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特開2024-169883光ファイバ素線の製造方法および光ファイバ素線の製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169883
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】光ファイバ素線の製造方法および光ファイバ素線の製造装置
(51)【国際特許分類】
   C03B 37/027 20060101AFI20241129BHJP
   G02B 6/44 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
C03B37/027 A
G02B6/44 301B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086716
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005186
【氏名又は名称】株式会社フジクラ
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(74)【代理人】
【識別番号】100188891
【弁理士】
【氏名又は名称】丹野 拓人
(72)【発明者】
【氏名】木岡 良平
【テーマコード(参考)】
2H250
4G021
【Fターム(参考)】
2H250BA03
2H250BA18
2H250BA21
2H250BA32
2H250BB33
4G021HA02
4G021HA05
(57)【要約】
【課題】シール機構によるシール性と調芯機構による位置調整機能とを両立させることが可能な光ファイバ素線の製造方法を提供する。
【解決手段】光ファイバ素線の製造方法は、光ファイバ母材を移動させる移動機構と、光ファイバ母材の下端と、の間に位置する支点部材に光ファイバ母材を当接させ、鉛直方向に対する光ファイバ母材の傾きを、支点部材を支点として変化させることで、移動機構の駆動方向とは逆向きに光ファイバ母材の下端を移動させる回転調芯工程を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバ母材を加熱溶融させて光ファイバ裸線を形成し、前記光ファイバ裸線の周囲に樹脂の被覆層を形成する、光ファイバ素線の製造方法であって、
鉛直方向において、前記光ファイバ母材を移動させる移動機構と、前記光ファイバ母材の下端と、の間に位置する支点部材に前記光ファイバ母材を当接させ、鉛直方向に対する前記光ファイバ母材の傾きを、前記支点部材を支点として変化させることで、前記移動機構の駆動方向とは逆向きに前記下端を移動させる回転調芯工程を有する、光ファイバ素線の製造方法。
【請求項2】
前記移動機構の駆動方向と同じ向きに前記下端を移動させる直動調芯工程を有する、請求項1に記載の光ファイバ素線の製造方法。
【請求項3】
前記移動機構の駆動方向と、前記下端の移動方向と、を比較した結果に基づき、前記下端を移動させるために前記移動機構を駆動させる方向を切り替える、請求項2に記載の光ファイバ素線の製造方法。
【請求項4】
前記移動機構から前記支点までの長さが、前記支点から前記下端までの長さよりも長い場合に、前記回転調芯工程を実行する、請求項2に記載の光ファイバ素線の製造方法。
【請求項5】
前記光ファイバ母材を加熱溶融させる加熱炉の上部に配置されたシール機構を用いて、前記加熱炉内をシールし、
前記シール機構の一部が前記支点部材である、請求項1から4のいずれか1項に記載の光ファイバ素線の製造方法。
【請求項6】
光ファイバ母材を加熱するヒータを有し、前記光ファイバ母材が挿通可能な開口部を備える加熱炉と、
前記光ファイバ母材の上部を移動させる移動機構と、
鉛直方向において前記移動機構と前記光ファイバ母材の下端との間に位置する支点部材と、
前記移動機構の駆動方向と、前記下端の移動方向と、を比較し、前記下端を移動させるために前記移動機構を駆動する方向を切り替える制御部と、を備える、光ファイバ素線の製造装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記移動機構から前記支点部材までの長さが、前記支点部材から前記下端までの長さよりも長い場合に、前記下端を移動させる方向とは逆向きに前記移動機構を駆動させる、請求項6に記載の光ファイバ素線の製造装置。
【請求項8】
前記加熱炉の上部に配置されて前記加熱炉内をシールするシール機構をさらに備え、
前記シール機構の一部が前記支点部材である、請求項6又は7に記載の光ファイバ素線の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ素線の製造方法および光ファイバ素線の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光ファイバ用母材を加熱、溶融させて光ファイバ裸線を形成し、光ファイバ裸線の周囲に樹脂の被覆層を設ける、光ファイバ素線の製造方法が開示されている。この製造方法では、調芯機構によって光ファイバ母材を水平方向に移動させることで、被覆層を形成するためのダイスの中心に、光ファイバ裸線の位置を合わせている。これにより、被覆層が偏って形成されてしまう現象(いわゆる偏肉)が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭60-137842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1における炉の上端部には、炉の内部をシールするためのシール機構(気密板)が配置されている。シール性を確保するため、シール機構と光ファイバ母材との間の隙間は、小さい方が好ましい。しかしながら、この隙間を小さくすると、調芯機構による光ファイバ母材の移動可能量が小さくなる。つまり、特許文献1の構成では、シール機構によるシール性と調芯機構による位置調整機能とがトレードオフの関係にあった。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされ、シール性および位置調整機能を両立させることが可能な光ファイバ素線の製造方法および光ファイバ素線の製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の態様1に係る光ファイバ素線の製造方法は、光ファイバ母材を加熱溶融させて光ファイバ裸線を形成し、前記光ファイバ裸線の周囲に樹脂の被覆層を形成する、光ファイバ素線の製造方法であって、鉛直方向において、前記光ファイバ母材を移動させる移動機構と、前記光ファイバ母材の下端と、の間に位置する支点部材に前記光ファイバ母材を当接させ、鉛直方向に対する前記光ファイバ母材の傾きを、前記支点部材を支点として変化させることで、前記移動機構の駆動方向とは逆向きに前記下端を移動させる回転調芯工程を有する。
【0007】
本発明の態様2は、態様1に係る光ファイバ素線の製造方法であって、前記移動機構の駆動方向と同じ向きに前記下端を移動させる直動調芯工程を有する。
【0008】
本発明の態様3は、態様1または2に係る光ファイバ素線の製造方法であって、前記移動機構の駆動方向と、前記下端の移動方向と、を比較した結果に基づき、前記下端を移動させるために前記移動機構を駆動させる方向を切り替える。
【0009】
本発明の態様4は、態様1から3のいずれかに係る光ファイバ素線の製造方法であって、前記移動機構から前記支点までの長さが、前記支点から前記下端までの長さよりも長い場合に、前記回転調芯工程を実行する。
【0010】
本発明の態様5は、態様1から4のいずれかに係る光ファイバ素線の製造方法であって、前記光ファイバ母材を加熱溶融させる加熱炉の上部に配置されたシール機構を用いて、前記加熱炉内をシールし、前記シール機構の一部が前記支点部材である。
【0011】
本発明の態様6は、光ファイバ素線の製造装置であって、光ファイバ母材を加熱するヒータを有し、前記光ファイバ母材が挿通可能な開口部を備える加熱炉と、前記光ファイバ母材の上部を移動させる移動機構と、鉛直方向において前記移動機構と前記光ファイバ母材の下端との間に位置する支点部材と、前記移動機構の駆動方向と、前記下端の移動方向と、を比較し、前記下端を移動させるために前記移動機構を駆動する方向を切り替える制御部と、を備える。
【0012】
本発明の態様7は、態様6に係わる光ファイバ素線の製造装置であって、前記制御部は、前記移動機構から前記支点部材までの長さが、前記支点部材から前記下端までの長さよりも長い場合に、前記下端を移動させる方向とは逆向きに前記移動機構を駆動させる。
【0013】
本発明の態様8は、態様6又は7に係わる光ファイバ素線の製造装置であって、前記加熱炉の上部に配置されて前記加熱炉内をシールするシール機構をさらに備え、前記シール機構の一部が前記支点部材である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の上記態様によれば、シール機構によるシール性と調芯機構による位置調整機能とを両立させることが可能な光ファイバ素線の製造方法、光ファイバ素線の製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態に係る光ファイバ素線の製造装置の概略構成を示す図である。
図2】第1実施形態における回転調芯工程を説明する図である。
図3】第1実施形態における直動調芯工程を説明する図である。
図4】第1実施形態における調芯方法の一例を説明するフローチャートである。
図5】第2実施形態に係る光ファイバ素線の製造装置の概略構成を示す図である。
図6図5のVI-VI断面矢視図である。
図7】実施例1の調芯動作を説明する図である。
図8】実施例2の調芯動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施形態)
以下、本発明に係わる第1実施形態の光ファイバ素線の製造方法および製造装置100を、図1を参照しながら説明する。
光ファイバ素線の製造装置100(以下、単に製造装置100と呼ぶ場合がある)は、ヒータ1を有する加熱炉12と、冷却装置2と、コーティング装置3と、被覆硬化装置4と、引き取り機5と、プーリ6と、巻取ボビン7と、移動機構8(調芯機構)と、シール機構9と、位置センサ10と、支持棒11と、制御部15と、を備えている。製造装置100は、光ファイバ母材101から光ファイバ裸線13を線引きし、光ファイバ裸線13の周囲に、不図示の被覆層を設けることで光ファイバ素線16を製造するように構成されている。
【0017】
ヒータ1は、加熱炉12の内部に設けられており、光ファイバ母材101を例えば2000℃以上に加熱して溶融させる。冷却装置2は、加熱炉12の下部において、光ファイバ母材101から引き出された光ファイバ裸線13を冷却する。なお、冷却装置2を用いず、自然冷却によって光ファイバ裸線13を冷却してもよい。光ファイバ母材101および光ファイバ裸線13は、例えば石英ガラス等により形成される。
【0018】
コーティング装置3は、光ファイバ裸線13の周囲に、不図示の被覆層をコーティングする。被覆層の材質としては、例えばUV硬化型樹脂を採用できる。なお、被覆層の材質はUV硬化型樹脂でなくてもよい。被覆層は複数形成されてもよい。
ここで、コーティング装置3は不図示のダイスを有している。コーティング装置3を通過する際の光ファイバ裸線13の位置は、ダイスの中心に正確に合わせることが好ましい。光ファイバ裸線13の位置がダイスの中心からずれた場合、光ファイバ裸線13の外周に付着する樹脂の厚みが均一ではなくなって、被覆層に偏肉が発生するためである。そこで、光ファイバ裸線13の位置を、コーティング装置3におけるダイスの中心位置に一致させるための、「調芯」が行われる。調芯については後述する。
【0019】
被覆硬化装置4は、光ファイバ裸線13の周囲にコーティングされた被覆層を硬化させる。例えば被覆層がUV硬化型樹脂である場合、被覆硬化装置4は液状の被覆層にUV光を照射して硬化させる。引き取り機5は、例えば引取りキャプスタンであり、引き取り機5によって線引き速度が決定される。プーリ6は、光ファイバ素線16の進行方向を変える。巻取ボビン7は、製造された光ファイバ素線16を一時的に巻き取って保持する。
【0020】
光ファイバ母材101は鉛直方向に延びている。光ファイバ母材101の形状は、適宜変更可能であるが、例えば略円柱状である。光ファイバ母材101の上端には、支持棒11が固定されている。支持棒11は移動機構8に連結されている。移動機構8は、光ファイバ裸線13が、コーティング装置3におけるダイスの中心位置から外れた場合に、光ファイバ裸線13の位置を是正(調芯)する機能を有する。移動機構8は、水平方向(図2に示すX方向、Y方向、またはそれらの組合せ)に駆動されることで、水平方向における支持棒11の位置を変化させる。これにより、光ファイバ母材101の上部が水平方向に移動する。
【0021】
ここで、X方向は、鉛直方向に直交する一方向である。Y方向は、鉛直方向およびX方向の双方に直交する方向である。図2において、紙面の左側から右側に向かう方向をプラスX方向と呼び、右側から左側に向かう方向をマイナスX方向と呼ぶ場合がある。図2の紙面の奥側から手前側に向かう方向をプラスY方向と呼び、手前側から奥側に向かう方向をマイナスY方向と呼ぶ場合がある。
【0022】
位置センサ10は、加熱炉12の下部に配置されている。位置センサ10は、光ファイバ母材101から引き出される光ファイバ裸線13の位置を計測する。位置センサは、例えば光ファイバ裸線13を囲むように設けられている。位置センサ10は、図2に示すX方向およびY方向における光ファイバ裸線13の位置を計測可能である。
【0023】
位置センサ10は、制御部15と信号の送受信が可能なように接続されており、例えば、位置センサ10は制御部15に電気的に接続されている。制御部15は、位置センサ10から出力される、光ファイバ裸線13の位置情報を取得する。制御部15は、この位置情報に基づき、移動機構8に駆動方向および駆動量に関する指令を送信する。
【0024】
制御部15は、移動機構8およびシール機構9等とも信号の送受信が可能なように接続されており、例えば、制御部15は、移動機構8およびシール機構9等に電気的に接続されている。制御部15は、移動機構8およびシール機構9等を制御する。製造装置100が有する他の構成要素に、制御部15が信号を送受信可能なように、例えば、電気的に接続されていてもよい。なお、位置センサ10、移動機構8、シール機構9等が、制御部15と電気的に接続されている例を述べたが、電気的に接続されている例に限定されず、例えば、無線通信により信号の送受信が可能なように接続されていても良い。また、シール機構9は、他の機構から独立して、すなわち単独で機能してもよい。
【0025】
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサおよびメモリなどを備えている。プロセッサは、制御部15の機能を実行するための演算処理を実行する。メモリには、CPUが実行する機能が記述される書き換え可能なプログラムが記憶されている。制御部15は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)を用いてこれらの機能を実現してもよい。あるいは、ソフトウェアとハードウェアの協働により制御部15の機能を実現してもよい。
【0026】
加熱炉12の内部には、カーボン製の部品等が配置されている。これらの部品の酸化を防ぐために、加熱炉12内には、アルゴンガスなどの不活性ガスが供給される。シール機構9は、これらの不活性ガスを、加熱炉12内に安定して存在させるために、加熱炉12をシールする機能を有する。
【0027】
シール機構9は、加熱炉12の上端に設けられている。シール機構9は、複数のブレード部材9aと、筐体9bと、を有している。複数のブレード部材9aは、光ファイバ母材101を取り囲むように配置されている。筐体9bは、ブレード部材9aを支持している。各ブレード部材9aは、光ファイバ母材101に向けて付勢されている。これにより、ブレード部材9aは光ファイバ母材101に接している。ブレード部材9aに作用する付勢力は、可変であってもよい。例えば、空気圧によってブレード部材9aの付勢力を生じさせる場合、空気圧を変化させることで、付勢力も変化させることができる。制御部15によって、ブレード部材9aの付勢力が制御されてもよい。
【0028】
ここで、加熱炉12内の空間のシール性は安定していることが好ましい。これは、シール性が不安定である場合、加熱炉12内のガスの流れが不均一となり、光ファイバ裸線13の外径変動が大きくなる可能性があるためである。
【0029】
次に、図2および図3を参照して、調芯動作を説明する。本実施形態の製造装置100は、「回転調芯」および「直動調芯」の2種類の調芯動作を行うことが可能である。図2は、「回転調芯」を説明する図であり、図3は「直動調芯」を説明する図である。図2および図3において、矢印A1は移動機構8の駆動方向を示し、矢印A2は光ファイバ母材101の下端17の移動方向を示す。
【0030】
図2(回転調芯)において、矢印A1はプラスX方向を指しており、矢印A2はマイナスX方向を指している。つまり、光ファイバ母材101の上部の移動方向と、光ファイバ母材101の下端17の移動方向とが、逆向きである。移動機構8によって光ファイバ母材101の上部を移動させる際に、シール機構9のブレード部材9aと光ファイバ母材101とが接する点を支点とし、光ファイバ母材101を回転させることで、このような動作を実現できる。本実施形態の回転調芯においては、光ファイバ母材101を回転させる支点となる「支点部材」として、ブレード部材9aが機能する。回転調芯の場合、制御部15は、光ファイバ裸線13を移動させる方向とは逆向きに、移動機構8を駆動させる。
【0031】
一方、図3(直動調芯)では、矢印A1および矢印A2の両方が、プラスX方向を指している。つまり、光ファイバ母材101の上部の移動方向と、光ファイバ母材101の下端17の移動方向と、が同じ向きである。光ファイバ母材101を回転させず、移動機構8の駆動方向にそのまま光ファイバ母材101を直動させることで、このような動作を実現できる。直動調芯の場合、制御部15は、光ファイバ裸線13を移動させる方向と同じ向きに、移動機構8を駆動させる。
【0032】
例えば、光ファイバ母材101がシール機構9のブレード部材9aを押す力が、ブレード部材9aの付勢力よりも大きい場合に、直動調芯が行われる。一方、光ファイバ母材101がブレード部材9aを押す力が、ブレード部材9aの付勢力よりも小さい場合に、回転調芯が行われる。例えば、紡糸の開始間もない段階において、光ファイバ母材101の重量が大きい場合に、直動調芯を行いやすい。一方、紡糸が進んだ段階において、光ファイバ母材101の重量が小さい場合に、回転調芯を行いやすい。ブレード部材9aの付勢力を変化させることで、回転調芯と直動調芯とを切り替えてもよい。
【0033】
但し、ブレード部材9aの付勢力が一定であっても、支点部材(ブレード部材9a)への光ファイバ母材101の当接具合等により、直動調芯から回転調芯に切替わった後に、再度、直動調芯に戻る可能性も考えられる。そのため、位置センサ10を用いて、直動調芯および回転調芯のどちらが行われているかを把握することが好ましい。そこで制御部15は、移動機構8の駆動方向と、位置センサ10が検出した光ファイバ裸線13の移動方向と、を比較する。制御部15は、比較結果に基づき、直動調芯および回転調芯のいずれが行われているのかを判断する。
【0034】
例えば、制御部15は、移動機構8をプラスX方向に駆動させた場合に、光ファイバ裸線13もプラスX方向に移動した場合は、直動調芯が行われていると判断する。一方、制御部15は、移動機構8をプラスX方向に駆動させた場合に光ファイバ裸線13がマイナスX方向に移動した場合は、回転調芯が行われていると判断する。この説明ではX方向の移動を例に説明したが、Y方向の移動に関しても同様である。さらには、X方向およびY方向を組合せた移動の場合も同様である。制御部15は、判断した結果に基づいて、移動機構8を制御する。
【0035】
制御部15の機能の一例を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。初めに、位置センサ10が光ファイバ裸線13の位置が目標位置からX方向、Y方向、或いはその組合せの方向に乖離していることを検出する。この場合、調芯制御を開始する場合の閾値を予め設定しておき、目標からの乖離が閾値を超えた場合に調芯制御を開始してもよい。図4の例では、調芯制御を開始する場合、最初に直動調芯を実行する(S101)。即ち、光ファイバ裸線13の目標位置(ダイスの中心)からの乖離がプラスX方向にaである場合、光ファイバ裸線13をマイナスX方向にaだけ移動させることが好ましい。そこで、直動調芯により、移動機構8をマイナスX方向にaだけ駆動させる。
【0036】
その後、制御部15は、移動機構8の駆動方向と光ファイバ裸線13の移動方向が同じであるか否かを、位置センサ10により測定して確認する(S102)。その結果、移動機構8の移動方向と光ファイバ裸線13の移動方向が同じである場合、直動調芯を継続する。一方、移動機構8の駆動方向と光ファイバ裸線13の移動方向が同じでない場合、回転調芯を実行する(S103)。つまり、光ファイバ裸線13の目標位置からの乖離がプラスX方向である場合、マイナスX方向に移動機構8を駆動させる。回転調芯を行う場合の移動機構8の駆動量は、例えば、回転動作の支点となるシール機構9から移動機構8までの長さ(長さL1)と、シール機構9から光ファイバ母材101の下端17までの長さ(長さL2)と、の関係から算出してもよい。
【0037】
その後、移動機構8の駆動方向と光ファイバ裸線13の移動方向が逆であるか否かを位置センサ10により測定して確認する(S104)。その結果、移動機構8の駆動方向と光ファイバ裸線13の移動方向が逆である場合、回転調芯を継続する。一方、移動機構8の駆動方向と光ファイバ裸線13の移動方向が逆でない場合、直動調芯を行う(S101)。調芯方法を上記のように切り替えることで、光ファイバ母材101の動きが回転と直動との間で入れ替わったとしても、適切に調芯を行うことができる。
【0038】
上記のような調芯制御を行っている最中に、位置センサ10による計測の結果、光ファイバ裸線13の位置の目標からの乖離がゼロ又は閾値以内となった時点で調芯制御を終了してもよい。その後、位置センサ10による光ファイバ裸線13の位置の測定を継続し、光ファイバ裸線13の位置の目標からの乖離が閾値を超えた場合に、再び図4に示す調芯制御を行ってもよい。
【0039】
制御部15は、ブレード部材9aの付勢力を変化させることで、直動調芯および回転調芯を積極的に切り替えてもよい。例えば、支点部材(ブレード部材9a)から移動機構8までの長さ(長さL1)と、支点部材から光ファイバ母材101の下端17までの長さ(長さL2)を比較し、長さL1が長さL2よりも長い場合に回転調芯を行うように設定してもよい。理由として、回転調芯において長さL1が長さL2よりも長い場合、移動機構8の駆動距離よりも、光ファイバ母材101の下端17の移動距離が短くなるためである。つまり、移動機構8の駆動に関する分解能よりも、下端17の移動距離を細かく制御することが可能となる。
【0040】
以上説明したように、本実施形態に係る光ファイバ素線の製造方法は、光ファイバ母材101を加熱溶融させて光ファイバ裸線13を形成し、光ファイバ裸線13の周囲に樹脂の被覆層を形成する。そして、この製造方法は、鉛直方向において、光ファイバ母材101を移動させる移動機構8と、光ファイバ母材の下端17と、の間に位置する支点部材(シール機構9のブレード部材9a)に光ファイバ母材101を当接させ、鉛直方向に対する光ファイバ母材101の傾きを、支点部材を支点として変化させることで、移動機構8の駆動方向とは逆向きに下端17を移動させる回転調芯工程を有する。
【0041】
また、本実施形態に係る光ファイバ素線の製造装置100は、光ファイバ母材101を加熱するヒータ1を有し、光ファイバ母材101が挿通可能な開口部を備える加熱炉12と、光ファイバ母材101の上部を移動させる移動機構8と、鉛直方向において移動機構8と光ファイバ母材の下端17との間に位置する支点部材(シール機構9のブレード部材9a)と、移動機構8の駆動方向と、下端17の移動方向と、を比較し、下端17を移動させるために移動機構8を駆動する方向を切り替える制御部15と、を備える。
【0042】
このような製造方法あるいは製造装置100によれば、回転調芯時に移動量が最も少ない支点(支点部材)を加熱炉12の上端の開口部付近とすることができる。そのため、シール機構9によるシール性と調芯機構(移動機構8)による位置調整機能とが、トレードオフの関係とならない。したがって、シール性および位置調整機能を両立させることが可能となる。
【0043】
また、本実施形態ではシール機構9の一部(ブレード部材9a)を支点部材として用いている。これにより、部品点数の増加を抑えることができる。ただし、後述の第2実施形態において説明するように、シール機構9以外の支点部材を用いてもよい。
【0044】
上記の製造方法および製造装置100において、回転調芯工程のみを行ってもよい。あるいは、回転調芯工程および直動調芯工程を組み合わせて行ってもよい。
例えば、直動調芯の可動範囲よりも外側に光ファイバ裸線13の位置がずれてしまい、直動調芯を行っても、光ファイバ裸線13の位置の目標からの乖離がゼロ又は閾値以内とはならないような場合に、直動調芯と回転調芯とを組み合わせても良い。
なお、上記第1実施形態では、ブレード部材9aを用いたシール機構9で説明したが、回転調芯の支点となれば、他のシール機構であっても良い。
【0045】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る光ファイバ素線の製造装置200を、図5を参照しながら説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態では、シール機構9とは異なる支点部材14が設けられている点において、第1実施形態の光ファイバ素線の製造装置100と異なる。支点部材14は、シール機構9よりも下方、かつ、光ファイバ母材101の下端17よりも上方に配置されている。
【0046】
図6は、光ファイバ母材101と支点部材14とをVI-VI断面で見た図である。支点部材14は、図6に示すように、X方向のプラス側、X方向のマイナス側、Y方向のプラス側、Y方向のマイナス側の4箇所から光ファイバ母材101を支持している。支点部材14は、加熱炉12内部の上端に設けられている。このように、ヒータ1と支点部材14との間の距離をなるべく大きくすることで、ヒータ1の熱によって支点部材14を構成する材料が劣化することを抑制可能である。
一方、本実施形態のブレード部材9aは、支点部材としては機能しない。そのため、ブレード部材9aは、光ファイバ母材101に接触してもよいし、接触しなくてもよい。
【0047】
このような製造装置200においては、直動調芯を行う場合、移動機構8が光ファイバ母材101を移動させる方向と同じ方向に、支点部材14が移動する。あるいは、直動調芯を行う場合、支点部材14が光ファイバ母材101から離れるように移動する。このような支点部材14の移動は、例えば支点部材14と信号の送受信が可能なように接続された制御部15によって制御されてもよい。より具体的には、支点部材14を駆動させるアクチュエータ(モータ、エアシリンダなど)を、制御部15が制御してもよい。なお、支点部材14と制御部15とは、信号の送受信が可能なように、例えば電気的に接続されているが、電気的に接続されている例に限定されず、無線通信により信号の送受信が可能なように接続されていても良い。また、支点部材14は、他の機構から独立して、すなわち単独で機能してもよい。一方、回転調芯を行う場合には、支点部材14を支点とした光ファイバ母材101の回転運動を許容する程度に、制御部15が支点部材14の位置をロックしてもよい。
【0048】
第2実施形態の製造装置200によれば、ブレード部材9aとは別に、回転調芯の場合に光ファイバ母材101の回転運動の支点の役割を果たす支点部材14が設けられている。よって、非接触式のシール機構9を採用することができる。さらに、直動調芯を可能とする従来のブレード部材では、光ファイバ母材を調芯するために、ブレード部材の内周面と光ファイバ母材の外周面との間に、光ファイバ母材の移動量に対応する隙間を確保する必要があり、シール性が犠牲となった。しかしながら、第2実施形態の製造装置200によれば、直動調芯と回転調芯を組み合わせることで、ブレード部材の内周面と光ファイバ母材の外周面との間の隙間を従来よりも小さくすることができる。そのため、シール機構のシール性の向上と、回転調芯による高精度な調芯を両立することができる。
【0049】
なお、第2実施形態の製造装置200の場合も、第1実施形態の製造装置100の場合と同様に、回転調芯の場合の光ファイバ母材101の回転運動の支点となる支点部材14から移動機構8までの長さ(L1a)と、支点部材14から光ファイバ母材101の下端17までの長さ(L2a)と、を比べ、長さL1aが長さL2aよりも長い場合に回転調芯を行うように設定してもよい。これにより、移動機構8の駆動に関する分解能よりも、下端17の移動距離を細かく制御することが可能となる。
また、上記第2実施形態のシール機構9は第1実施形態に例示したシール機構9で説明したが、異なるシール機構であっても良い。
【実施例0050】
以下、具体的な実施例を用いて、上記実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。本実施例では、第1実施形態に記載の光ファイバ素線の製造装置100を用いた場合の調芯制御について説明する。
【0051】
(実施例1:回転調芯)
図7は、回転調芯の例を説明する図である。図7の縦軸は、図2又は図3に示す光ファイバ素線の製造装置100において、光ファイバ裸線13の位置Bdが目標位置BtからプラスX方向にどれだけ乖離しているかを示す。図7の横軸は、図2又は図3に示す光ファイバ素線の製造装置100において、移動機構8のプラスX方向の駆動距離を示す。図7の矢印P1は時間の経過(t1→t2→t3)に伴う、光ファイバ裸線13の位置Bdと移動機構8の位置の推移を示す。
【0052】
調芯制御を開始する時点(時刻t1)において、光ファイバ裸線13の位置Bdが目標位置BtよりもプラスX方向に0.05mm乖離していた。そこで、光ファイバ裸線13の位置BdをマイナスX方向に移動させて、目標位置Btに戻すことを目標に調芯制御を行った。図7に示す回転調芯の場合、光ファイバ裸線13を動かしたい方向(マイナスX方向)とは逆向きのプラスX方向に移動機構8を駆動させる。具体的には、移動機構8をプラスX方向に0.04mm駆動させた。その結果、時刻t2において、光ファイバ裸線13の位置Bdは0.03mmとなった。さらに、移動機構8をプラスX方向に0.04mm駆動させ、時刻t1からの合計の駆動距離をプラスX方向に0.08mmとした。その結果、時刻t3において、光ファイバ裸線13の位置Bdは0mmとなり、目標位置Btに戻すことができた。
【0053】
このように、回転調芯を行う場合には、光ファイバ裸線13を動かしたい方向とは逆向きに移動機構8を駆動させる。また、図7に示すように、移動機構8をプラスX方向に0.04mmづつ駆動させているのに対して、光ファイバ裸線13は、マイナスX方向に0.02mmづつ移動している。つまり、移動機構8の最小駆動単位(分解能)が0.04mmであったとしても、光ファイバ裸線13を、0.02mmの最小移動単位で移動させることができる。よって、回転調芯を用いることで、移動機構8の駆動精度よりも高精度に光ファイバ裸線13を移動させることができる。
【0054】
(実施例2:直動調芯から回転調芯への切り替え)
図8は、直動調芯から回転調芯に切替わる例を説明する図である。図8の縦軸は、図7と同様に、図2又は図3に示す光ファイバ素線の製造装置100において、光ファイバ裸線13の位置Bdが目標位置BtからプラスX方向にどれだけ乖離しているかを示す。図8の横軸は、図2又は図3に示す光ファイバ素線の製造装置100において、移動機構8のマイナスX方向への駆動距離を示す。図8の矢印P2からP5は、時間の経過に伴う、光ファイバ裸線13の位置Bdと移動機構8の位置の推移を示す。
【0055】
調芯制御を開始する時点(時刻t1a)において、光ファイバ裸線13の位置Bdが目標位置BtよりもプラスX方向に0.03mm乖離していた。そこで、光ファイバ裸線13の位置BdをマイナスX方向に移動させて、目標位置Btに戻すことを目標として調芯制御を行った。図8に示す例では、光ファイバ裸線13を移動させたい方向(マイナスX方向)と同じ向きのマイナスX方向に移動機構8を駆動させた(直動調芯)。移動機構8をマイナスX方向に0.02mm駆動させた結果(時刻t2a)、光ファイバ裸線13の位置Bdに変化が見られなかった。さらに移動機構8をマイナスX方向に0.02mm駆動させても、光ファイバ裸線13の位置Bdに未だ変化が見られなかった(時刻t3a)。さらに移動機構8をマイナスX方向に0.02mm駆動させ、移動機構8のマイナスX方向の位置が0.06mmとなった場合に、光ファイバ裸線13の位置Bdは0.02mmとなった(時刻t4a)。
【0056】
次に、移動機構8をマイナスX方向に0.02mmずつ2回駆動させ、移動機構8のマイナスX方向の位置が0.10mmとなった際に、光ファイバ裸線13の位置Bdは0.01mmとなった(時刻t6a)。次に、移動機構8をマイナスX方向に0.02mm駆動させてマイナスX方向の位置が0.12mmとなった際に、光ファイバ裸線13の位置Bdは0.01mmのままであった(時刻t7a)。さらに、移動機構8をマイナスX方向に0.02mm駆動させてマイナスX方向の位置が0.14mmとなった際に、光ファイバ裸線13の位置Bdは0mmとなり、目標位置Btに戻すことができた(時刻t8a)。以上の時刻t1aから時刻t8aまでの一連の動きは、直動調芯である。
【0057】
しかしながら、図8の例では、時刻t8aの後、紡糸を継続するうちに、矢印P3が示すように、光ファイバ裸線13の位置がプラスX方向に0.01mm乖離した(時刻t9a)。そこで、再び光ファイバ裸線13の位置BdをマイナスX方向に移動させて目標位置Btに戻すことを目標として調芯制御を行った。まず、直動調芯を行い、光ファイバ裸線13を動かしたい方向(マイナスX方向)と同じ向きのマイナスX方向に0.02mm移動機構8を駆動させた(時刻t10a)。結果として、光ファイバ裸線13の位置に変化がなかったため、さらに移動機構8をマイナスX方向に0.02mm駆動させた。その結果、矢印P4に示されるように、光ファイバ裸線13の位置BdがプラスX方向に乖離してプラスX方向に0.02mmとなった(時刻t11a)。即ち、光ファイバ裸線13を動かしたい方向(マイナスX方向)に移動機構8を駆動させると、かえって光ファイバ裸線13の目標位置からの乖離が増大した。
【0058】
そこで、制御部15は、直動調芯から回転調芯への切り替えを行った。具体的には、矢印P5に示されるように、光ファイバ裸線13を移動させたい方向とは逆向きの、プラスX方向に、移動機構8を駆動させた。時刻t12a~時刻t14aに示すように、移動機構8をプラスX方向に合計で0.06mm駆動させると、光ファイバ裸線13の位置BdがマイナスX方向に0.01mm移動した(時刻t14a)。
【0059】
さらに、時刻t15a、t16aに示すように、移動機構8をプラスX方向に0.04mm駆動させた結果、光ファイバ裸線13の位置Bdは0mmとなり、目標位置Btに戻すことができた。以上の説明の通り、図8において矢印P2は直動調芯を示し、矢印P5は回転調芯を示している。移動機構8の駆動方向と、光ファイバ裸線13の移動方向と、を比較した結果に基づき、直動調芯および回転調芯を組み合わせることで、適切に調芯を行うことができた。
【0060】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0061】
例えば、第1実施形態では、移動機構8の駆動方向と、光ファイバ母材101の下端17の移動方向と、を比較した結果に基づき、回転調芯工程および直動調芯工程のいずれを実行するかを切り替えると説明した。しかしながら、このような比較を行わずに、回転調芯工程および直動調芯工程のいずれを実行するかを切り替える製造方法を採用してもよい。
【0062】
また、第1実施形態のシール機構9および第2実施形態の支点部材14とは異なる構成の支点部材を採用してもよい。光ファイバ母材101を、下端17と移動機構8との間の位置を支点に回転させることができれば、任意の構成要素を支点部材として用いることができる。
【0063】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0064】
1…ヒータ 8…移動機構(調芯機構) 9…シール機構(支点部材) 10…位置センサ 11…支持棒 12…加熱炉 13…光ファイバ裸線 14…支点部材 15…制御部 16…光ファイバ素線 17…光ファイバ母材の下端 100…製造装置 101…光ファイバ母材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8