(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169903
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
F21S 41/265 20180101AFI20241129BHJP
F21S 41/255 20180101ALI20241129BHJP
F21S 41/143 20180101ALI20241129BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20241129BHJP
F21W 102/155 20180101ALN20241129BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20241129BHJP
【FI】
F21S41/265
F21S41/255
F21S41/143
F21V5/04 400
F21W102:155
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086759
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100099999
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 隆
(72)【発明者】
【氏名】藤田 翔士
(72)【発明者】
【氏名】三輪 麻理子
(57)【要約】
【課題】発光素子からの直射光を凸レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、上端部に水平および斜めカットオフラインを有する配光パターンを形成するように構成された車両用灯具において、自車ドライバーや対向車ドライバー等に違和感を与えてしまうのを効果的に抑制した上で、水平および斜めカットオフラインの左右方向の拡がりの自由度を高める。
【解決手段】凸レンズ12として、第1透光部12Aと第2透光部12Bとが、その上半部領域12Uおよび下半部領域12Lの各々において上下方向に並んだ状態で配置された構成とする。これにより、水平および斜めカットオフラインの左右方向の拡がりの自由度を高める。またこれにより、上半部領域12Uからの出射光による赤味と下半部領域12Lからの出射光による青味とを混色させて、白色に近い水平および斜めカットオフラインを形成可能とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と凸レンズとを備え、上記発光素子からの直射光を上記凸レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、上端部に水平および斜めカットオフラインを有する配光パターンを形成するように構成された車両用灯具において、
上記凸レンズは、上記水平カットオフラインを形成するための第1透光部と上記斜めカットオフラインを形成するための第2透光部とを備えており、
上記第1および第2透光部は、上記凸レンズの上半部領域および下半部領域の各々において上下方向に並んだ状態で配置されている、ことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
上記上半部領域に配置された上記第1透光部と上記下半部領域に配置された上記第1透光部とが連続的に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。
【請求項3】
上記第1および第2透光部は、上記凸レンズの上半部領域および下半部領域の各々に複数組ずつ配置されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用灯具。
【請求項4】
上記発光素子は、発光面の下端縁が水平方向に対して傾斜した方向に延びるように配置されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用灯具。
【請求項5】
上記発光素子は、横長矩形状の発光面を有している、ことを特徴とする請求項4記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、発光素子と凸レンズとを備えた車両用灯具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両用灯具の構成として、発光素子からの直射光を凸レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、上端部にカットオフラインを有する配光パターンを形成するように構成されたものが知られている。
【0003】
「特許文献1」には、このような車両用灯具の凸レンズとして、その右半部領域からの出射光により水平カットオフラインを形成するとともに左半部領域からの出射光により斜めカットオフラインを形成するように構成されたものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記「特許文献1」に記載された灯具構成を採用することにより、単一の凸レンズからの出射光によって水平および斜めカットオフラインを有する配光パターンを形成することが可能となる。
【0006】
しかしながら、上記「特許文献1」に記載された車両用灯具においては、その凸レンズが右半部領域と左半部領域とに領域分けされているので、右半部領域からの出射光によって形成される水平カットオフラインについては左方向への拡がりを十分に確保することが容易でなく、また、左半部領域からの出射光によって形成される斜めカットオフラインについては右方向への拡がりを十分に確保することが容易でない。
【0007】
これに対し、車両用灯具の凸レンズとして、その上半部領域からの出射光により水平カットオフライン(または斜めカットオフライン)を形成するとともに、その下半部領域からの出射光により斜めカットオフライン(または水平カットオフライン)を形成するように構成されたものとすれば、水平および斜めカットオフラインの各々の左右方向の拡がりの自由度を高めることが可能となる。
【0008】
しかしながら、このような構成を採用した場合には、発光素子からの直射光が凸レンズを透過する際に発生する分光現象によって、その上半部領域からの出射光により形成される水平カットオフライン(または斜めカットオフライン)は赤味を帯びたものとなり、また、その下半部領域からの出射光により形成される斜めカットオフライン(または水平カットオフライン)は青味を帯びたものとなる。したがって、これにより自車ドライバーや対向車ドライバー等に違和感を与えてしまうこととなる。
【0009】
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、発光素子からの直射光を凸レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、上端部に水平および斜めカットオフラインを有する配光パターンを形成するように構成された車両用灯具において、自車ドライバーや対向車ドライバー等に違和感を与えてしまうのを効果的に抑制した上で、水平および斜めカットオフラインの左右方向の拡がりの自由度を高めることができる車両用灯具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、凸レンズの構成に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0011】
すなわち、本願発明に係る車両用灯具は、
発光素子と凸レンズとを備え、上記発光素子からの直射光を上記凸レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、上端部に水平および斜めカットオフラインを有する配光パターンを形成するように構成された車両用灯具において、
上記凸レンズは、上記水平カットオフラインを形成するための第1透光部と上記斜めカットオフラインを形成するための第2透光部とを備えており、
上記第1および第2透光部は、上記凸レンズの上部領域および下部領域の各々において上下方向に並んだ状態で配置されている、ことを特徴とするものである。
【0012】
上記「発光素子」の種類は特に限定されるものではなく、例えば発光ダイオードやレーザダイオード等が採用可能である。
【0013】
上記「配光パターン」は、上端部に水平および斜めカットオフラインを有するものであれば特定の配光パターンに限定されるものではなく、例えばロービーム用配光パターンあるいはその一部を構成する配光パターン等が採用可能である。
【0014】
上記「第1および第2透光部」は、凸レンズの上半部領域および下半部領域の各々において上下方向に並んだ状態で配置されていれば、その具体的な配置は特に限定されるものではなく、例えば、上半部領域および下半部領域の各々に対して第1および第2透光部が1組ずつ配置された構成あるいは複数組ずつ配置された構成等が採用可能である。
【発明の効果】
【0015】
本願発明に係る車両用灯具は、発光素子からの直射光を凸レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、上端部に水平および斜めカットオフラインを有する配光パターンを形成する構成となっているが、凸レンズは水平カットオフラインを形成するための第1透光部と斜めカットオフラインを形成するための第2透光部とを備えており、かつ、第1および第2透光部は凸レンズの上半部領域および下半部領域の各々において上下方向に並んだ状態で配置されているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0016】
すなわち、本願発明の凸レンズは、水平カットオフラインを形成するための第1透光部と斜めカットオフラインを形成するための第2透光部とが、その上半部領域および下半部領域の各々において上下方向に並んだ状態で配置された構成となっているので、水平および斜めカットオフラインの左右方向の拡がりの自由度を高めることができる。
【0017】
その際、水平カットオフラインは、凸レンズの上半部領域に位置する第1透光部からの出射光のみでは赤味を帯びてしまい、また、凸レンズの下半部領域に位置する第1透光部からの出射光のみでは青味を帯びてしまうが、上半部領域に位置する第1透光部からの出射光と下半部領域に位置する第1透光部からの出射光とが重畳される構成となっているので、赤味と青味との混色によって白色に近い水平カットオフラインを形成することができる。
【0018】
同様に、斜めカットオフラインは、凸レンズの上半部領域に位置する第2透光部からの出射光のみでは赤味を帯びてしまい、また、凸レンズの下半部領域に位置する第2透光部からの出射光のみでは青味を帯びてしまうが、上半部領域に位置する第2透光部からの出射光と下半部領域に位置する第2透光部からの出射光とが重畳される構成となっているので、赤味と青味との混色によって白色に近い斜めカットオフラインを形成することができる。
【0019】
そしてこれにより、自車ドライバーや対向車ドライバー等に違和感を与えてしまうのを効果的に抑制することができる。
【0020】
このように本願発明によれば、発光素子からの直射光を凸レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、上端部に水平および斜めカットオフラインを有する配光パターンを形成するように構成された車両用灯具において、自車ドライバーや対向車ドライバー等に違和感を与えてしまうのを効果的に抑制した上で、水平および斜めカットオフラインの左右方向の拡がりの自由度を高めることができる。
【0021】
上記構成において、さらに、上半部領域に配置された第1透光部と下半部領域に配置された第1透光部とが連続的に形成された構成とすれば、両者間に段差が生じないようにすることができ、これにより凸レンズからの出射光によってグレア光が発生してしまうのを効果的に抑制することができる。
【0022】
上記構成において、さらに、第1および第2透光部が凸レンズの上半部領域および下半部領域の各々に複数組ずつ配置された構成とすれば、赤味と青味との混色効果を高めることができ、これにより一層白色に近い水平および斜めカットオフラインを形成することができる。
【0023】
上記構成において、さらに、発光素子の構成として、その発光面の下端縁が水平方向に対して傾斜した方向に延びるように配置されたものとすれば、凸レンズの第2透光部からの出射光によって斜めカットオフラインを鮮明に形成することが容易に可能となる。また、このような構成を採用することにより、配光パターンとして斜めカットオフラインの下方近傍に高光度領域を形成することも容易に可能となる。
【0024】
その際、発光素子として、横長矩形状の発光面を有する構成とすれば、斜めカットオフラインを鮮明に形成することおよび斜めカットオフラインの下方近傍に適切な高光度領域を形成することが一層容易に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本願発明の一実施形態に係る車両用灯具を示す正面図
【
図3】上記車両用灯具の凸レンズを発光素子と共に示す正面図
【
図5】上記車両用灯具からの照射光により形成される灯具配光パターンを透視的に示す図
【
図6】(a)は上記灯具配光パターンを構成する第1配光パターンを詳細に示す図、(b)は上記灯具配光パターンを構成する第2配光パターンを詳細に示す図
【
図7】上記実施形態の変形例を示す、
図3と同様の図
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、本願発明の一実施形態に係る車両用灯具10を示す正面図であり、
図2は、
図1のII-II線断面図である。
【0027】
図1、2において、Xで示す方向が車両用灯具10としての「前方」(車両としても「前方」)であり、Yで示す方向が「前方」と直交する「左方向」であり、Zで示す方向が「上方向」である。
図1、2以外の図においても同様である。
【0028】
図1、2に示すように、本実施形態に係る車両用灯具10は、車両前後方向に延びる光軸Ax上に配置された凸レンズ12と、この凸レンズ12の後側焦点F近傍に配置された発光素子14と、この発光素子14を基板16を介して支持する金属プレート18と、この金属プレート18および凸レンズ12を支持するベース部材20とを備えている。
【0029】
そして、車両用灯具10は、発光素子14からの直射光を凸レンズ12を介して灯具前方へ向けて照射することにより、左配光のロービーム用配光パターンの主要部を形成するように構成されている。具体的には、この車両用灯具10は、上端部に水平および斜めカットオフラインを有する配光パターンを灯具配光パターン(これについては後述する)として形成するように構成されている。
【0030】
車両用灯具10は、図示しないランプボディ等に対して光軸調整可能に組み込まれた状態で、車両用前照灯に組み込まれた灯具ユニットとして用いられ、その光軸調整が完了した段階では、その光軸Axが車両前後方向に対して0.5~0.6°程度下向きの方向に延びた状態で配置されるように構成されている。
【0031】
凸レンズ12は、前方側表面12aが凸面で後方側表面12bが平面の平凸非球面レンズに近いレンズ形状を有している。具体的には、この凸レンズ12の前方側表面12aは、光軸Axの近傍領域が平凸非球面レンズの前方側表面としての表面形状を有しているが、それ以外の領域はこれとは異なる表面形状を有している。したがって正確には、この凸レンズ12の後側焦点Fとは光軸Axの近傍領域の後側焦点を意味するものである。なお、この凸レンズ12の前方側表面12aの詳細な表面形状については後述する。
【0032】
発光素子14は、横長矩形状(例えば縦1mm横2mm程度の長方形)の発光面14aを有する白色発光ダイオードであって、基板16に搭載された状態で金属プレート18に支持されている。この発光素子14は、その発光面14aの下端縁14a1を、光軸Axを含む水平面に対して自車線側(すなわち灯具正面視において右側)へ向けて所要角度θ(具体的には例えばθ=15°程度)上向きに傾斜した傾斜面上に位置させるとともに、この下端縁14a1における対向車線側の端点を凸レンズ12の後側焦点Fに位置させた状態で配置されている。
【0033】
凸レンズ12は、水平カットオフラインを形成するための第1透光部12Aと、斜めカットオフラインを形成するための第2透光部12Bとを備えている。これら第1および第2透光部12A、12Bは、凸レンズ12の上半部領域(すなわち光軸Axを含む水平面よりも上方側に位置する領域)12Uおよび下半部領域(すなわち光軸Axを含む水平面よりも下方側に位置する領域)12Lの各々において、上下方向に並んだ状態で1組ずつ配置されている。
【0034】
具体的には、第1透光部12Aは、上半部領域12Uの下部領域と下半部領域12Lの上部領域との2箇所に配置されており、両者は連続的に形成されている(その詳細については後述する)。一方、第2透光部12Bは、上半部領域12Uの上部領域と下半部領域12Lの下部領域との2箇所に配置されている。
【0035】
図3は、凸レンズ12を発光素子14と共に示す正面図であり、
図4は、
図3のIV-IV線断面図である。
【0036】
図3、4にも示すように、凸レンズ12の前方側表面12aは、上下2箇所の第1透光部12Aに位置する部分が水平方向拡散領域12AaU、12AaLとして構成されており、上下2箇所の第2透光部12Bに位置する部分が斜め方向拡散領域12BaU、12BaLとして構成されている。
【0037】
図3に示すように、上下1対の水平方向拡散領域12AaU、12AaLは、上下方向に等間隔で水平方向に延びる複数の曲線L1cと、前方側表面12aの上端位置から下端位置へ向けて子午線状に延びる複数の曲線L1mとで形成される複数のセルC1に区分けされており、各セルC1毎に光出射方向が設定されている。
【0038】
上下1対の水平方向拡散領域12AaU、12AaLを構成する複数のセルC1の各々における光出射方向は、
図3において矢印で示すように、光軸Axを含む鉛直面から左右両側に離れる方向に設定されており、かつ、セルC1の位置が上記鉛直面から離れるに従って側方への出射角度が徐々に大きくなるように設定されている。なお、
図3においては、発光素子14の発光面14aの下端縁14a1における対向車線側の端点(すなわち光軸Ax上の点)からの出射光の向きを矢印で示している。
【0039】
上下1対の水平方向拡散領域12AaU、12AaLは、光軸Axを含む水平面に関して上下対称の表面形状を有しており、かつ、光軸Axを含む鉛直面に関して左右対称の表面形状を有している。このため、上下1対の水平方向拡散領域12AaU、12AaLは、その境界線B1において滑らかに繋がった連続的な曲面で構成されている。
【0040】
一方、上下1対の斜め方向拡散領域12BaU、12BaLは、上記曲線L1c、L1mを、光軸Axを中心にして灯具正面視において反時計方向に所要角度θ回転させた方向に延びる複数の曲線L2c、L2mによって形成される複数のセルC2に区分けされており、各セルC2毎に光出射方向が設定されている。
【0041】
複数のセルC2の各々における光出射方向は、曲線L2cに沿った斜め上方向(すなわち水平面に対して所要角度θ傾斜した方向)に設定されており、かつ、セルC1の位置が斜め方向拡散領域12BaU、12BaLの右端縁(灯具正面視では左端縁)から左端縁に近づくに従って上記斜め上方向への出射角度が徐々に大きくなるように設定されている。
【0042】
その際、複数のセルC2からの上記斜め上方向への最大出射角度は、水平方向拡散領域12AaU、12AaLを構成する複数のセルC1から側方への最大出射角度に比して小さい値に設定されている。
【0043】
このように斜め方向拡散領域12BaU、12BaLは水平方向拡散領域12AaU、12AaLとは異なる表面形状を有しているので、凸レンズ12の前方側表面12aは、斜め方向拡散領域12BaUと水平方向拡散領域12AaUとの境界線B2Uおよび斜め方向拡散領域12BaLと水平方向拡散領域12AaLとの境界線B2Lにおいて不連続な表面形状となり、このため境界線B2U、B2Lの位置には僅かながら段差が生じている。
【0044】
図5は、本実施形態に係る車両用灯具10からの照射光により、灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される灯具配光パターンPAを透視的に示す図である。
【0045】
図5に示すように、灯具配光パターンPAは、2点鎖線で示すロービーム用配光パターンPL1の一部として形成される配光パターンであって、第1配光パターンPA1と第2配光パターンPA2との合成配光パターンとして形成されている。そして、この灯具配光パターンPAと、図示しない他の灯具ユニットからの照射光により形成される配光パターンとの合成配光パターンとして、ロービーム用配光パターンPL1が形成されるようになっている。
【0046】
ロービーム用配光パターンPL1は、左配光のロービーム用配光パターンであって、その上端部に水平および斜めカットオフラインCL1、CL2を有している。その際、灯具正面方向の消点であるH-Vを通る鉛直線であるV-V線に対して、対向車線側に水平カットオフラインCL1が形成されるとともに、自車線側に斜めカットオフラインCL2が形成されており、両カットオフラインCL1、CL2の交点であるエルボ点Eは、灯具正面方向の消点であるH-Vの0.5~0.6°程度下方に位置している。そして、このロービーム用配光パターンPL1においては、エルボ点Eを左寄りに囲むようにして高光度領域HZが形成されている。
【0047】
第1配光パターンPA1は、水平方向拡散領域12AaU、12AaLからの出射光により形成される配光パターンであって、その上端縁を水平カットオフラインCL1に一致させた状態で形成されている。一方、第2配光パターンPA2は、斜め方向拡散領域12BaU、12BaLからの出射光により形成される配光パターンであって、その上端縁を斜めカットオフラインCL2に一致させた状態で形成されている。
【0048】
ロービーム用配光パターンPL1の高光度領域HZは、主として、これら2つの第1配光パターンPA1、PA2の重複部分により形成されるようになっている。
【0049】
図6(a)は、第1配光パターンPA1を詳細に示す図であり、
図6(b)は、第2配光パターンPA2を詳細に示す図である。
【0050】
図6(a)、(b)において太枠で示すように、凸レンズ12が仮に通常の平凸非球面レンズであったとすると、発光面14aの反転投影像Ioは、上記仮想鉛直スクリーン上において、エルボ点Eの位置(すなわち、仮想鉛直スクリーンと光軸Axとの交点)に、その上端縁Io1の自車線側の端点が位置するとともに、エルボ点Eを通り水平線に対して自車線側へ向けて所要角度θ上向きに傾斜した傾斜線の対向車線側への仮想延長線上に、その上端縁Io1が位置するようにして形成されることとなる。これは、発光面14aの下端縁14a1が、光軸Axを含む水平面に対して自車線側へ向けて所要角度θ上向きに傾斜した傾斜面上に位置しているとともに、この下端縁14a1における対向車線側の端点が、凸レンズ12の後側焦点Fに位置していることによるものである。
【0051】
実際には、凸レンズ12の前方側表面12aは、上下2箇所の第1透光部12Aに位置する部分が水平方向拡散領域12AaU、12AaLとして構成されるとともに上下2箇所の第2透光部12Bに位置する部分が斜め方向拡散領域12BaU、12BaLとして構成されているので、上記仮想鉛直スクリーン上には、水平方向拡散領域12AaU、12AaLからの出射光により、反転投影像Ioを左右両側へ向けて水平方向に拡げた形状の第1配光パターンPA1が形成されるとともに、斜め方向拡散領域12BaU、12BaLからの出射光により、反転投影像Ioを自車線側へ向けて斜め上方向に拡げた形状の第2配光パターンPA2が形成されることとなる。
【0052】
その際、水平方向拡散領域12AaUは、上半部領域12Uに位置する第1透光部12Aの前方側表面として構成されており、また、水平方向拡散領域12AaLは、下半部領域12Lに位置する第1透光部12Aの前方側表面として構成されているので、第1配光パターンPA1の上端縁は、上半部領域12Uからの出射光による赤味と下半部領域12Lからの出射光による青味とが混色して白色に近いものとなる。
【0053】
同様に、斜め方向拡散領域12BaUは、上半部領域12Uに位置する第2透光部12Bの前方側表面として構成されており、また、斜め方向拡散領域12BaLは、下半部領域12Lに位置する第2透光部12Bの前方側表面として構成されているので、第2配光パターンPA2の上端縁は、上半部領域12Uからの出射光による赤味と下半部領域12Lからの出射光による青味とが混色して白色に近いものとなる。
【0054】
図6(a)においては、第1配光パターンPA1の拡がりの様子を、複数の反転投影像Iaの重ね合わせで示している。
【0055】
この第1配光パターンPA1は、発光面14aの反転投影像Ioを、水平方向に関して、左右両側へ引き伸ばした配光パターンとして形成されている。その際、反転投影像Ioの上端縁Io1が延びる方向と反転投影像Ioが引き伸ばされる方向とは一致していないので、この第1配光パターンPA1の上端縁は、後述する第2配光パターンPA2の上端縁ほどには明暗比が高くはならないが、水平カットオフラインCL1として認識し得る程度の鮮明度は十分に確保可能である。
【0056】
一方、
図6(b)においては、第2配光パターンPA2の拡がりの様子を、複数の反転投影像Ibの重ね合わせで示している。
【0057】
この第2配光パターンPA2は、発光面14aの反転投影像Ioを、上記斜め方向に関して、左方向に偏向させつつ引き伸ばした配光パターンとして形成されている。その際、反転投影像Ioの上端縁Io1は、エルボ点Eを通るようにして水平線に対して自車線側へ向けて所要角度θ上向きに傾斜した傾斜線の対向車線側への仮想延長線上に位置しているので、第2配光パターンPA2の上端縁は明暗比が極めて高いものとなり、これにより斜めカットオフラインCL2は鮮明なものとなる。
【0058】
次に本実施形態の作用について説明する。
【0059】
本実施形態に係る車両用灯具10は、発光素子14からの直射光を凸レンズ12を介して灯具前方へ向けて照射することにより、ロービーム用配光パターンPL1の一部として、上端部に水平および斜めカットオフラインCL1、CL2を有する灯具配光パターンPAを形成するように構成されているが、凸レンズ12は水平カットオフラインCL1を形成するための第1透光部12Aと斜めカットオフラインCL2を形成するための第2透光部12Bとを備えており、かつ、第1および第2透光部12A、12Bは凸レンズ12の上半部領域12Uおよび下半部領域12Lの各々において上下方向に並んだ状態で配置されているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0060】
すなわち、凸レンズ12は、第1透光部12Aと第2透光部12Bとが上半部領域12Uおよび下半部領域12Lの各々において上下方向に並んだ状態で配置された構成となっているので、水平および斜めカットオフラインCL1、CL2の左右方向の拡がりの自由度を高めることができる。
【0061】
その際、水平カットオフラインCL1は、凸レンズ12の上半部領域12Uに位置する第1透光部12Aからの出射光のみでは赤味を帯びてしまい、また、凸レンズ12の下半部領域12Lに位置する第1透光部12Aからの出射光のみでは青味を帯びてしまうが、上半部領域12Uに位置する第1透光部12Aからの出射光と下半部領域12Lに位置する第1透光部12Aからの出射光とが重畳される構成となっているので、赤味と青味との混色によって白色に近い水平カットオフラインCL1を形成することができる。
【0062】
同様に、斜めカットオフラインCL2は、凸レンズ12の上半部領域12Uに位置する第2透光部12Bからの出射光のみでは赤味を帯びてしまい、また、凸レンズ12の下半部領域12Lに位置する第2透光部12Bからの出射光のみでは青味を帯びてしまうが、上半部領域12Uに位置する第2透光部12Bからの出射光と下半部領域12Lに位置する第2透光部12Bからの出射光とが重畳される構成となっているので、赤味と青味との混色によって白色に近い斜めカットオフラインCL2を形成することができる。
【0063】
そしてこれにより、自車ドライバーや対向車ドライバー等に違和感を与えてしまうのを効果的に抑制することができる。
【0064】
このように本実施形態によれば、発光素子14からの直射光を凸レンズ12を介して灯具前方へ向けて照射することにより、上端部に水平および斜めカットオフラインCL1、CL2を有する配光パターンを形成するように構成された車両用灯具10において、自車ドライバーや対向車ドライバー等に違和感を与えてしまうのを効果的に抑制した上で、水平および斜めカットオフラインCL1、CL2の左右方向の拡がりの自由度を高めることができる。
【0065】
しかも本実施形態の凸レンズ12は、上半部領域12Uに配置された第1透光部12Aと下半部領域12Lに配置された第1透光部12Aとが連続的に形成されており、両者間に段差が生じない構成となっているので、凸レンズ12からの出射光によってグレア光が発生してしまうのを効果的に抑制することができる。
【0066】
また本実施形態の発光素子14は、その発光面14aの下端縁14a1が水平方向に対して傾斜した方向に延びるように配置されているので、凸レンズ12の第2透光部12Bからの出射光によって斜めカットオフラインCL2を鮮明に形成することが容易に可能となり、また、これにより灯具配光パターンPAとして斜めカットオフラインCL2の下方近傍に高光度領域HZを形成することが容易に可能となる。
【0067】
その際、発光素子14は、横長矩形状の発光面14aを有しているので、斜めカットオフラインCL2を鮮明に形成することおよび斜めカットオフラインCL2の下方近傍に適切な高光度領域HZを形成することが一層容易に可能となる。
【0068】
上記実施形態においては、凸レンズ12の後方側表面12bが平面で構成されているものとして説明したが、凸面あるいは凹面で構成されたものとすることも可能である。
【0069】
上記実施形態においては、発光素子14が横長矩形状の発光面14aを有しているものとして説明したが、これ以外の外形形状(例えば正方形や縦長矩形状等)を有するものを用いることも可能である。
【0070】
上記実施形態においては、発光素子14として、その発光面14aの下端縁14a1が水平方向に対して傾斜した方向に延びるように配置されているものとして説明したが、これ以外の構成(例えば、発光面14aの下端縁14a1が水平方向に延びるように配置された構成等)を採用することも可能である。
【0071】
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0072】
図7は、本変形例に係る車両用灯具の凸レンズ112を発光素子14と共に示す正面図である。
【0073】
本変形例の凸レンズ112も、その基本的な構成は上記実施形態の場合と同様であるが、その第1および第2透光部112A、112Bの構成が上記実施形態の場合と異なっている。
【0074】
すなわち、本変形例の凸レンズ112も、前方側表面112aが凸面で後方側表面112bが平面の平凸非球面レンズに近いレンズ形状を有しているが、第1および第2透光部112A、112Bが上半部領域112Uおよび下半部領域112Lの各々に3組ずつ配置されている点で上記実施形態の場合と異なっている。
【0075】
具体的には、上半部領域112Uには、その下端位置から第1透光部112Aと第2透光部112Bとが上下方向に交互に配置されており、また、下半部領域112Lには、その上端位置から第1透光部112Aと第2透光部112Bとが上下方向に交互に配置されている。
【0076】
これに伴い、凸レンズ112の前方側表面112aは、上半部領域112Uにおける上下3箇所の第1透光部112Aに位置する部分が、下方側から水平方向拡散領域112AaU-1、112AaU-2、112AaU-3として構成されており、また、下半部領域112Lにおける上下3箇所の第2透光部112Bに位置する部分が、水平方向拡散領域112AaL-1、112AaL-2、112AaL-3として構成されている。
【0077】
同様に、凸レンズ112の前方側表面112aは、上半部領域112Uにおける上下3箇所の第2透光部112Bに位置する部分が、下方側から斜め方向拡散領域112BaU-1、112BaU-2、112BaU-3として構成されており、また、下半部領域112Lにおける上下3箇所の第2透光部112Bに位置する部分が斜め方向拡散領域112BaL-1、112BaL-2、112BaL-3として構成されている。
【0078】
各水平方向拡散領域112AaU-1~112AaU-3、112AaL-1~112AaL-3は、上記実施形態の場合と同様、複数の曲線L1cと複数の曲線L1mとで形成される複数のセルC1に区分けされており、各セルC1毎に光出射方向が設定されている。また、各斜め方向拡散領域112BaU-1~112BaU-3、112BaL-1~112BaL-3も、上記実施形態の場合と同様、複数の曲線L2cと複数の曲線L2mとで形成される複数のセルC2に区分けされており、各セルC2毎に光出射方向が設定されている。
【0079】
その際、各水平方向拡散領域112AaU-1~112AaU-3、112AaL-1~112AaL-3を構成する複数のセルC1からの光出射方向は、上記実施形態の場合と略同様に設定されているが、各斜め方向拡散領域112BaU-1~112BaU-3、112BaL-1~112BaL-3を構成する複数のセルC2からの光出射方向は、上記実施形態の場合と一部異なっている。
【0080】
すなわち、各斜め方向拡散領域112BaU-1、112BaL-1を構成する複数のセルC2からの光出射方向は、上記実施形態の場合と同様、上記傾斜線に沿った方向に設定されているが、各斜め方向拡散領域112BaU-2、112BaL-2を構成する複数のセルC2からの光出射方向は、上記傾斜線に沿った方向に対してやや上向きの方向に設定されており、各斜め方向拡散領域112BaU-3、112BaL-3を構成する複数のセルC2からの光出射方向は、上記傾斜線に沿った方向に対してさらに上向きの方向に設定されている。
【0081】
また、各斜め方向拡散領域112BaU-2、112BaL-2を構成する複数のセルC2の一部からの光出射方向は、上記傾斜線に沿った方向に関して他の部分からの光出射方向とは逆向き(すなわち右斜め下方向)に設定されている。
【0082】
図8は、本変形例に係る車両用灯具からの照射光により上記仮想鉛直スクリーン上に形成される灯具配光パターンPBを透視的に示す図である。
【0083】
図8に示すように、灯具配光パターンPBは、2点鎖線で示すロービーム用配光パターンPL2の一部として形成される配光パターンであって、第1配光パターンPB1と第2配光パターンPB2との合成配光パターンとして形成されている。
【0084】
第1配光パターンPB1は、水平方向拡散領域112AaU-1~112AaU-3、112AaL-1~112AaL-3からの出射光により形成される配光パターンであって、上記実施形態の第1配光パターンPA1と略同様の配光パターンとして形成されている。
【0085】
一方、第2配光パターンPB2は、斜め方向拡散領域112BaU-1~112BaU-3、112BaL-1~112BaL-3からの出射光により形成される配光パターンであって、上記実施形態の第2配光パターンPA2と同様、その上端縁を斜めカットオフラインCL2に一致させた状態で形成されている。ただし、この第2配光パターンPB2は、斜めカットオフラインCL2に近い部分が最も明るく、斜めカットオフラインCL2から下方に離れるに従って徐々に明るさが低下する配光パターンとして形成されている。
【0086】
そしてこれにより、ロービーム用配光パターンPL2は、その高光度領域HZが上記実施形態のロービーム用配光パターンPL1よりも斜めカットオフラインCL2に近い位置がさらに明るくかつ光ムラの少ない配光パターンとして形成されるようになっている。
【0087】
図9(a)は、第1配光パターンPB1を詳細に示す図であり、
図9(b)は、第2配光パターンPB2を詳細に示す図である。
【0088】
図9(a)に示す第1配光パターンPB1は、上述したように上記実施形態の第1配光パターンPA1と略同様の配光パターンとして形成されるが、これは各水平方向拡散領域112AaU-1~112AaU-3、112AaL-1~112AaL-3を構成する複数のセルC1からの光出射方向が上記実施形態の場合と略同様に設定されていることによるものである。
【0089】
図9(b)に示す第2配光パターンPB2は、上述したように上記実施形態の第2配光パターンPA2よりも、斜めカットオフラインCL2に近い部分が最も明るく、下方に向かって徐々に明るさが低下する配光パターンとして形成されている。
【0090】
これは、各斜め方向拡散領域112BaU-1、112BaL-1を構成する複数のセルC2からの光出射方向については、上記実施形態の各斜め方向拡散領域12BaU、12BaLを構成する複数のセルC2からの光出射方向と同様であるが、各斜め方向拡散領域112BaU-2、112BaL-2を構成する複数のセルC2からの光出射方向が上記実施形態の場合よりもやや上向きの方向に設定されており、また、各斜め方向拡散領域112BaU-3、112BaL-3を構成する複数のセルC2からの光出射方向がさらに上向きの方向に設定されていることによるものである。
【0091】
その際、光軸Axを含む水平面に近い斜め方向拡散領域112BaU-1、112BaL-1からの出射光によって形成される配光パターンPB2-1に対して、その上下両側に位置する方向拡散領域112BaU-2、112BaL-2からの出射光によって形成される配光パターンPB2-2は、上下幅が小さい配光パターンとなり、その上下両側に位置する方向拡散領域112BaU-3、112BaL-3からの出射光によって形成される配光パターンPB2-3は、さらに上下幅が小さい配光パターンとなる。そして、このように上下幅の異なる3種類の配光パターンPB2-1、PB2-2、PB2-3が、その上端縁を揃えた状態で形成されることにより、第2配光パターンPB2は、斜めカットオフラインCL2が極めて鮮明に形成され、かつ、その下端縁側へ向けて徐々に明るさが低下するものとなる。
【0092】
さらにその際、各斜め方向拡散領域112BaU-2、112BaL-2を構成する複数のセルC2からの光出射方向は、その一部が逆向き(すなわち右斜め下方向)に設定されているので、
図8に示すように、ロービーム用配光パターンPL2の高光度領域HZは、その上部領域が斜めカットオフラインCL2に沿って対向車線側まで張り出すように形成され、かつ、その対向車線側の明るさが徐々に低下するものとなる。
【0093】
そしてこれにより、ロービーム用配光パターンPL2は、車両前方走行路の視認性に優れた配光パターンとなる。
【0094】
このように本変形例の構成を採用した場合においても上記実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
【0095】
その上で、本変形例の凸レンズ112は、第1および第2透光部112A、112Bが凸レンズ112の上半部領域112Uおよび下半部領域112Lの各々に3組ずつ配置された構成となっているので、灯具配光パターンPBの上端縁における赤味と青味との混色効果を高めることができ、これにより一層白色に近い水平および斜めカットオフラインCL1、CL2を形成することができる。
【0096】
また、このような構成を採用することにより、ロービーム用配光パターンPL2を、車両前方走行路の視認性に優れた配光パターンとして形成することができる。
【0097】
上記変形例においては、第1および第2透光部112A、112Bが凸レンズ112の上半部領域112Uおよび下半部領域112Lの各々に3組ずつ配置されているものとして説明したが、2組あるいは4組以上配置された構成とすることも可能であり、また、上半部領域112Uおよび下半部領域112Lの各々に対して第1および第2透光部112A、112Bが互いに異なる数で配置された構成とすることも可能である。
【0098】
なお、上記実施形態およびその変形例において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
【0099】
また本願発明は、上記実施形態およびその変形例に記載された構成に限定されるものではなく、これ以外の種々の変更を加えた構成が採用可能である。
【符号の説明】
【0100】
10 車両用灯具
12、112 凸レンズ
12a、112a 前方側表面
12A、112A 第1透光部
12AaL、12AaU、112AaL-1、112AaL-2、112AaL-3、112AaU-1、112AaU-2、112AaU-3 水平方向拡散領域
12b、112b 後方側表面
12B、112B 第2透光部
12BaL、12BaU、112BaL-1、112BaL-2、112BaL-3、112BaU-1、112BaU-2、112BaU-3 斜め方向拡散領域
12L、112L 下半部領域
12U、112U 上半部領域
14 発光素子
14a 発光面
14a1 下端縁
16 基板
18 金属プレート
20 ベース部材
Ax 光軸
B1、B2L、B2U 境界線
C1、C2 セル
CL1 水平カットオフライン
CL2 斜めカットオフライン
E エルボ点
F 後側焦点
HZ 高光度領域
Ia、Ib、Io 反転投影像
Io1 上端縁
L1c、L1m、L2c、L2m 曲線
PA、PB 灯具配光パターン(配光パターン)
PA1、PB1 第1配光パターン
PA2、PB2 第2配光パターン
PB2-1、PB2-2、PB2-3 配光パターン
PL1、PL2 ロービーム用配光パターン
θ 所要角度