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特開2024-169032デジタルトークン提供システム、デジタルトークン提供プログラム及びデジタルトークン提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169032
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】デジタルトークン提供システム、デジタルトークン提供プログラム及びデジタルトークン提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241128BHJP
   G06F 15/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F15/00 410Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086203
(22)【出願日】2023-05-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-25
(71)【出願人】
【識別番号】515031333
【氏名又は名称】株式会社メディアドゥ
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】藤田 恭嗣
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC16
5L050CC16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】特別なデジタルトークンの提供を行ったユーザを管理するデジタルトークン提供システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】デジタルトークン提供システムは、記憶部と、判定手段、提供手段及び紐づけ手段を備えるデジタルトークン提供装置と、を有する。記憶部は、ユーザIDにコンプリート特典デジタルトークン毎に指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいているコンプリート特典デジタルトークンの提供条件をを記憶する。判定手段は、ユーザIDに紐づくデジタルトークンを用いて提供条件の充足を判定する。提供手段は、提供条件が充足した場合、ユーザIDに対してコンプリート特典デジタルトークンを提供する。紐づけ手段は、前記提供を行った場合、提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに対してか又はコンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供システムであって、
記憶部と、判定手段と、提供手段と、紐づけ手段と、を備え、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていることを含み、
前記判定手段は、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークンを用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供手段は、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ手段は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づける、又は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づける、
デジタルトークン提供システム。
【請求項2】
前記提供条件は、更に、前記提供済みフラグに関する条件を含み、
前記判定手段は、更に、前記提供済みフラグを用いて、前記提供条件の充足を判定する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項3】
前記デジタルトークンは、非代替性トークンである、
請求項2に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項4】
前記判定手段は、更に、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークン、及び、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークンに紐づく提供済みフラグを用いて、前記提供条件の充足を判定する、
請求項2又は3に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項5】
前記提供条件は、更に、前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが前記ユーザIDに紐づいていること、及び、前記ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンに前記提供済みフラグが紐づいていないことである、
請求項4に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項6】
前記判定手段は、更に、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークン、及び、前記ユーザIDに紐づく提供済みフラグを用いて、前記提供条件の充足を判定する、
請求項2又は3に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項7】
前記提供条件は、更に、前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが前記ユーザIDに紐づいていること、及び、前記ユーザIDに前記提供済みフラグが紐づいていないことである、
請求項6に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項8】
前記紐づけ手段は、更に、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークン及び前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して、同一の提供済みフラグを紐づけ、
前記提供条件は、前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが前記ユーザIDに紐づいていること、及び、前記ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンに前記ユーザIDと同一の提供済みフラグが紐づいていないことである、
請求項2又は3に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項9】
前記コンプリート特典デジタルトークンは、最初に提供が行われたユーザID以外のユーザIDに紐づけることができない、
請求項2又は3に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項10】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供プログラムであって、
記憶部を有するコンピュータを、判定手段と、提供手段と、紐づけ手段と、として機能させ、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていることを含み、
前記判定手段は、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークンを用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供手段は、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ手段は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づける、又は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づける、
デジタルトークン提供プログラム。
【請求項11】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供方法であって、
記憶部を有するコンピュータが、判定工程と、提供工程と、紐づけ工程と、を実行し、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていることを含み、
前記判定工程において、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークンを用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供工程において、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ工程において、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づける、又は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づける、
デジタルトークン提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルトークン提供システム、デジタルトークン提供プログラム及びデジタルトークン提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、追加トークンが付与される技術が存在する。
【0003】
特許文献1には、「チケット管理サーバ20は、トークンの所有状態が予め設定された所定の条件を満たす場合に、追加トークンを付与する。追加トークンとは、例えばツアー公演のように所定のシリーズとして設定されたイベントに全て参加して、該当するトークンを全て所有したものに対して追加で付与されるトークンである。追加トークンを所有することは、所定のシリーズのイベントに全て参加したことの証明となる。」(0186)ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許7216770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、特別なデジタルトークンをユーザに提供することはできるものの、譲渡等が行われる可能性があるデジタルトークンの流通は複雑であり、その管理は出来なかった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みて行われたものであって、その目的は、デジタルトークンの適切な管理を行う技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供システムであって、
記憶部と、判定手段と、提供手段と、紐づけ手段と、を備え、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていることを含み、
前記判定手段は、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークンを用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供手段は、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ手段は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づける、又は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づける。
【0008】
また、本発明は、デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供プログラムであって、
記憶部を有するコンピュータを、判定手段と、提供手段と、紐づけ手段と、として機能させ、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていることを含み、
前記判定手段は、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークンを用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供手段は、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ手段は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づける、又は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づける。
【0009】
また、本発明は、デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供方法であって、
記憶部を有するコンピュータが、判定工程と、提供工程と、紐づけ工程と、を実行し、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていることを含み、
前記判定工程において、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークンを用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供工程において、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ工程において、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づける、又は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づける。
【0010】
このような構成とすることで、特別なデジタルトークンの提供を行った場合、提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークン又は特別なデジタルトークンの提供を行ったユーザの管理を行うことができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記提供条件は、更に、前記提供済みフラグに関する条件を含み、
前記判定手段は、更に、前記提供済みフラグを用いて、前記提供条件の充足を判定する。
【0012】
このような構成とすることで、特別なデジタルトークンの提供条件の管理を行うことができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記デジタルトークンは、非代替性トークンである。
【0014】
このような構成とすることで、データの改ざんが難しいデジタルトークンの管理を行うことができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記判定手段は、更に、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークン、及び、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークンに紐づく提供済みフラグを用いて、前記提供条件の充足を判定する。
【0016】
このような構成とすることで、ユーザIDに紐づくデジタルトークンに紐づく提供済みフラグを用いた特別なデジタルトークンの提供条件の充足の管理を行うことができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記提供条件は、更に、前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが前記ユーザIDに紐づいていること、及び、前記ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンに前記提供済みフラグが紐づいていないことである。
【0018】
このような構成とすることで、ユーザIDに紐づくデジタルトークンに紐づく提供済みフラグを用いた特別なデジタルトークンの提供条件の管理を行うことができる。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記判定手段は、更に、前記ユーザIDに紐づくデジタルトークン、及び、前記ユーザIDに紐づく提供済みフラグを用いて、前記提供条件の充足を判定する。
【0020】
このような構成とすることで、ユーザIDに紐づく提供済みフラグを用いた特別なデジタルトークンの提供条件の充足の管理を行うことができる。
【0021】
本発明の好ましい形態では、前記提供条件は、更に、前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが前記ユーザIDに紐づいていること、及び、前記ユーザIDに前記提供済みフラグが紐づいていないことである。
【0022】
このような構成とすることで、ユーザIDに紐づく提供済みフラグを用いた特別なデジタルトークンの提供条件の管理を行うことができる。
【0023】
本発明の好ましい形態では、前記紐づけ手段は、更に、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークン及び前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して、同一の提供済みフラグを紐づけ、
前記提供条件は、前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが前記ユーザIDに紐づいていること、及び、前記ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンに前記ユーザIDと同一の提供済みフラグが紐づいていないことである。
【0024】
このような構成とすることで、同一の提供済みフラグを用いた特別なデジタルトークンの提供条件及びその充足の管理を行うことができる。
【0025】
本発明の好ましい形態では、前記コンプリート特典デジタルトークンは、最初に提供が行われたユーザID以外のユーザIDに紐づけることができない。
【0026】
このような構成とすることで、特別なデジタルトークンの譲渡の管理を行うことができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、特定の提供条件に基づいて判定処理を行い、更に、紐づけ処理を実行することで、デジタルトークン提供システムに係る新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の実施形態に係るデジタルトークン提供システムのシステム構成図を示す。
図2】本発明の実施形態に係るデジタルトークン提供装置及びユーザ端末のハードウェア構成図を示す。
図3】本発明の実施形態に係るデータベースの一例を示す。
図4】実施形態1に係るデジタルトークン提供方法の概略イメージ図を示す。
図5】実施形態1に係るデジタルトークン提供方法のフローチャートを示す。
図6】実施形態2に係るデジタルトークン提供方法の概略イメージ図を示す。
図7】実施形態3に係るデジタルトークン提供方法の概略イメージ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を用いて、本発明のデジタルトークン提供システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0030】
例えば、本実施形態ではデジタルトークン提供システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータプログラム等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータにプログラムをインストールすることができる。ここで、プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD-ROM等の非一過性の記録媒体であっても良い。
【0031】
本発明は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンをユーザに提供した場合、コンプリート特典デジタルトークンの提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークン又はコンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザを管理する技術に関する。本実施形態では、デジタルトークンは非代替性トークン(NFT(Non-Fungible Token))である。
【0032】
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係るデジタルトークン提供システムのシステム構成図である。実施形態1では、デジタルトークン提供装置2と、ユーザ端末3と、ブロックチェーンネットワークシステム4と、がネットワークNWを介して通信可能に接続されている。また、デジタルトークン提供装置2は、有線又は無線で記憶部5に接続される。デジタルトークン提供装置2としては、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。さらに、後述の機能構成要素を複数のコンピュータに実現させ、デジタルトークン提供システム1を構成することも可能である。また、図1において、ユーザ端末3を1つのみ示したが、複数存在しても良い。
【0033】
実施形態1では、記憶部5は、ユーザの情報であるユーザ情報と、コンテンツの情報であるコンテンツ情報と、NFTの情報であるNFT情報と、グループの情報であるグループ情報と、コンプリート特典デジタルトークンの提供条件を構成するグループコンテンツ情報と、を格納する。さらに、コンプリート特典デジタルトークンをユーザに提供した場合、記憶部5は、コンプリート情報を格納する。しかしながら、本発明はこれに限定されず、記憶部5が格納する情報の一部又は全部をブロックチェーンが格納しても良い。また、実施形態1では、コンプリート情報として、コンプリート特典デジタルトークンの提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに提供済みフラグを紐づけて格納する。
【0034】
図2は、実施形態1に係るデジタルトークン提供装置及びユーザ端末のハードウェア構成図である。実施形態1では、デジタルトークン提供装置2は、図2(a)に例示するように、ハードウェア及び機能の構成要素を含んでいる。すなわち、デジタルトークン提供装置2は、ハードウェア構成要素として、演算装置(CPU(Central Processing Unit))21と、作業用メモリとしての主記憶装置(RAM(Random Access Memory))22と、を備える。
【0035】
デジタルトークン提供装置2は、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、及び各種情報(データを含む)を書換え可能に格納するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置23と、通信制御部24と、NIC(Network Interface Card)等の通信インタフェース(IF)部25等と、を更に備える。
【0036】
ユーザ端末3は、図2(b)に例示するように、ハードウェア及び機能の構成要素を含んでいる。ユーザ端末3は、ハードウェア構成要素として、演算装置(CPU)31と、作業用メモリとしての主記憶装置(RAM)32と、を備える。
【0037】
ユーザ端末3は、OS、アプリケーションプログラム、及び各種情報(データを含む)を書換え可能に格納するHDDやSSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置33と、通信制御部34とNIC等の通信インタフェース(IF)部35と、表示制御部36と、表示部37と、情報入力・指定部38等と、を更に備える。
【0038】
ブロックチェーンネットワークシステム4は、ブロックチェーンを格納する複数のノードを有する。ブロックチェーンは、分散型台帳の一態様であり、パブリックチェーン、プライベートチェーン等であっても良い。
【0039】
なお、ブロックチェーンは、元来、仮想通貨であるビットコインにおいて分散型台帳として利用されるものであり、多数のノードによって構成されるものである。しかし、ここでは説明の簡略のため、図1のような単一の構成要素として示す。実施形態1では、ブロックチェーンとして、ETH、NESTA等を利用することができる。
【0040】
ブロックチェーンは、ブロックと呼ばれるデータの連鎖によって構成されるものである。各ブロックは、その前のブロックのハッシュ値の情報を含むものであるため、何れかのブロックの改ざんが行われた場合、連鎖関係に不整合が生じる。また、多数のノードによって、そのような不正な改ざん処理や、ブロックの削除等を行うことができないという特性を有する。
【0041】
実施形態1では、一例として、ユーザ端末3はスマートフォンであり、そのスマートフォンに専用のアプリケーションがインストールされている場合を説明する。ユーザは、自身のスマートフォンにダウンロードされている専用のアプリケーションにおいて、コンプリート特典デジタルトークン及びコンプリート特典デジタルトークンではない通常のNFTを入手することができる。ユーザは、ユーザ端末3を介して専用のアプリケーション上で、ギフトコード等の文字列の入力、二次元コード等の読取等によって、コンプリート特典デジタルトークンではない通常のNFTを入手する。この他にも、ユーザはユーザ端末3を介して専用のアプリケーション上で、NFTの譲渡、交換、売買等を行うことによって、NFTを入手する。
【0042】
図1に示すように、デジタルトークン提供装置2は、機能構成要素として、判定手段201と、提供手段202と、紐づけ手段203と、を備える。これら機能構成要素の配置は一例であり、デジタルトークン提供装置2の備えた機能構成の一部が、デジタルトークン提供装置2と通信可能に構成された1又は複数の装置に配置されても良い。また、デジタルトークン提供装置2は、記憶部5と接続される。記憶部5に格納された情報の一部が、デジタルトークン提供装置2と通信可能に構成された1又は複数の装置に格納されても良い。
【0043】
ユーザ端末3は、受付手段301と、送信手段302と、を備える。
【0044】
記憶部5は、ユーザ情報として、図3(a)のように、ユーザの名前であるユーザ名をそれぞれのユーザのIDであるユーザIDに紐づけて記憶する。記憶部5は、ユーザ情報として、ユーザ名以外にも、ユーザの年齢、性別、住所、メールアドレス、電話番号等をユーザIDに紐づけて記憶しても良い。ユーザは、ユーザ端末3を介して、ユーザ名等の入力を行い、デジタルトークン提供装置2に送信する。受付手段301がユーザ名等の入力を受け付け、送信手段302がデジタルトークン提供装置2に送信し、デジタルトークン提供装置2が記憶部5に格納する。
【0045】
記憶部5は、コンテンツ情報として、図3(b)のように、コンテンツの名前であるコンテンツ名、コンテンツの種類であるメディア等をそれぞれのコンテンツのIDであるコンテンツIDに紐づけて記憶する。メディアは、画像、動画等が考えられる。記憶部5は、画像、動画等のファイル自体、それらを閲覧可能なURL(Uniform Resource Locator)、それらが格納される場所等をメディアとしてコンテンツIDに紐づけて記憶する。図3(b)において、コンテンツID:c0013は、コンプリート特典デジタルトークンであるため、コンテンツ名がコンプリート特典となっている。
【0046】
記憶部5は、NFT情報として、図3(c)のように、コンテンツID、NFTを保有するユーザのIDである保有ユーザID等をそれぞれのNFTのIDであるNFTIDに紐づけて記憶する。ユーザは、ユーザ端末3を介して、ギフトコード等の文字列の入力、二次元コード等の読取を行い、デジタルトークン提供装置2に送信する。受付手段301がギフトコード等の文字列の入力又は二次元コードの読取を受け付け、送信手段302がデジタルトークン提供装置2に対して受け付けた情報を送信する。デジタルトークン提供装置2は、受け付けた情報に対応するNFTのNFTIDに紐づけてユーザID等を記憶部5に格納する。また、デジタルトークン提供装置2は、NFTの譲渡等を受け付けても良く、この場合、あるユーザIDに紐づくNFTを別のユーザIDに紐づけて記憶部5に格納する。また、NFTIDにコンテンツIDを紐づけて記憶することによって、コンテンツIDに紐づくコンテンツを、ユーザがユーザ端末3を介して閲覧可能になる。
【0047】
記憶部5は、グループ情報として、図3(d)のように、グループの名前であるグループ名、コンプリート特典デジタルトークンのNFTID等をそれぞれのグループのIDであるグループIDに紐づけて記憶する。
【0048】
記憶部5は、グループコンテンツ情報として、図3(e)のように、2つ以上のNFTIDをグループIDに紐づけて記憶する。これはコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を表す。つまり、図3(e)においてグループID:g0001に紐づくNFTID:n0001~n0012を有するユーザに対して、図3(d)においてグループID:g0001に紐づくNFTID:n0013がユーザに提供されることを意味する。記憶部5は、グループコンテンツ情報として、2つ以上のNFTIDの代わりにコンテンツIDをグループIDに紐づけて記憶しても良い。
【0049】
判定手段201は、ユーザIDに紐づくデジタルトークンを用いて、前記提供条件の充足の判定を行う。図3(e)は、提供条件を表す。図3(e)のグループID:g0001の提供条件はNFTID:n0001~n0012である。具体的には、判定手段201は、あるユーザIDにNFTID:n0001~n0012が紐づいているか否かによって提供条件の充足の判定を行う。図3(c)のように、NFTIDに保有ユーザIDを紐づけておくことによって、提供条件の充足の判定を行うことができる。判定手段201は、提供条件の充足の判定を、ユーザIDにNFTIDが紐づけられる度に自動で行っても良い。また、判定手段201は、提供条件の充足の判定を、ユーザ端末3を介して判定の指示を受け付けた場合に行っても良い。ユーザが指示をした任意のタイミングで判定を行うことにより、ユーザは、デジタルトークンの譲渡等を行う前に、提供済みフラグが自動で紐づけられることを防ぐことができる。
【0050】
提供手段202は、判定手段201が提供条件の充足を判定した場合、判定手段201が判定に利用したデジタルトークンを保有するユーザIDに対してコンプリート特典デジタルトークンの提供を行う。具体的には、提供手段202は、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステム4に送信する。提供指示は、NFTID、ユーザのウォレットアドレス、メタデータの場所を示す情報であるトークンURI(Uniform Resource Identifier)等を含む。ユーザのウォレットアドレス、メタデータ等がブロックチェーンに格納される。メタデータは、NFTの名前、説明又は画像若しくは動画等を含む。
【0051】
紐づけ手段203は、提供手段202がコンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、図3(f)のように、コンプリート情報として、提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに対して提供済みフラグの紐づけを行う。
【0052】
判定手段201は、更に、提供済みフラグを用いて、提供条件の充足の判定を行う。具体的には、判定手段201は、ユーザIDに紐づくデジタルトークン、及び、ユーザIDに紐づくデジタルトークンに紐づく提供済みフラグを用いて、提供条件の充足の判定を行う。提供条件は、コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンがユーザIDに紐づいていること、及び、ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンに提供済みフラグが紐づいていないことである。ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンに提供済みフラグが紐づいていないことは、ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンのいずれにも提供済みフラグが紐づいていないことであっても良いし、ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンのいずれかに提供済みフラグが紐づいていないことであっても良い。
【0053】
図4は、実施形態1に係るデジタルトークン提供方法の概略イメージ図である。図4において、例えば、ユーザID:u0001のユーザは、月刊誌1月号~12月号を購入してギフトコード等の文字列を入力することにより、NFTID:n0001~0012を入手することができる。さらに、ユーザID:u0001のユーザがNFTID:n0001~n0012を利用してNFTID:n0013を入手すると、紐づけ手段203によって、記憶部5は、図3(f)のように、NFTID:n0001~n0012に提供済みフラグ:Trueを紐づけて記憶する。
【0054】
ユーザは、図4のNFTID:n0012のように、ユーザ端末3を介してアプリケーション上で他のユーザにNFTの譲渡等を行うことができる。しかし、ユーザID:u0002のユーザが、図4のように、提供済みフラグが紐づくNFTID:n0012を利用してコンプリート特典デジタルトークンを入手しようとすると、判定手段201は、NFTID:n0012に提供済みフラグが紐づいているため、提供条件が充足していないと判定する。よって、ユーザは、提供済みフラグが紐づけられているNFTIDを利用してコンプリート特典デジタルトークンを入手することができない。
【0055】
図5は、実施形態1に係るデジタルトークン提供方法のフローチャートである。ステップS501において、判定手段201は、ユーザIDに紐づくデジタルトークン、及び、ユーザIDに紐づくデジタルトークンに紐づく提供済みフラグを用いて、提供条件の充足の判定を行う。NFTIDがユーザIDに紐づけられる度に自動で判定手段201が判定を行っても良いし、ユーザ端末3を介して判定の指示を受け付けた場合に判定手段201が判定を行っても良い。
【0056】
ステップS502において、提供手段202は、ステップS501において提供条件が充足したと判定した場合、コンプリート特典デジタルトークンの提供を行う。
【0057】
ステップS503において、紐づけ手段203は、ステップS502においてコンプリート特典デジタルトークンの提供が行われた場合、提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークンに対して提供済みフラグの紐づけを行う。
【0058】
<実施形態2>
実施形態2では、コンプリート情報として、コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づけて格納する。なお、実施形態1と同様の機能、構成についてはその説明を省略する。
【0059】
紐づけ手段203は、提供手段202がコンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、図3(g)のように、コンプリート情報として、ユーザIDに対して提供済みフラグの紐づけを行う。図3(g)において、グループIDが提供済みフラグである。
【0060】
判定手段201は、更に、提供済みフラグを用いて、提供条件の充足の判定を行う。具体的には、判定手段201は、ユーザIDに紐づくデジタルトークン、及び、ユーザIDに紐づく提供済みフラグを用いて、提供条件の充足の判定を行う。提供条件は、コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンがユーザIDに紐づいていること、及び、ユーザIDに提供済みフラグが紐づいていないことである。
【0061】
図6は、実施形態2に係るデジタルトークン提供方法の概略イメージ図である。図6において、例えば、ユーザID:u0001のユーザは、月刊誌1月号~12月号を購入してギフトコード等の文字列を入力することによって、NFTID:n0001~0012を入手することができる。ユーザID:u0001のユーザがNFTID:n0001~0012を利用してNFTID:n0013を入手すると、紐づけ手段203によって、記憶部5は、図3(g)のように、NFTID:n0013が紐づくグループID:g0001にユーザID:u0001を紐づけて記憶する。
【0062】
グループID:g0001が提供済みフラグであり、ユーザID:u0001のユーザが、図6のように、新たに同一の月刊誌1月号~12月号を購入して入手したNFTID:n0101~n0112を利用してNFTID:n0013を入手しようとすると、判定手段201は、ユーザID:u:0001に提供済みフラグが紐づいているため、提供条件が充足していないと判定する。よって、ユーザID:u0001のユーザは、グループID:g0001に紐づくコンプリート特典デジタルトークンを再び入手することはできない。この他にも、NFTID:n0013にユーザIDを紐づけて、NFTIDを提供済みフラグとしても良い。また、ユーザID:u0001のユーザが、ユーザ端末3を介してアプリケーション上で、他のユーザにコンプリート特典デジタルトークンを譲渡等した場合、譲渡したユーザIDに紐づく提供済みフラグの紐づけを解除し、譲渡されたユーザIDに提供済みフラグを紐づけても良い。
【0063】
<実施形態3>
実施形態3では、コンプリート情報として、提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークン及び前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して、同一の提供済みフラグを紐づけて格納する。
【0064】
紐づけ手段203は、提供手段202がコンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、図3(h)のように、コンプリート情報として、提供条件の充足の判定に利用したデジタルトークン及びコンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して、同一の提供済みフラグの紐づけを行う。
【0065】
判定手段201は、更に、提供済みフラグを用いて、提供条件の充足の判定を行う。具体的には、判定手段201は、ユーザIDに紐づくデジタルトークンに紐づく提供済みフラグ、及び、ユーザIDに紐づく提供済みフラグを用いて、提供条件の充足の判定を行う。提供条件は、コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンがユーザIDに紐づいていること、及び、ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンにユーザIDと同一の提供済みフラグが紐づいていないことである。
【0066】
図7は、実施形態3に係るデジタルトークン提供方法の概略イメージ図である。図7において、例えば、ユーザID:u0001のユーザは、月刊誌1月号~12月号を購入してギフトコード等の文字列を入力することにより、NFTID:n0001~0012を入手することができる。ユーザID:u0001のユーザがNFTID:n0001~n0012を利用してNFTID:n0013を入手すると、紐づけ手段203によって、記憶部5は、図3(h)のように、NFTID:n0001及びユーザID:u0001に対して、同一の提供済みフラグ:Trueを紐づけて記憶する。
【0067】
ユーザID:u0001のユーザが、再びNFTID:n0001を利用してコンプリート特典デジタルトークンを入手しようとすると、判定手段201は、NFTID:n0012及びユーザID:u0001に同一の提供済みフラグが紐づいているため、提供条件が充足していないと判定する。よって、ユーザID:u0001のユーザは、NFTID:n0012を利用して、コンプリート特典デジタルトークンを再び入手することはできない。
【0068】
ユーザは、図7のNFTID:n0012のように、ユーザ端末3を介してアプリケーション上で、他のユーザにNFTの譲渡等を行うことができる。ユーザID:u0002のユーザが、図7のように、月刊誌1月号~11月号を購入して予め入手していたNFTID:n0101~n0111及びユーザID:u0001から譲渡されたNFTID:n0012を利用してコンプリート特典デジタルトークンを入手しようとすると、判定手段201は、ユーザID:u0002にはNFTID:n0012と同一の提供済みフラグが紐づいていないため、提供条件が充足していると判定する。よって、ユーザID:u0002のユーザは、NFTID:n0012を利用して、コンプリート特典デジタルトークンを入手することができる。
【0069】
<実施形態4>
実施形態1~3において、ユーザは、ユーザ端末3を介してアプリケーション上で、コンプリート特典デジタルトークンの譲渡等も可能である。一方、実施形態4では、コンプリート特典デジタルトークンは、最初に提供が行われたユーザID以外のユーザIDに紐づけることができない。実施形態1~3において、コンプリート特典デジタルトークンが、最初に提供が行われたユーザID以外のユーザIDに紐づけることができなくても良い。
【0070】
実施形態1~3の機能をそれぞれ組み合わせて1つの実施形態を構成しても良い。また、実施形態1~3のコンプリート特典デジタルトークンの提供条件をそれぞれ組み合わせて1つの提供条件を構成しても良い。
【0071】
本実施形態では、月刊誌1月号~12月号を購入して入手したNFTIDを利用してコンプリート特典デジタルトークンを入手した後、ユーザが新たに同一の月刊誌1月号から12月号を購入して入手したNFTIDを利用した場合、提供手段202は、ユーザが最初入手したコンプリート特典デジタルトークンとは異なる種類のコンプリート特典デジタルトークンを提供しても良い。この場合、例えば、記憶部5は、月刊誌1月号~12月号を購入して入手し得る複数種類のコンプリート特典デジタルトークンを記憶し、提供手段202は、ユーザにランダムに提供することが考えられる。
【符号の説明】
【0072】
1 デジタルトークン提供システム
2 デジタルトークン提供装置
201 判定手段
202 提供手段
203 紐づけ手段
3 ユーザ端末
301 受付手段
302 送信手段
4 ブロックチェーンネットワークシステム
5 記憶部
NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-09-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供システムであって、
記憶部と、判定手段と、提供手段と、紐づけ手段と、を備え、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記デジタルトークンは、ユーザ端末を介して、該デジタルトークンが紐づいているユーザIDから別のユーザIDに紐づけることを含んだ譲渡が可能であり、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていることを含み、
前記判定手段は、前記ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいているか否かによって、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供手段は、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ手段は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したすべてのデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づける
デジタルトークン提供システム。
【請求項2】
前記判定手段は、更に、前記ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンに提供済みフラグが紐づいているか否かによって、前記提供条件の充足を判定する、
請求項に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項3】
前記提供条件は、更に、前記提供済みフラグに関する条件を含み、
前記判定手段は、更に、前記提供済みフラグを用いて、前記提供条件の充足を判定する 、
請求項に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項4】
前記デジタルトークンは、非代替性トークンである、
請求項に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項5】
前記提供条件は、更に、前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが前記ユーザIDに紐づいていること、及び、前記ユーザIDに紐づく指定される2つ以上のデジタルトークンに前記提供済みフラグが紐づいていないことである、
請求項4に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項6】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供システムであって、
記憶部と、判定手段と、提供手段と、紐づけ手段と、を備え、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記デジタルトークンは、ユーザ端末を介して、該デジタルトークンが紐づいているユーザIDから別のユーザIDに紐づけることを含んだ譲渡が可能であり、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていること、及び、前記ユーザIDに提供済みフラグが紐づいていないこと、を含み、
前記判定手段は、前記ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいているか否か、及び、前記ユーザIDに提供済みフラグが紐づいているか否かによって、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供手段は、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ手段は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づける、
デジタルトークン提供システム。
【請求項7】
前記デジタルトークンは、非代替性トークンである、
請求項に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項8】
前記紐づけ手段は、更に、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したすべてのデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づけ、更に、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行ったユーザIDに対して提供済みフラグを紐づけ、
前記提供条件は、前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが前記ユーザIDに紐づいていること、及び、前記ユーザIDに紐づいて指定される2つ以上のデジタルトークンに提供済みフラグが紐づいていないことである、
請求項に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項9】
前記コンプリート特典デジタルトークンは、ユーザ端末を介して、前記ユーザIDから別のユーザIDに紐づける譲渡を行うことができない、
請求項1~8の何れかに記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項10】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供プログラムであって、
記憶部を有するコンピュータを、判定手段と、提供手段と、紐づけ手段と、として機能させ、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記デジタルトークンは、ユーザ端末を介して、該デジタルトークンが紐づいているユーザIDから別のユーザIDに紐づけることを含んだ譲渡が可能であり、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていることを含み、
前記判定手段は、前記ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいているか否かによって、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供手段は、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ手段は、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したすべてのデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づける
デジタルトークン提供プログラム。
【請求項11】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供方法であって、
記憶部を有するコンピュータが、判定工程と、提供工程と、紐づけ工程と、を実行し、
前記記憶部は、特別なデジタルトークンであるコンプリート特典デジタルトークンの提供条件を記憶し、
前記デジタルトークンは、ユーザ端末を介して、該デジタルトークンが紐づいているユーザIDから別のユーザIDに紐づけることを含んだ譲渡が可能であり、
前記提供条件は、ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいていることを含み、
前記判定工程において、前記ユーザIDに前記コンプリート特典デジタルトークンごとに指定される2つ以上のデジタルトークンが紐づいているか否かによって、前記提供条件の充足を判定し、
前記提供工程において、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザIDに対して前記コンプリート特典デジタルトークンを提供し、
前記紐づけ工程において、前記コンプリート特典デジタルトークンの提供を行った場合、前記提供条件の充足の判定に利用したすべてのデジタルトークンに対して提供済みフラグを紐づける
デジタルトークン提供方法。