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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169906
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】液体収容体、及び液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/175 20060101AFI20241129BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
B41J2/175 141
B41J2/175 153
B41J2/175 119
B41J2/175 161
B41J2/01 451
B41J2/01 401
B41J2/175 151
B41J2/175 503
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086767
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】小口 武
(72)【発明者】
【氏名】村上 紘基
(72)【発明者】
【氏名】塩原 浩
(72)【発明者】
【氏名】細川 達也
(72)【発明者】
【氏名】小室 新太郎
(72)【発明者】
【氏名】小林 和弘
(72)【発明者】
【氏名】梶谷 祐太郎
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 知明
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA20
2C056EB20
2C056EB38
2C056EB50
2C056EC26
2C056FA10
2C056KB13
2C056KC02
2C056KC04
2C056KC05
2C056KC13
(57)【要約】
【課題】液体収容体に収容される液体の所定期間あたりの使用量に変動が生じた場合にユーザビリュティーが低下する虞がある。
【解決手段】液体収容体51は、液体吐出装置10によって媒体Pに吐出されるインクを収容可能な液体収容体51であって、インクを収容する収容部541と、収容部541と不通に設けられ、収容部541に収容されるインクと同じインクを収容する収容部542と、収容部541と収容部542とを連結する連結部CPと、を備え、収容部541には、収容部541に収容されるインクを導出可能な導出部551が設けられ、収容部542には、収容部542に収容されるインクを導出可能な導出部552が設けられ、収容部541及び収容部542は、それぞれ個別に密閉される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体吐出装置によって媒体に吐出される液体を収容可能な液体収容体であって、
前記液体を収容する第1収容部と、
前記第1収容部と不通に設けられ、前記第1収容部に収容される前記液体と同じ液体を収容する第2収容部と、
前記第1収容部と前記第2収容部とを連結する連結部と、
を備え、
前記第1収容部には、前記第1収容部に収容される前記液体を導出可能な第1導出部が設けられ、
前記第2収容部には、前記第2収容部に収容される前記液体を導出可能な第2導出部が設けられ、
前記第1収容部及び前記第2収容部は、それぞれ個別に密閉される、
ことを特徴とする液体収容体。
【請求項2】
前記第1導出部からの前記液体の導出方向は、前記第2導出部からの前記液体の導出方向と同じ方向である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体収容体。
【請求項3】
前記第1導出部及び前記第2導出部は、前記導出方向に沿う方向において、同じ位置にある、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体収容体。
【請求項4】
前記第1導出部からの前記液体の導出方向は、前記第2導出部からの前記液体の導出方向と反対方向である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体収容体。
【請求項5】
前記連結部は、前記第1収容部及び前記第2収容部を収納する筐体である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体収容体。
【請求項6】
前記液体収容体は、前記液体吐出装置に設けられた液体貯留部に注入される前記液体を収容する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体収容体。
【請求項7】
前記液体収容体は、前記液体吐出装置の装着部に着脱可能である、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体収容体。
【請求項8】
前記液体収容体は、
前記第1導出部から前記液体吐出装置に前記液体を導出可能な第1姿勢と、
前記第2導出部から前記液体吐出装置に前記液体を導出可能な、前記第1姿勢とは異なる第2姿勢と、
で、前記装着部に対して装着可能である、
ことを特徴とする請求項7に記載の液体収容体。
【請求項9】
前記液体収容体は、
前記第1姿勢で前記装着部に対して装着された場合に、前記装着部の接続端子に電気的に接続可能な第1接点を有し、
前記第2姿勢で前記装着部に対して装着された場合に、前記接続端子に電気的に接続可能な第2接点を有する、
ことを特徴とする請求項8に記載の液体収容体。
【請求項10】
請求項9に記載の前記液体収容体を着脱可能な装着部と、
前記装着部に設けられる接続端子と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第1接点と前記接続端子とが電気的に接続されてからの経過時間が、第1所定時間に達した場合に、前記第1収容部に収容される前記液体の使用期限が経過したと判断し、
前記第2接点と前記接続端子とが電気的に接続されてからの経過時間が、第2所定時間に達した場合に、前記第2収容部に収容される前記液体の使用期限が経過したと判断する、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記第1収容部に収容される前記液体の前記使用期限が経過したと判断した場合、前記第2姿勢への変更を促す報知を行う、
ことを特徴とする請求項10に記載の液体吐出装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記第1収容部に収容される前記液体の前記使用期限が経過しており、且つ、前記第2収容部に収容される前記液体の前記使用期限が経過している場合、前記液体収容体の交換を促す報知を行う、
ことを特徴とする請求項11に記載の液体吐出装置。
【請求項13】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の前記液体収容体を着脱可能な装着部を有する前記液体吐出装置であって、
前記装着部に対して第1姿勢で前記液体収容体を装着した状態で、前記第1導出部から前記液体を導入可能な第1導入部と、
前記装着部に対して前記第1姿勢で前記液体収容体を装着した状態で、前記第2導出部から前記液体を導入可能な第2導入部と、
を備える、
ことを特徴とする液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液体収容体、及び液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、使用量予測手段と、推奨容量品選択手段と、報知手段と、を備え、消耗品を使用して印刷を行う印刷装置が開示されている。使用量予測手段は、消耗品の使用期間と使用量とに基づいて、消耗品の保証期間におけるユーザーの使用量を予測する。推奨容量品選択手段は、予測されたユーザーの使用量に基づいて異なる容量の消耗品群の中から保証期間内にユーザーが消費可能な推奨容量の消耗品を選択する。そして、印刷装置は、保証期間内にユーザーが消費可能な推奨容量の消耗品を、ユーザーに報知手段で報知することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-64917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示される印刷装置では、過去のある期間における消耗品の使用量に基づいて、保証期間内にユーザーが消費可能な推奨容量の消耗品を選択する。このため、消耗品の所定期間あたりの使用量に変動が生じた場合にユーザビリティーが低下する虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
液体収容体は、液体吐出装置によって媒体に吐出される液体を収容可能な液体収容体であって、前記液体を収容する第1収容部と、前記第1収容部と不通に設けられ、前記第1収容部に収容される前記液体と同じ液体を収容する第2収容部と、前記第1収容部と前記第2収容部とを連結する連結部と、を備え、前記第1収容部には、前記第1収容部に収容される前記液体を導出可能な第1導出部が設けられ、前記第2収容部には、前記第2収容部に収容される前記液体を導出可能な第2導出部が設けられ、前記第1収容部及び前記第2収容部は、それぞれ個別に密閉される。
【0006】
液体吐出装置は、前記液体収容体を着脱可能な装着部と、前記装着部に設けられる接続端子と、制御部と、を備え、前記液体収容体は、前記第1導出部から前記液体吐出装置に前記液体を導出可能な第1姿勢と、前記第2導出部から前記液体吐出装置に前記液体を導出可能な、前記第1姿勢とは異なる第2姿勢と、で前記装着部に対して装着可能であり、前記液体収容体は、前記第1姿勢で前記装着部に対して装着された場合に、前記接続端子に電気的に接続可能な第1接点を有し、前記第2姿勢で前記装着部に対して装着された場合に、前記接続端子に電気的に接続可能な第2接点を有し、前記制御部は、前記第1接点と前記接続端子とが電気的に接続されてからの経過時間が、第1所定時間に達した場合に、前記第1収容部に収容される前記液体の使用期限が経過したと判断し、前記第2接点と前記接続端子とが電気的に接続されてからの経過時間が、第2所定時間に達した場合に、前記第2収容部に収容される前記液体の使用期限が経過したと判断する。
【0007】
液体吐出装置は、前記液体収容体を着脱可能な装着部を有する前記液体吐出装置であって、前記装着部に対して第1姿勢で前記液体収容体を装着した状態で、前記第1導出部から前記液体を導入可能な第1導入部と、前記装着部に対して前記第1姿勢で前記液体収容体を装着した状態で、前記第2導出部から前記液体を導入可能な第2導入部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】液体吐出装置の一実施形態を示す模式上面図。
図2】液体吐出装置の装着部に装着される液体収容体を示す模式断面図。
図3】液体吐出装置の装着部に装着される液体収容体を示す模式断面図。
図4】液体吐出装置の装着部に装着される液体収容体を示す模式断面図。
図5】液体吐出装置の装着部に装着される液体収容体を示す模式断面図。
図6】収容体情報処理の流れを示すフローチャート。
図7】残量確認処理の流れを示すフローチャート。
図8】液体吐出装置の装着部に装着される液体収容体を示す模式断面図。
図9】液体吐出装置の装着部に装着される液体収容体を示す模式断面図。
図10】液体吐出装置の装着部に装着可能な液体収容体を示す斜視図。
図11図10に示す液体収容体が装着される液体吐出装置を示す模式正面図。
図12】液体収容体が装着される液体吐出装置の他の実施形態を示す模式断面図。
図13】液体吐出装置の他の実施形態を示す模式断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施形態に基づいて説明する。各図において同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。なお、本明細書において、「同じ」、「同一」、「同時」とは、完全に同じであることを指すのみならず、測定誤差を考慮して同じである場合、部材の製造ばらつきを考慮して同じである場合、および、機能を損なわない範囲で同じである場合を含むものとする。よって、例えば、「両者の寸法が同じである」とは、測定誤差、部材の製造ばらつきを考慮し、両者の寸法差が、一方の寸法の±10パーセント以内、さらに好ましくは±5パーセント以内、特に好ましくは±3パーセント以内であることを指す。
【0010】
また、各図においてX、Y、Zは、互いに直交する3つの空間軸を表している。本明細書では、これらの軸に沿った方向をX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向とする。向きを特定する場合には、正の方向を「+」、負の方向を「-」として、方向表記に正負の符合を併用し、各図の矢印が向かう向きを+方向、矢印の反対方向を-方向として説明する。
【0011】
また、Z軸方向は、重力方向を示し、+Z方向は鉛直上向き、-Z方向は鉛直下向きを示す。また、X軸,Y軸を含む平面をX-Y面、X軸,Z軸を含む平面をX-Z面、Y軸,Z軸を含む平面をY-Z面として説明する。また、X-Y面は水平面となる。さらに、正方向及び負方向を限定しない3つのX、Y、Zの空間軸については、X軸、Y軸、Z軸として説明する。
【0012】
尚、各図においてX軸方向は後述する液体吐出装置10における筐体19の幅方向であり、媒体Pが搬送される送り方向と交差する媒体Pの幅方向でもある。X軸方向のうち+X方向は筐体19の前面をユーザーと対面させた際にユーザーから見て右方向となり、また-X方向は同左方向となる。本実施形態において筐体19の周囲を構成する側面のうち液体収容体51が着脱される側面(図1参照)が筐体19の前面となる。Y軸方向は筐体19の奥行き方向である。Y軸方向のうち+Y方向は筐体19の背面から筐体19の前面に向かう方向である。またY軸方向のうち-Y方向は筐体19の前面から筐体19の背面に向かう方向である。
【0013】
1.実施形態1
液体吐出装置10は、例えば、用紙、布帛などの媒体Pに液体の一例であるインクを吐出することによって、文字、写真などの画像を記録するインクジェット式のプリンターである。
【0014】
図1に示すように、液体吐出装置10は、制御部11と、記憶部13と、表示部15と、操作部17と、通信部18と、吐出部20と、液体供給部30と、を筐体19に備える。
【0015】
制御部11は、液体吐出装置10の動作を制御する。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサーと、主記憶装置と、を備えるコンピューターによって構成される。制御部11は、プロセッサーがプログラムや命令を主記憶装置に読み込んで実行することによって、液体吐出装置10を制御するための種々の機能を発揮する。尚、制御部11の機能の少なくとも一部は、回路基板14上のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0016】
記憶部13は、制御部11の制御下において、制御部11が液体吐出装置10の制御に用いる種々の制御情報を不揮発的に記憶する。記憶部13に格納される制御情報には、例えば、後述する液体供給部30の装着部31に装着される各液体収容体51の個別の情報である収容体個別情報が含まれる。収容体個別情報については、後述する。
【0017】
表示部15は、制御部11の制御下において、ユーザーに対するメッセージや、液体吐出装置10の現在の状態を示すステータス情報などを報知する。表示部15は、例えば、液晶パネルによって構成される。表示部15による報知内容については後述する。
【0018】
操作部17は、ユーザーからの操作を受け付け、その操作内容を制御部11に出力する。操作部17は、例えば、液体吐出装置10の前面に設けられているボタンやスイッチによって構成される。操作部17は、液体吐出装置10に接続されるコンピューターのキーボードなどの操作デバイスによって構成されてもよい。また、タッチパネルなどが、表示部15と操作部17とを兼ねてもよい。
【0019】
通信部18は、制御部11と外部機器とを接続する。通信部18には、液体吐出装置10が備える通信インターフェイス、通信ケーブルまたは無線通信回線等が含まれる。外部機器としては、パーソナルコンピューター、スマートフォン、携帯電話、携帯情報端末などが挙げられる。
【0020】
液体吐出装置10では、吐出部20が実行する印刷処理によって、液体供給部30が供給するインクが消費される。吐出部20は、ヘッド21と、ヘッド21を搭載するキャリッジ22と、搬送部25と、を備える。ヘッド21は、複数のノズルを備えており、制御部11の制御下においてノズルからインクを吐出する。図示及び詳細な説明は省略するが、ヘッド21では、複数のノズルは、後述する色インクごとのノズル列を構成している。ヘッド21におけるノズルからのインクの吐出は、例えば、ピエゾ素子によるインクへの圧力の印加によって行われる。
【0021】
キャリッジ22は、媒体Pの搬送路の上方において、媒体Pの搬送方向に交差するX軸方向に架設された駆動軸23に取り付けられる。キャリッジ22は、制御部11の制御下において、図示しないプーリーや無端ベルトを介して伝達されるモーターの駆動力により、駆動軸23に沿ってX軸方向に往復移動する。
【0022】
搬送部25は、搬送モーター27の駆動力により回転する駆動ローラー26を備え、制御部11の制御下において駆動ローラー26を回転させて媒体Pを搬送する。印刷処理では、制御部11は、搬送部25に媒体Pを搬送させつつ、印刷データに従ってキャリッジ22を移動させる。そして、制御部11は、移動するキャリッジ22に搭載されるヘッド21から媒体Pに向かってインクを吐出させることによって、媒体P上に画像を形成する。
【0023】
液体供給部30は、液体供給部30に対して交換可能に装着される複数の液体収容体51に収容されているインクを、吐出部20に供給する。まず、液体供給部30に装着される液体収容体51の構成について説明する。液体収容体51は、液体吐出装置10の吐出部20によって媒体Pに吐出されるインクを収容する。本実施形態では、液体収容体51は、所謂カートリッジとして構成されている。
【0024】
液体供給部30の後述する装着部31には、複数の色インク毎に、液体収容体51が装着される。図1には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のインク毎に、液体収容体51が装着される構成の例が示されている。図1において液体収容体51に付されたアルファベットC,M,Y,Kは前述の色の種類を示している。
【0025】
尚、色インクの種類は、C,M,Y,Kの4色に限定されることはない。液体収容体51には、前述の色インクに加えて、あるいは、前述の色インクのいずれかの代わりに、例えば、ライトシアンや、ライトマゼンタ、あるいは、その他の特色インクが収容されるものとしてもよい。また、色インクの種類は、4色より少なくてもよく、例えば、ブラックのみが用いられてもよい。
【0026】
各液体収容体51は、図1図2に示すように、袋体52と、導出部55と、基板部56と、筐体57と、を備える。袋体52は、インクが収容される収容部54を形成する。導出部55としての導出部551は、収容部54としての収容部541内のインクを外部に流出可能に、袋体52に取り付けられる。筐体57は、袋体52を収納する。筐体57は、六つの側壁を有する四角柱形状を有する。
【0027】
袋体52は、二枚の可撓性を有する樹脂フィルムの縁を熱溶着することで形成される。樹脂フィルムは、例えば、ポリプロピレンフィルムとポリエチレンフィルムとの間に、アルミニウム箔を挟んだ複層フィルムが採用される。これにより、導出部55が密閉された状態において、収容部54に収容されるインクの品質低下が抑制される。尚、導出部55の密閉状態が解除されると、インクからの溶媒の蒸発、収容部54への空気の進入等によるインクの品質低下が、時間の経過とともに進行する。
【0028】
図1に白抜きの矢印で示す液体収容体51の着脱方向において、筐体57の側壁のうち装着方向の奥側となる側壁の内側面には、固定部57f(図2参照)が設けられる。固定部57fに導出部551が固定されることで、導出部551の先端がこの側壁の外側面から突出する。図2に示すように、導出部551は、Z軸方向において、液体収容体51の中央より+Z方向側となる位置に配置される。これにより、液体収容体51が後述する液体供給部30の装着部31に装着されているときに、導出部551は、後述する液体供給部30の導入部35としての導入部351と接続される。
【0029】
図1図2に示す導出部55としての導出部551は、導出部552(図3参照)と同様に、導出管61、弁体62、及び密閉体63により構成される。導出管61は、弁体62を収容する。弁体62は、例えば、導出部55からのインクの導出を規制する閉弁状態と、導入部35の進入により導出部55からのインクの導出を許容する開弁状態と、を取り得るシールゴムである。密閉体63は、導出管61の-Y方向側の先端の開口を覆うことで、導出部55内及び導出部55がインクの導出を可能とする収容部54内を密閉する。
【0030】
例えば、導出部551の導出管61の先端に取り付けられる密閉体63は、導出部551内及び導出部551がインクの導出を可能とする収容部541内を密閉する。本実施形態の密閉体63は、導出管61の先端に熱溶着される薄膜状の樹脂フィルムである。このため、導出部55が導入部35と接続されると、密閉体63には、導出部55内への導入部35の進入によって、貫通孔が形成される。これにより、密閉体63による導出部55内及び収容部54内の密閉状態が解除される。
【0031】
尚、導出管61の-Y方向側の先端の開口を覆うことが可能であれば、密閉体63は、液体収容体51が装着部31に装着される前に、ユーザーが剥離可能な樹脂フィルムであってもよい。あるいは、密閉体63は、液体収容体51が装着部31に装着される前に、導出管61の先端から取り外し可能なキャップであってもよい。これらによれば、導出部55の密閉体63の状況を目視で確認することで、ユーザーは、導出部55が導入部35と接続された履歴があるか否かを知ることができる。
【0032】
また、筐体57の側壁のうち装着方向の奥側となる側壁の外側面には、基板部56としての基板部561が取り付けられる。基板部561は、Z軸方向において、導出部551より+Z方向側となる位置に配置される。これにより、液体収容体51が装着部31に装着され、導出部551が導入部351と接続されているときに、基板部561は、後述する液体吐出装置10の接続端子36としての接続端子361と電気的に接続される。基板部56は、情報の書き込み及び不揮発的な記憶が可能な収容体側記憶部(不図示)を有する。収容体側記憶部には、液体収容体51に関する情報である収容体情報が記憶されている。収容体情報については後述する。
【0033】
液体供給部30は、各液体収容体51が着脱可能に装着される装着部31を備える。装着部31は、各液体収容体51が装着される装着スロット33(図1参照)を有する。装着スロット33は、筐体19の前面に開口する。液体収容体51の着脱方向において、装着部31における装着方向の奥側となる面には、液体収容体51の導出部55に接続される導入部35が設けられる。
【0034】
また、装着部31には、液体収容体51が装着されたときに液体収容体51の基板部56に電気的に接続される接続端子36が設けられる。接続端子36は、制御部11と電気的に接続されており、基板部56と制御部11との通信を媒介する。制御部11は、接続端子36と液体収容体51の基板部56に設けられる接点56c(不図示)との電気的な接続を検出したときに、装着部31に対する液体収容体51の装着を検出する。
【0035】
また、装着部31には、図2に黒塗りの矢印で示す方向に回動可能なレバー39が設けられる。レバー39は、図3に示すように、装着部31に装着された液体収容体51の一部に係合して装着部31からの液体収容体51の脱落を抑制する。レバー39は、基板部56と接続端子36とが接続され、かつ、導出部55と導入部35とが接続された状態で、液体収容体51をロックできるように構成される。
【0036】
ユーザーは、例えば、図2に示すように、液体収容体51から離れる方向にレバー39を回動させることで、液体収容体51に対するレバー39の係合を解除することができる。そして、ユーザーは、液体収容体51を装着部31から取り外すことができる。
【0037】
液体供給部30は、さらに、各導入部35とキャリッジ22に搭載されるヘッド21とを接続し、インクが流通する配管38を備える。配管38は、例えば、可撓性を有する樹脂チューブ等で構成される。
【0038】
次に、本実施形態において液体供給部30の装着部31に対して装着可能な液体収容体51の仕様について説明する。本実施形態では、収容部54として一つの収容部541を備える液体収容体51に加え、収容部54として二つの収容部541,542を備える液体収容体51(図3参照)が、装着部31に対して装着可能である。また、本実施形態では、収容部54として四つの収容部541,542,543,544を備える液体収容体51(図4参照)が、装着部31に対して装着可能である。
【0039】
以後、収容部54として一つの収容部541を備える液体収容体51を液体収容体LC1と称することがある。また、収容部54として二つの収容部541,542を備える液体収容体51を液体収容体LC2と称することがある。また、収容部54として四つの収容部541,542,543,544を備える液体収容体51を液体収容体LC4と称することがある。また、収容部541は第1収容部の一例であり、収容部542は第2収容部の一例である。また、収容部543は第3収容部の一例であり、収容部544は第4収容部の一例である。
【0040】
まず、液体収容体LC2について説明する。図3に示すように、液体収容体LC2には、液体収容体LC1の収容部541を二分割する分割部53が設けられる。分割部53は、液体収容体LC1の収容部54のZ軸方向における中央に設けられる。分割部53は、液体収容体LC1の収容部541を形成する二枚の樹脂フィルムの中央どうしを、所定の幅で、Y軸方向に亘って熱溶着することで形成される。
【0041】
これにより、液体収容体LC1の収容部541がZ軸方向において二分割されることで、液体収容体LC2の収容部541,542が形成される。また、収容部541及び収容部542には、同じインクが収容される。尚、液体収容体LC2における、収容部541と収容部542とは不通に設けられる。よって、液体収容体LC2に収容されるインクは、収容部541と収容部542との間を流動しない。
【0042】
さらに、液体収容体LC2には、液体収容体LC1と同様の導出部551に加え、導出部55としての導出部552が設けられる。導出部552は、収容部542に収容されるインクを外部に流出可能に、袋体52に取り付けられる。また、液体収容体LC2には、液体収容体51の着脱方向において、筐体57の側壁のうち装着方向の奥側となる側壁の内側面に、二つ目の固定部57fが設けられる。二つ目の固定部57fに導出部552が固定されることで、導出部552の先端がこの側壁の外側面から突出する。
【0043】
また、導出部552の導出管61の先端に密閉体63が取り付けられることで、導出部552内及び導出部552がインクの導出を可能とする収容部542内が密閉される。換言すると、収容部541と収容部542とは、それぞれ個別に密閉される。
【0044】
尚、本実施形態において、液体収容体LC2の各収容部541,542に収容されるインク量は、液体収容体LC1の収容部541に収容されるインク量の半分である。また、液体収容体LC2の各収容部541,542に収容されるインク量の総和は、液体収容体LC1の収容部541に収容されるインク量と同じである。
【0045】
収容部541に収容されるインクの使用期限は、収容部541の密閉状態が解除されたタイミングから起算される。また、収容部542に収容されるインクの使用期限は、収容部542の密閉状態が解除されたタイミングから起算される。従って、一つの収容部541に液体収容体LC2の収容部541,542に収容されるインクの総量を収容する液体収容体LC1と比較して、液体収容体LC2は、インクの使用期限内に使用しなければいけないインクの量を半分に減らすことができる。
【0046】
よって、液体収容体LC2は、一つの液体収容体51で使用できるインク量は、所定期間あたりのインク使用量が多い場合に対応しつつ、インクの使用期限内に使用しなければいけないインク量は、所定期間あたりのインク使用量の少ない場合にも対応できる。これにより、液体収容体LC2は、所定期間あたりのインク使用量に変動が生じても、一つの収容部54を備える液体収容体LC1と比較して、ユーザビリティーの低下を抑制できる。また、収容するインク量の異なる多仕様の液体収容体51を準備することなく、インク使用量の異なるユーザーに対応できるため、液体収容体51のコストダウンが可能になる。
【0047】
導出部552は、Z軸方向において、液体収容体LC2の中央より-Z方向側となる位置に配置される。導出部552は、液体収容体LC2において、導出部551の-Z方向側となる位置に配置される。この場合、導出部552からのインクの導出方向は、導出部551からのインクの導出方向と同じ-Y方向である。また、導出部551及び導出部552は、導出方向に沿うY軸方向において、同じ位置にある。
【0048】
また、この場合、導出部551及び導出部552が筐体57のそれぞれの固定部57fに固定されることで、収容部541と収容部542とは、液体収容体LC2において、連結された状態にある。換言すると、筐体57は、収容部541と収容部542とを連結する連結部CPの一例である。また、分割部53が、収容部541と収容部542とを連結する連結部CPの一例であると捉えることもできる。
【0049】
例えば、液体収容体LC2を含む液体収容体51が装着部31に装着されているときに、導出部551が液体供給部30の導入部351と接続される姿勢を液体収容体51の第1姿勢とする。すなわち、図3に示した姿勢を第1姿勢とする。そして、第1姿勢にある液体収容体51の+Z方向側と-Z方向側を逆にして上下方向を反転させた姿勢を液体収容体51の第2姿勢とする。この場合、導出部552は、第2姿勢の液体収容体LC2が装着部31に装着されたときに、液体供給部30の導入部351と接続される位置に配置される。
【0050】
換言すると、液体収容体LC2は、装着部31に対して、導出部551から液体吐出装置10にインクを導出可能な第1姿勢で装着可能である。また、液体収容体LC2は、導出部552から液体吐出装置10にインクを導出可能な、第1姿勢とは異なる第2姿勢で装着可能である。導出部551は第1導出部の一例であり、導出部552は第2導出部の一例である。
【0051】
さらに、液体収容体LC2は、液体収容体LC1と同様の基板部561に加え、基板部56としての基板部562を備える。基板部562は、筐体57の側壁のうち装着方向の奥側となる側壁の外側面に取り付けられる。基板部562は、Z軸方向において、導出部552より-Z方向側となる位置に配置される。これにより、液体収容体LC2が第2姿勢で装着部31に装着されているときに、基板部562に設けられる接点562c(不図示)が接続端子361と電気的に接続される。
【0052】
尚、液体収容体LC2が第1姿勢で装着部31に装着されているときには、液体収容体LC1と同様に、基板部561に設けられる接点561c(不図示)が接続端子361と電気的に接続される。接点561cは第1接点の一例であり、接点562cは第2接点の一例である。
【0053】
次に、液体収容体LC4について説明する。図4に示すように、液体収容体LC4には、液体収容体LC1の収容部541を四分割する分割部53が設けられる。分割部53は、液体収容体LC1の収容部54のZ軸方向における中央及びY軸方向における中央に設けられる。分割部53は、液体収容体LC1の収容部541を形成する二枚の樹脂フィルムの中央どうしを、所定の幅で、Y軸方向及びZ軸方向に亘って熱溶着することで形成される。
【0054】
これにより、液体収容体LC1の収容部541がZ軸方向及びY軸方向それぞれにおいて二分割されることで、液体収容体LC4の収容部541,542,543,544が形成される。収容部541,542,543,544には、同じインクが収容される。尚、液体収容体LC4における、各収容部541,542,543,544どうしは不通に設けられる。よって、液体収容体LC4に収容されるインクは、各収容部541,542,543,544の間を流動しない。
【0055】
さらに、液体収容体LC4には、液体収容体LC2と同様の導出部551,552に加え、導出部55としての導出部553,554が設けられる。導出部553は、収容部543に収容されるインクを外部に流出可能に、袋体52に取り付けられる。導出部554は、収容部544に収容されるインクを外部に流出可能に、袋体52に取り付けられる。
【0056】
また、液体収容体LC4には、液体収容体51の着脱方向において、筐体57の側壁のうち装着方向の手前側となる側壁の内側面に、三つ目の固定部57fが設けられる。三つ目の固定部57fは、Z軸方向において、導出部551が固定される固定部57fと同じ位置に配置される。三つ目の固定部57fに導出部553が固定されることで、導出部553の先端がこの側壁の外側面から突出する。
【0057】
また、液体収容体LC4には、液体収容体51の着脱方向において、筐体57の側壁のうち装着方向の手前側となる側壁の内側面に、四つ目の固定部57fが設けられる。四つ目の固定部57fは、Z軸方向において、導出部552が固定される固定部57fと同じ位置に配置される。四つ目の固定部57fに導出部554が固定されることで、導出部554の先端がこの側壁の外側面から突出する。
【0058】
また、導出部553の導出管61の先端に密閉体63が取り付けられることで、導出部553内及び導出部553がインクの導出を可能とする収容部543内が密閉される。また、導出部554の導出管61の先端に密閉体63が取り付けられることで、導出部554内及び導出部554がインクの導出を可能とする収容部544内が密閉される。換言すると、収容部541,542,543,544は、それぞれ個別に密閉される。
【0059】
尚、本実施形態において、液体収容体LC4の各収容部541,542,543,544に収容されるインク量は、液体収容体LC1の収容部541に収容されるインク量の四分の一である。また、液体収容体LC4の各収容部541,542,543,544に収容されるインク量の総和は、液体収容体LC1の収容部541に収容されるインク量と同じである。
【0060】
収容部541に収容されるインクの使用期限は、収容部541の密閉状態が解除されたタイミングから起算される。また、収容部542に収容されるインクの使用期限は、収容部542の密閉状態が解除されたタイミングから起算される。また、収容部543に収容されるインクの使用期限は、収容部543の密閉状態が解除されたタイミングから起算される。また、収容部544に収容されるインクの使用期限は、収容部544の密閉状態が解除されたタイミングから起算される。
【0061】
従って、一つの収容部541に液体収容体LC4の収容部541,542,543,544に収容されるインクの総量を収容する液体収容体LC1と比較して、液体収容体LC4は、インクの使用期限内に使用しなければいけないインクの量を四分の一に減らすことができる。
【0062】
よって、液体収容体LC4は、一つの液体収容体51で使用できるインク量は、所定期間あたりのインク使用量が多い場合に対応しつつ、インクの使用期限内に使用しなければいけないインク量は、所定期間あたりのインク使用量の少ない場合にも、液体収容体LC2以上に対応できる。これにより、液体収容体LC4は、所定期間あたりのインク使用量に変動が生じても、一つの収容部54を備える液体収容体LC1と比較して、ユーザビリティーの低下を液体収容体LC2以上に抑制できる。また、収容するインク量の異なる多仕様の液体収容体51を準備することなく、インク使用量の異なるユーザーに対応できるため、液体収容体51のコストダウンが可能になる。
【0063】
導出部553は、Z軸方向において、液体収容体LC4の中央より+Z方向側となる位置に配置される。導出部553は、Z軸方向において、導出部551と同じ位置に配置される。この場合、導出部551からのインクの導出方向は、導出部553からのインクの導出方向である+Y方向と反対方向である-Y方向である。
【0064】
導出部554は、Z軸方向において、液体収容体LC4の中央より-Z方向側となる位置に配置される。導出部554は、導出部553の-Z方向側となる位置に配置される。また、導出部554は、Z軸方向において、導出部552と同じ位置に配置される。この場合、導出部553からのインクの導出方向は、導出部554からのインクの導出方向である+Y方向と同じ+Y方向である。また、導出部553及び導出部554は、導出方向に沿うY軸方向において、同じ位置にある。
【0065】
また、この場合、導出部551,552,553,554が筐体57の固定部57fに固定されることで、収容部541,542,543,544は、液体収容体LC4において、連結された状態にある。換言すると、筐体57は、収容部541,542,543,544を連結する連結部CPの一例である。また、分割部53が、収容部541,542,543,544を連結する連結部CPの一例であると捉えることもできる。
【0066】
例えば、第2姿勢にある液体収容体51の上下方向を反転させ、さらに液体収容体51の+Y方向側と-Y方向側を逆にして装着方向を逆にした姿勢を液体収容体51の第3姿勢とする。すなわち、図3に示した第1姿勢にある液体収容体51の+Y方向側と-Y方向側を逆にして装着方向を逆にした姿勢を第3姿勢とする。そして、第3姿勢にある液体収容体51の+Z方向側と-Z方向側を逆にして上下方向を反転させた姿勢を液体収容体51の第4姿勢とする。
【0067】
この場合、導出部553は、第3姿勢の液体収容体LC4が装着部31に装着されたときに、液体供給部30の導入部351と接続される位置に配置される。また、この場合、導出部554は、第4姿勢の液体収容体LC4が装着部31に装着されたときに、液体供給部30の導入部351と接続される位置に配置される。
【0068】
換言すると、液体収容体LC4は、装着部31に対して、導出部551から液体吐出装置10にインクを導出可能な第1姿勢で装着可能である。また、液体収容体LC4は、導出部552から液体吐出装置10にインクを導出可能な、第1姿勢とは異なる第2姿勢で装着可能である。また、液体収容体LC4は、導出部553から液体吐出装置10にインクを導出可能な、第1姿勢及び第2姿勢とは異なる第3姿勢で装着可能である。また、液体収容体LC4は、導出部554から液体吐出装置10にインクを導出可能な、第1姿勢、第2姿勢及び第3姿勢とは異なる第4姿勢で装着可能である。導出部553は第3導出部の一例であり、導出部554は第4導出部の一例である。
【0069】
さらに、液体収容体LC4は、液体収容体LC2と同様の基板部561,562に加え、基板部56としての基板部563,564を備える。基板部563,564は、筐体57の側壁のうち装着方向の手前側となる側壁の外側面に取り付けられる。基板部563は、Z軸方向において、基板部561と同じ位置に配置される。これにより、液体収容体LC4が第3姿勢で装着部31に装着されているときに、基板部563に設けられる接点563c(不図示)が接続端子361と電気的に接続される。接点563cは第3接点の一例である。
【0070】
また、基板部564は、Z軸方向において、基板部562と同じ位置に配置される。これにより、液体収容体LC4が第4姿勢で装着部31に装着されているときに、基板部564に設けられる接点564c(不図示)が接続端子361と電気的に接続される。接点564cは第4接点の一例である。
【0071】
尚、液体収容体LC4が第1姿勢で装着部31に装着されているときには、液体収容体LC2と同様に、基板部561に設けられる接点561cが接続端子361と電気的に接続される。また、液体収容体LC4が第2姿勢で装着部31に装着されているときには、液体収容体LC2と同様に、基板部562に設けられる接点562cが接続端子361と電気的に接続される。
【0072】
ここで、基板部56が有する収容体側記憶部に記憶される収容体情報について説明する。収容体情報には、液体収容体51に関する情報と、液体収容体51が備える収容部54に関する情報と、が含まれる。
【0073】
液体収容体51に関する情報には、収容部収納情報、製造情報、液体情報、液体量情報、固有識別情報が含まれる。液体収容体51に関する情報は、液体収容体51のすべての基板部56に記憶される。
【0074】
収容部収納情報は、液体収容体51が備える収容部54の収納数を含む。製造情報は、液体収容体51の製造年月日を含む。液体情報は、液体収容体51に収容されているインクの種類や色などの情報を含む。液体量情報は、液体収容体51に最初に収容されているインク量である初期収容体収容量と、液体収容体51に収容されているインクの残量である収容体残量と、を含む。初期収容体収容量は、後述する液体収容体51が備える各収容部54の初期収容部収容量FVの総和である。収容体残量は、後述する液体収容体51が備える各収容部54の残量RVの総和である。
【0075】
収容体残量は、液体収容体51の収容部54から吐出部20にインクが供給されると、制御部11によって上書きされて更新される。固有識別情報は、例えば、各液体収容体51を識別するために個体毎に付されたユニークコードである。
【0076】
収容部54に関する情報には、収容部製造情報、収容部液体量情報、収容部装着情報、収容部使用期限情報、収容部固有識別情報が含まれる。収容部54に関する情報は、液体収容体51の基板部56のうち、少なくとも当該収容部54に関連する基板部56に記憶される。
【0077】
収容部製造情報は、収容部54の製造年月日を含む。収容部液体量情報は、収容部54に最初に収容されているインク量である初期収容部収容量FVと、収容部54に収容されているインクの残量である残量RVと、を含む。
【0078】
収容部装着情報は、収容部54に設けられる導出部55が装着部31の導入部35と最初に接続された装着年月日である。本実施形態では、収容部54に設けられる導出部55が装着部31の導入部35と接続されることで、密閉体63による収容部54及び導出部55の密閉状態が解除される。このため、この装着年月日からの経過時間が収容部54の密閉状態が解除されてからの経過時間になる。
【0079】
装着年月日は、収容部54に設けられる導出部55が装着部31の導入部35と最初に接続されたときに、制御部11によって収容体側記憶部に書き込まれる。尚、収容部54の密閉状態が解除されてからの経過時間には、例えば、導出部55が導入部35と最初に接続された後に装着部31から液体収容体51が取り外されていた期間も含まれる。このため、収容体側記憶部に、収容部装着情報として装着年月日が既に書き込まれている場合、制御部11は新たな装着年月日を収容体側記憶部に上書きしない。
【0080】
収容部使用期限情報は、収容部54の密閉状態が開放された後、収容部54に収容されるインクの品質が保証される期間である保証期間WPを含む。保証期間WPには、予め実験等によって求められた所定の時間が適用される。例えば、液体収容体LC2,LC4の収容部541の保証期間WPを保証期間WP1とし、液体収容体LC2の収容部542の保証期間WP2とする。また、例えば、液体収容体LC4の収容部543の保証期間WPを保証期間WP3とし、液体収容体LC4の収容部544の保証期間WPを保証期間WP4とする。本実施形態では、収容部541,542,543,544の初期収容部収容量FVは同じに設定されているので、通常は保証期間WP1,WP2,WP3,WP4もそれぞれ同じ値に設定される。
【0081】
但し、例えば、実験等により、収容部541,542が製造されてから収容部541,542の密閉状態が解除されるまでの時間によって保証期間WPに違いが確認されたとする。この場合、保証期間WP1と保証期間WP2とは異なる値に設定される。以後の説明において、保証期間WP1を第1所定時間と称し、保証期間WP2を第2所定時間と称することがある。
【0082】
収容部固有識別情報は、例えば、液体収容体51が備える各収容部54を識別するために収容部54毎に付されたユニークコードである。
【0083】
液体収容体51が装着部31に装着されたときに、制御部11は、接続端子36と電気的に接続される基板部56の収容体側記憶部から収容体情報を読み込む。そして、制御部11は、読み込んだ収容体情報を、収容体個別情報として記憶部13に格納する。収容体個別情報は、液体収容体51毎に、記憶部13において予め割り当てられているアドレスに格納される。
【0084】
また、装着部31への液体収容体51のこの装着より前に、この液体収容体51が装着部31に装着された履歴があるとする。この場合、記憶部13の収容体個別情報には、基板部56の収容体側記憶部に記憶されていない、あるいは更新されていない収容体情報が格納されている場合がある。この場合、制御部11は、装着部31への液体収容体51のこの装着時に、この収容体情報を基板部56の収容体側記憶部に書き込む。この収容体情報としては、液体収容体51に関する情報における液体量情報が挙げられる。また、この収容体情報としては、既に導出部55が装着部31の導入部35と接続された履歴のある収容部54に関する情報における収容部液体量情報、収容部装着情報等が挙げられる。
【0085】
次に、液体吐出装置10において実行される制御処理の概要を説明する。液体吐出装置10において実行される制御処理には、例えば、収容体情報処理、及び残量確認処理が含まれる。制御部11は、前述の制御処理を、それぞれのトリガーとなるイベントの発生を検出する度に実行する。
【0086】
次に、図6に示すフローに基づいて収容体情報処理において制御部11が実行する処理について説明する。収容体情報処理は、装着部31に対する液体収容体51の装着が検出された場合、残量確認処理が実行される場合等に実行される。
【0087】
ステップS110において、制御部11は、収容体情報の読み込みを実行する。制御部11は、装着部31に装着されている液体収容体51の基板部56に設けられる収容体側記憶部に記憶されている収容体情報を読み込む。尚、この基板部56は、液体収容体51が備える基板部56のうち、装着部31の接続端子36と電気的に接続された基板部56である。ステップS110の処理を終えると、制御部11は、処理をステップS120に移行する。
【0088】
ステップS120において、制御部11は、収容体個別情報の更新を実行する。制御部11は、ステップS110において読み込んだ収容体情報を、収容体個別情報として記憶部13に格納する。液体収容体51の収容体情報が収容体個別情報として記憶部13に格納されることで、装着部31に装着された液体収容体51に関する情報、及び液体収容体51が備える収容部54に関する情報も格納される。
【0089】
これにより、装着部31に装着された液体収容体51の収容体個別情報に含まれる装着部31に装着された液体収容体51に関する情報、及び液体収容体51が備える収容部54に関する情報が更新される。尚、この収容部54は、液体収容体51が備える収容部54のうち、装着部31の導入部35と接続されている導出部55が設けられる収容部54である。ステップS120の処理を終えると、制御部11は、収容体情報処理を終了する。
【0090】
次に、図7に示すフローに基づいて残量確認処理において制御部11が実行する処理について説明する。残量確認処理は、例えば、装着部31に液体収容体51が装着されたとき、操作部17を介してユーザーからの指令を受け取ったとき等に実行される。また、残量確認処理は、例えば、通信部18を通じて制御部11に印刷データが入力されたとき、吐出部20による印刷処理等により装着部31に装着されている液体収容体51のインクが消費されたとき等に実行される。
【0091】
ステップS210において、制御部11は、装着部31に装着されている液体収容体51において、液体供給部30の導入部35と接続されている収容部54の残量RVが規定量以上か否かを、確認する。規定量は、例えば、収容部54の初期収容部収容量FVの1~5%に設定される。尚、残量RV、及び初期収容部収容量FVは、記憶部13の収容体個別情報及び液体収容体51における収容体側記憶部の収容体情報のいずれかとして格納されている。
【0092】
装着部31に装着されている液体収容体51において、導入部35と接続されている収容部54の残量RVが規定量以上である場合、ステップS210はYESになる。この場合、制御部11は、処理をステップS220に移行する。
【0093】
装着部31に装着されている液体収容体51において、導入部35と接続されている収容部54の残量RVが規定量未満である場合、ステップS210はNOになる。この場合、制御部11は、処理をステップS230に移行する。
【0094】
ステップS220において、制御部11は、ステップS210において残量RVが規定量以上であることを確認した収容部54に収容されるインクがインクの使用期限を経過しているか否かを、確認する。この確認では、記憶部13の収容体個別情報及び液体収容体51における収容体側記憶部の収容体情報のいずれかとして格納されている収容部装着情報、及び収容部使用期限情報の保証期間WPが使用される。
【0095】
装着部31に装着されている液体収容体51において、液体供給部30の導入部35と接続されている収容部54に収容されるインクがインクの使用期限を経過していない場合、ステップS220はNOになる。この場合、制御部11は、残量確認処理を終了する。
【0096】
装着部31に装着されている液体収容体51において、液体供給部30の導入部35と接続されている収容部54に収容されるインクがインクの使用期限を経過している場合、ステップS220はYESになる。この場合、制御部11は、処理をステップS230に移行する。
【0097】
ステップS230において、制御部11は、装着部31に装着されている液体収容体51に、他の収容部54があるか否かを確認する。この確認では、記憶部13の収容体個別情報及び液体収容体51における収容体側記憶部の収容体情報のいずれかとして格納されている収容部収納情報が使用される。
【0098】
装着部31に装着されている液体収容体51に、液体供給部30の導入部35と接続されている収容部54以外の収容部54がある場合、ステップS230はYESになる。この場合、制御部11は、処理をステップS240に移行する。
【0099】
装着部31に装着されている液体収容体51に、液体供給部30の導入部35と接続されている収容部54以外の収容部54がない場合、ステップS230はNOになる。この場合、制御部11は、処理をステップS250に移行する。
【0100】
ステップS240において、制御部11は、装着部31に装着されている液体収容体51の装着姿勢の変更を促す報知を行う。具体的には、制御部11は、装着部31に装着されている液体収容体51の装着姿勢の変更を促すメッセージを、表示部15に表示することで、ユーザーに報知を行う。ステップS240の処理を終えると、制御部11は、残量確認処理を終了する。
【0101】
ステップS250において、制御部11は、装着部31に装着されている液体収容体51の交換を促す報知を行う。具体的には、制御部11は、装着部31に装着されている液体収容体51の交換を促すメッセージを、表示部15に表示することで、ユーザーに報知を行う。ステップS250の処理を終えると、制御部11は、残量確認処理を終了する。
【0102】
例えば、装着部31に、液体収容体LC2が第1姿勢で装着されており、基板部561の接点561cが接続端子361と最初に電気的に接続されてからの経過時間が、保証期間WP1に達したとする。この場合、装着部31に装着されている液体収容体LC2に対して残量確認処理が実行されると、制御部11は、収容部541に収容されるインクの使用期限が経過したと判断する。
【0103】
液体収容体LC2は収容部541,542を備える。このため、収容部541に収容されるインクの使用期限が経過したと判断した場合、制御部11は、液体収容体LC2の装着姿勢の第2姿勢への変更を促す報知を行う。
【0104】
液体収容体LC2の装着姿勢の第2姿勢への変更を促す報知により、ユーザーが装着部31に液体収容体LC2を第2姿勢で装着すると、基板部562の接点562cが接続端子361と電気的に接続される。
【0105】
そして、装着部31に、液体収容体LC2が第2姿勢で装着されており、基板部562の接点562cが接続端子361と最初に電気的に接続されてからの経過時間が、保証期間WP2に達したとする。この場合、装着部31に装着されている液体収容体LC2に対して残量確認処理が実行されると、制御部11は、収容部542に収容されるインクの使用期限が経過したと判断する。
【0106】
液体収容体LC2は収容部541,542の他に収容部54を備えない。このため、収容部542に収容されるインクの使用期限が経過したと判断した場合、制御部11は、液体収容体LC2の交換を促す報知を行う。
【0107】
また、例えば、装着部31に、液体収容体LC4が第1姿勢で装着されており、基板部561の接点561cが接続端子361と最初に電気的に接続されてからの経過時間が、保証期間WP1に達したとする。この場合、装着部31に装着されている液体収容体LC4に対して残量確認処理が実行されると、制御部11は、収容部541に収容されるインクの使用期限が経過したと判断する。
【0108】
液体収容体LC4は収容部541,542,543,544を備える。このため、収容部541に収容されるインクの使用期限が経過したと判断した場合、制御部11は、液体収容体LC4の装着姿勢の第2姿勢への変更を促す報知を行う。
【0109】
液体収容体LC4の装着姿勢の第2姿勢への変更を促す報知により、ユーザーが装着部31に液体収容体LC4を第2姿勢で装着すると、基板部562の接点562cが接続端子361と電気的に接続される。
【0110】
そして、装着部31に、液体収容体LC4が第2姿勢で装着されており、基板部562の接点562cが接続端子361と最初に電気的に接続されてからの経過時間が、保証期間WP2に達したとする。この場合、装着部31に装着されている液体収容体LC4に対して残量確認処理が実行されると、制御部11は、収容部542に収容されるインクの使用期限が経過したと判断する。
【0111】
液体収容体LC4は収容部541,542,543,544を備える。このため、収容部542に収容されるインクの使用期限が経過したと判断した場合、制御部11は、液体収容体LC4の装着姿勢の第3姿勢への変更を促す報知を行う。
【0112】
液体収容体LC4の装着姿勢の第3姿勢への変更を促す報知により、ユーザーが装着部31に液体収容体LC4を第3姿勢で装着すると、基板部563の接点563c(不図示)が接続端子361と電気的に接続される。
【0113】
そして、装着部31に、液体収容体LC4が第3姿勢で装着されており、基板部563の接点563cが接続端子361と最初に電気的に接続されてからの経過時間が、保証期間WP3に達したとする。この場合、装着部31に装着されている液体収容体LC4に対して残量確認処理が実行されると、制御部11は、収容部543に収容されるインクの使用期限が経過したと判断する。
【0114】
液体収容体LC4は収容部541,542,543,544を備える。このため、収容部543に収容されるインクの使用期限が経過したと判断した場合、制御部11は、液体収容体LC4の装着姿勢の第4姿勢への変更を促す報知を行う。
【0115】
液体収容体LC4の装着姿勢の第4姿勢への変更を促す報知により、ユーザーが装着部31に液体収容体LC4を第4姿勢で装着すると、基板部564の接点564c(不図示)が接続端子361と電気的に接続される。
【0116】
そして、装着部31に、液体収容体LC4が第4姿勢で装着されており、基板部564の接点564cが接続端子361と最初に電気的に接続されてからの経過時間が、保証期間WP4に達したとする。この場合、装着部31に装着されている液体収容体LC4に対して残量確認処理が実行されると、制御部11は、収容部544に収容されるインクの使用期限が経過したと判断する。
【0117】
液体収容体LC4は収容部541,542,543,544の他に収容部54を備えない。よって、液体収容体LC4は、インクの使用期限が経過していないインクを収容していない。このため、収容部544に収容されるインクの使用期限が経過したと判断した場合、制御部11は、液体収容体LC4の交換を促す報知を行う。尚、上記では、液体収容体LC4の装着姿勢を第1姿勢、第2姿勢、第3姿勢、第4姿勢の順に変更させる構成を説明したが、この順序に限らない。また、一以上の装着姿勢において、インクの使用期限が経過しておらず、インクの残量が規定量未満であることにより、装着姿勢の変更を促しても良い。
【0118】
尚、ステップS240において、装着部31に装着されている液体収容体51の装着姿勢の変更を促す報知を行った後、装着姿勢が変更された液体収容体51の装着部31への装着が検出されないとする。この場合、制御部11は、印刷処理を実行しなくてもよい。あるいはこの場合、通信部18等を通じて印刷データの入力があり、かつ、導入部35と接続されている収容部54の残量RVが規定量以上である場合に限り、制御部11は、印刷処理を実行してもよい。
【0119】
以上述べたように、実施形態1に係る液体収容体LC2,LC4を含む液体収容体51、及び液体吐出装置10によれば、以下の効果を得ることができる。
【0120】
液体収容体51は、液体吐出装置10によって媒体Pに吐出されるインクを収容可能である。液体収容体51は、インクを収容する収容部541と、収容部541と不通に設けられ、収容部541に収容されるインクと同じインクを収容する収容部542と、を備える。また、液体収容体51は、収容部541と収容部542とを連結する連結部CPを備える。また、収容部541には、収容部541に収容されるインクを導出可能な導出部551が設けられ、収容部542には、収容部542に収容されるインクを導出可能な導出部552が設けられる。そして、収容部541及び収容部542は、それぞれ個別に密閉される。
【0121】
これによれば、収容部541に収容されるインクの使用期限は、収容部541の密閉が解除されたタイミングから起算される。また、収容部542に収容されるインクの使用期限は、収容部542の密閉が解除されたタイミングから起算される。従って、一つの収容部54に収容部541と収容部542に収容されるインクの総量を収容する液体収容体51と比較して、インクの使用期限内に使用しなければいけないインクの量を減らすことができる。よって、液体収容体51は、一つの液体収容体51で使用できるインク量は所定期間あたりのインク使用量が多い場合に対応しつつ、インクの使用期限内に使用しなければいけないインク量は、所定期間あたりのインク使用量の少ない場合にも対応できる。これにより、所定期間あたりのインク使用量に変動が生じても、ユーザビリティーの低下が抑制できる。また、収容するインク量の異なる多仕様の液体収容体51を準備することなく、インク使用量の異なるユーザーに対応できるため、液体収容体51のコストダウンが可能になる。
【0122】
導出部551からのインクの導出方向は、導出部552からのインクの導出方向と同じ方向である。これによれば、液体吐出装置10によって吐出されるインクを複数の収容部54の内のいずれかに収容されるインクに変更するために、インクを導出する導出部55をいずれかに変更する作業が容易になる。
【0123】
導出部551及び導出部552は、導出方向に沿う方向において、同じ位置にある。これによれば、インクを導出する導出部55をいずれかに変更するための液体吐出装置10の構成が設計しやすい。
【0124】
連結部CPは、収容部541及び収容部542を収納する筐体57である。これによれば、筐体57に複数の収容部54を収納することで、液体収容体51を構成できるので、液体収容体51の製造が容易になる。また、ユーザーが、液体収容体51を一つの液体収容体51として認識しやすい。
【0125】
液体収容体51は、液体吐出装置10の装着部31に着脱可能である。これによれば、液体収容体51を着脱交換する構成の液体吐出装置10を使用するユーザーに対して、ユーザビリティーを向上させることができる。
【0126】
液体収容体51は、導出部551から液体吐出装置10にインクを導出可能な第1姿勢で、装着部31に対して装着可能である。また、液体収容体51は、導出部552から液体吐出装置10にインクを導出可能な、第1姿勢とは異なる第2姿勢で、装着部31に対して装着可能である。これによれば、インクを導出する導出部55をいずれかに変更する作業によって、液体収容体51の装着姿勢が変化する。これにより、収容部54内のインクが攪拌される。このため、インクに含まれる顔料成分等のインクの溶媒成分内における沈降が抑制されやすい。
【0127】
液体収容体51は、第1姿勢で装着部31に対して装着された場合に、装着部31の接続端子36に電気的に接続可能な接点561cを有する。また、液体収容体51は、第2姿勢で装着部31に対して装着された場合に、接続端子36に電気的に接続可能な接点562cを有する。これによれば、収容部54毎に収容部54に関する情報を取り扱うことができる。また、複数の接点56cのうちのいずれが接続端子36と電気的に接続されているかによって、液体収容体51の装着姿勢が判断できる。
【0128】
液体吐出装置10は、液体収容体51を着脱可能な装着部31と、装着部31に設けられる接続端子36と、制御部11と、を備える。液体収容体51は、第1導出部551から液体吐出装置10にインクを導出可能な第1姿勢で、装着部31に対して装着可能である。また、液体収容体51は、第2導出部552から液体吐出装置10にインクを導出可能な、第1姿勢とは異なる第2姿勢で、装着部31に対して装着可能である。また、液体収容体51は、第1姿勢で装着部31に対して装着された場合に、接続端子36に電気的に接続可能な接点561cを有する。また、液体収容体51は、第2姿勢で装着部31に対して装着された場合に、接続端子36に電気的に接続可能な接点562cを有する。そして、制御部11は、接点561cと接続端子36とが電気的に接続されてからの経過時間が、保証期間WP1に達した場合に、収容部541に収容されるインクの使用期限が経過したと判断する。また、制御部11は、接点562cと接続端子36とが電気的に接続されてからの経過時間が、保証期間WP2に達した場合に、収容部542に収容されるインクの使用期限が経過したと判断する。
【0129】
これによれば、接点56cと接続端子36とが初めて電気的に接続されたタイミングが、収容部54の密閉状態が解除されたタイミングであるとみなすことで、収容部54内のインクの使用期限を管理することができる。
【0130】
制御部11は、収容部541に収容されるインクの使用期限が経過したと判断した場合、第2姿勢への変更を促す報知を行う。これによれば、液体収容体51の装着姿勢の変更を促すことで、使用期限を経過したインクが液体吐出装置10に供給されることを抑制できる。
【0131】
制御部11は、収容部541に収容されるインクの使用期限が経過しており、且つ、収容部542に収容されるインクの使用期限が経過している場合、液体収容体51の交換を促す報知を行う。これによれば、液体収容体51の交換を促すことで、使用期限を経過したインクが液体吐出装置10に供給されることを抑制できる。
【0132】
本開示の上記実施形態に係る液体収容体51は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本開示の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。また、本開示の上記実施形態に係る液体吐出装置10は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本開示の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。また、上記実施形態および以下に説明する他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。以下、他の実施形態について説明する。
【0133】
上記実施形態において、液体収容体LC2の収容部541,542は、液体収容体LC1の収容部541がZ軸方向における中央で、分割部53によって分割されることで形成されなくてもよい。例えば、液体収容体LC2の収容部541,542は、図5に示すように、液体収容体LC1の収容部541がY軸方向における中央で、分割部53によって分割されることで形成されてもよい。
【0134】
この場合、液体収容体LC2の二つ目の固定部57fは、液体収容体LC4の三つ目の固定部57f(図4参照)と同じ位置に設けられる。また、液体収容体LC2の導出部552は、液体収容体LC4の導出部553(図4参照)と同じ位置に配置される。また、この場合、液体収容体LC2の導出部552は、Z軸方向において、導出部551と同じ位置に配置される。また、この場合、液体収容体LC2の基板部562は、液体収容体LC4の基板部563(図4参照)と同じ位置に配置される。よって、この場合、液体収容体LC2が第3姿勢で装着部31に装着されているときに、基板部562に設けられる接点562cが接続端子361と電気的に接続される。
【0135】
あるいは、この場合、液体収容体LC2の二つ目の固定部57fは、図5に示す位置と異なり、液体収容体LC4の四つ目の固定部57f(図4参照)と同じ位置に設けられてもよい。また、液体収容体LC2の導出部552は、液体収容体LC4の導出部554(図4参照)と同じ位置に配置されてもよい。また、この場合、液体収容体LC2の導出部552は、Z軸方向において、導出部551と異なる位置に配置される。また、この場合、液体収容体LC2の基板部562は、液体収容体LC4の基板部564(図4参照)と同じ位置に配置される。よって、この場合、液体収容体LC2が第4姿勢で装着部31に装着されているときに、基板部562に設けられる接点562cが接続端子361と電気的に接続される。
【0136】
これらの場合、液体収容体51において、導出部551からのインクの導出方向は、導出部552からのインクの導出方向と反対方向である。これによれば、インクを導出する導出部55をいずれかに変更する作業によって、収容部54内のインクが攪拌される。このため、インクに含まれる顔料成分等のインクの溶媒成分内における沈降が抑制されやすい。
【0137】
上記実施形態において、液体収容体LC2の収容部541,542は、液体収容体LC1の収容部541が分割部53によって分割されることで形成されなくてもよい。例えば図8に示すように、液体収容体LC2は、二つの袋体52を筐体57に収納することで、収容部541,542を備えてもよい。この場合、一つ目の固定部57fに固定される導出部551が取り付けられる一方の袋体52の収容部54が収容部541になる。また、二つ目の固定部57fに固定される導出部552が取り付けられる他方の袋体52の収容部54が収容部542になる。また、この場合、導出部551及び導出部552が筐体57の固定部57fに固定されることで、二つの袋体52の収容部541,542は、液体収容体LC2において、筐体57によって連結された状態にある。また、この場合、液体収容体LC2に収納される二つの袋体52の収容部541,542に収容されるインク量は、液体収容体LC1の収容部541に収容されるインク量の半分に設定される。
【0138】
上記実施形態において、液体吐出装置10は、液体供給部30の装着部31に、複数の接続端子36を備えてもよい。例えば、装着部31に装着される液体収容体51が実施形態1における液体収容体LC2であるとする。この場合、第2姿勢で装着部31に装着される液体収容体LC2の基板部561と電気的に接続される位置に、接続端子362が設けられる。また、この場合、図9に示すように、液体収容体LC2は、基板部562を備えなくてもよい。この場合、基板部561の収容体側記憶部には、収容体情報として、液体収容体LC2及び収容部541に関する情報に加え、収容部542に関する情報が記憶されてもよい。また、この場合、液体収容体LC2の基板部561が接続端子361,362のどちらと電気的に接続されているかによって、制御部11は液体収容体LC2の装着姿勢を判断してもよい。
【0139】
また、液体収容体LC2は、基板部562を備えない場合、第1姿勢及び第2姿勢において接続端子361と電気的に接続可能な位置に、基板部561を備えてもよい。例えば、この場合、図12に示すように、基板部561は、筐体57の側壁のうち装着方向の奥側となる側壁において、Z軸方向の中央となる位置に設けられる。そして、接続端子361は、基板部561と電気的に接続可能に、装着部31においてZ軸方向の中央となる位置に設けられる。
【0140】
上記実施形態において、液体収容体51は、袋体52を備えなくてもよい。この場合、液体収容体51は、筐体57の内部空間をインクが収容される収容部54にしてもよい。例えば、図9に示すように、液体収容体51が液体収容体LC2であるとする。この場合、筐体57には、筐体57の内部空間をZ軸方向における中央で、二分割する分割壁57wが設けられる。分割壁57wは、筐体57を形成する他の側壁と一体的に形成される。分割壁57wは、Y軸方向に延び、筐体57の側壁のうち装着方向の奥側となる側壁と手前側となる側壁との間をつなぐ。これにより、筐体57の内部空間がZ軸方向において二分割されることで、液体収容体LC2の収容部541,542が形成される。
【0141】
また、この場合、導出部551,552の導出管61は、筐体57を構成する側壁及び固定部57fと一体的に形成されてもよい。また、収容部541,542を大気開放する貫通穴57hを筐体57の側壁に設ける場合、貫通穴57hの開口を覆う位置に、気液分離膜65を設けてもよい。
【0142】
また、この場合、図10図11に示すように、液体収容体51の筐体57が円筒形状であってもよい。これによれば、筐体57の内部空間を分割壁57wで分割することで複数の収容部54を形成しやすい。例えば、筐体57には、筐体57の内部空間を円筒形状の中心軸を中心にして放射状に八分割する分割壁57w(図11参照)が設けられる。分割壁57wは、筐体57を形成する他の側壁と一体的に形成される。分割壁57wは、Y軸方向に延び、筐体57の側壁のうち装着方向の奥側となる側壁と手前側となる側壁との間をつなぐ。これにより、液体収容体51の八つの収容部541~548が形成される。
【0143】
また、この場合、各収容部541~548に収容されるインクを外部に導出する八つの導出部551~558が、筐体57の側壁のうち装着方向の奥側となる側壁に、放射状に配置される。また、この場合、基板部56としての基板部561は、筐体57の側壁のうち装着方向の奥側となる側壁の中央に配置されてもよい。基板部561には、接点56cとしての接点561cが複数設けられる。複数の接点561cには、導出部551~558の位置に対応して配置される八つの接点561cが含まれてもよい。そして、八つの接点561cの内のいずれかと装着部31の接続端子361(不図示)とが電気的に接続されているかによって、制御部11は液体収容体LC2の装着姿勢を判断してもよい。
【0144】
また、この場合、図11に示すように、筐体57の側壁のうち装着方向の手前側となる側壁に、導出部551~558の位置に対応して配置される八つの収容部番号57nが標示されてもよい。例えば、導出部551と導入部351とが接続される第1姿勢で液体収容体51を装着部31に装着したいとする。この場合、収容部番号57nのうちの“1”と目印31mの位置を合わせた状態で液体収容体51を装着部31に装着することで、導出部551と導入部351とが接続される。
【0145】
上記実施形態において、液体供給部30は、導入部351に加え、導入部35としての導入部352を備えてもよい。この場合、導入部351は第1導入部の一例であり、導入部352は第2導入部の一例である。また、液体供給部30は、接続切替機構37を備えてもよい。例えば、図12に示すように、導入部352は、第1姿勢で装着部31に装着される液体収容体LC2の導出部552と接続可能な位置に配置される。接続切替機構37は、各導入部351,352を、図12に矢印で示すY軸方向に沿う方向に移動可能に支持する。これにより、各導入部351,352は、導出部55と接続される接続位置Pcと導出部55から離れた離隔位置Prとに移動する。
【0146】
装着部31に液体収容体51が装着されていないとき、制御部11は、接続切替機構37を制御することで、導入部351,352を離隔位置Prに位置させる。また、接続切替機構37は、導入部351,352のうちの接続位置Pcにあるいずれかと配管38とを連通状態にし、導入部351,352のうちの離隔位置Prにあるいずれかと配管38とを非連通状態にする。
【0147】
例えば、装着部31に装着された液体収容体LC2の導出部552からインクを導出可能とする場合、制御部11は、基板部561と接続端子361との接続状態から液体収容体LC2の装着姿勢を確認する。液体収容体LC2の装着姿勢が図12に示す第1姿勢である場合、制御部11は、接続切替機構37を制御することで、導入部352を接続位置Pcに移動させ、導入部352と配管38とを連通状態にする。これにより、収容部542内のインクが、導出部552、導入部352、配管38を介して、吐出部20のヘッド21に供給可能となる。
【0148】
換言すると、液体吐出装置10は、液体収容体51を着脱可能な装着部31を有し、装着部31に対して第1姿勢で液体収容体51を装着した状態で、導出部551からインクを導入可能な導入部351を備える。また、液体吐出装置10は、装着部31に対して第1姿勢で液体収容体51を装着した状態で、導出部552からインクを導入可能な導入部352を備える。これによれば、液体吐出装置10によって吐出されるインクを収容部54のいずれかに収容されるインクに変更するために、液体収容体51の装着姿勢を変更する作業の頻度が低減できる。
【0149】
上記実施形態において、液体供給部30は、装着部31を備えなくてもよい。この場合、液体供給部30は、液体吐出装置10の吐出部20によって媒体Pに吐出されるインクを貯留可能な液体貯留部32を備えてもよい。例えば、図13に示すように、液体貯留部32は、配管38と接続される。この場合、実施形態1における導入部35及び接続端子361は、液体貯留部32のうち、液体吐出装置10の筐体19から+Y方向に露出する側壁に設けられる。また、この場合、導入部35及び接続端子361を覆うことが可能なキャップ66を、液体貯留部32に設けてもよい。また、液体貯留部32を大気開放する貫通穴32hを液体貯留部32の側壁に設ける場合、貫通穴32hの開口を覆う位置に、気液分離膜65を設けてもよい。
【0150】
そして、液体貯留部32にインクを補充する場合、ユーザーは、液体収容体LC2が収容部54に収容するインクを液体貯留部32に注入してもよい。この場合、ユーザーは、キャップ66を外し、液体収容体LC2を白抜きの矢印で示す方向に沿って移動させる。そして、ユーザーは、導入部35と導出部551とを接続する。これにより、収容部541に収容されるインクが液体貯留部32に注入される。換言すると、液体収容体51は、液体吐出装置10に設けられた液体貯留部32に注入されるインクを収容する。これによれば、液体貯留部32にインクを補充する構成の液体吐出装置10を使用するユーザーに対して、ユーザビリティーを向上させることができる。
【0151】
尚、導入部35と導出部551とが接続されるとき、接続端子361と基板部561とが電気的に接続される。これにより、制御部11は、液体貯留部32の導入部35に対する液体収容体LC2の導出部551の接続を検出する。液体貯留部32へのインクの注入が終了すると、ユーザーは、液体収容体LC2を白抜きの矢印で示す方向に沿って移動させ、導入部35から導出部551を抜き外す。これにより、接続端子361と基板部561との電気的な接続が解除される。これにより、制御部11は、導入部35と導出部551との接続が解除されたことを検出する。
【0152】
上記実施形態において、液体収容体51が基板部56を複数備える場合、複数の基板部56どうしは配線等によって電気的に接続されていてもよい。この場合、液体収容体51は、複数の基板部56のうちいずれか一つの基板部56に収容体側記憶部を備えてもよい。あるいは、液体収容体51は、収容体側記憶部が設けられる記憶部基板(不図示)を備え、この記憶部基板が、液体収容体51が備える複数の基板部56と電気的に接続されていてもよい。
【0153】
上記実施形態において、液体収容体LC2は、筐体57に代えて、袋体52を保持可能なトレイを備えてもよい。この場合、液体収容体LC2の着脱方向において、トレイの側壁のうち装着方向の奥側となる側壁の内側面に、固定部57fが設けられる。また、この場合、導出部551及び導出部552がトレイの固定部57fに固定されることで、収容部541と収容部542とは、液体収容体LC2において、連結された状態にある。換言すると、トレイは、収容部541と収容部542とを連結する連結部CPの一例である。
【0154】
上記実施形態の残量確認処理において、導入部35と接続されている収容部54内のインクがインクの使用期限を経過している場合、制御部11は、液体収容体51の装着姿勢の変更を促す報知を行わなくてもよい。例えば、この場合、制御部11は、導入部35と接続されている収容部54内のインクがインクの使用期限を経過していることを報知してもよい。あるいはこの場合、制御部11は、導入部35と接続されている収容部54内のインクが使用できないことを報知してもよい。尚、これらの報知に関わらず、操作部17等により印刷処理の指示があり、かつ、導入部35と接続されている収容部54の残量RVが規定量以上である場合に限り、制御部11は、印刷処理を実行してもよい。
【0155】
液体収容体LC2,LC4は、基板部56を備えなくてもよい。例えば、液体収容体LC2,LC4は、導出部55が導入部35と接続されているときに、液体吐出装置10の接続端子36と電気的に接続される金属部材を備えてもよい。この場合、導出部551が導入部35と接続されているときに、接続端子36と電気的に接続される金属部材は第1接点の一例である。また、この場合、導出部552が導入部35と接続されているときに、接続端子36と電気的に接続される金属部材は第2接点の一例である。また、この場合、液体収容体51は、収容体側記憶部を備えなくてもよい。そして、例えば、制御部11が、残量確認処理において、液体収容体51の装着姿勢の変更を促す報知を行うとする。この場合、制御部11は、装着履歴のない導出部55が導入部35と接続される装着姿勢に、液体収容体51の装着姿勢の変更を促す報知を行ってもよい。そして、この報知において、制御部11は、導出部55の密閉体63の状況を確認することで、導出部55の装着履歴がわかることを報知してもよい。
【符号の説明】
【0156】
10…液体吐出装置、11…制御部、13…記憶部、14…回路基板、15…表示部、17…操作部、18…通信部、19…筐体、20…吐出部、21…ヘッド、22…キャリッジ、23…駆動軸、25…搬送部、26…駆動ローラー、27…搬送モーター、30…液体供給部、31…装着部、31m…目印、32…液体貯留部、32h…貫通穴、33…装着スロット、35,351,352…導入部、36,361,362…接続端子、37…接続切替機構、38…配管、39…レバー、51,LC1,LC2,LC4…液体収容体、52…袋体、53…分割部、54,541,542,543,544,545,546,547,548…収容部、55,551,552,553,554,555,556,557,558…導出部、56,561,562,563,564…基板部、56c,561c,562c,563c,564c…接点、57…筐体、57f…固定部、57h…貫通穴、57n…収容部番号、57w…分割壁、61…導出管、62…弁体、63…密閉体、65…気液分離膜、66…キャップ、CP…連結部、FV…初期収容部収容量、P…媒体、RV…残量、WP,WP1,WP2,WP3,WP4…保証期間。
図1
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