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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170031
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】実装装置及び実装方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/60 20060101AFI20241129BHJP
   H01L 21/52 20060101ALI20241129BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20241129BHJP
   G06T 7/70 20170101ALI20241129BHJP
   G06T 7/13 20170101ALI20241129BHJP
【FI】
H01L21/60 311T
H01L21/52 F
G06T7/00 610
G06T7/70 A
G06T7/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086949
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 貴優
【テーマコード(参考)】
5F044
5F047
5L096
【Fターム(参考)】
5F044KK01
5F044KK21
5F044PP17
5F044QQ09
5F047FA73
5F047FA79
5L096AA06
5L096BA03
5L096CA05
5L096CA24
5L096DA01
5L096EA05
5L096FA06
5L096FA32
5L096FA60
5L096FA62
5L096FA64
5L096FA68
5L096FA69
5L096GA51
5L096JA09
(57)【要約】
【課題】高精度な実装を実現することができる実装装置及び実装方法を提供する。
【解決手段】実施形態に係る実装装置1は、被接合物Maの上面に形成されたアライメントマーク80を含む領域を撮像した画像から、アライメントマーク80に対応した高輝度領域86H、及び、高輝度領域86Hの両側に位置する複数の低輝度領域86Lを含むROI82のx軸方向に沿った輝度プロファイルを取得するプロファイル取得部91と、輝度プロファイルに対して、変曲点及び曲率を有するシグモイド関数を含むフィッティング関数をフィッティングさせ、変曲点からアライメントマーク80のエッジ位置81L及びエッジ位置81Rを検出するフィッティング部92と、検出されたエッジ位置81L及びエッジ位置81Rに基づいて、アライメントマークの中心位置を算出する位置算出部と、中心位置を用いて被接合物Maに被接合物Mbを接合する接合部と、を備える。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被接合物に形成されたアライメントマークを含む領域を撮像した画像から、前記画像における一方向に沿って並んだ第1領域、第2領域及び第3領域を含む着目領域の前記一方向に沿った輝度プロファイルを取得するプロファイル取得部と、
前記輝度プロファイルに対して、変曲点及び曲率を有するシグモイド関数を含むフィッティング関数をフィッティングさせ、前記変曲点から前記アライメントマークのエッジ位置を検出するフィッティング部と、
検出された前記エッジ位置を用いて前記被接合物に他の被接合物を接合する接合部と、
を備え、
前記第2領域は、前記アライメントマークに対応し、
前記第1領域及び前記第3領域と、前記第2領域とは、輝度の高低差を有し、
前記フィッティング関数は、
であり、
μ及びμは、前記変曲点を示し、
及びaは、前記曲率を示し、
b及びcは、定数を示す、
実装装置。
【請求項2】
検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの中心位置を算出する位置算出部をさらに備えた、
請求項1に記載の実装装置。
【請求項3】
前記第2領域は、前記一方向及び前記一方向に交差する他方向に沿った辺を有する四角形状であり、
前記位置算出部は、前記一方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記一方向における第1中心位置を算出し、前記他方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記他方向における第2中心位置を算出する、
請求項2に記載の実装装置。
【請求項4】
前記プロファイル取得部は、前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差が所定値以下であること、及び、前記エッジ位置を検出するための計算時間が所定時間以下であること、の少なくともいずれかを満たす最大範囲の前記着目領域の前記輝度プロファイルを取得する、
請求項1に記載の実装装置。
【請求項5】
前記画像は、前記第2領域の周囲に、前記第1領域及び前記第3領域よりも高輝度もしくは低輝度の第4領域であって、別のマークに対応した前記第4領域を有し、
前記着目領域が前記第4領域を含む場合に、前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差は所定値よりも大きくなる、
請求項4に記載の実装装置。
【請求項6】
前記着目領域は、前記第1領域と一方の前記第2領域との間の前記アライメントマークのエッジを有する第1エッジ部分、及び、前記第1領域と他方の前記第2領域との間の前記エッジを有する第2エッジ部分を含み、
前記フィッティング関数は、前記第1エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第1シグモイド関数と、前記第2エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第2シグモイド関数と、を含む、
請求項1に記載の実装装置。
【請求項7】
前記被接合物を保持するボンディングヘッドと、
前記被接合物と接合させる他の被接合物を保持するボンディングステージと、
前記被接合物と前記他の被接合物との間に挿入され、前記被接合物及び前記他の被接合物を撮影する上下2視野光学系と、
をさらに備え、
前記被接合物の前記アライメントマークを第1アライメントマークとし、前記他の被接合物の前記アライメントマークを第2アライメントマークとした場合に、
前記上下2視野光学系は、前記第1アライメントマーク及び前記第2アライメントマークを撮像した画像を取得する1つのイメージセンサを有する、
請求項1に記載の実装装置。
【請求項8】
被接合物に形成されたアライメントマークを含む領域を撮像した画像から、前記画像における一方向に沿って並んだ第1領域、第2領域及び第3領域を含む着目領域の前記一方向に沿った輝度プロファイルを取得するステップと、
前記輝度プロファイルに対して、変曲点及び曲率を有するシグモイド関数を含むフィッティング関数をフィッティングさせ、前記変曲点から前記アライメントマークのエッジ位置を検出するステップと、
検出された前記エッジ位置を用いて、前記被接合物に他の被接合物を接合するステップと、
を備え、
前記第2領域は、前記アライメントマークに対応し、
前記第1領域及び前記第3領域と、前記第2領域とは、輝度の高低差を有し、
前記フィッティング関数は、
であり、
μ及びμは、前記変曲点を示し、
及びaは、前記曲率を示し、
b及びcは、定数を示す、
実装方法。
【請求項9】
検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの中心位置を算出するステップをさらに備えた、
請求項8に記載の実装方法。
【請求項10】
前記第2領域は、前記一方向及び前記一方向に交差する他方向に沿った辺を有する四角形状であり、
前記アライメントマークの中心位置を算出するステップにおいて、
前記一方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記一方向における第1中心位置を算出し、前記他方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記他方向における第2中心位置を算出する、
請求項9に記載の実装方法。
【請求項11】
前記輝度プロファイルを取得するステップにおいて、
前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差が所定値以下であること、及び、前記エッジ位置を検出するための計算時間が所定時間以下であること、の少なくともいずれかを満たす最大範囲の前記着目領域の前記輝度プロファイルを取得する、
請求項8に記載の実装方法。
【請求項12】
前記画像は、前記第2領域の周囲に、前記第1領域及び前記第3領域よりも高輝度もしくは低輝度の第4領域であって、別のマークに対応した前記第4領域を有し、
前記着目領域が前記第4領域を含む場合に、前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差は所定値よりも大きくなる、
請求項11に記載の実装方法。
【請求項13】
前記着目領域は、前記第1領域と一方の前記第2領域との間の前記アライメントマークのエッジを有する第1エッジ部分、及び、前記第1領域と他方の前記第2領域との間の前記エッジを有する第2エッジ部分を含み、
前記フィッティング関数は、前記第1エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第1シグモイド関数と、前記第2エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第2シグモイド関数と、を含む、
請求項8に記載の実装方法。
【請求項14】
前記被接合物をボンディングヘッドによって保持させるステップと、
前記被接合物と接合させる他の被接合物をボンディングステージによって保持させるステップと、
前記被接合物と前記他の被接合物との間に上下2視野光学系を挿入させるステップと、
前記被接合物の前記アライメントマークを第1アライメントマークとし、前記他の被接合物の前記アライメントマークを第2アライメントマークとした場合に、前記第1アライメントマーク及び前記第2アライメントマークを前記上下2視野光学系における1つのイメージセンサによって撮影した画像を取得させるステップと、
をさらに備えた、
請求項8に記載の実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、実装装置及び実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
低消費電力及び高駆動速度を達成するために、半導体デバイス(Device)の多層化が進んでいる。CoC(Chip on Chip)及びCoW(Chip on Wafer)といった半導体チップ(Chip)の積層工程、あるいは、半導体パッケージ(Package)を実装する工程であるチップボンディング(Chip Bonding)工程は、従来のワイヤーボンディング(Wire Bonding)を介した接点間連結方式から、フリップチップ(Flip Chip)、あるいは、シリコン貫通電極(TSV)による連結方式に変化している。既存のワイヤーボンディングを介した接点間連結方式は、数10μmのボンディング(Bonding)精度でも十分であった。しかしながら、バンプ(Bump)とパッド(Pad)との直接接触が行われるフリップチップは、数μmの精度を要求される。特に、シリコン貫通電極によるチップのボンディングにおいては、サブμmの精度を要求される。
【0003】
ボンディング工程において、上下2視野光学系を用いることにより、アライメントマーク(Alignment Mark)を認識する方法がある(例えば、特許文献3)。具体的には、ボンディングステージ(Bonding Stage)に保持された下側被接合物と、ボンディングヘッド(Bonding Head)に保持された上側被接合物との間に上下2視野光学系が挿入される。そして、上下2視野光学系は、下側被接合物の接合面上及び上側被接合物の接合面上にあるアライメントマークを認識する。上下2視野光学系は、上側を認識するためのカメラ(Camera)と下側を認識するためのカメラが一体となったものである。上下2視野光学系は、接合直前の下側被接合物と上側被接合物との隙間に横から侵入できるように、少なくとも水平面内に駆動軸を持つ。そして、認識結果を基に、被接合物の位置合わせを行い、接合を行う。
【0004】
アライメントマークの位置を検出するために、アライメントマークのエッジ位置を検出することが行われている。エッジ位置を検出する方法として、例えば、特許文献1のエッジ位置検出装置は、パターンのエッジを含む領域の輝度プロファイルを取得し、エッジを示す傾斜部に対して高次の近似式を当てはめてエッジ位置を検出する。
【0005】
また、特許文献2のエッジ位置検出装置は、基板上のパターン要素群を示す検査画像の輝度プロファイルを取得する。そして、エッジ位置検出装置は、交互に配置された4つの凹部と3つの凸部とを有する輝度プロファイルに対して、4つの凹部に対応する4つの釣鐘型関数と、3つの凸部に対応する3つの釣鐘型関数とを合成した左右対称なモデル関数を当てはめてエッジ位置を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5563942号公報
【特許文献2】特許第6355487号公報
【特許文献3】特許第5876000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、画像の輝度には、ダークショットノイズ、読み取りノイズ、フォトンショットノイズ、といったカメラノイズが含まれている。そのため、例えば、同一の対象物を異なるタイミングで撮影した画像群に対して、特許文献1や特許文献2によりエッジ位置を求めると、カメラノイズによる輝度のばらつきの影響から関数フィッティングの結果が画像間で変化する場合がある。この場合には、同一対象物でも画像群で異なるエッジ位置が検出される。したがって、高精度な位置検出を求められる場面において再現性の低下を招くことになり好ましくない。よって、高精度な実装を実現することが困難になる。
【0008】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、ボンディング工程における被接合物間の位置合わせを高精度に行うために、フィッティング関数によるアライメントマークのエッジ位置の検出の再現性を向上させる。これにより、高精度な実装を実現することができる実装装置及び実装方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態の実装装置は、被接合物に形成されたアライメントマークを含む領域を撮像した画像から、前記画像における一方向に沿って並んだ第1領域、第2領域及び第3領域を含む着目領域の前記一方向に沿った輝度プロファイルを取得するプロファイル取得部と、前記輝度プロファイルに対して、変曲点及び曲率を有するシグモイド関数を含むフィッティング関数をフィッティングさせ、前記変曲点から前記アライメントマークのエッジ位置を検出するフィッティング部と、検出された前記エッジ位置を用いて前記被接合物に他の被接合物を接合する接合部と、を備え、前記第2領域は、前記アライメントマークに対応し、前記第1領域及び前記第3領域と、前記第2領域とは、輝度の高低差を有し、
前記フィッティング関数は、
であり、μ及びμは、前記変曲点を示し、a及びaは、前記曲率を示し、b及びcは、定数を示す。
【0010】
上記実装装置では、検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの中心位置を算出する位置算出部をさらに備えてもよい。
【0011】
上記実装装置では、前記第2領域は、前記一方向及び前記一方向に交差する他方向に沿った辺を有する四角形状であり、前記位置算出部は、前記一方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記一方向における第1中心位置を算出し、前記他方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記他方向における第2中心位置を算出してもよい。
【0012】
上記実装装置では、前記プロファイル取得部は、前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差が所定値以下であること、及び、前記エッジ位置を検出するための計算時間が所定時間以下であること、の少なくともいずれかを満たす最大範囲の前記着目領域の前記輝度プロファイルを取得してもよい。
【0013】
上記実装装置では、前記画像は、前記第2領域の周囲に、前記第1領域及び前記第3領域よりも高輝度もしくは低輝度の第4領域であって、別のマークに対応した前記第4領域を有し、前記着目領域が前記第4領域を含む場合に、前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差は所定値よりも大きくてもよい。
【0014】
上記実装装置では、前記着目領域は、前記第1領域と一方の前記第2領域との間の前記アライメントマークのエッジを有する第1エッジ部分、及び、前記第1領域と他方の前記第2領域との間の前記エッジを有する第2エッジ部分を含み、前記フィッティング関数は、前記第1エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第1シグモイド関数と、前記第2エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第2シグモイド関数と、を含んでもよい。
【0015】
上記実装装置では、前記被接合物を保持するボンディングヘッドと、前記被接合物と接合させる他の被接合物を保持するボンディングステージと、前記被接合物と前記他の被接合物との間に挿入され、前記被接合物及び前記他の被接合物を撮影する上下2視野光学系と、をさらに備え、前記被接合物の前記アライメントマークを第1アライメントマークとし、前記他の被接合物の前記アライメントマークを第2アライメントマークとした場合に、前記上下2視野光学系は、前記第1アライメントマーク及び前記第2アライメントマークを撮像した画像を取得する1つのイメージセンサを有してもよい。
【0016】
一実施形態の実装方法は、被接合物に形成されたアライメントマークを含む領域を撮像した画像から、前記画像における一方向に沿って並んだ第1領域、第2領域及び第3領域を含む着目領域の前記一方向に沿った輝度プロファイルを取得するステップと、前記輝度プロファイルに対して、変曲点及び曲率を有するシグモイド関数を含むフィッティング関数をフィッティングさせ、前記変曲点から前記アライメントマークのエッジ位置を検出するステップと、検出された前記エッジ位置を用いて、前記被接合物に他の被接合物を接合するステップと、を備え、前記第2領域は、前記アライメントマークに対応し、前記第1領域及び前記第3領域と、前記第2領域とは、輝度の高低差を有し、
前記フィッティング関数は
であり、μ及びμは、前記変曲点を示し、a及びaは、前記曲率を示し、b及びcは、定数を示す。
【0017】
上記実装方法では、検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの中心位置を算出するステップをさらに備えてもよい。
【0018】
上記実装方法では、前記第2領域は、前記一方向及び前記一方向に交差する他方向に沿った辺を有する四角形状であり、前記アライメントマークの中心位置を算出するステップにおいて、前記一方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記一方向における第1中心位置を算出し、前記他方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記他方向における第2中心位置を算出してもよい。
【0019】
上記実装方法では、前記輝度プロファイルを取得するステップにおいて、前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差が所定値以下であること、及び、前記エッジ位置を検出するための計算時間が所定時間以下であること、の少なくともいずれかを満たす最大範囲の前記着目領域の前記輝度プロファイルを取得してもよい。
【0020】
上記実装方法では、前記画像は、前記第2領域の周囲に、前記第1領域及び前記第3領域よりも高輝度もしくは低輝度の第4領域であって、別のマークに対応した前記第4領域を有し、前記着目領域が前記第4領域を含む場合に、前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差は所定値よりも大きくてもよい。
【0021】
上記実装方法では、前記着目領域は、前記第1領域と一方の前記第2領域との間の前記アライメントマークのエッジを有する第1エッジ部分、及び、前記第1領域と他方の前記第2領域との間の前記エッジを有する第2エッジ部分を含み、前記フィッティング関数は、前記第1エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第1シグモイド関数と、前記第2エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第2シグモイド関数と、を含んでもよい。
【0022】
上記実装方法では、前記被接合物をボンディングヘッドによって保持させるステップと、前記被接合物と接合させる他の被接合物をボンディングステージによって保持させるステップと、前記被接合物と前記他の被接合物との間に上下2視野光学系を挿入させるステップと、前記被接合物の前記アライメントマークを第1アライメントマークとし、前記他の被接合物の前記アライメントマークを第2アライメントマークとした場合に、前記第1アライメントマーク及び前記第2アライメントマークを前記上下2視野光学系における1つのイメージセンサによって撮影した画像を取得させるステップと、をさらに備えてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本開示により、高精度な実装を実現することができる実装装置及び実装方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】参照例1に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、アライメントマークを含む画像のROIを例示した図である。
図2】参照例1に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、アライメントマークを含む画像のROI、輝度勾配の強度が高い部分、及び、輝度勾配の強度を例示した図である。
図3】参照例1に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、ROIの輝度勾配の強度を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI上の位置を示し、縦軸は輝度勾配の強度を示す。
図4】参照例1に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、ROIの輝度勾配の強度を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI上の位置を示し、縦軸は輝度勾配の強度を示す。
図5】参照例1に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、ROIの輝度勾配の強度を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI上の位置を示し、縦軸は輝度勾配の強度を示す。
図6】参照例1に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、ROIの輝度勾配の強度を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI上の位置を示し、縦軸は輝度勾配の強度を示す。
図7】参照例2に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、アライメントマークを含む画像のROIを例示した図である。
図8】参照例2に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、輝度プロファイルを例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI上の位置を示し、縦軸は輝度の強度を示す。
図9】参照例2に係るアライメントマークのROIのずれを例示した図である。
図10】参照例3に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、アライメントマーク、及び、輝度勾配の強度を例示した図である。
図11】参照例3に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、ROIの輝度勾配の強度を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROIの位置を示し、縦軸は輝度勾配の強度を示す。
図12】参照例4に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法において、ROIの輝度プロファイルを例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI上の位置を示し、縦軸は輝度の強度を示す。
図13】実施形態1に係る実装装置を例示した構成図である。
図14】実施形態1に係る実装装置において、上下2視野光学系の光学部を例示した構成図である。
図15】実施形態1に係る実装装置において、イメージセンサが撮像したアライメントマークを例示した図である。
図16】実施形態1に係る実装装置において、処理装置を例示したブロック図である。
図17】実施形態1に係る実装装置において、被接合物に形成されたアライメントマークを含む領域を撮像した画像を例示した図である。
図18】実施形態1に係る実装装置において、輝度プロファイル及びフィッティング関数を例示したグラフであり、横軸は、x軸方向のROI上の位置を示し、縦軸は、輝度の強度を示す。
図19】実施形態1に係る実装装置において、フィッティング関数を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI上の位置を示し、縦軸は輝度の強度を示す。
図20】実施形態1に係る実装装置において、フィッティング関数の係数に依存した曲率を例示した図である。
図21】実施形態1に係る実装装置1において、検出されたエッジ位置を例示した図である。
図22】実施形態1に係る実装装置1において、位置算出部が算出した中心位置を例示した図である。
図23】実施形態1に係る実装装置を用いた実装方法を例示したフローチャート図である。
図24】実施形態1に係るアライメントマークの中心位置の検出方法を例示したフローチャート図である。
図25】実施形態1に係る実装方法において、プロファイル取得部が切り出したROIを例示した図である。
図26】実施形態1に係る実装方法において、ROIの輝度を平均化したデータを例示した図である。
図27】実施形態1に係る実装方法において、ROIのサイズを変化させた時の再現性を例示したグラフであり、横軸はx軸方向におけるアライメントマークの長さに対するROIの長さの割合を示し、縦軸は再現性を示す。
図28】実施形態1に係る実装方法において、ROIのサイズが大きくなって精度が低下する場合を例示したグラフであり、横軸はx軸方向におけるアライメントマークの長さに対するROIの長さの割合を示し、縦軸は誤差を示す。
図29】実施形態1に係る実装方法において、ROIのサイズと算出時間との関係を例示したグラフであり、横軸はx軸方向におけるアライメントマークの長さに対するROIの長さの割合を示し、縦軸は算出時間を示す。
図30】実施形態1に係る実装装置において、GUIを例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0026】
(実施形態の概要)
本実施形態の実装装置は、一例として、ボンディング工程における被接合物間の位置合わせを高精度に行うために、アライメントマークのエッジ位置を、フィッティング関数を用いたフィッティングにより検出する。具体的には、実装装置は、アライメントマーク及びその近傍を含む画像から、着目領域(Region of Interest、以下、ROIと呼ぶ。)の輝度プロファイルを取得する。そして、実装装置は、輝度プロファイルに、所定のフィッティング関数をフィッティングさせる。これにより、実装装置は、アライメントマークのエッジ位置を検出する。そして、実装装置は、検出したエッジ位置に基づいて、被接合物を接合する。
【0027】
ROI内の輝度プロファイルに対して、フィッティング関数をフィッティングすることにより、エッジ位置を求める方法には、いくつかの手法がある。一方、撮像した画像には様々なノイズが含まれているため、輝度プロファイルにおける各輝度は、ばらつきを有している。このばらつきが原因で、たとえ同じ対象物を撮影した画像でも異なる時間に撮影された画像間では異なるエッジ位置が検出される。これにより、再現性が低下する。本実施形態では、このようなばらつきを抑えるため、大数の法則の考えに準じ、フィッティング対象のROIのサイズを大きくしている。
【0028】
本実施形態の実装装置が用いるエッジ位置の検出方法をより明確にするために、まず、参照例に係るエッジ位置の検出方法を説明する。その後、参照例と対比させながら、本実施形態の実装装置及びエッジ位置の検出方法を説明する。なお、参照例に係るエッジ位置の検出方法も本実施形態の技術思想に含まれる。また、本実施形態の実装装置は、参照例に係るエッジ位置の検出方法を用いて被接合物を実装することを除外しない。
【0029】
(参照例1)
参照例1に係るアライメントマークのエッジ位置の検出方法を説明する。図1は、参照例1に係るアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法において、アライメントマーク80を含む画像のROI82を例示した図である。図1に示すように、参照例1のアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法は、アライメントマーク80を撮像した画像を用いている。アライメントマーク80は、被接合物Maの所定面に形成されている。所定面は、アライメントマーク80が形成される面であれば、例えば、被接合物Maの接合面でもよいし、多層構造における界面でもよい。
【0030】
画像におけるアライメントマーク80に対応した部分は、高輝度領域86Hとなっている。一方、画像における被接合物Maのアライメントマーク80でない部分は、低輝度領域86Lとなっている。低輝度領域86Lは、高輝度領域86Hよりも低い輝度を有する。高輝度領域86Hは、低輝度領域86Lよりも高い輝度を有する。なお、アライメントマーク80とその周囲との輝度の高低差は、反射率の違いから生み出される。そのため、アライメントマーク80を照明する照明光の波長によっては、アライメントマーク80に対応した部分が低輝度領域となり、その周辺が高輝度領域となる場合もある。また、ボンディングヘッドやボンディングステージ側から透過光を照射することで透過画像を観察する場合も、アライメントマーク80に対応した部分が低輝度領域となり、その周辺が高輝度領域となる。そこで、画像における一方向に沿って並んだ輝度の高低差を有する領域を、第1領域、第2領域及び第3領域と呼ぶ。アライメントマーク80に対応した部分は、第1領域である。アライメントマーク80の周囲に位置するアライメントマーク80でない部分は、第1領域及び第3領域である。第1領域及び第3領域は、一方向において第2領域の両側に位置する。これにより、第1領域、第2領域及び第3領域を区別する。以下では、第2領域を高輝度領域とし、第1領域及び第3領域を低輝度領域として説明する。もちろん、上述したように、第2領域を低輝度領域とし、第1領域及び第3領域を高輝度領域とすることを排除しない。
【0031】
ROI82は、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80を部分的に含む。具体的には、ROI82は、アライメントマーク80の一方の辺部83及び辺部83に隣接した周辺領域84を含む。周辺領域84は、被接合物Maのアライメントマーク80が配置されていない部分である。
【0032】
ここで、アライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法を説明する便宜のため、xyz直交座標軸系を導入する。アライメントマーク80が形成された所定面をxy面とする。アライメントマーク80が形成された所定面に直交する方向をz軸方向とする。例えば、アライメントマーク80は、x軸方向及びy軸方向に沿った辺を有する矩形状としてもよい。
【0033】
図2は、参照例1に係るアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法において、アライメントマーク80を含む画像のROI82、輝度勾配の強度が高い部分85、及び、輝度勾配の強度を例示した図である。図2に示すように、参照例1に係るアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法は、画像のROI82の部分から、ROI82における輝度勾配の強度を算出する。例えば、輝度勾配の強度は、ソーベルフィルタ(Sobel Filter)によって算出されてもよい。輝度勾配の強度が高い部分85は、周辺領域84と辺部83との間に位置している。つまり、輝度勾配が高い部分85は、アライメントマーク80のエッジ位置81を含む。
【0034】
次に、画像におけるx軸方向に沿った輝度プロファイルを取得する。輝度プロファイルは、例えば、x軸方向に沿って、強度I1、強度I2及び強度I3を示している。強度I2は、輝度勾配の強度が高い部分85におけるピークを示す画素の強度である。強度I1及び強度I3は、ピークを挟んで隣り合う2つの画素の強度である。
【0035】
次に、強度I1、強度I2及び強度I3を含む輝度プロファイルに、2次関数をフィッティングさせる。すなわち、輝度勾配の強度がピークの画素とその周囲の画素の強度を含む輝度プロファイルに対して、2次関数を当てはめる。フィッティングさせた2次関数の頂点をエッジ位置81として検出する。
【0036】
参照例1の方法は、画像の鮮鋭度が低く、輝度勾配の強度のプロファイルがなだらかな場合には、ノイズの影響でエッジ位置81がばらつきやすい。図3~6は、参照例1に係るアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法において、ROI82の輝度勾配の強度を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI82上の位置を示し、縦軸は輝度勾配の強度を示す。
【0037】
例えば、図3に示すように、輝度勾配の強度が急峻なプロファイルにおいて、図4に示すように、ROI82上の位置x=4の輝度勾配の強度が5ポイント高くなると、アライメントマーク80のエッジ位置81は、x=4.92からx=4.91に0.01ずれることになる。しかしながら、図5に示すように、輝度勾配の強度がなだらかなプロファイルにおいて、図6に示すように、ROI82上の位置x=4の輝度勾配の強度が5ポイント高くなると、アライメントマーク80のエッジ位置81は、x=4.90からx=4.65に0.25ずれることになる。このように、参照例1の方法は、画素における輝度勾配の強度変化によるエッジ位置81の変化量が大きい。
【0038】
(参照例2)
次に、参照例2に係るアライメントマーク80のエッジ位置81を検出する方法を説明する。図7は、参照例2に係るアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法において、アライメントマーク80を含む画像のROI82を例示した図である。図8は、参照例2に係るアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法において、輝度プロファイルを例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI82上の位置を示し、縦軸は輝度の強度を示す。図9は、参照例2に係るアライメントマーク80のROI82のずれを例示した図である。
【0039】
図7に示すように、参照例2の方法は、ROI82内における閾値以上の輝度の画素を用いた重心計算を行う。具体的には、下記の(1)式を用いて輝度の重みづけによる重心位置を算出する。これにより、参照例2の方法は、算出する対象画素を増やすことによって、再現性(Repeatability)を向上させることができる。
【0040】
【数1】
【0041】
図8に示すように、参照例2の方法において、閾値以上の画素を含む明部のみを用いて重心位置を算出した場合には、閾値以上の画素のみしか計算に利用されない。また、閾値を設けず、ROI82内の画素全てを用いる場合は、図9に示すように、ROI82の位置が1画素でもずれることによって、算出する対象画素が異なるようになる。これによって、エッジ位置81の結果が大きくばらつく。また、ROI82は、アライメントマーク80を粗認識して位置を設定する場合がある。さらに、画像のエッジ位置81は、通常、ぼけている。このため、テンプレートマッチ(Template Matching)で1画素もずれない結果を得ることは困難である。
【0042】
(参照例3)
次に、参照例3に係るアライメントマーク80のエッジ位置81を検出する方法を説明する。図10は、参照例3に係るアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法において、アライメントマーク80、及び、輝度勾配の強度を例示した図である。図11は、参照例3に係るアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法において、ROI82の輝度勾配の強度を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI82の位置を示し、縦軸は輝度勾配の強度を示す。
【0043】
図10に示すように、参照例3の方法は、辺部83及び周辺領域84を含むROI82における輝度勾配の強度のプロファイルに対して、ガウシアン(Gaussian)関数等の所定の関数をフィッティングさせる。これにより、参照例3の方法は、アライメントマーク80のエッジ位置81を検出する。しかしながら、図11に示すように、参照例3の方法において、暗部の輝度勾配の強度と明部の輝度勾配の強度とがやや異なる。すなわち、高輝度領域86Hと低輝度領域86Lとの間のノイズ量に差がある。このため、対称性のある関数をフィッティングさせる場合に精度が低下する。高輝度領域86Hと低輝度領域86Lとの間のノイズ量の差は、以下の(2)式で表されるフィッティングエラー(Fitting Error)におけるフォトンショットノイズ(Photon Shot Noise)によるものと考えられる。
【0044】
【数2】
【0045】
ルートの中の第1項は、暗部のノイズ(Dark Shot Noise)である。第2項は、読み込みノイズ(Read Noise)である。第3項は、以下の(3)式で示されるフォトンショットノイズである。ここで、QEは、量子効率(画像内一定)を示し、Nは、光量子束密度(暗<明)を示し、tは、露光時間(画像内一定)を示す。
【0046】
【数3】
【0047】
このように、参照例3の方法は、高輝度領域86H及び低輝度領域86Lにおける平坦部に高低差を有しており、ガウシアン関数のフィッティングエラーが増加する。
【0048】
(参照例4)
次に、参照例4に係るアライメントマーク80のエッジ位置81を検出する方法を説明する。図12は、参照例4に係るアライメントマーク80のエッジ位置81の検出方法において、ROI82の輝度プロファイルを例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI82上の位置を示し、縦軸は輝度の強度を示す。図12において、x軸方向におけるROI82上の位置は、x軸に沿った画素(ピクセル)の番号を示してもよい。例えば、x軸上の100番目の位置がエッジ位置81を示す。100番目よりも-x軸方向側の位置は、周辺領域84の位置を示し、100番目よりも+x軸方向側の位置は、アライメントマーク80の辺部83の位置を示す。
【0049】
図12に示すように、参照例4の方法は、辺部83及び周辺領域84を含むROI82における輝度プロファイルに対して、以下の(4)式に示すようなシグモイド(Sigmoid)関数をフィッティングさせてエッジ位置81を求める。
【0050】
【数4】
【0051】
しかしながら、輝度プロファイルに含まれるノイズの影響により、辺部83の平坦部においても、輝度は、フラットではない。したがって、辺部83のパターンの平坦部に対してフィッティング関数をフィッティングする際に、ばらつきが生じる場合がある。また、アライメントマーク80のボケ量が大きかったり、アライメントマーク80が小さかったりする場合に、十分な画素数の輝度プロファイルを取得できず精度が低下する。
【0052】
(実施形態1)
次に、実施形態1に係る実装装置及びアライメントマーク80のエッジ位置81を検出する方法を説明する。本実施形態の方法は、以下の(5)式に示すようなシグモイド曲線を含むフィッティング関数を、輝度プロファイルに対してフィッティングする。
【0053】
【数5】
【0054】
本実施形態のエッジ位置81の検出方法は、フィッティングする際のパラメータを最適化することで、エッジ位置81の検出再現性を向上させる。具体的には、シグモイド曲線の平坦部を含む高輝度領域86H及び低輝度領域86Lに位置する非エッジ部の画素を、フィッティング関数と輝度プロファイルの形状とが逸脱しない範囲で拡げる。このとき、エッジ位置81を検出するための計算時間が許容される範囲内において、最大限のROI82の範囲を含むようにする。これにより、アライメントマーク80のエッジ位置81を検出する際の画素個々のばらつきを抑制することができる。
【0055】
まず、実施形態1に係る実装装置を説明する。本実施形態の実装装置は、上下2視野光学系を用いて、上側及び下側の被接合物の位置合わせを行う。そして、当該実装装置は、上側の被接合物を下側の被接合物に実装する。具体的には、例えば、実装装置は、アライメントマーク80のエッジ位置81を検出することにより、アライメントマーク80の中心位置を検出する。そして、実装装置は、これらのアライメントマーク80のエッジ位置81及び中心位置等の検出結果から被接合物Maの位置合わせ及び接合を行う。
【0056】
図13は、実施形態1に係る実装装置1を例示した構成図である。図13に示すように、実装装置1は、ボンディングヘッド10、ボンディングステージ20、上下2視野光学系30、及び、処理装置90を備えている。処理装置90以外の実装装置1の各構成は、ベースフレーム(Base Frame)70に配置されてもよい。なお、処理装置90も、ベースフレーム70に配置されてもよい。
【0057】
ベースフレーム70は、実装装置1の基準構造である。ベースフレーム70は、例えば、基台71、上枠72及び側枠73を有する直方体状である。側枠73は、基台71上に上枠72を支持する。なお、ベースフレーム70は、実装装置1の各構成を配置させることができれば、他の形状でもよい。
【0058】
ここで、実装装置1の説明の便宜のために、XYZ直交座標軸系を導入する。例えば、基台71の上面に直交する方向をZ軸方向とし、基台71の上面に平行な面内における直交する2方向を、X軸方向及びY軸方向とする。+Z軸方向を、上方とし、-Z軸方向を下方とする。なお、上方及び下方は、実装装置1の説明の便宜上のものであり、実際に実装装置1を使用する際に配置される方向を限定するものではない。前述のアライメントマーク80が配置された被接合物Maの所定面をxy平面としたxyz直交座標軸系は、被接合物Maの所定面が基台71の上面に平行な場合に一致する。以下で、実装装置1の各構成を説明する。
【0059】
<ボンディングヘッド>
ボンディングヘッド10は、被接合物Mbを保持する。被接合物Mbは、被接合物Ma上に接合される部材である。被接合物Mbは、例えば、ダイ等の部材である。なお、被接合物Mbは、ダイに限らず、ウェハ、チップ、インターポーザ等の部材でもよい。ボンディングヘッド10は、ヘッド11及び駆動機構12を有している。
【0060】
ヘッド11は、被接合物Mbを保持する。例えば、ヘッド11は、被接合物Mbを吸着把持してもよい。駆動機構12は、上枠72に固定されている。駆動機構12は、ヘッド11を、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に平行移動させる。それとともに、駆動機構12は、ヘッド11を、X軸、Y軸及びZ軸の周りで回転する回転軸により回転移動させてもよい。このように、ボンディングヘッド10は、ボンディングツール(Bonding Tool)として機能してもよい。
【0061】
具体的には、駆動機構12は、ボンディングツールの機能として、X軸、Y軸及びZ軸の各軸方向にヘッド11を平行移動させる平行移動軸とともに、各軸の周りにヘッド11を回転させる回転軸Tx、Ty及びTzを有してもよい。これにより、ボンディングヘッド10は、上側の被接合物Mb及び下側の被接合物Maの相対位置及び平行度を調整する。また、ボンディングヘッド10は、被接合物Мaと被接合物Mbとを接合させることができる。
【0062】
<ボンディングステージ>
ボンディングステージ20は、被接合物Maを保持する。被接合物Maは、被接合物Mbと接合させる部材である。被接合物Maは、例えば、ウェハ(Wafer)等の部材である。なお、被接合物Maは、ウェハに限らず、チップ(Chip)、ダイ(Die)、インターポーザ(Interposer)等の部材でもよい。被接合物Maは、積層体を構成する上で、最下層となる部材でもよい。ボンディングステージ20は、ステージ21及び駆動機構22を有している。
【0063】
ステージ21は、被接合物Maを保持する。例えば、ステージ21は、被接合物Maを吸着してもよい。駆動機構22は、基台71に固定されている。駆動機構22は、ステージ21をX軸方向及びY軸方向に平行移動させる。これにより、ボンディングステージ20は、被接合物MaをX軸方向及びY軸方向に移動させることができる。なお、駆動機構22は、ステージ21をZ軸方向に平行移動させてもよいし、X軸、Y軸及びZ軸の周りで回転する回転軸により回転移動させてもよい。
【0064】
ボンディングステージ20は、ボンディングヘッド10の代わりに、または、ボンディングヘッド10に加えて、ボンディングツールとして、X軸、Y軸及びZ軸の各軸方向にステージ21を平行移動させる平行移動軸とともに、各軸の周りにステージ21を回転させる回転軸Tx、Ty及びTzを有してもよい。これにより、ボンディングステージ20は、上側の被接合物Mb及び下側の被接合物Maの相対位置及び平行度を調整することができる。また、ボンディングステージ20は、被接合物Мaと被接合物Mbとを接合させることができる。
【0065】
したがって、ボンディングヘッド10及びボンディングステージ20の少なくともいずれかは、被接合物Maに被接合物Mbを接合する接合部として機能する。つまり、実装装置1は、接合部を備える。接合部は、ボンディングヘッド10及びボンディングステージ20の少なくともいずれかを含む。
【0066】
<上下2視野光学系>
上下2視野光学系30は、被接合物Maと被接合物Mbとの間に挿入され、被接合物Ma及び被接合物Mbを撮影する。例えば、上下2視野光学系30は、被接合物Ma及び被接合物Mbを同時に撮影してもよい。なお、上下2視野光学系30は、上側の被接合物Mbと下側の被接合物Maとの間に挿入され、上側の被接合物Mb及び下側の被接合物Maを撮影することに限定されず、例えば、左側の被接合物Maと右側の被接合物Mbとの間に挿入され、左側の被接合物Ma及び右側の被接合物Mbを撮影してもよい。つまり、上下2視野光学系30は、上下だけでなく、左右等、反対方向の2方向を撮影してもよい。また、上下2視野光学系30は、左右等、反対方向の2方向を同時に撮影してもよい。このような意味では、上下2視野光学系30を単に2視野光学系と呼んでもよい。
【0067】
上下2視野光学系30は、光学部31及び駆動機構32を有している。駆動機構32は、ベースフレーム70に固定されている。駆動機構32は、例えば、上枠72に固定されている。駆動機構32は、X軸、Y軸及びZ軸の各軸方向に光学部31を平行移動させる。なお、駆動機構32は、光学部31を、X軸、Y軸及びZ軸の周りで回転する回転軸により回転移動させてもよい。駆動機構32は、光学部31を複数のアライメントマーク80間で移動させる。また、駆動機構32は、光学部31のフォーカス(Focus)調整のために光学部31をZ軸方向に移動させる。なお、駆動機構32は、上下2視野光学系30の傾斜を調整してもよい。
【0068】
<上下2視野光学系の光学部>
図14は、実施形態1に係る実装装置1において、上下2視野光学系30の光学部31を例示した構成図である。図14に示すように、上下2視野光学系30の光学部31は、複数の光学部材、照明、及び、カメラ等のイメージセンサ(Image Sensor)35を有している。複数の光学部材は、例えば、対物レンズ(Objective Lens)33a、対物レンズ33b、結像レンズ(Tube Lens)34a及び結像レンズ34b等を含んでいる。上側の被接合物Mbの像は、対物レンズ33b及び結像レンズ34bを介してイメージセンサ35上に結像される。下側の被接合物Maの像は、対物レンズ33a及び結像レンズ34aを介してイメージセンサ35上に結像される。
【0069】
例えば、イメージセンサ35は、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80及び被接合物Mbに形成されたアライメントマーク80aを同時に撮像した画像を取得してもよい。複数の光学部材は、各アライメントマークの像をイメージセンサ35に結像させる。よって、被接合物Maのアライメントマーク80を第1アライメントマークとし、他の被接合物Mbのアライメントマーク80bを第2アライメントマークとした場合に、上下2視野光学系30は、第1アライメントマーク及び第2アライメントマークを撮像した画像を取得する1つのイメージセンサを有する。なお、他の構成として、上側の被接合物Mbをイメージセンサ35上に結像する構成と、下側の被接合物Maをイメージセンサ35上に結像する構成とを、共通の対物レンズ及び共通の結像レンズで構成してもよい。
【0070】
図14では、被接合物Ma及びMbは、両方とも左方にあるように示されているが、実際には、図13に示すように、被接合物Ma及びMbは、光学部31を挟んで対向するように配置されている。そのため、図14では、いくつかの光学部材は省略されている。例えば、図14では、上下2視野光学系30の説明のために、光路の折り曲げを最低限にして表現しているが、実際には、コンパクト(Compact)な筐体に組込むために、適宜平面ミラーで折り曲げてもよい。光学部31は、複数の光学部材を固定する筐体、並びに、アライメントマーク80及び80aを照明する照明等をさらに含んでもよい。
【0071】
<アライメントマーク>
図15は、実施形態1に係る実装装置1において、イメージセンサ35が撮像したアライメントマーク80を例示した図である。図15に示すように、例えば、イメージセンサ35は、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80及び被接合物Mbに形成されたアライメントマーク80aを撮像した画像を取得する。複数の光学部材は、各アライメントマーク80及び80aの像をイメージセンサ35に結像させる。なお、他の構成としては、前述したように、上側の被接合物Mbをイメージセンサ35上に結像する構成と、下側の被接合物Maをイメージセンサ35上に結像する構成とを、共通の対物レンズ及び共通の結像レンズで構成してもよい。
【0072】
被接合物Ma及びMbには、上下で対になるアライメントマーク80及び80aが形成されている。被接合物Ma及びMbが視野に対して大きい場合は、被接合物Ma及びMbの複数個所に移動して、各所で対のアライメントマーク80及び80aを認識する。1組以上の位置のアライメントマーク80及び80aの位置ずれを最小にするように、ボンディングツールとして機能するボンディングヘッド10及びボンディングステージ20の少なくともいずれかは、イメージセンサ35に取得された画像に基づいて、上側の被接合物Mb及び下側の被接合物Maの相対位置、平行度の少なくともいずれかを調整し、被接合物Maと被接合物Mbとを接合させる。
【0073】
アライメントマーク80及び80aを撮像した画像は、別のマーク87に対応する部分を含んでもよい。別のマーク87に対応する部分は、例えば、被接合物Ma及びMbに形成された他のアライメントマーク、回路パターン等を含む。
【0074】
<処理装置>
図16は、実施形態1に係る実装装置1において、処理装置90を例示したブロック図である。図16に示すように、処理装置90は、プロファイル取得部91、フィッティング部92及び位置算出部93を備えている。処理装置90は、マイクロコンピュータ、パーソナルコンピュータ及びサーバ等の情報処理装置でもよい。処理装置90は、プロセッサPRC、メモリMMR、記憶装置STR及びユーザインターフェースUIをさらに備えてもよい。
【0075】
記憶装置STRは、処理装置90の各構成が実行する処理をプログラムにして記憶してもよい。また、プロセッサPRCは、記憶装置STRからプログラムをメモリMMRへ読み込ませ、当該プログラムを実行してもよい。これにより、プロセッサPRCは、プロファイル取得部91、フィッティング部92及び位置算出部93等の処理装置90における各構成の機能を実現する。ユーザインターフェースUIは、キーボード、マウス、撮像装置等の入力装置、及び、ディスプレイ、プリンター、スピーカ等の出力装置を含んでもよい。
【0076】
処理装置90が有する各構成は、それぞれが専用のハードウェアで実現されてもよい。また、各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(Circuitry)、プロセッサPRC等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサPRCとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-programmable Gate Array)、量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)等を用いることができる。
【0077】
また、処理装置90の各構成要素の一部または全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等により、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、処理装置90の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0078】
図17は、実施形態1に係る実装装置1において、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80を含む領域を撮像した画像を例示した図である。図17に示すように、プロファイル取得部91は、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80を含む領域を撮像した画像から、高輝度領域86H及び複数の低輝度領域86Lを含むROI82を取得する。高輝度領域86Hは、画像におけるアライメントマーク80に対応した部分である。複数の低輝度領域86Lは、x軸方向においてアライメントマーク80の両側に位置する部分である。複数の低輝度領域86Lは、例えば、被接合物Maのアライメントマークではない部分である。低輝度領域86Lは、高輝度領域86Hよりも低輝度である。複数の低輝度領域86Lは、x軸方向において両側から高輝度領域86Hを挟んでいる。なお、x軸方向は、y軸方向に置き換えてもよい。以下の説明でも、x軸方向は、y軸方向に置き換えてもよい場合がある。エッジ位置81Lは、高輝度領域86Hと一方の低輝度領域86Lとの間に位置し、エッジ位置81Rは、高輝度領域86Hと他方の低輝度領域86Lとの間に位置している。なお、言い換えれば、プロファイル取得部91は、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80を含む領域を撮像した画像から、画像における一方向に沿って並んだ第1領域、第2領域及び第3領域を含むROI82の一方向に沿った輝度プロファイルを取得する。第2領域は、アライメントマーク80に対応する。第1領域及び第3領域と、第2領域とは、輝度の高低差を有している。
【0079】
図18は、実施形態1に係る実装装置1において、輝度プロファイル及びフィッティング関数を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI82上の位置を示し、縦軸は輝度の強度を示す。図18に示すように、プロファイル取得部91は、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80を含む領域を撮像した画像から、ROI82のx軸方向に沿った輝度プロファイルを取得する。
【0080】
フィッティング部92は、輝度プロファイルに対して、変曲点及び曲率を有するシグモイド関数を含むフィッティング関数でフィッティングさせる。そして、フィッティング部92は、変曲点をアライメントマーク80のエッジ位置81Lとエッジ位置81Rとする。ここで、フィッティング関数は、上述した(5)式である。
【0081】
図19は、実施形態1に係る実装装置1において、フィッティング関数を例示したグラフであり、横軸はx軸方向のROI82上の位置を示し、縦軸は輝度の強度を示す。図20は、実施形態1に係る実装装置1において、フィッティング関数の係数に依存した曲率を例示した図である。図19及び図20に示すように、μ及びμは、変曲点を示し、a及びaは、曲率及び正負を示し、b及びcは、定数を示す。なお、上式のexp()の分母の曲率の文字を、明細書中においてフォントの都合上a及びaと示す。
【0082】
及びaが正の場合には、フィッティング関数は増加する。a及びaが負の場合には、フィッティング関数は減少する。a及びaの絶対値が大きくなるほど、低輝度領域86Lと高輝度領域86Hとの段差はなだらかになる。a及びaの絶対値が小さいほど、低輝度領域86Lと高輝度領域86Hとの段差は急峻になる。
【0083】
ROI82は、高輝度領域86Hと一方の低輝度領域86Lとの間のアライメントマーク80のエッジを有する第1エッジ部分、及び、高輝度領域86Hと他方の低輝度領域86Lとの間のエッジを有する第2エッジ部分を含む。フィッティング関数は、第1エッジ部分の変曲点μ及び曲率aを有する第1シグモイド関数と、第2エッジ部分の変曲点μ及び曲率aを有する第2シグモイド関数と、を含む。
【0084】
フィッティング部92は、輝度プロファイルの各点の強度と、フィッティング関数の値との誤差が最小となるように、μ、μ、a、a、b及びcを推定する。これらの初期値は、以下の値を用いる。すなわち、μは、輝度プロファイルにソーベルフィルタをかけた出力値が最大となる位置を初期値に用いる。μは、輝度プロファイルにソーベルフィルタをかけた出力値が最小となる位置を初期値に用いる。a、a、b及びcは、事前に撮影した画像の結果を初期値に用いる。推定方法は、ダウンヒルシンプレックス法を用いているが、限定要素はない。
【0085】
図21は、実施形態1に係る実装装置1において、検出されたエッジ位置81を例示した図である。図21に示すように、アライメントマーク80のエッジ位置81Lは、x軸方向におけるμ とし、エッジ位置81Rは、x軸方向におけるμ とする。同様の処理をY軸方向にも行う。すなわち、アライメントマーク80のy軸方向における2つのエッジ位置81は、y軸方向におけるμ 及びμ から算出される。
【0086】
図22は、実施形態1に係る実装装置1において、位置算出部93が算出した中心位置を例示した図である。図22に示すように、位置算出部93は、検出されたエッジ位置81L及びエッジ位置81Rに基づいて、アライメントマーク80の中心位置を算出する。例えば、位置算出部93は、以下の(6)式から、アライメントマーク80のx軸方向における中心位置を算出する。また、位置算出部93は、以下の(7)式からアライメントマーク80のy軸方向における中心位置を算出する。具体的には、一例として、アライメントマーク80に対応した高輝度領域86Hは、一方向及び一方向に交差する他方向に沿った辺を有する四角形状であってもよい。位置算出部93は、一方向において検出されたエッジ位置81に基づいて、アライメントマーク80の一方向における第1中心位置を算出し、他方向において検出されたエッジ位置81に基づいて、アライメントマーク80の他方向における第2中心位置を算出する。
【0087】
【数6】
【数7】
【0088】
接合部は、算出されたアライメントマーク80の中心位置を用いて被接合物Maに被接合物Mbを接合する。接合部は、アライメントマーク80のエッジ位置81L及びエッジ位置81Rの少なくともいずれかを用いて被接合物Maに被接合物Mbを接合してもよい。接合部は、ボンディングヘッド10及びボンディングステージ20の少なくともいずれかを含む。
【0089】
<実装方法>
次に、実装装置1を用いた実装方法を説明する。図23は、実施形態1に係る実装装置1を用いた実装方法を例示したフローチャート図である。
【0090】
図23のステップS11に示すように、下側の被接合物Maをボンディングステージ20によって保持させる。
【0091】
次に、ステップS12に示すように、上側の被接合物Mbをボンディングヘッド10によって保持させる。具体的には、例えば、ダイリフター(Die Lifter)等のような部材供給部は、ボンディングステージ20上に配置されている。よって、ボンディングステージ20を移動させることにより、ダイリフターをボンディングヘッド10の下方に位置させる。これにより、ボンディングヘッド10のヘッド11は、ダイリフターから上側の接合物Maを把持することができる。
【0092】
次に、ステップS13に示すように、実装区画へ移動させる。具体的には、ボンディングステージ20を移動させることで、下側の被接合物Maの実装区画をボンディングヘッド10下へ移動させる。
【0093】
次に、ステップS14に示すように、上側の被接合物Mbと下側の被接合物Ma間に上下2視野光学系30を挿入させる。次に、ステップS15に示すように、上下2視野光学系30のイメージセンサ35によって被接合物Ma及びMbを撮影させる。被接合物Ma及びMbを同時に撮影させてもよい。具体的には、被接合物Ma及びMbの間に侵入させた上下2視野光学系30の視野内にアライメントマーク80及び80aを捉えさせる。これにより、イメージセンサ35は、アライメントマーク80及び80aを含む画像を撮像する。このようにして、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80及び被接合物Mbに形成されたアライメントマーク80aを上下2視野光学系30における1つのイメージセンサ35によって撮影した画像を取得させる。
【0094】
次に、ステップS16に示すように、上側のアライメントマーク80と下側のアライメントマーク80aとの間の位置ずれを検出させる。具体的には、取得した画像に写るアライメントマーク80及び80aの中心位置を、後述の検出フローによってそれぞれ検出させる。
【0095】
次に、ステップS17に示すように、位置ずれを調整する。具体的には、イメージセンサ35によって取得したアライメントマーク80及び80aの画像に基づいて検出された中心位置を用いて、ボンディングヘッド10及びボンディングステージ20の少なくともいずれかに被接合物Ma及び被接合物Mbの相対位置を調整させる。
【0096】
次に、ステップS18に示すように、上側の被接合物Mbと下側の被接合物Maとを接合させる。具体的には、例えば、ボンディングツールとしてのボンディングヘッド10を下降させ、上側の被接合物Mbを下側の被接合物Maに圧接・接合させる。これにより、検出したエッジ位置81を用いて被接合物Maに被接合物Mbを接合する。
【0097】
次に、上述したステップS16におけるアライメントマーク80の位置ずれの検出方法を説明する。アライメントマーク80の位置ずれは、アライメントマーク80の中心位置を検出することにより行う。図24は、実施形態1に係るアライメントマーク80の中心位置の検出方法を例示したフローチャート図である。図25は、実施形態1に係る実装方法において、プロファイル取得部91が切り出したROI82を例示した図である。図26は、実施形態1に係る実装方法において、ROI82の輝度を平均化したデータを例示した図である。
【0098】
図24のステップS21及び図25に示すように、プロファイル取得部91は、アライメントマーク80を含む画像からROI82の切り出しを行う。ROI82は、アライメントマーク80に対応した高輝度領域86H、及び、x軸方向において両側から高輝度領域86Hを挟む複数の低輝度領域86Lを含む。複数の低輝度領域86Lは、被接合物Maのアライメントマーク80がない部分に対応する。
【0099】
次に、ステップS22に示すように、プロファイル取得部91は、ノイズリダクションを行ってもよい。例えば、プロファイル取得部91は、ガウシアンフィルタを用いることにより、ノイズリダクションを行ってもよい。
【0100】
次に、ステップS23及び図26に示すように、プロファイル取得部91は、垂直方向の平均化を行う。例えば、プロファイル取得部91は、y軸方向に輝度を平均化することにより、x軸方向に沿った1次元データを形成する。なお、プロファイル取得部91は、x軸方向に輝度を平均化することにより、y軸方向に沿った1次元データを形成してもよい。このようにして、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80を含む領域を撮像した画像から、高輝度領域86H、及び、x軸方向においてアライメントマーク80の両側に位置する複数の低輝度領域86Lを含むROI82のx軸方向に沿った輝度プロファイルを取得する。言い換えれば、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80を含む領域を撮像した画像から、画像における一方向に沿って並んだ第1領域、第2領域及び第3領域を含む着目領域の一方向に沿った輝度プロファイルを取得する。第2領域は、アライメントマーク80に対応する。第1領域及び第3領域と、第2領域とは、輝度の高低差を有している。
【0101】
次に、ステップS24及び図18に示すように、フィッティング部92は、輝度プロファイルに対して、変曲点及び曲率を有するシグモイド関数を含むフィッティング関数でフィッティングさせる。フィッティング部92は、輝度プロファイルの各点の強度と、フィッティング関数の値との誤差が最小となるように、μ、μ、a、a、b及びcを推定する。算出されたμ及びμは、それぞれ、アライメントマーク80のエッジ位置81L及びエッジ位置81Rを示している。つまり、変曲点μ及びμからアライメントマーク80のエッジ位置81L及びエッジ位置81Rを検出する。
【0102】
次に、ステップS25及び図22に示すように、位置算出部93は、算出されたエッジ位置81に基づいて、アライメントマーク80の中心位置を算出する。アライメントマーク80の中心位置を算出する際に、位置算出部93は、x軸方向における中心位置及びy軸方向における中心位置を算出してもよい。このようにして、アライメントマーク80の中心位置を検出することにより、アライメントマーク80の位置ずれを検出する。
【0103】
次に、ROI82のサイズの決定方法を説明する。ROI82のサイズは、フィッティング関数でフィッティングする際の輝度プロファイルのサイズとなる。図27は、実施形態1に係る実装方法において、ROI82のサイズを変化させた時の再現性を例示したグラフであり、横軸はx軸方向におけるアライメントマーク80の長さに対するROI82の長さの割合を示し、縦軸は再現性を示す。縦軸の「Repeatability(%)」の指標は、小さくなるほど再現性が良いことを示している。
【0104】
図27に示すように、ROI82のx軸方向におけるサイズが大きいほど、算出されたアライメントマーク80のエッジ位置81の再現性は向上する。例えば、アライメントマーク80の長さに対するROI82の長さが200%、300%と増加するほど、エッジ位置81の再現性は向上する。これは、大数の法則に準ずる考えに基づいている。つまり、各画素の輝度の値は、ばらつきを有している。このようなばらつきを有していても、多くの画素の輝度を用いて関数フィッティングすることにより、エッジ位置81を示すμ及びμを所定の平均値に収束させることができる。そのため、精度の観点からは、ROI82のサイズが大きい方が好ましい。
【0105】
一方、ROI82のサイズが大きいことの欠点として、別のマーク87を含むことによる関数フィッティングの誤差が増加する点と、エッジ位置81を検出するための計算時間が増加する点の2点があげられる。したがって、高精度に位置合わせをするためには、少なくとも1点目の欠点を加味してROI82のサイズの最大範囲を決定する必要がある。
【0106】
1点目について、別のマーク87を含むことによる関数フィッティングの誤差の増加を説明する。図28は、実施形態1に係る実装方法において、ROI82のサイズが大きくなって精度が低下する場合を例示したグラフであり、横軸は、x軸方向におけるアライメントマーク80の長さに対するROI82の長さの割合を示し、縦軸は、誤差を示す。
【0107】
図28に示すように、エッジ位置81の検出対象であるアライメントマーク80の近くに、別のマーク87が存在する場合を検討する。ROI82のサイズが別のマーク87に近づくように大きくなっても、別のマーク87を含むまでは、輝度プロファイルは、(5)式の形状を維持する。このため、フィッティング誤差は一定である。
【0108】
しかしながら、ROI82が別のマーク87を含むようになると、輝度プロファイルに新たな高輝度領域が増える。そうすると、想定した輝度プロファイルの形状とフィッティング関数の形状が異なってくる。このため、輝度プロファイルとフィッティング関数とのフィッティング誤差は増加する。そこで、ROI82のサイズを変化させながら、様々なサイズの輝度プロファイルに対して、ノイズリダクション、垂直方向平均化及びフィッティングを含むエッジ位置の検出処理を行う。フィッティング誤差が閾値以下である最大範囲をROI82のサイズとする。閾値は、ROI82のサイズを変化させながら所望の精度を達成しうるフィッティング誤差とする。もしくは、ユーザが閾値を設定してもよい。
【0109】
このように、アライメントマーク80の周囲の被接合物Maは、低輝度領域86Lよりも高輝度の別のマーク87を有してもよい。そして、ROI82がマーク87を含む場合に、輝度プロファイルとフィッティング関数との誤差は所定値よりも大きくなる。そこで、プロファイル取得部91は、輝度プロファイルとフィッティング関数との誤差が所定値以下であることを満たす最大範囲のROI82の輝度プロファイルを取得する。なお、上記の別のマーク87は、第2領域が高輝度領域86Hであり、第1領域及び第3領域が低輝度領域86Lである場合のマークである。第2領域が低輝度領域86Lであり、第1領域及び第3領域が高輝度領域の場合には、別のマーク87は、第1領域及び第3領域よりも低輝度である。したがって、画像は、アライメントマーク80に対応した第2領域の周囲に、第1領域及び第3領域よりも高輝度もしくは低輝度の第4領域であって、別のマークに対応した第4領域を有してもよい。
【0110】
2点目について、エッジ位置81を検出するための計算時間が増加する点を説明する。図29は、実施形態1に係る実装方法において、ROI82のサイズと計算時間との関係を例示したグラフであり、横軸はx軸方向におけるアライメントマーク80の長さに対するROI82の長さの割合を示し、縦軸は計算時間を示す。
【0111】
図29に示すように、ROI82のサイズが大きくなるほど計算時間が増加する。これは、データへのアクセス回数が増加するためである。そこで、閾値以下の計算時間である最大サイズをROI82のサイズとする。閾値は、実装装置1の仕様として予め定めてもよいし、ユーザが設定してもよい。このように、プロファイル取得部91は、アライメントマーク80のエッジ位置81を検出するための計算時間が所定時間以下であることを満たす最大範囲のROI82の輝度プロファイルを取得する。
【0112】
以上のように、ROI82のサイズは、想定したフィッティング関数の形状から逸脱しない輝度プロファイルが得られる範囲、及び、計算時間が許容される範囲の少なくともいずれかで決定される。これにより、再現性の高いエッジ検出をすることができる。
【0113】
ROI82のサイズを決定する他の方法として、実装装置1の処理装置90は、GUI(Graphical User Interface)をさらに有してもよい。ユーザは、ROI82のサイズを、GUIを用いて決定してもよい。
【0114】
図30は、実施形態1に係る実装装置1において、GUIを例示した図である。図30に示すように、ユーザは、ROI82を設定するときに、GUI上にROI82が表示されるようにしてもよい。ユーザは、GUI上のROI82のサイズをマウス等の操作により変更可能としてもよい。GUIは、上述したROI82のサイズの決定方法により決定されたROI82を点線及び実線等の別表示で示してもよいし、ユーザがどのようなポリシーでROI82のサイズを定めるかの指標を示してもよい。また、各ROI82の良好度を、良好(◎)、良い(〇)、標準(△)、悪い(×)等の記号でGUI上に表示してもよい。
【0115】
これらのROI82のサイズを決定する際には、被接合物Maのアライメントマーク80のパターンが同一である限り、一度決定したものを使用し続けてもよい。このため、被接合物Maを接合させる処理フロー以外において予め決定してもよい。しかしながら、ROI82のサイズの決定のタイミングは、これに限定されない。例えば、高頻度で被接合物Maのアライメントマーク80のパターンが変化する場合は、ROI82の切り出し前にROI82のサイズを決定してもよい。
【0116】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態の実装装置1は、アライメントマーク80を含む画像における多数の画素の輝度プロファイルに対して、シグモイド曲線を含むフィッティング関数をフィッティングさせる。これにより、実装装置1は、アライメントマーク80の中心位置を検出する際のばらつきを低減させることができ、アライメントマーク80の検出の再現性を向上させることができる。
【0117】
特に、輝度プロファイルの構成画素数を多くすることができるため、大数の法則に従うようにすることができる。よって、アライメントマーク80における中心位置の検出再現性を向上させることができる。
【0118】
また、輝度プロファイルは、アライメントマーク80の両端のエッジ位置81L及びエッジ位置81Rを含むことにより、片方のエッジ位置81しか含まない場合と比較して、多くの画素を用いたフィッティングとすることができる。具体的には、高輝度領域86H及び低輝度領域86Lを最大限フィッティングに用いることができる。これにより、特に、アライメントマーク80のボケ量が大きい場合やアライメントマーク80が小さい場合に再現性を向上させることができる。結果として、位置合わせの精度を向上させ、高精度な接合をすることができる。
【0119】
さらに、プロファイル取得部91は、輝度プロファイルとフィッティング関数との誤差が所定値以下であることを満たす最大範囲のROIの輝度プロファイルを取得する。よって、フィッティング誤差を低減することができる。また、プロファイル取得部91は、エッジ位置81を検出するための計算時間が所定時間以下であることを満たす最大範囲のROIの輝度プロファイルを取得してもよい。これにより、算出時間を短縮することができる。
【0120】
実装装置1は、被接合物Maと被接合物Mbとの間に挿入され、被接合物Ma及び被接合物Mbを同時に撮影する上下2視野光学系をさらに備える。よって、被接合物Maに形成されたアライメントマーク80及び被接合物Mbに形成されたアライメントマーク80aを同時に撮像した画像から位置合わせをすることができ、高精度で実装することができる。
【0121】
本開示は、上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施形態1の各構成は、適宜省略及び相互に組み合わせることができる。また、実装方法をコンピュータに実行させる下記の実装プログラムも本実施形態の技術思想に含まれる。
【0122】
(付記1)
被接合物に形成されたアライメントマークを含む領域を撮像した画像から、前記画像における一方向に沿って並んだ第1領域、第2領域及び第3領域を含む着目領域の前記一方向に沿った輝度プロファイルを取得するステップと、
前記輝度プロファイルに対して、変曲点及び曲率を有するシグモイド関数を含むフィッティング関数をフィッティングさせ、前記変曲点から前記アライメントマークのエッジ位置を検出するステップと、
検出された前記エッジ位置を用いて、前記被接合物に他の被接合物を接合するステップと、
をコンピュータに実行させる実装プログラムであって、
前記第2領域は、前記アライメントマークに対応し、
前記第1領域及び前記第3領域と、前記第2領域とは、輝度の高低差を有し、
前記フィッティング関数は、
であり、
μ及びμは、前記変曲点を示し、
及びaは、前記曲率を示し、
b及びcは、定数を示す、
実装プログラム。
(付記2)
検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの中心位置を算出するステップをさらにコンピュータに実行させる付記1に記載の実装プログラム。
(付記3)
前記第2領域は、前記一方向及び前記一方向に交差する他方向に沿った辺を有する四角形状であり、
前記アライメントマークの中心位置を算出するステップにおいて、
前記一方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記一方向における第1中心位置を算出し、前記他方向において検出された前記エッジ位置に基づいて、前記アライメントマークの前記他方向における第2中心位置を算出する、
付記2に記載の実装プログラム。
(付記4)
前記輝度プロファイルを取得するステップにおいて、
前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差が所定値以下であること、及び、前記エッジ位置を検出するための計算時間が所定時間以下であること、の少なくともいずれかを満たす最大範囲の前記着目領域の前記輝度プロファイルを取得する、
付記1に記載の実装プログラム。
(付記5)
前記画像は、前記第2領域の周囲に、前記第1領域及び前記第3領域よりも高輝度もしくは低輝度の第4領域であって、別のマークに対応した前記第4領域を有し、
前記着目領域が前記第4領域を含む場合に、前記輝度プロファイルと前記フィッティング関数との誤差は所定値よりも大きくなる、
付記4に記載の実装プログラム。
(付記6)
前記着目領域は、前記第1領域と一方の前記第2領域との間の前記アライメントマークのエッジを有する第1エッジ部分、及び、前記第1領域と他方の前記第2領域との間の前記エッジを有する第2エッジ部分を含み、
前記フィッティング関数は、前記第1エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第1シグモイド関数と、前記第2エッジ部分の前記変曲点及び前記曲率を有する第2シグモイド関数と、を含む、
付記1に記載の実装プログラム。
(付記7)
前記被接合物をボンディングヘッドによって保持させるステップと、
前記被接合物と接合させる他の被接合物をボンディングステージによって保持させるステップと、
前記被接合物と前記他の被接合物との間に上下2視野光学系を挿入させるステップと、
前記被接合物の前記アライメントマークを第1アライメントマークとし、前記他の被接合物の前記アライメントマークを第2アライメントマークとした場合に、前記第1アライメントマーク及び前記第2アライメントマークを前記上下2視野光学系における1つのイメージセンサによって撮影した画像を取得させるステップと、
をさらにコンピュータに実行させる付記1に記載の実装プログラム。
【0123】
プログラムは、コンピュータを処理装置90に読み込まれた場合に、実施形態で説明される1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【符号の説明】
【0124】
1 実装装置
10 ボンディングヘッド
11 ヘッド
12 駆動機構
20 ボンディングステージ
21 ステージ
22 駆動機構
30 上下2視野光学系
31 光学部
32 駆動機構
33a、33b 対物レンズ
34a、34b 結像レンズ
35 イメージセンサ
70 ベースフレーム
71 基台
72 上枠
73 側枠
80、80a アライメントマーク
81 エッジ位置
82 ROI
83 辺部
84 周辺領域
85 高い部分
86H 高輝度領域
86L 低輝度領域
87 マーク
90 処理装置
91 プロファイル取得部
92 フィッティング部
93 位置算出部
Ma、Mb 被接合物
MMR メモリMMR
PRC プロセッサ
STR 記憶装置
UI ユーザインターフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30