別情報に関連付けてその社員が福利厚生サービスとして雇用者から提供を受けた福利厚生商品識別情報を関連付けた情報である社員等提供福利厚生商品情報を保持する社員等提供福利厚生商品情報保持ステップと、
社員等提供福利厚生商品情報保持ステップにて保持されている社員等福利厚生商品情報のうち同一の雇用者識別情報と関連付けられている社員等識別情報で識別される社員が提供を受けた福利厚生商品識別情報を社員等識別情報を含まない情報として、その雇用者識別情報で識別される雇用者に対して情報提供する雇用者向情報提供ステップと、
を有する計算機である福利厚生サービスシステムに読み取り実行可能に記載した福利厚生サービスシステムの動作プログラム。
【請求項12】
福利厚生商品の価格又はポイント(以下「価格等」という。)を福利厚生商品識別情報と関連付けて保持する価格等保持ステップと、
前記社員等が提供を受けることができる福利厚生商品は、その商品の価格又はその商品に付されたポイントの提供累積値が所定の範囲内で前記社員等が提供を受けることができるように提供範囲制限ステップと、
前記社員等識別情報で識別される社員等が提供を受けた福利厚生商品に与えられた前記価格又はポイントの累積値を雇用者識別情報と関連付けて取得する累積値取得ステップと、
累積値取得ステップが取得した累積値が所定の範囲に達した場合に、その雇用者識別情報と関連付けて上限に到達した旨の情報を保持する上限到達情報保持ステップと、
上限到達情報保持ステップでの情報を出力する上限到達情報出力ステップと、
をさらに有する請求項11に記載の計算機である福利厚生サービスシステムに読み取り実行可能に記載した福利厚生サービスシステムの動作プログラム。
【請求項13】
前記セットは、そのセットに含まれる複数種類の商品の商品属性に共通性を有する福利厚生商品である請求項11又は請求項12に記載の計算機である福利厚生サービスシステムに読み取り実行可能に記載した福利厚生サービスシステムの動作プログラム。
【請求項14】
前記セットは、疾病罹患の有無をチェックする検査キットのセットである請求項13に記載の計算機である福利厚生サービスシステムに読み取り実行可能に記載した福利厚生サービスシステムの動作プログラム。
【請求項15】
同一の福利厚生商品のセットを社員等のために購入した複数の雇用者の前記上限到達情報を統計分析するための統計分析ステップと、
統計分析の結果を保持する統計分析結果保持ステップと、
統計分析の結果を出力する統計分析結果出力ステップと、
をさらに有する請求項12、請求項12に従属する請求項13、又は請求項12に従属する請求項13に従属する請求項14に記載の計算機である福利厚生サービスシステムに読み取り実行可能に記載した福利厚生サービスシステムの動作プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス提供者が、福利厚生商品を雇用者に属する社員等に提供するための福利厚生サービスシステムに関する発明である。また、これに関連して、計算機である前記システムの動作方法と、計算機である前記システムに読み取り動作可能なプログラムに関する発明も含まれる。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の発明においては、雇用者が福利厚生サービスを従業者等にするために、外部の企業から福利厚生サービスとして従業員に提供する商品やサービスを購入する。そして、従業員は雇用者が購入した複数の商品やサービスを選択することで、その商品を入手し、又はサービスを享受する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-183474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、当該商品やサービスが従業員のプライバシーに関係する場合があるが、特許文献1には、ある福利厚生商品を注文した社員等の情報を雇用者に秘匿化することで、社員等が福利厚生商品を購入しやすくするための仕組みについては記載されていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上のような課題を解決するために、
第1の発明として、
社員等に対する福利厚生のために福利厚生商品(サービスを含んでよい。以下同じ。)の購入に費用の支出をする雇用者を識別する雇用者識別情報保持部と、
その雇用者が雇用する社員等を識別する社員等識別情報を雇用者識別情報と関連付けて保持する社員等識別情報保持部と、
雇用者識別情報と関連付けてその雇用者が購入した福利厚生商品のセットを識別するセット識別情報を保持する購入セット識別情報保持部と、
前記社員等に対して提供する前記セットに含まれる複数種類の福利厚生商品を識別する福利厚生商品識別情報を保持する福利厚生商品識別情報保持部と、
前記社員等識別情報に関連付けてその社員が福利厚生サービスとして雇用者から提供を受けた福利厚生商品の福利厚生商品識別情報を関連付けた情報である社員等提供福利厚生商品情報を保持する社員等提供福利厚生商品情報保持部と、
社員等提供福利厚生商品情報保持部にて保持されている社員等福利厚生商品情報のうち同一の雇用者識別情報と関連付けられている社員等識別情報で識別される社員が提供を受けた福利厚生商品識別情報を社員等識別情報を含まない情報として、その雇用者識別情報で識別される雇用者に対して情報提供する雇用者向情報提供部と、
を有する福利厚生サービスシステムを提供する。
【0006】
第2の発明として、第1の発明を基礎として、
福利厚生商品の価格又はポイント(以下「価格等」という。)を福利厚生商品識別情報と関連付けて保持する価格等保持部と、
前記社員等が提供を受けることができる福利厚生商品は、その商品の価格又はその商品に付されたポイントの提供累積値が所定の範囲内で前記社員等が提供を受けることができるように提供範囲制限部と、
前記社員等識別情報で識別される社員等が提供を受けた福利厚生商品に与えられた前記価格又はポイントの累積値を雇用者識別情報と関連付けて取得する累積値取得部と、
累積値取得部が取得した累積値が前記提供範囲制限部での所定の範囲に達した場合に、その雇用者識別情報と関連付けて上限に到達した旨の情報を保持する上限到達情報保持部と、
上限到達情報保持部での情報を出力する上限到達情報出力部と、
をさらに有する福利厚生サービスシステムを提供する。
【0007】
第3の発明として、第1または第2の発明を基礎として、
前記セットは、そのセットに含まれる複数種類の商品の商品属性に共通性を有する福利厚生商品である福利厚生サービスシステムを提供する。
【0008】
第4の発明として、第1から第3の発明のいずれかを基礎として、
前記セットは、疾病罹患の有無をチェックする検査キットのセットである請求項3に記載の福利厚生サービスシステムを提供する。
【0009】
第5の発明として、第1から第4の発明のいずれかの発明を基礎として、
同一の福利厚生商品のセットを社員等のために購入した複数の雇用者の前記上限到達情報を統計分析するための統計分析部と、
統計分析の結果を保持する統計分析結果保持部と、
統計分析の結果を出力する統計分析結果出力部と、
をさらに有する福利厚生サービスシステムを提供する。
【0010】
さらに、第1の発明から第5の発明の計算機である福利厚生サービスシステムの動作方法と、読み込み可能な動作プログラムも提供する。また、動作プログラムは記録媒体に記録されたものであってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の福利厚生サービスシステムによれば、社員等は、福利厚生商品を利用しやすくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明にかかる発明のハードウェア図の一例
図2】本発明にかかる発明の概念図
図3】実施形態1にかかる発明の機能ブロック図
図4】実施形態1にかかる発明のハードウェア図
図5】実施形態1にかかる発明の動作フローチャート図
図6】実施形態2、3、4にかかる発明の機能ブロック図
図7】実施形態2、3、4にかかる発明のハードウェア図
図8】実施形態2、3、4にかかる発明の動作フローチャート図
図9】実施形態5にかかる発明の機能ブロック図
図10】実施形態5にかかる発明のハードウェア図
図11】実施形態5にかかる発明の動作フローチャート図
図12】雇用者向情報提供部が雇用者に対して、提供する情報の一例
図13】福利厚生商品申込画面の図
図14】上限到達情報出力部の出力結果の一例
図15】統計分析結果出力部の出力結果の一例
【発明を実施するための形態】
【0013】
<全実施形態の説明の前提>
<本発明を構成し得るハードウェアについて>
本件発明は、原則的に電子計算機を利用する発明であるが、少なくとも一部はソフトウェアによって実現され、ハードウェアによっても実現され、ソフトウェアとハードウェアの協働によっても実現される。この場合に、ソフトウェアはハードウェア資源を利用して各種演算を行い求められるデータや情報を通じて諸機能を実現する。ソフトウェアによる情報処理が、ハードウェア資源を用いて具体的に実現されていると言える。
【0014】
本件発明の各構成要件の全部又は一部を実現するハードウェアでは、計算機の基本的構成であるCPU、メモリ、バス、入出力装置、各種周辺機器、ユーザーインタフェースなどによって構成される。各種周辺機器には、記憶装置、インターネット等インターフェイス、インターネット等機器、LAN機器、Wifi(登録商標)機器、ディスプレイ、ディスプレイインターフェイス、キーボード、マウス、スピーカ、マイク、カメラ、ビデオ、テレビ、CD装置、DVD装置、ブルーレイ装置、USBメモリ、USBメモリインタフェース、着脱可能タイプのハードディスク、一般的なハードディスク、プロジェクタ装置、SSD、電話、ファックス、コピー機、印刷装置、ムービー編集装置、各種センサ装置などが含まれうる。
【0015】
また、本システムは、必ずしも一つの筐体によって構成されている必要はなく、複数の筐体を通信で結合して構成されるものであってもよい。また、通信は、LANであってもWAN、Wifi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、赤外線通信、超音波通信、近距離無線通信(NFC)、携帯電話網であってもよく、さらに、一部が国境を跨いで設置されていてもよい。
【0016】
<全実施形態における本願発明の自然法則の利用性の充足>
本発明は、コンピュータと通信設備とソフトウェアとの協働で機能する部分をも含むものである。本発明は、ICTならではの処理が含まれているのでいわゆるビジネスモデル特許として成立するものである。本願発明はコンピュータなどのリソースを請求項や明細書に記載された事項と、それらの事項に関係する技術常識に基づいて判断すれば、本願発明は自然法則を利用したものであることとなる。
【0017】
<特許法で求められる自然法則の利用の意義についての出願人の理解>
特許法で求められる自然法則の利用とは、法目的に基づいて、発明が産業上利用性を有し、産業の発達に寄与するものでなければならないとの観点から、産業上有用に利用することができる発明であることを担保するために求められるものである。つまり、産業上有用であること、すなわち出願に際して宣言した発明の効果がその発明の実施によってある一定の確実性の下再現できることを求めるものである。この観点から自然法則利用性とは、発明の効果を発揮するための発明の構成である発明特定事項(発明構成要件)のそれぞれが発揮する機能が自然法則を利用して発揮されるものであればよい、と解釈される。さらに言えば、発明の効果とはその発明を利用する顧客に所定の有用性を提供できる可能性があればよいのであって、その有用性を顧客がどのように感じたり、考えたりするかという観点で見るべきではない。したがって、顧客が本システムによって得る効果が心理的な効果であったとしても、その効果自体は求められる自然法則の利用性の対象外の事象である。
【0018】
<ハードウェア構成>
本件発明は、原則的に電子計算機を利用する発明であるが、ソフトウェアによって実現され、ハードウェアによっても実現され、ソフトウェアとハードウェアの協働によっても実現される。本件発明の各構成要件の全部又は一部を実現するハードウェアでは、コンピュータの基本的構成であるCPU、メモリ、バス、入出力装置、各種周辺機器、ユーザーインタフェースなどによって構成される。各種周辺機器には、記憶装置、インターネット等インターフェイス、インターネット等機器、ディスプレイ、キーボード、マウス、スピーカ、カメラ、ビデオ、テレビ、実験室又は工場などでの生産状態を把握するための各種センサ(流量センサ、温度センサ、重量センサ、液量センサ、赤外線センサ、出荷個数計数機、梱包個数計数機、異物検査装置、不良品計数機、放射線検査装置、表面状態検査装置、回路検査装置、人感センサ、作業者作業状況把握装置(映像、ID、PC作業量などで)等)、CD装置、DVD装置、ブルーレイ装置、USBメモリ、USBメモリインタフェース、着脱可能タイプのハードディスク、一般的なハードディスク、プロジェクタ装置、SSD、電話、ファックス、コピー機、印刷装置、ムービー編集装置、各種センサ装置、などが含まれる。 また、本システムは、必ずしも一つの筐体によって構成されている必要はなく、複数の筐体を通信で結合して構成されるものであってもよい。また、通信は、LANであってもWAN、WIFI、ブルートゥース(登録商標)、赤外線通信、超音波通信であってもよく、さらに、一部が国境を跨いで設置されていてもよい。さらに、複数の筐体のそれぞれが異なる主体によって運営されていてもよく、一の主体によって運営されていてもよい。本件発明のシステムの運用主体は、単数であるか複数であるかは問わない。また、本システムの他に第三者の利用する端末、さらに他の第三者の利用する端末を含むシステムとしても発明を構成することができる。また、これらの端末は国境を越えて設置されていてもよい。さらに、本システムや前記端末の他に第三者の関連情報や、関連人物の登録のために利用される装置、登録の内容を記録するためのデータベースに利用される装置などが用意されてもよい。これらを、本システムに備えて構成してもよい。また、これらを本システム外に備えてこれらの情報を利用可能に本システムを構成してもよい(図1)。
【0019】
図1にあるように、計算機は、マザーボード上に構成される、チップセット、CPU、不揮発性メモリ、メインメモリ、各種バス、BIOS、USBやHDMI(登録商標)やLANなどの各種インターフェイス、リアルタイムクロック等からなる。これらはオペレーティングシステムやデバイスドライバ(USB、HDMI(登録商標)などの各種インターフェイス、カメラ、マイク、スピーカ又はヘッドホン、ディスプレイなどの各種機器組込み用)、各種プログラムなどと協働して動作する。本発明を構成する各種プログラムや各種データはこれらのハードウェア資源を効率的に利用して各種の処理を実行するように構成されている。
【0020】
以下ハードウェアとしてコンピュータを構成する主な部品について、例として説明する。なおこれらの例に本発明は限定されない。
【0021】
≪チップセット≫
「チップセット」は、計算機のマザーボードに実装され、CPUの外部バスと、マザーボードに搭載された不揮発性メモリや周辺機器を接続する標準バスとの連絡機能、つまりブリッジ機能を集積した大規模集積回路(LSI)のセットである。古くは、CPUと接続しメインメモリやグラフィックス処理用のチップ(GPU)を搭載したグラフィックスカードとの間のように高速性を求められる処理を行うノースブリッジと、ノースブリッジと接続し比較的低速なインターフェイスとの間の処理をするサウスブリッジの2チップ構成であった。近年は、CPUにノースブリッジ機能が統合され、以前のサウスブリッジのみとなったが、引き続きチップセットとも呼ばれる。本明細書ではCPUにノースブリッジの機能が内蔵されたサウスブリッジのみの1チップ構成で説明する。なお前記のようにノースブリッジとサウスブリッジの2チップ構成の場合でも、サウスブリッジの機能をもCPUに統合したチップセットなしの場合でも、本発明の効果は変わらない。
【0022】
(サウスブリッジ)
チップセットが1構成チップ時のサウスブリッジは、PCI Expressインターフェイス(スロット)、SATA(Serial ATA)またはeSATAインターフェイス、USBインターフェイス、LAN(Ethernet)インターフェイス、リアルタイムクロックなどとのI/O機能やサウンド機能を担う。1チップ構成時のチップセットは、ディスプレイや、USB/LAN端子などの外部接続や、HDDやSSDとの接続用のSATAなどや、PCI Expressなどのインターフェイスを制御する処理を行うチップであり、CPUとはポイント・ツー・ポイントのハードウェアインターフェイス(例えばDMI:Direct Media Interface)で接続される。チップによっては、不揮発性メモリ(HDDなど)のRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks:複数のHDDなどをひとつのドライブのように認識・表示させる技術)をサポートする。
また近年使われることが少なくなった、高速な動作が必要でない、あるいは不可能であるようなPS/2ポート、フロッピーディスクドライブ、RS-232Cなどのシリアルポート、プリンタ向けのIEEE1284などのパラレルポート、ISAバスなどをサポートする場合には、サウスブリッジにLow Pin Countバスで接続するスーパーI/Oチップと呼ばれる別のLSIが使われる。
【0023】
≪バス≫
バスにはパラレルバスとシリアルバスとがある。パラレルバスは、ビット数分の信号線を用意して、クロックに同期させて伝送する。クロック信号の専用線をデータ線と平行して設け、受信側でのデータ復調の同期を行う。シリアルバスは、1ビットずつデータを転送する。
マザーボード上の周辺機器や各種制御部と、CPU(MPU)と、を繋ぐためにバスが用いられる。CPU内部でCPUコアとキャッシュメモリなどを接続する内部バスに対し、CPUとCPU外のメモリ等を接続するためのバスは外部バスと呼ばれる。CPUに内蔵されたメモリコントローラとメインメモリとの間をつなぐ外部バスは、例えばDDR4-SDRAM(Double-Data-Rate4 Synchronous Dynamic Random Access Memory)を使用するDDR4規格対応の場合は64bit幅のパラレルバスである。DDR4規格の一例としてDDR4-3200メモリ規格対応であれば、メモリ最大動作周波数3200MHz×バス幅64(bit)÷8(bit→Byte変換)=25.6(GB/s)の帯域幅となる。CPUとサウスブリッジ間の接続には上記のようにDMI(Direct Media Interface)などのポイント・ツー・ポイント接続が使われる。
PCI ExpressやSATA等の外部接続用の拡張バスはチップセットによって連結される。パラレルバスとしては、GPIB、IDE/(パラレル)ATA、SCSI、PCIなどがある。
シリアルバスは、1ビットずつデータを転送する。高速化に限界があるため、PCIの改良版PCI Expressでは、ポイント・ツー・ポイント配線とシリアル転送方式を採用している。USBや、SATAもデータ転送はシリアルである。
【0024】
≪CPU≫
CPUはメインメモリ上にあるプログラムと呼ばれる命令列を順に読み込んで解釈・実行することで信号からなる情報を同じくメインメモリ上に出力する。CPUは計算機内での演算を行なう中心として機能する。なお、CPUは演算の中心となるCPUコア部分と、その周辺部分とから構成され、CPU内部にレジスタ、キャッシュメモリ(1次、2次、3次)や、キャッシュメモリとCPUコアとを接続する内部バス、メモリコントローラ、タイマー、サウスブリッジとの接続バスとのインターフェイスなどが含まれる。CPUにグラフィック機能(GPU)を統合している場合は、グラフィックスインターフェイスやCPUコアと接続する内部バスなども含まれる。GPUを内蔵したCPUで外付けグラフィックスボードを使用する場合は、CPUに内蔵されたグラフィックインターフェイス(PCI Expressなど)に接続される。
なお、CPUコアは一つのCPU(チップ)に複数備えられていてもよい。実施形態での説明は2コアタイプのものであるが、これに限定されない。またCPUチップを複数備える構成であってもよい。CPU内にプログラムを内蔵することもできる。
【0025】
≪不揮発性メモリ≫
(HDD)
ハードディスクドライブの基本構造は、磁気ディスク、磁気ヘッド、および磁気ヘッドを搭載するアームから構成される。外部インターフェイスは、SATA(過去ではATA)やSAS(Serial Attached SCSI、過去ではSCSI)などを採用することができる。HDDのインターフェイスは大きくは前記のATA系とSCSI系に二分される。ATA系は物理的に接続された相手に一方的にデータを送る方式であり、マザーボード上のBIOS(またはUEFI)に依存するために、CPUの処理時間を常に要求する。SCSI系は接続された相手の状態を確認しながら正確にデータを送る方式であり、HDD内に制御用システムを備えるため、CPUの負荷を抑えられる。ATA系は廉価で大容量であるが、SCSI系はサーバ向けのシステムから発展し、高速性や拡張性の高さで優れ、SCSIコマンドをマルチスレッドで処理できるため、高負荷環境下でも高い信頼度をもつ。
HDDは容量単価に優れるが、上記のように可動部を含むためアクセスに時間を要することや機械的故障の懸念があることから、高い信頼性を要求されるサーバ装置向けなどでRAIDを使い、複数台のHDDに同時に分散して読み書きしたり、複数のHDDに同じファイルを書き込んだりといった構成をとることができる。
【0026】
(フラッシュメモリ)
現在、NAND型フラッシュメモリとNOR型フラッシュメモリの2種が一般に使われている。読み出し書き出し速度は一長一短あるが、NAND型の方が高集積化には有利であり、データストレージ用途に使われる。ハードディスクドライブと比較し、可動部がないため小型で、稼動時の振動や音が発生しない。但し容量単価はハードディスクドライブを置き換えるようなところまで下がってはいない。ハードディスクドライブよりも高価だが、装置が小型化でき、衝撃などにも強くなるという利点がある。スマートフォンや携帯情報端末では、搭載されるデータストレージ目的の記憶容量は通常64GB~256GB程度であるため、小型軽量化目的もあってフラッシュメモリが使われる。PCなどではOSやアプリケーションソフトを記憶するアクセス頻度の高いドライブにはフラッシュメモリからなるソリッドステートドライブ(SSD)が使用されるようになりつつある。
【0027】
≪メインメモリ≫
CPUが直接アクセスしてメインメモリ上の各種プログラムを実行する。メインメモリは揮発性のメモリでDRAMが用いられる。メインメモリ上のプログラムはプログラムの起動命令を受けて不揮発性メモリからメインメモリ上に展開される。その後もプログラム内で各種実行命令や、実行手順に従ってCPUがプログラムを実行する。
【0028】
≪オペレーティングシステム(OS)≫
オペレーティングシステムは計算機上の資源をアプリケーションに利用させるための管理をしたり、各種デバイスドライバを管理したり、ハードウェアである計算機自身を管理するために用いられる。小型の計算機ではオペレーティングシステムとしてファームウェアを用いることもある。
【0029】
≪UEFI≫
以前使用されていたBIOSを発展させた後継として同様の役割りをするUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)が近年使われている。UEFIもBIOSと同様フラッシュROMに格納された状態でマザーボード上に搭載される。UEFIを収めたフラッシュROMチップは、計算機のハードウェアを立ち上げてオペレーティングシステムを稼働させるための手順をCPUに実行させるもので、最も典型的には計算機の起動命令を受けるとCPUが最初に読取りに行くハードウェアである。ここには、ディスク(不揮発性メモリ)に格納されているオペレーティングシステムのアドレスが記載されており、CPUに展開されたUEFIによってオペレーティングシステムが順次メインメモリに展開されて稼働状態となる。なお、UEFIは、バスに接続されている各種デバイスの有無をチェックするチェック機能をも有している。チェックの結果はメインメモリ上に保存され、適宜オペレーティングシステムによって利用可能な状態となる。なお、外部装置などをチェックするようにUEFIを構成してもよい。
【0030】
本発明は基本的に汎用計算機プログラム、各種デバイスで構成することが可能である。計算機の動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムをメインメモリにロードして、メインメモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、USB、LAN端子、PCI Expressインターフェイス、通信バッファ等が考えられる。
【0031】
以下に記載するシステムを構成する各機能ブロックは、いずれもハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアのいずれによっても実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメインメモリ、GPU、画像メモリ、グラフィックボード、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶媒体とそれらの媒体の読取ドライブなど)、情報入力に利用される操作ボタン等の入力デバイス、マウス、タッチパネル、専らタッチパネルをタッチする目的で利用する電子ペン、ジョイスティック又はジョイスティック類似のポインタ位置入力装置その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェイス、LAN端子などの通信用インターフェイス、GPS受信インターフェイス、GPS用演算装置、ジャイロセンサ、加速度センサ、回転検知センサ、これらセンサの信号の処理装置、カメラ、画像ファイル処理回路、スピーカ、マイク、音声ファイル処理回路、通信用インターフェイス、バーコードリーダー、電子カードリーダー、POS端末、顔認証装置、暗号化装置、指紋認証装置、掌紋認証装置、網膜認証装置などの生体認証装置や、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどが挙げられる。特にスマートフォン、タブレット端末、携帯電話、スマートウォッチ、パーソナルコンピュータ、データセンターのサーバ装置、有線・無線ネットワーク及びインターフェイスなどを利用する。
【0032】
メインメモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェイスなどから入力されメモリやハードウェア上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、前記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。ここで、上記プログラムは、モジュール化された複数のプログラムとして実現されてもよいし、二以上のプログラムを組み合わせて一のプログラムとして実現されても良い。
【0033】
また、本発明は、その一部をソフトウェアとして構成することも可能である。さらに、そのようなソフトウェアが記録された記憶媒体も当然に本発明の技術的な範囲に含まれる(本実施形態に限らず、本明細書の全体を通じて同様である。)。
【0034】
<本願発明において使う用語について>
「識別情報」とは、何らかを識別するために用いられる記号、文字、符号などである。ただし、識別情報そのものが識別される情報そのものである場合があってもよい。例えば、文字列記録Aを識別する情報である識別情報が、文字列記録A自身である場合があってよい。従って識別情報は単なる記号、文字、符号である場合とその記号、文字、符号などで識別されるものである場合が同時に成立してもよい。
【0035】
「関連付け」とは、二以上の情報が直接的に関連付けられている場合の他、二以上の情報が他の一以上の情報を介して間接的に関連付けられている場合も含む意味で本願明細書においては用いられる。間接的な関連付けは、必ずしも一の装置(筐体が一の筐体である装置)内での関連付けに限定されず、複数の装置にわたって関連付けられている場合も含まれる。
【0036】
「基づいて」とは、対象そのものに拠る場合と、対象に何らかの処理をした後のものに拠る場合の両方を含む。
以上については、本願明細書中の全ての実施形態におけるハードウェア構成の説明で共通に利用される構成である。
以下、本件発明の実施の形態について、実施形態中にて説明する実施例と請求項との関係を示す。
【0037】
実施形態1の説明は、主として請求項1と、請求項6と、請求項11に関するものである。
実施形態2の説明は、主として請求項2と、請求項7と、請求項12に関するものである。
実施形態3の説明は、主として請求項3と、請求項8と、請求項13と、
実施形態4の説明は、主として請求項4と、請求項9と、請求項14に関するものである。
実施形態5の説明は、主として請求5と、請求項10と、請求項15に関するものである。
【0038】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図2は、本発明にかかる概念図である。まず、雇用者が、サービス提供者にセットの提供に関するサービスを申し込む。そして、その雇用者に属する社員等が福利厚生商品の提供の申し込みを行う。それにより、サービス提供者から社員等に対して、福利厚生商品が提供される。本件発明は、サービス提供者が管理するシステムを念頭に置いている。あるいは、複数のサービス提供者に対して管理サービスを提供する企業等が利用するシステムを念頭に置いている。
【0039】
<実施形態1> 主に請求項1、6、11に対応する
<実施形態1 概要>
本実施形態は、雇用者が雇用している社員等に対して福利厚生の一環として第三者から提供される商品やサービスの利用状況を社員等の氏名等個人を特定する情報を除外して知ることができるサービスに利用されるシステムである。
【0040】
<実施形態1 機能的構成>
図3に実施形態1の福利厚生サービスシステムの機能ブロック図を示す。
本実施形態の福利厚生サービスシステム0300は、雇用者識別情報保持部0301と、社員等識別情報保持部0302と、購入セット識別情報保持部0303と、福利厚生商品識別情報保持部0304と、社員等提供福利厚生商品情報保持部0305と、雇用者向情報提供部0306と、を有する。
【0041】
なお、上記機能ブロックは本発明を実施するための一例であって、本発明が克服すべき課題及びその効果と矛盾しない範囲において適宜その機能を省略したり、新たな機能を付加したりしてよい。以下の実施形態1以降の説明でも同様である。なお、下記の各実施形態にて記載される各機能部を取捨選択し、それらの機能部によって新たな実施形態を実現してもよい。
<実施形態1 構成の説明>
【0042】
<<実施形態1 雇用者識別情報保持部>>
「雇用者識別情報保持部」は、社員等に対する福利厚生のために福利厚生商品(サービスを含んでよい。以下同じ。)の購入に費用の支出をする雇用者を識別する雇用者識別情報を保持する機能を有する。
【0043】
「福利厚生商品」にはサービスも含み、以下のようなものが考えられる。
健康保険・労働保険の加入補助:従業員が加入する健康保険や労働保険の保険料の一部を会社が負担することで、従業員の負担を軽減し、福利厚生として提供することができる。プロのカウンセリングサービス:ストレスやメンタルヘルスに関する相談を受け付け、専門家が対応するカウンセリングサービスを提供することができる。従業員のメンタルヘルスケアに貢献することができる。
健康診断・医療費補助:定期的な健康診断を受けられるようにしたり、医療費の一部を補助することで、従業員の健康管理をサポートすることができる。
スポーツクラブ会員権の補助:従業員がスポーツクラブに入会する際に、一定の補助を行うことで、健康促進に役立つ福利厚生を提供することができる。
子育て支援制度:出産・育児に伴う費用や、育児休暇中の給与補償、保育料の一部負担など、従業員が子育てしやすい環境を整えることができる。
家族手当:従業員が家族を養うための費用を補助することで、家庭の負担を軽減し、家族との時間を大切にできる環境を整えることができる。
教育支援制度:従業員が専門的な資格取得や、キャリアアップに役立つ講座を受講するための費用を補助することで、スキルアップをサポートすることができる。
【0044】
「雇用者」とは、社員等に対して雇用を提供する法人、個人、または団体のことを指す。雇用者は、雇用契約を結び、社員等に対して給与や福利厚生を提供し、労働条件や職務内容を定める。
【0045】
「社員等」とは、ある企業や組織である雇用者に雇用され、その企業や組織の一員として業務を行う人々を指す。社員等には正社員や契約社員、派遣社員などが含まれる。
雇用者識別情報保持部は、リレーショナルデータベースによって実現されるものであってよい。
雇用者識別情報保持部がリレーショナルデータベース等によって実現される場合、当該データベースのテーブルは、データ項目として雇用者識別情報、雇用者名、本社所在地等を有してよい。
「雇用者識別情報」は、社員等に対する福利厚生のために福利厚生商品の購入に費用の支出をする雇用者を識別するための情報である。
「雇用者名」は、雇用者である企業名を示す情報である。
「本社所在地」は、当該雇用者の主たる住所を示す情報である。
【0046】
<<実施形態1 社員等識別情報保持部>>
社員等識別情報保持部は、雇用者が雇用する社員等を識別する社員等識別情報を雇用者識別情報と関連付けて保持する機能を有する。
「社員等識別情報」とは、少なくとも本システム内において社員等を識別するための情報である。社員等識別情報は、少なくとも雇用者がその識別情報で識別される社員等は自己の雇用する者であることを認定できる識別情報である必要がある。したがって、社員等識別情報にはその社員等の雇用企業内における社員番号や、その社員の住所と氏名などと関連付けられている情報である必要がる。そして、基本的には社員等がセットの中から選択する福利厚生商品は、雇用者を介しないでその社員等に郵送、宅配便などを利用してわたす必要があることから住所、氏名等は本システム内にて社員等識別情報と関連付けられて保持されていることが好ましい。
「雇用者識別情報」とは、雇用者を識別するための情報である。雇用者識別情報は少なくとも後述する雇用者向け情報提供部から情報を提供するために必要な情報と関連付けられている必要がある。例えば、雇用者向け情報提供部がウエブページを介して情報を提供するものである場合にはその雇用者のウエブ閲覧IDやパスワードなどが関連付けられている必要がある。また電子メール等で情報を提供する場合にはその雇用者がメールを受け取ることができるメールアドレスと関連付けられている必要がある。あるいは郵送などで情報を提供する場合にはその雇用者等が郵便物を受け取ることができる住所や郵便番号等と関連づけられている必要がある。
社員等識別情報保持部は、リレーショナルデータベースによって実現されるものであってよい。
社員等識別情報保持部がリレーショナルデータベース等によって実現される場合、当該データベースのテーブルは、データ項目として、社員等識別情報、雇用者識別情報等を有してよい。
【0047】
<<実施形態1 購入セット識別情報保持部>>
「購入セット識別情報保持部」は、雇用者識別情報と関連付けてその雇用者が購入した福利厚生商品のセットを識別するセット識別情報を保持する。
「セット」は少なくとも2種類以上の福利厚生商品で構成される。
例えば、セットが、疾病罹患の検査用品であれば、そのセットに含まれる福利厚生商品は、大腸がん検査キット、前立腺がん検査キット、ピロリ菌検査キット、HIVリスク検査キットなどとなる。この種のキットは社員等が何を選択したかに関して匿名性が重要なキットと言える。
「セット識別情報」とは、雇用者が購入する福利厚生商品のセットを識別するための情報である。セット識別情報は、IDであってもよいし、セットの名称であってもよい。セットは、福利厚生商品を提供する者が決めるものなので基本的には本システムの管理者などによって登録される。ただし、セットの内容を雇用者が自由に設計できるようなシステムとなっている場合には、どの福利厚生商品を組み褪せてセットとできるかに関する情報を雇用者に提供し、雇用者がその情報に基づいて選択した福利厚生商品群にシステムが自動的にセット識別情報を付与するように構成してもよい。
購入セット識別情報保持部は、リレーショナルデータベースによって実現されるものであってよい。
購入セット識別情報保持部がリレーショナルデータベース等によって実現される場合、当該データベースのテーブルは、データ項目として雇用者識別情報、セット識別情報等を有してよい。
【0048】
<<実施形態1 福利厚生商品識別情報保持部>>
「福利厚生商品識別情報保持部」は、社員等に対して提供される前記セットに含まれる複数種類の福利厚生商品を識別する福利厚生商品識別情報を保持する機能を有する。
「福利厚生商品識別情報」とは、社員等に対して提供されるセットに含まれる複数種類の福利厚生商品を識別するための情報である。
福利厚生商品識別情報は、IDであってもよいし、福利厚生商品の名称であってもよい。
セットに関する各種情報と、セットに含まれる福利厚生商品に関する各種情報は、基本的にはサービス提供者が企画し、決定するものである。以下では、セットに含まれる福利厚生商品の設定は、サービス提供者によって設定されるものとして説明するが、セットとそこに含まれる福利厚生商品の選定や設定は、雇用者や社員等が個別に行えるものであってもよい。
【0049】
福利厚生商品識別情報保持部は、リレーショナルデータベースによって実現されるものであってよい。
福利厚生商品識別情報保持部がリレーショナルデータベース等によって実現される場合、当該データベースのテーブルは、データ項目として福利厚生商品識別情報、セット識別情報、福利厚生商品名等を有してよい。これにより、セット識別情報と福利厚生商品識別情報と関連付けて保持することができる。また、福利厚生商品識別情報保持部は、商品の属性を表す、商品属性を保持してもよい。
【0050】
<<実施形態1 社員等提供福利厚生商品情報保持部>>
「社員等提供福利厚生商品情報保持部」は、社員等識別情報に関連付けてその社員が福利厚生サービスとして雇用者から提供を受けた福利厚生商品識別情報を関連付けた情報である社員等提供福利厚生商品情報を保持する機能を有する。
「福利厚生サービス」とは、社員等に提供される福利厚生のサービスである。
「社員等提供福利厚生商品情報」とは、社員等識別情報に関連付けてその社員が福利厚生サービスとして雇用者から提供を受けた福利厚生商品識別情報を関連付けた情報である。このような福利厚生商品の提供はサブスクリプション型で提供される場合がある。具体的には雇用者が福利厚生商品提供者とサブスクリプション型の商品購入契約を締結し、その範囲内で社員等が福利厚生商品を入手できるというものである。ところでサブスクリプション型の契約は、所定の期間ごとに商品の提供が繰り返されるものがあり、したがって、社員等識別情報と、福利厚生商品識別情報と、その社員等に対する福利厚生商品の提供の日付とが関連付けて記録されるように構成することが好ましい。
社員等提供福利厚生商品情報保持部は、リレーショナルデータベースによって実現されるものであってよい。
社員等提供福利厚生商品情報保持部がリレーショナルデータベース等によって実現される場合、当該データベースのテーブルは、データ項目として福利厚生商品識別情報、社員等識別情報、雇用者識別情報、セット識別情報、購入日(社員等が、福利厚生商品を購入した日)、福利厚生商品の提供の日付などを有してよい。
【0051】
<<実施形態1 雇用者向情報提供部>>
「雇用者向情報提供部」は、社員等提供福利厚生商品情報保持部にて保持されている社員等福利厚生商品情報のうち同一の雇用者識別情報と関連付けられている社員等識別情報で識別される社員が提供を受けた福利厚生商品識別情報を社員等識別情報を含まない情報として、その雇用者識別情報で識別される雇用者に対して情報提供する機能を有する。
「雇用者向情報提供部」は、社員等と当該社員が購入した福利厚生商品の関係を秘匿して、ある雇用者に属する社員等による福利厚生商品の購入状況を、雇用者単位の情報で提供する。
【0052】
図12は、雇用者向情報提供部が雇用者に対して、提供する情報の一例である。
図12の例では、雇用者である株式会者Aは、100人の従業員(社員等)を有し、6000ポイントを付与されている。このポイントは、福利厚生商品を購入する際にその対価としてして使用できる。図12の例では、株式会社Aの社員等が、雇用者単位で共通して使用できるポイントの合計値(以下、使用可能ポイントとする)が、60000ポイントである。
雇用者単位で付与されるポイントは、例えば、契約開始日等から1年分のポイントであってよい。使用可能ポイントは、社員に均等に配分されるものであってよい。この場合、例えば、社員一人当たりが、契約開始日等から1年間に使用できるポイントは、600ポイント以内であってよい。
また、例えば、図12において、雇用者が当該セット契約を開始した月が3月であって、B型肝炎ウィルスリスク検査キットを購入したのが、社員Aだとすると、社員Aの使用できる残高ポイントは、560ポイントとなる。そして、B型肝炎ウィルスリスク検査キットが、社員Aに送付されてよい。
また、雇用者等によるポイントの追加購入も可能である。
図12の例では、福利厚生商品である検査キットごとの、3月における購入数および購入に利用されたポイント数が、表示されている。
このように、「雇用者向情報提供部」によって提供される情報には、社員等識別情報が含まれないため、社員等と当該社員が購入した福利厚生商品の関係は、秘匿化される。
この場合に各検査キットを単体で購入する場合にはポイント購入するよりも割高となるような価格体系としてもよい。逆に言えば単独購入よりもポイント購入が割安としてもよい。またさらに、ポイント購入はサブスクライブ型としてもよい。例えば1ポイントを100円で購入できる場合に、大腸がん腫瘍マーカー検査キットは、実質2000円で購入できるが、独立購入の場合には5000円とするような場合である。
【0053】
また、本システムのポイント体系は、具体的に以下のようなものであってもよい。
例えば、雇用者Aが、2,000,000円で60000ポイントを購入したとする。また、福利厚生商品を使用できるその雇用者の社員数が100人であるとする。
この場合、基本的に社員一人当たりに600ポイント(60000÷100)が割り振られることとなる。また、雇用者Aは、社員一人当たり、20,000円(2,000,000÷100)の支出をしたことになる。
【0054】
そして例えば、上記契約を介さないで購入する場合の、大腸がん腫瘍マーカー検査キット、前立腺がん腫瘍マーカー検査キットの価格が、ともに2,709円であるとする。
そして、上記契約で雇用者に付与されるポイントで購入する場合で、大腸がん腫瘍マーカー検査キット、前立腺がん腫瘍マーカー検査キットの購入に必要なポイントが、ともに、20ポイントであるとする。
【0055】
このような場合、社員Aによって、大腸がん腫瘍マーカー検査キット(1個当たり20ポイント)または、前立腺がん腫瘍マーカー検査キット(1個当たり20ポイント)が合わせて、30個購入されたとすると、社員Aによって使用されたポイントは、600ポイント(20×30、社員Aに当初付与されたポイント分)となる。上記のように、雇用者Aは、社員一人あたり、20,000(600ポイント分)支出しているので、社員Aによる上記の購入によって費やされた費用は、実質20,000円となる。
【0056】
仮に、上記の30個の検査キットを、上記契約を介さないで購入すると、かかる費用は、8,1270円(30×2,709)となるため、上記契約を介して、ポイントで購入する方が、最終的にかかる費用は大幅に削減される。
【0057】
つまり、ある福利厚生商品には、金銭での購入にかかる価格が設定されているとともに、ポイントでの購入にかかる必要ポイントの値も設定されている。そして、ポイントは、金銭で購入されるものであるが、ポイントで福利厚生商品を購入する場合のポイント購入にかかる金銭単位でのポイントの価格は、金銭そのもので購入する場合の金銭価格よりも低い値となるようにポイントの購入価格が設定されている。
【0058】
<実施形態1 ハードウェア構成>
実施形態1における福利厚生サービスシステムのハードウェア構成について、図3を用いて説明する。
【0059】
図4は、実施形態1における福利厚生サービスシステムのハードウェア構成を示す図である。この図にあるように、本実施形態における福利厚生サービスシステムは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」と、「チップセット」と、「メインメモリ」と、各種プログラムやデータ(情報)を保持する「不揮発性メモリ」や、「I/Oコントローラ」、「USB、SATA、LAN端子、etc」、「BIOS(UEFI)」、「PCI Expressスロット」、「リアルタイムクロック」と拡張基板として「グラフィックカード」を備えている。そして、それらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0060】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、本システムの起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0061】
本システムの起動により、「メインメモリ」には、「不揮発性メモリ」に蓄積されている各種プログラム、データ(情報)が読み出されて展開され格納されると同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。実行命令を受け付けることで「CPU」によって順次プログラムがデータを利用した演算をおこなう。なお、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
本実施形態において「メインメモリ」に格納されているプログラムは、雇用者識別情報保持プログラムと、社員等識別情報保持プログラムと、購入セット識別情報保持プログラムと、福利厚生商品識別情報保持プログラムと、社員等提供福利厚生商品情報保持プログラムと、雇用者向情報提供プログラムである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、図4に示した各種情報などが格納されている。
【0062】
CPUは、メインメモリから、プログラムを読み出して実行し、各種機能を実現する。メインメモリは、適宜必要なプログラムやデータがロードされ、CPUから読み出される。不揮発性メモリは、プログラムやデータを保持する。チップセットは、ブリッジであり、CPUやメインメモリなどの高速なデバイスと、不揮発性メモリや各種インターフェイスなどの低速なデバイスとの間のアクセスの調停を行う。ユーザーインタフェースは、利用者のスイッチなどの操作を取得し、CPUに通知する。LANインターフェイスは、インターネットなどのネットワークにアクセスし、環境情報を取得する。外部通信インターフェイスは、シリアル通信などのポイント・ツー・ポイントの通信手段である。グラフィックカードは、本発明の福利厚生サービスシステムが実行される端末の画面等の表示制御を行う。各プログラムにより実現される機能は、構成で説明した内容と同じなので、説明は省略する。
【0063】
<実施形態1 処理の流れ>
図5は、本実施形態において、福利厚生サービスシステムの処理の流れの一例を示す図である。この例の実施形態1の福利厚生サービスシステムの制御方法は、S0501福利厚生商品識別情報保持ステップと、S0503雇用者情報送信ステップと、S0504雇用者識別情報保持ステップと、S0505社員等情報送信ステップと、S0506社員等識別情報保持ステップと、S0507購入セット識別情報送信ステップと、S0508購入セット識別情報保持ステップと、S0509社員等提供福利厚生商品情報送信ステップと、S0511社員等提供福利厚生商品情報保持ステップと、S0512雇用者向情報提供ステップと、を有する。
なお、下記のステップ等の実行順序は、前の処理の出力結果等を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序であってよい。
【0064】
(1.サービス提供業者によるセット商品の内容設定と、雇用者による福利厚生サービスへの申し込み)
予め、サービス提供者が、サービス提供者端末(図2中の「福利厚生サービス提供業者」が利用する端末を言う。以下同じ。)にて、セットの情報、そのセットに含まれる福利厚生商品の情報、価格等(金銭単位、ポイント単位の両者)を入力する(セット内容決定操作)。その操作に応じて、セット商品に含まれる福利厚生商品の情報が、福利厚生商品情報保持部に登録保持される。具体的には、セット識別情報と福利厚生商品識別情報等が互いに関連付けられて、福利厚生商品識別情報保持部に登録保持される(S0501福利厚生商品識別情報保持ステップ)
【0065】
本システムのサービスを受ける企業の管理者や代表者等が、雇用者端末(図2における「雇用者が利用する端末」を言う。以下同じ。)を用いて本システムのサービス申し込み画面等において、企業名(雇用者名)、企業の主たる住所等を入力し、登録操作を行う(雇用者情報登録操作)。
【0066】
雇用者端末は、通信部を介して、上記の情報をサービス提供者端末に送信する(S0503雇用者情報送信ステップ)。
【0067】
サービス提供者端末が、通信部を介して上記の情報を受信すると、制御部等は、上記の情報に、自動生成された雇用者識別情報を紐づけて、雇用者識別情報保持部に登録する(S0504雇用者識別情報保持ステップ)。
【0068】
雇用者の管理者や代表者等が、雇用者端末にて、福利厚生サービスの提供される社員等の社員等識別情報と、自己の雇用者識別情報、社員等の福利厚生商品の送付先住所、連絡先等を入力し、登録操作を行う(社員等情報登録操作)。
すると、雇用者端末は、通信部を介して、上記の情報をサービス提供者端末に送信する(S0505社員等情報送信ステップ)。
【0069】
サービス提供者端末が、通信部を介して上記の情報を受信すると、制御部等は、上記の情報に、雇用者識別情報と社員等識別情報等を紐づけて、社員等識別情報保持部に登録する(S0506社員等識別情報保持ステップ)。なお、社員等識別情報は送信された識別情報そのもので登録してもよいし、一対一の関係が成り立つように新規の社員等識別情報を生成して登録するようにしてもよい。なお、社員等識別情報には、雇用者端末からではなく、社員等が利用する端末から送信されたパスワードが関連付けられて保持されるように構成してもよい。そして、この社員等識別情報やパスワードは社員等が福利厚生商品の入手を希望する場合に本システムに対して入力されるように構成することができる。
【0070】
雇用者の管理者等が、雇用者端末にて、購入希望のセット商品識別情報、雇用者識別情報などを入力し、登録操作を行う(購入セット登録操作)。
すると、雇用者端末は、通信部を介して、上記の情報をサービス提供者端末に送信する(S0507購入セット情報送信ステップ)。
【0071】
サービス提供者端末が、通信部を介して上記の情報を受信すると、制御部等は、上記の情報を購入セット識別情報保持部に登録する(S0508購入セット識別情報保持ステップ)。
【0072】
(2.社員等(被雇用者)による福利厚生商品の申し込み)
次に、社員等が、社員等端末を用いて福利厚生商品申し込み画面(図13)にて、社員等識別情報、セット識別情報(図中13では、注文キット)、送付先住所、氏名、電話番号、メールアドレス、サービスの提供開始日、商品が配送される間隔等を入力し、登録する(福利厚生商品サブスクリプション申込操作)。
【0073】
すると、社員等端末は、通信部を介して、上記の情報をサービス提供者端末に送信する(S0509社員等提供福利厚生商品情報送信ステップ)。
【0074】
サービス提供者端末が、通信部を介して上記の情報を受信すると、制御部等は、上記の情報を社員等提供福利厚生商品情報保持部に登録する(S0511社員等提供福利厚生商品情報保持部ステップ)。
【0075】
(3.福利厚生商品の申し込み状況の、雇用者による閲覧)
雇用者が、雇用者端末を用いて申し込み状況閲覧画面等にて、雇用者識別情報、パスワード等を入力して申し込み状況表示ボタンを押下する(雇用者向情報表示操作)。すると、雇用者向情報提供部は、図12で示される情報を当該画面上に表示し、雇用者に提供する(S0512雇用者向情報提供ステップ)。
【0076】
(4.福利厚生商品の提供)(不図示)
上記の(1)と(2)の処理後に、上記の保持部内容に基づいて、所定の工場等や保管庫から福利厚生商品が、所望の社員等の住所に送付される。
【0077】
<実施形態1 効果>
実施形態1の福利厚生サービスシステムによれば、社員等は、雇用者に自身の福利厚生商品の購入内容を知られることなく、気軽に福利厚生サービスを受けることが可能となる。
【0078】
<実施形態2 主に請求項2、7、12に関する>
<実施形態2 概要>
実施形態2の福利厚生サービスシステムは、実施形態1の特徴に加えて、商品に使用されたポイント等の提供累積値(雇用者及びセットごとの累計値)が所定の範囲内である限りにおいて福利厚生商品が社員等に提供されることと、ある雇用者に属する社員等が、使用したポイント等の累積値(その雇用者の全社員分の累計値)が所定の条件を満たすときに、その旨の情報が出力されることに特徴がある。
【0079】
<実施形態2 機能的構成>
図6に実施形態1の福利厚生サービスシステムの機能ブロック図を示す。
本実施形態の福利厚生サービスシステム0600は、実施形態1の構成に加えて、価格等保持部0607と、提供範囲制限部0608と、累積値取得部0609と、上限到達情報保持部0610と、上限到達情報出力部0611と、を有する。
【0080】
<実施形態2 構成の説明>
【0081】
<<実施形態2 価格等保持部>>
「価格等保持部」は、福利厚生商品の価格又はポイント(以下「価格等」という。)を福利厚生商品識別情報と関連付けて保持する機能を有する。
「価格」は、福利厚生商品の価格である。「ポイント」は、福利厚生商品の購入に際して、福利厚生商品の対価として使用できるものであり、主に社員等に付与される。
価格等保持部は、リレーショナルデータベースによって実現されるものであってよい。価格等保持部がリレーショナルデータベース等によって実現される場合、当該データベースのテーブルは、データ項目として「福利厚生商品識別情報」、「価格」、「ポイント」などを有してよい。
【0082】
<<実施形態2 提供範囲制限部>>
「提供範囲制限部」は、社員等が提供を受けることができる福利厚生商品が、その商品の価格又はその商品に付されたポイントの提供累積値が所定の範囲内で社員等に提供されるように制御する機能を有する。
「提供累積値」とは、商品の価格又はその商品に付されたポイントに関する、雇用者単位の提供累積値である。これはポイントを利用することが可能な期間の累積値が代表的な例である。ポイントが利用可能な期間は特に設けられていなくてもよいが、設けられていてもよい。また福利厚生商品の入手が可能なポイント残高が雇用者単位で出力されるように構成してもよいし、利用可能なポイント残高が社員等の単位で社員に対して情報提供可能に構成されていてもよい。
「提供累積値」は、ある雇用者の社員等が、あるセットの購入に支払った金額または、使用したポイントを、雇用者およびセット毎に集計した累積値であってよい。
提供範囲制限部は、その商品の価格又はその商品に付されたポイントの提供累積値(雇用者およびセットごとの累計値)が後述の使用可能ポイントの範囲内になるように、社員等による福利厚生商品の購入を制御する。具体的な処理は、後述の処理の流れで説明する。
提供範囲制限部は、社員等が、福利厚生商品の申込みをする際に、上記の制御を行うことが好ましい。
【0083】
「所定の範囲」は、具体的には、後述する実施形態2の購入セット識別情報保持部の使用可能ポイントである。
あるセットに使用される、ある雇用者の全社員分のポイント等の提供累積値が、使用可能ポイント以下であるという条件を満たす限りにおいて、その社員等は、そのセットに含まれる福利厚生商品を購入することができる。
【0084】
「使用可能ポイント」は、雇用者および、雇用者が購入したセットに紐づくものである。ある会社の全社員がそのセットに対して使用したポイントの合計値が、その使用可能ポイント内であるという制限のもと、ある雇用者の社員等は、そのセットの福利厚生商品を購入することができる。
【0085】
<<実施形態2 購入セット識別情報保持部>>
実施形態2の購入セット識別情報保持部は、実施形態1のものに加えて、使用可能ポイントを保持することが好ましい。
「使用可能ポイント」は、ある雇用者に属する社員等が、対象のセット商品の福利厚生商品に使うことができるセット単位に設定される、ポイント数の、全社員分の合計値である。このポイントは、雇用者が、セットを購入する際などに雇用者によって設定されることが好ましい。
【0086】
<<実施形態2 累積値取得部>>
「累積値取得部」は、識別情報で識別される社員等が提供を受けた福利厚生商品に与えられた価格又はポイントの累積値を雇用者識別情報と関連付けて取得する機能を有する。
「累積値」は、ある雇用者に属する社員等が提供を受けた、あるセットの福利厚生商品に与えられた価格又はポイントの合計値(雇用者及びセット商品ごとの合計値)であってよい。累積値取得部は、社員等が福利厚生商品を購入した時に上記の取得処理を行うことが好ましい。
【0087】
<<実施形態2 上限到達情報保持部>>
「累積値取得部」が取得した累積値が所定の範囲に達した場合に、その雇用者識別情報と関連付けて上限に到達した旨の情報を保持する機能を有する。
「上限到達情報保持部」は、社員等が、福利厚生商品の購入申し込みをした後などに、上記の処理を行うことが好ましい。
上記の「所定の範囲」は、雇用者またはサービス提供者等が設定できるものであってよく、セット商品の購入後等に設定されるものであってよい。例えば雇用者Aが、疾病罹患検査キット(セット)を、使用可能ポイント(閾値)を20000ポイントとして、購入したとする。そして、例えば、その雇用者に属する社員等が、そのセットの購入に使用したポイントの全社員分の合計値が19000ポイントに達したとする。この場合、使用済みのポイントは、使用可能ポイントの95%(以下、閾値割合とする)である。
この時、上限到達情報保持部は、その雇用者識別情報と関連付けて上限に到達した旨の情報を保持してよい。つまり、ここで言う、「所定の範囲」とは、予め設定された使用可能ポイントと閾値割合に基づいて、決定されるもの(通知水準)であってよい。
閾値割合は、サービス提供業者または、雇用者が個別に設定できるものであってよく、70%でもよいし、80%でもよいし、95%でもよいし、99%でもよいが、これらに限定されない。
【0088】
上限到達情報保持部は、リレーショナルデータベースによって実現されるものであってよい。上限到達情報保持部がリレーショナルデータベース等によって実現される場合、当該データベースのテーブルは、データ項目として「雇用者識別情報」、「セット」、「累積値」、「閾値」、「閾値割合」、「上限到達フラグ」、「上限到達日時」などを有してよい。
「上限到達フラグ」は、累積値が、上記の上限に到達したか否かを表するデータ項目である。
「上限到達日時」は、累積値が、上記の上限に到達日時を表するデータ項目である。
【0089】
<<実施形態2 上限到達情報出力部>>
「上限到達情報出力部」は、上限到達情報保持部での情報を出力する機能を有する。
「上限到達情報出力部」は、累積値取得部が取得した累積値が所定の範囲(通知水準)に到達したときに、上限到達情報保持部の情報を、サービス提供業者や雇用者に対して出力する。上限到達情報出力部は、サービス提供業者または、雇用者に対して上記の情報を出力してよい。図14は、その出力内容の一例である。なお上限到達情報出力部は雇用者単位だけでなく社員等単位で情報を該当社員等に出力可能に構成されていることが好ましい。
【0090】
<実施形態2 ハードウェア構成>
実施形態2における福利厚生サービスシステムのハードウェア構成について、図7を用いて説明する。
【0091】
図7は、実施形態2における福利厚生サービスシステムのハードウェア構成を示す図である。
本実施形態において「メインメモリ」に格納されているプログラムには、実施形態1のプログラムに加えて、価格等保持プログラムと、提供範囲制限プログラムと、累積値取得プログラムと、上限到達情報保持プログラムと、上限到達情報出力プログラムと、が含まれる。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、図7に示した情報が格納されている。
その他の部分については、実施形態1のものと同様であるため、説明は省略する。
【0092】
<実施形態2 処理の流れ>
図8は、本実施形態において、福利厚生サービスシステムの処理の流れの一例を示す図である。実施形態2の福利厚生サービスシステムの制御方法は、実施形態1のステップに加えて、価格等保持ステップS0802と、提供範囲制限ステップS0810と、累積値取得ステップS0813と、上限到達情報保持ステップS0814と、上限到達情報出力ステップS0815とを有する。
なお、ステップ等の実行順序は、前の処理の出力結果等を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序であってよい。
【0093】
実施形態2の処理の流れは、下記(1.)と、(2.)のもの以外、実施形態1の処理の流れと同様であるため、相違部分に限って説明する。
(1.サービス提供業者によるセット商品の内容の設定と、雇用者による福利厚生サービスへの申し込み)
【0094】
実施形態2のS0801、S0803~S0808の内容は、順に、実施形態1のS0501、S0503~S0508のものと同様であるため、説明は省略する。
S0801の後に、制御部は、福利厚生商品の価格又はポイント(以下「価格等」という。)を福利厚生商品識別情報等と関連付けて価格等保持部に登録する(S0802価格等保持ステップ)。
【0095】
(2.社員(被雇用者)による福利厚生商品の申し込み)
実施形態2のS0809の内容は、実施形態1のS0509のものと同様であるため、説明は省略する。
S0809の後に、サービス提供者端末が、通信部を介してステップで送信された情報を受信すると、提供範囲制限部は、そのセット商品に対して使用されたポイントや価格等の、その雇用者の全社員分の累積値が、所定の範囲内である場合(S0810提供範囲制限ステップにてYES)、制御部等に上記の情報を社員等提供福利厚生商品情報保持部へ登録させる(S0811社員等提供福利厚生商品情報保持部ステップ)。上記の累積値が所定の範囲内でない場合、S0811~S0815の処理は行われない(S0810提供範囲制限ステップにてNO)。
【0096】
S0810提供範囲制限ステップにてYESの場合、累積情報取得部は、その雇用者に属する全社員が、そのセット商品に使用した金額またはポイントの累積値(雇用者及びセットごとの合計値)を、社員等提供福利厚生商品識別情報保持部の情報、当該購入希望の福利厚生商品の価格またポイントの情報に基づいて取得する(S0813累積情報取得ステップ)。
【0097】
制御部は、上記の累積値が、所定の範囲に達した場合、雇用者識別情報と関連付けて上限に到達した旨の情報等を上限到達情報保持部に登録する(S0814上限到達情報保持ステップ)
上限到達情報出力部は、上記の累積値が、所定の範囲に達した場合、上限到達情報保持部での情報を出力する(S0815上限到達情報出力部ステップ)。
【0098】
<実施形態2 効果>
実施形態2の福利厚生サービスシステムによれば、あるセットの福利厚生品の購入に使用される、ある雇用者の全社員分のポイント等の提供累積値が、使用可能ポイント以下であるという条件を満たす限りにおいて、その社員等は、そのセットに含まれる福利厚生商品の購入をすることができる。
【0099】
<実施形態3 主に請求項3、8、13に関する>
<実施形態3 概要>
実施形態3の福利厚生サービスシステムは、実施形態1または2の特徴に加えて、福利厚生商品が、セットに含まれる複数種類の商品の商品属性に共通性を有することに特徴がある。
【0100】
<実施形態3 複数種類の商品の商品属性とその共通性について>
実施形態3においては、セットに含まれる複数種類の商品の商品属性は、共通である。
「商品属性」は、商品に関連する特性や、特徴を指す。商品属性は、例えば、その商品の用途、使用目的、機能、ブランドや製造元メーカー等を表す情報である。
例えば、あるセットの商品属性が、疾病罹患の検査用品であれば、セットに含まれる福利厚生用品は、各種の疾病検査キットであってよい。
商品属性が、例えば、疾病罹患の検査キットであれば、そのセットに含まれる福利厚生商品は、大腸がん検査キット、すい臓がん検査キット、肝臓がん検査キット、胃がん検査キット、ピロリ菌検査キットなどの各種の疾病罹患検査キットであってよい。
また、商品属性が、例えば、栄養補助食品であれば、そのセットに含まれる福利厚生商品は、ニコチンアミドモノヌクレオチド、ナイアシン、ニコチンアミドリボシド、トリメチルグリシン、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、セラクルミン、アスタキサンチン、アルファリポ酸、コエンザイムQ10、ホスファチジルセリン、プロバイオティクス製剤、レスベラトロール、アミノ酸、プロテインなどであってよい。または、これらのものが、社員等の健康状態や要望によって、所定の割合で混合されたものであってもよい。
【0101】
<実施形態3 機能的構成>
実施形態3の機能的構成は実施形態1また2のものと同様であるため、説明を省略する。
【0102】
<実施形態3 ハードウェア構成>
実施形態3のハードウェア構成は実施形態1また2のものと同様であるため、説明を省略する。
【0103】
<実施形態3 処理の流れ>
実施形態3の処理の流れは実施形態1また2のものと同様であるため、説明を省略する。
【0104】
<実施形態3 効果>
実施形態3の福利厚生サービスシステムによれば、雇用者は、社員等に対して、効率的に商品属性が共通する福利厚生商品の提供を行うことができる。
【0105】
<実施形態4 主に請求項4、9、14に関する>
<実施形態4 概要>
実施形態4の福利厚生サービスシステムは、実施形態1、2または3の特徴に加えて、福利厚生商品のセットが、疾病罹患の有無をチェックする検査キットのセットであることに特徴がある。検査キットの例は、実施形態3に説明したものと同様である。
【0106】
<実施形態4 機能的構成>
実施形態4の機能的構成は実施形態1、2または3のものと同様であるため、説明を省略する。
【0107】
<実施形態4 ハードウェア構成>
実施形態4のハードウェア構成は実施形態1、2また3のものと同様であるため、説明を省略する。
【0108】
<実施形態4 処理の流れ>
実施形態4の処理の流れは実施形態1、2または3のものと同様であるため、説明を省略する。
【0109】
<実施形態4 効果>
実施形態4の福利厚生サービスシステムによれば、雇用者は、社員等に対して、福利厚生商品として、疾病罹患の有無をチェックする検査キットを提供することができる。さらに、社員等の情報と、その社員等が購入した検査キットの関係は秘匿化される。それにより、社員等は、疾病を罹患している疑いがあることを他人に知られることに羞恥心を感じる場合でも、気軽に検査キットを福利厚生商品として購入でき、それにより、社員等の健康管理および向上を促される。
【0110】
<実施形態5 概要>
実施形態5の福利厚生サービスシステムは、実施形態2、3または4の特徴に加えて、同一の福利厚生商品のセットを社員等のために購入した複数の雇用者の前記上限到達情報を統計分析することに特徴がある。
【0111】
<実施形態5 機能的構成>
図9に実施形態5の福利厚生サービスシステムの機能ブロック図を示す。
本実施形態の福利厚生サービスシステム0900は、実施形態2、3または4の構成に加えて、統計分析部0912と、統計分析結果保持部0913と、統計分析結果出力部0914と、を有する。図9は、実施形態2を基礎とした場合の実施形態5の機能ブロック図である。
【0112】
<実施形態5 主に請求項5、10、15に関する>
<実施形態5 構成の説明>
【0113】
<<実施形態5 統計分析部>>
「統計分析部」は、複数の雇用者が、同一の福利厚生商品のセットを社員等のために購入した複数の雇用者の上限到達情報を統計分析する機能を有する。
統計分析部は、例えば、同一の業種に属する複数の雇用者の、上限到達情報を取得することで、統計分析してよい。また、特定の期間の上記の情報を統計分析してもよい。図15は、特定の期間およびある業種(情報通信業界)における、あるセットの購入に使用されたポイントに基づいて集計した、上限到達情報の分析結果の一例である。この情報は、サービス提供業者が、閲覧できるものであってもよいし、雇用者が、所定の許可(サービス提供業者、他の雇用者などからの許可)をもらって、閲覧できるものであってよい。
統計分析部の処理は、サービス提供業者等が、所定の操作を行ったときに、行われてもよいし、雇用者がセット商品を購入した時等に行われてもよい。
【0114】
<<実施形態5 統計分析結果保持部>>
「統計分析結果保持部」は、統計分析部によって得られた統計分析の結果を保持する機能を有する。
「統計分析結果保持部」は、統計分析部で得られた結果を保持する。
「統計分析結果保持部」は、リレーショナルデータベースによって実現されるものであってよい。
【0115】
統計分析結果保持部がリレーショナルデータベース等によって実現される場合、当該データベースのテーブルは、データ項目として「雇用者識別情報」、「セット識別情報」、「累積値」、「閾値」、「閾値割合」、「上限到達フラグ」、「対象期間」などを有してよい。各データ項目は、上限到達情報保持部のものと同様である。
【0116】
<<実施形態5 統計分析結果出力部>>
「統計分析結果出力部」は、統計分析部によって得られた統計分析の結果を出力する機能を有する。上記の購入数を月別に統計分析してもよい。図15は、3月から9月に情報通信業の各雇用者が疾病罹患検査キットに対して使用したポイントの累積値を雇用者別に出力した結果の一例である。
図15の閾値、通知水準は、実施形態2の上限到達情報保持部で説明したものと同様である。なお統計分析結果出力部は、本システムの管理者に対して有益なだけでなく、福利厚生商品の製造者や販売者にとっても有益な情報であるためにこれらの者が利用する端末から本システムにアクセスして、匿名情報としての統計分析結果を出力するように構成してもよい。また、健康情報と関連性のある情報の場合には、そのメーカーのみならず、研究機関や、関係公共団体などに対しても出力可能に構成されてよい。これらの者に対しては特別な権限が与えられ本システムにおいてその権限が認証された場合に出力されるように構成することができる。
【0117】
<実施形態5ハードウェア構成>
図10は、実施形態5における福利厚生サービスシステムのハードウェア構成を示す図である。
本実施形態において「メインメモリ」に格納されているプログラムには、実施形態1、2、3または4のものに加えて、統計分析プログラム、統計分析結果保持プログラム、統計分析結果出力プログラムが含まれる。図10は、実施形態2を基礎とした場合の実施形態5のハードウェア構成図である。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、図10に示した情報が格納されている。
それ以外のものは、実施形態1、2、3または4のものと同様であるため、説明は省略する。
【0118】
<実施形態5 処理の流れ>
図11は、本実施形態において、福利厚生サービスシステムの処理の流れの一例を示す図である。実施形態2の福利厚生サービスシステムの制御方法は、実施形態1、2、3または4のステップに加えて、統計分析ステップS1116と、統計分析結果保持ステップS1117と、統計分析結果出力ステップS1118とを有する。図11は、実施形態2を基礎とした場合の実施形態5の処理の流れを示す図である。
【0119】
なお、ステップ等の実行順序は、前の処理の出力結果等を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序であってよい。
【0120】
実施形態5処理の流れは、実施形態2から4のいずれかの(1.)~(4.)に記載の処理に加えて、以下の(5.サービス提供者による統計分析結果出力)の処理を有する。それ以外は、実施形態1から4のいずれかのものと同様であるため、相違部分に限って説明する。
(1.)~(4.)の処理は、実施形態1から4のいずれかのものと同様であるため、説明は、省略する。
【0121】
(5.サービス提供者による統計分析結果出力)
サービス提供者は、サービス提供者端末にて、統計分析結果を出力するための、操作を行う(統計分析結果表示操作)。統計分析部は、前述の態様で統計分析を行う(S1116統計分析ステップ)。
制御部は、上記の統計分析の結果を統計分析結果保持部に登録する(S1117統計分析結果保持ステップ)。統計分析出力部は、統計分析結果保持部の情報に基づいて、統計分析結果を出力する(S1118統計分析出力ステップ)。
【0122】
<実施形態5 効果>
実施形態5の福利厚生サービスシステムによれば、複数の雇用者が購入した同一の福利厚生商品のセットに使用されたポイント等の累積値に関する上限到達情報を、統計分析することができる。
【符号の説明】
【0123】
福利厚生サービスシステム・・・0300、0600、0900
雇用者識別情報保持部・・・0301、0601、0901
社員等識別情報保持部・・・0302、0602、0902
購入セット識別情報保持部・・0303、0603、0903
福利厚生商品識別情報保持部・・・0304、0604、0904
社員等提供福利厚生商品情報保持部・・・0305、0605、0905
雇用者向情報提供部・・・0306、0606、0906

価格等保持部・・・0607、0907
提供範囲制限部・・・0608、0908
累積値取得部・・・0609、0909
上限到達情報保持部・・・0610、0910
上限到達情報出力部・・・0611、0911

統計分析部・・・0912
統計分析結果保持部・・・0913
統計分析結果出力部・・・0914
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15