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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169158
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】ゲーム玩具
(51)【国際特許分類】
   A63F 1/02 20060101AFI20241128BHJP
   A63F 1/06 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
A63F1/02 A
A63F1/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086387
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】後藤 晃平
(72)【発明者】
【氏名】今村 拓也
(57)【要約】
【課題】ゲームの興趣性を向上させるゲーム玩具を提供すること。
【解決手段】ゲーム玩具は、第1種別の物品とデッキを構築する要素となる第2種別の物品とを備える。第1種別の物品は、第1種別のキャラクターに対応付けられ、第2種別の物品は、第2種別のキャラクターに対応付けられている。第1種別の物品は、視覚的に識別可能な複数の識別情報を含み、第2種別の物品は、複数の識別情報のいずれか一つの視覚的に識別可能な識別情報を含んでいる。識別情報は、第1種別のキャラクター及び第2種別のキャラクターが属するグループを識別する識別情報である。デッキは、第1種別の物品の複数の識別情報のいずれかを含む第2種別の物品から構築可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム玩具であって、
第1種別の物品と、デッキを構築する要素となる第2種別の物品と、を備え、
前記第1種別の物品は、第1種別のキャラクターに対応付けられ、
前記第2種別の物品は、第2種別のキャラクターに対応付けられ、
前記第1種別の物品は、視覚的に識別可能な複数の識別情報を含み、
前記第2種別の物品は、前記複数の識別情報のいずれか一つの視覚的に識別可能な識別情報を含み、
前記識別情報は、前記第1種別のキャラクター及び第2種別のキャラクターが属するグループを識別する識別情報であり、
前記デッキは、前記第1種別の物品の複数の識別情報のいずれかを含む第2種別の物品から構築可能である、
ゲーム玩具。
【請求項2】
前記第1種別の物品は、前記第2種別のキャラクターが属する全てのグループの識別情報を含んでいる、
請求項1に記載のゲーム玩具。
【請求項3】
第3種別の物品を備え、
前記第3種別の物品は、前記第1種別のキャラクターに対応付けられ、
前記第3種別の物品は、前記複数の識別情報のいずれか一つ又二つの視覚的に識別可能な識別情報を含み、
前記デッキは、前記第3種別の物品の識別情報と同一の識別情報を含む第2種別の物品から構築可能である、
請求項2に記載のゲーム玩具。
【請求項4】
前記識別情報は、前記第1種別の物品、前記第2種別の物品、及び前記第3種別の物品の同一位置に配置されている、
請求項3に記載のゲーム玩具。
【請求項5】
前記識別情報は、色情報である、
請求項4に記載のゲーム玩具。
【請求項6】
前記第1種別の物品は、複数種類の色情報を隣接した態様で含んでいる、
請求項5に記載のゲーム玩具。
【請求項7】
前記第1種別の物品及び前記第3種別の物品と、前記第2種別の物品と、が視覚的に区別可能に構成されている、
請求項3に記載のゲーム玩具。
【請求項8】
前記第2種別の物品のうち特定のキャラクターに対応付けられた第2種別の物品のみが、前記第1種別の物品の利用時におけるデッキを構築する要素とすることが可能である、
請求項3に記載のゲーム玩具。
【請求項9】
キャラクターに対応付けられておらず、前記識別情報を含まない第4種別の物品を備え、
前記第1種別の物品、前記第2種別の物品及び前記第3種別の物品は、視覚的に識別可能なキャラクター情報を含み、
前記キャラクター情報は、前記第2種別の物品を場に配置するのに必要なコスト情報を含み、
前記第4種別の物品は、前記コスト情報の対価となる、
請求項3又は請求項8に記載のゲーム玩具。
【請求項10】
前記キャラクター情報と前記識別情報とは、重ならない態様にて、前記第1種別の物品、前記第2種別の物品及び前記第3種別の物品に配置される、
請求項9に記載のゲーム玩具。
【請求項11】
前記キャラクター情報は、対戦相手のゲーム物品に対する攻撃値を示す攻撃値情報を含み、
前記第4種別の物品は、前記攻撃値情報を上昇させる対価となる、
請求項9に記載のゲーム玩具。
【請求項12】
前記第1種別の物品、前記第2種別の物品、前記第3種別の物品及び前記第4種別の物品が配置される場となるプレイシートを備える、
請求項9に記載のゲーム玩具。
【請求項13】
前記プレイシートは、視覚的に識別可能な第1配置エリアと、視覚的に識別可能な第2配置エリアと、視覚的に識別可能な第3配置エリアと、が設けられ、
前記第1配置エリアは、前記第1種別の物品又は前記第3種別の物品が配置されるエリアであり、
第2配置エリアは、前記第2種別の物品が配置されるエリアであり、
第3配置エリアは、前記第4種別の物品が配置されるエリアである、
請求項12に記載のゲーム玩具。
【請求項14】
前記プレイシートは、視覚的に識別可能な第4配置エリアが設けられ、
前記第4配置エリアは、前記デッキが配置されるエリアである、
請求項13に記載のゲーム玩具。
【請求項15】
前記第1種別の物品、前記第2種別の物品、前記第3種別の物品、及び第4種別の物品は、ゲームカードである、
請求項1に記載のゲーム玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
対戦型のカードゲームにおいて、プレイシート上に配置されている複数種類のカードを組み合わせて特別な効果を発揮させるゲームがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-247178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなゲームにおいて、ストーリー性は重要である。そして、ストーリー性を維持しながら、汎用性の高いゲームは、結果として、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0005】
そこで、本発明は、ゲームの興趣性を向上させるゲーム玩具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ゲーム玩具であって、第1種別の物品と、デッキを構築する要素となる第2種別の物品と、を備え、第1種別の物品は、第1種別のキャラクターに対応付けられ、第2種別の物品は、第2種別のキャラクターに対応付けられ、第1種別の物品は、視覚的に識別可能な複数の識別情報を含み、第2種別の物品は、複数の識別情報のいずれか一つの視覚的に識別可能な識別情報を含み、識別情報は、第1種別のキャラクター及び第2種別のキャラクターが属するグループを識別する識別情報であり、デッキは、第1種別の物品の複数の識別情報のいずれかを含む第2種別の物品から構築可能である、ゲーム玩具である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、興趣性を向上させるゲーム玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は本実施形態に係るゲーム玩具1の概要図である。
図2図2はゲームカード2の裏面の一例を示した図である。
図3図3はコストカード10の表面の一例を示した図である。
図4図4はキャラクターカード20の表面の一例を示した図である。
図5図5はリーダーカード30の表面の一例を示した図である。
図6図6はマルチリーダーカード40の表面の一例を示した図である。
図7図7はステージカード50の表面の一例を示した図である。
図8図8はイベントカード60の表面の一例を示した図である。
図9図9はゲームに使用されるデッキを説明するための図である。
図10図10は実施例を説明するための図である。
図11図11は実施例を説明するための図である。
図12図12は実施例を説明するための図である。
図13図13は実施例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
本発明はゲーム玩具であり、そのゲームはゲーム物品をプレイシートに配置することにより対戦相手とバトルする対戦型のゲームである。ゲーム物品にはキャラクターが対応付けられており、プレイシートにはゲーム物品を配置する複数の領域(エリア)が設けられている。プレーヤはゲーム物品をプレイシートのいずれかの領域(エリア)に配置し、ゲーム物品に対応付けられているキャラクターが持つ能力を用いてゲームを実行する。
【0011】
ゲーム物品には、第1種別の物品と、第2種別の物品と、第3種別の物品と、第4種別の物品と、がある。第1種別の物品と第2種別の物品と第3種別の物品とは、特定のキャラクターに対応付けられている。一方、第4種別の物品は、特定のキャラクターに対応付けられていない。ここで、キャラクターとは、人物、動物、イベント等である。
【0012】
第1種別の物品と第2種別の物品と第3種別の物品とは、視覚的に識別可能な識別情報を含んでいる。この識別情報は、各物品に対応付けられたキャラクターの属するグループを識別するグループ識別情報である。ここで、グループは、キャラクターの属するチーム、キャラクターが登場するエピソード等である。グループ識別情報は、グループを識別できる情報であれば、種類は問わないが、例えば、グループ名のテキスト情報、グループを識別する色情報等がある。
【0013】
第1種別の物品及び第3種別の物品は、第1種別のキャラクターに対応付けられている。第1種別のキャラクターは、グループのリーダーであり、そのグルーブの中心的存在のキャラクターである。第1種別の物品と第3種別の物品とが異なる所は、含んでいるグループ識別情報の数である。第1種別の物品は、ゲームにおいて存在するグループ全てのグループ識別情報を含んでいる。一方、第3種別の物品は、ゲームにおいて存在するグループのうち一つ又は二つのグループ識別情報を含んでいる。
【0014】
第2種別の物品は、第2種別のキャラクターに対応付けられている。第2種別のキャラクターは、グループに属するキャラクターであり、そのグルーブのリーダーの仲間となるキャラクターや、イベントを発動するキャラクターである。第2種別の物品は、ゲームにおいて存在するグループのうち一つのグループ識別情報を含んでいる。
【0015】
また、第2種別の物品は、デッキと呼ばれる対戦ゲームに使用する複数の第2種別の物品の集合体の構築要素となる。但し、デッキの構築要素とすることができる第2種別の物品は、ゲームに使用する第1種別の物品又は第3種別の物品に含まれているグループ識別情報と同じグループ識別情報を含む第2種別の物品に限られる。すなわち、ゲームに使用する第1種別の物品又は第3種別の物品に含まれているグループ識別情報と同じグループ識別情報を含む第2種別の物品が、ゲームに使用するデッキの構築要素することができる。このようにすることにより、リーダーとなる第1種別のキャラクターの仲間や同様なエピソードに登場する第2種別のキャラクターのみが、ゲームに登場することになり、ゲームにストーリー性を与えることができる。
【0016】
第4種別の物品は、特定のキャラクターと対応付けられておらず、第2種別の物品をゲームの場に登場させるためのコストの代価となるものである。また、第4種別の物品は、グループを識別するグループ識別情報を含まない。
【0017】
以下の説明では、1種別の物品、第2種別の物品、第3種別の物品、及び第4種別の物品がゲームカードである場合を説明するが、これに限られない。例えば、立体形状のフィギュア等でも良い。
【0018】
図1は本実施形態に係るゲーム玩具1を説明するための概略図である。図1に示すように、ゲーム玩具1は、ゲームカード2と、プレイシート3とが含まれる。
【0019】
ゲームカード2は、上記で説明したゲーム物品に相当し、プレーヤが保有するカードである。プレーヤは、購入、プレーヤ同士での交換、又は所定の条件をクリアしたプレーヤに対しての配布等によってゲームカード2を取得することができる。
【0020】
ゲームカード2は、表面と裏面とから構成される。ゲームカード2の裏面は、いずれの種類であっても同一の絵柄、文字等のいずれか1つが記されている。即ち、ゲームカード2の裏面からは、表面(ゲームカード2がどのようなカードであるか認識できる面)が識別不可能な形態となっている。図2は、ゲームカード2の裏面の一例である。
【0021】
ゲームカード2には正位置があり、ユーザから見てゲームカード2の表面に記されている内容がそのまま判断できる状態が正位置である。以下の説明では、ゲームカード2の配置状態が正位置である状態をアクティブ状態と呼ぶ。ゲームカード2の配置状態が正位置から90度回転された横向きの状態をレスト状態と呼ぶ。尚、予め所定の向きをアクティブ状態として決めておき、所定の向きからゲームカードの向きを変更した場合をレスト状態として決めておいても良い。
【0022】
本実施の形態のゲームカード2の表面は複数種類用意されている。ゲームカード2の表面は、記されている情報の種類によって異なる。以下の説明では、グループ識別情報である色情報を有していないゲームカード2としてコストカード10(第4種別ゲーム物品に相当)を例にして説明する。また、色情報を有しているゲームカード2としてキャラクターカード20(第2種別ゲーム物品に相当)、通常のリーダーカード30(第3種別ゲーム物品に相当)、マルチリーダーカード40(第1種別ゲーム物品に相当)、ステージカード50(第2種別ゲーム物品に相当)、及びイベントカード60(第2種別ゲーム物品に相当)を例にして説明する。しかし、色情報を有しないカードと色情報を有するカードとがあれば、ゲームカード2の種類はいくつ設けても良い。
【0023】
色情報は、キャラクターカード20、リーダーカード30、マルチリーダーカード40、ステージカード50、及びイベントカード60に対応付けられたキャラクターが属するグループを識別する色の情報である。色情報は、キャラクターカード20、リーダーカード30、マルチリーダーカード40、ステージカード50、及びイベントカード60の同一位置に配置されている。本実施の形態では、キャラクターのグループを合計6グループとし、各グループに、赤色、緑色、青色、紫色、黒色、黄色のいずれかの色情報を割り当てる。そして、色情報の配置部となる六角形を6等分した三角領域毎にひとつの色情報を割り当てる例を説明する。尚、グループ数、又は、各グループを示す色は、適時変更可能である。
【0024】
同じ色情報を有するキャラクターカード20、リーダーカード30、マルチリーダーカード40、ステージカード50、及びイベントカード60に対応付けられているキャラクターは、同じグループに属していることを意味する。グループはチーム(仲間)、エピソード等である。そして、後述するように、デッキは、リーダーカード30及びマルチリーダーカード40の色情報と同一の色情報を持つキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60から構築可能である。これにより、ゲームにストーリー性を持たせることができる。
【0025】
<コストカード10>
コストカード10は、第4種別の物品に相当する。
【0026】
図3は、コストカードの表面の一例を示す図である。コストカード10は、第1機能及び第2機能を果たすカードである。第1機能は、キャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60をユーザの手札からプレイシート3に配置するためのコストの要素となる機能である。本カードゲームでは、プレイシート3に配置されているコストカード10の枚数に応じて、手札からプレイシート3に配置できるゲームカード2が制限される。即ち、手札からゲームカード2をプレイシート3に配置するには、ゲームカード2の条件に合致した枚数分のコストカード10が必要となる。ゆえに、コストカード10は、手札からプレイシート3にゲームカード2を配置するための条件の要素となり、これがコストカード10の第1機能である。
【0027】
第2機能は、該コストカード10と組み合わせたキャラクターカード20、リーダーカード30、又はマルチリーダーカード40の攻撃値を上昇させる機能である。本カードゲームでは、プレイシート3に配置されているコストカード10は、キャラクターカード20、リーダーカード30、又はマルチリーダーカード40と組み合わせて使用することが可能である。ユーザが自身のターンで、コストカード10と、キャラクターカード20、リーダーカード30、又はマルチリーダーカード40と、組み合わせることによって、組み合わせたキャラクターカード20、リーダーカード30、又はマルチリーダーカード40の攻撃値が上昇する。
【0028】
コストカード10には、図3に示す通り、コストカードであることがわかる情報であるカード種別情報11と、コストカード10の第2機能に関する情報である第2機能情報12とが記されている。図3に示す例では、「自ターン時に+1000」が第2機能情報12として記載されている。この例では、キャラクターカード20、リーダーカード30、又はマルチリーダーカード40と、組み合わせることによって、キャラクターカード20、リーダーカード30、又はマルチリーダーカード40の攻撃値が“1000”上昇することを意味する。
【0029】
<キャラクターカード20>
キャラクターカード20は、第2種別の物品に相当する。
【0030】
図4は、キャラクターカード20の表面の一例を示す図である。キャラクターカード20には、カード種別情報11、カード識別情報21、パワー情報22、キャラクター名23、キャラクター画像24、コスト情報25、色情報配置部26、及び色情報27が記されている。
【0031】
カード種別情報11は、該カードの種別が記載され、キャラクターカード20の場合はキャラクターカードであることがわかる情報である。カード識別情報21は、ゲームカード2を一意に識別する情報であり、カード番号等である。パワー情報22は、対戦相手のゲームカード2に対する攻撃値を示す数値情報である。キャラクター名23は、該キャラクターカード20に対応付けられたキャラクターのキャラクター名である。キャラクター画像24は、該ゲームカードに対応付けられているキャラクターの絵柄である。
【0032】
コスト情報25は、ユーザが手札から該キャラクターカード20をプレイシート3に配置するに必要な必要コストの数値等である。図4の例では、コスト情報25は「2」であり、該キャラクターカード20をプレイシート3に配置するためには、コストカード10が2枚必要であることを示している。
【0033】
色情報配置部26は、該キャラクターカード20に対応付けられたキャラクターが属するグループに対応する色情報27が配置される部である。本実施の形態は、キャラクターのグループを合計6グループとしているので、色情報配置部26は六角形状をしており、その六角形状が6等分された三角形状毎にひとつの色情報27が割り当てられる。そして、色情報27が示す色がそのキャラクターが属するグループを示す。キャラクターカード20の色情報27はひとつだけである。図4のキャラクターカード20の例は“赤”の色情報27の例を示しており、キャラクターカード20のキャラクター1がグループ“赤”に属することを示している。尚、図4の例は色情報27をテキストで示したが、割り当てられた三角形状をグループの色に着色することにより、色情報27を示しても良い。例えば、図4の色情報27の三角形状を“赤”に着色するようにしても良い。
【0034】
<リーダーカード30>
リーダーカード30は、第3種別の物品に相当する。
【0035】
図5は、リーダーカード30の表面の一例を示す図である。リーダーカード30には、カード種別情報11、カード識別情報21、パワー情報22、キャラクター名23、キャラクター画像24、色情報配置部26、色情報27、及びライフ情報28が記されている。
【0036】
カード種別情報11は、該カードの種別が記載され、キャラクターカード30の場合はリーダーカードであることがわかる情報等である。カード識別情報21は、ゲームカード2を一意に識別する情報であり、カード番号等である。パワー情報22は、対戦相手のゲームカード2に対する攻撃値を示す数値情報である。キャラクター名23は、該リーダーカード30に対応付けられたキャラクターのキャラクター名である。キャラクター画像24は、該リーダーカード30に対応付けられているキャラクターの絵柄である。尚、該リーダーカード30に対応付けられたキャラクターは、色情報27で特定されるグループのリーダーとなるキャラクターである。
【0037】
色情報配置部26は、キャラクターカード20と同様に、該リーダーカード30に対応付けられたキャラクターが属するグループに対応する色情報27が配置される部である。本実施の形態は、キャラクターのグループを合計6グループとしているので、色情報配置部26は六角形状をしており、その六角形状が6等分された三角形状毎にひとつの色情報27を割り当てる。そして、色情報27が示す色がそのキャラクターが属するグループを示す。リーダーカード30の色情報27は一つ又は二つだけである。図5のリーダーカード30の例は“赤”の色情報27の例を示しており、リーダーカード30のリーダー1がグループ“赤”に属することを示している。尚、図5の例は色情報27をテキストで示したが、割り当てられた三角形状をグループの色に着色することにより、色情報27を示しても良い。例えば、図5の色情報27の三角形状を“赤”に着色するようにしても良い。尚、リーダーカード30の色情報27は一つ又は二つだけとしたが、全クループ数未満の数でも良い。
【0038】
尚、リーダーカード30の色情報27は、デッキを構築する際の指針になるものであり、リーダーカード30をゲームに使用する場合、ゲームに使用するデッキは、リーダーカード30の色情報27と同一の色情報27を持つキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60から構築することができる。例えば、“赤”の色情報27を持つリーダーカード30をゲームに使用する場合、“赤”の色情報27を持つキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60から、ゲームに使用するデッキを構築することができる。
【0039】
ライフ情報28は、後述するプレイシート3のライフエリアにゲーム開始時に載置可能なキャラクターカード20の枚数である。
【0040】
<マルチリーダーカード40>
マルチリーダーカード40は、第1種別の物品に相当する。
【0041】
図6は、マルチリーダーカード40の表面の一例を示す図である。マルチリーダーカード40には、カード種別情報11、カード識別情報21、パワー情報22、キャラクター名23、キャラクター画像24、色情報配置部26、色情報27、及びライフ情報28が記されている。
【0042】
カード種別情報11は、該カードの種別が記載され、マルチリーダーカード40の場合はリーダーカードであることがわかる情報等である。カード識別情報21は、ゲームカード2を一意に識別する情報であり、カード番号等である。パワー情報22は、対戦相手のゲームカード2に対する攻撃値を示す数値情報である。キャラクター名23は、該マルチリーダーカード40に対応付けられたキャラクターのキャラクター名である。キャラクター画像24は、該マルチリーダーカード40に対応付けられているキャラクターの絵柄である。尚、該マルチリーダーカード40に対応付けられたキャラクターは、色情報27で特定されるグループのリーダーとなるキャラクターである。
【0043】
色情報配置部26は、キャラクターカード20と同様に、該マルチリーダーカード40に対応付けられたキャラクターが属するグループに対応する色情報27が配置される部である。
【0044】
マルチリーダーカード40がリーダーカード30と異なる所は、リーダーカード30は全グループのうち一部(一つ又は二つ)のグループの色情報27が色情報配置部26に配置されているのに対し、マルチリーダーカード40は全グループの色情報27(赤、緑、青、紫、黒、黄)が色情報配置部26に配置されている点である。これにより、マルチリーダーカード40を使用する場合、全てのグループの色情報27(赤、緑、青、紫、黒、黄)のキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60によりデッキを構築することが可能である。すなわち、色情報27が異なるキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60によりひとつのデッキ(混色デッキ)を構築することが可能である。
【0045】
マルチリーダーカード40を設ける理由のひとつは、ゲームカード2の所有枚数の少ないユーザのためである。本ゲームでは、上述したように、使用するリーダーカード30の色情報27と同じ色情報27を持つキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60からしかデッキを構築することはできない。しかし、ゲームカード2の所有枚数が少ないと、リーダーカード30と同一の色情報27を持つキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60を、デッキを構築するために必要となる枚数(例えば、50枚)を揃えることができないことが予想される。このようなケースを放置することは、ユーザにとって酷である。そこで、全ての色情報27を持つマルチリーダーカード40を用意することにより、このような課題を解決する。
【0046】
他の理由は、本ゲームは、ストーリー性を重んじているため、キャラクターカード20等のキャラクターはいずれかのグループに属することになるが、かならずしも、キャラクターカード20等の特定キャラクターはひとつのグループだけに属しているとは限らないということである。このような場合、キャラクターカード20等に複数の色情報27を持たせることも可能である。しかし、同一のキャラクターではあるが、異なる色情報27を持った複数種類のキャラクターカード20等が存在することになりかねず、ストーリー性が薄れ、また、煩雑となる。そこで、複数のグループに属するキャラクターに対応付けられたキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60から、デッキを構築することが可能なように、全ての色情報27を持つマルチリーダーカード40を用意することにより、このような課題を解決する。
【0047】
上記のような例としては、期間限定で販売されるパッケージに含まれるゲームカード2だけでデッキを構築して、ゲームを行うようなイベント等がある。上述したように、期間限定で販売されるパッケージには異なる色情報27のゲームカード2が混在して販売される。ユーザは、このパッケージに含まれていたゲームカード2が全て同一の色情報27でなくても、マルチリーダーカード40を使用することにより、そのパッケージに含まれるゲームカード2だけでデッキを構築することが可能となる。尚、マルチリーダーカード40は、ユーザが取得できるように、イベントに参加するユーザにマルチリーダーカード40を配布する方法や、全てのパッケージにマルチリーダーカード40を含める方法、マルチリーダーカード40が含まれているパッケージについてはその旨を明記する方法がある。
【0048】
また、期間限定で販売されるパッケージに含まれるゲームカード2は、イベント等の終了後であっても、色情報27は単一のものであって、通常のルールの下に使用できるものであり、ユーザにとっても、パッケージに含まれるゲームカード2が無駄になることはない。
【0049】
ライフ情報28は、後述するプレイシート3のライフエリアにゲーム開始時に載置可能なキャラクターカード20の枚数である。
【0050】
<ステージカード50>
ステージカード50は、第2種別の物品に相当する。
【0051】
図7は、ステージカード50の表面の一例を説明するための図である。ステージカード50は、プレイシート3に配置する(場に登場させる)ことによって、ステージカード50に記されている効果がゲーム進行において発揮される。
【0052】
ステージカード50には、カード種別情報11、カード識別情報21、コスト情報25、色情報配置部26、色情報27、ステージ画像51、ステージ名52、及びステージ効果情報53が記されている。
【0053】
カード種別情報11は、該カードの種別が記載され、ステージカード50の場合はステージカードであることがわかる情報等である。カード識別情報21は、ゲームカード2を一意に識別する情報であり、カード番号等である。
【0054】
コスト情報25は、ユーザが手札から該ステージカード50をプレイシート3に配置するに必要なコスト情報であり、必要コストの数値等である。図7の例では、コスト情報25は「2」であり、該ステージカード50をプレイシート3に配置するためには、コストカード10が2枚必要であることを示している。
【0055】
色情報配置部26は、該ステージカード50に対応付けられたキャラクターが属するグループに対応する色情報27が配置される部である。上述したように、本実施の形態は、キャラクターのグループを合計6グループとしているので、色情報配置部26は六角形状をしており、その六角形状が6等分された三角形状毎にひとつの色情報27が割り当てられる。そして、色情報27が示す色がそのキャラクターが属するグループを示す。ステージカード50の色情報27はひとつだけである。図7のステージカード50の例は“赤”の色情報27の例を示しており、ステージカード50のキャラクターがグループ“赤”に属することを示している。
【0056】
ステージ名52はステージカード50に対応付けられたステージ(キャラクター)の名称である。ステージ画像51はステージ(キャラクター)の絵柄である。尚、ステージ画像51は、該ステージカード50が発揮する効果の少なくとも一部が直観的に分かる絵柄が一番好ましい。このようにすることによって、プレーヤが一つ一つのステージカード50の効果を覚えていなくても効果の一部が直観的に分かるため、カードが発揮する効果の把握のためにゲーム進行が滞る可能性がなくなりゲームの興趣性が失われることもない。
【0057】
ステージ効果情報53は、該ステージカード50がプレイシート3に配置されている際の効果に関する情報である。
【0058】
<イベントカード60>
イベントカード60は、第2種別の物品に相当する。
【0059】
図8は、イベントカード60の表面の一例を説明するための図である。イベントカード60は、プレイシート3に配置する(場に登場させる)ことによって、イベントカード60に記されているイベントの効果がゲーム進行において発揮される。
【0060】
イベントカード60には、カード種別情報11、カード識別情報21、コスト情報25、色情報配置部26、色情報27、イベント画像61、イベント名62、及びイベント効果情報63が記されている。
【0061】
カード種別情報11は、該カードの種別が記載され、イベントカード60の場合はイベントカードであることがわかる情報等である。カード識別情報21は、ゲームカード2を一意に識別する情報であり、カード番号等である。
【0062】
コスト情報25は、ユーザが手札から該イベントカード60をプレイシート3に配置するに必要なコスト情報であり、必要コストの数値等である。図8の例では、コスト情報25は「2」であり、該イベントカード60をプレイシート3に配置するためには、コストカード10が2枚必要であることを示している。
【0063】
色情報配置部26は、該イベントカード60に対応付けられたイベント(キャラクター)が属するグループに対応する色情報27が配置される部である。上述したように、本実施の形態は、キャラクターのグループを合計6グループとしているので、色情報配置部26は六角形状をしており、その六角形状が6等分された三角形状毎にひとつの色情報27が割り当てられる。そして、色情報27が示す色がそのキャラクターが属するグループを示す。イベントカード60の色情報27はひとつだけである。図8のイベントカード60の例は“赤”の色情報27の例を示しており、イベントカード60のキャラクターがグループ“赤”に属することを示している。
【0064】
イベント名62はイベントカード60に対応付けられたステージ(キャラクター)の名称である。イベント画像61はイベント(キャラクター)の絵柄である。尚、イベント画像61は、該イベントカード60が発揮する効果の少なくとも一部が直観的に分かる絵柄が一番好ましい。このようにすることによって、プレーヤが一つ一つのイベントカード60の効果を覚えていなくても効果の一部が直観的に分かるため、カードが発揮する効果の把握のためにゲーム進行が滞る可能性がなくなりゲームの興趣性が失われることもない。
【0065】
イベント効果情報63は、該イベントカード60がプレイシート3に配置されている際の効果に関する情報である。
【0066】
上述した各ゲームカード2には各ゲームカード2の種別を示すカード種別情報11を設けたが、各ゲームカード2の種別をカードの基本色で識別するようにしても良い。特に、第1種別ゲーム物品に相当するリーダーカード30及びマルチリーダーカード40と、第2種別ゲーム物品に相当するキャラクターカード20、ステージカード50及びイベントカード60と、はカードの色彩自体が異なるようにすることが好ましい。第1種別ゲーム物品に相当するリーダーカード30及びマルチリーダーカード40は、デッキを構築する要素とはならず、キャラクターカード20、ステージカード50及びイベントカード60はデッキを構築する要素となるため、キャラクターカード20、ステージカード50及びイベントカード60が同一の色彩であれば、リーダーカード30及びマルチリーダーカード40と、キャラクターカード20、ステージカード50及びイベントカード60と、の色彩が異なっていても良いからである。更に、リーダーカード30とマルチリーダーカード40との色彩も、異なっていても良い。
【0067】
<プレイシート3>
次に、プレイシート3について図1を用いて説明する。図1に示した例では、プレイシート3の上部が対戦相手側になるように示している。図1に示す通り、プレイシート3は矩形、例えば長方形の形で形成されている。プレイシート3は、持ち運びが可能なように、折りたたみ可能に形成されているのが好ましい。更に、折りたたんだ結果のサイズがゲームカード2と同等の大きさになるように形成されていると、ゲームカード2と一体にして持ち運べるため好ましい。
【0068】
プレイシート3には、複数のエリア(領域)が形成されている。この複数のエリアは、プレーヤがゲームカード2を配置する場所を示している。以下の説明では、デッキエリア31、キャラクターエリア32、リーダーエリア33、ステージエリア34、コストデッキエリア35、コストエリア36、ライフエリア37、場外エリア38という名称の8つのエリアがある例を用いて説明する。なお、この8つのエリアは、各々の役割が異なるものであればよく、エリアの名称は、プレーヤがプレイするうえで理解できるものであればどのようなものであってもよい。
【0069】
図1に示すように、対戦相手側になるプレイシート3の端部(第1端部に相当)に沿ってキャラクターエリア32が形成される。後述するようにキャラクターエリア32は、対戦の中心となるキャラクターカード20が配置されるエリアであるため、対戦相手が視認し易いように対戦相手側の近傍に配置される。コストエリア36は、対戦相手側の反対側にあるユーザ側の端部(第2端部に相当)に沿って形成される。後述するようにコストエリア36は、ユーザの操作が必要となるコストカード10が配置されるエリアであるため、ユーザ側の近傍に配置されている。デッキエリア31、リーダーエリア33、ステージエリア34、及び場外エリア38は、キャラクターエリア32とコストエリア36との間に形成される。ライフエリア37及びコストデッキエリア35は、対戦相手側の端部とユーザ側の端部との間に挟まれている端部(第3端部に相当)に沿って形成される。図1に示した例では、ライフエリア37及びコストデッキエリア35は、プレイシートの左側の端部に沿って形成されている。
【0070】
デッキエリア31は、ユーザが構築したデッキが、ゲームカード2を識別不可能な状態にして積み上げられる領域である。即ち、デッキエリア31には、表面を下にしたゲームカード20が重ねられて載置される。
【0071】
キャラクターエリア32は、コストカード10及びキャラクターカード20を配置することが可能なエリアである。キャラクターカード20は、コスト情報25の値が、コストエリア36に配置されているコストカード10の枚数の合計値以下の場合、ユーザの手札から配置される。キャラクターエリア32に配置されるコストカード10は、コストエリア36からの移動によって配置されるが、コストエリア36にアクティブ状態で配置されているコストカード10が移動可能となる。キャラクターエリア32に配置されるコストカード10は、その一部が隠れるように、キャラクターカード20の下に重ねて配置される。以下の説明では、キャラクターカード20の下にコストカード10を重ねて配置することを、“キャラクターカード20にパワーを付与する”と記載する。このパワーの付与によって、キャラクターカード20の攻撃値が上昇する。以下の説明では、説明を簡略化するためにコストカード10を1枚重ねるごとにキャラクターカード20の攻撃値が“1000”上昇する例を用いて説明する。
【0072】
キャラクターエリア32に配置されているキャラクターカード20は、対戦相手のキャラクターエリア32に配置されているキャラクターカード20と、リーダーエリア33に配置されているリーダーカード30又はマルチリーダーカード40と、のいずれかを攻撃することが可能である。
【0073】
リーダーエリア33は、リーダーカード30又はマルチリーダーカード40と、コストカード10と、が配置されるエリアである。リーダーエリア33のリーダーカード30又はマルチリーダーカード40は、ゲーム開始時から配置される。リーダーエリア33に配置されるコストカード10は、コストエリア36からの移動によって配置されるが、コストエリア36にアクティブ状態で配置されているコストカード10が移動可能となる。リーダーエリア33に配置されるコストカードは、その一部が隠れるように、リーダーカード30又はマルチリーダーカード40の下に重ねて配置される。以下の説明では、リーダーカード30又はマルチリーダーカード40の下にコストカード10を重ねて配置することを、“リーダーカード30又はマルチリーダーカード40にパワーを付与する”と記載する。このパワーの付与によって、リーダーカード30又はマルチリーダーカード40の攻撃値が上昇する。
【0074】
以下の説明では、説明を簡略化するために、コストカード10を1枚重ねるごとにリーダーカード30又はマルチリーダーカード40の攻撃値が“1000”上昇する例を用いて説明する。また、キャラクターカード20へのパワーの付与同様に、リーダーカード30又はマルチリーダーカード40へのパワーの付与でもコストカード10を1枚重ねるごとに攻撃値が“1000”上昇する例を用いているが、キャラクターカード20へのパワーの付与とリーダーカード30又はマルチリーダーカード40へのパワーの付与とで上昇値が異なっても良い。
【0075】
ステージエリア34は、ステージカード50を配置することが可能なエリアである。ステージカード50は、コスト情報25の値が、コストエリア36に配置されているコストカード10の枚数の合計値以下の場合、ユーザの手札から配置される。
【0076】
コストデッキエリア35は、コストカード10を配置することが可能なエリアである。ゲーム開始時には、コストデッキエリア35には予め決められた枚数のコストカード10が重ねて載置されている。以下の説明では、説明の簡略化のために、ゲーム開始時のコストデッキエリアには10枚のコストカード10が重ねて載置されているものとして説明する。
【0077】
コストエリア36は、コストデッキエリア35から所定枚数のコストカード10が配置されるエリアである。以下の説明では、コストデッキエリア35から2枚のコストカード10を引いて配置する例を用いて説明する。
【0078】
ライフエリア37は、キャラクターカード20、ステージカード50、イベントカード60の少なくともいずれかのゲームカードが、リーダーエリア33に配置されているリーダーカード30又はマルチリーダーカード40のライフ情報27に記されている数値分配置されるエリアである。
【0079】
場外エリア38は、使用済みのゲームカード2が配置されるエリアである。
【0080】
<ゲームの準備>
ユーザは、自身のプレイシート3と対戦相手のプレイシート3とを対面させて配置する。
【0081】
ここで、ユーザが使用するデッキについて説明する。図9はデッキを説明するための図である。上述したように、デッキは、使用するリーダーカードと同一の色情報27を持つキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60から構築することができる。例えば、図9に示されるように、使用するリーダーカードが単一の色情報27である「赤」を持つリーダーカード30である場合、色情報27が「赤」であるキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60から、デッキを構築することができる。一方、使用する使用するリーダーカードがマルチリーダーカード40である場合、全てのキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60からデッキを構築することができる。すなわち、全グループの色情報27である「赤」、「緑」、「青」、「紫」、「黒」、「黄」のいずれかを持つキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60からデッキ(混色デッキ)を構築することができる。
【0082】
本実施の形態では理解を容易にするため、まず、ユーザが使用するリーダーカードが単一の色情報27であるリーダーカード30である場合を説明する。
【0083】
ユーザは同一の色情報27が付されているキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60を選択して、デッキエリア31に配置するデッキを構築する。構築するデッキの枚数は予め定められている。以下の説明では一例として50枚を例にして説明する。構築したデッキは表面を伏せた状態でデッキエリア31に配置する。
【0084】
ユーザは、構築したデッキと同一の色情報が付されているリーダーカード30を1枚選択して、リーダーエリア33に表向きで配置する。
【0085】
所定数のコストカード10をコストデッキエリア35に配置する。以下の説明では一例として10枚を例にして説明する。
【0086】
ユーザはデッキエリア31の配置されているゲームカードから手札として所定の枚数のゲームカードを引く。ここでは5枚のゲームカード2を引くものとする。
【0087】
ユーザはデッキエリア31の配置されているゲームカード2を、リーダーエリア33に配置されているリーダーカード30のライフ情報28に記されている数の枚数分を引いてライフエリア37に伏せて配置する。
【0088】
<ゲームの流れ>
ゲームが開始されると、対戦相手との間で先攻と後攻とが決められ、先攻のプレーヤから交互にターンが繰り返される。
【0089】
各ターンは、リフレッシュフェイズ、ドローフェイズ、コストフェイズ、メインフェイズ、及びエンドフェイズ等の複数のフェイズから構成される。以下の説明では説明の簡略化のために5つのフェイズを例にして説明するが、各ターンのフェイズの種類はいくつでもよい。
【0090】
リフレッシュフェイズでは、プレイシート3(場)に配置されているゲームカード2をアクティブ状態にする。また、キャラクターエリア32及びリーダーエリア33に配置されているコストカード10をコストエリア36にアクティブ状態にして戻す。
【0091】
ドローフェイズでは、デッキエリア31からゲームカード2を1枚引いて手札に加える。
【0092】
コストフェイズでは、コストデッキエリア35からコストカード10を2枚引いてコストエリア36にアクティブ状態で配置する。
【0093】
メインフェイズでは、
・手札からキャラクターカード20をキャラクターエリア32に配置する
・手札からステージカード50をステージエリア34に配置する
・イベントカード60をプレイシート3に出す
の少なくともいずれか1つを行う。このとき、コスト情報25の値がコストエリア36に配置されているアクティブ状態のコストカード10の枚数以下であるキャラクターカード20、ステージカード40、及びイベントカード50を、手札からプレイシート3にアクティブ状態で配置する。
【0094】
次に、メインフェイズでは、ステージカード50及びイベントカード60の効果を発動することが可能である。効果を発動したステージカード50は、アクティブ状態からレスト状態にする。効果を発動したイベントカード60は、場外エリア38に移動する。
【0095】
更に、メインフェイズでは、キャラクターカード20及びリーダーカード30にパワーを付与することが可能である。
【0096】
続いて、対戦相手に対して攻撃を実行する。ユーザは、自エリアのキャラクターエリア32に配置されているキャラクターカード20、又はリーダーエリア33に配置されているリーダーカード30の中から、攻撃に使用するゲームカード2(攻撃カード)を決定する。次に、攻撃先となる対戦相手のキャラクターエリア32に配置されているキャラクターカード20、又はリーダーエリア33に配置されているリーダーカード30(攻撃先カード)を決定する。攻撃カードを用いて、攻撃先カードを攻撃する。対戦の勝敗は、攻撃カードのパワー情報22の数値が攻撃先カードのパワー情報の数値よりも上回るか否かによって決定する。攻撃先カードであるキャラクターカード20よりも上回ると勝利となる。
【0097】
攻撃先カードがキャラクターカード20であり、攻撃カードのパワー情報22の数値が攻撃先カードのパワー情報の数値よりも上回る場合、該自ターンでのバトルにおいてユーザが勝利したことなる。攻撃を受けた対戦相手は、攻撃を受けたキャラクターカード20を場外エリア38に配置する。
【0098】
攻撃先カードがリーダーカード30であり、攻撃カードのパワー情報22の数値が攻撃先のリーダーカード30のパワー情報22の数値よりも上回る場合、該自ターンでのバトルにおいてユーザが勝利したことなる。攻撃を受けた対戦相手は、ライフエリア37に配置されているゲームカード1枚を手札に加える。この時に、対戦相手が手札に加えるゲームカードがライフエリア37に無い場合、ユーザの勝利となり、ゲームが終了する。
【0099】
エンドフェイズでは、プレイシート3にレスト状態で配置されているゲームカード2をアクティブ状態に変更して終了する。
【0100】
<実施例1>
本実施の形態における実施例1では、メインフェイズにて手札がプレイシート3に配置され、更にキャラクターカード20にコストが付与される例を用いて説明する。本実施例では、図10に示す通り、手札にキャラクターカード20_1があり、プレイシート3には、
・キャラクターエリア32にキャラクターカード20_2と20_3との2枚
・リーダーエリア37にリーダーカード30が1枚
・コストエリア36にアクティブ状態のコストカード10_1から10_3の3枚
が配置されている状態の例を用いて説明する。
【0101】
ユーザは、メインフェイズで、手札にあるコスト情報25が“2”、攻撃値情報25が“3000”のキャラクターカード20_1を、キャラクターエリア32に配置しようとする。ここでは、キャラクターカード20_1のコスト情報25が“2”であるため、コストエリア36に配置されているアクティブ状態の3枚のコストカード10のうち2枚がレスト状態になり、キャラクターエリア32にキャラクターカード20_1が配置される。この時のプレイシート3のゲームカード2の配置は、図11に示すように、
・キャラクターエリア32にキャラクターカード20_1から20_3の3枚
・リーダーエリア37にリーダーカード30が1枚
・コストエリア36にレスト状態のコストカード10_1及び10_2の2枚と、アクティブ状態のコストカード10_3が1枚
が配置されている状態になる。
【0102】
更に、ユーザは、キャラクターカード20_3に対してコストを付与する。この時のプレイシート3のゲームカード2の配置は、図12に示すように、アクティブ状態だったコストカード10_3がキャラクターカード20_3の下に配置される。パワーの付与毎に攻撃値が1000上昇するため、コストカード10_3の上に配置されているキャラクターカード20_3の攻撃値情報25は、2000から3000に上昇する。
【0103】
<実施例2>
本実施の形態における実施例2では、リーダーカード30に複数のパワーが付与される例を説明する。本実施例では、図10に示す通り、手札にキャラクターカード20_1があり、プレイシート3には、
・キャラクターエリア32にキャラクターカード20_2と20_3との2枚
・リーダーエリア37にリーダーカード30が1枚
・コストエリア36にアクティブ状態のコストカード10_1から10_3の3枚
が配置されている状態の例を用いて説明する。
【0104】
ユーザは、メインフェイズで、リーダーカード30_1に対してコストを2つ付与する。この時のプレイシート3のゲームカード2の配置は、図13に示すように、アクティブ状態だったコストカード10_1及び10_2がリーダーカード30_1の下に配置される。パワーの付与毎に攻撃値が1000上昇するため、コストカード10_1及び10_2の上に配置されているリーダーカード30_1の攻撃値情報25は、5000から7000に上昇する。
【0105】
尚、上記説明では、パワー情報22を対戦相手に対する攻撃値として説明したが、攻撃値及び対戦相手から自ゲームガード2に対する攻撃の防御値の少なくともいずれか一方であっても良い。このようにすると、対戦内容のバリエーションが増え、ゲームの興趣性が向上する。
【0106】
本実施の形態によると、コストカード10は、該コストカード10と組み合わせたゲームカードの攻撃値が上昇する機能を第2機能として果たすように構成されているため、組み合わせるゲームカードによってゲーム進行が多様になり、ゲームの興趣性が向上する。
【0107】
<実施例3>
実施例3は、マルチリーダーカード40を用いる例である。
【0108】
上述したように、ゲームに使用するデッキは、同一の色情報27を持つキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60からしかデッキを構築することはできない。これは、キャラクターの属するグループ(仲間、エピソード)という概念を導入することにより、ゲームのストーリー性を重視するためである。
【0109】
しかし、グループのリーダー以外のキャラクターも異なるグループ間で共闘する場合もあり、このような状況をゲームにおいて実現したい場合もあると思われる。この課題を解決する方法として、キャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60の色情報27を複数にすることも考えられるが、この場合、グループ(仲間、エピソード)という概念が曖昧になってしまう恐れがある。
【0110】
そこで、実施例3は、それぞれは単一の色情報27のゲームカード2であるが、そのゲームカード2が複数枚パッケージされた所定のパックを提供する。各パックは、同一の色情報27を持つゲームカード2とは限らず、異なる色情報27のゲームカード2も含まれる。このようなパックを複数種類提供する。この複数種類のパックは、異なる色情報27のゲームカード2が含まれ、ゲームカード2に対応付けられたキャラクターは本来同じグループに属するのものではないが、各キャラクター同士は何らかの関係にある特定のキャラクターである。一方、マルチリーダーカード40は、各パックに1枚含める。または、マルチリーダーカード40が含まれているパックを予め設定し、そのパックにはマルチリーダーカード40が含まれていることを明記する方法でも良い。
【0111】
そして、異なるグループに属するキャラクターに対応付けられたキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60からデッキを構築可能にするために、マルチリーダーカード40を用いる。マルチリーダーカード40は、全ての色情報27を持っているので、パックにより提供された異なる色情報27のキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60から、デッキ(混色デッキ)を構築することが可能である。このように構築されたデッキ(混色デッキ)を用いる以外は、デッキ(混色デッキ)の構築要素となるキャラクターカード20、ステージカード50、及びイベントカード60の使用方法は、上述した実施の形態及び実施例と同様である。また、マルチリーダーカード40の使用方法は、上述した実施の形態及び実施例と同様である。
【0112】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【0113】
[付記1]
ゲーム玩具であって、
第1種別の物品と、デッキを構築する要素となる第2種別の物品と、
を備え、
前記第1種別の物品は、第1種別のキャラクターに対応付けられ、
前記第2種別の物品は、第2種別のキャラクターに対応付けられ、
前記第1種別の物品は、視覚的に識別可能な複数の識別情報を含み、
前記第2種別の物品は、前記複数の識別情報のいずれか一つの視覚的に識別可能な識別情報を含み、
前記識別情報は、前記第1種別のキャラクター及び第2種別のキャラクターが属するグループを識別する識別情報であり、
前記デッキは、前記第1種別の物品の複数の識別情報のいずれかを含む第2種別の物品から構築可能である、
ゲーム玩具。
【0114】
[付記2]
前記第1種別の物品は、前記第2種別のキャラクターが属する全てのグループの識別情報を含んでいる、
付記1に記載のゲーム玩具。
【0115】
[付記3]
第3種別の物品を備え、
前記第3種別の物品は、前記第1種別のキャラクターに対応付けられ、
前記第3種別の物品は、前記複数の識別情報のいずれか一つ又二つの視覚的に識別可能な識別情報を含み、
前記デッキは、前記第3種別の物品の識別情報と同一の識別情報を含む第2種別の物品から構築可能である、
付記1又は付記2に記載のゲーム玩具。
【0116】
[付記4]
前記識別情報は、前記第1種別の物品、前記第2種別の物品、及び前記第3種別の物品の同一位置に配置されている、
付記1から付記3のいずれかに記載のゲーム玩具。
【0117】
[付記5]
前記識別情報は、色情報である、
付記1から付記4のいずれかに記載のゲーム玩具。
【0118】
[付記6]
前記第1種別の物品は、複数種類の色情報を隣接した態様で含んでいる、
付記1から付記5のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【0119】
[付記7]
前記第1種別の物品及び前記第3種別の物品と、前記第2種別の物品と、が視覚的に区別可能に構成されている、
付記1から付記6のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【0120】
[付記8]
前記第2種別の物品のうち特定のキャラクターに対応付けられた第2種別の物品のみが、前記第1種別の物品の利用時におけるデッキを構築する要素とすることが可能である、
付記1から付記7のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【0121】
[付記9]
キャラクターに対応付けられておらず、前記識別情報を含まない第4種別の物品を備え、
前記第1種別の物品、前記第2種別の物品及び前記第3種別の物品は、視覚的に識別可能なキャラクター情報を含み、
前記キャラクター情報は、前記第2種別の物品を場に配置するのに必要なコスト情報を含み、
前記第4種別の物品は、前記コスト情報の対価となる、
付記1から付記8のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【0122】
[付記10]
前記キャラクター情報と前記識別情報とは、重ならない態様にて、前記第1種別の物品、前記第2種別の物品及び前記第3種別の物品に配置される、
付記1から付記9のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【0123】
[付記11]
前記キャラクター情報は、対戦相手のゲーム物品に対する攻撃値を示す攻撃値情報を含み、
前記第4種別の物品は、前記攻撃値情報を上昇させる対価となる、
付記1から付記10のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【0124】
[付記12]
前記第1種別の物品、前記第2種別の物品、前記第3種別の物品及び前記第4種別の物品が配置される場となるプレイシートを備える、
付記1から付記11のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【0125】
[付記13]
前記プレイシートは、視覚的に識別可能な第1配置エリアと、視覚的に識別可能な第2配置エリアと、視覚的に識別可能な第3配置エリアと、が設けられ、
前記第1配置エリアは、前記第1種別の物品又は前記第3種別の物品が配置されるエリアであり、
第2配置エリアは、前記第2種別の物品が配置されるエリアであり、
第3配置エリアは、前記第4種別の物品が配置されるエリアである、
付記1から付記12のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【0126】
[付記14]
前記プレイシートは、視覚的に識別可能な第4配置エリアが設けられ、
前記第4配置エリアは、前記デッキが配置されるエリアである、
付記1から付記13のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【0127】
[付記15]
前記第1種別の物品、前記第2種別の物品、前記第3種別の物品、及び第4種別の物品は、ゲームカードである、
付記1から付記14のいずれかにに記載のゲーム玩具。
【符号の説明】
【0128】
1 ゲーム玩具
2 ゲームカード
3 プレイシート
10 コストカード
20 キャラクターカード
30 リーダーカード
40 マルチリーダーカード
50 ステージカード
60 イベントカード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13