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特開2024-169103ドアベル、プログラム、ドアベルの制御方法およびドアベルシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169103
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】ドアベル、プログラム、ドアベルの制御方法およびドアベルシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20241128BHJP
   G08B 13/14 20060101ALI20241128BHJP
   G08B 25/08 20060101ALI20241128BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20241128BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H04M9/00 D
G08B13/14
G08B25/08 A
G08B25/10 A
G08B25/04 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086303
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】土居 敦
(72)【発明者】
【氏名】橋▲崎▼ ひなた
【テーマコード(参考)】
5C084
5C087
5K038
【Fターム(参考)】
5C084AA03
5C084CC06
5C084DD21
5C084EE03
5C084FF02
5C084HH01
5C084HH12
5C084HH13
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA32
5C087BB20
5C087DD05
5C087DD24
5C087EE05
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087FF16
5C087FF23
5C087FF24
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG67
5C087GG83
5K038AA06
5K038DD18
5K038DD22
5K038FF11
5K038GG02
5K038GG05
(57)【要約】
【課題】盗難されにくいドアベルを提供すること。
【解決手段】ドアベル20は、壁44などの取付面に取り付けられた土台部47と、前記土台部47に着脱可能な筐体26と、前記土台部47から前記筐体26が取り外された場合に警報出力する警報出力部257と、前記筐体26に収容された制御部21とを備え、前記制御部21は、通信端末装置30からの警報出力に対する停止命令の取得状況に応じて、前記警報出力部257の動作を停止させる処理を実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付面に取り付けられた土台部と、
前記土台部に着脱可能な筐体と、
前記土台部から前記筐体が取り外された場合に警報出力する警報出力部と、
前記筐体に収容された制御部とを備え、
前記制御部は、
通信端末装置からの警報出力に対する停止命令の取得状況に応じて、前記警報出力部の動作を停止させる処理を実行する
ドアベル。
【請求項2】
前記制御部は、
前記土台部からの前記筐体の取り外しを検出した場合、前記通信端末装置宛とする取り外しを示す情報を出力し、
前記通信端末装置から停止命令を受信した場合に、警報出力を停止する
請求項1に記載のドアベル。
【請求項3】
前記停止命令は、前記土台部から前記筐体が取り外される前に前記通信端末装置から取得した事前停止命令を含み、
前記事前停止命令を取得している場合、前記警報出力部は、前記土台部からの前記筐体の取り外しを検出した場合であっても警報出力しない
請求項1に記載のドアベル。
【請求項4】
前記警報出力部は、
第1警報音、ユーザの音声に基づく第2警報音、または、前記第1警報音と前記第2警報音との組み合わせを出力する
請求項1に記載のドアベル。
【請求項5】
前記警報出力部は、
第1警報音、または、ユーザにより指定されたテキストを機械学習モデルを用いて音声に変換した第3警報音を出力する
請求項1に記載のドアベル。
【請求項6】
前記通信端末装置との通信に利用する第1通信部と、
前記第1通信部による通信規格とは異なる通信規格を用い、室内親機との通信に利用する第2通信部とを備える
請求項1から請求項5のいずれか一つに記載のドアベル。
【請求項7】
取付面に取り付けられた土台部からの筐体の取り外しを検出した場合に警報出力するドアベルに対する、警報出力の停止命令を受け付ける情報を表示し、
前記停止命令を受け付けた場合に、前記ドアベル宛とする停止命令を送信する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
前記土台部からの前記筐体の取り外しを示す情報を前記ドアベルから受信した場合、起動時の最初の操作画面に、前記停止命令を受け付ける情報をダイレクトに表示する
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記停止命令は、前記土台部から前記筐体が取り外された場合であっても警報出力させない事前停止命令を含む
請求項7に記載のプログラム。
【請求項10】
警報設定を含む複数種の設定項目の選択を受け付ける第1画面を表示し、
前記警報設定が選択された場合に、前記第1画面よりも下層の第2画面に前記停止命令を受け付ける情報を表示する
請求項7に記載のプログラム。
【請求項11】
警報設定を含む複数種の設定項目の選択を受け付ける第1画面を表示し、
前記警報設定が選択された場合に、第1警報音、ユーザの音声に基づく第2警報音、または、前記第1警報音と前記第2警報音との組み合わせのいずれかの警報音の選択を受け付ける
請求項7に記載のプログラム。
【請求項12】
警報音の出力命令を受け付ける情報を表示し、
前記出力命令を受け付けた場合、選択された第1警報音、第2警報音、または、前記第1警報音と前記第2警報音との組み合わせのいずれかの警報音に関する出力命令を前記ドアベル宛に送信する
請求項7に記載のプログラム。
【請求項13】
警報用のテキストの入力を受け付け、
受け付けた前記テキストを機械学習モデルを用いて音声に変換した第3警報音に関する出力命令を前記ドアベル宛に送信する
請求項7から請求項12のいずれか一つに記載のプログラム。
【請求項14】
取付面に取り付けられた土台部と、
前記土台部に着脱可能な筐体と、
前記土台部から前記筐体が取り外された場合に警報出力する警報出力部と
前記筐体に収容された制御部とを備えるドアベルの制御方法において、
前記制御部に
通信端末装置からの警報出力に対する停止命令の取得状況に応じて、前記警報出力部の動作を停止させる処理を実行させる
ドアベルの制御方法。
【請求項15】
ドアベルと、ネットワークを介して前記ドアベルと通信可能な通信端末装置とを備えるドアベルシステムにおいて、
前記ドアベルは、
取付面に取り付けられた土台部と、
前記土台部に着脱可能な筐体と、
前記土台部から前記筐体が取り外された場合に警報出力する警報出力部と
前記筐体に収容された制御部とを備え、
前記制御部は、
前記土台部から前記筐体が取り外された場合に前記通信端末装置に通知し、
前記通信端末装置は、
警報出力の停止命令を受け付ける情報を表示し、
警報出力の停止を受け付けた場合に、前記ドアベル宛とする停止命令を送信し、
前記制御部は、
前記通信端末装置からの停止命令の取得状況に応じて、前記警報出力部の動作を停止させる処理を実行する
ドアベルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアベル、プログラム、ドアベルの制御方法およびドアベルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
来訪者の姿を撮影し、室内子機等に送信するカメラ付きのドアベルが使用されている。ドアベルは、玄関付近の壁等の取付面に取り付けられる。取付面から取り外されたことを検出して、室内親機に通知するドアベルが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭64-16769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、通知を受け付けた室内親機が警報ブザー音を鳴らすこと等により、ドアベルの盗難を防止できる。
【0005】
しかしながら、留守宅においては室内親機から警報ブザー音が鳴っても対応できる人がいない。防音性が高く、きちんと戸締りされた家屋においては、家屋内で鳴っている警報ブザー音は屋外に漏れにくい。また、ドアベルを玄関等から取り外す行為が盗難であるのか、ユーザによる点検や電池交換であるのかを識別されにくい。
【0006】
一つの側面では、警報出力の動作をコントロールできるドアベルの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ドアベルは、壁などの取付面に取り付けられた土台部と、前記土台部に着脱可能な筐体と、前記土台部から前記筐体が取り外された場合に警報出力する警報出力部と、前記筐体に収容された制御部とを備え、前記制御部は、通信端末装置からの警報出力に対する停止命令の取得状況に応じて、前記警報出力部の動作を停止させる処理を実行する。
【発明の効果】
【0008】
一つの側面では、警報出力の動作をコントロールできるドアベルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ドアベルシステムの構成を説明する説明図である。
図2】事前停止命令に関するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
図3】ドアベルの制御に関するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
図4】通知受信時のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
図5】トップ画面の例である。
図6】メニュー画面の例である。
図7】警告設定画面の例である。
図8】警告音選択画面の例である。
図9】警告文選択画面の例である。
図10】変形例1のトップ画面の例である。
図11】変形例2の警告設定画面の例である。
図12】実施の形態2の通信端末装置の構成を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施の形態1]
図1は、ドアベルシステム10の構成を説明する説明図である。ドアベルシステム10は、ドアベル20、土台部47、および通信端末装置30を有する。ドアベル20と通信端末装置30とは通信可能である。ドアベルシステム10は、オプションである室内親機46を有してもよい。
【0011】
図1を使用して、本実施の形態のドアベルシステム10の動作の概要を説明する。ドアベル20および通信端末装置30の構成の詳細については後述する。
【0012】
土台部47は、たとえば玄関付近の壁44などの取付面に固定されている。土台部47は、門扉付近に設置された門柱、または、門扉付近の塀等に固定されていてもよい。ドアベル20は、外装部材である筐体26とを備える。筐体26は、たとえばドライバー等の比較的簡単な工具または専用治具等を用いて土台部47に対して着脱可能である。
【0013】
通常の来客は、ドアベル20の呼出ボタン259を押す。ユーザは、室内親機46または通信端末装置30を介して来客の姿を確認して、対応する。通常の来客に対する確認および対応の詳細については、説明を省略する。
【0014】
ドアベル20が土台部47から取り外された場合、ドアベル20に内蔵されているスピーカ257から、警報音が出力される。警報音は、たとえばサイレン音またはブザー音等の、大音響で不快感を感じさせる音であることが望ましい。ドアベル20からの警報音と連動して、室内親機46からも警報音が出力されてもよい。
【0015】
ドアベル20から、ネットワークを介して通信端末装置30に通知が送信される。通信端末装置30は、たとえばユーザが日常的に持ち歩いているスマートフォンである。通信端末装置30は、通知の着信を知らせる音または振動等を発生させる。ユーザは、ドアベルシステム10用のアプリケーションを起動する。通知が着信した場合に、アプリケーションが自動的に起動するように設定されていてもよい。
【0016】
アプリケーションの画面には、たとえばドアベル20のカメラ258により撮影されたリアルタイムの画像、またはドアベル20が土台部47から取り外される直前に撮影された画像等が表示される。直前に撮影された画像等は、スマートフォン内に自動的に保存されるようにしてもよい。当該画像等には盗難者が映っている可能性が高いので、盗難者を特定する証拠になりうる。ユーザは、アプリケーションを介してドアベル20を遠隔操作し、ドアベル20の周辺にいる人と通話できる。
【0017】
ドアベル20が盗難されたわけではないと判断した場合、ユーザはアプリケーションを介して発生中の警報音を停止させる停止命令をドアベル20宛に送信する。ユーザが停止命令を送信するまでの間、ドアベル20は警報音を発し続ける。したがって、仮に泥棒がドアベル20を持ち去ろうとした場合であっても、ドアベル20に内蔵されている電池27の容量が尽きるまでの間、ドアベル20は警報音を発し続ける。
【0018】
以上により、泥棒がドアベル20を遠くまで持ち去ることは困難である。仮に泥棒が途中でドアベル20を捨てた場合、警報音が目印となるため発見が容易である。仮に泥棒がドアベル20を土台部47に取り付けなおした場合であっても、ドアベル20は警報音を発し続けるため、近隣住民等が泥棒を目撃する可能性が高くなる。以上のようにして、ドアベル20が盗難されにくいドアベルシステム10が実現される。
【0019】
なお、ドアベル20に内蔵されている電池27を交換する等のメンテナンスを行なうためにドアベル20を土台部47から取り外す場合には、ユーザは事前に通信端末装置30を介してドアベル20に事前停止命令を送信しておく。事前停止命令を受け取っている場合、ドアベル20は土台部47から取り外されても警報音を発しない。したがって、ユーザは落ち着いてドアベル20のメンテナンスを行なえる。
【0020】
図1を使用して、ドアベルシステム10の構成の詳細を説明する。ドアベル20は、前述の筐体26および電池27に加えて、筐体26の内部に収容された制御部21、第1通信部241、第2通信部242、マイク256、スピーカ257、カメラ258、呼出ボタン259および着脱検知部28を備える。
【0021】
制御部21は、たとえばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、メモリと、各種の入出力インターフェースとが一体になったワンボードコンピュータ、または、ワンチップコンピュータである。制御部21は、第1通信部241、第2通信部242、マイク256、スピーカ257、カメラ258、呼出ボタン259および着脱検知部28と接続されている。制御部21および制御部21に接続されたそれぞれの回路部品は、電池27から電源の供給を受けて動作する。
【0022】
第1通信部241は、たとえば無線LAN(Local area network)用の通信チップであり、屋内に設置されたルータ45および商用通信網等のネットワークを介して通信端末装置30との通信に利用される。第1通信部241は、商用通信網に直接接続可能であってもよい。第2通信部242は、たとえばBLUETOOTH(登録商標)等の、第1通信部241とは異なる通信規格用の通信チップであり、屋内に設置された室内親機46との通信に利用される。
【0023】
第1通信部241および第2通信部242は、一方は5GHz、他方は2.4GHz等の、使用する周波数が異なる無線LAN用の通信チップであってもよい。前述のように室内親機46はオプションであり、ドアベルシステム10は第2通信部242および室内親機46を有さなくてもよい。ドアベルシステム10は、室内親機46の代わりに、または室内親機46とともに、呼出ボタン259が操作された場合にチャイム音を発するチャイムユニットを備えてもよい。
【0024】
マイク256、スピーカ257およびカメラ258は、一般的に使用されているため、説明を省略する。呼出ボタン259は、来訪者が来訪を知らせるために押すボタンである。呼出ボタン259が押された場合、制御部21は室内親機46および通信端末装置30に対して来客が来た旨の通知を送信する。制御部21は、室内親機46および通信端末装置30に対して、カメラ258により撮影された静止画またはリアルタイムの動画を送信してもよい。
【0025】
着脱検知部28は、たとえば土台部47に配置された磁性体から遠ざかったことを検出可能な磁気センサである。着脱検知部28は、たとえばドアベル20の筐体26が土台部47に取り付けられている場合にOFFになり、ドアベル20の筐体26が土台部47から取り外された場合にONになるマイクロスイッチであってもよい。
【0026】
通信端末装置30は、制御部31、主記憶装置32、補助記憶装置33、通信部34、タッチパネル35、マイク356、スピーカ357およびバスを備える。タッチパネル35は、たとえば液晶表示装置または有機EL(Electro Luminescence)表示装置等の表示部351と、表示部351に積層された入力部352とを備える。
【0027】
制御部31は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。制御部31には、一または複数のCPU、GPU(Graphics Processing Unit)、またはマルチコアCPU等が使用される。制御部31は、バスを介して通信端末装置30を構成するハードウェア各部と接続されている。
【0028】
主記憶装置32は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置32には、制御部31が行なう処理の途中で必要な情報および制御部31で実行中のプログラムが一時的に保存される。
【0029】
補助記憶装置33は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶装置33には、制御部31に実行させるプログラム、およびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。通信部34は、通信端末装置30とネットワークとの間の通信を行なうインターフェースである。
【0030】
前述のとおり、通信端末装置30はたとえばスマートフォン等の汎用の情報機器である。通信端末装置30は、汎用のタブレットまたはモバイル用のパソコンであってもよい。1台のドアベル20が、複数の通信端末装置30に接続されていてもよい。たとえば、家族それぞれがそれぞれ使用しているスマートフォン等が、それぞれ通信端末装置30の機能を果たしてもよい。室内親機46の代わりに、家屋の各所に汎用のタブレット等を用いた通信端末装置30が配置されていてもよい。
【0031】
図2は、事前停止命令に関するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。図2に示すプログラムは、たとえばドアベルシステム10用のアプリケーションから起動可能である。ユーザは、メンテナンスのためにドアベル20を土台部47から取り外す前に、通信端末装置30を操作して図2を使用して説明するプログラムを起動する。
【0032】
制御部31は、たとえばタッチパネル35に表示されたボタンを介して、事前停止命令に関するユーザの指示を受け付ける(ステップS501)。制御部31は、ネットワークを介してドアベル20宛に事前停止命令を送信する(ステップS502)。制御部31は、ユーザによる警報再開指示を待つ。警報再開指示は、ステップS502で送信した事前停止命令を解除して、ドアベル20が土台部47から取り外された場合の警報を再開する旨の指示である。
【0033】
制御部31は、たとえばタッチパネル35に表示されたボタンを介して、ユーザによる警報再開指示を受け付ける(ステップS503)。制御部31は、ネットワークを介してドアベル20宛に警報再開指示を送信する(ステップS504)。制御部31は、処理を終了する。
【0034】
なお、制御部31はたとえば1時間等の所定の時間が経過した場合に、ユーザによる指示を待たずに警報再開指示を受け付けた(ステップS503)と判定して、警報再開指示を送信(ステップS504)してもよい。ドアベル20は、通信端末装置30から送信された事前停止命令を受信した後、たとえば1時間等の所定の時間が経過した場合に、事前停止命令が解除されたと判定するように構成されていてもよい。ユーザが警報再開指示の操作を忘れていた場合であっても、自動的に警報を再開するドアベルシステム10を提供できる。
【0035】
図3は、ドアベル20の制御に関するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。図3を使用して説明するプログラムは、ドアベル20の筐体26が土台部47から取り外されたことを着脱検知部28が検出した場合に、自動的に起動する。
【0036】
制御部21は、通信端末装置30から事前停止命令を受信済であるか否かを判定する(ステップS601)。事前停止命令を受信済ではないと判定した場合(ステップS601でNO)、制御部21は、警報音を出力する(ステップS602)。警報音は、たとえばスピーカ257から出力されるサイレン音またはブザー音等である。警報音は、たとえば「盗難です!」等の音声であっても良い。ステップS602で出力される警報音は、本実施の形態の第1警報音の例示である。同様にスピーカ257は、警報出力部の例示である。
【0037】
制御部21は、第1通信部241からルータ45およびネットワークを介して通信端末装置30宛に土台部47からドアベル20が取り外されたことを示す情報を送信する(ステップS603)。制御部21は、ステップS603で送信する情報に、カメラ258により撮影されたリアルタイムの画像、またはドアベル20が土台部47から取り外される直前に撮影された画像等を含めてもよい。直前に撮影された画像等は、制御部21が備えるメモリに保存してもよい。当該画像等には盗難者が映っている可能性が高いので、盗難者を特定する証拠になりうる。制御部21は、ステップS603で送信する情報に、カメラ258により撮影中のリアルタイムの動画を含めてもよい。
【0038】
制御部21は、通信端末装置30から送信される命令を待つ(ステップS604)。命令を受信した後、制御部21は受信した命令を実行する(ステップS605)。通信端末装置30から送信される命令は、たとえばステップS602で出力した警報音の停止と再開、警報音の音量変更、カメラ258により新たな画像の撮影と送信、指定された音声のスピーカ257からの出力、および、マイク256が取得した音声の送信等である。通信端末装置30からは、ステップS605で命令を実行した後、ステップS604に戻り次の命令を待つ旨の命令が送信されてもよい。
【0039】
ステップS604およびステップS605により、ユーザは通信端末装置30を介してドアベル20を遠隔操作できる。たとえばユーザは、指定した音声をスピーカ257から出力させ、マイク256が取得した音声を通信端末装置30宛に送信させることにより、ドアベル20付近にいる人との通話を試みることができる。ユーザは、カメラ258により撮影された画像を通信端末装置30宛に送信させることにより、ドアベル20付近の状態を画像で確認できる。
【0040】
ユーザは、遠隔操作によりドアベル20が盗難中であるのか、それとも家族等が誤って事前停止命令を送信せずにドアベル20を土台部47から取り外しただけなのか等を判断できる。盗難中であると判断した場合、ユーザは警報音を停止させずに、警察または警備会社等に連絡する。盗難ではないと判断した場合、ユーザは遠隔操作により警報音を停止させる。
【0041】
事前停止命令を受信済であると判定した場合(ステップS601でYES)、またはステップS605の終了後、制御部21はドアベル20の筐体26が土台部47に取り付けられたことを着脱検知部28が検知するまで待つ(ステップS606)。その後、制御部21は処理を終了する。
【0042】
なお、警報音は、最初は小さい音で始まり、徐々に大きな音になるように設定されていてもよい。たとえばユーザが事前停止命令を設定するのを忘れてドアベル20を土台部47から取り外した場合には、通信端末装置30を操作して警報音が大きくなる前に停止させることができる。
【0043】
図3を使用して説明したプログラムにより、ドアベル20は通信端末装置30からの事前停止命令、または警報音出力後の停止命令の取得状況に応じて警報出力を停止させる処理を実現する。
【0044】
図4は、通知受信時のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。図3を使用して説明したステップS603においてドアベル20から送信された情報を受信した場合、制御部31は、図4を使用して説明するプログラムを起動する。
【0045】
制御部31は、情報を受信した旨の通知を出力する(ステップS511)。通知方法は、たとえば音、振動、LED(Light Emitting Diode)の点灯、または、タッチパネル35へのポップアップ表示等である。
【0046】
制御部31は、ユーザによる、ドアベルシステム10用のアプリケーション起動操作を受け付ける(ステップS512)。アプリケーション起動操作は、たとえばタッチパネル35に表示されたアプリケーション起動用アイコンのタップ操作により行われる。アプリケーション起動操作は、音声入力により行われてもよい。
【0047】
制御部31は、タッチパネル35にアプリケーションのトップ画面61(図5参照)を表示する(ステップS513)。トップ画面61は、アプリケーションの起動時に、最初に表示される操作画面である。トップ画面61の具体例については、後述する。
【0048】
制御部31は、トップ画面61およびトップ画面61から遷移した画面を介してユーザによる操作を受け付ける。図4においては、警報解除および泥棒に対する警告以外の操作については、記載を省略する。制御部31は、ユーザから警報解除の指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS514)。警報解除の指示を受け付けたと判定した場合(ステップS514でYES)、制御部31はネットワークを介してドアベル20に警報解除の指示を送信する(ステップS515)。警報解除の指示に基づいて、制御部21は警報音を停止する。制御部31は処理を終了する。
【0049】
警報解除の指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS514でNO)、制御部31は、泥棒への警告指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS516)。警告指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS516でNO)、制御部31はステップS514に戻る。
【0050】
警告指示を受け付けたと判定した場合(ステップS516でYES)、制御部31は通話音声、すなわちユーザの肉声による警告を行なう指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS517)。通話音声による警告を行なう指示を受け付けたと判定した場合(ステップS517でYES)、制御部31はマイク356を介して取得したユーザの肉声をデジタルの音声データに変換し、ネットワークを介してドアベル20宛に送信する(ステップS518)。ドアベル20は、受信した音声データに基づく音をスピーカ257から出力する。
【0051】
通話音声による警告を行なう指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS517でNO)、制御部31は加工音声、すなわちユーザの肉声を加工した音声による警告を行なう指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS519)。加工音声による警告を行なう指示を受け付けたと判定した場合(ステップS519でYES)、制御部31はユーザの肉声を加工した加工音声を生成する。加工は、たとえばユーザの肉声を周波数フィルタに通すことにより行なう。
【0052】
制御部31は、公知のボイスチェンジャソフトを用いてユーザの肉声を加工してもよい。制御部31は、ユーザの肉声を図示を省略する音声加工サーバ宛に送信し、音声加工サーバから加工音声を取得してもよい。
【0053】
制御部31は、加工音声をデジタルの音声データに変換して、ネットワークを介してドアベル20宛に送信する(ステップS520)。ドアベル20は、受信した音声データをスピーカ257から出力する。
【0054】
たとえばユーザの肉声を野太い男性の声に変換することにより、泥棒に対して威圧感を与えて、ドアベル20の盗難を断念させる効果が期待できる。ステップS518およびステップS520でドアベル20宛に送信されるデータは、警報音に関する出力命令の例示である。ステップS518またはステップS520で送信された音声データに基づいてドアベル20が出力する音は、ユーザの音声に基づく第2警報音の例示である。
【0055】
加工音声による警告を行なう指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS519でNO)、制御部31は警告に使用するテキストの入力を受け付ける(ステップS521)。たとえば制御部31は、あらかじめ用意してある複数のテキストのなかから、ユーザによる選択を受け付ける。制御部31は、ユーザにより選択されたテキストに対する修正指示を受け付けてもよい。制御部31は、ユーザによるテキストの入力を受け付けてもよい。
【0056】
制御部31は、テキストに基づく合成音声に関する音声データを取得する(ステップS522)。具体的には、制御部31は、テキストを音声合成サーバ宛に送信する。音声合成サーバは、テキストの入力を受け付けて音声データを出力する機械学習モデルを使用したサービスを提供するサーバである。
【0057】
制御部31は、通信端末装置30にインストールされているテキスト読み上げプログラム等を使用して、合成音声に関する音声データを生成してもよい。
【0058】
制御部31は、ネットワークを介してドアベル20宛に合成音声に関する音声データを送信する(ステップS523)。ドアベル20は、受信した音声データをスピーカ257から出力する。
【0059】
合成音声を使用することにより、ユーザの話し方の癖等を隠すことができる。ユーザは、慌てている場合であってもあらかじめ用意されているテキストを活用して警告することにより、冷静沈着に対処している印象を与えて、ドアベル20の盗難を断念させる効果が期待できる。
【0060】
ステップS523で送信された音声データに基づいてドアベル20が出力する音は、警報用のテキストを機械学習モデルによる音声に変換した第3警報音の例示である。ステップS523でドアベル20宛に送信されるデータは、第3警報音に関する出力命令の例示である。
【0061】
ステップS518、ステップS520またはステップS523の終了後、制御部31は処理を終了するか否かを判定する(ステップS524)。具体的には、ユーザから処理を終了する旨の指示を受け付けた場合に、制御部31は処理を終了すると判定する。
【0062】
処理を終了すると判定した場合(ステップS524でYES)、制御部31はドアベル20宛に処理を終了する旨の通知を送信する。その後、制御部31は処理を終了する。処理を終了しないと判定した場合(ステップS524でNO)、制御部31はステップS514に戻る。
【0063】
ステップS518、ステップS520およびステップS523で制御部31が送信した音声データは、図3を使用して説明したフローチャートのステップS604において、通信端末装置30から送信された音声出力命令の機能を果たし、ステップS605において制御部21により音声出力命令が実行される。
【0064】
制御部31は、ステップS518、ステップS520およびステップS523において、音声データと共に、マイク256が取得した音声を通信端末装置30宛に送信する旨の命令を送信してもよい。ユーザは、通信端末装置30およびドアベル20を介してドアベル20の近くにいる人物との通話を試みることができる。
【0065】
図5は、トップ画面61の例である。トップ画面61は、ドアベルシステム10用のアプリケーションが起動された後、最初に表示される操作画面である。トップ画面61には、メニューボタン73、画像欄81、通話ボタン72および解除ボタン71が表示されている。制御部31は、カメラ258により撮影されて、制御部21により送信された過去の画像またはリアルタイムの画像を画像欄81に表示する。通話ボタン72の選択を受け付けた場合、制御部31は前述のように制御部21と連携してユーザとドアベル20の近くにいる人物とが通話を行なえるようにする。
【0066】
解除ボタン71の選択を受け付けた場合、制御部31はドアベル20に対して警報解除の命令、すなわち警報音を停止する旨の命令を送信する。ユーザは、トップ画面61から速やかに警報解除の操作を行なえる。解除ボタン71は、ドアベル20に対する警報出力の停止命令を受け付ける情報の例示である。図5は、ドアベルシステム10用のアプリケーションが起動した際の最初の操作画面に、ドアベル20に対する警報出力の停止命令を受け付ける情報をダイレクトに表示する画面の例を示す。
【0067】
図6は、メニュー画面62の例である。図5を使用して説明したトップ画面61においてメニューボタン73の選択を受け付けた場合、制御部31はメニュー画面62を表示する。メニュー画面62には、メニュー画面62を表示中であることを示すタイトル欄82およびメニュー欄83が表示されている。
【0068】
メニュー欄83には、「表示設定」、「音声設定」、「通信設定」、「状態確認」および「警告設定」等の、ユーザによる操作を受け付けるメニュー項目が表示されている。警告設定以外のメニュー項目についえは説明を省略する。メニュー画面62は、警報設定を含む複数種の設定項目の選択を受け付ける第1画面の例示である。
【0069】
図7は、警告設定画面63の例である。図6を使用して説明したメニュー画面62において、「警告設定」のメニュー項目の選択を受け付けた場合、制御部31は警告設定画面63を表示する。警告設定画面63には、警告設定画面63を表示中であることを示すタイトル欄82、画像欄81、警告ボタン74および、解除ボタン71が表示されている。警告設定画面63の解除ボタン71も、ドアベル20に対する警報出力の停止命令を受け付ける情報の例示である。警告設定画面63は、メニュー画面62、すなわち第1画面よりも下層であり、ドアベル20に対する警報出力の停止命令を受け付ける情報を表示する第2画面の例示である。
【0070】
制御部31は、カメラ258により撮影されて、制御部21により送信された過去の画像またはリアルタイムの画像を画像欄81に表示する。図7では、ドアベル20のカメラ258により、ドアベル20の前に立った人物が明瞭に撮影された場合の例を示す。解除ボタン71の選択を受け付けた場合、制御部31はドアベル20に対して警報解除の命令を送信する。
【0071】
図8は、警告音選択画面64の例である。図7を使用して説明した警告設定画面63において警告ボタン74の選択を受け付けた場合、制御部31は警告音選択画面64を表示する。なお、図6を使用して説明したメニュー画面62において「警告設定」のメニュー項目の選択を受け付けた場合、制御部31は図7を使用して説明した警告設定画面63の代わりに図8に示す警告音選択画面64を表示してもよい。
【0072】
警告音選択画面64には、警告音選択画面64を表示中であることを示すタイトル欄82、第1警報音ボタン771、通話音声ボタン772、加工音声ボタン773および合成音声ボタン774が表示されている。第1警報音ボタン771、通話音声ボタン772、加工音声ボタン773および合成音声ボタン774は、警報音の出力命令を受け付ける情報の例示である。
【0073】
通話音声ボタン772の選択を受け付けた場合、図4を使用して説明したフローチャートのステップS517において制御部31は、通話音声による警告を行なう指示を受け付けたと判定する(ステップS517でYES)。加工音声ボタン773の選択を受け付けた場合、図4を使用して説明したフローチャートのステップS519において制御部31は、加工音声による警告を行なう指示を受け付けたと判定する(ステップS519でYES)。合成音声ボタン774の選択を受け付けた場合、図4を使用して説明したフローチャートのステップS519において制御部31は、加工音声による警告を行なう指示を受け付けていないと判定する(ステップS519でNO)。
【0074】
第1警報音ボタン771がON状態に設定されている場合、制御部31は音声データと第1警報音との両方を出力するように制御部21に指示する。第1警報音ボタン771がOFF状態に設定されている場合、制御部31は音声データを出力する際には第1警報音の出力を停止するように、制御部21に指示する。
【0075】
第2警報音または第3警報音に、「ドアベルが盗まれています!」という音声に関する音声データが設定された場合を例にして具体的に説明する。第1警報音ボタン771がON状態である場合、制御部21は第1警報音である「ピーピーピー」という音を出力した後に、第2警報音または第3警報音である「ドアベルが盗まれています!」という音声を出力する。制御部21は、制御部31から次の命令を受信するまでの間、第1警報音と第2警報音または第3警報音との組み合わせを繰り返し出力して、周囲の人の注意を惹く。
【0076】
第1警報音ボタン771は、ON状態とOFF状態との切り替えを受け付ける、いわゆるトグルボタンである。第1警報音ボタン771がOFF状態である場合、制御部21は第1警報音の出力を停止して、第2警報音または第3警報音である「ドアベルが盗まれています!」という音声を繰り返し出力する。第1警報音ボタン771、通話音声ボタン772および加工音声ボタン773のいずれも選択されておらず、第1警報音ボタン771が一旦OFF状態に設定された後に再度ON状態に設定された場合、制御部31はドアベル20に対して第1警報音を出力する旨の出力命令を送信する。
【0077】
なお制御部31は、第1警報音ボタン771の設定状態に基づいて第1警報音が重畳している音声データ、または重畳していない音声データを出力して、制御部21宛に送信してもよい。制御部21は通信端末装置30から受信した音声データを出力する。
【0078】
図9は、警告文選択画面65の例である。図8を使用して説明した警告音選択画面64において合成音声ボタン774の選択を受け付けた場合、制御部31は警告文選択画面65を表示する。警告文選択画面65には、警告文選択画面65を表示中であることを示すタイトル欄82およびテキスト欄84が表示されている。
【0079】
制御部31は、テキスト欄84を介してユーザによるテキスト入力を受け付ける。制御部31は、あらかじめ定められた標準的な警告文をテキスト欄84に表示して、ユーザによる編集を受け付けてもよい。制御部31は、複数の警告文候補を表示して、ユーザによる選択および編集を受け付けてもよい。
【0080】
本実施の形態によると、土台部47から取り外されたドアベル20が速やかに警報音を出力することにより、泥棒がドアベル20を盗みにくいドアベルシステム10を提供できる。泥棒自身による警報音の停止を防止するため、ドアベル20には警報音を停止するスイッチ等は、設けられていないことが望ましい。泥棒による電池27が取り外されることを防ぐため、電池27の蓋は外し方が判り難いデザインであることが望ましい。
【0081】
本実施の形態によると、ドアベル20が土台部47から取り外された場合に自動的に通信端末装置30に通知されることにより、外出中であってもユーザが速やかに状況を把握できるドアベルシステム10を提供できる。
【0082】
本実施の形態によると、図5を使用して説明したようにトップ画面61に解除ボタン71が配置されているため、ユーザはドアベルシステム10用のアプリケーションを起動した後、速やかに警報解除を指示できる。たとえば図7を使用して説明したようにトップ画面61以外の画面にも解除ボタン71が配置されていることにより、ユーザはドアベルシステム10用のアプリケーションの操作途中であってもトップ画面61に戻ることなく速やかに警報解除を指示できる。
【0083】
本実施の形態によると、事前停止命令を設定することにより警報音を鳴らすことなく電池27の交換等のメンテナンスを行なえるドアベルシステム10を提供できる。不必要な警報音による近所迷惑を防止できる。
【0084】
本実施の形態によると、たとえば家族が電池27を交換しようとして、事前停止命令の設定を忘れてドアベル20を土台部47から取り外した場合等、泥棒による盗難事件ではない場合には、ユーザが通信端末装置30を操作して警報音を停止できるドアベルシステム10を提供できる。
【0085】
[変形例1]
図10は、変形例1のトップ画面61の例である。本変形例においては。解除ボタン71の代わりに終了ボタン75が表示されている。終了ボタン75の選択を受け付けた場合、制御部31はドアベルシステム10用のアプリケーションを終了する。
【0086】
本変形例によると、トップ画面61からでは警報解除を行なえないドアベルシステム10を提供できる。ドアベルシステム10用のアプリケーションを起動した直後に、ユーザが十分に状況を確認することなく警報解除を行なってしまうことを防止できる。
【0087】
なお、図5を使用して説明した解除ボタン71を含むトップ画面61を使用するか、または、本変形例のトップ画面61を使用するかについて、制御部31はユーザによる設定変更を受け付けてもよい。
【0088】
[変形例2]
図11は、変形例2の警告設定画面63の例である。本変形例においては、図7を使用して説明した画像欄81の代わりに「アラート(警告音)設定します」という文字が画面の中央に表示されている。ドアベル20により撮影された画像を表示しないことにより、通信端末装置30の通信量を節約できる。
【0089】
さらに本変形例においては、図7を使用して説明した警告ボタン74の代わりに、設定ボタン76が表示されている。設定ボタン76の選択を受け付けた場合、制御部31は図示を省略する設定画面を表示する。設定画面は、図8を使用して説明した警告音選択画面64に画像欄81の表示有無を選択するボタンが追加された画面である。
【0090】
[実施の形態2]
【0091】
[実施の形態2]
図12は、実施の形態2の通信端末装置30の構成を説明する説明図である。本実施の形態は、汎用の情報処理装置90と、プログラム97とを組み合わせて動作させることにより、通信端末装置30を実現する形態に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
【0092】
情報処理装置90は、前述の制御部31、主記憶装置32、補助記憶装置33、通信部34、タッチパネル35、マイク356、スピーカ357およびバスに加えて読取部39を備える。
【0093】
プログラム97は、可搬型記録媒体96に記録されている。制御部31は、読取部39を介してプログラム97を読み込み、補助記憶装置33に保存する。また制御部31は、情報処理装置90内に実装されたフラッシュメモリ等の半導体メモリ98に記憶されたプログラム97を読出してもよい。さらに、制御部31は、通信部34および図示しないネットワークを介して接続される図示しないサーバコンピュータからプログラム97をダウンロードして、補助記憶装置33に保存してもよい。
【0094】
プログラム97は、情報処理装置90の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置32にロードして実行される。以上により、実施の形態1で説明した通信端末装置30が実現される。プログラム97は、プログラム製品の例示である。
【0095】
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0096】
特許請求の範囲に記載した独立請求項および従属請求項は、引用形式に関わらずあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載しても良い。
【符号の説明】
【0097】
10 ドアベルシステム
20 ドアベル
21 制御部
241 第1通信部
242 第2通信部
256 マイク
257 スピーカ(警報出力部)
258 カメラ
259 呼出ボタン
26 筐体
27 電池
28 着脱検知部
30 通信端末装置
31 制御部
32 主記憶装置
33 補助記憶装置
34 通信部
35 タッチパネル
351 表示部
352 入力部
356 マイク
357 スピーカ
39 読取部
44 壁
45 ルータ
46 室内親機
47 土台部
61 トップ画面
62 メニュー画面
63 警告設定画面
64 警告音選択画面
65 警告文選択画面
71 解除ボタン
72 通話ボタン
73 メニューボタン
74 警告ボタン
75 終了ボタン
76 設定ボタン
771 第1警報音ボタン
772 通話音声ボタン
773 加工音声ボタン
774 合成音声ボタン
81 画像欄
82 タイトル欄
83 メニュー欄
84 テキスト欄
90 情報処理装置
96 可搬型記録媒体
97 プログラム
98 半導体メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12