(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169515
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】決済処理装置、決済処理方法、プログラム、決済処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20241128BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024159929
(22)【出願日】2024-09-17
(62)【分割の表示】P 2023099291の分割
【原出願日】2017-03-21
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】関根 瑞人
(72)【発明者】
【氏名】菅野 有香
(72)【発明者】
【氏名】北田 正人
(72)【発明者】
【氏名】江原 誉典
(72)【発明者】
【氏名】後藤 彩加
(57)【要約】
【課題】店舗利用者に対するサービスを向上させる決済処理装置、決済処理方法、プログラム、決済処理システムを提供する。
【解決手段】決済処理装置は、店舗利用者の識別情報が退店ゲートに入力されたことを検知する店舗利用検知部と、前記店舗利用検知部の検知した前記店舗利用者の識別情報に紐づいて記録される、当該店舗利用者が手に取った商品の識別情報および決済手法を特定し、当該特定した決済手法による前記商品の決済処理を行う決済処理部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗利用者の識別情報が店舗に設けられた退店ゲートに入力されたことを検知する店舗利用検知部と、
前記店舗利用検知部の検知した前記店舗利用者の識別情報に紐づいて記録される、当該店舗利用者が手に取った商品の識別情報および決済手法を特定し、当該特定した決済手法による前記商品の決済処理を行う決済処理部と、
を備える決済処理装置。
【請求項2】
前記決済処理部は、複数の決済手法のいずれかの決済手法を前記店舗利用者からの指示に基づいて特定する
請求項1に記載の決済処理装置。
【請求項3】
前記決済処理部は、前記店舗利用者の店舗利用後の前記指示に基づいて前記複数の決済手法のいずれかの決済手法を特定する
請求項2に記載の決済処理装置。
【請求項4】
前記決済処理部は、決済処理後に前記店舗利用者から前記複数の決済手法のうちのいずれかの決済手法の指示があった場合、前記決済処理を再度行う
請求項3に記載の決済処理装置。
【請求項5】
前記決済処理部は、前記店舗利用者の店舗利用中の前記指示に基づいて前記複数の決済手法のいずれかの決済手法を特定する
請求項2に記載の決済処理装置。
【請求項6】
前記決済処理部は、前記店舗利用者の店舗利用前の前記指示に基づいて前記複数の決済手法のいずれかの決済手法を特定する
請求項2に記載の決済処理装置。
【請求項7】
前記決済処理部は、決済金額からサービス金額を差し引いて決済処理を行う前記決済手法を特定する
請求項1から請求項6の何れか一項に記載の決済処理装置。
【請求項8】
決済処理装置が、店舗利用検知手段により店舗利用者の識別情報が店舗に設けられた退店ゲートに入力されたことを検知し、
決済処理装置が、前記店舗利用検知手段の検知した前記店舗利用者の識別情報に紐づいて記録される、当該店舗利用者が手に取った商品の識別情報および決済手法を特定し、当該特定した決済手法による前記商品の決済処理を行う
決済処理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
店舗利用者の識別情報が店舗に設けられた退店ゲートに入力されたことを検知する店舗利用検知手段、
前記店舗利用検知手段の検知した前記店舗利用者の識別情報に紐づいて記録される、当該店舗利用者が手に取った商品の識別情報および決済手法を特定し、当該特定した決済手法による前記商品の決済処理を行う決済処理手段、
として機能させるプログラム。
【請求項10】
店舗利用者の識別情報が店舗に設けられた退店ゲートに入力されたことを検知する店舗利用検知部と、
前記店舗利用検知部の検知した前記店舗利用者の識別情報に紐づいて記録される、当該店舗利用者が手に取った商品の識別情報および決済手法を特定し、当該特定した決済手法による前記商品の決済処理を行う決済処理部と、
を備える決済処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済処理装置、決済処理方法、プログラム、決済処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品購入時の決済手法としてはクレジットカードを利用して決済処理を行う場合や、クーポン券を提示した人物に割引を適用して決済処理を行う場合がある。特許文献1には関連する技術としてユーザが代表カードを用いて決済した際に、代表カード情報にマッチングされた提携社のマイレージ、スタンプ、またはクーポンを積み立てる、または決済に利用する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
商品を販売する店舗において決済の自動化が検討されている。このような店舗における決済の自動化の処理に関し、店舗利用の増加を期待して、店舗利用者に対するサービスを向上させる決済手法が求められている。
【0005】
そこでこの発明は、上述の課題を解決する決済処理装置、決済処理方法、プログラム、決済処理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、決済処理装置は、店舗利用者の店舗利用を動作検出センサから出力された動作検知信号に基づいて検知する店舗利用検知部と、前記店舗利用を検知した前記店舗利用者が退店したことを示す退店情報を受信すると、当該退店情報に含まれる前記店舗利用者の識別情報を取得し、当該店舗利用者の識別情報に紐づいて記録される、当該店舗利用者が手に取った商品の識別情報をデータベースから取得し、前記店舗利用者に関する決済手法を特定し、当該特定した決済手法による前記商品の決済処理を行い、当該決済処理で支払う決済金額を含む決済確認ページ情報を前記店舗利用者の端末へ送信する決済処理部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、決済処理方法は、決済処理装置が、店舗利用者の店舗利用を動作検出センサから出力された動作検知信号に基づいて検知し、前記決済処理装置が、前記店舗利用を検知した前記店舗利用者が退店したことを示す退店情報を受信すると、当該退店情報に含まれる前記店舗利用者の識別情報を取得し、当該店舗利用者の識別情報に紐づいて記録される、当該店舗利用者が手に取った商品の識別情報をデータベースから取得し、前記店舗利用者に関する決済手法を特定し、当該特定した決済手法による前記商品の決済処理を行い、当該決済処理で支払う決済金額を含む決済確認ページ情報を前記店舗利用者の端末へ送信することを特徴とする。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、プログラムは、コンピュータを、店舗利用者の店舗利用を動作検出センサから出力された動作検知信号に基づいて検知する店舗利用検知手段、前記店舗利用を検知した前記店舗利用者が退店したことを示す退店情報を受信すると、当該退店情報に含まれる前記店舗利用者の識別情報を取得し、当該店舗利用者の識別情報に紐づいて記録される、当該店舗利用者が手に取った商品の識別情報をデータベースから取得し、前記店舗利用者に関する決済手法を特定し、当該特定した決済手法による前記商品の決済処理を行い、当該決済処理で支払う決済金額を含む決済確認ページ情報を前記店舗利用者の端末へ送信する決済処理手段、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、店舗利用者に対するサービスを向上させる決済手法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】決済処理装置を備えた店舗システムの概略図である。
【
図4】決済処理装置の処理フローを示す第一の図である。
【
図5】決済処理装置の処理フローを示す第二の図である。
【
図6】決済処理装置の処理フローを示す第三の図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態による決済処理装置を図面を参照して説明する。
図1は同実施形態による決済処理装置を備えた店舗システムの概略図である。
この図で示すように、決済処理装置1は店舗20の店内に設けられた各装置と通信接続される。店舗内にはたとえば入退ゲート2が設けられる。店舗20には商品棚21が複数設けられる。商品棚21には商品が並べられている。
【0012】
本実施形態による店舗システム100で管理される店舗20は店舗利用者が入退ゲート2を通って入店または退店する構造となっている。店舗20には店員は常駐していなくてよい。店舗利用者は商品棚21から商品を手に取り、入退ゲート2を通って退店する。店舗利用者が入退ゲート2を通って退店する際、店内の何れかの装置が店舗利用者の識別情報、その店舗利用者が持ち去った商品の識別情報等を決済処理装置1へ通知する。決済処理装置1は受信した店舗利用者の識別情報と商品の識別情報とに基づいて、自動的に決済処理を行う。
【0013】
図2は決済処理装置のハードウェア構成図である。
決済処理装置1は、
図2で示すようにCPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Solid State Drive)104、インタフェース105、通信モジュール106の各ハードウェア構成を一例として備える。
【0014】
図3は決済処理装置の機能ブロック図である。
決済処理装置1のCPU101は決済処理プログラムを実行する。これにより決済処理装置1には制御部11、店舗利用検知部12、決済処理部13の各機能が備わる。
また
図3に示すように決済処理装置1はデータベース10と接続される。また決済処理装置1は第一通信ネットワーク6を介して入退ゲート2、カメラ3、商品検知センサ4などの店舗20内に備わる各装置と通信接続される。第一通信ネットワーク6は例えば決済処理装置1と店舗20内の各装置とを繋ぐ専用の通信ネットワークである。入退ゲート2、カメラ3、商品検知センサ4は店舗20に設けられる。決済処理装置1はまた店舗利用者が携帯する端末5と第二通信ネットワーク7を介して通信接続される。第二通信ネットワーク7は携帯電話網やインターネットである。
【0015】
本実施形態による決済処理装置1は、店舗利用者の店舗利用を動作検出センサから出力された動作検知信号に基づいて検知する。なお店舗利用とは店舗利用者が店舗に入店したことと定義されてよい。また店舗利用前とは店舗利用者の入店前、店舗利用後とは店舗利用者の退店後、店舗利用中とは店舗利用者が店舗内に居る際、とそれぞれ定義されてよい。そして決済処理装置1は、店舗利用者に関する複数の決済手法のいずれかの決済手法を特定し、当該特定した決済手法による決済処理を行う。本実施形態における複数の決済手法は、電子クーポンを使用した決済、電子チケットを使用した決済、ポイント還元サービスを利用した決済、電子マネーによる決済などであってよい。電子クーポンは電子割引クーポン、電子値引きクーポン、ポイント還元クーポン、ポイント付与アップクーポンなどであってよい。
【0016】
次に決済処理装置1の購入商品検出処理について説明する。
店舗利用者は入退ゲート2を通過する際、端末5に表示したバーコード画像を入退ゲート2に設けられたバーコードリーダに翳す。これにより入退ゲート2はバーコード画像を読み取り、当該バーコードが示す店舗利用者の識別情報を決済処理装置1へ出力する。入退ゲート2は端末5と無線通信により接続してバーコードが示す店舗利用者の識別情報を自動的に端末5から受信して決済処理装置1へ出力してもよい。カメラ3は店舗利用者を撮影した画像や動画像を決済処理装置1へ出力する。決済処理装置1の店舗利用検知部12は一例としては、店舗利用者を撮影した画像や動画像に基づいて入店した時刻、店舗利用者の動いた軌跡、その軌跡に基づいて退店した時刻を検出する処理を行う。店舗利用検知部12は店舗利用者の識別情報を受信した時刻と、入店または退店した時刻と、店舗利用者の軌跡(店舗内の座標と、その座標に店舗利用者がいる時刻)によって、店舗利用者の識別情報と、入店時刻、退店時刻、軌跡を対応付けてデータベース10へ記録する。
【0017】
商品検知センサ4は例えば商品棚21に陳列した商品ごとに設置されている。商品検知センサ4は例えば店舗利用者が商品を手に取った場合にはその商品の識別情報と商品棚21におけるその商品の店舗内の座標とを含む商品取得信号を決済処理装置1へ出力する。店舗利用検知部12は店舗利用者の軌跡が示す各座標と時刻の対応関係と、商品検知センサ4から受信した商品取得信号の商品の識別情報と座標との対応関係に基づいて、店舗利用者の識別情報と商品の識別情報を紐づけてデータベース10へ記録する。
【0018】
商品検知センサ4は商品が商品棚21に戻された場合にはその商品の識別情報と商品棚21におけるその商品の店舗内の座標とを含む商品返品信号を決済処理装置1へ出力する。店舗利用検知部12は店舗利用者の軌跡が示す各座標と時刻の対応関係と、商品検知センサ4から受信した商品返品信号の商品の識別情報と座標との対応関係に基づいて、データベース10に記録されている店舗利用者の識別情報と商品の識別情報の紐づけを解除する。
【0019】
これにより、決済処理装置1は店舗利用者がどの商品を手に取って、どの商品を商品棚21に戻したかの情報を記憶することができる。また店舗利用者は退店時に入退ゲート2を通過する際、端末5に表示したバーコード画像を入退ゲート2に設けられたバーコードリーダに翳す。これにより入退ゲート2はバーコード画像を読み取り、当該バーコードが示す店舗利用者の識別情報を決済処理装置1へ出力する。決済処理装置1は店舗利用者が入退ゲート2を通って退店した際にデータベース10に記録されている当該店舗利用者の識別情報と、商品の識別情報との関係に基づいて、店舗利用者の購入商品を自動で検出することができる。決済処理装置1はデータベース10に記録されている店舗利用者の識別情報と、商品の識別情報と、店舗利用者の決済用のクレジットカード情報などを用いて決済処理を自動で行うことができる。なお店舗利用者の店舗20への入店から退店までの店舗20内の各装置の上記処理や決済処理装置1の上記処理は一例であって、他の処理によって、店舗利用者が購入した商品を検出する処理が行われるようにしてもよい。
【0020】
上記した入退ゲート2、カメラ3、商品検知センサ4はそれぞれ、動作検出センサの一態様である。決済処理装置1は、店舗利用者の店舗利用を入退ゲート2、カメラ3、商品検知センサ4などの動作検出センサから出力された動作検知信号に基づいて検知している。なお端末5についても、例えば店舗内に設置されている端末であれば、当該端末5に触れることにより人の来店を検知することができるため、店舗利用者の店舗利用を検出するための動作検出センサと定義することができる。また店舗利用者が携帯する端末5も店舗利用者の店舗利用を検出するための動作検出センサと定義することができる。例えば、端末5を利用してクーポン情報や支払手法を選択し決済処理装置1へ送信することは店舗に来店することを特定するための行為である。したがって店舗利用者が携帯する端末5も店舗利用者の店舗利用を検出するための動作検出センサと定義することもできる。
【0021】
(第一の実施形態)
図4は決済処理装置の処理フローを示す第一の図である。
以下、決済手法決定処理の第一の例について説明する。
上述の購入商品検出処理が行われる一方、決済処理装置1は決済手法決定処理を行う。具体的には、決済処理部13は入退ゲート2から店舗利用者の退店情報を受信する(ステップS401)。決済処理部13は退店情報から店舗利用者の識別情報を取得する(ステップS402)。決済処理部13は店舗利用者の識別情報に紐づく商品の識別情報をデータベース10から取得し、その店舗利用者の決済金額を算出する(ステップS403)。決済処理部13は算出した決済金額に基づいて決済処理を行う(ステップS404)。
【0022】
決済処理部13は当該店舗利用者の識別情報に関連付けてデータベース10に記録されている当該店舗利用者のメールアドレスを取得する。決済処理部13は店舗利用者の決済金額を含む電子レシートを生成し、その電子レシートを含む決済確認ページの情報を、取得したメールアドレスへ宛てて送信する(ステップS405)。当該メールアドレスへ送信された決済確認ページは店舗利用者が保持する端末5で閲覧することができる。決済処理部13はプッシュ配信により決済確認ページを端末5に送信してもよい。
【0023】
店舗利用者の操作に基づいて決済確認ページの情報を取得した端末5は決済確認ページを表示する。決済確認ページには支払手法変更ボタンが表示される。店舗利用者が端末5に対して支払手法変更ボタンの押下を操作すると、端末5は支払手法変更ページの取得要求を決済処理装置1へ送信する。決済処理装置1はウェブサーバの機能を有するウェブサーバ装置を備えるものであってよい。この場合、決済処理装置1は支払手法変更ページの取得要求を受信する(ステップS406)。決済処理装置1は支払手法変更ページの情報を端末5へ送信する(ステップS407)。端末5は支払手法変更ページを画面に表示する。店舗利用者は端末5に表示された支払手法変更ページを用いてクーポン使用指示や、支払方法変更指示を行うことができる。端末5は支払手法変更ページにおける店舗利用者の操作に基づいてクーポン使用指示情報や、支払方法変更指示情報を決済処理装置1へ送信する。決済処理装置1の決済処理部13はウェブサーバ装置を介してクーポン使用指示情報または支払方法変更指示情報を受信する(ステップS408)。端末5に表示される支払手法変更ページには、上述した情報だけでなく、クーポン、ポイント、チケット(バウチャー)及び電子マネーなどを用いた決済手法のうち、特定の決済手法を使用する意思確認が可能な画面や使用するポイント数を指定する(入力する)ことが可能な画面を表示させてもよい。或いは、決済処理部13は、店舗利用中に、店舗利用者が端末5を利用して電子クーポンや電子チケット等を閲覧したことを端末5から送信された情報に基づいて判定する。決済処理部13は、その判定結果に基づいて特定の決済手法を使用する意思確認がなされたと判断して、判定結果に対応する決済手法を特定してもよい。
【0024】
クーポン使用指示情報には店舗利用者の識別情報や、クーポンの識別情報が含まれてよい。支払方法変更指示情報には店舗利用者の識別情報や、変更先のクレジットカード番号などが含まれてよい。決済処理部13はウェブサーバ装置からこれらの情報を取得する。決済処理部13は取得したクーポン使用指示情報や、支払手法変更指示情報に基づいて、決済方法を変更する(ステップS409)。この決済方法の決定は、複数の決済手法のいずれかの決済手法を、店舗利用者の端末5に対する指示に基づいて特定する一例である。
【0025】
具体的には決済処理部13はクーポン使用指示情報を取得した場合、クーポンの識別情報に基づいてサービス金額をデータベース10から取得する。決済処理部13はステップS403で算出した決済金額からサービス金額を差し引いて、決済処理を再度行う(ステップS410)。決済処理とは店舗利用者のクレジット番号に基づくクレジットカード会社への請求処理を含んでよい。決済処理部13は支払方法変更指示情報を取得した場合には、支払方法変更指示情報に含まれる変更先のクレジットカード番号などの情報を用いて決済処理を行う。なお、決済処理部13は、先にステップS403において算出した決済金額で決済処理を行い、その後、クーポン使用指示や支払方法変更指示を受けた場合には、既に行った決済処理をキャンセルして一旦返金処理を行い、再度、クーポンの使用や支払方法の変更に基づく決済処理を行うようにしてもよい。決済方法の変更は、決済処理後に、例えば、所定の時間内に可能とすることが好ましいが、これに限定されない。
【0026】
決済処理部13は、決済処理後において使用可能なクーポンの情報を端末5に送信するようにしてもよい。上記処理の他、例えば決済処理部13は決済処理後に、所定期間内に店舗利用者が追加購入することにより、使用可能なクーポン情報を端末5へ送信するようにしてもよい。例えば当該クーポン情報は、金額が指定されておりその金額分の追加購入を行った場合にサービス金額を差し引くクーポンを示す情報であってよい。より具体的に、例えば、当該クーポン情報には、「あと、××円購入すると○○クーポンが使用することができます」など、利用者の購買意欲を高めることが可能な各種情報を含んでいてもよい。
【0027】
上述の処理によれば決済処理装置1は店舗利用者が店舗20を退店した後に、店舗利用者の要求に応じて決済手法を変更することができる。また上述の決済処理装置1によれば店舗利用者の端末5に配信されるクーポン情報の利用に基づく、決済処理後の決済金額からのサービス料金の割引を行うことができる。このように店舗における決済の自動化の処理に関し、店舗利用の増加を期待して、店舗利用者に対するサービスを向上させる決済手法を提供することができる。
【0028】
(第二の実施形態)
図5は決済処理装置の処理フローを示す第二の図である。
以下決済手法決定処理の第二の例について説明する。
上述の購入商品検出処理が行われる一方、決済処理装置1は決済手法決定処理を行う。具体的には、店舗利用者が、店舗20への店舗利用前または来店時など決済処理が行われる前に端末5を利用し、決済処理装置1に備わるウェブサーバ装置にアクセスする。決済処理装置1に備わるウェブサーバ装置は、支払手法指定ページの情報を端末5へ送信する(ステップS501)。端末5は支払手法指定ページを画面に表示する。店舗利用者は端末5に表示された支払手法指定ページを用いてクーポン使用指示や、支払方法指定指示を行うことができる。端末5は支払手法指定ページにおける店舗利用者の操作に基づいてクーポン使用指示情報や、支払方法指定指示情報を決済処理装置1へ送信する。決済処理装置1の決済処理部13はウェブサーバ装置を介してクーポン使用指示情報や、支払方法変更指示情報を受信する(ステップS502)。
【0029】
クーポン使用指示情報には店舗利用者の識別情報や、クーポンの識別情報が含まれてよい。支払方法変更指示情報には店舗利用者の識別情報や、変更先のクレジットカード番号などが含まれてよい。決済処理部13は取得したクーポン使用指示情報や、支払手法変更指示情報に基づいて、決済方法を決定する(ステップS503)。この決済方法の決定は、複数の決済手法のいずれかの決済手法を店舗利用者の端末5に対する操作(指示)に基づいて特定する一例である。
【0030】
なお決済処理部13はクーポン使用指示情報を受信した後に、所定時間以内に、当該店舗利用者の識別情報を示す入店情報を入退ゲート2から受信した場合や、当該店舗利用者の決済金額を算出した場合に、クーポン使用指示情報に基づいた決済方法の決定を行うようにしてもよい。この場合、店舗利用者がクーポン情報を端末5で閲覧してから所定時間内に商品を購入したことになるため、店舗利用者の端末5に配信したクーポン情報が閲覧された結果、商品が購入されたことが明らかである。つまり、クーポン情報が店舗利用者への販売拡大の効果に繋がったことが分かる場合に、決済処理部13はクーポン使用指示情報に基づいた決済方法の決定を行うようにしてよい。
【0031】
決済処理部13はステップS503で決定した決済方法を用いて決済処理を行う(ステップS504)。具体的には決済処理部13はクーポン使用指示情報を取得した場合、クーポンの識別情報に基づいてサービス金額をデータベース10から取得する。決済処理部13はステップS403で算出した決済金額からサービス金額を差し引いて、決済処理を行う。決済処理部13は支払方法指定指示情報を取得した場合には、変更先のクレジットカード番号などの情報を用いて決済処理を行う。
【0032】
上述の処理において端末5が店舗20に設置された端末であり、店舗利用者はその端末5を利用してクーポン使用指示情報や、支払方法変更指示情報を送信するようにしてもよい。
【0033】
上述の処理によれば決済処理装置1は店舗利用者が店舗利用前や店舗利用後に、店舗利用者の要求に応じて決済手法を決定することができる。また上述の決済処理装置1によれば店舗利用者の端末5に配信されるクーポン情報の利用に基づく、決済処理後の決済金額からのサービス料金の割引を行うことができる。このように店舗における決済の自動化の処理に関し、店舗利用の増加を期待して、店舗利用者に対するサービスを向上させる決済手法を提供することができる。
【0034】
(第三の実施形態)
図6は決済処理装置の処理フローを示す第三の図である。
以下、決済手法決定処理の第三の例について説明する。
上述の購入商品検出処理が行われる一方、決済処理装置1は決済手法決定処理を行う。具体的には、店舗利用者が、店舗20への店舗利用前または来店時、店舗利用中など、決済処理が行われる前に端末5を利用し、決済処理装置1に備わるウェブサーバ装置にアクセスする。決済処理装置1に備わるウェブサーバ装置は、割引利用ページの情報を端末5へ送信する(ステップS601)。端末5は割引利用ページを画面に表示する。店舗利用者は端末5に表示された割引利用ページにおいてクーポン番号や、店舗利用者の識別情報(会員番号など)を示すバーコードなどの2次元コード情報を端末5に表示させる。店舗利用者は利用するクーポンの特定や、利用するポイント数などを端末5に表示されている割引利用ページにおいて設定してもよい。この場合、端末5が画面に表示する割引利用ページには、店舗利用者の識別情報(会員番号など)、クーポン番号、利用するポイント数などを示すバーコードなどの2次元コード情報を端末5に表示させる。店舗利用者は端末5に表示した2次元コード情報を、入退ゲート2や店内に備えられたバーコードリーダに翳す。これによりバーコードリーダは、2次元コードを読み取り、当該2次元コードが示す店舗利用者の識別情報や、クーポン番号、割引に利用されるポイント数などを含む割引決済指示を決済処理装置1へ出力する。決済処理部13は割引決済指示を受信する(ステップ602)。
【0035】
決済処理部13は割引決済指示を取得した場合、クーポンの識別情報や店舗利用者の識別情報(会員番号)、クーポン番号、利用するポイント数等に基づいてサービス金額をデータベース10から取得する。決済処理部13はステップS403で算出した決済金額からサービス金額を差し引いて、決済処理を行う(ステップS603)。この決済方法の決定は、複数の決済手法のいずれかの決済手法を店舗利用者の端末5に対する操作(指示)に基づいて特定する一例である。
【0036】
上述の処理によれば決済処理装置1は店舗利用者が店舗20に入店する前や入店した後に、店舗利用者の要求に応じて割引金額を適用した決済手法を決定することができる。また上述の決済処理装置1によれば店舗利用者の端末5に配信されるクーポン情報の利用に基づく、決済処理後の決済金額からサービス料金の割引を行うことができる。このように店舗における決済の自動化の処理に関し、店舗利用の増加を期待して、店舗利用者に対するサービスを向上させる決済手法を提供することができる。
【0037】
図7は決済処理装置の最小構成を示す図である。
決済処理装置1は少なくとも店舗利用検知部12と決済処理部13とを備えればよい。
【0038】
上述の決済処理装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、決済処理装置に上述した各処理を行わせるためのプログラムは、当該決済処理装置のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムを決済処理装置のコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0039】
また、上記プログラムは、前述した各処理部の機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0040】
1・・・決済処理装置
2・・・入退ゲート
3・・・カメラ
4・・・商品検知センサ
5・・・端末
10・・・データベース
11・・・制御部
12・・・店舗利用検知部
13・・・決済処理部
20・・・店舗
21・・・商品棚
101・・・CPU
102・・・ROM
103・・・RAM
104・・・HDD
105・・・インタフェース
106・・・通信モジュール