IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社セガの特許一覧

<>
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図1
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図2
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図3
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図4
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図5
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図6
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図7
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図8
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図9
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図10
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図11
  • 特開-プログラム及び情報処理装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017005
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/67 20140101AFI20240201BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240201BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20240201BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20240201BHJP
【FI】
A63F13/67
A63F13/79
A63F13/45
A63F13/798
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022119356
(22)【出願日】2022-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100167955
【弁理士】
【氏名又は名称】山野 美可
(72)【発明者】
【氏名】木原 卓
(57)【要約】
【課題】一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制する。
【解決手段】本発明は、コンピュータを、ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御手段、ユーザがコンティニューせずにゲームステージをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御手段、として機能させるためのプログラムである。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御手段、
ユーザがコンティニューせずにゲームをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させるゲーム制御手段、
ユーザが初回プレイ時にゲームステージをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項3】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御手段、
ユーザがコンティニューせずにゲームステージをクリアできなかったことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる難易度制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項4】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させるゲーム制御手段、
ユーザが初回プレイ時にゲームステージをクリアできなかったことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる難易度制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項5】
前記難易度制御手段は、ユーザが課金アイテムを使用した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる、
請求項1-4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記難易度制御手段は、難易度を下げたことをユーザに知らせずに、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる、
請求項3又は4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御部と、
ユーザがコンティニューせずにゲームステージをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項8】
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させるゲーム制御部と、
ユーザが初回プレイ時にゲームステージをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項9】
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御部と、
ユーザがコンティニューせずにゲームステージをクリアできなかったことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる難易度制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項10】
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させるゲーム制御部と、
ユーザが初回プレイ時にゲームステージをクリアできなかったことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる難易度制御部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のゲームステージの中からいずれかをユーザに選択させ、その選択されたゲームステージをユーザ自らの操作スキルを使ってクリアすると、そのユーザに対してクリア報酬を与えるように構成されたゲームが知られている(たとえば、特許文献1)。ユーザはゲームステージを次々に選択して複数回クリアすることで、より多くのクリア報酬を獲得することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6736600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲームステージをコンティニューなしでクリアできたり、ゲームステージの初回プレイ時にクリアできたりすると(以下、「一発クリア」とも呼ぶ)、ユーザは、自分自身のスキルが向上したことを実感できるので、自信を持ってプレイできる。
【0005】
ところが、例えばユーザが操作スキルの高い上級ユーザである場合、簡単に一発クリアできてしまうと、自分の操作スキルに満足することによってゲームに飽きてしまい、ユーザ離れに繋がるおそれがある。また、例えばユーザが操作スキルの低い初級ユーザである場合、滅多に一発クリアできなければ、操作スキルを高めることを諦めてしまい、ユーザ離れに繋がるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
コンピュータを、
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御手段、
ユーザがコンティニューせずにゲームをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御手段、
として機能させるためのプログラムである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
図2】本実施形態に係るコンピュータ50の一例を示すハードウェア構成図である。
図3】本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。
図4】ゲームステージ情報の一例を示す構成図である。
図5】アイテム情報の一例を示す構成図である。
図6】ユーザ情報の一例を示す構成図である。
図7】対戦情報の一例を示す構成図である。
図8】本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。
図9】ゲームフィールドにおいて連鎖ブロックが連続生成されるまでの画面遷移(前半)を示す図である。
図10】ゲームフィールドにおいて連鎖ブロックが連続生成されるまでの画面遷移(後半)を示す図である。
図11】本実施形態における情報処理システム1の動作例を示すフローチャートである。
図12】本実施形態におけるゲームステージ選択画面の一例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、コンピュータを、
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御手段、
ユーザがコンティニューせずにゲームをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、例えば上級ユーザは、難易度が上がることによって簡単にはコンティニューなしでステージクリアできなくなることで、操作スキルの実力を発揮したくなるため、ユーザのプレイ意欲を向上させることができる。その結果として、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0010】
また、コンピュータを、
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させるゲーム制御手段、
ユーザが初回プレイ時にゲームステージをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、例えば上級ユーザは、難易度が上がることによって簡単には初回プレイ時にステージクリアできなくなることで、操作スキルの実力を発揮したくなるため、ユーザのプレイ意欲を向上させることができる。その結果として、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0011】
また、コンピュータを、
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御手段、
ユーザがコンティニューせずにゲームステージをクリアできなかったことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる難易度制御手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、例えば初級ユーザは、難易度が下がることによって簡単にコンティニューなしでステージクリアできるようになることで、自分自身のスキルが向上したことを実感できるため、自信を持ってプレイできるようになる。その結果として、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0012】
また、コンピュータを、
ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させるゲーム制御手段、
ユーザが初回プレイ時にゲームステージをクリアできなかったことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる難易度制御手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、例えば初級ユーザは、難易度が下がることによって簡単に初回プレイ時にステージクリアできるようになることで、自分自身のスキルが向上したことを実感できるため、自信を持ってプレイできるようになる。その結果として、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0013】
また、かかるプログラムであって、
前記難易度制御手段は、ユーザが課金アイテムを使用した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げることとしてもよい。
このようなプログラムによれば、一発クリアできないユーザであっても、課金アイテムの使用によってゲームステージを一発クリアしやすくなるため、そのユーザのプレイ意欲を向上させることが可能となる。
【0014】
また、かかるプログラムであって、
前記難易度制御手段は、難易度を下げたことをユーザに知らせずに、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げることとしてもよい。
このようなプログラムによれば、難易度を下げたことをユーザに知らせないことによって、難易度が下がったことによって一発クリアできたのではなく、自分自身のスキルが向上したことによって一発クリアできたものとユーザに認識させることができるため、ユーザに自信を持たせることができる。その結果として、ユーザのプレイ意欲を向上させることができるので、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0015】
次に、ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御部と、
ユーザがコンティニューせずにゲームステージをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御部と、
を備える情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0016】
また、ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させるゲーム制御部と、
ユーザが初回プレイ時にゲームステージをクリアしたことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるように難易度を上げる難易度制御部と、
を備える情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0017】
また、ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させ、ゲームを途中で強制終了させた後に、クリアできなかった前記ゲームステージでのゲームをコンティニューさせるゲーム制御部と、
ユーザがコンティニューせずにゲームステージをクリアできなかったことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる難易度制御部と、
を備える情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0018】
また、ユーザの操作に基づき各ゲームステージで前記ユーザがプレイするゲームの進行を制御するゲーム制御手段であって、ユーザがゲームステージをクリアした場合にゲームを終了させ、ユーザがゲームステージをクリアできなかった場合にゲームを途中で強制終了させるゲーム制御部と、
ユーザが初回プレイ時にゲームステージをクリアできなかったことが所定数連続した場合に、前記ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる難易度制御部と、
を備える情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0019】
===実施形態===
以下では、本発明の実施形態に係るプログラム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理システムにおいて、対戦型のパズルゲームを採用する場合を例に挙げて詳細に説明する。なおこれに限らず、ユーザが複数のゲームステージでゲームクリアを目指してプレイ可能なゲームを採用するプログラム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理システム等に広く適用できる。
【0020】
<<システム構成>>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0021】
クライアント端末10は、ユーザが操作するスマートフォン、タブレット、PCなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0022】
なお、本発明は図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置(情報処理装置)においても適用可能である。図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、図1のサーバー装置20は複数のコンピュータに分散して構成してもよい。
【0023】
<<ハードウェア構成>>
<クライアント端末及びサーバー装置>
図2は、本実施形態に係るコンピュータ50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば図2に示すハードウェア構成のコンピュータ50により実現される。なお、コンピュータ50は情報処理装置の一例である。
【0024】
コンピュータ50は、図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、サーバー装置20においては、入力装置55及び表示装置56を必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0025】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピュータ全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0026】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0027】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピュータ50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0028】
通信インタフェース54は、コンピュータ50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピュータ50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0029】
入力装置55は、ユーザ又は管理者が各種信号を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0030】
表示装置56は、ユーザ又は管理者に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0031】
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピュータ50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0032】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0033】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0034】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、前述したハードウェア構成のコンピュータ50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0035】
<<ソフトウェア構成>>
<サーバー装置>
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0036】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0037】
サーバー制御部200は、サーバー装置20における各種処理を実行する機能を有する。本実施形態におけるサーバー制御部200は、リクエスト処理部201と、情報管理部202を含む。
【0038】
リクエスト処理部201は、クライアント端末10からのリクエストを受信し、その受信したリクエストに対応する処理を行い、処理結果等をレスポンスとしてクライアント端末10に送信する。
【0039】
情報管理部202は、ゲームをプレイしたユーザの各種情報をユーザ情報としてユーザ情報記憶部223に記憶させる。また、情報管理部202は、リクエスト処理部201からの要求に応じてユーザ情報等の参照や更新等を行う。
【0040】
サーバー記憶部220は、サーバー装置20における各種情報を記憶する機能を有する。本実施形態におけるサーバー記憶部220は、ゲームステージ情報記憶部221、アイテム情報記憶部222、及びユーザ情報記憶部223を含む。
【0041】
ゲームステージ情報記憶部221は、パズルゲームに予め設定されている各種ゲームステージに関するゲームステージ情報を記憶している。ゲームステージ情報記憶部221が記憶するゲームステージ情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0042】
図4は、ゲームステージ情報の一例を示す構成図である。図4に示すゲームステージ情報は、項目としてゲームステージID、名称、ステージ難易度、消費ポイント、対戦相手、クリア報酬、クリア成功条件、クリア失敗条件等を有する。
【0043】
ゲームステージIDは、ゲームステージを一意に識別するための情報である。名称は、ゲームステージの名称を示す情報である。ステージ難易度は、各ゲームステージに対して予め設定された難易度を示す情報である。ここでは、複数階級の難易度のうちのいずれかの階級が予め設定されている。ここでは、各ゲームステージに設定されたステージ難易度は変動しないように構成されている。
【0044】
消費ポイントは、ユーザがゲームステージをプレイする際に消費されるゲームポイントの数量を示す情報である。すなわち、ユーザがゲームステージをプレイするためには、自分の持つゲームポイントを消費しなければならず、自分のゲームポイントが不足する場合には、そのゲームステージをプレイできないことになる。
【0045】
対戦相手は、各ゲームステージに対して予め設定されたキャラクタであって、ゲームステージを選択したユーザの対戦相手となるキャラクタを示す情報である。ここでは、各キャラクタに関連付けてHP(体力値)や強さレベル等の各種パラメータも併せて設定されている。
【0046】
本実施形態では、ステージ難易度が高いほど、ユーザの対戦相手となるキャラクタのHP(体力値)や強さレベル等の各種パラメータが高くなるように構成されている。
【0047】
クリア報酬は、ゲームステージをクリアしたユーザに対して与えられる報酬に関する情報である。ここでは、クリア報酬の一例としてのアイテムが1又は複数個付与される。
【0048】
クリア成功条件は、ステージクリアを成功したものと認定するための条件に関する情報である。ここでは、クリア成功条件の一例として、制限時間内に対戦相手のHPをゼロポイントにすること、又は、制限時間終了時にユーザのHPが対戦相手のHPよりも多くのポイントが残っていることが、条件として設定されている。なお、この条件に限定されるものではない。
【0049】
クリア失敗条件は、ステージクリアを失敗したものと認定するための条件に関する情報である。ここでは、クリア失敗条件の一例として、制限時間内にユーザのHPがゼロポイントになること、又は、制限時間終了時に対戦相手のHPがユーザのHPよりも多くポイントが残っていることが、条件として設定されている。なお、この条件に限定されるものではない。
【0050】
アイテム情報記憶部222は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのアイテムに関するアイテム情報(コンテンツ情報)を記憶している。アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0051】
図5は、アイテム情報の一例を示す構成図である。図5に示すアイテム情報は、項目としてアイテムID、名称、レア度、機能・効果、価格等を有する。
【0052】
アイテムIDは、各種アイテムを一意に識別するための情報である。名称は、アイテム名を示す情報である。レア度は、アイテムのレアリティ(希少価値)を示す情報である。ここでは、複数階級のレア度のうちのいずれかの階級が予め設定されている。
【0053】
機能・効果は、各アイテムが持つ機能や各アイテムの効果に関する情報が設定されている。価格は、ユーザが入手可能なアイテムに対して設定されている価格を示す情報である。なお、有償アイテム(課金アイテム)のみならず、無償アイテム(無課金アイテム)に対する価格(ゼロ)も設定されている。
【0054】
ユーザ情報記憶部223は、パズルゲームをプレイするユーザに関するユーザ情報を記憶している。ユーザ情報記憶部223が記憶するユーザ情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0055】
図6は、ユーザ情報の一例を示す構成図である。図6に示すユーザ情報は、項目としてユーザID、名称、ランク、ユーザ難易度、所持アイテム、対戦ポイント、対戦情報、一発クリア成功連続回数、一発クリア失敗連続回数等を有する。
【0056】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための情報である。名称は、ユーザ名を示す情報である。ランクは、ユーザのランクを示す情報である。本実施形態では、ユーザがゲームステージを多くクリアするほど、ユーザのランクが上昇するように構成されている。
【0057】
ユーザ難易度は、ユーザ自身の操作スキルに対して設定された難易度を示す情報である。ここでは、複数階級の難易度のうち、ユーザの操作スキルに応じた階級が設定されている。ユーザ難易度は、ユーザの操作スキルの優劣によって変動するように構成されている。本実施形態では、例えば、ユーザが多くゲームステージをプレイした結果、一発クリアを所定数連続した場合に、そのユーザのユーザ難易度は上昇する。これにより、ユーザ難易度が上がるほど、操作スキルの高い上級ユーザが一発クリアしにくくなる。
【0058】
所持アイテムは、アイテム情報記憶部222が記憶するアイテム情報に設定された複数のアイテムのうち、現時点においてユーザが所持する1又は複数のアイテムを示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、現時点でユーザが所持している所持アイテムの個数も併せて設定されている。
【0059】
対戦ポイントは、現時点においてユーザが所持するゲームポイントの数量を示す情報である。本実施形態では、ユーザはゲームステージを選択した際に、その選択されたゲームステージに設定された消費ポイントと同じポイント量を自己の対戦ポイントから消費することで、その選択されたゲームステージをプレイすることができるようになっている。
【0060】
対戦情報は、パズルゲームをプレイするユーザの各ゲームステージでの対戦状況に関する情報である。この対戦情報は、後述する各種データによって構成されている。
【0061】
一発クリア成功連続回数は、ユーザが1種類又は多種類のゲームステージを複数回プレイした結果、現時点までに一発クリアに成功した連続回数を示す情報である。一発クリアの成功が連続するたびに更新され、一発クリア成功の連続が途絶えた場合や連続回数が所定数に達した場合にはリセットされる。
【0062】
一発クリア失敗連続回数は、ユーザが1種類又は多種類のゲームステージを複数回プレイした結果、現時点までに一発クリアに失敗した連続回数を示す情報である。一発クリアの失敗が連続するたびに更新され、一発クリア失敗の連続が途絶えた場合や連続回数が所定数に達した場合にはリセットされる。
【0063】
図7は、対戦情報の一例を示す構成図である。図7に示す対戦情報は、項目として対戦ID、プレイ日時、ゲームステージ、クリア状況、一発クリア、連鎖数、コンティニュー回数、プレイ回数等を有する。
【0064】
対戦IDは、ユーザがプレイしたゲームステージでの対戦を一意に識別するための情報である。プレイ日時は、ユーザがゲームステージをプレイした日時を示す情報である。クリア状況は、ユーザがゲームステージをクリアしたか否かを示す情報である。
【0065】
一発クリアは、ユーザがゲームステージを一発クリアしたか否かを示す情報である。本実施形態では、例えば、ユーザがゲームステージをコンティニューなしでクリアできた場合や、ゲームステージの初回プレイ時にクリアできた場合に、そのゲームステージを一発クリアしたものとして対戦情報に設定できる。
【0066】
連鎖数は、ゲームステージのプレイ中に成立した連鎖の回数を示す情報である。コンティニュー回数は、ゲームステージをプレイした際に、ユーザがコンティニューした回数を示す情報である。プレイ回数は、ゲームステージをこれまでにユーザがプレイした回数を示す情報である。
【0067】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0068】
<クライアント端末>
図8は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば図8に示す機能ブロックにより実現される。
【0069】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作入力受付部150、画面表示部160を実現する。
【0070】
クライアント制御部100は、クライアント端末10における各種処理を実行する機能を有する。このクライアント制御部100は、ゲーム制御部101、難易度制御部102、表示制御部103、及びサーバーアクセス部104を含む。
【0071】
ゲーム制御部101は、対戦型のパズルゲームの進行を制御する。本実施形態に係るゲーム制御部101は、ユーザが選択した各ゲームステージにおいて、ユーザの操作スキルに基づきパズルゲームを進行させる。また、ユーザがゲームステージをクリアした場合に、当該ゲームステージのゲームを終了させる一方で、クリアできなかった場合には、ゲームを途中で強制終了させる。また、ゲームを途中で強制終了させた後では、ユーザのコンティニュー操作に基づいて、クリアできなかった当該ゲームステージでのゲームをコンティニューする。
【0072】
また、本実施形態に係るゲーム制御部101は、消去部101aと、補充部101bと、連鎖計数部101cと、攻撃処理部101dを有している。
【0073】
消去部101aは、パズルゲームのゲームフィールドからブロック(オブジェクト)を消去する処理を実行する。本実施形態に係る消去部101aは、ユーザによって指定されたブロックを消去するだけでなく、連鎖が成立した所定数以上のブロック(「連鎖ブロック」とも呼ぶ)をまとめて消去する。
【0074】
補充部101bは、パズルゲームのゲームフィールドにブロックを補充する処理を実行する。本実施形態に係る補充部101bは、消去部101aによってブロックが消去された場合に生じたゲームフィールドの空白領域に、新たなブロックを補充する。
【0075】
連鎖計数部101cは、連鎖成立によってゲームフィールドから消去された連鎖ブロックの数を連鎖数として計数する。本実施形態に係る連鎖計数部101cは、最初の連鎖の成立によって1つ目の連鎖ブロックがゲームフィールドから消去されると、連鎖数を0から1にインクリメントする。1つ目の連鎖ブロックが消去されると、それに伴う他のブロックの配置変更によって次の連鎖が成立する場合がある。この場合には、連鎖計数部101cは、2つ目の連鎖ブロックがゲームフィールドから消去されると、連鎖数を1から2にインクリメントする。
【0076】
攻撃処理部101dは、パズルゲームにおいて対戦相手にダメージを与えるための攻撃力を決定する処理を実行する。本実施形態に係る攻撃処理部101dは、連鎖計数部101cが計数した連鎖数に基づいてユーザの攻撃力を算出し、そのユーザの攻撃力に応じたダメージを与えることによって対戦相手となるキャラクタのHPを減算する。
【0077】
難易度制御部102は、パズルゲームでの難易度を制御する。本実施形態に係る難易度制御部102は、ユーザの操作スキルの優劣によって変動するようにユーザ難易度を制御する。例えば、ユーザが多くゲームステージをプレイした結果、一発クリアを所定数連続した場合に、その後においてユーザがゲームステージをクリアしにくくなるようにユーザ難易度を上昇させる。
【0078】
表示制御部103は、各ゲームステージでのパズルゲームの進行等に従って、クライアント端末10の画面表示を制御する。本実施形態に係る表示制御部103は、例えば、ゲーム制御部101によるパズルゲームの進行に従って各種画面のデータを生成し、当該パズルゲームが次々と進行する様子をクライアント端末10の画面に表示させる。
【0079】
サーバーアクセス部104は、ゲーム制御部101によって実行される各種処理の過程でサーバー装置20へのアクセスが必要となった場合等に、サーバー装置20に対して各種処理のリクエストを送信すると共に、サーバー装置20からの処理結果等をレスポンスとして受信する。
【0080】
操作入力受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザからの操作入力を受け付ける。本実施形態に係る操作入力受付部150は、ユーザによって画面に対するタッチ操作が行われると、タッチパネルを介してユーザからの操作入力を受け付ける。
【0081】
クライアント記憶部120は、インストールされたアプリケーション(ゲームプログラム等)や、クライアント端末10において必要となる各種プログラム及び各種データ(例えば、サーバー装置20と同様に、ゲームステージ情報、アイテム情報、ユーザ情報等。サーバー装置20から取得した各種情報を含む)を記憶する。すなわち、クライアント記憶部120は、ゲームステージ情報記憶部、アイテム情報記憶部、及びユーザ情報記憶部としても機能する。
【0082】
クライアント通信部140は、ネットワークNを介してサーバー装置20との通信を行う。
【0083】
画面表示部160は、表示制御部103からの制御信号を受信することによって、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0084】
なお、前述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、クライアント端末10がゲーム制御、難易度制御、表示制御等を行うが、サーバー装置20が各種制御を行ってもよい。具体的には、ゲーム制御部、難易度制御部、及び表示制御部の少なくとも一部を、クライアント端末10のクライアント制御部100に設けない構成にする一方で、サーバー装置20のサーバー制御部200に設ける構成にしてもよい。
【0085】
また、前述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、クライアント端末10のクライアント制御部100は、インストールされたアプリケーション(ゲームプログラム)に基づいて、パズルゲームに関する処理を行うアプリケーション型である。図8は一例としてアプリケーション型を示している。なお、クライアント端末10のクライアント制御部100が、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、パズルゲームに関する処理を行うブラウザ型であってもよい。
【0086】
<<システム概要>>
ここでは、本実施形態における情報処理システム1の概要について説明する。本実施形態における情報処理システム1は、対戦型のパズルゲームを提供する。
【0087】
<対戦型のパズルゲーム>
本実施形態におけるパズルゲームでは、プレイ可能な複数のゲームステージが用意されている。ユーザは、複数のゲームステージの中からいずれかを選択してゲーム開始すると、その選択されたゲームステージに対応付けて設定されたキャラクタと対戦できる。ゲームステージにおけるキャラクタとの対戦には、制限時間(例えば、120秒)が設定される。
【0088】
本実施形態におけるパズルゲームでは、格子状のゲームフィールドが用いられる。本実施形態におけるゲームフィールドは、例えば6行8列のマトリクスによって形成される。6行8列のマトリクスには、多種類のブロックが配置され(例えば、4種類)、合計48個のブロックが配置される。
【0089】
ユーザは、ゲームフィールドにおいて1以上の消去対象のブロックを指定できる。ユーザによって指定されたブロックは消去され、ゲームフィールドに空白領域が生じる。空白領域には他のブロックが流れ込むため、ブロックの消去に伴いゲームフィールドにおいてブロックの配置変更が行われる。ゲームフィールドにおいて同種類のブロックが所定数以上(例えば、4個以上)隣り合うと、連鎖が成立する。連鎖を構成する所定数以上のブロック(連鎖ブロック)はまとめて消去され、それに伴い再びゲームフィールドにおいてブロックの配置変更が行われる。
【0090】
連鎖を成立させるごとにユーザの攻撃力が蓄積される。なお、ユーザの攻撃力は連鎖数に応じて加速度的に上昇する。蓄積された攻撃力に応じて対戦相手となるキャラクタのHP(体力値)が減算される。また、対戦相手となるキャラクタからの所定攻撃によって、ユーザのHP(体力値)が減算される。
【0091】
ユーザがゲームステージでのパズルゲームをプレイして、ゲームステージに設定されたクリア成功条件が成立した場合に、そのユーザにクリア報酬が与えられ、そのゲームステージでのゲームは終了する。例えば、ユーザが対戦相手となるキャラクタのHPをゼロにするか、制限時間終了時に対戦相手となるキャラクタよりもユーザが多くのHPを残していれば、クリア成功条件の成立となる。
【0092】
ユーザがゲームステージでのパズルゲームをプレイして、ゲームステージに設定されたクリア失敗条件が成立した場合に、そのゲームステージでのゲームは途中で強制終了となる。例えば、制限時間内にユーザのHPがゼロになるか、制限時間終了時にユーザよりも対戦相手となるキャラクタが多くのHPを残していれば、クリア失敗条件の成立となる。
【0093】
ゲームステージでのゲームが途中で強制終了となった後に、コンティニュー条件を成立させることによって、クリアできなかった当該ゲームステージでのゲームをコンティニューできる。例えば、ユーザが自分の所持するアイテムの中から、コンティニュー用のアイテムを選択して使用すれば、コンティニュー条件の成立となる。なお、ユーザがコンティニュー操作を行うだけで、コンティニュー条件の成立としてもよい。
【0094】
<連鎖ブロックの連続生成>
本実施形態における連鎖ブロックの連続生成について、図9乃至図10を用いて具体的に説明する。図9は、ゲームフィールドにおいて連鎖ブロックが連続生成されるまでの画面遷移(前半)を示す図である。図10は、ゲームフィールドにおいて連鎖ブロックが連続生成されるまでの画面遷移(後半)を示す図である。
【0095】
本実施形態におけるゲームフィールドは、図9Aに示すように、6行8列に区画され、各領域には合計48個のブロックが敷き詰められている。本実施形態におけるブロックは、円形、三角形、星型、五角形の4種類ある。なお、この4種類に限定されるものでなく、3種類以下でもよいし、5種類以上であってもよい。
【0096】
ユーザは、ゲームフィールドに配置されたブロックのうち、任意のブロックを指定できる。この指定は、任意のブロックに対するタップ操作で行うことができる。また、隣り合う所定数のブロックであれば、まとめて指定することも可能である。この指定は、隣り合う所定数のブロックに対するスワイプ操作で行うことができる。消去部101aは、ユーザによって指定されたブロックをゲームフィールドから消去する。表示制御部103は、ゲームフィールドにおいてブロックの消去演出を行う。
【0097】
ゲームフィールドにおいては、同種類のブロックが上下または左右において隣り合うかたちで4つ以上並ぶとき、連鎖が成立する。消去部101aは、連鎖が成立したと判定すると、連鎖ブロックをゲームフィールドからまとめて消去する。表示制御部103は、ゲームフィールドにおいて連鎖ブロックの消去演出を行う。以下では、連鎖ブロックが連続的に消去されるときの具体例を説明する。
【0098】
先ず、図9Bに示すように、ユーザは三角形のブロック(図中では、黒塗り三角形で示すブロック)を消去対象として指定したとする。ユーザは、消去対象となる三角形のブロックをタップすることで指定できる。消去対象となる三角形のブロックがゲームフィールドから消去されると、図9Cに示すように、その消去された三角形のブロックの上に積み重なっている4個のブロックがそのまま落下する。
【0099】
次に、図9B及び図9Cにおいて三角形のブロック(黒塗り三角形のブロック)が1個だけ消去され、その上にある4個のブロックが落下すると、図10Aに示すように、同種類である五角形のブロック(図中では、黒塗り五角形で示すブロック)が4つ隣り合う位置に配置されたため、連鎖ブロックを形成する。消去部101aは、その4個の五角形のブロック(黒塗り五角形のブロック)によって形成された連鎖ブロックをゲームフィールドからまとめて消去する。その連鎖ブロックがゲームフィールドから消去されると、図10Bに示すように、その消去された連鎖ブロックの上に積み重なっている合計6個のブロックがそのまま落下する。連鎖計数部101cは、連鎖数を0から1にインクリメントする。
【0100】
次に、図10A及び図10Bにおいて連鎖ブロック(黒塗り五角形のブロック4つ)がまとめて消去され、その上にある合計6個のブロックが落下すると、図10Cに示すように、同種類である星型のブロック(図中では、黒塗り星型で示すブロック)が4つ隣り合う位置に配置されたため、新たな連鎖ブロックを形成する。消去部101aは、その4個の星型のブロック(黒塗り星型のブロック)によって形成された連鎖ブロックをゲームフィールドからまとめて消去する。連鎖計数部101cは、連鎖数を1から2にインクリメントする。
【0101】
このように、1つ目の連鎖ブロック(黒塗り五角形のブロック4つ)が消去されたことによって新たな連鎖が成立し、2つ目の連鎖ブロック(黒塗り星型のブロック4つ)が連続で消去される。
【0102】
連鎖が単発的または連続的に成立している期間、すなわち、連鎖ブロックが消滅する演出と、連鎖ブロックの消滅に伴って新たなブロックが補充される演出が画面表示される期間(以下、「連鎖期間」とも呼ぶ)では、ユーザは、ブロックをタッチして指定する、ブロックをタッチして消去するなど、ゲームフィールドでの連鎖に介入することはできない。連鎖数が多くなるほど、ユーザの攻撃力は蓄積される。新たな連鎖ブロックが存在しなくなると、補充部101bはゲームフィールドの空き領域にブロックを補充し、ゲームフィールドには再び48個のブロックが敷き詰められる。どの種類のブロックを補充するかはランダムに決定されればよい。補充により、更に、新しい連鎖ブロックが形成される可能性もある。連鎖が成立する限り、新たな連鎖ブロックが形成されない安定状態に至るまで、連鎖期間は継続する。
【0103】
以上のように、ユーザに指定されたブロックが消去されたことにより、ゲームフィールドにおいてブロックの配置が変化する。ブロックの配置が変化することにより連鎖ブロックが形成されると、連鎖ブロックが消去される。連鎖ブロックが消去されると、ゲームフィールドにおいてブロックの配置が再び変化する。ここで新たな連鎖ブロックが形成されれば同様の処理が実行される。連鎖ブロックが形成されなくなると、補充部101bはブロックをゲームフィールドに補充する。補充に伴って、新しい連鎖ブロックが形成されれば連鎖は継続する。連鎖期間が終了すると、攻撃処理部101dは、連鎖数に応じて蓄積されたユーザの攻撃力を算出し、対戦相手となるキャラクタに与えられるダメージを計算する。この結果に応じて、対戦相手となるキャラクタのHPを減算する。
【0104】
<一発クリアと難易度変更>
本実施形態におけるパズルゲームでは、ユーザが1種類又は多種類のゲームステージを複数回プレイした結果、所定数連続して一発クリアしたか否かに基づいて、当該ユーザのユーザ難易度が変動する。
【0105】
本実施形態では、ゲームステージをコンティニューなしでクリアできた場合、ゲームステージの初回プレイ時にクリアできた場合、又はこれらの組み合せた場合等を、一発クリアしたものとする。なお、これらの場合に限定されず、その他の場合を一発クリアしたものとすることも可能である。
【0106】
例えば、操作スキルの高い上級ユーザがコンティニューなしでゲームステージをクリアしたこと、初回プレイ時にゲームステージをクリアしたこと、又はこれらの組み合せが所定数連続した場合に、当該上級ユーザがゲームステージをクリアしにくくなるようにユーザ難易度を上げる。
【0107】
ユーザ難易度を上げた場合には、例えば、今後のゲームステージでのゲームプレイ中、ゲームフィールドに生じた空き領域にブロックを補充する際に、ゲームフィールドにおける各種ブロックの配置状況に基づいて、連鎖が成立しにくくなるように各種ブロックを補充する。なお、これに限らず、ゲームステージの制限時間を通常よりも短くするなど、その他の方法を用いてユーザ難易度を上げることも可能である。
【0108】
上級ユーザは、自分のユーザ難易度が上がることによって簡単にはステージクリアできなくなることで、操作スキルの実力を発揮したくなる。そのため、プレイ意欲を向上させることができ、ひいてはパズルゲームの継続プレイに繋がるので、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制できる。
【0109】
また例えば、操作スキルの低い初級ユーザがコンティニューせずにゲームステージをクリアできなかったこと、初回プレイ時にゲームステージをクリアできなかったこと、又はこれらの組み合せが所定数連続した場合に、当該初級ユーザがゲームステージをクリアしやすくなるように難易度を下げる。
【0110】
ユーザ難易度を下げた場合には、例えば、ゲームプレイ中、ゲームフィールドに生じた空き領域にブロックを補充する際に、ゲームフィールドにおける各種ブロックの配置状況に基づいて、連鎖が成立しやすくなるように各種ブロックを補充する。なお、これに限らず、ゲームステージの制限時間を通常よりも長くするなど、その他の方法を用いてユーザ難易度を下げることも可能である。
【0111】
初級ユーザは、自分のユーザ難易度が下がることによって簡単にステージクリアできるようになることで、自分自身のスキルが向上したことを実感できる。そのため、自信を持ってプレイできるようになり、ひいてはパズルゲームの継続プレイに繋がるので、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0112】
<<システム動作>>
本実施形態における情報処理システム1の動作について、図11乃至図12を用いて説明する。図11は、本実施形態における情報処理システム1の動作例を示すフローチャートである。図12は、本実施形態におけるゲームステージ選択画面の一例を示すイメージ図である。
【0113】
クライアント端末10の表示制御部103は、図11に示すように、ユーザにプレイさせるゲームステージが一覧表示されたゲームステージ選択画面500を生成して画面表示部160に表示させるための制御を行う(ステップS11)。
【0114】
ゲームステージ選択画面500は、図12に示すように、ゲームステージが一覧表示されたゲームステージ表示領域501と、ユーザの所持ポイントが表示された所持ポイント表示領域503が含まれている。
【0115】
ゲームステージ表示領域501には、ゲームステージのそれぞれに対応付けて選択ボタン502が配置されている。選択ボタン502は、選択時と非選択時では表示態様が異なるように構成されている。所持ポイント表示領域503には、選択ボタン502で選択されたゲームステージを確定させるための選択確定ボタン504が配置されている。
【0116】
ユーザは、一覧表示された複数のゲームステージの中から、選択ボタン502をタップしてプレイ希望のゲームステージを選択した後に、選択確定ボタン504をタップしてそのゲームステージの選択を確定させる。
【0117】
次に、クライアント端末10のゲーム制御部101は、図11に示すように、ユーザが選択確定ボタン504をタップすることによって選択確定されたゲームステージでのパズルゲームを進行させる(ステップS12)。
【0118】
具体的には、ゲーム制御部101は、ゲームステージ情報とユーザ情報に基づいて、その選択確定されたゲームステージの消費ポイントと同じポイント量をユーザの所持ポイントから減算した後に、ユーザによるタッチパネルを用いた操作スキルに応答して、その選択確定されたゲームステージに設定されたキャラクタとの対戦を進行させる。
【0119】
次に、クライアント端末10のゲーム制御部101は、ゲームステージ情報に基づいて、その選択確定されたゲームステージに設定されたキャラクタとの対戦中に、その選択確定されたゲームステージに設定されたクリア成功条件が成立したか否かを判定する(ステップS13)。
【0120】
具体的には、ゲーム制御部101は、ユーザが連鎖を成立させるごとに計数した連鎖数に基づいてユーザの攻撃力を算出し、そのユーザの攻撃力に応じたダメージを与えることによってキャラクタのHPを減算する。また、キャラクタからの所定攻撃によってユーザのHPを減算する。そして、ゲーム制御部101は、キャラクタのHPをゼロになるか、制限時間終了時にキャラクタよりもユーザが多くのHPを残していれば、クリア成功条件が成立としたものと判定する。
【0121】
そして、クライアント端末10のゲーム制御部101は、クリア成功条件が成立しないと判定した場合(ステップS13:NO)、後述するステップS18へ処理を進める。これに対して、クリア成功条件が成立したと判定した場合(ステップS13:YES)、そのユーザがその選択確定されたゲームステージをクリアできたものとして、その選択確定されたゲームステージでのゲームを終了し、そのユーザのユーザ情報を更新した上で、次のステップS14へ処理を進める。
【0122】
次に、クライアント端末10のゲーム制御部101は、その選択確定されたゲームステージに設定されたクリア成功条件が成立した場合に、ゲームステージ情報に基づいて、その選択確定されたゲームステージに設定されたクリア報酬をそのユーザに対して付与する(ステップS14)。
【0123】
次に、クライアント端末10の難易度制御部102は、その選択確定されたゲームステージに設定されたクリア成功条件が成立すると、その選択確定されたゲームステージの今回のクリアが一発クリアであるか否かを判定する(ステップS15)。
【0124】
具体的には、難易度制御部102は、ゲームステージ情報とユーザ情報に基づいて、その選択確定されたゲームステージをコンティニューなしでクリアできた場合に、一発クリアであるものと判定する。なお、その選択確定されたゲームステージの初回プレイ時にクリアできた場合に、一発クリアであるものと判定してもよいし、これらの組み合せた場合等に、一発クリアであるものと判定してもよい。
【0125】
そして、クライアント端末10の難易度制御部102は、一発クリアではないと判定した場合(ステップS15:NO)、図11に示すフローチャートの処理を終了する。これに対して、一発クリアであると判定した場合(ステップS15:YES)、そのユーザのユーザ情報を更新し、次のステップS16へ処理を進める。
【0126】
次に、クライアント端末10の難易度制御部102は、その選択確定されたゲームステージの今回のクリアが一発クリアである場合に、ユーザ情報に基づいて、そのユーザの一発クリアが所定数連続したか否か(例えば、そのユーザの一発クリアが5回連続したか否か)を判定する(ステップS16)。
【0127】
そして、クライアント端末10の難易度制御部102は、そのユーザの一発クリアが所定数連続しないと判定した場合(ステップS16:NO)、図11に示すフローチャートの処理を終了する。これに対して、そのユーザの一発クリアが所定数連続したと判定した場合(ステップS16:YES)、そのユーザのユーザ情報を更新し、次のステップS17へ処理を進める。
【0128】
次に、クライアント端末10の難易度制御部102は、そのユーザの一発クリアが所定数連続した場合に、そのユーザが操作スキルの高い上級ユーザであるものとして、今後においてゲームステージをクリアしにくくなるようにユーザ難易度を上昇させ、そのユーザのユーザ情報を更新する(ステップS17)。
【0129】
本実施形態では、クライアント端末10のゲーム制御部101は、そのユーザのユーザ難易度が上がった場合、例えば、今後のゲームステージでのゲームプレイ中、ゲームフィールドに生じた空き領域にブロックを補充する際に、ゲームフィールドにおける各種ブロックの配置状況に基づいて、連鎖が成立しにくくなるように各種ブロックを補充する。これによって、ユーザ難易度が上がるほど、操作スキルの高い上級ユーザであっても一発クリアしにくくなる。
【0130】
次に、クライアント端末10のゲーム制御部101は、その選択確定されたゲームステージに設定されたクリア成功条件が成立しないと判定した場合(ステップS13:NO)、ゲームステージ情報に基づいて、その選択確定されたゲームステージに設定されたキャラクタとの対戦中に、その選択確定されたゲームステージに設定されたクリア失敗条件が成立したか否かを判定する(ステップS18)。
【0131】
具体的には、ゲーム制御部101は、ユーザが連鎖を成立させるごとに計数した連鎖数に基づいてユーザの攻撃力を算出し、そのユーザの攻撃力に応じたダメージを与えることによってキャラクタのHPを減算する。また、キャラクタからの所定攻撃によってユーザのHPを減算する。そして、ゲーム制御部101は、制限時間内にユーザのHPがゼロになるか、制限時間終了時にユーザよりもキャラクタが多くのHPを残していれば、クリア失敗条件が成立としたものと判定する。
【0132】
そして、クライアント端末10のゲーム制御部101は、クリア失敗条件が成立しないと判定した場合(ステップS18:NO)、前述したステップS12の処理へ戻って、引き続きパズルゲームを進行する。これに対して、クリア失敗条件が成立したと判定した場合(ステップS18:YES)、そのユーザがその選択確定されたゲームステージをクリアできなかったものとして、その選択確定されたゲームステージでのゲームを途中で強制終了し、次のステップS19へ処理を進める。
【0133】
次に、クライアント端末10のゲーム制御部101は、その選択確定されたゲームステージに設定されたクリア失敗条件が成立した場合に、その強制終了されたゲームステージでのゲームをコンティニューするか否かを判定する(ステップS19)。
【0134】
具体的には、ゲーム制御部101は、その選択確定されたゲームステージでのゲームを途中で強制終了した後に、コンティニュー条件が成立したか否かを判定する。例えば、ユーザが自分の所持するコンティニュー用のアイテムを使用した場合に、コンティニュー条件が成立したものと判定する。
【0135】
そして、クライアント端末10のゲーム制御部101は、その強制終了されたゲームステージでのゲームをコンティニューすると判定した場合(ステップS19:YES)、前述したステップS12の処理へ戻って、そのユーザのユーザ情報を更新した上で、引き続きパズルゲームを進行する。これに対して、その強制終了されたゲームステージでのゲームをコンティニューしないと判定した場合(ステップS19:NO)、そのユーザがその選択確定されたゲームステージをクリアできなかったことが決定されたため、その選択確定されたゲームステージでのゲームを終了し、そのユーザのユーザ情報を更新した上で、次のステップS20へ処理を進める。
【0136】
次に、クライアント端末10の難易度制御部102は、その強制終了されたゲームステージでのゲームをコンティニューしない場合に、ユーザ情報に基づいて、そのユーザによる一発クリア失敗が所定数連続したか否か(例えば、そのユーザによる一発クリア失敗が5回連続したか否か)を判定する(ステップS20)。
【0137】
具体的には、難易度制御部102は、ゲームステージ情報とユーザ情報に基づいて、その選択確定されたゲームステージをコンティニューなしでクリアできなかった場合に、一発クリアが失敗したものと判定した上で、その一発クリアの失敗が所定数連続したか否かを判定する。なお、その選択確定されたゲームステージの初回プレイ時にクリアできなかった場合や、これらの組み合せた場合等に、一発クリアが失敗したものと判定した上で、その一発クリアの失敗が所定数連続したか否かを判定してもよい。
【0138】
そして、クライアント端末10の難易度制御部102は、そのユーザによる一発クリア失敗が所定数連続しないと判定した場合(ステップS20:NO)、図11に示すフローチャートの処理を終了する。これに対して、そのユーザによる一発クリア失敗が所定数連続したと判定した場合(ステップS20:YES)、そのユーザのユーザ情報を更新し、次のステップS21へ処理を進める。
【0139】
次に、クライアント端末10の難易度制御部102は、そのユーザによる一発クリア失敗が所定数連続した場合に、そのユーザが操作スキルの低い初級ユーザであるものとして、今後においてゲームステージをクリアしやすくなるようにユーザ難易度を下げて、そのユーザのユーザ情報を更新する(ステップS21)。
【0140】
本実施形態では、クライアント端末10のゲーム制御部101は、そのユーザのユーザ難易度が下がった場合、例えば、今後のゲームステージでのゲームプレイ中、ゲームフィールドに生じた空き領域にブロックを補充する際に、ゲームフィールドにおける各種ブロックの配置状況に基づいて、連鎖が成立しやすくなるように各種ブロックを補充する。これによって、ユーザ難易度が下がるほど、操作スキルの低い初級ユーザであっても一発クリアしやすくなる。
【0141】
以上のとおり、本実施形態に係る情報処理システム1によれば、操作スキルの高い上級ユーザに対して難易度を上げることによって、上級ユーザが簡単にはゲームステージを一発クリアできなくなり、操作スキルの実力を発揮したくなるため、プレイ意欲を向上させることができる。また、操作スキルの低い初級ユーザに対して難易度を下げることによって、初級ユーザが簡単にゲームステージを一発クリアできるようになり、自分自身のスキルが向上したことを実感できるため、自信を持ってプレイできるようになる。その結果として、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0142】
===その他の実施形態===
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。すなわち、本発明は、前述の実施形態と以下に述べる実施形態を適宜組み合わせて構成することも可能である。
【0143】
また、前述の実施形態に開示されている複数の発明特定事項の適宜組み合わせて、種々の発明を構成することも可能である。例えば、前述の実施形態に開示される全発明特定事項からいくつかの発明特定事項を削除して発明を構成してもよいし、前述の実施形態に開示される全発明特定事項に対して以下に述べる実施形態に開示される発明特定事項を適宜組み合わせて発明を構成してもよい。
【0144】
<クリア成功条件>
前述の実施形態では、制限時間内に連鎖数が所定数以上に達したことや、制限時間内に所定数以上のブロックを消去することをクリア成功条件としてもよい。
【0145】
また、前述の実施形態では、ユーザがゲームステージでのパズルゲームをプレイする時に、タップ操作やスワイプ操作で消去対象となるブロックを指定するときの指定操作に上限回数を設けてもよい(つまり、指定操作の手数に上限を設けてもよい)。この場合、対戦相手のHPをゼロにするまでにユーザが行った指定操作の合計回数が、上限回数以内であることを、クリア成功条件としてもよい。
【0146】
また、前述の実施形態では、ゲームステージ毎にそれぞれのクリア成功条件を設定してもよいし、ゲームステージすべて同じクリア成功条件を設定してもよい。
【0147】
<クリア失敗条件>
前述の実施形態では、制限時間内に連鎖数が所定数以上に達しなかったことや、制限時間内に所定数以上のブロックを消去できないことをクリア失敗条件としてもよい。
【0148】
また、前述の実施形態では、ユーザがゲームステージでのパズルゲームをプレイする時に、タップ操作やスワイプ操作で消去対象となるブロックを指定するときの指定操作に上限回数を設けてもよい(つまり、指定操作の手数に上限を設けてもよい)。この場合、ユーザの指定操作が上限回数に到達しても、対戦相手のHPをゼロにできなかったことを、クリア失敗条件としてもよい。
【0149】
また、前述の実施形態では、ゲームステージ毎にそれぞれのクリア失敗条件を設定してもよいし、ゲームステージすべて同じクリア失敗条件を設定してもよい。
【0150】
<難易度の低下>
前述の実施形態では、ゲームフィールドに生じた空き領域に補充するブロックの種類数を減らすことで、ユーザ難易度を下げてもよい。
【0151】
また、前述の実施形態では、ゲームフィールドに生じた空き領域にブロックをまとめて補充する際に、同じ種類のブロックがまとめて補充されやすくなるようにし、ブロックの連鎖が成立しやすくなることで、ユーザ難易度を下げてもよい。
【0152】
また、前述の実施形態では、ゲームフィールドに生じた空き領域にブロックを補充する際に、ゲームフィールドにおける各種ブロックの配置状況に基づいて、ゲームフィールドの中で最も多い種類のブロックと同じ種類のブロックが補充されやすくし、ブロックの連鎖が成立しやすくなることで、ユーザ難易度を下げてもよい。
【0153】
また、前述の実施形態では、各種ブロックに対応付けて設定された出現確率(ドロップ率)を調整して、一部の種類のブロックがゲームフィールドの空き領域に補充されやすくし、残部の種類のブロックがゲームフィールドの空き領域に補充されにくくすることで、特定の種類のブロックが近くに集まるようにし、ブロックの連鎖が成立しやすくなることで、ユーザ難易度を下げてもよい。
【0154】
また、前述の実施形態では、ユーザの操作スキルを援助するための援助ブロックをゲームフィールドに配置することで、ユーザ難易度を下げてもよい。ユーザがゲームフィールドの援助ブロックを指定することで、爆発等によって広範囲に多くのブロックが一気に消去されるようにする。
【0155】
また、援助ブロックをゲームフィールドに配置できるようにするためのアイテムを与えることで、ユーザ難易度を下げてもよい。ユーザはアイテムを任意のタイミングで使用することで、援助ブロックをゲームフィールドに出現させることができる。
【0156】
また、前述の実施形態では、クライアント端末10のゲーム制御部101は、ゲームステージでのゲームプレイ中に制限時間を延長することで(例えば、残り時間を5秒延長)、ユーザ難易度を下げてもよい。
【0157】
また、前述の実施形態では、今後ユーザがゲームステージでのパズルゲームをプレイする際に、通常の制限時間(例えば、120秒)よりも長い制限時間(例えば、130秒)に設定することで、ユーザ難易度を下げてもよい。
【0158】
また、前述の実施形態では、ユーザがゲームステージでのパズルゲームをプレイする時に、タップ操作やスワイプ操作で消去対象となるブロックを指定するときの指定操作に上限回数を設けてもよい(つまり、指定操作の手数に上限を設けてもよい)。この場合、通常の上限回数(例えば、30回)よりも多い上限回数(例えば、40回)に設定することで、ユーザ難易度を下げてもよい。
【0159】
前述の実施形態では、ユーザが有償アイテム(課金アイテム)を購入して使用した場合に、そのユーザのユーザ難易度を下げてもよい。前述した援助ブロックをゲームフィールドに配置するためのアイテムを、有償アイテムとしてもよい。一発クリアを諦めていたユーザであっても、有償アイテムを購入さえすれば、ユーザ難易度を下げることができ、一発クリアしやすくなるため、プレイ意欲を向上させることが可能となる。
【0160】
前述の実施形態では、ゲームステージでの一発クリアの失敗が所定数連続した場合に、ユーザ難易度の代わりにステージ難易度を下げてもよいし、ユーザ難易度と併せてステージ難易度を下げてもよい。ステージ難易度を下げた場合は、ゲームステージに設定されたキャラクタのHP等のパラメータを初期値から減少させる。また、ゲームステージに設定された制限時間を増やしたり、前述した指定操作の上限回数を増やしたり、又はその両方を増やしたりする。
【0161】
<難易度の上昇>
前述の実施形態では、ゲームフィールドに生じた空き領域に補充するブロックの種類数を増やすことで、ユーザ難易度を上げてもよい。
【0162】
また、前述の実施形態では、ゲームフィールドに生じた空き領域にブロックをまとめて補充する際に、同じ種類のブロックがまとめて補充されにくくなるようにし、ブロックの連鎖が成立しにくくなることで、ユーザ難易度を上げてもよい。
【0163】
また、前述の実施形態では、ゲームフィールドに生じた空き領域にブロックを補充する際に、ゲームフィールドにおける各種ブロックの配置状況に基づいて、ゲームフィールドの中で最も少ない種類のブロックと同じ種類のブロックが補充されやすくし、ブロックの連鎖が成立しにくくなることで、ユーザ難易度を上げてもよい。
【0164】
また、前述の実施形態では、各種ブロックに対応付けて設定された出現確率(ドロップ率)を調整して、各種類のブロックがゲームフィールドの空き領域に均等に補充するようにすることで、なるべく同じ種類のブロックが近くに集まらないようにし、ブロックの連鎖が成立しにくくなることで、ユーザ難易度を上げてもよい。
【0165】
また、前述の実施形態では、ユーザの操作スキルを妨害するための妨害ブロックをゲームフィールドに配置することで、ユーザ難易度を上げてもよい。ユーザがゲームフィールドの妨害ブロックを指定しても、一時的に消去できないようにする。
【0166】
また、前述の実施形態では、クライアント端末10のゲーム制御部101は、ゲームステージでのゲームプレイ中に制限時間を短縮することで(例えば、残り時間を5秒短縮)、ユーザ難易度を上げてもよい。
【0167】
また、前述の実施形態では、今後ユーザがゲームステージでのパズルゲームをプレイする際に、通常の制限時間(例えば、120秒)よりも短い制限時間(例えば、100秒)に設定することで、ユーザ難易度を上げてもよい。
【0168】
また、前述の実施形態では、ユーザがゲームステージでのパズルゲームをプレイする時に、タップ操作やスワイプ操作で消去対象となるブロックを指定するときの指定操作に上限回数を設けてもよい(つまり、指定操作の手数に上限を設けてもよい)。この場合、通常の上限回数(例えば、30回)よりも少ない上限回数(例えば、20回)に設定することで、ユーザ難易度を上げてもよい。
【0169】
前述の実施形態では、ゲームステージでの一発クリアの成功が所定数連続した場合に、ユーザ難易度の代わりにステージ難易度を上げてもよいし、ユーザ難易度と併せてステージ難易度を上げてもよい。ステージ難易度を上げた場合は、ゲームステージに設定されたキャラクタのHP等のパラメータを初期値から増大させる。また、ゲームステージに設定された制限時間を減らしたり、前述した指定操作の上限回数を減らしたり、又はその両方を減らしたりする。
【0170】
<難易度変更の秘密化>
前述の実施形態では、難易度制御部102は、ユーザ難易度を下げたことをユーザに知らせずに、そのユーザがゲームステージをクリアしやすくなるようにユーザ難易度を下げてもよい。
なおこの場合には、このように難易度が自動的に変化することを予めユーザに説明する画面を表示するのがよい。
【0171】
例えば、ユーザ難易度が下ったことを知らせるメッセージを、プレイ中のゲーム画面に表示させずに、前述したように各種ブロックの出現確率(ドロップ率)を調整して、ユーザ難易度を下げてもよい。
【0172】
ユーザに知らせないことによって、ユーザ難易度が下がったことによって一発クリアできたのではなく、自分自身のスキルが向上したことによって一発クリアできたものとユーザに認識させることができるため、ユーザに自信を持たせることができる。その結果として、ユーザのプレイ意欲を向上させることができるので、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0173】
また、前述の実施形態では、難易度制御部102は、ユーザ難易度を上げたことをユーザに知らせずに、そのユーザがゲームステージをクリアしにくくなるようにユーザ難易度を上げてもよい。
なおこの場合には、このように難易度が自動的に変化することを予めユーザに説明する画面を表示するのがよい。
【0174】
例えば、ユーザ難易度が上ったことを知らせるメッセージを、プレイ中のゲーム画面に表示させずに、前述したように各種ブロックの出現確率(ドロップ率)を調整して、ユーザ難易度を上げてもよい。
【0175】
ユーザに知らせないことによって、ユーザ難易度が上がったにもかかわらず一発クリアできれば、さらにユーザに自信を持たせることができる。その結果として、ユーザのプレイ意欲を向上させることができるので、一発クリアを要因とするユーザ離れを抑制することが可能となる。
【0176】
また、前述の実施形態では、ユーザ難易度を下げたこと又はユーザ難易度を上げたことを秘密にせずに、敢えてユーザに知らせるようにしてもよい。例えば、ユーザ難易度が下ったこと又はユーザ難易度が上ったことを知らせるメッセージを、プレイ中のゲーム画面に表示してもよい。また例えば、前述した援助ブロックをゲームフィールドに配置することで、ユーザ難易度が下ったこと知らせ、前述した妨害ブロックをゲームフィールドに配置することで、ユーザ難易度が上ったこと知らせてもよい。
【0177】
<ブロックの種類>
前述の実施形態では、ブロックの形状(円形、三角形、星型、五角形等)によって分類した場合について説明したが、ブロックの色(赤、青、黄色、緑等)によって分類してもよい。また、形状と色の組合せによってブロックの種類を区別してもよい。
【0178】
<ゲーム>
前述の実施形態では、対戦型のパズルゲームを例に挙げたが、対戦型に限られるものではない。また、パズルゲームに限られるものではなく、例えば、クリアすべき複数のゲームステージが用意されたスポーツゲームやアクションゲーム等でもよい。
【0179】
また、前述の実施形態では、各ゲームステージに消費ポイントが設定されていなくてもよく、ユーザの所持ポイントを消費せずにプレイ可能とするゲームでもよい。
【符号の説明】
【0180】
1 情報処理システム
10 クライアント端末
20 サーバー装置
50 コンピュータ
51 CPU
52 RAM
53 ROM
54 通信インタフェース
55 入力装置
56 表示装置
57 外部インタフェース
58 HDD
100 クライアント制御部
101 ゲーム制御部
101a 消去部
101b 補充部
101c 連鎖計数部
101d 攻撃処理部
102 難易度制御部
103 表示制御部
104 サーバーアクセス部
120 クライアント記憶部
140 クライアント通信部
150 操作入力受付部
160 画面表示部
200 サーバー制御部
201 リクエスト処理部
202 情報管理部
220 サーバー記憶部
221 ゲームステージ情報記憶部
222 アイテム情報記憶部
223 ユーザ情報記憶部
240 サーバー通信部
500 ゲームステージ選択画面
501 ゲームステージ表示領域
502 選択ボタン
503 所持ポイント表示領域
504 選択確定ボタン
B バスライン
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12