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特開2024-169410電力コネクタシステム用のインライン電力コネクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169410
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】電力コネクタシステム用のインライン電力コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 31/02 20060101AFI20241128BHJP
   H01R 4/02 20060101ALI20241128BHJP
   H01R 13/187 20060101ALI20241128BHJP
   H02G 15/08 20060101ALI20241128BHJP
   H01B 7/00 20060101ALI20241128BHJP
   B60L 53/16 20190101ALN20241128BHJP
【FI】
H01R31/02 A
H01R4/02 C
H01R13/187 A
H02G15/08
H01B7/00 306
B60L53/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024084491
(22)【出願日】2024-05-24
(31)【優先権主張番号】18/323056
(32)【優先日】2023-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ライアン ライボルト
(72)【発明者】
【氏名】デビット ジェームス ライン
【テーマコード(参考)】
5E085
5G309
5G375
5H125
【Fターム(参考)】
5E085BB06
5E085BB14
5E085CC03
5E085DD03
5G309FA05
5G375AA02
5G375CA02
5G375CA12
5G375CA19
5G375DA36
5G375DB09
5G375DB16
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125FF12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】確実な方法で動作し得る、部品点数を削減したインライン電力コネクタを提供する。
【解決手段】電力ケーブルハーネス用のインライン電力コネクタは、バスバー(304)と、ソケット端子(306)とを備えるソケットアセンブリ(302)を備える。バスバーは、第1のケーブル(120)に終端される第1のケーブルターミネータと、第2のケーブル(130)に終端される第2のケーブルターミネータとを備え、ソケット端子は、ピン端子を受け入れるようにケーブルターミネータ間にそれらと一列に並ぶように配置される。内側ハウジング(410)が、バスバーおよびソケット端子を受け入れる。外側ハウジングが、内側ハウジングおよびソケットアセンブリを受け入れるとともに、ケーブルポートを備え、ケーブルポートは、ケーブルを受け入れる。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力ケーブルハーネス(102)用のインライン電力コネクタ(200)であって、前記インライン電力コネクタは、
バスバー(304)と、前記バスバーから延びるソケット端子(306)とを備えるソケットアセンブリ(302)であって、前記バスバーは、前記バスバーの第1の端部(312)にある第1のケーブルターミネータ(310)と、前記バスバーの第2の端部(322)にある第2のケーブルターミネータ(320)とを備え、前記第1のケーブルターミネータは、前記電力ケーブルハーネスの第1のケーブル(120)に終端するように構成され、前記第2のケーブルターミネータは、前記電力ケーブルハーネスの第2のケーブル(130)に終端するように構成され、前記ソケット端子は、前記第1のケーブルターミネータと前記第2のケーブルターミネータとの間にそれらと一列に並ぶように配置され、前記ソケット端子は、ピン端子(570)を受け入れるように構成されたソケット開口部(342)を備える、ソケットアセンブリ(302)と、
前記バスバーを受け入れるバスバーキャビティ(412)と、前記ソケット端子を受け入れるソケット端子キャビティ(414)とを有する内側ハウジング(410)であって、前記内側ハウジングは、前記バスバーキャビティにおいて前記バスバーを保持するとともに、前記ソケット端子キャビティにおいて前記ソケット端子を保持し、前記内側ハウジングは、前記ピン端子を受け入れるように前記ソケット開口部と位置合わせされたハウジング開口部(416)を有し、前記内側ハウジングは、前記内側ハウジングの第1の端部(420)で前記第1のケーブルを受け入れるように構成されるとともに、前記内側ハウジングの第2の端部(422)で前記第2のケーブルを受け入れるように構成される、内側ハウジング(410)と、
前記内側ハウジングおよび前記ソケットアセンブリを受け入れるキャビティ(462)を有する外側ハウジング(460)であって、前記外側ハウジングは、前記外側ハウジングの第1の端部(464)で前記第1のケーブルを受け入れるように構成された第1のケーブルポートと、前記外側ハウジングの第2の端部(466)で前記第2のケーブルを受け入れるように構成された第2のケーブルポートとを備え、前記外側ハウジングは、前記第1の端部と前記第2の端部との間にそれらと一列に並ぶハブ(480)を備え、前記ハブは、前記ピン端子を受け入れるように前記ソケット開口部と位置合わせされたハブ開口部(486)を備える、外側ハウジング(460)と
を備える、インライン電力コネクタ(200)。
【請求項2】
前記第1のケーブルターミネータ(310)は、前記第1のケーブル(120)に溶接されるように構成された第1の溶接パッド(314)を備え、前記第2のケーブルターミネータ(320)は、前記第2のケーブル(130)に溶接されるように構成された第2の溶接パッド(324)を備える、請求項1に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項3】
前記第2の溶接パッド(324)は、前記外側ハウジングの前記第2の端部(466)を通して前記外側ハウジング(460)へと延びる第3のケーブルに終端するように構成され、前記バスバー(304)は、前記第1のケーブル(120)を前記第2のケーブルと前記第3のケーブルの両方に電気的に接続するように構成される、請求項2に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項4】
前記バスバー(304)は、基部(330)を備え、前記ソケット端子(306)は、前記基部から延び、前記第1のケーブルターミネータ(310)および前記第2のケーブルターミネータ(320)は、前記基部の互いに反対となる側から延び、前記第1のケーブルターミネータおよび前記第2のケーブルターミネータは、前記第1のケーブルターミネータおよび前記第2のケーブルターミネータが前記ソケット端子の一部と位置合わせされるように、前記基部と非共面になっている、請求項1に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項5】
前記ソケット端子(306)と前記第1のケーブルターミネータおよび前記第2のケーブルターミネータ(320)との間には、溝(318)が形成され、前記内側ハウジング(410)は、前記溝へと延びる、請求項4に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項6】
前記ソケット端子(306)は、前記バスバー(304)と分けられて別個であり、前記バスバーは、開口部(566)を備え、前記ソケット端子は、前記バスバーの前記開口部に受け入れられ、前記ソケット端子は、前記バスバーへの圧入および溶接のうちの少なくとも一方が行われている、請求項1に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項7】
前記ソケット端子(306)は、前記ソケット開口部(342)に、前記ソケット端子に電気的に接続されるばねリング(364)を備え、前記ばねリングは、周方向に配置されたばね要素(370)を備え、前記ばね要素(370)は、前記ピン端子(570)に電気的に接続するように構成された嵌合インターフェース(376)を有する、請求項1に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項8】
前記ばねリング(364)は、第1のバンド(372)および第2のバンド(374)を備え、前記ばね要素(370)は、前記第1のバンドと前記第2のバンドとの間に延びる、請求項7に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項9】
前記ソケット端子(306)は、第1の端部(380)および第2の端部(382)を有する支持管(362)を備え、前記ばねリング(364)は、前記支持管に結合され、前記ばね要素(370)は、前記支持管の第1の端部および第2の端部に巻き付けられて、前記支持管の前記第1の端部および前記第2の端部に前記支持管の外面に沿って延びる外側ばねフィンガを形成し、前記外側ばねフィンガは、前記ソケット端子とのインターフェースになる、請求項7に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項10】
前記内側ハウジング(410)を取り囲み、前記外側ハウジング(460)の前記キャビティ(462)に受け入れられたインラインシールド(450)をさらに備え、前記インラインシールドは、前記第1のケーブル(120)のケーブルシールド(184)に結合するように構成された第1のシールド端部(452)を有し、前記インラインシールドは、前記第2のケーブル(130)のケーブルシールドに結合するように構成された第2のシールド端部(454)を有し、前記インラインシールドは、前記ピン端子(570)を受け入れるように前記ソケット開口部(342)と位置合わせされたシールド開口部(456)を備える、請求項1に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項11】
前記インラインシールド(450)は、前記第1のケーブル(120)のケーブルシールド(184)および前記第2のケーブル(130)のケーブルシールド(184)に圧着されて、前記第1のケーブルおよび前記第2のケーブルの前記ケーブルシールド同士を電気的に接続するように構成される、請求項10に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項12】
前記内側ハウジング(410)は、上側ハウジング(434)および下側ハウジング(436)を備え、前記上側ハウジング(434)および前記下側ハウジング(436)は、その間に前記バスバーキャビティ(412)を形成し、前記下側ハウジングは、ライナを備え、前記ライナは、前記ソケット端子(306)の外面をライニングし、前記ソケット端子の遠位端(484)を覆って、前記ソケット端子用のタッチセーフ式キャップ(446)を形成する、請求項1に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項13】
前記外側ハウジング(460)は、底壁(478)を備え、前記ハブ(480)は、前記底壁から遠位端(484)まで延びるハブ壁(482)を備え、前記ハブ開口部(486)は、前記ハブ壁の間に配置され、前記ソケット端子(306)は、前記ハブの前記遠位端よりも高い位置にある、請求項1に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【請求項14】
前記外側ハウジング(460)の前記第1のケーブルポートおよび前記第2のケーブルポートにおいて、前記第1のケーブル(120)および前記第2のケーブル(130)に結合されたケーブルシール(470)およびケーブル端部キャップをさらに備える、請求項1に記載のインライン電力コネクタ(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の主題は、一般に、電力コネクタシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電力コネクタは、システムにおける様々な構成部品の間で電力を伝送するために使用される。電力は、バッテリと負荷との間、または充電口とバッテリとの間の電力コネクタによって伝送され得る。例えば、電気自動車やハイブリッド電気自動車などの車両内の電力コネクタは、バッテリから車両内の別の構成部品に電力を供給するために使用してもよいし、充電口を通してバッテリを再充電するために使用してもよい。典型的な電気自動車は、バッテリによって給電される多数のデバイスまたはサブシステムを備える。バッテリとデバイスやサブシステムの各々との間でケーブルハーネスの配線を行うことは困難である。また、多数のケーブルハーネスにより、システムに重量やコストが加算される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
確実な方法で動作し得る、部品点数を削減した電力コネクタシステムが依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、電力ケーブルハーネス用のインライン電力コネクタ(inline power connector)が提供される。インライン電力コネクタは、バスバーと、バスバーから延びるソケット端子とを備えるソケットアセンブリを備える。バスバーは、バスバーの第1の端部にある第1のケーブルターミネータと、バスバーの第2の端部にある第2のケーブルターミネータとを備える。第1のケーブルターミネータは、電力ケーブルハーネスの第1のケーブルに終端するように構成される。第2のケーブルターミネータは、電力ケーブルハーネスの第2のケーブルに終端するように構成される。ソケット端子は、第1のケーブルターミネータと第2のケーブルターミネータとの間にそれらと一列に並ぶように配置される(located inline)。ソケット端子は、ピン端子を受け入れるように構成されたソケット開口部を備える。
インライン電力コネクタは、バスバーを受け入れるバスバーキャビティと、ソケット端子を受け入れるソケット端子キャビティとを有する内側ハウジングを備える。内側ハウジングは、バスバーキャビティにおいてバスバーを保持するとともに、ソケット端子キャビティにおいてソケット端子を保持する。内側ハウジングは、ピン端子を受け入れるようにソケット開口部と位置合わせされたハウジング開口部を有する。内側ハウジングは、内側ハウジングの第1の端部で第1のケーブルを受け入れるように構成されるとともに、内側ハウジングの第2の端部で第2のケーブルを受け入れるように構成される。インライン電力コネクタは、内側ハウジングを取り囲むインラインシールドを備える。インラインシールドは、第1のケーブルのケーブルシールドに結合するように構成された第1のシールド端部を有する。
インラインシールドは、第2のケーブルのケーブルシールドに結合するように構成された第2のシールド端部を有する。インラインシールドは、ピン端子を受け入れるようにソケット開口部と位置合わせされたシールド開口部を備える。インライン電力コネクタは、インラインシールドを取り囲む外側ハウジングを備える。外側ハウジングは、インラインシールド、内側ハウジング、およびソケットアセンブリを受け入れるキャビティを有する。外側ハウジングは、外側ハウジングの第1の端部で第1のケーブルを受け入れるように構成された第1のケーブルポートと、外側ハウジングの第2の端部で第2のケーブルを受け入れるように構成された第2のケーブルポートとを備える。外側ハウジングは、第1の端部と第2の端部との間にそれらと一列に並ぶハブを備える。ハブは、ピン端子を受け入れるようにソケット開口部と位置合わせされたハブ開口部を備える。
【0005】
ここで、本発明について例示として添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】例示的な実施形態による、電力コネクタシステムを有する電気自動車を示す図である。
図2】例示的な実施形態による、電力コネクタシステムの電力ケーブルハーネスを示す図である。
図3】例示的な実施形態による、インライン電力コネクタの一部を示す電力ケーブルハーネスの一部を示す図である。
図4】例示的な実施形態による、インライン電力コネクタの一部を示す電力ケーブルハーネスの一部を示す図である。
図5】例示的な実施形態による、嵌合状態におけるインライン電力コネクタおよびヘッダ電力コネクタを示す電力コネクタシステムの一部の斜視図である。
図6】例示的な実施形態による、ヘッダ電力コネクタと嵌合する準備が整ったインライン電力コネクタを示す、電力コネクタシステムの一部の斜視図である。
図7】例示的な実施形態による、ヘッダ電力コネクタの上面斜視図である。
図8】例示的な実施形態による、ヘッダ電力コネクタの底面斜視図である。
図9】例示的な実施形態による、ヘッダ電力コネクタの断面図である。
図10】例示的な実施形態による、端子アセンブリのバスバーおよびピン端子の斜視図である。
図11】例示的な実施形態による、インライン電力コネクタのソケットアセンブリの斜視図である。
図12】例示的な実施形態による、コンタクトばねモジュールの斜視図である。
図13】例示的な実施形態による、インライン電力コネクタのソケットアセンブリを示す電力ケーブルハーネスの一部を示す図である。
図14】例示的な実施形態による、インライン電力コネクタのソケットアセンブリを示す電力ケーブルハーネスの一部の断面図である。
図15】例示的な実施形態による、インライン電力コネクタの一部の断面図である。
図16】例示的な実施形態による、インライン電力コネクタの一部の断面図である。
図17】例示的な実施形態による、ヘッダ電力コネクタに結合されたインライン電力コネクタを示す電力コネクタシステムの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、例示的な実施形態による、電力コネクタシステム100を有する電気自動車を示す図である。電力コネクタシステム100は、電気自動車10の様々な構成部品およびサブシステムに給電するために使用される。例示的な実施形態では、電力コネクタシステム100は、電気自動車10のバッテリ12に(から)電力を伝送するために使用される。例えば、電力コネクタシステム100は、バッテリ12の再充電のために、バッテリ12を充電口14に電気的に接続するために使用される。電力コネクタシステム100は、交流電流/直流電流(AC/DC)インバータ18などを通してバッテリ12を電気モータ16に電気的に接続するために使用される。電気自動車10は、複数の電気モータ16および複数のAC/DCインバータ18を備えてもよい。
電力コネクタシステム100は、バッテリ12を、車載用AC/DC充電器22、DC/DCコンバータ24、ヒータ26、ACコンプレッサ28等の他の車両サブシステム20に電気的に接続するために使用される。電力コネクタシステム100は、バッテリ12を他の車両バスシステムおよび/または付属品に電気的に接続するために使用されてもよい。電力コネクタシステム100は、電力ケーブルハーネス102を使用して、バッテリ12を電気自動車10の様々な構成部品またはサブシステムに接続する。
【0008】
例示的な実施形態では、電力コネクタシステム100は、デイジーチェーンアーキテクチャを使用し、コネクタ数の削減、電気自動車10の電力ケーブルのサイズおよび重量の低減、製造コストの削減、ならびに電気自動車10の車両サブシステム20に給電するためのスケーラブルかつ柔軟性のある解決策の提供を行う。電力コネクタシステム100は、高電圧および/または高アンペア数の取り扱いが可能なものなど、高電力コネクタシステムであってもよい。例示的な実施形態では、電力コネクタシステム100は、単一の電力ケーブルハーネス102を使用し、バッテリ12を、車載用AC/DC充電器22、DC/DCコンバータ24、ヒータ26、およびACコンプレッサ28に接続する。
車載用AC/DC充電器22、DC/DCコンバータ24、ヒータ26、およびACコンプレッサ28への接続は、単一の電力ケーブルハーネス102を通して(例えば、バッテリ12から構成部品/サブシステムに個別に接続を行うのではなくバッテリ12への単一の終端部を用いて)デイジーチェーン接続される。
【0009】
図2は、例示的な実施形態による、電力コネクタシステム100の電力ケーブルハーネス102を示す図である。電力ケーブルハーネス102は、様々な構成部品(例えば、図1に示すバッテリ12、車載用AC/DC充電器22、DC/DCコンバータ24、ヒータ26、およびACコンプレッサ28)への接続のための複数の終端部104を備える。図2に示す実施形態では、電力ケーブルハーネス102は、5つの終端部104を備える。但し、代替実施形態では、電力ケーブルハーネス102は、より多くのまたはより少ない数の終端部104を備えてもよい。
【0010】
例示的な実施形態では、電力ケーブルハーネス102は、一次線電力ケーブル110および末端線電力ケーブル120を備える。電力ケーブルハーネス102は、1つまたは複数の中間線電力ケーブル130を備えてもよい。電力ケーブルハーネス102は、1つまたは複数の支線電力ケーブル140を備えてもよい。図2に示す実施形態では、電力ケーブルハーネス102は、中間線電力ケーブル130と支線電力ケーブル140の両方を備える。但し、代替実施形態では、他の配置構成も可能である。本明細書の説明は、単一の電力伝送線路(例えば、正の伝送線路)を参照するものである。但し、電力コネクタシステム100は、二重の電力伝送線路(例えば、正の伝送線路および負の伝送線路)を備える場合もあることが理解されよう。
例えば、電力ケーブルハーネス102は、電力ケーブルハーネス102と並列になるように複製された電力ケーブルハーネス102を含んでもよい。電気自動車10内の配線を容易にするために、スリーブや外側ジャケットを使用して電力ケーブルハーネス102を互いに結び付けてケーブルを並列に保持することができる。
【0011】
一次線電力ケーブル110は、ケーブル端部コネクタ150によってバッテリ12に結合するように構成される。中間線電力ケーブル130は、インライン電力コネクタ200によって一次線電力ケーブル110に結合するように構成される。末端線電力ケーブル120は、インライン電力コネクタ300によって中間線電力ケーブル130に結合するように構成される。図2に示す実施形態では、支線電力ケーブル140は、インライン電力コネクタ200を介して一次線電力ケーブル110に結合するように構成される。例えば、インライン電力コネクタ200は、一次線ケーブル110から中間線電力ケーブル130と支線電力ケーブル140とに電力を分割するように構成された分割インライン電力コネクタであってもよい。
但し、代替実施形態では、支線電力ケーブル140は、インライン電力コネクタ300(分割インライン電力コネクタであってもよい)によって中間線電力ケーブル130に結合されてもよい。他の代替実施形態では、支線電力ケーブル140ではなく、追加のインライン電力コネクタを使用して、一次線電力ケーブル110と末端線電力ケーブル120との間に追加の中間線電力ケーブル130を直列に設けることもできる。
【0012】
例示的な実施形態では、一次線電力ケーブル110は、高電圧シールドケーブルである。様々な実施形態において、一次線電力ケーブル110は、50mmのシールドケーブルであってもよい。但し、代替実施形態では、一次線電力ケーブル110は、太さの異なる線であってもよい。一次線電力ケーブル110は、第1のケーブル端部112と第2のケーブル端部114との間に延びる。ケーブル端部コネクタ150は、第1のケーブル端部112に設けられ、インライン電力コネクタ200は、第2のケーブル端部114に設けられる。ケーブル端部コネクタ150は、第1のケーブル端部112に圧着または溶接されてもよく、インライン電力コネクタ200は、第2のケーブル端部114に圧着または溶接されてもよい。
【0013】
ケーブル端部コネクタ150は、バッテリ12に結合するように構成される。例示的な実施形態では、ケーブル端部コネクタ150は、バッテリ12のピン端子(図示せず)を受け入れるように構成されたソケット端子を備える。バッテリ12への接続のために、リング端子、ピン端子、溶接パッド等の他のタイプの嵌合インターフェースが設けられてもよい。図2に示す実施形態では、ケーブル端部コネクタ150は、一次線電力ケーブル110と一列に並ぶように設けられた180°の嵌合端部を有する。但し、代替実施形態では、ケーブル端部コネクタ150は、一次線電力ケーブル110に対して直角に向く90°の嵌合端部を有してもよい。
【0014】
例示的な実施形態では、中間線電力ケーブル130は、高電圧シールドケーブルである。様々な実施形態において、中間線電力ケーブル130は、コストや重量の節約などのために一次線電力ケーブル110よりも小さくしてもよい。例えば、中間線電力ケーブル130は、35mmのシールドケーブルであってもよい。代替実施形態では、中間線電力ケーブル130は、太さの異なる線であってもよい。中間線電力ケーブル130は、第1のケーブル端部132と第2のケーブル端部134との間に延びる。インライン電力コネクタ200は、第1のケーブル端部132に設けられ、インライン電力コネクタ300は、第2のケーブル端部134に設けられる。インライン電力コネクタ200は、第1のケーブル端部132に圧着または溶接されてもよく、インライン電力コネクタ300は、第2のケーブル端部134に圧着または溶接されてもよい。
中間線電力ケーブル130は、一次線電力ケーブル110から電力を受け取る。第1のインライン電力コネクタ200は、車載用AC/DC充電器22などの電気自動車10の第1の車両サブシステムに結合し、車載用AC/DC充電器22に電力を供給するように構成される。第2のインライン電力コネクタ300は、ヒータ26などの電気自動車10の第2の車両サブシステムに結合し、ヒータ26に電力を供給するように構成される。インライン電力コネクタ200、300は、対応する車両サブシステムに取り付けられた対応するピン端子と嵌合するように構成されたソケット端子を備えてもよい。
【0015】
例示的な実施形態では、末端線電力ケーブル120は、高電圧シールドケーブルである。様々な実施形態において、末端線電力ケーブル120は、コストや重量の節約などのために中間線電力ケーブル130よりも小さくしてもよい。例えば、末端線電力ケーブル120は、25mmのシールドケーブルであってもよい。代替実施形態では、末端線電力ケーブル120は、太さの異なる線であってもよい。末端線電力ケーブル120は、第1のケーブル端部122と第2のケーブル端部124との間に延びる。インライン電力コネクタ300は、第1のケーブル端部122に設けられ、ケーブル端部コネクタ160が、第2のケーブル端部124に設けられる。インライン電力コネクタ300は、第1のケーブル端部122に圧着または溶接されてもよく、ケーブル端部コネクタ160は、第2のケーブル端部124に圧着または溶接されてもよい。
末端線電力ケーブル120は、中間線電力ケーブル130から電力を受け取る。ケーブル端部コネクタ160は、ACコンプレッサ28などの電気自動車10の車両サブシステムに結合し、ACコンプレッサ28に電力を供給するように構成される。ケーブル端部コネクタ160は、対応する車両サブシステムに取り付けられた対応するピン端子と嵌合するように構成されたソケット端子162を備えてもよい。図2に示す実施形態では、ケーブル端部コネクタ160は、末端線電力ケーブル120に対して直角に向く90°の嵌合端部を有する。代替実施形態では、他の向きに配することも可能である。車両サブシステムへの接続のために、リング端子、ピン端子、溶接パッド等の他のタイプの嵌合インターフェースが設けられてもよい。
【0016】
例示的な実施形態では、支線電力ケーブル140は、高電圧シールドケーブルである。様々な実施形態において、支線電力ケーブル140は、コストや重量の節約などのために一次線電力ケーブル110よりも小さくしてもよい。例えば、支線電力ケーブル140は、16mmのシールドケーブルであってもよい。代替実施形態では、支線電力ケーブル140は、太さの異なる線であってもよい。支線電力ケーブル140は、第1のケーブル端部142と第2のケーブル端部144との間に延びる。インライン電力コネクタ200は、第1のケーブル端部142に設けられ、ケーブル端部コネクタ170が第2のケーブル端部144に設けられる。インライン電力コネクタ200は、第1のケーブル端部122に圧着または溶接されてもよく、ケーブル端部コネクタ170は、第2のケーブル端部124に圧着または溶接されてもよい。
支線電力ケーブル140は、一次線電力ケーブル110から電力を受け取る。ケーブル端部コネクタ170は、DC/DCコンバータ24などの電気自動車10の車両サブシステムに結合し、DC/DCコンバータ24に電力を供給するように構成される。ケーブル端部コネクタ170は、対応する車両サブシステムに取り付けられた対応するピン端子と嵌合するように構成されたソケット端子172を備えてもよい。図2に示す実施形態では、ケーブル端部コネクタ170は、末端線電力ケーブル120に対して直角に向く90°の嵌合端部を有する。代替実施形態では、他の向きに配することも可能である。車両サブシステムへの接続のために、リング端子、ピン端子、溶接パッド等の他のタイプの嵌合インターフェースが設けられてもよい。
【0017】
例示的な実施形態では、中間線電力ケーブル130は、第1のインライン電力コネクタ200によって一次線電力ケーブル110にデイジーチェーン接続され、支線電力ケーブル140は、第1のインライン電力コネクタ200によって一次線電力ケーブル110にデイジーチェーン接続され、末端線電力ケーブル120は、第2のインライン電力コネクタ300によって中間線電力ケーブル130にデイジーチェーン接続される。
【0018】
図3は、例示的な実施形態による、インライン電力コネクタ200の一部を示す電力ケーブルハーネス102の一部を示す図である。インライン電力コネクタ200は、一次線電力ケーブル110を中間線電力ケーブル130および支線電力ケーブル140に接続する。例示的な実施形態では、一次線電力ケーブル110は、インライン電力コネクタ200の一方の側に溶接され、中間線電力ケーブル130および支線電力ケーブル140は、インライン電力コネクタ200の反対側に溶接される。インライン電力コネクタ200は、電力ケーブル110、130、140と一列に並ぶように配置される。
【0019】
図4は、例示的な実施形態による、インライン電力コネクタ300の一部を示す電力ケーブルハーネス102の一部を示す図である。インライン電力コネクタ300は、中間線電力ケーブル130を末端線電力ケーブル120に接続する。例示的な実施形態では、中間線電力ケーブル130は、インライン電力コネクタ300の一方の側に溶接され、末端線電力ケーブル120は、インライン電力コネクタ300の反対側に溶接される。インライン電力コネクタ300は、電力ケーブル120、130と一列に並ぶように配置される。
【0020】
図5は、嵌合状態におけるインライン電力コネクタ300およびヘッダ電力コネクタ500を示す電力コネクタシステム100の一部の斜視図である。図6は、ヘッダ電力コネクタ500と嵌合する準備が整ったインライン電力コネクタ300を示す電力コネクタシステム100の一部の斜視図である。例示的な実施形態では、インライン電力コネクタ300およびヘッダ電力コネクタ500は、二重の電力伝送線路(例えば、正の線路と負の線路の両方)を収容する。但し、代替実施形態では、各々が単一の電力伝送線路(例えば、正の線路または負の線路のいずれか)を有する、1対のコネクタ300、500が設けられる。電力伝送線路を単一のインライン電力コネクタ300および単一のヘッダ電力コネクタ500に統合することにより、部品点数を削減することができ、組立てがより容易になる。
【0021】
例示的な実施形態では、ヘッダ電力コネクタ500は、車両サブシステム20のうちの1つに結合するように構成される。例えば、ヘッダ電力コネクタ500をデバイスまたは構成部品に取り付けて車両サブシステム20に電力を供給してもよい。インライン電力コネクタ300は、ヘッダ電力コネクタ500に結合し、電力ケーブルハーネス102を車両サブシステム20に電気的に接続するように構成される。例示的な実施形態では、ヘッダ電力コネクタ500は、雄型嵌合部品を備え、インライン電力コネクタ300は、分離可能な嵌合インターフェースで嵌合するように構成された雌型嵌合部品を備える。例えば、ヘッダ電力コネクタ500は、ピン端子を備え、インライン電力コネクタ300は、ソケット端子を備える。
【0022】
インライン電力コネクタ300は、インライン電力コネクタ300の内部部品を取り囲む外側ハウジング460を備える。ケーブルは、外側ハウジング460へと延び、外側ハウジング460の内部のソケットアセンブリに終端される。インライン電力コネクタ300は、ヘッダ電力コネクタ500との嵌合のためにシールおよびシールドされた嵌合インターフェースを形成する。
【0023】
図7は、例示的な実施形態による、ヘッダ電力コネクタ500の上面斜視図である。図8は、例示的な実施形態による、ヘッダ電力コネクタ500の底面斜視図である。図9は、例示的な実施形態による、ヘッダ電力コネクタ500の断面図である。
【0024】
ヘッダ電力コネクタ500は、端子アセンブリ550を保持するヘッダハウジング510を備える。端子アセンブリ550は、バスバー560およびピン端子570を保持するインサート552を備える。インサート552は、ピン端子570の嵌合端部を取り囲むことで、ピン端子570の周りにタッチセーフ式のエンクロージャを形成する。
【0025】
ヘッダハウジング510は、車両サブシステム20のデバイスまたは構成部品に取り付けるように構成されたパネル512を備える。例えば、パネル512は、締結具、ラッチ、クリップ、または他の固定手段によって固定されてもよい。パネル512は、それを貫通するヘッダ開口部514を備える。端子アセンブリ550は、ヘッダ開口部514に受け入れられる。ヘッダハウジング510は、パネル512から延びる1つまたは複数の位置決め壁516を備える。位置決め壁516は、嵌合の際にインライン電力コネクタ300を配置または位置決めするために使用される。ヘッダハウジング510は、インライン電力コネクタ300をヘッダ電力コネクタ500に固定するための固定機構518を備えてもよい。例えば、固定機構518は、ラッチ、締結具、クリップ、または他の固定手段を含んでもよい。
【0026】
例示的な実施形態では、ヘッダ電力コネクタ500は、ヘッダハウジング510を車両サブシステム20のデバイスにシールするためのデバイスシール520を備える。デバイスシール520は、パネル512の底面に配置されてもよい。デバイスシール520は、端子アセンブリ550を完全に取り囲むことで、ヘッダ電力コネクタ500とデバイスとの間にシールされたインターフェースを形成することができる。
【0027】
例示的な実施形態では、ヘッダ電力コネクタ500は、ヘッダ電力コネクタ500とインライン電力コネクタ300との間をシールするためのインターフェースシール522を備える。インターフェースシール522は、ヘッダ開口部514においてパネル512に結合されてもよい。インライン電力コネクタ300の一部がヘッダ開口部514に差し込まれて、インターフェースシール522とのインターフェースになることができる。インターフェースシール522をヘッダ開口部514に保持するために、シール保持部524が設けられてもよい。代替実施形態では、インライン電力コネクタ300とのインターフェースになるために、インターフェースシール522は、インサート552に設けられてもよい。
【0028】
例示的な実施形態では、インサート552は、ヘッダハウジング510と分けられて別個である。インサート552は、パネル512の下方などからヘッダ開口部514に差し込むように構成される。例示的な実施形態では、インサート552は、プラスチック材料などの誘電体材料から製造される。インサート552は、成形部品であってもよい。様々な実施形態において、インサート552は、ピン端子570および/またはバスバー560の周りにオーバーモールドされ得る。他の実施形態では、ピン端子570および/またはバスバー560が、インサート552に装填されてもよい。例えば、ピン端子570は、インサート552の端子チャネル554へと延び、インサート552の底部からインサート552の上部まで延びる。
例示的な実施形態では、インサート552は、インサート552の上部にキャビティ556を備える。キャビティ556は、インライン電力コネクタ300のソケット端子など、インライン電力コネクタ300の一部を受け入れることができる。
【0029】
例示的な実施形態では、端子アセンブリ550は、インサート552の一部を取り囲むヘッダシールド558を備える。ヘッダシールド558は、インライン電力コネクタ300に電気的に結合して、インライン電力コネクタ300とヘッダ電力コネクタ500とを電気的に共通化するように構成される。ヘッダシールド558は、ヘッダハウジング510のパネル512に結合されてもよく、ヘッダ電力コネクタ500がデバイスに結合されると、デバイスと電気的に共通化され得る。
【0030】
さらに図10を参照すると、端子アセンブリ550のバスバー560およびピン端子570の斜視図が示されている。バスバー560は、銅や銅合金等の金属材料など、導電性材料から製造される。任意選択で、バスバー560は、金属板からスタンピングおよびフォーミングが行われてもよい。バスバー560は、ヘッダ電力コネクタ500の底面に配置される。バスバー560は、車両サブシステム20のデバイスに電気的に接続してデバイスに給電するように構成される。例えば、バスバー560は、第1の端部562と第2の端部564との間に延びる。ピン端子570は、第1の端部562から延びる。第2の端部564は、デバイスに終端するように構成される。例えば、第2の端部564は、デバイスのボルトまたは支柱を受け入れる開口部566を備えてもよい。
バスバー560は、ボルトまたは支柱に接続されたねじ付きナットを使用してデバイスに接続されてもよい。他の様々な実施形態では、第2の端部564は、デバイスの導体またはケーブルに溶接されるように構成された溶接パッドを備えてもよい。図10に示す実施形態では、バスバー560は、第1の端部562が第2の端部564に対して垂直になるように直角に曲げられている。但し、代替実施形態では、バスバー560は、他の形状を有してもよい。
【0031】
ピン端子570は、バスバー560から延びる。ピン端子570は、銅、アルミニウム等の導電性材料から製造される。様々な実施形態において、ピン端子570は、バスバー560と一緒に押出成形されるなど、バスバー560と一体である。但し、代替実施形態では、ピン端子570は、バスバー560と分けられて別個である。ピン端子570は、バスバー560の第1の端部562に圧入および/または溶接される。例示的な実施形態では、ピン端子570は、鍛造部品である。但し、代替実施形態では、ピン端子570は、機械加工またはスタンピングおよびフォーミングが行われてもよい。例示的な実施形態では、ピン端子570は、中空であり、ピン端子570の端部間に延びるボア572を有する。誘電体インサート574が、ボア572を埋める。
誘電体インサート574は、ピン端子570の近位端にヒートステーキングされてもよい。例示的な実施形態では、誘電体インサート574は、ピン端子570の遠位端に保護キャップ576を備える。保護キャップ576は、ピン端子570の端部にヒートステーキングされてもよい。保護キャップ576は、ピン端子570の端部にタッチセーフ機構を形成する。保護キャップ576は、ピン端子570の端部への接触を防ぐ。
【0032】
図11は、例示的な実施形態による、インライン電力コネクタ300のソケットアセンブリ302の斜視図である。ソケットアセンブリ302は、ピン端子570(図10に示す)に電気的に結合するように構成される。ソケットアセンブリ302は、中間線電力ケーブル130および末端線電力ケーブル120(いずれも図2に示す)など、対応する電力ケーブルに電気的に結合するように構成される。例示的な実施形態では、ソケットアセンブリ302は、バスバー304と、バスバー304から延びるソケット端子306とを備える。
【0033】
バスバー304は、バスバー304の第1の端部312にある第1のケーブルターミネータ310と、バスバー304の第2の端部322にある第2のケーブルターミネータ320とを備える。第1のケーブルターミネータ310は、中間線電力ケーブル130に終端するように構成される。第2のケーブルターミネータ320は、電力ケーブル120に終端するように構成される。ソケット端子306は、第1のケーブルターミネータ310と第2のケーブルターミネータ320との間にそれらと一列に並ぶように配置される。例示的な実施形態では、第1のケーブルターミネータ310は、中間線電力ケーブル130に溶接されるように構成された溶接パッド314を備える。第2のケーブルターミネータ320は、末端線電力ケーブル120に溶接されるように構成された溶接パッド324を備える。代替実施形態では、圧着バレルなどの他のタイプのケーブルターミネータが設けられてもよい。
【0034】
例示的な実施形態では、バスバー304は、第1のケーブルターミネータ310と第2のケーブルターミネータ320との間に基部330を備える。基部330は、上面332および下面334を備える。第1のケーブルターミネータ310は、基部330の第1の側から延び、第2のケーブルターミネータ320は、基部330の反対の第2の側から延びる。任意選択で、基部330は、それぞれ、ケーブルターミネータ310の溶接パッド314およびケーブルターミネータ320の溶接パッド324よりも高い位置にあっても(高くされていても、elevated)よい。例えば、溶接パッド314、324は、基部330と非共面である(非同一平面にある、non-coplanar)。基部330と溶接パッド314との間にはリップ316が延び、このリップ316は、溶接パッド314とソケット端子306との間に溝318を形成する。溝318は、下面334の下方に位置する。
溶接パッド314の上面は、上面332の下方に位置し、溶接パッド314の下面は、下面334の下方に位置する。同様に、基部330と溶接パッド324との間にリップ326が延び、このリップ326は、溶接パッド324とソケット端子306との間に溝328を形成する。溝328は、下面334の下方に位置する。溶接パッド324の上面は、上面332の下方に位置し、溶接パッド324の下面は、下面334の下方に位置する。溝318、328は、嵌合の際にヘッダ電力コネクタ500の一部を受け入れることができる。
【0035】
ソケット端子306は、端子本体340と、端子本体340に受け入れられたコンタクトばねモジュール360とを備える。端子本体340は、それを貫通するソケット開口部342を備える。コンタクトばねモジュール360は、ソケット開口部342に配置され、端子本体340に電気的に接続される。コンタクトばねモジュール360は、ピン端子570がソケット開口部342に差し込まれると、ピン端子570に電気的に接続するように構成される。コンタクトばねモジュール360は、ピン端子570と分離可能な嵌合インターフェースを形成する。
【0036】
端子本体340は、バスバー304から延びる。様々な実施形態において、端子本体340は、バスバー304と一緒に押出成形されるなど、バスバー304と一体である。但し、代替実施形態では、端子本体340は、バスバー304と分けられて別個であり、バスバー304に結合されてもよい。例えば、ソケット端子306の端子本体340は、別個に製造され、バスバー304の基部330にある開口部に装填されてもよい。そのような実施形態では、端子本体340は、開口部への圧入および/またはバスバー304への溶接が行われてもよい。別個に製造されるとき、端子本体340は、バスバー304とは異なる材料から製造され得る。
【0037】
端子本体340は、内端350と外端352との間に延びる。内端350は、バスバー304の下面334に設けられる。外端352は、バスバー304の下方など、バスバー304から離れた位置にある。代替実施形態では、他の向きに配することも可能である。端子本体340は、外端352を通してピン端子570を受け入れるように構成される。ソケット開口部342は、端子本体340を完全に貫通して延び、内端350および外端352で開口している。
【0038】
さらに図12を参照すると、コンタクトばねモジュール360の斜視図が示されている。例示的な実施形態では、コネクタばねモジュール360は、支持管362と、支持管362に巻き付けられたばねリング364とを備える。ばねリング364は、ピン端子570(図10に示す)と嵌合する際に圧縮可能である。ばねリング364は、ピン端子570との確実な電気接続を確立する。ばねリング364は、ピン端子570との複数の接点および端子本体340(図11)との複数の接点を備え、ピン端子570と端子本体340との間に導電経路を形成する。代替実施形態では、分離可能な嵌合インターフェースを有する他のタイプのばね要素または丸端子が使用されてもよい。
【0039】
例示的な実施形態では、ばねリング364は、スタンピングおよびフォーミングを行ってリング状に巻かれる。ばねリング364は、複数のばね要素370を備える。例示的な実施形態では、ばね要素370は、ばねリング364の上部に第1のバンド372を形成し、ばねリング364の下部に第2のバンド374を形成する接続要素によって互いに接続される。ばね要素370は、バンド372とバンド374との間が円弧状またはV字状である。ばね要素370が、バンド372とバンド374との間で内向きに屈曲しているため、ばねリング364は、中央が狭くなり、バンド372、374の部分が広くなる砂時計の形状を有する。ばね要素370は、バンド372とバンド374との間の中央にピン端子570とのインターフェースになるための嵌合インターフェース376を有する。
例示的な実施形態では、ばねリング364がリング状に形成されると、ばね要素370はピン端子570とのインターフェースになるように構成されたトーションばねを形成する。ばね要素370は、ピン端子570がソケット開口部342に差し込まれると外向きに撓み、ばねリング364とピン端子570との間に確実な機械および電気接続を確立することができる。
【0040】
例示的な実施形態では、ばね要素370の上端および下端が、支持管362に巻き付けられて外側ばね要素378を形成する。例えば、外側ばね要素378は、支持管362の第1の端部380および第2の端部382に巻き付けられる。外側ばね要素378は、ばねリング364がソケット開口部342に受け入れられると端子本体340とのインターフェースになるような形をしている。外側ばね要素378は、ばねリング364と端子本体340との間の確実な電気接続を確立するために撓むことが可能である。
【0041】
代替実施形態では、ピン端子570とバスバー304との間に電気接続を確立するために他のタイプのソケット端子が使用されてもよい。
【0042】
図13は、例示的な実施形態による、インライン電力コネクタ300のソケットアセンブリ302を示す電力ケーブルハーネス102の一部を示す図である。図14は、例示的な実施形態による、インライン電力コネクタ300のソケットアセンブリ302を示す電力ケーブルハーネス102の一部の断面図である。図13および図14は、バスバー304の第1のケーブルターミネータ310に終端された中間線電力ケーブル130とバスバー304の第2のケーブルターミネータ320に終端された末端線電力ケーブル120とを示している。例えば、電力ケーブル120は、溶接パッド324に接続され、電力ケーブル130は溶接パッド314に接続されてもよい。任意選択で、溶接パッド314、324は、分割インラインコネクタ(例えば、単一の入力ケーブルを1対の出力ケーブルに分割する)の提供のために、2本のケーブルの終端部を収容するのに十分に幅広であってもよい。
【0043】
ケーブル120、130は、互いに類似しており、同様の構成部品を備える。但し、ケーブル120、130は、太さの異なるケーブルであってもよい。各ケーブルは、中心導体180、絶縁体182、ケーブルシールド184、および外側ジャケット186を備える。中心導体180は、固体導体であるか、または撚線もしくは編組導体であってもよい。中心導体180は、ケーブルハーネスの重量を低減するために、銅ではなくアルミニウムであってもよい。絶縁体182は、ケーブルシールド184から中心導体180を電気的に分離する。ケーブルシールド184は、ケーブルに電気的シールドを施すとともに、ケーブルのための電気的な接地基準を提供する。ケーブルシールド184は、他のシールド部品および/または接地部品に電気的に接続するように構成される。
例示的な実施形態では、ケーブルシールド184を電力ケーブルハーネス102の他のシールド部品および/または接地部品に電気的に接続するためにケーブルクリンプ188が設けられる。例示的な実施形態では、ケーブルのうちの一方または両方が、ケーブルシールド184を支持するためのクリンプスペーサ190を備えてもよい。クリンプスペーサ190によって、ケーブルの直径が異なる場合でも両ケーブルに対して同じケーブルクリンプ188を使用することが可能となる。
【0044】
図15は、例示的な実施形態による、インライン電力コネクタ300の一部の断面図である。外側ハウジング460(図5)は、インライン電力コネクタ300の内部部品を示すために省略されている。インライン電力コネクタ300は、ソケットアセンブリ302と、ソケットアセンブリ302を支持する内側ハウジング410と、内側ハウジング410を取り囲むインラインシールド450とを備える。インラインシールド450は、ケーブル120、130のケーブルシールド184に電気的に接続するように構成される。
【0045】
内側ハウジング410は、バスバー304を受け入れるバスバーキャビティ412と、ソケット端子306を受け入れるソケット端子キャビティ414とを備える。内側ハウジング410は、バスバーキャビティ412においてバスバー304を保持する。内側ハウジング410は、ソケット端子306およびソケット端子キャビティ414を保持する。内側ハウジング410は、ソケット開口部342と位置合わせされたハウジング開口部416を有する。ハウジング開口部416は、ピン端子570がソケット端子306と嵌合する際に、ピン端子570を受け入れる(図5に示す)。
【0046】
内側ハウジング410は、第1の端部420と第2の端部422との間に延びる。内側ハウジング410は、第1の端部420において中間線電力ケーブル130を受け入れる。溶接パッド314は、第1の端部420に近位に位置する。例示的な実施形態では、内側ハウジング410は、溶接パッド314を支持する支持壁424を備える。内側ハウジング410は、第2の端部422において末端線電力ケーブル120を受け入れる。溶接パッド324は、第2の端部422の近位に位置する。例示的な実施形態では、内側ハウジング410は、溶接パッド324を支持する支持壁426を備える。例示的な実施形態では、内側ハウジング410は、バスバー304の基部330を支持する支持壁428を備える。例えば、支持壁428は、ソケット端子306へと延び、内側ハウジング410に対して基部330を位置決めする。
例示的な実施形態では、支持壁428と支持壁424、426との間にポケット430が画定される。基部330は、内側ハウジング410に対してバスバー304の横の位置決めを保持するようにポケット430に受け入れられる。例示的な実施形態では、内側ハウジング410は、支持壁428の間にピンポケット432を備える。ピンポケット432は、ピン端子570の遠位端を受け入れるように構成される。ピンポケット432は、ばね要素370の過大応力によるコンタクトばねモジュール360の損傷防止などの目的で、ソケット端子306内でピン端子570を中心決めするために使用される。
【0047】
例示的な実施形態では、内側ハウジング410は、複数の部品からなるハウジングである。例えば、内側ハウジング410は、上側ハウジング434および下側ハウジング436を備える。上側ハウジング434は、下側ハウジング436に結合してその間にバスバーキャビティ412を形成してもよい。上側ハウジング434および下側ハウジング436は、ソケットアセンブリ302に別々に結合されてもよい。例えば、下側ハウジング436をソケットアセンブリ302に結合する前に、最初にバスバー304を上側ハウジング434に結合してもよく、逆も同様である。
【0048】
例示的な実施形態では、内側ハウジング410の下側ハウジング436は、溶接パッド314、324および/またはリップ316、326と係合する支持壁440を備える。支持壁440は、下側ハウジング436に対してバスバー304を位置決めする。例示的な実施形態では、下側ハウジング436は、ソケット端子306の外面をライニングする(覆う、lining)ライナ(内張り、liner)442を備える。ライナ442は、溝318、328にまで延びている(溝318、328は、ソケット端子306を取り囲む周方向溝の互いに反対にある側であってもよい)。ライナ442と支持壁440との間には間隙444が画定される。間隙444は、ヘッダ電力コネクタ500の一部を受け入れることができる。例示的な実施形態では、ライナ442は、端子本体340の外端352を覆うキャップ446を備える。キャップ446は、ソケット端子306の導電部の不用意な接触を防ぐ、ソケット端子306用のタッチセーフ式キャップを形成する。
【0049】
インラインシールド450は、内側ハウジング410を取り囲む。インラインシールド450は、第1のシールド端部452と第2のシールド端部454との間に延びる。第1のシールド端部452は、中間線電力ケーブル130のケーブルシールド184に結合される。例えば、ケーブルクリンプ188が圧着されると、ケーブルクリンプ188は、インラインシールド450をケーブルシールド184に接続する。第2のシールド端部454は、末端線電力ケーブル120のケーブルシールド184に結合される。例えば、ケーブルクリンプ188が圧着されると、ケーブルクリンプ188は、インラインシールド450をケーブルシールド184に接続する。インラインシールド450は、中間線電力ケーブル130のケーブルシールド184と末端線電力ケーブル120のケーブルシールド184とを電気的に共通化する。
例示的な実施形態では、インラインシールド450は、ピン端子570を受け入れるようにソケット開口部342と位置合わせされたシールド開口部456を備える。例示的な実施形態では、インラインシールド450は、シールド開口部456の周りにシールドタブ458を備える。シールドタブ458は、間隙444へと内向きに屈曲している。シールドタブ458は、インライン電力コネクタ300がヘッダ電力コネクタ500と嵌合すると、ヘッダ電力コネクタ500に電気的に接続するように構成される。
【0050】
図16は、例示的な実施形態による、インライン電力コネクタ300の一部の断面図である。図16は、インラインシールド450、内側ハウジング410、およびソケットアセンブリ302を取り囲む外側ハウジング460を示している。例えば、外側ハウジング460は、インラインシールド450、内側ハウジング410、およびソケットアセンブリ302を受け入れるキャビティ462を備える。任意選択で、キャビティ462は、1対の内側部品(例えば、正極内側部品および負極内側部品)を受け入れるようにサイズ決めされてもよい。
【0051】
外側ハウジング460は、プラスチック材料などの誘電体材料から製造される。外側ハウジング460は、成形部品であってもよい。外側ハウジング460は、第1の端部464と第2の端部466との間に延びる。外側ハウジング460は、第1の端部464および第2の端部466に、対応する電力ケーブル130、120を受け入れるポート468を備える。例示的な実施形態では、電力ケーブル130、120と外側ハウジング460との間においてポート468にケーブルシール470が設けられる。ケーブルシール470は、電力ケーブル130、120と外側ハウジング460との間にシールされたインターフェースを形成する。例示的な実施形態では、外側ハウジング460と電力ケーブル130、120との間にケーブルひずみ解放要素472が設けられる。
ケーブルひずみ解放要素472は、電力ケーブル130、120のひずみ解放を行う。ケーブルひずみ解放要素472は、ケーブルシール470の電力ケーブル130、120に対するシール状態の維持を確保するなどの目的で、電力ケーブル130、120のオーバーベンディングを防ぐ。例示的な実施形態では、外側ハウジング460の第1の端部464および第2の端部466にケーブルカバー474が結合される。ケーブルカバー474は、ケーブルシール470および/または外側ハウジング460および/またはケーブル130、120に対してケーブルひずみ解放要素472を所定位置に保持する。ケーブルカバー474は、ラッチ、クリップ、締結具、または他の固定手段を使用して外側ハウジング460に固定されてもよい。例えば、ケーブルカバー474は、外側ハウジング460の上壁476および/または底壁478に固定されてもよい。
【0052】
例示的な実施形態では、外側ハウジング460は、第1の端部464と第2の端部466との間にそれらと一列に並ぶようにハブ480を備える。ハブ480は、外側ハウジング460の底壁478から延びるハブ壁482を備える。ハブ壁482は、ハブ480の遠位端484まで延びる。ハブ壁482は、ハブ開口部486を取り囲み、ハブ開口部486は、ピン端子570を受け入れるようにソケット開口部342と位置合わせされる。
【0053】
図17は、ヘッダ電力コネクタ500に結合されたインライン電力コネクタ300を示す電力コネクタシステム100の部分断面図である。インライン電力コネクタ300は、ヘッダ電力コネクタ500との嵌合のために低プロファイル(例えば、短い垂直高さ)を有する。例えば、電気インターフェースは、電力ケーブル120、130と一列に並ぶように配置される。コネクタは、車両サブシステムのデバイスから50mm未満の高さ、例えば、約43.5mmの高さを有してもよい。インライン電力コネクタ300とヘッダ電力コネクタ500との間で、シールドおよびシールされた電気接続が行われる。インライン電力コネクタ300は、同じパッケージ内で異なるサイズの電力ケーブルを収容するように構成される。
インライン電力コネクタ300のソケットアセンブリ302は、ヘッダ電力コネクタ500への嵌合インターフェースの形成、下流側電力ケーブル120へのデイジーチェーン接続の確立の両方を行う。様々な実施形態において、インライン電力コネクタ300は、複数の下流側電力ケーブルを同じソケットアセンブリ302に接続することを可能にする分割インライン電力コネクタであってもよい。コネクタは、モジュール設計を有しており、単一のバッテリ接続から様々なデイジーチェーン構成や分岐構成が可能となる。コネクタは、設計および組立てコストの削減のために同じコネクタ部品または構成部品を使用して太さの異なる電力ケーブルを収容する。
【0054】
嵌合の際、外側ハウジング460は、ヘッダハウジング510に結合される。インライン電力コネクタ300は、振動に強く、信頼性の高い確実なインターフェースでヘッダ電力コネクタに接続される。ハブ480は、ヘッダハウジング510のヘッダ開口部514に差し込まれる。ハブ480は、インターフェースシール522と係合して、ヘッダハウジング510と外側ハウジング460との間にシールされたインターフェースを形成する。インサート552は、インライン電力コネクタ300に差し込まれる。例えば、インサート552は、ハブ開口部486を通過し、ライナ442と支持壁440との間にある内側ハウジング410の間隙444に入る。インサート552の遠位端は、溝318、328に配置されてもよい。ピン端子570は、ソケット開口部342に差し込まれてソケット端子306と嵌合する。
例えば、ピン端子570は、コンタクトばねモジュール360のばね要素370とのインターフェースになる。コンタクトばねモジュール360のばね要素370を介してピン端子570とソケット端子306の端子本体340との間に電気経路が形成される。ばね要素370は、ピン端子570との複数の接点を画定する。例えば、コンタクトばねモジュール360は、ピン端子570を周方向に取り囲む30個以上のばね要素370を備えてもよい。ピン端子570とソケット端子306との間の嵌合インターフェースは、インラインシールド450およびヘッダシールド558によってシールドされる。インライン電力コネクタ300は、ヘッダシールド558およびインラインシールド450を通してヘッダ電力コネクタ500に電気的に接地される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図16
図17
【外国語明細書】