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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169179
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20241128BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20241128BHJP
   H04N 23/695 20230101ALI20241128BHJP
   G03B 37/00 20210101ALI20241128BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20241128BHJP
【FI】
H04N23/60 500
H04N5/222 100
H04N23/695
G03B37/00
G03B15/00 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086428
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉本 喬
【テーマコード(参考)】
2H059
5C122
【Fターム(参考)】
2H059BA11
5C122EA42
5C122FH11
5C122FH15
5C122FH18
5C122FK23
5C122FK35
5C122FK41
5C122GD04
5C122HA13
5C122HA35
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】 被写体の撮像計画を従来よりも少ない手間で作成するための技術を提供すること。
【解決手段】 被写体の深度マップを取得し、該被写体の撮像範囲を取得し、該被写体の各区画を撮像するための撮像計画を該深度マップと該撮像範囲とに基づいて取得する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の深度マップを取得する第1取得手段と、
前記被写体の撮像範囲を取得する第2取得手段と、
前記被写体の各区画を撮像するための撮像計画を、前記深度マップと前記撮像範囲とに基づいて取得する第3取得手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1取得手段は、頭部装着型表示装置が有する第1撮像装置により撮像された被写体の撮像画像に基づいて前記深度マップを生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2取得手段は、前記頭部装着型表示装置を頭部に装着したユーザにより指定された撮像範囲を取得することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第3取得手段は、前記頭部装着型表示装置が有する第1撮像装置とは異なる第2撮像装置が前記被写体の各区画を撮像するための撮像計画を、前記深度マップと前記撮像範囲とに基づいて取得することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2撮像装置は、該第2撮像装置のパン角、チルト角、ズーム位置のうち1つ以上を制御可能な雲台装置に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
さらに、
前記第1撮像装置により撮像された撮像画像に、前記撮像範囲を表す情報を合成した合成画像を生成し、該生成した合成画像を前記頭部装着型表示装置に対して出力する生成手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記生成手段は、前記深度マップに基づいて、前記撮像範囲が撮像位置から適切なあおり角度に収まっているかどうかを判定し、収まっていない場合には警告を含む合成画像を前記頭部装着型表示装置に対して出力することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
さらに、
前記被写体の画像と、前記撮像計画に基づく区画の撮像の進捗を示す情報と、を合成した合成画像を生成し、該生成した合成画像を前記頭部装着型表示装置に対して出力する手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が行う情報処理方法であって、
前記情報処理装置の第1取得手段が、被写体の深度マップを取得する第1取得工程と、
前記情報処理装置の第2取得手段が、前記被写体の撮像範囲を取得する第2取得工程と、
前記情報処理装置の第3取得手段が、前記被写体の各区画を撮像するための撮像計画を、前記深度マップと前記撮像範囲とに基づいて取得する第3取得工程と
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像技術に関する。
【背景技術】
【0002】
構造物の点検行為の一環として、ひびや錆などの変状の有無や過去からの推移を把握するため、高精細に撮像した画像を用いた分析が行われている。この時、壁面に対して、ミリ単位の微細な変状の有無を検出する必要性から、壁面を細かい区画に分割して撮像が行われる。また、分割された全ての区画について抜けが無く、且つ、壁面全体を網羅する複数回の撮像を行うため、パン及びチルトの駆動を自動で行う雲台装置と撮像装置を組み合わせた撮像システムが用いられている。加えて、壁面全体を適切な画質で漏れなく撮像できていることを担保するために、焦点距離およびパンまたはチルト駆動量などを規定する適切な撮像計画の立案および実行が必要とされる。特許文献1には、図面情報と撮像画像の画質情報に基づいて撮像計画情報を生成し、実撮像位置を図面上に合成して表示する、ことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2017/130700号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、適切な撮像計画の立案および実行には手間がかかってしまうという問題がある。例えば、検査対象である壁面全体に対して正対して撮像するために、撮像位置から壁面全体へのあおり角を一定角度以内に収めるようにあおり角を計測しながら撮像計画を立案しなければならない。さらに、検査に必要な撮像画像の解像度(単位面積あたりの画素数)を担保するために、撮像位置から壁面全体までの距離を計測し、最適な焦点距離での撮像計画を立案しなければならない。さらに、壁面全体を最低限の撮像回数で網羅することが可能な撮像間のパンまたはチルト駆動量を、焦点距離およびスティッチ処理に必要な撮像画像間の重なり度合い及び壁面全体までの距離に基づいて決定し、雲台装置にパンまたはチルト駆動計画を設定して撮像計画を実行する必要がある。特許文献1に開示の技術では、撮像計画を立案するために事前に図面情報を用意しなければならない。さらに、撮像計画に従って撮像を行う際には手動での撮像が必要であり、焦点距離の設定や撮像位置の移動は手動で行わなければならない。本発明は、被写体の撮像計画を従来よりも少ない手間で作成するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一様態は、被写体の深度マップを取得する第1取得手段と、前記被写体の撮像範囲を取得する第2取得手段と、前記被写体の各区画を撮像するための撮像計画を、前記深度マップと前記撮像範囲とに基づいて取得する第3取得手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の構成によれば、被写体の撮像計画を従来よりも少ない手間で作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】システムの構成例を示す図。
図2】撮像装置101、雲台装置102、演算装置103、HMD110のそれぞれの機能構成例を示すブロック図。
図3A】撮像装置101のハードウェア構成例を示すブロック図。
図3B】雲台装置102のハードウェア構成例を示すブロック図。
図3C】演算装置103のハードウェア構成例を示すブロック図。
図3D】HMD110のハードウェア構成例を示すブロック図。
図4A】撮像装置101が最初の区画を撮像する様子を簡略化して示した俯瞰図。
図4B】撮像装置101が撮像計画にしたがったパン駆動によりパン角を変更しながらそれぞれの区画を撮像する様子を簡略化して示した俯瞰図。
図5】隣り合う区画の撮像画像の一例を示す図。
図6】システムの動作のフローチャート。
図7】ステップS603における処理の詳細を示すフローチャート。
図8】ステップS606における処理の詳細を示すフローチャート。
図9】ステップS805における処理の詳細を示すフローチャート。
図10】(a)はステップS703を説明する図、(b)は合成画像の一例を示す図。
図11】撮像進捗合成画像の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0009】
[第1の実施形態]
先ず、本実施形態に係るシステムの構成例について、図1を用いて説明する。動画像を撮像する/静止画像を定期的若しくは不定期的に撮像する撮像装置101は雲台装置102に組み込まれる。雲台装置102は三脚104上に固定されており、撮像装置101のパン方向の角度(パン角)、チルト方向の角度(チルト角)、ズーム位置を制御(PTZ制御)するための駆動ユニットである駆動ユニット105,106,107の動作制御を行う。駆動ユニット105は、撮像装置101をパン方向に回転させることで該撮像装置101のパン角を制御する。駆動ユニット106は、撮像装置101をチルト方向に回転させることで該撮像装置101のチルト角を制御する。駆動ユニット107は、撮像装置101が有するレンズのズーム位置を制御する。
【0010】
撮像装置101により撮像された撮像画像は通信ケーブル108を介して雲台装置102に対して出力される。撮像装置101が動画像を撮像する場合には、該撮像装置101は該動画像における各フレームの画像を撮像画像として出力する。一方、撮像装置101が定期的若しくは不定期的に静止画像を撮像する場合には、該静止画像を撮像画像として出力する。雲台装置102は、通信ケーブル108を介して撮像装置101から入力された撮像画像を通信ケーブル109を介して演算装置103に対して出力する。
【0011】
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)110は、ビデオシースルー方式の頭部装着型表示装置である。HMD110は、該HMD110を頭部に装着するユーザの眼に近い位置から、該ユーザの視線方向と略同一の方向を撮像する撮像部と、演算装置103から通信ケーブル111を介して取得した画像(必要に応じて文字も含む)を表示する表示部と、を有する。
【0012】
なお、図1に示したシステムの構成は一例に過ぎない。たとえば、通信ケーブル108を用いず、撮像装置101と演算装置103とを直接接続するようにしても良い。また、装置間のデータ通信は有線での通信に限らず、無線通信であっても良い。また、撮像装置101のPTZ制御のための構成は図1に示した構成に限らない。
【0013】
次に、上記の撮像装置101、雲台装置102、演算装置103、HMD110のそれぞれの機能構成例について、図2のブロック図を用いて説明する。先ず、撮像装置101について説明する。撮像ユニット202は、画像の撮像を行う。画像記録ユニット204は、撮像ユニット202により撮像された撮像画像をメモリなどの記憶装置に記録(格納)する。フォーカス駆動ユニット205は、撮像装置101が有する光学レンズのフォーカスを制御する。測距ユニット206は、オートフォーカス機能のための被写体までの距離を測定する。通信ユニット207は、外部との間のデータ通信を行う。撮像制御ユニット203は、撮像装置101全体の動作制御を行う。
【0014】
次に、雲台装置102について説明する。パン駆動ユニット210は、上記の駆動ユニット105の駆動制御を行う。チルト駆動ユニット211は、上記の駆動ユニット106の駆動制御を行う。ズーム駆動ユニット219は、上記の駆動ユニット107の駆動制御を行う。通信ユニット212は、外部との間のデータ通信を行う。雲台制御ユニット209は、雲台装置102全体の動作制御を行う。
【0015】
次に、演算装置103について説明する。雲台制御ユニット214は、撮像装置101の現在のパン角、チルト角、ズーム位置を、設定されたパン角、チルト角、ズーム位置に変更するべく、上記のパン駆動ユニット210、チルト駆動ユニット211、ズーム駆動ユニット219の動作制御を行う。雲台制御ユニット214は、雲台装置102から現在の撮像装置101のパン角、チルト角、ズーム位置を取得する。画像保持ユニット215は、撮像装置101やHMD110から取得した情報(画像や該画像に係る情報)を保持する。画像処理ユニット216は、画像保持ユニット215が保持する画像に対して画像処理を施してスティッチ画像や合成画像などを生成する。撮像制御ユニット217は、撮像装置101による撮像を制御する。通信ユニット218は、外部との間のデータ通信を行う。
【0016】
次に、HMD110について説明する。撮像ユニット221は、撮像を行う。通信ユニット220は、外部との間のデータ通信を行う。入力ユニット223は、HMD110への各種の情報を入力する。表示ユニット222は、撮像ユニット221が撮像した撮像画像や通信ユニット220が外部から受信した画像や文字を表示する。
【0017】
次に、撮像装置101のハードウェア構成例について、図3Aのブロック図を用いて説明する。CPU301は、RAM303に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて各種の処理を実行することで、撮像装置101全体の動作制御を行うと共に、撮像装置101が行う処理として説明する各種の処理を実行もしくは制御する。
【0018】
ROM302には、OS(オペレーティングシステム)、撮像装置101の設定データ、撮像装置101の起動に係るコンピュータプログラムやデータ、撮像装置101の基本動作に係るコンピュータプログラムやデータ、などが格納されている。
【0019】
RAM303は、ROM302からロードされたコンピュータプログラムやデータを格納するためのエリア、撮像モジュール304から出力される撮像画像を格納するためのエリア、を有する。さらにRAM303は、通信モジュール310により外部から受信したデータを格納するためのエリア、記録デバイス311により記憶媒体からロードされたコンピュータプログラムやデータを格納するためのエリア、を有する。さらにRAM303は、CPU301が各種の処理を実行する際に用いるワークエリア、を有する。このように、RAM303は各種のエリアを適宜提供することができる。
【0020】
撮像モジュール304は、光学レンズ、該光学レンズを駆動制御するための駆動制御部、該光学レンズを介して受光した光を光電変換して画像信号を出力する撮像素子を含む撮像センサ、該画像信号をA/D変換するA/D変換部、A/D変換部によりA/D変換された画像信号に対して各種の画像処理を施して撮像画像を生成する画像処理部、などを有する。撮像モジュール304により生成された撮像画像は、CPU301による制御に従ってRAM303に格納されても良いし、記録デバイス311によってメモリカードなどの記憶媒体に格納されても良い。
【0021】
AF測距モジュール305は、被写体までの距離を測距してフォーカス位置を決定する。被写体までの距離を測距する技術については様々な技術があり、本実施形態ではどのような技術を用いても構わない。
【0022】
レンズ制御モジュール306は、フォーカス駆動モジュール307およびアイリス駆動モジュール308の動作制御を行う。フォーカス駆動モジュール307は、レンズ制御モジュール306による制御に従ってフォーカスを制御する。アイリス駆動モジュール308は、レンズ制御モジュール306による制御に従ってアイリスを制御する。
【0023】
入出力I/Fモジュール309は、タッチパネル画面やボタンなどのユーザインターフェースであり、ユーザが操作することで各種の指示や情報(例えば撮像のための設定情報)を撮像装置101に対して入力することができる。
【0024】
通信モジュール310は、外部との間のデータ通信を行う。記録デバイス311は、撮像モジュール304により撮像された撮像画像や該撮像画像に係る情報(例えばメタデータ)を、撮像装置101に装着/挿入されたメモリカードなどの記憶媒体に格納する。
【0025】
CPU301、ROM302、RAM303、撮像モジュール304、AF測距モジュール305、レンズ制御モジュール306、入出力I/Fモジュール309、通信モジュール310、記録デバイス311、はいずれも入出力バス(アドレスバス、データバス、制御バス)312に接続されている。
【0026】
次に、雲台装置102のハードウェア構成例について、図3Bのブロック図を用いて説明する。CPU313は、RAM315に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて各種の処理を実行することで、雲台装置102全体の動作制御を行うと共に、雲台装置102が行う処理として説明する各種の処理を実行もしくは制御する。
【0027】
ROM314には、OS(オペレーティングシステム)、雲台装置102の設定データ、雲台装置102の起動に係るコンピュータプログラムやデータ、雲台装置102の基本動作に係るコンピュータプログラムやデータ、などが格納されている。
【0028】
RAM315は、ROM314からロードされたコンピュータプログラムやデータを格納するためのエリア、通信モジュール316や通信モジュール320により外部から受信したデータを格納するためのエリア、を有する。さらにRAM315は、CPU313が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。このように、RAM315は、各種のエリアを適宜提供することができる。通信モジュール316は、撮像装置101との間のデータ通信を行う。
【0029】
パン駆動モジュール317は、上記の駆動ユニット105に対応しており、チルト駆動モジュール318は、上記の駆動モジュール106に対応している。入出力I/Fモジュール319は、タッチパネル画面やボタンなどのユーザインターフェースであり、ユーザが操作することで各種の指示や情報(例えばPTZ制御のための設定情報)を雲台装置102に対して入力することができる。
【0030】
通信モジュール320は、演算装置103との間のデータ通信を行う。ズーム駆動モジュール322は、上記の駆動ユニット107に対応している。CPU313、ROM314、RAM315、通信モジュール316、パン駆動モジュール317、チルト駆動モジュール318、入出力I/Fモジュール319、通信モジュール320、ズーム駆動モジュール322、はいずれも入出力バス(アドレスバス、データバス、制御バス)321に接続されている。
【0031】
次に、演算装置103のハードウェア構成例について、図3Cのブロック図を用いて説明する。演算装置103は、PC(パーソナルコンピュータ)、スマートフォン、タブレット端末装置、などのコンピュータ装置として機能する情報処理装置である。
【0032】
CPU322は、RAM324に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて各種の処理を実行することで、演算装置103全体の動作制御を行うと共に、演算装置103が行う処理として説明する各種の処理を実行もしくは制御する。
【0033】
ROM323には、演算装置103の設定データ、演算装置103の起動に係るコンピュータプログラムやデータ、演算装置103の基本動作に係るコンピュータプログラムやデータ、などが格納されている。
【0034】
RAM324は、ROM323や記憶装置328からロードされたコンピュータプログラムやデータを格納するためのエリア、通信モジュール330や通信モジュール327により外部から受信したデータを格納するためのエリア、を有する。さらにRAM324は、CPU322が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。このように、RAM324は各種のエリアを適宜提供することができる。
【0035】
通信モジュール330は、HMD110との間のデータ通信を行う。ディスプレイ装置325は、液晶画面やタッチパネル画面を有し、CPU322による処理結果を画像や文字などでもって表示することができる。なお、ディスプレイ装置325は、画像や文字を投影するプロジェクタなどの投影装置であっても良い。
【0036】
入力装置326は、キーボード、マウス、タッチパネルなどのユーザインターフェースであり、ユーザが操作することで各種の指示をCPU322に対して入力することができる。
【0037】
通信モジュール327は、雲台装置102との間のデータ通信を行う。記憶装置328は、ハードディスクドライブ装置などの情報記憶装置である。記憶装置328には、OS,演算装置103が行う処理として説明する各種の処理をCPU322に実行もしくは制御させるためのコンピュータプログラムやデータ、などが保存されている。記憶装置328に保存されているコンピュータプログラムやデータはCPU322による制御に従って適宜RAM324にロードされ、CPU322による処理対象となる。
【0038】
CPU322、ROM323、RAM324、通信モジュール320、ディスプレイ装置325、入力装置326、通信モジュール327、記憶装置328、はいずれも入出力バス(アドレスバス、データバス、制御バス)329に接続されている。
【0039】
次に、HMD110のハードウェア構成例について、図3Dのブロック図を用いて説明する。CPU331は、RAM333に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて各種の処理を実行することで、HMD110全体の動作制御を行うと共に、HMD110が行う処理として説明する各種の処理を実行もしくは制御する。
【0040】
ROM332には、HMD110の設定データ、HMD110の起動に係るコンピュータプログラムやデータ、HMD110の基本動作に係るコンピュータプログラムやデータ、などが格納されている。
【0041】
RAM333は、ROM332や記憶装置338からロードされたコンピュータプログラムやデータを格納するためのエリア、通信モジュール337により外部から受信したデータを格納するためのエリア、を有する。さらにRAM333は、撮像モジュール334から出力された撮像画像を格納するためのエリア、CPU331が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。このように、RAM333は各種のエリアを適宜提供することができる。
【0042】
撮像モジュール334は、光学レンズ、該光学レンズを駆動制御するための駆動制御部、該光学レンズを介して受光した光を光電変換して画像信号を出力する撮像素子を含む撮像センサ、該画像信号をA/D変換するA/D変換部、A/D変換部によりA/D変換された画像信号に対して各種の画像処理を施して撮像画像を生成する画像処理部、などを有する。撮像モジュール334は、HMD110を頭部に装着したユーザ(HMD装着ユーザ)の眼に近い位置から、該HMD装着ユーザの視線方向と略同一の方向を撮像するようにHMD110に取り付けられている。
【0043】
ディスプレイ装置335は、HMD装着ユーザの眼前に位置するように該HMD110に設けられており、演算装置103から送信された画像や文字を表示する。入力装置336は、タッチパネル画面やボタンなどのユーザインターフェースであり、ユーザが操作することで各種の情報や指示をHMD110に対して入力することができる。
【0044】
通信モジュール337は、外部との間のデータ通信を行う。
【0045】
記憶装置338は、不揮発性のメモリであり、OS,HMD110の起動に係るコンピュータプログラムやデータ、HMD110の基本動作に係るコンピュータプログラムやデータ、などが保存されている。記憶装置338に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU331による制御に従って適宜RAM333にロードされ、CPU331の処理対象となる。
【0046】
CPU331、ROM332、RAM333、撮像モジュール334、ディスプレイ装置335、入力装置336、通信モジュール337、記憶装置338、はいずれも入出力バス(アドレスバス、データバス、制御バス)339に接続されている。
【0047】
次に、本実施形態に係るシステムによる被写体の撮像動作について、図4A、4Bを用いて説明する。本実施形態では、被写体として、点検対象である建物の壁面を例に取り説明する。しかし、以下の説明は被写体が建物の壁面であることに限るものではない。
【0048】
本実施形態では、建物の壁面を複数の区画に分け、演算装置103によって作成される撮像計画にしたがったパン駆動、チルト駆動、ズーム駆動によりパン角やチルト角やズーム位置を変更しながらそれぞれの区画を撮像する。図4Aは、雲台装置102に搭載された撮像装置101が最初の区画を撮像する様子を簡略化して示した俯瞰図である。
【0049】
雲台装置102に搭載された撮像装置101は、建物402の壁面403における最初の区画を撮像するべく設置位置401に設置されている。この時、設置位置401は、本来は壁面403の中央の垂線(中心線)上に置かれるべきであるが、実際の撮像現場では他の建築物が存在するなど障害物の影響により中心線上からずれる場合が少なくない。
【0050】
また、参照番号404は、雲台装置102のパン駆動によって撮像装置101が最初の区画の撮像を行う方向の中心方向を示し、参照番号419は、中心方向404を撮像方向とする撮像における画角を示している。また、参照番号410は、最初の区画の中心方向404と壁面403との交点を示しており、撮像装置101が中心方向404を撮像方向とする撮像を行う際には、画角419の中央となる交点410の位置の壁面に対してAFを適応してフォーカスを合わせる。この時、交点410でフォーカスを合わせた場合に撮像装置101の撮像センサの表面上に被写体の映像が最小の円に集束し得る合焦面は平面416となる。しかし実際には、合焦面416までの距離から外れており、被写体の映像が集束する際の円のサイズが最小では無い場合でも、該円のサイズが撮像センサの画素サイズ以下に収まる場合にはフォーカスのずれが識別できない。この様なフォーカスのずれが識別できない距離の範囲は被写界深度と呼ばれ、撮像センサの画素サイズ、光学レンズ装置の焦点距離と絞り値、被写体までの距離から演算することが可能である。ここで、図4Aにおいては、合焦面416よりも前方の被写界深度(前方被写界深度)は平面417、合焦面416よりも後方の被写界深度(後方被写界深度)は平面418、となり、これらの距離の範囲にある壁面403も合焦していると見なして構わない。したがって、図4Aに示す壁面403を撮像する際には、該被写界深度を考慮して設置位置401と、撮像装置101のパラメータ(焦点距離及び絞り値)と、については事前に適切に設定する必要がある。
【0051】
図4Bは、雲台装置102に搭載された撮像装置101が、演算装置103によって作成される撮像計画にしたがったパン駆動によりパン角を変更しながらそれぞれの区画を撮像する様子を簡略化して示した俯瞰図である。
【0052】
中心方向405は、雲台装置102のパン駆動によって撮像装置101が2つ目の区画の撮像を行う方向の中心方向を示しており、画角420は、中心方向405を撮像方向とする撮像における画角を示している。
【0053】
中心方向406は、雲台装置102のパン駆動によって撮像装置101が3つ目の区画の撮像を行う方向の中心方向を示しており、画角421は、中心方向406を撮像方向とする撮像における画角を示している。
【0054】
中心方向407は、雲台装置102のパン駆動によって撮像装置101が4つ目の区画の撮像を行う方向の中心方向を示しており、画角422は、中心方向407を撮像方向とする撮像における画角を示している。
【0055】
中心方向408は、雲台装置102のパン駆動によって撮像装置101が5つ目の区画の撮像を行う方向の中心方向を示しており、画角423は、中心方向408を撮像方向とする撮像における画角を示している。
【0056】
中心方向409は、雲台装置102のパン駆動によって撮像装置101が6つ目の区画の撮像を行う方向の中心方向を示しており、画角424は、中心方向409を撮像方向とする撮像における画角を示している。
【0057】
ここで、壁面403が正面向かって右側にさらに続いている場合には、壁面403に対する中心方向の角度がさらに鋭角となり、該角度が鋭角となるような中心方向から撮像した壁面403の撮像画像は、「点検に適した高精細な撮像画像」とはならない。よって、中心方向が「該角度が鋭角となるような中心方向」となる前に、撮像装置101を右側に移動させ、そして上記と同様に複数の撮像方向について壁面403の撮像を行う。ここでは簡略化した説明の為に、建物402の高さ方向、即ち雲台装置102によるチルト方向の駆動はせず、パン方向の駆動のみで壁面403を6回に分けて撮像するものとする。
【0058】
また、交点411は中心方向405と壁面403との交点を示しており、交点412は中心方向406と壁面403との交点を示している。また、交点413は中心方向407と壁面403との交点を示しており、交点414は中心方向408と壁面403との交点を示している。また、交点415は中心方向409と壁面403との交点を示している。図4Bでは、図4Aと同様に、交点411~415においてオートフォーカスを実施した際の合焦面、前方被写界深度の範囲、後方被写界深度の範囲、をそれぞれ太い実線、細かい点線、粗い点線で示している。この時、被写界深度の範囲は、前方被写界深度より後方被写界深度の範囲の方が広くなる事が知られている。また、図4Bに示す如く、被写体との距離が遠くなることでで、被写界深度の範囲が広くなることが知られている。さらに、壁面403におけるそれぞれの区画については、画角419~424の如く、隣り合う区画の撮像画像同士で一部が重複するように撮像される。これは、壁面を確実に網羅するためであり、且つ撮像画像の中央部分を利用することで、より高品位な点検の為の撮像画像を得るためである。なお、図4Bにおいては、前回の撮像における画角の端を今回の撮像における中心方向としたが、重複の割合はこれと異なる割合にしても構わない。
【0059】
次に、上記の如く隣り合う区画の撮像画像を取得した場合に、該撮像画像を用いて行う処理について、図5を用いて説明する。図5(a)において撮像画像501~506は、雲台装置102によるパン駆動により撮像装置101により撮像されたそれぞれの区画に対応する撮像画像である。ここで、図5(a)では、分かり易さの為に撮像画像501~506が上下方向にずれて配置された図となっているが、本来は上下方向のずれはない。
【0060】
図5(b)は、雲台装置102によるパン駆動およびチルト駆動により撮像装置101により撮像されたそれぞれの区画に対応する撮像画像を示しており、それぞれの撮像画像は、隣り合う区画の撮像画像が互いに重複するように撮像されている。図5(b)では、図5(a)の撮像画像501~506を最上の行における撮像画像としている。撮像画像507は、雲台装置102によるパン駆動およびチルト駆動により撮像装置101により撮像された左下隅の区画の撮像画像である。撮像画像508は、雲台装置102によるパン駆動およびチルト駆動により撮像装置101により撮像された右下隅の区画の撮像画像である。
【0061】
撮像した全ての撮像画像は、該撮像画像の中央部分を利用して一枚の画像に統合され、あたかも点検対象である壁面を高精細に撮像した画像となる。インフラ施設の点検においては、この統合された画像を用いて、検査者が壁面の微細な変状の有無を確認することとなるが、該検査については本実施形態とは直接関係が無いために、ここでは説明を省略する。
【0062】
次に、本実施形態に係るシステムの動作について、図6のフローチャートに従って説明する。ステップS601では、演算装置103は、撮像画像に求められる解像度を設定する。たとえば、ユーザは入力装置326を操作して解像度を入力し、CPU322は、該入力された解像度を、撮像画像に求められる解像度として設定する。
【0063】
ステップS602では、演算装置103は、隣り合う区画の撮像画像同士のオーバーラップ率を設定する。オーバーラップ率とは、撮像画像の面積(画素数)に対する、隣り合う区画の撮像画像同士が重なり合う部分の面積(画素数)の割合である。オーバーラップ率を設定する理由は、上記の如く、点検対象である壁面を確実に網羅するため、および撮像画像の中央部分を利用することでより高品位な点検の為の画像を得るため、である。たとえば、ユーザは入力装置326を操作してオーバーラップ率を入力し、CPU322は該入力されたオーバーラップ率を以降の処理で使用するオーバーラップ率として設定する。
【0064】
ステップS603では、壁面の撮像範囲の取得、壁面の深度マップ(距離マップ)の生成、を行う。ステップS603における処理の詳細については後述する。ステップS604では演算装置103は、ステップS601で設定した解像度、ステップS603で生成した深度マップ、予め記憶装置328に保存されている「撮像装置101の撮像センサの画素サイズ」、に基づいてパラメータを求める。
【0065】
たとえば、演算装置103は、壁面の深度マップの各画素の画素値(距離)のうち最も遠い距離においてもステップS601で設定した解像度が得られるような焦点距離を算出する。また演算装置103は、深度マップの各画素の画素値(距離)のうち最も距離が異なる2画素間の距離が被写界深度となるように、撮像装置101の撮像センサの画素サイズ、焦点距離、被写体までの距離に基づいて絞りを算出する。
【0066】
ステップS605では、演算装置103は、ステップS602で設定したオーバーラップ率で撮像画像を重複させながら壁面(ステップS603にて取得した撮像範囲)をカバーする撮像を実行できるように、ステップS603で生成した深度マップと、ステップS603で取得した撮像範囲と、ステップS604で算出した焦点距離や絞りと、に基づいて、それぞれの撮像画像を良好な画質で撮像するために雲台装置102に指示するパン角、チルト角、ズーム位置を「撮像計画」として決定(作成)する。つまり演算装置103は、壁面における各区画を良好な画質で撮像するために雲台装置102に指示するパン角、チルト角、ズーム位置を「撮像計画」として決定(作成)する。
【0067】
たとえば、演算装置103は、壁面の撮像範囲をカバーするような区画群を設定する。そして演算装置103は、区画ごとに、深度マップにおいて該区画に属する画素値(距離)と、ステップS604で算出した焦点距離や絞りと、を用いて該区画を良好な画質で撮像するためのパン角、チルト角、ズーム位置を求める。
【0068】
ステップS606では、演算装置103は、ステップS605で作成した撮像計画に基づく各区画の撮像の進捗を取得してHMD110に表示させるための処理を行う。ステップS606における処理の詳細については後述する。
【0069】
ステップS607では、演算装置103は、撮像装置101により撮像された撮像画像群(各区画の撮像画像)に対してパノラマスティッチ処理を実行することで合成された画像をパノラマ画像として取得する。たとえば、演算装置103は、撮像装置101により撮像された撮像画像群を、それぞれの撮像画像に紐づいて保持されている位置情報(該撮像画像に対応するパン角、チルト角、ズーム位置)に基づいて並べる。そして演算装置103は、撮像画像間のつなぎ目を画像処理にて合成することでパノラマ画像を生成する。
【0070】
そして演算装置103は、生成したパノラマ画像を出力する。パノラマ画像の出力先は特定の出力先に限らない。たとえば、演算装置103は、パノラマ画像をディスプレイ装置325に表示させても良いし、パノラマ画像を記憶装置328に保存しても良いし、パノラマ画像を通信モジュール330を介して外部装置に対して送信しても良い。外部装置は、図1に示した装置であってもよし、該装置以外の装置であっても良い。
【0071】
次に、上記のステップS603における処理の詳細について、図7のフローチャートに従って説明する。ステップS701では、CPU322は、撮像範囲を指定するための処理(撮像範囲指定処理)をHMD110に実行させるための指示である撮像範囲指定指示を、通信モジュール330を介してHMD110に対して送信する。
【0072】
ステップS702では、CPU331は、演算装置103から送信された撮像範囲指定指示を通信モジュール337を介して受信する。ステップS703では、CPU331は撮像モジュール334に撮像を指示し、撮像モジュール334は該指示に従って撮像を行うことで撮像画像を取得する。この撮像では、図10(a)に示す如く、HMD110の撮像モジュール334の画角1001内に建物402の壁面403が収まるように該壁面403の撮像を行って、該壁面403の全体を含む撮像画像を取得する。なお、本実施形態では、撮像モジュール334はステレオカメラを有しており、視差を検出可能な形式で壁面の撮像を行う。これにより、撮像モジュール334は、右眼に対応する撮像画像と左眼に対応する撮像画像とを取得する。
【0073】
ステップS704では、CPU331は、ステップS703における撮像で取得した撮像画像と、前回のステップS711で入力された撮像範囲と、を通信モジュール337を介して演算装置103に対して送信する。
【0074】
なお、本実施形態では、撮像モジュール334がステレオカメラを有しているものとし、HMD110は、ステレオカメラにより撮像された撮像画像を演算装置103に対して送信するものとした。しかし撮像モジュール334が単眼カメラを有している場合、HMD110は該単眼カメラにより撮像された壁面の撮像画像、ToF(Time Of Flight)センサなどの測距センサで得られた空間情報、を演算装置103に送信しても良い。
【0075】
ステップS705では、CPU322は、HMD110から送信された撮像画像と撮像範囲とを通信モジュール330を介して受信する。ステップS706では、CPU322は、ステップS705で受信した撮像画像の視差に基づいて深度マップを生成する。深度マップの各画素の画素値は、撮像画像において該画素に対応する被写体までの距離を表す。なお、本実施形態では、ステレオカメラにより撮像された撮像画像の視差に基づいて深度マップを生成しているが、ToFセンサなどの距離センサで得られた空間情報に基づいて深度マップを生成しても良く、深度マップの生成方法は特定の生成方法に限らない。
【0076】
また、CPU322は、ステップS705で受信した撮像画像を用いてVisual SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)により、自己位置の推定と、環境地図の作成を行う。ここで、自己位置とは、HMD110の三次元位置であり、環境地図とは、HMD110の周辺の空間(環境)の3次元形状を表す地図である。
【0077】
ステップS707では、CPU322は、ステップS705で受信した撮像画像に、ステップS705で受信した撮像範囲を、ステップS706で推定した自己位置とステップS706で作成した環境地図とに基づいて合成した合成画像を生成する。詳しくは後述するが、HMD装着ユーザは現実空間(3次元空間)内で撮像範囲(撮像範囲が矩形である場合、該矩形の四隅のそれぞれの位置は3次元位置である)を指定する。よって、ステップS707では、CPU322は、HMD装着ユーザによって現実空間内で指定された撮像範囲を、環境地図で規定される空間における自己位置から見た場合の撮像範囲を求める。そしてCPU322は、該求めた撮像範囲を撮像画像上に投影した撮像範囲(二次元撮像範囲)を求め、撮像画像上に該二次元撮像範囲を合成した合成画像を生成する。
【0078】
合成画像の一例を図10(b)に示す。合成画像1004は、HMD装着ユーザが壁面403を含む範囲を撮像範囲として指定し、HMD110により撮像された壁面403の撮像画像に、該撮像範囲に対応する二次元撮像範囲1003を合成することで生成される。本実施形態では、右眼に対応する合成画像と左眼に対応する合成画像とを生成する。つまり、本実施形態では、右眼に対応する撮像画像Rに、撮像画像Rについて求めた二次元撮像範囲を合成した合成画像Rと、左眼に対応する撮像画像Lに、撮像画像Lについて求めた二次元撮像範囲を合成した合成画像Lと、を生成する。図10(b)の壁面403には、変状検知対象の一例であるひび割れ1002が発生している。
【0079】
なお、CPU322は、深度マップに基づいて、撮像範囲が撮像位置から適切なあおり角度に収まっているかどうかを判定し、収まっていない場合には警告を合成画像に含めるようにしても良い。
【0080】
ステップS708では、CPU322は、ステップS707で生成した合成画像を通信モジュール330を介してHMD110に対して送信する。ステップS709では、CPU331は、演算装置103から送信された合成画像を通信モジュール337を介して受信する。
【0081】
ステップS710では、CPU331は、ステップS709で受信した合成画像をディスプレイ装置335に表示させる。より詳しくは、CPU331は、左眼に対応する合成画像を、ディスプレイ装置335が有する左眼用の表示画面に表示させ、右眼に対応する合成画像を、ディスプレイ装置335が有する右眼用の表示画面に表示させる。
【0082】
ステップS711では、CPU331は、HMD装着ユーザが指定した撮像範囲を取得する。HMD装着ユーザによる撮像範囲の指定方法は特定の指定方法に限らない。たとえば、HMD装着ユーザは指先で撮像範囲を指定しても良いし、スライラスなどの指示具を用いて撮像範囲を指定しても良い。この場合、CPU331は、HMD110による撮像画像からHMD装着ユーザの指先の位置や指示具の位置を追跡し、該追跡した位置の軌跡で規定される領域を撮像範囲として取得するようにしても良い。また、HMD装着ユーザの指先や指示具にモーションセンサを付加しておき、CPU331は、該モーションセンサにより検出されたモーションで指定された領域を撮像範囲として取得するようにしても良い。
【0083】
また、たとえば、HMD110がHMD装着ユーザの視線を検出するセンサを有している場合、該HMD装着ユーザは視線を動かして、撮像範囲としたい領域の枠を指定することができる。この場合、CPU331は、センサにより検出された「HMD装着ユーザの視線」により指定された領域を撮像範囲として取得するようにしても良い。
【0084】
ステップS712では、CPU322は、撮像範囲の入力を完了するための完了条件が満たされたか否かを判断する。完了条件は特定の条件に限らない。完了条件には、たとえば、「ユーザが入力装置326を操作して撮像範囲の入力を完了する旨の指示を入力したことをCPU322が検知した」がある。また、完了条件には、「HMD装着ユーザが入力装置336を操作して撮像範囲の入力を完了する旨の指示を入力したことを、HMD110からの通知によりCPU322が検知した」がある。また、完了条件には、「HMD装着ユーザが撮像範囲の入力を完了する旨の指示に対応する動きを指先や指示具で実施し、CPU322が撮像画像やモーションセンサから該動きを検知した」がある。また、完了条件には、「HMD装着ユーザの指先や指示具の現在位置が、撮像範囲の指定を開始した位置と同じ位置になった(つまり指先や指示具が撮像範囲の枠を一巡した)ことをCPU322が検知した」がある。
【0085】
このような判断の結果、完了条件が満たされた場合には、処理はステップS604に進む。一方、このような判断の結果、完了条件が満たされていない場合には、処理はステップS705に進む。
【0086】
次に、上記のステップS606における処理の詳細について、図8のフローチャートに従って説明する。ステップS801では、CPU322は、撮像の進捗の表示を開始させるための指示(撮像進捗表示指示)を、通信モジュール330を介してHMD110に対して送信する。ステップS802では、CPU331は、演算装置103から送信された撮像進捗表示指示を、通信モジュール337を介して受信する。
【0087】
ステップS803では、CPU331は撮像モジュール334に撮像を指示し、撮像モジュール334は該指示に従って撮像を行うことで撮像画像を取得する。この撮像では、HMD110の撮像モジュール334の画角内に建物の壁面が収まるように該壁面の撮像を行って、該壁面の全体を含む撮像画像を取得する。上記の如く、本実施形態では、撮像モジュール334はステレオカメラを有しているため、視差を検出可能な形式で壁面の撮像を行う。これにより、撮像モジュール334は、右眼に対応する撮像画像と左眼に対応する撮像画像とを取得する。
【0088】
ステップS804では、CPU331は、ステップS803で取得した撮像画像を通信モジュール337を介して演算装置103に対して送信する。ステップS804においても上記のステップS704と同様、撮像モジュール334が単眼カメラを有している場合、HMD110は、該単眼カメラにより撮像された壁面の撮像画像と、ToFセンサなどの測距センサで得られた空間情報と、を演算装置103に対して送信するようにしても良い。
【0089】
ステップS805では、演算装置103は、ステップS605で作成した撮像計画を参照して次の区画を撮像するためのパン角、チルト角、ズーム位置を「移動先のパン角、チルト角、ズーム位置」として特定する。そして演算装置103は、該特定した移動先のパン角、チルト角、ズーム位置を雲台装置102に対して送信して該雲台装置102に撮像装置101の現在のパン角、チルト角、ズーム位置を該移動先のパン角、チルト角、ズーム位置に移動させる。そして演算装置103は、移動後のパン角、チルト角、ズーム位置と、移動後のパン角、チルト角、ズーム位置における撮像装置101により撮像された撮像画像と、を取得する。ステップS805における処理の詳細については後述する。
【0090】
ステップS806では、CPU322は、ステップS804においてHMD110から送信された撮像画像を、通信モジュール330を介して受信する。ステップS807では、CPU322は、ステップS806で受信した撮像画像を用いて、上記のステップS706と同様の処理を行って深度マップを生成する。なお、本ステップにおいても、ToFセンサなどの距離センサで得られた空間情報に基づいて深度マップを生成しても良く、深度マップの生成方法は特定の生成方法に限らない。また、CPU322は、ステップS806で受信した撮像画像を用いてVisual SLAMにより、自己位置(HMD110の三次元位置)の推定と、環境地図(HMD110の周辺の空間(環境)の3次元形状を表す地図)の作成を行う。
【0091】
ステップS808では、CPU322は、ステップS605で作成した撮像計画に基いて、撮像の進捗を示す撮像進捗情報を生成する。そしてCPU322は、該生成した撮像進捗情報を、ステップS806で受信した撮像画像に合成した合成画像(撮像進捗合成画像)を生成する。
【0092】
撮像進捗合成画像の一例を図11に示す。撮像進捗合成画像1101は、上記のステップS707と同様の処理で生成される二次元撮像範囲1003と、撮像進捗情報1102と、を壁面403の撮像画像に合成することで生成される。撮像進捗情報1102は矩形の集合であり、1つの矩形は、1回のステップS805の処理で得られる撮像画像に対応する区画を表している。つまり、CPU322は、撮像計画に含まれている区画ごとのパン角、チルト角、ズーム位置のうち雲台装置102に送信済みのパン角、チルト角、ズーム位置に対応する区画(つまり撮像済みの区画)に対応する矩形を撮像進捗情報1102として生成する。より詳しくは、CPU322は、自己位置と、環境地図と、撮像済みの区画のパン角、チルト角、ズーム位置と、を用いて、壁面において自己位置から撮像されている範囲を求め、該範囲を撮像画像に投影した投影範囲を表す矩形を該撮像画像に合成する。本実施形態では、右眼に対応する撮像進捗合成画像と左眼に対応する撮像進捗合成画像とを生成する。
【0093】
なお、CPU322は、ステップS806でHMD110から受信した撮像画像のうち「ステップS805でHMD110から受信した撮像画像」と最も類似する画像領域を撮像画像間のパターンマッチングにより特定し、該画像領域の枠を上記の矩形として合成しても良い。
【0094】
ステップS809では、CPU322は、ステップS808で生成した撮像進捗合成画像を通信モジュール330を介してHMD110に対して送信する。ステップS810では、CPU331は、演算装置103から送信された撮像進捗合成画像を、通信モジュール337を介して受信する。
【0095】
ステップS811では、CPU331は、ステップS810で受信した撮像進捗合成画像をディスプレイ装置335に表示させる。より詳しくは、CPU331は、左眼に対応する撮像進捗合成画像を、ディスプレイ装置335が有する左眼用の表示画面に表示させ、右眼に対応する撮像進捗合成画像を、ディスプレイ装置335が有する右眼用の表示画面に表示させる。
【0096】
二次元撮像範囲と撮像進捗情報とを合成した撮像進捗合成画像をディスプレイ装置335に表示することで、HMD装着ユーザは眼前に該撮像進捗合成画像を見ることができる。よって、HMD装着ユーザは、どれだけの区画の撮像が完了しているのかを表す撮像進捗を確認することができる。
【0097】
ステップS812では、CPU322は、全ての区画について撮像が完了したか否かを判断する。つまりCPU322は、撮像計画に登録されている全ての区画のパン角、チルト角、ズーム位置について、該HMD110が該パン角、チルト角、ズーム位置に基づく撮像を完了したか否かを判断する。
【0098】
このような判断の結果、全ての区画について撮像が完了した場合には、処理はステップS607に進む。一方、撮像が完了していない区画が未だ残っている場合には、処理はステップS805に進む。
【0099】
次に、上記のステップS805における処理の詳細について、図9のフローチャートに従って説明する。ステップS901では、CPU322は、ステップS605で作成した撮像計画を参照して次の区画を撮像するためのパン角、チルト角、ズーム位置を「移動先のパン角、チルト角、ズーム位置」(制御目標値)として特定する。そしてCPU322は、該特定した制御目標値を、通信モジュール327を介して雲台装置102に対して送信する。ステップS902では、CPU313は、演算装置103から送信された制御目標値を通信モジュール320を介して受信する。
【0100】
ステップS903では、CPU313は、パン駆動モジュール317を制御して、撮像装置101の現在のパン角を、ステップS902で受信したパン角の制御目標値に移動させる。またCPU313は、チルト駆動モジュール318を制御して、撮像装置101の現在のチルト角を、ステップS902で受信したチルト角の制御目標値に移動させる。また、CPU313は、ズーム駆動モジュール322を制御して、撮像装置101の現在のズーム位置を、ステップS902で受信したズーム位置の制御目標値に移動させる。
【0101】
ステップS904では、CPU313は、ステップS903における移動後のパン角、チルト角、ズーム位置をPTZ位置として、通信モジュール320を介して演算装置103に対して送信する。
【0102】
ステップS905では、CPU322は、雲台装置102から送信されたPTZ位置を通信モジュール327を介して受信する。ステップS906では、CPU322は、雲台装置102に対して撮像指示を通信モジュール327を介して送信する。撮像指示は雲台装置102を介して撮像装置101に送信されるが、演算装置103と撮像装置101とが直接接続されている場合には、撮像指示は雲台装置102を介さずに演算装置103から直接撮像装置101に対して送信されても良い。
【0103】
ステップS907では、CPU301は、演算装置103から送信された撮像指示を通信モジュール310を介して受信する。ステップS908では、CPU301は、AF測距モジュール305、レンズ制御モジュール306、撮像モジュール304を制御して撮像動作を行わせて、撮像画像を取得する。そしてCPU301は、取得した撮像画像をJPEG(Joint Photographic Experts Group)などの規格に従ったフォーマットの画像ファイル(JPEG画像)として、RAM303に格納する。なお、撮像画像は記録デバイス311により記憶媒体に格納されても良い。
【0104】
ステップS909では、CPU301は、ステップS908においてRAM303などに格納された撮像画像を、通信モジュール310を介して演算装置103に対して送信する。
【0105】
ステップS910では、CPU322は、撮像装置101から送信された撮像画像を、通信モジュール327を介して受信する。ステップS911でCPU322はステップS910で受信した撮像画像(JPEG画像)中に「ステップS905で受信したPTZ位置」をExif(Exchangeable image file format)規格に従ってメタデータとして格納する。
【0106】
なお、「ステップS905で受信したPTZ位置」の格納先はJPEG画像中に限らない。例えば「ステップS905で受信したPTZ位置」は記憶装置328に撮像画像のファイル名と関連付けてXML(Extensible Markup Language)やCSV(Comma Separated Value)等の規格で保存してもよい。また、「ステップS905で受信したPTZ位置」は、撮像画像のファイル名として保存してもよい。また、撮像画像中に格納される情報や、撮像画像と関連付けて格納される情報は、PTZ位置のみに限らず、PTZ位置に加えて、撮像日時、撮像画像のデータサイズなどのパラメータを含んでも良い。
【0107】
このように、本実施形態では、壁面検査のための高精細な画像の撮像を目的として、壁面を分割し且つ壁面全体を網羅する連続撮像を行う。その際、必要とされる解像度とオーバーラップ率を設定し、壁面を画角内に収めた撮像画像中の壁面の領域を撮像範囲として指定する。これにより、雲台装置などの移動体を用いたパノラマ撮像を自動で実行可能である。また、指定された撮像範囲において撮像済みの区画と未撮像の区画とを視認可能に表示させながらパノラマ撮像が実行でき、撮像の進捗の把握が容易となる。
【0108】
[第2の実施形態]
図1に示したシステムの構成は一例であり、第1の実施形態に係るシステムの機能が実現可能であれば、システムの構成として図1に示した構成以外の構成を採用しても良い。例えば、図1に示した幾つかの装置を1つの装置に統合させても良い。その場合、該1つの装置は該いくかの装置のそれぞれの機能を実現可能な装置である。また、1つの装置の機能を複数台の装置で実施しても良い。また、第1の実施形態で説明した各処理の主体は一例であり、上記に限らない。
【0109】
また、第1の実施形態においては、雲台装置102及び演算装置103において、ズーム位置の値を任意に取得し、また設定を可能としたが、相対的な数値によるズーム駆動の指示のみが可能なシステムの場合は以下の様な構成にしても良い。
【0110】
即ち、雲台装置102あるいは演算装置103において、ズーム位置を変更する為の全ての駆動情報を取得して管理することで、現在のズーム位置を把握する構成とする。この様な構成とすることで、ズーム位置に関して、相対的な数値によるズーム駆動の指示のみが可能なシステムにも対応することが可能となる。さらには、撮像装置101に後付けのズーム駆動装置を付加することで、ズーム駆動を実現するシステムにも対応することが可能となる。
【0111】
また、第1の実施形態では、撮像進捗情報として撮像済みの区画に矩形を表示する構成としたが、撮像進捗情報の表示方法には様々な表示方法がある。たとえば、撮像済みの区画を第1色で塗りつぶし、未だ撮像していない区画を第2色で塗りつぶすようにしても良い。
【0112】
また、第1の実施形態では、雲台装置102は撮像装置101のパン角、チルト角、ズーム位置の全てを制御可能な装置としていたが、これに限らず、パン角、チルト角、ズーム位置のうち1つ以上を制御可能な装置であっても良い。
【0113】
また、第1の実施形態に係るシステムではHMD110を用いているが、これに限らず、HMD110以外の表示装置、たとえば、ハンドヘルドタイプの表示装置を用いても良い。
【0114】
上記の各実施形態で使用した数値、処理タイミング、処理順、処理の主体、データ(情報)の取得方法/送信先/送信元/格納場所などは、具体的な説明を行うために一例として挙げたもので、このような一例に限定することを意図したものではない。
【0115】
また、以上説明した各実施形態の一部若しくは全部を適宜組み合わせて使用しても構わない。また、以上説明した各実施形態の一部若しくは全部を選択的に使用しても構わない。
【0116】
(その他の実施形態)
本開示は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0117】
本明細書の発明は、以下の情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムを含む。
(項目1)
被写体の深度マップを取得する第1取得手段と、
前記被写体の撮像範囲を取得する第2取得手段と、
前記被写体の各区画を撮像するための撮像計画を、前記深度マップと前記撮像範囲とに基づいて取得する第3取得手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
(項目2)
前記第1取得手段は、頭部装着型表示装置が有する第1撮像装置により撮像された被写体の撮像画像に基づいて前記深度マップを生成することを特徴とする項目1に記載の情報処理装置。
(項目3)
前記第2取得手段は、前記頭部装着型表示装置を頭部に装着したユーザにより指定された撮像範囲を取得することを特徴とする項目2に記載の情報処理装置。
(項目4)
前記第3取得手段は、前記頭部装着型表示装置が有する第1撮像装置とは異なる第2撮像装置が前記被写体の各区画を撮像するための撮像計画を、前記深度マップと前記撮像範囲とに基づいて取得することを特徴とする項目2または3に記載の情報処理装置。
(項目5)
前記第2撮像装置は、該第2撮像装置のパン角、チルト角、ズーム位置のうち1つ以上を制御可能な雲台装置に取り付けられていることを特徴とする項目4に記載の情報処理装置。
(項目6)
さらに、
前記第1撮像装置により撮像された撮像画像に、前記撮像範囲を表す情報を合成した合成画像を生成し、該生成した合成画像を前記頭部装着型表示装置に対して出力する生成手段を備えることを特徴とする項目2に記載の情報処理装置。
(項目7)
前記生成手段は、前記深度マップに基づいて、前記撮像範囲が撮像位置から適切なあおり角度に収まっているかどうかを判定し、収まっていない場合には警告を含む合成画像を前記頭部装着型表示装置に対して出力することを特徴とする項目6に記載の情報処理装置。
(項目8)
さらに、
前記被写体の画像と、前記撮像計画に基づく区画の撮像の進捗を示す情報と、を合成した合成画像を生成し、該生成した合成画像を前記頭部装着型表示装置に対して出力する手段を備えることを特徴とする項目2に記載の情報処理装置。
(項目9)
情報処理装置が行う情報処理方法であって、
前記情報処理装置の第1取得手段が、被写体の深度マップを取得する第1取得工程と、
前記情報処理装置の第2取得手段が、前記被写体の撮像範囲を取得する第2取得工程と、
前記情報処理装置の第3取得手段が、前記被写体の各区画を撮像するための撮像計画を、前記深度マップと前記撮像範囲とに基づいて取得する第3取得工程と
を備えることを特徴とする情報処理方法。
(項目10)
コンピュータを、項目1ないし8のいずれか1項目に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
【0118】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0119】
101:撮像装置 102:雲台装置 103:演算装置 104:三脚 105:駆動ユニット 106:駆動ユニット 107:駆動ユニット 108:通信ケーブル 109:通信ケーブル 110:HMD 111:通信ケーブル
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11