(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169039
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
B41J2/01 301
B41J2/01 305
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086214
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】張 冰若
(72)【発明者】
【氏名】麻本 克哉
(72)【発明者】
【氏名】中川 茂憲
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA23
2C056FA10
2C056HA29
2C056HA60
(57)【要約】
【課題】ファンが、印刷媒体の上部に印刷媒体の幅に沿って配置されると、インクジェットプリンターのケース上面の高さが高くなる。ケース上面の高さが高くなると、使用者の作業性が低下する場合がある。
【解決手段】液体吐出装置は、第1軸に沿って媒体を搬送する搬送部と、前記第1軸に沿って搬送される前記媒体に液体を吐出する液体吐出部と、前記搬送部及び前記液体吐出部を収容する筐体と、前記筐体の前記第1軸と交差する第2軸に沿った前記筐体の一端部に配置され、前記筐体の内部に空気を送るファンと、前記第2軸に沿った開口、及び前記ファンによって送られる前記空気を案内する流路が形成される流路部材と、前記流路に配置され、前記第2軸に沿って送られる前記空気を前記開口に向けて案内する第1仕切り板と、前記流路に配置され、前記第2軸に沿って送られる前記空気を前記開口に向けて案内する第2仕切り板と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸に沿って媒体を搬送する搬送部と、
前記第1軸に沿って搬送される前記媒体に液体を吐出する液体吐出部と、
前記搬送部及び前記液体吐出部を収容する筐体と、
前記筐体の前記第1軸と交差する第2軸に沿った前記筐体の一端部に配置され、前記筐体の内部に空気を送るファンと、
前記第2軸に沿った開口、及び前記ファンによって送られる前記空気を案内する流路が形成される流路部材と、
前記流路に配置され、前記第2軸に沿って送られる前記空気を前記開口に向けて案内する第1仕切り板と、
前記流路に配置され、前記第2軸に沿って送られる前記空気を前記開口に向けて案内する第2仕切り板と、
を備える液体吐出装置。
【請求項2】
前記流路は、前記第2軸に沿って前記空気を案内する第1流路部と、前記開口に向けて前記空気を案内する第2流路部と、を有し、
前記第1仕切り板は、前記第2仕切り板よりも前記ファンに近い位置に配置され、
前記第1仕切り板及び前記第2仕切り板は、前記第1流路部及び前記第2流路部に設けられ、
前記第1仕切り板の前記第1流路部に配置される第1部位は、前記第2仕切り板の前記第1流路部に配置される第2部位よりも狭い、
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記第1仕切り板と前記第2仕切り板は、同一形状で構成される、
請求項1または2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記第2軸に沿った前記筐体の他端部に配置され、前記筐体の内部に前記空気を送る第2ファンを備える、
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記流路に配置され、前記空気を前記第2軸に沿って送られることを妨げる遮蔽部材を備える、
請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記媒体を巻き掛けるロールを支持するロール支持部材を備え、
前記筐体は、前記媒体が搬送される位置の上方に筐体上面を有し、
前記ロール支持部材は、前記ロールの少なくとも一部が前記筐体上面よりも上方に配置される位置で前記ロールを支持する、
請求項1に記載の液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
送風装置が備えられるインクジェットプリンターが知られている。特許文献1に記載されるインクジェットプリンターには、複数の送風装置が備えられる。送風装置は、流路形成部材と、ファンと、ファンカバーとを備える。流路形成部材には、風が通過するための複数の流路が形成される。ファンは、複数の流路に風を送る。ファンカバーは、ファンを覆う。複数の送風装置は、印刷媒体の上部に、印刷媒体の幅に沿って配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ファンが、印刷媒体の上部に印刷媒体の幅に沿って配置されると、インクジェットプリンターのケース上面の高さが高くなる。ケース上面の高さが高くなると、使用者の作業性が低下する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の液体吐出装置は、第1軸に沿って媒体を搬送する搬送部と、前記第1軸に沿って搬送される前記媒体に液体を吐出する液体吐出部と、前記搬送部及び前記液体吐出部を収容する筐体と、前記筐体の前記第1軸と交差する第2軸に沿った前記筐体の一端部に配置され、前記筐体の内部に空気を送るファンと、前記第2軸に沿った開口、及び前記ファンによって送られる前記空気を案内する流路が形成される流路部材と、前記流路に配置され、前記第2軸に沿って送られる前記空気を前記開口に向けて案内する第1仕切り板と、前記流路に配置され、前記第2軸に沿って送られる前記空気を前記開口に向けて案内する第2仕切り板と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、印刷装置11の概略構成を示している。印刷装置11は、シリアルスキャン型のプリンターである。印刷装置11は、一例として、大判の印刷媒体Mに対して印刷を行うラージフォーマットプリンターである。印刷装置11は、外部のホストコンピューター等から供給された印刷データを受信する。印刷装置11は、印刷データに基づいてインクを吐出することによって、印刷媒体Mにドット群を形成する。印刷装置11は、ドット群を形成することによって、文字や図形等を含む画像を印刷媒体Mに印刷するインクジェットプリンターである。印刷装置11は、液体吐出装置の一例に対応する。印刷媒体Mは、媒体の一例に対応する。インクは、液体の一例に対応する。
【0008】
図1を含む複数の図は、XYZ座標系を示している。X軸は、後述するキャリッジ24が移動する方向と平行な軸である。+X方向は、キャリッジ24のホームポジションの位置から移動する方向である。-X方向は、キャリッジ24がホームポジションに向かう方向である。Y軸は、後述する印刷ヘッド25と対向する印刷媒体Mの面内でX軸と直交する軸である。+Y方向は、印刷媒体Mが送り出される方向である。-Y方向は、印刷媒体Mが送り出される方向と逆方向である。Z軸は、X軸及びY軸に対して垂直な軸である。+Z方向は、印刷装置11の設置面から上方に向かう方向である。-Z方向は、印刷装置11の上方から下方に向かう方向である。
【0009】
図1に示す印刷装置11は、ロール体RLから引き出された印刷媒体Mに対して印刷を行う。印刷装置11は、A3短辺幅以上の印刷媒体Mに対してシリアル印刷を行うことが可能なラージフォーマットプリンターである。A3短辺幅は、297mmである。印刷装置11は、A3短辺幅未満の印刷媒体Mに対してシリアル印刷を行う小型プリンターでもよい。印刷装置11は、支持スタンド12と、外装筐体14と、給送ユニット15、とを備える。
【0010】
支持スタンド12は、外装筐体14を支持する。支持スタンド12は、外装筐体14の-Z方向の位置に配置される。
図1に示す支持スタンド12は、2本の脚部で構成されるが、これに限定されない。支持スタンド12は、複数のキャスター13を有する。
【0011】
キャスター13は、支持スタンド12の-Z方向に位置に配置される。キャスター13は、設置面と接触し、支持スタンド12及び外装筐体14を移動可能に支持する。
図1に示す支持スタンド12は、キャスター13を有しているが、有していなくてもよい。
【0012】
外装筐体14は、キャリッジ24、印刷ヘッド25、搬送ローラー対26等の各種ユニットを収容する。外装筐体14の内部は、印刷媒体Mを搬送可能に構成される。外装筐体14は、支持スタンド12に支持される。外装筐体14は、略直方体形状に構成される。外装筐体14は、第1筐体側部14A、第2筐体側部14B、及び筐体上面14Cを有する。外装筐体14は、筐体の一例に対応する。
【0013】
第1筐体側部14Aは、外装筐体14の-X方向の部位である。第1筐体側部14Aは、印刷媒体Mが搬送される搬送経路よりも-X方向の位置に設けられる。第1筐体側部14Aは、後述する送風ファン41を収容する。
【0014】
第2筐体側部14Bは、外装筐体14の+X方向の部位である。第2筐体側部14Bは、印刷媒体Mが搬送される搬送経路よりも+X方向の位置に設けられる。第2筐体側部14Bは、後述する第2送風ファン43を収容可能に構成される。
【0015】
筐体上面14Cは、外装筐体14の+Z方向の位置に設けられる。筐体上面14Cは、外装筐体14内で搬送される印刷媒体Mを覆う位置に設けられる。筐体上面14Cは、平板状に構成される。筐体上面14Cは、モバイルコンピューター等の作業器具を載置可能に構成される。
【0016】
給送ユニット15は、ロール体RLに巻かれた印刷媒体Mを外装筐体14の内部に送り出す。給送ユニット15は、外装筐体14の-Y方向の位置に配置される。給送ユニット15は、ロール体RLを回転させる駆動機構15A、及びロール体RLを支持する支持部材15B等を有する。駆動機構15Aおよび支持部材15Bは、後述される。給送ユニット15は、ロール体RLの少なくとも一部を、筐体上面14Cよりも上方である+Z方向に位置に配置する。ロール体RLの少なくとも一部が、筐体上面14Cよりも+Z方向の位置に配置されることによって、使用者は、ロール体RLに対して、印刷装置11の+Y方向の位置からアクセスし易くなる。
【0017】
ロール体RLは、印刷媒体Mを円筒状に巻き掛ける。印刷媒体Mは、長尺の用紙又は長尺の布帛等で構成される。ロール体RLは、中心に軸芯を有してもよい。ロール体RLは、支持部材15Bによって回転可能に支持される。ロール体RLが駆動機構15Aによって回転すると、印刷媒体Mは引き出される。ロール体RLは、ロールの一例に対応する。
【0018】
給送ユニット15には、ロールカバー16が設けられる。ロールカバー16は、給送ユニット15に支持されるロール体RLを覆う。ロールカバー16は、ロール体RLの+Z方向の位置に設けられる。
図1に示す印刷装置11は、ロールカバー16を備えるが、これに限定されない。ロールカバー16は、設けられなくてもよい。
【0019】
ロール体RLから引き出された印刷媒体Mは、+Y方向に搬送される。印刷媒体Mは、外装筐体14内に設けられる搬送ユニットによって、外装筐体14内に搬送される。印刷媒体Mは、+Y方向及び-Z方向に搬送される。印刷媒体Mは、外装筐体14内を搬送され、排出口18から排出される。
【0020】
排出口18は、外装筐体14内を搬送された印刷媒体Mを外部に排出する開口である。排出口18は、外装筐体14の+Y方向の面に設けられる。排出口18は、印刷ユニット23で印刷された印刷媒体Mを排出する。排出口18から排出された印刷媒体Mは、媒体受けユニット19に送られる。
【0021】
媒体受けユニット19は、排出口18から排出された印刷媒体Mを受け取る。媒体受けユニット19は、外装筐体14の+Y方向の位置に設けられる。媒体受けユニット19は、排出口18の-Z方向の位置で印刷媒体Mを受け取る。印刷装置11は、媒体受けユニット19に代えて、ロール巻取ユニットを有してもよい。ロール巻取ユニットは、排出口18から排出された印刷媒体Mをロール状に巻き取る。
【0022】
排出口18と媒体受けユニット19との間に、切断ユニットが設けられてもよい。切断ユニットは、排出口18から排出された印刷媒体Mを所定の長さに切断する。切断ユニットは、X軸に沿って印刷媒体Mを切断する。切断された印刷媒体Mは、媒体受けユニット19によって受け取られる。
【0023】
排出口18と媒体受けユニット19との間に、加熱ユニットが設けられてもよい。加熱ユニットは、印刷ユニット23で印刷された印刷媒体Mを加熱する。加熱ユニットは、印刷された印刷媒体Mを加熱することによって、印刷媒体Mを乾燥させる。
【0024】
印刷装置11は、操作パネル20と、液体収容ユニット21とを備える。
図1に示す印刷装置11は、第1筐体側部14Aに操作パネル20、及び液体収容ユニット21を備える。操作パネル20、及び液体収容ユニット21が備えられる位置は、第1筐体側部14Aに限定されない。操作パネル20、及び液体収容ユニット21が備えられる位置は、適宜設定される。
【0025】
操作パネル20は、使用者による設定操作、入力操作等を受け付ける。操作パネル20は、表示パネル、操作ボタン等を有する。表示パネルは、使用者にメニュー画面、動作状態等を知らせる各種メッセージを表示する。表示パネルがタッチ入力を受け付けるタッチパネルで構成される場合、操作ボタンは設けられなくてもよい。
【0026】
液体収容ユニット21は、印刷ユニット23に供給されるインク等を収容する。液体収容ユニット21は、複数の液体収容部22を支持する。液体収容ユニット21は、液体収容部22を着脱可能に支持してもよい。
図1に示す液体収容ユニット21は、4個の液体収容部22を支持するが、これに限定されない。液体収容ユニット21は、1個以上の液体収容部22を支持する。
【0027】
液体収容部22は、インク等を収容する。複数の液体収容部22は、一例として、それぞれ異なる色のインクを収容する。複数の液体収容部22は、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを収容する。複数の液体収容部22は、同色のインクを収容してもよい。液体収容部22は、インク以外の塗布液を収容してもよい。液体収容部22は、インクカートリッジ、もしくはインクタンクで構成される。液体収容部22がインクカートリッジで構成されるとき、インクカートリッジは、着脱可能に構成される。液体収容部22がインクタンクで構成されるとき、インクタンクはインクを補充可能に構成される。
【0028】
外装筐体14の内部には、印刷ユニット23が備えられる。印刷ユニット23は、液体収容部22からインク等を供給される。インク等は、印刷ユニット23と液体収容部22との間に設けられるチューブを介して液体収容部22から印刷ユニット23に供給される。チューブは、図示されない。印刷ユニット23は、供給されるインクを用いて、Y軸に沿って搬送された印刷媒体Mを印刷する。印刷ユニット23は、インクを印刷媒体Mに吐出することによって、印刷媒体Mを印刷する。印刷ユニット23は、液体吐出部の一例に対応する。印刷ユニット23は、キャリッジ24と、印刷ヘッド25と、を備える。
【0029】
キャリッジ24は、X軸に沿って印刷ヘッド25を搬送する。キャリッジ24は、X軸に沿った印刷媒体Mの媒体幅以上の搬送幅で搬送可能に印刷ヘッド25を支持する。キャリッジ24は、図示しないキャリッジ駆動機構によって搬送幅を往復移動可能に駆動される。
【0030】
印刷ヘッド25は、印刷媒体Mにインクを吐出することによって、印刷媒体Mを印刷する。印刷ヘッド25は、印刷媒体Mの+Z方向の位置に配置される。印刷ヘッド25は、Y軸に沿って搬送される印刷媒体Mを印刷する。印刷ヘッド25は、キャリッジ24によって、印刷媒体Mと対向する位置で支持される。印刷ヘッド25は、キャリッジ24がX軸に沿って移動するときインクを吐出し、印刷媒体Mを印刷する。
【0031】
図1に示す印刷装置11は、液体収容ユニット21が外装筐体14に取り付けられたオフキャリッジタイプである。印刷装置11は、オフキャリッジタイプに限定されない。印刷装置11は、複数の液体収容部22がキャリッジ24に設けられるオンキャリッジタイプでもよい。
【0032】
印刷装置11は、印刷ユニット23等を制御する制御ユニット100を備える。制御ユニット100は、ホストコンピューター等から受信した印刷データ、または操作パネル20の操作で指示された印刷指示に基づいて印刷ユニット23等を制御する。制御ユニット100は、各種ユニットを制御するコントローラー回路である。制御ユニット100は、一例として、CPU(Central Processing Unit)を有するプロセッサーである。制御ユニット100は、1または複数のプロセッサーで構成される。制御ユニット100は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリーを有してもよい。
【0033】
第1実施形態
第1実施形態は、1つの送風ファン41を備える印刷装置11を示す。送風ファン41は、印刷装置11の内部に空気を送り込む。送風ファン41によって送り込まれた空気によって、印刷装置11は、印刷装置11の内部に滞留するインクミスト、塵芥等を除去する。もしくは、送風ファン41によって送り込まれた空気によって、印刷装置11は、印刷媒体M、電気回路等を冷却する。
【0034】
図2は、印刷装置11の概略構成を示している。
図2は、外装筐体14及びロールカバー16を外した状態の印刷装置11を斜視図で示している。
図2は、外装筐体14の内部及び給送ユニット15の内部を示している。
図2は、ロール体RLを給送ユニット15に支持した状態を示している。
図2は、駆動機構15A、印刷ユニット23、プラテン27、エアーダクト31、及び送風ファン41を示している。
【0035】
駆動機構15Aは、給送ユニット15に設けられる。駆動機構15Aは、ロール体RLの-X方向の位置に設けられる。駆動機構15Aは、ロール体RLを支持する支持部材15Bに回転力を伝達する。駆動機構15Aは、回転力によってロール体RLを回転させる。ロール体RLが駆動機構15Aの回転力によって回転することによって、印刷媒体Mは外装筐体14の内部に送り出される。
【0036】
図2に示す印刷ユニット23は、印刷装置11の-X方向の端部位置であるホームポジションに配置される。印刷ユニット23は、印刷媒体Mの媒体幅から外れた位置に位置する。印刷ユニット23は、ホームポジションに位置するとき、フラッシング等のメンテナンス処理を行うことが可能となる。印刷ユニット23は、ホームポジションで待機する。
【0037】
プラテン27は、Y軸に沿って搬送される印刷媒体Mを支持する。プラテン27は、印刷ユニット23の印刷ヘッド25と対向する位置に配置される。印刷ヘッド25が印刷媒体Mを印刷するとき、プラテン27は、印刷媒体Mを支持する。プラテン27は、図示しない吸引機構と接続し、印刷媒体Mを吸引機構によって吸引してもよい。
【0038】
エアーダクト31は、送出口34に空気を導く気流流路33を形成する。気流流路33の詳細は、後述される。エアーダクト31は、外装筐体14の内部を搬送される印刷媒体Mの+Z方向の位置に配置される。エアーダクト31は、X軸に沿って空気を流通させる。エアーダクト31は、送風ファン41と接続する。エアーダクト31は、流路部材の一例に対応する。
【0039】
送風ファン41は、エアーダクト31内に空気を送る。送風ファン41は、印刷媒体Mが搬送される搬送経路よりも-X方向の位置に配置される。送風ファン41は、X軸に沿った外装筐体14の一端部である第1筐体側部14Aに配置される。送風ファン41は、ファンの一例に対応する。
【0040】
図3は、印刷装置11の概略構成を示している。
図3は、印刷装置11の印刷媒体Mが搬送される部位の概略を示している。
図3は、ロール体RLから繰り出された印刷媒体Mを示している。
図3は、印刷装置11のY-Z断面を示している。
図3は、支持部材15B、印刷ユニット23、搬送ローラー対26、プラテン27、及びエアーダクト31等を示している。
【0041】
支持部材15Bは、ロール体RLを支持する。支持部材15Bは、給送ユニット15の一部を構成する。
図3に示す支持部材15Bは、ロール体RLの中心を通るシャフトで構成されるが、これに限定されない。支持部材15Bは、ロール体RLの+X方向の端部及び-X方向の端部を支持する構成でもよい。支持部材15Bは、ロール体RLを回転可能に支持する。
図3に示す支持部材15Bの中心は、筐体上面14Cよりも+Z方向の位置に配置される。支持部材15Bは、ロール体RLの少なくとも一部を筐体上面14Cよりも+Z方向の位置で支持する。使用者は、印刷装置11の前方である+Y方向からロール体RLとアクセスし易くなる。支持部材15Bは、ロール支持部材の一例に対応する。
【0042】
搬送ローラー対26は、印刷媒体MをY軸に沿って搬送する。搬送ローラー対26は、印刷媒体Mを介して印刷ヘッド25とプラテン27とが対向する印刷位置に向けて印刷媒体Mを搬送する。搬送ローラー対26は、プラテン27の-Y方向の位置に配置される。搬送ローラー対26は、第1搬送ローラー26A及び第2搬送ローラー26Bを有する。Y軸は、第1軸の一例に対応する。搬送ローラー対26は、搬送部の一例に対応する。
【0043】
第1搬送ローラー26Aは、印刷媒体Mを搬送させる駆動ローラーである。第1搬送ローラー26Aは、図示しないローラー駆動機構と接続する。第1搬送ローラー26Aは、ローラー駆動機構の駆動によって回転する。第1搬送ローラー26Aは、回転することによって、印刷媒体MをY軸に沿った+Y方向に搬送する。第1搬送ローラー26Aは、印刷媒体Mの-Z方向の位置に配置され、印刷媒体Mと接触する。
【0044】
第2搬送ローラー26Bは、第1搬送ローラー26Aと印刷媒体Mを挟持する従動ローラーである。第2搬送ローラー26Bは、印刷媒体Mの搬送に追従して従動する。第2搬送ローラー26Bは、印刷媒体Mの+Z方向の位置に配置される。
【0045】
搬送ローラー対26は、駆動ローラーである第1搬送ローラー26Aと従動ローラーである第2搬送ローラー26Bとで構成されるが、これに限定されない。第1搬送ローラー26Aが従動ローラーであり、第2搬送ローラー26Bが駆動ローラーでもよい。
【0046】
エアーダクト31は、筐体上面14Cと印刷媒体Mの搬送経路との間に配置される。エアーダクト31は、印刷ユニット23の-Y方向の位置に配置される。エアーダクト31は、印刷ヘッド25で印刷される前の印刷媒体Mに向けて、空気を送る。エアーダクト31は、気流流路33と送出口34とを構成する。
【0047】
気流流路33は、エアーダクト31の内部に構成される。気流流路33は、送風ファン41によって送られた空気を送出口34に向けて流通させる経路である。気流流路33は、空気を+X方向及び+Y方向に案内する。気流流路33は、流路の一例に対応する。
【0048】
送出口34は、気流流路33を流通した空気を印刷媒体Mに向けて送出する流路開口である。送出口34は、-Z方向に向けて空気を送り出す。送出口34は、X軸に沿った媒体幅に対して所定の流量分布で空気を送り出す。空気は、送出口34から印刷媒体Mの+Z方向の第1面に送られる。印刷媒体Mの第1面に到達した空気は、第1面に沿って外装筐体14の外部に送り出させる。外装筐体14の内部を流通する空気は、外装筐体14内のミスト、塵芥等を印刷装置11の外部に排出する。外装筐体14の内部を流通する空気は、印刷ユニット23内の電気回路、印刷媒体M、その他の回路等を冷却してもよい。送出口34は、開口の一例に対応する。
【0049】
図4は、エアーダクト31内の概略構成を示している。
図4は、エアーダクト31内を斜視図で示している。
図4は、エアーダクト31内の気流流路33の概略構成を示している。気流流路33には、複数の流路板35が配置される。
【0050】
気流流路33は、X軸に沿って媒体幅よりも長い流路を構成し、空気を流通させる。気流流路33は、Z軸に沿った高さが異なる第1気流流路33a及び第2気流流路33bで構成される。
【0051】
第1気流流路33aは、送風ファン41から送られる空気を流通する流路である。第1気流流路33aは、後述する第3気流流路33cを介して送風ファン41と接続する。第1気流流路33aは、X軸に沿って+X方向に空気を案内する。X軸は、第2軸の一例に対応する。第1気流流路33aは、第1流路部の一例に対応する。
【0052】
第2気流流路33bは、第1気流流路33aを流通した空気を流通する流路である。第2気流流路33bは、送出口34に向けて空気を案内する。第2気流流路33bは、Y軸に沿って+Y方向に空気を流通させる。第2気流流路33bは、第2流路部の一例に対応する。
【0053】
流路板35は、空気が流通する方向を変更させる障壁として機能する。流路板35は、第1気流流路33aを流れる空気の流通方向を+X方向から+Y方向に変更する。流路板35は、第1気流流路33aを流れる空気を第2気流流路33bに導く。流路板35は、第1気流流路33a及び第2気流流路33bに配置される。
図4に示す流路板35は、L字形状で構成されるが、これに限定されない。流路板35は、第1気流流路33aを流通する空気を第2気流流路33bに導く構成であれば、その構成は限定されない。流路板35は、仕切り板の一例に対応する。
【0054】
気流流路33には、複数の流路板35が配置される。
図4に示す気流流路33には、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fの6個の流路板35が配置される。流路板35の数は、6個に限定されない。流路板35の数は、2個以上で適宜設定される。複数の流路板35が配置されることによって、媒体幅に対して所定の流量分布で空気を印刷媒体Mに送り出すことができる。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fのいずれか2つが、第1仕切り板、及び第2仕切り板の一例に対応する。
【0055】
第1流路板35aは、複数の流路板35のうち、最も-X方向の位置に配置される。第1流路板35aは、第1気流流路33aのX軸に沿って-X方向から送られた空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第1流路板35aは、第2気流流路33bを流通する空気を送出口34に向けて案内する。
【0056】
第2流路板35bは、第1流路板35aの+X方向の位置に配置される。第2流路板35bは、第1流路板35aを通過して第1気流流路33aを流通する空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第2流路板35bは、第1気流流路33aのX軸に沿って-X方向から送られた空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第2流路板35bは、第2気流流路33bを流通する空気を送出口34に向けて案内する。
【0057】
第3流路板35cは、第2流路板35bの+X方向の位置に配置される。第3流路板35cは、第2流路板35bを通過して第1気流流路33aを流通する空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第3流路板35cは、第1気流流路33aのX軸に沿って-X方向から送られた空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第3流路板35cは、第2気流流路33bを流通する空気を送出口34に向けて案内する。
【0058】
第4流路板35dは、第3流路板35cの+X方向の位置に配置される。第4流路板35dは、第3流路板35cを通過して第1気流流路33aを流通する空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第4流路板35dは、第1気流流路33aのX軸に沿って-X方向から送られた空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第4流路板35dは、第2気流流路33bを流通する空気を送出口34に向けて案内する。
【0059】
第5流路板35eは、第4流路板35dの+X方向の位置に配置される。第5流路板35eは、第4流路板35dを通過して第1気流流路33aを流通する空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第5流路板35eは、第1気流流路33aのX軸に沿って-X方向から送られた空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第5流路板35eは、第2気流流路33bを流通する空気を送出口34に向けて案内する。
【0060】
第6流路板35fは、第5流路板35eの+X方向の位置に配置される。第6流路板35fは、第5流路板35eを通過して第1気流流路33aを流通する空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第6流路板35fは、第1気流流路33aのX軸に沿って-X方向から送られた空気を第2気流流路33bに向けて流通させる。第6流路板35fは、第2気流流路33bを流通する空気を送出口34に向けて案内する。
【0061】
図5は、気流流路33の概略構成の一例を示している。
図5は、複数の流路板35の配置と構成の一例を示している。
図5は、気流流路33を+Z方向から見たX-Y断面を示している。気流流路33は、エアーダクト31、及び複数の流路板35によって形成される。気流流路33は、第1気流流路33a、及び第2気流流路33bを構成する。エアーダクト31は、-Z方向の面に送出口34を有する。エアーダクト31は、送風ファン41に接続される。
【0062】
送出口34は、気流流路33を流通する空気を-Z方向に送出させるスリットである。送出口34は、X軸に沿った開口幅で空気を送出させる。
図5に示す送出口34は、X軸に沿った開口幅を有する1つのスリットで構成される。送出口34の構成は、1つのスリットに限定されない。送出口34は、X軸に沿って配列された複数のスリット、X軸に沿って配列されたノズル孔等で構成されてもよい。開口幅は、印刷媒体Mの媒体幅以上であることが好ましい。
【0063】
送風ファン41は、エアーダクト31の-X方向の一端部に配置される。
図5に示す送風ファン41は、-Y方向に向けて配置される。送風ファン41は、-Y方向から+Y方向へ空気を流通させ、エアーダクト31内の気流流路33に空気を送り込む。送風ファン41の向きは、
図5に示す構成に限定されない。送風ファン41は、-X方向に向けて配置されてもよい。送風ファン41は、+X方向に向けて空気を流通させ、エアーダクト31内の気流流路33に空気を送り込む。
【0064】
気流流路33は、第1気流流路33a、第2気流流路33b、及び第3気流流路33cで構成される。気流流路33は、第1気流流路33a、第2気流流路33b、及び第3気流流路33cに区分して示しているが、これに限定されない。送風ファン41が-X方向に向けて配置される場合、第3気流流路33cは、設けられなくてもよい。
【0065】
第3気流流路33cは、第1気流流路33aと送風ファン41とを繋ぐ流路である。第3気流流路33cは、第1気流流路33aと送風ファン41との間に構成される。第3気流流路33cは、送風ファン41がエアーダクト31内に送り込んだ空気を第1気流流路33aに流通させる。第1気流流路33aは、第3気流流路33cを介して送風ファン41から送られた空気をX軸に沿って+X方向に流通する。
【0066】
図5に示す第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fは、それぞれ異なる形状で構成される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fは、それぞれ異なるY軸に沿った長さで構成される。
【0067】
第1流路板35aは、複数の流路板35のうち、最も送風ファン41に近い位置に配置される。第1流路板35aは、複数の流路板35のうち、Y軸に沿った長さが最も短い形状で構成される。第1流路板35aの第1気流流路33aへの第1突き出し量d1は、他の流路板35の第1気流流路33aへの突き出し量よりも小さい。第1突き出し量d1等は、後述される。
【0068】
第2流路板35bは、第1流路板35aよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35aは、第2流路板35bよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第2流路板35bは、第1流路板35aよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第2流路板35bの第1気流流路33aへの第2突き出し量d2は、第1流路板35aの第1気流流路33aへの第1突き出し量d1よりも大きい。
【0069】
第3流路板35cは、第1流路板35a及び第2流路板35bよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a及び第2流路板35bは、第3流路板35cよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第3流路板35cは、第1流路板35a及び第2流路板35bよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第3流路板35cの第1気流流路33aへの第3突き出し量d3は、第1突き出し量d1及び第2突き出し量d2よりも大きい。
【0070】
第4流路板35dは、第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cは、第4流路板35dよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第4流路板35dは、第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第4流路板35dの第1気流流路33aへの第4突き出し量d4は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、及び第3突き出し量d3よりも大きい。
【0071】
第5流路板35eは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dは、第5流路板35eよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第5流路板35eは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第5流路板35eの第1気流流路33aへの第5突き出し量d5は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、及び第4突き出し量d4よりも大きい。
【0072】
第6流路板35fは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eは、第6流路板35fよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第6流路板35fは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第6流路板35fの第1気流流路33aへの第6突き出し量d6は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、第4突き出し量d4、及び第5突き出し量d5よりも大きい。
【0073】
複数の流路板35が、X軸に沿って所定の間隔で気流流路33に配列されることによって、送出口34から送出される空気のX軸に沿った流量分布を所定の分布に調整することが可能となる。
図5に示す複数の流路板35が配列されることによって、送出口34の-X方向の端部から送出される空気の流量と送出口34の+X方向の端部から送出される空気の流量との差異が、小さくなる。
【0074】
図6は、気流流路33の概略構成の一例を示している。
図6は、複数の流路板35の配置と構成の一例を示している。
図6は、気流流路33を+Z方向から見たX-Y断面を示している。
図6は、
図5に示す気流流路33と異なる気流流路33の概略構成を示している。気流流路33は、エアーダクト31、及び複数の流路板35によって形成される。気流流路33は、第1気流流路33a、及び第2気流流路33bを構成する。エアーダクト31は、送風ファン41に接続される。
図6に示す送風ファン41は、
図5に示す送風ファン41と同じ構成である。
【0075】
気流流路33は、第1気流流路33a、第2気流流路33b、及び第3気流流路33cで構成される。
図6に示す第1気流流路33a、第2気流流路33b、及び第3気流流路33cは、
図5に示す第1気流流路33a、第2気流流路33b、及び第3気流流路33cと同じ構成である。
【0076】
図6に示す第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fは、同一形状で構成される。複数の流路板35は、それぞれ異なるY軸に沿った位置に配置される。Y軸に沿った位置が異なることによって、複数の流路板35の第1気流流路33aへの突き出し量が、それぞれ異なる。
【0077】
第1流路板35aは、複数の流路板35のうち、最も送風ファン41に近い位置に配置される。第1流路板35aは、複数の流路板35のうち、最も+Y方向の位置であり、送出口34に近い位置に配置される。第1流路板35aの第1気流流路33aへの第1突き出し量d1は、他の流路板35の第1気流流路33aへの突き出し量よりも小さい。
【0078】
第2流路板35bは、第1流路板35aよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35aは、第2流路板35bよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第2流路板35bは、第1流路板35aよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第2流路板35bの第1気流流路33aへの第2突き出し量d2は、第1流路板35aの第1気流流路33aへの第1突き出し量d1よりも大きい。
【0079】
第3流路板35cは、第1流路板35a及び第2流路板35bよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a及び第2流路板35bは、第3流路板35cよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第3流路板35cは、第1流路板35a及び第2流路板35bよりも-Y方向の位置であり、送出口34よりも遠い位置に配置される。第3流路板35cの第1気流流路33aへの第3突き出し量d3は、第1突き出し量d1及び第2突き出し量d2よりも大きい。
【0080】
第4流路板35dは、第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cは、第4流路板35dよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第4流路板35dは、第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第4流路板35dの第1気流流路33aへの第4突き出し量d4は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、及び第3突き出し量d3よりも大きい。
【0081】
第5流路板35eは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dは、第5流路板35eよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第5流路板35eは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第5流路板35eの第1気流流路33aへの第5突き出し量d5は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、及び第4突き出し量d4よりも大きい。
【0082】
第6流路板35fは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eは、第6流路板35fよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第6流路板35fは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第6流路板35fの第1気流流路33aへの第6突き出し量d6は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、第4突き出し量d4、及び第5突き出し量d5よりも大きい。
【0083】
図7は、エアーダクト31の断面構成を示している。
図7は、エアーダクト31のY-Z断面を示している。
図7は、
図6に示すA-A線での断面を示している。
図7では、流路板35は省略されている。エアーダクト31の内部には、気流流路33が形成される。
図7は、第1気流流路33a及び第2気流流路33bを示している。
【0084】
第1気流流路33aは、
図6に示す第3気流流路33cと-X方向の端部で接続する。第1気流流路33aのY-Z断面形状は、第1気流流路33aと第3気流流路33cとの接続部で空気が流通する開口の形状に対応する。第1気流流路33aは、+X方向に送風ファン41から送られた空気を案内する。第1気流流路33aは、Z軸に沿った第1高さH1を有する。
【0085】
第2気流流路33bは、第1気流流路33aと、-Y方向の位置で接続する。第2気流流路33bは、+Y方向の位置に形成される送出口34に向けて空気を案内する。第2気流流路33bは、Z軸に沿った第2高さH2を有する。
【0086】
第1高さH1は、第2高さH2よりも高く構成されることが好ましい。第1高さH1が第2高さH2よりも高く構成されることによって、エアーダクト31は、X軸に沿って+X方向に流入する空気の流量を増加させることが可能となる。
【0087】
図8は、エアーダクト31の断面構成を示している。
図8は、エアーダクト31のY-Z断面を示している。
図8は、
図6に示すA-A線での断面を示している。
図8は、複数の流路板35を示している。
図8は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、第4突き出し量d4、第5突き出し量d5、及び第6突き出し量d6を示している。
【0088】
突き出し量は、流路板35が第1気流流路33aに挿入される量を示す。
図8に示す複数の流路板35は、同一形状で構成される。突き出し量は、流路板35が設置される位置に対応する。流路板35の設置位置が-Y方向の位置に移動すると、突き出し量は増加する。突き出し量が増加すると、第1気流流路33a内に位置する流路板35のX-Y断面の面積が増加する。第1気流流路33a内に位置する流路板35のX-Y断面の面積が増加すると、+X方向に流通する空気の流量は減少し、+Y方向に流通する空気の流量は増加する。送出口34に向けて案内される空気の流量は、増加する。
【0089】
第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、第4突き出し量d4、第5突き出し量d5、及び第6突き出し量d6は、以下の式(1)に示す関係で配置されることが好ましい。
d1≦d2≦d3≦d4≦d5≦d6(1)
式(1)に示す関係を有する配置に複数の流路板35が配置されることによって、X軸に沿った開口部で形成される送出口34での空気の流量は、X軸に沿って均一もしくは略均一となる。ここで、略均一は、空気の流量の誤差が±5%以内であることを意味する。
【0090】
図9は、エアーダクト31の断面構成を示している。
図9は、エアーダクト31のY-Z断面を示している。
図9は、
図6に示すA-A線での断面を示している。
図9では、第1流路板35a以外の流路板35は省略されている。エアーダクト31の内部には、気流流路33が形成される。
図9は、複数の流路板35の一例として、第1流路板35aを示している。
【0091】
第1流路板35aは、第1突き出し量d1で気流流路33内に配置される。第1流路板35aは、第1突出部位36aを第1気流流路33a内に配置する位置に設置される。第1突出部位36aは、突出部位36の一例である。第1突出部位36aは、第1流路板35aが第1突き出し量d1の位置に配置されたときに第1気流流路33a内に配置される部位である。第1突出部位36aは、第1気流流路33a内に位置する第1流路板35aのX-Y断面に対応する部位である。第1流路板35aは、第1仕切り板の一例に対応する。第1突出部位36aは、第1部位の一例に対応する。
図9に示す第1突出部位36aは、Z軸に沿って延びる脚部領域を含めていないが、脚部領域を含んでもよい。
【0092】
図10は、エアーダクト31の断面構成を示している。
図10は、エアーダクト31のY-Z断面を示している。
図10は、
図6に示すA-A線での断面を示している。
図10では、第2流路板35b以外の流路板35は省略されている。エアーダクト31の内部には、気流流路33が形成される。
図10は、複数の流路板35の一例として、第2流路板35bを示している。
【0093】
第2流路板35bは、第2突き出し量d2で気流流路33内に配置される。第2流路板35bは、第2突出部位36bを第1気流流路33a内に配置する位置に設置される。第2突出部位36bは、突出部位36の一例である。第2突出部位36bは、第2流路板35bが第2突き出し量d2の位置に配置されたときに第1気流流路33a内に配置される部位である。第2突出部位36bは、第1気流流路33a内に位置する第2流路板35bのX-Y断面に対応する部位である。第2流路板35bは、第2仕切り板の一例に対応する。第2突出部位36bは、第2部位の一例に対応する。
図10に示す第2突出部位36bは、Z軸に沿って延びる脚部領域を含めていないが、脚部領域を含んでもよい。
【0094】
図9に示す第1突出部位36aは、
図10に示す第2突出部位36bは、狭く構成される。第1流路板35aは、第2流路板35bよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第1流路板35aは、第2流路板35bよりも第1気流流路33a内の空気を+X方向へ流通させることができる。第1流路板35aによって送出口34に案内される空気の流量と第2流路板35bによって送出口34に案内される空気の流量との差異が小さくなる。
【0095】
複数の流路板35のうち、任意の流路板35の突出部位36は、送風ファン41に対して任意の流路板35よりも遠い位置、すなわち送風ファン41とのX軸に沿った距離が任意の流路板35よりも遠い位置に配置される流路板35の突出部位36よりも狭いことが好ましい。言い換えれば、任意の流路板35の突出部位36のY軸に沿った長さは、任意の流路板35よりも遠い位置に配置される流路板35の突出部位36のY軸に沿った長さよりも短いことが好ましい。複数の流路板35によって、X軸に沿った開口部を有する送出口34から送出される空気の流量分布は、均一もしくは略均一な分布に調整される。
【0096】
印刷装置11は、Y軸に沿って印刷媒体Mを搬送する搬送ローラー対26と、Y軸に沿って搬送される印刷媒体Mにインクを吐出する印刷ユニット23と、搬送ローラー対26及び印刷ユニット23を収容する外装筐体14と、外装筐体14のY軸と交差するX軸に沿った外装筐体14の一端部に配置され、外装筐体の内部に空気を送る送風ファン41と、X軸に沿った送出口34、及び送風ファン41によって送られる空気を案内する気流流路33が形成されるエアーダクト31と、気流流路33に配置され、X軸に沿って送られる空気を送出口34に向けて案内する第1流路板35aと、気流流路33に配置され、X軸に沿って送られる空気を送出口34に向けて案内する第2流路板35bと、を備える。
送風ファン41が外装筐体14の一端部に設けられることによって、筐体上面14CのZ軸に沿った高さを低くすることが可能となる。この時、気流流路33に第1流路板35a及び第2流路板35bが設けられることによって、送出口34から送出される空気の流量分布を調整することができる。
【0097】
気流流路33は、X軸に沿って空気を案内する第1気流流路33aと、送出口34に向けて空気を案内する第2気流流路33bと、を有する。第1流路板35aは、第2流路板35bよりも送風ファン41に近い位置に配置される。第1流路板35a及び第2流路板35bは、第1気流流路33a及び第2気流流路33bに設けられる。また、第1流路板35aの第1気流流路33aに配置される第1突出部位36aは、第2流路板35bの第1気流流路33aに配置される第2突出部位36bよりも狭いことが好ましい。言い換えれば、第1流路板35aの第1気流流路33aに配置される第1突出部位36aのY軸に沿った長さは、第2流路板35bの第1気流流路33aに配置される第2突出部位36bのY軸に沿った長さよりも短いことが好ましい。
送風ファン41から離れた位置で送出口34に送出される空気の流量の低下を抑えることが可能となる。
【0098】
第1流路板35aと第2流路板35bは、同一形状で構成されることが好ましい。
同一部品で構成することが可能となり、製造コストの増加が抑えられる。
【0099】
印刷装置11は、印刷媒体Mを巻き掛けるロール体RLを支持する支持部材15Bを備える。外装筐体14は、印刷媒体Mが搬送される位置の上方に筐体上面14Cを有し、支持部材15Bは、ロール体RLの少なくとも一部が筐体上面14Cよりも上方に配置される位置でロール体RLを支持することが好ましい。
使用者は、印刷装置11の正面からロール体RLにアクセスし易くなる。使用者は、一例として、印刷装置11の正面から給送ユニット15にロール体RLを装着することが可能となる。
【0100】
第2実施形態
第2実施形態は、第1送風ファン42及び第2送風ファン43を備える印刷装置11を示す。第1送風ファン42及び第2送風ファン43は、印刷装置11の内部に空気を送り込む。第1送風ファン42及び第2送風ファン43によって送り込まれた空気によって、印刷装置11は、印刷装置11の内部に滞留するインクミスト、塵芥等を除去する。もしくは、第1送風ファン42及び第2送風ファン43によって送り込まれた空気によって、印刷装置11は、印刷媒体M、電気回路等を冷却する。
【0101】
図11は、印刷装置11の概略構成を示している。
図11は、外装筐体14及びロールカバー16を外した状態の印刷装置11を斜視図で示している。
図11は、外装筐体14の内部及び給送ユニット15の内部を示している。
図11は、ロール体RLを給送ユニット15に支持した状態を示している。
図11は、駆動機構15A、印刷ユニット23、プラテン27、エアーダクト31、第1送風ファン42、及び第2送風ファン43を示している。
図11に示す駆動機構15A、印刷ユニット23、及びプラテン27は、
図2に示す駆動機構15A、印刷ユニット23、及びプラテン27と同じ構成である。
【0102】
エアーダクト31は、送出口34に空気を導く気流流路33を形成する。エアーダクト31は、外装筐体14の内部を搬送される印刷媒体Mの+Z方向の位置に配置される。エアーダクト31は、X軸に沿って空気を流通させる。エアーダクト31は、第1送風ファン42及び第2送風ファン43と接続する。エアーダクト31は、流路部材の一例に対応する。
【0103】
第1送風ファン42は、エアーダクト31内に空気を送る。第1送風ファン42は、印刷媒体Mが搬送される搬送経路よりも-X方向の位置に配置される。第1送風ファン42は、X軸に沿った外装筐体14の一端部である第1筐体側部14Aに配置される。第1送風ファン42は、ファンの一例に対応する。
【0104】
第2送風ファン43は、エアーダクト31内に空気を送る。第2送風ファン43は、印刷媒体Mが搬送される搬送経路よりも+X方向の位置に配置される。第2送風ファン43は、外装筐体14のX軸に沿った一端部に対して逆方向の他端部である第2筐体側部14Bに配置される。第2送風ファン43は、第2ファンの一例に対応する。
【0105】
印刷装置11は、第1送風ファン42及び第2送風ファン43を備えることが好ましい。印刷装置11は、X軸の両端部から空気を流入することによって、X軸に沿った範囲に空気を流通させ易くなる。
【0106】
第1送風ファン42と第2送風ファン43は、異なる構成でもよいし、同じ構成でもよい。第1送風ファン42と第2送風ファン43は、同じ構成であることが好ましい。第1送風ファン42と第2送風ファン43は、同じ構成であることによって、印刷装置11は、エアーダクト31の-X方向端部での空気の流量と+X方向端部での空気の流量とを同じもしくは略同じにし易くなる。第1送風ファン42は第1筐体側部14Aに配置され、第2送風ファン43は第2筐体側部14Bに配置されるが、これに限定されない。第1送風ファン42は第2筐体側部14Bに配置され、第2送風ファン43は第1筐体側部14Aに配置されてもよい。
【0107】
図12は、エアーダクト31内の概略構成を示している。
図12は、エアーダクト31内を斜視図で示している。
図12は、エアーダクト31内の気流流路33の概略構成を示している。
図12は、エアーダクト31のX軸に沿った中央から-X方向の部分の概略構成を示している。エアーダクト31のX軸に沿った中央から+X方向の部分は、エアーダクト31のX軸に沿った中央から-X方向の部分の対称構成になっている。エアーダクト31のX軸に沿った中央から+X方向の部分は、省略される。気流流路33には、複数の流路板35と分割板39とが配置される。
【0108】
気流流路33は、X軸に沿って媒体幅よりも長い流路を構成し、空気を流通させる。気流流路33は、Z軸に沿った高さが異なる第1気流流路33a及び第2気流流路33bで構成される。
【0109】
第1気流流路33aは、第1送風ファン42及び第2送風ファン43から送られる空気を流通する流路である。第1気流流路33aは、第3気流流路33cを介して第1送風ファン42と接続する。第1気流流路33aは、第4気流流路33dを介して第2送風ファン43と接続する。第1気流流路33aは、X軸に沿って空気を案内する。X軸は、第2軸の一例に対応する。第1気流流路33aは、第1流路部の一例に対応する。
【0110】
第2気流流路33bは、第1気流流路33aを流通した空気を流通する流路である。第2気流流路33bは、送出口34に向けて空気を案内する。第2気流流路33bは、Y軸に沿って+Y方向に空気を流通させる。第2気流流路33bは、第2流路部の一例に対応する。
【0111】
流路板35は、空気が流通する方向を変更させる障壁として機能する。流路板35は、第1気流流路33aを流れる空気の流通方向を+Y方向に変更する。流路板35は、第1気流流路33aを流れる空気を第2気流流路33bに案内する。流路板35は、第1気流流路33a及び第2気流流路33bに配置される。
図12に示す流路板35は、L字形状で構成されるが、これに限定されない。流路板35は、第1気流流路33aを流通する空気を第2気流流路33bに案内する構成であれば、その構成は限定されない。流路板35は、仕切り板の一例に対応する。
【0112】
気流流路33には、複数の流路板35が配置される。
図12に示す気流流路33には、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fの6個の流路板35が配置される。流路板35の数は、6個に限定されない。流路板35の数は、2個以上で適宜設定される。複数の流路板35が配置されることによって、媒体幅に対して所定の流量分布で空気を印刷媒体Mに送り出すことができる。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fのいずれか2つが、第1仕切り板、及び第2仕切り板の一例に対応する。
【0113】
図12に示す第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fの構成は、
図4に示す第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fの構成と同じである。
図12に示す複数の流路板35のそれぞれの配置間隔は、
図4に示す複数の流路板35のそれぞれの配置間隔よりも短い。
【0114】
分割板39は、気流流路33を+X側と-X側とに2分割する。分割板39は、第1送風ファン42によって第1気流流路33a内を+X方向に送られる空気の流通を妨げる。分割板39は、第2送風ファン43によって第1気流流路33a内を-X方向に送られる空気の流通を妨げる。分割板39は、エアーダクト31のX軸に沿った中央部に配置される。分割板39が設置されることによって、気流流路33の+X側と-X側のそれぞれに個別の気流を流通させる。分割板39は、遮蔽部材の一例に対応する。
【0115】
分割板39は、気流流路33内に備えられなくてもよいが、備えられることが好ましい。分割板39が備えられることによって、エアーダクト31の+X側の空気の流れと-X側の空気の流れをそれぞれ独立に調整することが可能となる。第1送風ファン42によって発生する空気の流れと第2送風ファン43によって発生する空気の流れが干渉することによって、送出口34から送出される空気の流量がばらつくことを抑えることができる。
【0116】
図13は、気流流路33の概略構成の一例を示している。
図13は、複数の流路板35の配置と構成の一例を示している。
図13は、気流流路33を+Z方向から見たX-Y断面を示している。気流流路33は、エアーダクト31、複数の流路板35、及び分割板39によって形成される。エアーダクト31は、-Z方向の面に送出口34を有する。エアーダクト31は、第1送風ファン42及び第2送風ファン43に接続される。
【0117】
第1送風ファン42は、エアーダクト31の-X方向の一端部に配置される。
図13に示す第1送風ファン42は、-Y方向に向けて配置される。第1送風ファン42は、+Y方向に向けて空気を流通させ、エアーダクト31内の気流流路33に空気を送り込む。第1送風ファン42の向きは、
図13に示す構成に限定されない。第1送風ファン42は、-X方向に向けて配置されてもよい。第1送風ファン42は、エアーダクト31内の第1気流流路33aに空気を送り込み、+X方向に向けて空気を流通させる。
【0118】
第2送風ファン43は、エアーダクト31の-X方向の一端部と逆側の他端部に配置される。
図13に示す第2送風ファン43は、-Y方向に向けて配置される。第2送風ファン43は、+Y方向に向けて空気を流通させ、エアーダクト31内の気流流路33に空気を送り込む。第2送風ファン43の向きは、
図13に示す構成に限定されない。第2送風ファン43は、+X方向に向けて配置されてもよい。第2送風ファン43は、エアーダクト31内の第1気流流路33aに空気を送り込み、-X方向に向けて空気を流通させる。
【0119】
気流流路33は、第1気流流路33a、第2気流流路33b、第3気流流路33c、及び第4気流流路33dで構成される。第1気流流路33a、及び第2気流流路33bは、第1実施形態に示す第1気流流路33a、及び第2気流流路33bと同じ構成である。第1気流流路33a及び第2気流流路33bは、分割板39によって-X側の第1領域A1と+X側の第2領域A2に分割される。
【0120】
第3気流流路33cは、第1気流流路33aと第1送風ファン42とを繋ぐ流路である。第3気流流路33cは、第1気流流路33aと第1送風ファン42との間に構成される。第3気流流路33cは、第1送風ファン42がエアーダクト31内に送り込んだ空気を第1気流流路33aに流通させる。第3気流流路33cは、第1領域A1を流通する空気を案内する。第1気流流路33aは、第3気流流路33cを介して第1送風ファン42から送られた空気をX軸に沿って+X方向に流通する。
【0121】
第4気流流路33dは、第1気流流路33aと第2送風ファン43とを繋ぐ流路である。第4気流流路33dは、第1気流流路33aと第2送風ファン43との間に構成される。第4気流流路33dは、第2送風ファン43がエアーダクト31内に送り込んだ空気を第1気流流路33aに流通させる。第4気流流路33dは、第2領域A2を流通する空気を案内する。第1気流流路33aは、第4気流流路33dを介して第2送風ファン43から送られた空気をX軸に沿って-X方向に流通する。
【0122】
気流流路33には、複数の流路板35が配置される。第1領域A1には、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fが配置される。第2領域A2には、第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、第10流路板35j、第11流路板35k、及び第12流路板35mが配置される。
【0123】
図13に示す第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fは、それぞれ異なる形状で構成される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fは、それぞれ異なるY軸に沿った長さで構成される。
【0124】
第1流路板35aは、複数の流路板35のうち、最も第1送風ファン42に近い位置に配置される。第1流路板35aは、複数の流路板35のうち、Y軸に沿った長さが最も短い形状で構成される。第1流路板35aの第1気流流路33aへの第1突き出し量d1は、他の流路板35の第1気流流路33aへの突き出し量よりも小さい。第1突き出し量d1等は、後述される。
【0125】
第2流路板35bは、第1流路板35aよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35aは、第2流路板35bよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第2流路板35bは、第1流路板35aよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第2流路板35bの第1気流流路33aへの第2突き出し量d2は、第1流路板35aの第1気流流路33aへの第1突き出し量d1よりも大きい。
【0126】
第3流路板35cは、第1流路板35a及び第2流路板35bよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a及び第2流路板35bは、第3流路板35cよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第3流路板35cは、第1流路板35a及び第2流路板35bよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第3流路板35cの第1気流流路33aへの第3突き出し量d3は、第1突き出し量d1及び第2突き出し量d2よりも大きい。
【0127】
第4流路板35dは、第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cは、第4流路板35dよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第4流路板35dは、第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第4流路板35dの第1気流流路33aへの第4突き出し量d4は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、及び第3突き出し量d3よりも大きい。
【0128】
第5流路板35eは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dは、第5流路板35eよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第5流路板35eは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第5流路板35eの第1気流流路33aへの第5突き出し量d5は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、及び第4突き出し量d4よりも大きい。
【0129】
第6流路板35fは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eは、第6流路板35fよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第6流路板35fは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第6流路板35fの第1気流流路33aへの第6突き出し量d6は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、第4突き出し量d4、及び第5突き出し量d5よりも大きい。
【0130】
図13に示す第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、第10流路板35j、第11流路板35k、及び第12流路板35mは、それぞれ異なる形状で構成される。第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、第10流路板35j、第11流路板35k、及び第12流路板35mは、それぞれ異なるY軸に沿った長さで構成される。
【0131】
第7流路板35gは、複数の流路板35のうち、最も第2送風ファン43に近い位置に配置される。第7流路板35gは、複数の流路板35のうち、Y軸に沿った長さが最も短い形状で構成される。第7流路板35gの第1気流流路33aへの第7突き出し量d7は、他の流路板35の第1気流流路33aへの突き出し量よりも小さい。
【0132】
第8流路板35hは、第7流路板35gよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35gは、第8流路板35hよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第8流路板35hは、第7流路板35gよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第8流路板35hの第1気流流路33aへの第2突き出し量d8は、第7流路板35gの第1気流流路33aへの第7突き出し量d7よりも大きい。
【0133】
第9流路板35iは、第7流路板35g及び第8流路板35hよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35g及び第8流路板35hは、第9流路板35iよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第9流路板35iは、第7流路板35g及び第8流路板35hよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第9流路板35iの第1気流流路33aへの第9突き出し量d9は、第7突き出し量d7及び第8突き出し量d8よりも大きい。
【0134】
第10流路板35jは、第7流路板35g、第8流路板35h、及び第9流路板35iよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35g、第8流路板35h、及び第9流路板35iは、第10流路板35jよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第10流路板35jは、第7流路板35g、第8流路板35h、及び第9流路板35iよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第10流路板35jの第1気流流路33aへの第10突き出し量d10は、第7突き出し量d7、第8突き出し量d8、及び第9突き出し量d9よりも大きい。
【0135】
第11流路板35kは、第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、及び第10流路板35jよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、及び第10流路板35jは、第11流路板35kよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第11流路板35kは、第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、及び第10流路板35jよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第11流路板35kの第1気流流路33aへの第11突き出し量d11は、第7突き出し量d7、第8突き出し量d8、第9突き出し量d9、及び第10突き出し量d10よりも大きい。
【0136】
第12流路板35mは、第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、第10流路板35j、及び第11流路板35kよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、第10流路板35j、及び第11流路板35kは、第12流路板35mよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第12流路板35mは、第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、第10流路板35j、及び第11流路板35kよりもY軸に沿った長さが長い形状で構成される。第12流路板35mの第1気流流路33aへの第12突き出し量d12は、第7突き出し量d7、第8突き出し量d8、第9突き出し量d9、第10突き出し量d10、及び第11突き出し量d11よりも大きい。
【0137】
複数の流路板35が、X軸に沿って所定の間隔で気流流路33に配列されることによって、送出口34から送出される空気のX軸に沿った流量分布を所定の分布に調整することが可能となる。
図13に示す複数の流路板35が配列されることによって、送出口34の-X方向の端部から送出される空気の流量と送出口34のX軸に沿った中央部から送出される空気の流量との差異が、小さくなる。送出口34の+X方向の端部から送出される空気の流量と送出口34のX軸に沿った中央部から送出される空気の流量との差異が、小さくなる。
【0138】
図14は、気流流路33の概略構成の一例を示している。
図14は、複数の流路板35の配置と構成の一例を示している。
図14は、気流流路33を+Z方向から見たX-Y断面を示している。
図14は、
図13に示す気流流路33と異なる気流流路33の概略構成を示している。気流流路33は、エアーダクト31、複数の流路板35、及び分割板39によって形成される。エアーダクト31は、第1送風ファン42及び第2送風ファン43に接続される。エアーダクト31は、-Z方向の面に送出口34を有する。
図14に示す第1送風ファン42及び第2送風ファン43は、それぞれ
図13に示す第1送風ファン42及び第2送風ファン43と同じ構成である。
【0139】
気流流路33は、第1気流流路33a、第2気流流路33b、第3気流流路33c、及び第4気流流路33dで構成される。
図14に示す第1気流流路33a、第2気流流路33b、第3気流流路33c、及び第4気流流路33dは、
図13に示す第1気流流路33a、第2気流流路33b、第3気流流路33c、及び第4気流流路33dと同じ構成である。
【0140】
図14に示す複数の流路板35は、同一形状で構成される。複数の流路板35は、それぞれ異なるY軸に沿った位置に配置される。Y軸に沿った位置が異なることによって、複数の流路板35の第1気流流路33aの突き出し量が、それぞれ異なる。
【0141】
第1流路板35aは、複数の流路板35のうち、最も第1送風ファン42に近い位置に配置される。第1流路板35aは、複数の流路板35のうち、最も+Y方向の位置であり、送出口34に近い位置に配置される。第1流路板35aの第1気流流路33aへの第1突き出し量d1は、他の流路板35の第1気流流路33aへの突き出し量よりも小さい。
【0142】
第2流路板35bは、第1流路板35aよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35aは、第2流路板35bよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第2流路板35bは、第1流路板35aよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第2流路板35bの第1気流流路33aへの第2突き出し量d2は、第1流路板35aの第1気流流路33aへの第1突き出し量d1よりも大きい。
【0143】
第3流路板35cは、第1流路板35a及び第2流路板35bよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a及び第2流路板35bは、第3流路板35cよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第3流路板35cは、第1流路板35a及び第2流路板35bよりも-Y方向の位置であり、送出口34よりも遠い位置に配置される。第3流路板35cの第1気流流路33aへの第3突き出し量d3は、第1突き出し量d1、及び第2突き出し量d2よりも大きい。
【0144】
第4流路板35dは、第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cは、第4流路板35dよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第4流路板35dは、第1流路板35a、第2流路板35b、及び第3流路板35cよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第4流路板35dの第1気流流路33aへの第4突き出し量d4は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、及び第3突き出し量d3よりも大きい。
【0145】
第5流路板35eは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dは、第5流路板35eよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第5流路板35eは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、及び第4流路板35dよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第5流路板35eの第1気流流路33aへの第5突き出し量d5は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、及び第4突き出し量d4よりも大きい。
【0146】
第6流路板35fは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eよりも+X方向の位置に配置される。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eは、第6流路板35fよりも第1送風ファン42に近い位置に配置される。第6流路板35fは、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、及び第5流路板35eよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第6流路板35fの第1気流流路33aへの第6突き出し量d6は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、第4突き出し量d4、及び第5突き出し量d5よりも大きい。
【0147】
第7流路板35gは、複数の流路板35のうち、最も第2送風ファン43に近い位置に配置される。第7流路板35gは、複数の流路板35のうち、最も+Y方向の位置であり、送出口34に近い位置に配置される。第7流路板35gの第1気流流路33aへの第7突き出し量d7は、他の流路板35の第1気流流路33aへの突き出し量よりも小さい。
【0148】
第8流路板35hは、第7流路板35gよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35gは、第8流路板35hよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第8流路板35hは、第7流路板35gよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第8流路板35hの第1気流流路33aへの第8突き出し量d8は、第7流路板35gの第1気流流路33aへの第7突き出し量d7よりも大きい。
【0149】
第9流路板35iは、第7流路板35g及び第8流路板35hよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35g及び第8流路板35hは、第9流路板35iよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第9流路板35iは、第7流路板35g及び第8流路板35hよりも-Y方向の位置であり、送出口34よりも遠い位置に配置される。第9流路板35iの第1気流流路33aへの第9突き出し量d9は、第7突き出し量d7及び第8突き出し量d8よりも大きい。
【0150】
第10流路板35jは、第7流路板35g、第8流路板35h、及び第9流路板35iよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35g、第8流路板35h、及び第9流路板35iは、第10流路板35jよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第10流路板35jは、第7流路板35g、第8流路板35h、及び第9流路板35iよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第10流路板35jの第1気流流路33aへの第10突き出し量d10は、第7突き出し量d7、第8突き出し量d8、及び第9突き出し量d9よりも大きい。
【0151】
第11流路板35kは、第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、及び第10流路板35jよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、及び第10流路板35jは、第11流路板35kよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第11流路板35kは、第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、及び第10流路板35jよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第11流路板35kの第1気流流路33aへの第11突き出し量d11は、第7突き出し量d7、第8突き出し量d8、第9突き出し量d9、及び第10突き出し量d10よりも大きい。
【0152】
第12流路板35mは、第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、第10流路板35j、及び第11流路板35kよりも-X方向の位置に配置される。第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、第10流路板35j、及び第11流路板35kは、第12流路板35mよりも第2送風ファン43に近い位置に配置される。第12流路板35mは、第7流路板35g、第8流路板35h、第9流路板35i、第10流路板35j、及び第11流路板35kよりも-Y方向の位置であり、送出口34から遠い位置に配置される。第12流路板35mの第1気流流路33aへの第12突き出し量d12は、第7突き出し量d7、第8突き出し量d8、第9突き出し量d9、第10突き出し量d10、及び第11突き出し量d11よりも大きい。
【0153】
図15は、エアーダクト31の断面構成を示している。
図15は、エアーダクト31のY-Z断面を示している。
図15は、
図14に示すB-B線での断面を示している。
図15は、複数の流路板35を示している。複数の流路板35の+X方向の位置には、分割板39が配置される。
図15は、気流流路33の第1領域A1を示している。
図15は、第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、第4突き出し量d4、第5突き出し量d5、及び第6突き出し量d6を示している。
【0154】
突き出し量は、流路板35が第1気流流路33aに挿入される量を示す。
図15に示す複数の流路板35は、同一形状で構成される。突き出し量は、流路板35が設置される位置に対応する。流路板35の設置位置が-Y方向の位置に移動すると、突き出し量は増加する。突き出し量が増加すると、第1気流流路33a内に位置する流路板35のX-Y断面の面積が増加する。第1気流流路33a内に位置する流路板35のX-Y断面の面積が増加すると、+X方向に流通する空気の流量は減少し、+Y方向に流通する空気の流量は増加する。送出口34に向けて案内される空気の流量は、増加する。
【0155】
第1突き出し量d1、第2突き出し量d2、第3突き出し量d3、第4突き出し量d4、第5突き出し量d5、及び第6突き出し量d6は、以下の式(2)に示す関係で配置されることが好ましい。
d1≦d2≦d3≦d4≦d5≦d6(2)
式(2)に示す関係を有する配置に複数の流路板35が配置されることによって、X軸に沿った開口部で形成される送出口34での空気の流量は、X軸に沿って均一もしくは略均一となる。
【0156】
図16は、エアーダクト31の断面構成を示している。
図16は、エアーダクト31のY-Z断面を示している。
図16は、
図14に示すC-C線での断面を示している。
図16は、複数の流路板35を示している。複数の流路板35の-X方向の位置には、分割板39が配置される。
図16は、気流流路33の第2領域A2を示している。
図16は、第7突き出し量d7、第8突き出し量d8、第9突き出し量d9、第10突き出し量d10、第11突き出し量d11、及び第12突き出し量d12を示している。
【0157】
図16に示す複数の流路板35は、同一形状で構成される。突き出し量は、流路板35が設置される位置に対応する。流路板35の設置位置が-Y方向の位置に移動すると、突き出し量は増加する。突き出し量が増加すると、第1気流流路33a内に位置する流路板35のX-Y断面の面積が増加する。第1気流流路33a内に位置する流路板35のX-Y断面の面積が増加すると、-X方向に流通する空気の流量は減少し、+Y方向に流通する空気の流量は増加する。送出口34に向けて案内される空気の流量は、増加する。
【0158】
第7突き出し量d7、第8突き出し量d8、第9突き出し量d9、第10突き出し量d10、第11突き出し量d11、及び第12突き出し量d12は、以下の式(3)に示す関係で配置されることが好ましい。
d7≦d8≦d9≦d10≦d11≦d12(3)
式(3)に示す関係を有する配置に複数の流路板35が配置されることによって、X軸に沿った開口部で形成される送出口34での空気の流量は、X軸に沿って均一もしくは略均一となる。
【0159】
印刷装置11は、X軸に沿った外装筐体14の他端部に配置され、外装筐体14の内部に空気を送る第2送風ファン43を備える。
第1送風ファン42及び第2送風ファン43が備えられることによって、外装筐体14のX軸に沿った媒体幅全体に空気を送り込み易くなる。
【0160】
印刷装置11は、気流流路33に配置され、空気をX軸に沿って送られることを妨げる分割板39を備えることが好ましい。
分割板39が設けられることによって、気流流路33の第1領域A1及び第2領域A2内の空気の流通を個別に調整することができる。X軸に沿って設けられる送出口34から送出される空気の流量分布が調整し易い。
【0161】
図17は、気流流路33の概略構成の一例を示している。
図17は、複数の流路板35の配置と構成の一例を示している。
図17は、気流流路33を+Z方向から見たX-Y断面を示している。気流流路33は、エアーダクト31、複数の流路板35、及び分割板39によって形成される。エアーダクト31は、-Z方向の面に送出口34を有する。エアーダクト31は、第1送風ファン42及び第2送風ファン43に接続される。エアーダクト31は、-Z方向の面に送出口34を有する。
図17に示す第1送風ファン42及び第2送風ファン43は、それぞれ
図13及び
図14に示す第1送風ファン42及び第2送風ファン43と同じ構成である。
【0162】
気流流路33は、第1気流流路33a、第2気流流路33b、第3気流流路33c、及び第4気流流路33dで構成される。
図17に示す第1気流流路33a、第2気流流路33b、第3気流流路33c、及び第4気流流路33dは、
図13及び
図14に示す第1気流流路33a、第2気流流路33b、第3気流流路33c、及び第4気流流路33dと同じ構成である。
【0163】
図17に示す複数の流路板35は、同一形状の部材及び異なる形状の部材で構成される。異なる形状の部材は、それぞれ異なるY軸に沿った長さで構成される。複数の流路板35は、+X方向からみたとき、異なる断面形状で構成されてもよい。複数の流路板35は、第1気流流路33aへの突き出し量が同じ位置もしくは異なる位置に配置される。X軸に沿って所望の流量分布で送出口34から空気が送出される位置に複数の流路板35は、配置される。
図17に示すエアーダクト31を用いることによって、X軸に沿った送出口34から送出される空気の流量分布は、X軸に亘って一定、もしくは略一定となる。
【0164】
図18は、エアーダクト31の断面構成を示している。
図18は、エアーダクト31のY-Z断面を示している。
図18に示すエアーダクト31の断面形状は、
図15等で示されるエアーダクト31と断面形状が異なる。
図18に示すエアーダクト31の断面形状は、送出口34の近傍を除き、矩形形状である。
【0165】
エアーダクト31の内部には、気流流路33が形成される。
図18は、第1気流流路33a及び第2気流流路33bを示している。第1気流流路33aは、
図6に示す第3気流流路33cと-X方向の端部で接続する。第1気流流路33aのY-Z断面形状は、第1気流流路33aと第3気流流路33cとの接続部で空気が流通する開口の形状に対応する。第2気流流路33bは、第1気流流路33aと、-Y方向の位置で接続する。第2気流流路33bは、+Y方向の位置に形成される送出口34に向けて空気を案内する。
【0166】
第1気流流路33aは、Z軸に沿った第1高さH1を有する。第2気流流路33bは、Z軸に沿った第2高さH2を有する。
図18に示すエアーダクト31では、第1高さH1は、第2高さH2と同じである。エアーダクト31は、第1高さH1と第2高さH2とを同じ高さで構成されてもよい。エアーダクト31の断面形状は、適宜設定される。
【0167】
図18は、第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fを示している。第1流路板35a、第2流路板35b、第3流路板35c、第4流路板35d、第5流路板35e、及び第6流路板35fは、第1気流流路33a、及び第2気流流路33bに配置される。複数の流路板35は、所定の突き出し量で配置される。
【符号の説明】
【0168】
11…印刷装置、12…支持スタンド、13…キャスター、14…外装筐体、14A…第1筐体側部、14B…第2筐体側部、14C…筐体上面、15…給送ユニット、15A…駆動機構、15B…支持部材、16…ロールカバー、18…排出口、19…媒体受けユニット、20…操作パネル、21…液体収容ユニット、22…液体収容部、23…印刷ユニット、24…キャリッジ、25…印刷ヘッド、26…搬送ローラー対、26A…第1搬送ローラー、26B…第2搬送ローラー、27…プラテン、31…エアーダクト、33…気流流路、33a…第1気流流路、33b…第2気流流路、33c…第3気流流路、33d…第4気流流路、34…送出口、35…流路板、35a…第1流路板、35b…第2流路板、35c…第3流路板、35d…第4流路板、35e…第5流路板、35f…第6流路板、35g…第7流路板、35h…第8流路板、35i…第9流路板、35j…第10流路板、35k…第11流路板、35m…第12流路板、36…突出部位、36a…第1突出部位、36b…第2突出部位、39…分割板、41…送風ファン、42…第1送風ファン、43…第2送風ファン、100…制御ユニット、A1…第1領域、A2…第2領域、d1…第1突き出し量、d2…第2突き出し量、d3…第3突き出し量、d4…第4突き出し量、d5…第5突き出し量、d6…第6突き出し量、d7…第7突き出し量、d8…第8突き出し量、d9…第9突き出し量、d10…第10突き出し量、d11…第11突き出し量、d12…第12突き出し量、H1…第1高さ、H2…第2高さ、M…印刷媒体、RL…ロール体。