(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016936
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ヘッドアップディスプレイ
(51)【国際特許分類】
G02B 27/01 20060101AFI20240201BHJP
H01S 5/062 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
G02B27/01
H01S5/062
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022119239
(22)【出願日】2022-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】森田 耕三
【テーマコード(参考)】
2H199
5F173
【Fターム(参考)】
2H199DA03
2H199DA12
2H199DA13
2H199DA18
2H199DA28
5F173SC10
5F173SE03
5F173SH05
5F173SH15
(57)【要約】
【課題】 高温環境下においてヘッドアップディスプレイの起動から表示開始までの時間を短縮する。
【解決手段】 ヘッドアップディスプレイHは、第1レーザ光源(赤色レーザ光源)11r、第1レーザ光源11rの温度を検出する温度検出部12r、第1レーザ光源11rの温度を調節する温度調節部18、第1レーザ光源11rを制御する制御部2、を備える。ヘッドアップディスプレイHの起動時の温度が閾値T未満であった場合は、制御部2は第1レーザ光源11rを連続波動作で制御する。ヘッドアップディスプレイHの起動時の温度が閾値T以上であった場合は、制御部2は第1レーザ光源11rをパルス動作で制御を開始し、温度が閾値T未満となるとパルス動作から連続波動作に切り替えて第1レーザ光源11rを制御する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1レーザ光源、前記第1レーザ光源の温度を検出する温度検出部、前記第1レーザ光源の温度を調節する温度調節部、前記第1レーザ光源を制御する制御部、を備えたヘッドアップディスプレイであって、
前記ヘッドアップディスプレイの起動時の前記温度が閾値未満であった場合、前記制御部は前記第1レーザ光源を連続波動作で制御し、
前記起動時の前記温度が前記閾値以上であった場合、前記制御部は、前記温度が前記閾値未満となるまでの間は前記第1レーザ光源をパルス動作で制御し、前記温度が前記閾値未満となると前記第1レーザ光源を前記パルス動作から前記連続波動作に切り替えて制御する。
【請求項2】
前記閾値は、前記第1レーザ光源を前記連続波動作で制御したときに前記第1レーザ光源が点灯可能な温度と点灯不能な温度、との境界値である、
請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項3】
前記第1レーザ光源とは異なる波長の光を出力する第2レーザ光源を備え、
前記制御部は、前記第1レーザ光源の駆動方式の変化に関わらず、常に前記第2レーザ光源を前記連続波動作で制御する、
請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項4】
前記第1レーザ光源は、赤色の波長の光を出力する赤色レーザ光源であり、
前記第2レーザ光源は、緑色の波長の光を出力する緑色レーザ光源または青色の波長の光を出力する青色レーザ光源である、
請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項5】
前記制御部の前記パルス動作による駆動は、前記温度が下がるのに伴って前記パルス動作のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも1つを変動させる、
請求項1-4の何れか1項に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項6】
前記制御部の前記パルス動作による駆動は、前記温度が下がるのに伴って前記パルス動作のデューティ比、振幅、周波数のうち1つのみを上げる、
請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項7】
前記制御部の前記パルス動作による駆動は、前記温度が下がるのに伴って前記パルス動作のデューティ比、振幅、周波数のうち2つを変動させる、
請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項8】
前記制御部の前記パルス動作による駆動は、前記温度が下がるのに伴って前記パルス動作のデューティ比、振幅、周波数の全てを変動させる、
請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レーザ光源を用いたヘッドアップディスプレイが、高温環境下で起動された場合において、高速に表示開始を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されたヘッドアップディスプレイは、レーザ光源の温度が動作保証範囲内になるように、ペルチェ素子によってレーザ光源の温度調整を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のヘッドアップディスプレイは、高温環境下で起動させた場合において、ペルチェ素子による冷却によってレーザ光源が動作保証範囲内になるまでの間、レーザ光源を点灯しない。従って、高温環境下においては起動から表示開始までの時間が長くかかってしまう、という課題がある。
【0005】
本開示は、高温環境下においてヘッドアップディスプレイの起動から表示開始までの時間を短縮する、ことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1レーザ光源、前記第1レーザ光源の温度を検出する温度検出部、前記第1レーザ光源の温度を調節する温度調節部、前記第1レーザ光源を制御する制御部、を備えたヘッドアップディスプレイであって、
前記ヘッドアップディスプレイの起動時の前記温度が閾値未満であった場合、前記制御部は前記第1レーザ光源を連続波動作で制御し、
前記起動時の前記温度が前記閾値以上であった場合、前記制御部は、前記温度が前記閾値未満となるまでの間は前記第1レーザ光源をパルス動作で制御し、前記温度が前記閾値未満となると前記第1レーザ光源を前記パルス動作から前記連続波動作に切り替えて制御する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、高温環境下においてヘッドアップディスプレイの起動から表示開始までの時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の第1実施形態であるヘッドアップディスプレイHを以下に説明する。
【0010】
(第1実施形態)
ヘッドアップディスプレイHは、車両のダッシュボードに内蔵され、ウインドシールドWSに向けて車両情報を表す表示光PLを出力する。車両情報とは、例えば、車両の走行速度、警告灯、経路案内情報などの車両の運転に関する情報である。表示光PLはウインドシールドWSで反射して、ウインドシールドWSの前方に虚像Vとして結像する。これにより、車両の搭乗者Pは、ウインドシールドWSの前方に車両情報を虚像Vとして視認できる。
【0011】
ヘッドアップディスプレイHは、表示部1、制御部2、反射部3を含む。表示部1は、制御部2に制御されて、車両情報を表す表示光PLを反射部3に向けて出力する。反射部3は、表示光PLをウインドシールドWSに向けて反射する。
【0012】
表示部1は、レーザ光源11、温度検出部12、合成部13、分光部14、光センサ15、レンズ16、液晶パネル17、温度調節部18、ヒートシンク19を含む。
【0013】
レーザ光源11は、レーザダイオードであり、赤色レーザ光源11r、緑色レーザ光源11g、青色レーザ光源11bから構成される。赤色レーザ光源(第1レーザ光源)11rは、620~750nmの波長の赤色光を出力する。緑色レーザ光源11gは、495~570nmの波長の緑色光を出力する。青色レーザ光源11bは、450~495nmの波長の青色光を出力する。レーザ光源11は、制御部2に制御されて点灯する。
【0014】
温度検出部12は、レーザ光源11の温度を検出するサーミスタである。温度検出部12は、赤色レーザ光源11rの温度を検出する第1温度センサ、緑色レーザ光源11gの温度を検出する第2温度センサ、青色レーザ光源11bの温度を検出する第3温度センサ、を含む。温度検出部12が検出した温度は、制御部2に入力される。
【0015】
合成部13は、赤色レーザ光源11r、緑色レーザ光源11g、青色レーザ光源11bから出力される各波長の光を合成する。合成部13は、第1合成部13a、第2合成部13b、第3合成部13cから構成される。第1合成部13aは、青色レーザ光源11bが出力した青色光を反射する全反射ミラーである。第2合成部13bは、青色光を透過し、緑色光を反射する特性有するダイクロイックミラーである。第3合成部13cは、青色光および緑色光を透過し、赤色光を反射する特性を有するダイクロイックミラーである。合成部13は、
図2に示すように、第1合成部13a、第2合成部13b、第3合成部13cによって赤色レーザ光源11r、緑色レーザ光源11g、青色レーザ光源11bから出力される各波長の光を合成した合成光を出力する。
【0016】
分光部14は、例えば5%程度の反射率を有する透光性の板であり、合成部13によって合成された光の光路上に設けられる。合成光のうち分光部14を反射した光は、光センサ15に入射する。合成光のうち分光部14を透過した光は、レンズ16を通過した後に液晶パネル17の裏面に入射する。分光部14は、合成光の一部を分離し光センサ15に入射するものであればよく、例えば、プリズムであってもよい。
【0017】
光センサ15は、合成部13が出力した合成光の強度を検出するフォトセンサである。光センサ15が検出した光の強度は、制御部2に入力される。
【0018】
レンズ16は、合成光をコリメートして、液晶パネル17の背面を均一に照明するレンズである。レンズ16は、少なくともコリメートレンズを含み、さらに、ケーラー照明系のレンズや、レンチキュラレンズなどを含んでもよい。
【0019】
液晶パネル17は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶パネルである。液晶パネル17は、制御部2に制御されて、車両情報を表す図形や数字を画像として表示する。
【0020】
温度調節部18は、制御部2に制御されてレーザ光源11を加熱あるいは冷却する。温度調節部18は、例えば、ペルチェ効果により一方の面から他方の面に熱移動をするペルチェ素子である。温度調節部18は、一方の面にレーザ光源11が配置され、他方の面にヒートシンク19が配置されている。温度調節部18は、制御部2に制御されて、加熱や冷却を行いレーザ光源11の温度を調節する。
【0021】
ヒートシンク19は、アルミダイキャストやマグネシウムダイキャストなどの熱伝導率が高い材料で成形されたヒートシンクである。
【0022】
制御部2は、表示部1の制御をする制御回路基板である。制御部2は、例えば、マイクロコントローラ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの制御集積回路を備えた回路基板である。
【0023】
制御部2は、CAN(Controller Area Network)などの車内ネットワークから入力された車両情報を表示部1に表示させる制御を行う。この制御は、液晶パネル17に車両情報を表す画像を表示させる液晶制御と、液晶パネル17を白色光で背面から照明するようにレーザ光源11を点灯させるバックライト制御を含む。また、制御部2は、温度調節部18を制御してレーザ光源11を加熱あるいは冷却することにより、レーザ光源11の温度が動作保証温度範囲に入るように制御する温度調節制御を含む。バックライト制御は、光センサ15が検出した光が白色光になるように、温度検出部12が検出した温度を考慮してレーザ光源11の各波長の色(赤色光、緑色光、青色光)のバランスを調整する点灯制御(ホワイトバランス制御)を含む。
【0024】
上述したバックライト制御において、レーザ光源11に連続波(Continuous Wave)で駆動する方式と、パルスで駆動する方式がある。ヘッドアップディスプレイに用いる場合、レーザの出力が安定しやすい連続波で駆動する方式でレーザ光源11を制御することが好ましい。
【0025】
しかしながら、本開示の発明者は、赤色レーザ光源(第1レーザ光源)11rの温度が約60℃以上であると、連続波(Continuous Wave)による駆動であると電流値を上げても点灯しない場合があることを実験により確認した。また、本開示の発明者は、緑色レーザ光源11gおよび青色レーザ光源11bについては、温度が約60℃以上であっても、連続波による駆動によって点灯することができることを確認した。本開示の発明者は、赤色レーザ光源11rの温度が約60℃以上である場合において、温度調節部18によって赤色レーザ光源11rが連続波による駆動によって点灯可能となる温度まで冷却されるまで10~30秒時間がかかってしまうことを熱シミュレーションによって確認した。つまり、この冷却の間は、赤色レーザ光源11rにおいては連続波によって点灯させることができない。
【0026】
また、本開示の発明者は、赤色レーザ光源(第1レーザ光源)11rの温度が約60℃以上であっても、パルスによる駆動であれば点灯することを実験により確認した。つまり、本開示の発明者は、温度が約60℃以上の環境下でヘッドアップディスプレイが起動されたときに連続波による駆動では赤色レーザ光源11rが点灯しないが、パルスよる駆動であれば点灯することができる、と考えた。
【0027】
上記の事情を考慮して、以下のようにヘッドアップディスプレイHの起動時における制御部2の制御手順を定めた。
【0028】
(ヘッドアップディスプレイ起動時の制御手順)
制御部2は、ヘッドアップディスプレイHが搭載された車両の起動スイッチがオンされるとヘッドアップディスプレイHの起動(制御部2の起動)を開始し、処理ステップS1を実行する。車両の起動スイッチとは、ガソリンなどの燃料をエネルギー源として動作するエンジンによって走行する車両においてはイグニッションスイッチであり、電気をエネルギー源として動作するモータによって走行する車両においては車両の走行モードを起動するスイッチである。
【0029】
(処理ステップS1)
制御部2は、温度検出部12が検出したレーザ光源11の温度を取得し、温度調節制御を開始する。また、制御部2は、液晶パネル17に車両情報を表す画像を表示させる液晶制御を開始する。なお、この時点ではレーザ光源11は点灯していないため、液晶パネル17は照明されておらず、液晶パネル17に表示された車両情報は虚像Vとして表示されない。制御部2は、温度調節制御および液晶制御を開始すると、処理ステップS2を実行する。
【0030】
(処理ステップS2)
制御部2は、第1温度センサ12rが検出した赤色レーザ光源(第1レーザ光源)11rの温度が閾値T以上か否かを判定する。この閾値Tは、連続波動作で制御したときに赤色レーザ光源11rが点灯可能な温度と点灯不能な温度との境界値であり、例えば、50℃~60℃の範囲にある温度である。第1実施形態においては、閾値Tは55℃としている。制御部2は、赤色レーザ光源11rの温度が閾値T以上である場合は処理ステップS3を実行し、温度が閾値T未満である場合は処理ステップS6を実行する。
【0031】
(処理ステップS3)
制御部2は、待機する。この待機する時間(待機時間)は、例えば、100~1000msecである。この待機時間が長いほど、温度調節制御によってレーザ光源11が冷却されて後述する処理ステップS4の動作モードで駆動する時間を短くできる。制御部2は待機時間経過後に処理ステップS4を実行する。
【0032】
(処理ステップS4:パルス動作・連続波動作の混合モード)
制御部2は、処理ステップS4において、赤色レーザ光源11rをパルス動作(パルスによって点灯)させるバックライト制御を開始する。制御部2は、振幅および周波数を固定し、デューティ比のみを可変させるPWM(Pulse Width Modulation)方式で赤色レーザ光源11rを駆動する。制御部2は、赤色レーザ光源11rの温度が閾値Tに近づくほど、デューティ比を上げて赤色レーザ光源11rの輝度を上げてゆく。つまり、赤色レーザ光源11rの温度が閾値Tに近いほど、デューティ比が100%に近づくように制御する。
【0033】
制御部2は、処理ステップS4において、緑色レーザ光源11gおよび青色レーザ光源11bを連続波動作(連続波によって点灯)させる。制御部2は、赤色レーザ光源11rの発光輝度に応じて、合成光が白色になるように緑色レーザ光源11gおよび青色レーザ光源11bに連続波の平均出力を制御する。
【0034】
制御部2は、処理ステップS4において、赤色レーザ光源11r、緑色レーザ光源11g、青色レーザ光源11bを点灯させた後、処理ステップS5を実行する。
【0035】
(処理ステップS5)
制御部2は、第1温度センサ12rが検出した赤色レーザ光源(第1レーザ光源)11rの温度が閾値T以上であるか否かを判定する。制御部2は、赤色レーザ光源11rの温度が閾値T以上である場合は処理ステップS3を実行し、温度が閾値T未満である場合は処理ステップS6を実行する。
【0036】
(処理ステップS6:連続波動作モード)
制御部2は、処理ステップS6において、赤色レーザ光源11r、緑色レーザ光源11g、青色レーザ光源11bを連続波動作(連続波によって点灯)させるバックライト制御を開始する。
【0037】
制御部2は、ヘッドアップディスプレイHが搭載された車両の起動スイッチがオフされるまでの間、処理ステップS6を実行する。制御部2は、ヘッドアップディスプレイHが搭載された車両の起動スイッチがオフされると、制御部2の制御を終了する。
【0038】
以上が、本開示の第1実施形態に関する説明である。
【0039】
本開示の第1実施形態のヘッドアップディスプレイHは、起動時の温度が閾値T未満であった場合に、制御部2は赤色レーザ光源11rを連続波動作で制御する。そして、起動時の温度が閾値T以上であった場合、制御部2は、温度が閾値T未満となるまでの間は赤色レーザ光源11rをパルス動作で制御し、温度が閾値T未満となると赤色レーザ光源11rをパルス動作から連続波動作に切り替えて制御する。
このように制御することで、高温環境下においてヘッドアップディスプレイの起動から表示開始までの時間を短縮できる。
【0040】
本開示の第1実施形態に対し、以下の変更をしてもよい。
【0041】
上述した第1実施形態の処理ステップS3は省略してもよい。つまり、待機時間を0としてもよい。
【0042】
上述した第1実施形態において、処理ステップS2は、制御部2は赤色レーザ光源11rをデューティ比のみを可変するPWM方式で駆動したが、赤色レーザ光源11rの温度が閾値Tに近づくほど輝度が上がるように制御するパルス動作であれば他の方式であってもよい。
【0043】
例えば、赤色レーザ光源11rの温度が閾値Tに近づくほど振幅のみを上げてゆくパルス動作であってもよい。また、赤色レーザ光源11rの温度が閾値Tに近づくほど周波数のみを上げてゆくパルス動作であってもよい。つまり、赤色レーザ光源11rの温度が閾値Tに近づくほど、デューティ比、振幅、周波数のうち1つのパラメータのみを赤色レーザ光源11rの温度に応じて可変するものであってもよい。
【0044】
また、デューティ比、振幅、周波数のうち2つのパラメータを赤色レーザ光源11rの温度に応じて可変するものであってもよい。
【0045】
あるいは、デューティ比、振幅、周波数の全てのパラメータを赤色レーザ光源11rの温度に応じて可変するものであってもよい。
【0046】
これらの上述したパルス動作のうち、処理ステップS6の連続波動作モードの点灯への切り替えの際の違和感を低減する観点からすると、少なくとも閾値Tに近づくほどデューティ比が100%に近づくように制御するパルス動作とすることが好ましい。
【0047】
また、第1実施形態においては、車両の起動スイッチのオンをヘッドアップディスプレイHの起動条件としていたが、外部から入力されたヘッドアップディスプレイHのウェイクアップ制御信号であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
H …ヘッドアップディスプレイ
1 …表示部
11 …レーザ光源
11r…赤色レーザ光源(第1レーザ光源)
11g…緑色レーザ光源
11b…青色レーザ光源
12 …温度検出部
12r…第1温度センサ
12g…第2温度センサ
12b…第3温度センサ
13a…全反射ミラー
13b…第1ダイクロイックミラー
13c…第2ダイクロイックミラー
14 …透過膜
15 …光センサ
16 …レンズ
17 …液晶パネル
18 …温度調節部
19 …ヒートシンク
2 …制御部
3 …反射部
V …虚像
WS …ウインドシールド
P …搭乗者