(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169094
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】半導体装置および車両
(51)【国際特許分類】
H01L 23/48 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
H01L23/48 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086287
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(72)【発明者】
【氏名】中野 昂樹
(57)【要約】
【課題】 製造時における構成要素のずれをより適切に検出することが可能な半導体装置および車両を提供する。
【解決手段】 半導体装置A10は、互いに離れて配置された第1リード3および第2リード4と、第1リード3に搭載された半導体素子1と、半導体素子1および第2リード4に対して半導体素子1の厚さ方向zにおける第1z1側に導通接合された第1接続部材61と、を備え、第1接続部材61は、厚さ方向z周りに回転した場合に厚さ方向zから視た形態が変化する第1マーク71が形成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに離れて配置された第1リードおよび第2リードと、
前記第1リードに搭載された半導体素子と、
前記半導体素子および前記第2リードに対して前記半導体素子の厚さ方向における第1側に導通接合された第1接続部材と、を備え、
前記第1接続部材は、前記厚さ方向周りに回転した場合に前記厚さ方向から視た形態が変化する第1マークが形成されている、半導体装置。
【請求項2】
前記第1接続部材は、前記半導体素子に導通接合された第1接続部と、前記第2リードに導通接合された第2接続部と、前記第1接続部および前記第2接続部のそれぞれに繋がる第1中継部と、を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1マークは、前記第1中継部に配置されている、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1中継部は、前記第1接続部および前記第2接続部に対して前記厚さ方向の前記第1側に位置する平坦部を含み、
前記第1マークは、前記平坦部に配置されている、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記平坦部は、前記厚さ方向に対して直角である、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1中継部は、前記平坦部および前記第1接続部の間に介在する傾斜部と、前記平坦部および前記第2接続部の間に介在する傾斜部と、をさらに含む、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1マークは、前記第2接続部に配置されている、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第2接続部は、前記厚さ方向に対して直角である、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1マークは、前記第1接続部に配置されている、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1接続部は、前記厚さ方向に対して直角である、請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1リードおよび前記第2リードと離れて配置された第3リードと、
前記半導体素子および前記第3リードに対して前記厚さ方向の前記第1側に導通接合された第2接続部材と、をさらに備え、
前記第2接続部材は、前記半導体素子の厚さ方向周りに回転した場合に前記厚さ方向から視た形態が変化する第2マークが形成されている、請求項2ないし10のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第2接続部材は、前記半導体素子に導通接合された第3接続部と、前記第3リードに導通接合された第4接続部と、前記第3接続部および前記第4接続部のそれぞれに繋がる第2中継部と、を有する、請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記第2マークは、前記第2中継部に配置されている、請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記半導体素子は、第1電極、第2電極および第3電極を有し、
前記第1電極は、前記第1リードに導通接合されており、
前記第2電極には、前記第1接続部が導通接合されており、
前記第3電極には、前記第3接続部が導通接合されている、請求項12に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第1電極は、ドレイン電極であり、
前記第2電極は、ソース電極であり、
前記第3電極は、ゲート電極である、請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第1接続部材のうち前記第1マークが配置された部位と、前記第2接続部材のうち前記第2マークが配置された部位とは、前記厚さ方向における位置が互いに等しい、請求項11に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記第1リードは、前記半導体素子が搭載されたアイランドを有し、
前記アイランドは、前記厚さ方向周りに回転した場合に前記厚さ方向から視た形態が変化する第3マークが形成されている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項18】
駆動源と、
請求項1に記載の半導体装置と、を備え、
前記半導体装置は、前記駆動源に導通している、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置および車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダイオード、トランジスタおよびICなどの半導体素子を樹脂パッケージで覆った半導体装置が知られている。特許文献1には、従来の半導体装置の一例が開示されている。特許文献1に記載の半導体装置は、半導体素子、リードおよび樹脂パッケージを備えている。この半導体装置において、半導体素子は、たとえばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)チップである。半導体素子は、リードに接合される。リードは、半導体素子を搭載するとともに、半導体素子に導通する。樹脂パッケージは、リードの一部および半導体素子を覆っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体装置の製造時において、構成要素にずれが生じることは好ましくない。
【0005】
本開示は、上記事情に鑑みて考え出されたものであり、その目的は、製造時における構成要素のずれをより適切に検出することが可能な半導体装置および車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の側面によって提供される半導体装置は、互いに離れて配置された第1リードおよび第2リードと、前記第1リードに搭載された半導体素子と、前記半導体素子および前記第2リードに対して前記半導体素子の厚さ方向における第1側に導通接合された第1接続部材と、を備え、前記第1接続部材は、前記厚さ方向周りに回転した場合に前記厚さ方向から視た形態が変化する第1マークが形成されている。
【0007】
本開示の第2の側面によって提供される車両は、駆動源と、本開示の第1の側面によって提供される半導体装置と、を備え、前記半導体装置は、前記駆動源に導通している。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、製造時における構成要素のずれをより適切に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る半導体装置を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る半導体装置を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係る半導体装置の第1マークまたは第2マークを示す平面図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係る半導体装置を備える車両を示す概要図である。
【
図9】
図9の(a)~(e)は、第1実施形態に係る半導体装置の第1マークまたは第2マークの変形例を示す平面図である。
【
図10】
図10は、第2実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。
【
図11】
図11は、第3実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。
【
図12】
図12は、第4実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。
【
図13】
図13は、第5実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の半導体装置の好ましい実施の形態について、図面を参照して、以下に説明する。以下では、同一あるいは類似の構成要素に、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単にラベルとして用いたものであり、必ずしもそれらの対象物に順列を付することを意図していない。
【0011】
本開示において、「ある物Aがある物Bに形成されている」および「ある物Aがある物B(の)上に形成されている」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに直接形成されていること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物を介在させつつ、ある物Aがある物Bに形成されていること」を含む。同様に、「ある物Aがある物Bに配置されている」および「ある物Aがある物B(の)上に配置されている」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに直接配置されていること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物を介在させつつ、ある物Aがある物Bに配置されていること」を含む。同様に、「ある物Aがある物B(の)上に位置している」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに接して、ある物Aがある物B(の)上に位置していること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物が介在しつつ、ある物Aがある物B(の)上に位置していること」を含む。また、「ある方向に見てある物Aがある物Bに重なる」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bのすべてに重なること」、および、「ある物Aがある物Bの一部に重なること」を含む。また、「ある物A(の材料)がある材料Cを含む」とは、「ある物A(の材料)がある材料Cからなる場合」、および、「ある物A(の材料)の主成分がある材料Cである場合」を含む。
【0012】
図1~
図6は、第1実施形態に係る半導体装置A10を示している。半導体装置A10は、半導体素子1、封止部2、第1リード3、第2リード4、第3リード5、第1接続部材61および第2接続部材62を備える。図示された例では、半導体装置A10は、リード挿通型のTO(Transistor Outline)パッケージである。半導体装置A10のパッケージ構造は、TOパッケージに限定されない。
【0013】
以下の説明では、互いに直交する厚さ方向z、第1方向yおよび第2方向xを参照する。厚さ方向zは、半導体装置A10の半導体素子1の厚さ方向に相当する。また、「平面視」とは、厚さ方向zに見たときをいう。なお、第1方向yの第1側を第1方向yのy1側、第1方向yの第2側を第1方向yのy2側と称する。また、第2方向xの第1側を第2方向xのx1側、第2方向xの第2側を第2方向xのx2側と称する。また、厚さ方向zの第1側を厚さ方向zのz1側、厚さ方向zの第2側を厚さ方向zのz2側と称する。また、厚さ方向zのz1側を下方といい、厚さ方向zのz2側を上方ということがある。なお、「上」、「下」、「上方」、「下方」、「上面」および「下面」などの記載は、厚さ方向zにおける各部品等の相対的位置関係を示すものであり、必ずしも重力方向との関係を規定する用語ではない。
【0014】
半導体素子1は、半導体装置A10の機能中枢となるものである。半導体素子1は、第1リード3に搭載される。半導体素子1は、たとえばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。この例と異なり、半導体素子1は、バイポーラトランジスタおよびIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの他のトランジスタであってもよいし、トランジスタではなくダイオードあるいはIC(Integrated Circuit)であってもよい。半導体素子1は、たとえばケイ素(Si)または炭化ケイ素(SiC)を含むが、他の半導体材料(窒化ガリウムおよびダイヤモンドなど)を含んでいてもよい。
【0015】
半導体素子1は、素子主面10aおよび素子裏面10bを有する。素子主面10aおよび素子裏面10bは、厚さ方向zにおいて、互いに離間する。素子主面10aは、厚さ方向zのz2側(厚さ方向z上方)を向き、素子裏面10bは、厚さ方向zのz1側(厚さ方向z下方)を向く。素子裏面10bは、第1リード3に対向する。半導体素子1の厚さ(厚さ方向zの寸法)は、何ら限定されないが、たとえば20μm以上500μm以下である。半導体素子1の厚さは、素子主面10aと素子裏面10bとの厚さ方向zに沿う距離に相当する。
【0016】
半導体素子1は、第1電極11、第2電極12および第3電極13を有する。第1電極11は、素子裏面10bに配置される。第2電極12および第3電極13はそれぞれ、素子主面10aに配置される。半導体素子1は、第3電極13に入力される駆動信号により、第1電極11と第2電極12との間が導通状態と遮断状態とで切り替わる。半導体素子1がMOSFETである例において、第1電極11は、たとえばドレイン電極であり、第2電極12は、たとえばソース電極であり、第3電極13は、たとえばゲート電極である。
【0017】
導電性接合材19は、半導体素子1を接合する。導電性接合材19は、半導体素子1と第1リード3(後述のアイランド31)との間に介在し、これらを導通接合する。本実施形態では、半導体素子1の素子裏面10bと第1リード3(後述のアイランド31)とが対向するので、導電性接合材19は、半導体素子1の第1電極11と第1リード3(後述のアイランド31)とを導通させる。導電性接合材19は、たとえばはんだである。この例と異なり、導電性接合材19は、金属ペースト(たとえば銀ペースト)あるいは焼結金属(たとえば焼結銀)であってもよい。
【0018】
封止部2は、半導体素子1を覆う。また、封止部2は、導電性接合材19と、第1リード3、第2リード4、第3リード5の一部ずつと、第1接続部材61および第2接続部材62と、を覆う。封止部2は、電気絶縁性の樹脂材料を含む。当該樹脂材料は、何ら限定されないが、たとえばエポキシ樹脂である。封止部2の形成方法は、何ら限定されないが、たとえばモールド成形(インサート成形)である。封止部2は、樹脂主面21、樹脂裏面22および複数の樹脂側面23,24を有する。
【0019】
樹脂主面21および樹脂裏面22は、厚さ方向zにおいて互いに離間する。樹脂主面21は、厚さ方向zのz2側(厚さ方向z上方)を向き、樹脂裏面22は、厚さ方向zのz1側(厚さ方向z下方)を向く。樹脂主面21は、厚さ方向zにおいて、素子主面10aと同じ方向を向き、樹脂裏面22は、厚さ方向zにおいて素子裏面10bと同じ方向を向く。封止部2の厚さ(厚さ方向zの寸法)は、何ら限定されないが、たとえば250μm以上7mm以下である。封止部2の厚さは、樹脂主面21と樹脂裏面22の厚さ方向zに沿う距離に相当する。
【0020】
一対の樹脂側面23は、第1方向yにおいて互いに離間し、且つ互いに反対側を向く。一対の樹脂側面23は、樹脂主面21および樹脂裏面22に繋がる。一対の樹脂側面23のうちの一方(第1方向yのy1側の樹脂側面23)から、第1リード3、第2リード4および第3リード5の各々が突き出ている。
【0021】
一対の樹脂側面24は、第2方向xにおいて互いに離間し、且つ互いに反対側を向く。一対の樹脂側面24は、樹脂主面21および樹脂裏面22に繋がる。
【0022】
第1リード3、第2リード4および第3リード5は、半導体装置A10が実装される回路基板(図示略)と、半導体素子1との導通経路をなす。第1リード3、第2リード4および第3リード5は、たとえば、同一のリードフレームから形成される。当該リードフレームは、銅(Cu)、または銅合金を含む。このため、第1リード3、第2リード4および第3リード5の各組成は、銅を含む。第1リード3、第2リード4および第3リード5は、銅以外の金属を含むものであってもよい。は、互いに離間する。第1リード3、第2リード4および第3リード5はそれぞれ、一対の樹脂側面23の一方(第1方向yのy1側の樹脂側面23)から突き出る。
【0023】
第1リード3は、半導体素子1が搭載され、半導体素子1の第1電極11に導通する。第1リード3は、
図3~
図6に示すように、アイランド31、端子部32、中継部33および2つの延出部34を含む。図示された例では、第1リード3において、アイランド31、端子部32および中継部33は、一体的に形成されている。
【0024】
アイランド31には、半導体素子1が搭載される。アイランド31は、平面視において、たとえば、矩形である。
【0025】
アイランド31は、アイランド主面31aおよびアイランド裏面31bを有する。アイランド主面31aおよびアイランド裏面31bは、厚さ方向zに互いに離間する。アイランド主面31aは、厚さ方向zのz2側(厚さ方向z上方)を向き、アイランド裏面31bは、厚さ方向zのz1側(厚さ方向z下方)を向く。アイランド主面31aには、半導体素子1が搭載されている。アイランド裏面31bは、樹脂裏面22から露出している。図示された例では、アイランド裏面31bは、樹脂裏面22と面一である。なお、アイランド裏面31bは、樹脂裏面22から露出していなくてもよい。
【0026】
端子部32は、封止部2から露出する。端子部32は、半導体装置A10の端子であり、半導体装置A10を上記回路基板に実装した際、当該回路基板に接合される。端子部32は、第1リード3のうち、封止部2の樹脂側面23から突き出た部位である。
図3に示すように、端子部32は、アイランド31から離間する。図示された例では、端子部32は、アイランド31に対して、第1方向yのy1側に位置する。端子部32は、
図5に示すように、アイランド31に対して、厚さ方向zのz2側に位置する。
【0027】
中継部33は、
図3および
図4に示すように、アイランド31と端子部32とに繋がる。中継部33は、アイランド31と端子部32との間に介在する。中継部33は、封止部2に覆われている。中継部33の一部は、屈曲している。これにより、厚さ方向zにおいて異なる位置に配置されたアイランド31と端子部32とが連結される。なお、第1リード3は、中継部33を含んでいなくてもよい。この場合、アイランド31と端子部32とは、図示しない導通部材(たとえば金属板あるいはボンディングワイヤ)により電気的に接続される。
【0028】
第2リード4は、第1接続部材61を介して、半導体素子1の第2電極12に導通する。第2リード4は、
図3に示すように、パッド部41、端子部42および中継部43を含む。第2リード4において、パッド部41、端子部42および中継部43は、一体的に形成されている。
【0029】
パッド部41は、封止部2に覆われている。パッド部41には、第1接続部材61が導通接合されている。第1接続部材61は、パッド部41の上面(厚さ方向zのz2側を向く面)に接合されている。パッド部41は、アイランド31よりも厚さ方向zのz2側に位置する。パッド部41は、平面視において、アイランド31の第1方向yのy1側に配置される。
【0030】
端子部42は、封止部2から露出する。端子部42は、半導体装置A10の端子であり、半導体装置A10を上記回路基板に実装した際、当該回路基板に接合される。端子部42は、パッド部41に対して第1方向yのy1側に延びている。厚さ方向zにおいて、端子部42は、パッド部41と同じ位置に配置されている。図示された例では、端子部42は、端子部32よりも第2方向xのx2側に配置されている。厚さ方向zにおいて、端子部42は、端子部32と同じ位置に配置されている。
【0031】
中継部43は、パッド部41と端子部42とに繋がる。中継部43は、パッド部41と端子部42との間に介在する。中継部43は、封止部2に覆われている。
【0032】
第3リード5は、第2接続部材62を介して、半導体素子1の第3電極13に導通する。第3リード5は、
図3および
図6に示すように、パッド部51、端子部52および中継部53を含む。第3リード5において、パッド部51、端子部52および中継部53は、一体的に形成されている。
【0033】
パッド部51は、封止部2に覆われている。パッド部51には、第2接続部材62が導通接合されている。第2接続部材62は、パッド部51の上面(厚さ方向zのz2側を向く面)に接合されている。パッド部51は、アイランド31よりも厚さ方向zのz2側に位置する。パッド部51は、平面視において、アイランド31の第1方向yのy1側に配置される。
【0034】
端子部52は、封止部2から露出する。端子部52は、半導体装置A10の端子であり、半導体装置A10を上記回路基板に実装した際、当該回路基板に接合される。端子部52は、第3リード5のうち、封止部2の樹脂側面23から突き出た部位である。端子部52は、パッド部51に対して第1方向yのy1側に延びている。厚さ方向zにおいて、端子部52は、パッド部51と同じ位置に配置されている。図示された例では、端子部52は、端子部32よりも第2方向xのx1側に配置されている。よって、第2方向xにおいて、端子部32は、端子部42と端子部52との間に配置されている。なお、各端子部32,42,52の第2方向xの並び順は、図示された例に限定されない。厚さ方向zにおいて、端子部52は、端子部32と同じ位置に配置されている。よって、厚さ方向zにおいて、端子部32、端子部42および端子部52は、互いに同じ位置に配置されている。
【0035】
中継部53は、パッド部51と端子部52とに繋がる。中継部53は、パッド部51と端子部52との間に介在する。中継部53は、封止部2に覆われている。
【0036】
第1接続部材61、第2接続部材62は、互いに離間する2つの部位を導通させる。第1接続部材61は、半導体素子1と第2リード4とを導通させている。
図3~
図5に示すように、第1接続部材61は、半導体素子1および第2リード4に対して半導体素子1の厚さ方向zにおけるz1側に導通接合されている。第1接続部材61は、たとえば銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)等の金属またはこれらの合金等を含む。第1接続部材61は、たとえば金属板材料に対して切断加工、折り曲げ加工等を施すことによって形成される。
【0037】
本実施形態の第1接続部材61は、第1接続部611、第2接続部612および第1中継部613を有する。
【0038】
第1接続部611は、半導体素子1の第2電極12に導通接合されている。第1接続部611の形状は何ら限定されず、図示された例においては、矩形状である。また、第1接続部611は、厚さ方向zに対して直角である。図示された例においては、第1接続部611は、導電性接合材69によって第2電極12に導通接合されている。導電性接合材69は、たとえばはんだである。この例と異なり、導電性接合材69は、金属ペースト(たとえば銀ペースト)あるいは焼結金属(たとえば焼結銀)であってもよい。
【0039】
第2接続部612は、第2リード4のパッド部41に導通接合されている。第2接続部612の形状は何ら限定されず、図示された例においては、矩形状である。また、第2接続部612は、厚さ方向zに対して直角である。図示された例においては、第2接続部612は、導電性接合材69によってパッド部41に導通接合されている。
【0040】
第1中継部613は、第1接続部611および第2接続部612のそれぞれに繋がる。本実施形態においては、第1中継部613は、平坦部6131、傾斜部6132および傾斜部6133を有する。
【0041】
平坦部6131は、平坦な形状であり、厚さ方向zに対して直角である。また、平坦部6131は、第1接続部611および第2接続部612よりも厚さ方向zのz1側に位置する。
【0042】
傾斜部6132は、平坦部6131および第1接続部611の間に介在する。傾斜部6132は、第1方向yに対して傾斜している。
【0043】
傾斜部6132は、平坦部6131および第2接続部612の間に介在する。傾斜部6132は、第1方向yに対して傾斜している。
【0044】
第1接続部材61は、第1マーク71が形成されている。第1マーク71は、第1接続部材61が厚さ方向z周りに回転した場合に厚さ方向zから視た形態が変化するものである。第1マーク71の形成手法は、何ら限定されない。第1マーク71は、たとえばレーザ加工、金型加工、エッチング、塗布、めっき等の様々な方法によって形成されうる。第1マーク71は、第1接続部材61の表面から凹んでいてもよいし、第1接続部材61を厚さ方向zに貫通していてもよい。
【0045】
本実施形態においては、第1マーク71は、第1中継部613に配置されている。さらに、本実施形態においては、第1マーク71は、平坦部6131に配置されている。
【0046】
第1マーク71の形状等は何ら限定されず、厚さ方向z周りに回転した場合に厚さ方向zから視た形態が変化するものであればよい。
図7に示すように、図示された例においては、第1マーク71は、第1直状部711、第2直状部712および第1延出部715を有する。
【0047】
第1直状部711は、第1方向yに沿って延びる部分である。第2直状部712は、第2方向xに沿って延びる部分である。第1延出部715は、第1直状部711の第1方向yのy2側の先端から、第2方向xのx2側に延出した部分である。第1延出部715は、第1直状部711および第2直状部712よりも短く、たとえばテーパ形状である。
【0048】
第2接続部材62は、半導体素子1と第3リード5とを導通させている。
図3および
図6に示すように、第2接続部材62は、半導体素子1および第3リード5に対して半導体素子1の厚さ方向zにおけるz1側に導通接合されている。第2接続部材62は、たとえば銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)等の金属またはこれらの合金等を含む。第2接続部材62は、たとえば金属板材料に対して切断加工、折り曲げ加工等を施すことによって形成される。
【0049】
本実施形態の第2接続部材62は、第3接続部621、第4接続部622および第2中継部623を有する。
【0050】
第3接続部621は、半導体素子1の第3電極13に導通接合されている。第3接続部621の形状は何ら限定されず、図示された例においては、矩形状である。また、第3接続部621は、厚さ方向zに対して直角である。図示された例においては、第3接続部621は、導電性接合材69によって第3電極13に導通接合されている。
【0051】
第4接続部622は、第3リード5のパッド部51に導通接合されている。第4接続部622の形状は何ら限定されず、図示された例においては、矩形状である。また、第4接続部622は、厚さ方向zに対して直角である。図示された例においては、第4接続部622は、導電性接合材69によってパッド部51に導通接合されている。
【0052】
第2中継部623は、第3接続部621および第4接続部622のそれぞれに繋がる。本実施形態においては、第2中継部623は、平坦部6231、傾斜部6232および傾斜部6233を有する。
【0053】
平坦部6231は、平坦な形状であり、厚さ方向zに対して直角である。また、平坦部6231は、第3接続部621および第4接続部622よりも厚さ方向zのz1側に位置する。図示された例においては、平坦部6231の厚さ方向zにおける位置は、平坦部6131の厚さ方向zにおける位置と同じである。
【0054】
傾斜部6232は、平坦部6231および第3接続部621の間に介在する。傾斜部6232は、第1方向yに対して傾斜している。
【0055】
傾斜部6232は、平坦部6231および第4接続部622の間に介在する。傾斜部6232は、第1方向yに対して傾斜している。
【0056】
第2接続部材62は、第2マーク72が形成されている。第2マーク72は、第2接続部材62が厚さ方向z周りに回転した場合に厚さ方向zから視た形態が変化するものである。第2マーク72の形成手法は、何ら限定されない。第2マーク72は、たとえばレーザ加工、金型加工、エッチング、塗布、めっき等の様々な方法によって形成されうる。第2マーク72は、第2接続部材62の表面から凹んでいてもよいし、第2接続部材62を厚さ方向zに貫通していてもよい。
【0057】
本実施形態においては、第2マーク72は、第2中継部623に配置されている。さらに、本実施形態においては、第2マーク72は、平坦部6231に配置されている。
【0058】
第2マーク72の形状等は何ら限定されず、厚さ方向z周りに回転した場合に厚さ方向zから視た形態が変化するものであればよい。
図7に示すように、図示された例においては、第2マーク72は、第1マーク71と同様の形状であり、第3直状部721、第4直状部722および第2延出部725を有する。
【0059】
第3直状部721は、第1方向yに沿って延びる部分である。第4直状部722は、第2方向xに沿って延びる部分である。第2延出部725は、第3直状部721の第1方向yのy2側の先端から、第2方向xのx2側に延出した部分である。第2延出部725は、第3直状部721および第4直状部722よりも短く、たとえばテーパ形状である。
【0060】
次に、
図8に基づき、半導体装置A10を備える車両Vについて説明する。車両Vは、たとえば電気自動車(EV:Electric Vehicle)である。
【0061】
図8に示すように、車両Vは、車載充電器91、蓄電池92および駆動系統93を備える。車載充電器91には、屋外に設置された給電施設(図示略)から無線により電力が供給される。この他、給電施設から車載充電器91への電力の供給手段は、有線でもよい。車載充電器91には、昇圧型のDC-DCコンバータが構成されている。
図8に示すように、半導体装置A10は、車載充電器91の一部であり、たとえば先述のDC-DCコンバータに用いられる。車載充電器91に供給された電力の電圧は、当該コンバータにより昇圧された後、蓄電池92に給電される。昇圧された電圧は、たとえば600Vである。
【0062】
駆動系統93は、車両Vを駆動する。駆動系統93は、インバータ931および駆動源932を有する。蓄電池92に蓄えられた電力は、インバータ931に給電される。蓄電池92からインバータ931に給電される電力は、直流電力である。この他、
図8に示す電力系統とは異なり、蓄電池92とインバータ931との間に昇圧型のDC-DCコンバータをさらに設けてもよい。インバータ931は、直流電力を交流電力に変換する。インバータ931は、駆動源932に導通している。駆動源932は、交流モータおよび変速機を有する。インバータ931によって変換された交流電力が駆動源932に供給されると、交流モータが回転するとともに、その回転が変速機に伝達される。変速機は、交流モータから伝達された回転数を適宜減じた上で、車両Vの駆動軸を回転させる。これにより、車両Vが駆動する。車両Vの駆動にあたっては、アクセルペダルの変動量などの情報に基づき交流モータの回転数を自在に操作する必要がある。そこで、インバータ931は、要求される交流モータの回転数に対応させるべく、周波数が適宜変化された交流電力を出力するために必要である。
【0063】
半導体装置A10の作用および効果は、次の通りである。
【0064】
半導体装置A10の製造において、導電性接合材69を形成するためのはんだペースト等を介して半導体素子1および第2リード4上に第1接続部材61を載置した後、導電性接合材69による第1接続部材61の導通接合が完了するまでの間において、第1接続部材61が厚さ方向z周りに不当に回転する場合がある。
図3に示すように、第1接続部材61には、第1マーク71が形成されている。第1マーク71は、第1接続部材61が厚さ方向z周りに回転した場合に、厚さ方向zから見た形態が変化するものである。このため、画像解析等によって第1マーク71を検出することにより、第1接続部材61の厚さ方向z周りの回転の有無や回転の大きさを把握することが可能である。
【0065】
第1マーク71は、平坦部6131に配置されている。平坦部6131は、平坦な形状であり、厚さ方向zに対して直角である。これにより、厚さ方向zのz1側に配置されたカメラ等によって、第1マーク71をより鮮明に撮影することが可能であり、画像解析の精度を高めることができる。
【0066】
第1マーク71が第1直状部711および第2直状部712を有することにより、第1方向yおよび第2方向xに対する第1マーク71の回転をより正確に検出することができる。第1マーク71が第1延出部715を有することにより、第1マーク71が画像の殆どを占める大きさで第1マーク71が撮影された場合であっても、第1延出部715によって第1方向yのy1側およびy2側、および第2方向xのx1側およびx2側を的確に把握することが可能である。
【0067】
第2接続部材62に第2マーク72が形成されていることにより、半導体装置A10の製造時における第2接続部材62の厚さ方向z周りの回転をより適切に検出することができる。
【0068】
第2マーク72は、平坦部6231に配置されている。平坦部6231は、平坦な形状であり、厚さ方向zに対して直角である。これにより、厚さ方向zのz1側に配置されたカメラ等によって、第2マーク72をより鮮明に撮影することが可能であり、画像解析の精度を高めることができる。
【0069】
平坦部6131と平坦部6231とは、厚さ方向zにおける位置が互いに同じである。これにより、1つのカメラによって第1マーク71および第2マーク72の双方にピントを合わせた状態で、第1マーク71および第2マーク72を一括して撮影することが可能である。これは、画像解析の精度向上および効率向上に好ましい。
【0070】
以下に、本開示の半導体装置の他の実施形態および変形例について、説明する。各実施形態および各変形例における各部の構成は、技術的な矛盾が生じない範囲において相互に組み合わせ可能である。
【0071】
図9(a)~(e)は、第1マーク71の変形例を示している。なお、第2マーク72についても、これらの変形例と同様の変形例が存在する。
【0072】
同図(a)に示す第1マーク71は、第1直状部711および第2直状部712を有しており、
図7に示す例の第1延出部715を有していない。
【0073】
同図(b)に示す第1マーク71は、第1直状部711および第2直状部712を有する。第1直状部711と第2直状部712とは、第1方向yおよび第2方向xに対して傾いており、互いに直交している。第1直状部711および第2直状部712が第1方向yまたは第2方向xとなす角度は、たとえば45°である。
【0074】
同図(c)に示す第1マーク71は、第1直状部711および第2直状部712を有する。第2直状部712は、第1直状部711の第1方向yのy1側の端部に繋がっている。
【0075】
同図(d)に示す第1マーク71は、円弧部716および凹部717を有する。円弧部716は、円形の一部であり、たとえば中心角が270°である。凹部717は、円弧部716から中心に向かって凹んでいる。凹部717は、たとえば90°をなす二辺によって構成されている。
【0076】
同図(e)に示す第1マーク71は、複数の点状部719を含む。3つの点状部719は、第1方向yに沿って配列されている。3つの点状部719は、第2方向xに沿って配列されている。各点状部719の形状は、何ら限定されず、たとえば円形、多角形等である。
【0077】
図10は、本開示の第2実施形態に係る半導体装置A20を示している。半導体装置A20では、第1マーク71が第2接続部612に配置されている。また、第2マーク72が第4接続部622に配置されている。
【0078】
第2接続部612および第4接続部622は、平坦な形状であり、厚さ方向zに対して直角である。また、第2接続部612および第4接続部622は、厚さ方向zにおける位置が互いに等しい。
【0079】
本実施形態によっても、半導体装置A20の製造時における構成要素のずれをより適切に検出することができる。また、第2接続部612および第4接続部622は、第1接続部611および第3接続部621と比べて、導電性接合材69による接合強度の向上等を目的とした凹凸形状の加工が施されにくい。したがって、第1マーク71および第2マーク72を設けるための領域を確保しやすい。
【0080】
図11は、本開示の第3実施形態に係る半導体装置A30を示している。半導体装置A30では、第1マーク71が第1接続部611に配置されている。また、第2マーク72が第3接続部621に配置されている。第1接続部611および第3接続部621は、厚さ方向zにおける位置が互いに等しい。
【0081】
本実施形態によっても、半導体装置A30の製造時における構成要素のずれをより適切に検出することができる。また、第1接続部611および第3接続部621の一部に対して厚さ方向zのz2側に押圧加工を施すことにより、第1マーク71および第2マーク72を形成してもよい。この場合、第1接続部611および第3接続部621の一部が、厚さ方向zのz2側に突出した形状となる。これにより、第1接続部611と第2電極12との間により確実に隙間を確保することが可能であり、導電性接合材69の厚さを安定させることができる。また同様に、第3接続部621と第3電極13との間の導電性接合材69の厚さを安定させることができる。
【0082】
図12は、本開示の第4実施形態に係る半導体装置A40を示している。半導体装置A40では、第1リード3のアイランド31に、第3マーク81が形成されている。
【0083】
第3マーク81は、第1リード3が厚さ方向z周りに回転した場合に厚さ方向zから視た形態が変化するものである。第3マーク81の形状等は何ら限定されず、第1マーク71および第2マーク72と同様の形状等であってもよいし、異なっていてもよい。図示された例においては、第3マーク81は、
図9(a)に示す第1マーク71と同様の形状である。
【0084】
本実施形態によっても、半導体装置A40の製造時における構成要素のずれをより適切に検出することができる。また、第1リード3のアイランド31に第3マーク81が形成されていることにより、半導体装置A40の製造時において、第1マーク71および第2マーク72を対象とした画像解析を行う際に、第3マーク81を位置および厚さ方向z周りの回転角度の基準として用いることができる。このため、仮に、製造装置に対して第1リード3が厚さ方向z周りに若干回転して設置された場合であっても、かかる状態の第1リード3の姿勢を基準として第1マーク71および第2マーク72を対象とした画像解析を行うことが可能である。
【0085】
図13は、本開示の第5実施形態に係る半導体装置A50を示している。半導体装置A50では、第1接続部材61に第1マーク71が設けられており、第2接続部材62には第2マーク72が設けられていない。本実施形態の第2接続部材62は、たとえば金(Au)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等の金属を含むワイヤである。
【0086】
本実施形態によっても、半導体装置A50の製造時における構成要素のずれをより適切に検出することができる。また、第2接続部材62がワイヤによって構成されていることにより、第3電極13のサイズが小さくても、第2接続部材62を適切に第3電極13に接続することができる。また、本実施形態から理解されるように、本開示の半導体装置は、第1マーク71および第2マーク72の双方を備える構成に限定されない。
【0087】
本開示に係る半導体装置は、上記した実施形態に限定されるものではない。本開示の半導体装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。たとえば、本開示の半導体装置は、以下の付記に関する実施形態を含む。
〔付記1〕
互いに離れて配置された第1リード(3)および第2リード(4)と、
前記第1リード(3)に搭載された半導体素子(1)と、
前記半導体素子(1)および前記第2リード(4)に対して前記半導体素子(1)の厚さ方向(z)における第1(z1)側に導通接合された第1接続部材(61)と、を備え、
前記第1接続部材(61)は、前記厚さ方向(z)周りに回転した場合に前記厚さ方向(z)から視た形態が変化する第1マーク(71)が形成されている、
半導体装置(A10)。
〔付記2〕
前記第1接続部材(61)は、前記半導体素子(1)に導通接合された第1接続部(611)と、前記第2リード(4)に導通接合された第2接続部(612)と、前記第1接続部(611)および前記第2接続部(612)のそれぞれに繋がる第1中継部(613)と、を有する、付記1に記載の半導体装置(A10)。
〔付記3〕
前記第1マーク(71)は、前記第1中継部(613)に配置されている、付記2に記載の半導体装置(A10)。
〔付記4〕
前記第1中継部(613)は、前記第1接続部(611)および前記第2接続部(612)に対して前記厚さ方向(z)の前記第1(z1)側に位置する平坦部(6131)を含み、
前記第1マーク(71)は、前記平坦部(6131)に配置されている、付記3に記載の半導体装置。
〔付記5〕
前記平坦部(6131)は、前記厚さ方向(z)に対して直角である、付記4に記載の半導体装置(A10)。
〔付記6〕
前記第1中継部(613)は、前記平坦部(6131)および前記第1接続部(611)の間に介在する傾斜部(6132)と、前記平坦部(6131)および前記第2接続部(612)の間に介在する傾斜部(6133)と、をさらに含む、付記4または5に記載の半導体装置(A10)。
〔付記7〕
前記第1マーク(71)は、前記第2接続部(612)に配置されている、付記2に記載の半導体装置(A10)。
〔付記8〕
前記第2接続部(612)は、前記厚さ方向(z)に対して直角である、付記7に記載の半導体装置。
〔付記9〕
前記第1マーク(71)は、前記第1接続部(611)に配置されている、付記2に記載の半導体装置(A10)。
〔付記10〕
前記第1接続部(611)は、前記厚さ方向(z)に対して直角である、付記9に記載の半導体装置。
〔付記11〕
前記第1リード(3)および前記第2リード(4)と離れて配置された第3リード(5)と、
前記半導体素子(1)および前記第3リード(5)に対して前記厚さ方向(z)の前記第1(z1)側に導通接合された第2接続部材(62)と、をさらに備え、
前記第2接続部材(62)は、前記半導体素子(1)の厚さ方向(z)周りに回転した場合に前記厚さ方向(z)から視た形態が変化する第2マーク(72)が形成されている、付記2ないし10のいずれかに記載の半導体装置。
〔付記12〕
前記第2接続部材(62)は、前記半導体素子(1)に導通接合された第3接続部(621)と、前記第3リード(5)に導通接合された第4接続部(622)と、前記第3接続部(621)および前記第4接続部(622)のそれぞれに繋がる第2中継部(623)と、を有する、付記11に記載の半導体装置(A10)。
〔付記13〕
前記第2マーク(72)は、前記第2中継部(623)に配置されている、付記12に記載の半導体装置(A10)。
〔付記14〕
前記半導体素子(1)は、第1電極(11)、第2電極(12)および第3電極(13)を有し、
前記第1電極(11)は、前記第1リード(3)に導通接合されており、
前記第2電極(12)には、前記第1接続部(611)が導通接合されており、
前記第3電極(13)には、前記第3接続部(621)が導通接合されている、付記12または13に記載の半導体装置(A10)。
〔付記15〕
前記第1電極(11)は、ドレイン電極であり、
前記第2電極(12)は、ソース電極であり、
前記第3電極(13)は、ゲート電極である、付記14に記載の半導体装置(A10)。
〔付記16〕
前記第1接続部材(61)のうち前記第1マーク(71)が配置された部位と、前記第2接続部材(62)のうち前記第2マーク(72)が配置された部位とは、前記厚さ方向(z)における位置が互いに等しい、付記11ないし15のいずれかに記載の半導体装置(A10)。
〔付記17〕
前記第1リード(3)は、前記半導体素子(1)が搭載されたアイランド(31)を有し、
前記アイランド(31)は、前記厚さ方向(z)周りに回転した場合に前記厚さ方向(z)から視た形態が変化する第3マーク(73)が形成されている、付記1ないし16のいずれかに半導体装置(A10)。
〔付記18〕
駆動源(932)と、
付記1ないし17のいずれかに記載の半導体装置(A10)と、を備え、
前記半導体装置(A10)は、前記駆動源(932)に導通している、車両(V)。
【符号の説明】
【0088】
A10,A20,A30,A40,A50:半導体装置
1 :半導体素子
2 :封止部
3 :第1リード
4 :第2リード
5 :第3リード
10a :素子主面
10b :素子裏面
11 :第1電極
12 :第2電極
13 :第3電極
19 :導電性接合材
21 :樹脂主面
22 :樹脂裏面
23 :樹脂側面
24 :樹脂側面
31 :アイランド
31a :アイランド主面
31b :アイランド裏面
32 :端子部
33 :中継部
34 :延出部
41 :パッド部
42 :端子部
43 :中継部
51 :パッド部
52 :端子部
53 :中継部
61 :第1接続部材
62 :第2接続部材
69 :導電性接合材
71 :第1マーク
72 :第2マーク
81 :第3マーク
91 :車載充電器
92 :蓄電池
93 :駆動系統
611 :第1接続部
612 :第2接続部
613 :第1中継部
621 :第3接続部
622 :第4接続部
623 :第2中継部
711 :第1直状部
712 :第2直状部
715 :第1延出部
716 :円弧部
717 :凹部
719 :点状部
721 :第3直状部
722 :第4直状部
725 :第2延出部
931 :インバータ
932 :駆動源
6131 :平坦部
6132 :傾斜部
6133 :傾斜部
6231 :平坦部
6232 :傾斜部
6233 :傾斜部
V :車両
x :第2方向
y :第1方向
z :厚さ方向