(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169119
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 40/20 20180101AFI20241128BHJP
【FI】
G16H40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086331
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】510210759
【氏名又は名称】ジェイフロンティア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】中村 篤弘
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA02
(57)【要約】
【課題】医師の待ち時間を抑制しつつ所定の時間枠内でより多くの患者のオンライン診療を可能とし、その結果、ピーク時の処理キャパシティを増加させて機会損失を最小化させることを可能にすること。
【解決手段】予約受付部51は、所定の時間枠において、対応する医師の数を超える患者の予約を受け付ける。オンラインカウンセリング実施部52は、当該所定の時間枠において、予約をした患者からのアクセスを受け付けたことに応じて、所定のカウンセラーによるオンラインカウンセリングを実施する。オンライン診療実施部53は、オンラインカウンセリングを受けた患者のうちオンライン診療の準備が整った患者を、医師によるオンライン診療の待ち行列に入れる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の時間枠において、対応する医師の数を超える患者の予約を受け付ける予約受付手段と、
前記所定の時間枠において、予約をした前記患者からのアクセスを受け付けたことに応じて、所定のカウンセラーによるオンラインカウンセリングを実施するオンラインカウンセリング実施手段と、
前記オンラインカウンセリングを受けた前記患者のうちオンライン診療の準備が整った患者を、医師によるオンライン診療の待ち行列に入れるオンライン診療実施手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記予約受付手段は、さらに、前記所定の時間枠において、所定の数を超える予約を受け付けた場合に、キャンセル待ちの条件でさらに予約を受け付け可能とし、
前記所定の時間枠において、予約をした前記患者からのキャンセルを受け付けたことに応じて、キャンセル待ちの条件で予約を受け付けた前記患者に予約可能となった旨を報知するキャンセル報知手段、
をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記オンラインカウンセリング実施手段は、前記所定の時間枠において、予約をした前記患者からのアクセスを受け付ける毎に、当該患者を、オンラインカウンセリング用の待ち行列に入れ、当該待ち行列に従って前記所定のカウンセラーによる前記オンラインカウンセリングを実施し、
前記オンライン診療実施手段は、前記オンライン診療を完了した前記患者について、必要に応じて、前記オンラインカウンセリング用の待ち行列に再度入れる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記オンラインカウンセリング実施手段は、前記患者との前記オンラインカウンセリングの少なくとも一部をシステムにより実現する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
情報処理装置が実行する情報処理方法において、
所定の時間枠において、対応する医師の数を超える患者の予約を受け付ける予約受付ステップと、
前記所定の時間枠において、予約をした前記患者からのアクセスを受け付けたことに応じて、所定のカウンセラーによるオンラインカウンセリングを実施するオンラインカウンセリング実施ステップと、
前記オンラインカウンセリングを受けた前記患者のうちオンライン診療の準備が整った患者を、医師によるオンライン診療の待ち行列に入れるオンライン診療実施ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
所定の時間枠において、対応する医師の数を超える患者の予約を受け付ける予約受付ステップと、
前記所定の時間枠において、予約をした前記患者からのアクセスを受け付けたことに応じて、所定のカウンセラーによるオンラインカウンセリングを実施するオンラインカウンセリング実施ステップと、
前記オンラインカウンセリングを受けた前記患者のうちオンライン診療の準備が整った患者を、医師によるオンライン診療の待ち行列に入れるオンライン診療実施ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、患者へのOTC医薬品の服薬カウンセリングを行うオンラインカウンセリングシステムにおいて、サプリメント等の食品カウンセリングを行う技術は存在する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術を含め従来の技術では、特定の広告等による集客により短時間に多くの患者のオンライン診療を実施する場合、医師の待ち時間が発生したりピーク時の処理キャパシティ不足により機会損失が生じていた。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、医師の待ち時間を抑制しつつ所定の時間枠内でより多くの患者のオンライン診療を可能とし、その結果、ピーク時の処理キャパシティを増加させて機会損失を最小化させることを可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
所定の時間枠において、対応する医師の数を超える患者の予約を受け付ける予約受付手段と、
前記所定の時間枠において、予約をした前記患者からのアクセスを受け付けたことに応じて、所定のカウンセラーによるオンラインカウンセリングを実施するオンラインカウンセリング実施手段と、
前記オンラインカウンセリングを受けた前記患者のうちオンライン診療の準備が整った患者を、医師によるオンライン診療の待ち行列に入れるオンライン診療実施手段と、
を備える。
【0007】
本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムの夫々は、本発明の一態様の情報処理装置に対応する方法及びプログラムの夫々である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、医師の待ち時間を抑制しつつ所定の時間枠内でより多くの患者のオンライン診療が可能となり、その結果、ピーク時の処理キャパシティを増加させて機会損失を最小化させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
【
図2】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図2に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図2の情報処理システムを構成する
図3のサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図5】
図1の本サービスにおいて、患者によりオンライン診療予約を受け付けるための画面の一例を示す図である。
【
図6】
図1の本サービスにおいて、患者によりオンライン診療予約を受け付けるための画面の一例を示す図である。
【
図7】
図1の本サービスの会員となった患者のマイページの画面の一例を示す図である。
【
図8】
図1の本サービスのカウンセラー又は医師側の管理画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
まず、
図1を参照して、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システム(後述する
図2参照)により実現可能となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
【0012】
本サービスは、オンラインカウンセリングを伴うオンライン診療を患者に提供するものである。
具体的には例えば、本サービスは、自由診療の美容系医薬品(例えばまつ毛増量やピル等)の販売を目的とするものであり、当該美容系医薬品を患者に提供するために、事前のカウンセラーによるオンラインカウンセリングの後、医師によるオンライン診療が必要となっている。
ここで、本サービスの提供者にとっては、美容系医薬品を多く販売したいという目的があり、当該目的の達成のためには、広告を打って短期間に大量のオンライン診療をこなす必要がある。
一方、医師にとっては、何らかの雇用契約が必要で、できる限り無駄な待ち時間等を減少させる必要がある。
このため、本サービスでは、医師によるオンライン診療は、事前のカウンセラーによるオンラインカウンセリングとスムーズに連携させる必要がある。
これにより、本サービスでは、所定の時間枠(例えば15分枠)について、当該時間枠に待機している医師の人数を超える予約を受け付けることが可能になっている。
【0013】
具体的には例えば
図1の例では、10:15~10:30という時間枠TWにおいて、
3人の医師D1乃至D3が待機しているが、当該3人を超える6人の患者U1乃至U6の予約が受け付けられている。
当該時間枠TWが開始すると、カウンセラーCは、実際にアクセスしてきた順番に患者のオンラインカウンセリングを実施する。
図1の例では、患者U3、患者U2、患者U4、患者U1、患者U5、及び患者U6の順に、カウンセラーCによるオンラインカウンセリングが実施されている。ここで、カウンセラーCは、医師よりも単価が低く、かつ、数少ない医師のオンライ診療を補助する必要があるため、少なくとも医師の人数(
図1の例では3人)よりも多い人数(例えば患者の予約数と同一の6人)とされている。
オンラインカウンセリングが完了してオンライン診療の準備が整った患者から順次、医師の診察の待ち行列Mに入れられる。
図1の例では、待ち行列Mは、3行2列の要素M11乃至M32から構成されている。即ち、
図1の例では、オンライン診療の準備が整う順番は、患者U3、患者U2、患者U4、患者U1、患者U5、及び患者U6の順番である。従って、患者U3、患者U2、患者U4、患者U1、患者U5、及び患者U6の夫々は、要素M11、要素M21、要素M31、要素M12、要素M22、及び要素M32の夫々に順次入れられる。
従って、要素M11に入れられた患者U3は、医師D1によるオンライン診療が1番目に行われる。要素M12に入れられた患者U1は、医師D1によるオンライン診療が2番目に行われる。
要素M21に入れられた患者U2は、医師D2によるオンライン診療が1番目に行われる。要素M22に入れられた患者U5は、医師D2によるオンライン診療が2番目に行われる。
要素M31に入れられた患者U4は、医師D3によるオンライン診療が1番目に行われる。要素M32に入れられた患者U6は、医師D3によるオンライン診療が2番目に行われる。
【0014】
以上まとめると、所定の時間枠(
図1の例では例えば15分の時間枠TWであり、想定される患者1人当たりのオンライン診療時間よりも長い時間)において、対応する医師の数(
図1の例では医師D1乃至D3の3人)を超える患者(
図1の例では6人の患者U1乃至U6)の予約が受け付けられる。
当該所定の時間枠において、予約をした患者からのアクセスを受け付けたことに応じて、所定のカウンセラー(
図1の例ではカウンセラーC)によるオンラインカウンセリングが実施される。ここで、オンラインカウンセリングとしては、例えば、オンライン診療に関連する前処理や後処理業務が存在する。
オンラインカウンセリングを受けた患者のうちオンライン診療の準備が整った患者が、医師によるオンライン診療の待ち行列(
図1の例では待ち行列M)に入れられる。
これにより、医師の待ち時間を抑制しつつ所定の時間枠内でより多くの患者のオンライン診療が可能となり、その結果、本サービスの提供者にとって、ピーク時の処理キャパシティを増加させて機会損失(所定の時間枠の予約を所望する患者が、予約一杯のため予約を断念するという損失)を最小化させることが可能になる。
【0015】
なお、
図1の例では、説明の便宜上、6人の患者U1乃至U6の全てが、カウンセラーCによるオンラインカウンセリングの後に、医師D1乃至D3のうち何れかによるオンライン診療を行っている。
ただし、実際には、オンラインカウンセリングの結果として美容系医薬品の購入を行わない患者等については、オンライン診療を行わずにそのまま終了となるケースも存在する。
【0016】
また、本サービスでは、
図1には図示はしないが、医師によるオンライン診療が完了した患者の次のフローとして、第1フロー及び第2フローが存在する。第1フローとは、購入する美容系医薬品を確定させて決済に進むというものである。第2フローとは、カウンセラーCによるオンラインカウンセリングに戻して、医師によるアドバイスを踏まえて、購入する美容系医薬品の選択相談を受けるというものである。
また、美容系医薬品の購入パターンにも、単品購入と定期購入の2パターンが存在する。
そして、決済が完了したら、配送手配処理が実行される。
【0017】
次に、
図2を参照して、上述した本サービスの提供を実現化させる情報処理システム、即ち本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成について説明する。
図2は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0018】
図2に示す情報処理システムは、サーバ1と、n台(nは1以上の整数値)の患者端末2―1乃至患者端末2-nと、m台(mは、nより小さい整数値)の医師端末3-1乃至3-mと、p台(pは、mより大きい整数値)のカウンセラー端末4-1乃至4-p、及び外部SNSシステム5を含むように構成されている。
サーバ1、患者端末2―1乃至2-n、医師端末3-1乃至3-m、及びカウンセラー端末4-1乃至4-pは、インターネット等のネットワークNを介して相互に接続されている。
【0019】
サーバ1は、本サービス(
図1)の提供者により管理される情報処理装置である。サーバ1は、患者端末2―1乃至2-n、医師端末3-1乃至3-m、及びカウンセラー端末4-1乃至4-pと適宜通信をしながら、本サービスを実現するための各種処理を実行する。
患者端末2―1乃至2-nの夫々は、n人の患者(例えば
図1の患者U1乃至U6)の夫々が操作する情報処理装置である。患者端末2-1乃至2-nを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「患者端末2」と呼ぶ。患者端末2は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
医師端末3―1乃至3-mの夫々は、m人の医師(例えば
図1の医師D1乃至D3)の夫々が操作する情報処理装置である。医師端末3-1乃至3-mを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「医師端末3」と呼ぶ。医師端末3は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
カウンセラー端末4-1乃至4-pの夫々は、p人のカウンセラー(例えば
図1のカウンセラーC)の夫々が操作する情報処理装置である。カウンセラー端末4-1乃至4-pを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「カウンセラー端末4」と呼ぶ。医師端末3は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
外部SNSシステム5は、本サービス(
図1)の提供者や患者により利用されるSNSを運営管理するためのシステムである。
【0020】
図3は、
図2に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0022】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0023】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0024】
入力部16は、例えばキーボード等により構成され、各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイやスピーカ等により構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(例えば
図2の患者端末2、医師端末3、カウンセラー端末4、及び外部SNSシステム5)との間で通信を行う。
【0025】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア40が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア40から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア40は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0026】
なお、図示はしないが、
図2の患者端末2、医師端末3、カウンセラー端末4、及び外部SNSシステム5も、
図3に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有することができる。したがって、患者端末2、医師端末3、カウンセラー端末4、及び外部SNSシステム5のハードウェア構成についての説明は省略する。
【0027】
このような
図3のサーバ1を含む
図2の情報処理システムを構成する各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、
図1の本サービスを提供するための各種処理を実行することができる。
【0028】
図4は、
図2の情報処理システムにおける
図3のサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0029】
図4に示すように、サーバ1のCPU11においては、予約受付部51と、オンラインカウンセリング実施部52と、オンライン診療実施部53と、キャンセル報知部54とが機能する。
また、サーバ1の記憶部18の一領域には、予約情報DB71と、カウンセリング待ち患者情報DB72と、診療待ち患者情報(待ち行列)DB73が設けられている。
【0030】
予約受付部51は、所定の時間枠(
図1の例では例えば15分の時間枠TWであり、想定される患者1人当たりのオンライン診療時間よりも長い時間)において、対応する医師の数(
図1の例では医師D1乃至D3の3人)を超える患者(
図1の例では6人の患者U1乃至U6)の予約を、夫々の患者の患者端末2から受け付ける。受け付けられた患者の予約の内容を示す情報(以下、「予約情報」と呼ぶ)は、予約情報DB71に格納される。
【0031】
オンラインカウンセリング実施部52は、当該所定の時間枠において、予約をした患者からのアクセスを受け付けたことに応じて、所定のカウンセラー(
図1の例ではカウンセラーC)によるオンラインカウンセリングを、患者端末2とカウンセラー端末4との間で実施させる制御を実行する。
【0032】
オンライン診療実施部53は、オンラインカウンセリングを受けた患者のうちオンライン診療の準備が整った患者を、医師によるオンライン診療の待ち行列(
図1の例では待ち行列M)に入れる。ここで、待ち行列は、診療待ち患者情報の少なくとも一部として診療待ち患者情報(待ち行列)DB73に格納される。
オンライン診療実施部53は、当該待ち行列に従って、医師による患者に対するオンライン診療を、患者端末2と医師端末3との間で実施させる制御を実行する。
【0033】
これにより、医師の待ち時間を抑制しつつ所定の時間枠内でより多くの患者のオンライン診療が可能となり、その結果、本サービスの提供者にとって、ピーク時の処理キャパシティを増加させて機会損失(所定の時間枠の予約を所望する患者が、予約一杯のため予約を断念するという損失)を最小化させることが可能になる。
【0034】
予約受付部51は、さらに、上述の所定の時間枠において、所定の数を超える予約を受け付けた場合に、キャンセル待ちの条件でさらに予約を受け付け可能とする。
キャンセル報知部54は、所定の時間枠において、予約をした患者からのキャンセルを受け付けたことに応じて、キャンセル待ちの条件で予約を受け付けた患者に予約可能となった旨を報知する。
ここで、予約可能となった旨の報知の手法は、特に限定されず、例えば、患者端末2への情報の送信の手法他、本サービスの提供者及び患者が利用する外部のSNSとの連携を行うべく外部SNSへの情報の送信の手法を採用することができる。
これにより、キャンセル待ちを見越してさらに機会損失を抑制することができる。
【0035】
ここで、待ち行列は、上述のオンライン診療用のみならず、オンラインカウンセリング用も採用することができる。
この場合、上述の所定の時間枠において、アクセスの順に患者が、オンラインカウンセリング用の待ち行列に順次入れられていく。オンラインカウンセリング用の待ち行列は、カウンセリング待ち患者情報の少なくとも一部として、カウンセリング待ち患者情報DB72に格納される。
この場合、オンライン診療実施部53は、オンライン診療を完了した患者について、必要に応じて、オンラインカウンセリング用の待ち行列に再度入れる。
これにより、必要な患者に対してオンラインカウンセリングを再度実施することができる。具体的には例えば、上述したように、医師によるオンライン診療が完了した患者の次のフローとして、購入する美容系医薬品を確定させて決済に進むという第1フローと、カウンセラーCによるオンラインカウンセリングに戻して、医師によるアドバイスを踏まえて、購入する美容系医薬品の選択相談を受けるという第2フローが存在する。この第2フローが実行される患者が、オンラインカウンセリングを再度実施させることが必要な患者の一例である。
【0036】
次に、
図5乃至
図8を参照して、
図1の本サービスを実現するための画面の具体例について説明する。
【0037】
図5及び
図6は、
図1の本サービスにおいて、患者によりオンライン診療予約を受け付けるための画面の一例を示している。
サーバ1の予約受付部51(
図4)は、
図5及び
図6のUI(User Interface)画面を患者端末2に表示させ、患者が予約を所望する時間枠(
図1の例でいえば時間枠TW)の入力を受け付け(
図5の画面参照)、問診票(
図6の画面参照)や氏名住所等の個人情報の入力を受け付ける。
【0038】
図7は、
図1の本サービスの会員となった患者のマイページの画面の一例を示している。
マイページの画面には、「ご利用中のサービス」が表示される領域A1、「基本情報」が表示される領域A2、「お支払い情報」が表示される領域A3、「アカウント」が表示される領域A4、及び「コンタクトセンター」が表示される領域A5が設けられている。
「ご利用中のサービス」が表示される領域A1には、
図5及び
図6の画面で受け付けられたオンライン診療予約の概要が表示される。患者は、ボタンB11を押下することで、当該オンライン診療の予約内容を閲覧することができる。
また、患者は、現在時刻が予約の時間枠になったとき、ボタンB12を押下する。オンラインカウンセリング実施部52は、このボタンB12の押下の検出を、予約をした患者からのアクセスの受け付けとして認識し、所定のカウンセラー(
図1の例ではカウンセラーC)によるオンラインカウンセリングを、患者端末2とカウンセラー端末4との間で実施させる制御を実行する。オンライン診療実施部53は、当該患者がオンラインカウンセリングを受けて診療の準備が整った段階で、医師によるオンライン診療の待ち行列(
図1の例では待ち行列M)に入れる。そして、オンライン診療実施部53は、当該待ち行列に従って、医師による当該患者に対するオンライン診療を、当該患者の患者端末2と医師端末3との間で実施させる制御を実行する。
【0039】
このとき、カウンセラー端末4又は医師端末3に表示される画面の例が
図8に示されている。
図8は、
図1の本サービスのカウンセラー又は医師側の管理画面の一例を示している。
管理画面においては、タグA6のように、1日毎の予約内容を一覧表示させるタグが設けられている。タグA6は、本日の予約内容を一覧表示させるものである。
タグA6が選択されると、本日の予約内容一覧を、タイムライン表示させる領域A7が医師端末3に表示される。
この領域A7内のタイムラインにおいて、オンライン診療の予約が入っている時間枠において、患者毎の予約枠を示す領域B71が医師端末3に表示される。
このような領域B71等の1人の患者枠については、所定の時間枠(例えば15分)で3枠、5枠等の複数枠を設定することができる。これにより、上述したように、複数人のカウンセラーに対して1人の医師で対応することが可能になり、医師の稼働時間の効率化を図れる。
この領域B71がクリックされると、当該領域B71が示す1枠の予約の詳細が表示される領域A8がカウンセラー端末4又は医師端末3に表示される。
領域A8には、当該1枠のオンライン診療を予約した患者の情報を示す領域A81、当該1枠のオンライン診療で処方箋が必要か否かを示す領域82、当該1枠の詳細内容を示す領域A83、当該1枠のオンライン診療の結果等を入力するための各種ボタンB81乃至B89が設けられている。
例えば、カウンセラーが、オンラインカウンセリングをした結果として、医師のオンライン診療が不要と判断した場合には、ボタンB85を押下する。これにより、当該予約枠については医師端末3に接続されないことになる。
また例えば、カウンセラー又は医師が、「定期購入ON」のボタンB84を押下した場合、当該予約枠の患者が美容系医薬品を定期購入することを契約したことを意味するので、予約受付部51は、当該患者の今後の定期的な予約を自動的に生成して受け付ける。
【0040】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものとみなす。
【0041】
例えば、上述の実施形態では、オンラインカウンセリングは、自然人たるカウンセラーCにより実施されるものとされたが、特に限定されず、AI(例えばAIチャットボット)により実施されるようにしてもよい。
この場合、オンラインカウンセリング実施部52は、患者とのオンラインカウンセリングの少なくとも一部をシステムにより実現することになる。
このようにすることで、オンラインカウンセリングに伴う手間とコストをさらに低減することが可能になる。
【0042】
また、
図2に示すシステム構成、及び
図3に示すサーバ1のハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0043】
また、
図4に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した各種処理を全体として実行できる機能が
図2の情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは、特に
図4の例に限定されない。
【0044】
また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、
図4に限定されず、任意でよい。
例えばサーバ1側に配置された機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部を、患者端末2側、医師端末3側、カウンセラー端末4側、又は図示せぬ他の情報処理装置が備える構成としてもよい。
【0045】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0046】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0047】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0048】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0049】
以上をまとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
所定の時間枠(例えば
図1の例では例えば15分の時間枠TWであり、想定される患者1人当たりのオンライン診療時間よりも長い時間)において、対応する医師の数(例えば
図1の例では医師D1乃至D3の3人)を超える患者(例えば
図1の例では6人の患者U1乃至U6)の予約を受け付ける予約受付手段(例えば
図4の予約受付部51)と、
前記所定の時間枠において、予約をした前記患者からのアクセスを受け付けたことに応じて、所定のカウンセラー(例えば
図1の例ではカウンセラーC)によるオンラインカウンセリングを実施するオンラインカウンセリング実施手段(例えば
図4のオンラインカウンセリング実施部52)と、
前記オンラインカウンセリングを受けた前記患者のうちオンライン診療の準備が整った患者を、医師によるオンライン診療の待ち行列(例えば
図1の例では待ち行列M)に入れるオンライン診療実施手段(例えば
図4のオンライン診療実施部53)と、
を備えれば足りる。
【0050】
このように、本発明が適用される情報処理装置は、所定の時間枠(例えば15分)に待機している医師の数を超える患者の予約を受け付け可能とし、実際に患者がアクセスしてきた順番にカウンセラーが対応しつつ、診察の準備が整った患者を医師の診察の待ち行列に入れることができる。
これにより、医師の待ち時間を抑制しつつ所定の時間枠内でより多くの患者のオンライン診療が可能となり、その結果、ピーク時の処理キャパシティを増加させて機会損失(所定の時間枠の予約を所望する患者が、予約一杯のため予約を断念するという損失)を最小化させることが可能になる。
【0051】
前記予約受付手段は、さらに、前記所定の時間枠において、所定の数を超える予約を受け付けた場合に、キャンセル待ちの条件でさらに予約を受け付け可能とし、
所定の時間枠において、予約をした前記患者からのキャンセルを受け付けたことに応じて、キャンセル待ちの条件で予約を受け付けた前記患者に予約可能となった旨を報知するキャンセル報知手段(例えば
図4のキャンセル報知部54)
をさらに備えることができる。
これにより、キャンセル待ちを見越してさらに機会損失を抑制することができる。
【0052】
前記オンラインカウンセリング実施手段は、前記所定の時間枠において、予約をした前記患者からのアクセスを受け付ける毎に、当該患者を、オンラインカウンセリング用の待ち行列に入れ、当該待ち行列に従って前記所定のカウンセラーによるオンラインカウンセリングを実施し、
前記オンライン診療実施手段は、オンライン診療を完了した前記患者について、必要に応じて、オンラインカウンセリング用の待ち行列に再度入れる、
ことができる。
これにより、必要な患者に対してオンラインカウンセリングを再度実施することができる。
【0053】
前記オンラインカウンセリング実施手段は、前記患者とのオンラインカウンセリングの少なくとも一部をシステムにより実現する、
ことができる。
このようにすることで、オンラインカウンセリングに伴う手間とコストをさらに低減することが可能になる。
【符号の説明】
【0054】
1・・・サーバ、2・・・患者端末、3・・・医師端末、4・・・カウンセラー端末、5・・・外部SNSシステム、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・入力部、17・・・出力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、40・・・リムーバルメディア、51・・・予約受付部、52・・・オンラインカウンセリング実施部、53・・・オンライン診療実施部、54・・・キャンセル報知部、71・・・予約情報DB、72・・・カウンセリング待ち患者情報DB、73・・・診療待ち患者情報(待ち行列)DB