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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169164
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】解体材の集積装置
(51)【国際特許分類】
   B65F 5/00 20060101AFI20241128BHJP
   E04G 23/08 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
B65F5/00
E04G23/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086400
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 翔太郎
(72)【発明者】
【氏名】寺尾 勝倫
(72)【発明者】
【氏名】庭野 英治
(72)【発明者】
【氏名】松澤 敦行
(72)【発明者】
【氏名】田村 勇樹
【テーマコード(参考)】
2E176
3E025
【Fターム(参考)】
2E176DD64
3E025AA04
3E025AA07
3E025DA03
3E025DA05
3E025DA07
3E025DA09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】解体材の排出量の管理を行えるとともに、各フロアでの解体材の搬送効率が良好な解体材の集積装置を提供する。
【解決手段】既存建物の解体材を集積する解体材の集積装置1であって、解体材を下層階へ落下させるダストシュート2と、ダストシュート2の下方に設置される解体材集積庫10と、を備えている。解体材集積庫10は、フロア上に設置される支持体11と、支持体11の上部に設置される集積ホッパー21と、を含んで構成されている。集積ホッパー21には下端部に蓋体27が設けられ、蓋体27を回動することで開口部が形成され、開口部から解体材が落下する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存建物の解体材を集積する解体材の集積装置であって、
解体材を下層階へ落下させるダストシュートと、前記ダストシュートの下方に設置される解体材集積庫と、を備え、
前記解体材集積庫は、フロア上に設置される支持体と、前記支持体の上部に設置される集積ホッパーと、を含んで構成され、
前記集積ホッパーには下端部に蓋体が設けられ、当該蓋体を回動することで開口部が形成され、前記開口部から解体材が落下する
ことを特徴とする解体材の集積装置。
【請求項2】
前記支持体は、縦材と横材を直方体形状に組み合わせて形成されたフレームユニットを有し、
前記前記フレームユニットの下端部には、前記横材がコ字状に設置されて搬送用通路が設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の解体材の集積装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既存建物の解体材を集積する解体材の集積装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート系ガラ、鉄くずやボードくず等の既存建物の解体材を集積するための集積装置としては、種々の装置が知られている(例えば特許文献1または2参照)。特許文献1の集積装置は、各フロアに形成された貫通孔に据付固定される廃材投入用シュートと、廃材投入用シュートの分岐管部に接続される分別収集機と、各フロアの廃材投入用シュートを接続する接続用シュートとを備えている。特許文献2の集積装置は、外部足場に取り付けられたダストステージとダストシュートとを備えた投入装置であって、地上階に設置したダスト収納車にダストを落下させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5-321462号公報
【特許文献2】実開平9-209557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1または特許文献2の集積装置では、シュートの下方に設けられたダスト収納車に解体材を落下させて収容するようになっており、投入された解体材は順次ダスト収納車に落下する。そのため、解体材の排出量の管理が困難である問題があった。
また、ダストシュートの位置は固定されているので、各フロアで発生した解体材をダストシュートまで搬送する距離が長くなり搬送効率が悪いという問題もあった。
このような観点から、本発明は、解体材の排出量の管理を行えるとともに、各フロアでの解体材の搬送効率が良好な解体材の集積装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題を解決するための本発明は、既存建物の解体材を集積する解体材の集積装置であって、解体材を下層階へ落下させるダストシュートと、前記ダストシュートの下方に設置される解体材集積庫と、を備えている。前記解体材集積庫は、フロア上に設置される支持体と、前記支持体の上部に設置される集積ホッパーと、を含んで構成され、前記集積ホッパーには下端部に蓋体が設けられ、当該蓋体を回動することで開口部が形成され、前記開口部から解体材が落下することを特徴とする。よって、開口部は、蓋体が回動して、集積ホッパーの下端部に形成される開口部分である。
本発明の解体材の集積装置によれば、ダスト排出部の下端部の開口部を蓋体で塞ぐことで、解体材を一旦、集積ホッパーで受け止めることができる。一定量の解体材が収容される度に蓋体を回動させて解体材を落下させれば、解体材の排出量の管理を行うことができる。また、解体材集積庫は、ダストシュートの下方に設けられ、フロア上に載置されているので、容易に移設できる。ダストシュートを複数設ければ、解体材集積庫を移動させることで、解体材の投入口を各フロアの複数の個所に設置できる。したがって、各フロアでの解体材の搬送距離が短くなり搬送効率が良好となる。
【0006】
また、本発明の解体材の集積装置においては、前記支持体は、縦材と横材を直方体形状に組み合わせて形成されたフレームユニットを有し、前記フレームユニットの下端部には、横材がコ字状に設置されて搬送用通路が設けられる。
この発明によれば、解体材集積庫を構成する支持体が縦材と横材を直方体形状に組み合わせたフレームユニットで形成され、フレームユニットの下端部では横材がコ字状に設置されている。よって、フレームユニットを構成する横材が障害となることなく、フレームユニットの下方、中央部側に解体材を運搬するための搬送用通路を設置でき、運搬車を支持体の内側に進入させ易くなる。その結果、解体材の搬送効率を高めることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の解体材の集積装置によれば、解体材の排出量の管理を行えるとともに、各フロアでの解体材の搬送効率を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る解体材の集積装置の解体材集積庫を示した斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る解体材の集積装置の解体材集積庫を示した図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
図3】本発明の実施形態に係る解体材の集積装置を示した断面図である。
図4】本発明の実施形態に係る解体材の集積装置の解体材集積庫の支持体を示した平面図である。
図5】本発明の実施形態に係る解体材の集積装置の解体材集積庫のダスト排出部を開放した状態を示した正面図である。
図6】本発明の実施形態に係る解体材の集積装置の解体材集積庫を構築する手順を示した図であって、(a)はシュート部を支持体に設置する状態を示した斜視図、(b)はシュート部にダスト排出部を設置する状態を示した斜視図である。
図7】変形例に係る蓋体を示した図であって、(a)は閉塞状態を示した正面図、(b)は開放状態を示した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、既存建物の解体材を集積する解体材の集積装置である。具体的には、解体材の集積装置は、解体材を下層階へ落下させるダストシュートと、前記ダストシュートの下方に設置される、フロア上に設置する支持体の上部に設置する集積ホッパーを含む解体材集積庫と、で構成される。解体材の集積方法としては、集積ホッパーには下端部に蓋体が設けられ、当該蓋体を回動させることで開口部が形成され、前記開口部から解体材を落下させる方法である。
本発明の実施形態に係る解体材の集積装置について、添付した図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る解体材の集積装置の解体材集積庫を示した斜視図、図2は、解体材の集積装置の解体材集積庫を示した図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、図3は、解体材の集積装置を示した断面図、図4は、解体材の集積装置の解体材集積庫の支持体を示した平面図、図5は、解体材の集積装置の解体材集積庫のダスト排出部を開放した状態を示した正面図である。
【0010】
図1乃至図3に示すように、本実施形態に係る解体材の集積装置1は、既存建物を解体する際に発生する解体材を集積する装置である。集積装置1は、ダストシュート2(図3参照)と、解体材集積庫10と、を備えている。
【0011】
ダストシュート2は、図3に示すように、建物の解体時に発生する解体材を下層階へ落下させる立坑であって、解体を行う解体階となる上階から、解体を回収する回収階となる下階に亘って貫通している。ダストシュート2は、筒状に形成されている。ダストシュート2は、例えば既存のエレベータシャフトを利用して形成することができる。なお、ダストシュート2は、建築物の各フロアで、平面的に適度な間隔をあけて複数設けられている。ダストシュート2は、エレベータシャフトの他に、設備配管用のシャフトを利用して形成してもよい。シャフトの壁面には、解体材の投入用開口3が形成されている。エレベータシャフトや設備配管用のシャフトを利用してダストシュート2を形成した場合は、各階に形成された既設の開口(エレベータ扉用の開口や設備配管の貫通口など)を投入用開口3として利用できる。投入用開口3は、解体材を投入可能な大きさに形成されている。ダストシュート2は、既存のシャフトを利用して形成する構造に限定されるものではない。例えば回収階を除く各階の床スラブに貫通孔をあけ、最上階と回収階を除く途中階において貫通孔を合板等で囲んで床面から天井面に延びるシャフト壁を設置することで、ダストシュートを形成してもよい。なお、シャフト壁には、解体材の投入用開口を形成する。
一番下の投入用開口3の下方の位置には、上階から落下した解体材を受けて解体材集積庫10に向けて案内する緩衝ガイド部材4が設けられている。緩衝ガイド部材4は、コンクリートのブロック、または鋼材にて形成されており、上端面が解体材集積庫10の設置位置に向かって傾斜している。
【0012】
解体材集積庫10は、ダストシュート2から落下した解体材を集積するものであって、回収階のフロア5上にダストシュート2の下方に設置される。解体材集積庫10は、支持体11と集積ホッパー21とを備えている。
【0013】
支持体11は、集積ホッパー21を支持する部位であって、回収階のフロア5上に設置される。支持体11は、フォークリフト等を用いて、フロア5上を移設可能である。支持体11は、図1および図2に示すように、縦材12と横材13を直方体形状に組み合わせて形成されたフレームユニット14を有している。縦材12および横材13は、例えばH型鋼等の鉄骨にて構成されている。
フレームユニット14は、底部フレーム15と柱フレーム16と上部フレーム17とを備えている。底部フレーム15は、複数の横材13を平面視コ字状に組み合わせて形成されている。つまり、フレームユニット14は、下端部の一部が開放された構造になっている。底部フレーム15の内側は、荷受け台車(運搬車)18の収容スペースとなっている。荷受け台車18は、解体材を積み込んで運搬するものである。底部フレーム15の開放された部分(横材13が存在しない部分)は、荷受け台車18が通過する搬送用通路19となる。搬送用通路19を通じて、荷受け台車18を底部フレーム15の内側に出入りさせる。荷受け台車18には、収容袋が設けられている。収容袋に収容された解体材は、荷受け台車18をトラックへの搬送場所に移動させた後、収容袋から取り出してトラックに載せる。
【0014】
柱フレーム16は、上部フレーム17を支持する部材であって、縦材12を底部フレーム15の四隅に立設させて構成されている。4本の縦材12は、同じ長さ寸法を備え、上部フレーム17を水平に支持する。
上部フレーム17は、図4に示すように、集積ホッパー21を固定する部位であって、横材13を矩形形状に組み合わせて構成されている。上部フレーム17の4本の横材13のうち、1本の横材13は、着脱可能に取り付けられている。図6に示すように、集積ホッパー21の装着時には、1本の横材13を取り外して、上部フレーム17の一部を開放し、集積ホッパー21を横方向から上部フレーム17の内側に挿入させる。集積ホッパー21を上部フレーム17に固定した後に、取り外していた横材13を取り付けて固定する。これにより、集積ホッパー21は横材13により四方向を囲われる。
【0015】
集積ホッパー21は、ダストシュート2から落下した解体材を集めて貯めた後に荷受け台車18に送り込む装置であって、支持体11に設置される。集積ホッパー21は、シュート部22とダスト排出部23とを有している。
シュート部22は、ダストシュート2から落下した解体材を受け止めてダスト排出部23に送り込む部位であって、下方に向かうに連れて窄まる漏斗状を呈している。シュート部22は、台形の傾斜板24を四方に広がるように組み合わせて形成されている。シュート部22の下端部には、ダスト排出部23に解体材を送り込む投入口25が形成されている。投入口25は、傾斜板24の下端縁部に囲われて区画されており、矩形形状を呈している。4枚の傾斜板24のうち、互いに対向する一対の傾斜板24,24は、外側表面が上部フレーム17の互いに対向する一対の横材13,13の内側上縁部に係止されている。
【0016】
ダスト排出部23は、シュート部22で集められた解体材を貯める部位であって、シュート部22の下端に配置されている。ダスト排出部23は、貯留本体部26と蓋体27とを備えている。貯留本体部26は、断面矩形の筒状を呈しており、下方に向かうに連れて若干窄まっている。貯留本体部26の上端の開口部は、シュート部の投入口25と同形状を呈し、投入口25に接続されている。貯留本体部26の下端の開口部は、下方に向かって開口し、この開口部から解体材を下方の荷受け台車18に排出する。
【0017】
蓋体27は、貯留本体部26の下端の開口部を開閉する部位であって、ダスト排出部23に回動可能に設けられている。蓋体27は、側壁部28と回動部29とを備えている。側壁部28は、貯留本体部26の下端の開口部を挟んで一対設けられ、互いに平行に配置されている。側壁部28は、貯留本体部26の側面に設けられた回動ピン30を中心とする扇形状を呈し、円弧状部分が側面視で開口部の下方に位置するようになっている。回動部29は、貯留本体部26の下端の開口部を下方から塞ぐ部位であって、側壁部28の円弧状部分同士を繋ぐ曲面形状の板材である。蓋体27は、回動部29が貯留本体部26の下端の開口部の下方に位置するときに開口部を塞ぐ(図2参照)。
蓋体27は、図2および図5に示すように、開閉装置31によって上下方向に回動する。開閉装置31は、ウインチ32とワイヤ33とプーリ34とを備えている。ワイヤ33は、一端が蓋体27の下端部中央に接続され、他端がウインチ32に巻き掛けられている。プーリ34は、蓋体27の斜め上方に設置されており、ワイヤ33の途中部分は、プーリ34に掛けられている。ウインチ32は、支持体11の底部フレーム15の上に設置されている。貯留本体部26の下端の開口部を開放するに際しては、図5に示すように、ウインチ32でワイヤ33を巻き取る。すると、蓋体27がワイヤ33によって、斜め上方のプーリ34側に引っ張られ、回動ピン30を中心に斜め上方に向けて回動する。すると、回動部29が開口部の下方から側方にずれて、開口部が設けられる。
【0018】
図6は、解体材の集積装置の解体材集積庫を構築する手順を示した図であって、(a)はシュート部を支持体に設置する状態を示した斜視図、(b)はシュート部にダスト排出部を設置する状態を示した斜視図である。集積ホッパー21を支持体11に装着するに際しては、図6の(a)に示すように、上部フレーム17が完成前の状態であって、1本の横材が抜けた平面視コ字状であるときに、集積ホッパー21を取り付ける。このとき、下部フレーム15も完成前の状態であって、1本の横材が抜けて2本の横材13が互いに平行となっている。集積ホッパー21のシュート部22を、上部フレーム17の開放部分を通じて、横方向から上部フレーム17の内側に挿入させる。そして、シュート部22を上部フレーム17に固定した後に、図6の(b)に示すように、シュート部22の下端部にダスト排出部23を固定する。その後、上部フレーム17の残りの1本の横材13を取り付けて固定する(図1参照)。これにより、集積ホッパー21は四方向を囲われて安定した状態で固定される。さらに下部フレーム15の残りの1本の横材13も取り付けて固定する。
【0019】
次に、本実施形態の解体材の集積装置1の作用効果を説明する。本実施形態の解体材の集積装置1によれば、ダスト排出部23の下端部の開口部を蓋体27で塞ぐことで、解体材を一旦、集積ホッパー21で受け止めることができる。一定量の解体材が収容される度に、蓋体27を回動させて開口部を開放し、解体材を荷受け台車18に落下させれば、荷受け台車18に収容される解体材の排出量を管理することができる。
また、荷受け台車18を移動させる場合(空の荷受け台車18と入れ替える場合)は、蓋体27でダスト排出部23の開口部を閉塞する。このようにすると、荷受け台車18の入れ替え作業中も解体材を継続してダストシュート2に投入できるので、解体作業の時間ロスを低減できる。
解体材集積庫10は、ダストシュート2の下方に設けられ、フロア5上に設置する支持体11と、その支持体11の上部に設置された集積ホッパー21とを備えている。よって、解体材集積庫10は、フロア5上に載置されているので、移設可能である。したがって、複数のダストシュート2のそれぞれに解体材集積庫10を設けなくてもよい。また、解体材集積庫10を移設することで、解体材の投入用開口3を各フロアの複数の個所に設置できる。これによって、各フロアでの解体位置と投入用開口3との位置が近くなり、解体材の搬送距離が短くなるので、搬送効率が向上する。
【0020】
本実施形態では、下部フレーム15の一部が開放されて搬送用通路19が形成されているので、解体材を収容して搬出するための荷受け台車(運搬車)18を、支持体の内側に進入させ易くなる。
また、本実施形態では、蓋体27の上端部が回動可能に支持されているので、ウインチ32等を使って容易に蓋体27を回動させることができる。また、回動部29は、側壁部28の円弧状部分に接続されている曲面形状の板材であるので、開口部に対して回動し易く、開口部の開閉操作が行い易い。
【0021】
次に、変形例に係る集積ホッパーの蓋体36について図7を参照しながら説明する。図7は、変形例に係る蓋体を示した図であって、(a)は閉塞状態を示した正面図、(b)は開放状態を示した正面図である。
変形例の蓋体36は、図7に示すように、両開きの形状となっている。蓋体36は、リンク部37と開閉蓋部38とを備えている。
リンク部37は、ダスト排出部23の貯留本体部26の側面に固定された固定部39aと、固定部39aに対して昇降する昇降部39bと、固定部39aと昇降部39bとを繋ぐロッド39cとを備えている。
固定部39aは、昇降部39bを吊り下げ支持するとともに、ロッド39cの上端を回動可能に保持している。昇降部39bは、ワイヤ33にて吊り下げられている。ワイヤ33は、固定部39aに設けたシーブと昇降部39bに設けたシーブに掛け回されている。昇降部39bには、開閉蓋部38を支持する回動ピン40が左右に一対設けられている。昇降部39bは図示しない付勢手段にて下方に付勢されている。
開閉蓋部38は、左右の蓋体に分割されており、左右に両開きする形状となっている。開閉蓋部38の各蓋体の上端部は、回動ピン40に回動可能に支持されている。開閉蓋部38の各蓋体の側部には、ロッド39cの下端が回動可能に接続されている。
【0022】
このような構成の蓋体36は、ワイヤ33を巻き取ると、昇降部39bが付勢手段に対抗して上昇し、開閉蓋部38が閉じた状態となり、ワイヤ33を送り出すと、図7の(b)に示すように、昇降部39bは付勢手段によって下降し、開閉蓋部38が開いた状態となる。このような構成の蓋体36によれば、中間部が開くため、解体材が引っ掛かり難く、開閉を円滑に行うことができる。
また、本発明の解体材の集積装置1は、下記のような特徴がある。
本発明の解体材の集積装置1においては、蓋体27は、開口部を挟んで配置された一対の側壁部28,28と、側壁部28,28を接続して開口部を塞ぐ回動部29とを備え、側壁部28は、扇形状を呈し、回動部29は、側壁部28の円弧状部分に接続されている。このような構成において、蓋体27の上端部を回動可能に支持すると、ウインチ32等を使って容易に回動させることができる。これによって、開口部の開閉操作が行い易くなる。
【0023】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定する趣旨ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。例えば、前記実施形態では、蓋体27,36を、ウインチ32とワイヤ33を備えた開閉装置31で回動させているが、これに限定されるものではない。例えば、モータや伸縮ジャッキ等の他の手段を用いて蓋体を回動させてもよい。
【符号の説明】
【0024】
1 解体材の集積装置
2 ダストシュート
10 解体材集積庫
11 支持体
12 縦材
13 横材
14 フレームユニット
18 荷受け台車(運搬車)
19 搬送用通路
21 集積ホッパー
22 シュート部
23 ダスト排出部
27 蓋体
28 側壁部
29 回動部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7