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特開2024-169178構造体、露光装置、および物品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169178
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】構造体、露光装置、および物品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20241128BHJP
   H01L 21/68 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
G03F7/20 521
H01L21/68 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086427
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】桜川 寛大
(72)【発明者】
【氏名】是永 伸茂
【テーマコード(参考)】
2H197
5F131
【Fターム(参考)】
2H197AA09
2H197CD13
2H197DB15
2H197FB01
2H197HA03
2H197JA09
5F131AA02
5F131AA10
5F131BA13
5F131CA19
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA02
5F131EA14
5F131EA15
5F131EA16
5F131EA21
5F131EA22
5F131EA23
5F131EA24
5F131EA25
5F131EA27
5F131FA17
5F131FA32
5F131FA33
5F131FA37
5F131FA39
5F131KA16
5F131KA47
5F131KA72
5F131KB12
5F131KB32
5F131KB53
5F131KB54
5F131KB55
5F131KB56
(57)【要約】
【課題】ステージの移動で生じる風圧が投影光学系に与える影響を低減するために有利な技術を提供する。
【解決手段】原版を保持して定盤上を移動するステージと、前記原版のパターン像を基板上に投影する投影光学系と、を有する露光装置の一部を構成する構造体は、前記ステージの移動経路と前記投影光学系との間に配置されたプレートと、前記プレートの下面に沿って延びて配置され、前記下面に接触して前記プレートを支持する複数の支持部材と、を備える。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原版を保持して定盤上を移動するステージと、前記原版のパターン像を基板上に投影する投影光学系と、を有する露光装置の一部を構成する構造体であって、
前記ステージの移動経路と前記投影光学系との間に配置されたプレートと、
前記プレートの下面に沿って延びて配置され、前記下面に接触して前記プレートを支持する複数の支持部材と、
を備えることを特徴とする構造体。
【請求項2】
前記複数の支持部材は、前記定盤に固定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
前記複数の支持部材の各々の端部に接続された固定部材を更に備え、
前記複数の支持部材は、前記固定部材を介して前記定盤に固定されている、ことを特徴とする請求項2に記載の構造体。
【請求項4】
前記複数の支持部材は、前記原版を通過して前記投影光学系に入射する光の光路を挟むように配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項5】
前記ステージの移動をガイドする2本のレールが前記定盤上に配置されおり、
前記プレートおよび前記複数の支持部材は、前記2本のレールの間に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項6】
前記投影光学系は、前記定盤から前記原版側に突出した突出部分を有するように前記定盤を貫通して配置されており、
前記2本のレールは、前記投影光学系の前記突出部分を挟むように前記定盤上に配置されている、ことを特徴とする請求項5に記載の構造体。
【請求項7】
前記複数の支持部材は、前記ステージの移動方向において前記投影光学系の前記突出部分を挟むように配置された2個の固定部材を介して前記定盤に固定されている、ことを特徴とする請求項6に記載の構造体。
【請求項8】
前記複数の支持部材の各々は、前記ステージの移動方向に沿って延びるように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項9】
前記プレートは、その長手方向が前記移動方向になるように配置されている、ことを特徴とする請求項8に記載の構造体。
【請求項10】
前記複数の支持部材の各々は、前記プレートが篏合される溝部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項11】
前記複数の支持部材は、前記原版からの光の光路を挟むように配置されており、
前記溝部は、前記複数の支持部材の各々における前記光路側の側面に設けられている、ことを特徴とする請求項10に記載の構造体。
【請求項12】
前記複数の支持部材の各々は、長手方向において中央部よりも端部の方が厚くなるように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項13】
前記プレートは、前記原版からの光が通過する窓部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項14】
前記プレートは、前記原版からの光を透過する部材によって構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項15】
前記プレートは、複数の部分領域に分割されている、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項16】
前記プレートは、前記原版からの光が通過する窓部を有し、
前記プレートにおける前記複数の部分領域は、前記窓部の一部を有する第1部分領域と、前記窓部の残りの部分を有する第2部分領域とを含む、ことを特徴とする請求項15に記載の構造体。
【請求項17】
前記プレートは、前記複数の支持部材から分離可能に構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の構造体。
【請求項18】
基板を露光する露光装置であって、
原版を保持して移動するステージと、
前記原版のパターン像を前記基板上に投影する投影光学系と、
請求項1乃至17のいずれか1項に記載の構造体と、
を備えることを特徴とする露光装置。
【請求項19】
請求項18に記載の露光装置を用いて基板を露光する露光工程と、
前記露光工程を経た前記基板を加工する加工工程と、
前記加工工程を経た前記基板から物品を製造する製造工程と、
を含むことを特徴とする物品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造体、露光装置、および物品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスなどの製造工程で用いられるリソグラフィ装置として、投影光学系を介して原版と基板とを相対的に移動(走査)させながら基板を露光することにより原版のパターンを基板上に転写する露光装置が知られている。このような露光装置では、原版を保持するステージの移動で生じる風圧によって投影光学系の振動が引き起こされることがある。この場合、原版のパターンを基板上に精度よく転写することが困難になりうる。特許文献1~2には、レチクルステージの移動で生じるエアフローおよび/または圧力波が投影システムを励振することを低減するため、レチクルステージと投影システムとの間に遮蔽板を設ける構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-146727号公報
【特許文献2】特開2009-182326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~2に記載されている構成では、レチクルステージの移動で生じるエアフローおよび/または圧力波によって遮蔽板自体が振動しうる。このような遮蔽板自体の振動によっても、投影光学系の振動が引き起こされうる。遮蔽板の厚さを増加させて遮蔽板の剛性を高めれば遮蔽板自体の励振を低減することができるが、この場合、遮蔽板の重量も増加するため、装置の製造やメンテナンス等における遮蔽板の取り付けや取り外しが困難になりうる。
【0005】
そこで、本発明は、ステージの移動で生じる風圧が投影光学系に与える影響を低減するために有利な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての構造体は、原版を保持して定盤上を移動するステージと、前記原版のパターン像を基板上に投影する投影光学系と、を有する露光装置の一部を構成する構造体であって、前記ステージの移動経路と前記投影光学系との間に配置されたプレートと、前記プレートの下面に沿って延びて配置され、前記下面に接触して前記プレートを支持する複数の支持部材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、例えば、ステージの移動で生じる風圧が投影光学系に与える影響を低減するために有利な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】第1実施形態の露光装置の構成例を示す図(全体斜視図)
図1B】第1実施形態の露光装置の構成例を示す図(断面斜視図)
図1C】第1実施形態の露光装置の構成例を示す図(断面図)
図1D】第1実施形態の露光装置の構成例を示す図(拡大図)
図2】第2実施形態の露光装置の構成例を示す図
図3】第3実施形態の露光装置の構成例を示す図
図4】第4実施形態の露光装置の構成例を示す図
図5】第5実施形態の露光装置の構成例を示す図
図6】第6実施形態の露光装置の構成例を示す図
図7】第7実施形態のプレートおよび2本の支持部材の構成例を示す図
図8A】従来の露光装置の構成例を示す図(全体斜視図)
図8B】従来の露光装置の構成例を示す図(断面斜視図)
図8C】従来の露光装置の構成例を示す図(分解斜視図)
図8D】従来の露光装置の構成例を示す図(断面図)
図8E】原版ステージの移動で生じる風圧を説明するための図
図8F】風圧によってプレート自体が振動することを説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
本明細書および添付図面では、投影光学系の光軸に平行をZ方向とし、原版の移動方向(走査方向)をY方向とするXYZ座標系で方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに平行な方向をX方向、Y方向及びZ方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転及びZ軸周りの回転のそれぞれを、θX、θY及びθZとする。X軸、Y軸、Z軸に関する制御及び駆動(移動)は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向に関する制御又は駆動(移動)を意味する。また、θX軸、θY軸、θZ軸に関する制御又は駆動は、それぞれ、X軸に平行な軸周りの回転、Y軸に平行な軸周りの回転、Z軸に平行な軸周りの回転に関する制御又は駆動を意味する。
【0012】
露光装置は、半導体素子などのデバイスの製造工程に用いられ、基板上にパターンを形成するリソグラフィ装置である。露光装置は、一般的に、原版(例えばマスク、レチクル)を保持して移動する原版ステージと、原版のパターン像を基板上に投影する投影光学系と、基板(例えばウェハ)を保持して移動する基板ステージとを含みうる。そして、露光装置は、原版ステージおよび基板ステージによって原版と基板とを相対的に移動(走査)させながら基板を露光することにより、原版のパターン像を基板上に転写することができる。
【0013】
まず、従来の露光装置100cの構成例について、図8A~8Dを参照しながら説明する。図8A~8Dは、従来の露光装置100cの構成例を示す図である。図8Aは全体斜視図、図8Bは断面斜視図、図8Cは分解斜視図、図8Dは断面図をそれぞれ示している。
【0014】
従来の露光装置100cでは、最下部にベースフレーム下板110が配置され、ベースフレーム下板110上に3本の第1ベースフレーム支柱111と3本の第2ベースフレーム支柱112が固定されている。また、ベースフレーム下板110上には基板ステージ定盤120が固定されており、基板ステージ定盤120の上には基板ステージ121が配置されている。基板ステージ121は、基板Sを保持して基板ステージ定盤120上をXY方向に移動可能に構成されている。
【0015】
3本の第1ベースフレーム支柱111上には、投影光学系163を支持する鏡筒定盤160がダンパ162を介して配置されている。第1ベースフレーム支柱111と鏡筒定盤160との間にダンパ162を設けることにより、露光装置100cが設置されている床から鏡筒定盤160および投影光学系163に伝達される振動が低減される。また、鏡筒定盤160には、干渉計支柱161が固定されている。干渉計支柱161には、原版ステージ150の位置を計測するための干渉計が固定されうる。
【0016】
3本の第2ベースフレーム支柱112上には、脚部材143を介してブリッジ定盤141が配置されている。脚部材143は、露光装置100cが設置されている床からブリッジ定盤141に伝達される振動が低減されるように除振機能を有していることが望ましい。ブリッジ定盤141上には4個のアジャスタ142が設けられ、その上に原版ステージ定盤140が配置されている。4個のアジャスタ142は、原版ステージ定盤140をZ方向に駆動するためのアクチュエータをそれぞれ含み、θX方向および/またはθY方向における原版ステージ定盤140の姿勢を調整するように構成される。これにより、原版ステージ定盤140と投影光学系163との相対姿勢を適切に調整することが可能になる。なお、図8A~8Dの例では4個のアジャスタ142が設けられているが、アジャスタ142の数は4個に限られるものではなく、少なくとも3個あればよい。
【0017】
投影光学系163は、原版ステージ定盤140から原版側に突出した突出部分163aを有するように原版ステージ定盤140を貫通して配置される。具体的には、原版ステージ定盤140には、投影光学系163が貫通する貫通孔140aが設けられている。そして、投影光学系163は、その上部が突出部分163として貫通孔140aから原版側に突出するように配置される。
【0018】
原版ステージ定盤140の上には原版ステージ150が配置されている。原版ステージ150は、原版Mを保持して原版ステージ定盤140上(定盤上)をY方向に移動可能に構成されている。図8A~8Dの例では、原版ステージ150は、粗動ステージ151と微動ステージ152とによって構成されている。
【0019】
粗動ステージ151は、固定子153と可動子154とを有するリニアモータによって駆動されうる。固定子153は、粗動ステージ151の移動方向(走査方向、Y方向)に沿って配列された複数のコイルを含むとともに、粗動ステージ151の移動をガイドするガイドレールとして機能する。以下では、固定子153を「ガイドレール153」と表記することがある。ガイドレール153は、粗動ステージ151の移動方向に沿って延びており、原版ステージ定盤140上に2本配置されている。2本のガイドレール153は、原版ステージ定盤140(貫通孔140a)から突出している投影光学系163の突出部分163aを挟むように、原版ステージ150の移動方向と直交(交差)する方向(例えばX方向)に離間して配置されている。また、可動子154は、粗動ステージ151に固定されている。
【0020】
ガイドレール153(固定子)のコイルに電流を流すと、ガイドレール153(固定子)と可動子154との間に推力が発生する。これにより、粗動ステージ151をガイドレール153に沿ってY方向に移動させることができる。また、粗動ステージ151には、ガイドレール153から粗動ステージ151を浮上させるためのエアスライダ155(エアベアリング)が設けられている。このエアスライダ155により、粗動ステージ151の滑らかな移動を実現することができる。
【0021】
微動ステージ152は、原版Mを保持するとともに、粗動ステージ151上で移動可能に構成される。微動ステージ152は、粗動ステージ151よりも短ストロークであるが高精度に移動することができる。微動ステージ152の位置(例えばY方向)および姿勢(例えばθX方向、θY方向、θZ方向)は、干渉計支柱161に設けられた不図示の干渉計によって計測される。
【0022】
このように構成された露光装置100cでは、不図示の照明光学系から射出されたスリット状の光(以下、スリット光と表記することがある)で、原版ステージ150によって保持されている原版Mを照明する。そして、原版Mのうちスリット光によって照明された領域のパターン像が投影光学系163によって基板S上に投影される。原版ステージ150および基板ステージ121によって原版Mと基板Sとを相対的にY方向に同期移動(走査)させながら基板Sを露光することで、原版Mのパターン像を基板S上に転写することができる。このような処理は、走査露光と呼ばれ、基板Sにおける複数のショット領域の各々について実行される。
【0023】
ところで、露光装置100cでは、図8Eに示すように、原版ステージ150の移動で生じる風圧Pによって投影光学系163の振動が引き起こされることがある。この場合、原版Mのパターン像を基板S上に精度よく転写することが困難になりうる。特に、投影光学系163は、その上部(突出部分163a)が原版ステージ定盤140から突出するように配置されているため、原版ステージ150の移動で生じる風圧Pを受けやすい。この対策の1つとして、図8Fに示すように、投影光学系163への風圧Pの影響を低減するためのプレート11を、原版ステージ150の移動経路と投影光学系163との間に設けることが考えられる。しかしながら、単にプレート11を設けるだけでは、図8Fにおいて破線で示すように、原版ステージ150の移動で生じる風圧Pによってプレート11自体が振動し、プレート11の振動が投影光学系163の振動を引き起こしうる。プレート11の厚さを増加させてプレート11の剛性を高めればプレート11自体の励振を低減することができるが、この場合、プレート11の重量も増加するため、装置の製造やメンテナンス等におけるプレート11の取り付けや取り外しが困難になりうる。
【0024】
そこで、本発明に係る露光装置100では、原版ステージ150の移動経路と投影光学系163との間に配置されたプレート11に加えて、プレート11の下面に接触してプレート11を支持する複数の支持部材12が設けられている。以下、本発明に係る露光装置100の実施形態について説明する。
【0025】
<第1実施形態>
本発明に係る第1実施形態の露光装置100の構成例について、図1A~1Dを参照しながら説明する。図1A~1Dは、本実施形態の露光装置100の構成例を示す図である。図1Aは全体斜視図、図1Bは断面斜視図、図1Cは断面図をそれぞれ示している。また、図1Dは、原版ステージ定盤140から上の構造の拡大図を示している。なお、本実施形態の露光装置100において説明のない個所は従来の露光装置100cと同じ構造であるため、以下では当該箇所の説明を省略する。
【0026】
本実施形態の露光装置100は、プレート11と、2本(複数)の支持部材12とを備える。プレート11および2本の支持部材12は、露光装置100の一部を構成する構造体として理解されてもよい。なお、本実施形態では、2本の支持部材12が設けられているが、支持部材12の数は2本に限られるものではなく、3本以上であってもよい。
【0027】
プレート11は、原版ステージ150の移動で生じる風圧Pが投影光学系163に影響することを低減するために、原版ステージ150の移動経路と投影光学系163との間に配置される。プレート11は、その長手方向が原版ステージ150の移動方向(Y方向)になるように配置(構成)されている。プレート11の厚さは、Z方向における原版ステージ150の下端と投影光学系163の上端との隙間Gap(図1C参照)内にプレート11が収まるように適切に設定される。プレート11は、2本の支持部材12に着脱可能に、即ち、2本の支持部材12から分離可能に構成されうる。また、プレート11には、原版Mからのスリット光を通過させるための窓部11a(開口部、スリット部)が設けられている。窓部11aを通過したスリット光は、投影光学系163に入射する。ここで、図1A~1Dの例では、X方向におけるプレート11の幅は、投影光学系163の幅より狭いが、投影光学系163の幅より広くてもよい。X方向におけるプレート11の幅が投影光学系163の幅より狭い場合には、プレート11を軽量化し、装置の製造やメンテナンス等におけるプレート11の取り付けや取り外しをより容易にすることができる。一方、X方向におけるプレート11の幅が投影光学系163の幅より広い場合には、投影光学系163への風圧Pの影響をより低減することができる。
【0028】
2本の支持部材12の各々は、プレート11の下面に沿って延びるように配置され、プレート11の下面に接触してプレート11を支持するように構成される。本実施形態の場合、2本の支持部材12の各々は、原版ステージ150の移動方向(Y方向)に沿って延びるように構成されうる。また、2本の支持部材12は、原版Mを通過して投影光学系163に入射するスリット光の光路を挟むように、原版ステージ150の移動方向と直交(交差)する方向(例えばX方向)に離間して配置されうる。ここで、2本の支持部材12は、固定部材13を介して原版ステージ定盤140に固定(接続)されている。固定部材13は、原版ステージ150の移動方向(Y方向)において投影光学系163(突出部分163a)を挟むように複数(本実施形態では2個)配置されうる。固定部材13は、2本の支持部材12を原版ステージ定盤140に固定するための部材であり、2本の支持部材12の各々の端部に接続されている。固定部材13は、2本の支持部材12と原版ステージ定盤140とを連結するための部材として理解されてもよい。なお、固定部材13は、プレート11および2本の支持部材12とともに、露光装置100の一部を構成する構造体に含まれうる。
【0029】
2本の支持部材12は、原版ステージ150の移動経路と投影光学系163との間を通過するように配置されうる。即ち、2本の支持部材12は、Z方向における原版ステージ150の下端と投影光学系163の上端との隙間Gap内に配置されうる。この場合、各支持部材12の中央部(投影光学系163の上方に配置される部分)は、当該隙間Gapによって厚さが制限されるが、各支持部材12の端部については、そのような制限はない。そのため、各支持部材12の剛性および強度を向上させる観点から、各支持部材12は、長手方向(Y方向)において中央部よりも端部の方が厚くなるように構成されるとよい。このように各支持部材12において、中央部より端部の方が厚くなるように厚さ分布を設けることで、各支持部材12によってプレート11がより剛に支持されうる。つまり、プレート11と支持部材12とから成る構造体の剛性および強度を向上させることができる。
【0030】
なお、各支持部材12は、各固定部材13と一体として構成されてもよく、この場合、長手方向において中央部より端部の方が厚く構成されていると解釈することができる。また、2本の支持部材12は、原版ステージ150の移動経路と投影光学系163との間を通過するように配置されることに限られず、X方向において投影光学系163の上部(例えば突出部分163a)を挟むように配置されてもよい。
【0031】
各支持部材12は、プレート11と同じ材料(材質)によって構成されてもよいが、プレート11と異なる材料、具体的には、プレート11より剛性および/または強度が高い材料で構成されるとよい。また、各支持部材12は、プレート11よりも比重が大きい材料で構成されるとよい。換言すると、プレート11は、各支持部材12よりも比重が小さい材料で構成されるとよい。これにより、プレート11を軽量化することができる一方で、プレート11と支持部材12とから成る構造体の剛性および強度を向上させることができる。つまり、投影光学系163への風圧Pの影響の低減と、プレート11の取り付けや取り外しの容易性とを両立させることができる。
【0032】
プレート11および各支持部材12は、X方向において、2本のガイドレール153の間に配置されうる。2本のガイドレール153の各々は、前述したように、原版ステージ150(粗動ステージ151)を駆動するリニアモータの固定子であり、原版ステージ150の移動方向(Y方向)に沿って延びるように原版ステージ定盤140上に配置(延設)されている。この構成により、従来の露光装置100cの構成を変更することなく、投影光学系163への風圧Pの影響が効果的に低減されるようにプレート11および各支持部材12を配置することができる。また、この構成では、プレート11と2本のガイドレール153とによって投影光学系163(突出部分163a)が囲まれる。そのため、投影光学系163に対し、原版ステージ150の移動で発生する風圧Pの影響だけでなく、露光装置100内における他の部材の駆動で発生する風圧等の影響をも低減することができる。
【0033】
ここで、露光装置100では、プレート11の上面と原版ステージ150の走行面とが非平行状態(例えばくさび状)で配置されていると、原版ステージ150の移動によるZ方向の風圧が増加し、プレート11への当該風圧の影響が増大しうる。したがって、露光装置100では、プレート11の上面と原版ステージ150の走行面との平行度を確保することが重要である。それには、原版ステージ定盤140の上面基準で、ガイドレール153の上面および原版ステージ150の走行面の平行度を確保するとともに、原版ステージ150の走行面に対するプレート11、支持部材12および固定部材13の平行度を確保するとよい。このため、本実施形態では、支持部材12および固定部材13が、原版ステージ定盤140上に設置(固定)される。
【0034】
上述したように、本実施形態の露光装置100では、原版ステージ150の移動経路と投影光学系163との間に配置されたプレート11と、プレート11を支持する2本の支持部材12とが設けられている。2本の支持部材12の各々は、プレート11の下面に沿って延びるように配置され、プレート11の下面に接触してプレート11を支持するように構成されている。これにより、プレート11および支持部材12から成る構造体の剛性および強度を向上させることができるため、原版ステージ150の移動で生じる風圧Pによってプレート11自体および投影光学系163が振動することを低減することができる。また、プレート11を軽量化し、装置の製造やメンテナンス等におけるプレート11の取り付けや取り外しをより容易にすることができる。
【0035】
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態について説明する。本実施形態は第1実施形態を基本的に引き継ぐものであり、以下で言及する事項以外は第1実施形態に従いうる。図2は、本実施形態の露光装置100の構成例を示す図である。図2では、図を分かり易くするために、図示を省略している箇所(例えば原版ステージ150など)があるが、それらの箇所は、従来または第1実施形態の露光装置と同じ構造である。
【0036】
本実施形態では、第1実施形態に対してプレート11の構造が異なる。具体的には、第1実施形態のプレート11は、スリット光が透過する部分に窓部11a(開口部、スリット部)が設けられた構造であった。それに対し、本実施形態のプレート11’は、図2に示すように、プレート11’の全体が、ガラスなど、スリット光を透過する光透過部材(光透過材料)によって構成されている。第1実施形態のプレート11では、窓部11aを通過した風圧Pが投影光学系163に影響する懸念があったが、全体が光透過部材で構成された本実施形態のプレート11’を用いることにより当該懸念を解消することができる。
【0037】
<第3実施形態>
本発明に係る第3実施形態について説明する。本実施形態は第1実施形態を基本的に引き継ぐものであり、以下で言及する事項以外は第1実施形態に従いうる。図3は、本実施形態の露光装置100の構成例を示す図である。図3では、図を分かり易くするために、図示を省略している箇所(例えば原版ステージ150など)があるが、それらの箇所は、従来または第1実施形態の露光装置と同じ構造である。
【0038】
本実施形態では、第1実施形態に対してプレート11の構造が異なる。具体的には、第1実施形態のプレート11では、窓部11aが開口部(スリット部)として構成されていた。それに対し、本実施形態のプレート11”では、図3に示すように、ガラスなど、スリット光を透過する光透過部材が窓部11aに設けられている。即ち、光透過部材によって窓部11aが塞がれて(覆われて)いる。このように窓部11aに光透過部材を設けることによって、第2実施形態と同様に、窓部11aを通過した風圧Pが投影光学系163に影響する懸念を解消することができる。
【0039】
<第4実施形態>
本発明に係る第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態を基本的に引き継ぐものであり、以下で言及する事項以外は第1実施形態に従いうる。また、本実施形態は、第2実施形態または第3実施形態を適用してもよい。図4は、本実施形態の露光装置100の構成例を示す図である。図4では、図を分かり易くするために、図示を省略している箇所があるが、それらの箇所は、従来または第1実施形態の露光装置と同じ構造である。
【0040】
本実施形態では、プレート11が複数の部分領域に分割されている例を説明する。具体的には、本実施形態のプレート11は、図4に示すように、第1部分領域11bと第2部分領域11cとを含む複数の部分領域に分割されている。第1部分領域11bは、窓部11aの一部を有する領域であり、第2部分領域11cは、窓部11aの残りの部分を有する領域である。そして、プレート11における複数の部分領域11b~11cは、支持部材12から個別に分離可能に構成されている。このようにプレート11を分割することで、各部分領域の重量を低減することができるため、装置の製造やメンテナンス等におけるプレート11の着脱をより容易にすることができる。また、原版ステージ150を取り外すことなくプレート11の着脱を容易に行うことが可能となる。例えば、原版ステージ150を+Y方向に移動させておけば、プレート11の第1部分領域11bへのアクセス(着脱)が容易になり、原版ステージ150を-Y方向に移動させておけば、プレート11の第2部分領域11cへのアクセス(着脱)が容易になる。
【0041】
また、本実施形態では、図4に示すように、各支持部材12も、複数の部分領域に分割されていてもよい。これにより、支持部材12の設計自由度を向上させることができる。例えば、投影光学系163の上面に局所的な突起があり、場所によって当該突起の高さが変化している場合、各支持部材12において、当該突起を避ける凹部や開口部を設けたり、局所的に厚さを変化させたりすることが容易になる。また、各支持部材12における複数の部分領域の間に隙間を設けることが可能となる。この場合、プレート11の支持剛性はやや劣化するものの、組み立ての際に、各支持部材12における複数の部分領域同士の干渉を低減することができる。即ち、組み立て性を向上させることができる。
【0042】
<第5実施形態>
本発明に係る第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態を基本的に引き継ぐものであり、以下で言及する事項以外は第1実施形態に従いうる。また、本実施形態は、第2実施形態または第3実施形態を適用してもよい。図5は、本実施形態の露光装置100の構成例を示す図である。図5では、図を分かり易くするために、図示を省略している箇所があるが、それらの箇所は、従来または第1実施形態の露光装置と同じ構造である。
【0043】
本実施形態では、プレート11が複数の部分領域に分割されている他の例を説明する。上記の第4実施形態ではプレート11が対称(均等)に分割されている例を説明したがが、本実施形態ではプレート11が非対称(非均等)に分割されている例を説明する。具体的には、本実施形態のプレート11は、図5に示すように、複数の部分領域11d~11eに分割されている。部分領域11dは、部分領域11eよりも大きい面積を有し、窓部11aの全体を含む。これにより、上記の第3実施形態で説明したように、窓部11aに光透過部材を設けることが可能となる。この場合、上記の第4実施形態の効果に加えて、上記の第3実施形態の効果も併せて得ることができる。
【0044】
<第6実施形態>
本発明に係る第6実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態を基本的に引き継ぐものであり、以下で言及する事項以外は第1実施形態に従いうる。また、本実施形態は、第2実施形態または第3実施形態を適用してもよい。図6は、本実施形態の露光装置100の構成例を示す図である。図6では、図を分かり易くするために、図示を省略している箇所があるが、それらの箇所は、従来または第1実施形態の露光装置と同じ構造である。
【0045】
本実施形態では、図6に示すように、プレート11が更に複数(4つ)の部分領域11f~11iに分割されている例を示している。このようにプレート11を更に複数の部分領域に分割することで、各部分領域の重量を更に低減することができるため、装置の製造やメンテナンス等におけるプレート11の着脱をより容易にすることができる。ここで、図6の例では、部分領域11fのみに窓部11aが設けられるようにプレート11が4つの部分領域11f~11iに設けられているが、それに限られず、上記の第4実施形態で説明したように、2つの部分領域にわたって窓部11aが設けられてもよい。また、プレートを分割する部分領域の数は、4つに限られるものではなく、3つ或いは5つ以上であってもよい。
【0046】
<第7実施形態>
本発明に係る第7実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態を基本的に引き継ぐものであり、以下で言及する事項以外は第1実施形態に従いうる。また、本実施形態は、第2~第6実施形態を適用してもよい。本実施形態では、2本の支持部材12に対するプレート11の位置決め機構の例について説明する。図7は、プレート11および2本の支持部材12の構成例を示す図である。図7(a)は斜視図を、図7(b)は断面図をそれぞれ示している。なお、図7では、プレート11が複数(4つ)の部分領域に分割されている例を示しているが、それに限られず、プレート11は分割されていなくてもよい。
【0047】
2本の支持部材12の各々は、プレート11が篏合される溝部12aを、スリット光の光路側の側面に有する。このように各支持部材12の溝部12aにプレート11が篏合されることにより、原版ステージ定盤140に固定されている各支持部材12に対してプレート11を精度よく位置決めすることができる。即ち、原版ステージ定盤140および投影光学系163に対してプレート11を精度よく位置決めすることができる。また、プレート11を2本の支持部材12の上に配置する際には、プレート11を2本の支持部材12の溝部12aに篏合させるだけでよいため、装置の製造やメンテナンス時における組み立て性を向上させることができる。
【0048】
ここで、本実施形態のプレート11には、図7(b)に示すように、各支持部材12の溝部12aに篏合される部分に切欠部11jが設けられていてもよい。この切欠部11jは、プレート11の上面と各支持部材12の上面とが同じ高さになるように形成されうる。この構成により、プレート11と支持部材12とから成る構造体の剛性および強度を確保しつつ、当該構造体の全体的な厚さを低減することが可能となる。即ち、当該構造体を、原版ステージ150の移動経路と投影光学系163との間の狭い隙間Gapに適切に配置することが可能となる。
【0049】
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、上記の露光装置を用いて基板を露光する露光工程(基板上にパターン像を転写する工程)と、露光工程を経て露光された基板を加工する加工工程と、加工工程を経て加工された基板から物品を製造する製造工程を含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
【0050】
<実施形態のまとめ>
本明細書の開示は、少なくとも以下の構造体、露光装置、および物品の製造方法を含む。
(項目1)
原版を保持して定盤上を移動するステージと、前記原版のパターン像を基板上に投影する投影光学系と、を有する露光装置の一部を構成する構造体であって、
前記ステージの移動経路と前記投影光学系との間に配置されたプレートと、
前記プレートの下面に沿って延びて配置され、前記下面に接触して前記プレートを支持する複数の支持部材と、
を備えることを特徴とする構造体。
(項目2)
前記複数の支持部材は、前記定盤に固定されている、ことを特徴とする項目1に記載の構造体。
(項目3)
前記複数の支持部材の各々の端部に接続された固定部材を更に備え、
前記複数の支持部材は、前記固定部材を介して前記定盤に固定されている、ことを特徴とする項目2に記載の構造体。
(項目4)
前記複数の支持部材は、前記原版を通過して前記投影光学系に入射する光の光路を挟むように配置されている、ことを特徴とする項目1乃至3のいずれか1項目に記載の構造体。
(項目5)
前記ステージの移動をガイドする2本のレールが前記定盤上に配置されおり、
前記プレートおよび前記複数の支持部材は、前記2本のレールの間に配置されている、ことを特徴とする項目1乃至4のいずれか1項目に記載の構造体。
(項目6)
前記投影光学系は、前記定盤から前記原版側に突出した突出部分を有するように前記定盤を貫通して配置されており、
前記2本のレールは、前記投影光学系の前記突出部分を挟むように前記定盤上に配置されている、ことを特徴とする項目5に記載の構造体。
(項目7)
前記複数の支持部材は、前記ステージの移動方向において前記投影光学系の前記突出部分を挟むように配置された2個の固定部材を介して前記定盤に固定されている、ことを特徴とする項目6に記載の構造体。
(項目8)
前記複数の支持部材の各々は、前記ステージの移動方向に沿って延びるように構成されている、ことを特徴とする項目1乃至7のいずれか1項目に記載の構造体。
(項目9)
前記プレートは、その長手方向が前記移動方向になるように配置されている、ことを特徴とする項目8に記載の構造体。
(項目10)
前記複数の支持部材の各々は、前記プレートが篏合される溝部を有する、ことを特徴とする項目1乃至9のいずれか1項目に記載の構造体。
(項目11)
前記複数の支持部材は、前記原版からの光の光路を挟むように配置されており、
前記溝部は、前記複数の支持部材の各々における前記光路側の側面に設けられている、ことを特徴とする項目10に記載の構造体。
(項目12)
前記複数の支持部材の各々は、長手方向において中央部よりも端部の方が厚くなるように構成されている、ことを特徴とする項目1乃至11のいずれか1項目に記載の構造体。
(項目13)
前記プレートは、前記原版からの光が通過する窓部を有する、ことを特徴とする項目1乃至12のいずれか1項目に記載の構造体。
(項目14)
前記プレートは、前記原版からの光を透過する部材によって構成されている、ことを特徴とする項目1乃至12のいずれか1項目に記載の構造体。
(項目15)
前記プレートは、複数の部分領域に分割されている、ことを特徴とする項目1乃至14のいずれか1項目に記載の構造体。
(項目16)
前記プレートは、前記原版からの光が通過する窓部を有し、
前記プレートにおける前記複数の部分領域は、前記窓部の一部を有する第1部分領域と、前記窓部の残りの部分を有する第2部分領域とを含む、ことを特徴とする項目15に記載の構造体。
(項目17)
前記プレートは、前記複数の支持部材から分離可能に構成されている、ことを特徴とする項目1乃至16のいずれか1項目に記載の構造体。
(項目18)
基板を露光する露光装置であって、
原版を保持して移動するステージと、
前記原版のパターン像を前記基板上に投影する投影光学系と、
項目1乃至17のいずれか1項目に記載の構造体と、
を備えることを特徴とする露光装置。
(項目19)
項目18に記載の露光装置を用いて基板を露光する露光工程と、
前記露光工程を経た前記基板を加工する加工工程と、
前記加工工程を経た前記基板から物品を製造する製造工程と、
を含むことを特徴とする物品の製造方法。
【0051】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0052】
11:プレート、12:支持部材、13:固定部材、100:露光装置、140:原版ステージ定盤、150:原版ステージ、153:ガイドレール、163:投影光学系、163a:突出部分
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F