IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カシオ計算機株式会社の特許一覧

特開2024-169839情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
<>
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図1
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図2
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図3
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図4
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図5
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図6
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図7
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図8
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図9
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図10
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図11
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図12
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図13
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図14
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図15
  • 特開-情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169839
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20241129BHJP
【FI】
G06Q40/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086634
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】磯村 邦彦
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB64
5L055BB64
(57)【要約】
【課題】帳票に関する電子データの管理における利便性を向上させることができる。
【解決手段】情報処理装置10は、所定のプログラム(業務アプリ)を実行することにより帳票に関する情報を受け付ける受付部(CPU11)と、前記受付部により受け付けられた前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成部(CPU11)と、所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成部(CPU11)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のプログラムを実行することにより帳票に関する情報を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成部と、
所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
所定のプログラムを実行することにより受け付けられた帳票に関する情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成部と、
所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成部と、
を備える情報処理装置。
【請求項3】
前記第1生成部により生成された前記電子データと、前記第2生成部により生成された前記管理情報とを対応付けて記憶部に保存する保存部を備える請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プログラムは、前記帳票の種類に応じたそれぞれ異なる複数のプログラムを含み、
前記プログラムに係る情報は、前記複数のプログラムの識別情報である請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記管理情報は、前記帳票の書類分類と、前記帳票に記載された取引先名、取引金額、及び取引日付とを含む請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記所定の条件は、前記帳票の書類分類を、前記電子データが有する帳票名から取得できないことである請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記電子データを前記帳票の取引先に送信する指示を受け付ける指示受付部と、
前記指示受付部により前記指示が受け付けられた場合に、前記電子データを前記取引先に送信する送信部と、を備え、
前記第2生成部は、前記指示受付部により前記指示が受け付けられた場合に、前記管理情報を生成する請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記受付部は、ユーザーによる複数の項目に対する入力により前記帳票に関する情報を受け付ける請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
請求項3に記載の情報処理装置と、
前記記憶部を備える記憶装置と、
を備える情報処理システム。
【請求項10】
所定のプログラムを実行することにより帳票に関する情報を受け付ける受付工程と、
前記受付工程において受け付けられた前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成工程と、
所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成工程と、
を有する情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置のコンピューターを、
所定のプログラムを実行することにより帳票に関する情報を受け付ける受付部、
前記受付部により受け付けられた前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成部、
所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レシートや領収書等の証憑を含む国税関係帳簿書類の全部又は一部を電子データにより保存することを認める電子帳簿保存法に対応する技術が提案されている。
【0003】
これに関連して、特許文献1には、次の電子データ判定システムが開示されている。具体的には、当該システムは、取得した書類の画像データに基づいて当該書類が電子帳簿保存法の適用を受けるための要件を満たしているか否かを判定する。これにより、人手によるチェックの手間等を削減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-106998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術において、ユーザーは電子データ取引で発行した書類を管理する際、書類に記載された内容をフォルダ名及びファイル名として手入力したり、書類の管理ツールに書類を登録する場合に各種情報を手入力する必要があった。そのため、操作に手間がかかるという問題がある。また、手入力による入力ミスが発生する可能性がある。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、帳票に関する電子データの管理における利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置は、
所定のプログラムを実行することにより帳票に関する情報を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成部と、
所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成部と、
を備える。
【0008】
また、上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置は、
所定のプログラムを実行することにより受け付けられた帳票に関する情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成部と、
所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成部と、
を備える。
【0009】
また、上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理方法は、
所定のプログラムを実行することにより帳票に関する情報を受け付ける受付工程と、
前記受付工程において受け付けられた前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成工程と、
所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成工程と、
を有する。
【0010】
また、上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、
情報処理装置のコンピューターを、
所定のプログラムを実行することにより帳票に関する情報を受け付ける受付部、
前記受付部により受け付けられた前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成部、
所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成部、
として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、帳票に関する電子データの管理における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
図2】書類分類情報の一例を示す図である。
図3】業務定義情報の一例を示す図である。
図4】項目名称情報の一例を示す図である。
図5】管理情報保存処理を示すフローチャートである。
図6】帳票の電子データの構造図の一例を示す図である。
図7】納品書作成アプリにおいて作成された納品書の一例を示す図である。
図8】項目値情報の一例を示す図である。
図9】書類分類決定処理を示すフローチャートである。
図10】項目名称取得処理を示すフローチャートである。
図11】項目値取得処理を示すフローチャートである。
図12】取得項目の名称、及び当該取得項目の名称と一致する項目名に対応する値の一例を示す図である。
図13】管理情報生成処理を示すフローチャートである。
図14】取得項目の名称と管理項目の名称との対応の一例を示す図である。
図15】管理項目の名称、及び当該管理項目に対応する値の一例を示す図である。
図16】情報処理システムの機能構成の別例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
<1.情報処理システムの構成>
情報処理システム1の構成を説明する。図1は、情報処理システム1の機能構成を示すブロック図である。
情報処理システム1は、情報処理装置10、記憶装置20、及び外部端末30を備える。
【0015】
情報処理装置10は、例えば、仕入れ、受注、在庫、発送、納品、請求、販売計画など販売業務に関する管理を行うための装置である。
記憶装置20は、帳票に関する電子データと、当該電子データを管理するための管理情報とを対応付けて記憶している記憶部を備える。
外部端末30は、例えば、取引先のユーザーが使用する端末装置である。
図1に示すように、情報処理装置10は、インターネット等である通信ネットワークNを介して、記憶装置20及び外部端末30とデータ通信可能に接続されている。
【0016】
図1に示すように、情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶部13と、表示部14と、操作部15と、通信部16と、バス17等を備える。情報処理装置10の各部は、バス17を介して接続されている。
【0017】
CPU11は、記憶部13に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各種演算処理を行うことで、情報処理装置10の各部の動作を制御するプロセッサである。
なお、CPU11は、複数のプロセッサ(例えば複数のCPU)を有していてもよく、本実施形態のCPU11が実行する複数の処理を、当該複数のプロセッサが実行してもよい。この場合において、複数のプロセッサが共通の処理に関与してもよいし、あるいは、複数のプロセッサが独立に異なる処理を並列に実行してもよい。
【0018】
CPU11は、販売業務に関する複数の業務アプリケーションのプログラムを実行可能である。以下、アプリケーションをアプリと表記する。
当該複数の業務アプリは、帳票の種類に応じたアプリであり、例えば、納品書作成アプリ、請求書作成アプリ、見積書作成アプリ等である。本実施形態において、帳票は、見積書、注文書、納品書、請求書、領収書等の伝票や帳簿を含む。
CPU11は、当該業務アプリにおいて、ユーザーによる操作部15を介した複数の項目に対する入力により帳票に関する情報を受け付ける受付工程を実行する。CPU11は、受付部として機能する。
【0019】
RAM12は、CPU11に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。
【0020】
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である、データの書き込み及び読み出しが可能な記憶装置を備える。
記憶部13は、販売業務に関する複数の業務アプリのプログラムを含む各種のプログラムやデータ等を記憶する。
記憶部13は、書類分類情報131、業務定義情報132、項目名称情報133等を有する。
【0021】
図2は、書類分類情報131の一例を示す図である。
図2に示すように、書類分類情報131は、情報処理装置10が発行する帳票の分類名を有する。
図2に示す例において、書類分類情報131は、分類名として、見積書、注文書、納品書、請求書、領収書、出荷伝票、入荷伝票、及びその他を有する。
【0022】
図3は、業務定義情報132の一例を示す図である。
図3に示すように、業務定義情報132は、業務IDと、情報処理装置10が発行する帳票の分類名との対応付けを記録する。
業務IDは、情報処理装置10で実行される業務アプリのプログラム名である。
図3に示す例において、例えば、業務ID:H110001010501Iは、納品書作成アプリのプログラム名であり、分類名「納品書」が対応付けられている。
【0023】
図4は、項目名称情報133の一例を示す図である。
図4に示すように、項目名称情報133は、業務IDと、取得項目の名称との対応付けを記録する。当該取得項目は、情報処理装置10が発行する帳票が有する項目のうち、管理情報を生成する際に項目値情報(後述)から値が取得される項目である。
図4に示す例において、取得項目は、「伝票種別」、「伝票番号」、「取引先コード」、「取引年月日」、「取引先名称」、及び「取引金額」を含む。
例えば、業務ID:H110001010501Iに対応する「伝票種別」の名称は、「内_伝票種別」であり、「伝票番号」の名称は、「システム伝票番号」であり、「取引先コード」の名称は、「内_得意先コード」であり、「取引年月日」の名称は、「伝票日付」であり、「取引先名称」の名称は、「得意先名」であり、「取引金額」の名称は、「総合計金額」である。
【0024】
情報処理装置10の機能構成の説明に戻り、表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等を備える。
表示部14は、CPU11から指示された表示情報に従い各種表示を行う。
【0025】
操作部15は、キーボード等のキー入力部と、マウス等のポインティングデバイスとを備える。
操作部15は、ユーザーからのキー操作入力及び位置操作入力を受け付け、その操作情報を、CPU11に出力する。CPU11は、操作部15から送信された情報に基づいて、ユーザーの入力操作を受け付ける。
【0026】
通信部16は、ネットワークカード等を備える。通信部16は、通信ネットワークNに通信接続されて、通信ネットワークN上の機器との通信を行う。
【0027】
<2.情報処理装置の動作>
次に、情報処理装置10の動作について説明する。
【0028】
情報処理装置10のCPU11は、業務アプリにおいて、ユーザーにより操作部15を介して帳票の電子データを生成する指示がなされた場合、当該帳票の電子データを生成する。
つまり、CPU11は、受付部として受け付けた帳票に関する情報に基づいて、帳票の電子データを生成する第1生成工程を実行する。CPU11は、第1生成部として機能する。
【0029】
次に、情報処理装置10のCPU11が実行する管理情報保存処理について説明する。
図5は、管理情報保存処理を示すフローチャートである。
CPU11は、ユーザーにより操作部15を介した所定操作が成された際に管理情報保存処理を実行する。当該所定操作は、例えば、業務アプリにおいて生成された帳票の電子データを取引先の外部端末30にメールで送信する操作である。この場合、CPU11は、当該帳票の電子データをPDF(Portable Document Format)ファイルに変換する。
CPU11は、管理情報保存処理を実行することにより、業務アプリにおいて生成された帳票の電子データを変換して生成したPDFファイルを管理するための管理情報を生成する。CPU11は、生成した管理情報及び帳票の電子データのPDFファイルを外部の記憶装置20に保存する。
【0030】
つまり、CPU11は、帳票の電子データを帳票の取引先(外部端末30)に送信する指示を受け付ける。CPU11は、指示受付部として機能する。
CPU11は、指示受付部として帳票の電子データを帳票の取引先に送信する指示を受け付けた場合に、帳票の電子データを取引先に送信する。CPU11は、送信部として機能する。
第2生成部としてのCPU11は、指示受付部として帳票の電子データを帳票の取引先に送信する指示を受け付けた場合に、管理情報を生成する。その後、保存部としてのCPU11は、帳票の電子データのPDFファイルと、管理情報とを対応付けて外部の記憶装置20に保存する。
【0031】
図6に、業務アプリにおいて生成された帳票の電子データの構造図の一例を示す。
図6に示すように、帳票の電子データは、ドキュメント記録情報、基本索引詳細情報、ページ記録情報、ページ記述情報、項目値情報等を含み、階層化されている。
ドキュメント記録情報は、帳票名を含む。帳票名は、業務アプリにおいて生成された帳票の名称である。
また、ドキュメント記録情報は、業務アプリにおいて生成された帳票のページごとの基本索引詳細情報の記載位置を示す。図6に示す例において、当該帳票は1ページ目からNページ目までを有する。
【0032】
各基本索引詳細情報は、当該ページに対応するページ記録情報の記載位置を示す。
各ページ記録情報は、当該ページに対応するページ記述情報の記載位置を示す。
各ページ記述情報は、当該ページに対応する項目値情報を含む。
【0033】
図7に、納品書作成アプリにおいて作成された納品書の一例を示す。
図8に、図7に示す納品書の電子データが有する項目値情報を示す。
図8に示すように、項目値情報は、納品書における項目名と、当該項目に記載された値とを対応付けて記録する。
図8に示す例に、「内_伝票種別」及び「内_得意先コード」の項目名及び値が記載されているが、実際の納品書(図7)には記載されない。つまり、「内_伝票種別」及び「内_得意先コード」の項目名及び値は、納品書には記載されないが、項目値情報には含まれる。
【0034】
(管理情報保存処理)
図5に示すように、管理情報保存処理において、情報処理装置10のCPU11は、図9に示す書類分類決定処理を実行する(ステップS1)。
【0035】
(書類分類決定処理)
CPU11は、業務アプリにおいて生成された帳票の電子データが有するドキュメント記録情報から帳票名を取得する(ステップS11)。
次に、CPU11は、書類分類情報131に、ステップS11で取得した帳票名の一部または全てと一致する分類名が含まれているか否かを判断する(ステップS12)。
【0036】
書類分類情報131に、ステップS11で取得した帳票名と一致する分類名が含まれている場合(ステップS12;YES)を説明する。これは、例えば、CPU11は、ステップS11において、帳票名として「納品書」を取得し、書類分類情報131は、図2に示すように、分類名として「納品書」を有している場合である。
この場合、CPU11は、ステップS11で取得した帳票名と一致する分類名を、管理情報が有する「書類分類」の項目における値に決定し(ステップS13)、本処理を終了する。
【0037】
一方、書類分類情報131に、ステップS11で取得した帳票名と一致する分類名が含まれていない場合(ステップS12;NO)を説明する。この場合、CPU11は、記憶部13から、帳票の電子データを生成した業務アプリの業務IDを取得する(ステップS14)。
【0038】
次に、CPU11は、業務定義情報132から、ステップS14で取得した業務IDと一致する業務IDに対応する分類名を取得する(ステップS15)。例えば、CPU11は、ステップS14において、業務ID:H110001010501Iを取得した場合、図3に示す業務定義情報132において業務ID:H110001010501Iに対応する分類名「納品書」を取得する。
【0039】
ここで、ユーザーが、業務ID:H110001010501Iである業務アプリに対して、予めカスタマイズ等を行っている場合を説明する。この場合、CPU11は、カスタマイズされた業務アプリの業務ID(プログラム名)を、元の業務ID:H110001010501Iの後ろに、例えば「999」を付加して、「H110001010501I999」に設定する。なお、付加する記号及び数字は、「999」に限らない。
この場合、CPU11は、ステップS14で、業務ID:H110001010501I999を取得する。
次に、CPU11は、ステップS15で、業務ID:H110001010501I999と、先頭14桁が一致する業務IDに対応する分類名を業務定義情報132から取得する。つまり、CPU11は、図3に示す業務定義情報132において業務ID:H110001010501Iに対応する分類名「納品書」を取得する。
【0040】
次に、CPU11は、ステップS15で取得した分類名を、管理情報が有する「書類分類」の項目における値に決定し(ステップS16)、本処理を終了する。
これにより、例えば、業務アプリにおいて、ユーザーにより帳票名を誤って入力された場合(ステップS12でNOの場合)でも、CPU11は、業務IDに基づいて「書類分類」の項目における値を決定できる。
【0041】
図5に戻り、CPU11は、図10に示す項目名称取得処理を実行する(ステップS2)。
【0042】
(項目名称取得処理)
CPU11は、記憶部13から、帳票の電子データを生成した業務アプリの業務IDを取得する(ステップS21)。
【0043】
次に、CPU11は、ステップS21で取得した業務IDと一致する業務IDに対応する取得項目の名称を項目名称情報133から取得し(ステップS22)、本処理を終了する。例えば、CPU11が、ステップS21において、業務ID:H110001010501Iを取得した場合を説明する。この場合、CPU11は、図4に示す項目名称情報133において業務ID:H110001010501Iに対応する取得項目の名称群を取得する。当該取得項目の名称群は、「内_伝票種別」、「システム伝票番号」、「内_得意先コード」、「伝票日付」、「得意先名」、及び「総合計金額」である。
【0044】
CPU11が、ステップS21で、カスタマイズされた業務アプリの業務ID:H110001010501I999を取得した場合を説明する。この場合、CPU11は、ステップS22で、業務ID:H110001010501I999と、先頭14桁が一致する業務IDに対応する取得項目の名称を項目名称情報133から取得する。つまり、CPU11は、図4に示す項目名称情報133において業務ID:H110001010501Iに対応する取得項目の名称群を取得する。
【0045】
図5に戻り、CPU11は、図11に示す項目値取得処理を実行する(ステップS3)。
【0046】
(項目値取得処理)
CPU11は、業務アプリにおいて生成された帳票の電子データが有する項目値情報を取得する(ステップS31)。
次に、CPU11は、ステップS31で取得した項目値情報から、項目名称取得処理のステップS22で取得した取得項目の名称と一致する項目名に対応する値を取得し(ステップS32)、本処理を終了する。例えば、CPU11が、ステップS22で、取得項目の名称として「内_伝票種別」、「システム伝票番号」、「内_得意先コード」、「伝票日付」、「得意先名」、及び「総合計金額」を取得した場合を説明する。この場合、CPU11は、ステップS32で、図8に示す「内_伝票種別」に対応する値wである「20」を取得する。CPU11は、図8に示す「システム伝票番号」に対応する値aである「100000017」を取得する。CPU11は、図8に示す「内_得意先コード」に対応する値xである「100005」を取得する。CPU11は、図8に示す「伝票日付」に対応する値bである「2023/01/05」を取得する。CPU11は、図8に示す「得意先名」に対応する値dである「英国商会」を取得する。CPU11は、図8に示す「総合計金額」に対応する値vである「30000」を取得する。この場合の取得項目の名称と、当該取得項目の名称と一致する項目名に対応する値を図12に示す。
【0047】
図5に戻り、CPU11は、図13に示す管理情報生成処理を実行する(ステップS4)。CPU11は、管理情報生成処理を実行することにより管理情報を生成する。
【0048】
(管理情報生成処理)
CPU11は、管理情報が有する「取引分類」の項目における値を決定する(ステップS41)。具体的には、CPU11は、情報処理装置10が実行する業務アプリにおいて生成された帳票の電子データに関する管理情報では、「取引分類」の項目における値を「発行」とする(図15参照)。
【0049】
次に、CPU11は、書類分類決定処理のステップS13またはステップS16において決定した値を、管理情報が有する「書類分類」の項目における値として設定する(ステップS42)。例えば、CPU11は、「書類分類」の項目における値として「納品書」を設定する。
【0050】
次に、CPU11は、項目値取得処理のステップS32において取得した値を、「取引分類」及び「書類分類」以外の管理情報が有する項目における値として設定し(ステップS43)、本処理を終了する。以下、管理情報が有する項目を管理項目とする。
具体的には、CPU11は、図12に示す取得項目の名称と一致する項目名に対応する値、及び図14に示す取得項目の名称と管理項目の名称との対応に基づいて、管理項目における値を設定する。なお、図14に示す取得項目の名称と管理項目の名称との対応は、予め記憶部13に記憶されている。
【0051】
図15に、管理情報の一例として、管理項目の名称及び当該管理項目における値の一例を示す。
つまり、管理情報は、帳票の書類分類と、帳票に記載された取引先名(取引先名称)、取引金額、及び取引日付(取引年月日)とを含む。
【0052】
以上のように、CPU11は、所定の条件が満たされている場合に、受付部として受け付けた帳票に関する情報、及びプログラムに係る情報に基づいて、帳票の電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成工程を実行する。CPU11は、第2生成部として機能する。
当該所定の条件が満たされている場合は、上記書類分類決定処理において、書類分類情報131に、ステップS11で取得した帳票名と一致する分類名が含まれていない場合(ステップS12;NO)である。つまり、所定の条件は、帳票の書類分類を、帳票の電子データが有する帳票名から取得できないことである。
当該プログラムに係る情報は、帳票の電子データを生成した業務アプリの識別情報である業務IDである。
【0053】
図5に戻り、CPU11は、管理情報生成処理において生成した管理情報を、業務アプリにおいて生成された帳票の電子データのPDFファイルに対応付けて外部の記憶装置20に記憶させ(ステップS5)、本処理を終了する。
つまり、CPU11は、第1生成部として生成した帳票の電子データのPDFファイルと、第2生成部として生成した管理情報とを対応付けて、外部の記憶装置20が備える記憶部に保存する保存工程を実行する。CPU11は、保存部として機能する。
当該外部の記憶装置20は、管理情報に基づいて、帳票の電子データのPDFファイルを管理する。
【0054】
図16に、情報処理システム1の機能構成の別例を示す。
図16に示す例において、情報処理システム1は、情報処理装置10以外の販売業務装置等である受付端末40をさらに備える。
受付端末40は、通信ネットワークNを介して、通信ネットワークN上の機器と通信可能に接続されている。
【0055】
受付端末40は、業務アプリにおいて、ユーザーによる複数の項目に対する入力により帳票に関する情報を受け付ける。つまり、受付端末40は、所定のプログラムを実行することにより帳票に関する情報を受け付ける。
この場合、CPU11は、受付端末40から帳票に関する情報を受信する。
つまり、CPU11は、所定のプログラム(業務アプリ)を実行することにより受け付けられた帳票に関する情報を取得する。CPU11は、取得部として機能する。
次に、CPU11は、ユーザーにより操作部15を介した所定操作が成された際に上記管理情報保存処理を実行する。当該所定操作は、例えば、受付端末40から受信した帳票に関する情報に基づく帳票の電子データを取引先の外部端末30にメールで送信する操作である。
【0056】
以上のように、CPU11は、帳票の電子データのPDFファイルを取引先にメールで送信する際に、上記管理情報保存処理を実行する。これにより、ユーザーが各種情報を手入力することなしに、帳票の電子データのPDFファイルを管理するための管理情報を生成できる。つまり、正確な各種情報を有する管理情報を容易に生成できる。
【0057】
次に、情報処理装置10のCPU11が、業務アプリにおいて、ユーザーによる操作部15を介した操作に基づいて、帳票に記載された内容を変更する場合を説明する。
この場合、CPU11は、当該変更を反映した帳票の電子データを生成する。
CPU11は、ユーザーにより操作部15を介した所定操作が成された際に、当該変更を反映した帳票の電子データに対して、上記管理情報保存処理を実行する。当該所定操作は、例えば、当該変更を反映した帳票の電子データを取引先の外部端末30にメールで送信する操作である。
【0058】
ユーザーが、業務アプリにおいて、図15に示す管理項目のうち、「取引年月日」、「取引先名称」、及び「取引金額」のうちの少なくともいずれかを変更する場合を説明する。
この場合、外部の記憶装置20は、新たに情報処理装置10から受信した管理情報の管理項目のうち「伝票種別」、「伝票番号」及び「取引先コード」の値と一致する管理項目の値を有する管理情報を記憶しているか否かを判断する。一致する管理項目の値を有する管理情報を記憶している場合、外部の記憶装置20は、既に記憶していた管理情報及び帳票の電子データのPDFファイルを、新たに受信した管理情報及び帳票の電子データのPDFファイルに置き換える。
以上のように、外部の記憶装置20は、管理情報に基づいて、帳票の電子データのPDFファイルを更新できる。
【0059】
以上説明したように、情報処理装置10は、所定のプログラム(業務アプリ)を実行することにより帳票に関する情報を受け付ける受付部(CPU11)と、前記受付部により受け付けられた前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成部(CPU11)と、所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成部(CPU11)と、を備える。
これにより、ユーザーが各種情報を手入力することなしに、帳票の電子データのPDFファイルを管理するための管理情報を生成できる。つまり、正確な各種情報を有する管理情報を容易に生成できる。したがって、電子データの管理における利便性を向上させることができる。
【0060】
また、情報処理装置10は、所定のプログラム(業務アプリ)を実行することにより受け付けられた帳票に関する情報を取得する取得部(CPU11)と、前記取得部により取得された前記帳票に関する情報に基づいて、前記帳票の電子データを生成する第1生成部(CPU11)と、所定の条件が満たされている場合に、前記帳票に関する情報、及び前記プログラムに係る情報に基づいて、前記電子データを管理するための管理情報を生成する第2生成部(CPU11)と、を備える。
これにより、ユーザーが各種情報を手入力することなしに、帳票の電子データのPDFファイルを管理するための管理情報を生成できる。つまり、正確な各種情報を有する管理情報を容易に生成できる。したがって、電子データの管理における利便性を向上させることができる。
【0061】
また、情報処理装置10は、前記第1生成部(CPU11)により生成された前記電子データと、前記第2生成部により生成された前記管理情報とを対応付けて記憶装置20の記憶部に保存する保存部(CPU11)を備える。
これにより、帳票の電子データのPDFファイルを管理情報により容易に管理できる。
【0062】
また、情報処理装置10において、前記プログラムは、前記帳票の種類に応じたそれぞれ異なる複数のプログラムを含み、前記プログラムに係る情報は、前記複数のプログラムの識別情報(業務ID)である。
したがって、業務アプリにおいて、ユーザーにより帳票名を誤って入力された場合でも、業務IDに基づいて、管理情報が有する「書類分類」の項目における値を決定できる。
【0063】
また、情報処理装置10において、前記管理情報は、前記帳票の書類分類と、前記帳票に記載された取引先名、取引金額、及び取引日付とを含む。
したがって、帳票の書類分類、帳票に記載された取引先名、取引金額、及び取引日付に基づいて、帳票の電子データのPDFファイルを管理できる、
【0064】
また、情報処理装置10において、前記所定の条件は、例えば、帳票の書類分類を、前記電子データが有する帳票名から取得できないことである。
したがって、業務アプリにおいて、ユーザーにより帳票名を誤って入力され、帳票の書類分類を帳票名から取得できない場合でも、業務IDに基づいて、管理情報が有する「書類分類」の項目における値を決定できる。
また、情報処理装置10のCPU11は、上記書類分類決定処理のステップS11、S12を省き、ステップS14を実行してもよい。
【0065】
また、情報処理装置10は、前記電子データを前記帳票の取引先に送信する指示を受け付ける指示受付部(CPU11)と、前記指示受付部により前記指示が受け付けられた場合に、前記電子データを前記取引先に送信する送信部(CPU11)と、を備え、前記第2生成部(CPU11)は、前記指示受付部により前記指示が受け付けられた場合に、前記管理情報を生成する。
したがって、ユーザーによる手間をかけることなく、且つユーザーの手入力による入力ミスを発生させることなく、帳票の電子データを送信し、管理情報を生成できる。
【0066】
また、情報処理装置10において、前記受付部(CPU11)は、ユーザーによる複数の項目に対する入力により前記帳票に関する情報を受け付ける。
したがって、業務アプリにおける、帳票を作成するためのユーザーによる入力に基づいて、容易に管理情報を生成できる。
【0067】
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体として記憶部13のHDD、SSDを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリや、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを、通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【0068】
また、上述した例では、帳票の電子データを帳票の取引先に送信する指示を受け付けた場合にCPU11が管理情報を生成する例について説明したが、これに限定されない。例えば、管理情報を生成する指示を受け付けた場合に管理情報を生成するようにしてもよい。また、管理情報の生成後に帳票の電子データを取引先に送信する指示を受け付けた場合に、帳票の電子データと生成済みの管理情報とを対応付けて記憶部に保存するようになっていてもよい。
【0069】
また、図9に示す例において、書類分類情報に、ドキュメント記録情報から取得した帳票名と一致する分類名が含まれている場合(ステップS12;YES)には、ステップS11で取得した帳票名と一致する分類名を、管理情報が有する「書類分類」の項目における値に決定し(ステップS13)、書類分類決定処理を終了する態様について説明したが、これに限定されない。例えば、ステップS12でYESと判定された場合にも、ステップS14、ステップS15の処理を実行することにより、帳票の電子データを生成した業務アプリの業務IDを取得し、取得した業務IDと一致する業務IDに対応する分類名を取得するようにしてもよい。そして、ドキュメント記録情報に基づいて導出した分類名と、業務アプリの業務IDに基づいて導出した分類名とが一致すると判定された場合に、一致された分類名を管理情報が有する「書類分類」の項目における値に決定するようにしてもよい。また、ドキュメント記録情報に基づいて導出した分類名と、業務アプリの業務IDに基づいて導出した分類名とが一致すると判定されなかった場合には、例えば表示部14にエラー情報を表示することにより、ドキュメント記録情報に基づいて導出した分類名と業務アプリの業務IDに基づいて導出した分類名とが一致していないことをユーザーに報知するようにしてもよい。
【0070】
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
【符号の説明】
【0071】
10 情報処理装置
11 CPU(受付部、第1生成部、第2生成部、保存部、指示受付部、送信部、取得部)
12 RAM
13 記憶部
131 書類分類情報
132 業務定義情報
133 項目名称情報
14 表示部
15 操作部
16 通信部
17 バス
20 記憶装置
30 外部端末
40 受付端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16