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特開2024-170021問題配信支援装置、問題配信支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170021
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】問題配信支援装置、問題配信支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20241129BHJP
【FI】
G06Q50/20 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086931
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 隆寛
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 直之
(72)【発明者】
【氏名】生駒 拓也
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】      (修正有)
【課題】問題の配信及び回収を容易に管理するための問題配信支援装置、方法及びプログラムを提供することである。
【解決手段】本開示の一態様である問題配信支援システム10は、配信条件を受け付ける条件取得部と、前記配信条件に対応する問題を取得する問題取得部と、前記配信条件に従って前記問題を配信及び回収する配信管理部と、を有する問題配信支援装置100を備える。条件取得部は、各授業の授業内容を示す授業スケジュール情報に基づいて前記問題の対象授業を示す配信条件を取得する。問題取得部は、各授業の授業内容を示す授業スケジュール情報に基づいて前記配信条件に示される対象授業の授業内容を特定し、前記授業内容に対応する問題を取得する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信条件を受け付ける条件取得部と、
前記配信条件に対応する問題を取得する問題取得部と、
前記配信条件に従って前記問題を配信及び回収する配信管理部と、
を有する問題配信支援装置。
【請求項2】
前記条件取得部は、各授業の授業内容を示す授業スケジュール情報に基づいて前記配信条件を取得する、請求項1に記載の問題配信支援装置。
【請求項3】
前記配信条件は、前記問題の対象授業を示し、
前記問題取得部は、前記授業スケジュール情報に基づいて前記配信条件に示される対象授業の授業内容を特定し、前記授業内容に対応する問題を取得する、請求項2に記載の問題配信支援装置。
【請求項4】
前記問題取得部は、問題データベースから前記授業内容に対応する問題を取得する、請求項2に記載の問題配信支援装置。
【請求項5】
前記問題取得部は、前記授業内容に基づいて問題を生成するよう訓練された問題生成モデルから、前記授業内容に対応する問題を取得する、請求項2に記載の問題配信支援装置。
【請求項6】
前記配信条件は、前記問題の配信回収スケジュールを示し、
前記配信管理部は、前記配信回収スケジュールに従って前記問題を配信及び回収する、請求項1に記載の問題配信支援装置。
【請求項7】
前記配信条件は、前記問題の配信対象者を示し、
前記配信管理部は、前記配信対象者に対して前記問題を配信及び回収する、請求項1に記載の問題配信支援装置。
【請求項8】
前記配信条件は、問題用紙画像の構成を示す、請求項1に記載の問題配信支援装置。
【請求項9】
配信条件を受け付けることと、
前記配信条件に対応する問題を取得することと、
前記配信条件に従って前記問題を配信及び回収することと、
をコンピュータが実行する問題配信支援方法。
【請求項10】
配信条件を受け付けることと、
前記配信条件に対応する問題を取得することと、
前記配信条件に従って前記問題を配信及び回収することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、問題配信支援装置、問題配信支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報通信技術の進展によって、IT(Information Technology)やDX(Digital Transformation)が様々な業種及び業務に導入されてきている。
【0003】
例えば、教育現場においても、情報通信技術が積極的に利用されてきている。学校では、電子黒板やタブレットを利用した授業が取り入れられつつある。また、教材作成にも教材作成アプリなどが教員などに活用されてきており、業務の効率化を促進している。例えば、特許文献1には、問題用紙画像を作成するための情報処理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-146667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の課題は、問題の配信及び回収を容易に管理するための問題配信支援技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、配信条件を受け付ける条件取得部と、前記配信条件に対応する問題を取得する問題取得部と、前記配信条件に従って前記問題を配信及び回収する配信管理部と、を有する問題配信支援装置に関する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によると、問題の配信及び回収を容易に管理するための問題配信支援技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示の一実施例による問題配信支援システムを示す概略図である。
図2図2は、本開示の一実施例による問題配信支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、本開示の一実施例による問題配信支援装置の機能構成を示すブロック図である。
図4図4は、本開示の一実施例による授業スケジュール情報を示す図である。
図5図5A及び5Bは、本開示の一実施例による配信条件と対応する問題とを示す図である。
図6図6A及び6Bは、本開示の一実施例による問題用紙画像と問題の解答とを示す図である。
図7図7は、本開示の一実施例による学習者情報を示す図である。
図8図8は、本開示の一実施例による問題配信支援処理を示すフローチャートである。
図9図9は、本開示の一実施例による問題配信支援処理のためのユーザインタフェースを示す図である。
図10図10は、本開示の一実施例による問題配信支援処理のためのユーザインタフェースを示す図である。
図11図11は、本開示の一実施例による問題配信支援処理のためのユーザインタフェースを示す図である。
図12図12は、本開示の一実施例による問題配信支援処理のためのユーザインタフェースを示す図である。
図13図13は、本開示の一実施例による問題配信支援処理のためのユーザインタフェースを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態を説明する。
【0010】
以下の実施例では、学習者に問題を配信及び回収するための問題配信支援装置が開示される。
【0011】
[本開示の概略]
後述される実施例では、図1に示されるように、教員などにより操作されるユーザ端末20から、配信対象の問題に対応する授業、配信回収スケジュール、配信対象者などの配信条件を取得すると、問題配信支援装置100は、配信条件に対応する問題を問題生成モデル40及び/又は問題データベース(DB)50から取得し、取得した問題を問題用紙画像などの形式で配信回収スケジュールに従って学習者端末30_1,30_2,・・・,30_N(以降、学習者端末30と総称しうる)に配信しうる。
【0012】
各学習者は、配信開始日時に配信された問題用紙画像に解答を入力し、問題配信支援装置100に解答済みの問題用紙画像又は解答用紙をアップロードする。あるいは、問題用紙画像は事前にサーバにアップロードされ、配信開始日時が到来すると、配信対象の学習者のユーザアカウントに対してリード・ライト権限を与えられ、問題用紙画像又は解答用紙への書き込みを各学習者に許可するようにしてもよい。そして、配信回収スケジュールに指定された回収時間が到来すると、問題配信支援装置100は、学習者端末30から取得した解答が入力された問題用紙画像又は解答用紙の受付を終了し、回収した解答結果をユーザ端末20に送信する。
【0013】
これにより、ユーザが指定した配信条件に従って問題を作成し、作成した問題を学習対象者の学習者端末30に自動的に配信及び回収することが可能になり、教員などのユーザは、問題配信支援装置100を利用して、配信条件に対応した問題配信回収作業を効率的に実現することが可能になる。
【0014】
なお、図示された実施例では、問題配信支援装置100とユーザ端末20とは、別々の装置により実現されることが示されているが、本開示は、これに限定されず、例えば、問題配信支援装置100により提供される一部又は全ての機能が、ユーザ端末20によって実現されてもよい。また、問題生成モデル40及び/又は問題DB50は、問題配信支援装置100内に備えてもよいし、あるいは、問題配信支援装置100とは別のサーバなどに格納及び/又は実現されてもよい。
【0015】
ここで、問題配信支援装置100は、サーバ、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、タブレット等の計算装置によって実現されてもよく、例えば、図2に示されるようなハードウェア構成を有してもよい。すなわち、問題配信支援装置100は、バスBを介し相互接続されるドライブ装置101、ストレージ装置102、メモリ装置103、プロセッサ104、ユーザインタフェース(UI)装置105及び通信装置106を有する。
【0016】
問題配信支援装置100における各種機能及び処理を実現するプログラム又は指示は、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の着脱可能な記憶媒体に格納されてもよい。当該記憶媒体がドライブ装置101にセットされると、プログラム又は指示が記憶媒体からドライブ装置101を介しストレージ装置102又はメモリ装置103にインストールされる。ただし、プログラム又は指示は、必ずしも記憶媒体からインストールされる必要はなく、ネットワークなどを介し何れかの外部装置からダウンロードされてもよい。
【0017】
ストレージ装置102は、ハードディスクドライブなどによって実現され、インストールされたプログラム又は指示と共に、プログラム又は指示の実行に用いられるファイル、データ等を格納する。
【0018】
メモリ装置103は、ランダムアクセスメモリ、スタティックメモリ等によって実現され、プログラム又は指示が起動されると、ストレージ装置102からプログラム又は指示、データ等を読み出して格納する。ストレージ装置102、メモリ装置103及び着脱可能な記憶媒体は、非一時的な記憶媒体(non-transitory storage medium)として総称されてもよい。
【0019】
プロセッサ104は、1つ以上のプロセッサコアから構成されうる1つ以上のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、処理回路(processing circuitry)等によって実現されてもよく、メモリ装置103に格納されたプログラム、指示、当該プログラム若しくは指示を実行するのに必要なパラメータなどのデータ等に従って、問題配信支援装置100の各種機能及び処理を実行する。
【0020】
ユーザインタフェース(UI)装置105は、キーボード、マウス、カメラ、マイクロフォン等の入力装置、ディスプレイ、スピーカ、ヘッドセット、プリンタ等の出力装置、タッチパネル等の入出力装置から構成されてもよく、ユーザと問題配信支援装置100との間のインタフェースを実現する。例えば、ユーザは、ディスプレイ又はタッチパネルに表示されたGUI(Graphical User Interface)をキーボード、マウス等を操作し、問題配信支援装置100を操作してもよい。
【0021】
通信装置106は、外部装置、インターネット、LAN(Local Area Network)、セルラーネットワーク等の通信ネットワークとの有線及び/又は無線通信処理を実行する各種通信回路により実現される。
【0022】
しかしながら、上述したハードウェア構成は単なる一例であり、本開示による問題配信支援装置100は、他の何れか適切なハードウェア構成により実現されてもよい。
【0023】
[問題配信支援装置]
次に、本開示の一実施例による問題配信支援装置100を説明する。図3は、本開示の一実施例による問題配信支援装置100の機能構成を示すブロック図である。図3に示されるように、問題配信支援装置100は、条件取得部110、問題取得部120及び配信管理部130を有する。条件取得部110、問題取得部120及び配信管理部130の各機能部は、問題配信支援装置100のメモリ装置103に格納されているコンピュータプログラムがプロセッサ104によって実行されることによって実現されてもよい。
【0024】
条件取得部110は、配信条件を受け付ける。例えば、配信条件は、配信対象の問題の対象授業、配信回収スケジュール、配信対象者、問題用紙画像の構成など、問題の配信に関連する何れかの情報であってもよい。典型的には、条件取得部110は、ユーザ端末20から配信条件を取得する。
【0025】
例えば、条件取得部110は、各授業の授業内容を示す授業スケジュール情報に基づいて配信条件を取得してもよい。ここで、授業スケジュール情報は、例えば、前日以前、本日及び/又は翌日以降の授業で行われる授業内容を示すものであってもよい。例えば、授業スケジュール情報は、図4に示されるように、科目、日時及び授業内容を記述したテーブル形式の情報であってもよい。典型的には、授業スケジュール情報は、クラス毎に作成されうる。
【0026】
図4に示される例によると、例えば、“科目”として、“国語”、“英語”、“算数”、“理科”及び“社会”が授業スケジュール情報に登録され、2023年3月23~25日の3日間に行われた各授業の授業内容が登録されている。例えば、2023年3月23日の“10:00~11:00”には、“国語”で“長文読解”の授業が行われたことが示されている。また、2023年3月23日には、“算数”で“三角形の面積(等積変形による解法)”及び“社会”で“戦国時代”の授業が行われたことが示されている。一方、2023年3月23日には、“英語”及び“理科”の授業はなかったことが示されている。
【0027】
例えば、授業内容は、学習要素によって示されてもよい。ここで、学習要素とは、日本教育情報化振興会が主体となって整備されたものであり、教科書や教材における学習内容を明確に分類するため、最適な粒度で細分化した要素である(例えば、https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/11/13/1410959_001_1_1.pdfなどを参照されたい)。各学習要素は、学習要素名により規定され、学習要素ID(A~Z、0~9の6桁から構成される)によって識別されている。例えば、学習要素名として“三角形の面積(公式:高さが図形の内部)”があり、当該学習要素名の学習要素IDとして“T1SUEK”が付与されている。なお、授業内容は、学習要素に限定されず、授業内容を示す他の記述/説明であってもよい。
【0028】
問題取得部120は、配信条件に対応する問題を取得する。例えば、条件取得部110によって取得された配信条件が、配信対象の問題の対象授業(例えば、“本日のX年Y組の国語の授業”など)を示す場合、問題取得部120は、授業スケジュール情報に基づいて当該対象授業の授業内容を特定し、特定した授業内容に対応する問題を取得してもよい。
【0029】
例えば、ユーザ端末20から2023年3月25日の算数の授業を示す配信条件を取得すると、問題取得部120は、図4に示される授業スケジュール情報を参照して、取得した配信条件に対応する授業内容が“三角形の面積(公式:高さが図形の内部)”であると判定し、当該授業内容に対応する問題を問題生成モデル40及び/又は問題DB50から取得してもよい。そして、問題取得部120は、配信条件において指定された問題用紙画像の構成(例えば、問題数、ページ数、1ページの問題数など)に従って、取得した問題から問題用紙画像を生成し、ユーザによる確認のためユーザ端末20に生成した問題用紙画像を送信する。そして、ユーザ端末20から問題用紙画像の編集/承認を取得した後、問題取得部120は、編集/承認された問題用紙画像を配信管理部130に送信する。
【0030】
ここで、問題取得部120は、授業内容に基づいて問題を生成するよう訓練された問題生成モデル40から、授業内容に対応する問題を取得してもよい。例えば、問題取得部120は、授業内容から問題を生成するよう訓練された問題生成モデル40に取得した配信条件を入力し、問題生成モデル40から問題を取得してもよい。問題生成モデル40は、言語処理モデル、画像処理モデル、映像処理モデル、音声処理モデル及び/又はこれらの組み合わせなどの何れかのタイプの機械学習モデルとして実現されてもよい。問題生成モデル40は、授業内容と正解データ(問題文章、解答、図など)とのペアから構成される訓練データによって訓練された機械学習モデルとして実現されてもよいし、あるいは、何れか公知の1つ以上の機械学習モデル及び/又はこれらの何れかの組み合わせとして実現されてもよい。例えば、問題生成モデル40は、ChatGPTなどの汎用言語モデルと、DALL-Eなどの画像生成モデルとの組み合わせにより実現されてもよい。
【0031】
一例となる問題生成モデル40の訓練処理について、問題生成モデル40がニューラルネットワークにより実現される場合、訓練用の配信条件が訓練対象の問題生成モデル40に入力され、問題生成モデル40からの出力結果と正解データ(問題文章、解答、図など)との間の誤差に応じて誤差逆伝播法に従って問題生成モデル40のパラメータが調整されてもよい。所定の終了条件が充足されると、調整されたパラメータによる問題生成モデル40が、訓練済み問題生成モデル40として利用されうる。しかしながら、本開示による問題生成モデル40は、このようなニューラルネットワークモデルに限定されず、他の何れか適切な機械学習モデルにより実現されてもよい。
【0032】
例えば、図5Aに示されるように、“授業内容:三角形の面積(公式:高さが図形の内部)”、“問題数:4”及び“ページ数:1”の配信条件を取得すると、問題取得部120は、“三角形の面積(公式:高さが図形の内部)に関する問題は?”を問題生成モデル40に入力し、問題生成モデル40からの出力結果に基づいて、図5Bに示されるように、“問題文章:1辺が6cmの正三角形の面積を求めなさい。解答:15.6cm”の文章と、対応する図とから構成される問題#1、“問題文章:底辺が10cm、高さが6cmの三角形の面積を求めなさい。解答:30cm”の文章と、対応する図とから構成される問題#2、・・・を生成しうる。
【0033】
このようにして4つの問題#1~#4を問題生成モデル40から取得すると、問題取得部120は、取得した問題#1~#4に基づいて、図6Aに示されるような問題用紙画像を生成してもよい。また、問題取得部120は、図6Bに示されるように、問題#1~#4に対応する解答を格納してもよい。これにより、ユーザは、問題生成モデル40を利用して、作成したい授業内容に対応した問題及び解答を自動的に作成できるとともに、作成した問題に基づいて配布用の問題用紙画像を取得することができる。この結果、従来の手作業での問題作成作業に係る教員などのユーザに対する負担を軽減することが可能になる。
【0034】
あるいは、問題取得部120は、問題DB50から授業内容に対応する問題を取得してもよい。例えば、授業内容に関連付けられた1つ以上の問題が、問題DB50に格納されている場合、問題取得部120は、授業内容に関連付けられた問題を問題DB50から取得するようにしてもよい。問題DB50に格納されている問題は、ユーザや教材作成業者などによって作成及び登録されたものであってもよいし、あるいは、問題生成モデル40を利用して事前に作成及び登録されたものであってもよい。
【0035】
配信管理部130は、配信条件に従って問題を配信及び回収する。具体的には、配信管理部130は、配信条件に示される配信対象者に問題を配信し、配信対象者から解答済みの問題を回収しうる。例えば、配信管理部130は、図7に示されるような学習者情報を参照して、配信条件に示される配信対象者を特定してもよい。具体的には、配信対象者がクラスによって指定されている場合、配信管理部130は、指定されたクラスに所属する学習者を特定し、配信開始日時が到来すると、特定した学習者のユーザアカウントに対してリード・ライト権限が許可された配信対象の問題用紙画像を提供してもよい。また、配信管理部130は、問題が配信されたことを示すメッセージを各学習者に送信してもよい。
【0036】
例えば、ユーザが、配信条件の配信回収スケジュールにおいて配信開始日時を2023年3月25日の14時に設定し、配信終了日時(回収日時)を2023年3月25日の24時に設定した場合、配信管理部130は、配信開始日時が到来すると、配信対象の問題用紙画像のリード・ライト権限を許可にし、配信対象の学習者のユーザアカウントに対して問題用紙画像をアップロードしてもよい。あるいは、配信管理部130は、問題用紙画像を事前にサーバにアップロードしておき、配信開始日時が到来すると、配信対象の学習者のユーザアカウントに対して問題用紙画像のリード・ライト権限を与えるようにしてもよい。そして、配信管理部130は、解答が記入された問題用紙画像又は解答用紙を取得し、配信終了日時が到来すると、それらのライト権限を不可にしてもよい。これにより、問題用紙画像は、配信開始日時にリード・ライト権限が許可された状態で配信対象の各学習者の学習者端末30において閲覧及び書き込みが可能となり、各学習者は、問題用紙画像を閲覧し、問題用紙画像の解答欄などに解答を書き込むことができる。
【0037】
[問題配信支援処理]
次に、本開示の一実施例による問題配信支援処理を説明する。図8は、本開示の一実施例による問題配信支援処理を示すフローチャートである。当該問題配信支援処理は、例えば、問題配信支援装置100によって実行され、より詳細には、問題配信支援装置100のプロセッサ104がメモリ装置103に格納されたコンピュータプログラム又は指示を実行することによって実現されてもよい。
【0038】
ステップS101において、問題配信支援装置100は、配信条件を受け付ける。具体的には、問題配信支援装置100は、教員などのユーザのユーザ端末20から、配信対象の問題の対象授業、配信回収スケジュール、配信対象者、問題用紙画像の構成など、問題の配信に関連する何れかの情報を配信条件として取得してもよい。
【0039】
例えば、問題配信支援装置100は、各授業の授業内容を示す授業スケジュール情報に基づいて配信条件を取得してもよい。具体的には、問題配信支援装置100は、図9~13に示されるような質問回答形式のユーザインタフェース画面を提供する問題配信支援アプリを介して、ユーザ端末20から配信条件を取得してもよい。このような問題配信支援アプリは、ユーザ端末20に予めインストールされうる。あるいは、ユーザ端末20は、問題配信支援ウェブサイトにアクセスし、問題配信支援ウェブサイトによって提供される図示されるようなユーザインタフェース画面を操作してもよい。
【0040】
図9に示されるように、指導者Aがユーザ端末20上で問題配信支援アプリにログインすると、問題配信支援装置100はまず、“生成するテストの期間を選択してください。”というメッセージをユーザ端末20に表示し、ユーザに配信対象の問題に対応する授業が行われた日付を指定させる。図示された例では、ユーザは“本日の授業”と回答する。次に、問題配信支援装置100は、“テストの配信対象となるクラスを選択してください。”というメッセージをユーザ端末20に表示し、ユーザに配信対象のクラスを指定させる。図示された例では、ユーザは“小5 2組”と回答する。
【0041】
次に、図10に示されるように、問題配信支援装置100は、“生成するテストの科目を選択してください。”というメッセージをユーザ端末20に表示し、ユーザから“算数”が回答されると、“小5 2組”の授業スケジュール情報において2023年3月25日の“算数”の授業内容“三角形の面積(公式:高さが図形の内部)”を特定し、“本日の小5 2組の算数の内容は、三角形の面積(公式:高さが図形の内部)」になります。”というメッセージをユーザ端末20に表示する。
【0042】
ステップS102において、問題配信支援装置100は、配信条件に対応する問題を取得する。例えば、配信条件に基づいて特定された授業内容が“三角形の面積(公式:高さが図形の内部)”である場合、問題配信支援装置100は、当該授業内容に対応する問題を問題生成モデル40又は問題DB50から取得してもよい。例えば、問題生成モデル40から問題を取得する場合、問題配信支援装置100は、“三角形の面積(公式:高さが図形の内部)に関する問題は?”というテキストデータを問題生成モデル40に入力し、問題生成モデル40から図5Bに示されるような問題を取得してもよい。あるいは、問題DB50から問題を取得する場合、問題配信支援装置100は、問題DB50から“三角形の面積(公式:高さが図形の内部)”に関連付けて格納されている問題を抽出してもよい。
【0043】
ここで、問題配信支援装置100は、図10に示されるように、配信対象の問題用紙画像を生成するため、“生成するテストの問題数を指定してください。”及び“生成するテストのページ数を指定してください。”というメッセージをユーザ端末20に表示し、ユーザ端末20からそれぞれ“4”及び“1”という回答を取得する。
【0044】
このようにして、問題用紙画像の構成を示す配信条件を取得すると、問題配信支援装置100は、図11に示されるように、取得した配信条件に対応する問題用紙画像とその解答とを生成し、生成した問題用紙画像と解答とを確認のためユーザ端末20に送信し、ユーザによる確認結果を取得する。図示されるように、ユーザ端末20から“OK”というメッセージを取得すると、問題配信支援装置100は、生成した問題用紙画像と解答とがユーザによって承認されたと判断する。他方、ユーザ端末20から“やり直し”のメッセージを取得すると、問題配信支援装置100は、配信条件に対応する問題を再取得し、問題用紙画像と解答とを再生成してもよい。
【0045】
なお、上述した実施例では、各配信条件を一問一答形式でユーザ端末20に照会したが、本開示による配信条件の取得は、これに限定されるものでない。例えば、図12に示されるように、ユーザは“本日の小5 2組の算数の授業内容で、問題4つから成る1ページのテストを生成・配信してください。”というメッセージを問題配信支援アプリに入力し、問題配信支援装置100は、取得したメッセージに対応する問題用紙画像を生成してもよい。具体的には、問題配信支援装置100は、“本日の小5 2組の算数の授業内容で、問題4つから成る1ページのテストを生成・配信してください。”というメッセージから、“本日”、“小5 2組”、“算数”、“問題4”、“1ページ”などのキーワードを抽出し、抽出したキーワードから授業スケジュール情報における授業内容を特定し、特定した授業内容に対応する問題を取得してもよい。
【0046】
ステップS103において、問題配信支援装置100は、配信条件に従って問題を配信及び回収する。例えば、配信開始日時“2023年5月25日14:00”及び配信終了日時“2023年5月25日23:59”を示す配信回収スケジュールを配信条件としてユーザ端末20から受信すると、問題配信支援装置100は、図13に示されるように、“本日の算数の授業終了後(14:00)に、小5 2組の生徒にテストを自動配信します。また、本日の23:59にテストを自動回収します。”というメッセージをユーザ端末20に表示し、ユーザからの問題配信要求を受け付けたことをユーザ端末20に通知する。
【0047】
そして、配信開始日時が到来すると、問題配信支援装置100は、配信対象の問題用紙画像をリード・ライト許可にし、配信対象者のユーザアカウントに問題用紙画像をアップロードする。あるいは、問題配信支援装置100は、問題用紙画像を事前にサーバにアップロードしておき、配信開始日時が到来すると、配信対象の学習者のユーザアカウントに対して問題用紙画像のリード・ライト権限を与えるようにしてもよい。そして、問題配信支援装置100は、図13に示されるように、“テストを配信しました。小5 2組の生徒はテストに書き込み可能となります。各生徒の解答結果は下記から確認できます。”というメッセージと、解答結果へのリンク先とをユーザ端末20に表示してもよい。各学習者は、学習者端末30上で問題用紙画像を閲覧し、問題用紙画像に掲載されている各問題の解答を学習者端末30の問題配信支援アプリに入力してもよい。
【0048】
そして、配信終了日時が到来すると、問題配信支援装置100は、解答済みの問題用紙画像をライト(及びリード)不可にし、解答済みの問題用紙画像を回収する。また、問題配信支援装置100は、“テストを回収しました。小5 2組の生徒はテストに書き込み不可となります。各生徒の解答結果は下記から確認できます。”というメッセージと、解答結果へのリンク先とをユーザ端末20に表示してもよい。
【0049】
なお、問題は配信のみされ、回収されなくてもよい。すなわち、ユーザが問題の配信のみ指示し、回収は不要であると指示した場合、問題配信支援装置100は、配信条件に対応する問題を取得し、配信開始日時に取得した問題をリード・ライト許可にし、配信対象者にアップロードしてもよい。問題配信支援装置100は、問題用紙画像を事前にサーバにアップロードしておき、配信開始日時が到来すると、配信対象の学習者のユーザアカウントに対して問題用紙画像のリード・ライト権限を与えるようにしてもよい。
【0050】
上述した実施例によると、ユーザが指定した配信条件に従って問題を学習対象者の学習者端末30に自動的に配信及び回収することが可能になり、教員などのユーザは、問題配信支援装置100を利用して、配信条件に対応して問題配信及び回収作業を効率的に実現することが可能になる。
【0051】
以上、本開示の実施例について詳述したが、本開示は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本開示の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0052】
10 問題配信支援システム
20 ユーザ端末
30 学習者端末
40 問題生成モデル
50 問題データベース(DB)
100 問題配信支援装置
110 条件取得部
120 問題取得部
130 配信管理部
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