(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169077
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20241128BHJP
G06Q 50/26 20240101ALI20241128BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20241128BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06Q50/26 300
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086266
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】505392916
【氏名又は名称】弁護士ドットコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 卓司
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L030BB67
5L049BB67
5L049CC22
5L049CC36
5L050CC22
5L050CC36
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、電子署名が付された文書データを長期間管理する場合において、ユーザの体験を向上させることである。
【解決手段】文書管理サービスをユーザに提供するためのものであり、文書管理サービスは、文書データに対し、認証機関により発行された電子証明書に基づく有効期限付きの電子署名を付して管理するものであり、複数の当事者のユーザが合意した文書データについて、電子署名を付した文書データの情報をコンピュータの記憶部に蓄積させ、電子署名の有効期限が経過するまでは、文書データを当事者に対して閲覧を可能にし、文書データの電子署名の有効期限が到来することに応答して、文書データの電子署名の有効期限を延長し、かつ、当事者の閲覧を制限し、当事者の閲覧を制限する文書データについて、特定の条件を満たした場合に、当事者への閲覧を許可する、プログラム。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを動作させるためのプログラムであって、
前記コンピュータは、文書管理サービスをユーザに提供するためのものであり、
前記文書管理サービスは、文書データに対し、認証機関により発行された電子証明書に基づく有効期限付きの電子署名を付して管理するものであり、
前記プログラムは、前記コンピュータのプロセッサに、
複数の当事者のユーザが合意した前記文書データについて、電子署名を付した文書データの情報を前記コンピュータの記憶部に蓄積させるステップと、
前記電子署名の有効期限が経過するまでは、前記文書データを前記当事者に対して閲覧を可能にするステップと、
前記文書データの前記電子署名の有効期限が到来することに応答して、前記文書データの前記電子署名の有効期限を延長し、かつ、前記当事者の閲覧を制限するステップと、
前記当事者の閲覧を制限する前記文書データについて、特定の条件を満たした場合に、前記当事者への閲覧を許可するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記当事者への閲覧を許可するステップにおいて、
前記特定の条件として、前記当事者から課金処理を受け付けることにより、前記閲覧を許可する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記文書管理サービスは、サブスクリプション型の課金処理を前記ユーザから受け付けることにより前記ユーザの文書データを管理するサービスであり、
前記当事者への閲覧を許可するステップにおいて、
前記当事者から課金処理を受け付けることとして、前記サブスクリプション型の課金処理を受け付けており、
前記サブスクリプション型の課金処理を行っていないユーザに対して、
前記文書データの情報の一部の閲覧を許可すること、
または、
前記文書データの本文を確認できない表示態様で前記文書データを管理するための情報を閲覧できるようにすること、の少なくともいずれかを実行する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記文書管理サービスから、前記文書管理サービスとは異なる外部サービスに対して、前記文書データの情報を提供するステップと、
前記外部サービスにおいて、前記当事者に対して、
前記文書データの情報の一部の閲覧を許可すること、
または、
前記文書データの本文を確認できない表示態様で前記文書データを管理するための情報を閲覧できるようにすること、の少なくともいずれかを可能にするステップと、
前記外部サービスにおいて、前記当事者から前記文書データの情報を制限なく閲覧できることを希望する入力操作を受け付けた場合、
前記当事者から課金処理を受け付けるステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記当事者が合意した際に送信された電子メールに伴う識別情報に基づいて、前記文書データの案件を特定するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
コンピュータを動作させるための方法であって、
前記コンピュータは、文書管理サービスをユーザに提供するためのものであり、
前記文書管理サービスは、文書データに対し、認証機関により発行された電子証明書に基づく有効期限付きの電子署名を付して管理するものであり、
前記方法は、前記コンピュータのプロセッサに、
複数の当事者のユーザが合意した前記文書データについて、電子署名を付した文書データの情報を前記コンピュータの記憶部に蓄積させるステップと、
前記電子署名の有効期限が経過するまでは、前記文書データを前記当事者に対して閲覧を可能にするステップと、
前記文書データの前記電子署名の有効期限が到来することに応答して、前記文書データの前記電子署名の有効期限を延長し、かつ、前記当事者の閲覧を制限するステップと、
前記当事者の閲覧を制限する前記文書データについて、特定の条件を満たした場合に、前記当事者への閲覧を許可するステップと、を実行する、方法。
【請求項7】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、文書管理サービスをユーザに提供するためのものであり、
前記文書管理サービスは、文書データに対し、認証機関により発行された電子証明書に基づく有効期限付きの電子署名を付して管理するものであり、
前記制御部が、
複数の当事者のユーザが合意した前記文書データについて、電子署名を付した文書データの情報を前記情報処理装置の記憶部に蓄積させるステップと、
前記電子署名の有効期限が経過するまでは、前記文書データを前記当事者に対して閲覧を可能にするステップと、
前記文書データの前記電子署名の有効期限が到来することに応答して、前記文書データの前記電子署名の有効期限を延長し、かつ、前記当事者の閲覧を制限するステップと、
前記当事者の閲覧を制限する前記文書データについて、特定の条件を満たした場合に、前記当事者への閲覧を許可するステップと、を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
事業活動において、社内外で様々な取り決め、申請について承認をしつつ事業を進展させることが行われている。例えば、事業者の社内では、承認者が、承認すべき内容について決裁をすることが行われている。
また、事業者の社内外において、契約については、近年、IT技術の発達により、これまでは紙により締結が行われていたものが、徐々に電子契約で行われている。
【0003】
電子契約では、電子契約サービスの利用者が、署名対象の契約書に電子署名をする。電子契約サービスは、いわゆる当事者署名型のもの、いわゆる事業者署名型(立会人型)のもの等様々な方式により事業者によって提供されている。
電子契約サービスを用いて契約締結を結ぶ際、契約の当事者を特定する情報により、契約の当事者間で契約対象の契約書を閲覧可能としつつ締結作業を進めることがある。例えば、契約の当事者を特定する情報として、メールアドレスを用いて契約締結を進める場合、契約を行いたい者の一方が、他方のメールアドレスを指定した状態で契約書を電子契約サービスへ送信する。そして、契約書を受け取った者が、電子契約サービスを用いて、契約書を承認する等により、電子契約による締結作業を進める。
なお、契約書の閲覧とは、締結済みの契約書をダウンロード可能とすることも定義に含めるものとする。
【0004】
下記の特開2004-046590号公報(特許文献1)には、契約申込情報を通信網を介して契約受付サーバに送信し、契約受付サーバから契約書情報を受信する契約申込クライアント200と、契約申込クライアント200から通信網を介して申込情報を受信し、契約申込情報から契約書情報を生成し、契約書情報をクライアントに送信する契約受付サーバ210と、契約申込クライアント200と契約受付サーバ210との間の通信メッセージを取得して、通信メッセージに電子署名を付与し、通信メッセージと電子署名とを格納する契約書保管サーバ230とを備えることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1は、契約書の電子署名に関する情報を保管することについては記載がある。しかし、上記の特許文献1の技術によっても、契約書の電子署名に関する情報を長期間管理する場合については十分な考慮が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に示す一実施形態は、コンピュータを動作させるためのプログラムであって、コンピュータは、文書管理サービスをユーザに提供するためのものであり、文書管理サービスは、文書データに対し、認証機関により発行された電子証明書に基づく有効期限付きの電子署名を付して管理するものであり、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、複数の当事者のユーザが合意した文書データについて、電子署名を付した文書データの情報をコンピュータの記憶部に蓄積させるステップと、電子署名の有効期限が経過するまでは、文書データを当事者に対して閲覧を可能にするステップと、文書データの電子署名の有効期限が到来することに応答して、文書データの電子署名の有効期限を延長し、かつ、当事者の閲覧を制限するステップと、当事者の閲覧を制限する文書データについて、特定の条件を満たした場合に、当事者への閲覧を許可するステップと、を実行させる、プログラム。
【発明の効果】
【0008】
本開示によると、電子署名が付された文書データを長期間管理する場合において、ユーザの体験を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、文書管理システム1の全体構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1のユーザの装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、文書管理サービスのサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、電子契約を説明するための概念図である。
【
図5】
図5は、文書データのデータベース2021のデータ構造を示す図である。
【
図6】
図6は、文書管理のデータベース2022のデータ構造を示す図である。
【
図7】
図7は、ユーザのデータベース2023のデータ構造を示す図である。
【
図8】
図8は、長期署名の延長記録のデータベース2024のデータ構造を示す図である。
【
図9】
図9は、サブスクリプションのデータベース2025のデータ構造を示す図である。
【
図10】
図10は、課金プランのデータベース2026のデータ構造を示す図である。
【
図11】
図11は、文書管理サービスのサーバ20において、長期署名の有効期間の延長に関する処理の流れを示す図である。
【
図12】
図12は、第1のユーザの装置10と文書管理サービスのサーバ20において、課金に関する処理の流れを示す図である。
【
図13】
図13は、第1のユーザの装置10と文書管理サービスのサーバ20において、文書データの閲覧に関する処理の流れを示す図である。
【
図14】
図14は、第1のユーザの装置10と文書管理サービスのサーバ20と外部サービス30とにおいて、文書データの閲覧に関する処理の流れを示す図である。
【
図15】
図15は、文書データの閲覧について、閲覧の希望有無に関する画面を示す図である。
【
図16】
図16は、文書データの閲覧について、料金に関する画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明するのは、本開示の実施形態である。本開示の実施形態の説明は、図面を参照しつつ説明を行う。また、本開示の実施形態の説明は、同一の部品に同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<第1の実施形態の概略>
本実施形態において、ユーザは、PC(Personal Computer)を操作し、文書管理サービスを用いて、文書データを管理する。
文書データは、文字、画像、および、表等の形で表現される文書の情報をデジタル化した電子データである。具体的には、文書データは、契約書、請求書、もしくは、報告書等があげられる。文書データは、例えば、電子契約の対象となる契約書を電子化した、電子データも含まれる。本実施形態における説明において、主に文書データに関する説明は、契約書を主体として行うこととする。
【0012】
契約書は、例えば、以下のような種別がある。
以下は例示であり、これらに限られない。
・賃貸借契約書
・秘密保持契約書
・売買契約
・業務委託契約
・譲渡担保契約
・M&A契約
・合弁契約
・ソフトウェア開発契約
・知的財産に関する契約(実施許諾契約等)
・フランチャイズ契約書
・雇用契約書
・労働者派遣契約書
・事業譲渡契約書
・取締役会議事録
【0013】
文書管理サービスは、文書データを管理するサービスである。具体的には、当事者が保有する契約書等の文書データを、誰がいつどのタイミングで操作したか等の情報を管理するものである。また、文書管理サービスには、当事者間で合意した文書データを管理する機能も存在する。例えば、契約書に付された電子署名の有効期間の情報を、文書管理サービスが管理することが可能である。このように、文書管理サービスは、文書データの管理に関する基本的な機能に加え、当事者間での文書データに関する情報共有にも対応している。
【0014】
また、本実施形態において、ユーザは、PC(Personal Computer)を操作し、電子契約サービスを用いて、契約を締結する場合についても想定している。
本実施形態において、電子契約とは、契約書を電子化した電子データを、インターネット上で交換し、契約当事者が合意の意思表示を行い、契約書の電子データに電子署名を付与することを指す。契約書は、典型的にはドキュメント作成用のソフトウェアで作成され、内容の改変ができない電子データのファイルである。電子データは、例えば、PDFファイル等を含む。契約当事者は、契約書送信者側と契約書受信者側が存在する。電子契約には契約書を承認するための承認者が一人以上存在する。承認者は契約書に基づき、当該契約書の内容に示される条件での契約締結の可否を判断する。当該電子契約サービスにより当事者間で契約を締結した場合、上記の文書管理サービスは、合意にかかる契約書データを管理することとしてもよい。
【0015】
<1.1 システム全体の構成図>
図1は、本実施形態の文書管理システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図1に示すように、文書管理システム1は、第1のユーザの装置10と、文書管理サービスのサーバ20と、外部サービス30とを含む。文書管理システム1は、第1のユーザの装置10と、文書管理サービスのサーバ20と、外部サービス30とがネットワーク80によって互いに通信可能に接続されている。
【0016】
図1の例は、第1のユーザの装置10を示している。第1のユーザは、文書データの当事者であるユーザのことを指す。第1のユーザの装置10は、例えば、PC、スマートフォン等によって実現される。第1のユーザの装置10は、プログラムを実行することにより、プログラムに応じたシステムを操作する環境を第1のユーザに対して提供する。
【0017】
第1のユーザの装置10は、第1のユーザから入力操作を受け付ける装置であるものとする。
【0018】
第1のユーザの装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0019】
通信IF12は、第1のユーザの装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0020】
入力装置13は、第1のユーザからの入力操作を受け付けるための装置である。入力操作を受け付けるための装置は、例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボードである。
【0021】
出力装置14は、第1のユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0022】
メモリ15は、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。メモリ15は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0023】
記憶部16は、データを保存するためのものである。記憶部16は、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)である。
【0024】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0025】
図1の例は、文書管理サービスのサーバ20を示している。
【0026】
文書管理サービスのサーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0027】
通信IF22は、文書管理サービスのサーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0028】
入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し、情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0029】
メモリ25は、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。メモリ25は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0030】
ストレージ26は、データを保存するためのものである。ストレージ26は、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)である。
【0031】
プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0032】
文書管理サービスのサーバ20は、文書管理システム1を利用するユーザの情報、および、文書管理サービスで取り扱われる文書データの情報等を管理する装置である。
【0033】
文書管理サービスのサーバ20は、文書管理サービスを利用するのに必要なデータを、適宜、第1のユーザの装置10へ送信することで、第1のユーザの装置10での文書管理サービスの状況等を可視化させる。また、文書管理サービスのサーバ20は、第1のユーザの装置10と通信し、各ユーザの操作に応じて、画像、ファイル、テキストデータ等を第1のユーザの装置10へ送信する。
【0034】
外部サービス30は、上記で説明した文書管理サービスとは異なる、外部の文書管理サービスのことを示す。
【0035】
<1.2 第1のユーザの装置10の機能的な構成>
図2は、第1のユーザの装置10の機能的な構成を示す図である。第1のユーザの装置10は、アンテナ111と、第1無線通信部121と、プロセッサ19と、操作受付部130と、記憶部16と、メモリ15と、ディスプレイ132と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカー142とを含む。
【0036】
アンテナ111は、第1のユーザの装置10が発する信号を電波として空間へ放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0037】
第1無線通信部121は、第1のユーザの装置10が他の通信機器と通信するため、アンテナ111等を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121は、チューナー、高周波回路等を含む無線通信用の通信モジュールであり、第1のユーザの装置10が送受信する無線信号の変復調、周波数変換を行い、受信信号をプロセッサ19へ与える。
【0038】
プロセッサ19は、記憶部16に記憶されるプログラムを読み込んで実行することにより、第1のユーザの装置10の動作を制御する。プロセッサ19は、例えばアプリケーションプロセッサによって実現される。
【0039】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。例えば、操作受付部130は、マウス、タッチパッド、タッチパネル等のポインティングデバイス、キーボード、コントローラ、エンドユーザの身体の動きを入力操作としてセンシングする撮影手段等として実現される。例えば、操作受付部130は、エンドユーザの身体の動きとして、手等の身体の部位の動き、エンドユーザの顔の表情等をセンシングすることにより、これら身体の部位等の動きを入力操作として受け付ける。操作受付部130は、タッチパネル等に対してエンドユーザが指を接触させる等により入力操作を受け付けた座標に基づいて、エンドユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0040】
記憶部16は、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等により構成される。また、記憶部16は、第1のユーザの装置10が使用するプログラム、および、第1のユーザの装置10が文書管理サービスのサーバ20から受信する各種データ等を記憶する。
【0041】
ディスプレイ132は、プロセッサ19の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)等の表示装置によって実現される。
【0042】
音声処理部140は音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号をプロセッサ19へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカー142へ与える。
【0043】
マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。
【0044】
スピーカー142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を第1のユーザの装置10の外部へ出力する。
【0045】
記憶部16は、文書データ情報161と、文書管理情報162とを記憶する。
【0046】
文書データ情報161は、文書管理システム1における、文書データの書誌情報等を管理するための情報である。文書データ情報161は、例えば、「文書データID」と、「文書タイトル」と、「内容」と、「契約締結日」と、「契約開始日」と、「契約終了日」と、「長期署名の有効期間」とを含む。
【0047】
文書管理情報162は、文書管理システム1における、文書データの当事者の情報等を管理するための情報である。文書管理情報162は、例えば、「文書管理ID」と、「文書データID」と、「送信者のユーザID」と、「受信者のユーザID」と、「当事者のユーザID」とを含む。
【0048】
プロセッサ19がプログラムにしたがって動作することにより、入力操作受付部191、送受信部192、データ処理部193、報知制御部194としての機能を発揮する。
入力操作受付部191は、操作受付部130等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部191は、操作受付部130が例えばタッチデバイスである場合、タッチデバイスに対してユーザが指等を接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか等の操作の種別を判定する。
送受信部192は、第1のユーザの装置10が、文書管理サービスのサーバ20等の外部の装置と通信プロトコルにしたがってデータを送受信するための処理を行う。
データ処理部193は、第1のユーザの装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムにしたがって演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
報知制御部194は、情報をユーザに提示する処理として、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカー142に出力させる処理、振動をバイブレータ等に発生させる処理等を行う。
【0049】
<1.3 文書管理サービスのサーバ20の機能的な構成>
図3は、文書管理サービスのサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図3に示すように、文書管理サービスのサーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0050】
通信部201は、文書管理サービスのサーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0051】
記憶部202は、文書データのデータベース2021、文書管理のデータベース2022と、ユーザのデータベース2023、長期署名の延長記録のデータベース2024、サブスクリプションのデータベース2025、課金プランのデータベース2026等の各種データベースを記憶する。
【0052】
文書データのデータベース2021は、文書管理システム1における文書データの書誌情報等を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0053】
文書管理のデータベース2022は、文書管理システム1における文書データの当事者の情報等を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0054】
ユーザのデータベース2023は、文書管理システム1を利用するユーザの情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0055】
長期署名の延長記録のデータベース2024は、文書管理システム1における長期署名の延長記録に関する情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0056】
サブスクリプションのデータベース2025は、文書管理システム1のサブスクリプションに関する情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0057】
課金プランのデータベース2026は、文書管理システム1における課金の種類に関する情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0058】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムにしたがって動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032として示す機能を発揮する。
【0059】
受信制御モジュール2031は、文書管理サービスのサーバ20が外部の装置から通信プロトコルにしたがって信号を受信する処理を制御する。
【0060】
送信制御モジュール2032は、文書管理サービスのサーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルにしたがって信号を送信する処理を制御する。
【0061】
<1.4 電子契約を説明するための概念図>
図4は、電子契約を説明するための概念図である。
図4に示すように、電子契約のシステムは、契約書送信者のユーザの装置40と、契約管理サービスのサーバ50と、契約書受信者のユーザの装置60とを含む。
【0062】
まず契約書送信者は、契約書送信者のユーザの装置40を操作することにより、契約書をクラウド上の契約管理サービスのサーバ50にアップロードする。契約管理サービスのサーバ50は、契約書送信者が送信することに承諾した契約書に対し、契約書送信者の電子署名を付与する。
【0063】
契約書送信者は、契約書受信者に合意締結を依頼するための操作を行う。具体的には、契約書送信者のユーザの装置40は、契約書受信者を指定する操作を契約書送信者から受け付けて、契約管理サービスのサーバ50へ送信する。本実施形態では、契約書送信者のユーザの装置40は、契約書受信者を特定する情報として、1名以上の契約書受信者のそれぞれのメールアドレスを指定する操作を契約書送信者から受け付ける。
契約管理サービスのサーバ50は、契約書送信者のユーザによって指定された受信者側のメールアドレスに宛てて、契約書にアクセスするための情報を契約書受信者に送付する。本実施形態では、契約管理サービスのサーバ50は、契約書送信者のユーザによって指定された受信者側のメールアドレスに宛てて、契約書にアクセスするための情報を契約書受信者のユーザの装置60に送付する。契約書にアクセスするための情報は、例えば、URL(Uniform Resource Locator)として記述されるリンク等を含む。
【0064】
契約書受信者は、契約書受信者のユーザの装置60において受信した契約書にアクセスするための情報を指定する操作(クリック、タップ等)をし、オンラインで契約管理サービスのサーバ50上の契約書の内容を確認して、合意締結することができる。契約書受信者のユーザの装置60は、契約書について合意をすることを示す操作を受け付けるための画面を契約書受信者のユーザの装置60のユーザに提示して、合意するための操作を契約書受信者から受け付ける。
この時点で契約内容に瑕疵があるような場合、契約管理サービスのサーバ50は、契約書受信者から、契約に合意をしない旨の操作を受け付けることとしてもよい。
【0065】
契約管理サービスのサーバ50は、契約書受信者から、契約書について合意する操作を受け付けることにより、当該契約書に、契約書受信者の電子署名を付与する。契約管理サービスのサーバ50は、契約書を管理するデータベースに保管する。契約書の改ざんは、契約当事者双方の電子署名が付与されることで防止される。
【0066】
本実施形態は、このようなクラウド型の文書管理サービスを実現するものである。
【0067】
【0068】
図5は、文書データのデータベース2021のデータ構造を示す図である。文書データのデータベース2021は、文書管理システム1における文書データの書誌情報等を管理するためのデータベースである。
図5の文書データのデータベース2021の各レコードは、項目「文書データID」と、項目「文書タイトル」と、項目「内容」と、項目「契約締結日」と、項目「契約開始日」と、項目「契約終了日」と、項目「長期署名の有効期間」とを含む。
【0069】
項目「文書データID」は、文書管理システム1において文書データを管理する際に必要となる、文書データに対して一意なIDのことを示す。
文書データIDを付与することにより、複数の文書が存在する場合でも、それぞれの文書を識別することが可能である。
文書データIDの利点は、文書を簡単に検索、参照、管理できることである。例えば、大量の文書がある場合でも、文書データIDにより、必要な文書を素早く特定することができる。また、文書データIDは、文書のバージョン管理、および、権限管理にも利用される。
【0070】
項目「文書タイトル」は、文書データのタイトル名のことを示す。タイトル名は、各文書データを表す簡潔な名称のことである。文書タイトルの例は、例えば、以下のようなものがある。
以下は例示であり、これらに限られない。
・秘密保持契約書
・製品の製造に関する契約書
・建築設計図に関する契約書
・業務委託契約書
・物品売買契約書
・物品賃貸借契約書
・建設工事請負契約書
・保険契約書
・コンサルティング契約書
・ライセンス契約書
・不動産売買契約書
・商標使用許諾契約書
・土地賃貸借契約書
・代理店契約書
・著作権譲渡契約書
【0071】
項目「内容」は、文書データに含まれる情報、および、文書データのテキストの内容を記載する項目である。文書データが契約書の場合、内容には以下のような情報が含まれる可能性がある。
以下は例示であり、これらに限られない。
・契約の主題、および、契約の目的
契約書は、契約の主題、および、契約の目的について記載された部分がある。例えば、契約書が物件購入契約書の場合、物件の住所、物件の用途、購入価格、および、支払い条件等がその内容に含まれる。
・契約の条件、および、契約の規定
契約書には、契約の条件、および、契約の規定が記載されている。例えば、契約書が物件購入契約書の場合、引き渡しの時期、引き渡しの方法、買主の義務、買主の責任、および、売主の保証等がその内容に含まれる。
・署名、および、日付等の情報
契約書には、署名、および、日付等の情報が含まれる場合がある。これらの情報は、契約の有効性、および、時期を判断するために重要である。
以上のように、契約書等の文書データには、様々な情報が含まれる可能性がある。
【0072】
項目「契約締結日」は、契約書を当事者間で締結する日付のことを示す。
【0073】
項目「契約開始日」は、契約の履行が開始する日付のことを示す。項目「契約開始日」は、契約書に明示的に記載されている場合、契約締結日と異なる場合がありる。例えば、賃貸借契約の場合、契約締結日と契約開始日は異なることがある。項目「契約開始日」は、契約書に定められた条件に基づいて、当事者間で合意された日付となる。
【0074】
項目「契約終了日」は、契約が終了する日付のことを示す。
【0075】
項目「長期署名の有効期間」は、ユーザIDごとにおける各文書データの長期署名の有効期間が記録されている。
長期署名とは、電子署名が付された文書データに対して、電子証明書の有効期間内に必要な情報(例えば失効情報等)を付加し、新たなタイムスタンプを付与することで、元の電子証明書の有効期間が切れた後でも、署名検証を可能にする技術である。
電子署名においては、当該本人を認証局が確認し、公開鍵証明書を発行する。この公開鍵証明書は、秘密鍵の対であり、本人がその秘密鍵を保有しているため、紛失、漏洩、および、本人の属性変更等が発生する場合がある。そのため、有効期間は、一般的に数ヶ月から数年となる。認証については、その時点で確認可能であれば、有効期間は短くても問題がないが、将来にわたって検証可能である必要がある場合、電子署名だけでは実現不可能である。
タイムスタンプについては、PKI技術によって認証局が保証をしているため、有効期間の考え方は上記と同様である。ただし、タイムスタンプは、個人ではなく、事業者が厳格に秘密鍵を管理、および、運用するタイムスタンプサーバに対して発行されるため、比較的長期の有効期限の公開鍵証明書を発行できる。しかし、タイムスタンプは、有効期間が長くなるほど、紛失、漏洩、および、本人属性の変更等の課題が生じる。
この課題を解決するために、タイムスタンプの生成に使用する秘密鍵は、毎年更新する。そして、古い秘密鍵は、安全性を担保するため破棄される。生成に利用した秘密鍵が消滅すると、同じタイムスタンプを再現することはできなくなる。このようにすることで、長期署名は、電子証明書の有効期間が切れた後でも、署名検証を可能にしている。
長期署名の有効期間は、署名者が認証情報を保持することができる期間である。そのため、その期間中は、署名者がその署名を作成した場所、および、方法が変化した場合でも、署名の有効性を保持することができる。
長期署名の有効期間が切れると、認証情報は無効となり、署名の有効性が失われる。一般的に、長期署名の有効期間は、数年から数十年にわたることがある。なお、以下の説明における有効期限は、長期署名の有効期間の終了日を表す言葉である。
【0076】
図6は、文書管理のデータベース2022のデータ構造を示す図である。文書管理のデータベース2022は、文書管理システム1における文書データの当事者の情報等を管理するためのデータベースである。
図6の文書管理のデータベース2022の各レコードは、項目「文書管理ID」と、項目「文書データID」と、項目「送信者のユーザID」と、項目「受信者のユーザID」と、項目「当事者のユーザID」とを含む。
【0077】
項目「文書管理ID」は、文書管理システム1において、文書データに関係するユーザの情報等を管理する際に必要となる一意なIDのことである。これは、企業、および、組織等が保有する、膨大な文書に関係するユーザの情報等を管理するために用いられる。
【0078】
項目「文書データID」は、上記にて説明した通りである。
【0079】
項目「送信者のユーザID」は、文書管理システム1において、文書データの送信者のユーザを識別するためのユーザIDのことである。ユーザIDは、次に説明する通りである。なお、送信者のユーザIDは、一つではなく、複数存在している場合も多々存在する。
【0080】
ユーザIDは、文書管理システム1において、文書管理システム1の利用者を管理する際に必要となるユーザに対して一意なIDのことを示す。
ユーザIDには、様々な形式がある。例えば、文字列の組み合わせ、数字と文字列の組み合わせ、もしくは、電子メールアドレス等があげられる。一般的には、ユーザIDは、システム内で一意であることが重要であり、重複することがないように設計されている。
例えば、文書管理システム1において、文書管理システム1の利用者のアカウントを発行する際に、第1のユーザの装置10は、文書管理システム1の利用者からメールアドレスの登録の入力を受け付ける。文書管理サービスのサーバ20は、メールアドレスの登録の入力を受け付けたことに応じて、ユーザIDを発行する。
【0081】
項目「受信者のユーザID」は、文書管理システム1において、文書データの受信者のユーザを識別するためのユーザIDのことである。ユーザIDは、上記にて説明した通りである。なお、受信者のユーザIDは、一つではなく、複数存在している場合も多々存在する。
【0082】
項目「当事者のユーザID」は、文書管理システム1において、文書データの当事者であるユーザを識別するためのユーザIDのことである。ユーザIDは、上記にて説明した通りである。なお、契約当事者のユーザIDは、一つではなく、複数存在している場合も多々存在する。
【0083】
図7は、ユーザのデータベース2023のデータ構造を示す図である。ユーザのデータベース2023は、文書管理システム1を利用するユーザの情報を管理するためのデータベースである。
図7のユーザのデータベース2023の各レコードは、項目「ユーザID」と、項目「メールアドレス」と、項目「名前」と、項目「会社名」と、項目「役職」とを含む。
【0084】
項目「ユーザID」は、上記にて説明した通りである。
【0085】
項目「メールアドレス」は、文書管理システム1を利用するユーザのメールアドレスのことを示す。メールアドレスは、電子メールを送受信するために必要なアドレスのことを指す。
【0086】
項目「名前」は、文書管理システム1を利用するユーザの氏名のことを示す。
【0087】
項目「会社名」は、ユーザが所属する企業の名称を表す項目である。会社名は、ユーザを識別するための情報の一つであり、複数のユーザが同じ企業に所属している場合には、会社名を基にグループ化、および、統計処理を行うことができる。
【0088】
項目「役職」は、ユーザが所属する企業における役割、および、職務を表す項目である。役職は、ユーザを識別するための情報の一つであり、ユーザのスキル、および、業務内容等に関する情報も含まれる。項目「役職」は、例えば、部長、課長、代表取締役等である。
【0089】
図8は、長期署名の延長記録のデータベース2024のデータ構造を示す図である。長期署名の延長記録のデータベース2024は、文書管理システム1における長期署名の延長記録に関する情報を管理するためのデータベースである。
図8の長期署名の延長記録のデータベース2024の各レコードは、項目「長期署名の延長記録のID」と、項目「文書データID」と、項目「更新前の有効期間」と、項目「更新後の有効期間」と、項目「更新日時」とを含む。
【0090】
項目「長期署名の延長記録のID」は、文書管理システム1において、文書データの長期署名の延長を記録する際に必要となる一意なIDのことである。
【0091】
項目「文書データID」は、上記にて説明した通りである。ここでの項目「文書データID」は、長期署名の有効期限の延長を実施した文書データの文書データIDの情報を示す。
【0092】
項目「更新前の有効期間」は、文書データにおける長期署名の有効期間に関して、更新前の長期署名の有効期間の情報を示す。項目「更新前の有効期間」は、例えば、ある契約の長期署名の有効期間が10年である場合、9年目になった時点でその許可の有効期限を延長するために更新を行った場合、その9年目の期間が「更新前の有効期間」となる。
【0093】
項目「更新後の有効期間」は、文書データにおける長期署名の有効期間に関して、更新後の長期署名の有効期間の情報を示す。
【0094】
項目「更新日時」は、長期署名の延長の更新を行った日時の情報を示す。
【0095】
図9は、サブスクリプションのデータベース2025のデータ構造を示す図である。サブスクリプションのデータベース2025は、文書管理システム1におけるサブスクリプションに関する情報を管理するためのデータベースである。
図9のサブスクリプションのデータベース2025の各レコードは、項目「サブスクリプションのID」と、項目「ユーザID」と、項目「課金プランのID」と、項目「開始日」と、項目「終了日」とを含む。
【0096】
項目「サブスクリプションのID」は、文書管理システム1において、サブスクリプションの情報を管理する際に必要となるサブスクリプションに対して一意なIDのことを示す。
【0097】
項目「ユーザID」は、上記にて説明した通りである。ここでの項目「ユーザID」は、サブスクリプションに加入しているユーザのユーザIDの情報を示す。
【0098】
項目「課金プランのID」は、文書管理システム1における課金プランを管理する際に必要となる、課金プランに対して一意なIDのことを示す。課金プランは、
図10にて詳しく説明を行う。
【0099】
項目「開始日」は、サブスクリプションの利用開始日のことを示す。項目「開始日」は、一般的に、サブスクリプションを購入した日が開始日になる。項目「開始日」は、サブスクリプションが作成された時に応答して、自動的に時刻が記録される場合が多い。
【0100】
項目「終了日」は、サブスクリプションの利用期限を表す。例えば、月額課金の場合は、次回の支払い日までの期間が終了日になりる。項目「終了日」は、項目「開始日」とサブスクリプションの期間に情報から自動的に計算される場合が多い。また、自動更新されるサブスクリプションの場合は、次回の更新日時が終了日となる。
サブスクリプションの利用期間は、項目「開始日」と項目「終了日」の期間を利用して、サブスクリプションの状態を判断することができる。例えば、サブスクリプションの利用期間は、項目「終了日」の値が現在時刻よりも前である場合、サブスクリプションは期限切れとみなすことができる。
サブスクリプションのデータベース2025には、項目「開始日」と項目「終了日」の他にも、サブスクリプションの更新日時、支払い情報等の項目が含まれてもよい。文書管理システム1は、これらの項目を組み合わせて、サブスクリプションの状態、サブスクリプションの利用期間等を管理することができる。
【0101】
図10は、課金プランのデータベース2026のデータ構造を示す図である。課金プランのデータベース2026は、文書管理システム1における課金の種類に関する情報を管理するためのデータベースである。
図10の課金プランのデータベース2026の各レコードは、項目「課金プランのID」と、項目「名前」と、項目「概要」と、項目「価格」とを含む。
【0102】
項目「課金プランのID」は、上記にて説明した通りである。
【0103】
項目「名前」は、サブスクリプションのサービスの利用者が選択できる課金プランについて、課金プランの名前の情報を示す項目である。項目「名前」は、例えば、プレミアムプラン、スタンダードプラン、ベーシックプラン等である。
【0104】
項目「概要」は、サブスクリプションサービスの利用者が選択できる課金プランについて、課金プランの内容等を示す項目である。課金プランの概要は、各プランの提供する機能、サービス、利用期間、解約条件、ならびに、自動更新の有無等を記載してもよい。
【0105】
項目「概要」は、以下のような情報が含まれる可能性がある。
以下は例示であり、これらに限られない。
・プレミアムプラン
プレミアムプランは、特別な機能、限定コンテンツ、ならびに、優先的なサポート等を利用することができるプランである。
・スタンダードプラン
スタンダードプランは、一般的な機能、および、基本的なサポート等を利用することができるプランである。
・ベーシックプラン
ベーシックプランは、最低限の機能、および、基本的なサポートのみを利用することができるプランである。
【0106】
項目「価格」は、サブスクリプションサービスにおいて、各課金プランが設定する利用料金の金額を記録する項目である。項目「価格」は、課金プランによって異なる。項目「価格」は、例えば、プレミアムプラン、スタンダードプラン、ベーシックプラン等、それぞれが異なる価格帯で提供される。
項目「価格」は、通常、単位時間(年、月、週等)あたりの利用料金が設定される。利用者は、選択した課金プランに応じて、決められた単位時間ごとに利用料金を支払う。
【0107】
<第1の実施形態の動作>
次に説明するのは、文書管理システム1を構成する各装置の動作についてである。
【0108】
図11は、文書管理サービスのサーバ20において、長期署名の有効期間の延長に関する処理の流れを示す図である。
【0109】
ステップS11021において、文書管理サービスのサーバ20は、複数の当事者のユーザが合意した文書データについて、電子署名を付した文書データの情報をコンピュータの記憶部に蓄積させる。
【0110】
文書管理サービスのサーバ20は、文書データに有効期限付きの電子署名を付与し、安全性と信頼性を確保した上で管理している。この電子署名により、文書の改ざん、および、不正アクセスを防止し、文書の正当性を保証することができる。また、有効期限付きの電子署名により、文書の保管期間を明確に設定し、期限が過ぎた文書については自動的に削除することが可能である。このように、文書管理システム1のサーバ20は、高いセキュリティ性と効率性を備えた文書管理システム1を提供しているものとする。
【0111】
具体的には、文書管理サービスのサーバ20は、文書データのデータベース等に文書データの情報を記憶する。文書データのデータベース2021の各レコードは、項目「文書データID」と、項目「文書タイトル」と、項目「内容」と、項目「契約締結日」と、項目「契約開始日」と、項目「契約終了日」と、項目「長期署名の有効期間」とを含む。
【0112】
ステップS11022において、文書管理サービスのサーバ20は、文書データに付された電子署名の有効期間が経過するまでは、文書データを当事者に対して閲覧を可能にする。
【0113】
文書データに付された電子署名の有効期間は、文書データのデータベース2021の項目「長期署名の有効期間」に記憶されている。また、文書データの当事者の情報は、文書管理のデータベース2022の項目「当事者のユーザID」に記憶されている。
【0114】
ステップS11022において、具体的には、文書管理サービスのサーバ20は、文書データのデータベース2021の項目「長期署名の有効期間」に記憶されている有効期間が到来するまで、当事者に対して文書データの閲覧を可能にする。
【0115】
ステップS11023において、文書管理サービスのサーバ20は、文書データの電子署名の有効期限が到来することに応答して、文書データの電子署名の有効期限を延長し、かつ、文書データに関して当事者の閲覧等を制限する。当事者の閲覧の制限は、例えば、文書データの閲覧を不可能にする、文書データの本文を確認できない表示態様にする、延長された長期署名済みファイルをダウンロード不可能にする(以下、併せて「閲覧等を制限」という)等である。
文書管理サービスのサーバ20が、文書データの電子署名の有効期限が到来することに応答して電子署名の有効期限を延長することは、当事者にとって、電子署名の有効期限を延長すべきか等の判断を行う負担が軽減される。
【0116】
ステップS11023において、具体的には、文書管理サービスのサーバ20は、文書データのデータベース2021の項目「長期署名の有効期間」に記憶されている有効期限が到来することに応答して、文書データの電子署名の有効期限を延長する。
【0117】
文書管理サービスのサーバ20は、長期署名を延長することに応答して、文書データのデータベース2021の項目「長期署名の有効期間」を更新する。例えば、文書管理サービスのサーバ20は、長期署名を10年長く延長した場合、外部の長期署名サーバを介して、長期署名サーバが付与した長期署名の日付を読み取り、項目「長期署名の有効期間」の値を2020/01/01~2030/01/01から、2020/01/01~2040/01/01に更新する。なお、長期署名サーバとは、文書データの真正性を確保するために、長期署名の検証機能、文書データへのタイムスタンプ付与等を提供するサーバのことである。
【0118】
また、文書管理サービスのサーバ20は、長期署名を延長することに応答して、長期署名の延長記録のデータベース2024の各項目を更新する。長期署名の延長記録のデータベース2024の各レコードは、項目「長期署名の延長記録のID」、項目「文書データID」と、項目「更新前の有効期間」と、項目「更新後の有効期間」と、項目「更新日時」とを含む。例えば、文書管理サービスのサーバ20は、長期署名を10年長く延長した場合、外部の長期署名サーバを介して、長期署名サーバが付与した長期署名の日付を読み取り、項目「更新後の有効期間」の値を2020/01/01~2040/01/01に更新する。
【0119】
そして、文書管理サービスのサーバ20は、文書データに関して当事者の閲覧等を制限する。当事者の閲覧等を制限することについては、上記で説明した通りである。
【0120】
ステップS11024において、文書管理サービスのサーバ20は、当事者の閲覧等を制限する文書データについて、特定の条件を満たした場合に、当事者への閲覧を許可する。特定の条件の例は、例えば、当事者から特定の課金処理に関する入力操作を受け付ける等である。
【0121】
図12は、第1のユーザの装置10と文書管理サービスのサーバ20において、課金に関する処理の流れを示す図である。
【0122】
ステップS11023は、上記にて説明した通りである。
【0123】
ステップS12011において、第1のユーザの装置10は、文書データについて、閲覧を希望有無に関する入力操作を当事者のユーザから受け付ける。
ステップS12011の次のステップであるS12021は、ステップS12011において、閲覧を希望する入力操作をユーザから受け付けた場合について説明する。
なお、閲覧を希望しない操作をユーザから受け付けた場合、文書管理サービスのサーバ20は、ユーザの入力操作に応答して、ステップS11023に実行した通り、当事者の閲覧を制限したままにする。
【0124】
ステップS12021において、文書管理サービスのサーバ20は、文書データについて当事者への課金処理を要求する。課金処理の料金体系は、サブスクリプション型、スポット型等が考えられる。
サブスクリプション型は、ユーザが定期的な支払いを行い、一定期間利用できるサービスを得ることができる課金タイプである。サブスクリプション型の支払いの方法は、月額料金、年額料金、または、その他の定期的な支払い方法が存在する。
スポット型は、ユーザが必要に応じてサービスを利用し、利用した分だけ支払いを行う課金タイプである。スポット型の支払い方法は、従量課金等が存在する。
サブスクリプション型は、ユーザからの支払いが定期的に発生するため、安定した収益を確保することが可能である。一方、スポット型は、需要と供給のバランスに依存するため、需要が増えるときには高い収益を得ることができる。
【0125】
ステップS12011において、第1のユーザの装置10は、文書データについての課金処理に関する入力操作をユーザから受け付ける。
【0126】
ステップS12022において、文書管理サービスのサーバ20は、文書データについて、当事者への閲覧を許可する。
【0127】
ステップS12011において、第1のユーザの装置10は、文書データを提示する。
【0128】
図13は、第1のユーザの装置10と文書管理サービスのサーバ20において、文書データの閲覧に関する処理の流れを示す図である。
【0129】
ステップS12011は、上記にて説明した通りである。
【0130】
ステップS13021において、文書管理サービスのサーバ20は、入力操作を受け付けたユーザの課金処理の料金体系がサブスクリプション型であるか判定する。課金処理の料金体系は、上記で説明したように、サブスクリプション型、スポット型等が存在する。
ステップS13021において、文書管理サービスのサーバ20は、サブスクリプション型の課金処理を行っていないと判定した場合、S13022へ進む。
【0131】
具体的には、文書管理サービスのサーバ20は、ユーザの課金処理の料金体系がサブスクリプション型であるか判定する際において、文書管理のデータベース2022、サブスクリプションのデータベース2025等の情報を用いる。
サブスクリプションのデータベース2025の各レコードは、項目「サブスクリプションのID」と、項目「ユーザID」と、項目「課金プランのID」と、項目「開始日」と、項目「終了日」とを含む。例えば、文書管理サービスのサーバ20は、入力操作を実行したユーザについて、サブスクリプションのデータベース2025の項目「ユーザID」を参照して、ユーザの課金処理の料金体系がサブスクリプション型であるかどうかを判定する。
文書管理サービスのサーバ20は、サブスクリプション型の課金処理を行っていないと判定した場合、S13022へ進む。
【0132】
ステップS13022において、文書管理サービスのサーバ20は、ユーザについて、文書データの情報の一部の閲覧を許可すること、または、文書データの本文を確認できない表示態様で文書データを管理するための情報を閲覧できるようにすること、の少なくともいずれかを実行する。
文書データの情報の一部は、例えば、文書タイトル、契約締結日等である。また、文書データの情報の一部は、文書データの内容の一部を表示することとしてもよい。文書データの本文を確認できない表示態様は、例えば、モザイク処理、ブラー処理等の技術が考えられる。
【0133】
図14は、第1のユーザの装置10と文書管理サービスのサーバ20と外部サービス30とにおいて、文書データの閲覧に関する処理の流れを示す図である。
【0134】
ステップS14021において、文書管理サービスのサーバ20は、文書管理サービスとは異なる外部サービス30に対して、文書データの情報を提供する。文書データの情報を提供する方法は、データファイルの提供、APIの提供等が考えられる。
【0135】
ステップS14031において、外部サービス30は、当事者に対して、文書データの情報の一部の閲覧を許可すること、または、文書データの本文を確認できない表示態様で文書データを管理するための情報を閲覧できるようにすること、の少なくともいずれかを可能にする。
文書データの情報の一部、および、文書データの本文を確認できない表示態様は、上記にて説明した通りである。
【0136】
ステップS14011において、第1のユーザの装置10は、文書データの情報を制限なく閲覧できることを希望する入力操作をユーザから受け付ける。
【0137】
ステップS14032において、外部サービス30は、文書データについて当事者への課金処理を要求する。課金処理は、上記にて説明した通りである。
【0138】
ステップS14012において、第1のユーザの装置10は、課金処理に関する操作を受け付ける。
【0139】
ステップS14033において、外部サービス30は、文書データの情報について、当事者への閲覧を許可する。
【0140】
ステップS14013において、第1のユーザの装置10は、文書データの情報を提示する。
【0141】
図14に関して、ユーザは、将来的に電子契約サービスを外部サービス30へ移行する可能性も少なからず存在する。移行した場合、ユーザは、移行前の電子契約サービスで取り扱っていた契約書の閲覧をしたいことが考えられる。移行前の電子契約サービスで扱っていた契約書の閲覧を行う方法は、ユーザが移行前の電子契約サービスから契約書を全てダウンロードして、外部サービス30へアップロードする方法等が考えられる。しかし、その方法は、膨大な数の契約書をダウンロード、ならびに、アップロードする必要がある等、ユーザへの負担が大きい。
図14のようにすることにより、ユーザは、外部サービス30へ移行した場合も、移行前の電子契約サービスで取り扱っていた契約書の一部の情報を閲覧できることができる。そして、ユーザは、移行前の電子契約サービスで取り扱っていた契約書の本文等を確認したい場合、外部サービス30で課金すれば、外部サービス30から移行前の電子契約サービスで取り扱っていた契約書の本文等を閲覧することができる。
【0142】
<画面例>
図15は、文書データの閲覧について、閲覧の希望有無に関する画面を示す図である。
【0143】
ステップS12011において説明したように、第1のユーザの装置10は、文書データに対して、文書データの閲覧を希望する入力操作を文書データの当事者であるユーザから受け付ける。
図15は、閲覧を希望する入力操作を受け付ける画面例の一例である。
【0144】
具体的には、第1のユーザの装置10は、ダイアログ画面1500に以下の各情報を提示する。
・領域1501は、文書データの書誌情報等を示す領域である。
・領域1502は、文書データについて閲覧の希望に関する文言が表示される領域である。閲覧の希望に関する文言は、例えば、「上記の文書データについて、閲覧を希望しますか」等である。
・領域1503は、文書データの閲覧に関する参考事項を示す領域である。閲覧に関する参考事項は、例えば、閲覧に際しての料金の情報、閲覧できるユーザの情報等である。
・ボタン1504は、文書データの閲覧を希望することを示すボタンである。例えば、ユーザがボタン1504を押下する操作に応答して、第1のユーザの装置10は、下記に説明する
図16のような画面を提示する。
・ボタン1505は、文書データの閲覧を希望しないことを示すボタンである。
【0145】
図16は、文書データの閲覧について、料金に関する画面を示す図である。
【0146】
ステップS12012において説明したように、第1のユーザの装置10は、文書データに対して、課金に関する入力操作を文書データの当事者であるユーザから受け付ける。
図16は、文書データの閲覧について、料金に関する画面例の一例である。
【0147】
具体的には、第1のユーザの装置10は、ダイアログ画面1600に以下の各情報を提示する。
・領域1601は、文書データの閲覧にあたり、料金に関する文言が表示される領域である。料金に関する文言は、例えば、「上記の文書データについて、閲覧するにあたり以下の料金が請求されます。」等である。
・領域1602は、文書データの閲覧にあたり、料金の情報を示す領域である。
・ボタン1603は、文書データの閲覧を同意することを示すボタンである。例えば、ユーザがボタン1603を押下する操作に応答して、文書管理サービスのサーバ20は、ステップS12022において説明したことを実行する。
・ボタン1604は、文書データの閲覧を同意しないことを示すボタンである。
【0148】
<変形例>
(1)案件の特定
文書管理システム1は、文書データの当事者が合意した際に送信された電子メールに伴う識別情報に基づいて、文書データの案件を特定できるようにしてもよい。
契約書は、紛争・裁判になった際の証拠として重要な役割を持つ文書データの一つである。ユーザは、紛争、または、裁判に巻き込まれた際の証拠として、具体的に過去のどの契約書が紛争、または、裁判の対象であるか、契約書を探す必要がある。なお、実際の状況として、紛争、または、裁判のときには、相手方の情報、および、時期は特定できていることが多い。また、契約書を取り巻く状況として、多くの企業は、毎年、膨大な数の契約書を締結している。
上記のような状況で、文書管理システム1は、契約書を探す際に、契約締結時に送られた電子メールに伴う識別情報から文書データの案件を特定できるようにしてもよい。なお、この場合、ユーザは、ある程度の時期がわかっているため、メールサービスで日付を検索条件として使用し、絞り込み検索を行うことも可能である。電子メールに伴う識別情報は、例えば、電子メールのURL、電子メールに紐づくID等である。文書管理システム1は、電子メールに伴う識別情報と、記憶部に記憶している各種データベースの情報を紐づけて、文書データの案件を特定できるようにしてもよい。例えば、文書管理システム1は、電子メールのURLの情報を記憶部に記憶し、管理しておいて、その情報と照合するような仕組みにしても良い。
文書データの当事者が合意した際に送信された電子メールに伴う識別情報に基づいて、文書データの案件を特定することで、ユーザは、迅速に、紛争、または、裁判の証拠となる契約書を見つけることができる。
【0149】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態、その変形は、発明の範囲、要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0150】
<付記>
以下に説明するのは、上記の各実施形態で説明した事項を付記したものである。
(付記1)
コンピュータを動作させるためのプログラムであって、コンピュータは、文書管理サービスをユーザに提供するためのものであり、文書管理サービスは、文書データに対し、認証機関により発行された電子証明書に基づく有効期限付きの電子署名を付して管理するものであり、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、複数の当事者のユーザが合意した文書データについて、電子署名を付した文書データの情報をコンピュータの記憶部に蓄積させるステップ(S11021)と、電子署名の有効期限が経過するまでは、文書データを当事者に対して閲覧を可能にするステップ(S11022)と、文書データの電子署名の有効期限が到来することに応答して、文書データの電子署名の有効期限を延長し、かつ、当事者の閲覧を制限するステップ(S11023)と、当事者の閲覧を制限する文書データについて、特定の条件を満たした場合に、当事者への閲覧を許可するステップ(S11024)と、を実行させる、プログラム。
【0151】
(付記2)
当事者への閲覧を許可するステップ(S11024)において、特定の条件として、当事者から課金処理を受け付けることにより、閲覧を許可する(S12022)、(付記1)に記載のプログラム。
【0152】
(付記3)
文書管理サービスは、サブスクリプション型の課金処理をユーザから受け付けることによりユーザの文書データを管理するサービスであり、当事者への閲覧を許可するステップ(S11024)において、当事者から課金処理を受け付けることとして、サブスクリプション型の課金処理を受け付けており、サブスクリプション型の課金処理を行っていないユーザに対して、文書データの情報の一部の閲覧を許可すること、または、文書データの本文を確認できない表示態様で文書データを管理するための情報を閲覧できるようにすること、の少なくともいずれかを実行する(S13022)、(付記2)に記載のプログラム。
【0153】
(付記4)
プログラムは、プロセッサに、さらに、文書管理サービスから、文書管理サービスとは異なる外部サービスに対して、文書データの情報を提供するステップ(S14021)と、外部サービスにおいて、当事者に対して、文書データの情報の一部の閲覧を許可すること、または、文書データの本文を確認できない表示態様で文書データを管理するための情報を閲覧できるようにすること、の少なくともいずれかを可能にするステップ(S14031)と、外部サービスにおいて、当事者から文書データの情報を制限なく閲覧できることを希望する入力操作(S14011)を受け付けた場合、当事者から課金処理を受け付けるステップ(S14012)を実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
【0154】
(付記5)
プログラムは、プロセッサに、さらに、当事者が合意した際に送信された電子メールに伴う識別情報に基づいて、文書データの案件を特定するステップを実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
【0155】
(付記6)
コンピュータを動作させるための方法であって、コンピュータは、文書管理サービスをユーザに提供するためのものであり、文書管理サービスは、文書データに対し、認証機関により発行された電子証明書に基づく有効期限付きの電子署名を付して管理するものであり、方法は、コンピュータのプロセッサに、複数の当事者のユーザが合意した文書データについて、電子署名を付した文書データの情報をコンピュータの記憶部に蓄積させるステップ(S11021)と、電子署名の有効期限が経過するまでは、文書データを当事者に対して閲覧を可能にするステップ(S11022)と、文書データの電子署名の有効期限が到来することに応答して、文書データの電子署名の有効期限を延長し、かつ、当事者の閲覧を制限するステップ(S11023)と、当事者の閲覧を制限する文書データについて、特定の条件を満たした場合に、当事者への閲覧を許可するステップ(S11024)と、を実行する、方法。
【0156】
(付記7)
制御部を備える情報処理装置であって、情報処理装置は、文書管理サービスをユーザに提供するためのものであり、文書管理サービスは、文書データに対し、認証機関により発行された電子証明書に基づく有効期限付きの電子署名を付して管理するものであり、制御部が、複数の当事者のユーザが合意した文書データについて、電子署名を付した文書データの情報を情報処理装置の記憶部に蓄積させるステップ(S11021)と、電子署名の有効期限が経過するまでは、文書データを当事者に対して閲覧を可能にするステップ(S11022)と、文書データの電子署名の有効期限が到来することに応答して、文書データの電子署名の有効期限を延長し、かつ、当事者の閲覧を制限するステップと(S11023)、当事者の閲覧を制限する文書データについて、特定の条件を満たした場合に、当事者への閲覧を許可するステップ(S11024)と、を実行する、情報処理装置。
【符号の説明】
【0157】
1:文書管理システム、10:第1のユーザの装置、12:通信IF、13:入力装置、14:出力装置、15:メモリ、16:記憶部、19:プロセッサ、20:文書管理サービスのサーバ、22:通信IF、23:入出力IF、25:メモリ、26:ストレージ、29:プロセッサ、30:外部サービス、40:契約書送信者のユーザの装置、50:契約管理サービスのサーバ、60:契約書受信者のユーザの装置、80:ネットワーク、111:アンテナ、121:第1無線通信部、130:操作受付部、132:ディスプレイ、140:音声処理部、141:マイク、142:スピーカー、161:文書データ情報、162:文書管理情報、191:入力操作受付部、192:送受信部、193:データ処理部、194:報知制御部、201:通信部、202:記憶部、203:制御部、2021:文書データのデータベース、2022:文書管理のデータベース、2023:ユーザのデータベース、2024:長期署名の延長記録のデータベース、2025:サブスクリプションのデータベース、2026:課金プランのデータベース、2031:受信制御モジュール、2032:送信制御モジュール