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特開2024-169413配線経路構成を有するアクチュエータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169413
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】配線経路構成を有するアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   F16H 25/18 20060101AFI20241128BHJP
   F16H 25/22 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
F16H25/18 Z
F16H25/22 Z
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024084670
(22)【出願日】2024-05-24
(31)【優先権主張番号】63/468,708
(32)【優先日】2023-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523318512
【氏名又は名称】ジェイテクト ベアリングス ノースアメリカ、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トレント エル. カーペンター
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン ケイ. ブルベイカー
(72)【発明者】
【氏名】マシュー エム. マウラー
【テーマコード(参考)】
3J062
【Fターム(参考)】
3J062AA33
3J062AB22
3J062AC07
3J062CD02
3J062CD04
3J062CD12
3J062CD44
3J062CG83
(57)【要約】
【課題】収縮位置と伸展位置との間で往復するように移動するアクチュエータを提供すること。
【解決手段】アクチュエータは、収縮位置と伸展位置との間で互いに対して直線移動可能な第1の部分及び第2の部分を備える。少なくとも1つの電子部品が、第1の部分によって担持される。配線支持構造が、第1の部分と支持構造とが収縮位置において互いに接近し伸展位置において互いに離れるように、第2の部分によって担持される。配線経路が、少なくとも1つの電子部品と電気的に導通する電気配線を担持し、配線経路は、第1の部分から支持構造まで延在する。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収縮位置と伸展位置との間で互いに対して直線移動可能な第1の部分及び第2の部分と、
前記第1の部分によって担持された少なくとも1つの電子部品と、
配線支持構造であって、前記第1の部分と前記支持構造とが前記収縮位置において互いに接近し前記伸展位置において互いに離れるように、前記第2の部分によって担持された、配線支持構造と、
前記少なくとも1つの電子部品と電気的に導通する電気配線を担持する配線経路であって、前記配線経路が前記第1の部分から前記支持構造まで延在する、配線経路と、
を備える、アクチュエータ。
【請求項2】
前記第2の部分が、前記第1の部分に対して回転する、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記第1の部分が、ボールねじナットであり、前記第2の部分が、ボールねじシャフトである、請求項2に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの電子部品が、前記第2の部分の表面に載せられている、請求項2に記載のアクチュエータ。
【請求項5】
前記配線経路が、螺旋形状を有する、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
前記配線経路が、半剛性である、請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項7】
前記配線経路が、複数の導体を担持するポリマーばねを備える、請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項8】
前記ポリマーばねが、前記導体が中に配置されたチャネルを画定する、請求項7に記載のアクチュエータ。
【請求項9】
前記配線経路が、螺旋形に形成された半剛性リボン・ケーブルを含む、請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項10】
少なくとも1つの追加の電気部品が、前記リボン・ケーブルの表面に載せられている、請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項11】
前記配線経路が、複数の導体に沿って延在する成形可能スプラインを有する、請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項12】
前記支持構造が、選択された軸方向位置において前記第2の部分に載せられたカラーを含み、前記第2の部分が、前記カラーに対して回転可能である、請求項2に記載のアクチュエータ。
【請求項13】
コネクタが、外部配線の接続のために、前記カラーに載せられている、請求項12に記載のアクチュエータ。
【請求項14】
前記配線経路の前記電気配線が、前記カラーに取り付けられ、前記カラーを通って延在する、請求項12に記載のアクチュエータ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの電子部品が、センサを備える、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項16】
前記センサが、ひずみゲージ、加速度計、熱電対、及びジャイロスコープの内の少なくとも1つを備える、請求項15に記載のアクチュエータ。
【請求項17】
収縮位置と伸展位置との間で互いに対して直線移動可能な第1の部分及び第2の部分と、
配線支持構造であって、前記第1の部分と前記支持構造とが前記収縮位置において互いに接近し前記伸展位置において互いに離れるように、前記前記第2の部分によって担持された、配線支持構造と、
配線経路であって、前記配線経路に載せられた少なくとも1つの電子部品と電気的に導通する電気配線を担持する配線経路において、前記配線経路が前記第1の部分から前記支持構造まで延在する、配線経路と、
を備える、アクチュエータ。
【請求項18】
配線経路が、螺旋形に形成された半剛性リボン・ケーブルを備える、請求項17に記載のアクチュエータ。
【請求項19】
前記支持構造が、選択された軸方向位置において前記第2の部分に載せられたカラーを備え、前記第2の部分が、前記カラーに対して回転可能である、請求項18に記載のアクチュエータ。
【請求項20】
ナット及びシャフトであって、前記ナット及び前記シャフトの内の一方が他方に対して軸方向に移動するように互いに対して回転可能な、ナット及びシャフトと、
前記ナットによって担持された少なくとも1つの電子部品と、
配線支持構造であって、前記ナットと前記配線支持構造とが収縮位置において互いに接近し伸展位置において互いに離れるように、前記シャフトによって担持された配線支持構造において、前記支持構造が、選択された軸方向位置において前記シャフトに載せられたカラーを含む、配線支持構造と、
前記少なくとも1つの電子部品と電気的に導通する電気配線を担持する配線経路であって、前記配線経路が、螺旋形を有し、前記第1の部分から前記支持構造まで延在する、配線経路と、
を備える、アクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その全体が全ての目的で本明細書に組み込まれる、2023年5月24日に出願された米国仮特許出願第63/468,708号に基づき、その優先権を主張する。
【0002】
本発明は、一般に、収縮位置と伸展位置との間で往復するように移動するアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0003】
往復移動を有するアクチュエータは、様々な用途に使用される。たとえば、内ねじ山(又は、ボール軌道)を有するナットが外ねじ山(又は、ボール軌道)を有するシャフトの周りに配置される、すべりねじ又はボールねじ機構が、よく知られている。ナットが回転に対して固定されつつ軸方向に移動可能である場合、シャフトの回転によって、ナットの軸方向移動が引き起こされる。同様に、シャフトが回転に対して固定される場合、ナットの回転によって、シャフトを軸方向に移動させることができる。
【0004】
しばしば、様々な動作状態を検出するために、ナットに1つ又は複数のセンサを載せることが望まれる。たとえば、米国特許出願公開第20220128136(A1)号には、予圧の検出のために、ボールねじナットの外面に取り付けられたひずみセンサが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第20220128136(A1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、先行技術の構成及び方法の問題点を認識し対処する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの態様は、収縮位置と伸展位置との間で互いに対して直線移動可能な第1の部分及び第2の部分を備える、アクチュエータを提供する。少なくとも1つの電子部品(1つ又は複数のセンサなど)が、第1の部分によって担持される。配線支持構造が、第1の部分と配線支持構造とが収縮位置において互いに接近し伸展位置において互いに離れるように、第2の部分によって担持される。配線経路が、少なくとも1つの電子部品と電気的に導通する電気配線を担持し、配線経路は、第1の部分から支持構造まで延在する。いくつかの例示的な実施の形態では、配線経路は、螺旋形状を有し、半剛性であってもよい。
【0008】
いくつかの例示的な実施の形態では、第2の部分は、第1の部分に対して回転する。たとえば、第1の部分は、ボールねじナットであってもよく、第2の部分は、ボールねじシャフトであってもよい。少なくとも1つの電子部品は、第2の部分の表面に載せられてもよい。
【0009】
いくつかの例示的な実施の形態では、配線経路は、螺旋形状を有してもよく、好ましくは、半剛性であってもよい。いくつかの例示的な実施の形態では、配線経路は、複数の導体を担持するポリマーばねを含んでもよい。そのような実施の形態におけるポリマーばねは、導体が中に配置されたチャネルを画定してもよい。いくつかの例示的な実施の形態では、配線経路は、螺旋形に形成された半剛性リボン・ケーブルを含んでもよい。そのような実施の形態では、少なくとも1つの追加の電気部品が、リボン・ケーブルの表面に載せられてもよい。いくつかの例示的な実施の形態では、配線経路は、複数の導体に沿って延在する成形可能スプラインを有してもよい。
【0010】
いくつかの例示的な実施の形態では、支持構造は、選択された軸方向位置において第2の部分に載せられたカラーを含んでもよく、第2の部分は、カラーに対して回転可能である。そのような実施の形態では、コネクタが、外部配線の接続のために、カラーに載せられてもよい。そのような実施の形態では、配線経路の電気配線は、カラーに取り付けられ、カラーを通じて延在してもよい。
【0011】
いくつかの例示的な実施の形態では、少なくとも1つの電子部品は、ひずみゲージ、加速度計、熱電対、及びジャイロスコープの内の少なくとも1つなどのセンサを含んでもよい。
【0012】
本発明の別の態様は、収縮位置と伸展位置との間で互いに対して直線移動可能な第1の部分及び第2の部分を備える、アクチュエータを提供する。配線支持構造が、第1の部分と支持構造とが収縮位置において互いに接近し伸展位置において互いに離れるように、第2の部分によって担持される。配線経路が、配線経路に載せられた少なくとも1つの電子部品と電気的に導通する電気配線を担持し、配線経路は、第1の部分から支持構造まで延在する。
【0013】
本発明の別の態様は、ナット及びシャフトの内の一方が他方に対して軸方向に移動するように、互いに対して回転可能なナット及びシャフトを備える、アクチュエータを提供する。少なくとも1つの電子部品が、ナットによって担持される。配線支持構造が、ナットと支持構造とが収縮位置において互いに接近し伸展位置において互いに離れるように、シャフトによって担持され、支持構造は、選択された軸方向位置においてシャフトに載せられたカラーを含む。少なくとも1つの電子部品と電気的に導通する電気配線を担持する配線経路も、設けられる。この態様による配線経路は、螺旋形を有し、第1の部分から支持構造まで延在する。
【0014】
本明細書に組み込まれ本明細書の一部をなす添付の図面は、本開示の1つ又は複数の実施の形態を示すものであり、明細書と共に本発明の原理の説明に資する。
【0015】
当業者を対象とする本発明の最良の形態を含む本発明の完全且つ有効な開示が、添付の図面を参照して、本明細書において記載される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A】収縮位置における、本発明の実施の形態によるアクチュエータを示す図である。
図1B】伸展位置における、本発明の実施の形態によるアクチュエータを示す図である。
図2図1A及び図1Bのアクチュエータにおいて使用することができる、例示的な配線経路構成を示す図である。
図3】本発明による例示的な配線経路構成において使用することができる、半剛性スプラインを有する一対の導体を示す図である。
図4】本発明による例示的な配線経路構成において使用することができる、半剛性リボン・ケーブルを示す図である。
図4A図4のようなリボン・ケーブル上の電子部品及び/又は測定部品を示す図である。
図5】本発明の実施の形態による、経路係留のための静止支持構造を示す図である。
図6A】本発明の実施の形態による経路構成の代替的な実施の形態を示す図である。
図6B】本発明の実施の形態による経路構成の代替的な実施の形態を示す図である。
図6C】本発明の実施の形態による経路構成の代替的な実施の形態を示す図である。
図6D】本発明の実施の形態による経路構成の代替的な実施の形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書及び図面における参照符号の反復使用は、本開示による本発明の同一又は類似の特徴又は要素を表すことを意図する。
【0018】
次に、その1つ又は複数の例が添付の図面に示される、本発明の現時点で好ましい実施の形態について詳細に論じる。各例は、本発明の限定でなく、説明として与えられる。実際、本発明において本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく変更及び変形がなされ得るということが、当業者には明らかであろう。たとえば、1つの実施の形態の一部として例示又は説明される特徴が、別の実施の形態において使用されてもよく、さらに別の実施の形態をもたらすこととなる。したがって、本発明は、このような変更及び変形を、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に入るものとして包含することが意図される。
【0019】
図1A及び図1Bに、本発明の実施の形態に即して構成されたアクチュエータ10を示す。アクチュエータ10は、「ナット」部分12を受け入れる係合部品によって回転に対して固定される、「ナット」部分12を含む。ナット12は、1つ又は複数の電子部品13を備え、1つ又は複数の電子部品13は、典型的には、動作環境に関するデータを収集する1つ又は複数のセンサを含む。このような電子部品には、たとえば、1つ若しくは複数のひずみゲージ、加速度計、熱電対、ジャイロスコープ、無線送信器など、及び/又は、それらに関連する信号処理電子機器が含まれ得る。
【0020】
アクチュエータ10は、ナット12に受け入れられる円筒形のねじ16を有する、回転可能部分(シャフト)14を含む。図示されるように、この実施の形態では、スプライン端20を有する軸方向延長部18が、ねじ16から延在する。一体型フランジ22が、ねじ16が延長部18へと移行する位置を示し、ねじ16に対するナット12の引き込みを制限するためのストッパとして働く。円板状のカラー24が、フランジ22に隣接して、延長部18に配置される。カラー24は、C形クリップなどの任意の適当な保持機構によって、軸方向において定位置に保つことができる。なお、図示される実施の形態では、カラー24を保持するために、グロメット26が、延長部18に配置される。
【0021】
この場合、アクチュエータ10は、回転可能部分14の回転によって、収縮位置と伸展位置との間で移動する。具体的には、スプライン部分20が、駆動部(小型電気モータなど)の出力部に受け入れられ、これによって延長部18を、そしてねじ16を回転させる。結果として、ナット12と回転可能部分14との間で、相対的な直線移動が起こる。他の実施の形態では、ナットが、軸方向に固定されつつ、回転に対して固定されたシャフトによって回転可能に駆動されてもよい。このような実施の形態では、ナットが回転されると、シャフト自体が、軸方向に移動する。
【0022】
アクチュエータ10は、たとえば、ナットの内ねじ山がシャフトの外ねじ山と噛み合う、すべりねじとして構成することができる。或いは、アクチュエータ10は、ナット及びシャフトがそれぞれ内側及び外側の螺旋状ボール軌道を画定する、ボールねじとして構成することもできる。この場合、複数の転動要素が、対向するボール軌道内に配置される。転動要素は、実施の形態に応じて再循環してもよいし、しなくてもよい。さらに、アクチュエータ10は、直線移動を与えるために回転可能な装置を有するものとして示されるが、適当な非回転式リニア・アクチュエータを使用してもよいということを、当業者は認識するであろう。
【0023】
なお、カラー24は、カラー24と延長部18との間の相対回転を可能とするように、延長部18に載せられる。好ましくは、カラー24は、回転に対して隣接する構造物に固定され、それにより延長部18がカラー24内で回転することを可能とする。この例では、カラー24は、カラー24の回転を防ぐために、隣接する構造物に画定されたキー溝に受け入れられる、軸方向タブ28を含む。
【0024】
アクチュエータ10は、ナット12とカラー24との間に延在する配線経路構成(「経路」)30をさらに含む。経路30は、上記のようなアクチュエータ10の収縮位置と伸展位置との間での直線移動を可能としながら、必要又は所望に応じて、ナット12の電子部品13に電力配線及び信号配線を提供することができる。この実施の形態では、経路30は、ナット12上の位置32とカラー24上の位置34との間で少なくとも部分的にねじ16の軸の周りに螺旋状に延在する、半剛性構造を有する。(本明細書において使用するとき、「半剛性」という用語は、通常は静止状態を維持する及び/又は静止状態に戻るが、上記のようなナット12とカラー24との間の移動を可能とするだけの可撓性がある構造を表す。)アクチュエータ10が収縮位置と伸展位置との間で移動されると、それに従って経路30の軸方向長さは、コイルばねの圧縮及び伸展と同様に変化する。経路30は、位置34においてコネクタを有してもよく、そこでナット12の電子部品に外部アプリケーションが電気的に接続される。或いは、経路30をカラー34に固定しつつ、アプリケーションへの接続のために配線が別の位置まで続くことを可能とするように、適当なグロメットを、位置34に置いてもよい。
【0025】
たとえば、ねじ山付き締結具、接着剤、保持するために十分な部品間の干渉をもたらすクリップ、タブ、フックなどの機械的締結具を含む、経路30をナット12及び/又はカラー24に取り付ける任意の適当な手段を利用することができるということを、当業者は認識するであろう。
【0026】
図2に、ポリマーばね36の形態の経路30の1つの実施の形態を示す。図示されるように、ばね36は、配線40が中に受け入れられるチャネルを画定する、部分円の形態のばね部材38を有する。図示されるように、この実施の形態では、ばね36は、それぞれナット12及びカラー24への取り付けを行うための、一体型タブ42及び44を有する。配線40は、個々の導体46が中に収容される、外側シースを有する。コネクタ48が、導体のアプリケーションへの接続を可能とする。
【0027】
実施の形態では、ばね36は、ばね36と配線40が分離できないユニットとなるように、配線40の一区間においてオーバーモールドすることによって形成されることが考慮される。最終的なオーバーモールドされたアセンブリの一部となるように、屈曲可能な金属ワイヤを、このようなオーバーモールドの前に配線40に沿って配置することができる。このような実施の形態の屈曲可能なワイヤは、導電のためではなく、経路30に剛性及び「記憶性(memory)」を与えるためだけに使用することができる。
【0028】
或いは、図3に示すように、成形可能スプライン142を有する配線140を、所望の螺旋形に形成して経路30として使用することもできる。同様に、経路30は、配線40がチューブ内部に配置された状態で螺旋構成にされた、金属又はプラスチックの中空チューブから形成することもできる。
【0029】
図4に、経路30として使用するために半剛性リボン・ケーブル240が螺旋形に形成された代替的な実施の形態を示す。図4Aに示すように、必要又は所望に応じて、様々な電子部品242を、リボン・ケーブル240の表面に置くことができる。
【0030】
次に図5を参照すると、カラー24が経路30を係留するための静止支持構造として働くということが認識されるであろう。この場合には、コネクタ48’が、カラー24の周縁に画定されたノッチ50内に、(たとえば、クリップ留め、又は別の方法でロックすることにより)適当に取り付けられる。
【0031】
図6A図6Dに、ナット12と外部アプリケーションとの間の導電性を与えるための他の実施の形態を示す。これに関して、図6Aは、「ケーブル・トレイ」を示し、ここでは、導体は、アクチュエータの伸展/収縮に伴い折り畳み/展開される折り畳み式半剛性経路デバイスに、又はその中に取り付けられている。図6Bは、「トンネル/電話機コード」の実施の形態を示し、ここでは、導体は、オーバーモールドを通じてスパイラル/コイルに形成されるか、又は、導体は、アクチュエータに伴い伸展/収縮するスパイラル/コイルを通る。図6Cは、「ウインチ/スプール」を示し、ここでは、導体は、スプール/ボビン構造に対して伸展/収縮することが可能とされ、これは、ばねによって補助されてもされなくてもよい。図6Dは、「時計ばね」の実施の形態を示し、ここでは、導体は、コイルに形成されるか、又はアクチュエータの全範囲にわたって伸展/収縮するのに十分な長さの導体を収める他の迷路状に形成されている。(図6A図6Dの様々な代替例は、ボールねじの実施の形態において示されており、ボール軌道間にボールが見えている。)
【0032】
本発明の1つ又は複数の好ましい実施の形態を上記したが、当業者は、本発明において本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく様々な変更及び変形がなされ得るということを認識されたい。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図4A
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
【外国語明細書】