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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169681
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】静電容量型入力装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 25/00 20060101AFI20241128BHJP
   H01H 13/00 20060101ALI20241128BHJP
   H01H 19/00 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H01H25/00 E
H01H13/00 B
H01H19/00 Y
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024166549
(22)【出願日】2024-09-25
(62)【分割の表示】P 2021157451の分割
【原出願日】2021-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】000190116
【氏名又は名称】信越ポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 亮
(57)【要約】
【課題】回転ダイアルや押しボタンを有する扱いやすいスイッチを備えることと、静電容量式のタッチセンサが簡便な設計で併用されることが両立された静電容量型入力装置を提供することを目的とする。
【解決手段】操作パネルと、操作パネルの裏面側に取り付けられたセンサシートと、回転ダイアルおよび押しボタンの少なくとも一方を含むスイッチとを備える静電容量型入力装置において、センサシートの基材シートには、操作パネルの表面へのタッチ操作を静電容量の変化によって検出するためのタッチセンサ電極と、スイッチへのスイッチ操作を静電容量の変化によって検出するための検出電極とが設けられ、スイッチには、スイッチ操作によって検出電極との距離が変化する導電体が設けられ、前記検出電極と前記導電体との距離の変化による静電容量の変化からスイッチへのスイッチ操作が検出される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作パネルと、前記操作パネルの裏面側に取り付けられたセンサシートと、前記操作パネルに設けられ、回転ダイアルおよび押しボタンの少なくとも一方を含むスイッチと、を備える静電容量型入力装置であって、
前記センサシートは、樹脂製の基材シートと、前記基材シートに設けられ、前記操作パネルの表面へのタッチ操作を静電容量の変化によって検出するためのタッチセンサ電極と、前記基材シートに設けられ、前記スイッチへのスイッチ操作を静電容量の変化によって検出するための検出電極と、前記タッチセンサ電極および前記検出電極にそれぞれ接続された回路配線と、を備え、
前記スイッチは、スイッチ操作によって前記検出電極との距離が変化する導電体を備え、
前記検出電極と前記導電体との距離の変化による静電容量の変化から前記スイッチへのスイッチ操作が検出され、
前記スイッチが、回転ダイアルを備えるダイアルスイッチを含み、
前記回転ダイアルに第1導電体が設けられ、前記センサシートにおける前記回転ダイアルの裏側の位置に、前記回転ダイアルの回転軸周りに等しい間隔をあけて、それぞれ等しい面積を有する複数の第1検出電極が配置され、
前記複数の第1検出電極のそれぞれは、前記回転軸に対して等しい間隔をもって配置され、
前記回転軸は、回転可能に固定されており、
前記第1導電体と各々の前記第1検出電極との距離の変化による静電容量の変化から前記回転ダイアルが回転されたことが検出される、静電容量型入力装置。
【請求項2】
前記パネルの表面側から見て、前記第1導電体は前記回転軸回りに配置された複数の第1検出電極と順次重なる、請求項1に記載の静電容量型入力装置。
【請求項3】
前記スイッチが、押しボタンを備える押しボタンスイッチを含み、
前記押しボタンに第2導電体が設けられ、前記センサシートにおける前記押しボタンの裏側の位置に第2検出電極が配置され、
前記第2導電体が前記第2検出電極に近づくことによる静電容量の変化から前記押しボタンが押されたことが検出される、請求項1または2に記載の静電容量型入力装置。
【請求項4】
前記スイッチが、筒状の回転ダイアルの内側に押しボタンが設けられた複合スイッチを含み、
前記回転ダイアルに第3導電体が設けられ、前記押しボタンに第4導電体が設けられ、
前記センサシートにおける前記回転ダイアルの裏側の位置に、前記回転ダイアルの回転軸周りに間隔をあけて複数の第3検出電極が配置され、
前記センサシートにおける前記押しボタンの裏側の位置に第4検出電極が配置され、
前記第3導電体と各々の前記第3検出電極との距離の変化による静電容量の変化から前記複合スイッチの回転ダイアルが回転されたことが検出され、前記第4導電体が前記第4検出電極に近づくことによる静電容量の変化から前記複合スイッチの押しボタンが押されたことが検出される、請求項1~3のいずれか一項に記載の静電容量型入力装置。
【請求項5】
前記操作パネルが、その表面に入力者が指でタッチ操作するための意匠が施されている加飾パネルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の静電容量型入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量型入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用の電子機器等の様々な分野において、操作面への指の接触や近接による静電容量の変化から操作面へのタッチ操作を検知するタッチセンサを備える静電容量型入力装置が用いられている。このようなタッチセンサは、例えば樹脂製で可撓性を有する基材シートにタッチセンサ電極が設けられたセンサシートが、操作パネルの裏面側(制御基板側)に取り付けられることによって実装される。
【0003】
操作パネルには、ダイアルスイッチや押しボタンスイッチ等の物理スイッチが設けられることも多い。ダイアルスイッチとしては、例えば、スイッチが回転されたことをロータリーエンコーダによって検出するものが知られている(特許文献1)。しかし、このような物理スイッチは静電容量式のタッチセンサとは検出方式が異なるため、それらを同じ制御基板に実装しようとすると設計が複雑になる。特に操作パネルに曲面が含まれる場合には、高い組み付け精度も要求されるため、入力装置の製造難易度が非常に高くなる。
【0004】
特許文献2には、操作パネルの操作面に、複数のセンサー部を操作部の中心を囲うように互いに間隔をあけて配置し、それら複数のセンサー部をなぞる指の円運動を静電容量の変化によって検出するダイアルスイッチが開示されている。しかし、このような操作面の操作面をなぞるダイアルスイッチは操作感が悪いため、利用者には物理的な回転ダイアル(回転体)を備えるダイアルスイッチの方が扱いやすく好まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭52-142411号公報
【特許文献2】特開平6-111695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような事情を鑑みて、回転ダイアルや押しボタンを有する扱いやすいスイッチを備えることと、静電容量式のタッチセンサが簡便な設計で併用されることが両立された静電容量型入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の態様を含む。
[1]操作パネルと、前記操作パネルの裏面側に取り付けられたセンサシートと、前記操作パ ネルに設けられ、回転ダイアルおよび押しボタンの少なくとも一方を含むスイッチと、を 備える静電容量型入力装置であって、
前記センサシートは、樹脂製の基材シートと、前記基材シートに設けられ、前記操作パネルの表面へのタッチ操作を静電容量の変化によって検出するためのタッチセンサ電極と、前記基材シートに設けられ、前記スイッチへのスイッチ操作を静電容量の変化によって 検出するための検出電極と、前記タッチセンサ電極および前記検出電極にそれぞれ接続された回路配線と、を備え、
前記スイッチは、スイッチ操作によって前記検出電極との距離が変化する導電体を備え、
前記検出電極と前記導電体との距離の変化による静電容量の変化から前記スイッチへのスイッチ操作が検出される、静電容量型入力装置。
[2]前記パネルの表面側から見て、前記第1導電体は前記回転軸回りに配置された複数の第1検出電極と順次重なる、[1]に記載の静電容量型入力装置。
[3]前記スイッチが、押しボタンを備える押しボタンスイッチを含み、
前記押しボタンに第2導電体が設けられ、前記センサシートにおける前記押しボタンの裏側の位置に第2検出電極が配置され、
前記第2導電体が前記第2検出電極に近づくことによる静電容量の変化から前記押しボタンが押されたことが検出される、[1]または[2]に記載の静電容量型入力装置。
[4]前記スイッチが、筒状の回転ダイアルの内側に押しボタンが設けられた複合スイッチを含み、
前記回転ダイアルに第3導電体が設けられ、前記押しボタンに第4導電体が設けられ、
前記センサシートにおける前記回転ダイアルの裏側の位置に、前記回転ダイアルの回転軸周りに間隔をあけて複数の第3検出電極が配置され、
前記センサシートにおける前記押しボタンの裏側の位置に第4検出電極が配置され、
前記第3導電体と各々の前記第3検出電極との距離の変化による静電容量の変化から前記複合スイッチの回転ダイアルが回転されたことが検出され、前記第4導電体が前記第4検出電極に近づくことによる静電容量の変化から前記複合スイッチの押しボタンが押されたことが検出される、[1]~[3]のいずれかに記載の静電容量型入力装置。
[5]前記操作パネルが、その表面に入力者が指でタッチ操作するための意匠が施されている加飾パネルである、[1]~[4]のいずれかに記載の静電容量型入力装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、回転ダイアルや押しボタンを有する扱いやすいスイッチを備えることと、静電容量式のタッチセンサが簡便な設計で併用されることが両立された静電容量型入力装置を提供することができる。
【0009】
本発明はSDGs目標12「つくる責任 つかう責任」に資すると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態の一例の静電容量型入力装置を操作パネル側から見た模式図である。
図2図1の静電容量型入力装置のI-I断面図である。
図3図1の静電容量型入力装置に用いたセンサシートの実装前の平面状態を示した平面図である。
図4図3のセンサシートを実装時の立体的な形状にした様子を示した斜視図である。なお、図4は便宜的に回路配線を省略して示している。
図5】第1検出電極を用いて回転ダイアルのスイッチ操作を検出する態様を説明する模式図である。
図6図1の静電容量型入力装置のII-II断面図である。
図7】複合スイッチが設けられた静電容量型入力装置の一例を示した断面図である。
図8】複合スイッチおよびセンサシートの設置態様の他の例を示した断面図である。
図9】操作パネルの裏面側に樹脂板を取り付ける態様の一例を示した断面図である。
図10】操作パネルの裏面側に樹脂板を取り付ける態様の他の例を示した断面図である。
図11】静電容量型入力装置の他の例を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書および特許請求の範囲において、「~」で示す数値範囲の下限値および上限値はその数値範囲に含まれるものとする。
以下、本発明の静電容量型入力装置の実施形態の一例について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において例示される図の寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
【0012】
図1および図2に示すように、本実施形態の静電容量型入力装置100(以下、単に「入力装置100」とも記す。)は、操作パネル10と、センサシート20と、ダイアルスイッチ30と、押しボタンスイッチ40と、制御基板50と、を備えている。
センサシート20は、操作パネル10の裏面10b側に取り付けられている。ダイアルスイッチ30と押しボタンスイッチ40は、操作パネル10の表面10a側から物理的に操作できるように操作パネル10に設けられている。制御基板50は、センサシート20の操作パネル10とは反対側に配置されている。
【0013】
操作パネル10としては、特に限定されず、例えば、例えば、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂等からなる樹脂板、ガラス板を例示できる。
操作パネル10の平均厚さは、0.05~10mmが好ましく、2~5mmがより好ましい。操作パネル10の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、充分な強度が得られやすい。操作パネル10の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、入力装置100が過度に厚くなることを抑制しやすい。
【0014】
操作パネル10は、入力者が指でタッチ操作するための意匠が施された加飾層が表面(操作面)10aに設けられている加飾パネルであってもよい。加飾層は、装飾、文字、図形、記号、絵柄、これらの組み合わせ、あるいはこれらと色彩との組み合わせによる任意の装飾が施された層である。加飾層は、例えば印刷によって形成できる。
図1に示す例では、操作パネル10の表面10aにおけるタッチ操作を行う部分に、複数の矢印が示された加飾層12が形成されている。なお、操作パネル10は、加飾層を有しないものであってもよい。
【0015】
センサシート20の実装前の平面状態を図3に示す。
センサシート20は、樹脂製の基材シート21と、タッチセンサ電極22と、第1検出電極23と、第2検出電極24と、回路配線25と、を備えている。
【0016】
基材シート21の平面視形状は、特に限定されず、操作パネル10におけるダイアルスイッチ30、押しボタンスイッチ40、およびタッチ操作領域の配置に応じて適宜設計することができる。
【0017】
図3に示す例の基材シート21は、本体部21Aと、突出部21Bと、帯状部21Cと、を有する。本体部21Aは横長の長方形状である。突出部21Bは、横長の長方形状であり、本体部21Aの第1の長辺21aにおける長さ方向(図2のX方向)の中央から第1の短辺21c寄りの位置までの部分から、本体部21Aの幅方向(図2のY方向)に突き出るように設けられている。帯状部21Cは、本体部21Aの第1の短辺21cにおける第1の長辺21a側の部分から長さ方向(X方向)に突出するように設けられている。
基材シート21の本体部21Aにおける第1の長辺21a寄りの部分には、長さ方向の中央付近から第1の短辺21c近傍まで、長さ方向(X方向)に沿って直線的なスリット26が形成されている。
【0018】
基材シート21の本体部21Aにおけるスリット26よりも第2の長辺21b側の領域には、4つのタッチセンサ電極22が長さ方向に間隔をあけて直線的に並んで設けられている。基材シート21の本体部21Aにおけるスリット26よりも第2の短辺21d側の領域には、円形状の開口27が形成されており、複数の第1検出電極23が開口27の周りを囲うように互いに間隔をあけて設けられている。基材シート21の本体部21Aにおけるスリット26よりも第1の長辺21a側で、かつ突出部21Bが設けられている領域には、3つの第2検出電極24が長さ方向に間隔をあけて直線的に並んで設けられている。
4つのタッチセンサ電極22、複数の第1検出電極23、および3つの第2検出電極24は、それぞれが回路配線25によって帯状部21Cの先端部分の接続端子28と電気的に接続されている。
【0019】
センサシート20は、スリット26を利用して部分的に山折りおよび谷折りすることによって立体形状にすることができる。具体的には、基材シート21のスリット26よりも第1の長辺21a側の帯状部21C寄りの部分を、図3に示す山折り線29aと谷折り線29bでそれぞれ山折りおよび谷折りする。また、基材シート21のスリット26よりも第2の長辺21b側におけるタッチセンサ電極22と第1検出電極23との間の部分を、図3に示す山折り線29aと谷折り線29bでそれぞれ山折りおよび谷折りする。すなわち、図4に示すように、基材シート21におけるスリット26の両端側でそれぞれ山折りと谷折りを行い、基材シート21のタッチセンサ電極22が設けられている領域を立ち上げる。これにより、基材シート21は、タッチセンサ電極22が設けられている領域と、第1検出電極23および第2検出電極24が設けられている領域との高さが異なるような段差を有する立体的な形状となる。
【0020】
図2に示すように、このような立体的な形状とされたセンサシート20のうち、タッチセンサ電極22が設けられている領域が操作パネル10の裏面10bに貼り付けられる。
そして、基材シート21の帯状部21Cが制御基板50側へと湾曲され、接続端子28が制御基板50の端子接続部に接続される。これにより、各々のタッチセンサ電極22、第1検出電極23および第2検出電極24は、制御基板50上に設けられた図示しない静電容量検知部と電気的に接続される。
【0021】
また、センサシート20における第1検出電極23および第2検出電極24が設けられている領域は制御基板50に取り付けられている。入力装置100では、センサシート20の第1検出電極23および第2検出電極24が設けられている領域は操作パネル10から離間した状態になっており、その空間を利用してダイアルスイッチ30および押しボタンスイッチ40が設けられる。これにより、ダイアルスイッチ30および押しボタンスイッチ40の操作パネル10から突き出た部分を低くすることができる。
【0022】
基材シート21を構成する樹脂としては、可撓性を有する基材シートとなるものであればよく、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、PC、アクリル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、トリアセチルセルロースを例示できる。基材シート21を構成する樹脂は、1種でもよく、2種以上でもよい。
【0023】
基材シート21の平均厚さは、10~250μmが好ましく、25~188μmがより好ましい。基材シート21の平均厚さが前記範囲の下限値以上であれば、充分な強度を確保しやすい。基材シート21の平均厚さが前記範囲の上限値以下であれば、センサシート20を容易に薄型化できる。
【0024】
タッチセンサ電極22は、操作パネル10の表面10aへのタッチ操作を静電容量の変化によって検出するための電極である。入力装置100では、センサシート20が有する各々のタッチセンサ電極22は、操作パネル10における加飾層12が形成された領域の裏側に配置されている。この例では、操作パネル10の加飾層12が形成された領域を矢印の向きに指でなぞるタッチ操作を、互いに間隔をあけて直線的に並んだ4つのタッチセンサ電極22の静電容量の変化から検出することができる。
【0025】
タッチセンサ電極22の平面視形状は、この例では矢印形状であるが、限定されるものではなく、矩形、三角形、円形等であってもよい。
タッチセンサ電極22としては、公知の電極を使用することができ、自己容量方式であってもよく、相互容量方式であってもよい。相互容量方式のタッチセンサ電極22の態様としては、特に限定されず、例えば、ベタ電極や、櫛歯電極を例示できる。自己容量方式のタッチセンサ電極22の態様としては、特に限定されず、例えば、ベタ電極や、ダイヤモンドパターンを例示できる。
【0026】
タッチセンサ電極22としては、例えば、透明導電膜を使用できる。
透明導電膜としては、例えば、導電性高分子を含む膜、導電性ナノワイヤーを含む膜、金属粒子又は導電性金属酸化物粒子を含む膜、カーボンを含む膜、金属蒸着法によって形成された金属蒸着膜を例示でき、曲げ耐性に優れる点で導電性高分子を含む膜が好ましい。
【0027】
導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンを例示でき、ポリチオフェンが好ましく、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)にポリスチレンスルホン酸をドープしたものが特に好ましい。
導電性ナノワイヤーとしては、例えば、銀ナノワイヤー、金ナノワイヤー、カーボンナノチューブを例示できる。
金属粒子としては、例えば、銀、銅、金等の金属の粒子を例示できる。
導電性金属酸化物粒子としては、例えば、インジウムドープ酸化錫の粒子を例示できる。
カーボンとしては、例えば、カーボンブラック、グラファイトを例示できる。
金属蒸着膜を形成する金属としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛、金を例示でき、銅が好ましい。
【0028】
タッチセンサ電極22は、透明導電膜には限定されず、銀ペースト、カーボンペースト等で形成された電極であってもよい。
タッチセンサ電極22の平均厚さは、材質に応じて適宜設定でき、例えば導電性高分子を含む膜の場合、好ましくは0.1~5.0μm、より好ましくは0.1~2.0μmである。
タッチセンサ電極22の数は4個には限定されず、3個以下であってもよく、5個以上であってもよい。
【0029】
第1検出電極23は、ダイアルスイッチ30のスイッチ操作を静電容量の変化によって検出するための電極である。
図3に示す例では、平面視形状が三角形状の複数の第1検出電極23が、各々の1つの頂点を開口27側にして、開口27の周囲を囲うように互いに間隔をあけて菊花状に配置されている。なお、第1検出電極23の平面視形状は、三角形には限定されず、矩形、円形等であってもよい。
【0030】
第1検出電極23としては、公知の電極を使用することができ、自己容量方式であってもよく、相互容量方式であってもよい。
第1検出電極23の材質、平均厚さ等の態様は、タッチセンサ電極22で例示した態様と同じ態様を例示できる。
第1検出電極23の数は、ダイアルスイッチ30のスイッチ操作を検出できる範囲であればよく、例えば3~10個とすることができる。
【0031】
第2検出電極24は、押しボタンスイッチ40のスイッチ操作を静電容量の変化によって検出するための電極である。
図3に示す例では、平面視形状が正方形状の3つの第2検出電極24が互いに間隔をあけて並んで配置されている。なお、第2検出電極24の平面視形状は、正方形には限定されず、三角形、円形等であってもよい。
【0032】
第2検出電極24としては、公知の電極を使用することができ、自己容量方式であってもよく、相互容量方式であってもよい。
第2検出電極24の材質、平均厚さ等の態様は、タッチセンサ電極22で例示した態様と同じ態様を例示できる。
第2検出電極24の数は、3個には限定されず、押しボタンスイッチ40の数に応じて適宜設定でき、2個以下であってもよく、4個以上であってもよい。
【0033】
タッチセンサ電極22、第1検出電極23および第2検出電極24は、基材シート21の操作パネル10側の面に配置されてもよく、制御基板50側の面に配置されてもよい。
タッチセンサ電極22、第1検出電極23および第2検出電極24は、基材シート21の操作パネル10側の面と制御基板50側の面にそれぞれ分かれて配置されていてもよい。
【0034】
回路配線25の材料としては、特に限定されず、例えばタッチセンサ電極22の材料と同じものを例示でき、銀ペーストが好ましい。
回路配線25の平均厚さは、限定するものではないが、例えばタッチセンサ電極22の平均厚さと同程度にすることができる。
【0035】
センサシート20においては、基材シート21のタッチセンサ電極22、第1検出電極23および第2検出電極24を設けた側に、それらの電極を覆う保護層を形成してもよい。保護層の形状および寸法は、各電極の配置や寸法に応じて適宜設定できる。保護層としては、特に限定されず、例えば、基材シートで例示したものと同じ樹脂シートを例示できる。
【0036】
保護層の平均厚さは、10~250μmが好ましく、10~188μmがより好ましい。保護層の平均厚さが前記範囲の下限値以上であれば、充分な強度を確保しやすい。保護層の平均厚さが前記範囲の上限値以下であれば、センサシート20を容易に薄型化できる。
【0037】
センサシート20を操作パネル10に取り付ける方法は、特に限定されず、例えば、センサシート20の操作パネル10に取り付ける部分に接着層を形成し、該接着層を介して貼り付ける方法を例示できる。センサシート20を制御基板50に取り付ける方法も同様である。
【0038】
接着層の材料としては、例えば、公知の硬化型接着剤(接着前は液状の接着剤)、または粘着剤(接着前はゲル状の感圧性接着剤)を例示できる。また、接着層は、基材の両面に接着剤または粘着剤が配置された基材型接着層であってもよく、公知の両面テープでもよい。
接着剤、粘着剤としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体を例示できる。硬化型接着剤は、硬化時に揮発する溶剤を含む溶剤型であってもよく、ホットメルト型であってもよい。
接着層の平均厚さは、特に限定されず、例えば1~75μmとすることができる。
【0039】
図1および図2に示すように、操作パネル10における複数の第1検出電極23に対応する部分には、ダイアルスイッチ30が設けられている。ダイアルスイッチ30は、物理的な回転体である円柱状の回転ダイアル31と、回転ダイアル31の中心部に設けられた回転軸32と、を備えている。
【0040】
この例では、操作パネル10の表面10a側から見たときに、操作パネル10における複数の第1検出電極23が配置されている位置に、それらすべての第1検出電極23が内側に収まるような円形の開口部11が形成されており、その開口部11に、回転軸32を有する回転ダイアル31が嵌装されている。回転軸32はセンサシート20の開口27を貫通して制御基板50まで延び、また回転ダイアル31の裏面はセンサシート20から離間している。ダイアルスイッチ30においては、回転ダイアル31を掴んで回転軸32周りに回転させることができる。
なお、ダイアルスイッチ30は、回転ダイアル31が回転軸32によって回転可能に保持されている態様には限定されない。例えば円筒状の回転ダイアル装着部に回転ダイアルが回転可能に嵌装されている態様であってもよい。
【0041】
回転ダイアル31の裏面には第1導電体33が設けられている。また、センサシート20に配置された複数の第1検出電極23は、回転ダイアル31の裏側に位置し、回転ダイアル31の回転軸32周りに等角度間隔に配置されている。回転ダイアル31の裏面に設けられた第1導電体33と、センサシート20に設けられた各第1検出電極23とは接しておらず、離間している。
【0042】
ダイアルスイッチ30の回転ダイアル31を回転させると、それに伴って回転ダイアル31の裏面の第1導電体33が回転軸32周りを周回する。すなわち、操作パネル10の表面10a側から見て、第1導電体33は回転軸32周りに配置された各第1検出電極23と順番に重なりながら移動していく。このとき、操作パネル10の表面10a側から見て第1導電体33が重なり、第1導電体33と互いの面が対向した状態の第1検出電極23では、第1導電体33との距離が近づくことによって静電容量が変化する。そのため、例えば各々の第1検出電極23を個別の静電容量検知部に接続しておけば、静電容量が変化する第1検出電極23の位置や順番から、回転ダイアル31の回転方向(時計回りまたは反時計回り)や回転速度、回転角度を検出することができる。
【0043】
また、図5に示すように、回転軸32周りに配置された各第1検出電極23を、任意の第1検出電極23から時計回りに第1検出電極23A,23B,23C,23A,23B,23C・・・とし、複数の第1検出電極23Aと、複数の第1検出電極23Bと、複数の第1検出電極23Cとを、それぞれ纏めて3つの静電容量検知部に接続してもよい。この場合、回転ダイアル31が時計回りに回転されると、第1検出電極23A、第1検出電極23B、第1検出電極23C、第1検出電極23A・・・の順に静電容量が変化し、回転ダイアル31が反時計回りに回転されると、第1検出電極23A、第1検出電極23C、第1検出電極23B、第1検出電極23A・・・の順に静電容量が変化することから、回転ダイアル31の回転方向、回転速度および回転角度を検出することができる。
なお、各第1検出電極23の静電容量の変化から回転ダイアル31の回転方向、回転速度および回転角度を検出する態様は、これらの態様に限定されるものではない。
【0044】
第1導電体33の平面視形状は、この例では三角形状であるが、限定はされない。第1導電体33の平面視形状は、矩形、円形等であってもよい。第1導電体33の平面視形状と第1検出電極23の平面視形状は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
第1導電体33の大きさは、特に限定されず、適宜設定できる。第1導電体33は、例えば、操作パネル10の表面10a側から見て1つの第1検出電極23と完全に重なる形状および大きさであってもよく、隣り合う2つの第1検出電極23と同時に完全に重なるような形状および大きさであってもよい。
【0045】
第1導電体33を構成する導電性材料は、特に限定されず、例えば、カーボン粒子、導電性ポリマー、導電性シリコーンゴム、銀ナノワイヤー、金属、金属メッシュを例示できる。第1導電体33は、例えばこれらの材料を用いて塗布、印刷等を行う方法で形成できる。第1導電体33としては、例えば、カーボン粒子や金属粒子等を配合した導電性シリコーンゴム、金属板、金属箔、またはこれらを貴金属でメッキした導電性の部材としてもよい。
第1導電体33の平均厚さは、特に限定されず、例えば0.01~5μmとすることができる。
【0046】
なお、ダイアルスイッチ30は、回転ダイアル31の裏面に第1導電体33を別部材として設ける態様には限定されない。
例えば裏面から一部分だけが突出している回転ダイアルであり、かつ、その突出部を含む回転ダイアル全体が導電性成形材料で成形されており、前記突出部が第1導電体である態様であってもよい。また、裏面から一部分だけが突出している回転ダイアルであり、かつ、少なくともその突出部の第1検出電極に面する表面にコーティング等によって形成された導電性材料からなる薄膜が第1導電体とされている態様であってもよい。
導電性成形材料としては、例えば、導電性ポリマー、カーボン粒子が配合された樹脂を例示できる。
【0047】
図1および図3に示すように、操作パネル10における3つの各々の第2検出電極24に対応する部分には、それぞれ押しボタンスイッチ40が設けられている。押しボタンスイッチ40は、押しボタン41と、絶縁フィルム42と、第2導電体43と、ラバー材44と、スイッチ装着部45と、を備えている。
【0048】
この例では、操作パネル10の第2検出電極24に対応する部分に四角筒状のスイッチ装着部45が設けられ、そのスイッチ装着部45に押しボタン41が嵌装されている。押しボタン41の裏側に設けられた突起部の矩形状の端面には、絶縁フィルム42、第2導電体43、絶縁フィルム42がこの順に積層されている。センサシート20に配置された各々の第2検出電極24は、押しボタン41の裏側に位置している。押しボタン41の裏面に設けられた第2導電体43と、センサシート20に設けられた第2検出電極24とは接しておらず、離間している。
さらに、スイッチ装着部45内の押しボタン41の裏側にはラバー材44が配置されている。押しボタンスイッチ40は、ラバー材44を圧縮変形させながら押しボタン41を指で押し込むことができる。押しボタン41から指を離すとラバー材44が元の形状に戻ることで、押しボタン41が元の位置まで戻るようになっている。
【0049】
各押しボタンスイッチ40においては、押しボタン41が押されると、それに伴って押しボタン41の裏面の第2導電体43と第2検出電極24との距離が近づき、第2検出電極24の静電容量が変化する。このように、第2導電体43と第2検出電極24との距離が近づくことによる静電容量の変化から、押しボタン41が押されたことを検出することができる。
【0050】
絶縁フィルム42の形状は、押しボタン41の裏面の形状に応じて適宜設計すればよい。
絶縁フィルム42を構成する材料としては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET、PC、ポリアミド、ポリイミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂を例示でき、寸法安定性、光透過性の点からPETが好ましい。
絶縁フィルム42の平均厚さは、特に限定されず、例えば25~188μmとすることができる。
絶縁フィルム42と第2導電体43を積層する方法は、特に限定されず、例えば接着剤を用いる方法を例示できる。
【0051】
第2導電体43の平面視形状は、この例では矩形状であるが、限定はされない。第2導電体43の平面視形状は、三角形、円形等であってもよい。第2導電体43の平面視形状と第2検出電極24の平面視形状は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
第2導電体43の大きさは、特に限定されず、適宜設定でき、例えば第2検出電極24と同程度とすることができる。
【0052】
第2導電体43を構成する材料は、特に限定されず、例えば第1導電体33で例示したものと同じものを例示できる。
第2導電体43の平均厚さは、特に限定されず、例えば1~20μmとすることができる。
【0053】
ラバー材44の形態は、限定されるものではないが、この例は第2検出電極24上に空間が形成されるドーム状になっている。
ラバー材44の材質としては、特に限定されず、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等のエラストマーを例示でき、光透過性、温度特性、環境特性、電気特性、圧縮特性に優れる点からシリコーンゴムが好ましい。
【0054】
なお、押しボタンスイッチ40は、図6に示した態様には限定されない。
例えば、導電性材料で成形された押しボタン41を備え、当該押しボタン41の裏側部分を第2導電体とする態様であってもよい。また、ラバー材44に導電性材料を配合し、当該ラバー材の第2検出電極に面する部分を第2導電体とする態様であってもよい。また、ラバー材44の第2導電体43と面する表面44aにコーティング等によって形成された導電性材料からなる薄膜が第2導電体とされている態様であってもよい。これらの場合、第2導電体を別部材として設ける必要がなく、絶縁フィルムも省略できる。
【0055】
制御基板50には、回路配線、静電容量検知部(IC)等が適宜設けられる。
制御基板50を構成する材料としては、特に限定されず、操作パネル10を構成する樹脂として例示した樹脂と同じものを例示でき、例えば、樹脂、ガラス、無機物を例示できる。
【0056】
以上説明した入力装置100においては、ダイアルスイッチ30および押しボタンスイッチ40がタッチセンサと同様に静電容量式であり、スイッチ操作を検出するための第1検出電極23および第2検出電極24がセンサシート20に設けられる。このように、検出方式が静電容量式に統一されていることで、スイッチ操作の検出にロータリーエンコーダ等を用いる物理スイッチを用いる場合に比べ、センサシート20を制御基板50に接続することによってスイッチ全般を簡便に実装することができる。また、厚みや設計コストも低減できる。
さらに、入力装置100では、ダイアルスイッチ30および押しボタンスイッチ40は静電容量式でスイッチ操作を検出するが、回転ダイアル31を回転させる、押しボタン41を押し込むといった物理的なスイッチ操作であるため、スイッチの扱いやすさも両立されている。
【0057】
なお、本発明の静電容量型入力装置は、前記した入力装置100には限定されない。
例えば、操作パネルに設けられるスイッチは、回転ダイアルおよび押しボタンの少なくとも一方を含むスイッチであればよく、回転ダイアルと押しボタンの両方を備えた複合スイッチであってもよい。
【0058】
具体的には、例えば図7に示す複合スイッチ60を例示できる。複合スイッチ60は、回転ダイアル61と、押しボタン62と、絶縁フィルム63と、第3導電体64と、第4導電体65と、ラバー材66と、を備えている。この例では、円筒状の回転ダイアル61の内側に円柱状の押しボタン62が嵌め込まれ、押しボタン62の裏側に設けられた突起部の円形状の端面に絶縁フィルム63、第4導電体65、絶縁フィルム63がこの順に積層されている。第3導電体64は回転ダイアル61の下端寄りの部分に設けられている。
さらに、回転ダイアル61内の押しボタン62の裏側にはラバー材66が配置されており、ラバー材66を圧縮変形させながら押しボタン62を指で押し込めるようになっている。
【0059】
センサシート20における円筒状の回転ダイアル61の裏側の部分には、回転ダイアル61に沿うように間隔をあけて複数の第3検出電極29Aが配置され、押しボタン62の裏側の部分に第4検出電極29Bが配置されている。第3導電体64と第3検出電極29Aとは接していない。また、第4導電体65と第4検出電極29Bは接していない。
第3導電体64および第4導電体65の態様としては、第1導電体33および第2導電体43と同様の態様を例示できる。
第3検出電極29Aおよび第4検出電極29Bの態様としては、第1検出電極23および第2検出電極24と同様の態様を例示できる。
【0060】
複合スイッチ60では、ダイアルスイッチ30と同様に、回転ダイアル61を回転させるとそれに伴って第3導電体64が周回し、回転ダイアル61に沿って配置された各第3検出電極29Aと順番に重なりながら移動する。そのため、ダイアルスイッチ30と同様に各第3検出電極29Aの静電容量の変化から回転ダイアル61の回転操作を検出することができる。また、押しボタン62が押されると、それに伴って第4導電体65が近づくことで第4検出電極29Bの静電容量が変化するため、押しボタンスイッチ40と同様に第4検出電極29Bの静電容量の変化から押しボタン62が押されたことを検出することができる。
【0061】
本発明の静電容量型入力装置は、センサシートを立体的な形状とし、タッチセンサ電極が設けられている領域と、検出電極が設けられている領域とに段差を設ける態様には限定されない。例えば、スイッチが設けられる位置でセンサシートが操作パネルの裏側に貼り付けられていてもよい。
具体的には、例えば図8に示すように、複合スイッチ60が設けられる位置でセンサシート20が操作パネル10の裏面10b側に貼り付けられる態様としてもよい。また、この場合には、センサシート20のスイッチが設けられている部分の裏側に、センサシート20を補強するための樹脂板70を設けることができる。
【0062】
樹脂板70を設ける場合、樹脂板70を取り付ける態様は特に限定されず、例えば、図9に示すようにネジ71によって操作パネル10に締め付けることができる。また、図10に示すように、操作パネル10の裏面10b側に嵌合突起13を設け、その嵌合突起13に樹脂板70を嵌め込んで取り付けてもよい。
樹脂板70の材質としては、特に限定されず、PC、アクリル樹脂等を例示できる。
【0063】
また、本発明の静電容量型入力装置は、入力装置100のように、センサシート20のタッチセンサ電極22が設けられている領域以外の領域の制御基板50側が全体的に制御基板50に取り付けられている態様には限定されない。例えば、図11に示すように、センサシート20の制御基板50側の第1検出電極23が設けられている領域が制御基板50とは別の樹脂成形部材80に取り付けられ、タッチセンサ電極22が設けられている領域が操作パネル10の裏面10bに貼り付けられ、センサシート20の残りの領域が制御基板50に取り付けられている態様であってもよい。同様に、センサシート20の制御基板50側の第2検出電極24が設けられている領域が樹脂成形部材80に取り付けられていてもよい。センサシート20の制御基板50側の第1検出電極23が設けられている領域と第2検出電極24が設けられている領域の両方が樹脂成形部材80に取り付けられていてもよい。
【0064】
樹脂成形部材80の形状は、限定されるものではないが、板状であればセンサシート20の取り付けが容易になる。
樹脂成形部材80を構成する材料としては、特に限定されず、操作パネル10及び制御基板50を構成する樹脂として例示した樹脂と同じものを例示でき、例えば、樹脂、ガラス、無機物を例示できる。
【0065】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0066】
10…操作パネル、10a…表面、10b…裏面、11…開口部、12…加飾層、20
…センサシート、21…基材シート、22…タッチセンサ電極、23…第1検出電極、2
4…第2検出電極、25…回路配線、26…スリット、27…開口、28…接続端子、2
9A…第3検出電極、29B…第4検出電極、30…ダイアルスイッチ、31…回転ダイ
アル、32…回転軸、33…第1導電体、40…押しボタンスイッチ、41…押しボタン
、42…絶縁フィルム、43…第2導電体、44…ラバー材、50…制御基板、60…複
合スイッチ、61…回転ダイアル、62…押しボタン、63…絶縁フィルム、64…第3
導電体、65…第4導電体、66…ラバー材、70…樹脂板、100…静電容量型入力装
置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11