(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169920
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】表示制御システム、表示制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20241129BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086783
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】500022557
【氏名又は名称】サイボウズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川畑 裕也
(72)【発明者】
【氏名】東條 貴希
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA12
5L049AA12
(57)【要約】
【課題】モバイルアプリの利便性の向上。
【解決手段】表示制御システム(1)のモバイルアプリ記憶部(200)は、グループウェアのモバイルアプリを記憶する。タブ生成部(201)は、モバイルアプリに基づいて、グループウェアのユーザインタフェースである複数のタブの各々を生成する。表示制御部(202)は、モバイルアプリに基づいて、モバイルアプリ記憶部(200)を含むモバイル端末(20)に、複数のタブの各々を表示させる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グループウェアのモバイルアプリを記憶するモバイルアプリ記憶部と、
前記モバイルアプリに基づいて、前記グループウェアのユーザインタフェースである複数のタブの各々を生成するタブ生成部と、
前記モバイルアプリに基づいて、前記モバイルアプリ記憶部を含むモバイル端末に、前記複数のタブの各々を表示させる表示制御部と、
を含む表示制御システム。
【請求項2】
前記モバイルアプリは、ユーザに対し、前記グループウェアにおける複数の機能の各々を提供し、
前記タブ生成部は、前記機能ごとに前記タブを生成し、
前記表示制御部は、前記モバイル端末に、前記機能ごとに生成された前記タブを表示させる、
請求項1に記載の表示制御システム。
【請求項3】
前記タブ生成部は、第1機能に対応する第1タブを生成し、
前記表示制御部は、前記モバイル端末に、前記第1タブを表示させ、
前記タブ生成部は、前記第1タブから第2機能の利用をユーザが指示した場合に、前記第1機能及び前記第2機能の組み合わせに基づいて、第2タブを生成するか否かを判定し、前記第2タブを生成すると判定した場合に、前記第2タブを生成し、
前記表示制御部は、前記第2タブを生成すると判定された場合に、前記モバイル端末に、前記第2タブを表示させる、
請求項2に記載の表示制御システム。
【請求項4】
前記タブ生成部は、前記モバイルアプリから前記ユーザが行う作業ごとに前記タブを生成し、
前記表示制御部は、前記モバイル端末に、前記作業ごとに生成された前記タブを表示させる、
請求項1に記載の表示制御システム。
【請求項5】
前記モバイルアプリは、複数の前記グループウェアの各々に対応し、
前記タブ生成部は、前記グループウェアごとに前記タブを生成し、
前記表示制御部は、前記モバイル端末に、前記グループウェアごとに生成された前記タブを表示させる、
請求項1~4の何れかに記載の表示制御システム。
【請求項6】
前記モバイルアプリは、複数のユーザの各々による同時のログインに対応し、
前記タブ生成部は、前記同時のログインが発生している場合に、前記ユーザごとに前記タブを生成し、
前記表示制御部は、前記同時のログインが発生している場合に、前記モバイル端末に、前記ユーザごとに生成された前記タブを表示させる、
請求項1~4の何れかに記載の表示制御システム。
【請求項7】
前記モバイルアプリは、複数のユーザの各々による同時のログインに対応し、
前記タブ生成部は、前記同時のログインが発生している場合に、前記ユーザが属するグループごとに前記タブを生成し、
前記表示制御部は、前記同時のログインが発生している場合に、前記モバイル端末に、前記ユーザごとに生成された前記タブを表示させる、
請求項1~4の何れかに記載の表示制御システム。
【請求項8】
前記タブ生成部は、前記グループウェアの第1タブを生成し、
前記表示制御部は、前記モバイル端末に、前記第1タブを表示させ、
前記タブ生成部は、前記第1タブにおける第1ページの情報が第2ページに引き継がれるか否かに基づいて、前記第2ページに対応する第2タブを生成するか否かを判定し、前記第2タブを生成すると判定した場合に、前記第2タブを生成し、
前記表示制御部は、前記第2タブを生成すると判定された場合に、前記モバイル端末に、前記第2タブを表示させる、
請求項1~4の何れかに記載の表示制御システム。
【請求項9】
前記表示制御システムは、前記複数のタブの各々が属するタブグループを生成するタブグループ生成部を更に含み、
前記表示制御部は、前記モバイル端末に、前記タブグループごとに前記複数のタブの各々を表示させる、
請求項1~4の何れかに記載の表示制御システム。
【請求項10】
グループウェアのモバイルアプリに基づいて、前記グループウェアのユーザインタフェースである複数のタブの各々を生成し、
前記モバイルアプリに基づいて、前記モバイルアプリを記憶するモバイルアプリ記憶部を含むモバイル端末に、前記複数のタブの各々を表示させる、
表示制御方法。
【請求項11】
グループウェアのモバイルアプリに基づいて、前記グループウェアのユーザインタフェースである複数のタブの各々を生成するタブ生成部、
前記モバイルアプリに基づいて、前記モバイルアプリを記憶するモバイルアプリ記憶部を含むモバイル端末に、前記複数のタブの各々を表示させる表示制御部、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示制御システム、表示制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザがモバイル端末でグループウェアを利用できるように、グループウェアのモバイルアプリが開発されている。例えば、特許文献1には、モバイルアプリがインストールされたモバイル端末が、当該グループウェアに実装されたスケジュール機能で管理されるスケジュールのページを表示部に表示させて、当該モバイルアプリに基づいて、スケジュールを読み上げることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のモバイルアプリは、特許文献1のように1つのタブにしか対応していない。例えば、ユーザが、グループウェアのスケジュール機能で自身のスケジュールを確認しつつ、グループウェアの報告書作成機能で報告書を作成する場合、ユーザは、ひとまずスケジュールのページを表示させてから、そのページを閉じて報告書のページを新たに表示させる必要がある。このため、従来の技術は、モバイルアプリの利便性を十分に向上させることができなかった。
【0005】
本開示の目的の1つは、モバイルアプリの利便性の向上である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例である表示制御システムは、グループウェアのモバイルアプリを記憶するモバイルアプリ記憶部と、前記モバイルアプリに基づいて、前記グループウェアのユーザインタフェースである複数のタブの各々を生成するタブ生成部と、前記モバイルアプリに基づいて、前記モバイルアプリ記憶部を含むモバイル端末に、前記複数のタブの各々を表示させる表示制御部と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、モバイルアプリの利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】表示制御システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】モバイルアプリにおけるユーザインタフェースの一例を示す図である。
【
図3】モバイル端末がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。
【
図5】表示制御システムで実現される機能の一例を示す図である。
【
図8】表示制御システムで実行される処理の一例を示す図である。
【
図9】表示制御システムで実行される処理の一例を示す図である。
【
図10】変形例の表示制御システムで実現される機能の一例を示す図である。
【
図12】変形例2でモバイル端末がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。
【
図13】変形例3でモバイル端末がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。
【
図14】変形例4でモバイル端末がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。
【
図15】変形例5でモバイル端末がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。
【
図16】変形例6でモバイル端末がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。
【
図17】変形例7のタブ管理データの一例を示す図である。
【
図18】変形例7でモバイル端末がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.表示制御システムの全体構成]
以下の説明は、本開示における実施形態の一例である。
図1は、表示制御システムの全体構成の一例を示す図である。例えば、表示制御システム1は、サーバ10及びモバイル端末20を含む。サーバ10及びモバイル端末20の各々は、インターネット又はLAN等のネットワークNに接続される。
【0010】
サーバ10は、サーバコンピュータである。例えば、サーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリと、の少なくとも一方を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。
【0011】
モバイル端末20は、携帯型のコンピュータである。例えば、モバイル端末20は、スマートフォン、タブレット端末、ラップトップ、又はウェアラブル端末である。例えば、モバイル端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、操作部24、及び表示部25を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23の各々のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。操作部24は、マウス、タッチパネル、又はキーボード等の入力デバイスである。表示部25は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。
【0012】
なお、記憶部12,22に記憶されるプログラムは、ネットワークNを介して、サーバ10又はモバイル端末20に供給されてもよい。サーバ10及びモバイル端末20の各々のハードウェア構成は、
図1の例に限られない。例えば、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)、又は、外部機器と直接的に接続するための入出力部(例えば、USB端子)が含まれてもよい。この場合、情報記憶媒体に記憶されたプログラムが、読取部又は入出力部を介して、サーバ10又はモバイル端末20に供給されてもよい。
【0013】
また、表示制御システム1は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよい。表示制御システム1に含まれるコンピュータは、
図1の例に限られない。例えば、表示制御システム1は、サーバ10を含まなくてもよい。この場合、モバイル端末20が表示制御システム1に相当し、サーバ10は、表示制御システム1の外部に存在する。逆に、表示制御システム1は、モバイル端末20を含まなくてもよい。この場合、サーバ10が表示制御システム1に相当し、モバイル端末20は、表示制御システム1の外部に存在する。
【0014】
[2.表示制御システムの概要]
本実施形態では、グループウェアのモバイルアプリが、モバイル端末20にインストールされている。グループウェアは、ユーザの業務を支援するツールである。本実施形態のグループウェアは、クラウド型であるが、グループウェアは、オンプレミス型であってもよい。グループウェアのユーザは、モバイルアプリだけではなく、ウェブブラウザからグループウェアを利用可能であってもよい。
【0015】
モバイルアプリは、モバイル端末20向けに開発されたアプリケーションである。例えば、モバイル端末20がスマートフォンである場合、モバイルアプリは、スマホアプリと呼ばれることもある。本実施形態のモバイルアプリは、グループウェア専用のアプリケーションである。モバイルアプリは、ウェブブラウザとは異なるアプリケーションである。モバイルアプリは、ウェブブラウザと連携可能(ウェブビューを利用可能)であってもよい。例えば、モバイル端末20にインストールされたオペレーティングシステムのメニューから、ユーザがモバイルアプリのアイコンを選択すると、モバイルアプリが起動する。
【0016】
図2は、モバイルアプリにおけるユーザインタフェースの一例を示す図である。ユーザインタフェースは、ユーザの操作を受け付ける画面である。ユーザインタフェースは、グラフィカルユーザインタフェースと呼ばれることもある。本実施形態では、モバイル端末20は、モバイルアプリに基づいて、タブを生成する。タブは、モバイル端末20が表示部25に複数のページの各々を表示させるためのウィジェット(パーツ)である。タブもユーザインタフェースの一種である。タブは、タブブラウザと呼ばれることもある。
【0017】
本実施形態では、ウェブブラウザ上でタブが生成されるのではなく、モバイルアプリ上でタブが生成される。モバイルアプリにおけるタブのデザイン(見た目)は、ウェブブラウザにおけるタブのデザインと同様であってもよい。例えば、モバイルアプリにおけるタブのデザインは、スマートフォン用のウェブブラウザにおけるタブのデザイン、又は、パーソナルコンピュータ用のウェブブラウザにおけるタブのデザインと同様であってよい。ユーザは、タブの中で前のページに戻ったり先のページに進んだりすることもできる。
【0018】
図3は、モバイル端末20がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。例えば、モバイルアプリが起動すると、
図3のように、モバイル端末20は、モバイルアプリにおける入口の役割を果たす総合タブT1を生成する。例えば、モバイル端末20は、総合タブT1に、モバイルアプリのトップページP10、グループウェアにおける機能の一覧を示す機能一覧ページP11、グループウェアにおける通知を示す通知ページ、又はグループウェアにおける設定を示す設定ページを表示させる。
【0019】
機能とは、グループウェアがユーザの業務を支援するための手段である。グループウェアにおける個々のプログラムが実行されることによって、ユーザの業務が支援されるので、機能は、グループウェアにおける個々のプログラムということもできる。プログラムは、アプリと呼ばれることもあるので、機能は、アプリと呼ばれることがある。例えば、ユーザは、グループウェアにおけるスケジュール機能、報告書作成機能、交通費申請機能、スレッド機能、メール管理機能、及び設備予約機能の各々を利用可能である。グループウェアでは、ユーザの業務の内容に応じた機能が用意されている。機能は、公知のグループウェアにおける種々の機能であってよく、本実施形態の例に限られない。
【0020】
図2の左上の例では、モバイルアプリが起動すると、モバイル端末20は、総合タブT1に、トップページP10を表示させる。例えば、総合タブT1は、ユーザがトップページP10の表示を指示するためのアイコンI1、ユーザが通知ページの表示を指示するためのアイコンI2、ユーザが機能一覧ページP11(後述)の表示を指示するためのアイコンI3、ユーザが設定ページの表示を指示するためのアイコンI4、及びユーザがタブ一覧ページP0(後述)の表示を指示するためのアイコンI5を含む。
【0021】
例えば、ユーザがアイコンI3を選択した場合、
図3のように、モバイル端末20は、新たなタブを生成せずに、生成済みの総合タブT1の中でページを遷移させる。
図2の右上のように、モバイル端末20は、総合タブT1に、ユーザが利用可能な機能の一覧を示す機能一覧ページP11を表示させる。機能一覧ページP11は、グループウェアにおける複数の機能の各々をユーザが利用するためのボタンB110を含む。ユーザは、自身が利用したい機能のボタンB110を選択する。ユーザが右フリック等の操作をすると、総合タブT1は、
図2の左上の状態に戻る。
【0022】
例えば、ユーザがスケジュール機能のボタンB110を選択すると、
図3のように、モバイル端末20は、スケジュール機能のタブであるスケジュールタブT2を生成する。
図2の左下のように、モバイル端末20は、スケジュールタブT2に、ユーザの1日のスケジュールを示すスケジュールページP20を表示させる。ユーザがスケジュールページP20に表示されたスケジュールを選択すると、モバイル端末20は、スケジュールタブT2に、当該スケジュールの詳細を示すページを表示させる。本実施形態では、ユーザがスケジュール機能を利用する場合、モバイル端末20は、新たなタブを生成せずに、スケジュールタブT2の中でページを遷移させる。
【0023】
例えば、ユーザが報告書作成機能のボタンB110を選択すると、
図3のように、モバイル端末20は、報告書作成機能のタブである報告書タブT3を生成する。
図2の右下のように、モバイル端末20は、報告書タブT3に、ユーザが報告書の内容を入力するため入力フォームF300~F304を含む報告書作成ページP30を表示させる。ユーザがボタンB305を選択すると、モバイル端末20は、報告書タブT3に、ユーザが作成した報告書の画像を示すページを表示させる。本実施形態では、ユーザが報告書作成機能を利用する場合、モバイル端末20は、新たなタブを生成せずに、報告書タブT3の中でページを遷移させる。
【0024】
なお、交通費申請機能、スレッド機能、メール管理機能、又は設備予約機能といった他の機能のボタンB110をユーザが選択した場合、モバイル端末20は、当該他の機能のタブを生成する。本実施形態では、ユーザが当該他の機能を利用する場合、モバイル端末20は、生成済みの当該他の機能のタブの中でページを遷移させる。ユーザがアイコンI5を選択すると、モバイル端末20は、表示部25に、タブの一覧を示すタブ一覧ページを表示させる。
【0025】
図4は、タブ一覧ページの一例を示す図である。例えば、タブ一覧ページP0は、生成済みのタブを示すタブ画像I00と、ユーザがタブを閉じるためのアイコンI01と、を含む。ユーザが総合タブT1のタブ画像I00を選択すると、モバイル端末20は、表示部25に、総合タブT1を表示させる。ユーザが総合タブT1のアイコンI01を選択すると、モバイル端末20は、総合タブT1を閉じる。その後、ユーザがアイコンI1,I2,I4を選択すると、モバイル端末20は、総合タブT1を生成する。
【0026】
例えば、ユーザがスケジュールタブT2のタブ画像I00を選択すると、モバイル端末20は、表示部25に、スケジュールタブT2を表示させる。ユーザがスケジュールタブT2のアイコンI01を選択すると、モバイル端末20は、スケジュールタブT2を閉じる。その後、ユーザがスケジュール機能のボタンB110を選択すると、モバイル端末20は、スケジュールタブT2を生成する。
【0027】
例えば、ユーザが報告書タブT3のタブ画像I00を選択すると、モバイル端末20は、表示部25に、報告書タブT3を表示させる。ユーザが報告書タブT3のアイコンI01を選択すると、モバイル端末20は、報告書タブT3を閉じる。その後、ユーザが報告書作成機能のボタンB110を選択すると、モバイル端末20は、報告書タブT3を生成する。
【0028】
なお、モバイル端末20が他の機能のタブを生成した場合も同様に、タブ一覧ページP0は、他の機能のタブのタブ画像I00と、ユーザが当該タブを閉じるためのアイコンI01と、を含む。ユーザが他の機能のタブのタブ画像I00を選択すると、モバイル端末20は、表示部25に、他の機能のタブを表示させる。ユーザが他の機能のタブのアイコンI01を選択すると、モバイル端末20は、他の機能のタブを閉じる。その後、ユーザが他の機能のボタンB110を選択すると、モバイル端末20は、他の機能のタブを生成する。タブ一覧ページP0は、ユーザがタブの生成を指示するための画像を含んでもよい。ユーザが当該画像を選択すると、モバイル端末20は、新たなタブを生成する。
【0029】
以上のように、モバイル端末20は、グループウェアの機能ごとにタブを生成する。モバイル端末20は、表示部25に、機能ごとに生成されたタブを表示させる。これにより、例えば、ユーザは、スケジュールタブT2で自身のスケジュールを確認した後に、報告書タブT3に切り替えて報告書を作成できる。ユーザは、自身のスケジュールを再度確認したければ、スケジュールタブT2に切り替える。これにより、ユーザの操作負担が軽減されるので、モバイルアプリの利便性が向上する。
【0030】
[3.表示制御システムで実現される機能]
図5は、表示制御システム1で実現される機能の一例を示す図である。
【0031】
[3-1.サーバで実現される機能]
サーバ10は、データ記憶部100及び表示制御部101を含む。データ記憶部100は、記憶部12により実現される。表示制御部101は、制御部11により実現される。
【0032】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、ユーザがグループウェアを利用するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、ユーザデータベースDBを記憶する。
【0033】
図6は、ユーザデータベースDBの一例を示す図である。ユーザデータベースDBは、ユーザの各種情報が格納されたデータベースである。例えば、ユーザデータベースDBには、ユーザID、パスワード、ユーザの情報(例えば、氏名、組織、部署等の情報)、及び機能情報が格納される。なお、ユーザデータベースDBには、任意のデータが格納されてよい。ユーザデータベースDBに格納されるデータは、
図6の例に限られない。例えば、ユーザデータベースDBには、ユーザが登録したスケジュールの情報と、ユーザが作成した報告書の情報と、が格納されていてもよい。
【0034】
ユーザIDは、コンピュータがユーザを識別するためのユーザ識別情報の一例である。このため、ユーザIDと記載した箇所は、ユーザ識別情報と読み替えることができる。ユーザ識別情報は、メールアドレス又は電話番号といった他の情報であってもよい。パスワードは、ユーザがグループウェアにログインするための認証情報である。組織は、ユーザが所属する会社等である。部署は、組織内のグループである。
【0035】
機能情報は、グループウェアにおける複数の機能のうち、ユーザが利用可能な機能を示す情報である。機能情報は、機能一覧ページP11にボタンB110が表示される機能を示す。例えば、機能情報は、ユーザが利用可能な機能の機能IDを含む。機能IDは、コンピュータが機能を識別するための機能識別情報の一例である。このため、機能IDと記載した箇所は、機能識別情報と読み替えることができる。機能識別情報は、機能の名前を示す文字列といった他の情報であってもよい。
【0036】
なお、データ記憶部100は、任意のデータを記憶可能である。データ記憶部100に記憶されるデータは、ユーザデータベースDBに限られない。例えば、データ記憶部100は、トップページP10等の各ページを示すページデータ、後述のタブ管理データD1、及び複数の機能の各々のプログラムを記憶してもよい。ページデータは、ページの全部又は一部を示すデータである。ページデータの形式は、任意の形式であってよい。例えば、ページデータは、HTMLデータ、XMLデータ、その他のマークアップ言語のデータ、画像データ、又はテキストデータであってもよい。個々のページが何の機能のページであるかを示す情報も、ページデータに含まれているものとする。データ記憶部100は、ユーザが各機能を利用してグループウェアに登録したデータを記憶してもよい。
【0037】
[表示制御部]
表示制御部101は、モバイル端末20に、各種画面を表示させる。本実施形態では、表示制御部101は、タブ内のページを示すページデータを生成する。タブのデータは、モバイル端末20により生成される。例えば、モバイル端末20は、サーバ10に対し、表示対象となるページの表示要求を送信する。表示要求は、モバイル端末20が何らかのページの表示を要求していることを示すデータである。例えば、表示要求は、HTTP等の通信プロトコルで定められた形式のデータ、又は、サーバ10のAPIで定められた形式のデータである。表示要求は、表示対象となるページをサーバ10が識別可能なページ識別情報を含む。ページ識別情報は、ページID又はURLといった情報である。
【0038】
例えば、サーバ10がモバイル端末20から表示要求を受信すると、表示制御部101は、表示要求を参照して表示対象となるページを特定する。表示制御部101は、データ記憶部100から表示対象となるページのページデータを読み出す。表示制御部101は、ユーザに特有の情報(ユーザの氏名等)をページデータに埋め込む必要がある場合には、ユーザデータベースDB又は他のデータベースから当該情報を読み出してページデータに埋め込む。モバイル端末20に対し、表示対象となるページのページデータを送信することによって、モバイル端末20に、当該ページを表示させる。
【0039】
[3-2.モバイル端末で実現される機能]
モバイル端末20は、モバイルアプリ記憶部200、タブ生成部201、及び表示制御部202を含む。モバイルアプリ記憶部200は、記憶部22により実現される。タブ生成部201及び表示制御部202は、制御部21により実現される。
【0040】
[モバイルアプリ記憶部]
モバイルアプリ記憶部200は、ユーザがグループウェアを利用するために必要なデータを記憶する。例えば、モバイルアプリ記憶部200は、グループウェアのモバイルアプリMAと、タブ管理データD1と、を記憶する。モバイルアプリMAは、ユーザに対し、グループウェアにおける複数の機能の各々を提供する。モバイル端末20は、サーバ10又は他のコンピュータから、モバイルアプリMAをダウンロードし、モバイルアプリ記憶部200にモバイルアプリMAをインストールする。
【0041】
図7は、タブ管理データD1の一例を示す図である。タブ管理データD1は、タブ生成部201がタブを管理するためのデータである。例えば、タブ管理データD1には、タブID、機能ID、及びタブ内に表示されるページのページデータが格納される。なお、タブ管理データD1は、他の情報を含んでもよい。タブ管理データD1に含まれる情報は、
図7の例に限られない。例えば、タブ管理データD1は、表示中のタブであるか否かを示す情報と、表示中のページであるか否かを示す情報と、を含んでもよい。
【0042】
タブIDは、コンピュータがタブを識別するためのタブ識別情報の一例である。このため、タブIDと記載した箇所は、タブ識別情報と読み替えることができる。タブ識別情報は、タブの名前を示す文字列といった他の情報であってもよい。本実施形態では、機能ごとにタブが生成されるので、機能IDがタブIDに相当してもよい。タブIDには、少なくとも1つのページデータが関連付けられる。タブIDに複数のページデータが関連付けられている場合(1つのタブに複数のページが属する場合)、タブIDには、複数のページデータの各々が時系列的に関連付けられる。
【0043】
なお、モバイルアプリ記憶部200は、任意のデータを記憶可能である。モバイルアプリ記憶部200に記憶されるデータは、モバイルアプリMA及びタブ管理データD1に限られない。例えば、モバイルアプリ記憶部200は、モバイルアプリMA以外の他のアプリ(例えば、ウェブブラウザのアプリ)を記憶してもよい。モバイルアプリMAは、他のアプリと連携可能であってもよいが、データとしては他のアプリと別物である。
【0044】
[タブ生成部]
タブ生成部201は、モバイルアプリMAに基づいて、グループウェアのユーザインタフェースである複数のタブの各々を生成する。モバイルアプリMAは、タブの生成を示す生成コードを含む。生成コードは、ウェブブラウザがタブを生成するためのコードと同様であってもよいし、当該コードとは異なるコードであってもよい。タブ生成部201がタブを生成するための情報処理は、ウェブブラウザがタブを生成するための情報処理と同様であってもよいし、当該情報処理とは異なる処理であってもよい。
【0045】
例えば、タブ生成部201は、モバイルアプリMAに含まれる生成コードを実行することによって、タブを生成する。タブ生成部201がタブを生成するとは、タブ生成部201がタブの何らかのデータを生成することである。例えば、タブ生成部201は、新たなタブIDを生成し、当該新たなタブIDをタブ管理データD1に追加することによって、タブを生成する。タブ生成部201は、当該タブIDと、タブ内のページのページデータと、が関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0046】
本実施形態では、タブ生成部201は、機能ごとにタブを生成する。タブ生成部201は、機能とタブが1対1になるように、タブを生成する。例えば、タブ生成部201は、ある機能のページの表示をユーザが指示した場合に、タブ管理データD1に基づいて、当該機能のタブが既に生成されているか否かを判定する。本実施形態では、個々のページのページデータが、当該ページがどの機能に対応するのかを示す機能IDを含むものとする。タブ生成部201は、当該機能IDがタブ管理データD1に存在するか否かを判定することによって、当該機能IDが示す機能のタブが既に生成されているか否かを判定する。
【0047】
例えば、タブ生成部201は、ページの表示が指示された機能のタブが既に生成されていると判定した場合には、当該機能のタブを新たに生成しない。タブ生成部201は、当該機能のタブがまだ生成されていないと判定した場合に、当該機能のタブを新たに生成する。タブ生成部201は、当該新たに生成したタブのタブID、当該機能の機能ID、及び当該機能のページのページデータが関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0048】
なお、タブ生成部201は、任意の方法に基づいて、タブの生成の要否を判定可能である。タブ生成部201がタブの生成の要否を判定する方法は、本実施形態の例に限られない。例えば、個々のページのページデータが、当該ページのリンク先のページがどの機能に対応するのかを示す機能IDを含んでもよい。
図2の例であれば、機能一覧ページP11のページデータは、各ボタンB110のリンク先のページがどの機能に対応するのかを示す機能IDを含んでもよい。タブ生成部201は、ユーザがボタンB110を選択した場合に、当該ボタンB110が示すリンク先に対応する機能IDがタブ管理データD1に存在するか否かを判定することによって、タブの生成の要否を判定してもよい。
【0049】
[表示制御部]
表示制御部202は、モバイルアプリMAに基づいて、モバイル端末20に、グループウェアにおけるユーザインタフェースを表示させる。表示制御部202は、モバイル端末20に、ユーザの操作を受け付けない画面(情報の表示だけのための画面)を表示させてもよい。モバイルアプリMAは、ユーザインタフェースを含む各種画面の表示を示す表示コードを含む。表示制御部202は、モバイルアプリMAに含まれる表示コードを実行することによって、モバイル端末20に、画面を表示させる。
【0050】
例えば、表示制御部202は、モバイルアプリMAに基づいて、モバイルアプリ記憶部200を含むモバイル端末20に、複数のタブの各々を表示させる。表示制御部202がタブを表示させるとは、表示制御部202がタブ内のページを表示させること、又は、表示制御部202が空のタブ(まだ何のページデータも関連付けられていないタブ)を表示させることである。表示制御部202は、モバイルアプリMAに含まれる表示コードを実行することによって、モバイル端末20に、複数のタブの各々を表示させる。表示コードは、ウェブブラウザ又はその他のアプリが何らかのページを表示させるためのコードと同様であってよい。
【0051】
例えば、表示制御部202は、モバイル端末20に、機能ごとに生成されたタブを表示させる。本実施形態では、モバイル端末20がタブを生成し、サーバ10がタブ内のページを生成する。このため、表示制御部202は、サーバ10に対し、タブ内のページのページデータを要求する。サーバ10がページデータの要求を受信すると、サーバ10の表示制御部202は、ページデータを生成する。サーバ10は、モバイル端末20に対し、ページデータを送信する。モバイル端末20がページデータを受信すると、表示制御部202は、ページデータに基づいて、タブ内にページを表示させる。表示制御部202は、タブのタブIDと、ページデータと、が関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0052】
[4.表示制御システムで実行される処理]
図8及び
図9は、表示制御システム1で実行される処理の一例を示す図である。制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムを実行し、かつ、制御部21がモバイルアプリMA等のプログラムを実行することによって、
図8及び
図9の処理が実行される。
【0053】
図8に示すように、モバイル端末20は、ユーザがモバイルアプリMAのアイコンを選択すると、モバイルアプリMAを起動させる(S1)。モバイル端末20は、サーバ10との間で、ユーザがグループウェアにログインするためのログイン処理を実行する(S2)。S2では、サーバ10は、モバイル端末20から、ユーザが入力したユーザID及びパスワードを受信し、ユーザデータベースDBに基づいて、ユーザID及びパスワードの正当性を確認する。
【0054】
S2のログイン処理が成功すると、モバイル端末20は、モバイルアプリMAに基づいて、総合タブT1を生成する(S3)。S3では、モバイル端末20は、タブ管理データD1を生成して記憶部12に保存する。モバイル端末20は、サーバ10との間で、総合タブT1にトップページP10を表示させるための処理を実行する(S4)。S4では、モバイル端末20は、総合タブT1のタブID、総合的な機能を示す機能ID、及びトップページP10のページデータが関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。S4の処理が実行された後のモバイル端末20は、
図2の左上の状態になる。
【0055】
モバイル端末20は、ユーザが操作部24から行った操作を特定する(S5)。例えば、S5では、ユーザは、アイコンI3の選択、ボタンB110の選択、次のページへの遷移の指示、アイコンI5の選択、又はモバイルアプリMAの終了の何れかの操作を行う。ユーザが他の操作を行った場合には、モバイル端末20は、当該他の操作に応じた処理を実行する。
【0056】
S5において、ユーザがアイコンI3を選択した場合(S5:I3)、モバイル端末20は、サーバ10との間で、総合タブT1に機能一覧ページP11を表示させるための処理を実行する(S6)。S6では、モバイル端末20は、総合タブT1のタブID、総合的な機能を示す機能ID、及び機能一覧ページP11のページデータが互いに関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0057】
S5において、ユーザがボタンB110を選択すると(S5:B110)、モバイル端末20は、タブ管理データD1に基づいて、新たなタブを生成するか否かを判定する(S7)。S7では、モバイル端末20は、ユーザが選択したボタンB110に対応する機能の機能IDがタブ管理データD1に格納されている場合には、新たなタブを生成しないと判定する。モバイル端末20は、当該機能IDがタブ管理データD1に格納されていない場合に、新たなタブを生成すると判定する。
【0058】
S7において、モバイル端末20が新たなタブを生成すると判定した場合(S7:Y)、モバイル端末20は、ユーザが選択したボタンB110が示す機能の新たなタブを生成する(S8)。S8では、モバイル端末20は、新たなタブのタブIDと、当該機能の機能IDと、が関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。モバイル端末20は、サーバ10との間で、S8で生成された新たなタブに新たなページを表示させるための処理を実行し(S9)、S5の処理に戻る。S9では、モバイル端末20は、新たなタブのタブID、ユーザが選択したボタンB110が示す機能の機能ID、及び新たなページが互いに関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0059】
S7において、モバイル端末20が新たなタブを生成すると判定しない場合(S7:N)、モバイル端末20は、新たなタブを生成せずに、生成済みのタブに、新たなページを表示させるための処理を実行し(S10)、S5の処理に戻る。S10では、モバイル端末20は、生成済みのタブのタブID、機能ID、及び新たなページが互いに関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0060】
S5において、次のページへの遷移の指示をユーザが行った場合(S5:次ページ)、モバイル端末20は、サーバ10との間で、現在のタブ内で次のページに遷移するための処理を実行し(S11)、S5の処理に戻る。S11では、モバイル端末20は、生成済みのタブのタブID、機能ID、及び新たなページが互いに関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。次のページにおける機能と、元のページにおける機能と、が異なる場合(例えば、スケジュールページP20から報告書作成ページP30が呼び出される場合)には、S11ではなく、S7~S10と同様の処理が実行される。
【0061】
S5において、ユーザがアイコンI5を選択した場合(S5:I5)、
図9に移り、モバイル端末20は、タブ管理データD1に基づいて、表示部25に、タブ一覧ページP0を表示させる(S12)。モバイル端末20は、ユーザが操作部24から行った操作を特定する(S13)。例えば、ユーザは、タブ画像I00又はアイコンI01を選択する。S13において、ユーザがタブ画像I00を選択した場合(S13:I00)、モバイル端末20は、タブ管理データD1に基づいて、表示部25に、ユーザが選択したタブ画像I00が示すタブを表示させる(S14)。
【0062】
S13において、ユーザがアイコンI01を選択した場合(S13:I01)、モバイル端末20は、ユーザが選択したアイコンI01が示すタブを閉じて(S15)、S12の処理に戻る。S15では、モバイル端末20は、ユーザが選択したアイコンI01が示すタブのタブID等を、タブ管理データD1から削除する。
図8のS5において、ユーザがモバイルアプリMAを終了させるための操作を行った場合(S5:終了)、
図8及び
図9の処理が終了する。
【0063】
[5.実施形態のまとめ]
本実施形態の表示制御システム1は、モバイルアプリMAに基づいて、複数のタブの各々を生成する。表示制御システム1は、モバイルアプリMAに基づいて、モバイル端末20に、複数のタブの各々を表示させる。これにより、ユーザの操作負担が軽減するので、モバイルアプリMAの利便性が向上する。例えば、ユーザが、スケジュールタブT2で自身のスケジュールを確認しつつ、報告書タブT3で報告書を作成できる。例えば、ユーザが、スケジュールページP20を閉じた後に報告書作成ページP30を開いて、報告書作成ページP30を閉じた後にスケジュールページP20を再び開く、といった煩雑な操作ではなく、タブを切り替えるといった簡易な操作を行えば済むので、ユーザの業務効率が向上する。
【0064】
また、表示制御システム1は、グループウェアにおける機能ごとにタブを生成する。表示制御システム1は、モバイル端末20に、機能ごとに生成されたタブを表示させる。これにより、スケジュール機能及び報告書機能といった個々の機能ごとに、ユーザがタブを管理できる。ユーザによるタブの管理が容易になるので、モバイルアプリMAの利便性が、更に向上する。ユーザは、機能ごとに生成されたタブの中で当該機能を利用した業務を遂行できるので、ユーザの業務効率も、更に向上する。
【0065】
[6.変形例]
なお、本開示は、以上説明した実施形態の例に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0066】
図10は、変形例の表示制御システム1で実現される機能の一例を示す図である。例えば、タブグループ生成部203は、制御部21により実現される。なお、変形例の表示制御システム1は、グループウェアにおける機能ごとにタブを生成する構成を含まなくてもよい。表示制御システム1は、グループウェアにおける機能ごとにタブを生成せずに、下記のようにしてタブを生成してもよい。
【0067】
[6-1.変形例1]
例えば、スレッド機能のタブからスケジュール機能の利用をユーザが指示した場合には、ユーザが、掲示板の一種であるスレッドを見ながらスケジュールを入力する可能性があるので、モバイル端末20は、スレッド機能のタブとは別に、スケジュール機能のタブを生成してもよい。この場合の処理は、実施形態の通りである。ユーザは、スレッド機能のタブと、スケジュール機能のタブと、を切り替えて、スレッドにおけるメッセージを見ながらスケジュールを入力できる。
【0068】
一方、スケジュール機能のタブから報告書作成機能の利用をユーザが指示した場合には、スケジュールの情報が報告書に引き継がれて、ユーザがそのまま報告書を作成することがある。この場合、ユーザが、スケジュールの情報が示されたページに戻らずに、そのまま報告書のページで報告書を作成することが多いので、モバイル端末20は、あえて1つのタブでページ遷移させてもよい。このように、変形例1では、ある機能のページから他の機能のページへの遷移をユーザが指示した場合に、モバイル端末20は、これらの機能の組み合わせに基づいて、新たなタブを生成するか否かを判定する。
【0069】
変形例1のタブ生成部201は、第1機能に対応する第1タブを生成する。第1機能は、グループウェアにおける複数の機能のうちの何れかである。第1機能は、後述の第2機能よりも前に、ユーザが指定した機能である。タブ生成部201が第1タブを生成する処理は、実施形態におけるタブ生成部201の処理と同様である。変形例1の表示制御部202は、モバイル端末20に、第1タブを表示させる。表示制御部202がモバイル端末20に第1タブを表示させる処理は、実施形態における表示制御部202の処理と同様である。
【0070】
例えば、タブ生成部201は、第1タブから第2機能の利用をユーザが指示した場合に、第1機能及び第2機能の組み合わせに基づいて、第2タブを生成するか否かを判定し、第2タブを生成すると判定した場合に、第2タブを生成する。変形例1では、第1機能及び第2機能の組み合わせと、第2タブの生成の要否を示す情報と、の関係を示す生成要否データD2がモバイルアプリ記憶部200に記憶されており、タブ生成部201は、生成要否データD2に基づいて、第2タブを生成するか否かを判定する。
【0071】
図11は、生成要否データD2の一例を示す図である。生成要否データD2は、任意の形式であってよく、例えば、テーブル形式、モバイルアプリMAの一部、又は機械学習のモデルであってもよい。グループウェアの提供者が生成要否データD2の内容を指定してもよいし、ユーザが生成要否データD2の内容を指定できるようにしてもよい。ユーザが生成要否データD2の内容を指定できるようにする場合には、ユーザは、タブ生成部201が第2タブを生成する必要のある第1機能及び第2機能の組み合わせを、自身の好みに応じて指定できる。
【0072】
例えば、第1タブに表示されたページのページデータは、第1機能の機能IDと、第2機能の機能IDを含むリンクと、を含む。タブ生成部201は、第1タブに表示されたページに含まれる第1機能の機能IDを参照することによって、第1機能を特定する。タブ生成部201は、ユーザが選択したリンクに含まれる機能IDを参照することによって、第2機能を特定する。なお、第2機能の機能IDは、第1タブに表示されたページの次のページのページデータに含まれていてもよい。この場合、タブ生成部201は、次のページのページデータに基づいて、第2機能を特定する。これらの処理は、実施形態と同様であってよい。
【0073】
なお、第2機能は、モバイル端末20ではなくサーバ10により特定されてもよい。この場合、ユーザが第1タブのページから次のページへの移動を指示した場合に、サーバ10は、第1タブのページ又は次のページのページデータに基づいて、第2機能を特定する。サーバ10は、モバイル端末20に対し、第2機能の機能IDを送信する。モバイル端末20は、サーバ10から、第2機能の機能IDを受信する。タブ生成部201は、当該第2機能の機能IDに基づいて、第2機能が何であるかを特定する。
【0074】
例えば、タブ生成部201は、生成要否データD2を参照し、第1機能及び第2機能に関連付けられた情報が示す要否に基づいて、第2タブを生成するか否かを判定する。タブ生成部201は、第1機能がスレッド機能であり、かつ、第2機能がスケジュール機能である場合に、第2タブを生成すると判定する。タブ生成部201は、第1機能がスケジュール機能であり、かつ、第2機能が報告書作成機能である場合に、第2タブを生成しないと判定する。
【0075】
なお、タブ生成部201は、任意の方法に基づいて、第2タブを生成するか否かを判定可能である。タブ生成部201が第2タブを生成するか否かを判定する方法は、上記の例に限られない。例えば、タブ生成部201は、生成要否データD2を利用せずに、第1機能及び第2機能が所定の組み合わせであるか否かを判定することによって、第2タブを生成するか否かを判定してもよい。タブ生成部201は、第1機能及び第2機能が所定の組み合わせである場合に、第2タブを生成すると判定してもよい。逆に、タブ生成部201は、第1機能及び第2機能が所定の組み合わせである場合に、第2タブを生成しないと判定してもよい。
【0076】
変形例1の表示制御部202は、第2タブを生成すると判定された場合に、モバイル端末20に、第2タブを表示させる。表示制御部202は、第2タブに、第2機能のページを表示させる。一方、表示制御部202は、第2タブを生成しないと判定された場合に、第2タブを生成しない。表示制御部202は、第1タブに、第2機能のページを表示させる。表示制御部202が第1タブ及び第2タブの各々にページを表示させるための処理は、実施形態と同様である。
【0077】
変形例1の表示制御システム1は、第1タブから第2機能の利用をユーザが指示した場合に、第1機能及び第2機能の組み合わせに基づいて、第2タブを生成するか否かを判定する。表示制御システム1は、第2タブを生成すると判定した場合に、第2タブを生成し、表示制御部202は、第2タブを生成すると判定された場合に、モバイル端末20に、第2タブを表示させる。これにより、モバイルアプリMAの利便性が、更に向上する。例えば、スレッド機能及びスケジュール機能のように、ユーザが複数の機能の各々のページを見比べたい場合には、モバイル端末20が第1タブ及び第2タブを生成することによって、ユーザが複数の機能の各々のページを見比べながら作業をすることができる。例えば、スケジュール機能及び報告書作成機能のように、ユーザが一連の流れで作業を進める場合には、モバイル端末20が第2タブを生成しないようにすることによって、ユーザが1つのタブ内で作業を完結できる。
【0078】
[6-2.変形例2]
例えば、ユーザは、モバイルアプリMAから、グループウェアにおける複数の作業の各々を行うことができる。作業は、ユーザがモバイルアプリMA上で行う操作である。例えば、ユーザは、モバイルアプリMAから、スケジュールの作成作業、報告書の作成作業、交通費の申請作業、スレッドの投稿作業、メールの作成作業、及び設備の予約作業の各々を行う。1つの作業は、ユーザが複数の操作を行った場合に完了してもよいし、ユーザが1回の操作を行った場合に完了してもよい。変形例2では、ユーザは、これらの作業を完了させるために、複数のページをモバイル端末20に表示させる必要があるものとするが、ある1つのページの中だけで作業が完結してもよい。
【0079】
図12は、変形例2でモバイル端末20がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。変形例2のタブ生成部201は、モバイルアプリMAからユーザが行う作業ごとにタブを生成する。表示制御部202は、モバイル端末20に、作業ごとに生成されたタブを表示させる。例えば、ユーザが、機能一覧ページP11から報告書作成機能のボタンB110を選択すると、タブ生成部201は、報告書タブT3Aを生成する。ユーザは、報告書タブT3A内の報告書作成ページP30から、報告書の作成作業を開始する。
【0080】
変形例2のタブ管理データD1は、作業の作業IDを含む。作業IDは、コンピュータが作業を識別可能な作業識別情報の一例である。作業識別情報は、作業の名前等の他の情報であってもよい。タブ生成部201は、ある作業のタブを生成すると、このタブのタブIDと、この作業のグループウェアIDと、が関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0081】
例えば、
図12のように、ユーザがアイコンI5を選択して総合タブT1に戻って再び報告書作成機能のボタンB110を選択すると、タブ生成部201は、別の報告書の作成作業のための報告書タブT3Bを生成する。ユーザは、報告書タブT3Bから報告書の作成作業を行う。ユーザが報告書タブT3Bから報告書の作成作業を完了すると、表示制御部202は、報告書タブT3Bを閉じる。その後、ユーザが報告書タブT3Aから報告書の作成作業を完了すると、表示制御部202は、報告書タブT3Aを閉じる。
【0082】
なお、個々のページのページデータは、当該ページで発生する作業の情報を含むものとする。タブ生成部201は、ページデータに含まれる当該情報に基づいて、作業の有無を特定できる。当該情報は、作業の種類を示してもよい。個々のページのページデータは、当該ページのリンク先のページで発生する作業の情報を含んでもよい。タブ生成部201は、ページデータに含まれる当該情報に基づいて、特定の作業が発生するか否かを判定し、特定の作業が発生する場合に、新たなタブを生成してもよい。作業は、モバイル端末20ではなく、サーバ10によって特定されてもよい。この場合、モバイル端末20は、サーバ10から、サーバ10が特定した作業を示す情報を取得すればよい。
【0083】
変形例2の表示制御システム1は、グループウェアにおける作業ごとにタブを生成する。表示制御システム1は、モバイル端末20に、作業ごとに生成されたタブを表示させる。これにより、ユーザの利便性が、更に向上する。例えば、ユーザが同じ機能の複数の作業の各々を並行して行う場合に、複数の作業の各々のためのページが別々のタブに表示されるので、ユーザは、各タブを見比べながら作業を進めることができる。
【0084】
[6-3.変形例3]
例えば、モバイルアプリMAは、複数のグループウェアの各々に対応してもよい。ユーザがモバイルアプリMAからグループウェアを利用可能であることは、モバイルアプリMAがグループウェアに対応することに相当する。ユーザは、1つのモバイルアプリMAから複数のグループウェアを利用できる。変形例3では、同じサーバ10が、ユーザに対し、複数のグループウェアの各々を提供するものとするが、互いに異なるサーバ10が、ユーザに対し、複数のグループウェアの各々を提供してもよい。複数のグループウェアの各々を開発した会社は、互いに同じであってもよいし、互いに異なってもよい。
【0085】
図13は、変形例3でモバイル端末20がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。例えば、変形例3のトップページP10には、ユーザが利用可能な複数のグループウェアの各々をユーザが選択するためのアイコンが表示される。変形例3のタブ生成部201は、グループウェアごとにタブを生成する。表示制御部202は、モバイル端末20に、グループウェアごとに生成されたタブを表示させる。
【0086】
変形例3のタブ管理データD1は、タブに対応するグループウェアのグループウェアIDを含む。グループウェアIDは、コンピュータがグループウェアを識別可能なグループウェア識別情報の一例である。グループウェア識別情報は、グループウェアの名前等の他の情報であってもよい。タブ生成部201は、あるグループウェアのタブを生成すると、このタブのタブIDと、このグループウェアのグループウェアIDと、が関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0087】
図13の例では、モバイルアプリMAは、データベース機能が充実したグループウェアG1、大規模の組織向けのグループウェアG2、及び中規模の組織向けのグループウェアG3に対応している。例えば、ユーザは、総合タブT1のトップページP10から、グループウェアG1~G3の何れかを選択できる。モバイルアプリMAが対応するグループウェアの数は、3つに限られず、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
【0088】
図13のように、ユーザがグループウェアG1を選択すると、タブ生成部201は、グループウェアG1のタブTG1を生成する。表示制御部202は、表示部25に、タブTG1を表示させる。ユーザは、タブTG1から、グループウェアG1の機能を利用できる。ユーザがタブTG1の中でグループウェアG1を利用する場合には、タブ生成部201は、新たなタブを生成しない。なお、ユーザがトップページP10からグループウェアG1を選択した時点でタブTG1が既に存在する場合には、タブ生成部201は、新たなタブを生成しない。
【0089】
図13のように、ユーザがグループウェアG2を選択すると、タブ生成部201は、グループウェアG2のタブTG2を生成する。表示制御部202は、表示部25に、タブTG2を表示させる。ユーザは、タブTG2から、グループウェアG2の機能を利用できる。ユーザがタブTG2の中でグループウェアG2を利用する場合には、タブ生成部201は、新たなタブを生成しない。なお、ユーザがトップページP10からグループウェアG2を選択した時点でタブTG2が既に存在する場合には、タブ生成部201は、新たなタブを生成しない。
【0090】
図13のように、ユーザがグループウェアG3を選択すると、タブ生成部201は、グループウェアG3のタブTG3を生成する。表示制御部202は、表示部25に、タブTG3を表示させる。ユーザは、タブTG3から、グループウェアG3の機能を利用できる。ユーザがタブTG3の中でグループウェアG3を利用する場合には、タブ生成部201は、新たなタブを生成しない。なお、ユーザがトップページP10からグループウェアG3を選択した時点でタブTG3が既に存在する場合には、タブ生成部201は、新たなタブを生成しない。
【0091】
変形例3の表示制御システム1は、グループウェアごとにタブを生成する。表示制御システム1は、モバイル端末20に、グループウェアごとに生成されたタブを表示させる。これにより、モバイルアプリMAの利便性が、更に向上する。例えば、ユーザが複数のグループウェアの各々から並行して業務を行う場合に、複数のグループウェアの各々のページが別々のタブに表示されるので、ユーザは、各タブを見比べながら業務を行うことができる。
【0092】
[6-4.変形例4]
例えば、モバイルアプリMAは、複数のユーザの各々による同時のログインに対応してもよい。同時のログインとは、複数のユーザの各々が同じモバイル端末20のモバイルアプリMAからログインすることである。変形例4では、複数のユーザの各々が1台のモバイル端末20を共同で使用する。複数のユーザの各々が互いに同じ組織に属するものとするが、互いに異なる組織の複数のユーザの各々が同じモバイル端末20を共同で使用してもよい。
【0093】
例えば、複数のユーザの各々がモバイル端末20から同時にログインしている場合には、モバイルアプリMAは、ユーザの切り替えが可能である。モバイルアプリMAは、ログイン中のユーザのリストを表示部25に表示させる。リストに表示されたユーザの中で、モバイルアプリMAを利用するユーザが切り替わる。あるモバイル端末20から複数のユーザの各々がグループウェアにログインした場合、サーバ10は、各ユーザがログイン中であることを示す情報を、データ記憶部100に保持する。データ記憶部100に当該情報が保持された複数のユーザの中で、モバイルアプリMAを利用するユーザが切り替わる。ユーザの切り替えの際には、ログインのための処理(パスワードの入力等)が行われないものとする。
【0094】
例えば、あるモバイル端末20のモバイルアプリMAでグループウェアに、あるユーザがログインした状態で、当該モバイル端末20のモバイルアプリMAでグループウェアから当該ユーザがログアウトすることなく、当該モバイル端末20のモバイルアプリMAに、他のユーザがログインできる。サーバ10は、当該モバイル端末20のモバイルアプリMAから、複数のユーザの各々によるログインの要求を受信した場合、他のユーザを強制的にログアウトさせることなく(サーバ10が個々のモバイル端末20からのログインの排他制御を実行することなく)、ログインを実行する。
【0095】
図14は、変形例4でモバイル端末20がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。変形例4のタブ生成部201は、同時のログインが発生している場合に、ユーザごとにタブを生成する。表示制御部202は、同時のログインが発生している場合に、モバイル端末20に、ユーザごとに生成されたタブを表示させる。
図14の例では、3人のユーザU1~U3が同じモバイル端末20を共同で使用する。ユーザU1~U3の各々は、モバイル端末20のモバイルアプリMAから、自身のユーザID及びパスワードを入力し、グループウェアにログインする。
【0096】
変形例4のタブ管理データD1は、タブに対応するユーザのユーザIDを含む。タブ生成部201は、あるユーザのタブを生成すると、このタブのタブIDと、このユーザのユーザIDと、が関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
図14のように、まだ誰もログインしておらずタブが存在しない状態で、ユーザU1がグループウェアにログインすると、タブ生成部201は、ユーザU1のタブTU1を生成する。表示制御部202は、表示部25に、タブTU1を表示させる。ユーザU1がグループウェアを利用する場合には、表示制御部202は、タブTU1内で各ページを表示させる。
【0097】
図14のように、ユーザU2がグループウェアにログインすると、タブ生成部201は、ユーザU2のタブTU2を生成する。モバイル端末20は、ユーザU2がグループウェアにログインしても、生成済みのタブTU1を閉じない。表示制御部202は、表示部25に、タブTU2を表示させる。ユーザU2がグループウェアを利用する場合には、表示制御部202は、タブTU2内で各ページを表示させる。
【0098】
図14のように、ユーザU3がグループウェアにログインすると、タブ生成部201は、ユーザU3のタブTU3を生成する。モバイル端末20は、ユーザU3がグループウェアにログインしても、生成済みのタブTU1,TU2を閉じない。表示制御部202は、表示部25に、タブTU3を表示させる。ユーザU3がグループウェアを利用する場合には、表示制御部202は、タブTU3内で各ページを表示させる。
【0099】
変形例4の表示制御システム1は、複数のユーザの各々による同時のログインが発生している場合に、ユーザごとにタブを生成する。表示制御システム1は、複数のユーザの各々による同時のログインが発生している場合に、モバイル端末20に、ユーザごとに生成されたタブを表示させる。これにより、モバイルアプリMAの利便性が、更に向上する。例えば、複数のユーザの各々が同じモバイル端末20からログインしている場合に、複数のユーザの各々のページが別々のタブに表示されるので、ユーザは、自身専用のタブで業務を行うことができる。なお、あるユーザがアイコンI5を選択した場合に、他のユーザのタブのタブ画像I00がタブ一覧ページP0に表示されないようにしてもよい。
【0100】
[6-5.変形例5]
例えば、タブ生成部201は、複数のユーザの各々による同時のログインが発生している場合に、変形例4のような処理を実行するのではなく、ユーザが属するグループごとにタブを生成してもよい。グループは、複数のユーザの集まりである。例えば、グループは、組織、部署、役職、又はプロジェクトである。グループは、グループウェアで情報がやり取りされるスペースであってもよい。変形例5では、グループが部署であるものとする。モバイル端末20は、サーバ10のユーザデータベースDBから、ユーザの部署の名前を取得することによって、ユーザのグループを特定する。ユーザの部署は、予めモバイル端末20に保存されていてもよい。
【0101】
図15は、変形例5でモバイル端末20がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。表示制御部202は、同時のログインが発生している場合に、モバイル端末20に、ユーザごとに生成されたタブを表示させる。変形例5のタブ管理データD1は、タブに対応する部署の名前を含む。タブ生成部201は、あるユーザの操作に基づいてタブを生成すると、このタブのタブIDと、このユーザの部署の名前と、が関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0102】
図15のように、まだ誰もグループウェアにログインしておらずタブが存在しない状態で、営業部のユーザがグループウェアにログインすると、タブ生成部201は、営業部のタブTSを生成する。その後に、営業部の他のユーザがグループウェアにログインしても、タブ生成部201は、新たなタブを生成しない。営業部に属する複数のユーザの各々が共同で営業部のタブTSを利用する。
【0103】
図15のように、開発部のユーザがグループウェアにログインすると、タブ生成部201は、開発部のタブTDを生成する。その後に、開発部の他のユーザがグループウェアにログインしても、タブ生成部201は、新たなタブを生成しない。開発部に属する複数のユーザの各々が共同で開発部のタブTDを利用する。
【0104】
変形例5の表示制御システム1は、複数のユーザの各々による同時のログインが発生している場合に、ユーザが属するグループごとにタブを生成する。表示制御システム1は、同時のログインが発生している場合に、モバイル端末20に、ユーザごとに生成されたタブを表示させる。これにより、モバイルアプリMAの利便性が、更に向上する。例えば、複数の部署の各々のユーザが同じモバイル端末20からログインしている場合に、複数の部署の各々のページが別々のタブに表示されるので、ユーザは、自身の部署専用のタブで業務を行うことができる。なお、ある部署のユーザがアイコンI5を選択した場合に、他の部署のタブのタブ画像I00がタブ一覧ページP0に表示されないようにしてもよい。
【0105】
[6-6.変形例6]
例えば、スケジュール機能のタブから報告書作成機能の利用をユーザが指示した場合に、モバイル端末20が、ユーザのスケジュールの情報を報告書作成ページP30に引き継げば、ユーザの入力負担が軽減される。この場合、
図2のような報告書タブT3が生成されるのではなく、スケジュールタブT2の中で報告書作成ページP30が表示された方が、ユーザは、同じタブの中でシームレスに報告書作成の業務を遂行できる。
【0106】
一方、スレッド機能のタブからスケジュール機能の利用をユーザが指示した場合に、モバイル端末20が、スレッドの情報をスケジュールページP20に引き継ぐ必要がないことが多い。この場合、スレッド機能のタブの中でスケジュールページP20が表示されるのではなく、新たなタブが生成された方が、ユーザは、スレッド機能のタブと、スケジュール機能のタブと、を見比べながら、スケジュール作成の業務を遂行できる。
【0107】
図16は、変形例6でモバイル端末20がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。変形例6のタブ生成部201は、グループウェアの第1タブを生成する。表示制御部202は、モバイル端末20に、第1タブを表示させる。これらの処理は、実施形態の処理と同様である。変形例6のタブ生成部201は、第1タブにおける第1ページの情報が第2ページに引き継がれるか否かに基づいて、第2ページに対応する第2タブを生成するか否かを判定し、第2タブを生成すると判定した場合に、第2タブを生成する。第2ページは、第1ページのリンク先のページである。
【0108】
例えば、あるページの情報が他のページに引き継がれる場合には、ページ内に所定のスクリプトが記述されていたり、モバイルアプリMAに所定のコードが含まれたりするので、タブ生成部201は、これらのスクリプト又はコードに基づいて、引き継ぎの有無を判定する。他にも例えば、あるページのページデータが、他のページから情報が引き継がれるか否かを示す情報、又は、他のページに自身の情報が引き継がれるか否かを示す情報を含んでもよい。タブ生成部201は、当該情報に基づいて、第2タブを生成するか否かを判定してもよい。
【0109】
例えば、タブ生成部201は、第1タブにおける第1ページの情報が第2ページに引き継がれると判定された場合には、第2タブを生成すると判定せず、第1タブにおける第1ページの情報が第2ページに引き継がれると判定されない場合に、第2タブを生成すると判定する。表示制御部202は、第2タブを生成すると判定された場合に、モバイル端末20に、第2タブを表示させる。表示制御部202は、第2タブを生成すると判定されない場合には、モバイル端末20に、第2タブを表示させない。
【0110】
図16の例では、ユーザがスケジュールタブT2から報告書作成機能を呼び出した場合に、スケジュールページP20(第1ページの一例)の情報が報告書ページP30(第2ページの一例)に引き継がれる。例えば、スケジュールページP20は、ユーザのスケジュールの付近に、報告書作成機能を示すボタンを含む。ユーザが当該ボタンを選択した場合に報告書作成機能が呼び出されて、モバイル端末20は、入力フォームF300等に対し、当該スケジュールの情報を自動入力する。タブ生成部201は、報告書タブT3を生成せずに、スケジュールタブT2に、スケジュールページP20の情報が引き継がれた報告書ページP30を表示させる。
【0111】
なお、上記とは逆に、タブ生成部201は、第1タブにおける第1ページの情報が第2ページに引き継がれると判定された場合には、第2タブを生成すると判定し、第1タブにおける第1ページの情報が第2ページに引き継がれると判定されない場合に、第2タブを生成すると判定しないようにしてもよい。ユーザが、タブ生成部201に何れの処理を実行させるかを予め指定できるようにしてもよい。
【0112】
変形例6の表示制御システム1は、第1タブにおける第1ページの情報が第2ページに引き継がれるか否かに基づいて、第2ページに対応する第2タブを生成するか否かを判定し、第2タブを生成すると判定した場合に、第2タブを生成する。表示制御システム1は、第2タブを生成すると判定された場合に、モバイル端末20に、第2タブを表示させる。これにより、モバイルアプリMAの利便性が、更に向上する。例えば、第1ページの情報が第2ページに引き継がれる場合には、ユーザが第1ページに戻らずにそのまま第2ページから作業を進めることが多いので、ユーザは、第1タブからそのまま作業を進めることができる。第1ページの情報が第2ページに引き継がれない場合には、ユーザが、第1ページ及び第2ページを見比べながら作業をすることがあるので、ユーザが第1タブ及び第2タブを見比べながら作業を進めることができる。
【0113】
[6-7.変形例7]
例えば、変形例7の表示制御システム1は、タブグループ生成部203を含む。タブグループ生成部203は、複数のタブの各々が属するタブグループを生成する。タブグループは、複数のタブの集まりである。タブグループの概念は、ウェブブラウザで採用されているタブグループと同様であってよい。変形例7では、タブグループ生成部203が、機能ごとにタブグループを生成するものとする。タブグループ生成部203がタブグループの何らかの情報(例えば、後述のタブグループID)を生成することは、タブグループ生成部203がタブグループを生成することに相当する。
【0114】
図17は、変形例7のタブ管理データD1の一例を示す図である。例えば、タブ管理データD1は、タブグループID、機能ID、タブID、及びページデータを含む。タブグループIDは、コンピュータがタブグループを識別するためのタブグループ識別情報の一例である。このため、タブグループIDと記載した箇所は、タブグループ識別情報と読み替えることができる。タブグループ識別情報は、タブグループの名前を示す文字列といった他の情報であってもよい。
【0115】
変形例7では、機能ごとにタブグループが生成されるので、1のタブグループIDには、1の機能IDが関連付けられる。1のタブグループIDには、少なくとも1つのタブIDが関連付けられる。1のタブグループIDに関連付けられるタブIDの数(即ち、1のタブグループに属するタブの数)は、任意の数であってよく、1~10個程度であってもよいし、それ以上であってもよい。1つのタブIDには、少なくとも1つのページデータが関連付けられる。この点は、実施形態と同様である。
【0116】
例えば、タブグループ生成部203は、ある機能の新たなタブグループを生成すると、当該タブグループのタブグループIDを発行する。タブグループ生成部203は、実施形態と同様にしてタブを生成し、当該タブのタブIDを発行する。ページデータも、実施形態と同様にして生成される。タブグループ生成部203は、タブグループID、機能ID、タブID、及びページデータが互いに関連付けられるように、タブ管理データD1を更新する。
【0117】
図18は、変形例7でモバイル端末20がタブを生成する時系列的な流れの一例を示す図である。例えば、タブグループ生成部203は、機能ごとにタブグループを生成する。タブ生成部201は、新たなタブを生成すると、生成したタブからユーザが利用可能な機能を特定する。タブ生成部201は、当該機能のタブグループに、新たなタブを所属させる。表示制御部202は、モバイル端末に、タブグループごとに複数のタブの各々を表示させる。
【0118】
図18のように、機能一覧ページP11からユーザがスケジュール機能のボタンB110を選択すると、タブグループ生成部203は、スケジュール機能のタブグループを生成する。タブ生成部201は、スケジュール機能のタブを生成し、スケジュール機能のタブグループに所属させる。ユーザが、スケジュール機能のタブ又は他のタブに対し、スケジュール機能の新たなタブを生成するための操作を行うと、タブ生成部201は、スケジュール機能の新たなタブを生成し、スケジュール機能のタブグループに所属させる。
【0119】
図18のように、機能一覧ページP11からユーザが報告書作成機能のボタンB110を選択すると、タブグループ生成部203は、報告書作成機能のタブグループを生成する。タブ生成部201は、報告書作成機能のタブを生成し、報告書作成機能のタブグループに所属させる。ユーザが、報告書作成機能のタブ又は他のタブに対し、報告書作成機能の新たなタブを生成するための操作を行うと、タブ生成部201は、報告書作成機能の新たなタブを生成し、報告書作成機能のタブグループに所属させる。
【0120】
変形例7の表示制御システム1は、複数のタブの各々が属するタブグループを生成する。表示制御システム1は、モバイル端末20に、タブグループごとに複数のタブの各々を表示させる。これにより、モバイルアプリMAの利便性が、更に高まる。例えば、ユーザが同じ機能の複数のページの各々を別々のタブで表示させたい場合に、当該機能の各タブがまとめられるので、各タブの管理が容易になる。なお、タブグループは、機能ごとではなく、作業ごと、ユーザごと、所属ごと、又はその他の単位で生成されてもよい。
【0121】
[6-8.その他の変形例]
例えば、表示制御システム1は、変形例1~7の少なくとも2つを組み合わせた構成を含んでもよい。
【0122】
例えば、タブ生成部201は、機能に関係なく、タブを生成してもよい。ユーザが新たなタブの要否を指定してもよい。ユーザが新たなページを新たなタブで開くことを指定した場合に、タブ生成部201は、新たなタブを生成してもよい。他にも例えば、タブ生成部201は、あるタブのページ数が閾値以上になった場合に、新たなタブを生成してもよい。タブグループ生成部203も、ユーザが新たなタブグループの生成を指示した場合に、新たなタブグループを生成してもよい。
【0123】
例えば、サーバ10がタブ生成部201を含み、モバイル端末20がタブ生成部201を含まないようにしてもよい。この場合、サーバ10のタブ生成部201は、制御部21により実現される。サーバ10のタブ生成部201は、実施形態と同様の処理を実行することによって、タブを生成する。サーバ10のタブ生成部201は、モバイル端末20から、タブの生成に必要なデータを取得すればよい。サーバ10のタブ生成部201は、モバイル端末20に対し、タブの生成結果を示すデータを送信する。モバイル端末20は、当該データを受信し、タブの表示を制御する。
【0124】
例えば、ユーザ端末20は、モバイルアプリMAの生成コードを実行すると、サーバ10に対し、タブの生成を要求する。サーバ10のタブ生成部201は、モバイルアプリMAの処理により送信された要求に基づいて、タブを生成する。サーバ10のタブ生成部201は、モバイル端末20に対し、タブのデータを送信する。モバイル端末20は、サーバ10から、タブのデータを受信する。モバイル端末20の表示制御部202は、当該データに基づいて、表示部25に、タブを表示させる。
【0125】
例えば、上記説明した各機能は、表示制御システム1における任意の装置で実現されるようにすればよい。例えば、サーバ10で実現されるものとして説明した機能がモバイル端末20によって実現されてもよい。例えば、モバイル端末20の表示制御部202で実行される処理の全部又は一部は、サーバ10の表示制御部101で実行されてもよい。逆に、サーバ10の表示制御部101で実行される処理の全部又は一部は、モバイル端末20の表示制御部202で実行されてもよい。
【0126】
例えば、サーバ10と同様の機能が、ウェブブラウザのスクリプトによって実行されたり、モバイル端末20にインストールされたモバイルアプリMAによって実行されたりすることによって実現されるようにしてもよい。例えば、モバイル端末20で実現されるものとして説明した機能がサーバ10によって実現されてもよい。例えば、各機能が複数のコンピュータによって分担されるのではなく、1つのコンピュータによって実現されてもよい。
【符号の説明】
【0127】
1 表示制御システム、10 サーバ、11,21 制御部、12,22 記憶部、13,23 通信部、20 モバイル端末、24 操作部、25 表示部、100 データ記憶部、101 表示制御部、200 モバイルアプリ記憶部、201 タブ生成部、202 表示制御部、203 タブグループ生成部、N ネットワーク、DB ユーザデータベース、D1 タブ管理データ、D2 生成要否データ、MA モバイルアプリ、P0 タブ一覧ページ、T1 総合タブ、T2 スケジュールタブ、T3 報告書タブ、P10 トップページ、P11 機能一覧ページ、P20 スケジュールページ、P30 報告書作成ページ。