(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169329
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス、関連するセンサモジュール、並びに少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスにセンサモジュールを機械的及び電気的に結合する関連方法
(51)【国際特許分類】
A61M 5/168 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
A61M5/168 510
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024075180
(22)【出願日】2024-05-07
(31)【優先権主張番号】18/201,955
(32)【優先日】2023-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】ジェシカ ニコル スミス
(72)【発明者】
【氏名】リチャード アンドリュー ウェイド
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066QQ46
4C066QQ82
(57)【要約】 (修正有)
【課題】センサーモジュールを有する、流動媒体を送達するためのデバイスを提供する。
【解決手段】流動媒体を送達するためのデバイス10は、開口部を画定するハウジング、第1のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)、及び開口部を閉塞する耐流体シール、及びセンサモジュール40を含んでもよい。センサモジュールは、複数の電気接触パッドを有する第2のPCBA、電気接触パッドのうちの1つ又は複数と電気的に通信する検知要素、及び流動媒体を搬送するための流路を少なくとも部分的に画定する流管を備える。流管は、流動媒体の少なくとも一部が検知要素と直接接触するように流路が検知要素に近接して配置されるように、第2のPCBAの第1の主面に近接して配置された細長い本体を備える。センサモジュールは、デバイスに選択的に機械的及び電気的に取り付け可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスであって、
開口部を画定するハウジングと、
前記ハウジング内に配置された第1のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)と、
前記開口部を閉塞する耐流体シールと、
センサモジュールであって、
(i)第1の主面及び対向する第2の主面を有する第2のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)であって、前記第2の主面が複数の電気接触パッドを有する、第2のプリント回路基板アセンブリと、
(ii)前記第2のPCBAの前記第1の主面上に配置され、前記複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数と電気的に通信する検知要素と、
(iii)流動媒体を搬送するための流路を少なくとも部分的に画定する流管であって、前記流管が、前記流路が前記検知要素に近接して配置され、前記流動媒体の少なくとも一部が前記検知要素と直接又は間接的に接触するように、前記第2のPCBAの前記第1の主面に近接して配置された細長い本体を含む、流管とを含むセンサモジュールとを備え、
前記センサモジュールが、前記センサモジュールが前記デバイスに選択的に取り付けられたときに前記第2のPCBAが前記耐流体シールと位置合わせされるように、前記デバイスに選択的に取り付け可能であり、
前記複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数が、前記デバイスの少なくとも一部との物理的接触を介して、前記検知要素と前記デバイスとの間の電気的接続を完成させるように適合されている、デバイス。
【請求項2】
前記複数のばね荷重電気コネクタピンのそれぞれの第1の端部が前記ハウジングの外側に配置され、前記複数のばね荷重電気コネクタピンのそれぞれの第2の端部が前記第1のPCBAに電気的に接続されるように、複数のばね荷重電気コネクタピンが前記耐流体シール内に配置され、
前記検知要素と前記デバイスとの間の前記電気的接続が、前記複数の電気接触パッドのそれぞれによる、前記複数のばね荷重電気コネクタピンのうちの対応する1つの前記第1の端部との接触を介して完了される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記複数の電気接触パッドが、第1の複数の電気接触パッドであり、
前記第1のPCBAが、第2の複数の電気接触パッドを含み、
前記耐流体シールが、圧縮型導電性膜を含み、
前記検知要素と前記デバイスとの間の前記電気的接続が、前記第1の複数の電気接触パッドのそれぞれによる前記圧縮型導電性シールとの接触、及び前記第2の複数の電気接触パッドのそれぞれによる前記圧縮型導電性シールとの接触を介して完了される、請求項1に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスに関し、より詳細には、選択的に取り付け可能なセンサモジュールを有するそのようなデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
流動媒体を送達するための多くの異なるデバイスがある。これらのデバイスのいくつかは、流動媒体の1つ又は複数の特性を測定するために1つ又は複数のセンサモジュールを使用する。例えば、1つ又は複数のセンサモジュールは、流動媒体の流量又は圧力を測定することができる。
【0003】
これらのデバイスのいくつかは、医療分野で使用されている。例えば、血液透析デバイスは、患者から血液をフィルタに送り、典型的には透析液を介して血液から老廃物を除去し、その後血液を患者に送り返す。このような血液透析デバイスは、血液がフィルタに送られるとき、及び患者に戻されるときの圧力を測定する1つ又は複数の圧力センサモジュールを有することが多い。
【0004】
出願人は、流動媒体及び関連付けられるセンサモジュールを送達するためのそのようなデバイスに関連する多くの技術的課題及び困難を特定している。加えられる努力、工夫、及び革新を通じて、これらの識別された多くの問題は、本開示の実施形態に含まれる解決策を開発することによって解決され、それらの多くの実施例が本明細書で詳細に記載される。
【発明の概要】
【0005】
本明細書に記載の様々な実施形態は、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス、関連するセンサモジュール、及び少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスにセンサモジュールを機械的及び電気的に結合する関連する方法に関する。
【0006】
本開示の様々な実施形態によれば、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスが提供される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスは、開口部を画定するハウジング、ハウジング内に配置された第1のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)、開口部を閉塞する耐流体シール、及びセンサモジュールを備える。センサモジュールは、(i)第1の主面と、複数の電気接触パッドを有する対向する第2の主面とを有する第2のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)と、(ii)第2のPCBAの第1の主面上に配置され、複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数と電気的に通信する検知要素と、(iii)そこを通る流動媒体を搬送するための流路を少なくとも部分的に画定する流管とを備える。流管は、流動媒体の少なくとも一部が検知要素と直接的又は間接的に接触するように、流路が検知要素の近傍に配置されるように、第2のPCBAの第1の主面の近傍に配置された細長い本体を備える。センサモジュールは、センサモジュールがデバイスに選択的に取り付けられるときに第2のPCBAが耐流体シールと位置合わせされるように、デバイスに選択的に取り付け可能である。複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数は、デバイスの少なくとも一部との物理的接触を介して検知要素とデバイスとの間の電気的接続を完了するように適合される。
【0007】
いくつかの実施形態では、複数のばね荷重電気コネクタピンのそれぞれの第1の端部がハウジングの外側に配置され、複数のばね荷重電気コネクタピンのそれぞれの第2の端部が第1のPCBAに電気的に接続されるように、複数のばね荷重電気コネクタピンが耐流体シール内に配置される。検知要素とデバイスとの間の電気的接続が、複数の電気接触パッドのそれぞれによる、複数のばね荷重電気コネクタピンのうちの対応する1つの第1の端部との接触を介して完了される。
【0008】
いくつかの実施形態では、複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数は円弧状である。
【0009】
いくつかの実施形態では、複数の電気接触パッドは第1の複数の電気接触パッドであり、第1のPCBAは第2の複数の電気接触パッドを含み、耐流体シールは圧縮型導電性膜を含み、検知要素とデバイスとの間の電気的接続は、第1の複数の電気接触パッドのそれぞれによる圧縮型導電性シールとの接触、及び第2の複数の電気接触パッドのそれぞれによる圧縮型導電性シールとの接触を介して完了される。
【0010】
いくつかの実施形態では、センサモジュールは、ツイストロック機構を介してデバイスに選択的に取り付け可能である。
【0011】
いくつかの実施形態では、デバイスは、ユーザがツイストロック機構と係合するようにセンサモジュールを回転させることを可能にするために、センサモジュールに選択的に取り付け可能な把持ハンドルを更に備える。
【0012】
いくつかの実施形態では、流管は、第1のコネクタ及び第2のコネクタを介して第2のPCBAに固定され、第1及び第2のコネクタは、検知要素の両側で第2のPCBAに固定される。
【0013】
いくつかの実施形態では、検知要素は第1の検知要素であり、流管は第1の流管であり、流路は第1の流路であり、流動媒体は第1の流動媒体であり、センサモジュールは、第2のPCBAの第1の主面上に配置され、複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数と電気的に通信する第2の検知要素、及び第2の流動媒体を搬送するための第2の流路を少なくとも部分的に画定する第2の流管を更に備える。第2の流管は、第2の流路が第2の検知要素に近接して配置され、第2の流動媒体の少なくとも一部が第2の検知要素と直接又は間接的に接触するように、第1の流管に実質的に平行かつ第2のPCBAの第1の主面に近接して配置された細長い本体を含む。
【0014】
本開示の様々な実施形態によれば、センサモジュールは、第1の主面及び対向する第2の主面を有するプリント回路基板アセンブリ(PCBA)であって、第2の主面が複数の電気接触パッドを有する、プリント回路基板アセンブリと、PCBAの第1の主面上に配置され、複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数と電気的に通信する検知要素と、流動媒体を搬送するための流路を少なくとも部分的に画定する流管とを備える。流管は、流動媒体の少なくとも一部が検知要素と直接又は間接的に接触するように流路が検知要素に近接して配置されるように、PCBAの第1の主面に近接して配置された細長い本体を備える。複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数は、検知要素と、センサモジュールがデバイスの少なくとも一部との物理的接触を介して選択的に取り付けられるデバイスとの間の電気的接続を完了するように適合される。
【0015】
本開示の様々な実施形態によれば、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスにセンサモジュールを機械的及び電気的に結合するための方法は、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスを提供すること、及びセンサモジュールを提供することを含む。少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスは、(i)開口部を画定するハウジングと、(ii)ハウジング内に配置された第1のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)と、(iii)開口部を閉塞する耐流体シールと、(iv)耐流体シールの対向する縁部に近接した第1及び第2のツイストロックアームとを備える。センサモジュールは、(i)第1の主面、及び対向する第2の主面を有する第2のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)であって、第2の主面が複数の電気接触パッドを有する、第2のプリント回路基板アセンブリと、(ii)第2のPCBAの第1の主面上に配置され、複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数と電気的に通信する検知要素と、(iii)そこを通る流動媒体を搬送するための流路を少なくとも部分的に画定する流管とを備える。流管は、流動媒体の少なくとも一部が検知要素と直接的又は間接的に接触するように、流路が検知要素に近接して配置されるように、第2のPCBAの第1の主面に近接して配置された細長い本体を備える。本方法は、第2のPCBAが耐流体シールと位置合わせされ、流管が第1のツイストロックアームと第2のツイストロックアームとの間に挿入可能であるようにセンサモジュールを配置することと、センサモジュールをデバイスに対して押すことと、流管の少なくとも第1の部分が第1のツイストロックアームによって捕捉され、流管の少なくとも第2の部分が第2のツイストロックアームによって捕捉されるようにセンサモジュールを回転させることとを更に含む。複数の電気接触パッドのうちの1つ又は複数は、デバイスの少なくとも一部との物理的接触を介して検知要素とデバイスとの間の電気的接続を完成させる。
【0016】
前述の実例となる概要、並びに本開示の他の例示的な目的及び/又は利点、並びにそれが達成される方法は、以下の発明を実施するための形態及びその添付図面において更に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図示の実施形態の説明は、添付の図面と併せて読むことができる。特に記載がない限り、図の簡略化及び明確化のために、図面に示される要素は必ずしも縮尺どおりに描かれていないことが理解されよう。例えば、特に記載のない限り、要素のうちのいくつかの寸法は、他の要素に対して誇張されている場合がある。本開示の教示を組み込む実施形態は、本明細書に提示される図に関連して示され、説明される。
【
図1】本開示のいくつかの実施形態による、センサモジュールが取り付けられた、少なくとも1つの流動媒体を送達するための例示的なデバイスの正面斜視図である。
【
図2】取り付けのために配置されたセンサモジュールを示す、
図1のデバイスの正面斜視図である。
【
図3】センサモジュールを取り外した状態の、
図1のデバイスの正面斜視図である。
【
図4】デバイスから取り外された、
図1のセンサモジュールの正面斜視図である。
【
図5】デバイスから取り外された、
図1のセンサモジュールの背面斜視図である。
【
図6】本開示のいくつかの代替実施形態による、少なくとも1つの流動媒体を送達するための例示的なデバイスと共に使用するための例示的なセンサモジュールの背面斜視図である。
【
図7】
図1の線7-7に沿った、
図1のデバイス及びセンサモジュールの断面図である。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態による、例示的なセンサモジュールと共に使用するための例示的な把持ハンドルの正面斜視図及び背面斜視図である。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態による、例示的なセンサモジュールと共に使用するための例示的な把持ハンドルの正面斜視図及び背面斜視図である。
【
図10】
図1のセンサモジュールに取り付けられた、
図8及び
図9の把持ハンドルの正面斜視図である。
【
図11】本開示のいくつかの代替実施形態による、センサモジュールが取り付けられた、少なくとも1つの流動媒体を送達するための例示的なデバイスの断面図である。
【
図12】本開示のいくつかの実施形態による、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスにセンサモジュールを機械的及び電気的に結合する例示的な方法を示す例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本開示のいくつかの実施形態について添付図面を参照しながら以下により詳細に説明するが、本開示の全てではなくいくつかの実施形態を示すものである。実際に、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。同様の数字は、全体を通して同様の要素を指す。
【0019】
本明細書で使用される場合、「前」、「後」、「上部」、「下部」、「左」、「右」などの用語は、以下に提供される例において、特定の構成要素又は構成要素の一部分の相対位置を説明するために、解説目的で使用される。更に、本開示の観点から当業者に明らかになるように、「実質的に」及び「およそ」という用語は、参照される要素又は関連する説明が、適用可能な工学公差内の精度であることを示す。
【0020】
本明細書で使用するとき、用語「備える(comprising)」は、限定するものではないが、含むことを意味しており、特許文脈で典型的に使用される手法で解釈されるべきである。「備える(comprises)」、「含む(includes)」、及び「有する(having)」などのより広範な用語の使用は、「からなる(consisting of)」、「から本質的になる(consisting essentially of)」、及び「から実質的に構成される(comprised substantially of)」などのより狭い用語へのサポートを行うことを理解されたい。
【0021】
語句「一実施形態では」、「一実施形態によると」、「いくつかの実施形態では」及び同様の語句は、その語句に続く特定の特徴、構造又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ること、及び本開示の2つ以上の実施形態に含まれ得る(重要なことに、そのような語句は必ずしも同じ実施形態に言及しない)ことを一般に意味する。
【0022】
語句「一実施例では」、「一実施例によれば」、「いくつかの実施例では」、及び同様の語句は、その語句に続く特定の特徴、構造又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例に含まれてもよいこと、及び本開示の2つ以上の実施例に含まれてもよい(そのような語句は必ずしも同じ実施例に言及しない)ことを一般に意味する。
【0023】
本明細書が、ある構成要素又は特徴が含まれる若しくは特性を有することに関して「~し得る(may)」、「~し得る(can)」、「~し得る(could)」、「~べきである(should)」、「~であろう(would)」、「好ましくは」、「場合により」、「典型的には」、「任意選択的に」、「例えば」、「一実施例として」、「いくつかの実施例では」、「多くの場合」、若しくは「~かもしれない(might)」(又は他のそのような言い回し)と提示している場合、その特定の構成要素又は特徴は、含まれること又は特性を有することを必要としない。このような構成要素又は特徴は、いくつかの実施例に任意選択的に含まれてもよく、又は除外されてもよい。
【0024】
本明細書で使用するとき、用語「例」又は「例示的な」は、「一例、事例、又は実例としての役割を果たすこと」を意味する。「例」又は「例示的な」として本明細書に記載される任意の実施態様は、必ずしも他の実施態様よりも好ましい又は有利であると解釈されなくてよい。
【0025】
本開示における「電気的に結合される」、「電気的に結合している」、「電気的に結合する」、「電気的に接続される」、「電気的に接続している」、「電気的に接続する」、「通信する」、又は「電子的に通信する」という用語は、信号、電圧/電流、データ及び/又は情報がこれらの要素又は構成要素に送信及び/又はこれらから受信され得るように、有線手段及び/又は無線手段を介して接続される2つ以上の要素又は構成要素を指す。
【0026】
本開示における「と流体通信している」という用語は、流体又は他の流動媒体がこれらの要素又は構成要素に入力及び/又はこれらの要素又は構成要素から出力され得るように、1つ又は複数の経路又は通路を介して接続されている2つ以上の要素又は構成要素を指す。
【0027】
「構成要素」という用語は、1つ以上の表面、部分、層及び/又は要素を備え得る物品、デバイス、又は装置を指し得る。例えば、例示的構成要素は、構成要素についての下層を提供し得る1つ又は複数の基板を備え得、基板の一部を形成し得る、及び/又は基板の上に配置される、1つ又は複数の要素を備え得る。本開示では、「要素」という用語は、1つ以上の機能を提供し得る物品、デバイス、又は装置を指し得る。
【0028】
「センサモジュール」という用語は、流量及び/又は圧力を含むがこれらに限定されない、流動媒体の1つ又は複数の属性又は特性を検出、測定、及び/又は識別できる構成要素を指す。本開示において、「流動媒体」という用語は、センサモジュールの流路を自由に移動又は進行することができる1つ又は複数の物質(例えば、限定されないが、液体物質及び/又は気体物質)を指す。本開示において、「流体」という用語は、流れることができる物質(液体物質及び/又は気体物質などであるが、これらに限定されない)を指す。
【0029】
「流路」という用語は、流動媒体が流れ、横断し、又は搬送され得る通路を指し得る。本開示の例示的な流路は、1つ以上のチャネルによって画定/形成され得、及び/又は1つ以上のチャネルを備え得る。
【0030】
「少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス」という用語は、1つ又は複数のポンプ及び1つ又は複数の長さの管などを介して、上で定義した流動媒体を第1の位置から第2の位置に送達することができる任意のデバイスを指す。
【0031】
上述したように、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスは、医療分野で使用されることが多い。例えば、そのようなデバイスは血液透析に使用することができ、デバイスは患者から血液をフィルタに送り、フィルタが血液から老廃物を除去し、次いで血液を患者に戻す。同様の用途には、治療的血漿交換及び体外二酸化炭素除去が含まれる。そのようなデバイスは、送達される媒体(例えば、血液)の1つ又は複数の特性(例えば、圧力及び/又は流量)を測定する1つ又は複数のセンサモジュールを有することが多い。
【0032】
複数の患者にそのようなデバイスを使用するときの汚染を防止するために、バイオセーフティプロトコルは、デバイスの各使用後に消耗(すなわち、1回使用、使い捨て)構成要素の交換(例えば、管)及び再使用可能な構成要素の徹底的な洗浄(例えば、デバイス自体)を必要とする。そのようなデバイスの多くは、1つ又は複数の使い捨ての1回使用のセンサモジュールを使用する。そのようなセンサモジュールは、典型的には、デバイスが流動媒体の圧力を監視及び調整することを可能にするなどのために、デバイス自体と通信する必要があり、したがって、典型的には、使用時にデバイスに電気的に接続される。
【0033】
デバイスが使用され、消耗部品(センサモジュールを含む)が取り外され廃棄された後、デバイス自体を十分に洗浄する必要がある。そのような洗浄は、典型的には、洗浄液の使用を含む。しかしながら、洗浄液はデバイスの内部構成要素を損傷する可能性があるため、洗浄プロセス中にそのような洗浄液がデバイスに入らないことが重要である。センサモジュールとデバイスとの間のいくつかのタイプの電気的接続は、洗浄液が入ることができるデバイスの内部への開口部を望ましくなく提供する可能性がある。
【0034】
本開示の実施形態は、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスと、デバイスに機械的及び電気的に接続したり装置から切断したりすることができ、センサモジュールがデバイスから取り外されたときに耐流体性である電気接続機構を提供し、これにより、センサモジュールとデバイスの電気的接続点で洗浄液がデバイスに入ることなく、デバイスの洗浄が可能になる、関連するセンサモジュールを提供する。本開示の実施形態は、使用のために機械的及び電気的に接続され、使用後に切断される関連する構成要素を有する少なくとも1つの流動媒体を送達するための任意のそのようなデバイスと共に使用することができる。
【0035】
少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスに関連付けられる課題及び制限に対処するために、本開示の様々な例を提供することができる。例えば、本開示の様々な例は、少なくとも1つの流動媒体、関連するセンサモジュール、及び関連する方法を送達するための例示的なデバイスを提供することができる。様々な実施形態では、本開示は、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスと、デバイスに選択的に機械的及び電気的に接続可能であり、デバイスから取り外し可能である関連するセンサモジュール又はカートリッジとを提供することができる。
【0036】
ここで
図1~
図5及び
図7を参照すると、本開示の様々な実施形態による、少なくとも1つの流動媒体を送達するための例示的なデバイス10の一部が示されている。
図1は、使用のためにデバイス10に機械的及び電気的に接続された例示的なセンサモジュール40を有する例示的なデバイス10を示す。
図2は、例示的なセンサモジュール40がデバイス10に機械的及び電気的に接続されるように配置された例示的なデバイス10を示す。
図3は、例示的なセンサモジュール40がデバイス10から取り外された例示的なデバイス10を示す。
図4及び
図5は、デバイス10から取り外された例示的なセンサモジュール40を示す。
【0037】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス10は、ハウジング12を備える。いくつかの実施形態では、ハウジングは、1つ又は複数のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)、1つ又は複数のポンプ、1つ又は複数の電源などのデバイス10の様々な内部構成要素を保持する。
【0038】
いくつかの実施形態では、ハウジング12は、センサモジュール40がデバイス10に選択的に取り付け可能である場所に開口部24(
図7に見られる)を画定する。いくつかの実施形態では、デバイス10は、開口部24を閉塞するように配置された耐流体シール26を含む。耐流体シール26は、十分に耐久性があり、医療施設で通常使用される1つ又は複数の洗浄液に耐性がある任意の適切な材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、耐流体シール26は、任意の流体が耐流体シール26の縁部でハウジング12に入るのを防ぐのを助けるために、開口部24内にぴったりと適合するようなサイズの弾性材料で構成される。いくつかの実施形態では、耐流体シール26は、成形可能な材料で構成される。いくつかの実施形態では、耐流体シール26はシリコーンで構成される。いくつかの実施形態では、耐流体シール26はフルオロシリコーンで構成される。いくつかの実施形態では、
図7に見られるように、耐流体シール26は、開口部24内に耐流体シール26を保持するのを助ける幅広の基部を有する。
【0039】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス10は、ハウジング内に配置された第1のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)22を含む。いくつかの実施形態では、第1のPCBA22は、第1の主面34、及び対向する第2の主面36を有する。いくつかの実施形態では、第1のPCBA22は、開口部24に向かって第1の主面34と共に開口部24に隣接して配置される。
【0040】
例示的な第1のPCBA22は、厚膜印刷セラミック基板、積層体、及び/又は他の材料を含んでもよい。例示的な第1のPCBA22はFR4基板を含んでもよい。様々な実施形態において、例示的な第1のPCBA22は、エポキシ、セラミック、アルミナ、LCPなどを含んでもよい。
【0041】
例示的な第1のPCBA22は、その上に1つ又は複数の電子部品、及び/又は少なくとも1つの流動媒体及び/又は他のデバイスを送達するためのデバイス10の他の電子部品に接続するためのパッドを含み得る。いくつかの例では、第1のPCBA22は、ワイヤボンド、バンプボンド、電気端子、及び/又は任意の他の適切な電気的接続を介して第1のPCBA22に電気的に結合されたASICなど、第1のPCBA22の表面に取り付けられ得る特定用途向け集積回路(ASIC)を含んでもよい。様々な実施形態において、ASICは、変換に関連する数学的計算のために記憶された係数を使用して、センサモジュール(以下で更に説明する)の検知要素から出力されたミリボルト/比メトリックをデジタルカウントに変換する。いくつかの例では、第1のPCBA22は、ワイヤボンド、バンプボンド、電気端子、及び/又は任意の他の適切な電気的接続を介して第1のPCBA22に電気的に結合されたマイクロコントローラなど、第1のPCBA22の表面に取り付けられ得るマイクロコントローラを含んでもよい。様々な実施形態では、マイクロコントローラは、ASICからのデータに対する調整/補正のための命令を含み、少なくとも1つの流動媒体を送達するためにデバイス10の外部の回路にデータ(例えば、圧力又は流量)を提供するためのインターフェースを提供する。追加的又は代替的に、例示的な第1のPCBA22は、リモートプロセッサなどと通信する回路及び/又は電子部品と係合するための1つ又は複数の導電パッド、コネクタなどを含んでもよい。
【0042】
様々な例において、第1のPCBA22は、1つ又は複数の処理電子回路及び/又は補償回路(例えば、ASICを含む場合も含まない場合もある)を含み得る。そのような処理電子回路は、例示的な検知要素からの電気信号を処理するため、及び/又は例示的な検知要素からの出力を、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス10と共に使用される1つ又は複数の装置の電子部品に転送するために、検知要素の端子、ASIC(存在する場合)、及び/又は電気端子に(本明細書に記載のように、耐流体シールを介して、)電気的に接続され得る。場合によっては、第1のPCBA22は、例示的な検知要素によって提供される1つ又は複数の出力信号を特定の出力フォーマットに形成するように構成され得る回路を含み得る。例えば、第1のPCBA22の回路は、例示的な検知要素によって提供される出力信号を、レシオメトリック出力フォーマット、電流フォーマット、デジタル出力フォーマット及び/又は任意の他の適切なフォーマットに形成するように構成されてもよい。場合によっては、第1のPCBA22の回路は、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス10と併せて使用される1つ又は複数の装置の電子部品との電気的接続を容易にする1つ又は複数の電気端子に出力を提供するように構成され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス10は、デバイス10へのセンサモジュール40の選択的な機械的取り付けを可能にするツイストロック機構14を備える。
図3に最もよく見られるように、ツイストロック機構14は、ハウジング12の開口部24と位置合わせされ、したがって耐流体シール26へのアクセスを提供する開口部を画定する円形基部16を備える。いくつかの実施形態では、ツイストロック機構14は、センサモジュールが回転してツイストロック機構14と係合するときにツイストロック機構14が回転するのを防止するためにハウジング12にしっかりと固定される。いくつかの実施形態では、ツイストロック機構は、ツイストロック機構が回転するのを防止するのを助けるために、ハウジング上の対応するスロットなど(図示せず)と係合する突出タブなど(図示せず)を有する。或いは、ハウジングは、ツイストロック機構上の対応するスロットなど(図示せず)と係合してツイストロック機構が回転するのを防止するのを助ける突出タブなど(図示せず)を有することができる。いくつかの実施形態では、シーラント及び/又は接着剤(図示せず)は、ツイストロック機構をハウジングに固定するのに役立ち、耐流体シールの周りの流体の侵入を防止するのに役立つ。図示の実施形態では、ツイストロック機構14は、基部16から外側に突出する対向する第1及び第2のアーム18A、18Bを更に備える。図示の実施形態では、ツイストロック機構14の対向する第1及び第2のアーム18A、18Bのそれぞれは、それぞれのチャネル20A、20Bをそれぞれ画定する。図示の実施形態では、チャネル20A、20Bのそれぞれは、他方のチャネルの開口端とは反対方向に面する開口端を有し、それによって、以下で更に説明するように、デバイス10に対するセンサモジュール40のツイストロック接続を可能にする。本開示の代替の実施形態では、他のタイプの機械的取り付け機構を使用して、センサモジュール40のデバイス10への機械的取り付けを可能にすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、1つ又は複数のスナップ、クリップなどを使用して、センサモジュールをデバイスに機械的に取り付けることができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、センサモジュール40は、第1の主面80及び対向する第2の主面82を有する第2のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)42を備える。いくつかの実施形態では、第2の主面82は複数の電気接触パッド44を有する。例示的な第2のPCBA42は、厚膜印刷セラミック基板、積層体及び/又は他の材料を含んでもよい。例示的な第2のPCBA42はFR4基板を含んでもよい。様々な実施形態において、例示的な第2のPCBA42は、エポキシ、セラミック、アルミナ、LCPなどを含んでもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、センサモジュール40は、第2のPCBA42に取り付けられた1つ又は複数の流管(第1及び第2の流管46A、46Bが示されている)を備える。いくつかの実施形態では、第1及び第2の流管46A、46Bのそれぞれは、そこを通る流動媒体を搬送するための流路52を画定する。デバイスが透析装置である例示的な実施形態では、流管の一方は、患者からフィルタへの血液のためのセンサモジュールを通る流路を画定し、流管のうちの他方は、フィルタから患者へ戻る血液のためのセンサモジュールを通る流路を画定することができる。
【0046】
図1、
図2及び
図10に見られるように、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス10の使用中及び使用の準備中に、管は流管の両端に取り付けられる。図示の実施形態では、第1の患者側管70Aは、第1の流管46Aの第1の端部に取り付けられ、第2の患者側管70Bは、第2の流管46Bの第1の端部に取り付けられ、第1の機械側管72Aは、第1の流管46Aの第2の端部に取り付けられ、第2の機械側管72Bは、第2の流管46Bの第2の端部に取り付けられる。例示的な実施形態では、血液は、第1の患者側管70Aを介して患者からセンサモジュールに移動し、血液は、第1の機械側管72Aを介してセンサモジュールからデバイスのフィルタに移動し、血液は、第2の機械側管72Bを介してデバイスのフィルタからセンサモジュールに移動し、血液は、第2の患者側管70Bを介してセンサモジュールから患者に移動する。図示の実施形態では、管とセンサモジュールとの間の接続タイプはソケット継手である。限定はしないが、バーブ継手、ルアーロック継手、スウェージロック継手などの、管と流管との間の任意のタイプの接続タイプを使用することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、センサモジュール40は、第2のPCBA42の第1の主面80上に配置された1つ又は複数の検知要素54(例えば、センスダイ、トランスデューサ及び/又はこれらに類似するもの)を備える。いくつかの実施形態では、検知要素54は、微小電気機械システム(MEMS)ダイを備えてもよい。2つ以上の流管を有するいくつかの実施形態では、各流管に関連付けられた検知要素がある。いくつかの実施形態では、検知要素54は、複数の電気接触パッド44のうちの1つ又は複数と電気的に通信している。2つ以上の流管を有するいくつかの実施形態では、各流管に関連付けられる検知要素は、複数の電気接触パッド44のうちの異なる1つ又は複数と電気的に通信している。様々な実施形態では、検知要素54は、流路内の流動媒体の圧力に対してミリボルト出力を生成する。様々な例では、検知要素54は、様々な技術を使用して第2のPCBA42に電気的に接続されてもよい。例えば、検知要素54は、それ自体のPCBAに電気的に接続されてもよく、それは次に第2のPCBA42に電気的に接続(例えば、はんだ付け)される。別の例示的なワイヤボンド、バンプボンドなどを利用して、例示的な検知要素54を第2のPCBA42に電気的に接続することができる。
【0048】
流管それぞれは、流路がそれぞれの検知要素54に近接して配置され、流管を通る流動媒体の少なくとも一部が検知要素54と直接接触するか、又は検知要素54の少なくとも一部のゲル被覆(図示せず)などを介して検知要素54と間接的に接触するように、第2のPCBA42の第1の主面に近接して配置された細長い本体50を含む。いくつかの実施形態では、そのようなゲル被覆は、流動媒体の汚染を防ぐのを助けるために使用される。
図7に見られるように、検知要素54は、流管46Aの本体50内に延在し、Oリング56は、検知要素の周りの流動媒体の漏れを防止する。いくつかの実施形態では、Oリングの代わりに、シーラント、エポキシ(UV硬化性エポキシなど)など(図示せず)を使用することができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、Oリング56と共に各流管の本体50内への各検知要素54の延在は、各流管の検知要素、したがって第2のPCBA42への機械的結合を提供する。この機械的結合は、センサモジュール40が回転してツイストロック機構14と係合するときに大きなトルクを受ける可能性があり、その結果、この機械的結合のみでは、流管を第2のPCBA42に保持するのに十分ではない可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、追加の取り付け機構を使用して、流管を第2のPCBA42に機械的に結合する。図示の実施形態では、第1のクリップ48Aは、第1の流管46Aを第2のPCBA42に保持し、第2のクリップ48Bは、第2の流管46Bを第2のPCBA42に保持する。図示の実施形態では、各それぞれの流管のクリップは、それぞれの検知要素の両側に配置される。
【0050】
上述のように、いくつかの実施形態では、センサモジュールは、デバイスに選択的に取り付け可能である。図示の実施形態では、センサモジュール40は、ツイストロック機構14を介してデバイス10に選択的に取り付け可能である。センサモジュール40をデバイス10に選択的に取り付けるために、センサモジュール40は、
図2に見られるように、センサモジュール40の第2のPCBA42が耐流体シール26と位置合わせされ、流管がツイストロック機構14の第1のアーム18Aと第2のアーム18Bとの間に適合するように配置される。いくつかの実施形態では、次いで、流管46A、46Bの一部がツイストロック機構14の第1のアーム18Aのチャネル20Aに入り、流管46A、46Bの異なる部分がツイストロック機構14の第2のアーム18Bのチャネル20Bに入るように、センサモジュール40が回転される。いくつかの実施形態では、センサモジュール40が可能な限り回転されると(すなわち、流管の一方がチャネルの一方の閉端に接触し、流管の他方がチャネルの他方の閉端に接触する)、センサモジュール40はデバイス10に機械的にしっかりと結合されている。いくつかの実施形態では、第2のアーム18A、18Bのそれぞれの遠位端は、流管46A、46Bをチャネル20A、20B内に保持するのを助けるために、それぞれのチャネル20A、20B内に突出する突起(図示せず)を有する。
【0051】
いくつかの実施形態では、センサモジュール40を回転させる前に、センサモジュール40は、デバイス10に対してしっかりと押し付けられる。いくつかの実施形態では、センサモジュール40をデバイス10に対してしっかりと押すことは、以下で更に説明するように、センサモジュール40とデバイス10との間の電気的接続を確実にするのに役立つ。
【0052】
いくつかの実施形態では、センサモジュール40とデバイス10(具体的には、図示の例示的な実施形態では、デバイス10の第1のPCBA22を用いて)との間の電気的接続は、センサモジュール40が(後述するように)デバイス10に機械的に取り付けられたときに完了する。いくつかの実施形態では、センサモジュール40とデバイス10との間の電気的接続は、耐流体シール26を介して行われる。
【0053】
いくつかの実施形態では、
図3及び
図7に見られるように、複数の電気コネクタがハウジング12内の第1のPCBA22に接続され、耐流体シール26を貫通して延在する。図示の実施形態では、複数の電気コネクタは、ばね荷重ピン28(ポゴピンとも呼ばれる)である。図示の実施形態は、6つのばね荷重ピン28を有するが、任意の適切な数を使用することができる。図示の実施形態では、ばね荷重ピン28は直線状に配置されている。いくつかの実施形態では、そのような直線状の配置は、以下で更に説明するように、センサモジュールがデバイスに完全に機械的に結合されるまでセンサモジュールとデバイス間の電気的接続が完了しないことが保証されるため、好ましい。
【0054】
ばね荷重ピン28はそれぞれ、耐流体シール26に埋め込まれたバレル30、及び耐流体シール26から外向きに延在するプランジャ32を備える。ばね荷重ピン28のそれぞれのプランジャ32は、バレル30の長手方向軸に沿って外側に付勢される。いくつかの実施形態では、耐流体シール26は、ばね荷重ピン28の周りに成形される。いくつかの実施形態では、耐流体シール26は、ばね荷重ピンの数に対応する数の貫通孔で構成され、ばね荷重ピンのそれぞれは、それぞれの貫通孔に挿入される。ばね荷重ピンがそれぞれの貫通孔に挿入されるそのような実施形態では、貫通孔は、ばね荷重ピンの周りの洗浄液の侵入を防止するために、ばね荷重ピンが各それぞれの貫通孔内にぴったりと適合するようなサイズにされる。
【0055】
いくつかの実施形態では、センサモジュール40が上述のようにデバイス10に機械的に取り付けられると、第2のPCBA42の接触パッド44のそれぞれは、ばね荷重ピン28のそれぞれに接触し、それによって第2のPCBA42と第1のPCBA22との間の電気的接続を完了する。いくつかの実施形態では、第2のPCBA42と第1のPCBA22との間のこの電気的接続は、センサモジュール40がデバイス10と共に機能することを可能にする。いくつかの実施形態では、第2のPCBA42と第1のPCBA22との間のこの電気的接続は、第2のPCBA42から第1のPCBA22への、及びその逆の電気信号を可能にする。いくつかの実施形態では、第2のPCBA42と第1のPCBA22との間のこの電気的接続は、センサモジュール40がそれ自体の独立した電源を必要としないように、第1のPCBA22から第2のPCBA42に電力を供給することを可能にする。
【0056】
図7に示すばね荷重ピン28の直線状の配置及び
図5に示す接触パッド44の形状/サイズ/配置などのいくつかの実施形態では、センサモジュール40がデバイス10に完全に機械的に結合されるまで、第2のPCBA42と第1のPCBA22との間の電気的接続は完了しない。そのような実施形態では、センサモジュール40がデバイスに完全に機械的に結合されたときにのみ、接触パッド44は、それぞれのばね荷重ピン28と整列して接触し、電気的接続を完了する。
【0057】
いくつかの状況では、センサモジュールを回転させてツイストロック機構と係合させるときに、接触パッドを移動させてばね荷重ピンと接触させると、接触パッドの前縁が機械的に損傷する可能性があるという懸念があり得る。
図6は、そのような懸念に対処する代替的なセンサモジュールを示す。
図6は、第1及び第2のクリップ(
図6では第1のクリップ148Aのみが見える)を介してPCBA142に取り付けられた第1及び第2の流管146A、146Bを備えるセンサモジュール140を示す。PCBA142は、複数の接触パッド144を有する。代替センサモジュール140のPCBA142の接触パッド144は円弧状である。接触パッド144の円弧形状により、接触パッド144は、センサモジュール140が回転してツイストロック機構14と係合している間中(すなわち、
図2に示す位置で、
図2に示す位置から
図1に示す位置に回転しながら、
図1に示す位置で)、それぞれのばね荷重ピン28と接触している。この実施形態では、センサモジュール140がツイストロック機構14と係合するように回転している間、接触パッド144はそれぞれのばね荷重ピン28と接触しているので、接触パッドの前縁を損傷する危険性はない。
【0058】
図2に見られるように、いくつかの実施形態では、流管とツイストロック機構との間に隙間がほとんどない。したがって、センサモジュールをツイストロック機構と係合及び係合解除するとき、ユーザがセンサモジュールをしっかりと把持して、センサモジュールを回転させてツイストロック機構と係合及び係合解除することは困難であり得る。ユーザがセンサモジュールを把持して、ツイストロック機構との係合の内外にセンサモジュールを回転させるのを助けるために、いくつかの実施形態では、センサモジュールに選択的に取り付け可能な把持ハンドルが提供される。ここで
図8~
図10を参照すると、例示的な把持ハンドル60は、本体62と、隆起した把持部64と、第1及び第2の取り付けクリップ66A、66Bとを備える。
図10に見られるように、いくつかの実施形態では、把持ハンドル60は、センサモジュールに選択的に取り付け可能である。図示の実施形態では、把持ハンドル60は、取り付けクリップ66A、66Bをそれぞれの流管46A、46Bと位置合わせし、把持ハンドル60を流管に対して押すことなどによって、第1の取り付けクリップ66Aを第1の流管46Aに、第2の取り付けクリップ66Bを第2の流管46Bに同時に係合させることによって、センサモジュールに選択的に取り付け可能である。把持ハンドル60がセンサモジュール40に選択的に取り付けられた状態で、ユーザは、把持ハンドル60を使用してセンサモジュールをデバイスに取り付けるためにセンサモジュール40を容易に保持及び回転させることができる。いくつかの実施形態では、把持ハンドル60は、デバイスの動作中にセンサモジュール40に取り付けられたままにすることができ、それによって把持ハンドル60を使用して、使用後にセンサモジュールをデバイスから取り外すことができる。いくつかの実施形態では、図示のように、本体62は円形であり、センサモジュールがより低いプロファイルを提供するようにデバイスに取り付けられたときにツイストロック機構14の第1の及び第2のアーム18A、18B内に適合するようなサイズである。いくつかの実施形態では、図示のように、隆起した把持部64は、本体62から外側に突出する隆起したリッジである。いくつかの実施形態では、把持ハンドルは、使用後にセンサモジュールと共に廃棄されてもよい。いくつかの実施形態では、把持ハンドルは、使用後にセンサモジュールから取り外され、洗浄され、再使用されてもよい。
【0059】
ここで
図11を参照すると、本開示のいくつかの代替実施形態による、センサモジュールが取り付けられた、少なくとも1つの流動媒体を送達するための例示的なデバイスの断面図が示されている。
図11のデバイスは、
図7のデバイスと非常に類似しているが、
図11では、耐流体シール及びばね荷重ピンは、圧縮導電性耐流体シール226(圧縮型導電性シールとも呼ばれ得る)に置き換えられている。いくつかの実施形態では、圧縮導電性耐流体シール226は、Shin-Etsu Polymer America,Inc.によって製造されるようなZ軸導電性エラストマインタコネクタである。いくつかの実施形態では、圧縮導電性耐流体シール226は、エラストマ材料(例えば、シリコーン又はフルオロシリコーン)の全厚にわたって散在する複数の圧縮導電性Z軸柱226A及び複数の非導電性Z軸柱226Bを備える。いくつかの実施形態では、圧縮導電性Z軸柱226Aは、圧縮導電性耐流体シール226内のZ軸柱に埋め込まれた複数の導電性粒子(例えば、金属又は炭素繊維)を備える。いくつかの実施形態では、圧縮導電性耐流体シール226がそのZ軸に沿って圧縮されると、Z軸柱のそれぞれの導電性粒子が一緒に移動して、圧縮導電性耐流体シール226の一方の側から圧縮導電性耐流体シール226の反対側までZ軸柱に沿って導電経路を形成する。
【0060】
いくつかの実施形態では、
図11に示すように、圧縮導電性耐流体シール226は、ハウジング12の外面を越えて外側に突出する。いくつかの実施形態では、この外側への突出のために、センサモジュールの第2のPCBA42は、センサモジュールがデバイスに取り付けられたときに圧縮導電性耐流体シール226を押して圧縮する。いくつかの実施形態では、
図11に示すように、ハウジング12内の第1のPCBA222は、ハウジング12に面する主面上に複数の接触パッド238を有する。センサモジュールがデバイスに取り付けられると、圧縮導電性耐流体シール226は、第1のPCBA222と第2のPCBA42との間で圧縮され、第1のPCBA222の接触パッド238の1つ又は複数と第2のPCBA42の1つ又は複数のそれぞれの接触パッド44との間に電気的接続が形成される。
【0061】
上記の説明は、少なくとも1つの流動媒体を送達するための例示的なデバイス10を提供しているが、本開示の範囲は上記の説明に限定されないことに留意されたい。いくつかの例では、本開示による少なくとも1つの流動媒体を送達するための例示的なデバイス10は、他の形態であってもよい。いくつかの例では、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス10は、1つ又は複数の追加の及び/又は代替の要素を含むことができ、及び/又は本明細書に示されているものとは異なるように構成/配置されてもよい。
【0062】
ここで、本開示の様々な実施形態による例示的なステップ、プロセス、手順、及び/又は動作を示すフローチャートを提供する
図12を参照する。例えば、
図12に示すような方法を含む、本明細書に記載の様々な方法は、様々な技術的利益及び改善を提供することができる。
【0063】
ここで
図12を参照すると、例示的な方法1200が示されている。いくつかの実施形態では、例示的な方法は、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスにセンサモジュールを機械的及び電気的に結合することを含む。
【0064】
ステップ/動作1202において、少なくとも1つの流動媒体(例えば、これらに限られるわけではないが、
図1~
図3及び
図7に関連して上述した少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイス10など)を送達するためのデバイスが提供される。
【0065】
ステップ/動作1204において、センサモジュール(例えば、これらに限られるわけではないが、
図1~
図5及び
図7に関連して上述したセンサモジュール40など)が提供される。
【0066】
ステップ/動作1206において、センサモジュールは、少なくとも1つの流動媒体(例えば、これらに限られるわけではないが、
図2に関連して上述した位置において)を送達するためのデバイスへの取り付けのために配置される。
【0067】
ステップ/動作1208において、ステップ/動作1206に関連して説明した位置にある間に、センサモジュールは、少なくとも1つの流動媒体を送達するためのデバイスに押し付けられる。
【0068】
ステップ/動作1210において、センサモジュールは、少なくとも1つの流動媒体(例えば、これに限定されないが、
図2に関連して上述した位置から、
図1に関連して上述した位置まで)を送達するためのデバイスと係合するように回転される。
【0069】
本明細書に記載の動作及びプロセスは、指定された機能を実行するための手段の組み合わせ及び指定された機能を実行するための動作の組み合わせをサポートする。1つ又は複数の動作、及び動作の組み合わせは、指定された機能を実行する専用のハードウェアベースコンピュータシステム、又は専用のハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせによって実装され得ることが理解されよう。
【0070】
いくつかの例示的な実施形態では、本明細書に記載の動作のうちの特定のいくつかは、以下で説明するように修正され得るか、又は更に拡張され得る。更に、いくつかの実施形態では、追加の任意選択の動作も含まれ得る。本明細書に記載の修正、任意選択的な追加、又は拡張のそれぞれは、単独で、又は本明細書に記載の特徴のうちの任意の他の特徴と組み合わせてのいずれかで、本明細書に記載の動作に含まれ得ることを理解されたい。
【0071】
前述の方法及びプロセスの説明は、単に例示的な例として提供されており、様々な実施形態のステップが提示された順序で実行されなければならないことを要求又は示唆することを意図したものではない。当業者には理解されるように、前述の実施形態におけるステップの順序は、任意の順序で実行され得る。「その後、」、「次いで、」、「次に、」などの単語及び類似の単語は、ステップの順序を限定することを意図しない。これらの単語は、単に、方法の説明を通して読者を導くために使用される。更に、例えば冠詞「a、」、「a」、又は「the」を使用する単数形での請求項要素へのいかなる参照も、要素を単数形に限定するものとして解釈されるべきではなく、場合によっては、複数形で解釈されてもよい。
【0072】
本明細書に開示される原理による様々な実施形態が示され、上述されてきたが、その修正は、本開示の教示から逸脱することなく、当業者によって行われ得る。本明細書に説明される実施形態は、単に代表的なものであり、限定することを意図するものではない。多くの変形、組み合わせ及び修正が可能であり、本開示の範囲内にある。実施形態の特徴を組み合わせる、統合する及び/又は省略することに由来する代替的な実施形態もまた、本開示の範囲内にある。したがって、保護の範囲は、上記の説明によって限定されるものではなく、以下に続く特許請求の範囲によって定義され、その範囲は、特許請求の範囲の主題の全ての均等物を含んでいる。特許請求の範囲の各々及び全ては、更なる開示として本明細書に組み込まれ、特許請求の範囲は、本開示の実施形態である。更に、上記した任意の利点及び特徴は、特定の実施形態に関連し得るが、かかる発行された特許請求の範囲の適用を、上記の利点のいずれか又は全てを達成するか又は上記の特徴のいずれか又は全てを有する、プロセス及び構造に限定するものではない。
【0073】
加えて、本明細書で使用されるセクションの見出しは、連邦規則集第37編第1.77条に基づく提案と一致するために、又はさもなければ構成上の暗示を与えるために提供される。これらの見出しは、本開示から発行され得る任意の特許請求の範囲に記載された開示を限定するものではなく、又は特徴付けるものではない。例えば、「背景技術」における技術の記載は、特定の技術が本開示における任意の開示に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるものではない。「要約」もまた、発行される特許請求の範囲に記載される開示の限定的な特徴とみなされるものではない。更に、単数形の「開示」又は「実施形態」に対する本開示のいずれの参照も、本開示において新規性の単一点のみがあることを主張するために使用されるべきではない。本開示の複数の実施形態は、本開示から発行される複数の特許請求の範囲の限定に従って記載され得、そのような特許請求の範囲は、したがって、本開示及びそれによって保護されるそれらの均等物を定義する。全ての場合において、特許請求の範囲は、本開示に照らして独自の真価に基づいて考察されるべきであるが、本明細書に記載される見出しによって制約されるべきではない。
【0074】
また、個々又は別個として様々な実施形態に記載及び例示されるシステム、サブシステム、装置、技術及び方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のシステム、モジュール、技術又は方法と組み合わされ得、又は統合され得る。互いに結合される若しくは通信するように示されるか若しくは説明される他のデバイス又は構成要素は、電気的、機械的又は他の方法であろうと、いくつかの中間デバイス又は構成要素を介して、間接的に結合され得る。変更、置換及び改変の他の実施例は、当業者によって確認可能であり、本明細書に開示される範囲から逸脱することなく行われることができる。
【0075】
本明細書に記載の本開示の多くの修正及び他の実施形態は、前述の説明及び関連する図面に提示される教示の利益を有する、これらの本実施形態に関係がある当業者に着想されるであろう。図面は、本明細書に記載される装置及びシステムの特定の構成要素のみを示すが、様々な他の構成要素が本明細書に開示される構成要素及び構造と併せて使用され得る。したがって、本開示は、開示される特定の実施形態に限定されるものではないこと、並びに修正及び他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。例えば、様々な要素又は構成要素は、別のシステムにおいて組み合わされてもよいし、再配置されてもよいし、又は統合されてもよく、若しくは特定の特徴は、省略されてもよいし、又は実装されなくてもよい。更に、上述された任意の方法における工程は、必ずしも添付の図面に描写される順序で行われる必要はなく、場合によっては、描写される工程の1つ以上が実質的に同時に行われ得るか、又は追加的工程が含まれ得る。特定の用語が本明細書で用いられているが、これらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。
【外国語明細書】