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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169862
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】作業用トレー
(51)【国際特許分類】
   B25H 3/06 20060101AFI20241129BHJP
   F16B 2/12 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
B25H3/06
F16B2/12 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086680
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000105039
【氏名又は名称】クロバー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】新田 久美子
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 衣里
【テーマコード(参考)】
3J022
【Fターム(参考)】
3J022DA11
3J022EA41
3J022EC02
3J022FA05
3J022FB03
3J022FB07
3J022FB12
3J022GA06
3J022GA12
3J022GB32
(57)【要約】
【課題】手芸作業やDIY(Do It Yourself)などの手作業を行う際の使い勝手を改善するのに適した作業用トレーを提供する。
【解決手段】作業用トレーA1は、取付対象物に対して固定するためのクランプ部1と、クランプ部1に支持されたベース部2と、ベース部2に対して分離可能に取り付けられるトレー本体3と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付対象物に対して固定するためのクランプ部と、
前記クランプ部に支持されたベース部と、
前記ベース部に対して分離可能に取り付けられるトレー本体と、を備える、作業用トレー。
【請求項2】
前記ベース部は、第1プレート部を有し、
前記トレー本体は、第2プレート部を有し、
前記第2プレート部は、前記第1プレート部の厚さ方向において当該第1プレート部に対して前記クランプ部とは反対側に位置し、且つ前記厚さ方向に見て前記第1プレート部に重なる、請求項1に記載の作業用トレー。
【請求項3】
前記クランプ部に対して前記第1プレート部の前記厚さ方向に沿う中心軸線の回りの位置を変更することが可能な位置変更機構をさらに備える、請求項2に記載の作業用トレー。
【請求項4】
前記位置変更機構は、互いに離れた複数の前記中心軸線の各々において前記第1プレート部の当該中心軸線の回りの位置を変更可能である、請求項3に記載の作業用トレー。
【請求項5】
前記第1プレート部は、前記厚さ方向と直交する第1方向を長手方向とし、且つ前記厚さ方向および前記第1方向の双方と直交する第2方向を短手方向とする形状であり、
複数の前記中心軸線の少なくとも1つは、前記第1プレート部の前記第1方向および前記第2方向の中央位置から前記第1方向および前記第2方向の少なくとも一方に偏倚した位置にある、請求項4に記載の作業用トレー。
【請求項6】
前記位置変更機構は、前記クランプ部に設けられた少なくとも1つの第1係合部と、前記第1プレート部に設けられた複数の第2係合部と、を含み、
前記複数の第2係合部は、前記中心軸線の周方向に沿って所定角度ごとに配置されており、
前記少なくとも1つの第1係合部の各々は、前記複数の第2係合部のいずれかに係合可能である、請求項3ないし5のいずれかに記載の作業用トレー。
【請求項7】
前記位置変更機構は、前記第1プレート部に形成された複数の貫通孔を含み、
前記複数の貫通孔の各々は、前記厚さ方向に見て前記複数の第2係合部のいずれかと重なる、請求項6に記載の作業用トレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業用トレーに関し、たとえば手芸作業やDIYの分野で使用するのに適した作業用トレーに関する。
【背景技術】
【0002】
机の天板等に固定して使用するトレーが知られている(たとえば特許文献1を参照)。特許文献1に開示されたトレーは、作業台や机の天板等に対して固定するためのクランプ部を備え、トレー本体部が当該クランプ部に固定支持された構成とされている。手芸作業やDIY(Do It Yourself)などの手作業を行う際に、作業に用いる物品などをトレー本体部に置くことで、当該物品類を整理しながら作業スペースを確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】意匠登録第1718774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1で開示されているトレーは、作業の途中にトレーの位置を変更したい場合にはクランプ部を取り外して別の場所に固定し直す必要があるという問題もあった。
【0005】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものである。その主たる課題は、使い勝手を改善するのに適した作業用トレーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される作業用トレーは、取付対象物に対して固定するためのクランプ部と、前記クランプ部に支持されたベース部と、前記ベース部に対して分離可能に取り付けられるトレー本体と、を備える。
【0007】
好ましい実施の形態においては、前記ベース部は、第1プレート部を有し、前記トレー本体は、第2プレート部を有し、前記第2プレート部は、前記第1プレート部の厚さ方向において当該第1プレート部に対して前記クランプ部とは反対側に位置し、且つ前記厚さ方向に見て前記第1プレート部に重なる。
【0008】
好ましい実施の形態においては、前記クランプ部に対して前記第1プレート部の前記厚さ方向に沿う中心軸線の回りの位置を変更することが可能な位置変更機構をさらに備える。
【0009】
好ましい実施の形態においては、前記位置変更機構は、互いに離れた複数の前記中心軸線の各々において前記第1プレート部の当該中心軸線の回りの位置を変更可能である。
【0010】
好ましい実施の形態においては、前記第1プレート部は、前記厚さ方向と直交する第1方向を長手方向とし、且つ前記厚さ方向および前記第1方向の双方と直交する第2方向を短手方向とする形状であり、複数の前記中心軸線の少なくとも1つは、前記第1プレート部の前記第1方向および前記第2方向の中央位置から前記第1方向および前記第2方向の少なくとも一方に偏倚した位置にある。
【0011】
好ましい実施の形態においては、前記位置変更機構は、前記クランプ部に設けられた少なくとも1つの第1係合部と、前記第1プレート部に設けられた複数の第2係合部と、を含み、前記複数の第2係合部は、前記中心軸線の周方向に沿って所定角度ごとに配置されており、前記少なくとも1つの第1係合部の各々は、前記複数の第2係合部のいずれかに係合可能である。
【0012】
好ましい実施の形態においては、前記位置変更機構は、前記第1プレート部に形成された複数の貫通孔を含み、前記複数の貫通孔の各々は、前記厚さ方向に見て前記複数の第2係合部のいずれかと重なる。
【0013】
本発明による作業用トレーのその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態に係る作業用トレーを示す斜視図である。
図2図1に示す作業用トレーの正面図である。
図3図1に示す作業用トレーの平面図である。
図4図1に示す作業用トレーの底面図である。
図5図1に示す作業用トレーのトレー本体を取り外した状態を示す斜視図である。
図6図3のVI-VI線に沿う断面図である。
図7図3のVII-VII線に沿う断面図である。
図8図3のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図9】クランプ部を示す斜視図である。
図10】クランプ部に対するベース部の取り付け位置の一例を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。図面は、一例として示したものであり、本実施形態を限定するものではない。また、図面中の位置、寸法等についても説明の簡単のために一例として示したものであり、特に記載の無い限り、正確な位置、正確な寸法を示すものではない。
【0016】
図1図8は、一実施形態に係る作業用トレーを示している。図示された作業用トレーA1は、クランプ部1、ベース部2およびトレー本体3を備えている。なお、説明の便宜上、図1を基準として上下の方向を特定することにする。作業用トレーA1の説明においては、上下方向は後述のベース部2の第1プレート部21の厚さ方向に相当し、「厚さ方向z」と呼ぶ。厚さ方向zと直交する方向(図2図4における左右方向)を「第1方向x」と呼ぶ。厚さ方向zおよび第1方向xの双方と直交する方向(図3図4における上下方向)を「第2方向y」と呼ぶ。
【0017】
図1は、作業用トレーA1を示す斜視図である。図2は、作業用トレーA1の正面図である。図3は、作業用トレーA1の平面図である。図4は、作業用トレーA1の底面図である。図5は、作業用トレーA1においてトレー本体3を取り外した状態を示す斜視図である。図6は、図3のVI-VI線に沿う断面図である。図7は、図3のVII-VII線に沿う断面図である。図8は、図3のVIII-VIII線に沿う断面図である。図9は、クランプ部1を示す斜視図である。
【0018】
クランプ部1は、たとえば作業台や机の天板等の取付対象物に固定するためのものである。本実施形態において、クランプ部1は、本体部11、固定ボルト12、パッド131,132、および複数の第1係合部14を有する。本体部11は、概略U字状とされている。本体部11の構成材料は特に限定されず、たとえば所定の強度を有する合成樹脂により一体形成されたものである。
【0019】
固定ボルト12は、本体部11の下方側端部に形成された孔に挿通されている。また、本実施形態では、図1図2図6図8に示すように、本体部11の下方側端部には空隙部が形成されており、当該空隙部にナット121が配置されている。ナット121は、回転が制限された状態で本体部11の上記空隙部に配置されている。固定ボルト12は、ナット121のねじ孔に螺合するとともに本体部11を上下方向(厚さ方向z)に挿通している。
【0020】
パッド131は、固定ボルト12の上端に設けられている。パッド132は、本体部11に設けられており、パッド131と上下方向(厚さ方向z)において間隔を空けて対向するように配置される。固定ボルト12を締め込んでパッド131をパッド132に近接させることにより、両パッド131,132の間に作業台や机の天板等の端部を挟み込むことができる。これにより、クランプ部1は、所定の箇所に固定することができるように構成されている。
【0021】
図4図9に示すように、複数の第1係合部14は、本体部11の上端部に設けられている。本実施形態において本体部11の上部側は上下方向(厚さ方向z)に延びる棒状部分111とされており、複数の第1係合部14の各々は、当該棒状部分111の上端部から上下方向と直交する方向に突出する凸形状である。図示した例では、本体部11の棒状部分111には、4つの第1係合部14が設けられている。当該4つの第1係合部14は、棒状部分111の周方向に所定角度ごとに配置されている。本実施形態では、複数(4つ)の第1係合部14は、棒状部分111の周方向に90°の一定角度ごとに配置されている。これら第1係合部14は、後述のベース部2の第1プレート部21に設けられた複数ずつの第2係合部211,212,213に係合し得る。複数の第1係合部14は、本発明の「位置変更機構」を構成する。
【0022】
本体部11の棒状部分111には、上端が開口して下方に延びる穴が形成されている。また、本実施形態では、棒状部分111には空隙部が形成されており、当該空隙部にナット151が配置されている。ナット151は、回転が制限された状態で棒状部分111の上記空隙部に配置されている。棒状部分111の上記穴には、締付ボルト15が挿入されている。締付ボルト15は、ナット151のねじ孔に螺合している。
【0023】
図4図8に示すように、ベース部2は、第1プレート部21および第1縁部22を有し、本体部11(クランプ部1)に支持されている。第1プレート部21は、厚さ方向zと直交する面内方向(xy平面)に拡がっている。図示した例では、第1プレート部21は、外側部21Aおよび内側部21Bを含む。外側部21Aは、厚さ方向zに見て、内側部21Bを囲う環状とされている。内側部21Bは、外側部21Aよりも下方に位置しており、当該内側部21Bの外周部が適宜屈曲して外側部21Aの内周部につながっている。
【0024】
第1縁部22は、外側部21A(第1プレート部21)の外周縁につながり、当該外周縁から上下(厚さ方向zの両側)に延びる筒状とされている。
【0025】
本実施形態においては、図5図7に示すように、第1プレート部21は、厚さ方向zに見て、第1方向xを長手方向とし、且つ第2方向yを短手方向とする形状である。図示した例では、第1プレート部21は、第1方向xに長状の長円形状である。
【0026】
第1プレート部21(内側部21B)には、複数のボルト通し孔210および複数ずつの第2係合部211,212,213が設けられている。複数のボルト通し孔210は、それぞれ内側部21Bを上下方向(厚さ方向z)に貫通している。本実施形態では、内側部21Bには3つのボルト通し孔210が形成されている。複数のボルト通し孔210の各々は、厚さ方向zに沿う3つの中心軸線O1,O2,O3のいずれかを中心とする円形である。中心軸線O1は、第1プレート部21の第1方向xおよび第2方向yそれぞれの中央位置にある。中心軸線O2は、中心軸線O1(第1プレート部21の中央位置)から第1方向xに偏倚した位置にある。中心軸線O3は、中心軸線O1(第1プレート部21の中央位置)から第2方向yに偏倚した位置にある。
【0027】
図4図6図8に示すように、複数の第2係合部211,212,213は、第1プレート部21(内側部21B)の下面に設けられている。複数の第2係合部211,212,213の各々は、周囲よりも窪んだ凹形状である。複数の第2係合部211,212,213は、中心軸線O1,O2,O3およびボルト通し孔210を囲むように配置されている。複数の第2係合部211,212,213は、中心軸線O1,O2,O3の周方向に所定角度ごとに配置されている。本実施形態では、第1プレート部21(内側部21B)には8つずつの第2係合部211,212,213が設けられており、当該8つの第2係合部211,212,213は、中心軸線O1,O2,O3の周方向に45°の一定角度ごとに配置されている。
【0028】
クランプ部1(本体部11の棒状部分111)に設けられた複数の第1係合部14の各々は、複数の第2係合部211のいずれか、複数の第2係合部212のいずれか、および複数の第2係合部213のいずれかに係合可能である。図6図8に示すように、各第1係合部14は、複数の第2係合部212のいずれかに係合している。ここで、本体部11の棒状部分111の軸心は中心軸線O2と一致またはほぼ一致しており、締付ボルト15は、第1プレート部21のボルト通し孔210に挿通させつつ、棒状部分111の空隙部に配置されたナット151のねじ孔に螺合させることができる。締付ボルト15を締め込むことで、棒状部分111の上面と第1プレート部21(内側部21B)の下面とが圧接し、第1プレート部21は、棒状部分111(クランプ部1)に対して位置合わせされた状態で支持される。なお、図示した例では、締付ボルト15の頭部と第1プレート部21(内側部21B)の上面との間には、ワッシャ16が介在している。
【0029】
ベース部2の第1プレート部21(内側部21B)に設けられた複数(8つ)の第2係合部212(211,213)は、中心軸線O2(O1,O3)の周方向に所定角度(45°)ごとに配置されている。クランプ部1の本体部11(棒状部分111)に設けられた複数(4つ)の第1係合部14は、棒状部分111の周方向に90°ごとに配置されている。これにより、第1係合部14をいずれの第2係合部212(211,213)に係合するかを選択することで、ベース部2は、クランプ部1に対して中心軸線O2(O1,O3)の回りの位置を所定角度ずつ変更して取り付けることが可能である。複数の第2係合部212(211,213)は、本発明の「位置変更機構」を構成する。
【0030】
図10は、クランプ部1に対するベース部2の取り付け位置の一例を示す概略平面図である。中心軸線O2は、中心軸線O1(第1プレート部21の中央位置)から第1方向xに偏倚した位置にある。これにより、ベース部2は、クランプ部1に対して中心軸線O2の回りの位置を45°ずつずらすことで8通りの取り付け位置に変更可能である。
【0031】
本実施形態においては、図4図8に示すように、第1プレート部21(内側部21B)には、複数ずつの貫通孔211a,212a,213aが形成されている。複数の貫通孔211a(212a,213a)は、複数の第2係合部211(212,213)に個別に対応して設けられており、第1プレート部21(内側部21B)を厚さ方向zに貫通する。複数の貫通孔211a(212a,213a)の各々は、厚さ方向zに見て複数の第2係合部211(212,213)のいずれかと重なる。これにより、クランプ部1にベース部2を取り付ける際、クランプ部1の第1係合部14と第2係合部211(212,213)との係合状態をベース部2の上面側から視認することができる。
【0032】
図1図3図5図8に示すように、トレー本体3は、第2プレート部31および第2縁部32を有しており、皿状とされている。第2プレート部31は、厚さ方向zにおいて第1プレート部21に対してクランプ部1とは反対側に位置する。第2プレート部31は、第1プレート部21に対して上方に位置し、厚さ方向zに見て、第1プレート部21に重なる。図示した例では、第2プレート部31は、その全体が厚さ方向zと直交する面内方向(xy平面)に一様に拡がっている。第2プレート部31は、厚さ方向zに見て第1プレート部21のほぼ全体と重なっており、第1方向xに長状の長円形状である。
【0033】
第2縁部32は、第2プレート部31の外周縁につながり、当該外周縁から上方に延びる筒状とされている。トレー本体3は、ベース部2に対して分離可能に取り付けられている。図6~8で示した例では、第2縁部32の下部は、ベース部2の第1縁部22の内側に嵌合している。第2縁部32の外側面と当該外側面に対向する第1縁部22の内側面との間には、僅かな隙間がある。第2プレート部31は、第1プレート部21の外側部21Aに載置されている。締付ボルト15の頭部は、第1プレート部21の内側部21Bと第2プレート部31との間に収容されている。上記構成により、トレー本体3は、第2縁部32を掴んで持ち上げることで、ベース部2から容易に分離することができる。なお、図示した例と異なり、第2縁部32の外側面と第1縁部22の内側面との間に隙間を設けずに、第1縁部22に対して第2縁部32を多少の抵抗を伴って嵌合するように構成してもよい。
【0034】
次に、作業用トレーA1の使用方法および作用効果について説明する。
【0035】
作業用トレーA1を使用する際、クランプ部1を作業台や机の天板等の取付対象物に固定する。トレー本体3には、手作業を行う内容に応じて、手芸用品、はさみ、釘、工具などの作業に用いる物品類を置く。これにより、これら物品類を整理しながら机上の作業スペースを確保することができる。
【0036】
作業用トレーA1は、クランプ部1、ベース部2およびトレー本体3を備える。ベース部2は、クランプ部1に支持されており、トレー本体3は、ベース部2に対して分離可能に取り付けられている。このような構成によれば、作業途中に作業用トレーA1に置かれた物品類を別の場所に移す場合、クランプ部1を取付対象物から取り外すこと無く、トレー本体3だけをベース部2から分離して所望の位置に移動させることができる。したがって、作業用トレーA1は、使い勝手が良好である。
【0037】
ベース部2は第1プレート部21を有し、トレー本体3は第2プレート部31を有する。第1プレート部21は、上下方向(厚さ方向z)において第1プレート部21に対してクランプ部1とは反対側の上方に位置しており、厚さ方向zに見て第1プレート部21に重なる。このような構成によれば、第1プレート部21(外側部21A)上に第2プレート部31を載せるだけでトレー本体3をベース部2に取り付けることができる。また、トレー本体3をベース部2から容易に分離することができる。
【0038】
作業用トレーA1において、クランプ部1は複数の第1係合部14を有し、第1プレート部21(ベース部2)は複数の第2係合部211(212,213)を有する。これら複数の第1係合部14と複数の第2係合部211(212,213)との協働により、クランプ部1に対して第1プレート部21(ベース部2)の中心軸線O1(O2,O3)の回りの位置を変更することができる。これにより、ベース部2に支持されたトレー本体3の姿勢を容易に変更することができ、使い勝手が良い。
【0039】
作業用トレーA1によれば、互いに離れた複数の中心軸線O1,O2,O3の各々において、第1プレート部21(ベース部2)の当該中心軸線O1,O2,O3の回りの位置を変更可能である。このような構成によれば、クランプ部1を取付対象物から取り外すこと無く、ベース部2および当該ベース部2に支持されたトレー本体3においては多様な配置をとらせることができる。
【0040】
本発明の作業用トレーは、上記した実施形態に限定されるものではない。作業用トレーの各部の具体的な構成は、特許請求の範囲に記載の内容から逸脱しない範囲内で種々、変更が可能である。
【0041】
上記実施形態において、クランプ部1が4つの第1係合部14を有する構成について説明したが、第1係合部の数は特に限定されず、たとえば1つの第1係合部を有する構成であってもよい。また、上記実施形態では、複数の第2係合部211(212,213)は、中心軸線O1(O2,O3)の周方向に沿って45°の一定角度ごとに配置されていたが、複数の第2係合部211の配置はこれに限定されない。
【0042】
上記実施形態では、クランプ部1に設けられた第1係合部14を凸形状とし、第1プレート部21(ベース部2)に設けられた第2係合部211,212,213を凹形状としたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、クランプ部1に設けられる第1係合部を凹形状とし、第1プレート部21に設けられる第2係合部を凸形状とし、これら第1係合部および第2係合部が互いに係合可能な構成としてもよい。
【符号の説明】
【0043】
A1,A2:作業用トレー、1:クランプ部、11:本体部、111:棒状部分、112:ねじ軸部、12:固定ボルト、121:ナット、131,132:パッド、14:第1係合部(位置変更機構)、15:締付ボルト、151:ナット、16:ワッシャ、2:ベース部、21:第1プレート部、21A:外側部、21B:内側部、210:ボルト通し孔、211,212,213:第2係合部(位置変更機構)、211a,212a,213a:貫通孔(位置変更機構)、22:第1縁部、3:トレー本体、31:第2プレート部、32:第2縁部、O1,O2,O3:中心軸線、x:第1方向、y:第2方向、z:厚さ方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10