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特開2024-169033接続決定支援装置、接続決定支援方法、および接続決定支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169033
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】接続決定支援装置、接続決定支援方法、および接続決定支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0803 20220101AFI20241128BHJP
【FI】
H04L41/0803
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086207
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】太田 貴彦
(72)【発明者】
【氏名】神宮 武志
(72)【発明者】
【氏名】福本 喬彦
(72)【発明者】
【氏名】古賀 宏
(72)【発明者】
【氏名】田代 英樹
(72)【発明者】
【氏名】山下 康介
(72)【発明者】
【氏名】金親 信寛
(57)【要約】
【課題】新規機器の追加による通信量変化を把握するための負荷を削減する。
【解決手段】接続決定支援装置100は、ネットワークへの接続を検討する接続予定通信機器の通信に関する情報を受け付ける。接続決定支援装置100は、受け付けられた接続予定通信機器300の通信に関する情報に基づいて、接続予定通信機器300と、接続予定通信機器の通信相手の機器400との通信経路を認識する。接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300の通信に関する情報に含まれる接続予定通信機器300の想定通信量を用いて、接続予定通信機器300をネットワークへ接続して通信を実施した場合の通信経路に含まれるスイッチングハブ200の接続ポート毎の通信量を取得する。接続決定支援装置100は、取得された接続ポート毎の通信量と想定通信量とを用いて、通信経路に係る通信量を所定の形式で出力する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存のネットワーク上における新たな通信機器の接続場所の決定を支援する接続決定支援装置であって、
前記ネットワークへの接続を検討する接続予定通信機器の通信に関する情報を受け付ける機器情報受付部と、
前記機器情報受付部により受け付けられた前記接続予定通信機器の通信に関する情報に基づいて、前記接続予定通信機器と、該接続予定通信機器の通信相手の機器との通信経路を認識する認識部と、
前記接続予定通信機器の通信に関する情報に含まれる該接続予定通信機器の想定通信量を用いて、前記接続予定通信機器を前記ネットワークへ接続して通信を実施した場合の前記通信経路に含まれるスイッチングハブの接続ポート毎の通信量を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記接続ポート毎の通信量と前記想定通信量とを用いて、前記通信経路に係る通信量を所定の形式で出力する出力部と、
を備えることを特徴とする接続決定支援装置。
【請求項2】
前記機器情報受付部は、
前記接続予定通信機器の通信に関する情報として、前記通信相手の機器を一意に特定するための情報と、接続先スイッチングハブのポート番号と、前記接続予定通信機器の機器種別と、前記接続予定通信機器の想定通信量とを受け付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の接続決定支援装置。
【請求項3】
前記認識部は、
予め収集された前記ネットワークに係るMACアドレステーブル情報、前記スイッチングハブを識別する情報、該スイッチングハブのポート番号に基づいて、前記通信経路を認識する、
ことを特徴とする請求項1に記載の接続決定支援装置。
【請求項4】
前記認識部は、
前記通信経路に含まれるスイッチングハブのうち、前記接続予定通信機器が接続するスイッチングハブを第1の探索対象スイッチングハブとして決定し、
前記通信経路に含まれるスイッチングハブのうち、前記接続予定通信機器の通信相手の機器が接続するスイッチングハブを第2の探索対象スイッチングハブとして決定し、
前記通信経路に含まれるスイッチングハブ毎のMACアドレステーブル情報に、前記第1の探索対象スイッチングハブから前記第2の探索対象スイッチングハブへ至る通信経路に含まれるスイッチングハブの接続情報が含まれるか否かを判定し、
前記判定の結果を記録することで、前記通信経路を認識する、
ことを特徴とする請求項1または3に記載の接続決定支援装置。
【請求項5】
前記認識部は、
前記通信経路に含まれるスイッチングハブのうち、前記接続予定通信機器または前記接続予定通信機器の通信相手の機器がSNMP対応のスイッチングハブに直接接続する場合には、該SNMP対応のスイッチングハブを探索対象スイッチングハブとして決定し、
前記通信経路に含まれるスイッチングハブのうち、前記接続予定通信機器または前記接続予定通信機器の通信相手の機器がSNMP非対応のスイッチングハブに直接接続する場合には、該SNMP非対応のスイッチングハブが接続するSNMP対応のスイッチングハブを探索対象スイッチングハブとして決定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の接続決定支援装置。
【請求項6】
前記出力部は、
前記スイッチングハブの接続ポート、前記スイッチングハブ、前記通信経路のうち1つまたは複数の組み合わせについて、前記通信経路に係る通信量を前記所定の形式としてリスト、グラフ、テキストのうち1つまたは複数の組み合わせで出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の接続決定支援装置。
【請求項7】
前記通信経路に係る通信量が所定の閾値を超える場合に、通信量の上限到達についての通知を行う通知部を更に有する、
ことを特徴とする請求項1または6に記載の接続決定支援装置。
【請求項8】
既存のネットワーク上において新たな通信機器の接続場所の決定を支援する接続決定支援方法であって、
前記ネットワークへの接続を検討する接続予定通信機器の通信に関する情報を受け付ける機器情報受付工程と、
前記機器情報受付工程により受け付けられた前記接続予定通信機器の通信に関する情報に基づいて、前記接続予定通信機器と、該接続予定通信機器の通信相手の機器との通信経路を認識する認識工程と、
前記接続予定通信機器の通信に関する情報に含まれる想定通信量を用いて、前記接続予定通信機器を前記ネットワークへ接続して通信を実施した場合の前記通信経路に含まれるスイッチングハブの接続ポート毎の通信量を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された前記接続ポート毎の通信量と前記想定通信量とを用いて、前記通信経路に係る通信量を所定の形式で出力する出力工程と、
を含むことを特徴とする接続決定支援方法。
【請求項9】
既存のネットワーク上において新たな通信機器の接続場所の決定を支援する接続決定支援プログラムであって、
前記ネットワークへの接続を検討する接続予定通信機器の通信に関する情報を受け付ける機器情報受付手順と、
前記機器情報受付手順により受け付けられた前記接続予定通信機器の通信に関する情報に基づいて、前記接続予定通信機器と、該接続予定通信機器の通信相手の機器との通信経路を認識する認識手順と、
前記接続予定通信機器の通信に関する情報に含まれる想定通信量を用いて、前記接続予定通信機器を前記ネットワークへ接続して通信を実施した場合の前記通信経路に含まれるスイッチングハブの接続ポート毎の通信量を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された前記接続ポート毎の通信量と前記想定通信量とを用いて、前記通信経路に係る通信量を所定の形式で出力する出力手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする接続決定支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続決定支援装置、接続決定支援方法、および接続決定支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things)の普及により、通信を制御するネットワーク機器と、PC(Personal Computer)等の情報処理端末と、センサやフィールド機器等の端末機器とがLAN(Local Area Network)等のネットワークに接続されるようになった。
【0003】
上記の通信ネットワークに新しい機器を接続すると、通信量増加によってシステム全体の負荷が高まり動作の遅延が発生したり、他の機器の通信に不調をきたしたりする場合があるため、事前にシミュレーションを行う場合がある。そこで、ネットワーク構成のどの箇所に新しい機器を接続するかの検討にあたり、新規機器の追加によるネットワーク全体の通信量の変化をシミュレートする方法が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-067439号公報
【特許文献2】特開2022-178238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、新規機器の追加による通信量変化を把握するための負荷が大きいという課題があった。
【0006】
例えば、従来技術では、新規機器とその通信相手の機器との通信経路の特定、および通信経路上のスイッチングハブを特定することができず、新規機器による通信量増加がどのスイッチングハブに影響するか把握することが難しい。そのため、新規機器を追加する際のシミュレーション実施のための経路把握や設定を別途実施することとなり、工数やコストが大きくなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、上記の課題を解決し目的を達成するために、本発明の接続決定支援装置は既存のネットワーク上における新たな通信機器の接続場所の決定を支援する接続決定支援装置であって、前記ネットワークへの接続を検討する接続予定通信機器の通信に関する情報を受け付ける機器情報受付部と、前記機器情報受付部により受け付けられた前記接続予定通信機器の通信に関する情報に基づいて、前記接続予定通信機器と、該接続予定通信機器の通信相手の機器との通信経路を認識する認識部と、前記接続予定通信機器の通信に関する情報に含まれる該接続予定通信機器の想定通信量を用いて、前記接続予定通信機器を前記ネットワークへ接続して通信を実施した場合の前記通信経路に含まれるスイッチングハブの接続ポート毎の通信量を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記接続ポート毎の通信量と前記想定通信量とを用いて、前記通信経路に係る通信量を所定の形式で出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、新規機器の追加による通信量変化を把握するための負荷を削減する、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施形態に係る通信経路の把握と通信量増加のシミュレーションの概要を示す図である。
図2図2は、本実施形態に係る通信ネットワークの構成の一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態に係る接続決定支援装置に記憶された接続予定通信機器の通信に関する情報の一例を示すテーブル図である。
図4図4は、本実施形態に係る接続決定支援装置に記憶されたスイッチングハブの接続ポートごとの通信量に関する情報の一例を示すテーブル図である。
図5図5は、本実施形態に係る接続予定通信機器の通信に関する情報の入力画面の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態に係る通信経路の認識処理についてのフローチャートである。
図7図7は、本実施形態に係る通信経路の認識処理の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態に係るシミュレーション結果の表示画面の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態に係るリスト形式によるシミュレーション結果の表示の一例を示す図である。
図10図10は、本実施形態に係る接続決定支援手順についてのフローチャートである。
図11図11は、本実施形態に係る接続決定支援装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここから、実施の形態(以降、「実施形態」)について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、共通する構成要素には同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する。また、以下に記載する実施形態の説明は、本発明に係る接続決定支援装置、接続決定支援方法、および接続決定支援方法プログラムを限定するものではない。
【0011】
〔1.序説〕
本実施形態に係る接続決定支援装置100は、新規で追加する通信機器(以降は、「接続予定通信機器」と表記)を所定のネットワークに接続するにあたり、接続予定通信機器と接続予定通信機器の通信相手の機器との間の通信経路を把握する。そして、接続決定支援装置100は、把握した通信経路と収集した接続予定通信機器の通信に関する情報とを用いて、接続予定通信機器を追加した場合に増加する通信量を算出し、所定の形式に基づいて出力する。
【0012】
ここから、序説として、接続決定支援装置100による通信経路の把握と通信量増加のシミュレーションの概要について説明する。
【0013】
〔1-1.通信経路の把握と通信量増加のシミュレーションの概要の概要〕
前述した通り、所定の通信ネットワークに新しい機器を追加することで、通信量が増加する場合がある。例えば、ビル等の管理システムを構成する通信ネットワークに対して、ビル管理のための「顔認証システム」が新しく追加された場合、当該顔認証システムの稼働に伴い通信ネットワークの通信量が増加する。その場合には、通信ネットワーク全体に悪影響を及ぼさないように、当該システムの追加によりどの程度の通信量増加が発生するかを事前にシミュレーションする。
【0014】
しかしながら、ネットワークが多数のスイッチングハブにより多段構成されている場合には、シミュレーション実施のためのネットワーク構成の把握、通信経路の把握、当該通信経路に係るスイッチングハブからの情報の取得を実施する負荷が大きい場合があった。
【0015】
そこで、本実施形態に係る接続決定支援装置100は、接続予定通信機器と通信相手の機器との間の通信経路を把握し、当該通信経路に係る通信量増加のシミュレーションを実施する技術を提供する。それにより、接続決定支援装置100は、接続予定の通信機器が関係する通信経路を特定し、通信ネットワーク全体ではなく当該通信経路に係る領域についての通信量増加のシミュレーションを可能とすることで、シミュレーション実施の負荷を低減する効果を奏する。
【0016】
ここから、図1を用いて本実施形態に係る接続決定支援装置100による通信経路の把握と通信量増加のシミュレーションの概要について説明する。図1は、本実施形態に係る通信経路の把握と通信量増加のシミュレーションの概要を示す図である。
【0017】
図1に示す通り、本実施形態に係る通信ネットワーク1は、接続決定支援装置100と、複数のスイッチングハブ200(スイッチングハブ200Aから200E)と、接続予定通信機器300と、接続予定通信機器300の通信相手の機器400(以降、単に「通信相手の機器400」と表記)と、複数のその他の機器とを含む構成である。接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300の追加箇所を決定するに際し、接続先の候補となるポート情報や通信量増減のシミュレーション結果を出力する。複数のスイッチングハブ200は、パケットスイッチングに基づいて通信機器同士を接続する。通信相手の機器400は、接続予定通信機器300の通信相手の機器である。その他の機器は、通信ネットワーク1に接続されている情報処理装置類である。
【0018】
まず、接続決定支援装置100は、通信ネットワーク1の構成をスキャンして、当該ネットワークに含まれるスイッチングハブ200の種類と数、接続ポートの使用状況の情報等のネットワーク構成情報を収集する。例えば、図1の一例では、接続決定支援装置100は、上記したスキャン処理により、通信ネットワーク1に5台のスイッチングハブ200(スイッチングハブ200Aから200E)が含まれると認識する。また、接続決定支援装置100は、上記したスキャン処理により、各スイッチングハブ200の接続ポートについて、スイッチングハブ200A「1,4」、スイッチングハブ200B「2,3」、スイッチングハブ200C「2,3」、スイッチングハブ200D「3,4」、スイッチングハブ200E「1,4,5」が使用中と認識する。
【0019】
次に、接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300がどのような通信経路を通じて通信相手の機器400と通信を行うかを把握する。具体的には、接続決定支援装置100は、スキャンしたネットワーク構成情報(スイッチングハブ200のポートや機器同士の接続構成の情報)と接続予定通信機器300および通信相手の機器400を一意に特定する情報とに基づいて、通信経路を把握する。
【0020】
例えば、図1に示す一例では、接続決定支援装置100は、IPアドレス等の各機器を一意に特定する情報に基づいて、接続予定通信機器300と通信相手の機器400とを特定する。そして、接続決定支援装置100は、スイッチングハブ200Dのポート1に接続された接続予定通信機器300の通信相手の機器400がスイッチングハブ200Eのポート1に接続されていると認識する。
【0021】
次に、接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300と通信相手の機器400との間の通信経路を把握する。具体的には、接続決定支援装置100は、「接続予定通信機器300」→「スイッチングハブ200D(ポート1→ポート3)」→「スイッチングハブ200B(ポート2→ポート3)」→「スイッチングハブ200A(ポート1→ポート4)」→「スイッチングハブ200C(ポート2→ポート3)」→「スイッチングハブ200E(ポート4→ポート1)」→「通信相手の機器400」という通信経路であると認識する。
【0022】
次に、接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300の追加により通信量がどの程度増加するかのシミュレーションを実施して、結果を出力する。具体的には、接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300の機器情報(想定の通信量)と、認識した通信経路と、スイッチングハブ200の接続ポートごとの通信量等の通信経路に係る通信量の情報に基づいて、想定の通信量を算出する。そして、接続決定支援装置100は、算出した結果をリスト、グラフ、テキスト、数値等の形式で出力する。
【0023】
このようにして、本実施形態に係る接続決定支援装置100は、通信ネットワーク1への新しい通信機器の追加によりネットワーク全体の通信量がどのように変化するかを把握することを容易とする。また、接続決定支援装置100は、通信ネットワーク1を停止させずに所定の通信経路を特定し、リアルタイムで当該通信経路に係る通信量の増減をシミュレーションすることができる。
【0024】
なお、図1に示す通信ネットワーク1の構成は、あくまで一例であり、スイッチングハブ200の種類や数、接続ポート数や接続ポートの使用状況、接続される機器類の数や種類について限定されない。例えば、図1においては、スイッチングハブ200の種類を区別せずに説明したが、実際には後述するように「SNMP対応のスイッチングハブ(例えば、インテリジェントハブ等)」や「SNMP非対応のスイッチングハブ(例えば、リピーターハブ等)」等であってよい。なお、ここでいうSNMPとは、「Simple Network Management Protocol」を意味し、以下同様とする。
【0025】
また、図1において、接続決定支援装置100は、スイッチングハブ200Aに接続するように記載されているが、実際には接続されるスイッチングハブ200について限定されない。
【0026】
〔2.機器の構成〕
ここから、図2を用いて、実施形態に係る通信ネットワーク1の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る通信ネットワーク1の構成の一例を示す図である。図2に示すように、通信ネットワーク1は、接続決定支援装置100と、スイッチングハブ200と、接続予定通信機器300と、通信相手の機器400とを有する。
【0027】
〔2-1.接続決定支援装置の構成〕
次に、実施形態に係る接続決定支援装置100の構成について説明する。本実施形態に係る接続決定支援装置100は、既存のネットワーク上における新たな通信機器の接続場所の決定を支援する。図2に示すように、接続決定支援装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、図2に図示していないが、接続決定支援装置100は、各種操作を受け付ける入力部(例えば、タッチパネルや、キーボードや、マウス等)を備えてもよい。
【0028】
(通信部110)
通信部110は、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、必要に応じてネットワークと有線または無線で接続され、双方向に情報の送受信を行うことができる。なお、以降の項目において、接続決定支援装置100とスイッチングハブ200との通信は、通信部110を介して行われる前提で説明を行う。
【0029】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図2に示す通り、記憶部120は、ネットワーク情報記憶部121と、機器情報記憶部122と、通信量情報記憶部123とを有する。
【0030】
(ネットワーク情報記憶部121)
ネットワーク情報記憶部121は、通信ネットワーク1を構成する機器に関する情報等のネットワークに関する情報を記憶する。具体的には、ネットワーク情報記憶部121は、ネットワークに関する情報として、通信ネットワーク1に含まれるスイッチングハブ200の種類と数、接続ポートの使用状況等の情報を収集する。
【0031】
例えば、図1に示す通信ネットワーク1では、ネットワーク情報記憶部121は、通信ネットワーク1に5台のスイッチングハブ200(200Aから200E)が含まれるという情報を記憶する。また、ネットワーク情報記憶部121は、各スイッチングハブ200の接続ポートについて、スイッチングハブ200A「1,4」、スイッチングハブ200B「2,3」、スイッチングハブ200C「2,3」、スイッチングハブ200D「3,4」、スイッチングハブ200E「1,4,5」が使用中という情報を記憶する。
【0032】
また、ネットワーク情報記憶部121は、後述の認識部132により認識された接続予定通信機器300と通信相手の機器400との通信経路に関する情報を記憶する。具体的には、ネットワーク情報記憶部121は、認識部132により認識された接続予定通信機器300または通信相手の機器400が接続するスイッチングハブ200、接続するポート番号、接続するスイッチングハブ200がSNMP対応か否かに関する情報等を記憶できる。
【0033】
(機器情報記憶部122)
図2に戻り説明を続ける。機器情報記憶部122は、通信ネットワーク1へ追加する接続予定通信機器300の通信に関する情報を記憶する。具体的には、機器情報記憶部122は、接続予定通信機器300の通信に関する情報として、機器種別、想定される通信量(通信量カスタム入力)、通信先IPアドレス、通信先スイッチングハブIPアドレス、接続先スイッチングポートを記憶する。
【0034】
ここで、図3を用いて、機器情報記憶部122により記憶される通信ネットワーク1へ新規追加する接続予定通信機器300の通信に関する情報の一例を説明する。図3は、本実施形態に係る接続決定支援装置100に記憶された接続予定通信機器300の通信に関する情報の一例を示すテーブル図である。
【0035】
図3に示す通り、機器情報記憶部122は、接続予定通信機器300の通信に関する情報として、機器種別「PC」、通信量カスタム入力「100 Mbps」、通信先IPアドレス「192.168.1.150」、通信先スイッチングハブIPアドレス「192.168.1.100」、接続先スイッチングポート「1番ポート」等の情報をリスト形式等で記憶できる。なお、上記した「通信先IPアドレス」と「通信先スイッチングハブIPアドレス」は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200を一意に識別する情報であれば限定されない。例えば、スイッチングハブ200を一意に識別する情報は、IPv4(Internet Protocol version 4)、IPv6(Internet Protocol Version 6)、MAC(Media Access Control address)アドレス等であってよい。
【0036】
(通信量情報記憶部123)
再び図2に戻り説明を続ける。通信量情報記憶部123は、後述の取得部133により取得された通信ネットワーク1における接続予定通信機器300と通信相手の機器400との間の通信経路に含まれるスイッチングハブ200の接続ポートごとの通信量に関する情報を記憶する。具体的には、通信量情報記憶部123は、スイッチングハブ200の接続ポートごとの通信量に関する情報として、スイッチングハブ識別情報、ポート番号、取得時間、通信量を記憶できる。
【0037】
ここで、図4を用いて、通信量情報記憶部123により記憶されるスイッチングハブ200の接続ポートごとの通信量に関する情報の一例を説明する。図4は、本実施形態に係る接続決定支援装置100に記憶されたスイッチングハブ200の接続ポートごとの通信量に関する情報の一例を示すテーブル図である。
【0038】
図4に示す通り、通信量情報記憶部123は、スイッチングハブ200の接続ポートごとの通信量に関する情報として、スイッチングハブ識別情報、ポート番号、取得時間、通信量等の情報をリスト形式で記憶できる。例えば、通信量情報記憶部123は、スイッチングハブ識別情報「192.168.1.100」、ポート番号「1」、取得時間「2023/4/26 10:00」、通信量「2.2 Mbps」等の情報をリスト形式で記憶できる。なお、上記した「スイッチングハブ識別情報」は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200を一意に識別する情報であれば限定されない。例えば、スイッチングハブ200を一意に識別する情報は、IPv4、IPv6、MACアドレス等であってよい。
【0039】
(制御部130)
再び図2に戻り説明を続ける。制御部130は、プロセッサ(Processor)や、MPU(Micro Processing Unit)や、CPU(Central Processing Unit)等が、記憶部120に記憶されている各種プログラムについて、RAMを作業領域として実行することにより、実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のIC(Integrated Circuit)により実現される。図2に示す通り、制御部130は、機器情報受付部131と、認識部132と、取得部133と、出力部134と、通知部135とを有する。
【0040】
(機器情報受付部131)
機器情報受付部131は、所定のネットワークへの接続を検討する接続予定通信機器300の通信に関する情報を受け付ける。具体的には、機器情報受付部131は、接続予定通信機器300の通信に関する情報として、通信相手の機器400を一意に特定するための情報と、接続先スイッチングハブのポート番号と、接続予定通信機器300の機器種別と、接続予定通信機器300の想定通信量とを受け付ける。
【0041】
上記したように、機器情報受付部131は、管理者等の端末装置等に表示された接続予定通信機器300の通信に関する情報を入力する画面に基づき入力された情報を受け付ける。そして、機器情報受付部131は、受け付けた接続予定通信機器300の通信に関する情報を機器情報記憶部122に記憶させる。ここで、図5を用いて、機器情報受付部131による接続予定通信機器300の通信に関する情報の受付処理における、情報入力画面について説明する。図5は、本実施形態に係る接続予定通信機器300の通信に関する情報の入力画面の一例を示す図である。
【0042】
例えば、機器情報受付部131は、図5に示す通り、機器種別、通信量カスタム入力(想定される通信量)、通信先IPアドレス、通信先スイッチングハブIPアドレス、接続先スイッチングポートの項目を含む入力画面を表示できる。図5に示す一例では、機器情報受付部131は、機器種別「PC」、通信量カスタム入力「100 Mbps」、通信先IPアドレス「192.168.1.150」、通信先スイッチングハブIPアドレス「192.168.1.100」、接続先スイッチングポート「1番ポート」と入力された情報を受け付けることができる。
【0043】
また、機器情報受付部131は、上記した入力画面に基づく情報の受け付けの他に、データファイルとして取り込まれた通信機器の通信に関する情報を受け付けることができる。例えば、機器情報受付部131は、データファイルを取り込まれた通信機器の通信に関する情報として、接続予定通信機器300と同一または類似の通信機器の機器種別、通信量カスタム入力(想定される通信量)を受け付けることができる。
【0044】
なお、上記した「通信先IPアドレス」と「通信先スイッチングハブIPアドレス」は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200を一意に識別する情報であれば限定されない。例えば、スイッチングハブ200を一意に識別する情報は、IPv4、IPv6、MACアドレス等であってよい。
【0045】
(認識部132)
再び図2に戻り説明を続ける。認識部132は、機器情報受付部131により受け付けられた接続予定通信機器300の通信に関する情報に基づいて、接続予定通信機器300と、接続予定通信機器300の通信相手の機器400との通信経路を認識する。すなわち、認識部132は、スイッチングハブ200のポートや機器同士の接続構成の情報等のネットワーク構成情報と、IPアドレス等の通信元(接続予定通信機器300)および通信先(接続予定通信機器300の通信相手の機器400)を一意に特定する情報とに基づいて、通信経路を把握する。
【0046】
具体的には、認識部132は、予め収集された通信ネットワーク1に係るMACアドレステーブル情報、スイッチングハブ200を識別する情報、スイッチングハブ200のポート番号に基づいて、通信経路を認識する。ここで、認識部132が接続予定通信機器300と、接続予定通信機器300の通信相手の機器400との通信経路を認識する方法について、更に詳細に説明する。
【0047】
まず、認識部132は、IPアドレス等の各機器を一意に特定する情報に基づいて、接続予定通信機器300と通信相手の機器400とを特定する。そして、認識部132は、接続予定通信機器300が接続するスイッチングハブ200と、通信相手の機器400が接続するスイッチングハブ200とを認識する。
【0048】
次に、認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200のうち、接続予定通信機器300が接続するスイッチングハブ200を第1の探索対象スイッチングハブ200として決定する。また、認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200のうち、接続予定通信機器300の通信相手の機器400が接続するスイッチングハブ200を第2の探索対象スイッチングハブ200として決定する。次に、認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200毎のMACアドレステーブル情報に、第1の探索対象スイッチングハブ200から第2の探索対象スイッチングハブ200へ至る通信経路に含まれるスイッチングハブ200の接続情報が含まれるか否かを判定する。そして、認識部132は、判定の結果を記録することで、通信経路を認識する。
【0049】
なお、本実施形態においては、スイッチングハブ200は、SNMP対応のスイッチングハブ200とSNMP非対応のスイッチングハブ200とが含まれる前提として説明する。その場合、認識部132は、当該スイッチングハブ200がSNMP対応か否かを含めて判定を行い、探索対象スイッチングハブ200を決定できる。
【0050】
具体的には、認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200のうち、接続予定通信機器300または接続予定通信機器300の通信相手の機器400がSNMP対応のスイッチングハブ200に直接接続する場合には、SNMP対応のスイッチングハブ200を探索対象スイッチングハブ200として決定する。また、認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200のうち、接続予定通信機器300または接続予定通信機器300の通信相手の機器400がSNMP非対応のスイッチングハブ200に直接接続する場合には、SNMP非対応のスイッチングハブ200が接続するSNMP対応のスイッチングハブ200を探索対象スイッチングハブ200として決定する。
【0051】
ここで、認識部132による通信経路の認識処理について、フローチャートを用いて説明する。図6は、本実施形態に係る通信経路の認識処理についてのフローチャートである。なお、以下に記載する各ステップは、異なる順序で実行されてもよいし、省略される処理があってもよい。
【0052】
認識部132は、ネットワーク構成情報の収集を行う(工程S101)。例えば、認識部132は、当該ネットワークに含まれるスイッチングハブ200の種類と数、接続ポートの使用状況の情報等をネットワーク構成情報として収集する。次に、認識部132は、ネットワーク上の全てのSNMP対応のスイッチングハブ200からMACアドレステーブル情報を取得する(工程S102)。
【0053】
通信相手の機器400がSNMP非対応のスイッチングハブ200に接続されていない場合(工程S103のNo)、認識部132は、通信相手の機器400が接続するSNMP対応のスイッチングハブ200を第2の探索対象スイッチングハブ200として決定する(工程S104)。他方、通信相手の機器400がSNMP非対応のスイッチングハブ200に接続されている場合(工程S103のYes)、認識部132は、当該SNMP非対応のスイッチングハブ200に直接接続しているSNMP対応のスイッチングハブ200のうち最もIPアドレスが小さなものを第2の探索対象スイッチングハブ200として決定する(工程S105)。
【0054】
接続予定通信機器300がSNMP非対応のスイッチングハブ200に接続されていない場合(工程S106のNo)、認識部132は、接続予定通信機器300が接続するSNMP対応のスイッチングハブ200を第1の探索対象スイッチングハブ200として決定する(工程S107)。他方、接続予定通信機器300がSNMP非対応のスイッチングハブ200に接続されている場合(工程S106のYes)、認識部132は、当該SNMP非対応のスイッチングハブ200に直接接続しているSNMP対応のスイッチングハブ200のうち最もIPアドレスが小さなものを第1の探索対象スイッチングハブ200として決定する(工程S108)。
【0055】
認識部132は、現在の探索対象スイッチングハブ200を記憶させる(工程S109)。例えば、認識部132は、工程S104または工程S105で決定した第1の探索対象スイッチングハブ200を現在の探索対象スイッチングハブ200として認識して、ネットワーク情報記憶部121に記憶させる。
【0056】
ここで、現在の探索対象スイッチングハブ200と第2の探索対象スイッチングハブ200が同一でない場合(工程S110のNo)、認識部132は、現在の探索対象スイッチングハブ200のMACアドレステーブルで、第2の探索対象スイッチングハブ200のMACアドレスに対応するポート(以降、ポートX)が存在するかを判定する(工程S111)。
【0057】
ポートXが存在する場合(工程S111のYes)、認識部132は、ポートXに接続するスイッチングハブ200(以降、スイッチングハブY)が存在するかを判定する(工程S112)。スイッチングハブYが存在する場合(工程S112のYes)、認識部132は、スイッチングハブYがSNMP非対応であるかを判定する(工程S113)。ここで、スイッチングハブYがSNMP対応である場合(工程S113のNo)、認識部132は、工程を戻りスイッチングハブYを現在の探索対象スイッチングハブ200として記憶させる(工程S109)。
【0058】
他方、スイッチングハブYがSNMP非対応である場合(工程S113のYes)、認識部132は、スイッチングハブY直下に、所定の条件を満たすスイッチングハブ200(以降、スイッチングハブZ)が存在するかを判定する(工程S114)。具体的には、認識部132は、スイッチングハブY直下のスイッチングハブ200のMACアドレステーブル情報に基づいて、通信相手の機器400が直接またはSNMP非対応のスイッチングハブ200を介して接続するSNMP対応のスイッチングハブ200のMACアドレスが登録されたポートと、スイッチングハブYと接続しているポートとが異なるスイッチングハブZが存在するか否かを判定する。ここで、スイッチングハブZが存在する場合(工程S114のYes)、認識部132は、工程を戻りスイッチングハブZを現在の探索対象スイッチングハブ200として記憶する(工程S109)。
【0059】
上記した処理を、現在の探索対象スイッチングハブ200と第2の探索対象スイッチングハブ200とが同一となるまで処理を繰り返す。そして、現在の探索対象スイッチングハブ200と第2の探索対象スイッチングハブ200が同一となった場合(工程S110のYes)、次の処理に移行する。
【0060】
なお、ここまでの工程において、ポートXが存在しない(工程S111のNo)、またはスイッチングハブYが存在しない(工程S112のNo)、またはスイッチングハブZが存在しない(工程S114のNo)の少なくともいずれか一つに該当する場合には、認識部132は、エラーとして認識し(工程S115)、工程を終了する。
【0061】
認識部132は、上記したように現在の探索対象スイッチングハブ200と第2の探索対象スイッチングハブ200が同一となった場合(工程S110のYes)、通信相手の機器400がSNMP非対応のスイッチングハブ200(以降、スイッチングハブH)に接続しているかを判定する(工程S116)。ここで、通信相手の機器400がスイッチングハブHに接続している場合(工程S116のYes)、認識部132は、所定の条件を満たすスイッチングハブ200が通信経路に記録されているかを判定する(工程S117)。具体的には、認識部132は、第2の探索対象スイッチングハブ200のMACアドレステーブル情報に基づいて、スイッチングハブHに対応するポートと、第2の探索対象スイッチングハブ200に対応するポートとが同一のスイッチングハブ200が、記録されているか否かを判定する。
【0062】
上記した所定の条件を満たすスイッチングハブ200が通信経路に記録されている場合(工程S117のYes)、認識部132は、第2の探索対象スイッチングハブ200を通信経路から削除する(工程S118)。他方で、通信相手の機器400がスイッチングハブHに接続していない場合(工程S116のNo)、または所定の条件を満たすスイッチングハブ200が通信経路に記録されていない場合(工程S117のNo)、認識部132は、次の工程へ移行する。
【0063】
認識部132は、接続予定通信機器300がSNMP非対応のスイッチングハブ200(以降、スイッチングハブI)に接続しているかを判定する(工程S119)。
【0064】
ここで、接続予定通信機器300がスイッチングハブIに接続している場合(工程S119のYes)、認識部132は、所定の条件を満たすスイッチングハブ200が通信経路に記録されているかを判定する(工程S120)。具体的には、認識部132は、第1の探索対象スイッチングハブ200のMACアドレステーブル情報に基づいて、スイッチングハブIに対応するポートと、第1の探索対象スイッチングハブ200に対応するポートとが同一のスイッチングハブ200が、記録されているか否かを判定する。
【0065】
上記した所定の条件を満たすスイッチングハブ200が通信経路に記録されている場合(工程S120のYes)、認識部132は、第1の探索対象スイッチングハブ200を通信経路から削除する(工程S121)。
【0066】
他方で、接続予定通信機器300がスイッチングハブIに接続していない場合(工程S119のNo)、または上記した所定の条件を満たすスイッチングハブ200が通信経路に記録されていない場合(工程S120のNo)、認識部132は、記録した全ての現在の探索対象スイッチングハブ200の機器および順番を通信経路として認識し(工程S122)、工程を終了する。
【0067】
このようにして、認識部132は、通信ネットワーク1に含まれるスイッチングハブ200について、SNMP対応か否かを問わずにスイッチングハブ200の数、種類、接続ポートの使用状況、接続されている順番等を認識し、通信経路を認識できる。
【0068】
次に、図7を用いて上記の通信経路の認識処理の一例を説明する。図7は、本実施形態に係る通信経路の認識処理の一例を示す図である。図7の一例では、通信ネットワーク1は、SNMP対応のスイッチングハブ210として、スイッチングハブ210Aから210Eを含む。また、通信ネットワーク1は、SNMP非対応のスイッチングハブ210として、スイッチングハブ210aとスイッチングハブ210bとを含む。なお、図7においては、接続決定支援装置100は、スイッチングハブ210Aのポート2を介して、通信ネットワーク1に接続している前提とする。
【0069】
まず、認識部132は、通信ネットワーク1をスキャンして、各種機器が各スイッチングハブ210の何番のポートに接続されているか等のネットワーク構成情報を収集する。
【0070】
ここで、各スイッチングハブ210は、MACアドレステーブル情報を保持する。例えば、スイッチングハブ210Aは、MACアドレステーブル情報として「(ポート)3:B,C,D,E」という情報を保持する。また、スイッチングハブ210Bは、MACアドレステーブル情報として「(ポート)1:D,E」、「(ポート)3:A,C」という情報を保持する。また、スイッチングハブ210Cは、MACアドレステーブル情報として「(ポート)2:A,B,D,E」という情報を保持する。また、スイッチングハブ210Eは、MACアドレステーブル情報として「(ポート)1:A,B,C,D」という情報を保持する。なお、上記したネットワーク構成情報は、認識部132により収集された情報を用いてもよいし、他の情報処理装置等により収集された情報を用いてもよい。
【0071】
認識部132は、接続予定通信機器300と接続予定通信機器300の通信相手の機器400との情報を取得する。具体的には、認識部132は、接続予定通信機器300が、「スイッチングハブ210bのポート3番を介して、スイッチングハブ210Dに接続している」という情報を取得する。また、認識部132は、接続予定通信機器300の通信相手の機器400が、「スイッチングハブ210aのポート2番を介して、スイッチングハブ210Aに接続している」という情報を取得する。
【0072】
認識部132は、取得した接続予定通信機器300と接続予定通信機器300の通信相手の機器400との情報に基づき、接続予定通信機器300から通信相手の機器400へ至る通信経路が「スイッチングハブ210D」→「スイッチングハブ210B」→「スイッチングハブ210A」という通信経路を認識する。
【0073】
なお、認識部132は、SNMP非対応のスイッチングハブ210aおよびスイッチングハブ210b、スイッチングハブ210Cおよびスイッチングハブ210Eは、通信経路外であるため除外する。具体的には、認識部132は、通信相手の機器400が接続するSNMP非対応のスイッチングハブ210aが接続するSNMP対応のスイッチングハブ(210A、210B、210C)の中で、「SNMP非対応のスイッチングハブに対応するポート(図7に示された各スイッチングハブのMACアドレステーブルのうち点線で囲われた「3」)と、接続予定通信機器300(通信元)が接続するSNMP対応のスイッチングハブ210D(図7に示された各スイッチングハブのMACアドレステーブルのうち太字で示された「D」)が対応するポートが同じスイッチングハブ」については、通信経路外であるため除外する。
【0074】
(取得部133)
再び図2に戻り説明を続ける。取得部133は、接続予定通信機器300の通信に関する情報に含まれる接続予定通信機器300の想定通信量を用いて、接続予定通信機器300をネットワークへ接続して通信を実施した場合の通信経路に含まれるスイッチングハブ200の接続ポート毎の通信量を取得する。例えば、取得部133は、SNMP通信に基づきSNMP対応のスイッチングハブ200から「ifHCOutOctets,OID:1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.10.」等の各ポートの通信量情報を取得できる。
【0075】
(出力部134)
出力部134は、取得部133により取得された接続ポート毎の通信量と想定通信量とを用いて、通信経路に係る通信量を所定の形式で出力する。具体的には、出力部134は、機器情報受付部131により受け付けられた接続予定通信機器300の想定通信量、認識部132により認識された通信経路、取得部133により取得されたネットワークの通信量情報を用いて、通信ネットワーク1に接続予定通信機器300を追加した場合に想定される通信量情報を算出し、リアルタイムに結果を表示する。
【0076】
ここで、図8を用いて、出力部134より表示されるシミュレーション結果の一例につて説明する。図8は、本実施形態に係るシミュレーション結果の表示画面の一例を示す図である。図8に示す通り、出力部134は、X軸を時系列(取得の時間帯)、Y軸を通信量(Mbps)といったように、二次元のグラフ形式でシミュレーション結果を出力することができる。例えば、図8には、機器追加前の通信量として、ポート「192.168.1.100」と、ポート「192.168.1.105」の通信量の変動が示されている(図8の(1))。そして、接続予定通信機器300が新しく追加された場合には、出力部134は、ポート「192.168.1.110」に示すグラフのように機器を追加した場合の通信量のシミュレーション値を表示できる(図8の(2))。
【0077】
さらに、出力部134は、スイッチングハブ200の接続ポート、スイッチングハブ200、通信経路全体のうち1つまたは複数の組み合わせについて、通信経路に係る通信量を所定の形式としてリスト、グラフ、テキストのうち1つまたは複数の組み合わせで出力する。
【0078】
例えば、出力部134は、シミュレーション結果について、テキストを用いて表示できる。図8に示す一例では、出力部134は、「2022/1/25 13:00 全ポート合計-送信量 7Mbps」等のように、テキストを用いて情報を出力することができる(図8の(3))。なお、図8の(3)においては、出力部134は、「全ポート合計」として情報を出力したが、例えば、ポートごと、スイッチングハブ200ごと、通信経路全体といった既存ネットワークごとの様々な粒度で、通信量のシミュレーション結果を出力できる。
【0079】
また、出力部134は、グラフやテキスト以外にもリスト形式で出力することもできる。ここで、図9を用いて、リスト形式によるシミュレーション結果の表示について説明する。図9は、本実施形態に係るリスト形式によるシミュレーション結果の表示の一例を示す図である。図9に示すように出力部134は、シミュレーション結果を「粒度」、「取得時間」、「想定通信量」等の項目を含むリスト形式にて出力することができる。例えば、出力部134は、項目の粒度が「通信経路全体」、取得時間が「2023/4/26 10:00」、想定通信量が「7 Mbps」等のようにリスト形式で出力できる。
【0080】
(通知部135)
再び図2に戻り説明を続ける。通知部135は、通信経路に係る通信量が所定の閾値を超える場合に、通信量の上限到達についての通知を行う。具体的には、通知部135は、予め設定された通信量の閾値について、出力部134により出力されたシミュレーション結果に含まれる想定通信量が超える場合に、通信ネットワーク1の管理者等に対して通知を実施する。例えば、通知部135は、通信量の閾値が「6 Mbps」と設定されている場合に、想定通信量が「7 Mbps」となった場合には、「通信量が規定値を超えています」や「ネットワークの負荷が高まっています」といった通知を実施できる。
【0081】
〔2-2.スイッチングハブの構成〕
スイッチングハブ200は、所定のネットワーク上の通信機器をパケットスイッチングに基づいて接続し、データを受信して目的の機器に転送する装置である。本実施形態において、スイッチングハブ200は、多段構成により接続され通信ネットワーク1を実現する。
【0082】
本実施形態に係るスイッチングハブ200は、SNMP対応またはSNMP非対応のスイッチングハブである。例えば、スイッチングハブ200がSNMP対応である場合には、当該スイッチングハブ200は、ネットワーク経由で一括してリアルタイムに状態を監視、設定を変更等が可能である。なお、本実施形態に係るスイッチングハブ200は、所定のネットワークにおいて通信機器と通信機器とを接続する機能を有する装置であれば、特に限定されない。
【0083】
〔2-3.接続予定通信機器の構成〕
接続予定通信機器300は、通信ネットワーク1に追加を検討する通信機器である。例えば、接続予定通信機器300は、ビル管理等に用いられる「顔認証システム」における端末装置や情報処理装置であってよい。例えば、接続予定通信機器300は、所定の機能を実現する、PC、ノートPC、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistants)等であってよい。
【0084】
〔2-4.通信相手の機器の構成〕
通信相手の機器400は、通信ネットワーク1に追加を検討する通信機器(接続予定通信機器300)が通信を行う通信先の通信装置である。例えば、接続予定通信機器300は、ビル管理等に用いられる「顔認証システム」におけるサーバ装置や情報処理装置であってよい。例えば、通信相手の機器400は、所定の機能を実現する、PC、ノートPC、スマートフォン、タブレット端末、PDA、クラウドサーバ等であってよい。
【0085】
〔3.処理手順〕
ここから、本実施形態に係る接続決定支援装置100の接続決定支援手順を、図10を用いて説明する。図10は、本実施形態に係る接続決定支援手順についてのフローチャートである。なお、以下に記載する各ステップは、異なる順序で実行されてもよいし、省略される処理があってもよい。
【0086】
機器情報受付部131は、追加予定の接続予定通信機器300の通信に関する情報を受け付ける(工程S201)。例えば、機器情報受付部131は、接続予定通信機器300の通信に関する情報として、通信相手の機器400を一意に特定するための情報と、接続予定通信機器300の機器種別と、接続予定通信機器300の想定通信量とを受け付けることができる。
【0087】
認識部132は、通信経路を認識する(工程S202)。なお、工程S205の具体的な処理については、図6を用いて前述したためここでは説明を省略する。
【0088】
取得部133は、把握した通信経路に係る通信量情報を取得する(工程S203)。例えば、取得部133は、SNMP通信に基づきSNMP対応のスイッチングハブ200から各ポートの通信量情報を取得できる。
【0089】
ここで、通信量情報取得が停止しない場合には(工程S204のNo)、工程を戻り処理を継続する。他方、通信量情報取得が停止した場合には(工程S204のYes)、出力部134は、想定の通信量を算出する(工程S205)。なお、上記した通信量情報取得の停止は、管理者等による操作に基づく実施、予め設定された取得時間、取得回数等の停止条件に基づいて実施されてよく、特に限定されない。
【0090】
続けて、出力部134は、算出結果を所定の形式で出力する(工程S206)。例えば、出力部134は、スイッチングハブ200の接続ポート、スイッチングハブ200、通信経路全体等の粒度で、通信経路に係る通信量をリスト、グラフ、テキスト等の形式で出力できる。そして、接続決定支援装置100は、工程を終了する。
【0091】
〔4.効果〕
従来、通信ネットワーク新しいシステムや通信機器等の装置が追加されることで通信量の増加が予想される場合、ネットワークの通信に悪影響を及ぼさないように、事前にどの程度の通信量増加が発生するかをシミュレーションする場合がある。しかしながら、ネットワークが多数のスイッチングハブ200により多段構成されている場合には、シミュレーション実施のためのネットワーク構成の把握、通信経路の把握、当該通信経路に係るスイッチングハブ200からの情報の取得等の工数がかかり、シミュレーション実施のための負荷が大きいという課題があった。
【0092】
そこで、本実施形態に係る接続決定支援装置100は、既存のネットワーク上における新たな通信機器の接続場所の決定を支援する。具体的には、機器情報受付部131は、ネットワークへの接続を検討する接続予定通信機器300の通信に関する情報を受け付ける。認識部132は、機器情報受付部131により受け付けられた接続予定通信機器300の通信に関する情報に基づいて、接続予定通信機器300と、接続予定通信機器300の通信相手の機器400との通信経路を認識する。取得部133は、接続予定通信機器300の通信に関する情報に含まれる接続予定通信機器300の想定通信量を用いて、接続予定通信機器300をネットワークへ接続して通信を実施した場合の通信経路に含まれるスイッチングハブ200の接続ポート毎の通信量を取得する。そして、出力部134は、取得部133により取得された接続ポート毎の通信量と想定通信量とを用いて、通信経路に係る通信量を所定の形式で出力する。そのため、本実施形態によれば、下記の効果を奏する。
【0093】
本実施形態に係る接続決定支援装置100は、リアルタイムで計測された通信量に基づいて新規機器の追加による通信量変化を把握することを容易とする、という効果を奏する。
【0094】
具体的には、接続決定支援装置100の機器情報受付部131は、接続予定通信機器300の通信に関する情報として、通信相手の機器400を一意に特定するための情報と、接続先スイッチングハブのポート番号と、接続予定通信機器300の機器種別と、接続予定通信機器300の想定通信量とを受け付ける。このようにして、接続決定支援装置100は、受け付けられた接続予定通信機器300の通信に関する情報を用いて、関係する通信経路のみを特定し、係る通信経路についての通信量増減のシミュレーション実施を実現する。
【0095】
また、接続決定支援装置100の認識部132は、予め収集されたネットワークに係るMACアドレステーブル情報、スイッチングハブ200を識別する情報、スイッチングハブ200のポート番号に基づいて、通信経路を認識する。具体的には、接続決定支援装置100の認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200のうち、接続予定通信機器300が接続するスイッチングハブ200を第1の探索対象スイッチングハブ200として決定する。また、接続決定支援装置100の認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200のうち、接続予定通信機器300の通信相手の機器400が接続するスイッチングハブ200を第2の探索対象スイッチングハブ200として決定する。
【0096】
続けて、接続決定支援装置100の認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200毎のMACアドレステーブル情報に、第1の探索対象スイッチングハブ200から第2の探索対象スイッチングハブ200へ至る通信経路に含まれるスイッチングハブ200の接続情報が含まれるか否かを判定する。そして、接続決定支援装置100の認識部132は、判定の結果を記録することで、通信経路を認識する。
【0097】
このようにして、接続決定支援装置100は、通信ネットワーク1を停止せずに、新規で追加を検討する接続予定通信機器300に係る通信経路の特定を可能とする。そのため、接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300に係る通信経路についての通信量増減のシミュレーション実施のためにネットワーク構成や通信経路を把握する工数を削減し、シミュレーション実施の負荷を削減する効果を奏する。
【0098】
また、接続決定支援装置100の認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200のうち、接続予定通信機器300または接続予定通信機器300の通信相手の機器400がSNMP対応のスイッチングハブ200に直接接続する場合には、SNMP対応のスイッチングハブ200を探索対象スイッチングハブ200として決定する。他方、接続決定支援装置100の認識部132は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200のうち、接続予定通信機器300または接続予定通信機器300の通信相手の機器400がSNMP非対応のスイッチングハブ200に直接接続する場合には、SNMP非対応のスイッチングハブ200が接続するSNMP対応のスイッチングハブ200を探索対象スイッチングハブ200として決定する。このようにして、接続決定支援装置100は、通信経路に含まれるスイッチングハブ200がSNMP対応か否かを問わずに通信経路を特定することを可能とする。そのため、接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300に係る通信経路についての通信量増減のシミュレーション実施のためにネットワーク構成や通信経路を把握する工数を削減し、シミュレーション実施の負荷を削減する効果を奏する。
【0099】
また、接続決定支援装置100の出力部134は、スイッチングハブ200の接続ポート、スイッチングハブ200、通信経路のうち1つまたは複数の組み合わせについて、通信経路に係る通信量を所定の形式としてリスト、グラフ、テキストのうち1つまたは複数の組み合わせで出力する。このようにして、接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300の追加による通信量の増加のシミュレーションの結果について、スイッチングハブ200のポートごと、スイッチングハブ200ごと、通信経路全体といった様々な粒度で出力することを可能とする。また、接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300の追加による通信量の増加のシミュレーションの結果を、リスト形式、グラフ形式、テキスト形式等の様々な形式で出力できる。そのため、接続決定支援装置100は、通信ネットワーク1の管理者等によるシミュレーション結果の確認や解析等を容易とする効果を提供する。
【0100】
また、接続決定支援装置100の通知部135は、通信経路に係る通信量が所定の閾値を超える場合に、通信量の上限到達についての通知を行う。このようにして、接続決定支援装置100は、接続予定通信機器300の追加による通信量の増加のシミュレーションの結果について、通信ネットワーク1のネットワークの負荷が高まることが想定される場合等に警報を発報することができる。そのため、接続決定支援装置100は、通信ネットワーク1への接続予定通信機器300の追加の検討を行う際に、通信量の増加が閾値を超えるか否かを管理者等に迅速に通知できる。
【0101】
〔5.ハードウェア構成〕
本実施形態に係る接続決定支援装置100は、例えば、図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図11は、本実施形態に係る接続決定支援装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、補助記憶装置1400、通信I/F(インタフェース)1500、入出力I/F(インタフェース)1600が、バス1800により接続された形態を有する。
【0102】
CPU1100は、ROM1300または補助記憶装置1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0103】
補助記憶装置1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信I/F1500は、所定の通信網NWを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網NWを介して他の機器へ送信する。CPU1100は、入出力I/F1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入出力装置1700を制御する。CPU1100は、入出力I/F1600を介して、入出力装置1700からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータについて入出力I/F1600を介して入出力装置1700へ出力する。
【0104】
例えば、コンピュータ1000が本実施形態に係る接続決定支援装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。
【0105】
〔6.その他〕
前述の実施形態および変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0106】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の通り構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0107】
前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0108】
また、前述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【0109】
以上、実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で、本実施形態について実施をすることが可能である。
【符号の説明】
【0110】
1 通信ネットワーク
100 接続決定支援装置
110 通信部
120 記憶部
121 ネットワーク情報記憶部
122 機器情報記憶部
123 通信量情報記憶部
130 制御部
131 機器情報受付部
132 認識部
133 取得部
134 出力部
135 通知部
200 スイッチングハブ
300 接続予定通信機器
400 通信相手の機器
1000 コンピュータ
1100 CPU
1200 RAM
1300 ROM
1400 補助記憶装置
1500 通信I/F
1600 入出力I/F
1700 入出力装置
1800 バス
図1
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図11