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特開2024-169483自動倉庫システム内の火災または煙を位置特定および/または検証する火災検出デバイスおよび方法を伴う自動倉庫システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169483
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】自動倉庫システム内の火災または煙を位置特定および/または検証する火災検出デバイスおよび方法を伴う自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/00 20060101AFI20241128BHJP
   B65G 1/04 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
B65G1/00 511Z
B65G1/04 555Z
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024159023
(22)【出願日】2024-09-13
(62)【分割の表示】P 2021563016の分割
【原出願日】2020-04-06
(31)【優先権主張番号】20190546
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】トロンド アウストルハイム
(72)【発明者】
【氏名】イヴァル フィエルドハイム
(57)【要約】
【課題】自動倉庫システムにおいて火災または煙を位置特定および/または検証する火災検出デバイスおよび方法を伴う自動倉庫システムを提供する。
【解決手段】自動倉庫システムは、レールシステム(108、50)と、レールシステム上で動作する任意の遠隔動作車両(200、300;30)を追跡するように構成されるマスタ制御システム(800)と、レールシステム上で動作する複数の遠隔動作車両(200、300;30)であって、遠隔動作車両はそれぞれ、レールシステム(8)上でのXおよびY方向における輸送のためのホイールの第1および第2のセット(201、301;31)と、火災検出デバイスからマスタ制御システム(800)にデータを伝送するように構成される火災検出デバイス(150)と、を備える、複数の遠隔動作車両(200、300;30)と、を備える。
【選択図】図3B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動倉庫システムであって、
マスタ制御システム(800)であって、前記マスタ制御システムは、前記自動倉庫システム(1)上で動作する任意の遠隔動作車両(200、300;30)を追跡するように構成される、マスタ制御システム(800)と、
複数の遠隔動作車両(200、300;30)であって、前記遠隔動作車両(200、300;30)はそれぞれ、
火災検出デバイス(150)を備え、前記火災検出デバイス(150)は、前記火災検出デバイスから前記マスタ制御システム(800)にデータを伝送するように構成される、複数の遠隔動作車両(200、300;30)と
を備え、
前記マスタ制御システム(800)は、前記火災検出デバイス(150)のうちの2つ以上からの前記データを処理することにより、熱または噴煙放出の源の予測される場所を提供するための処理デバイスを備える、自動倉庫システム。
【請求項2】
レールシステム(108、50)をさらに備え、前記レールシステム(108、50)は、水平面(P)内に配列され、第1の方向(X)において延在する平行軌道の第1のセット(110;51)と、前記水平面(P)内に配列され、前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)において延在する平行軌道の第2のセット(111;52)とを備え、前記軌道の第1および第2のセット(110、111;51、52)は、複数の隣接するグリッドセルを備える前記水平面(P)におけるグリッドパターンを形成し、前記複数の隣接するグリッドセルのそれぞれは、グリッド開口部(115)を備え、前記グリッド開口部(115)は、前記軌道の第1のセット(110;51)の一対の近隣軌道(110a、110b;51a、51b)と、前記軌道の第2のセット(111;52)の一対の近隣軌道(111a、111b;52a、52b)とによって画定され、
前記複数の遠隔動作車両はそれぞれ、前記レールシステム上での前記XおよびY方向における輸送のためのホイールの第1および第2のセット(201、301;31)をさらに備える、請求項1に記載の自動倉庫システム(1)。
【請求項3】
前記遠隔動作車両は、コンテナ荷役車両(200、300)であり、前記コンテナ荷役車両は、保管コンテナ(106)を保管カラム(105)から前記ホイールの第1および第2のセット(201、301;31)の最低レベルの上方の位置に積み込むための昇降アセンブリを備え、前記昇降アセンブリは、保管コンテナ(106)に接続可能な昇降フレーム(18)を備え、前記昇降フレームは、前記保管コンテナ(106)を前記保管カラム(105)内の位置から前記レールシステム(108、50)の上方の位置に持ち上げ、それを降下させるように構成される、請求項2に記載の自動倉庫システム(1)。
【請求項4】
前記レールシステム(108、50)の真下に位置する保管カラム(105)内に配列される保管コンテナ(106)の複数のスタック(107)であって、各保管カラム(105)は、グリッド開口部(115)の下方に垂直に位置する、複数のスタック(107)
をさらに備える、請求項2または請求項3に記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
遠隔動作車両は、閉鎖された底部部分を備える送達車両(30)であり、上方から保管コンテナ(106)を受容するように構成される、請求項1または請求項2に記載の自動倉庫システム(1)。
【請求項6】
前記遠隔動作車両(200、300;30)の大部分が、前記火災検出デバイス(150)のインターフェース接続を備える、請求項1~請求項5のいずれかに記載の自動倉庫システム(1)。
【請求項7】
自動倉庫システム(1)における任意の熱または噴煙放出の場所に関する情報を生成する方法であって、前記方法は、
前記自動倉庫システム(1)において複数の遠隔動作車両(200、300;30)を動作させることであって、前記遠隔動作車両(200、300;30)はそれぞれ、火災検出デバイス(150)を提供され、前記火災検出デバイス(150)は、前記火災検出デバイスからマスタ制御システム(800)にデータを伝送するように構成される、ことと、
マスタ制御システム(800)を動作させることであって、前記マスタ制御システム(800)は、前記自動倉庫システム(1)において動作する任意の遠隔動作車両(200、300;50)を追跡し、前記火災検出デバイス(150)のうちのいずれかから入力を受信するように構成される、ことと、
前記マスタ制御システムを利用し、前記火災検出デバイス(150)のうちの2つ以上からのデータを処理することにより、前記熱または噴煙放出の源(400)の場所および/または前記熱または噴煙放出の現在の温度/温度プロファイルを予測することと
を含む、方法。
【請求項8】
前記自動倉庫システムは、レールシステム(108、50)を備え、前記レールシステム(108、50)は、水平面(P)内に配列され、第1の方向(X)において延在する平行軌道の第1のセット(110;51)と、前記水平面(P)内に配列され、前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)において延在する平行軌道の第2のセット(111;52)とを備え、前記軌道の第1および第2のセット(110、111;51、52)は、複数の隣接するグリッドセルを備える前記水平面(P)におけるグリッドパターンを形成し、前記複数の隣接するグリッドセルのそれぞれは、グリッド開口部(115)を備え、前記グリッド開口部(115)は、前記軌道の第1のセット(110;51)の一対の近隣軌道(110a、110b;51a、51b)と、前記軌道の第2のセット(111;52)の一対の近隣軌道(111a、111b;52a、52b)とによって画定される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
自動倉庫システム(1)上で検出された熱または噴煙インジケーションを検証する方法であって、前記方法は、
前記自動倉庫システム(1)において複数の遠隔動作車両(200、300;30)を動作させることであって、前記遠隔動作車両(200、300;30)はそれぞれ、火災検出デバイス(150)を提供され、前記火災検出デバイス(150)は、前記火災検出デバイスからマスタ制御システム(800)にデータを伝送するように構成される、ことと、
マスタ制御システム(800)を動作させることであって、前記マスタ制御システム(800)は、前記自動倉庫システム(1)において動作する任意の遠隔動作車両(200、300;50)を追跡し、前記火災検出デバイス(150)のうちのいずれかからの前記火災検出デバイスからデータを受信するように構成される、ことと、
第1の遠隔動作車両(200’;30)上の前記火災検出デバイスからのデータの事象において、検出された熱または噴煙放出を示すことと
を含み、前記方法はさらに、
火災検出デバイス(150)を伴う第2の遠隔動作車両(200’’;30)を配分し、熱または噴煙を識別し、熱または噴煙放出を検証している前記遠隔動作車両(200’;30)の位置の近傍の位置まで移動させるステップ
を含む、方法。
【請求項10】
前記レールシステム(108、50)は、水平面(P)内に配列され、第1の方向(X)において延在する平行軌道の第1のセット(110;51)と、前記水平面(P)内に配列され、前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)において延在する平行軌道の第2のセット(111;52)とを備え、前記軌道の第1および第2のセット(110、111;51、52)は、複数の隣接するグリッドセルを備える前記水平面(P)におけるグリッドパターンを形成し、前記複数の隣接するグリッドセルのそれぞれは、グリッド開口部(115)を備え、前記グリッド開口部(115)は、前記軌道の第1のセット(110;51)の一対の近隣軌道(110a、110b;51a、51b)と、前記軌道の第2のセット(111;52)の一対の近隣軌道(111a、111b;52a、52b)とによって画定される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の遠隔動作車両(200’)が、前記火災検出デバイスから前記マスタ制御システム(800)に熱または噴煙放出の存在を示すデータを提供する場合において、前記方法はさらに、
火災検出デバイス(150)を伴う第3の遠隔動作車両(200’’’;30)を配分し、前記第1および第2の遠隔動作車両(200’、200’’;30)の位置の近傍の位置まで移動させるステップと、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記第1、第2、および第3の遠隔動作車両(200’、200’’、200’’’;30)からの前記火災検出デバイスからの前記データを処理するステップであって、前記マスタ制御システム(800)は、前記火災検出デバイスからの前記データの処理に基づいて、前記噴煙または熱放出の源(400)の場所に関する妥当な予測が、与えられ得るかどうかを決定する、ステップと
を含む、請求項9または請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記マスタ制御システム(800)が、前記噴煙または熱放出の源(400)の前記場所に関する妥当な予測が、与えられ得ると決定した場合、前記方法は、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記噴煙、煙、または熱放出(400)の源を封入する、三角形配列(TA)を生成するステップ
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記マスタ制御システム(800)が、前記噴煙または熱放出の源(400)の前記場所に関する妥当な予測が与えられ得ないと決定した場合、前記方法は、
火災検出デバイス(150)を伴う第4の遠隔動作車両(200’’’’;30)を配分し、前記第1、第2、および第3の遠隔動作車両(200’、200’’、200’’’;30)の位置の近傍の位置まで移動させるステップと、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記第1、第2、第3、および第4の遠隔動作車両(200’、200’’、200’’’、200’’’’;30)からの前記火災検出デバイスからの前記データを処理するステップと
を含み、
前記マスタ制御システム(800)は、前記火災検出デバイスからの前記データの処理に基づいて、前記噴煙または熱放出の源(400)の前記場所に関する妥当な予測が得られ得るかどうかを決定する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記マスタ制御システム(800)が、前記噴煙または熱放出の源(400)の前記場所に関する妥当な予測が与えられ得ると決定した場合、前記方法は、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記噴煙、煙、または熱放出の源(400)を封入する四角形のポリゴン(PA)を生成するステップ
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記火災検出デバイス(150)は、噴煙または煙検出器であり、前記火災検出デバイスからの前記データは、噴煙または煙の存在を表す、請求項11~14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記火災検出デバイス(150)は、熱検出器であり、前記火災検出デバイスからの前記データは、熱の存在を表す、請求項11~14のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記火災検出デバイス(150)は、噴煙または煙検出器と、熱検出器との組み合わせであり、前記火災検出デバイスからの前記データは、噴煙または煙または熱の存在を表す、請求項11~14のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、最後のステップに先立つ任意のステップにおいて、
前記自動倉庫システム(1)の中またはそこに配列される固定式火災検出デバイス(150)を使用するステップ
を含む、請求項9または請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫システム内の火災または煙を位置特定および/または検証する火災検出デバイスおよび方法を伴う、自動倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
図1Aおよび1Cは、骨格構造100を伴う、典型的な先行技術自動倉庫システム1を開示する。図1Bおよび1Dは、それぞれ、図1Aおよび1Cに開示されるシステム1上で動作する、先行技術コンテナ荷役車両200、300を開示する。
【0003】
骨格構造100は、複数の直立部材102と、随意に、直立部材102を支持する、複数の水平部材103とを備える。部材102、103は、典型的には、金属、例えば、押出アルミニウムプロファイルから成ってもよい。
【0004】
骨格構造100は、その中に保管カラム105、および容器としても公知である、保管コンテナ106が、相互の上にスタックされ、スタック107を形成する、複数の列に配列される、保管カラム105を備える、保管グリッド104を画定する。
【0005】
各保管コンテナ106は、典型的には、複数の製品アイテム(図示せず)を保持し得、保管コンテナ106内の製品アイテムは、用途に応じて、同じであってもよい、または異なる製品タイプであってもよい。
【0006】
保管グリッド104は、スタック107内の保管コンテナ106の水平移動を防止し、保管コンテナ106の垂直移動を誘導するが、通常は、スタックされると、保管コンテナ106を別様に支持することはない。
【0007】
自動倉庫システム1は、保管グリッド104の上部を横断してグリッドパターン内において配列される、レールシステム108を備え、そのレールシステム108上では、(図1Bおよび1Dに例示されるような)複数のコンテナ荷役車両200、300が、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、保管コンテナ106をその中に降下させるように、また、保管コンテナ106を保管カラム105の上方に輸送するように動作される。グリッドパターンを成すグリッドセル122のうちの1つの水平範囲が、図1Aおよび1Cにおいて太線によってマーキングされている。
【0008】
各グリッドセル122は、典型的には、30~150cmの間隔内にある幅と、典型的には、50~200cmの間隔内にある長さとを有する。各グリッド開口部115は、レール110、111の水平範囲に起因して、それぞれ、典型的には、グリッドセル122の幅および長さより2~10cm下回る、幅と、長さとを有する。
【0009】
レールシステム108は、フレーム構造物100の上部を横断する第1の方向Xにおけるコンテナ荷役車両200、300の移動を誘導するように配列される、平行レール110の第1のセットと、第1の方向Xに対して直角である、第2の方向Yにおけるコンテナ荷役車両200、300の移動を誘導するための、レール110の第1のセットに対して直角に配列される、平行レール111の第2のセットとを備える。このように、レールシステム108は、その上方でコンテナ荷役車両200、300が保管カラム105の上方で、すなわち、水平なX-Y平面に対して平行である平面において側方に移動し得る、グリッドカラムを画定する。
【0010】
各先行技術コンテナ荷役車両200、300は、車体と、4つのホイールの第1のセットが、コンテナ荷役車両200、300のX方向における側方移動を可能にし、残りの4つのホイールの第2のセットが、Y方向における側方移動を可能にする、8つのホイールのホイール配列201、301とを備える。ホイール配列内のホイールの一方または両方のセットは、ホイールの第1のセットおよび/またはホイールの第2のセットが、どの時点においてもレール110、111の個別のセットと係合され得るように持ち上げられ、降下されることができる。
【0011】
各先行技術コンテナ荷役車両200、300はまた、保管コンテナ106の垂直輸送、例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させるステップおよび保管コンテナ106をその中に降下させるステップのための、昇降デバイス(図示せず)も備える。昇降デバイスは、車両200、300に対する把持/係合デバイスの位置が、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zにおいて調節され得るように、保管コンテナ106に係合するように適合され、把持/係合デバイスが車両200、300から降下され得る、1つ以上の把持/係合デバイス(図示せず)を備える。
【0012】
従来のように、また、本用途の目的のために、Z=1は、保管グリッド104の最上層、すなわち、レールシステム108の直下にある層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する等となる。図1Aおよび1Cに開示される例示的な先行技術保管グリッド104では、Z=8は、保管グリッド104の最下底部層を識別する。その結果、実施例として、かつ図1Aおよび1Dに示されるデカルト座標系X、Y、Zを使用すると、図1Aにおいて106’として識別される保管コンテナは、グリッド場所またはセルX=10、Y=2、Z=3を占有すると言え得る。コンテナ荷役車両101は、層Z=0内を進行すると言え得、各グリッドカラムは、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0013】
各コンテナ荷役車両200は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受容および収容するための、保管コンパートメントまたは空間(図示せず)を備える。保管空間は、例えば、第WO2014/090684A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されているように、車体内の中心に配列される空間を受容する、コンテナを備えてもよい。
【0014】
代替として、コンテナ荷役車両300は、第NO317366号(その内容もまた、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されているように、片持ち梁構築物を有してもよい。
【0015】
コンテナ荷役車両200は、例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されているように、占有面積、すなわち、概して、グリッドセル122の側方範囲、すなわち、グリッドセル122のXおよびY方向における範囲に等しい、XおよびY方向におけるある範囲を有してもよい。本明細書において使用される用語「側方」は、「水平」を意味し得る。
【0016】
代替として、コンテナ荷役車両200は、例えば、第WO2014/090684A1号に開示されているように、グリッドカラムの側方範囲(それによって画定される側方面積)より大きい、占有面積を有してもよい。
【0017】
レールシステム108は、図2Aに示されるように、単一レール(また、単一軌道とも示される)システムであってもよい。代替として、レールシステム108は、図2Bに示されるように、二重レール(また、二重軌道とも示される)システムであって、したがって、概して、グリッドカラム112によって画定される側方面積に対応する占有面積を有するコンテナ荷役車両200が、別のコンテナ荷役車両200が、その列に近隣するグリッドカラムの上方に位置付けられる場合でも、グリッドカラムの列に沿って進行することを可能にしてもよい。単一レールシステムおよび二重レールシステムの両方、または単一レールシステム108における、単一レール配列と、二重レール配列とを備える組み合わせが、各グリッドセル122が、第1のレール110の一対のレール110a、110bおよびレール111の第2のセットの一対のレール111a、111bによって分界されている、グリッド開口部115を備える、複数の長方形と、均一なグリッド場所またはグリッドセル122とを備える、水平面P内でグリッドパターンを形成する。図2Bでは、グリッドセル122は、破線が付けられたボックスによって示される。例えば、アルミニウムから成るレールベースのシステムの区分は、レールであり、レールの上側表面上には、その中で車両のホイールが走行する、一対の軌道が、存在する。しかしながら、区分は、それぞれが軌道を伴う、別個のレールであり得る。
【0018】
その結果、レール110aおよび110bが、X方向において延設されるグリッドセルの平行な列を画定する、対のレールを形成し、レール111aおよび111bが、Y方向において延設されるグリッドセルの平行な列を画定する、対のレールを形成する。同様に、送達レールシステム50上において、レール51aおよび51bが、X方向において延設されるグリッドセルの平行な列を画定する、対のレールを形成し、レール52aおよび52bが、Y方向において延設されるグリッドセルの平行な列を画定する、対のレールを形成する。
【0019】
図2Cに示されるように、各グリッドセル122は、典型的には、30~150cmの間隔内にある、幅Wと、典型的には、50~200cmの間隔内にある、Lとを有する。各グリッド開口部115は、典型的には、グリッドセル122の幅Wおよび長さLより2~10cm下回る、幅Wと、長さLとを有する。
【0020】
XおよびY方向において、近隣するグリッドセルが、それらの間に空間が存在しないように、相互と接触して配列される。
【0021】
保管グリッド104では、グリッドカラムの大部分が、保管カラム105、すなわち、保管コンテナ106が、スタック107内に保管される、グリッドカラム105である。しかしながら、保管グリッド104は、通常、保管コンテナ106を保管するために使用されないが、保管コンテナ106が、保管コンテナ106が保管グリッド104の外側からアクセスされる、または保管グリッド104から外に、またはその中に移送され得る、第2の場所(図示せず)に輸送され得るように、コンテナ荷役車両200、300が、それらを積み降ろす、および/または積み込み得る場所を含む、少なくとも1つのグリッドカラムを有する。当技術分野では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、ポートが位置するグリッドカラムは、「ポートカラム」または「送達カラム」119、120と称され得る。コンテナ荷役車両200、300が動作するレールシステム108の積降および積込ポートは、「送達カラムの上側ポート」119、120と称される。一方、送達カラムの反対端部は、「送達カラムの下側ポート」と称される。
【0022】
図1Aおよび1Cの保管グリッド104は、2つの送達カラム119および120を備える。第1の送達カラム119は、例えば、コンテナ荷役車両200、300が、送達カラム119を通してさらにアクセスステーションまたは移送ステーションに輸送されるべき保管コンテナ106を積み降ろし得る、専用の積降ポートを備えてもよく、第2の送達カラム120は、コンテナ荷役車両200、300が、送達カラム120を通してアクセスステーションまたは移送ステーションから輸送されている保管コンテナ106を積み込み得る、専用の積込ポートを備えてもよい。第1および第2の送達カラムのポートはそれぞれ、保管コンテナの積込および積降の両方のために好適なポートを備えてもよい。
【0023】
第2の場所は、典型的には、製品アイテムが保管コンテナ106から除去される、またはその中に位置付けられる、ピッキングステーションまたは備蓄ステーションであってもよい。ピッキングステーションまたは備蓄ステーションでは、保管コンテナ106は、通常、決して自動倉庫システム1から除去されないが、いったんアクセスされると、保管グリッド104の中に戻される。保管グリッド104の外または中への保管コンテナの移送のために、送達カラムの中に、また、下側ポートも、提供され、そのような下側ポートは、例えば、保管コンテナ106を別の保管設備に(例えば、別の保管グリッドに)、直接、輸送車両(例えば、電車または大型トラック)に、または生産設備に移送するためのものである。
【0024】
自動倉庫システム1を監視および制御する(例えば、所望の保管コンテナ106が、コンテナ荷役車両200、300が、相互と衝突することなく、所望の時間において所望の場所に送達され得るように、保管グリッド104内の個別の保管コンテナ106の場所、各保管コンテナ106の内容物、およびコンテナ荷役車両200、300の移動を監視および制御する)ために、自動倉庫システム1は、保管コンテナ106を追跡するために、典型的にはコンピュータ化され、典型的にはデータベースを備える、制御システム(図示せず)を備える。
【0025】
コンベヤを備える、コンベヤシステムが、送達カラムの下側ポートとアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するために、採用されてもよい。
【0026】
送達カラムの下側ポートおよびアクセスステーションが、異なるレベルに位置する場合、コンベヤシステムは、保管コンテナをポートとアクセスステーションとの間で垂直に輸送するための、昇降デバイスを備えてもよい。
【0027】
コンベヤシステムは、例えば、第WO2014/075937A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されているように、保管コンテナを異なるグリッド間で移送するように配列されてもよい。
【0028】
さらに、第WO2016/198467A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、送達カラムと、オペレータが保管コンテナにアクセスし得る、作業ステーションとの間で保管コンテナを輸送するための、コンベヤベルト(第WO2016/198467A1号の図5aおよび5b)と、フレーム搭載レール(第WO2016/198467A1号の図6aおよび6b)とを有する、先行技術アクセスシステムのある実施例を開示する。
【0029】
図1Aに開示される保管グリッド104内に保管される、保管コンテナ106が、アクセスされることになると、コンテナ荷役車両200、300のうちの一方が、標的保管コンテナ106を保管グリッド104内のその位置から回収し、これを送達カラム119に、またはそれを通して輸送するように命令される。本動作は、コンテナ荷役車両200、300を、標的保管コンテナ106が位置付けられる、保管カラム105の上方のグリッド場所に移動させるステップと、コンテナ荷役車両の昇降デバイス16を使用して、保管カラム105から保管コンテナ106を回収するステップと、保管コンテナ106を送達カラム119に輸送するステップとを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の深部に位置する、すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナが、標的保管コンテナ106の上方に位置付けられる場合、本動作はまた、標的保管コンテナ106を保管カラム105から持ち上げるステップに先立って、上方に位置付けられる保管コンテナを一時的に移動させるステップも伴う。時として、当技術分野において「掘出」と称される、本ステップは、送達カラムに標的保管コンテナ106を輸送するために続いて使用される、同一のコンテナ荷役車両200、300を用いて、または1つまたは複数の他の協働コンテナ荷役車両200、300を用いて実施されてもよい。代替として、または加えて、自動倉庫システム1は、具体的には、保管カラム105から保管コンテナ106を一時的に除去するタスクに専用である、コンテナ荷役車両200、300を有してもよい。いったん標的保管コンテナ106が、保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナは、元の保管カラム105の中に再度位置付けられることができる。しかしながら、除去された保管コンテナは、代替として、他の保管カラム105に再配置されてもよい。
【0030】
保管コンテナ106が、保管グリッド104内に保管されことになると、コンテナ荷役車両200、300のうちの1つが、送達カラム120から保管コンテナ106を積み込み、これを、これが保管されることになる保管カラム105の上方のグリッド場所に輸送するように命令される。保管カラムスタック107内の標的位置またはその上方に位置付けられる、任意の保管コンテナが、除去された後、コンテナ荷役車両200、300は、所望の位置に保管コンテナ106を位置付ける。除去された保管コンテナは、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下される、または他の保管カラムに再配置されてもよい。
【0031】
長年にわたって、上記に説明されるもののような自動倉庫システム内の防火性を改良するための、いくつかの試行が、行われている。しかしながら、第WO 2017148963 A1号から、これは、グリッド上の専用火災消火点検ロボットデバイスとして公知である。開示される点検ロボットデバイスは、本システムの正常動作の間、非アクティブであり、火災の事例でのみ使用される。点検ロボットデバイスは、消火手段を備え、消火するために、グリッド上の任意の場所まで運転することが可能である。さらに、点検ロボットデバイスは、火災検出手段を備えてもよい。
【0032】
消火隊員に、グリッド上の、熱または噴煙放出が生じている場所に関するいかなる情報も与えないことは、先行技術システムの問題である。
【0033】
本発明の1つの目的は、したがって、消火隊員に任意の熱または噴煙放出の場所に関するより確実な情報を提供するソリューションを提供することである。
【0034】
本発明の別の目的は、熱または噴煙放出の検出が現実のものであるかどうかを検証し得る、ソリューションを提供することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0035】
【特許文献1】国際公開第第WO2014/090684A1号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0036】
本発明は、独立請求項に記載され、従属請求項は、本発明の代替物を説明する。
【0037】
説明されるものは、自動倉庫システムであって、
水平面内に配列され、第1の方向において延在する、平行軌道の第1のセットと、水平面内に配列され、第1の方向に対して直交する、第2の方向において延在する、平行軌道の第2のセットとを備える、レールシステムであって、軌道の第1および第2のセットは、それぞれが、軌道の第1のセットの一対の近隣軌道と、軌道の第2のセットの一対の近隣軌道とによって画定される、グリッド開口部を備える、複数の隣接するグリッドセルを備える、水平面におけるグリッドパターンを形成する、レールシステムと、
レールシステム上で動作する任意の遠隔動作車両を追跡するように構成される、マスタ制御システムと、
レールシステム上で動作する複数の遠隔動作車両であって、遠隔動作車両はそれぞれ、
レールシステム上でのXおよびY方向における輸送のための、ホイールの第1および第2のセットと、
火災検出デバイスからマスタ制御システムにデータを伝送するように構成される、火災検出デバイスと、
を備える、複数の遠隔動作車両と、
を備える、自動倉庫システムである。
【0038】
マスタ制御システムは、自動倉庫システムのヒートマップ等を生成するために、火災検出デバイスからのデータを処理するための、処理デバイスを備えてもよい。これは、特に、自動倉庫システムのサイズが増大するにつれて(最大110×150メートルまたはそれを上回り、500,000個以上の容器を伴うサイズ)、火災または煙の推定源に関して消火隊員を補助するための、貴重な入力を提供し得る。自動倉庫システムが配設されている倉庫は、正常動作の間、倉庫内の光源の限定される要件に起因して、多くの場合、暗く、電力を用いて光源を提供する、その任意の外部電源は、火災の場合には、止められ得るため、そのような温度マップ、すなわち、「ヒートマップ」は、熱または煙/噴煙の源が生じている可能性が高い場所に関する、少なくともXおよびY方向における貴重な情報を与えることができる。
【0039】
遠隔動作車両は、保管コンテナを保管カラムから輸送機構の最低レベルの上方の位置に積み込むための昇降アセンブリを備える、コンテナ荷役車両であってもよく、昇降アセンブリは、保管コンテナに接続可能な昇降フレームを備えてもよく、昇降フレームは、保管コンテナを保管カラム内の位置からレールシステムの上方の位置に持ち上げ、それを降下させるように構成される。
【0040】
自動倉庫システムはさらに、
レールシステムの真下に位置する保管カラム内に配列される、保管コンテナの複数のスタックであって、各保管カラムは、グリッド開口部の下方で垂直に位置し得る、複数のスタックを備えてもよい。
【0041】
遠隔動作車両の大部分、すなわち、50%超が、火災検出デバイスのインターフェース接続を備えてもよい。インターフェースは、プラグ差込型モジュールであり、個別の遠隔動作車両へのプラグ差込型モジュールの接続を促進してもよい。インターフェース接続は、火災検出デバイスに接続されてもよい。
【0042】
さらに説明されるものは、自動倉庫システム上での任意の熱または噴煙放出の場所に関する情報を生成する方法であって、自動倉庫システムは、
水平面内に配列され、第1の方向において延在する、平行軌道の第1のセットと、水平面内に配列され、第1の方向に対して直交する、第2の方向において延在する、平行軌道の第2のセットとを備える、レールシステムであって、軌道の第1および第2のセットは、それぞれが、軌道の第1のセットの一対の近隣軌道と、軌道の第2のセットの一対の近隣軌道とによって画定される、グリッド開口部を備える、複数の隣接するグリッドセルを備える、水平面におけるグリッドパターンを形成する、レールシステムを備え、本方法は、
レールシステム上で複数の遠隔動作車両を動作させるステップであって、遠隔動作車両はそれぞれ、火災検出デバイスを提供され、火災検出デバイスは、火災検出デバイスからマスタ制御システムにデータを伝送するように構成される、ステップと、
マスタ制御システムを動作させるステップであって、マスタ制御システムは、レールシステム上で動作する任意の遠隔動作車両を追跡し、火災検出デバイスのうちのいずれかから入力を受信するように構成される、ステップと、
マスタ制御システムを利用し、火災検出デバイスのうちのいずれかからの火災検出デバイスからの任意の入力を処理し、マスタ制御システムを使用し、熱または噴煙放出の源の場所および/または熱または噴煙放出の現在の温度/温度プロファイルの情報を提供する、ヒートマップを発生させるステップと、
を含む、方法である。
【0043】
さらに説明されるものは、自動倉庫システム上で検出された熱または噴煙インジケーションを検証する方法であって、自動倉庫システムは、
水平面内に配列され、第1の方向において延在する、平行軌道の第1のセットと、水平面内に配列され、第1の方向に対して直交する、第2の方向において延在する、平行軌道の第2のセットとを備える、レールシステムであって、軌道の第1および第2のセットは、それぞれが、軌道の第1のセットの一対の近隣軌道と、軌道の第2のセットの一対の近隣軌道とによって画定される、グリッド開口部を備える、複数の隣接するグリッドセルを備える、水平面におけるグリッドパターンを形成する、レールシステムを備え、本方法は、
レールシステム上で複数の遠隔動作車両を動作させるステップであって、遠隔動作車両はそれぞれ、火災検出デバイスを提供され、火災検出デバイスは、火災検出デバイスからマスタ制御システムにデータを伝送するように構成される、ステップと、
マスタ制御システムを動作させるステップであって、マスタ制御システムは、レールシステム上で動作する任意の遠隔動作車両を追跡し、火災検出デバイスのうちのいずれかからの火災検出デバイスからデータを受信するように構成される、ステップと、第1の遠隔動作車両上の熱検出デバイスからの火災検出デバイスからのデータの事象において、検出された熱または噴煙放出を示すステップとを含み、さらに、
火災検出デバイスを伴う第2の遠隔動作車両を配分し、熱または噴煙を識別し、熱または噴煙放出を検証している、遠隔動作車両の位置の近傍のセルまで移動させるステップを含む、方法である。
【0044】
第2の遠隔動作車両が、火災検出デバイスからマスタ制御システムに熱または噴煙放出の存在を示すデータを提供する場合において、本方法はさらに、
火災検出デバイスを伴う第3の遠隔動作車両を配分し、第1および第2の遠隔動作車両の位置の近傍のセルまで移動させるステップと、
マスタ制御システムを利用し、第1、第2、および第3の遠隔動作車両からの火災検出デバイスからのデータを処理するステップであって、マスタ制御システムは、火災検出デバイスからのデータの処理に基づいて、噴煙または熱放出の源の場所に関する妥当な予測が、与えられ得るかどうかを決定する、ステップと、
を含み得る。
【0045】
マスタ制御システムが、噴煙または熱放出の源の場所に関する妥当な予測が、与えられ得ると決定した場合、本方法は、
マスタ制御システムを利用し、噴煙、煙、または熱放出の源を封入する、三角形配列を生成するステップを含み得る。
【0046】
マスタ制御システムが、噴煙または熱放出の源の場所に関する妥当な予測が、与えられ得ないと決定した場合、本方法は、
火災検出デバイスを伴う第4の遠隔動作車両を配分し、第1、第2、および第3の遠隔動作車両の位置の近傍のセルまで移動させるステップと、
マスタ制御システムを利用し、第1、第2、第3、および第4の遠隔動作車両からの火災検出デバイスからのデータを処理するステップとを含んでもよく、マスタ制御システムは、火災検出デバイスからのデータの処理に基づいて、噴煙または熱放出の源の場所に関する妥当な予測が、得られ得るかどうかを決定してもよい。
【0047】
マスタ制御システムが、噴煙または熱放出の源の場所に関する妥当な予測が、与えられ得ると決定した場合、本方法は、
マスタ制御システムを利用し、噴煙、煙、または熱放出の源を封入する、四角形のポリゴンを生成するステップを含んでもよい。
【0048】
火災検出デバイスは、噴煙または煙検出器であってもよく、火災検出デバイスからのデータは、噴煙または煙の存在を表してもよい。
【0049】
火災検出デバイスは、熱検出器であってもよく、火災検出デバイスからのデータは、熱の存在を表してもよい。
【0050】
火災検出デバイスは、噴煙または煙検出器と、熱検出器との組み合わせであってもよく、火災検出デバイスからのデータは、噴煙または煙または熱の存在を表してもよい。本後者の側面では、マスタ制御システムが、熱検出デバイスからの異なる種類のデータ(例えば、噴煙、煙、および熱)を組み合わせ、源のさらにより確実なヒートマップまたは予測される場所を生産し得るため、噴煙、煙、または熱の放出の実際の源の向上された確率の位置特定が、提供される。
【0051】
火災検出デバイスは、イオン化(イオン)タイプ、または光電子(光学)タイプ、またはイオン化または光電子タイプの組み合わせの煙検出器であってもよい。さらに、上記に示されるように、火災検出デバイスは、誤警報を低減させながら、火災の最早警告を与えるために迅速に作用する、誤作動防止型のマルチセンサ煙検出器を成す、熱検出タイプ、光学式煙検出タイプ、一酸化炭素検出タイプ等の複数のセンサタイプの組み合わせであってもよい。火災検出デバイスは、さらに、または加えて、赤外線センサ、カメラ、CO濃度計、CO濃度計、温度センサ、不透明度計等を備えてもよい。
【0052】
不透明度計は、遮断される光の量を検出および測定し、サンプルを通した電磁放射線の不透過性の測定値として定義される。不透明度測定器具は、通常、それらの不透明度に応じて媒体タイプが「清浄」または「汚濁」として説明され得る、空気および煙を分析するために使用される。不透明度測定値は、主として、サンプル中の粒子の濃度に依存する。電磁放射線、本場合では、可視光または赤外線が、サンプルに向かって放出されると、浮遊固体が、放射線を散乱、反射、および吸光し、これが通過しないように妨げるであろう。不透明度センサは、透過光の量を測定し、これを関連のある値に変換する。
【0053】
本方法はさらに、最後のステップに先立って、
自動倉庫システムの中またはそこに配列される、固定式火災検出デバイスを使用するステップを含んでもよい。固定式火災検出デバイスは、保管グリッドまたは送達システムの上またはその中に、または保管グリッドまたは送達システムに隣接して配列されてもよい。
【0054】
遠隔動作車両は、通常、グリッド上に広く拡散されており、したがって、遠隔動作車両の少なくとも大部分が、火災検出デバイスを提供される場合、熱または噴煙放出の早期検出の高い可能性が、存在する。したがって、必ずしも、遠隔動作車両の全てが、火災検出デバイスを提供されることが、必要であるわけではない。さらに、マスタ制御システムが、遠隔動作車両(すなわち、任意のコンテナ荷役車両および送達車両の両方)の全ての位置を追跡するため、任意の熱または煙検出デバイスが、煙または熱を感知した場合、マスタ制御システムは、自動的に、遠隔動作車両の場所(したがって、熱または噴煙放出の場所)を把握する。
【0055】
遠隔動作車両の内部または外部に熱または煙検出デバイスを伴う遠隔動作車両を提供することの利点は、天井において熱または煙検出器を伴うソリューションと比較して、潜在的な熱または噴煙放出のより早期の識別である。
【0056】
ある側面では、マスタ制御システムが、熱または煙情報を表すデータを受信した場合、これは、本システムの、いわゆる、XHandler(「除外対処器」)プログラムを利用してもよい。XHandlerプログラムは、自動倉庫システムにおいて、動作を停止させることなく、具体的なエラー除外に自動的に対処する。例えば、コンテナ荷役車両が、その位置を見失った場合、XHandlerは、コンテナ荷役車両の周囲の安全な面積を遮断し、近傍の容器パターンを識別することによって、場所を決定することに役立つであろう。XHandlerが、これを決定することができない場合、別のコンテナ荷役車両が、一意の容器パターン(いくつかの容器の深度)を作製するであろう。これがそれを行うことができない場合、別のコンテナ荷役車両が、いくつかの容器を除去することによって、一意の容器パターンを作製するであろう。
【0057】
本場合では、マスタ制御システムが、熱、または煙、または噴煙情報を表すデータを受信した場合、対処される必要がある熱または噴煙放出が実際に存在するかどうか、または誤警報が存在するかどうかを確認するために、XHandlerプログラムを採用し、他のコンテナ荷役車両または送達車両に、熱または煙が検出されている場所に向かうように命令してもよい。
【0058】
誤警報が、短絡の火花または遠隔動作車両のホイールと軌道との間の摩擦、および遠隔動作車両の過負荷、モータ故障、昇降デバイスモータ故障等に起因する、遠隔動作車両の内側における内部加熱から結果として生じる点火等に起因する、多くの異なる事象において生じ得る。
【0059】
熱または煙検出デバイスは、少なくとも、熱または噴煙放出を示す、火災検出デバイスからのデータをマスタ制御システムに伝送してもよい。
【0060】
火災検出デバイスは、組み合わせられた伝送機および受信機が、火災検出デバイスからマスタ制御システムへのデータを伝送および受信することが可能であるように、それらを備えてもよい。火災検出デバイスの伝送機および受信機は、コントローラに接続されることができ、そのコントローラは、マスタ制御システムと遠隔動作車両との間での一般的な通信のために使用されるものに類似してもよい。代替として、伝送機および受信機のためのコントローラは、一般的な通信のために使用されるものと異なってもよい。当業者は、そのようなコントローラをマスタ制御システムと通信するようにプログラムするための方法を把握し、したがって、これは、本明細書ではさらに詳述されることはないであろう。加えて、また、火災検出デバイスが、データを火災検出デバイスから他の火災検出デバイスに伝送し、他の火災検出デバイスからの火災検出デバイスからのデータを受信することが可能であることも、可能性として考えられ得る。
【0061】
主グリッドは、保管グリッドであってもよく、複数の遠隔動作車両は、保管グリッド上で動作する、コンテナ荷役車両であってもよく、そのコンテナ荷役車両は、保管グリッドのレールシステムの最上点の下方から上方の位置に保管コンテナを持ち上げ、降下させるための昇降デバイスを備える。
【0062】
代替として、主グリッドは、送達グリッドであってもよく、複数の遠隔動作車両は、送達車両であってもよい。遠隔動作車両は、閉鎖された底部部分を備える、送達車両であってもよく、上方から保管コンテナを受容するように構成されてもよい。コンテナ荷役車両が、下方から保管コンテナを持ち上げ、降下させるための昇降デバイスを備える、保管グリッド上で動作するコンテナ荷役車両と対照的に、送達車両は、閉鎖された底部部分を備え、上方から(例えば、送達車両が動作する送達システムの上方のレベルにおける、保管グリッド上で動作するコンテナ荷役車両から)保管コンテナを受容するように構成される。
【0063】
複数の遠隔動作車両が、火災検出デバイスを提供される場合、少なくとも2つの遠隔動作車両上の2つ以上の火災検出デバイスからの火災検出デバイスからのデータの形態にある入力が、消火隊員に、火災または煙の場所および/または熱または噴煙放出の現在の温度/温度プロファイルの観点からの貴重な情報を提供し得る、「ヒートマップ」を発生させるために処理されることができる。熱または噴煙の存在に関して「はい/いいえ」の入力のみを提供する火災検出デバイスに基づくヒートマップよりも確実なヒートマップを取得するために、噴煙または煙の濃度に関して、マスタ制御システムへの付加的な入力、または熱検出の場合には、例えば、遠隔動作車両上の赤外線カメラまたは温度センサからの付加的な入力を提供し得る、3つ以上の火災検出デバイスを利用することが、有利であり得る。
【0064】
遠隔動作車両のいくつかまたは全てが、火災検出デバイスのインターフェース接続を備えてもよい。インターフェースは、個別の遠隔動作車両へのプラグ差込型モジュールの接続を促進する、プラグ差込型モジュールであってもよい。
【0065】
遠隔動作車両は、特に、通常の光源を停止させる電力供給の喪失の場合に備えて、消防隊員を補助するために、ライトを装備してもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
自動倉庫システムであって、
レールシステム(108、50)であって、前記レールシステムは、水平面(P)内に配列され、第1の方向(X)において延在する平行軌道の第1のセット(110;51)と、前記水平面(P)内に配列され、前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)において延在する平行軌道の第2のセット(111;52)とを備え、前記軌道の第1および第2のセット(110、111;51、52)は、複数の隣接するグリッドセルを備える前記水平面(P)におけるグリッドパターンを形成し、複数の隣接するグリッドセルのそれぞれは、グリッド開口部(115)を備え、前記グリッド開口部(115)は、前記軌道の第1のセット(110;51)の一対の近隣軌道(110a、110b;51a、51b)と、前記軌道の第2のセット(111;52)の一対の近隣軌道(111a、111b;52a、52b)とによって画定される、レールシステム(108、50)と、
マスタ制御システム(800)であって、前記マスタ制御システムは、前記レールシステム(108;50)上で動作する任意の遠隔動作車両(200、300;30)を追跡するように構成される、マスタ制御システム(800)と、
保管コンテナ(106)を荷役する複数の遠隔動作車両(200、300;30)であって、前記遠隔動作車両(200、300;30)は、前記レールシステム(108;50)上で動作し、前記遠隔動作車両(200、300;30)はそれぞれ、
前記レールシステム(108、50)上での前記XおよびY方向における輸送のためのホイールの第1および第2のセット(201、301;31)と、
火災検出デバイスから前記マスタ制御システム(800)にデータを伝送するように構成される火災検出デバイス(150)と
を備える、複数の遠隔動作車両(200、300;30)と
を備え、
前記マスタ制御システム(800)は、前記自動倉庫システム(1)のヒートマップ(160)等を生成するために、前記火災検出デバイス(150)からの前記データを処理するための処理デバイスを備える、自動倉庫システム。
(項目2)
前記遠隔動作車両は、コンテナ荷役車両(200、300)であり、前記コンテナ荷役車両は、保管コンテナ(106)を保管カラム(105)から前記ホイールの第1および第2のセット(201、301;31)の最低レベルの上方の位置に積み込むための昇降アセンブリを備え、前記昇降アセンブリは、保管コンテナ(106)に接続可能な昇降フレーム(18)を備え、前記昇降フレームは、前記保管コンテナ(106)を前記保管カラム(105)内の位置から前記レールシステム(108、50)の上方の位置に持ち上げ、それを降下させるように構成される、項目1に記載の自動倉庫システム(1)。
(項目3)
前記レールシステム(108、50)の真下に位置する保管カラム(105)内に配列される保管コンテナ(106)の複数のスタック(107)であって、各保管カラム(105)は、グリッド開口部(115)の下方に垂直に位置する、複数のスタック(107)
をさらに備える、前記項目のいずれかに記載の自動倉庫システム。
(項目4)
遠隔動作車両は、閉鎖された底部部分を備える送達車両(30)であり、上方から保管コンテナ(106)を受容するように構成される、項目1に記載の自動倉庫システム(1)。
(項目5)
前記遠隔動作車両(200、300;30)の大部分が、前記火災検出デバイス(150)のインターフェース接続を備える、前記項目のいずれかに記載の自動倉庫システム(1)。
(項目6)
自動倉庫システム(1)上での任意の熱または噴煙放出の場所に関する情報を生成する方法であって、前記自動倉庫システム(1)は、
レールシステム(108、50)であって、前記レールシステムは、水平面(P)内に配列され、第1の方向(X)において延在する平行軌道の第1のセット(110;51)と、前記水平面(P)内に配列され、前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)において延在する平行軌道の第2のセット(111;52)とを備え、前記軌道の第1および第2のセット(110、111;51、52)は、複数の隣接するグリッドセルを備える前記水平面(P)におけるグリッドパターンを形成し、複数の隣接するグリッドセルのそれぞれは、グリッド開口部(115)を備え、前記グリッド開口部(115)は、前記軌道の第1のセット(110;51)の一対の近隣軌道(110a、110b;51a、51b)と、前記軌道の第2のセット(111;52)の一対の近隣軌道(111a、111b;52a、52b)とによって画定される、レールシステム(108、50)
を備え、前記方法は、
前記レールシステム(108;50)上で複数の遠隔動作車両(200、300;30)を動作させるステップであって、前記遠隔動作車両(200、300;30)は、保管コンテナ(106)を荷役し、前記遠隔動作車両(200、300;30)はそれぞれ、火災検出デバイス(150)を提供され、前記火災検出デバイス(150)は、前記火災検出デバイスからマスタ制御システム(800)にデータを伝送するように構成される、ステップと、
マスタ制御システム(800)を動作させるステップであって、前記マスタ制御システム(800)は、前記レールシステム(108;50)上で動作する任意の遠隔動作車両(200、300;50)を追跡し、前記火災検出デバイス(150)のうちのいずれかから入力を受信するように構成される、ステップと、
前記マスタ制御システムを利用し、前記火災検出デバイス(150)のうちのいずれかからの前記火災検出デバイスからの任意のデータを処理し、前記マスタ制御システム(800)を使用し、前記熱または噴煙放出の源(400)の場所および/または前記熱または噴煙放出の現在の温度/温度プロファイルの情報を提供するヒートマップ(160)を発生させるステップと
を含む、方法。
(項目7)
自動倉庫システム(1)上で検出された熱または噴煙インジケーションを検証する方法であって、前記自動倉庫システムは、
レールシステム(108、50)であって、前記レールシステムは、水平面(P)内に配列され、第1の方向(X)において延在する平行軌道の第1のセット(110;51)と、前記水平面(P)内に配列され、前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)において延在する平行軌道の第2のセット(111;52)とを備え、前記軌道の第1および第2のセット(110、111;51、52)は、複数の隣接するグリッドセルを備える前記水平面(P)におけるグリッドパターンを形成し、複数の隣接するグリッドセルのそれぞれは、グリッド開口部(115)を備え、前記グリッド開口部(115)は、前記軌道の第1のセット(110;51)の一対の近隣軌道(110a、110b;51a、51b)と、前記軌道の第2のセット(111;52)の一対の近隣軌道(111a、111b;52a、52b)とによって画定される、レールシステム(108、50)
を備え、前記方法は、
前記レールシステム(108;50)上で複数の遠隔動作車両(200、300;30)を動作させるステップであって、前記遠隔動作車両(200、300;30)は、保管コンテナ(106)を荷役し、前記遠隔動作車両(200、300;30)はそれぞれ、火災検出デバイス(150)を提供され、前記火災検出デバイス(150)は、前記火災検出デバイスからマスタ制御システム(800)にデータを伝送するように構成される、ステップと、
マスタ制御システム(800)を動作させるステップであって、マスタ制御システム(800)は、前記レールシステム(108;50)上で動作する任意の遠隔動作車両(200、300;50)を追跡し、前記火災検出デバイス(150)のうちのいずれかからの前記火災検出デバイスからデータを受信するように構成される、ステップと、
第1の遠隔動作車両(200’;30)上の熱検出デバイス(150)からの前記火災検出デバイスからのデータの事象において、検出された熱または噴煙放出を示すステップと
を含み、さらに、
火災検出デバイス(150)を伴う第2の遠隔動作車両(200’’;30)を配分し、熱または噴煙を識別し、熱または噴煙放出を検証している前記遠隔動作車両(200’;30)の位置の近傍のセルまで移動させるステップ
を含む、方法。
(項目8)
前記第2の遠隔動作車両(200’)が、前記火災検出デバイスから前記マスタ制御システム(800)に熱または噴煙放出の存在を示すデータを提供する場合において、前記方法はさらに、
火災検出デバイス(150)を伴う第3の遠隔動作車両(200’’’;30)を配分し、前記第1および第2の遠隔動作車両(200’、200’’;30)の位置の近傍のセルまで移動させるステップと、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記第1、第2、および第3の遠隔動作車両(200’、200’’、200’’’;30)からの前記火災検出デバイスからの前記データを処理するステップであって、前記マスタ制御システム(800)は、前記火災検出デバイスからの前記データの処理に基づいて、前記噴煙または熱放出の源(400)の場所に関する妥当な予測が、与えられ得るかどうかを決定する、ステップと
を含む、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記マスタ制御システム(800)が、前記噴煙または熱放出の源(400)の場所に関する妥当な予測が、与えられ得ると決定した場合、前記方法は、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記噴煙、煙、または熱放出(400)の源を封入する、三角形配列(TA)を生成するステップ
を含む、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記マスタ制御システム(800)が、前記噴煙または熱放出の源(400)の場所に関する妥当な予測が与えられ得ないと決定した場合、前記方法は、
火災検出デバイス(150)を伴う第4の遠隔動作車両(200’’’’;30)を配分し、前記第1、第2、および第3の遠隔動作車両(200’、200’’、200’’’;30)の位置の近傍のセルまで移動させるステップと、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記第1、第2、第3、および第4の遠隔動作車両(200’、200’’、200’’’、200’’’’;30)からの前記火災検出デバイスからの前記データを処理するステップと
を含み、
前記マスタ制御システム(800)は、前記火災検出デバイスからの前記データの処理に基づいて、前記噴煙または熱放出の源(400)の場所に関する妥当な予測が得られ得るかどうかを決定する、項目8に記載の方法。
(項目11)
前記マスタ制御システム(800)が、前記噴煙または熱放出の源(400)の場所に関する妥当な予測が与えられ得ると決定した場合、前記方法は、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記噴煙、煙、または熱放出の源(400)を封入する四角形のポリゴン(PA)を生成するステップ
を含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記火災検出デバイス(150)は、噴煙または煙検出器であり、前記火災検出デバイスからの前記データは、噴煙または煙の存在を表す、項目8-11のいずれかに記載の方法。
(項目13)
前記火災検出デバイス(150)は、熱検出器であり、前記火災検出デバイスからの前記データは、熱の存在を表す、項目8-11のいずれかに記載の方法。
(項目14)
火災検出デバイス(150)は、噴煙または煙検出器と、熱検出器との組み合わせであり、前記火災検出デバイスからの前記データは、噴煙または煙または熱の存在を表す、項目8-11のいずれかに記載の方法。
(項目15)
前記方法は、最後のステップに先立つ任意のステップにおいて、
前記自動倉庫システム(1)の中またはそこに配列される固定式火災検出デバイス(150)を使用するステップ
を含む、項目7に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0066】
以下の図面は、本発明の例示的実施形態を描写し、本発明の理解を促進するために添付される。しかしながら、図面に開示される特徴は、例証的目的のためにすぎず、限定する意味において解釈されるべきではない。
【0067】
図1-1】図1A-Dは、先行技術自動倉庫システムの斜視図であり、図1Aおよび図1Cは、完全なシステムを示し、図1Bおよび図1Dは、先行技術コンテナ荷役車両を用いて動作可能なシステムの実施例を示す。
図1-2】図1A-Dは、先行技術自動倉庫システムの斜視図であり、図1Aおよび図1Cは、完全なシステムを示し、図1Bおよび図1Dは、先行技術コンテナ荷役車両を用いて動作可能なシステムの実施例を示す。
図2図2A-Cは、コンテナ荷役車両レールシステムの上面図であり、図2Aは、単一レールシステムを示し、図2Bは、二重レールシステムを示し、図2Cは、示されるコンテナ荷役車両グリッドセルの幅と長さとを伴う、二重レールシステムを示す。
図3A図3Aは、保管グリッド、および送達レールシステムと、送達車両とを備える、送達システムの例示的実施形態の斜視図である。
図3B図3Bおよび3Cは、噴煙、煙、または熱放出が自動倉庫システム内で生じている、2つの実施例を示す。
図3C図3Bおよび3Cは、噴煙、煙、または熱放出が自動倉庫システム内で生じている、2つの実施例を示す。
図4図4は、マスタ制御システムによって、コンテナ荷役車両上に配列される複数の火災検出デバイスからの入力に基づいて生成される、ヒートマップのある実施例を示す。
図5図5は、コンテナ荷役車両が噴煙、煙、または熱を検出する事象において講じられるべきステップのある実施例のフローチャートである。
図6-1】図6A-6Dは、火災検出デバイスを伴う1つずつのコンテナ荷役車両が、マスタ制御システムが、噴煙、煙、または熱の源の場所を予測するために、コンテナ荷役車両から受信される火災検出デバイスからのデータを処理するために、検出された噴煙、煙、または熱に近接するグリッドセルまで運転するように命令される、図5のフローチャートの順次のステップ毎の図である。
図6-2】図6A-6Dは、火災検出デバイスを伴う1つずつのコンテナ荷役車両が、マスタ制御システムが、噴煙、煙、または熱の源の場所を予測するために、コンテナ荷役車両から受信される火災検出デバイスからのデータを処理するために、検出された噴煙、煙、または熱に近接するグリッドセルまで運転するように命令される、図5のフローチャートの順次のステップ毎の図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下において、異なる代替物が、添付の図面を参照してより詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明の範囲を図面に描写される対象に限定することを意図していないことを理解されたい。さらに、特徴のうちのいくつかが、本システムのみに関連して説明される場合でも、それらが、関連する方法に関しても同様に有効であることが、明白であり、逆もまた同様である。
【0069】
図1A-Dを参照すると、各保管構造1の保管グリッド104は、合計143個のグリッドカラム112内に骨格100を成し(上部正面角のグリッドカラム112、すなわち、X=11、Y=1、Z=0のグリッド場所またはセル参照)、骨格の幅および長さは、それぞれ、13個および11個のグリッドカラム112の幅および長さに対応する。骨格100の最上層は、その上で複数のコンテナ荷役車両200、300が動作される、コンテナ荷役車両レールシステム/レールシステム108である。
【0070】
保管システム1の骨格100は、上記に説明される、上記に述べられる先行技術骨格100、すなわち、直立部材102によって支持される、複数の直立部材102および複数の水平部材103に従って構築され、さらに、水平部材103は、それぞれ、保管カラム105の上部を横断して配列される、X方向およびY方向における平行レール110、111のコンテナ荷役車両レールシステム108を含む。単一のグリッド開口部115の水平の、すなわち、XおよびY方向に沿った水平面積は、それぞれ、隣接するレール110と111との間の距離によって画定されてもよい(図2A-2Cも参照)。図1Aおよび1Cでは、グリッドセル122が、太線によってレールシステム108上にマーキングされる。隣接するレール間の面積は、グリッド開口部115であり、グリッドセル122は、グリッド開口部の両側に沿って延設される対向するレールの外側縁までの面積である。代替として、これらが、二重軌道レールの観点から画定される場合、面積は、各隣接するレールの中間点または中心までのものである。
【0071】
コンテナ荷役車両レールシステム108は、コンテナ荷役車両200、300が、各グリッド場所がグリッドセル122と関連付けられる、異なるグリッド場所間で水平に移動することを可能にする。
【0072】
図1Aおよび1Cでは、保管グリッド104は、8つのセルの高さを伴って示される。しかしながら、保管グリッド104が、原理上、いかなるサイズでもあり得ることを理解されたい。特に、保管グリッド104が、図1Aおよび1Cに開示されるものよりも大幅に広い、および/または長くあり得ることを理解されたい。例えば、保管グリッド104は、700×700個のグリッドセル122、またはこれらの実施例の間の任意のサイズ、例えば、100×100個のグリッドセル、200×200個のグリッドセル、500×500個のグリッドセル等を上回る水平範囲を有してもよい。また、グリッド104は、図1Aおよび1Cに開示されるものより大幅に深くあることができる。例えば、保管グリッド104は、グリッドセル12個超分の深さであってもよい。
【0073】
保管グリッド104は、上記に説明されるような先行技術保管グリッド104、すなわち、レールシステム108と、保管コンテナ106の複数のスタック107と、スタック107内にスタックされる保管コンテナ106を持ち上げ、移動させるための、複数のコンテナ荷役車両300と、コンテナ荷役車両200、300から保管コンテナ106を受容するように構成される、送達カラム119、120とを備える、保管グリッド104に等しい、または類似する。
【0074】
レールシステム108は、水平面(P)内に配列され、第1の方向(X)において延在する、平行レール110の第1のセットと、水平面(P)内に配列され、第1の方向(X)に対して直交する、第2の方向(Y)において延在する、平行レール111の第2のセットとを備える。レール110、111の第1および第2のセットは、複数の隣接するグリッドセル122から成る、水平面(P)におけるグリッドパターンを形成する。各グリッドセル122は、レール110の第1のセットの一対の近隣レールと、レール111の第2のセットの一対の近隣レールとによって画定される、グリッド開口部を表示する。
【0075】
複数のスタック107は、レールシステム108の真下に位置する、保管カラム105内に配列され、各保管カラム105は、グリッドセル122の下方に垂直に位置する。
【0076】
各コンテナ荷役車両200、300は、保管カラム105の上方のレールシステム108上で動作するように構成される。
【0077】
保管コンテナ車両200、300は、当技術分野において公知である任意のタイプ、例えば、第WO2014/090684 A1号、第NO317366号、または第WO2015/193278A1号に開示される自動化コンテナ荷役車両のうちのいずれか1つであってもよい。
【0078】
レールシステム108は、図2Aに示されるもののような単一レールシステムであってもよい。代替として、レールシステム108は、図2Bに示されるもののような二重レールシステムであってもよい。さらなる代替物では、レールシステム108は、単一レールシステムと二重レールシステムとの組み合わせであってもよい。単一レールシステムおよび二重レールシステムの詳細が、本明細書において、背景技術の節下に開示される。
【0079】
自動倉庫システムの斜視図が、図3Aに示される。自動倉庫システムは、その上で複数のコンテナ荷役車両200、300が動作する、保管グリッド104を備え、送達システム140は、その上で複数の送達車両30が動作する、送達レールシステム50を備える。送達車両30は、送達車両を第1の方向(X)および第2の方向(Y)において運転するためのホイールの第1および第2のセットを備える、ホイール配列31を提供される。マスタ制御システム800は、保管グリッド104上で動作するコンテナ荷役車両200、300と、送達レールシステム30上で動作する送達車両とを追跡する。
【0080】
さらに、送達システム140は、上記に説明されるような送達車両30、すなわち、保管グリッド104の1つ以上の送達カラム119、120と保管グリッド104の外側における1つ以上の所定の位置との間での輸送のための、1つ以上の保管コンテナ106を受容および支持するように構成される、送達車両30のうちの1つ以上のものを備える。所定の位置は、例えば、第2の場所、コンテナアクセスステーション、コンベヤライン、別の保管コンテナ、またはトラック等の輸送車両であってもよい。
【0081】
送達システム140はさらに、1つ以上の送達カラム119、120の送達ポートの下方に据え付けられる、送達レールシステム50を備えてもよい。
【0082】
図3に示されるように、送達レールシステム50は、コンテナ荷役車両200、300のためのレールシステム108と同一の方法またはそれに類似する方法において構築されてもよい。
【0083】
故に、送達レールシステム50は、水平面(P1)内に配列され、第1の方向(X)において延在する、平行レール51の第1のセットと、水平面(P1)内に配列され、第1の方向(X)に対して直交する、第2の方向(Y)において延在する、平行レール52の第2のセットとを備えてもよい。
【0084】
送達レールシステム50はまた、図2Bに示されるような二重レールシステムであってもよく、したがって、概して、送達グリッドカラムによって画定される側方面積に対応する占有面積を有する、ある送達車両30が、別の送達車両30がその列に近隣するグリッドカラムの上方に位置付けられている場合でも、グリッドカラムの列に沿って進行することを可能にする。
【0085】
単一レールシステムおよび二重レールシステムの両方、または単一レールシステムにおける、単一レール配列と、二重レール配列とを備える組み合わせは、複数の長方形および均一なグリッド場所またはグリッドセルを備える、水平面P1におけるグリッドパターンを形成し、各グリッドセルは、第1のレールの一対のレールとレールの第2のセットの一対のレールとによって分界されている、グリッド開口部を備える。
【0086】
コンテナ荷役車両200、300が、下方から保管コンテナ106を持ち上げ、降下させるための昇降デバイス16を備える、保管グリッド104上で動作するコンテナ荷役車両200、300と対照的に、送達車両30は、閉鎖された底部部分を備え、上方から(例えば、送達車両30が動作する送達システム140の上方のレベルにおける、保管グリッド104上で動作するコンテナ荷役車両200、300から)保管コンテナ106を受容するように構成される。
【0087】
図3Bおよび3Cは、噴煙、煙、または熱放出400が自動倉庫システム1内の保管グリッド104上で生じた、2つの実施例を示す。複数のコンテナ荷役車両200、200’は、自動倉庫システム1内の保管グリッド104のレールシステム108上で動作し、マスタ制御システム800と通信する。コンテナ荷役車両200、200’のうちのいくつかが、火災検出デバイス150を装備している。しかしながら、好ましくは、コンテナ荷役車両200、200’の大部分、好ましくは、その50%超が、可能性として、保管グリッド104上に配列される固定式火災検出デバイス150とともに、火災検出デバイス150を備える。
【0088】
開示されていないが、図3Aにおけるもののような送達システム140の送達レールシステム50上で動作する送達車両30もまた、送達システム140内の任意の噴煙、煙、または熱放出400を検出するために、可能性として、送達システム140上に配列される固定式火災検出デバイス150とともに、火災検出デバイス150を提供される、またはそれを備え得ることが、明確である。
【0089】
図4は、マスタ制御システムによって、コンテナ荷役車両200、300上に配列される複数の火災検出デバイス150からの入力に基づいて生成される、ヒートマップのある実施例を示す。
【0090】
以下において、コンテナ荷役車両200’、200上の火災検出デバイス150を利用し、ヒートマップ160等を生成するステップのある実施例が、より詳細に説明されるであろう。しかしながら、図4にも示されるように、火災検出デバイス150もまた、類似のヒートマップが、送達車両30上の火災検出デバイス150からの火災検出デバイスからのデータに基づいて生成され得るように、送達車両30上に配列され得ることが、明白である。マスタ制御システム800がヒートマップ160を提供するために、好ましくは、マスタ制御システム800に、噴煙または煙の濃度に関する付加的な入力、または熱検出の場合には、例えば、コンテナ荷役車両200’、200上の赤外線カメラまたは温度センサからの付加的な入力を提供し得る、3つ以上の火災検出デバイス150が、利用される。次いで、レールシステム108上のコンテナ荷役車両200’、200の場所、および熱検出デバイス150によって測定される噴煙または煙の濃度に基づいて、マスタ制御システム800は、噴煙、煙、または熱放出の源の推定場所を示す、ヒートマップ160を生成することができる(図3Bおよび3C参照)。開示されるヒートマップ160は、疎点によって示される、外側部分161と、縞によって示される、中間部分161と、塗り潰された黒によって示される、内側部分162とを備える。ヒートマップ160は、噴煙、煙、または熱放出の源400が外側部分161内にあることが、確実であること、噴煙、煙、または熱放出の源400が縞部分161内にあることが、ほぼ確実であること、および噴煙、煙、または熱放出の源400が内側部分162内にあることが、非常に可能性が高いことを示し得る。マスタ制御システム800が、そのようなヒートマップ160を作成した場合、任意の消火隊員が、図4上の内側部分162(すなわち、セル場所B7-B10およびC7-C10内)にその初期消火を集中させることが、最も有望である。図は、保管グリッド上のコンテナ荷役車両に関連して示されているが、類似の図が、送達レール上で動作する送達車両上に配列される火災検出デバイスからの入力に基づいて作製されてもよい。
【0091】
図5は、コンテナ荷役車両または送達車両が噴煙、煙、または熱を検出する事象において講じられるべきステップのある実施例のフローチャートである。そのようなプロセスは、以下のステップを含み得る。
ステップ501:車両が、噴煙/熱を検出する。
ステップ502:第1の車両200’が、火災検出デバイスからマスタ制御システム800にデータを伝送する。
ステップ503:マスタ制御システム800が、第1の車両200’の位置を決定する。ステップ504:マスタ制御システム800が、第1の車両200’から受信される火災検出デバイスからのデータを処理する。
ステップ505:マスタ制御システム800が、第2の車両200’’に、車両200’に近接するセルまで運転するように命令する。
ステップ506:第2の車両200’’が、火災検出デバイスからマスタ制御システム800へのデータを感知し、伝送する。
ステップ507:マスタ制御システム800が、第1および第2の車両200’、200’’からの火災検出デバイスからのデータを処理する。
ステップ508:マスタ制御システム800が、第3の車両200’’’に、第1および第2の車両200’、200’’に近接するセルまで運転するように命令する。
ステップ509:マスタ制御システム800が、第3の車両200’’’に、第1および第2の車両200’、200’’に近接するセルまで運転するように命令する。
ステップ510:第3の車両200’’’が、火災検出デバイスからマスタ制御システム800へのデータを感知し、伝送する。
ステップ511:マスタ制御システム800が、全ての車両200’、200‘’、200’’’、...、200からの火災検出デバイスからのデータを処理する。
ステップ512:ステップ511の処理に基づいて、マスタ制御システム800は、噴煙/熱の源の場所に関する妥当な予測を有しているか?
ステップ512において「はい」である場合、ステップ514に進む(終了)。
ステップ512において「いいえ」である場合、ステップ513に進む。マスタ制御システム800が、別の車両200’’’’、...、200に、第1、第2、および第3の車両200’、200’’、200’’’に近接するセルまで運転するように命令する。
【0092】
図6A-6Dは、火災検出デバイスを伴う1つずつのコンテナ荷役車両200’、...、が、マスタ制御システム800が、噴煙、煙、または熱の源400の場所を予測するために、コンテナ荷役車両200’、...、から受信される火災検出デバイスからのデータを処理するために、噴煙、煙、または熱400を検出したコンテナ荷役車両200’に近接するグリッドセルまで運転するように命令される、図5のフローチャートの順次のステップ毎の図である。
【0093】
図6Aでは、第1のコンテナ荷役車両200’が火災検出デバイス(図6Aに図示せず)を提供される、セルH5内の第1のコンテナ荷役車両200’が、噴煙、煙、または熱400を検出する。第1のコンテナ荷役車両200’は、火災検出デバイスからマスタ制御システム800にデータを伝送する。マスタ制御システム800は、コンテナ荷役車両200’、...、の全てを持続的に追跡し、したがって、噴煙、煙、または熱400を検出した第1のコンテナ荷役車両200’の位置を把握する。マスタ制御システム800は、第1のコンテナ荷役車両200’から受信される火災検出デバイスからのデータを処理する。
【0094】
図6Bでは、マスタ制御システム800は、第1のコンテナ荷役車両200’からの入力に基づいて、最初にセルE3内に位置付けられている、第2のコンテナ荷役車両200’’に、第1のコンテナ荷役車両200’により近接している(および噴煙、煙、または熱放出の源400により近接していることが予期される)、(矢印AR-1によって図示されるような)セルG3まで移動するように命令している。第2のコンテナ荷役車両200’’が、セルG3に進入する、また進入しているとき、第2のコンテナ荷役車両200’’の火災検出デバイスは、火災検出デバイスからマスタ制御システム800にデータを伝送する。マスタ制御システム800は、第1および第2のコンテナ荷役車両200’、200’’からの火災検出デバイスからのデータを処理する。
【0095】
図6Cでは、マスタ制御システム800は、第1および第2のコンテナ荷役車両200’、200’’からの入力に基づいて、最初にセルF8内に位置付けられている、第3のコンテナ荷役車両200’’’に、第1および第2のコンテナ荷役車両200’、200’’により近接している(および噴煙、煙、または熱放出の源400により近接していることが予期される)、(矢印AR-2によって図示されるような)セルF6まで移動するように命令している。第3のコンテナ荷役車両200’’’が、セルF6に進入する、また進入しているとき、第3のコンテナ荷役車両200’’’の火災検出デバイスは、火災検出デバイスからマスタ制御システム800にデータを伝送する。マスタ制御システム800は、第1、第2、および第3のコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’からの火災検出デバイスからのデータを処理する。マスタ制御システム800が、本プロセスに基づいて、噴煙、煙、または熱の源400の場所に関する妥当な予測を有している場合、噴煙、煙、または熱放出の予期される源400により近接して移動するように命令される、さらなるコンテナ荷役車両200は、存在ない。通常、噴煙、煙、または熱放出の源400を封入する三角形配列TA内に3つのコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’を配列することは、噴煙、煙、または熱放出の源400の場所に関する妥当な予測を確立するために十分であろう。しかしながら、噴煙、煙、または熱の源400の場所に関する妥当な予測が、確立され得ない場合、さらに別のコンテナ荷役車両200が、その状況が図6Dに示される噴煙、煙、または熱放出の予期される源400により近接するセルまで移動するように命令される。
【0096】
図6Dでは、マスタ制御システム800は、第1、第2、および第3のコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’からの入力に基づいて、最初にセルJ1内に位置付けられている、第4のコンテナ荷役車両200’’’’に、第1、第2、および/または第3のコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’により近接している(および噴煙、煙、または熱放出の源400により近接していることが予期される)、(矢印AR-3によって図示されるような)セルJ3まで移動するように命令している。第4のコンテナ荷役車両200’’’’が、セルJ3に進入する、また進入しているとき、第4のコンテナ荷役車両200’’’’の火災検出デバイスは、火災検出デバイスからマスタ制御システム800にデータを伝送する。マスタ制御システム800は、第1、第2、第3のコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’、200’’’’からの火災検出デバイスからのデータを処理する。合計4つのコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’、200’’’’が、噴煙、煙、または熱放出の源400を封入する四角形のポリゴンPAとして配列される。本設定は、噴煙、煙、または熱放出の源400に関する妥当な場所を確立するためにほぼ確実に十分である。しかしながら、4つのコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’、200’’’’では十分ではない、可能性が低い事象において、マスタ制御システム800は、火災検出デバイスを伴うさらなるコンテナ荷役車両200に、噴煙、煙、または熱放出の源400の予期される場所により近接して移動するように命令してもよい。
【0097】
前述の説明では、本発明による、自動倉庫システム、車両、および方法の種々の側面が、例証的実施形態を参照して説明されている。例えば、図の大部分において、保管グリッドのレールシステム上で動作するコンテナ荷役車両が、開示されているが、同一のシステムおよび設定が、送達レールシステム内の送達レール上で動作する送達車両にも提供されることが、明白である。したがって、説明は、限定的意味で解釈されることを意図していない。当業者に明白である、例証的実施形態の種々の修正および変形例、および本システムの他の実施形態が、以下の請求項によって定義されるような本発明の範囲内に存在すると見なされる。
【0098】
【表1-1】

【表1-2】
図1-1】
図1-2】
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6-1】
図6-2】
【外国語明細書】