(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169940
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】時計
(51)【国際特許分類】
G04C 21/14 20060101AFI20241129BHJP
G04G 13/00 20060101ALI20241129BHJP
G04G 13/02 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
G04C21/14
G04G13/00 E
G04G13/02 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086813
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】502366745
【氏名又は名称】セイコーウオッチ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】中村 征幸
(72)【発明者】
【氏名】中村 久夫
(72)【発明者】
【氏名】野村 隆幸
(72)【発明者】
【氏名】及川 亮太
【テーマコード(参考)】
2F002
2F101
【Fターム(参考)】
2F002AA05
2F002EC05
2F002ED02
2F002ED05
2F002GC01
2F101EA00
2F101EB01
2F101EC07
2F101EE34
(57)【要約】
【課題】音声読み上げ時の時間を低減する。
【解決手段】時計は、音声再生の開始指示を受け付ける受付部と、音声再生の動作条件を取得する条件取得部と、通常再生モードと、読み上げ時間が通常再生モードよりも短い時短再生モードとが少なくとも含まれる再生モードのなかから、条件取得部が取得する動作条件に応じた再生モードを選択する選択部と、受付部が開始指示を受け付けた場合に、現在の日時を表す情報の要素のうち分を示す分要素を読み上げる音声を少なくとも含み、選択部が選択した再生モードによる音声を出力する出力部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声再生の開始指示を受け付ける受付部と、
音声再生の動作条件を取得する条件取得部と、
通常再生モードと、読み上げ時間が前記通常再生モードよりも短い時短再生モードとが少なくとも含まれる再生モードのなかから、前記条件取得部が取得する前記動作条件に応じた再生モードを選択する選択部と、
前記受付部が前記開始指示を受け付けた場合に、現在の日時を表す情報の要素のうち分を示す分要素を読み上げる音声を少なくとも含み、前記選択部が選択した再生モードによる音声を出力する出力部と、
を備える時計。
【請求項2】
前記時短再生モードによる音声の前記要素である時短構成要素は、当該音声と同一日時を示す前記通常再生モードによる音声の前記要素である通常構成要素のうちの一部の要素によって構成されている
請求項1に記載の時計。
【請求項3】
前記要素には、再生対象の時刻が午前であるか午後であるかを示す午前午後要素が含まれ、
前記時短構成要素は、前記通常構成要素のうち、少なくとも前記午前午後要素を省略して構成されている
請求項2に記載の時計。
【請求項4】
前記要素には、再生対象の時刻のうち時を示す時要素が含まれ、
前記時短構成要素は、前記通常構成要素のうち、少なくとも前記時要素を省略して構成されている
請求項2に記載の時計。
【請求項5】
前記要素には、再生対象の日時を読み上げる際の文章の文頭要素または文末要素が含まれ、
前記時短構成要素は、前記通常構成要素のうち、少なくとも前記文頭要素または前記文末要素を省略して構成されている
請求項2に記載の時計。
【請求項6】
前記出力部は、前記通常再生モードにおいて含まれる前記要素間の無音区間を短縮することにより、前記時短再生モードによる音声を出力する
請求項1に記載の時計。
【請求項7】
前記時短再生モードによる音声の読み上げ速度が、前記通常再生モードによる音声の読み上げ速度よりも速い
請求項1に記載の時計。
【請求項8】
前記動作条件には、所定の動作モード設定、音声再生動作の動作間隔、電源電圧、時刻の桁上がり、のうちの少なくとも一つが含まれる、
請求項1に記載の時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音声で読み上げることによって時刻などを報知する時計が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、音声読み上げを行う場合、ユーザにとって冗長な情報まで読み上げてしまうと、読み上げに無駄な時間がかかる。また、音声読み上げを行う場合には、時計に内蔵したスピーカーなどを駆動する必要があるため、読み上げに時間がかかると、より多くの電力を消費してしまう。
しかしながら、上記のような従来技術においては、音声読み上げ時の時間を低減することができないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、音声再生の開始指示を受け付ける受付部と、音声再生の動作条件を取得する条件取得部と、通常再生モードと、読み上げ時間が前記通常再生モードよりも短い時短再生モードとが少なくとも含まれる再生モードのなかから、前記条件取得部が取得する前記動作条件に応じた再生モードを選択する選択部と、前記受付部が前記開始指示を受け付けた場合に、現在の日時を表す情報の要素のうち分を示す分要素を読み上げる音声を少なくとも含み、前記選択部が選択した再生モードによる音声を出力する出力部と、を備える時計である。
【発明の効果】
【0006】
この発明によれば、音声読み上げ時の時間を低減することができる時計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態の時計の外観の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態の制御部の機能構成の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態の出力部が出力する音声の要素の配列の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態の時音声情報の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態の分音声情報の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態の制御装置の動作の流れの一例を示す図である。
【
図7】本実施形態の各再生モードにおいて読み上げられる音声の要素の配列の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態の設定情報の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態の音声再生動作の一例を示す図である。
【
図10】時を読み上げる音声の再生時間の一例を示す図である。
【
図11】分を読み上げる音声の再生時間の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態の時計1の外観の一例を示す図である。時計1は、例えば、音声報知機能付きの腕時計である。時計1は、時計本体10と、バンド2とを備える。バンド2は、時計本体2に取り付けられ、時計本体10をユーザの腕(例えば、手首)に巻き付けて装着させる。
【0009】
時計本体10は、操作ボタン11と、スピーカー12と、表示部13と、電池14と、制御装置100とを備える。
操作ボタン11は、ユーザによって操作され、ユーザの指示を制御装置100に伝える。スピーカー12は、制御装置100の制御に基づいて音(例えば、音声)を出力する。
【0010】
表示部13は、例えば、マルチセグメント(例えば、7セグメント)方式やドットマトリクス方式の液晶ディスプレイなどを備えており、制御装置100の制御に基づいて日付や時刻(例えば、現在時刻)などを表示する。
【0011】
電池14は、時計本体10の内部に収納されており、制御装置100の動作電力を供給する。なお、電池14は、充電ができない一次電池でもよいし、時計1が備える太陽電池(不図示)や発電機構(不図示)によって生じた電力、あるいは外部電源(不図示)から供給される電力によって充電可能な、二次電池あるいは大容量キャパシタなどであってもよい。
【0012】
制御装置100は、制御部110と記憶部120とを備える。制御装置100は、電池14が供給する電力によって動作する。
制御部110は、例えば、CPU(中央演算処理装置)などを備えており、記憶部120に記憶されているプログラムおよびデータに基づいて、各種の機能を提供する。
図2を参照して、制御部110の機能構成について説明する。
【0013】
図2は、本実施形態の制御部110の機能構成の一例を示す図である。制御装置100は、その機能部として、受付部111と、条件取得部112と、選択部113と、計時部114と、出力部115とを備える。
【0014】
受付部111は、音声再生の開始指示STを受け付ける。
開始指示STは、例えば、ユーザによる操作ボタン11の操作、毎正時などの予め定められたタイミング、記憶部120に記憶されたスケジュール情報(不図示)や、スケジュール情報を供給する外部装置から通信部(不図示)が無線通信あるいは有線通信によって取得したスケジュール情報が示す開始時刻、などの条件を満たした場合によって出力される。
本実施形態の一例では、開始指示STは、ユーザが操作ボタン11(例えば、操作ボタン11-1。以下の説明おいて同じ。)を操作すると操作ボタン11から出力されるものとして説明する。この一例の場合、ユーザが操作ボタン11を操作すると、音声再生が開始される。
【0015】
条件取得部112は、音声再生の動作条件を取得する。音声再生の動作条件とは、音声再生の再生モードMDを判定するための条件である。
【0016】
選択部113は、条件取得部112が取得する動作条件に応じた再生モードMDを選択する。
本実施形態の一例では、再生モードMDには、通常再生モードMD1と、時短再生モードMD2とがある。
通常再生モードMD1とは、再生モードMDのうち、時計1による音声の読み上げ時間(以下の説明において、音声再生時間、または単に再生時間ともいう。)が通常の時間幅であるモードである。
再生モードMD2とは、再生モードMDのうち、読み上げ時間が通常再生モードMD1よりも短いモードである。
【0017】
すなわち、選択部113は、通常再生モードMD1と、読み上げ時間が通常再生モードMD1よりも短い時短再生モードMD2とが少なくとも含まれる再生モードMDのなかから、条件取得部112が取得する動作条件に応じた再生モードMDを選択する。
【0018】
計時部114は、カレンダー機能および時計機能(あるいは、カレンダー機能と時計機能のいずれか一方)を備えており、現在の日時を示す情報である日時情報を生成する。日時情報には、現在の年・月・日・曜日などの日付情報と、12時間制の場合の午前/午後・時・分・秒などの時刻情報とが含まれる。なお、日時情報は、例示した日付情報と時刻情報とのうち、いずれかの情報(例えば、曜日の情報や秒の情報)を含んでいなくてもよい。計時部114は、生成した日時情報を出力部115に出力する。
【0019】
出力部115は、計時部114が生成した日時情報を、表示部13に出力する。この結果、表示部13には、計時部114が生成した日時情報に基づく日付や時刻が表示される。つまり、表示部13は、日時情報を表示する時計として機能する。
【0020】
また、出力部115は、計時部114が生成した日時情報に基づく音声を、スピーカー12に出力する。この結果、スピーカー12からは、計時部114が生成した日時情報に基づく日付や時刻の音声が出力される。
なお、本実施形態において、時計1がスピーカー12から音声を出力することを、音声を再生する、ともいう。
図3を参照して、出力部115が出力する音声の一例について説明する。
【0021】
図3は、本実施形態の出力部115が出力する音声の要素200の配列の一例を示す図である。本実施形態の一例の場合、現在の日時を示す音声は、複数の要素200を時系列に並べることによって構成される。要素200には、配列文章要素210と、日付要素220と、時刻要素230とがある。また、音声には、時系列に並べられた複数の要素200どうしの間に、無音区間BRが配列される場合がある。
【0022】
文章要素210には、文頭要素211と、文末要素241とが含まれる。文頭要素211とは、日時を読み上げる文章の文頭に置かれる表現(例えば、日本語の「ただいま」や英語の「It’s」)である。文末要素241とは、日時を読み上げる文章の文末に置かれる表現(例えば、日本語の「です」)である。なお、言語体系によっては、日時の読み上げにおいて、文頭要素211や文末要素241が存在しない場合もありうる。
【0023】
日付要素220には、年要素221と、月要素222と、日要素223と、曜日要素224とが含まれる。年要素221とは、日時を読み上げる文章のうち、年を表現する部分である。月要素222とは、日時を読み上げる文章のうち、月を表現する部分である。日要素223とは、日時を読み上げる文章のうち、日を表現する部分である。曜日要素224とは、日時を読み上げる文章のうち、曜日を表現する部分である。
なお、出力部115が日付を再生せず、時刻のみを再生する場合もあり得る。また、出力部115が日付のうちの一部(例えば、年や月、曜日)を再生しない場合もあり得る。このような場合には、日付要素220の全部または一部が省略されていてもよい。
【0024】
時刻要素230には、午前午後要素231と、時要素232と、分要素233と、曜日要素224とが含まれる。午前午後要素231とは、12時間制によって日時を読み上げる文章のうち、午前であるか午後であるかを表現する部分である。時要素232とは、日時を読み上げる文章のうち、時を表現する部分である。分要素233とは、日時を読み上げる文章のうち、分を表現する部分である。秒要素234とは、日時を読み上げる文章のうち、秒を表現する部分である。
なお、出力部115が時刻のうちの一部(例えば、秒)を再生しない場合もあり得る。このような場合には、日付要素220の一部が省略されていてもよい。
【0025】
同図に示す一例では、要素200は、文頭要素211「ただいま」、無音区間BR、年要素221「****年」、月要素222「**月」、日要素223「**日」、曜日要素224「△曜日」、無音区間BR、午前午後要素231「午前」または「午後」、時要素232「**時」、分要素233「**分」、秒要素234「**秒」、無音区間BR、文末要素241「です」の順に、時系列に配列される。
なお、この説明において、スピーカー12から出力される音声を「」内の文字で示す。また、*(アスタリスク。以下同じ。)は、現在の日付や時刻を表す任意の数詞である。1つの*は、数詞1桁を表す。**と表記する場合には、最大で2桁の数詞を意味する。また、△(上三角。以下同じ。)は、曜日を表す任意の名詞である。
【0026】
要素200のうち、文頭要素211の再生時間は、時刻t11から時刻t12までの間である。年要素221の再生時間は、時刻t21から時刻t22までの間である。なお、時刻t12から時刻t21までは、無音区間BRである。
以下、日付要素220および時刻要素230の各要素200についても同様にして、所定の再生時間が定められている。
【0027】
本実施形態の出力部115は、記憶部120に記憶されている音声情報に基づいて、音声を再生する。
本実施形態の一例においては、記憶部120には、音の時間波形を示す情報が、音声情報として記憶されている。出力部115は、記憶部120に記憶されている音の時間波形を示す情報に基づいて電圧波形を生成して、生成した電圧波形をスピーカー12に出力する。この結果、スピーカー12からは、記憶部120に記憶されている音の時間波形を示す情報に応じた音声が出力される。このように構成された時計1によれば、制御部110が音声合成機能を有していなくても、スピーカー12から音声を出力することができる。
【0028】
なお、出力部115が、テキストデータから音声波形を合成する音声合成機能を備えていてもよい。この場合には、記憶部120には、テキストデータが、音声情報として記憶されている。出力部115は、記憶部120に記憶されているテキストデータに基づいて音声合成することにより電圧波形を生成して、生成した電圧波形をスピーカー12に出力する。この結果、スピーカー12からは、記憶部120に記憶されているテキストデータに応じた音声が出力される。一般に、テキストデータは、音の時間波形を示す情報よりも情報量が少ない。このように構成された時計1によれば、記憶部120に記憶される情報の量を低減することができる。
【0029】
記憶部120に記憶されている音声情報の一例について、
図4および
図5を参照して説明する。
図4は、本実施形態の時音声情報121の一例を示す図である。時音声情報121とは、音声情報のうち、時を示す音声の情報である。同図には、12時間制における1時から12時までの各時と、各時に対応する音声の一例を示している。
【0030】
図5は、本実施形態の分音声情報122の一例を示す図である。分音声情報122とは、音声情報のうち、分を示す音声の情報である。同図には、0分から59分までの各分と、各分に対応する音声の一例を示している。なお、同図では、各分のうち一部の記載を省略している。
また、
図4および
図5に示した音声の情報は一例であって、これに限られない。例えば、分音声情報122の「0分」の音声は「ちょうど」であってもかまわない。
【0031】
出力部115は、計時部114が出力する日時情報が示す時を検索キーにして時音声情報121を検索することにより、時を読み上げる音声情報を取得する。
例えば、計時部114が出力する日時情報が示す時が「11時」である場合には、出力部115は、「11時」に対応する音声情報「じゅういちじ」を取得する。出力部115は、取得した音声情報「じゅういちじ」に基づいて音声波形を生成してスピーカー12に出力する。この結果、スピーカー12からは音声「じゅういちじ」が再生される。
【0032】
また、出力部115は、計時部114が出力する日時情報が示す分を検索キーにして分音声情報122を検索することにより、分を読み上げる音声情報を取得する。
例えば、計時部114が出力する日時情報が示す分が「34分」である場合には、出力部115は、「34分」に対応する音声情報「さんじゅうよんぷん」を取得する。出力部115は、取得した音声情報「さんじゅうよんぷん」に基づいて音声波形を生成してスピーカー12に出力する。この結果、スピーカー12からは音声「さんじゅうよんぷん」が再生される。
【0033】
なお、出力部115は、文章要素210、日付要素220、時刻要素230に含まれる各要素200について、計時部114が出力する日時情報を検索キーにして検索することにより音声情報を取得するが、具体的な動作は時および分と同様であるので、その説明を省略する。
【0034】
出力部115は、受付部111が開始指示STを受け付けた場合に、計時部114が生成した日時情報に基づく音声を、スピーカー12に出力することにより、日時(例えば、現在の日付や時刻)を再生する。ここで、出力部115は、現在の日時を表す情報の要素200のうち分を示す分要素233を読み上げる音声を少なくとも含み、選択部113が選択した再生モードMDによる音声を出力する。
次に、制御装置100の動作の流れの具体例について、
図6を参照して説明する。
【0035】
[制御装置100の動作の流れ]
図6は、本実施形態の制御装置100の動作の流れの一例を示す図である。
(ステップS10)計時部114は、現在の日時を計時する。計時部114は、計時結果を日時情報として出力部115に出力する。
(ステップS20)出力部115は、ステップS10において計時部114が出力した日時情報に基づいて、表示部13に日時(つまり、現在の日時)を表示する。
【0036】
(ステップS30)選択部113は、受付部111が開始指示STを受け付けたか否かを判定する。この一例では、
図2に示したように、ユーザが操作ボタン11を操作すると、操作ボタン11から受付部111に対して開始指示STが出力される。受付部111は、操作ボタン11から開始指示STが出力されると、出力された開始指示STを受け付ける。
選択部113は、受付部111が開始指示STを受け付けていないと判定した場合(ステップS30;NO)には、処理をステップS10に戻す。選択部113は、受付部111が開始指示STを受け付けたと判定した場合(ステップS30;YES)には、処理をステップS100に進める。
【0037】
(ステップS100)条件取得部112は、音声再生の動作条件を取得する。
(ステップS110)選択部113は、通常再生モードMD1と時短再生モードMD2とが少なくとも含まれる再生モードMDのなかから、ステップS100において条件取得部112が取得する動作条件に応じた再生モードMDを選択する。
具体的には、選択部113は、動作条件が示す再生モードMDが、時短再生モードMD2でない(つまり、通常再生モードMD1である)と判定した場合(ステップS110;NO)には、処理をステップS120に進める。
選択部113は、動作条件が示す再生モードMDが、時短再生モードMD2であると判定した場合(ステップS110;YES)には、処理をステップS130に進める。
【0038】
(ステップS120)出力部115は、通常再生モードMD1による音声を、スピーカー12に出力して、処理をステップS10に戻す。
(ステップS130)出力部115は、時短再生モードMD2による音声を、スピーカー12に出力して、処理をステップS10に戻す。
ここで、
図7を参照して、通常再生モードMD1において読み上げられる音声の要素200の配列の一例、および、時短再生モードMD2において読み上げられる音声の要素200の配列の一例について説明する。
【0039】
[再生モードMDによる音声の要素200の変化について]
図7は、本実施形態の各再生モードMDにおいて読み上げられる音声の要素200の配列の一例を示す図である。
なお、
図7(A)は、本実施形態の通常再生モードMD1において読み上げられる音声の要素200の配列の一例を示す。
図7(B)は、本実施形態の時短再生モードMD2において読み上げられる音声の要素200の配列の一例を示す。
【0040】
この一例の場合、通常再生モードMD1においては、要素200には、午前午後要素231と、時要素232と、分要素233と、無音区間BRと、文末要素241とが含まれる。この結果、通常再生モードMD1の再生時間は、時刻t31から時刻t42までとなる。
【0041】
また、時短再生モードMD2においては、要素200には、午前午後要素231と、時要素232と、分要素233とが含まれる。すなわち、時短再生モードMD2においては、通常再生モードMD1において含まれていた無音区間BRと、文末要素241とが含まれていない。つまり、時短再生モードMD2においては、無音区間BRと、文末要素241とが省略されている。この結果、時短再生モードMD2の再生時間は、時刻t31から時刻t34までとなる。
【0042】
以下の説明において、通常再生モードMD1における音声の要素200を、通常構成要素ともいう。また、時短再生モードMD2における音声の要素200を、時短構成要素ともいう。
【0043】
換言すれば、時短再生モードMD2による音声の要素200である時短構成要素は、当該音声と同一日時を示す通常再生モードMD1による音声の要素200である通常構成要素のうちの一部の要素200によって構成されている。
【0044】
また、要素200には、再生対象の日時を読み上げる際の文章の文頭要素211(例えば、「ただいま」)または文末要素241(例えば、「です」)が含まれ、時短構成要素は、通常構成要素のうち、少なくとも文頭要素211または文末要素241を省略して構成されている。上述した一例では、時短再生モードMD2の場合、文末要素241である「です」が省略される。
【0045】
また、上述した一例では、時短再生モードMD2においては、通常再生モードMD1に含まれている無音区間BRが省略されている。
換言すれば、出力部115は、通常再生モードMD1において含まれる要素200間の無音区間BRを短縮することにより、時短再生モードMD2による音声を出力する。
【0046】
なお、出力部115は、時短再生モードMD2においては、通常再生モードMD1に含まれている午前午後要素231(例えば、「午前」または「午後」)を省略してもよい。
換言すれば、要素200には、再生対象の時刻が午前であるか午後であるかを示す午前午後要素231が含まれ、時短構成要素は、通常構成要素のうち、少なくとも午前午後要素231を省略して構成されていてもよい。
【0047】
[動作条件について]
上述したように、選択部113は、条件取得部112が取得する動作条件に応じた再生モードMDを選択する。ここで、動作条件の例について説明する。
【0048】
(1)ユーザの設定に基づく場合
条件取得部112は、ユーザが設定した所定の設定情報123を動作条件として取得する。設定情報123の一例について
図8を参照して説明する。
【0049】
図8は、本実施形態の設定情報123の一例を示す図である。設定情報123とは、時計1の各種の動作を切り替えるための情報であり、設定項目と設定値とが対応付けられた情報である。設定情報123は、記憶部120に記憶される。
設定情報123は、いずれもユーザが操作する、操作ボタン11、あるいは、時計本体10が備える他の操作ボタン(不図示)、時計1に情報を送信する外部装置(不図示)などによって、設定値を書き換え可能である。
設定情報123の設定項目には、例えば、再生モードMD、再生速度、表示モードなどが含まれる。
【0050】
条件取得部112は、設定情報123の再生モードMDの設定値が、通常再生モードMD1である場合には、通常再生モードMD1による再生動作を行うことを、動作条件として取得する。
条件取得部112は、設定情報123の再生モードMDの設定値が、時短再生モードMD2である場合には、時短再生モードMD2による再生動作を行うことを、動作条件として取得する。
【0051】
このように構成された時計1によれば、音声の再生モードMDを通常再生モードMD1とするか時短再生モードMD2をユーザが選択することができる。
【0052】
(2)音声再生動作の動作間隔に基づく場合
図9は、本実施形態の音声再生動作の一例を示す図である。
受付部111は、時刻t1において開始指示ST(第1回目の開始指示ST)を受け付ける。この結果、出力部115は、時刻t311から時刻t351において、通常再生モードMD1によって音声を再生する。なお、この一例では、出力部115は、午前午後要素231と、時要素232と、分要素233と、文末要素241とを含む音声を、通常再生モードMD1の音声として再生する。
次に、受付部111は、時刻t2において開始指示ST(第2回目の開始指示ST)を受け付ける。
ここで、選択部113は、第1回目の開始指示STの受け付けタイミング(例えば、時刻t1)と、第2回目の開始指示STの受け付けタイミング(例えば、時刻t2)との時間間隔が、動作間隔しきい値THを超えているか否かを判定する。
選択部113は、例えば、同図の時刻t3において第2回目の開始指示STを受け付けた場合など、開始指示STの受け付けタイミングの時間間隔が、動作間隔しきい値THを超えている(例えば、操作ボタン11の操作間隔が比較的長い)場合には、第2回目の開始指示STについて、通常再生モードMD1によって音声を再生する。
一方、選択部113は、開始指示STの受け付けタイミングの時間間隔が、動作間隔しきい値THを超えていない(例えば、操作ボタン11の操作間隔が比較的短い)と判定した場合(
図9に例示する場合。)には、第2回目の開始指示STについて、時短再生モードMD2によって音声を再生する。この結果、出力部115は、時刻t332から時刻t342において、時短再生モードMD2によって音声を再生する。なお、この一例では、出力部115は、分要素233のみを含む音声を、時短再生モードMD2の音声として再生する。
【0053】
この一例の場合、時短再生モードMD2では、通常再生モードMD1において再生される午前午後要素231、時要素232および文末要素241がいずれも再生されない。この場合、要素200のうち、通常構成要素には、午前午後要素231と、時要素232と、分要素233と、文末要素241とが含まれる。また、時短構成要素には、分要素233が含まれ、午前午後要素231と、時要素232と、文末要素241とが含まれない。
換言すれば、要素200には、再生対象の時刻のうち時を示す時要素232が含まれ、時短構成要素は、通常構成要素のうち、少なくとも時要素232を省略して構成されている。
【0054】
このように構成された時計1によれば、ユーザが、比較的短い間隔で操作ボタン11を操作した場合には、2回目の操作以降の音声の再生モードMDを時短再生モードMD2とすることができる。比較的短い間隔で操作ボタン11が操作された場合、日時情報の要素200のうち、日付要素220や、時刻要素230のうちの午前午後要素231、時要素232は、変化していない場合がある。このような場合に、時計1は、2回目の操作以降の音声の再生モードMDを時短再生モードMD2とすることで、再生時間を短縮して、ユーザの利便性を向上させることや、電池14の消耗の抑制を図ることができる。
【0055】
(3)電池電圧VBATの状態に基づく場合
条件取得部112は、電池14の電圧(すなわち、電池電圧VBAT)を動作条件として取得してもよい。この場合、選択部113は、電池電圧VBATが所定のしきい値電圧以上であれば通常再生モードMD1を選択し、電池電圧VBATが所定のしきい値電圧未満であれば時短再生モードMD2を選択する。
【0056】
このように構成された時計1によれば、電池14の寿命が近づいた場合に、音声の再生モードMDを時短再生モードMD2にすることで、再生時間を短縮して、電池14の消耗の抑制を図ることができる。
【0057】
(4)時刻の桁上がりの有無に基づく場合
条件取得部112は、時刻の桁上がりの有無を動作条件として取得してもよい。ここで、時刻の桁上がりとは、時刻のうちの時の単位が、12時間制の午前11時から正午(午後0時)、午後11時から午前0時に、あるいは24時間制の23時から0時に、それぞれ変化すること、時刻のうちの分の単位が59分から正時(0分)に変化すること、および、時刻のうちの秒の単位が59秒から0秒に変化すること、などをいう。
例えば、時刻のうちの分の単位が、59分から正時(0分)に変化すると、時の単位の値が1増加する。この場合、選択部113は、時刻の桁上がりが発生したと判定し、再生モードMDを通常再生モードMD1にする。
また、選択部113は、前回の開始指示ST以降において時刻の桁上がりが発生していないと判定した場合には、再生モードMDを時短再生モードMD2にする。
【0058】
このように構成された時計1によれば、例えば、ユーザが操作ボタン11を複数回操作するなどして、開始指示STが複数回発生する場合に、日時情報の各要素200のうち、前回の開始指示ST以降で変化していない要素200の読み上げの時間を短縮することができる。したがって、時計1によれば、ユーザにとって冗長な情報の読み上げの時間を短縮することで、電池14の消耗の抑制を図ることができる。
【0059】
(5)ユーザの操作に基づく場合
時計1が複数の操作ボタン11を備えている場合がある。例えば、
図1に示すように、時計1の時計本体10は、操作ボタン11-1と、操作ボタン11-2との少なくとも2種類の操作ボタン11を備えていてもよい。この場合、条件取得部112は、操作ボタン11-1と操作ボタン11-2のいずれが操作されたのかという情報を、動作条件として取得する。選択部113は、操作ボタン11-1が操作された場合には通常再生モードMD1を選択し、操作ボタン11-2が操作された場合には時短再生モードMD2を選択するように構成されていてもよい。
【0060】
また、条件取得部112は、操作ボタン11の操作時間の違いを、動作条件として取得してもよい。この場合、選択部113は、ユーザによって操作ボタン11が長時間押しされた(例えば、1秒以上操作し続けた)場合、通常再生モードMD1を選択し、ユーザによって操作ボタン11が短時間押しされた(例えば、1秒未満で操作を終えた場合)場合、時短再生モードMD2を選択する。
なお、この逆に、選択部113は、ユーザによって操作ボタン11が長時間押しされた場合、時短再生モードMD2を選択し、ユーザによって操作ボタン11が短時間押しされた場合、通常再生モードMD1を選択するように構成されていてもよい。
【0061】
また、条件取得部112は、音声の読み上げ動作中に、操作ボタン11が操作されたことを、動作条件として取得してもよい。この場合には、選択部113は、読み上げ動作中の再生モードMDとは異なる再生モードMDに切り替える。例えば、通常再生モードMD1による読み上げ動作が行われている間に、ユーザが操作ボタン11を操作した場合、時短再生モードMD2による読み上げ動作に切り替わる。また、時短再生モードMD2による読み上げ動作が行われている間に、ユーザが操作ボタン11を操作した場合、通常再生モードMD1による読み上げ動作に切り替わる。
【0062】
このように構成された時計1によれば、例えば、状況に応じて、ユーザ自らが好みの再生モードMDを選択することができる。したがって、時計1によれば、ユーザの利便性を向上させつつ、ユーザの選択によって電池14の消耗の抑制を図ることができる。
【0063】
[変形例1]
ここまで、時計1は、時短再生モードMD2において、通常再生モードMD1における音声の要素200の一部を省略することによって再生時間を短縮するものとして説明したが、これに限られない。
時計1は、時短再生モードMD2において、通常再生モードMD1における音声の要素200のそれぞれの再生速度を速めることによって、再生時間を短縮してもよい。
【0064】
すなわち、時計1において、時短再生モードMD2による音声の読み上げ速度が、通常再生モードMD1による音声の読み上げ速度よりも速くされていてもよい。ここで、通常再生モードMD1による音声の読み上げ速度のことを、通常読み上げ速度ともいう。また、時短再生モードMD2による音声の読み上げ速度のことを、時短読み上げ速度ともいう。
【0065】
一例として、時短再生モードMD2での音声の読み上げ速度は、通常再生モードMD1での音声の読み上げ速度の約2倍にされている。
この変形例の時計1において、通常再生モードMD1の再生速度(つまり、通常読み上げ速度)に応じた第1の音声情報と、時短再生モードMD2の再生速度(つまり、時短読み上げ速度)に応じた第2の音声情報とが、音声情報記憶部120に記憶されていてもよい。
【0066】
また、上述したように出力部115が音声合成機能を備える場合には、記憶部120に記憶されているテキストデータを音声に変換する際に、再生モードMDに応じた音声の再生速度にして変換してもよい。
【0067】
図10は、時を読み上げる音声の再生時間の一例を示す図である。例えば、「1時」(いちじ)を読み上げる場合、通常再生モードMD1では550[ms]であり、時短再生モードMD2では230[ms]である。
【0068】
図11は、分を読み上げる音声の再生時間の一例を示す図である。例えば、「0分」(れいふん)を読み上げる場合、通常再生モードMD1では710[ms]であり、時短再生モードMD2では310[ms]である。
【0069】
また、時計1は、時短再生モードMD2において、音声の要素200の一部を省略することと、音声の読み上げ速度を速めることとを組み合わせることによって、再生時間を短縮してもよい。時計1が、時短再生モードMD2において、音声の要素200の一部省略と、音声の読み上げ速度増加とを組み合わせて読み上げる場合の動作の一例について説明する。
【0070】
図10および
図11に示した一例の場合、時について、通常再生モードMD1および時短再生モードMD2のいずれについても、1時から12時までのうち「11時」(じゅういちじ)を読み上げる時間が最も長い。具体的には、通常再生モードMD1において、「11時」(じゅういちじ)を読み上げる時間は750[ms]である。時短再生モードMD2において、「11時」(じゅういちじ)を読み上げる時間は330[ms]である。
分について、通常再生モードMD1については、0分から59分までのうち「34分」(さんじゅうよんぷん)を読み上げる時間がもっとも長い。時短再生モードMD2については、0分から59分までのうち「44分」(よんじゅうよんぷん)を読み上げる時間がもっとも長い。具体的には、通常再生モードMD1において、「34分」(さんじゅうよんぷん)を読み上げる時間は1390[ms]である。時短再生モードMD2において、「44分」(よんじゅうよんぷん)を読み上げる時間は590[ms]である。
【0071】
また、この一例において、午前午後要素231の「午前」(ごぜん)を読み上げる時間は510[ms]であり、「午後」(ごご)を読み上げる時間は500[ms]である。また、この一例において、文末要素241の「です」を読み上げる時間は350[ms]である。
【0072】
ここで、
図9に示した日時情報の配列を読み上げる場合を具体例にして説明する。
通常再生モードMD1では「午前」「11時」「34分」「です」の再生時間が最も長い。具体的には、通常再生モードMD1では「午前」が510[ms]、「11時」が750[ms]、「34分」が1390[ms]、「です」が350[ms]である。これらの合計時間が、通常再生モードMD1における最長の再生時間(3000[ms])である。
時短再生モードMD2では午前午後要素231(例えば「午前」)、時要素232(例えば「11時」)および文末要素241(「です」)が省略され、分要素233のみが読み上げられる。具体的には、時短再生モードMD2では「44分」が590[ms]である。すなわち、時短再生モードMD2における最長の再生時間は、590[ms]である。
この一例の場合、時短再生モードMD2における最長の再生時間は、通常再生モードMD1における最長の再生時間の約20%程度に短縮されている。
このように構成された時計1によれば、ユーザにとって冗長な情報の読み上げの時間を短縮することで、電池14の消耗の抑制を図ることができる。
【0073】
[変形例2]
ここまで、時計1は、時短再生モードMD2において、音声の要素200の一部を省略すること、音声の読み上げ速度を増加させること、あるいはこれらの組み合わせによって読み上げ時間を短縮するとして説明したが、これに限られない。
時計1は、時短再生モードMD2において、音声の要素200の一部省略と、音声の読み上げ速度増加とのうち、読み上げる音声の内容に応じて、音声の再生時間がより短くなる再生方法を選択する機能を備えていてもよい。
【0074】
時短再生モードMD2における読み上げ速度について、
図10および
図11に示した読み上げ時間を一例にして説明する。
(1)「11時」「44分」を読み上げる場合
音声の要素200の一部省略の場合、つまり時要素232を省略して「44分」のみを読み上げる場合には、1380[ms]であり、読み上げ速度の増加の場合、つまり「11時」「44分」を2倍速で読み上げる場合には、920[ms]である。
つまり、音声の要素200の一部省略よりも、読み上げ速度増加の方が、読み上げ時間が短い。この場合、選択部113は、時短再生モードMD2において読み上げ速度の向上を選択する。
【0075】
(2)「11時」「5分」を読み上げる場合
音声の要素200の一部省略の場合、つまり時要素232を省略して「5分」のみを読み上げる場合には、560[ms]であり、読み上げ速度の増加の場合、つまり「11時」「5分」を2倍速で読み上げる場合には、580[ms]である。
つまり、読み上げ速度増加よりも、音声の要素200の一部省略の方が、読み上げ時間が短い。この場合、選択部113は、時短再生モードMD2において音声の要素200の一部省略を選択する。
【0076】
このように構成された時計1によれば、読み上げ時間を最短にして電池14の消費を抑制しつつ、読み上げる内容の情報量をより多くすることができる。
【0077】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した各実施形態に記載の構成を組み合わせてもよい。
【0078】
なお、上記の実施形態における各装置が備える各部は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。
【0079】
なお、各装置が備える各部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0080】
また、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、制御部が備える各部による処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0081】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0082】
1…時計、2…バンド、10…時計本体、11…操作ボタン、12…スピーカー、13…表示部、14…電池、100…制御装置、110…制御部、111…受付部、112…条件取得部、113…選択部、114…計時部、115…出力部、120…記憶部、121…時音声情報、122…分音声情報、123…設定情報、200…要素、210…文章要素、211…文頭要素、220…日付要素、221…年要素、222…月要素、223…日要素、224…曜日要素、230…時刻要素、231…午前午後要素、232…時要素、233…分要素、234…秒要素、241…文末要素、MD…再生モードMD MD1…通常再生モード、MD2…時短再生モード、ST…開始指示、BR…無音区間、VBAT…電池電圧、TH…動作間隔しきい値